JPH11230973A - チップ保持機構 - Google Patents

チップ保持機構

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JPH11230973A
JPH11230973A JP3296798A JP3296798A JPH11230973A JP H11230973 A JPH11230973 A JP H11230973A JP 3296798 A JP3296798 A JP 3296798A JP 3296798 A JP3296798 A JP 3296798A JP H11230973 A JPH11230973 A JP H11230973A
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JP3296798A
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Shuichi Ito
修一 伊東
Akitoshi Toda
明敏 戸田
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カンチレバーチップを短時間で交換できる、ゴ
ミを発生させることのない、軽量なチップ保持機構を提
供する。 【解決手段】圧電チューブスキャナー120はベース1
02に立てられた支柱108に取り付けられたアーム1
10に支持され、その下端にはカンチレバー変位測定用
センサーユニット130を介してチップ保持部材150
が固定されている。チップ保持部材150は、カンチレ
バーチップ160を受ける当て付け面154を有し、こ
れを通る貫通孔152が形成されている。貫通孔152
は、カンチレバー変位測定用センサーユニット130に
設けられた通路132、圧電チューブスキャナー120
の内部空間122、アーム110に開けられた貫通孔1
12を介して、チューブ182に連絡しており、チュー
ブ182は、バルブ184とチューブ186を介して真
空ポンプ188に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型プローブ顕
微鏡のカンチレバーチップを保持するチップ保持機構に
関する。
【0002】
【従来の技術】特開昭62−130302号には、Binn
igとRohrerらにより発明された走査型トンネル顕微鏡
(STM; Scanning Tunneling Microscope)におけるサー
ボ技術を始めとする要素技術を利用しながら、STMで
は測定し難かった絶縁性の試料を原子オーダーの精度で
観察することのできる顕微鏡として原子間力顕微鏡(AF
M;Atomic Force Microscope)が提案されている。
【0003】AFMはSTMに類似した構造を持ち、走
査型プローブ顕微鏡の一つとして位置づけられる。AF
Mでは、カンチレバーの自由端に設けられた鋭い突起部
分(探針部)を試料の表面近くに配置し、探針先端と試
料表面の原子間に働く相互作用力により変位するカンチ
レバーの動きを電気的あるいは光学的にとらえて測定し
つつ、試料をXY方向に走査して、カンチレバーの探針
部との位置関係を相対的に変化させることによって、試
料の凹凸情報などを三次元的にとらえている。
【0004】そのようなAFMで用いられるカンチレバ
ーとしては、T.R.Albrechtらが半導体IC製造プロセス
を応用して作製するSiO2 (二酸化シリコン)カンチ
レバーチップを提案して以来(Thomas R. Albrecht, Ca
lvin F. Quate, "Atomic resolution Imaging of a non
conductor by Atomic force Microscopy", J.Appl.Phy
s,62(1987)2599 )、この半導体IC製造プロセスを
応用して作製したカンチレバーチップが主流となってい
る。
【0005】半導体IC製造プロセスを応用する利点の
一つは、マイクロメータ(μm)の高精度で非常に再現
性良く作製できることであり、別の利点はバッチプロセ
スで作製することにより、コスト的にも優れたものを作
製できることである。
【0006】半導体プロセスを利用して作製されるカン
チレバーチップは、カンチレバーと、その先端に作製さ
れる鋭く尖った探針と、カンチレバーを片持ちに支持す
る支持部とから成り、カンチレバーと探針は単結晶シリ
コンや窒化シリコンで作られ、支持部は単結晶シリコン
やガラスで作られている。
【0007】カンチレバーの形状は短冊型や三角形型
で、概略の寸法は、長さ100μmから350μm、幅
20μmから50μm、厚さ0.3μmから6μmであ
る。探針はピラミッド形状や四面体形状で、高さ3μm
から20μmである。また、支持部の概略の寸法は、長
さ3.5mm、幅1.5mm、厚さ0.5mm程度であ
る。
【0008】カンチレバーチップは走査型プローブ顕微
鏡のチップ保持機構に固定され、試料表面と相対的に走
査される。チップ保持機構へのカンチレバーチップの固
定には、カンチレバーチップ自体を接着する手法や、ワ
イヤーや板ばねを用いて機械的に押さえる手法がよく用
いられている。
【0009】また、カンチレバーチップを固定部材に予
め固定(プリマウント)し、この固定部材をチップ保持
機構に取り付けるプリマウント法と呼ばれる手法も用い
られる。このプリマウント方では、固定部材とチップ保
持機構の間の着脱に例えば磁石を利用しており、短時間
でカンチレバーの交換を可能にしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】走査型プローブ顕微鏡
において、プローブ(カンチレバーチップ)は消耗品で
ある。探針は試料との接触により変形し易く、変形した
探針は正確な測定データの検出を不能にするため、カン
チレバーチップは頻繁に交換される。この交換は、高い
測定効率を実現するため、短時間で出来ることが望まし
い。
【0011】カンチレバーチップを接着する手法は、接
着剤の硬化に時間を要するほか、接着剤を除去する手間
の時間もかかるため、カンチレバーチップの短時間の交
換を実現することは難しい。
【0012】ワイヤーや板バネで押さえる手法は、接着
する手法に比べてカンチレバーチップの着脱を短時間で
行なえるが、カンチレバーチップを押さえるためのワイ
ヤーや板バネが探針と同じ側つまり試料側に位置し、カ
ンチレバーチップが試料に近接した場合に、ワイヤーや
板バネが試料を破壊してしまう恐れがあり好ましくな
い。
【0013】また、カンチレバーチップを押さえる力
が、非常にもろく欠け易いガラスや単結晶シリコンから
成るカンチレバーチップの支持部の一箇所に集中的に加
わるため、着脱の際にゴミが発生し易い。
【0014】プリマウント法は、機械的に押さえる手法
よりも更に短い時間でカンチレバーチップの着脱を行な
えるが、固定部材の分、コストが上昇するため、カンチ
レバーチップを頻繁に交換する測定にとっては好ましく
ない。
【0015】また、固定部材の分、チップ保持機構の重
量も増してしまう。カンチレバーチップを移動させるこ
とで走査を行なうスタンドアロン型の走査型プローブ顕
微鏡は、測定できる試料の大きさを制限しないことか
ら、半導体IC作製工程におけるデバイスの出来上がり
検査によく利用されている。このような走査型プローブ
顕微鏡では、チップ保持機構の重量の増加は、走査機構
の共振周波数を低下させ、高い走査速度の実現を邪魔す
る要因となり、結果として高いスループットの実現を妨
げる。
【0016】本発明は、このような現状に鑑みてなされ
たもので、その目的は、カンチレバーチップを短時間で
交換できる、ゴミを発生させない、軽量なチップ保持機
構を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の走査型プローブ
顕微鏡用のカンチレバーチップを保持するチップ保持機
構は、カンチレバーチップが当て付けられる当て付け面
を備えたチップ保持部材と、チップ保持部材の当て付け
面で終端する流路と、流路に接続された吸引手段とを有
しており、吸引手段による吸引によりカンチレバーチッ
プがチップ保持部材に固定される。
【0018】チップ保持機構は、好ましい一例において
は、チップ保持部材は走査手段に支持されており、流路
は走査手段の内部を通っている。また、別の好ましい一
例においては、チップ保持部材は走査手段に支持されて
おり、流路は走査手段に取り付けられた弾性体からなる
チューブを含んでいる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。 く第一の実施の形態>本発明の第一の実施の形態のチッ
プ保持機構を備えた走査型プローブ顕微鏡(具体的には
原子間力顕微鏡)について説明する。
【0020】図1(A)に示されるように、試料106
は、ベース102の上に設けられた試料ステージ104
の上に載置される。ベース102に立てられた支柱10
8には、圧電チューブスキャナー120を支持するアー
ム110が取り付けられている。圧電チューブスキャナ
ー120の下端にはカンチレバー変位測定用センサーユ
ニット130が固定されている。カンチレバー変位測定
用センサーユニット130の下側には、カンチレバーチ
ップ160を保持するチップ保持部材150が取り付け
られており、チップ保持部材150に保持されたカンチ
レバーチップ160は試料106の上方に支持される。
【0021】図1(B)に示されるように、カンチレバ
ーチップ160は、支持部材162から片持ちに支持さ
れて延びているレバー部166を有し、その先端部下面
には試料106との間に発生する相互作用を感知するた
めの探針168が設けられている。レバー部166は、
試料106と探針168との間に発生する相互作用(原
子間力、磁気力、摩擦力、静電気等)の強さに応じた変
位を示し、この変位はカンチレバー変位測定用センサー
ユニット130によって測定される。
【0022】カンチレバー変位測定用センサーユニット
130は光てこ方式の変位センサーであり、図1(A)
に示されるように、測定光を射出するレーザ134と、
レーザ134からの光をコリメートするレンズ136
と、測定光をカンチレバーチップ160のレバー部16
6へ導く反射プリズム138と、レバー部166からの
反射光に基づいてその変位量に対応した信号を出力する
フォトディテクタ140とを含んでいる。
【0023】処理制御部170は、XY走査信号を生成
し、これを圧電チューブスキャナー120に供給して、
探針168と試料106の間でXY走査を行なわせる一
方で、フォトディテクタ140からの信号に基づいてZ
サーボ信号を作り出し、これを圧電チューブスキャナー
120に供給して、探針168と試料106の間隔を例
えば一定に保つように制御するとともに、XY走査信号
とZサーボ信号に基づいて試料106の表面の凹凸像を
作成する。
【0024】図1(B)に示されるように、カンチレバ
ーチップ160は、支持部162の上面に当て付け面1
64を有しており、この当て付け面164は、チップ保
持部材150に形成された当て付け面154に当て付け
られる。
【0025】図1(A)と図1(B)から分かるよう
に、チップ保持部材150には、当て付け面154を通
る貫通孔152が形成されており、貫通孔152は、カ
ンチレバー変位測定用センサーユニット130に設けら
れた通路132を介して、圧電チューブスキャナー12
0の内部空間122に連絡している。
【0026】圧電チューブスキャナー120の内部空間
122は、アーム110に開けられた貫通孔112を介
して、チューブ182に連絡しており、チューブ182
は、バルブ184とチューブ186を介して真空ポンプ
188に接続されている。
【0027】チップ保持部材150に当て付けられたカ
ンチレバーチップ160は、真空ポンプ188によって
吸引されることにより、チップ保持部材150に固定さ
れる。また、真空ポンプ188による吸引を中止するこ
とにより、チップ保持部材150に対するカンチレバー
チップ160の固定が解除される。
【0028】つまり、本実施形態のチップ保持機構は、
カンチレバーチップ160が当てられる当て付け面15
4を備えたチップ保持部材150と、カンチレバーチッ
プ160を吸引するための真空ポンプ188と、真空ポ
ンプ188に接続され、チップ保持部材150の当て付
け面154で終端した流路とを有しており、チップ保持
部材150の貫通孔152と、カンチレバー変位測定用
センサーユニット130に設けられた通路132と、圧
電チューブスキャナー120の内部空間122と、アー
ム110に開けられた貫通孔112は、この流路の一部
を構成している。
【0029】本実施形態の装置は、カンチレバーチップ
の着脱を、プリマウント方式を採用した装置と同程度の
簡単さで行なうことができる。しかも、プリマウントチ
ップホルダーを使用しないので、その分の重量の増加を
伴なわない。その結果、プリマウント方式を採用した装
置と比較して、スキャナの共振周波数の低下が少なく、
従って高い走査速度を実現できる。
【0030】また、カンチレバーチップを吸引により保
持するので、カンチレバーチップの支持部の一箇所に機
械的な力が集中することはなく、従って着脱の際にゴミ
が発生することもない。
【0031】く第二の実施の形態>次に、本発明の第二
の実施の形態のチップ保持機構を備えた走査型プローブ
顕微鏡について説明する。
【0032】図2に示されるように、試料106の上方
に配置されるカンチレバーチップ160は、トライポッ
ド型の圧電アクチュエーター210に支持されたチップ
保持部材220に対して取り付けられる。
【0033】トライポッド型の圧電アクチュエーター2
10は、L字型形状をしたトライポッド固定フレーム2
02の内側面204に略垂直に固定されたX方向用の積
層型圧電体212と、トライポッド固定フレーム202
の別の内側面206に略垂直に固定されたY方向用の積
層型圧電体214と、積層型圧電体212と積層型圧電
体214が共通に固定された立方体形状の圧電体固定部
材216と、圧電体固定部材216の下面に固定された
Z方向用の積層型圧電体218とを備えており、このZ
方向用の積層型圧電体218の下端にチップ保持部材2
20が固定されている。
【0034】図3に示されるように、チップ保持部材2
20は、カンチレバーチップ160の当て付け面164
を受ける当て付け面224を有しており、この当て付け
面224に開口を持つ貫通孔220aが形成されてい
る。貫通孔220aは、積層型圧電体218に形成され
た貫通孔218aに連絡し、貫通孔218aは、圧電体
固定部材216に形成された直角に曲がった貫通孔21
6aに連絡し、貫通孔216aは、積層型圧電体214
に形成された貫通孔214aに連絡し、貫通孔214a
は、トライポッド固定フレーム202に形成された貫通
孔202aに連絡している。
【0035】貫通孔202aには、図2に示されるよう
に、チューブ282が接続されており、チューブ282
は、バルブ284とチューブ286を介して真空ポンプ
に接続されている。
【0036】チップ保持部材220に当て付けられたカ
ンチレバーチップ160は、真空ポンプ288によって
吸引されることで、チップ保持部材220に固定され
る。また、カンチレバーチップ160のチップ保持部材
220への固定は、真空ポンプ288による吸引を中止
することで解除される。
【0037】つまり、本実施形態のチップ保持機構は、
カンチレバーチップ160が当てられる当て付け面22
4を備えたチップ保持部材220と、カンチレバーチッ
プ160を吸引するための真空ポンプ288と、真空ポ
ンプ288に接続され、チップ保持部材220の当て付
け面224で終端した流路とを有しており、チップ保持
部材220の貫通孔220aと、積層型圧電体218の
貫通孔218aと、圧電体固定部材216の貫通孔21
6aと、積層型圧電体214の貫通孔214aと、トラ
イポッド固定フレーム202の貫通孔202aは、カン
チレバーチップ160を吸引するための、チップ保持部
材220の当て付け面224で終端した流路の一部を構
成している。
【0038】なお、この流路は単なる貫通孔としてもよ
いが、流路をより密閉した状態とするために、流路内部
に弾性体から成る中空のチューブを設けることも効果的
である。例えば、このチューブとしては、シリコンチュ
ーブやラテックスチューブなどの柔軟な弾性体を用いる
ことが有効である。
【0039】この装置には、第一の実施の形態と同様
に、カンチレバーチップ160のレバー部の変位を測定
する光てこ方式の変位センサーが設けられている。この
光センサーは、測定光を射出するレーザ232と、レー
ザ232からの光をコリメートするレンズ234と、測
定光をカンチレバーチップ160のレバー部166へ偏
向する反射ミラー238と、レバー部166からの反射
光を分離するハーフミラー236と、受光した光に基づ
いてレバー部166の変位量に対応した信号を出力する
フォトディテクタ240とで構成される。
【0040】フォトディテクタ240の信号は図示しな
い処理制御部に入力される。この処理制御部は、、第一
実施形態の処理制御部170と同様の機能を持ち、XY
走査信号を生成し、これを圧電アクチュエーター210
に供給して、探針168と試料106の間でXY走査を
行なわせる一方で、フォトディテクタ240からの信号
に基づいてZサーボ信号を作り出し、これを圧電アクチ
ュエーター210に供給して、探針168と試料106
の間隔を制御するとともに、XY走査信号とZサーボ信
号に基づいて試料106の表面の凹凸像を作成する。
【0041】本実施形態の装置は、カンチレバーチップ
の着脱を、プリマウント方式を採用した装置と同程度の
簡単さで行なうことができる。しかも、プリマウントチ
ップホルダーを使用しないので、その分の重量の増加を
伴なわない。その結果、プリマウント方式を採用した装
置と比較して、スキャナの共振周波数の低下が少なく、
従って高い走査速度を実現できる。
【0042】また、カンチレバーチップを吸引により保
持するので、カンチレバーチップの支持部の一箇所に機
械的な力が集中することはなく、従って着脱の際にゴミ
が発生することもない。
【0043】く第三の実施の形態>続いて、本発明の第
三の実施の形態のチップ保持機構を備えた走査型プロー
ブ顕微鏡について説明する。本実施形態の装置は、若干
の違いを除いては、第一の実施の形態と同じである。
【0044】図4(A)に示されるように、チップ保持
部材152に形成された貫通孔152はチューブ192
によってバルブ184に接続されている。このため、図
1(A)に示されるようなアーム110に形成された貫
通孔112やカンチレバー変位測定用センサーユニット
130に設けられた通路132は備えていない。
【0045】チューブ192は、シリコンチューブやラ
テックスチューブなどの柔軟な弾性体から成り、圧電チ
ューブスキャナー120の外側面に沿って延びている。
チューブ192は圧電チューブスキャナー120と共に
シリコン樹脂194で覆われており、これにより圧電チ
ューブスキャナー120の動作を妨げることなく取り付
けられている。
【0046】図4(B)に示されるように、カンチレバ
ーチップ160は、チューブ192を介した真空ポンプ
188の吸引によって、チップ保持部材150に固定さ
れる。また、真空ポンプ188の吸引を中止することに
より、チップ保持部材150に対するカンチレバーチッ
プ160の固定が解除される。
【0047】本実施形態のチップ保持機構は、カンチレ
バーチップ160を受ける当て付け面154を備えたチ
ップ保持部材150と、カンチレバーチップ160を吸
引するための真空ポンプ188と、真空ポンプ188に
接続され、チップ保持部材150の当て付け面154で
終端した流路とを有しており、この流路の一部をチュー
ブ192が構成している。
【0048】本実施形態の装置は、第一の実施の形態と
同様に、カンチレバーチップの着脱を、プリマウント方
式を採用した装置と同程度の簡単さで行なうことができ
る。しかも、プリマウントチップホルダーを使用しない
ので、その分の重量の増加を伴なわない。その結果、プ
リマウント方式を採用した装置と比較して、スキャナの
共振周波数の低下が少なく、従って高い走査速度を実現
できる。
【0049】また、カンチレバーチップを吸引により保
持するので、カンチレバーチップの支持部の一箇所に機
械的な力が集中することはなく、従って着脱の際にゴミ
が発生することもない。
【0050】また、第一の実施の形態との相違部分を成
す、圧電チューブスキャナー120の外周面を覆ってい
るシリコン樹脂194は、振動ダンパーとして機能し、
圧電チューブスキャナー120の共振ピークのQ値を低
下させる。これにより、圧電チューブスキャナー120
を更に高速で走査することを可能にする。
【0051】また、このシリコン樹脂194を圧電チュ
ーブスキャナー120の内周面に設けてもよい。この場
合、シリコン樹脂194を外周面に設けたときと比較し
て、圧電チューブスキャナー120の径を増大させるこ
とがなく、振動ダンパーとして機能し、同様の効果を得
ることができる。
【0052】上述した実施の形態では、本発明のチップ
保持機構を原子間力顕微鏡に適用した例について述べた
が、本発明の適用対象は、これに限らず、他の走査型プ
ローブ顕微鏡であっても一向に構わない。また、マイク
ロマシニングやマイクロフファブリケーションにより作
製されるチップの固定に応用することも可能である。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、カンチレバーチップそ
のものを吸引してチップ保持部材に固定するのチップ保
持機構が得られる。このチップ保持機構は、走査機構に
支持される部分が軽量であり、カンチレバーチップの交
換を短時間で行なえ、ゴミを発生させることもない。従
って、測定のスループットの向上が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態のチップ保持機構を
備えた走査型プローブ顕微鏡を示している。
【図2】本発明の第二の実施の形態のチップ保持機構を
備えた走査型プローブ顕微鏡を示している。
【図3】図2のトライポッド型の圧電アクチュエーター
の内部を通る流路を示している。
【図4】本発明の第三の実施の形態のチップ保持機構を
備えた走査型プローブ顕微鏡を示している。
【符号の説明】
112 貫通孔 122 圧電チューブスキャナーの内部空間 132 通路 150 チップ保持部材 152 貫通孔 154 当て付け面 182 チューブ 184 バルブ 186 チューブ 188 真空ポンプ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走査型プローブ顕微鏡用のカンチレバー
    チップを保持するチップ保持機構であって、 カンチレバーチップが当て付けられる当て付け面を備え
    たチップ保持部材と、 チップ保持部材の当て付け面で終端する流路と、 流路に接続された吸引手段とを有しており、吸引手段に
    よる吸引によりカンチレバーチップがチップ保持部材に
    固定される、チップ保持機構。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 チップ保持部材は走査手段に支持されており、 流路は走査手段の内部を通っている、チップ保持機構。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 チップ保持部材は走査手段に支持されており、 流路は走査手段に取り付けられた弾性体からなるチュー
    ブを含んでいる、チップ保持機構。
JP3296798A 1998-02-16 1998-02-16 チップ保持機構 Withdrawn JPH11230973A (ja)

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