JP4282588B2 - プローブ及び走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

プローブ及び走査型プローブ顕微鏡 Download PDF

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Description

本発明は、探針を試料表面上で振動させながら走査することにより、試料の表面形状や
粘弾性等の各種の物性情報を測定することできるプローブ及び走査型プローブ顕微鏡に関
するものである。特に、液中にある試料を測定する際に適しているものである。
周知のように、金属、半導体、セラミック、樹脂、高分子、生体材料、絶縁物等の試料を微小領域にて測定し、試料の粘弾性等の物性情報や試料の表面形状の観察等を行う装置として、走査型プローブ顕微鏡(SPM:Scanning Probe Microscope)が知られている。また、この走査型プローブ顕微鏡を利用した観察方法は、観察対象である試料に応じて様々な方法が採用されており、その1つとして培養液等の液中で試料を観察する方法が知られている。
これは、近年、ポストゲノム時代を迎え、分子生物学的アプローチから、DNAをはじめとした生体分子や細胞等の生体試料の形態観察や機能解析への高分解能、多機能観察が求められており、このような解析においては、生体分子や細胞を生きたままの状態で観察する必要があるためである。一般的に、生体試料の活性を保ちながら観察を行うためには、培養液中での観察が不可欠である。そのため、上述したように、走査型プローブ顕微鏡を利用して、液中観察を行う場合ある。
この液中観察は、通常、カンチレバーの先端に設けられた探針を試料表面に接触させた状態で走査するAFMモード(Atomic Force Mode)による、柔らかいプローブを用いた観察が主流であるが、更なる多機能測定や微小力検出を目的として、DFMモード(Dynamic Force Mode)へのアプローチが始まっている。このDFMモードは、プローブを一定の周波数及び振幅で振動させた状態で試料上の走査を行い、その振幅変化、位相変化や周波数変化等を測定する方法である。
このDFMモードで液中観察を行う際、上述したように液中でプローブを振動させる必要がある。即ち、カンチレバー及び該カンチレバーの先端に設けられた探針を振動させる必要がある。ところが、プローブを振動させると、該プローブと試料表面との間に存在する液体等の流体(気体も含む)が圧縮されてしまい、プローブ自身が該流体から抵抗(空気抵抗や液抵抗等のダンピング効果)を受けてしまう問題があった。そのため、プローブの振動が妨げられ、プローブの特性が変わってしまう恐れがあった。
特に、この流体からの抵抗は、プローブ全体でみると、カンチレバーの部分でその殆どを(約9割)受けるものであり、カンチレバーの形状等がダンピング効果に顕著に影響するものである。これに対して、先端に設けられた探針が受ける影響は、プローブ全体の約1割程度とされている。
なお、ダンピング効果は、上述した液中観察において特に顕著なものであるが、液中観察に限られず、通常の大気中観察においても、空気(気体)の影響があるので液中観察と同様に生じるものである。
ここで、従来のプローブの一例を図16に示す。この図16に示すように、プローブ50は、シリコン等で平板状に形成されたカンチレバー51と、該カンチレバーの基端側を片持ち状態で固定する本体部52と、カンチレバー51の先端に設けられた探針53とで構成されている。ところが、カンチレバー51は、単に平板状に形成されており、抵抗を回避する対策が何らとられていないので、振動時の流体から受ける抵抗が大きなものである。そのため、上述した問題が顕著に現れていた。
また、図17(a)、(b)に示すように、カンチレバー51の上面及び下面に開口を有するように貫通孔54を形成したプローブ50や、図17(c)に示すように、片側の開口の端面が丸みを帯びるように貫通孔54が形成されたプローブ50も知られている。
これら図17に示すプローブ50においては、カンチレバー51が流体から受ける抵抗は若干減少するが、その反面、貫通孔54を流体が通過する際に乱流が生じてしまい、この乱流そのものが見かけ上のバリア層となって抵抗が増加する恐れがあった。
このように従来のプローブは、ダンピング効果を減少させるものではなかった。しかしながら、近年、走査型プローブ顕微鏡における液中観察において、様々な装置の改良がなされており、カンチレバーについても、機械的特性を液中観察の条件に最適化したものが開発されている。
例えば、その1つとして、カンチレバーの形状を、従来の単純ビーム(片持ち梁形状)から変形矩形形状にすることにより、流体からカンチレバーが受ける抵抗を減少させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このカンチレバーは、探針が設けられた自由端側支持部と梁部とが、屈曲部によって屈曲状態で接続されている。これにより、梁部は、試料表面との距離が固定端側支持部に向けて漸次離れるようになっている。従って、カンチレバーと試料表面との間に存在する流体の体積が増加するので、プローブの振動による流体の圧縮率が減少する。その結果、カンチレバーが受ける抵抗が減少するものである。
特開平10−170527号公報
しかしながら、上記特許文献1記載のカンチレバーでは、以下の問題が残されていた。即ち、カンチレバーの形状が屈曲部により変形矩形形状とされ、流体から受ける抵抗が減少したとはいえ、カンチレバーの形状は、あくまでも平面であるので、流体からの抵抗をやはり受け易く、ダンピング効果の影響を受けてしまうものであった。そのため、プローブの特性が変わってしまい、試料の観察を高精度に行うことができなかった。
また、探針の高さや形状等については、流体からの抵抗を軽減するための対策が何らとられておらず、影響が少ないとはいえ、探針部分においても同様にダンピング効果の影響を受けてしまうものであった。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、流体から受けるダンピング効果等の影響を極力低減して、試料を高精度に観察することができるプローブ及び該プローブを有する走査型プローブ顕微鏡を提供することである。
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明のプローブは、先鋭化された探針を、所定の周波数及び振幅で振動させた状態で試料上を走査されるプローブであって、先端に前記探針が設けられ、基端側から先端側に向けて一方向に延出して形成されたカンチレバーと、該カンチレバーの基端側を、先端側が自由端となるように片持ち状態で固定する本体部とを備え、前記カンチレバーが、試料表面に対向する一方の面と該一方の面の逆側に配された他方の面とに、長手方向に沿って凸状に形成された凸条部を有し、前記本体部、前記カンチレバー及び前記探針が、半導体プロセスによるエッチング加工によりシリコンを含む材料から一体的に形成されていることを特徴とするものである。
この発明に係るプローブにおいては、片持ち状態に固定されたカンチレバーの先端、即ち、自由端側に設けられた探針が所定の周波数及び振幅した状態で、試料上を走査される。この走査の際、探針の振動状態の変化を測定することで、試料の表面形状や試料の粘弾性等の各種の物性情報を検出することが可能である。
特に、カンチレバーは、試料表面に向かい合う(対向する)一方の面と、この逆側の他方の面、即ち、上面と下面とに、凸条部(例えば、断面が三角状)が長手方向に沿って形成されている。よって、カンチレバー及び探針が振動する際に、従来の平板形状とは異なり、液体や空気等の流体が凸条部に沿って円滑に流れ、カンチレバーが受ける抵抗が減少する。
従って、空気抵抗や液抵抗等のダンピング効果の影響を極力低減することができ、プローブの特性が変化してしまうことを防止することができる。特に、ダンピング効果の影響は、カンチレバーで受ける割合が多い(9割程度)ので、プローブの特性変化を効果的に抑えることができる。その結果、試料を高精度に観察することができる。
また、本発明のプローブは、上記本発明のプローブにおいて、前記凸条部が、前記長手方向に直交する断面が曲線形状になるように形成されていることを特徴とするものである。
この発明に係るプローブにおいては、凸条部が断面曲線形状、例えば、楕円状、半円状等の流線形状になるように形成されているので、流体をより滑らかに流すことができる。従って、空気抵抗や液抵抗等のダンピング効果をさらに低減することができる。
また、本発明のプローブは、上記本発明のプローブにおいて、前記凸条部が、前記長手方向に直交する前記カンチレバーの断面が円形になるように形成されていることを特徴とするものである。
この発明に係るプローブにおいては、凸条部が両面に設けられると共にカンチレバーの断面が円形になるように形成されているので、探針が試料表面に接近離間するいずれの方向においても、流体から受ける抵抗が減少する。従って、空気抵抗や液抵抗等のダンピング効果のさらなる低減化を図ることができる。
また、本発明のプローブは、上記本発明のいずれかに記載のプローブにおいて、前記探針が、前記長手方向に直交する方向において、前記カンチレバーに接する基端側の幅がカンチレバーの幅と同一となるように、長さ及び先端角が設定されていることを特徴とするものである。
この発明に係るプローブにおいては、カンチレバーの幅と探針の基端側の幅とが同一であるので、探針が試料表面に接近する際に、探針に沿って流れた流体が該探針の基端側でカンチレバーに直接当たることはない。よって、探針で受けるダンピング効果の影響も極力なくすことができ、プローブの特性変化をさらに抑えることができる。
また、カンチレバーの幅が探針と同じ幅であるので、流体に向かい合うカンチレバーの面積を極力小さくすることができる。よって、カンチレバーが受ける抵抗をさらに低減することができる。
また、本発明のプローブは、上記本発明のプローブにおいて、前記探針が、長さが30μm〜200μmの範囲内に設定されていることを特徴とするものである。
この発明に係るプローブにおいては、探針の長さが30μm〜200μmの範囲内に設定されているので、カンチレバーと試料表面との距離が従来の探針(例えば、長さが5〜15μm)の場合と比べて大きくなる。つまり、カンチレバーと試料表面との間に存在する流体の体積が増加する。よって、探針を振動させた際に、流体が受ける圧縮率が減少する。従って、ダンピング効果をさらに低減させることができる。
また、本発明の走査型プローブ顕微鏡は、上記本発明のいずれかに記載のプローブと、前記試料を載置するステージと、前記探針が前記振動状態で振動するように前記プローブを加振する加振手段と、前記探針と前記試料とを、試料表面に平行なX、Y方向に向けて相対的に移動可能な走査手段と、前記探針の振動状態の変化を測定する測定手段と、該測定手段による測定結果に基づいて、前記探針を試料表面に垂直なZ方向に向けて移動させるZ移動手段とを備えていることを特徴とするものである。
この発明に係る走査型プローブ顕微鏡においては、ステージ上に試料を載置した後、加振手段によりプローブを振動させて、探針を所定の周波数及び振幅で振動させる。また、この探針の振動状態を測定手段により測定する。つまり、探針と試料表面との距離が変化すると、それに応じて原子間力が変化するので、カンチレバーの撓みが変化して振動状態が変化する。
そして、走査手段により、探針と試料とをXY方向に向けて相対移動させて、試料表面の走査を行う。また、この際、Z移動手段は、測定手段による測定結果、即ち、探針の振動状態変化に基づいて、ステージを介して試料をZ方向に移動させる。これにより、探針と試料との距離を一定間隔に保ちながら走査を行うことができる。
この走査により、試料の表面形状、粘弾性、試料の表面電位分布、試料表面の漏れ磁界分布等の各種の物性情報を多角的に観察することができる。この際、空気抵抗や液抵抗等のダンピング効果の影響が極力低減され、特性が変化し難いプローブで観察を行えるので、より高精度な観察、即ち、高分解能で観察を行うことができる。
また、本発明の走査型プローブ顕微鏡は、上記本発明の走査型プローブ顕微鏡において、前記測定手段が、前記カンチレバーの撓みを測定する撓み測定部を備え、該撓み測定部で測定した撓み変化に基づいて前記探針の振動状態を測定することを特徴とするものである。
この発明に係る走査型プローブ顕微鏡においては、撓み測定部が、カンチレバーの撓み変化を測定することで、探針の振動状態を測定できる。特に、撓み測定部は、カンチレバーの撓み変化を直接的に測定するので、探針の振動状態が微小であったとしても、正確に振動状態の検出を行うことができる。
特に、カンチレバーに、光等を反射する領域を設ける必要がないので、カンチレバーの形状に制限を設ける必要がない。よって、プローブの設計の自由度が向上し、製造し易い。
また、本発明の走査型プローブ顕微鏡は、上記本発明のいずれかに記載の走査型プローブ顕微鏡において、前記試料表面と前記カンチレバーとのなす角度を、任意の角度に調整可能に前記プローブを固定する固定手段を備えていることを特徴とするものである。
この発明に係る走査型プローブ顕微鏡においては、固定手段により、試料表面とカンチレバーとのなす角度を試料に応じた最適な角度になるように調整した状態でプローブの固定が行える。これにより、例えば、表面の凹凸が顕著な試料を観察する場合には、試料表面とカンチレバーとのなす角度が大きくなるように、プローブをより傾斜させた状態で固定することができる。こうすることで、カンチレバーと試料表面との距離が確保され、その間に存在する流体の体積が増加するので、ダンピング効果を確実に減少することができる。
また、本発明の走査型プローブ顕微鏡は、上記本発明のいずれかに記載の走査型プローブ顕微鏡において、前記試料を溶液内に浸漬した状態で前記ステージ上に載置可能な液中セルを備え、少なくとも前記プローブが、前記溶液内に浸漬されるように配されていることを特徴とするものである。
この発明に係る走査型プローブ顕微鏡においては、液中セルを備えているので、例えば、生体材料からなる試料を培養液等の溶液に入れた状態で、液中観察を行うことができる。特に、液中観察時において、溶液の液抵抗が受け難いプローブを利用して観察を行えるので、より高精度に液中観察をすることができる。つまり、生体材料等の試料を培養しながら、高分解能で観察することができる。
本発明に係るプローブによれば、カンチレバーに設けられた凸条部により、空気抵抗や液抵抗等のダンピング効果の影響を極力低減することができ、プローブの特性が変化してしまうことを防止することができる。特に、ダンピング効果の影響は、カンチレバーで受ける割合が多いので、プローブの特性変化を効果的に抑えることができる。その結果、試料を高精度に観察することができる。
また、本発明の走査型プローブ顕微鏡によれば、試料の表面形状、粘弾性、試料の表面電位分布、試料表面の漏れ磁界分布等の各種の物性情報を多角的に観察することができる。この際、空気抵抗や液抵抗等のダンピング効果の影響が極力低減され、特性が変化し難いプローブで観察を行えるので、より高精度な観察を行うことができる。
以下、本発明に係る走査型プローブ顕微鏡及びプローブの一実施形態について、図1から図12を参照して説明する。
本実施形態の走査型プローブ顕微鏡1は、図1に示すように、プローブ2と、試料Sを培養液(溶液)W内に浸漬した状態で収納する液中セル3と、該液中セル3を載置するステージ4と、上記プローブ2の探針20が所定の振動状態、即ち、所定の周波数及び振幅で振動するようにプローブ2を加振するPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる圧電素子(加振手段)5と、探針20と試料Sとを、試料表面S1に平行なX、Y方向に向けて相対的に移動可能なXYスキャナ(走査手段)6と、探針20の振動状態の変化を測定する測定手段7と、該測定手段7による測定結果に基づいて、探針20を試料表面S1に垂直なZ方向に向けて移動させるZスキャナ(Z移動手段)8とを備えている。
また、本実施形態の走査型プローブ顕微鏡1は、少なくとも液中セル3を密閉可能に内部に収納する真空容器10と、該真空容器10内の圧力を任意の圧力に調整又は変化させる真空ポンプ11と、真空容器10内の環境を任意の環境条件に調整又は変化させる環境調整手段12とを備えている。
上記真空容器10は、金属材料等により箱状に形成されており、外部からの音を遮断する防音機能を有している。また、真空容器10内の底部には、防振機構を有するベース13が載置されている。また、真空容器10の外側には、該真空容器10に隣接して上記真空ポンプ11が設けられており、真空容器10内の内部圧力を任意の圧力(例えば、真空状態)に調整又は圧力変化できるようになっている。また、真空容器10の上部には、図示しない開口が形成されており、ウインドウ14が該開口を密閉するように取り付けられている。
上記ベース13上には、試料SをXYZの3方向に粗動移動させるステッピングモータ等の粗動機構15が取り付けられている。そして、この粗動機構15上に、上記Zスキャナ8及びXYスキャナ6が順に取り付けられている。これらZスキャナ8及びXYスキャナ6は、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等からなる圧電素子であり、電圧が印加されると、電圧印加量及び極性等に応じて試料SをXYZ方向に微小移動させるようになっている。
また、XYスキャナ6上にステージ4を介して上記液中セル3が取り付けられている。この液中セル3は、例えば、上部が開放されたカップ状に形成されて、内部に培養液Wを収容している。また、液中セル3は、底部に載置された試料Sが容易に動かないように保持している。
上記プローブ2は、先鋭化された探針20を、所定の周波数及び振幅で振動させた状態で試料S上を走査されるものであって、図1及び図2に示すように、先端に探針20が設けられ、基端側から先端側に向けて一方向に延出して形成されたカンチレバー21と、該カンチレバー21の基端側を、先端側が自由端となるように片持ち状態で固定する本体部22とから構成されている。
上記カンチレバー21は、シリコンナイトライド、シリコンや窒化珪素等の材料から形成されており、試料表面S1に対向する一方の面と該一方の面の逆側に配された他方の面とのうち少なくともどちらかの面に、長手方向に沿って凸状に形成された凸条部23を備えている。
本実施形態においては、他方の面、即ち、探針20が形成された反対側の面に、カンチレバー21の長手方向Lに直交する断面が曲線形状となる凸条部23が形成されている場合を例にして説明する。このプローブ2の製造方法については、後に詳細に説明する。
また、このプローブ2は、図1に示すように、培養液W内に浸漬されるように配されており、真空容器10に固定されたプローブホルダ(固定手段)25によって固定されている。このプローブホルダ25は、試料表面S1とカンチレバー21とのなす角度を、任意の角度に調整可能とされている。また、プローブホルダ25は、後述するレーザ光源(光照射部)26によって照射されたレーザ光(光)Bを透過できるように、一部分光学的に透明となっている。
上記測定手段7は、探針20の裏面に形成された図示しない反射面(例えば、金やアルミ等の金属材料をコーティングして形成)にレーザ光Bを照射するレーザ光源26と、反射面で反射したレーザ光B(反射光)を検出するフォトダイオード(光検出部)27とを備えている。これら、レーザ光源26及びフォトダイオード27は、真空容器10の外部であってウインドウ14の上方に配されており、ウインドウ14及びプローブホルダ25を介してレーザ光Bが入射及び出射するようになっている。
また、フォトダイオード27は、レーザ光B(反射光)の入射位置に応じて、探針20の振動状態を測定するようになっている。即ち、光てこ方式で探針20の振動状態を測定するようになっている。そして、フォトダイオード27は、検出結果をDIF信号として出力する。出力されたDIF信号は、プリアンプ28により増幅された後、交流−直流変換回路29によって直流変換され、その後、Z電圧フィードバック回路30に送られる。該Z電圧フィードバック回路30は、送られたDIF信号に基づいて、Zスキャナ8に電圧を印加して試料SをZ方向に微小移動させる。
また、走査型プローブ顕微鏡1は、各構成品を総合的に制御するCPU等の制御部31を有するパーソナルコンピュータ(PC)32を備えている。このPC32は、制御部31に加え、Z電圧フィードバック回路30、XYスキャナ6に電圧を印加するXY駆動回路33、観察した試料Sの表面形状や各種の物性情報を表示する表示部34を備えている。
また、真空容器10の側面には、導入管35が取り付けられ、該導入管35には、真空容器10内に各種のガスや、所定の湿度を持った空気を供給可能な供給部36が取り付けられている。これにより、真空容器10内を所定の環境条件に設定することができるようになっている。即ち、導入管35及び供給部36は、上記環境調整手段12を構成している。
ここで、上記プローブ2の製造方法について説明する。
なお、本実施形態では、図3に示すように、シリコン(Si)支持基板41と、該Si支持基板41上に形成されたSiOのBOX層42と、該BOX層42上に形成されたSi薄膜層43とを有するSOI(Silicon On Insulater)基板を半導体基板40として利用して、プローブ2を製造する。
初めに、図3に示すように、半導体基板40の表面及び裏面を熱酸化することにより、シリコン酸化膜(SiO)44、45を形成する。
次に、表面のシリコン酸化膜44に、エッチングマスクとなる図示しないフォトレジスト膜を、フォトリソグラフィ技術によって探針20の位置にパターニングする。そして、フォトレジスト膜をマスクとしてエッチングすることで、シリコン酸化膜44が図4に示すように探針20の位置にパターニングされる。
続いて、マスクとしていたフォトレジスト膜を除去した後、シリコン酸化膜44をマスクとして、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)やDRIE(Deep Reactive Ion Etching)を行って、図5に示すように、探針20を形成する。
探針20を形成後、図6に示すように、カンチレバー21の形状となるように、Si薄膜層43上にフォトレジスト膜46をパターニングする。
そして、フォトレジスト膜46をマスクとして、マスクされていないSi薄膜層43を反応性イオンエッチングやDRIEにより選択的に除去する。この際、RIEやDRIEは、Si薄膜層43の下のBOX層42でストップするように反応速度等が設定されている。そして、マスクとしていたフォトレジスト膜46を除去することで、図7に示すように、Si薄膜層43がカンチレバー21の形状でパターニングされる。
次に、Si支持基板41の裏面側のシリコン酸化膜45に、図示しないフォトレジスト膜をパターニングして、図7に示すように、シリコン酸化膜45を基端側に残るようにパターニングする。パターニング後、BOX層42及びSi薄膜層43を覆うように図示しないフォトレジスト膜を塗布して保護膜を形成する。
そして、パターニングしたシリコン酸化膜45をマスクとして、水酸化カリウム(KOH)やテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)等のアルカリ性エッチャントによる異方性エッチング、又は、DRIEにより、図8に示すように、Si支持基板41をエッチングにより基端側を残した状態で除去する。その後、保護膜を除去する。
次に、図9に示すように、Si薄膜層43上にフォトレジスト膜を塗布して保護膜47を形成する。なお、この際、Si支持基板41から突出している部分(自由端の部分)を除くSi薄膜層43の側面にも、上記保護膜47を形成する。
Si薄膜層43の上面及び側面の一部に保護膜47を形成した後、異方性ドライエッチングによる垂直エッチングを行って、図10に示すように、BOX層42側のSi薄膜層43を曲線形状に加工する。即ち、ドライエッチングのマイクロローディング効果を用いたアンダー部エッチングを行う。
次いで、図11に示すように、別のガスによる異方性ドライエッチングを行って、保護膜側47のSi薄膜層43を探針20を挟むように曲線状に抉り出すよう加工する。そして、最後に、保護膜47を除去すると共にBOX層42を基端側に残した状態で除去する。
これにより、図2に示すように、基端側が本体部22によって片持ち状態で固定されると共に先端に探針20を有し、断面が曲線形状に形成された凸条部23を有するカンチレバー21を備えたプローブ2を製造することができる。
次に、このように構成された走査型プローブ顕微鏡1及びプローブ2により、試料Sを観察する場合について以下に説明する。
なお、本実施形態においては、真空容器10内の環境条件を所定条件、例えば、大気圧、温度を室温と略同じ25℃、湿度を30%に設定した状態で物性情報の検出を行うものとする。
まず、試料Sを低部に保持した液中セル3をステージ4に載置すると共に、プローブ2をプローブホルダ25にセットする。この際、試料Sに応じて、試料表面S1とカンチレバー21とのなす角度が所定角度になるように調整を行う。そして、レーザ光源26及びフォトダイオード27の位置を調整する。即ち、レーザ光源26から照射したレーザ光Bが、探針20裏面の反射面で反射し、フォトダイオード27に確実に入射するよう位置調整を行う。
そして、粗動機構15により試料SをXYZの3方向に粗動移動させて、プローブ2を液中セル3の培養液Wに浸漬させると共に、探針20を試料表面S1の近傍に位置させる。
そして、真空容器10内の圧力を大気圧に設定する。即ち、真空ポンプ11を作動させ、一旦真空容器10内の圧力を負圧した後、真空ポンプ11を停止すると共に図示しないリークバルブ等により負圧になった真空容器10内の圧力を大気圧になるよう調整を行う。なお、真空ポンプ11は、粗動機構15を作動させる前に作動させても構わないし、粗動機構15と共に作動させても構わない。更に、環境設定手段により、真空容器10の環境条件を所定の条件(湿度30%、温度25℃)に設定する。
上述した初期設定の終了後、試料Sの観察を行う。即ち、圧電素子5に電圧を印加させて、探針20を所定の周波数及び振幅で振動させると共に、XY駆動回路33によりXYスキャナ6に電圧を印加する。これにより、探針20が試料S上を振動しながら走査する。この走査の際、試料Sの凹凸に応じて、探針20と試料表面S1との距離が変わると、原子間力により探針20が斥力又は引力を受けるので、カンチレバー21が撓み、振動状態が変化する。振動状態が変化すると、探針20の裏面で反射するレーザ光Bの反射角度が変化するので、フォトダイオード27に入射するレーザ光Bの入射位置が変化する。
フォトダイオード27は、この検出結果をDIF信号で出力し、該DIF信号は、プリアンプ28及び交流−直流変換回路29を経た後に、Z電圧フィードバック回路30に入力される。そして、Z電圧フィードバック回路30は、DIF信号が同じなるようにZスキャナ8に電圧を印加して、試料SをZ方向に微小移動させる。これにより、上記走査の際、探針20と試料表面S1と間の距離が常に一定に保たれる。
また、制御部31は、送られてきたDIF信号に基づいて、試料Sの表面情報や粘弾性、試料Sの表面電位分布、試料表面S1の漏れ磁界分布等の各種の物性情報の検出を行う。そして、これらの観察結果は、表示部34に表示される。これにより、観察者は、試料Sを多角的に観察することができる。
また、観察を行う際、本実施形態のカンチレバー21には、凸条部23が形成されているので、探針20及びカンチレバー21が振動する際に、従来の平板形状と異なり、図2(c)に示すように、培養液Wが凸条部23に沿って円滑に流れ、カンチレバー21が受ける抵抗が減少する。特に、凸条部23は、断面が曲線形状、即ち、流線形状であるので、培養液Wがより滑らかに流れる。よって、ダンピング効果の影響を極力低減することができ、プローブ2の特性が変化してしまうことを防止することができる。また、ダンピング効果の影響は、カンチレバー21で受ける割合が多い(約9割)ので、プローブ2の特性変化を効果的に抑えることができる。その結果、試料Sを高精度に、即ち、高分解能で観察することができる。また、試料Sは、液中セル3に収納されているので、生体材料等の試料Sであっても、培養しながら高分解能で液中観察することができる。
また、光てこ方式を利用して探針20の振動状態を測定するので、探針20の振動状態が微小であったとしても、正確に振動状態の検出を行え、観察結果の信頼性を向上することができる。
また、真空ポンプ11及び環境調整手段12を備えているので、試料Sの観察を行う際に、試料Sを様々な条件下のもとでの依存性を観察できる。よって、試料Sをより多角的に観察することができる。
更に、プローブホルダ25により、試料表面S1とカンチレバー21とのなす角度を試料Sに応じた最適な角度になるように調整可能であるので、例えば、表面の凹凸が顕著な試料Sを観察する場合には、試料表面S1とカンチレバー21とのなす角度が大きくなるように、プローブ2をより傾斜させた状態で固定することができる。つまり、図12(a)に示すプローブ2の場合と比べて、(b)に示すプローブ2は、試料表面S1とカンチレバー21とのなす角度θが大きい。こうすることで、カンチレバー21と試料表面S1との距離が確保され、その間に存在する培養液Wの体積Vが増加する。従って、培養液Wの圧縮率が減少し、ダンピング効果をより減少することができる。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、凸条部23を断面曲線形状になるように形成したが、曲線形状に限られず、断面が三角形になるように形成しても構わない。
また、図13に示すように、カンチレバー21の長手方向Lに直交する方向において、カンチレバー21に接する探針20の基端側の幅がカンチレバー21の幅と同一となるように、探針20の長さ及び先端角を設定しても構わない。この場合には、探針20が試料表面S1に接近する際に、探針20に沿って流れた培養液Wが、探針20の基端側でカンチレバー21に直接当たることはない。よって、探針20で受けるダンピング効果の影響も極力なくすことができ、プローブ2の特性変化をさらに抑えることができる。
また、カンチレバー21の幅が探針20の幅と同じ幅であるので、培養液Wに向かい合うカンチレバー21の面積を極力小さくすることができる。よって、カンチレバー21が受ける抵抗をさらに低減することができる。
また、上記実施形態では、凸条部23をカンチレバー21の他方の面、即ち、探針20が設けられている反対側の面に設けたが、一方の面、即ち、探針20が設けられて試料表面S1に向かい合う面に設けても構わない。更には、図14に示すように、凸条部23を両面に設け、カンチレバー21の断面が円形になるように形成しても構わない。この場合には、探針20が試料表面S1に接近離間するいずれの方向においても、培養液Wから受ける抵抗が減少する。従って、ダンピング効果のさらなる低減化を図ることができる。
また、探針20の長さを30μm〜200μの範囲内になるように設計しても構わない。この場合には、図15(a)に示す従来のプローブの場合(例えば、探針の長さが5μm〜15μm)と比べて、図15(b)に示すプローブ2は、カンチレバー21と試料表面S1との距離が大きくなる。よって、カンチレバー21と試料表面S1との間に存在する培養液Wの体積Vが増加する。従って、探針20を振動させた際に、培養液Wが受ける圧縮率が減少するので、ダンピング効果をさらに低減させることができる。更に、この場合において、図15(c)に示すように、プローブホルダ25によりプローブ2をより傾斜させた状態で固定することで、ダンピング効果をより低減できる。
更に、上記実施形態では、レーザ光Bによる光てこ方式にて、探針20の振動状態を測定したが、これに限られず、例えば、カンチレバー21の撓みを測定する歪抵抗(撓み測定部)をカンチレバー21の基端側に備え(自己検知型カンチレバー)、該歪抵抗で測定した撓み変化に基づいて探針20の振動状態を測定しても構わない。
こうすることで、カンチレバー21にレーザ光Bを反射する反射面(領域)を設ける必要がないので、カンチレバー21の形状に制限を設ける必要がない。よって、プローブ2の設計の自由度が向上し、製造し易い。
また、上記実施形態では、液中セル3を利用して試料Sを液中観察したが、液中観察に限られず、大気状態で観察しても構わない。この場合においても、本発明のプローブ2によれば、空気抵抗を極力受けない状態でプローブ2を振動させて、試料Sの観察を行えるので、試料Sの観察を高分解能で行える。
また、液中セル3は、上部が開放されたカップ状として説明したが、これに限られるものではない。例えば、Oリングを挟んで対向配置された上側部材と下側部材とで構成しても構わない。この場合荷は、培養液Wが内部に密閉されるので、外部からの塵埃等の混入もなく、また、液面の揺らぎをなくすことができるので、試料S観察により好適である。
本発明の一実施形態に係る走査型プローブ顕微鏡の構成図である。 図1に示す走査型プローブ顕微鏡の構成品で本発明に係るプローブを示す図であって、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)はカンチレバーを先端側から見た図である。 図2に示すプローブの製造方法の一例を示した工程図であって、スタート基板である半導体基板を示した側面図である。 図2に示すプローブの製造方法の一例を示した工程図であって、図3に示す状態からSi薄膜層上の探針の位置に酸化膜をパターニングした状態を示す側面図である。 図2に示すプローブの製造方法の一例を示した工程図であって、図4に示す状態から探針を作製した状態を示す側面図である。 図2に示すプローブの製造方法の一例を示した工程図であって、図5に示す状態から、Si薄膜層上にカンチレバーの形状でフォトレジスト膜をパターニングした状態を示す側面図(a)及び上面図(b)である。 図2に示すプローブの製造方法の一例を示した工程図であって、図6に示す状態から、Si薄膜層をカンチレバーの形状でエッジングすると共に、Si支持基板の裏面のシリコン酸化膜をパターニングした状態を示す側面図(a)及び上面図(b)である。 図2に示すプローブの製造方法の一例を示した工程図であって、図7に示す状態から、Si支持基板をエッチングした状態を示す側面図である。 図2に示すプローブの製造方法の一例を示した工程図であって、図8に示す状態から、Si薄膜層上に保護膜を形成した状態を示す側面図である。 図2に示すプローブの製造方法の一例を示した工程図であって、図9に示す状態から、BOX層側のSi薄膜層が曲線形状となるようにエッジングした状態を示す図である。 図2に示すプローブの製造方法の一例を示した工程図であって、図10に示す状態から、保護膜側のSi薄膜層を探針を挟む位置で抉るようにエッジングした状態を示す図である。 カンチレバーの傾きによって、カンチレバーと試料表面との間に存在する培養液の体積がどのように変化するかを示した図であって、(a)は通常の傾きの場合を示し、(b)は大きな傾斜の場合を示す図である。 図2に示すプローブの変形例であって、探針の基端側の幅がカンチレバーの幅と同一であるプローブを示す図である。 図2に示すプローブの変形例であって、凸条部が両側に設けられ、カンチレバーの断面が円形に形成されているプローブを示す図である。 探針の長さによって、カンチレバーと試料表面との間に存在する培養液の体積がどのように変化するかを示した図であって、(a)は通常の探針の場合を示し、(b)は長さが長い探針で(a)の場合と同じ傾斜角度の場合を示し、(c)は(b)の場合と同じ長さの探針で(b)の場合より傾斜したプローブを示す図である。 従来のプローブの一例を示した図であって、(a)は側面図、(b)はカンチレバーの先端から見た図である。 従来のプローブの一例を示した図であって、(a)は貫通孔が形成されているカンチレバーの上面図、(b)は(a)の側方断面図、(c)は貫通孔の片側開口が丸みを帯びているカンチレバーの側方断面図である。
符号の説明
S 試料
S1 試料表面
W 培養液(溶液)
1 走査型プローブ顕微鏡
2 プローブ
3 液中セル
4 ステージ
5 圧電素子(加振手段)
6 XYスキャナ(走査手段)
7 測定手段
8 Zスキャナ(Z移動手段)
20 探針
21 カンチレバー
22 本体部
23 凸条部
25 プローブホルダ(固定手段)
26 レーザ光源(照射部)
27 フォトダイオード(光検出部)



Claims (9)

  1. 先鋭化された探針を、所定の周波数及び振幅で振動させた状態で試料上を走査されるプローブであって、
    先端に前記探針が設けられ、基端側から先端側に向けて一方向に延出して形成されたカンチレバーと、
    該カンチレバーの基端側を、先端側が自由端となるように片持ち状態で固定する本体部とを備え、
    前記カンチレバーは、試料表面に対向する一方の面と該一方の面の逆側に配された他方の面とに、長手方向に沿って凸状に形成された凸条部を有し、
    前記本体部、前記カンチレバー及び前記探針は、半導体プロセスによるエッチング加工によりシリコンを含む材料から一体的に形成されていることを特徴とするプローブ。
  2. 請求項1記載のプローブにおいて、
    前記凸条部は、前記長手方向に直交する断面が曲線形状になるように形成されていることを特徴とするプローブ。
  3. 請求項2記載のプローブにおいて、
    前記凸条部は、前記長手方向に直交する前記カンチレバーの断面が円形になるように形成されていることを特徴とするプローブ。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のプローブにおいて、
    前記探針は、前記長手方向に直交する方向において、前記カンチレバーに接する基端側の幅がカンチレバーの幅と同一となるように、長さ及び先端角が設定されていることを特徴とするプローブ。
  5. 請求項4記載のプローブにおいて、
    前記探針は、長さが30μm〜200μmの範囲内に設定されていることを特徴とするプローブ。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載のプローブと、
    前記試料を載置するステージと、
    前記探針が前記振動状態で振動するように前記プローブを加振する加振手段と、
    前記探針と前記試料とを、試料表面に平行なX、Y方向に向けて相対的に移動可能な走査手段と、
    前記探針の振動状態の変化を測定する測定手段と、
    該測定手段による測定結果に基づいて、前記探針を試料表面に垂直なZ方向に向けて移動させるZ移動手段とを備えていることを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  7. 請求項6記載の走査型プローブ顕微鏡において、
    前記測定手段は、前記カンチレバーの撓みを測定する撓み測定部を備え、該撓み測定部で測定した撓み変化に基づいて前記探針の振動状態を測定することを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  8. 請求項6又は7記載の走査型プローブ顕微鏡において、
    前記試料表面と前記カンチレバーとのなす角度を、任意の角度に調整可能に前記プローブを固定する固定手段を備えていることを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  9. 請求項6から8のいずれか1項に記載の走査型プローブ顕微鏡において、
    前記試料を溶液内に浸漬した状態で前記ステージ上に載置可能な液中セルを備え、
    少なくとも前記プローブが、前記溶液内に浸漬されるように配されていることを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
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