JP2004150839A - Spm用カンチレバー及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御性よく尖鋭化できると共に高アスペクト比の探針部をもつSPM用カンチレバー及びその製造方法を提供する。
【解決手段】シリコン基板11に探針部形成用マスク13を形成して等方性ウエットエッチングにより段差15を形成し、マスクを除去してレバー部及び探針部となるシリコン含有量の多い窒化シリコン膜16を形成し、該窒化シリコン膜をパターニングしてエッチングを行い探針部17とレバー部18を形成する。次いでレバー部に保護膜19を設けて低温熱酸化処理を行って、酸化シリコン膜20を探針部先端部のみに形成し、酸化されない窒化シリコン膜に、探針部先端部となる尖った部位を形成する。次いで、酸化シリコン膜20をフッ酸により除去することにより、尖鋭化され且つ高アスペクト比の探針部を有するSPM用カンチレバー24が得られる。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope )などの走査型プローブ顕微鏡(SPM:Scanning Probe Microscope )に用いるSPM用カンチレバー及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特許第2624873号公報
【特許文献2】特許第2984094号公報
【0003】
走査型プローブ顕微鏡(SPM)は、原子オーダーの測定分解能を有し、表面凹凸形状の計測などに利用される装置であって、広く普及しているが、近年は更に高分解能での測定が要求されている。そのため、SPMに用いられるカンチレバーにおいても、先端の尖鋭化と共に高アスペクト比の探針部を有するものが求められている。
【0004】
このようなSPM用カンチレバーとして、特許第2624873号(特許文献1)に開示されているようなカンチレバーがある。このSPM用カンチレバーは、レバー材として酸化シリコン膜を用いたものであり、厚さ1〜2μmの熱酸化シリコン膜の表面にレジスト膜を形成し、フォトエッチング技術を用いてレジスト膜に尖鋭部を形成した後、バッファエッチ溶液にて等方性エッチングすることで、レジスト膜にて形成した尖鋭部よりも微小な曲率半径を有する酸化シリコン膜探針部を形成するようにしたものである。このようなSPM用カンチレバーによると、従来のフォトエッチング技術を用いて、 0.1μm以下の先端曲率半径を有し、また熱酸化シリコンを用いることで、カンチレバーとの密着性の良好なSPM用探針部が形成可能となる。
【0005】
また、特許第2984094号(特許文献2)には、集束イオンビーム(FIB)を用いたカンチレバーの加工法について開示がなされている。この加工方法は、集束イオンビームを探針先端部に任意に走査方向を変えて照射し、探針先端部を鋭い形態に加工するものである。このようなカンチレバーの加工法によると、探針部先端の頂角を任意に変えられ、アスペクト比を変えられると共に、探針部先端の曲率半径を50nm以下に加工することが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来提案のカンチレバーには、次のような課題がある。まず、特許第2624873号に開示されているカンチレバーにおいては、探針部先端の尖鋭化は可能であるが、正確な試料の凹凸形状を捕らえることができなくなってしまうという問題点がある。この問題点を図9を参照しながら説明する。図9は、探針部先端と測定試料との関係を示すものであり、101 はレバー部、102 はレバー部自由端に形成された酸化シリコン膜からなる板状探針部、103 は測定試料である。図9に示すように、レジストマスクを用いて板状の酸化シリコン膜探針部102 を等方性ウエットエッチングした場合、探針部の板厚をL,エッチングによって形成された尖鋭化された先端部分の長さをLとすると、LとLとの長さは等しいか、あるいは先端部分がレジストマスクの側面からもエッチングされるため、むしろL>Lの関係が成り立ち、尖鋭化される探針部先端部分の長さLは短くなるため、大きな凹凸をもつ試料103 の測定に用いると、測定試料103 の凹凸に探針部先端以外の部分が接触して正確な凹凸形状を捕らえることができなくなってしまう。
【0007】
また、酸化シリコンはフッ酸により短時間でエッチングされるので、ウエーハ中に探針部つきのカンチレバーを複数個作製する場合には、エッチングばらつきにより、ナノメータオーダーの尖った探針部をばらつきを抑えて制御し作製するのは難しい。更に、上記特許公報においては、窒化シリコン膜をレバー材として用いることに関しては、詳細に記載がなされていない。
【0008】
一方、特許第2984094号に開示されているカンチレバーにおいては、高アスペクト比の探針部の形成は可能であるが、1つのカンチレバー毎にFIB加工をする必要があるため、探針部先端の曲率半径の制御が難しく、歩留まりの低下にもつながる。また薄いレバー部の場合にはFIB加工のダメージや熱によって、レバー反りが発生してしまう可能性がある。また、FIB装置が高価であることに加え、例えばウエーハ上に数百個レベルのカンチレバー形成するために膨大な時間がかかり、コストが増大してしまうという問題点がある。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みなされたもので、制御性良く探針部先端を尖鋭化すると共に高アスペクト比が可能で、歩留まりが高く、コストの低減も可能な窒化シリコン製の探針部を有するカンチレバー及びその簡単な製造方法を提供することを目的とする。また、窒化シリコン膜で覆うことの可能な下地基板であれば、下地の凹凸に依存しないで尖鋭な探針部を有するカンチレバーを容易に製造することの可能なカンチレバーの製造方法を提供することを目的とする。更に、非常に薄いレバー材においても探針部先端を尖鋭化することの可能なカンチレバーの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
請求項毎の目的を述べると、次の通りである。すなわち、請求項1及び2は、制御性良く探針部先端を尖鋭化すると共に高アスペクト比が可能で、歩留まりが高く、コストの低減も可能な窒化シリコン製の錐体状又は板状の探針部を有するカンチレバーの簡単な製造方法を提供することを目的とする。請求項3は、請求項1又は2に係るカンチレバーの製造方法において、探針部形成材として最適な窒化シリコン膜を提供することを目的とする。請求項4〜6は、請求項1又は2に係るカンチレバーの製造方法において、最適な個々の製造工程及び条件を提供することを目的とする。請求項7〜10は、請求項1〜6のいずれか1項に係るカンチレバーの製造方法により作製されるカンチレバーの具体的な探針部の構造及び形状を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、支持部と、該支持部より延びたレバー部と、該レバー部の自由端に形成された探針部とからなるSPM用カンチレバーの製造方法において、シリコンウエーハからなるシリコン基板上に前記探針部形成用のシリコン突起部を形成する工程と、前記シリコン突起部を形成したシリコン基板上に窒化シリコン膜を堆積する工程と、前記シリコン基板の突起部上に形成された前記窒化シリコン膜を低温熱酸化する工程と、該低温熱酸化された前記窒化シリコン膜の表面の酸化された部分をフッ酸により除去し、尖鋭化された探針部を形成する工程とを少なくとも備えたことを特徴とするものである。
【0012】
このような構成の製造方法においては、低温熱酸化とフッ酸によるウエットエッチングという簡単なプロセスの組み合わせにより、ウエーハ全体にわたり均一な探針部を形成することが可能となるため、先端部を制御性良く尖鋭化できると共に高アスペクト比をもつ錐体状探針部をもつカンチレバーを容易に製造することができ、また、複数枚のウエーハ上に形成する多数のカンチレバーの探針部を一度に尖鋭化処理して形成することができるため、高歩留まりでコストの低減も可能となる。
【0013】
請求項2に係る発明は、支持部と、該支持部より延びたレバー部と、該レバー部の自由端に形成された探針部とからなるSPM用カンチレバーの製造方法において、窒化シリコン膜をシリコンウエーハからなるシリコン基板上に堆積する工程と、該シリコン基板上に堆積した窒化シリコン膜を前記探針部形成用に鋭角部を有する形状にパターニングする工程と、前記パターニングされた窒化シリコン膜の鋭角部を露出して保護膜を形成する工程と、該露出した窒化シリコン膜の鋭角部を低温熱酸化する工程と、該低温熱酸化された窒化シリコン膜の鋭角部の表面の酸化された部分をフッ酸により除去し、尖鋭化された探針部を形成する工程とを少なくとも備えたことを特徴とするものである。
【0014】
このような構成の製造方法においては、低温熱酸化とフッ酸によるウエットエッチングプロセスという簡単なプロセスの組み合わせにより、ウエーハ全体にわたり均一な探針部を形成することが可能となるため、先端部を制御性良く尖鋭化できると共に高アスペクト比をもつ板状探針部をもつカンチレバーを容易に製造することができ、また、複数枚のウエーハ上に形成する多数のカンチレバーの探針部を一度に尖鋭化処理して形成することができるため、高歩留まりでコストの低減も可能となる。また、探針部先端のみを酸化しているので、レバー部やその他の部位には酸化の影響を全く与えない。
【0015】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係るSPM用カンチレバーの製造方法において、前記窒化シリコン膜は、シリコンと窒素との元素比が3:4よりシリコンの含有量が多いことを特徴とするものである。
【0016】
このように構成されたSPM用カンチレバーの製造方法においては、シリコンの含有量の多い窒化シリコン膜を用いることにより、レバー部の反りや探針部先端の欠けを防止できると共に、表面粗さの悪化も防止することができる。更に酸化中に窒化シリコン膜中のシリコン原子と酸素原子とが活発に反応し、尖鋭化を促進させる効果がある。
【0017】
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に係るSPM用カンチレバーの製造方法において、前記窒化シリコン膜は、化学気相蒸着法(Chemical Vapor Deposition :CVD)により形成することを特徴とするものである。
【0018】
このように構成されたSPM用カンチレバーの製造方法においては、窒化シリコン膜の形成にCVDを用いることにより、窒化シリコン膜中のシリコンと窒素との元素比を調整し、緻密な内部ストレスの少ない膜が形成できる。また、様々な形状あるいは材料の基板に窒化シリコン膜を形成できるので、応用範囲を広げることができる。
【0019】
請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項に係るSPM用カンチレバーの製造方法において、前記低温熱酸化は、 900℃以上1050℃以下の酸化温度とすることを特徴とするものである。
【0020】
このように構成されたSPM用カンチレバーの製造方法においては、前記低温熱酸化を上記温度条件とすることにより、窒化シリコン膜表面から不均一に酸化を進行させ、酸化されていない部分の窒化シリコン膜に尖った部位を形成することができる。つまり探針部の先端部分の窒化シリコン膜厚が薄くなり、先端を尖鋭化した窒化シリコン製の探針部を形成することができる。
【0021】
請求項6に係る発明は、請求項1〜5のいずれか1項に係るSPM用カンチレバーの製造方法において、前記窒化シリコン膜に対する低温熱酸化は、隣接する前記シリコン基板の(100)シリコン面上で50nm以上の膜厚の酸化膜が形成されるように行われることを特徴とするものである。
【0022】
このような膜厚の酸化膜がシリコン面上で形成されるように窒化シリコン膜に対して低温熱酸化処理を行うことにより、長く尖鋭化された探針部の先端部を得ることができる。つまり、隣接する(100)シリコン面上で形成される酸化膜が50nmよりも膜厚が薄い場合、シリコン窒化膜表面に形成される酸化膜の膜厚は数nmにしかならず、尖鋭化効果が十分に得られないからである。
【0023】
請求項7に係る発明は、請求項2〜6のいずれか1項に係る製造方法を用いて作製さたSPM用カンチレバーにおいて、前記探針部は大略板状であり、該探針部の尖鋭化された先端部は板厚以上の長さを有し先端部先端に向けて厚さが薄くなり、且つ該先端が板状探針部基部の表裏両面の延長面より内側に位置するようにしてSPM用カンチレバーを構成するものである。
【0024】
このように構成されたSPM用カンチレバーにおいては、アスペクト比の比較的大きな凹凸面をもつ試料でも、凹部底面まで十分測定可能な構成の探針部を備えたSPM用カンチレバーを提供することができる。更に探針部先端を測定試料とほぼ垂直に接することができるので、分解能の高い測定が可能になる。
【0025】
請求項8に係る発明は、請求項1及び3〜6のいずれか1項に係る製造方法を用いて作製さたSPM用カンチレバーにおいて、前記探針部は大略錐体状であることを特徴とするものであり、また、請求項9に係る発明は、請求項8に係るSPM用カンチレバーにおいて、前記探針部は、大略三角錐体状であることを特徴とするものであり、また、請求項10に係る発明は、請求項8に係るSPM用カンチレバーにおいて、前記探針部は、大略円錐体状であることを特徴とするものである。
【0026】
このように、探針部を錐体状形状とすることにより、機械的剛性が高い探針部となり、SPM用カンチレバーの機械的特性を安定させ、また探針部強度を増すことができる。更に先端部が尖鋭化され、且つ大きな試料凹凸を測定するのに必要な長い探針部を有しているカンチレバーが実現できる。また、三角錐形状の探針部によれば、製造し易くなると共に安定した測定が可能となる。一方、円錐形状の探針部によれば、探針部の先端部が左右対称となるため安定した測定が可能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
次に、本発明の第1の実施の形態について説明する。本発明に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーの第1の実施の形態のレバー部と探針部の全体の構造を図1に示し、図1のA〜Cの各方向から見た探針部の形状を図2の(A)〜(C)に示す。これらの図に示すように、レバー部1の自由端側に探針部2が形成されている。ここで探針部2は、レバー部1の自由端側に形成された板状薄膜で構成されており、探針部2の鋭角化された先端部3はレバー自由端に位置している。
【0028】
また、探針部2はレバー部1との境界接合部4において、レバー部1に対してシリコン(111)面の54.7°の角度傾斜している。また、探針部2は先端部3を挟む2辺2a,2bが内側に折曲した形状となっている。つまり、レバー部1と同じ幅の部分のうち、探針部2として不要な部分を切り落とした形状となっている。このような構造にすることにより、探針部2の質量が軽減され、共振周波数の低下を防ぐことができる。且つ探針部2の先端部3の形状のアスペクト比が向上し、より測定間隔の狭い試料を測定することができるようになる。また、カンチレバーを取り囲む空気や水によるカンチレバー振動のダンピングを低減できる。一方、探針部2の先端部3は曲率半径20nm以下で、板厚(膜厚)以上の長さを有し非常に細長く、高アスペクト比の探針先端部を備えた探針部構造となっている。
【0029】
次に、上記構成の第1の実施の形態に係るSPMカンチレバーの製造方法を図3の(A)〜(I)に示す製造工程図に基づいて説明する。まず、<011>方向にオリエンテーションフラット(Orientation Flat)を有する(100)面のシリコンウエーハを用意し、これを基板11として用いる。次に、図3の(A)に示すように、シリコン基板11にカンチレバー支持部用マスク12を形成する。ここでマスク12には酸化シリコン膜などが適している。次に、探針部形成用のマスク13を、所定の位置に窒化シリコン膜で形成する。このとき、同時にシリコン基板11の裏面にはカンチレバー支持部用マスク12を保護する窒化シリコン膜14が形成される。
【0030】
次に、探針部形成用マスク13を形成したシリコン表面を、KOH(水酸化カリウム),TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)などのアルカリ水溶液で等方性ウエットエッチングを行い、図3の(B)に示すような探針部形成用段差15をシリコン基板11の一面に形成する。次に、探針部形成用マスク13及び裏面窒化シリコン膜14を、熱リン酸等で除去する。
【0031】
次に、図3の(C)に示すように、レバー部及び探針部となる窒化シリコン膜16を、裏面窒化シリコン膜16′と共に形成する。ここで、窒化シリコン膜16は、通常の窒化シリコン膜(Si)よりシリコン含有量が多い窒化シリコン膜であり、低圧化学気相蒸着法(Low Pressure Chemical Vapor Deposition:LP−CVD)により堆積させて形成する。
【0032】
具体的には、堆積時のジクロルシランとアンモニアの流量の割合を、ジクロルシランの割合を通常より多くすることにより達成できる。なお、窒化シリコンの膜厚は、所望の特性により変わるが、ここでは共振周波数1MH,バネ定数 0.1N/mのカンチレバーを想定して、通常の窒化シリコン製カンチレバー膜厚 0.4μmよりかなり薄い 0.1μmとする。しかし、窒化シリコンの膜厚は、この値に限定されないことは言うまでもない。
【0033】
次に、図3の(D)に示すように、窒化シリコン膜16をフォトリソグラフィによりパターニングし、例えばRIE(Reactive Ion Etching)で、窒化シリコン膜16のエッチングを行い、図1に示したようなパターンの探針部17とレバー部18を形成する。このとき、探針部17の先端部の先端は可能な範囲で小さな曲率半径を有していればよい。例えば、 100nm程度の曲率半径であれば、後述するように、その後の工程で十分小さな曲率半径を得ることが可能である。
【0034】
続いて、図3の(E)に示すように、CVD法にて酸化シリコン膜を全面にわたって 0.5μm程度堆積した後、レバー部18上のみに保護膜19として残し、探針部17及び近傍のシリコン基板11上の酸化シリコン膜は除去する。
【0035】
次に、探針部の先端部の尖鋭化を行う。図3の(F)に示すように、低温熱酸化処理を行い、酸化シリコン膜20を保護膜19のない探針部17の先端部及びその近傍のシリコン基板11のみに形成する。なお、図3の(F)において、点線は低温熱酸化処理前のシリコン基板11の上端面位置を示している。ここで、低温熱酸化処理は水蒸気雰囲気中で行い、探針部の先端部の尖鋭化効果を得るためには 900℃以上1050℃以下の温度で、探針部17の近傍のシリコン基板面上に形成される酸化シリコン膜の膜厚が50nm以上となる程度に行うことが好ましい。このように、熱酸化処理の温度を設定するのは、酸化温度を低くすることにより、窒化シリコン膜表面と裏面並びに端面から不均一に酸化を進行させて、酸化されない部分の窒化シリコン膜に、尖った部位を形成することができるようにするためである。なお、低温熱酸化処理温度が 900℃より低いと酸化処理速度が低下して処理時間が長時間となるという問題点があり、また1050℃より高くすると、熱ストレスによわい窒化シリコン膜が熱ストレスを受け、クラック等が生じるという問題が発生する。また、上記のように近傍のシリコン基板面上に形成される酸化シリコン膜の膜厚を規定するのは、近傍のシリコン基板面上の酸化膜厚が薄いと、窒化シリコン膜上に形成される酸化膜も薄くなり、探針部の先端部の尖鋭化効果を十分に得ることが難しいからである。したがって、この低温熱酸化処理により、探針部17の先端部の窒化シリコンの膜厚は先端が尖るように薄くなる。
【0036】
このときの探針部17の先端部の様子を、図4の(A)に拡大して示す。すなわち、低温熱酸化処理を行って探針部17を形成する窒化シリコン膜16を酸化すると、探針部17の先端部となる窒化シリコン膜16の表面は勿論、探針部17の先端部となる窒化シリコン膜16の裏面及び側面からも酸化が促進され、板状の窒化シリコン膜16の表面及び裏面並びに両側面から酸化が行われ、酸化シリコン膜20が形成される。これにより、探針部17の先端部の先端にいくほど尖鋭化された高アスペクト比が実現する。次に、フッ酸により酸化シリコン膜20を除去することにより、図4の(B)に示すような20nm以下の曲率半径を有する探針部17が形成される。ここで、レバー部18となる部分の窒化シリコン膜16はCVD法により堆積した酸化シリコン膜の保護膜19で覆われているので、低温熱酸化処理によってもレバー部18となる窒化シリコン膜16は酸化されず、フッ酸処理により膜減りをおこすことはない。またレバー部の平坦性も保たれる。
【0037】
上記図3の(F)に示す工程に続いて、次に図3の(G)に示すように、酸化シリコン膜からなる保護膜19及び低温熱酸化処理による酸化シリコン膜20を残したまま、シリコン基板11の裏面の支持部を保護していた窒化シリコン膜16′を除去し、支持部用マスク12を表面上に出す。次に、シリコン基板表面保護膜21をCVD法等により1μm程度形成する。
【0038】
次に、図3の(H)に示すように、例えばKOHに代表されるアルカリ系のエッチング液を用いて、異方性エッチングを探針部17とは反対側から行い、カンチレバーを保持する支持部22を形成する。その後、保護膜19及び酸化シリコン膜20並びに表面保護膜21を除去する。
【0039】
最後に、図3の(I)に示すように、必要に応じて、レバー部18の探針部17が形成されている方向とは反対側の面に、反射膜23を形成して、板状探針部17を有するカンチレバー24が完成する。反射膜23は、例えば金を蒸着して形成する。ここでは、反射膜を形成したが、必ずしも必要ではなく、場合によっては反射膜を形成しなくてもよい。
【0040】
この第1の実施の形態に係るSPM用カンチレバーの探針部及びレバー部を構成する窒化シリコン膜として、シリコンの含有量が多い窒化シリコンを用いているが、これは次の理由による。すなわち、尖鋭化工程における窒化シリコン膜中のシリコン原子と酸素雰囲気中の酸素原子とが活発に反応し、表面酸化を促進させる効果があるからである。また、本実施の形態では、窒化シリコン膜のシリコン(Si)と窒素(N)の元素比が、0.75<Si/N≦1.3 という範囲のものを用いるが、この範囲は、カンチレバーのような薄膜の構造体には最適な元素比範囲である。すなわち、元素比がSi/N≦0.75では、応力に関して1000Pa 以上の強い引っ張り応力となってしまう。そのため、レバー部の反りが発生したり、探針部先端が応力により欠けたりしてしまう。逆に、Si/N>1.3 の範囲では、Siが多結晶化して析出してくるため、表面粗さが悪化し、カンチレバーのような滑らかなレバー部面や探針部面が望まれるものには、不利になるからである。また、その後のシリコンエッチングプロセスにおいても、多結晶化したシリコン部からエッチング液がしみ込んで、異常なエッチングになることがあり、この異常エッチングを防ぐため、上記元素比範囲とするものでもある。
【0041】
このような製造方法により、探針部先端の曲率半径が20nm以下にまで尖鋭化されると共に、高アスペクト比を有する窒化シリコン製のカンチレバーを、高価な精度の高い装置を用いることなく、簡単に製造できる。また、先端部の尖鋭化された探針部は制御性良く、高歩留まりで製造できるため、コストも低減できる。更に、ウエーハレベルで複数のカンチレバーを一括で製造処理可能となる。
【0042】
具体的には、レジストマスクを作製し、エッチング液や時間を制御しながらアンダーエッチングする従来の方法とは異なり、探針部先端部の尖鋭部の長さがエッチング液のマスク下へのしみ込みにより制約を受けることがなく、長い尖鋭部(先端部)を作製することが可能となる。また、窒化シリコン膜表面に形成された酸化部分のみを、フッ酸で全面エッチングすればよく、エッチング液の温度や濃度の管理やエッチング時間の制御など、一般に制御が難しいとされる等方性ウエットエッチングに比べ、はるかに大きいプロセスマージンを確保することもできる。
【0043】
一方、更に探針部のアスペクト比を向上させたり、先端部の先端を更に尖らせたい場合は、上記プロセス、すなわち低温熱酸化処理による酸化膜の形成と、該酸化膜のフッ酸による除去処理とを複数回繰り返すことで、更に尖鋭化を促進させることが可能となる。すなわち、低温熱酸化処理により窒化シリコン膜上に所望の膜厚の酸化膜を一回の処理で形成させるには長時間を要するが、所望膜厚より薄い膜厚の酸化膜の形成処理を複数回繰り返した方が短時間で所望の膜厚の酸化膜を形成したと同様な結果が得られる。また、予め最適な窒化シリコン膜の鋭角パターンを形成しておくことにより、探針部の尖鋭化を更に促進させることができる。
【0044】
また、以上のようにして作製されたカンチレバーの探針部は板状になっているが、図5に示すように、探針部2(17)の先端部3は、板状探針部2の基部両面の仮想的な延長面(点線図示)より内側にあり、板状探針部2の表裏面の内側に向かって先端部3の先端が伸びるような形状となっている。これにより、測定上探針部2の先端は試料5と垂直に近い角度で接することができ、分解能を低下させることは少ない。
【0045】
尖鋭化された探針部2の先端部3の内側への湾曲形状は、図9に示すような従来の等方性ウエットエッチングによる場合とは異なり、探針部2の板厚をL,探針部2の尖鋭化された先端部3の長さをLとしたときに、従来のカンチレバーでは、L≧Lの関係であったの対し、本発明のカンチレバーでは、L<Lの関係になり、尖鋭化された探針先端部3のアスペクト比が大きい形状となっている。すなわち、板状の探針部2の厚さLよりも尖鋭部(先端部3)の長さLが長くなっている。これにより、試料5の凹凸に対しても探針部先端以外の部分を接触させることなく、測定が可能となる。
【0046】
さらに、本実施の形態に係るカンチレバーは、探針部がレバー部自由端にあり、光学顕微鏡が組み合わされたSPM装置にとりつけて使用することで、測定(走査)を行う際、試料上の注目する部位に短時間で探針部を位置合わせすることが容易になる。更に、測定試料と探針部先端がほぼ垂直に接することが可能となり、高分解能で測定することができる。
【0047】
なお、本実施の形態に係るSPM用カンチレバーの製造方法では、図3の(D)に示す工程で、窒化シリコン膜のエッチングにRIEを用いたものを示したが、RIEに限定されることなくICP−RIEなど他のドライエッチャーを用いてもよいし、熱リン酸等のウエットエッチングを用いてもよい。これは、窒化シリコン膜の酸化工程前の形状に、表面酸化が影響を受けないからである。
【0048】
また、本実施の形態で説明したカンチレバーの製造方法は、探針部の尖鋭化処理に特徴があるため、基本的に探針部が窒化シリコンで作製されていれば、他の形態のカンチレバーの作製にも適用可能である。例えば、探針部が窒化シリコンよりなり、レバー部が単結晶シリコンからなっているカンチレバーであっても、単結晶シリコン部分に保護用のマスクを被せ、窒化シリコン製の探針部のみを本実施の形態による手法で尖鋭化することが可能である。このようなレバー部が単結晶シリコンからなるカンチレバーでは、厚いレバー厚を実現しやすく、バネ定数が大きく共振周波数の高いことが求められるSPM用カンチレバーに有効となる。
【0049】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、板状の探針部についての説明を行ったが、本実施の形態では錐体形状、具体的には三角錐形状の探針部について説明する。本実施の形態に係る走査型プローブ顕微鏡用カンチレバーの探針部の構造を、図6に示す。図6において、支持部(図示せず)から延びたレバー部31の自由端側に探針部32が形成されている。ここで探針部32は三角錐構造をしており、探針部先端33は尖鋭化処理により細く尖り、レバー部31の自由端方向を向いている。なお、探針部先端の曲率半径は、20nm以下と非常に尖鋭化されていると共に、高アスペクト比の探針部となっている。
【0050】
次に、この第2の実施の形態に係るカンチレバーの製造工程を、図7に基づいて説明する。まず、<011>方向にオリエンテーションフラット(Orientation Flat)を有する(100)面のシリコンウエーハを用意し、これを基板41として用いる。次に、図7の(A)に示すように、支持部形成用のマスク42を酸化シリコン膜でシリコン基板41の裏面の所定の位置に形成する。
【0051】
次に、シリコン基板41に凸部形成用マスク43を形成し、図7の(B)に示すように、Deep−RIE(Reactive Ion Etching)により、探針長程度の深さまでシリコン基板表面の垂直エッチングを行い、探針部形成用凸部44を形成する。ここで、凸部形成用マスク43としては、窒化シリコン膜が適している。また、窒化シリコン膜からなるマスク43の形成時に、シリコン基板41裏面にも窒化シリコン膜からなる保護膜45を形成する。
【0052】
次に、図7の(C)に示すように、マスク43を残したまま熱酸化し、全面にわたって酸化シリコン膜46を形成した後、凸部44上の窒化シリコン膜43及び該窒化シリコン膜43上に形成された酸化シリコン膜46を除去する。窒化シリコン膜43の除去には熱リン酸等が適している。
【0053】
次に、図7の(D)に示すように、シリコン基板表面が現れている凸部44を、水酸化カリウム溶液(KOH)等で異方性ウエットエッチングし、シリコン面方位のエッチング速度の違いを利用して、(111)面で形成された三角錐形状のシリコン面突起47を形成する。ここで、エッチングの深さは探針長程度でよい。
【0054】
ここで、三角錐形状のシリコン面突起47の形成工程について、図8の(A),(B)を用いて更に詳細に説明する。図8の(A)は図7の(D)の拡大図であり、図8の(B)に示す平面図のX−X′線に沿った断面図である。図7の(B)に示す凸部形成用マスク43は菱形に形成されていて、図7の(C)に示す探針部形成用凸部44は菱形に形成されている。そこで、図7の(C)に示すように、基板表面及び菱形凸部側面に形成されている酸化シリコン膜46をマスクとして、凸部44を異方性ウエットエッチングすると、図8の(A),(B)に示すように、菱形凸部44の四隅に三角錐形状のシリコン面突起47が形成される。なお、図8の(B)において、点線は後工程で行われるカンチレバーのパターニングの形状を示している。
【0055】
次に、図7の(E)に示すように、シリコン基板11の表面に形成されている酸化シリコン膜46をフッ酸等によりエッチングし、更にシリコン基板11の裏面に形成されている窒化シリコン膜からなる保護膜45も熱リン酸で除去した後、レバー部及び探針部となる通常の窒化シリコン膜よりもシリコン含有量が多い窒化シリコン膜48をLP−CVDにより堆積させる。具体的には、堆積時のジクロルシランとアンモニアの流量の割合を、ジクロルシランの割合を多くすることにより達成できる。ここで、探針部となる窒化シリコン膜48の先端は50nm程度の曲率半径を有している。同時に、シリコン基板裏面に堆積された窒化シリコン膜48と同様の窒化シリコン膜を、ウエーハ裏面の支持部形成用マスクパターン42の保護膜45′として再び用いる。
【0056】
次に、図7の(F)に示すように、堆積した窒化シリコン膜48をフォトリソグラフィによりカンチレバー形状にパターニングし、例えばRIE(Reactive IonEtching)で、窒化シリコン膜48をエッチングし、探針部49とレバー部50を形成する。なお、探針部49と同形状の突起部49′も同時に形成される。
【0057】
続いて、図7の(G)に示すように、CVD法にて酸化シリコン膜を 0.5μm程度堆積した後、突起部49′を含むレバー部50上のみに保護膜51として残し、探針部49の先端部及び近傍のシリコン基板41上の酸化シリコン膜を除去する。
【0058】
次に、探針部49の尖鋭化を行う。図7の(H)に示すように、まず低温熱酸化処理を行い、酸化膜52を保護膜51を形成した領域以外の探針部49及び近傍のシリコン基板面上のみに形成する。ここで、低温熱酸化処理は水蒸気雰囲気中で行い、尖鋭化の効果を得るためには 900℃以上1050℃以下の温度で、シリコン基板面上の酸化膜の膜厚が50nm以上の膜厚となる程度の処理をすることが好ましい。このように、熱酸化処理の温度を設定するのは、酸化温度を低くすることにより、探針部49を構成する窒化シリコン膜表面から不均一に酸化を進行させて、酸化されない部分の窒化シリコン膜に、尖った部位を形成することができるようにするためである。また、上記のようにシリコン基板面上の酸化膜の膜厚を規定するのは、その膜厚が薄いと窒化シリコン膜からなる探針部49の尖鋭化効果を十分に得ることが難しいからである。この低温熱酸化処理により、第1の実施の形態と同様に、探針部49の先端部の窒化シリコンの膜厚は薄くなり、尖鋭化される。
【0059】
すなわち、低温熱酸化処理を行って探針部49を形成する窒化シリコン膜を酸化すると、探針部先端部の窒化シリコン膜の表面は、三角錐状の窒化シリコン膜の周囲から酸化が行われ、酸化膜が形成される。これにより、探針部49の先端にいくほど尖鋭化された高アスペクト比が実現する。したがって、後工程でフッ酸により酸化膜52を除去することにより、20nm以下の曲率半径を有する探針部が形成される。ここで、レバー部50となる部分の窒化シリコン膜は、CVD法により堆積した保護膜51で覆われているので、低温熱酸化処理によってもレバー部50を構成する窒化シリコン膜は酸化せず、フッ酸処理により膜減りをおこすことはない。またレバー部の平坦性も保たれる。
【0060】
上記図7の(H)に示す工程に続いて、次に図7の(I)に示すように、シリコン基板表面側全面に、カンチレバーの保護膜としてCVD法による酸化シリコン膜53を形成する。次に、図7の(J)に示すように、シリコン基板裏面の保護膜45′を除去して、例えばKOHに代表されるアルカリ系のエッチング液を用いて、異方性エッチングを探針部49とは反対側から行い、カンチレバーを保持する支持部分54を形成する。
【0061】
最後に、図7の(K)に示すように、シリコンウエハー表面側全面に形成されているカンチレバーの保護膜としてCVD法による酸化シリコン膜53,酸化シリコン膜からなる保護膜51及び低温熱酸化処理による酸化膜52,支持部形成用マスク42を、フッ酸によりエッチング除去することにより、三角錐形状の探針部49を有するカンチレバー55が完成する。ここで、探針部49と同様な形状の突起部49′が、探針部以外にも形成されることになるが、レバー部50以外の測定上問題にならない位置(例えば支持部54上など)に形成するように、最初のマスクパターンを形成しておけば問題はない。
【0062】
ここで、探針部49及びレバー部50としてシリコンの含有量が多い窒化シリコンを用いているが、これは次の理由による。本実施の形態では、窒化シリコン膜のシリコン(Si)と窒素(N)の元素比が、0.75<Si/N≦1.3 という範囲のものを用いているが、この範囲は、カンチレバーのような薄膜の構造体には最適な元素比範囲である。すなわち、元素比がSi/N≦0.75では、応力に関して1000Pa 以上の強い引っ張り応力となってしまう。そのため、レバー部の反りが発生したり、探針部先端が応力により欠けてしまう。逆に、Si/N>1.3 の範囲では、Siが多結晶化して析出してくるため、表面粗さが悪化し、カンチレバーのような滑らかなレバー部面や探針部面が望まれるものには、不利になるからである。また、その後のシリコンエッチングプロセスにおいても、多結晶化したシリコン部からエッチング液がしみ込んで、異常なエッチングになることがあり、この異常エッチングを防ぐため、上記元素比範囲とするものでもある。
【0063】
このような製造方法により、探針部先端の曲率半径が20nm以下にまで尖鋭化されると共に、高アスペクト比を有する窒化シリコン製のカンチレバーを、高価な精度の高い装置を用いることなく、簡単に製造できる。また、先端部の尖鋭化された探針部は制御性良く、高歩留まりで製造できるため、コストも低減できる。また、ウエーハレベルで複数のカンチレバーを一括で処理可能となる。
【0064】
具体的には、レジストマスクを作製し、エッチング液や時間を制御しながらアンダーエッチングする従来の方法とは異なり、探針部先端部の尖鋭部の長さがエッチング液のマスク下へのしみ込みにより制約を受けることがなく、長い尖鋭部(先端部)を作製することが可能となる。また、窒化シリコン膜表面に形成された酸化部分のみを、フッ酸で全面エッチングすればよく、エッチング液の温度や濃度の管理やエッチング時間の制御など、一般に制御が難しいとされる等方性ウエットエッチングに比べ、はるかに大きいプロセスマージンを確保することもできる。
【0065】
一方、更に探針部のアスペクト比を向上させたり、先端部の先端を更に尖らせたい場合は、上記プロセスを複数回繰り返すことで、更に尖鋭化を促進させることが可能となる。
【0066】
更に、第1の実施の形態で説明した板状探針部すなわちバーズビーク状探針部を有するカンチレバーは、探針部を長くすると探針部の剛性が下がり、走査型プローブ顕微鏡に取り付けて測定を行ったとき、試料からの力をうけた場合探針部がゆがみ易く、試料の凹凸を正確に捉えることが難しくなるが、本実施の形態で説明した三角錐状探針部を有するカンチレバーでは、探針部の機械的剛性が高く、探針長を長くとっても、試料の凹凸を正確に捉えることができる。
【0067】
なお、本実施の形態では、図7の(F)に示す工程で、窒化シリコン膜のエッチングにRIEを用いたものを示したが、RIEに限定されることなくICP−RIEなど他のドライエッチャーを用いてもよいし、熱リン酸等のウエットエッチングを用いてもよい。これは、窒化シリコン膜の酸化工程前の形状に、表面酸化が影響を受けないからである。
【0068】
また、本実施の形態では、一点に終端した突起を容易に、且つ安定して形成できるという点から、探針部として三角錐状の探針部を用いたが、三角錐状探針部に限定されることはなく、円錐状の探針部にも適用可能であることは言うまでもない。円錐状の探針部の場合には、円錐状のシリコン突起に窒化シリコンをオーバーコートすればよい。円錐状探針部では、機械的剛性が高くなると共に探針部の先端部は左右対称形状となり、更に先端が尖鋭化されるため、SPM測定にてのカンチレバーの走査方向による差の影響がなく、安定した測定画像を得ることができる。更に、先端が安定して尖り、且つ大きな凹凸試料を測定する場合にも、十分に長い探針部を備えたカンチレバーが実現可能となる。
【0069】
【発明の効果】
以上実施の形態に基づいて説明したように、本発明によれば、シリコン窒化膜で形成されながら尖鋭度が要求される探針部の先端部を、その形状を問わずより効率的に尖鋭化することが可能なカンチレバー材料並びにその製造方法を提供し、非常に薄く軟らかなレバー部の自由端に尖鋭化した探針部を容易に作製することができる。更に探針部の先端部は高アスペクト比に形成することができるので、比較的大きな凹凸の試料でも探針部先端以外の部分を接触させずに走査することができる。更に、探針部先端が試料に対してほぼ垂直に接することができるように形成されているので、分解能の高い測定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るSPM用カンチレバーの第1の実施の形態の構成を示す一部省略斜視図である。
【図2】図1に示した第1の実施の形態に係るカンチレバーの探針部をA,B,Cの3方向からみた態様を示す図である。
【図3】図1に示した第1の実施の形態に係るカンチレバーの製造方法を説明するための製造工程を示す図である。
【図4】図3に示した第1の実施の形態に係るカンチレバーの製造工程図において、図3の(F)に示す工程の拡大図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係るカンチレバーの探針部先端と測定試料との関係を表す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るカンチレバーの探針部の構成を示す斜視図である。
【図7】図6に示した第2の実施の形態に係るカンチレバーの製造方法を説明するための製造工程を示す図である。
【図8】図7に示した第2の実施の形態に係るカンチレバーの製造工程図において、図7の(D)に示す工程を詳細に説明するための説明図である。
【図9】従来のSPMカンチレバーの探針部先端と測定試料との関係を表す図である。
【符号の説明】
1,31 レバー部
2,32 探針部
3,33 探針先端部
4 探針部とレバー部との境界接合部
5 測定試料
11,41 シリコン基板
12,42 カンチレバー支持部用マスク
13 探針部形成用マスク
14 支持部用マスクの保護用窒化シリコン膜
15 探針部形成用段差
16,48 探針部及びレバー部用窒化シリコン膜
17,49 探針部
18,50 レバー部
19,51 レバー部保護膜
20,52 低温熱酸化シリコン膜
21 シリコン基板表面保護膜
22,54 支持部
23 反射膜
24,55 SPM用カンチレバー
43 凸部形成用窒化シリコンマスク
44 探針部形成用凸部
45 保護膜
46 表面及び凸部側面酸化シリコン膜
47 シリコン(111)面突起
53 酸化シリコン膜

Claims (10)

  1. 支持部と、該支持部より延びたレバー部と、該レバー部の自由端に形成された探針部とからなるSPM用カンチレバーの製造方法において、シリコンウエーハからなるシリコン基板上に前記探針部形成用のシリコン突起部を形成する工程と、前記シリコン突起部を形成したシリコン基板上に窒化シリコン膜を堆積する工程と、前記シリコン基板の突起部上に形成された前記窒化シリコン膜を低温熱酸化する工程と、該低温熱酸化された前記窒化シリコン膜の表面の酸化された部分をフッ酸により除去し、尖鋭化された探針部を形成する工程とを少なくとも備えたことを特徴とするSPM用カンチレバーの製造方法。
  2. 支持部と、該支持部より延びたレバー部と、該レバー部の自由端に形成された探針部とからなるSPM用カンチレバーの製造方法において、窒化シリコン膜をシリコンウエーハからなるシリコン基板上に堆積する工程と、該シリコン基板上に堆積した窒化シリコン膜を前記探針部形成用に鋭角部を有する形状にパターニングする工程と、前記パターニングされた窒化シリコン膜の鋭角部を露出して保護膜を形成する工程と、該露出した窒化シリコン膜の鋭角部を低温熱酸化する工程と、該低温熱酸化された窒化シリコン膜の鋭角部の表面の酸化された部分をフッ酸により除去し、尖鋭化された探針部を形成する工程とを少なくとも備えたことを特徴とするSPM用カンチレバーの製造方法。
  3. 前記窒化シリコン膜は、シリコンと窒素との元素比が3:4よりシリコンの含有量が多いことを特徴とする請求項1又は2に係るSPM用カンチレバーの製造方法。
  4. 前記窒化シリコン膜は、化学気相蒸着法により形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に係るSPM用カンチレバーの製造方法。
  5. 前記低温熱酸化は、 900℃以上1050℃以下の酸化温度とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に係るSPM用カンチレバーの製造方法。
  6. 前記窒化シリコン膜に対する低温熱酸化は、隣接する前記シリコン基板の(100)シリコン面上で50nm以上の膜厚の酸化膜が形成されるように行われることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に係るSPM用カンチレバーの製造方法。
  7. 請求項2〜6のいずれか1項に係る製造方法を用いて作製さたSPM用カンチレバーにおいて、前記探針部は大略板状であり、該探針部の尖鋭化された先端部は板厚以上の長さを有し先端部先端に向けて厚さが薄くなり、且つ該先端が板状探針部基部の表裏両面の延長面より内側に位置するように構成されていることを特徴とするSPM用カンチレバー。
  8. 請求項1及び3〜6のいずれか1項に係る製造方法を用いて作製さたSPM用カンチレバーにおいて、前記探針部は大略錐体状であることを特徴とするSPM用カンチレバー。
  9. 前記探針部は、大略三角錐体状であることを特徴とする請求項8に係るSPM用カンチレバー。
  10. 前記探針部は、大略円錐体状であることを特徴とする請求項8に係るSPM用カンチレバー。
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