JPH11261197A - 転写用原版の製造方法と転写用原版、および該転写用原版を用いた配線基板の製造方法 - Google Patents
転写用原版の製造方法と転写用原版、および該転写用原版を用いた配線基板の製造方法Info
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- JPH11261197A JPH11261197A JP7507598A JP7507598A JPH11261197A JP H11261197 A JPH11261197 A JP H11261197A JP 7507598 A JP7507598 A JP 7507598A JP 7507598 A JP7507598 A JP 7507598A JP H11261197 A JPH11261197 A JP H11261197A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 配線部を形成した転写用原版を複数版用い、
多層配線基板用のベース基板の一面に、各転写用原版を
順次圧着して、配線部をベース基板側に順次転写して多
層配線を形成する多層配線基板の製造方法であって、配
線パターン層の膜厚均一性の高い多層配線基板の製造方
法を提供する。同時に、これに用いられる転写用原版と
その製造方法を提供する。 【解決手段】 (a)支持体の一面に導電性層からなる
薄膜を形成する工程と、(b)導電性層からなる薄膜上
に所定形状に形成された絶縁性樹脂層を配設する工程
と、(c)所定形状に形成された絶縁性樹脂層をマスク
として前記導電性層からなる薄膜をエッチングして、絶
縁性樹脂層の形状に導電性層からなる配線部を形成する
エッチング工程とを有する。
多層配線基板用のベース基板の一面に、各転写用原版を
順次圧着して、配線部をベース基板側に順次転写して多
層配線を形成する多層配線基板の製造方法であって、配
線パターン層の膜厚均一性の高い多層配線基板の製造方
法を提供する。同時に、これに用いられる転写用原版と
その製造方法を提供する。 【解決手段】 (a)支持体の一面に導電性層からなる
薄膜を形成する工程と、(b)導電性層からなる薄膜上
に所定形状に形成された絶縁性樹脂層を配設する工程
と、(c)所定形状に形成された絶縁性樹脂層をマスク
として前記導電性層からなる薄膜をエッチングして、絶
縁性樹脂層の形状に導電性層からなる配線部を形成する
エッチング工程とを有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線基板の製造方
法に関し、特に高精細な配線を有する多層配線基板を生
産性良く製造することができる多層配線基板の製造方法
と、それに用いられる転写用原版とその製造方法に関す
る。
法に関し、特に高精細な配線を有する多層配線基板を生
産性良く製造することができる多層配線基板の製造方法
と、それに用いられる転写用原版とその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体製造技術の飛躍的な発展により、
半導体パッケージの小型化、多ピン化、ファインピッチ
化、電子部品の極小化などが急速に進み、いわゆる高密
度実装の時代に突入した。それに伴って、プリント配線
板も片面配線から両面配線へと進み、さらに多層化、薄
型化が進められている。現在、プリント配線板の銅パタ
ーンの形成には、主としてサブトラクティブ法と、アデ
ィティブ法が用いられている。サブトラクティブ法は、
銅張り積層板に穴を開けた後に、穴の内部と表面に銅メ
ッキを行い、フォトエッチングによりパターンを形成す
る方法である。このサブトラクティブ法は技術的に完成
度は高く、またコストも安いが銅箔の厚さ等による制約
から微細パターンの形成は困難である。一方、アディテ
ィブ法は無電解メッキ用の触媒を含有した積層板上の回
路パターン形成部以外の部分にレジストを形成し、積層
板の露出している部分に無電解銅メッキ等により回路パ
ターンを形成する方法である。このアディティブ法は、
微細パターンの形成が可能であるが、コスト、信頼性の
面で難がある。
半導体パッケージの小型化、多ピン化、ファインピッチ
化、電子部品の極小化などが急速に進み、いわゆる高密
度実装の時代に突入した。それに伴って、プリント配線
板も片面配線から両面配線へと進み、さらに多層化、薄
型化が進められている。現在、プリント配線板の銅パタ
ーンの形成には、主としてサブトラクティブ法と、アデ
ィティブ法が用いられている。サブトラクティブ法は、
銅張り積層板に穴を開けた後に、穴の内部と表面に銅メ
ッキを行い、フォトエッチングによりパターンを形成す
る方法である。このサブトラクティブ法は技術的に完成
度は高く、またコストも安いが銅箔の厚さ等による制約
から微細パターンの形成は困難である。一方、アディテ
ィブ法は無電解メッキ用の触媒を含有した積層板上の回
路パターン形成部以外の部分にレジストを形成し、積層
板の露出している部分に無電解銅メッキ等により回路パ
ターンを形成する方法である。このアディティブ法は、
微細パターンの形成が可能であるが、コスト、信頼性の
面で難がある。
【0003】多層配線基板の場合には、上記の方法等で
作製した片面あるいは両面のプリント配線板を、ガラス
布にエポキシ樹脂等を含浸させた半硬化状態のプリプレ
グと一緒に加圧積層する方法が用いられている。この場
合、プリプレグは各層の接着剤の役割をなし、層間の接
続はスルーホールを作製し、内部に無電解メッキ等を施
して行っている。また、高密度実装の進展により、多層
配線基板においては薄型、軽量化とその一方で単位面積
当たりの高い配線能力が要求され、一層当たりの基板の
薄型化、層間の接続や部品の搭載方法等に工夫がなされ
ている。しかしながら、上記のサブトラクティブ法によ
り作製された両面プリント配線板を用いた多層配線基板
の作製は、両面プリント配線板の穴形成のためのドリル
加工の精度と、微細化限界の面から高密度化に限界があ
り、製造コストの低減も困難であった。
作製した片面あるいは両面のプリント配線板を、ガラス
布にエポキシ樹脂等を含浸させた半硬化状態のプリプレ
グと一緒に加圧積層する方法が用いられている。この場
合、プリプレグは各層の接着剤の役割をなし、層間の接
続はスルーホールを作製し、内部に無電解メッキ等を施
して行っている。また、高密度実装の進展により、多層
配線基板においては薄型、軽量化とその一方で単位面積
当たりの高い配線能力が要求され、一層当たりの基板の
薄型化、層間の接続や部品の搭載方法等に工夫がなされ
ている。しかしながら、上記のサブトラクティブ法によ
り作製された両面プリント配線板を用いた多層配線基板
の作製は、両面プリント配線板の穴形成のためのドリル
加工の精度と、微細化限界の面から高密度化に限界があ
り、製造コストの低減も困難であった。
【0004】一方、薄型、軽量化、高密度配線の要求を
満たすものとして、基材上に導体パターン層と絶縁層と
を順次積層して作製される多層配線基板が開発されてい
る。この多層配線基板は、銅メッキ層のフォトエッチン
グと感光性樹脂のパターニングを交互に行って作製され
るため、高精細な配線と任意の位置での層間接続が可能
となっている。しかしながら、この多層配線基板の作製
は、銅メッキとフォトエッチングを交互に複数回行うた
め、工程が煩雑となり、また、基板上に1 層づつ積み上
げる直列プロセスのため、中間工程でトラブルが発生す
ると、製品の再生が困難となり、製造コストの低減に支
障をきたしていた。さらに従来の多層配線基板において
は、層間の接続がバイアホールを作製することにより行
われていたため、煩雑なフォトリソグラフィー工程が必
要であり、製造コスト低減の妨げとなっていた。
満たすものとして、基材上に導体パターン層と絶縁層と
を順次積層して作製される多層配線基板が開発されてい
る。この多層配線基板は、銅メッキ層のフォトエッチン
グと感光性樹脂のパターニングを交互に行って作製され
るため、高精細な配線と任意の位置での層間接続が可能
となっている。しかしながら、この多層配線基板の作製
は、銅メッキとフォトエッチングを交互に複数回行うた
め、工程が煩雑となり、また、基板上に1 層づつ積み上
げる直列プロセスのため、中間工程でトラブルが発生す
ると、製品の再生が困難となり、製造コストの低減に支
障をきたしていた。さらに従来の多層配線基板において
は、層間の接続がバイアホールを作製することにより行
われていたため、煩雑なフォトリソグラフィー工程が必
要であり、製造コスト低減の妨げとなっていた。
【0005】配線の微細化、高密度化に対応でき、複雑
な工程を必要とせず、量産に対応できる多層配線基板と
して、本出願人は、すでに、ベース基板上に順次転写さ
れた複数層の配線部を設けた多層配線基板で、各層の配
線部が配線部の下部に形成された絶縁樹脂層によってベ
ース基板あるいは下層の配線部に固着されている多層配
線基板を提案し、同時にその製造方法を提案している。
( 特願平6−220962号) しかし、この多層配線基板の作製においては、転写用原
版に配線部が所定の配線形状にめっきにより形成され、
更に、絶縁樹脂層も転写用原版作製の段階で配線部上の
みに電着で形成されたりするもので、配線部や絶縁性樹
脂層の形成の際、電解集中の影響でそれらの周辺部は膜
厚が厚くなり、線幅により膜厚が不均一になるという問
題がある。
な工程を必要とせず、量産に対応できる多層配線基板と
して、本出願人は、すでに、ベース基板上に順次転写さ
れた複数層の配線部を設けた多層配線基板で、各層の配
線部が配線部の下部に形成された絶縁樹脂層によってベ
ース基板あるいは下層の配線部に固着されている多層配
線基板を提案し、同時にその製造方法を提案している。
( 特願平6−220962号) しかし、この多層配線基板の作製においては、転写用原
版に配線部が所定の配線形状にめっきにより形成され、
更に、絶縁樹脂層も転写用原版作製の段階で配線部上の
みに電着で形成されたりするもので、配線部や絶縁性樹
脂層の形成の際、電解集中の影響でそれらの周辺部は膜
厚が厚くなり、線幅により膜厚が不均一になるという問
題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況のもと、配線の微細化、高密度化に対応でき、複雑
な工程を必要とせず、生産性が良く量産に向く多層配線
基板の製造方法で、且つ、品質的にも対応できるものを
提供しようとするものである。具体的には、配線部を形
成した転写用原版を複数版用い、多層配線基板用のベー
ス基板の一面に、各転写用原版を順次圧着して、各配線
部を配線部上に設けられた絶縁性樹脂層を介してベース
基板側に順次転写して多層配線を形成する多層配線基板
の製造方法であって、配線部や絶縁性樹脂層の膜厚均一
性の高い多層配線基板の製造方法を提供しようとするも
のである。同時に、これに用いられる転写用原版とその
製造方法を提供しようとするものである。
状況のもと、配線の微細化、高密度化に対応でき、複雑
な工程を必要とせず、生産性が良く量産に向く多層配線
基板の製造方法で、且つ、品質的にも対応できるものを
提供しようとするものである。具体的には、配線部を形
成した転写用原版を複数版用い、多層配線基板用のベー
ス基板の一面に、各転写用原版を順次圧着して、各配線
部を配線部上に設けられた絶縁性樹脂層を介してベース
基板側に順次転写して多層配線を形成する多層配線基板
の製造方法であって、配線部や絶縁性樹脂層の膜厚均一
性の高い多層配線基板の製造方法を提供しようとするも
のである。同時に、これに用いられる転写用原版とその
製造方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の転写用原版の製
造方法は、配線を転写するための転写用原版で、支持体
上に所定形状の導電性層からなる配線部と、該配線部の
全配線上に粘着性あるいは接着性を有する絶縁性樹脂層
とを順次積層した転写用原版を作製する方法であって、
(a)支持体の一面に導電性層からなる薄膜を形成する
工程と、(b)導電性層からなる薄膜上に所定形状に形
成された絶縁性樹脂層を配設する工程と、(c)所定形
状に形成された絶縁性樹脂層をマスクとして前記導電性
層からなる薄膜をエッチングして、絶縁性樹脂層の形状
に導電性層からなる配線部を形成するエッチング工程と
を有することを特徴とするものである。そして、上記に
おける絶縁性樹脂層を配設する工程は、フォトリソグラ
フィー法、エッチング法、ディスペンス法、印刷法から
選ばれた1つの方法で行われることを特徴とするもので
ある。そして、上記において、支持体を高分子フィル
ム、支持体の一面に設けられた導電性層からなる薄膜を
金属薄膜とし、支持体と導電性層からなる薄膜とが接着
剤もしくは粘着剤を介して貼り合わされたものであるこ
とを特徴とするものである。あるいは、上記導電性層か
らなる薄膜は、支持体である高分子フィルム上に無電解
メッキ法、スパッタ法のいずれかの方法により金属膜を
形成し、その上に電解メッキ法を用いてさらに金属膜を
形成したものであることを特徴とするものである。ある
いはまた、上記において、少なくとも一面が導電性であ
るを支持体を用い、該一面上に電解メッキ法で導電性層
からなる薄膜を形成することを特徴とするものである。
造方法は、配線を転写するための転写用原版で、支持体
上に所定形状の導電性層からなる配線部と、該配線部の
全配線上に粘着性あるいは接着性を有する絶縁性樹脂層
とを順次積層した転写用原版を作製する方法であって、
(a)支持体の一面に導電性層からなる薄膜を形成する
工程と、(b)導電性層からなる薄膜上に所定形状に形
成された絶縁性樹脂層を配設する工程と、(c)所定形
状に形成された絶縁性樹脂層をマスクとして前記導電性
層からなる薄膜をエッチングして、絶縁性樹脂層の形状
に導電性層からなる配線部を形成するエッチング工程と
を有することを特徴とするものである。そして、上記に
おける絶縁性樹脂層を配設する工程は、フォトリソグラ
フィー法、エッチング法、ディスペンス法、印刷法から
選ばれた1つの方法で行われることを特徴とするもので
ある。そして、上記において、支持体を高分子フィル
ム、支持体の一面に設けられた導電性層からなる薄膜を
金属薄膜とし、支持体と導電性層からなる薄膜とが接着
剤もしくは粘着剤を介して貼り合わされたものであるこ
とを特徴とするものである。あるいは、上記導電性層か
らなる薄膜は、支持体である高分子フィルム上に無電解
メッキ法、スパッタ法のいずれかの方法により金属膜を
形成し、その上に電解メッキ法を用いてさらに金属膜を
形成したものであることを特徴とするものである。ある
いはまた、上記において、少なくとも一面が導電性であ
るを支持体を用い、該一面上に電解メッキ法で導電性層
からなる薄膜を形成することを特徴とするものである。
【0008】本発明の転写用原版は、本発明の転写用原
版の製造方法により作製されたことを特徴とするもので
ある。
版の製造方法により作製されたことを特徴とするもので
ある。
【0009】本発明の配線基板の製造方法は、支持体上
に所定形状の導電性層からなる配線部と、該配線部の全
配線上に粘着性あるいは接着性を有する絶縁性樹脂層と
を順次積層した転写用原版を1版ないし複数版用い、配
線基板用のベース基板の一面に、各転写用原版を順次圧
着して、各配線部を絶縁性樹脂層を介してベース基板側
に順次転写して配線を形成する配線基板の製造方法であ
って、本発明の転写用原版を用いたことを特徴とするも
のである。
に所定形状の導電性層からなる配線部と、該配線部の全
配線上に粘着性あるいは接着性を有する絶縁性樹脂層と
を順次積層した転写用原版を1版ないし複数版用い、配
線基板用のベース基板の一面に、各転写用原版を順次圧
着して、各配線部を絶縁性樹脂層を介してベース基板側
に順次転写して配線を形成する配線基板の製造方法であ
って、本発明の転写用原版を用いたことを特徴とするも
のである。
【0010】
【作用】本発明の転写用原版の製造方法は、このような
構成にすることにより、特に、配線部の膜厚均一性の高
い転写用原版の製造を可能としており、結果、複雑な工
程を必要とせず、量産性に向く、転写用原版を用いた多
層配線基板の製造方法で、配線の微細化、高密度化に対
応でき、且つ、配線部の膜厚均一性の高い多層配線基板
の製造を可能としている。具体的には、(a)支持体の
一面に導電性層からなる薄膜を形成する工程と、(b)
導電性層からなる薄膜上に所定形状に形成された絶縁性
樹脂層を配設する工程と、(c)所定形状に形成された
絶縁性樹脂層をマスクとして前記導電性層からなる薄膜
をエッチングして、絶縁性樹脂層の形状に導電性層から
なる配線部を形成するエッチング工程とを有することに
より、これを達成している。即ち、支持体上に一面に導
電性層からなる薄膜を金属箔との貼り合わせ、あるいは
めっき形成により形成でき、該導電性層からなる薄膜の
厚さを薄く均一に形成できる。このため、これをエッチ
ングして配線部を形成することにより、配線の微細化、
高密度化に対応できるとともに、配線部の膜厚均一性を
高いものとできる。詳しくは、支持体上の導電性層から
なる薄膜の形成は、支持体を高分子フィルムとし、且
つ、支持体の一面に設けられた導電性層を金属薄膜と
し、支持体と導電性層とが接着剤もしくは粘着剤を介し
て貼り合わされることにより、あるいは、支持体を高分
子フィルムとし、且つ、支持体である高分子フィルム上
に無電解メッキ法、スパッタ法のいずれかの方法により
金属膜を形成し、その上に電解メッキ法を用いてさらに
金属膜を形成することにより、あるいは、少なくとも一
面が導電性であるを支持体を用い、該支持体の一面上に
電解めっき法で導電性層を形成することにより、行うこ
とができる。絶縁性樹脂を配設する工程としては、フォ
トリソグラフィー法、エッチング法、ディスペンス法、
印刷法を挙げることができる。
構成にすることにより、特に、配線部の膜厚均一性の高
い転写用原版の製造を可能としており、結果、複雑な工
程を必要とせず、量産性に向く、転写用原版を用いた多
層配線基板の製造方法で、配線の微細化、高密度化に対
応でき、且つ、配線部の膜厚均一性の高い多層配線基板
の製造を可能としている。具体的には、(a)支持体の
一面に導電性層からなる薄膜を形成する工程と、(b)
導電性層からなる薄膜上に所定形状に形成された絶縁性
樹脂層を配設する工程と、(c)所定形状に形成された
絶縁性樹脂層をマスクとして前記導電性層からなる薄膜
をエッチングして、絶縁性樹脂層の形状に導電性層から
なる配線部を形成するエッチング工程とを有することに
より、これを達成している。即ち、支持体上に一面に導
電性層からなる薄膜を金属箔との貼り合わせ、あるいは
めっき形成により形成でき、該導電性層からなる薄膜の
厚さを薄く均一に形成できる。このため、これをエッチ
ングして配線部を形成することにより、配線の微細化、
高密度化に対応できるとともに、配線部の膜厚均一性を
高いものとできる。詳しくは、支持体上の導電性層から
なる薄膜の形成は、支持体を高分子フィルムとし、且
つ、支持体の一面に設けられた導電性層を金属薄膜と
し、支持体と導電性層とが接着剤もしくは粘着剤を介し
て貼り合わされることにより、あるいは、支持体を高分
子フィルムとし、且つ、支持体である高分子フィルム上
に無電解メッキ法、スパッタ法のいずれかの方法により
金属膜を形成し、その上に電解メッキ法を用いてさらに
金属膜を形成することにより、あるいは、少なくとも一
面が導電性であるを支持体を用い、該支持体の一面上に
電解めっき法で導電性層を形成することにより、行うこ
とができる。絶縁性樹脂を配設する工程としては、フォ
トリソグラフィー法、エッチング法、ディスペンス法、
印刷法を挙げることができる。
【0011】本発明の転写用原版は、本発明の転写用原
版の製造方法により作製されるもので、支持体上の導電
性層からなる薄膜の厚さを薄く、均一に形成することが
でき、配線部の膜厚均一性の高い多層配線基板の製造を
可能としている。また、上記の従来の転写用原版を用い
る多層配線基板の製造方法においては、導電性層を所定
形状に形成した後に、絶縁接着層(絶縁性樹脂層)をこ
の上に電着形成すると、絶縁接着層の膜厚も均一性が悪
くなるが、本発明の転写用原版の絶縁性樹脂層の形成に
は、フォトリソグラフィー法、エッチング法、ディスペ
ンス法、印刷法が適用可能であり、絶縁性樹脂層の厚さ
も均一性の良いものとできる。
版の製造方法により作製されるもので、支持体上の導電
性層からなる薄膜の厚さを薄く、均一に形成することが
でき、配線部の膜厚均一性の高い多層配線基板の製造を
可能としている。また、上記の従来の転写用原版を用い
る多層配線基板の製造方法においては、導電性層を所定
形状に形成した後に、絶縁接着層(絶縁性樹脂層)をこ
の上に電着形成すると、絶縁接着層の膜厚も均一性が悪
くなるが、本発明の転写用原版の絶縁性樹脂層の形成に
は、フォトリソグラフィー法、エッチング法、ディスペ
ンス法、印刷法が適用可能であり、絶縁性樹脂層の厚さ
も均一性の良いものとできる。
【0012】本発明の配線基板の製造方法は、転写用原
版を1版ないし複数版用い、配線基板用のベース基板の
一面に、各転写用原版を順次圧着して、配線部をベース
基板側に順次転写して配線を形成する、配線基板の製造
方法で、複雑な工程を必要とせず、量産性に対応できる
ものとしており、コスト的にも割安となる。更に、本発
明の転写用原版を用いていることにより、配線の微細
化、高密度化に対応できるとともに、配線部の膜厚均一
性の高い多層配線基板の製造を可能としている。
版を1版ないし複数版用い、配線基板用のベース基板の
一面に、各転写用原版を順次圧着して、配線部をベース
基板側に順次転写して配線を形成する、配線基板の製造
方法で、複雑な工程を必要とせず、量産性に対応できる
ものとしており、コスト的にも割安となる。更に、本発
明の転写用原版を用いていることにより、配線の微細
化、高密度化に対応できるとともに、配線部の膜厚均一
性の高い多層配線基板の製造を可能としている。
【0013】
【発明の実施の形態】先ず、本発明の転写用原版の製造
方法の実施の形態を挙げ、図面に基づいて説明する。図
1は、実施の形態の第1の例、第2の例の工程を示した
工程断面図で、図2は第3の例の工程を示した工程断面
図である。図1、図2中、101、102、103は転
写用原版、110は支持体、120は導電性層、13
1、132、133は絶縁性樹脂層、140はレジスト
である。はじめに、第1の例を図1に基づいて説明す
る。第1の例は、ディスペンス塗布方法や印刷法によ
り、所定形状の絶縁性樹脂層を支持体の一面上に形成さ
れた導電性層からなる薄膜上に形成し、該所定形状の絶
縁性樹脂層をマスクとして導電性層をエッチングして所
定形状の導電性層からなる配線部を作製するものであ
る。先ず、支持体110を用意し(図1(a))、この
一面に導電性層120からなる薄膜を設ける。(図1
(b)) 形成方法としては、例えば、支持体として高分子フィル
ムを用い、支持体の一面に設けられた導電性層120か
らなる薄膜を金属薄膜とし、両者を接着剤もしくは粘着
剤を介して貼り合わされたものでも良いし、支持体であ
る高分子フィルム上に無電解メッキ法、スパッタ法のい
ずれかの方法により金属膜を形成し、その上に電解メッ
キ法を用いてさらに金属膜を形成したものでも良い。あ
るいは、少なくとも一面が導電性である支持体を用い、
支持体の一面上に電解メッキ法で導電性層からなる薄膜
を形成しても良い。尚、支持体としては、高分子フィル
ム、金属基板、ガラス基板等、特に限定はされないが、
導電性層120の剥離性が良いものが好ましい。この
後、導電層120からなる薄膜上に、配線部を形成する
形状に、粘着性あるいは接着性を有し、且つ導電性層1
20のエッチングに耐える絶縁性樹脂層131の膜を形
成する。(図1(c)) 絶縁性樹脂層131の形成は、ディスペンス塗布法、あ
るいは印刷法により行うことができる。次いで、所定形
状の絶縁性樹脂層131をマスクとして、導電性層12
0をエッチングして、所定形状の導電性層120からな
る配線部を支持体上に形成することにより、配線部と、
該配線部上に絶縁性樹脂層131を設けた転写用原版1
01を形成する。(図1(d))
方法の実施の形態を挙げ、図面に基づいて説明する。図
1は、実施の形態の第1の例、第2の例の工程を示した
工程断面図で、図2は第3の例の工程を示した工程断面
図である。図1、図2中、101、102、103は転
写用原版、110は支持体、120は導電性層、13
1、132、133は絶縁性樹脂層、140はレジスト
である。はじめに、第1の例を図1に基づいて説明す
る。第1の例は、ディスペンス塗布方法や印刷法によ
り、所定形状の絶縁性樹脂層を支持体の一面上に形成さ
れた導電性層からなる薄膜上に形成し、該所定形状の絶
縁性樹脂層をマスクとして導電性層をエッチングして所
定形状の導電性層からなる配線部を作製するものであ
る。先ず、支持体110を用意し(図1(a))、この
一面に導電性層120からなる薄膜を設ける。(図1
(b)) 形成方法としては、例えば、支持体として高分子フィル
ムを用い、支持体の一面に設けられた導電性層120か
らなる薄膜を金属薄膜とし、両者を接着剤もしくは粘着
剤を介して貼り合わされたものでも良いし、支持体であ
る高分子フィルム上に無電解メッキ法、スパッタ法のい
ずれかの方法により金属膜を形成し、その上に電解メッ
キ法を用いてさらに金属膜を形成したものでも良い。あ
るいは、少なくとも一面が導電性である支持体を用い、
支持体の一面上に電解メッキ法で導電性層からなる薄膜
を形成しても良い。尚、支持体としては、高分子フィル
ム、金属基板、ガラス基板等、特に限定はされないが、
導電性層120の剥離性が良いものが好ましい。この
後、導電層120からなる薄膜上に、配線部を形成する
形状に、粘着性あるいは接着性を有し、且つ導電性層1
20のエッチングに耐える絶縁性樹脂層131の膜を形
成する。(図1(c)) 絶縁性樹脂層131の形成は、ディスペンス塗布法、あ
るいは印刷法により行うことができる。次いで、所定形
状の絶縁性樹脂層131をマスクとして、導電性層12
0をエッチングして、所定形状の導電性層120からな
る配線部を支持体上に形成することにより、配線部と、
該配線部上に絶縁性樹脂層131を設けた転写用原版1
01を形成する。(図1(d))
【0014】次に、第2の例を図1に基づいて説明す
る。第2の例は、フォトリソグラフィー技術(製版技
術)により、所定形状の絶縁性樹脂層を支持体の一面上
に形成された導電性層からなる薄膜上に形成し、該所定
形状の絶縁性樹脂層をマスクとして導電性層をエッチン
グして所定形状の導電性層からなる配線部を作製するも
のである。第2の例は、第1の例と同様に、支持体11
0(図1(a))上に導電性層120からなる薄膜を設
けた(図1(b))後、導電性層120からなる薄膜
上、全面に、感光性の絶縁性樹脂で、粘着性あるいは接
着性を有し、且つ導電性層120のエッチングに耐える
絶縁性樹脂層132からなる膜を形成する。(図1
(e)) 次いで、作成する配線部の形状に合わせ、導電性層12
0からなる薄膜上、全面に形成された絶縁性樹脂層13
2からなる膜の所定領域のみを所定の電離放射線を照射
し、これを現像処理することにより、配線部形状の絶縁
性樹脂層132を形成した。(図1(f)) 電離放射線の照射は、通常フォトマスクを用い、これを
感光性の絶縁性樹脂132に密着させ、感光性の絶縁性
樹脂層132が感光する電離放射線にて行うが、特にこ
れに限定はされない。次いで、所定形状の絶縁性樹脂層
132をマスクとして導電性層120からなる薄膜のエ
ッチングを行い、支持体110の一面上に配線部を設
け、更に該配線部上に絶縁性樹脂層132を設けた転写
用原版102を形成する。(図1(g))
る。第2の例は、フォトリソグラフィー技術(製版技
術)により、所定形状の絶縁性樹脂層を支持体の一面上
に形成された導電性層からなる薄膜上に形成し、該所定
形状の絶縁性樹脂層をマスクとして導電性層をエッチン
グして所定形状の導電性層からなる配線部を作製するも
のである。第2の例は、第1の例と同様に、支持体11
0(図1(a))上に導電性層120からなる薄膜を設
けた(図1(b))後、導電性層120からなる薄膜
上、全面に、感光性の絶縁性樹脂で、粘着性あるいは接
着性を有し、且つ導電性層120のエッチングに耐える
絶縁性樹脂層132からなる膜を形成する。(図1
(e)) 次いで、作成する配線部の形状に合わせ、導電性層12
0からなる薄膜上、全面に形成された絶縁性樹脂層13
2からなる膜の所定領域のみを所定の電離放射線を照射
し、これを現像処理することにより、配線部形状の絶縁
性樹脂層132を形成した。(図1(f)) 電離放射線の照射は、通常フォトマスクを用い、これを
感光性の絶縁性樹脂132に密着させ、感光性の絶縁性
樹脂層132が感光する電離放射線にて行うが、特にこ
れに限定はされない。次いで、所定形状の絶縁性樹脂層
132をマスクとして導電性層120からなる薄膜のエ
ッチングを行い、支持体110の一面上に配線部を設
け、更に該配線部上に絶縁性樹脂層132を設けた転写
用原版102を形成する。(図1(g))
【0015】次に、第3の例を図2に基づいて説明す
る。第3の例は、エッチングにより、所定形状の絶縁性
樹脂層を、支持体の一面上に形成された導電性層からな
る薄膜上に形成し、該所定形状の絶縁性樹脂層をマスク
として導電性層をエッチングして、所定形状の導電性層
からなる配線部を作製するものである。第3の例は、第
1の例、第2の例と同様に、支持体110(図2
(a))上に、導電性層120からなる薄膜を設けた
(図2(b))後、導電性層120からなる薄膜上、全
面に、粘着性あるいは接着性を有し、且つ導電性層12
0のエッチングに耐える絶縁性樹脂層133からなる膜
を形成する。(図2(c)) 次いで、更に絶縁性樹脂層133からなる膜上に感光性
のレジスト140を塗布し、これを製版して、作成する
配線部の形状に形成する。(図2(d)) 次いで、レジスト140をマスクとして、導電性層12
0からなる薄膜上、全面に形成された絶縁性樹脂層13
3からなる膜をエッチングして、作成する配線部に合わ
せた配線部形状の絶縁性樹脂層133を形成する。(図
2(e)) 次いで、レジスト140のみを剥離し(図2(f))、
配線部形状の絶縁性樹脂層133をマスクとして、導電
性層120からなる薄膜のエッチングを行い、支持体1
10の一面上に導電性層120からなる配線部を設け、
更に該配線部上に絶縁性樹脂層133を設けた転写用原
版103を形成する。(図2(g))
る。第3の例は、エッチングにより、所定形状の絶縁性
樹脂層を、支持体の一面上に形成された導電性層からな
る薄膜上に形成し、該所定形状の絶縁性樹脂層をマスク
として導電性層をエッチングして、所定形状の導電性層
からなる配線部を作製するものである。第3の例は、第
1の例、第2の例と同様に、支持体110(図2
(a))上に、導電性層120からなる薄膜を設けた
(図2(b))後、導電性層120からなる薄膜上、全
面に、粘着性あるいは接着性を有し、且つ導電性層12
0のエッチングに耐える絶縁性樹脂層133からなる膜
を形成する。(図2(c)) 次いで、更に絶縁性樹脂層133からなる膜上に感光性
のレジスト140を塗布し、これを製版して、作成する
配線部の形状に形成する。(図2(d)) 次いで、レジスト140をマスクとして、導電性層12
0からなる薄膜上、全面に形成された絶縁性樹脂層13
3からなる膜をエッチングして、作成する配線部に合わ
せた配線部形状の絶縁性樹脂層133を形成する。(図
2(e)) 次いで、レジスト140のみを剥離し(図2(f))、
配線部形状の絶縁性樹脂層133をマスクとして、導電
性層120からなる薄膜のエッチングを行い、支持体1
10の一面上に導電性層120からなる配線部を設け、
更に該配線部上に絶縁性樹脂層133を設けた転写用原
版103を形成する。(図2(g))
【0016】次に、本発明の配線基板の製造方法を実施
の形態の1例を、図3に基づいて説明する。図3に示す
例は、多層配線基板の製造方法の例で、多層配線基板用
のベース基板上に、3層の配線層を転写形成するもの
で、転写用の原版を3版(100A、100B、100
C)を、それぞれ、図1に示す第1の例の転写用原版の
製造方法により作製しておき、用いる。図3中、S31
0〜S330は処理ステップを示す。図3に示す多層配
線基板の製造方法の例は、図1に示す第1の転写用原版
の製造方法の工程に従い、支持体上に所定形状の導電性
層からなる配線部と、該配線部上に更に粘着性あるいは
接着性を有する絶縁性樹脂層とを順次設けた転写用原版
を3版(100A、100B、100C)用い、多層配
線基板用のベース基板の一面に、各転写用原版を順次圧
着して、各配線部を絶縁性樹脂層を介してベース基板側
に順次転写して多層配線を形成するものである。先ず、
多層配線基板用のベース基板180上に、転写用原版1
00Aを用い、粘着性あるいは接着性を有する絶縁性樹
脂層130側を圧着し、転写用原版100Aのみを剥離
することにより、絶縁性樹脂層130を介して、導電性
層120からなる配線部をベース基板180上に転写形
成する。(S310) この転写工程を図3(a)〜図3(c)に示す工程断面
図に基づいて、簡単に説明しておく。まず、図1、図2
に示すような本発明の転写用原版の製造方法により作製
された、転写用原版100Aを用意し(図3(a))、
これを絶縁性樹脂層130側を多層配線基板用のベース
基板180側に向け、ベース基板180に圧着する。
(図3(b)) 次いで、転写用原版100Aの支持体110のみを剥離
することにより、ベース基板180側に、導電性層12
0からなる配線部を絶縁性樹脂層130を介して転写す
る。(図3(c))
の形態の1例を、図3に基づいて説明する。図3に示す
例は、多層配線基板の製造方法の例で、多層配線基板用
のベース基板上に、3層の配線層を転写形成するもの
で、転写用の原版を3版(100A、100B、100
C)を、それぞれ、図1に示す第1の例の転写用原版の
製造方法により作製しておき、用いる。図3中、S31
0〜S330は処理ステップを示す。図3に示す多層配
線基板の製造方法の例は、図1に示す第1の転写用原版
の製造方法の工程に従い、支持体上に所定形状の導電性
層からなる配線部と、該配線部上に更に粘着性あるいは
接着性を有する絶縁性樹脂層とを順次設けた転写用原版
を3版(100A、100B、100C)用い、多層配
線基板用のベース基板の一面に、各転写用原版を順次圧
着して、各配線部を絶縁性樹脂層を介してベース基板側
に順次転写して多層配線を形成するものである。先ず、
多層配線基板用のベース基板180上に、転写用原版1
00Aを用い、粘着性あるいは接着性を有する絶縁性樹
脂層130側を圧着し、転写用原版100Aのみを剥離
することにより、絶縁性樹脂層130を介して、導電性
層120からなる配線部をベース基板180上に転写形
成する。(S310) この転写工程を図3(a)〜図3(c)に示す工程断面
図に基づいて、簡単に説明しておく。まず、図1、図2
に示すような本発明の転写用原版の製造方法により作製
された、転写用原版100Aを用意し(図3(a))、
これを絶縁性樹脂層130側を多層配線基板用のベース
基板180側に向け、ベース基板180に圧着する。
(図3(b)) 次いで、転写用原版100Aの支持体110のみを剥離
することにより、ベース基板180側に、導電性層12
0からなる配線部を絶縁性樹脂層130を介して転写す
る。(図3(c))
【0017】次いで、同様にして、ベース基板180の
転写用原版100Aの配線部が形成された側に、転写用
原版100Bの絶縁性樹脂層側を向け、圧着して、転写
用原版100Bの配線部を、転写用原版100Bの絶縁
性樹脂を介してベース基板180側に転写形成する。
(S320) 更に、同様にして、ベース基板180の転写用原版10
0Bの配線部が形成された側に、転写用原版100Cの
絶縁性樹脂層側を向け、圧着して、転写用原版100C
の配線部を、転写用原版100Bの絶縁性樹脂層を介し
てベース基板180側に転写形成する。(S330) このようにして、3つの転写用原版を用い、多層配線基
板用のベース基板180の一面に順次圧着して、各々そ
の支持体のみを剥離することにより、3層の配線部を有
する多層配線基板を作製する。
転写用原版100Aの配線部が形成された側に、転写用
原版100Bの絶縁性樹脂層側を向け、圧着して、転写
用原版100Bの配線部を、転写用原版100Bの絶縁
性樹脂を介してベース基板180側に転写形成する。
(S320) 更に、同様にして、ベース基板180の転写用原版10
0Bの配線部が形成された側に、転写用原版100Cの
絶縁性樹脂層側を向け、圧着して、転写用原版100C
の配線部を、転写用原版100Bの絶縁性樹脂層を介し
てベース基板180側に転写形成する。(S330) このようにして、3つの転写用原版を用い、多層配線基
板用のベース基板180の一面に順次圧着して、各々そ
の支持体のみを剥離することにより、3層の配線部を有
する多層配線基板を作製する。
【0018】上記例は、3つの転写用原版を用いる場合
であるが、変形例としては、1版、2版、あるいは4版
以上の転写用原版を用いて、同様に、ベース基板側に配
線部を形成していくものが挙げられる。また、使用する
転写用原版として、図1に示す第1の例の製造方法によ
り作製された原版、図1に示す第2の例の製造方法によ
り作製された原版、図2に示す第3の例の製造方法によ
り作製された原版を適宜、選び使用すると良い。
であるが、変形例としては、1版、2版、あるいは4版
以上の転写用原版を用いて、同様に、ベース基板側に配
線部を形成していくものが挙げられる。また、使用する
転写用原版として、図1に示す第1の例の製造方法によ
り作製された原版、図1に示す第2の例の製造方法によ
り作製された原版、図2に示す第3の例の製造方法によ
り作製された原版を適宜、選び使用すると良い。
【0019】
【実施例】(実施例1)実施例1は、図1に示す第1の
例において、ディスペンス塗布方法により、所定形状の
絶縁性樹脂からなる膜を支持体の一面上に形成された導
電性層からなる薄膜上に形成して、転写用原版を1版作
製し、次いで、この転写用原版1版を用い、配線基板の
ベース基板側に配線部を転写形成するものである。図
1、図3に基づき説明する。まず、転写用原版の作製方
法を以下に説明する。支持体110として基材(PE
T)と熱剥離粘着材とからなる市販の熱剥離シート( 日
東電工株式会社製、リバアルファNo3198M−S)
を用い(図1(a))、これと、電解銅箔(株式会社ジ
ャパンエナジー製、JTCAM、12μ厚)からなる導
電性層120とを、常温で3Kg/cm2 で圧着し貼り
合わせて、支持体110上に導電性層を形成した。(図
1(b)) 尚、上記の支持体110上に導電性層120を形成した
ものは、パナック株式会社製の耐熱再剥離フィルムGS
38として市販されている。次いで、導電性層120上
に市販のポリイミド接着剤(宇部興産株式会社製、UP
A−N111C)をディスペンサーで所望の回路パター
ンに塗布し、オーブンで100°C、10分間乾燥を行
い、厚さ20μmの所定形状の絶縁性樹脂層131を形
成した。( 図1(c) 次いで、所定形状の絶縁性樹脂層131を導電性層12
0のエッチングの際の耐エッチング性のマスクとして、
下記のソフトエッチャントで導電性層120をエッチン
グし、転写用原版101を作製した。( 図1(d)) (ソフトエッチャントの組成) メルテックス株式会社製、エンプレートAD−485 180g/l H2 SO4 10ml/l このようにして作製した転写用原版(図3(a))を、
100μm厚のステンレス基板からなるベース基板18
0上に、温度200°C、圧力3kgf/cm2 、時間
3秒の圧着条件で圧着を行い(図3(b))、次いで、
そのままの温度でベース基板180から転写用原版の支
持体110のみを剥離し、オーブンで200°C、1時
間硬化を行い、ベース基板180上に配線部を形成し
た。(図3(c)) これにより、配線部1層を有する配線基板が得られた。
例において、ディスペンス塗布方法により、所定形状の
絶縁性樹脂からなる膜を支持体の一面上に形成された導
電性層からなる薄膜上に形成して、転写用原版を1版作
製し、次いで、この転写用原版1版を用い、配線基板の
ベース基板側に配線部を転写形成するものである。図
1、図3に基づき説明する。まず、転写用原版の作製方
法を以下に説明する。支持体110として基材(PE
T)と熱剥離粘着材とからなる市販の熱剥離シート( 日
東電工株式会社製、リバアルファNo3198M−S)
を用い(図1(a))、これと、電解銅箔(株式会社ジ
ャパンエナジー製、JTCAM、12μ厚)からなる導
電性層120とを、常温で3Kg/cm2 で圧着し貼り
合わせて、支持体110上に導電性層を形成した。(図
1(b)) 尚、上記の支持体110上に導電性層120を形成した
ものは、パナック株式会社製の耐熱再剥離フィルムGS
38として市販されている。次いで、導電性層120上
に市販のポリイミド接着剤(宇部興産株式会社製、UP
A−N111C)をディスペンサーで所望の回路パター
ンに塗布し、オーブンで100°C、10分間乾燥を行
い、厚さ20μmの所定形状の絶縁性樹脂層131を形
成した。( 図1(c) 次いで、所定形状の絶縁性樹脂層131を導電性層12
0のエッチングの際の耐エッチング性のマスクとして、
下記のソフトエッチャントで導電性層120をエッチン
グし、転写用原版101を作製した。( 図1(d)) (ソフトエッチャントの組成) メルテックス株式会社製、エンプレートAD−485 180g/l H2 SO4 10ml/l このようにして作製した転写用原版(図3(a))を、
100μm厚のステンレス基板からなるベース基板18
0上に、温度200°C、圧力3kgf/cm2 、時間
3秒の圧着条件で圧着を行い(図3(b))、次いで、
そのままの温度でベース基板180から転写用原版の支
持体110のみを剥離し、オーブンで200°C、1時
間硬化を行い、ベース基板180上に配線部を形成し
た。(図3(c)) これにより、配線部1層を有する配線基板が得られた。
【0020】(実施例2)実施例2は、図1に示す第1
の例において、スクリーン印刷法により、所定形状の絶
縁性樹脂からなる膜を支持体の一面上に形成された導電
性層からなる薄膜上に形成して、転写用原版を1版作製
し、次いで、この転写用原版1版を用い、配線基板のベ
ース基板側に配線部を転写形成するものである。図1、
図3に基づき説明する。まず、転写用原版の作製方法を
以下に説明する。支持体110として、0.15mm厚
のステンレス板を準備し(図1(a))、該ステンレス
板と含燐銅電極を対向させて下記の組成の硫酸銅めっき
浴中に浸漬し、直流電源の陽極に含燐銅電極を陰極に上
記ステンレス板を接続し、電流密度2A/cm2 で24
分間の通電を行い、膜厚約10μmの銅メッキ膜を形成
し、支持体の一面上に電解めっきにより、導電性層12
0を形成した。(図1(b)) (硫酸酸銅メッキ浴の組成) CuSO4 ・5H2 O 200g/l H2 SO4 50g/l HCl 0.15ml/l(Clとして60ppm) 次いで、所望の回路パターンのスクリーン印刷版を用
い、導電性層上に、市販の熱可塑性ポリイミドペースト
(三井化学株式会社製、TPI Paste INM−
910)をスクリーン印刷法により塗布し、厚さ20μ
mの所定形状の絶縁性樹脂層131を形成した。( 図1
(c)) 次いで、所定形状の絶縁性樹脂層131を導電性層12
0のエッチングの際の耐エッチング性のマスクとして、
実施例1で使用のソフトエッチャントで導電性層120
をエッチングし、転写用原版101を作製した。( 図1
(d)) 次いで、作製した転写用原版101を100μm厚のス
テンレス基板からなるベース基板180上に、温度30
0°C、圧力10kgf/cm2 の圧着条件の下で圧着
を行った。(図3(b)) 次いで、常温でベース基板180から転写用原版101
の支持体110のみを剥離し、ベース基板180上に配
線部を形成した。(図3(c)) これにより、配線部1層を有する配線基板が得られた。
の例において、スクリーン印刷法により、所定形状の絶
縁性樹脂からなる膜を支持体の一面上に形成された導電
性層からなる薄膜上に形成して、転写用原版を1版作製
し、次いで、この転写用原版1版を用い、配線基板のベ
ース基板側に配線部を転写形成するものである。図1、
図3に基づき説明する。まず、転写用原版の作製方法を
以下に説明する。支持体110として、0.15mm厚
のステンレス板を準備し(図1(a))、該ステンレス
板と含燐銅電極を対向させて下記の組成の硫酸銅めっき
浴中に浸漬し、直流電源の陽極に含燐銅電極を陰極に上
記ステンレス板を接続し、電流密度2A/cm2 で24
分間の通電を行い、膜厚約10μmの銅メッキ膜を形成
し、支持体の一面上に電解めっきにより、導電性層12
0を形成した。(図1(b)) (硫酸酸銅メッキ浴の組成) CuSO4 ・5H2 O 200g/l H2 SO4 50g/l HCl 0.15ml/l(Clとして60ppm) 次いで、所望の回路パターンのスクリーン印刷版を用
い、導電性層上に、市販の熱可塑性ポリイミドペースト
(三井化学株式会社製、TPI Paste INM−
910)をスクリーン印刷法により塗布し、厚さ20μ
mの所定形状の絶縁性樹脂層131を形成した。( 図1
(c)) 次いで、所定形状の絶縁性樹脂層131を導電性層12
0のエッチングの際の耐エッチング性のマスクとして、
実施例1で使用のソフトエッチャントで導電性層120
をエッチングし、転写用原版101を作製した。( 図1
(d)) 次いで、作製した転写用原版101を100μm厚のス
テンレス基板からなるベース基板180上に、温度30
0°C、圧力10kgf/cm2 の圧着条件の下で圧着
を行った。(図3(b)) 次いで、常温でベース基板180から転写用原版101
の支持体110のみを剥離し、ベース基板180上に配
線部を形成した。(図3(c)) これにより、配線部1層を有する配線基板が得られた。
【0021】(実施例3)実施例3は、図2に示す第3
の例の工程で転写用原版を1版作製し、次いで、この転
写用原版を用い、実施例1で作製した配線基板のベース
基板側に配線部を転写形成するものである。図2に基づ
き説明する。まず、転写用原版の作製方法を以下に説明
する。支持体110としては、実施例1と同様に、基材
(PET)と熱剥離粘着材とからなる市販の熱剥離シー
ト( 日東電工株式会社製、リバアルファNo3198M
−S)を用い(図2(a))、これと電解銅箔(株式会
社ジャパンエナジー製、JTCAM、12μ厚)からな
る導電性層120とを、常温で3Kg/cm2で圧着し
貼り合わせて、支持体110上に導電性層を形した。
(図2(b)) 次いで、導電性層120上に、市販のエッチング用ポリ
イミド( 東レ株式会社製、セミコファインSP−34
1)をスピンコート法により塗布し、ホットプレートで
120°Cで2分間プリベークを行って、絶縁性樹脂層
133からなる膜を形成した(図2(c))後、市販の
ポジレジスト (東京応化工業株式会社製OFPR−80
0)をスピンコート法により塗布し、ホットプレートで
105°C、2.5分間プリベークを行い、レジスト1
40を絶縁性樹脂層133からなる膜上に形成した。
(図2(d)) 次に、所定のフォトマスクを用い、露光装置P−202
−G(大日本スクリーン株式会社製)にて、密着露光を
行い、市販のアルカリ現像液 (東京応化工業株式会社製
NMD−3)を用いてレジスト140の現像とポリイ
ミドからなる絶縁性樹脂133のエッチングを連続して
行い、水洗・乾燥した。(図2(e)) 露光条件は、150mj/cm2 (365nm換算) と
した。次いで、酢酸−n−ブチルによりレジスト140
の剥離を行い、水洗、乾燥し、所定形状の絶縁性樹脂層
133を導電性層120上に形成した。(図2(f)) 次いで、所定形状の絶縁性樹脂層133を導電性層12
0のエッチングの際の耐エッチング性のマスクとして、
実施例1で使用のソフトエッチャントで導電性層120
をエッチングし、転写用原版103を作製した。( 図2
(g)) 次いで、作製した転写用原版103を、実施例1により
配線部が形成された配線基板の配線部形成側の面上に、
温度200°C、圧力3kgf/cm2 、時間60秒の
圧着条件で圧着を行った。次いで、そのままの温度でベ
ース基板180側から転写用原版101の支持体110
のみを剥離し、オーブンで350°C、1時間硬化を行
い、実施例1により配線部が形成された配線基板の配線
部形成側の面上に、更に配線部を形成した。これにより
配線部2層を有する多層配線基板が作製された。
の例の工程で転写用原版を1版作製し、次いで、この転
写用原版を用い、実施例1で作製した配線基板のベース
基板側に配線部を転写形成するものである。図2に基づ
き説明する。まず、転写用原版の作製方法を以下に説明
する。支持体110としては、実施例1と同様に、基材
(PET)と熱剥離粘着材とからなる市販の熱剥離シー
ト( 日東電工株式会社製、リバアルファNo3198M
−S)を用い(図2(a))、これと電解銅箔(株式会
社ジャパンエナジー製、JTCAM、12μ厚)からな
る導電性層120とを、常温で3Kg/cm2で圧着し
貼り合わせて、支持体110上に導電性層を形した。
(図2(b)) 次いで、導電性層120上に、市販のエッチング用ポリ
イミド( 東レ株式会社製、セミコファインSP−34
1)をスピンコート法により塗布し、ホットプレートで
120°Cで2分間プリベークを行って、絶縁性樹脂層
133からなる膜を形成した(図2(c))後、市販の
ポジレジスト (東京応化工業株式会社製OFPR−80
0)をスピンコート法により塗布し、ホットプレートで
105°C、2.5分間プリベークを行い、レジスト1
40を絶縁性樹脂層133からなる膜上に形成した。
(図2(d)) 次に、所定のフォトマスクを用い、露光装置P−202
−G(大日本スクリーン株式会社製)にて、密着露光を
行い、市販のアルカリ現像液 (東京応化工業株式会社製
NMD−3)を用いてレジスト140の現像とポリイ
ミドからなる絶縁性樹脂133のエッチングを連続して
行い、水洗・乾燥した。(図2(e)) 露光条件は、150mj/cm2 (365nm換算) と
した。次いで、酢酸−n−ブチルによりレジスト140
の剥離を行い、水洗、乾燥し、所定形状の絶縁性樹脂層
133を導電性層120上に形成した。(図2(f)) 次いで、所定形状の絶縁性樹脂層133を導電性層12
0のエッチングの際の耐エッチング性のマスクとして、
実施例1で使用のソフトエッチャントで導電性層120
をエッチングし、転写用原版103を作製した。( 図2
(g)) 次いで、作製した転写用原版103を、実施例1により
配線部が形成された配線基板の配線部形成側の面上に、
温度200°C、圧力3kgf/cm2 、時間60秒の
圧着条件で圧着を行った。次いで、そのままの温度でベ
ース基板180側から転写用原版101の支持体110
のみを剥離し、オーブンで350°C、1時間硬化を行
い、実施例1により配線部が形成された配線基板の配線
部形成側の面上に、更に配線部を形成した。これにより
配線部2層を有する多層配線基板が作製された。
【0022】(実施例4)実施例4は、図1に示す第2
の例の工程で転写用原版を1版作製し、次いで、この転
写用原版を用い、実施例3で得られた配線部2層を有す
る多層配線基板の配線部形成面側に更に配線部を転写形
成するものである。図1に基づき説明する。まず、転写
用原版の作製方法を以下に説明する。支持体110とし
ては、実施例1や実施例3と同様に、基材(PET)と
熱剥離粘着材とからなる市販の熱剥離シート( 日東電工
株式会社製、リバアルファNo3198M−S)を用い
(図1(a))、これと電解銅箔(株式会社ジャパンエ
ナジー製、JTCAM、12μ厚)からなる導電性層1
20とを、常温で3Kg/cm2 で圧着し貼り合わせ
て、支持体110上に導電性層を形した。(図1
(b)) 次いで、導電性層120上に、市販の感光性ポリイミド
(日産化学株式会社製、RN−902)をスピンコート
法により塗布し、ホットプレートで80°C、20分間
プリベークを行った(図1(e))後、所定のフォトマ
スクを用い、実施例3で用いた露光装置により、密着露
光を行い、市販のアルカリ現像液 (東京応化工業株式会
社製 NMD−3)を用いて現像を行い、水洗・乾燥
し、所定形状の絶縁性樹脂層132を導電性層120上
に形成した。(図1(f)) 露光条件は、100mJ/cm2 (365nm換算)と
した。次いで、所定形状の絶縁性樹脂層132を導電性
層120のエッチングの際の耐エッチング性のマスクと
して、実施例1で使用のソフトエッチャントで導電性層
120をエッチングし、転写用原版102を作製した。
( 図2(g)) 次いで、作製した転写用原版102を、実施例3により
配線部が形成された配線基板の配線部形成側の面上に、
温度200°C、圧力10kgf/cm2 、時間60秒
の圧着条件で圧着を行った。次いで、そのままの温度で
ベース基板180から転写用原版102の支持体110
のみを剥離し、オーブンで350°C、1時間硬化を行
い、実施例3により配線部が形成された配線基板の配線
部形成側の面上に、更に配線部を形成した。これにより
配線部3層を有する多層配線基板が作製された。
の例の工程で転写用原版を1版作製し、次いで、この転
写用原版を用い、実施例3で得られた配線部2層を有す
る多層配線基板の配線部形成面側に更に配線部を転写形
成するものである。図1に基づき説明する。まず、転写
用原版の作製方法を以下に説明する。支持体110とし
ては、実施例1や実施例3と同様に、基材(PET)と
熱剥離粘着材とからなる市販の熱剥離シート( 日東電工
株式会社製、リバアルファNo3198M−S)を用い
(図1(a))、これと電解銅箔(株式会社ジャパンエ
ナジー製、JTCAM、12μ厚)からなる導電性層1
20とを、常温で3Kg/cm2 で圧着し貼り合わせ
て、支持体110上に導電性層を形した。(図1
(b)) 次いで、導電性層120上に、市販の感光性ポリイミド
(日産化学株式会社製、RN−902)をスピンコート
法により塗布し、ホットプレートで80°C、20分間
プリベークを行った(図1(e))後、所定のフォトマ
スクを用い、実施例3で用いた露光装置により、密着露
光を行い、市販のアルカリ現像液 (東京応化工業株式会
社製 NMD−3)を用いて現像を行い、水洗・乾燥
し、所定形状の絶縁性樹脂層132を導電性層120上
に形成した。(図1(f)) 露光条件は、100mJ/cm2 (365nm換算)と
した。次いで、所定形状の絶縁性樹脂層132を導電性
層120のエッチングの際の耐エッチング性のマスクと
して、実施例1で使用のソフトエッチャントで導電性層
120をエッチングし、転写用原版102を作製した。
( 図2(g)) 次いで、作製した転写用原版102を、実施例3により
配線部が形成された配線基板の配線部形成側の面上に、
温度200°C、圧力10kgf/cm2 、時間60秒
の圧着条件で圧着を行った。次いで、そのままの温度で
ベース基板180から転写用原版102の支持体110
のみを剥離し、オーブンで350°C、1時間硬化を行
い、実施例3により配線部が形成された配線基板の配線
部形成側の面上に、更に配線部を形成した。これにより
配線部3層を有する多層配線基板が作製された。
【0023】
【発明の効果】前述したように、従来、写用原版を複数
版用い、多層配線基板用のベース基板の一面に、各転写
用原版を順次圧着して、配線部をベース基板側に順次転
写して多層配線を形成する多層配線基板の製造方法おい
ては、転写用原版の導電性層の形成は、作製する配線形
状にめっき形成する方法が採られていたため、膜厚均一
性が悪くなるという問題があったが、本発明によれば、
転写用原版の配線部を形成するための、支持体上の導電
性層からなる薄膜の形成を、金属箔の支持体への貼り合
わせや、支持体の一面上への全面メッキにより形成する
ことにより、膜厚均一性の高い導電性層からなる薄膜の
形成を可能としており、転写用原版に形成される配線部
の厚さの均一性を良いものとしている。更に、上記の従
来の方法においては、導電性層を所定形状に形成した後
に、絶縁接着層をこの上に電着形成すると、絶縁接着層
の膜厚も均一性が悪くなり、絶縁性樹脂層の形成に、フ
ォトリソグラフィー法、エッチング法、ディスペンス
法、印刷法のいずれかの方法を採ると、所定形状の導電
性層にアライメントを行う必要があるが、本発明によれ
ば、膜厚均一性の高い絶縁接着層の形成をアライメント
プロセスなしに行うことが可能としている。また、本発
明の配線基板の製造方法は、転写用原版を1版ないし複
数版用い、配線基板用のベース基板の一面に、各転写用
原版を順次圧着して、配線部をベース基板側に順次転写
して配線を形成する、配線基板の製造方法で、複雑な工
程を必要とせず、生産性が良く量産に対応できるものと
しているが、特に、本発明の転写用原版を用いているこ
とにより、配線の微細化、高密度化に対応できるととも
に、配線部の膜厚均一性の高い多層配線基板の製造を可
能としている。
版用い、多層配線基板用のベース基板の一面に、各転写
用原版を順次圧着して、配線部をベース基板側に順次転
写して多層配線を形成する多層配線基板の製造方法おい
ては、転写用原版の導電性層の形成は、作製する配線形
状にめっき形成する方法が採られていたため、膜厚均一
性が悪くなるという問題があったが、本発明によれば、
転写用原版の配線部を形成するための、支持体上の導電
性層からなる薄膜の形成を、金属箔の支持体への貼り合
わせや、支持体の一面上への全面メッキにより形成する
ことにより、膜厚均一性の高い導電性層からなる薄膜の
形成を可能としており、転写用原版に形成される配線部
の厚さの均一性を良いものとしている。更に、上記の従
来の方法においては、導電性層を所定形状に形成した後
に、絶縁接着層をこの上に電着形成すると、絶縁接着層
の膜厚も均一性が悪くなり、絶縁性樹脂層の形成に、フ
ォトリソグラフィー法、エッチング法、ディスペンス
法、印刷法のいずれかの方法を採ると、所定形状の導電
性層にアライメントを行う必要があるが、本発明によれ
ば、膜厚均一性の高い絶縁接着層の形成をアライメント
プロセスなしに行うことが可能としている。また、本発
明の配線基板の製造方法は、転写用原版を1版ないし複
数版用い、配線基板用のベース基板の一面に、各転写用
原版を順次圧着して、配線部をベース基板側に順次転写
して配線を形成する、配線基板の製造方法で、複雑な工
程を必要とせず、生産性が良く量産に対応できるものと
しているが、特に、本発明の転写用原版を用いているこ
とにより、配線の微細化、高密度化に対応できるととも
に、配線部の膜厚均一性の高い多層配線基板の製造を可
能としている。
【図1】本発明の転写用原版の製造方法の実施の形態の
第1の例、第2の例の工程を示した工程断面図
第1の例、第2の例の工程を示した工程断面図
【図2】本発明の転写用原版の製造方法の実施の形態の
第3の例の工程を示した工程断面図
第3の例の工程を示した工程断面図
【図3】本発明の配線基板の製造方法の実施の形態を説
明するための転写工程断面図
明するための転写工程断面図
100、101、102、103 転写用原版 100A、100B、100C 転写用原版 110 支持体 120 導電性層 130、131、132、133 絶縁性樹脂
層 140 レジスト 180 ベース基板
層 140 レジスト 180 ベース基板
Claims (7)
- 【請求項1】 配線を転写するための転写用原版で、支
持体上に所定形状の導電性層からなる配線部と、該配線
部の全配線上に粘着性あるいは接着性を有する絶縁性樹
脂層とを順次積層した転写用原版を作製する方法であっ
て、(a)支持体の一面に導電性層からなる薄膜を形成
する工程と、(b)導電性層からなる薄膜上に所定形状
に形成された絶縁性樹脂層を配設する工程と、(c)所
定形状に形成された絶縁性樹脂層をマスクとして前記導
電性層からなる薄膜をエッチングして、絶縁性樹脂層の
形状に導電性層からなる配線部を形成するエッチング工
程とを有することを特徴とする転写用原版の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1における絶縁性樹脂層を配設す
る工程は、フォトリソグラフィー法、エッチング法、デ
ィスペンス法、印刷法から選ばれた1つの方法で行われ
ることを特徴とする転写用原版の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1ないし2において、支持体を高
分子フィルム、支持体の一面に設けられた導電性層から
なる薄膜を金属薄膜とし、支持体と導電性層からなる薄
膜とが接着剤もしくは粘着剤を介して貼り合わされたも
のであることを特徴とする転写用原版の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1ないし2における導電性層から
なる薄膜は、支持体である高分子フィルム上に無電解メ
ッキ法、スパッタ法のいずれかの方法により金属膜を形
成し、その上に電解メッキ法を用いてさらに金属膜を形
成したものであることを特徴とする転写用原版の製造方
法。 - 【請求項5】 請求項1ないし2において、少なくとも
一面が導電性である支持体を用い、該一面上に電解メッ
キ法で導電性層からなる薄膜を形成することを特徴とす
る転写用原版の製造方法。 - 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
載の転写用原版。 - 【請求項7】 支持体上に所定形状の導電性層からなる
配線部と、該配線部の全配線上に粘着性あるいは接着性
を有する絶縁性樹脂層とを順次積層した転写用原版を1
版ないし複数版用い、配線基板用のベース基板の一面
に、各転写用原版を順次圧着して、各配線部を絶縁性樹
脂層を介してベース基板側に順次転写して配線を形成す
る配線基板の製造方法であって、請求項6に記載の転写
用原版を用いたことを特徴とする配線基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7507598A JPH11261197A (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | 転写用原版の製造方法と転写用原版、および該転写用原版を用いた配線基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7507598A JPH11261197A (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | 転写用原版の製造方法と転写用原版、および該転写用原版を用いた配線基板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11261197A true JPH11261197A (ja) | 1999-09-24 |
Family
ID=13565715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7507598A Pending JPH11261197A (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | 転写用原版の製造方法と転写用原版、および該転写用原版を用いた配線基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11261197A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012004523A (ja) * | 2010-05-17 | 2012-01-05 | Nitto Denko Corp | 配線回路基板の製造方法 |
-
1998
- 1998-03-10 JP JP7507598A patent/JPH11261197A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012004523A (ja) * | 2010-05-17 | 2012-01-05 | Nitto Denko Corp | 配線回路基板の製造方法 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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