JPH11257712A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JPH11257712A
JPH11257712A JP10059937A JP5993798A JPH11257712A JP H11257712 A JPH11257712 A JP H11257712A JP 10059937 A JP10059937 A JP 10059937A JP 5993798 A JP5993798 A JP 5993798A JP H11257712 A JPH11257712 A JP H11257712A
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JP
Japan
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air
temperature
mode
humidity
hot water
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Application number
JP10059937A
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English (en)
Inventor
Takumasa Satou
拓正 佐藤
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内温度と湿度が高いときに空調風の温度が
低下することによる結露を防止すると共に、結露を防止
するときの省エネを図る。 【解決手段】 温水エアコンでは、湿度Rが設定湿度R
より高い領域で、かつ、室内温度Tが設定温度Tsより
高い領域をドライエリア36Cとし、このドライエリア
では、冷房能力を抑えて除湿を優先して行なう。これに
より、動作ポイントMがドライエリアにあるときには、
湿度が徐々に下げられ、湿度が所定値(Rs−θ)より
下がった後に、冷房モードでの運転を行なうことによ
り、湿度の高い状態で空調風の温度が下がるのを抑え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内の冷暖房及び
除湿を行なう空気調和機に関する。特に、冷凍サイクル
を用いて冷房を行なうと共に温水を用いて暖房を行なう
空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】室内を空調する空気調和機には、冷凍サ
イクル中を循環する冷媒によって室内の冷房を行なうと
共に、熱源ユニットと室内ユニットとの間で温水を循環
することにより室内を暖房する温水空気調和機(以下
「温水エアコン」という)がある。このような温水エア
コンでは、冷媒による冷房(除湿)と温水による暖房を
並行して行なうことができるので、室内温度を下げるこ
となく空気中の水分を除去することができる。
【0003】このような温水エアコンにおいても、室内
ユニットに吸込んだ空気の温度や湿度に基づいて空調能
力を制御している。すなわち、温水エアコンでは、室内
ユニットに吸込んだ空気の温度が設定温度となるように
空調する。特に、自動モードでは、室内温度を設定温度
となるようにすると共に、室内ユニットに吸込んだ空気
の湿度が設定湿度又は設定温度に対する最適な湿度とな
るように除湿するようになっている。
【0004】一方、温水エアコンを用いた空調システム
には、天井裏等の略密閉された空間をダクトとして用
い、広い室内や天井裏が連続している複数の居室を並行
して空調するようにしたものがある。
【0005】このような空調システムでは、複数の居室
の天井に送風用のファンユニットを設置すると共に天井
裏に室内ユニットを設置し、室内ユニットから天井裏へ
吹出した空調風をファンユニットによって各居室へ吹出
すようにしている。これにより、複数の居室のそれぞれ
を並行して空調することができる。
【0006】天井裏を空調ダクトとして用いる空調シス
テムでは、空調される居室のそれぞれから室内ユニット
が設置されている居室まで空気が流れるように通気グリ
ル等が設けられている。室内ユニットから吹出された空
気がファンユニットによって各居室に吹出されることに
より、それぞれの居室の空気は、通気グリルを介して室
内ユニットが設けられている居室へ流れて室内ユニット
に吸込まれるように、空気の循環が行なわれる。
【0007】ところで、このような空調システムに用い
られる温水エアコンでは、室内ユニットから吹出される
空調風の温度が低下することにより、天井裏に結露等が
生じるのを防止するために、温水を用いて空調風の温度
を上げるようにしている。
【0008】すなわち、天井裏をダクトとして用いる空
調システムでは、空気の循環経路が長いために、室内ユ
ニットから吹出された空気によって空調された空気が室
内ユニットに戻るまでに時間がかかる。このために、例
えば、冷房モードで空調運転するときに室内ユニットに
吸込んだ空気の温度に基づいて空調能力を制御した場
合、空調風の温度を下げているにも拘わらず室内ユニッ
トに吸込む空気の温度に変化が生じないため、冷房能力
が徐々に高くなり、空調風の温度がさらに低下し、露点
温度より下がって結露を生じさせることがある。
【0009】空調風の温度が露点温度より下がることよ
る結露を防止するために、温水エアコンでは、温水の循
環を行なって空調風の温度を上昇させるようにしてい
る。
【0010】しかしながら、室内温度が設定温度より高
い状態で熱源ユニットを作動させることは、不必要に温
水を生成するためのエネルギーや温水を循環させるため
のエネルギーを消費してしまうことになり、近年、望ま
れている省エネに反することになる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実に鑑
みてなされたものであり、室内ユニットから吹出す空調
風の温度が必要以上に低下するのを防止することによ
り、結露の防止と結露防止のときの省エネを図ることが
できる空気調和機を提案することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
モード選択手段が室内温度と湿度に基づいて冷房モー
ド、暖房モード、送風モード及びドライモードの何れか
の運転モードを選択し、前記モード選択手段によって選
択した運転モードに基づいて少なくとも室内温度が設定
温度となるように室内温度を検出しながら空調能力を制
御して室内の空気調和を図る空気調和機であって、前記
モード選択手段が室内温度が前記設定温度より高く、か
つ、湿度が前記設定温度に応じて定まる所定値よりも高
いときにドライモードを選択することを特徴とする。
【0013】この発明によれば、室内温度と湿度がそれ
ぞれ設定温度と設定温度に応じて定める所定値より高い
ときには、ドライモードを選択する。ドライモードは、
室内温度の変化を抑えて、所定の除湿能力が得られるよ
うに空調を行なう。この湿度の設定温度により定まる所
定値は、室内が設定温度となったときに快適と感じる湿
度を設定湿度としたときに、例えば設定湿度より一定値
だけ低い湿度とする。
【0014】これにより、室内温度及び湿度がそれぞれ
設定温度及び設定湿度と比較して高いときには、室内温
度を変化させることなく湿度を下げるので、室内ユニッ
トから吹出される空調風によって結露等が生じることが
ない。
【0015】また、ドライモードで空調を行なうことに
より、湿度が所定値まで下がったときには、設定温度よ
り高くなっている室内温度を設定温度まで下げるために
冷房モードが選択される。このとき、ドライモードによ
って絶対湿度を下げているので、空調風の温度を下げて
も露点に達することがなく、空調風の温度が露点に達す
ることによる結露の発生を防止することができる。
【0016】請求項2に係る発明は、通風手段によって
連通された複数の被空調室のそれぞれへ室内ユニットか
ら吹出される空調風を吹出す吹出し手段を設けると共
に、前記複数の被空調室の何れか少なくとも一室から前
記室内ユニットへ被空調室内の空気が案内されることを
特徴とする。
【0017】この発明によれば、例えば天井裏を空調ダ
クトとして用いて、室内ユニットと複数の被空調室との
間で空気の循環路を形成し、複数の被空調室のそれぞれ
を空調できるようにしている。この場合、室内ユニット
から吹出した空気が室内ユニットに戻るまでの循環路が
長くなっている。
【0018】室内ユニットは、吸込んだ空気の温度及び
湿度に基づいて空調能力を制御するが、空気の循環路が
長くなっていると、室内ユニットに吸引した空気の温
度、湿度が空調している室内の室内温度及び湿度より高
くなっていることがあるが、この場合、ドライモードに
設定されていることにより、空調風の温度が下がってし
まうことがない。したがって、天井裏での結露の発生を
防止することができる。
【0019】なお、暖房モード、冷房モード、送風モー
ド及びドライモードは、一般的空気調和機に設定されて
いる運転モードであり、本発明では、室内温度と湿度に
基づいて選択されるドライモードと冷房モードの領域を
変更したものである。
【0020】すなわち、室内温度と湿度がそれぞれ設定
温度と目標湿度より高いときには、通常、冷房モードが
選択されるのに対して、本発明ではドライモードを選択
し、冷房モードは、湿度が目標湿度より低い状態で室内
温度が設定温度よりも高いときに選択する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態を説明する。
【0022】図1には、本発明に係る温水空気調和機
(以下「温水エアコン10」という)を用いた空調シス
テム11の概略構成を示している。温水エアコン10
は、室内ユニット12と、冷媒ユニット24と熱源ユニ
ット26を備えた室外ユニット14及び複数のファンユ
ニット20によって構成されている。ファンユニット2
0は、天井裏が連通している複数の居室22(例えば2
2A、22B、22C)の天井に取付けられ、室内ユニ
ット12は、ファンユニット20が取付けられている居
室22A〜22Cの何れか又は居室22A〜22Cの何
れか少なくとも1室に隣接している廊下等の空間の天井
裏に設置される。なお、本実施の形態では一例として居
室22Cの天井裏23に室内ユニット12を設置してい
る。
【0023】また、居室22A、22Bのそれぞれは、
通気グリル24を介して居室22Cに連通されている。
【0024】室内ユニット22は、居室22C内の空気
を吸引して天井裏23へ吹出すようになっており、ファ
ンユニット20のそれぞれは、天井裏23内の空気を居
室22内へ吹出すようになっており、これにより、居室
22A〜22C及び天井裏23の間で空気の循環が行わ
れる。このとき、室内ユニット12が空調風を天井裏2
3へ吹出すことにより、居室22A〜22Cの空調が行
われる。すなわち、空調システム11は、天井裏23を
空調ダクトとして用いてファンユニット20が設けられ
ている居室22A〜22Cのそれぞれを空調する。
【0025】図2に示されるように、温水エアコン10
の室内ユニット12には、冷媒用の熱交換器である蒸発
器16と、温水用の熱交換器である放熱器18が設けら
れている。蒸発器16は、冷媒ユニット24との間で冷
凍サイクルを形成しており、この冷凍サイクルによって
冷媒が循環されることにより室内ユニット12へ吸込ま
れた空気の冷却(除湿)を行なう。また、放熱器18
は、熱源ユニット26によって生成された温水が循環さ
れることにより、室内ユニット12へ吸込まれた空気を
加熱するようになっている。なお、室外ユニット14
は、冷媒ユニット24と熱源ユニット26とが同一の箱
体内に設けられた一体型であってもよく、冷媒ユニット
24と温水ユニット26と別々の箱体に設けた別体型で
あってもよい。
【0026】室内ユニット12の蒸発器16には、冷媒
配管28A、28Bの一端が接続されている。冷媒配管
28A、28Bの他端は、冷媒ユニット24に設けられ
ているバルブ32、48に接続される。
【0027】冷媒ユニット24のバルブ32は、マフラ
ー34A及びアキュムレータ38を介してコンプレッサ
40に接続され、コンプレッサ40がマフラー34Bを
介して熱交換器42に接続されている。また、熱交換器
42は、キャピラリチューブ44及びストレーナ46を
介してバルブ48に接続されており、これにより、室内
ユニット12と冷媒ユニット24の間で冷媒を循環する
冷凍サイクルが形成されている。
【0028】温水エアコンは、運転モードが冷房モード
または除湿モード(ドライモード)に選択されることに
より、コンプレッサ40を運転して冷媒を循環させる。
これにより、居室22Cから室内ユニット12へ吸引さ
れる空気が蒸発器16を通過することにより冷却ないし
除湿される。なお、冷媒ユニット24には、熱交換器4
2の近傍に冷却用の冷却ファン53が設けられており、
冷媒が循環することによる熱交換器42の温度上昇を防
止している。また、図2には、矢印で冷媒の流れと、後
述する温水の流れを示している。
【0029】室内ユニット12の放熱器18には、温水
入口ニップル66A及び温水出口ニップル66Bが設け
られており、これらに温水チューブ30A、30Bの一
端が接続されている。温水チューブ30A、30Bの他
端は、熱源ユニット26に設けられている温水出口ニッ
プル56B、温水入口ニップル56Aに接続されてい
る。
【0030】室内ユニット12には、放熱器18と温水
入口ニップル66Aの間に定流量弁116及び可変流量
弁68が設けられており、定流量弁116又は可変流量
弁68の何れか一方が開かれることにより放熱器18へ
温水が循環されるようになっている。
【0031】熱源ユニット26は、温水出口ニップル5
6Bが温水熱交換器64、ポンプ62及びプレッシャタ
ンク60を介して温水入口ニップル56Aに接続されて
おり、これによって、室内ユニット22と熱源ユニット
26との間で密閉された温水の循環路が形成されてい
る。
【0032】熱源ユニット26には、ガス電磁弁180
A、180B及びガス比例弁182を介して燃焼用のガ
スがガスバーナー70へ供給される。熱源ユニット26
では、このガスバーナー70によって温水熱交換器64
内の水を加熱することにより温水を生成し、ポンプ62
の作動によって生成した温水を循環させる。プレッシャ
タンク60は、プレッシャキャップ58を介してドレイ
ンタンク72に接続されており、温水循環路を循環する
水(例えば水道水)の温度が上昇して内圧が所定値(例
えば0.9kg/cm2)以上となると、プレッシャキャップ
58の圧力弁が作動して、このプレッシャキャップ58
に設けている圧力逃がし口から温水をドレインタンク7
2へ流出させて配管内の圧力上昇を防止する。また、温
水ユニット26では、温水の温度が低下して内圧が所定
値未満となると、負圧弁が作動してドレインタンク72
から水を回収するようになっている。
【0033】なお、熱源ユニット26には、温水出口ニ
ップル56B、温水入口ニップル56Aに並んで温水出
口ニップル80B、温水入口ニップル80Aが設けられ
ている。この温水出口ニップル80B及び温水入口ニッ
プル80Aの間には、図示しない床暖房マットへ温水を
循環させる温水チューブが熱動弁76を介して接続さ
れ、これにより、温水を用いた空調と共に床暖房が可能
となっている。
【0034】温水エアコン10は、冷房モードで運転し
ているときには、可変流量弁68を閉じる(動作ステッ
プ0)と共に作動を停止しているが、温水エアコン10
の暖房運転時(暖房モード)またはドライモードでは、
にポンプ62及びバーナー70を作動させると共に、可
変流量弁68を開いて、温水熱交換器64と温水出口ニ
ップル56Bの間に設けられている図示しない高温サー
ミスタの検出温度が約80℃程度の所定温度(例えば8
2℃)となるように温水熱交換器64を通過する温水を
加熱しながら循環させる。また、立上げ暖房が終了した
後は、温水の温度を例えば約60℃に下げる。なお、可
変流量弁68の開度(動作ステップ)は、室内温度と設
定温度に応じて設定される。
【0035】なお、温水エアコン10では、冷房モード
で運転しているときに、吹出し温度が低くなるときに
は、定流量弁116を開くと共に熱源ユニット26によ
る温水の生成及び循環を開始して、室内ユニット12か
ら天井裏23へ吹出す空調風の温度を上げて、天井裏2
3内での結露の発生を防止するようにしている。
【0036】図2に示されるように、室内ユニット12
には、送風用のクロスフローファン90が設けられてい
る。室内ユニット12は、クロスフローファン90の作
動によって室内ユニット12が設けられている居室22
C内の空気を吸引し、この空気を蒸発器16及び放熱器
18を通過させることにり空調し、天井裏23へ吹出
す。
【0037】図3に示されるように、エアコン10の室
内ユニット12には、マイクロコンピュータ(以下「マ
イコン100」と言う)を備えたコントロール基板10
2が設けられている。このコントロール基板102に
は、電源基板104、表示基板106、スイッチ基板1
08と共に、パワーリレー110、温度ヒューズ11
2、流量可変弁68、定流量弁116、クロスフローフ
ァン90を駆動するファンモータ114が接続されてい
る。
【0038】コントロール基板102には、電源基板1
04を介して運転用の交流電力が供給される。また、こ
の交流電力は、パワーリレー110を介して室内ユニッ
ト14の冷媒ユニット24へ供給されるようになってい
る。すなわち、冷媒ユニット24には、コントロール基
板102からの信号によってパワーリレー110がオン
することにより端子板146を介して交流電力が供給さ
れる。
【0039】また、コントロール基板102には、室内
温度を検出する室温センサ118、室内の湿度を検出す
る湿度センサ120と共に、放熱器18の温度を検出す
る温水熱交換器センサ122、ガス欠センサ124が接
続されている。また、表示基板106には、表示LED
128と共に図示しない運転切換スイッチが設けられて
いる。
【0040】温水エアコン10では、室内ユニット12
のコントロール基板102にリモコンスイッチ130
(図1参照)から温度設定、運転モードの設定等の操作
信号が入力されるようになっており、温水エアコン10
は、この操作信号に基づいて設定された運転条件と室温
センサ118によって検出した室内温度等に基づいて空
調能力を設定して空調運転をするようになっている。こ
のとき、温水エアコン10では、熱交換器温度センサ1
26により、蒸発器16の温度を検出して蒸発器16の
温度が所定温度以下(例えば6.4°C以下)とならな
いようにコンプレッサ40の能力を制御することによ
り、冷房運転時の放熱器18内の水の凍結を防止してい
る。
【0041】なお、室内ユニット12と冷媒ユニット2
4との間は、シリアル通信によって接続されており、冷
媒ユニット24は、シリアル通信によってマイコン10
0から入力される制御信号に基づいて運転するようにな
っている。また、室内ユニット12と熱源ユニット26
の間は、暖房信号線148によって接続されており、マ
イコン100は、この暖房信号線を用いて熱源ユニット
26の作動を制御する。
【0042】図4には、冷媒ユニット24が示されてい
る。この冷媒ユニット24には、端子板150が設けら
れており、この端子板150を介して室内ユニット12
に接続されている。
【0043】この冷媒ユニット24には、コントロール
基板152及び電源フィルタ基板154が設けられてい
る。コントロール基板152には、マイコン156と共
にシリアル回路158、スイッチング電源160が設け
られている。
【0044】端子板150を介して室内ユニット12か
ら入力される電力は、電源フィルタ基板154、コンデ
ンサ及びダイオードによって整流、平滑化されてスイッ
チング電源160へ供給される。スイッチング電源16
0は、マイコン156と共にインバータ回路162に接
続されており、マイコン156から出力される制御信号
に応じた周波数の電力がインバータ回路162からコン
プレッサモータ164へ出力される。これにより、コン
プレッサ40がマイコン156の制御信号に応じて回転
駆動される。
【0045】温水エアコン10では、このコンプレッサ
40の回転周波数によって冷房能力を制御している。
【0046】コントロール基板152には、熱交換器4
2を冷却するための冷却ファン53(図2参照)を駆動
するファンモータ166、外気温度を検出する外気温度
センサ168及びコンプレッサ40の温度を検出するコ
ンプレッサ温度センサ172が接続されている。
【0047】マイコン156は、室内ユニット12のマ
イコン100からの制御信号及び外気温度センサ16
8、コンプレッサ温度センサ172等の検出結果に基づ
いて、ファンモータ166のオン/オフ及びコンプレッ
サモータ164の運転周波数(コンプレッサ40の能
力)等を制御する。
【0048】一方、図5に示されるように、熱源ユニッ
ト26には、図示しないマイコンを備えたコントロール
基板174が設けられている。このコントロール基板1
74には、電源トランス176、温水循環用のポンプ
(ポンプモータ)62、バーナー70を点火するイグナ
イタ178、バーナー70へ燃焼ガスを供給するガス電
磁弁180A、180B及びガス比例弁182、給気用
のファンモータ184等が接続されている。このコント
ロール基板174は、室内ユニット12とは別系統で供
給される電力を電源トランス176によって変圧し、ポ
ンプ62等の駆動用の電力を得ている。
【0049】また、コントロール基板174には、室内
ユニット12からの信号線148、温水熱交換器64か
ら送り出される温水の温度を測定する高温サーミスタ1
86、外気温度を検出する外気温度センサ188、ファ
ンモータ184の回転検出器190等が接続されてい
る。コントロール基板174は、信号線148を介して
入力される制御信号及び外気温度、温水温度等に基づい
てバーナー70等の温水ユニット26内の機器を制御
し、温水の生成及び循環を行なう。
【0050】なお、コントロール基板174には、温度
ヒューズ192、ハイリミットスイッチ194等が接続
され、熱源ユニット26に床暖房マットが接続されると
きには、熱動弁76及び信号線84が接続される。ま
た、コントロール基板174には、ポンプ試験端子19
6、外部との通信用の動作モニタ用端子198と共に、
設定スイッチ200、燃焼ランプ202、故障時のエラ
ーコード等を表示する故障表示LED204、メンテナ
ンス用スイッチ206、二次圧調整ボリューム208等
が設けられている。
【0051】一方、図1に示されるように、ファンユニ
ット20には、送風ファン50が設けられており、室内
ユニット12から供給される交流電力によって回転駆動
するようになっている。また、ファンユニット20が設
けられている居室22のそれぞれには、ファンユニット
20の運転操作用のリモコンスイッチ52が設けられて
いる。ファンユニット20は、リモコンスイッチ52の
操作によって送風ファン50がオンされることにより、
天井裏23の空気を吸引して居室22内へ吹出すように
なっている。また、室内ユニット12は、ファンユニッ
ト20へ電力を供給する電源線の電流から送風ファン5
0がオンされたことを検出すると、リモコンスイッチ1
30によって設定されている運転条件に基づいて空調運
転を開始する。
【0052】これにより、室内ユニット12から天井裏
23へ吹出された空調風が、ファンユニット20によっ
て居室22内へ吹出されて、居室22内が空調される。
なお、主に空調される居室22Aには、リモコンスイッ
チ130、52が設けられるので、ファンユニット20
の操作をリモコンスイッチ130によって兼ねるように
しても良い。
【0053】ところで、温水エアコン10は、運転モー
ドが自動モードに設定されると、室内ユニット12に設
けている室温センサ118によって検出した温度と設定
室温に基づいて空調能力を制御する。このとき、室内ユ
ニット12に吸引する空気御湿度を湿度センサ120に
よって検出し、居室22内の湿度が設定温度に応じて予
め設定された湿度(設定湿度)となるようにする。
【0054】すなわち、図6に示されるように、空調さ
れる居室22内が快適と感じる湿度を設定湿度Rsとす
ると、温水エアコン10は、室内温度T及び湿度Rが、
設定温度Ts及び設定湿度Rs(空調目標点P)となる
ように、空調能力を制御する。このとき、温水エアコン
10は、室内温度Tと湿度Rとなっている動作ポイント
Mと空調目標点Pの相対位置に応じて、運転モードを暖
房モード、送風モード、ドライモード及び冷房モードの
何れかを選択し、選択した運転モードでの空調運転を行
なう。すなわち、設定温度Tsと設定湿度Rsに対する
室内温度Tと湿度Rの相対位置が暖房モードに設定され
る暖房エリア36A、送風モードに設定される送風エリ
ア36B、ドライモードに設定されるドライエリア36
C及び冷房モードに設定される冷房エリア36Dに分割
されている。
【0055】温水エアコン10は、一定の時間間隔で室
内温度Tと湿度Rを検出し、検出結果に基づいて、室内
温度Tと湿度Rが、設定温度Ts及び設定湿度Rsとな
るように運転モードを切り換える。
【0056】本実施の形態では、一例として湿度Rが目
標湿度Rsに対して所定値θ(例えばθ=4%)だけ低
い点よりさらに低いとき(Rs−θ>R)には、室内温
度Tが設定温度Tsより所定値α(0.5℃)だけ高け
れば(Ts+0.5<T、冷房エリア36D)、冷房モ
ードとなり、所定値β(1.5℃)以下(Ts−1.5
>T、暖房エリア36A)であれば暖房モードとなり、
Ts−1.5≦T≦Ts+0.5(送風エリア36B)
では、クロスフローファン90を回転させるのみの送風
モードとなるようにしている。
【0057】一方、湿度Rが、Rs−4≦Rでは、室内
温度Tが設定温度Tsより所定値γ(γ=2.0℃)以
上低ければ(Ts−2.0>T)、暖房モードとしてい
る。また、室内温度Tが設定温度Tsより所定値γだけ
低い温度よりも高ければ(Ts−2.0≦T、ドライエ
リア36C)、室内温度Tに拘わらずドライモードに設
定するようにしている。
【0058】すなわち、温水エアコンに限らず従来のエ
アコンは、室内温度Tが設定温度Tsより所定値以上高
いときには、冷房モードに設定していたのに対して、温
水エアコン10では、ドライモードに設定するようにし
ている。
【0059】温水エアコン10は、冷房モードでは、コ
ンプレッサ40の運転周波数Fを15Hzから定格(94
Hz)の60%の56Hzの範囲で運転する。このとき、所
定の冷房能力が得られるように送風量が設定される。
【0060】これに対して、温水エアコン10では、ド
ライモードに設定されることにより、コンプレッサ40
の運転周波数Fを30〜96Hzの範囲で制限すると共
に、送風量、すなわちクロスフローファン90の回転数
を抑える。また、コンプレッサ40が、一度停止した後
は、周波数を抑えた弱冷房運転を行ない、室内温度Tの
低下を抑えながら所望の除湿能力が得られるようにして
いる。これにより、コンプレッサ40が間欠運転するの
も抑えている。
【0061】なお、ドライモードでは、室内温度Tが設
定温度Tsより低いか、所定の除湿能力を得るために、
室内温度Tが低下する恐れのあるときには、流量可変弁
68を開いて、熱源ユニット26で生成する温水の循環
を行い、室内温度Tが低下するのを防止している。
【0062】これにより、例えば、図6に示されるよう
に、室内温度T及び湿度Rのそれぞれが設定温度Ts及
び設定湿度Rsよりも高い動作ポイントMであるとき
は、ドライモードに設定されるので、空調される居室2
2は、湿度Rが大きく下げられる。これにより、湿度R
が設定湿度Rsより所定値θ以上下がると、温水エアコ
ン10は、冷房モードに切り換わり、室内温度Tが設定
温度Tsまで下がるように冷房モードでの運転を開始す
る。なお、図6では、空調により動作ポイントMの空調
目標点Pに対する相対位置の変化を二点鎖線で示してい
る。
【0063】一方、温水エアコン10では、弱冷房モー
ドを設けている。温水エアコン10では、自動モードで
運転されて室内温度Tが設定温度Tsに近く(Ts−
1.5≦T≦Ts+0.5)、湿度Rが設定湿度Rsよ
り所定値θ以上下がることにより、送風モードとなる。
この後、室内温度Tが上昇して、設定温度Tsより所定
値αだけ高い温度を越えると、冷房エリア36Dを弱冷
房エリア36Eと判断して弱冷房モードに移行する。
【0064】この弱冷房モードでは、コンプレッサ40
の運転周波数Fを定格の30%(28Hz)に制限すると
共に、送風量を抑える。温水エアコン10は、コンプレ
ッサの運転周波数Fが制限されるとともに送風量が抑え
られることにより、冷房能力が低く保たれる。これによ
り、温水エアコン10は、室内ユニット12から天井裏
23へ吹出す空調風の温度が大きく下がることなく、室
内温度Tが設定温度Tsに近づくように徐々に下げられ
る。
【0065】温水エアコン10のマイコン100は、自
動モードに設定されると、一定の時間間隔(例えば3分
間隔)で室内温度Tと共に室内の湿度Rを読込み、運転
モード等の運転条件を設定する。すなわち、一旦、設定
された運転モードは一定時間ホールドされるようになっ
ている。
【0066】なお、コンプレッサ40の運転周波数、ク
ロスフローファン90の回転周波数等は、所謂ファジー
演算に基づいて決定されるものであっても良く、各運転
モードにおける制御は、従来公知の制御方法を用いるこ
とができる。
【0067】次に本実施の形態の作用として、温水エア
コン10での運転モードの選択の流れを説明する。
【0068】図7には、温水エアコン10の室内ユニッ
ト12で実行される運転モード選択の一例を示してい
る。温水エアコン10は、自動モードに設定されること
により、運転モードを選択して設定し、設定した運転モ
ードに基づいて空調運転を行なう。
【0069】このフローチャートは、リモコンスイッチ
130によって自動モードが選択された状態で設定温度
Tsが設定されているときに、リモコンスイッチ52の
操作によってファンユニット20が作動することにより
実行され、最初のステップ300では、設定温度Tsを
読み込むと共に、設定温度Tsに対する設定湿度Rsを
読み込む。なお、設定湿度Rsは、室内温度Tが設定温
度Tsとなったときに、快適と感じる空調状態となる湿
度を用いることができる。すなわち、設定温度Tsに応
じて予め定めている湿度を用いることができる。
【0070】次のステップ302では、温水エアコン1
0が空調運転を開始することによりクロスフローファン
90が作動したときに、室内ユニット12に吸引される
空気の温度及び湿度を室温センサ118及び湿度センサ
120によって検出する。
【0071】この後、ステップ304から322では、
読み込んだ室内温度T、湿度Rと設定温度Ts及び設定
湿度Rsを比較して、設定温度Tsと設定湿度Rsによ
って定まる空調目標点Pに対する室内温度Tと湿度Rに
よって定まる現在の動作ポイントMの相対位置を判断
し、この判断結果に基づいて運転モードを設定する。
【0072】まず、ステップ304では、湿度Rが設定
温度Rsによって定まる所定値(Rs−θ、一例として
θ=4%)より高いか否かを確認する。ここで、湿度R
が所定値より高いとき(ステップ304で肯定判定)に
は、ステップ306へ移行して、室内温度Tが設定温度
Tsより所定値γ(一例として2℃)以上か否かを確認
する。これにより、ステップ306で否定判定(Ts−
2>T)であったときには、ステップ308へ移行して
温水エアコン10の運転モードを暖房モードに設定す
る。
【0073】また、温度Tが設定温度Tsに近いか設定
温度Tsを大きく越えているとき(Ts−2.0≦T)
には、ステップ306で肯定判定されて、ステップ31
0へ移行する。このステップ310では、室内温度Tよ
りも空気中の水分の除去に重点をおいて空調するドライ
モードに設定する。
【0074】一方、湿度Rが、Rs−4>Rであったと
き(ステップ304で否定判定)には、ステップ312
へ移行して、温度Tが設定温度Tsより所定値α(一例
としてα=0.5℃)以上高いか否かを確認する。ま
た、ステップ314では、温度Tが設定温度Tsより所
定値β(一例としてβ=1.5℃)以上低いか否かを確
認する。
【0075】ここで、温度Tが低く、Ts−1.0>T
であったときには、ステップ312では否定判定され、
次のステップ314で肯定判定される。これによって、
ステップ308へ移行して、運転モードが暖房モードに
設定される。また、温度Tが設定温度Tsに近いとき
(Ts−1.5≦T≦Ts+1.0)には、ステップ3
12で否定判定された後、ステップ314で肯定判定さ
れて、ステップ316へ移行する。このステップ316
では、運転モードを送風モードに設定する。
【0076】これに対して、室内温度Tが設定温度Ts
よりも所定値α以上高いとき(Ts+0.5<T)に
は、ステップ312で肯定判定されて、ステップ318
へ移行する。このステップ318では、現在の運転モー
ドが送風モード又は弱冷房モードの何れかであるかを確
認する。
【0077】ここで、現在の運転モードが送風モード又
は弱冷房モード以外のとき、例えば、まだ運転モードが
選択されていないときや、ドライモード又は冷房モード
の何れかであれば、ステップ318で否定判定されて、
ステップ320へ移行する。ステップ320では運転モ
ードを冷房モードに設定する。
【0078】また、送風モード又は弱冷房モードに設定
されているときは、ステップ318で肯定判定されて、
ステップ322へ移行する。このステップ322では、
冷房能力を通常より低く抑える弱冷房モードに設定す
る。
【0079】温水エアコン10は、このようにして室内
温度Tと湿度Rに基づいて運転モードが設定されると、
室内温度Tと設定温度Ts等に応じて空調能力を制御し
ながら設定された運転モードでの空調運転を実行する。
【0080】また、図7に示されるフローチャートで
は、運転モードを設定すると、ステップ324へ移行し
てタイマをリセット/スタートさせると共に、ステップ
326では、このタイマにより計測時間が所定の時間
(例えば3分)に達したか否かを確認し、ステップ32
8では、空調運転の終了が指示されたか否かを確認す
る。すなわち、運転モードの選択を空調運転が終了する
まで、所定の時間間隔で繰返して行ないながら選択した
運転モードに基づいた空調運転を実行する。
【0081】ところで、図6に示されるように、室内温
度Tが設定温度Tsより高く、また、湿度Rが設定湿度
Rsより高いときの動作ポイントMは、従来構成のエア
コンでは冷房エリアとなるが、温水エアコン10ではド
ライエリア36Cに設定しているので、温水エアコン1
0はドライモードを選択して空調運転を開始する。した
がって、図6の二点鎖線で示されるように、動作ポイン
トMは、室内温度Tが変化しない状態で、湿度Rのみが
徐々に低下し、絶対湿度が低下される。
【0082】この動作ポイントMは、従来、冷房モード
に設定される領域である。この動作ポイントMで冷房モ
ードで運転されることにより、室内温度Tを設定温度T
sまで下げるために、室内ユニット12から天井裏23
へ吹出される空調風の温度が低くなる。この時、湿度R
が高いと絶対湿度Rも高いために露点温度も高くなって
いる。特に、温水エアコン10では、天井裏23から複
数の居室22を循環した空気が戻されるため、天井裏2
3内の温度と比較すると、室内ユニット12で室内温度
Tとして検出する温度が高くなっているために、必要以
上に大きい冷房能力で空調した空気を空調風として吹出
すことになる。この時、天井裏23内の空気の湿度が下
がっていなければ、室内ユニット12から吹出される温
度の低い空調風によって、天井裏23内で結露を生じさ
せてしまうことになる。
【0083】また、従来では、結露の発生を防止するた
めに空調風の温度を上げようとして、室内温度Tが設定
温度Tsよりも高いにも拘わらず、可変流量弁68を開
くか定流量弁116を開くと共に熱源ユニット26によ
る温水の生成及び循環を開始することになる。
【0084】これに対して、この領域を冷房エリアでは
なく、ドライエリア36Cに設定して、ドライモードで
運転させることにより、湿度Rが下がるまでは天井裏2
3内に吹出される空調風の温度が大きく下がることがな
いので、湿度が高くても結露を生じることがない。室内
ユニット12から吹出した空調風が室内ユニット12に
戻るまでの循環経路が長くても、温度差が少なく、ま
た、冷房能力を低くしたドライモードであるために、室
内ユニット12から天井裏23へ吹出す空調風の温度を
上げるために、熱源ユニット26を動作させる必要がな
い。
【0085】すなわち、天井裏23内の結露の防止と、
熱源ユニット26を動作させるためのエネルギーの必要
な消費を防止することができる。
【0086】このようにして、ドライモードでの空調が
進行して、湿度Rが下がることにより温水エアコン10
はドライモードから冷房モードに切り換わる。これによ
り、温水エアコン10は、室内温度Tを設定温度Tsに
近づけるように冷房運転を開始する。このとき、絶対湿
度が下がっているため、室内温度Tを下げるために空調
風の温度が下がっても露点温度より下がることがないた
め、天井裏23に結露を生じさせることがない。また、
天井裏23に結露を生じるのを防止するために、空調風
の温度を上げる必要もない。したがって、熱源ユニット
26を作動させる必要もない。
【0087】このようにして、室内温度T及び湿度Rの
それぞれを設定温度Ts及び設定湿度Rsより下げるこ
とにより、温水エアコン10は、冷房モードから送風モ
ードへ移行することになる。
【0088】一方、送風モードで運転することにより、
室内温度Tが徐々に上昇することがある。これにより、
室内温度Tが設定温度Tsより所定値α以上(T>Ts
+0.5)となると、ステップ318で肯定判定され
る。これにより、温水エアコン10は、弱冷房モードで
の空調運転に切り換わる。通常、室内温度Tが上昇する
と冷房モードに切り換わるが、温水エアコン10では、
冷房モードよりも冷房能力を抑えた弱冷房モードに切り
換わるようにしている。
【0089】送風モードから室内温度Tが上昇したとき
には、室内温度Tが設定温度Tsに比較的近く、室内温
度Tを設定温度Tsに近づけるために大きな冷房能力が
必要がない。また、設定温度Tsと室内温度Tの温度差
に比べて冷房能力が大きすぎた場合、室内ユニット12
から吹出す空調風の温度が下がりすぎて結露を生じさせ
てしまうことがあり、これを防止するために、定流量弁
116を開くと共に熱源ユニット26によって温水の生
成及び循環を開始する必要がある。
【0090】これに対して、温水エアコン10では、冷
房モードよりも冷房能力を抑えた弱冷房モードを設定
し、送風モードから室内温度Tが上昇したときに、この
弱冷房モードを選択する。この弱冷房モードでは、コン
プレッサ40の運転周波数Fを低く抑えており、これに
より、室内ユニット12から吹出す空調風の温度が大き
く低下しないようにしている。
【0091】このように、室内ユニット12から吹出す
空調風の温度が大きく低下するのを防止することによ
り、室内ユニット12から吹出した空調風の温度が低く
なりすぎることにより結露を防止でき、さらに、空調風
の温度が低くなりすぎるときに、低くなりすぎる空調風
の温度を上昇させるために熱源ユニット26を作動させ
て、空調風の温度も上昇させる必要がない。
【0092】特に室内ユニット12から吹出した空調風
が居室22内を循環して、この空調風により空調された
空気として室内ユニット12へ戻るまでに時間がかかる
ときには、室内ユニット12から吹出される空調風の温
度は徐々に低くなる。これにより、室内ユニット12か
ら吹出す空調風によって結露が生じ易くなったり、結露
を防止するために熱源ユニット26を作動させて室内ユ
ニット12から吹出す空調風の温度を上げる必要が生じ
る。温水エアコン10では、このような結露の発生や結
露を防止するために熱源ユニット26を作動させる必要
がない。すなわち、送風モードから冷房モードではな
く、弱冷房モードに切り換えることにより、室内ユニッ
ト12から吹出した空調風によって結露を生じさせるの
を防止でき、結露を防止するために熱源ユニット26を
作動させる必要もなくなる。これにより、空調風の温度
の低下を防止するために設けている定流量弁116を省
略することもできる。
【0093】このように、本実施の形態に適用した温水
エアコン10では、室内温度Tが設定温度Tsより高い
ときに、湿度Rが設定湿度Rsより高ければ、冷房モー
ドではなくドライモードを選択する。また、温水エアコ
ン10は、送風モードにあるときに室内温度Tが上昇す
ると、冷房モードではなく、冷房モードより冷房能力を
抑えた弱冷房モードを選択する。これにより、室内ユニ
ット12から吹出した空調風によって結露が生じてしま
うのを確実に防止することができ、結露を防止するため
に熱源ユニット26を作動させる必要がなくなり、省エ
ネを図ることができる。
【0094】なお、本実施の形態では、熱源ユニット2
6によって生成した温水を用いて暖房を行なう温水エア
コン10を例に説明したが、本発明は、これに限らず、
冷凍サイクルによって冷暖房を行うエアコンなど、室内
の空気調和を図る任意の構成の空気調和機に用いること
ができる。
【0095】
【発明の効果】以上説明した如く、室内温度が設定温度
より高いときに、湿度が所定値より高ければ、冷房モー
ドではなくドライモードを選択することにより、空調風
の温度が低下することにより結露を防止することができ
ると言う優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る空調システムを示す概略図
である。
【図2】本実施の形態に適用した温水エアコンの冷凍サ
イクルと温水の流れを示す概略構成図である。
【図3】室内ユニットの電気回路の基板構成を示す概略
図である。
【図4】冷媒ユニットの電気回路の回路構成を示す概略
構成図である。
【図5】熱源ユニットの電気回路の基板構成を示す概略
図である。
【図6】空調目標点を基準とした運転モードのエリア分
けを示すマップである。
【図7】室内温度と湿度に基づいた運転モードの選択の
一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 温水エアコン(空気調和機) 11 空調システム 12 室内ユニット 16 蒸発器 18 放熱器 20 ファンユニット 22 居室(被空調室) 24 冷媒ユニット 26 熱源ユニット 36A 暖房エリア 36B 送風エリア 36C ドライエリア 36D 冷房エリア 36E 弱冷房エリア 40 コンプレッサ 64 温水熱交換器 100 マイコン(モード選択手段) 102 コントロール基板 118 室温センサ 120 湿度センサ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モード選択手段が室内温度と湿度に基づ
    いて冷房モード、暖房モード、送風モード及びドライモ
    ードの何れかの運転モードを選択し、前記モード選択手
    段によって選択した運転モードに基づいて少なくとも室
    内温度が設定温度となるように室内温度を検出しながら
    空調能力を制御して室内の空気調和を図る空気調和機で
    あって、前記モード選択手段が室内温度が前記設定温度
    より高く、かつ、湿度が前記設定温度に応じて定まる所
    定値よりも高いときにドライモードを選択することを特
    徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】 通風手段によって連通された複数の被空
    調室のそれぞれへ室内ユニットから吹出される空調風を
    吹出す吹出し手段を設けると共に、前記複数の被空調室
    の何れか少なくとも一室から前記室内ユニットへ被空調
    室内の空気が案内されることを特徴とする請求項1に記
    載の空気調和機。
JP10059937A 1998-03-11 1998-03-11 空気調和機 Pending JPH11257712A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117212918A (zh) * 2023-09-08 2023-12-12 上海程泉洁净技术有限公司 差分除湿系统

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN117212918A (zh) * 2023-09-08 2023-12-12 上海程泉洁净技术有限公司 差分除湿系统
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