JPH10253076A - 複合温水暖房システムの温度制御装置 - Google Patents

複合温水暖房システムの温度制御装置

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JPH10253076A
JPH10253076A JP5968897A JP5968897A JPH10253076A JP H10253076 A JPH10253076 A JP H10253076A JP 5968897 A JP5968897 A JP 5968897A JP 5968897 A JP5968897 A JP 5968897A JP H10253076 A JPH10253076 A JP H10253076A
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temperature
hot water
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convection fan
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 対流ファンの停止時に、過剰な暖房を防止し
快適性の向上を図る。 【解決手段】 室内機2の上方に吸い込み位置サーミス
タ403を、室内機2の下方に吹き出し位置サーミスタ
405をそれぞれ設け、対流ファン200の作動して、
室内空気が上方から室内機2内へ吸い込まれる場合に
は、吸い込み位置サーミスタ403により室内温度を検
知し、対流ファン200の停止して室内機2内の暖房用
熱交換器15内を通過する温水の熱によって室内機2内
の温度が上昇する場合には、吹き出し位置サーミスタ4
05によって室内温度を検知する。対流ファン200が
停止している場合に、暖房用熱交換器16内を通過する
温水の熱の影響を受けることなく、室内温度を正しく検
知することができる。室温検知のために不必要な対流フ
ァン200の作動を行う必要がないため、過剰な暖房が
行われることがなく、また省力化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一つの加熱源によ
って加熱された温水を床暖房パネルと室内暖房機にそれ
ぞれ循環させるための温水循環回路を形成して、室内の
暖房を行う複合温水暖房システムの温度制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】室内暖房機および床暖房パネルによって
室内の暖房を同時に行う複合温水暖房システムでは、床
暖房パネルからは内部を循環する温水からの放熱により
暖房を行い、室内暖房機では、内部の暖房用熱交換器に
備えられた対流ファンによって、室内空気を暖房用熱交
換器内に通過させて温水の熱によって加熱して、温風と
して室内へ向かって吹き出すことで暖房が行われる。こ
の場合、システムの温度制御を簡略化するために、設定
温度に対応した暖房能力が室内暖房機によって得られる
ように、バーナを備えた加熱用熱交換器によって加熱さ
れる温水の温度を室内暖房機を基準にして決定し、室内
暖房機へ供給される温水と同一温度の温水を、床暖房パ
ネルへも供給するようにしている。
【0003】決定される暖房能力としては、複数段階の
能力が設定されていて、例えば、暖房運転の開始初期に
は、できるだけ大きな暖房能力を確保して室内温度を速
やかに上昇させるために、最大暖房能力が決定されて運
転が開始され、その後、室温を検知する室温サーミスタ
の検知室温がリモコン等で設定される設定温度に達する
までは、運転開始時の最大暖房能力が継続され、検知室
温が設定温度に達すると、暖房能力が1段下げられて、
その後は、検知室温が設定温度に達する毎に、順次、暖
房能力が1段づつ下げられ、逆に、検知室温が設定温度
より低くなると暖房能力が1段上げられるように、暖房
能力をその前の暖房能力との増減によって逐次変更する
ように、能力制御を行うようにしたものがある。
【0004】さらに、運転中に、検知室温が設定温度に
対して十分に高く、検知室温が設定温度を上回る状態が
継続すると、室内暖房機による暖房を停止するようにし
たものがある。ここで、室内暖房機の暖房の停止動作と
しては、温水循環回路の構成を簡略化するために、室内
暖房機の暖房用熱交換器への温水の供給を継続させたま
ま、暖房用熱交換器に備えられた対流ファンの作動のみ
を停止させて、室内空気が暖房用熱交換器の熱によって
加熱されないようにすることによって、室内暖房機によ
る暖房効果を停止させるようにしたものがある。この場
合、対流ファンの作動停止中にも、床暖房パネルへは温
水が供給されるため、暖房は停止されることになるが、
暖房システム全体としては、暖房効果が抑制された状態
となる。
【0005】以上のような温度制御を行うために室内の
温度を検知するための室温サーミスタは、対流ファンの
作動によって吸い込まれる室内空気の吸い込み側となる
室内暖房機内の暖房用熱交換器の上方側に配置されてい
る。
【0006】上記の構成からなる複合温水暖房システム
において、例えば、室内温度が十分に上昇して、室内暖
房機の暖房が停止される場合には、対流ファンの作動が
停止するが、暖房用熱交換器への温水の供給は継続され
るため、暖房用熱交換器の近傍の空気は暖房用熱交換器
内の温水からの放熱によって加熱されて上方で滞留す
る。このため、暖房用熱交換器の上方側に配置された室
温サーミスタの検知温度は、実際の室内の温度より高い
温度を検知することになり、室内温度の正しい検知がで
きない。そこで、従来の温水暖房システムでは、室温が
設定温度を越えた場合には、対流ファンを一定時間だけ
停止させて暖房を抑制させるとともに、その後は、すぐ
に暖房を再開するのではなく、対流ファンを短時間だけ
作動させることによって、室温サーミスタの近傍の空気
の温度を低下させて、室温を正しく検知してから、新た
に検知された室内温度に基づいて、新たな暖房能力を決
定するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、対流フ
ァンを一定時間停止させた後に、対流ファンを短時間だ
け作動させて室温を検知するようにしたものでは、対流
ファンの作動停止の時間が経過した後には、室温検知の
ために必ず対流ファンを短時間だけ作動させるため、そ
の対流ファンの作動に伴って室内暖房機による暖房が行
われてしまう。このため、 室温が十分に高くなって室
内暖房機による暖房を停止させているにもかかわらず過
剰な暖房を行うことになり、室内温度の上昇を招いて快
適さが損なわれる恐れがあるとともに、不必要な暖房を
行うことにもなり、無駄な運転が行われるという問題が
ある。
【0008】本発明は、一つの加熱源によって加熱され
た同一温度の温水を室内暖房機と床暖房パネルに供給す
る温水循環回路を設けた複合温水暖房システムにおい
て、複合暖房運転時に無駄な暖房を防止し、安定した室
温制御を行うことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1で
は、放熱用配管の内部を通過する温水を熱源とし、前記
放熱用配管からの放熱によって室内を暖房する床暖房パ
ネルと、室内空気を循環させる対流ファンを備えた暖房
用熱交換器に温水を通過させて、前記対流ファンの作動
により室内空気を前記暖房用熱交換器の上方より下方へ
向かって通過させて加熱して室内へ吹き出す室内暖房機
と、加熱手段の加熱により内部を通過する水を加熱する
加熱用熱交換器とを具備し、前記床暖房パネルおよび前
記室内暖房機を前記加熱用熱交換器に対して並列に設け
て、前記加熱用熱交換器によって加熱された温水をポン
プによって前記床暖房パネルおよび前記室内暖房機に循
環させる温水循環回路を形成した複合温水暖房システム
において、前記加熱用熱交換器で加熱された温水の温度
を検知する加熱温度センサと、室内の目標室温を設定す
るための室温設定器と、室内の温度を前記暖房用熱交換
器の上方で検知する上方室温センサと、室内の温度を前
記暖房用熱交換器の下方で検知する下方室温センサと、
前記対流ファンの作動時には前記上方室温センサの検知
温度を室温として選択し、前記対流ファンの停止時には
前記下方室温センサの検知温度を室温として選択して室
温を検知する室温検知手段と、前記加熱用熱交換器で加
熱された温水を前記室内暖房機および前記床暖房パネル
に循環させて室内の暖房を行う複合暖房運転時に、前記
設定温度と前記室温検知手段によって検知された検知室
温とを比較して前記対流ファンの停止を含む暖房能力を
決定する暖房能力決定手段と、該暖房能力決定手段によ
り決定された暖房能力に応じて前記加熱用熱交換器で加
熱される温水の目標湯温を決定する目標湯温決定手段
と、該目標湯温決定手段により決定された前記目標湯温
と前記加熱温度センサの検知湯温とに基づいて前記加熱
手段の加熱量を制御する加熱制御手段とを具備すること
を技術的手段とする。
【0010】請求項2では、請求項1において、前記上
方室温センサは、前記室内機の上部に形成された室内空
気の吸い込み口の内側に設けられた吸い込み位置サーミ
スタであることを技術的手段とする。請求項3では、前
記下方室温センサは、前記室内機の下部に形成された温
風吹き出し口の内側に設けられた吹き出し位置サーミス
タであることを技術的手段とする。
【0011】以上の構成により、本発明の請求項1から
3では、ポンプが作動し加熱手段が加熱用熱交換器の加
熱を行うと、温水循環回路では加熱用熱交換器で加熱さ
れた温水が室内暖房機の暖房用熱交換器と床暖房パネル
へ供給され、室内暖房機では対流ファンの作動によって
循環する室内空気が加熱されて吹き出され、床面では近
傍の空気が床暖房パネルから放射される熱によって加熱
される。床暖房パネルおよび室内暖房機へ供給される温
水の温度は、室温検知手段によって検知される検知室温
と室温設定器による設定温度との温度差に応じて決定さ
れる暖房能力に対応した目標湯温になるように、加熱制
御手段によって加熱手段の加熱量が制御されることによ
って、加熱温度センサの検知温度に基づいて制御され
る。
【0012】ここで、室温検知手段は、暖房能力決定手
段が対流ファンを作動させる場合には、暖房用熱交換器
の上方の上方室温センサ、例えば、請求項2のように、
室内機の上部に形成された室内空気の吸い込み口の内側
に設けられた吸い込み位置サーミスタの検知温度を検知
室温として検知し、対流ファンが作動しない場合には、
暖房用熱交換器の下方の下方室温センサ、例えば、請求
項3のように、室内機の下部に形成された温風吹き出し
口の内側に設けられた吹き出し位置サーミスタの検知温
度を検知室温として検知する。従って、対流ファンが作
動して、室内空気が室内暖房機の上方から下方へ向かっ
て吹き出される場合には、室内を循環して室内暖房機の
上方へ移動した室内空気の温度を検知することができる
ため、室内の温度を正確に検知でき、また、対流ファン
が停止して室内空気の移動がない場合には、暖房用熱交
換器の上方の上方室温センサでは、暖房用熱交換器へ供
給される温水によって近傍の空気が加熱されてしまっ
て、室温を正確に検知することができないが、この場合
には、室内暖房機内の暖房用熱交換器の下方の下方室温
センサによって、室温を検知することができるため、正
確に室温を検知することができる。
【0013】この結果、対流ファンが停止している場合
に、室温を正確に検知するために、対流ファンを作動さ
せる必要がなく、対流ファンの不必要な作動によって室
内の温度を上昇させてしまうことがないため、過剰暖房
を防止することができ、快適さが損なわれることがない
とともに、室温検知のために対流ファンを作動させるこ
とがないため、無駄な暖房運転を防止することができ、
省力化を図ることができる。
【0014】請求項4では、請求項1から3において、
前記暖房能力決定手段は、前記設定温度に対する前記検
知室温の温度差が所定温度差以上の状態が所定時間継続
した場合に前記対流ファンの運転を停止することを技術
的手段とする。これにより、請求項4では、室温検知手
段によって検知された検知室温が室温設定器の設定温度
に対して所定温度差以上高い状態が所定時間継続すると
きには、対流ファンの作動が停止され、室内暖房機によ
る暖房が停止させる。このため、室内温度が設定温度に
対して一時的に高い状態が生じても、対流ファンは停止
することがなく、上方室温センサの検知温度が検知室温
として継続して検知される。
【0015】この結果、対流ファンが停止していて下方
室温センサによって室温が検知されていた状態から、対
流ファンの作動に伴って、室温検知手段が室温を検知す
るセンサが下方室温センサから上方室温センサに切り替
わった場合に、暖房用熱交換器内の温水の熱によって上
方室温センサによって一時的に高温が検知されたとして
も、そのまま対流ファンの運転が継続されて対流ファン
の作動が停止することがないため、この対流ファンの作
動の継続によって室内空気が十分に対流し、上方室温セ
ンサによって室内温度を正しく検知することができる。
従って、誤った室温検知に伴う対流ファンの誤った停止
動作を招くことがなく、安定した暖房運転を継続するこ
とができる。
【0016】請求項5では、請求項1から4において、
前記暖房能力決定手段は、前記対流ファンの運転の停止
を、一定時間継続することを技術的手段とする。これに
より、請求項5では、対流ファンの作動中に上方室温セ
ンサの検知室温が設定温度に対して高くなって、対流フ
ァンの作動が停止される場合には、一旦、その作動が停
止されると、一定時間は停止状態を継続する。この結
果、対流ファンの作動の停止に伴って、室温検知手段が
室温を検知するセンサが上方室温センサから下方室温セ
ンサへ切り替わった場合に、下方室温センサにおいて、
例えば、窓や戸の開閉などに伴って変動した設定温度以
下の温度を一時的に検知しても、対流ファンがすぐに再
作動することがないため、対流ファンの作動による過剰
暖房を防止できる。
【0017】請求項6では、請求項1から5において、
前記暖房能力決定手段は、前記設定温度と前記検知室温
との温度差に応じた周期だけ継続して同一の暖房能力で
運転することを技術的手段とする。これにより、請求項
6では、暖房能力決定手段によって決定される暖房能力
は、設定温度と検知室温との温度差に応じた周期だけ継
続する。従って、対流ファンが停止していて再作動し
て、室温検知手段が室温を検知するセンサが、下方室温
センサから上方室温センサに切り替わったときに、室内
で温度が低下した空気が室内を対流して上方室温センサ
によって一時的に検知されても、同じ暖房能力が継続さ
れるため、誤った室温検知によって、暖房能力が低下す
るなどの不具合を防止できる。
【0018】請求項7では、請求項1から6において、
前記目標湯温決定手段は、外気温度を検知する外気温度
センサを備え、前記暖房能力決定手段によって前記対流
ファンが停止されている間には、前記外気温度センサの
検知する外気温度に基づいて前記目標湯温を決定するこ
とを技術的手段とする。これにより、同じ暖房能力で単
純に単に室内暖房機の暖房が停止させると、対流ファン
が停止している間には、床暖房パネルのみによる暖房と
なるため、室内へ供給される熱量が大きく低下すること
になるが、請求項7では、対流ファンの停止中には、床
暖房パネルへ供給される温水の目標湯温を外気温度に基
づいて決定するため、例えば、外気温度が低く暖房負荷
が大きい場合には、高めの湯温に加熱された温水を床暖
房パネルに供給することによって、対流ファンの停止中
の室温の低下の度合いを緩やかにし、逆に、比較的外気
温度が高く暖房負荷が小さい場合には、低めの湯温を床
暖房パネルに供給することによって、過剰な暖房が防止
でき、且つ、室温の低下を抑制することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】次に本発明を、以下に示す実施例
に基づいて説明する。図1は、本発明の複合温水暖房シ
ステムに係わる温水暖房式エアコンシステムの実施例を
示す。図1において、1は加熱源及び冷却源を有し屋外
に設置される室外機、2は室内上方の壁部に配置される
室内機であり、3は放熱用温水配管を有し室内の床面に
配置される床暖房パネルであり、室内機2は温水配管及
び冷却用配管によって、床暖房パネル3は温水配管によ
って室外機1とそれぞれ接続されている。この室外機
1、室内機2、床暖房パネル3及びこれらを接続する温
水配管、冷却配管により温水回路10および冷凍サイク
ル20がそれぞれ形成されている。
【0020】室外機1には、温水回路10の構成とし
て、一定回転で駆動される循環ポンプ11、加熱用熱交
換器12、プレッシャータンク13が設けられ、加熱用
熱交換器12には加熱源としてのガスバーナ100が備
えられている。また、床暖房パネル3へ向かう温水配管
には、床暖熱動弁14が設けられている。他方、冷凍サ
イクル20の構成としては、インバータ制御されるモー
タにより駆動されて冷媒である冷媒ガスを圧縮する圧縮
機21、凝縮器22、ストレーナ23、キャピラリチュ
ーブ24が設けられ、凝縮器22には放熱ファン25が
備えられている。
【0021】室内機2には、温水回路10の構成として
暖房用熱交換器15が設けられ、冷凍サイクル20の構
成として冷房用熱交換器26が設けられ、各熱交換器1
5、26に対して、室内空気を循環させる対流ファン2
00が備えられていて、対流ファン200の作動によっ
て、室内機2の上方に形成された室内空気吸込口から室
内空気を吸い込んで、冷房用熱交換器26→暖房用熱交
換器15→対流ファン200の順で通過させて、各熱交
換器15、26で熱交換された空気を、室内機2の下方
に形成された空気吹き出し口から室内へ送り出す。尚、
空気吹き出し口内には、空気の吹き出し方向を変更する
ためのルーバ(図示なし)が設けられていて、暖房運
転、冷房運転においてそれぞれ熱交換された空気を適切
な方向へ向かって吹き出す。
【0022】室外機1、室内機2及び床暖房パネル3に
おいて、温水回路10は、循環ポンプ11の吐出側に加
熱用熱交換器12の流入側が接続され、加熱用熱交換器
12の流出側で温水配管が2つに分岐し、一方には室内
機2の暖房用熱交換器15の流入側が接続されている。
分岐した他方の温水配管には、床暖熱動弁14を介して
床暖房パネル3の流入側と接続されている。暖房用熱交
換器15の流出側の温水配管と床暖房パネル3の流出側
の温水配管は合流し、プレッシャータンク13を介して
循環ポンプ11の吸引側に接続されている。
【0023】以上の構成を有する温水回路10では、循
環ポンプ11の作動によって、循環ポンプ11→加熱用
熱交換器12→暖房用熱交換器15→プレッシャータン
ク13→循環ポンプ11の循環回路で、または循環ポン
プ11→加熱用熱交換器12→床暖熱動弁14→床暖房
パネル3→プレッシャータンク13→循環ポンプ11の
循環回路で、ガスバーナ100によって加熱された温水
が循環する。
【0024】他方、冷凍サイクル20では、冷媒は、冷
媒圧縮機21→凝縮器22→ストレーナ23→キャピラ
リチューブ24→冷房用熱交換器26→冷媒圧縮機21
を循環し、循環中に、冷媒は凝縮器22で気相→液相の
状態変化をして熱の放出を行い、冷房用熱交換器26で
液相(霧状)→気相の状態変化をして熱の吸収を行って
室内空気を冷却する。
【0025】室外機1の加熱源であるガスバーナ100
は、燃焼用空気を燃焼ファン101によって供給するも
ので、ガスバーナ100へ燃料ガスを供給する燃料供給
路102には、2つのガス電磁弁103、104とガス
比例弁105が設けられており、また、ガスバーナ10
0の炎口の近傍には、点火電極106とフレームロッド
107とが設けられている。
【0026】制御装置400は、使用者によって操作さ
れるリモコン4に応じて各種の運転をマイコンによって
制御するもので、室外機1と室内機2とに別れて設けら
れていて、相互に各種の信号を伝送する。
【0027】制御装置400は、各種の制御を行うため
に、室外機1の加熱用熱交換器12の温水の流出側で温
水温度を検知する高温水サーミスタ401、室内機2の
暖房用熱交換器15の温水の流出側で温水温度を検知す
る室内温水サーミスタ402、室内機2内の上方の室内
空気吸込口の内側で室内温度を検知する吸い込み位置サ
ーミスタ403、室外機1が設置される屋外の外気温度
を検知する外気温度サーミスタ404、室内機2内の下
方の空気吹き出し口の内側で室内温度を検知する吹き出
し位置サーミスタ405を備えている。
【0028】以上の構成からなる温水暖房式エアコンシ
ステムは、制御装置400によって、暖房運転として
は、床暖房パネル3のみによる床単独運転、床暖房パネ
ル3と室内機2によるデュエット暖房運転を、また、冷
凍サイクル20の作動を伴うものでは、室内機2のみに
よるドライ運転、床暖房パネル3と室内機2によるデュ
エットドライ運転、室内機2による冷房運転がそれぞれ
制御される。なお、冷房運転および各ドライ運転におい
ては、圧縮機21を駆動するインバータ制御として、圧
縮機21の回転数が制御される。以下では、暖房運転と
しての床単独運転とデュエット暖房運転について説明す
る。
【0029】〔床単独運転〕床単独運転は、床暖房パネ
ル3のみによって暖房運転を行うものである。床単独運
転では、循環ポンプ11を一定回転で駆動し、決定され
た目標湯温TOになるように、燃焼ファン101および
ガス比例弁105を制御して、ガスバーナ100の燃焼
量を調節する。
【0030】床単独運転では、運転開始時に、リモコン
4の床暖房運転のオン操作に応じて床暖房ホットダッシ
ュ動作を一定時間の間だけ行う。床暖房ホットダッシュ
動作の後には、リモコン4により7段階に設定される床
暖房レベルHnと外気温度サーミスタ404の検知する
外気温度Taとに応じて、加熱用熱交換器12で加熱さ
れる温水の目標湯温TOを決定する。
【0031】リモコン4によって設定される各床暖房レ
ベルは、暖房能力が最低の1速では、床面温度が26℃
になるように、中間の4速では、床面温度が31℃にな
るように、最高の7速では、床面温度が36℃になるよ
うにするものであり、それぞれの床暖房レベルにおい
て、外気温度Taが低いほど高く、高いほど低く目標湯
温TOを外気温度Taに応じて決定するものである。床
単独運転において決定される目標湯温TOの一部を表1
に示す。
【0032】
【表1】
【0033】なお、床単独運転の間にも、加熱用熱交換
器12で加熱された温水が室内機2の暖房用熱交換器1
5にも循環するが、床単独運転では、対流ファン200
の作動は停止されていて、暖房用熱交換器15の内部を
通過する温水の熱が室内へ放出されにくくなっているた
め、暖房用熱交換器15による暖房効果はほとんど得ら
れない。また、床暖房ホットダッシュ動作では、外気温
度Taと床暖房レベルHnに応じた上記表1の目標湯温
TOではなく、各床暖房レベルHnに応じた高温の目標
湯温TO(例えば65℃〜85℃)に設定して、ガスバ
ーナ100の加熱量を高温水サーミスタ401の検知温
度に基づいて制御する。
【0034】〔デュエット暖房運転(複合暖房運転)〕
デュエット暖房運転は、室内機2と床暖房パネル3とに
より室内の暖房を行うものであるが、主に室内機2によ
って室内の温度を上昇させるもので、床暖房パネル3
は、室内機2の補助として作用することになる。従っ
て、上記の床単独運転において、制御に用いられたリモ
コン4により設定される床暖房レベルHnは、デュエッ
ト暖房運転では用いられず、暖房能力の制御には無関係
となる。以下、デュエット暖房運転について、図2に示
すデュエット暖房運転に係わる制御装置400の機能構
成に基づいて説明する。
【0035】デュエット暖房運転でも、循環ポンプ11
を一定回転で駆動し、加熱用熱交換器12で加熱される
温水の温度が、決定された目標湯温TOになるように、
燃焼ファン101およびガス比例弁105を制御して、
ガスバーナ100の燃焼量を調節する。また、室内機2
の対流ファン200の駆動、停止を制御して、駆動時に
は、暖房用熱交換器15に室内空気を通過させることに
よって、加熱して室内へ温風として吹き出す。
【0036】デュエット暖房運転の能力制御では、暖房
能力として1速(最小暖房能力)から8速(最大暖房能
力)までの8段階の能力が設けられていて、リモコン4
によって設定された設定温度Tset と運転中に検知され
る検知室温Trとの温度差に基づいて温調制御が行われ
て、暖房能力が順次1段階ずつ変更される。
【0037】温調制御は、ある速数で運転した状態で検
知室温Trを設定温度Tset と比較し、設定温度Tset
に対する検知室温Trの温度差の程度に応じた周期時間
だけ同じ速数の暖房能力を継続し、温度差に応じた周期
時間が経過した後に、温度差が同じ温度差範囲内にある
場合には、その速数Nを大きくまたは小さくする決定し
て、その決定に応じて現状の速数Nを上下させることに
よって、新たな速数Nを決定して、以後、同様に、温度
差に応じた周期で検知室温Trを設定温度Tset と比較
して、必要に応じて速数を変更する。
【0038】この決定のために、本実施例の温調制御で
は、検知室温Trが設定温度Tsetと等しいとみなされ
る温度範囲として、検知室温Trが設定温度Tset に対
して等しい状態から1℃までの範囲で低い状態を設定し
ている。すなわち、 温度差ΔT=検知室温Tr−設定温度Tset で得られる温度差ΔTが、−1≦ΔT≦0℃の場合を、
検知室温Trが設定温度Tset と等しいと判断する。ま
た、温度差ΔTが、ΔT<−1℃の場合には、検知室温
Trが設定温度Tset より低く、1℃<ΔTの場合に
は、検知室温Trが設定温度Tset より高いとそれぞれ
判断する。
【0039】上記の温度差判断を行うに当たって、通常
は、対流ファン200が作動して、室内空気が室内機2
の上方に設けられた室内空気吸込口から吸い込まれるた
め、吸い込み位置サーミスタ403の検知する温度を、
検知室温Trとして処理することで、設定温度Tset と
検知室温Trとの温度差を正確に判断することができる
が、例えば、温調制御によって対流ファン200の作動
が停止している場合には、室内機2内に室内空気の流れ
が生じないため、暖房用熱交換器15内を流れる温水の
熱が室内機2内に滞り、室内機2内の上方の吸い込み位
置サーミスタ403はこの高温を検知するため、室内温
度を正しく検知することができなくなる。
【0040】そこで、本実施例では、室内温度を正しく
検知するための構成として、室温検知部410を設け、
図3に示すように、対流ファン200が作動している場
合には(ステップ10においてYES)、吸い込み位置
サーミスタ403の検知温度を室内温度として検知し
(ステップ20)、対流ファン200が作動していない
場合には(ステップ10においてNO)、空気吹出口側
に設けられた吹き出し位置サーミスタ405の検知温度
を室内温度として検知する(ステップ30)ようにして
いる。これによって、対流ファン200の作動の有無に
拘らず、常に、正確な室内温度を検知することができ
る。
【0041】また、このように、2つのサーミスタを異
なる場所に設けて、運転状態に応じて室温を検知するサ
ーミスタを切替えることによって、例えば、従来の場合
のように、吸い込み位置側だけに、室温検知のためのサ
ーミスタを設けて置く場合には、この室温検知用のサー
ミスタによって室内温度を正確に検知するためには、対
流ファン200の作動が停止した状態では、室内機2に
よる暖房が不要な場合であっても、必ず対流ファン20
0を作動させなければならなかったために、過剰な暖房
を行う結果を招いていたが、本実施例のように、2か所
のサーミスタを切り替えて室温を検知する場合には、対
流ファン200が停止した状態であっても、正確に室内
温度を検知することができるため、室内機2による暖房
が不要な場合には対流ファン200を作動させる必要が
なく、過剰暖房を防止できる。
【0042】次に、上記の温度差判断に基づいた温調制
御を行う暖房能力決定部420の作動について、図4に
基づいて、以下に詳細に説明する。まず、室温検知部4
10によって選択された検知室温Trを設定温度Tset
と比較し、その温度差ΔTが−1≦ΔT≦0℃の場合に
は(ステップ100において[−1〜0℃])の場合
には、検知室温Trが設定温度Tset と等しい状態であ
ると判断して、現状維持として速数Nの変更を行わず、
検知室温Trと設定温度Tset との比較を繰り返す(ス
テップ100)。
【0043】検知室温Trを設定温度Tset と比較し、
設定温度Tset に対して検知室温Trが1℃以上低く、
その温度差ΔTがΔT<−1℃の場合には(ステップ1
00において[−1℃以下])、そのときの速数Nで
7分間待機し(ステップ110)、7分間経過した時点
でも、なお設定温度Tset に対して検知室温Trが、1
℃以上低い場合には(ステップ111においてYE
S)、速数Nを1速上げて(ステップ112)、暖房能
力を大きくする。
【0044】検知室温Trを設定温度Tset と比較した
場合に、逆に設定温度Tset に対して検知室温Trが+
1℃までの範囲で高く、その温度差ΔTがΔT≦1℃の
場合には(ステップ100において[+1℃以
内])、そのときの速数Nで5分間待機し(ステップ1
20)、5分間経過した時点でも、なお設定温度Tset
に対して検知室温Trが、1℃までの範囲で高い場合に
は(ステップ121においてYES)、速数Nを1速下
げて(ステップ122)、暖房能力を小さくする。
【0045】検知室温Trを設定温度Tset と比較した
場合に、設定温度Tset に対して検知室温Trが1℃以
上高く、その温度差ΔTが1℃<ΔTの場合には(ステ
ップ100において[+1℃以上])、そのときの速
数Nで3分間待機し(ステップ130)、3分間経過し
た時点でも、なお設定温度Tset に対して検知室温Tr
が、1℃以上高い場合には(ステップ131においてY
ES)、対流ファン200の作動を3分間停止する(ス
テップ132)。
【0046】このとき、室内機2の暖房用熱交換器15
にも温水が循環するが、暖房用熱交換器15は対流ファ
ン200の作動によって内部を通過する温水の熱が室内
へ放出される構造であるため、暖房用熱交換器15によ
る暖房効果はほとんど得られない。この対流ファン20
0の停止時は、室内機2による暖房を停止させ、床暖房
パネル3のみによって暖房を行うことになり、この場合
は、大きな熱量で能動的に暖房を行うのではなく、室内
温度が著しく低下することを防止するための熱量が室内
に放出されるようなホットキープ動作を行う。これによ
って、ホットキープ動作の3分間は、室内を暖める能力
がさらに低下するため、室内温度の上昇を抑制でき、室
内温度を下げることが可能となる。
【0047】なお、ホットキープ動作においては、対流
ファン200の作動が停止するため、暖房効率が下がる
とともに、室内空気の循環が停止して吸い込み位置サー
ミスタ403では、検知室温Trの正しい検知ができな
くなる。このため、ホットキープ動作によって対流ファ
ン200が停止している間には、上記の室温検知部41
0によって、吹き出し位置サーミスタ405の検知温度
が検知室温Trとして検知される。従って、正しく室内
温度を検知することができる。
【0048】対流ファン200の作動停止の3分間が経
過したとき、吹き出し位置サーミスタ405が検知する
検知室温Trが、設定温度Tset よりまだ高い場合に
は、対流ファン200の作動を再開せず、再び、ホット
キープ動作を行って、対流ファン200の作動を3分間
停止する。従って、この間は、吹き出し位置サーミスタ
405が、引き続き室内温度を検知する。
【0049】対流ファン200の作動停止の3分間が経
過したとき、吹き出し位置サーミスタ405が検知する
検知室温Trが、設定温度Tset の+1℃の温度より下
がっていた場合には、ホットキープ動作を終了して、再
び対流ファン200を作動し、温調動作を行う。このと
き、室内温度を検知するサーミスタは、吹き出し位置サ
ーミスタ405から吸い込み位置サーミスタ403へと
切り替わり、室内機2内へ吸い込まれる室内空気の温度
を検知する。この場合、吸い込み位置サーミスタ403
へ切り替わった当初は、ホットキープ動作の間に、暖房
用熱交換器15を通過する温水によって吸い込み位置サ
ーミスタ403の検知する温度は高いが、温調制御で
は、3分間は継続して同じ暖房能力での運転が行われる
ため、この3分間の間に、吸い込み位置サーミスタ40
3が吸い込まれる室内空気によって冷却されるため、3
分間が経過して次の温度差判断を行う時点では、正しい
室内温度を検知することができる。
【0050】以上の暖房能力決定部420によって決定
される暖房能力(速数N)と、この暖房能力(速数N)
に対応して、目標湯温決定部430において決定される
目標湯温TOとの関係を表2に示す。
【0051】
【表2】
【0052】上記、ステップ132によって対流ファン
200が停止して、室内機2の暖房が停止しているホッ
トキープ動作の間は、検知室温Trが設定温度Tset に
対して十分に上昇している状態であり、室内に対する大
きな加熱量が不要な状態である。従って、目標湯温決定
部430では、ホットキープ動作の間には、加熱用熱交
換器12で加熱される温水の目標湯温TOを、1速にお
ける目標湯温TOではなく、外気温度サーミスタ404
によって検知される外気温度Taに基づいて決定する。
本実施例時では、外気温度Taに対応してあらかじめ設
定されたホットキープ動作時の目標湯温TOのデータが
マイコンのメモリに記憶されており、外気温度サーミス
タ404により検知された外気温度Taが与えられる
と、その温度に対応した目標湯温TOが決定される。ホ
ットキープ動作時において決定される目標湯温TOの一
例を表3に示す。
【0053】
【表3】
【0054】表3に示すように、ホットキープ動作の場
合には、例えば、外気温度Taが0℃以下の場合には、
目標湯温TOが70℃に決定され、20℃以上の場合に
は目標湯温TOが40℃に決定されるなど、単純に固定
された一定の温度の温水が床暖房パネル3に供給されな
いため、時節毎の暖房負荷に適した暖房能力が得られ
る。
【0055】制御装置400において、燃焼制御部44
0は、加熱用熱交換器12で加熱される温水の温度が、
上記目標湯温決定部440において決定される目標湯温
TOになるように、高温水サーミスタ401の検知温度
に基づいて燃焼ファン101およびガス比例弁105を
制御して、ガスバーナ100の燃焼量を調節する。尚、
対流ファン200は、上記のとおり決定される目標湯温
TOの温水が暖房用熱交換器15へ供給される場合に、
室内機2から吹き出される温風の温度が最適になるよう
に、各速数N毎に適切に設定された回転数にそれぞれ制
御される。また、制御装置400は、運転終了後には、
ガスバーナ100の燃焼停止後、2分を経過してから循
環ポンプ11の作動を停止することにより、余熱を利用
して滑らかに暖房運転を停止させる。
【0056】以下、デュエット暖房運転における作動を
説明する。リモコン4により、デュエット暖房運転の開
始が指示されると、室内温度の上昇を速やかに行うため
に、デュエット暖房運転の開始後の30分間は、温水回
路10の床暖房パネル3への温水配管に設けられた床暖
熱動弁14を閉弁し、循環ポンプ11を駆動するととも
にガスバーナ100の燃焼を開始し、加熱用熱交換器1
2で加熱される温水の温度を、8速に対応した75℃に
調節する。
【0057】この結果、8速に応じた高温の温水が、室
内機2および床暖房パネル3へ供給され、速やかに、室
内の温度を上昇させる。なお、ガスバーナ100の所定
の点火制御し、循環ポンプ11の駆動を開始した後で
も、室内温水サーミスタ402の検知温度が十分に高く
なるまでは(例えば30℃)、冷風の吹き出しを防止す
るために、対流ファン200の駆動を開始せず、十分温
度が上昇した後に、対流ファン200による送風を開始
する。
【0058】その後の温調制御では、リモコン4による
設定温度Tset と吸い込み位置サーミスタ403の検知
による検知室温Trとの温度差に基づいて決まる暖房能
力としての速数Nに応じて加熱用熱交換器12で加熱さ
れて流出する温水の目標湯温TOが決定される。デュエ
ット暖房運転の開始後の30分間は、床暖熱動弁14が
閉弁されているため、温水回路10内の温水は、室内機
2の暖房用熱交換器15のみへ供給され、対流ファン2
00の作動によって温風が室内へ吹き出される。
【0059】デュエット暖房運転の開始して30分が経
過すると、閉弁されていた床暖熱動弁14が開弁され
て、加熱された温水が床暖房パネル3へも供給され、室
内機2と床暖房パネル3とにより室内が暖房され、その
後も温調運転が継続される。なお、デュエット暖房運転
の運転開始後30分を経過するまでに、吸い込み位置サ
ーミスタ403で検知される検知室温Trがリモコン4
で設定された設定温度Tset より高くなると、上述のホ
ットキープ動作に移行し、このホットキープ動作に移行
する場合には、運転開始後30分を経過していなくても
床暖熱動弁14は開弁される。
【0060】温調制御において、吸い込み位置サーミス
タ403で検知される検知室温Trのリモコン4で設定
された設定温度Tset に対する温度差が、+1℃以内の
間は、室内機2の対流ファン200が作動して、床暖房
パネル3と室内機2とによるデュエット暖房運転が継続
される。温調制御中に、吸い込み位置サーミスタ403
で検知される検知室温Trがリモコン4で設定された設
定温度Tset より+1℃以上高くなって、それが3分間
続くと、室内機2による暖房動作を休止して、床暖房パ
ネル3のみにより暖房を行うホットキープ動作に入る。
【0061】ホットキープ動作になった場合には、温水
回路10の加熱用熱交換器12で加熱される温水の目標
湯温TOを、外気温度サーミスタ404で検知される外
気温度Taに基づいて上記表3のとおり決定する。ま
た、3分間のホットキープ動作により対流ファン200
が停止している間には、室内温度を検知するためのサー
ミスタとして、室内機2の上方位置に設けられた吸い込
み位置サーミスタ403ではなく、室内機2の下方位置
に設けられた吹き出し位置サーミスタ405が選択され
る。この3分間の対流ファン200の作動停止が終了す
る時点では、まだ室内温度は、吹き出し位置サーミスタ
405によって検知され、このホットキープ動作の3分
間が終了する時点で、まだ検知室温Trが設定温度Tse
t より+1℃以上高い場合には、再びホットキープ動作
が行われ、対流ファン200は上述のとおり、再び3分
間だけ停止し、継続して吹き出し位置サーミスタ405
によって室内温度が検知される。
【0066】逆に、ホットキープ動作の3分間が終了す
る時点で、吹き出し位置サーミスタ405の検知する検
知室温Trの設定温度Tset 対する温度差が+1℃以内
の範囲であれば、ホットキープ動作が終了し、対流ファ
ン200が再び作動し、このとき、室内温度を検知する
サーミスタは、吸い込み位置サーミスタ403へと切り
替わる。
【0067】以上のとおり本発明によれば、デュエット
暖房運転において、対流ファン200の作動が停止して
いる間には、室内温度を検知するためのサーミスタとし
て、室内機2の下方に配置された吹き出し位置サーミス
タ405が用いられるため、対流ファン200の作動停
止中に室内機2内の暖房用熱交換器15に温水が供給さ
れて、その上方の吸い込み位置サーミスタ403が室内
温度を正しく検知できない状態であっても、室内温度を
正しく検知することができる。従って、室内温度の検知
のために、対流ファン200を作動させる必要がないた
め、室内機2による過剰な暖房が行われることがなく、
快適さが損なわれることがないとともに、無駄な暖房を
行うことがないため、省力化を図ることができる。
【0068】上記実施例では、デュエット暖房運転の開
始初期に、床暖房パネル3へ温水を供給する温水回路1
0の床暖熱動弁14を30分間閉弁するものを示した
が、床暖熱動弁14の閉弁時間は、上記実施例に限定す
るものではなく、また、床暖熱動弁14は半開状態ある
いは開放状態などでもよい。上記実施例では、デュエッ
ト暖房運転の温調運転中に床暖房パネル3のみによる暖
房を行うホットキープ動作を行うものを示したが、ホッ
トキープ動作を行わないで、室内温度が設定温度より低
くなるまで室内機2及び床暖房パネル3の作動を共に停
止するものでもよい。上記実施例では、ガスバーナを加
熱源としたものを示したが、石油バーナや電気加熱な
ど、他の加熱源による温水暖房システムでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す温水暖房式エアコンシス
テムの概略構成図である。
【図2】本発明の実施例を示す制御装置におけるデュエ
ット暖房運転に係わる機能構成を説明するための機能ブ
ロック図である。
【図3】本発明の実施例における室内温度を検知するサ
ーミスタの切替え動作を説明するための流れ図である。
【図4】本発明の実施例におけるデュエット暖房運転の
温調制御を説明するための流れ図である。
【符号の説明】
2 室内機(室内暖房機) 3 床暖房パネル 4 リモコン(室温設定器) 10 温水回路(温水循環回路) 11 循環ポンプ 12 加熱用熱交換器 15 暖房用熱交換器 100 ガスバーナ(加熱手段) 200 対流ファン 400 制御装置(複合温水暖房システムの温度制御装
置) 401 高温水サーミスタ(加熱温度センサ) 403 吸い込み位置サーミスタ(上方室温センサ) 404 外気温度サーミスタ(外気温度センサ) 405 吹き出し位置サーミスタ(下方室温センサ) 410 室温検知部(室温検知手段) 420 暖房能力決定部(暖房能力決定手段) 430 目標湯温決定部(目標湯温決定手段) 440 燃焼制御部(加熱制御手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放熱用配管の内部を通過する温水を熱源
    とし、前記放熱用配管からの放熱によって室内を暖房す
    る床暖房パネルと、 室内空気を循環させる対流ファンを備えた暖房用熱交換
    器に温水を通過させて、前記対流ファンの作動により室
    内空気を前記暖房用熱交換器の上方より下方へ向かって
    通過させて加熱して室内へ吹き出す室内暖房機と、 加熱手段の加熱により内部を通過する水を加熱する加熱
    用熱交換器とを具備し、前記床暖房パネルおよび前記室
    内暖房機を前記加熱用熱交換器に対して並列に設けて、
    前記加熱用熱交換器によって加熱された温水をポンプに
    よって前記床暖房パネルおよび前記室内暖房機に循環さ
    せる温水循環回路を形成した複合温水暖房システムにお
    いて、 前記加熱用熱交換器で加熱された温水の温度を検知する
    加熱温度センサと、 室内の目標室温を設定するための室温設定器と、 室内の温度を前記暖房用熱交換器の上方で検知する上方
    室温センサと、 室内の温度を前記暖房用熱交換器の下方で検知する下方
    室温センサと、 前記対流ファンの作動時には前記上方室温センサの検知
    温度を室温として選択し、前記対流ファンの停止時には
    前記下方室温センサの検知温度を室温として選択して室
    温を検知する室温検知手段と、 前記加熱用熱交換器で加熱された温水を前記室内暖房機
    および前記床暖房パネルに循環させて室内の暖房を行う
    複合暖房運転時に、前記設定温度と前記室温検知手段に
    よって検知された検知室温とを比較して前記対流ファン
    の停止を含む暖房能力を決定する暖房能力決定手段と、 該暖房能力決定手段により決定された暖房能力に応じて
    前記加熱用熱交換器で加熱される温水の目標湯温を決定
    する目標湯温決定手段と、 該目標湯温決定手段により決定された前記目標湯温と前
    記加熱温度センサの検知湯温とに基づいて前記加熱手段
    の加熱量を制御する加熱制御手段とを具備することを特
    徴とする複合温水暖房システムの温度制御装置。
  2. 【請求項2】 前記上方室温センサは、前記室内機の上
    部に形成された室内空気の吸い込み口の内側に設けられ
    た吸い込み位置サーミスタであることを特徴とする請求
    項1に記載の複合温水暖房システムの温度制御装置。
  3. 【請求項3】 前記下方室温センサは、前記室内機の下
    部に形成された温風吹き出し口の内側に設けられた吹き
    出し位置サーミスタであることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の複合温水暖房システムの温度制御装置。
  4. 【請求項4】 前記暖房能力決定手段は、前記設定温度
    に対する前記検知室温の温度差が所定温度差以上の状態
    が所定時間継続した場合に前記対流ファンの運転を停止
    することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載
    の複合温水暖房システムの温度制御装置。
  5. 【請求項5】 前記暖房能力決定手段は、前記対流ファ
    ンの運転の停止を、一定時間継続することを特徴とする
    請求項4記載の複合温水暖房システムの温度制御装置。
  6. 【請求項6】 前記暖房能力決定手段は、前記設定温度
    と前記検知室温との温度差に応じた周期だけ継続して同
    一の暖房能力で運転することを特徴とする請求項1から
    5のいずれかに記載の複合温水暖房システムの温度制御
    装置。
  7. 【請求項7】 前記目標湯温決定手段は、 外気温度を検知する外気温度センサを備え、 前記暖房能力決定手段によって前記対流ファンが停止さ
    れている間には、前記外気温度センサの検知する外気温
    度に基づいて前記目標湯温を決定することを特徴とする
    請求項1から6のいずれかに記載の複合温水暖房システ
    ムの温度制御装置。
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