JPH11257485A - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents
自動変速機の変速制御装置Info
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- JPH11257485A JPH11257485A JP10058560A JP5856098A JPH11257485A JP H11257485 A JPH11257485 A JP H11257485A JP 10058560 A JP10058560 A JP 10058560A JP 5856098 A JP5856098 A JP 5856098A JP H11257485 A JPH11257485 A JP H11257485A
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- shift
- driver
- automatic transmission
- downshift
- shift control
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 自動変速機において、運転者の意思に基づく
シフトダウンを簡単な操作で実現できる自動変速機の変
速制御装置を提供する。 【解決手段】 制御部10は、シフトポジション選択部
40のシフトレバー41によってDレンジ又は2レンジ
が選択され自動変速モードとなっている場合に、運転者
によってシフトダウンスイッチ32が押下されたことを
判断して自動変速機20にシフトダウンを実行させる。
このとき、制御部10は、変速線図に基づく変速を自動
変速機20に禁止させる手動変速モードの制御へ移行す
る。さらに、制御部10は、所定時間が経過したことを
判断すると、自動変速モードの制御に復帰する。
シフトダウンを簡単な操作で実現できる自動変速機の変
速制御装置を提供する。 【解決手段】 制御部10は、シフトポジション選択部
40のシフトレバー41によってDレンジ又は2レンジ
が選択され自動変速モードとなっている場合に、運転者
によってシフトダウンスイッチ32が押下されたことを
判断して自動変速機20にシフトダウンを実行させる。
このとき、制御部10は、変速線図に基づく変速を自動
変速機20に禁止させる手動変速モードの制御へ移行す
る。さらに、制御部10は、所定時間が経過したことを
判断すると、自動変速モードの制御に復帰する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機の変速
制御装置に関し、特に運転者の意思による変速を可能と
する技術に関する。
制御装置に関し、特に運転者の意思による変速を可能と
する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両の運転状態に基づき自動
変速機における変速を制御する変速制御装置が知られて
いる。このような自動変速機の変速制御装置は、一般的
に、車速とスロットル開度とをパラメータとした変速線
図に基づきシフトアップ、シフトダウンのタイミングを
決定して自動変速機に変速を実行させる。自動変速機を
搭載した車両には運転席近傍にシフトポジション選択部
が設けられており、運転者が、このシフトポジション選
択部のシフトレバーを操作し、D(ドライブ)レンジ、
2(セカンド)レンジ等の自動変速レンジを選択するこ
とによって、上述したような変速線図に基づく変速が実
行される。
変速機における変速を制御する変速制御装置が知られて
いる。このような自動変速機の変速制御装置は、一般的
に、車速とスロットル開度とをパラメータとした変速線
図に基づきシフトアップ、シフトダウンのタイミングを
決定して自動変速機に変速を実行させる。自動変速機を
搭載した車両には運転席近傍にシフトポジション選択部
が設けられており、運転者が、このシフトポジション選
択部のシフトレバーを操作し、D(ドライブ)レンジ、
2(セカンド)レンジ等の自動変速レンジを選択するこ
とによって、上述したような変速線図に基づく変速が実
行される。
【0003】ところで、変速線図に基づき決定された変
速段で走行している際に、運転者が自分の意思で変速を
実行したい場合がある。例えば、高速道路での運転中に
シフトダウンしてエンジンブレーキをかけたい場合や追
い越しのためにシフトダウンして加速したい場合等であ
る。そのため、上述したシフトポジション選択部に、自
動変速レンジに加え、M(マニュアル)レンジと呼ばれ
る手動変速レンジを設けて、運転者の意思による変速を
実現する技術があった。この技術では、運転者がシフト
レバーを操作してこの手動変速レンジを選択すると、上
述したような変速線図に基づく変速が禁止され、その
後、運転者がハンドル等に設けられた変速スイッチを押
下することによって、手動変速が実現される。つまり、
このような車両では、運転者がシフトポジション選択部
のシフトレバーを操作し自動変速レンジと手動変速レン
ジとを切り換えることによって、変速線図に基づく変速
を実行させる自動変速モードと、変速線図に基づく変速
を禁止して運転者の意思で変速を実行させる手動変速モ
ードとを切り換えるのである。
速段で走行している際に、運転者が自分の意思で変速を
実行したい場合がある。例えば、高速道路での運転中に
シフトダウンしてエンジンブレーキをかけたい場合や追
い越しのためにシフトダウンして加速したい場合等であ
る。そのため、上述したシフトポジション選択部に、自
動変速レンジに加え、M(マニュアル)レンジと呼ばれ
る手動変速レンジを設けて、運転者の意思による変速を
実現する技術があった。この技術では、運転者がシフト
レバーを操作してこの手動変速レンジを選択すると、上
述したような変速線図に基づく変速が禁止され、その
後、運転者がハンドル等に設けられた変速スイッチを押
下することによって、手動変速が実現される。つまり、
このような車両では、運転者がシフトポジション選択部
のシフトレバーを操作し自動変速レンジと手動変速レン
ジとを切り換えることによって、変速線図に基づく変速
を実行させる自動変速モードと、変速線図に基づく変速
を禁止して運転者の意思で変速を実行させる手動変速モ
ードとを切り換えるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、手動変速機
のような運転感覚を味わいたいという場合を除けば、通
常、運転者による手動変速は、上述したようにエンジン
ブレーキを使用する場合のシフトダウンやある程度の加
速度を得たい場合のシフトダウンがほとんどであり、エ
ンジンブレーキの使用後、あるいは、ある程度の加速度
を得た後は、自動変速モードに復帰させる可能性が高
い。すなわち、通常は自動変速モードで走行し、必要な
場合にだけ手動変速モードに切り換えてシフトダウンを
行うことが多い。
のような運転感覚を味わいたいという場合を除けば、通
常、運転者による手動変速は、上述したようにエンジン
ブレーキを使用する場合のシフトダウンやある程度の加
速度を得たい場合のシフトダウンがほとんどであり、エ
ンジンブレーキの使用後、あるいは、ある程度の加速度
を得た後は、自動変速モードに復帰させる可能性が高
い。すなわち、通常は自動変速モードで走行し、必要な
場合にだけ手動変速モードに切り換えてシフトダウンを
行うことが多い。
【0005】従って、手動変速を行おうとした場合、自
動変速レンジ(例えばDレンジ)からシフトレバーを手
動変速レンジ(Mレンジ)に切り換え手動変速モードと
し、ハンドル周辺に設けられた変速スイッチを押下して
変速を行い、その後、シフトレバーを自動変速レンジ
(例えばDレンジ)に戻して再び自動変速モードに復帰
させるという一連の操作がなされることになる。このよ
うに、自動変速モードでの走行中に一時的なシフトダウ
ンを行う場合、上述したような一連の操作が必要となる
ため、操作性が悪いという問題があった。
動変速レンジ(例えばDレンジ)からシフトレバーを手
動変速レンジ(Mレンジ)に切り換え手動変速モードと
し、ハンドル周辺に設けられた変速スイッチを押下して
変速を行い、その後、シフトレバーを自動変速レンジ
(例えばDレンジ)に戻して再び自動変速モードに復帰
させるという一連の操作がなされることになる。このよ
うに、自動変速モードでの走行中に一時的なシフトダウ
ンを行う場合、上述したような一連の操作が必要となる
ため、操作性が悪いという問題があった。
【0006】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、自動変速機において、運転者の
意思に基づくシフトダウンを簡単な操作で実現できる自
動変速機の変速制御装置を提供すること目的とする。
になされたものであり、自動変速機において、運転者の
意思に基づくシフトダウンを簡単な操作で実現できる自
動変速機の変速制御装置を提供すること目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上述した
目的を達成するためになされた請求項1に記載の自動変
速機の変速制御装置では、変速制御手段が、車両の速度
及びスロットル開度に基づく変速線図を用いて自動変速
機に対し変速を実行させる。そして、運転者がシフトダ
ウンを指示するためのシフトダウン指示手段を備えてお
り、シフトダウン要求判断手段が、シフトダウン指示手
段を介した運転者からのシフトダウン要求の有無を判断
し、このシフトダウン要求判断手段によって運転者から
のシフトダウン要求があると判断されると、変速制御手
段は、自動変速機にシフトダウンを実行させると共に、
変速線図に基づく変速を実行させる自動変速モードから
変速線図に基づく変速を禁止させる手動変速モードへ移
行する。
目的を達成するためになされた請求項1に記載の自動変
速機の変速制御装置では、変速制御手段が、車両の速度
及びスロットル開度に基づく変速線図を用いて自動変速
機に対し変速を実行させる。そして、運転者がシフトダ
ウンを指示するためのシフトダウン指示手段を備えてお
り、シフトダウン要求判断手段が、シフトダウン指示手
段を介した運転者からのシフトダウン要求の有無を判断
し、このシフトダウン要求判断手段によって運転者から
のシフトダウン要求があると判断されると、変速制御手
段は、自動変速機にシフトダウンを実行させると共に、
変速線図に基づく変速を実行させる自動変速モードから
変速線図に基づく変速を禁止させる手動変速モードへ移
行する。
【0008】ここでシフトダウン指示手段は、運転席の
近傍に設けられるスイッチであることが考えられる。こ
のスイッチは、例えば押しボタンスイッチであってもよ
いし、フロア式あるいはコラム式のレバー等であっても
よい。なお、従来技術で説明したような手動変速レンジ
(Mレンジ)を備える車両には、もともとシフトダウン
及びシフトアップを手動で行うためのスイッチがハンド
ル等に設けられているため、このスイッチを利用するこ
とが考えられる。また、手動変速レンジを備えていない
車両であれば、運転者が走行中に操作しやすい位置、例
えばハンドル等に設けることが望ましい。
近傍に設けられるスイッチであることが考えられる。こ
のスイッチは、例えば押しボタンスイッチであってもよ
いし、フロア式あるいはコラム式のレバー等であっても
よい。なお、従来技術で説明したような手動変速レンジ
(Mレンジ)を備える車両には、もともとシフトダウン
及びシフトアップを手動で行うためのスイッチがハンド
ル等に設けられているため、このスイッチを利用するこ
とが考えられる。また、手動変速レンジを備えていない
車両であれば、運転者が走行中に操作しやすい位置、例
えばハンドル等に設けることが望ましい。
【0009】上述したように、従来、手動変速モードを
備えた車両においては、シフトレバー等を運転者が操作
することによって自動変速モードと手動変速モードとの
切り換えを行っていた。従って、運転者は、自動変速モ
ードでの走行中にシフトダウンを行おうとする際、シフ
トレバー等を操作し手動変速モードに切り換え、さらに
シフトダウンスイッチ等を押下する必要があった。つま
り、従来技術で説明したような手動変速モードを備えた
車両では、自動変速機において手動変速機のような手動
変速を実現することを目的としていたため、運転者が、
自動変速モードと手動変速モードのどちらかを選択的に
使用することを前提としていたのである。ところが、自
動変速モードで走行している場合に一時的にシフトダウ
ンを行いたい場合があり、従来のような構成では、この
ときにシフトレバーの切り換えが1回1回必要となり操
作性が悪くなっていた。
備えた車両においては、シフトレバー等を運転者が操作
することによって自動変速モードと手動変速モードとの
切り換えを行っていた。従って、運転者は、自動変速モ
ードでの走行中にシフトダウンを行おうとする際、シフ
トレバー等を操作し手動変速モードに切り換え、さらに
シフトダウンスイッチ等を押下する必要があった。つま
り、従来技術で説明したような手動変速モードを備えた
車両では、自動変速機において手動変速機のような手動
変速を実現することを目的としていたため、運転者が、
自動変速モードと手動変速モードのどちらかを選択的に
使用することを前提としていたのである。ところが、自
動変速モードで走行している場合に一時的にシフトダウ
ンを行いたい場合があり、従来のような構成では、この
ときにシフトレバーの切り換えが1回1回必要となり操
作性が悪くなっていた。
【0010】これに対して、本発明の変速制御装置は、
自動変速モードを主として走行する場合に一時的なシフ
トダウンを行うことを想定したものであり、自動変速モ
ードでの走行中であっても運転者からのシフトダウン要
求があると、自動的に手動変速モードへ切り換える。従
って、運転者は、シフトレバーを切り換える等して手動
変速モードへの切り換えを行うことなく、ハンドルに設
けられたスイッチ等であるシフトダウン指示手段を介し
てシフトダウンを要求するだけで自動変速機のシフトダ
ウンを実現することができる。これによって、自動変速
モードでの走行中に一時的なシフトダウンを行う場合の
操作性を向上させることができる。
自動変速モードを主として走行する場合に一時的なシフ
トダウンを行うことを想定したものであり、自動変速モ
ードでの走行中であっても運転者からのシフトダウン要
求があると、自動的に手動変速モードへ切り換える。従
って、運転者は、シフトレバーを切り換える等して手動
変速モードへの切り換えを行うことなく、ハンドルに設
けられたスイッチ等であるシフトダウン指示手段を介し
てシフトダウンを要求するだけで自動変速機のシフトダ
ウンを実現することができる。これによって、自動変速
モードでの走行中に一時的なシフトダウンを行う場合の
操作性を向上させることができる。
【0011】また、請求項1に記載の構成に加え、請求
項2に示すように、変速制御手段が、手動変速モードへ
移行してから所定時間の経過を判断すると、自動変速モ
ードへ復帰するように構成するとよい。この場合、運転
者からの変速指示を判断すると、変速制御装置は、自動
的に手動変速モードへの切り換えを行うのであるが、こ
の手動変速モードへ移行してから例えば1〜2secと
いうような所定時間の経過を判断して自動変速モードへ
復帰する。
項2に示すように、変速制御手段が、手動変速モードへ
移行してから所定時間の経過を判断すると、自動変速モ
ードへ復帰するように構成するとよい。この場合、運転
者からの変速指示を判断すると、変速制御装置は、自動
的に手動変速モードへの切り換えを行うのであるが、こ
の手動変速モードへ移行してから例えば1〜2secと
いうような所定時間の経過を判断して自動変速モードへ
復帰する。
【0012】これによって、運転者は、例えばエンジン
ブレーキが必要となった場合や加速度を得たい場合にシ
フトダウンスイッチを押下して手動変速を行った後、自
動変速モードへ復帰させるにあたって何らシフトレバー
を操作する必要がない。その結果、操作性のさらなる向
上が図られる。
ブレーキが必要となった場合や加速度を得たい場合にシ
フトダウンスイッチを押下して手動変速を行った後、自
動変速モードへ復帰させるにあたって何らシフトレバー
を操作する必要がない。その結果、操作性のさらなる向
上が図られる。
【0013】なお、上述した自動変速モードへ復帰する
までの所定時間は、エンジンブレーキを利用するための
シフトダウンである場合と、加速度を得るためのシフト
ダウンである場合とで別々の時間を設定してもよい。そ
れぞれの場合に対応する所定時間は、車速と変速線図と
の関係を考慮して設定することが考えられる。
までの所定時間は、エンジンブレーキを利用するための
シフトダウンである場合と、加速度を得るためのシフト
ダウンである場合とで別々の時間を設定してもよい。そ
れぞれの場合に対応する所定時間は、車速と変速線図と
の関係を考慮して設定することが考えられる。
【0014】はじめにエンジンブレーキを利用するため
のシフトダウンである場合について考える。運転者の所
望するエンジンブレーキの使用時間は、例えば長い下り
坂では比較的長くなることが考えられるし、例えばフッ
トブレーキを補助するために使用するときには比較的短
くなることが考えられる。但し、減速させれば変速線図
上ではシフトダウンが実行される方向へ運転状態が推移
する。変速線図上でシフトダウン位置を示すダウン線を
跨げば、自動変速モードに復帰してもシフトアップが実
行されず、継続してエンジンブレーキが利用できること
になる。このように、シフトダウンして車両を減速させ
る場合には、自動変速モードに復帰させても運転者のシ
フトダウン要求に基づく変速段が維持される可能性が高
いため、種々の運転状況の中で想定されるエンジンブレ
ーキの使用時間の中で相対的に短い時間を所定時間とし
て設定しておくことが考えられる。
のシフトダウンである場合について考える。運転者の所
望するエンジンブレーキの使用時間は、例えば長い下り
坂では比較的長くなることが考えられるし、例えばフッ
トブレーキを補助するために使用するときには比較的短
くなることが考えられる。但し、減速させれば変速線図
上ではシフトダウンが実行される方向へ運転状態が推移
する。変速線図上でシフトダウン位置を示すダウン線を
跨げば、自動変速モードに復帰してもシフトアップが実
行されず、継続してエンジンブレーキが利用できること
になる。このように、シフトダウンして車両を減速させ
る場合には、自動変速モードに復帰させても運転者のシ
フトダウン要求に基づく変速段が維持される可能性が高
いため、種々の運転状況の中で想定されるエンジンブレ
ーキの使用時間の中で相対的に短い時間を所定時間とし
て設定しておくことが考えられる。
【0015】続いて加速度を得るためのシフトダウンで
ある場合について考える。運転者の所望する加速時間
も、エンジンブレーキの使用時間と同様に、例えば高速
道路に入った直後に例えば40kmから100kmまで
加速する場合には比較的長くなることが考えられるし、
例えば追い越しをするために例えば90kmから100
kmまで加速する場合には比較的短くなることが考えら
れる。但し、車両を加速させる場合、アクセル開度が一
定であれば、変速線図上ではシフトアップを実行させる
方向へ運転状態が推移するため、変速線図上でシフトダ
ウン位置を示すダウン線を跨ぐ可能性はない。従って、
自動変速モードに復帰すると、運転者のシフトダウン要
求に基づく変速段より上の変速段へのシフトアップが実
行され、加速度が減少することになる。そのため、あま
り短い時間を所定時間とすれば、運転者の必要とする加
速がなされず、運転者が連続して何度もシフトダウンを
要求する状況が発生する。そうかと言って、あまり長い
時間を所定時間とすれば、必要な加速がなされた後でも
自動変速モードへなかなか復帰せずシフトアップが実行
されないため、運転者に違和感を与えることになる。そ
こで、種々の運転状況の中で想定される加速時間の中
で、運転者によるシフトダウンの要求回数が極端に増え
ることがなく、かつ、運転者に違和感を与えることの少
ない適当な時間を所定時間として設定しておくことが考
えられる。
ある場合について考える。運転者の所望する加速時間
も、エンジンブレーキの使用時間と同様に、例えば高速
道路に入った直後に例えば40kmから100kmまで
加速する場合には比較的長くなることが考えられるし、
例えば追い越しをするために例えば90kmから100
kmまで加速する場合には比較的短くなることが考えら
れる。但し、車両を加速させる場合、アクセル開度が一
定であれば、変速線図上ではシフトアップを実行させる
方向へ運転状態が推移するため、変速線図上でシフトダ
ウン位置を示すダウン線を跨ぐ可能性はない。従って、
自動変速モードに復帰すると、運転者のシフトダウン要
求に基づく変速段より上の変速段へのシフトアップが実
行され、加速度が減少することになる。そのため、あま
り短い時間を所定時間とすれば、運転者の必要とする加
速がなされず、運転者が連続して何度もシフトダウンを
要求する状況が発生する。そうかと言って、あまり長い
時間を所定時間とすれば、必要な加速がなされた後でも
自動変速モードへなかなか復帰せずシフトアップが実行
されないため、運転者に違和感を与えることになる。そ
こで、種々の運転状況の中で想定される加速時間の中
で、運転者によるシフトダウンの要求回数が極端に増え
ることがなく、かつ、運転者に違和感を与えることの少
ない適当な時間を所定時間として設定しておくことが考
えられる。
【0016】ところで、運転者からのシフトダウン要求
があると判断した後、自動変速機にシフトダウンを即座
に実行させることも考えられるし、50msecという
ような所定時間が経過してから、すなわち一呼吸おいて
から実行させることも考えられる。このようなシフトダ
ウンの実行タイミングの決定にあっては、運転者に違和
感を感じさせない運転者のフィーリングにあったタイミ
ングとすることが重要である。
があると判断した後、自動変速機にシフトダウンを即座
に実行させることも考えられるし、50msecという
ような所定時間が経過してから、すなわち一呼吸おいて
から実行させることも考えられる。このようなシフトダ
ウンの実行タイミングの決定にあっては、運転者に違和
感を感じさせない運転者のフィーリングにあったタイミ
ングとすることが重要である。
【0017】そこで、請求項3に示すように、変速制御
手段は、シフトダウン要求判断手段によって運転者から
のシフトダウン要求があると判断された場合に、車両の
運転状況に基づくタイミングで自動変速機にシフトダウ
ンを実行させるよう構成することが望ましい。ここで車
両の運転状況に基づくタイミングというのは、例えばブ
レーキのオン/オフあるいはアクセル開度の大小等によ
って決定されるものである。
手段は、シフトダウン要求判断手段によって運転者から
のシフトダウン要求があると判断された場合に、車両の
運転状況に基づくタイミングで自動変速機にシフトダウ
ンを実行させるよう構成することが望ましい。ここで車
両の運転状況に基づくタイミングというのは、例えばブ
レーキのオン/オフあるいはアクセル開度の大小等によ
って決定されるものである。
【0018】例えば請求項4に示すように、シフトダウ
ン要求判断手段によって運転者からのシフトダウン要求
があると判断された場合で、かつ、ブレーキペダルが踏
み込まれていると判断した場合には自動変速機にシフト
ダウンを即座に実行させることが考えられる。つまり、
ブレーキペダルが踏み込まれている場合には、まさに減
速途中にあるため、より早いタイミングでシフトダウン
してエンジンブレーキを利用することが有効となるから
である。結果として、運転のフィーリングに合ったシフ
トダウンが実現できる。
ン要求判断手段によって運転者からのシフトダウン要求
があると判断された場合で、かつ、ブレーキペダルが踏
み込まれていると判断した場合には自動変速機にシフト
ダウンを即座に実行させることが考えられる。つまり、
ブレーキペダルが踏み込まれている場合には、まさに減
速途中にあるため、より早いタイミングでシフトダウン
してエンジンブレーキを利用することが有効となるから
である。結果として、運転のフィーリングに合ったシフ
トダウンが実現できる。
【0019】また、例えば請求項5に示すように、シフ
トダウン要求判断手段によって運転者からのシフトダウ
ン要求があると判断された場合で、かつ、スロットル開
度が第1の判定値を越えている場合には自動変速機にシ
フトダウンを即座に実行させることも考えられる。この
場合、スロットル開度が第1の判定値を越えている場
合、すなわち、アクセルペダルが所定量以上踏み込まれ
ている場合には、自動変速機に即座にシフトダウンを実
行させる。つまり、アクセルペダルが所定量以上踏み込
まれている場合には、まさに加速途中にあるため、より
早いタイミングでシフトダウンして加速させることが有
効となるからである。この場合も、運転者のフィーリン
グに合ったシフトダウンが実現できる。
トダウン要求判断手段によって運転者からのシフトダウ
ン要求があると判断された場合で、かつ、スロットル開
度が第1の判定値を越えている場合には自動変速機にシ
フトダウンを即座に実行させることも考えられる。この
場合、スロットル開度が第1の判定値を越えている場
合、すなわち、アクセルペダルが所定量以上踏み込まれ
ている場合には、自動変速機に即座にシフトダウンを実
行させる。つまり、アクセルペダルが所定量以上踏み込
まれている場合には、まさに加速途中にあるため、より
早いタイミングでシフトダウンして加速させることが有
効となるからである。この場合も、運転者のフィーリン
グに合ったシフトダウンが実現できる。
【0020】さらにまた、例えば請求項6に示すよう
に、シフトダウン要求判断手段によって運転者からのシ
フトダウン要求があると判断された場合で、かつ、ブレ
ーキペダルが踏み込まれておらずスロットル開度が第2
の判定値以下である場合には、運転者からのシフトダウ
ン要求があると判断されてから所定の遅延時間経過時に
おいて自動変速機にシフトダウンを実行させることも考
えられる。ブレーキペダルも踏み込まれておらず、スロ
ットル開度も比較的小さい場合等は、徐々に減速あるい
は加速することが考えられる。このとき、即座にシフト
ダウンを行うと、運転者にいわゆるビジー感を与える可
能性がある。従って、このような場合には、運転者から
のシフトダウン要求があると判断されてから例えば50
msecというような所定の遅延時間経過時においてシ
フトダウンを実行させることによって、運転者にいわゆ
るビジー感を生じさせないシフトダウンが実現できる。
に、シフトダウン要求判断手段によって運転者からのシ
フトダウン要求があると判断された場合で、かつ、ブレ
ーキペダルが踏み込まれておらずスロットル開度が第2
の判定値以下である場合には、運転者からのシフトダウ
ン要求があると判断されてから所定の遅延時間経過時に
おいて自動変速機にシフトダウンを実行させることも考
えられる。ブレーキペダルも踏み込まれておらず、スロ
ットル開度も比較的小さい場合等は、徐々に減速あるい
は加速することが考えられる。このとき、即座にシフト
ダウンを行うと、運転者にいわゆるビジー感を与える可
能性がある。従って、このような場合には、運転者から
のシフトダウン要求があると判断されてから例えば50
msecというような所定の遅延時間経過時においてシ
フトダウンを実行させることによって、運転者にいわゆ
るビジー感を生じさせないシフトダウンが実現できる。
【0021】なお、上述の「第1の判定値」及び「第2
の判定値」は同じ値としても差し支えない。ところで、
走行中にシフトダウンを実行させた場合、大きなエンジ
ンブレーキがかかるときには、車輪のスリップ量が必要
以上に増加することが考えられる。このような状況を考
慮し、運転者の意思に基づくシフトダウンを実現するに
あたって安全性の高いシフトダウンを実現することも重
要である。
の判定値」は同じ値としても差し支えない。ところで、
走行中にシフトダウンを実行させた場合、大きなエンジ
ンブレーキがかかるときには、車輪のスリップ量が必要
以上に増加することが考えられる。このような状況を考
慮し、運転者の意思に基づくシフトダウンを実現するに
あたって安全性の高いシフトダウンを実現することも重
要である。
【0022】そこで、請求項7に示すように、シフトダ
ウン要求判断手段によって運転者からのシフトダウン要
求があると判断された場合であっても、運転状況に対応
させて予め設定された禁止変速段へのシフトダウンであ
る場合には、自動変速機にシフトダウンを禁止させるよ
う構成することが好ましい。ここで運転状況は、例えば
車速であることも考えられるし、車輪のスリップ量であ
ることも考えられる。例えば、車速が100kmである
ときには第1速及び第2速を禁止変速段と設定しておく
という具合である。また、運転状況は、車速センサ等の
各種センサから入力される信号に基づいて判断されるも
のには限られず、例えば運転者の意思で操作されるスイ
ッチ等のオン/オフに基づいて判断してもよい。例え
ば、従来、所定のスイッチが押下されると雪道に適した
自動変速制御(スノーモードの制御)を行う車両が知ら
れている。つまり、このスノーモードが選択されている
場合には、雪道を走行している可能性が高いと考えられ
る。従って、例えばスノーモードスイッチがONという
運転状況に対応させて、不用意なシフトダウンによるス
リップ量の増加を防止するため、最低変速段を禁止変速
段と設定しておくことも考えられる。
ウン要求判断手段によって運転者からのシフトダウン要
求があると判断された場合であっても、運転状況に対応
させて予め設定された禁止変速段へのシフトダウンであ
る場合には、自動変速機にシフトダウンを禁止させるよ
う構成することが好ましい。ここで運転状況は、例えば
車速であることも考えられるし、車輪のスリップ量であ
ることも考えられる。例えば、車速が100kmである
ときには第1速及び第2速を禁止変速段と設定しておく
という具合である。また、運転状況は、車速センサ等の
各種センサから入力される信号に基づいて判断されるも
のには限られず、例えば運転者の意思で操作されるスイ
ッチ等のオン/オフに基づいて判断してもよい。例え
ば、従来、所定のスイッチが押下されると雪道に適した
自動変速制御(スノーモードの制御)を行う車両が知ら
れている。つまり、このスノーモードが選択されている
場合には、雪道を走行している可能性が高いと考えられ
る。従って、例えばスノーモードスイッチがONという
運転状況に対応させて、不用意なシフトダウンによるス
リップ量の増加を防止するため、最低変速段を禁止変速
段と設定しておくことも考えられる。
【0023】なお、ここではシフトダウン要求判断手段
によって運転者からのシフトダウン要求があると判断さ
れた後、変速制御手段が自動変速機にシフトダウンを禁
止させる構成としたが、上述したスノーモードスイッチ
がONという運転状況に対応させてシフトダウンを禁止
させる場合には、シフトダウン要求判断手段が、シフト
ダウン指示手段を介して入力される運転者からのシフト
ダウン要求の有無を判断しない構成としてもよい。つま
り、運転者からのシフトダウン要求自体を許可しないよ
うに構成することも考えられる。
によって運転者からのシフトダウン要求があると判断さ
れた後、変速制御手段が自動変速機にシフトダウンを禁
止させる構成としたが、上述したスノーモードスイッチ
がONという運転状況に対応させてシフトダウンを禁止
させる場合には、シフトダウン要求判断手段が、シフト
ダウン指示手段を介して入力される運転者からのシフト
ダウン要求の有無を判断しない構成としてもよい。つま
り、運転者からのシフトダウン要求自体を許可しないよ
うに構成することも考えられる。
【0024】このように、運転者の意思によるシフトダ
ウンを禁止させるのは、運転者の意思に反することにな
るが、シフトダウンにおける安全性を向上させることが
できるという点で有利である。なお、上述したように安
全なシフトダウンを実現するためにシフトダウンを禁止
させる場合を含めて運転者の意思に基づくシフトダウン
の実行状況を確認できれば、運転者にとって便利であ
る。そこで、請求項8に示すように、さらに、運転者か
らのシフトダウン要求に基づくシフトダウンの実行状況
を運転者に報知するシフトダウン状況報知手段を備える
構成とすることが好ましい。シフトダウン状況報知手段
は、運転者の視覚あるいは聴覚を通じてシフトダウンの
実行/禁止等のシフトダウンの実行状況を報知する。こ
れによって、運転者は、シフトダウンの実行状況を確実
に把握することができ便利である。
ウンを禁止させるのは、運転者の意思に反することにな
るが、シフトダウンにおける安全性を向上させることが
できるという点で有利である。なお、上述したように安
全なシフトダウンを実現するためにシフトダウンを禁止
させる場合を含めて運転者の意思に基づくシフトダウン
の実行状況を確認できれば、運転者にとって便利であ
る。そこで、請求項8に示すように、さらに、運転者か
らのシフトダウン要求に基づくシフトダウンの実行状況
を運転者に報知するシフトダウン状況報知手段を備える
構成とすることが好ましい。シフトダウン状況報知手段
は、運転者の視覚あるいは聴覚を通じてシフトダウンの
実行/禁止等のシフトダウンの実行状況を報知する。こ
れによって、運転者は、シフトダウンの実行状況を確実
に把握することができ便利である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の
自動変速機制御系1の全体構成を示す概略説明図であ
る。自動変速機制御系1は、図1に示すように、マイク
ロコンピュータおよびその周辺回路によって形成された
制御部10を中心にして構成されており、制御部10の
制御対象である自動変速機20、シフトダウンスイッチ
32、シフトアップスイッチ33、シフトポジション選
択部40、スロットル開度検出器50、車速センサ5
5、ブレーキ油圧検出器60、シフトポジション表示L
ED70、プログラムスイッチ80、点火系統コントロ
ーラ90から構成されている。
形態を図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の
自動変速機制御系1の全体構成を示す概略説明図であ
る。自動変速機制御系1は、図1に示すように、マイク
ロコンピュータおよびその周辺回路によって形成された
制御部10を中心にして構成されており、制御部10の
制御対象である自動変速機20、シフトダウンスイッチ
32、シフトアップスイッチ33、シフトポジション選
択部40、スロットル開度検出器50、車速センサ5
5、ブレーキ油圧検出器60、シフトポジション表示L
ED70、プログラムスイッチ80、点火系統コントロ
ーラ90から構成されている。
【0026】シフトポジション選択部40には、フロア
式のシフトレバー41が設けられており、運転者がこの
シフトレバー41を手動操作することによって、周知の
ように、P(パーキング)、R(リバース)、N(ニュ
ートラル)、D(ドライブ)、2(セカンド)、L(ロ
ウ)、M(マニュアル)の各レンジを切り換えることが
できる。シフトポジション選択部40におけるレンジ選
択情報は制御部10に入力される。
式のシフトレバー41が設けられており、運転者がこの
シフトレバー41を手動操作することによって、周知の
ように、P(パーキング)、R(リバース)、N(ニュ
ートラル)、D(ドライブ)、2(セカンド)、L(ロ
ウ)、M(マニュアル)の各レンジを切り換えることが
できる。シフトポジション選択部40におけるレンジ選
択情報は制御部10に入力される。
【0027】プログラムスイッチ80は、制御部10に
路面状況等に合わせた自動変速制御を実行させるため、
運転者が路面状況等を勘案して選択するものである。図
1には、P(パワー)スイッチ81、E(エコノミー)
スイッチ82、スノースイッチ83が示されている。制
御部10は、運転者によって選択されたスイッチ81〜
83に対応する変速プログラムに基づき自動変速制御が
実行する。例えば、運転者は滑り易い雪道等でスノース
イッチ83を選択するのであるが、このとき、制御部1
0は2速発進を行って発進時に駆動輪のスリップ量が増
加することを防止する。
路面状況等に合わせた自動変速制御を実行させるため、
運転者が路面状況等を勘案して選択するものである。図
1には、P(パワー)スイッチ81、E(エコノミー)
スイッチ82、スノースイッチ83が示されている。制
御部10は、運転者によって選択されたスイッチ81〜
83に対応する変速プログラムに基づき自動変速制御が
実行する。例えば、運転者は滑り易い雪道等でスノース
イッチ83を選択するのであるが、このとき、制御部1
0は2速発進を行って発進時に駆動輪のスリップ量が増
加することを防止する。
【0028】スロットル開度検出器50は、アクセルペ
ダル51の踏み込み操作に基づいてスロットル開度を検
出し、制御部10にその検出信号を出力するセンサであ
る。また、ブレーキ油圧検出器60は、ブレーキペダル
61の踏み込み操作に基づいてブレーキ油圧を検出し、
制御部10にその検出信号を出力するセンサである。車
速センサ55は、車両の速度を検出するセンサである。
これら各センサからの信号も制御部10に入力される。
ダル51の踏み込み操作に基づいてスロットル開度を検
出し、制御部10にその検出信号を出力するセンサであ
る。また、ブレーキ油圧検出器60は、ブレーキペダル
61の踏み込み操作に基づいてブレーキ油圧を検出し、
制御部10にその検出信号を出力するセンサである。車
速センサ55は、車両の速度を検出するセンサである。
これら各センサからの信号も制御部10に入力される。
【0029】車両のハンドル31には、シフトダウンス
イッチ32及びシフトアップスイッチ33が設けられて
いる。なお、シフトダウンスイッチ32は運転者側に設
けられており、シフトアップスイッチ33は運転者と反
対側に設けられている。そして、ハンドル31を直進位
置とした場合に運転者がハンドル31の中心を通る水平
位置(記号αで示した位置)を握った状態で親指で押下
できる位置にシフトダウンスイッチ32が設けられてお
り、親指を除くその他の指で押下できる位置にシフトア
ップスイッチ33が設けられている。そして、運転者に
よってシフトダウンスイッチ32又はシフトアップスイ
ッチ33が押下されると、その信号が制御部10に入力
されるようになっている。
イッチ32及びシフトアップスイッチ33が設けられて
いる。なお、シフトダウンスイッチ32は運転者側に設
けられており、シフトアップスイッチ33は運転者と反
対側に設けられている。そして、ハンドル31を直進位
置とした場合に運転者がハンドル31の中心を通る水平
位置(記号αで示した位置)を握った状態で親指で押下
できる位置にシフトダウンスイッチ32が設けられてお
り、親指を除くその他の指で押下できる位置にシフトア
ップスイッチ33が設けられている。そして、運転者に
よってシフトダウンスイッチ32又はシフトアップスイ
ッチ33が押下されると、その信号が制御部10に入力
されるようになっている。
【0030】シフトポジション表示LED70は、制御
部10からの信号に基づいてシフトダウンの実行状況を
表示するものである。制御部10は、上述したシフトダ
ウンスイッチ32、シフトアップスイッチ33、シフト
ポジション選択部40、スロットル開度検出器50、ブ
レーキ油圧検出器60、プログラムスイッチ80、点火
系統コントローラ90から入力される信号に基づき、後
述するような自動変速機20の変速制御を行う。
部10からの信号に基づいてシフトダウンの実行状況を
表示するものである。制御部10は、上述したシフトダ
ウンスイッチ32、シフトアップスイッチ33、シフト
ポジション選択部40、スロットル開度検出器50、ブ
レーキ油圧検出器60、プログラムスイッチ80、点火
系統コントローラ90から入力される信号に基づき、後
述するような自動変速機20の変速制御を行う。
【0031】ところで、制御部10の実行する変速制御
は、変速線図に基づく変速を自動変速機20に実行させ
る自動変速モードの制御と、変速線図に基づく変速を自
動変速機20に禁止させて、運転者からのシフトダウン
スイッチ32、シフトアップスイッチ33を介した変速
要求に基づく変速を自動変速機20に実行させる手動変
速モードの制御に大別される。
は、変速線図に基づく変速を自動変速機20に実行させ
る自動変速モードの制御と、変速線図に基づく変速を自
動変速機20に禁止させて、運転者からのシフトダウン
スイッチ32、シフトアップスイッチ33を介した変速
要求に基づく変速を自動変速機20に実行させる手動変
速モードの制御に大別される。
【0032】そこで、次に、自動変速モードと手動変速
モードを説明する。制御部10は、上述したシフトポジ
ション選択部40の各レンジのうちでDレンジ又は2レ
ンジが選択されている場合に自動変速モードの制御を行
う。D、2、Lの3つのレンジが前方走行用のレンジで
あるが、Lレンジは周知のように第1速固定のものだか
らである。なお、Mレンジも前方走行用のレンジである
が、Mレンジは手動変速モードの制御に係るものである
ため後述する。
モードを説明する。制御部10は、上述したシフトポジ
ション選択部40の各レンジのうちでDレンジ又は2レ
ンジが選択されている場合に自動変速モードの制御を行
う。D、2、Lの3つのレンジが前方走行用のレンジで
あるが、Lレンジは周知のように第1速固定のものだか
らである。なお、Mレンジも前方走行用のレンジである
が、Mレンジは手動変速モードの制御に係るものである
ため後述する。
【0033】制御部10は、車両走行中にDレンジ、2
レンジが選択されていると、プログラムスイッチ80に
よって選択されたスイッチ81〜83に対応した変速プ
ログラムによって変速制御を行う。このとき、制御部1
0は、車速及びスロットル開度をパラメータとした変速
線図に基づいてシフトアップ及びシフトダウンのタイミ
ングを決定する。変速線図は、図6に示すように、シフ
トアップ位置を示すアップ線(図6中の実線)とシフト
ダウン位置を示すダウン線(図6中の破線)で示され
る。図6中には、第1速→第2速、第2速→第3速、第
3速→第4速のそれぞれのシフトアップ位置を示す3本
のアップ線と、第2速→第1速、第3速→第2速、第4
速→第3速のそれぞれのシフトダウン位置を示す3本の
ダウン線とが示されている。
レンジが選択されていると、プログラムスイッチ80に
よって選択されたスイッチ81〜83に対応した変速プ
ログラムによって変速制御を行う。このとき、制御部1
0は、車速及びスロットル開度をパラメータとした変速
線図に基づいてシフトアップ及びシフトダウンのタイミ
ングを決定する。変速線図は、図6に示すように、シフ
トアップ位置を示すアップ線(図6中の実線)とシフト
ダウン位置を示すダウン線(図6中の破線)で示され
る。図6中には、第1速→第2速、第2速→第3速、第
3速→第4速のそれぞれのシフトアップ位置を示す3本
のアップ線と、第2速→第1速、第3速→第2速、第4
速→第3速のそれぞれのシフトダウン位置を示す3本の
ダウン線とが示されている。
【0034】制御部10は、車速センサ55とスロット
ル開度検出器50からの信号を用いて、車両の運転状態
(車速、スロットル開度)が図6に示す変速線図のアッ
プ線及びダウン線で区切られた変速線図のどの領域にあ
るかを判断することによって目標変速段を判断する。そ
して、現在の変速段と目標変速段が異なる場合、すなわ
ち運転状態がアップ線又はダウン線を跨いで別の領域に
移行すると、変速の要求があると判断し、自動変速機2
0のコントロールバルブを駆動することによって自動変
速20にシフトアップ又はシフトダウンを実行させる。
ル開度検出器50からの信号を用いて、車両の運転状態
(車速、スロットル開度)が図6に示す変速線図のアッ
プ線及びダウン線で区切られた変速線図のどの領域にあ
るかを判断することによって目標変速段を判断する。そ
して、現在の変速段と目標変速段が異なる場合、すなわ
ち運転状態がアップ線又はダウン線を跨いで別の領域に
移行すると、変速の要求があると判断し、自動変速機2
0のコントロールバルブを駆動することによって自動変
速20にシフトアップ又はシフトダウンを実行させる。
【0035】一方、制御部10は、車両走行中にMレン
ジが選択されていると、手動変速モードの制御を行う。
このとき、制御部10は、上述したような変速線図に基
づく変速を自動変速機20に禁止させて、運転者によっ
てシフトダウンスイッチ32、シフトアップスイッチ3
3が押下されると、それに応じた変速を自動変速機20
に実行させる。
ジが選択されていると、手動変速モードの制御を行う。
このとき、制御部10は、上述したような変速線図に基
づく変速を自動変速機20に禁止させて、運転者によっ
てシフトダウンスイッチ32、シフトアップスイッチ3
3が押下されると、それに応じた変速を自動変速機20
に実行させる。
【0036】このように、本実施形態の制御部10は、
シフトポジション選択部40で選択されるレンジに基づ
いて、自動変速モードの制御と手動変速モードの制御が
切り換えるのであるが、本実施形態の制御部10は、さ
らに、上述したDレンジ又は2レンジが選択されている
場合であっても運転者によってシフトダウンスイッチ3
2が押下されると、それに応じた手動変速制御を行うこ
とを特徴としている。この意味でシフトダウンスイッチ
32が「シフトダウン指示手段」に相当する。
シフトポジション選択部40で選択されるレンジに基づ
いて、自動変速モードの制御と手動変速モードの制御が
切り換えるのであるが、本実施形態の制御部10は、さ
らに、上述したDレンジ又は2レンジが選択されている
場合であっても運転者によってシフトダウンスイッチ3
2が押下されると、それに応じた手動変速制御を行うこ
とを特徴としている。この意味でシフトダウンスイッチ
32が「シフトダウン指示手段」に相当する。
【0037】以下、本実施形態の制御部10における処
理を詳細に説明する。まず図2及び図3のフローチャー
トに基づいて、本実施形態の制御部10にて実行される
変速制御処理を説明する。本変速制御処理は、16ms
ec毎に繰り返し実行されるものである。
理を詳細に説明する。まず図2及び図3のフローチャー
トに基づいて、本実施形態の制御部10にて実行される
変速制御処理を説明する。本変速制御処理は、16ms
ec毎に繰り返し実行されるものである。
【0038】まず最初のステップS100においてモー
ド「5」であるか否かを判断する。本変速制御処理は、
モード「0」,「1」,「2」,「3」,「5」の5つ
のモードのいずれかにセットされる。モードのセット
は、制御部10内のメモリ装置に「0」,「1」,
「2」,「3」,「5」の値を記憶することで実現され
る。モード「5」は、シフトダウンスイッチ32が押下
されたことでシフトダウンを実行した際、その後の変速
線図に基づく自動変速制御を禁止する場合にセットされ
る。ここでモード「5」である場合(S100:YE
S)、S110へ移行する。一方、モード「5」でない
場合(S100:NO)、S110及びS120の処理
を実行せずS130へ移行する。
ド「5」であるか否かを判断する。本変速制御処理は、
モード「0」,「1」,「2」,「3」,「5」の5つ
のモードのいずれかにセットされる。モードのセット
は、制御部10内のメモリ装置に「0」,「1」,
「2」,「3」,「5」の値を記憶することで実現され
る。モード「5」は、シフトダウンスイッチ32が押下
されたことでシフトダウンを実行した際、その後の変速
線図に基づく自動変速制御を禁止する場合にセットされ
る。ここでモード「5」である場合(S100:YE
S)、S110へ移行する。一方、モード「5」でない
場合(S100:NO)、S110及びS120の処理
を実行せずS130へ移行する。
【0039】S110では、タイマ時間T5が経過した
か否かを判断する。タイマ時間T5は、モード「5」の
状態、すなわち変速線図に基づく変速を禁止させる状態
の継続時間である。後述するようにモード「5」にセッ
トされると同時にタイマにタイマ時間T5がセットされ
る。タイマは、制御部10に設けられており、セットさ
れたタイマ時間の経過を判断して信号を出力する。従っ
て、制御部10は、このタイマからの信号に基づいてタ
イマ時間T5が経過したか否かを判断するのである。こ
こでタイマ時間T5が経過したと判断された場合(S1
10:YES)、S120にて自動変速要求禁止フラグ
F1をOFFにし、モード「5」をクリアしてモード
「0」をセットする。その後、S130へ移行する。一
方、タイマ時間T5が経過していないと判断された場合
(S110:NO)、S120の処理を実行せずS13
0へ移行する。
か否かを判断する。タイマ時間T5は、モード「5」の
状態、すなわち変速線図に基づく変速を禁止させる状態
の継続時間である。後述するようにモード「5」にセッ
トされると同時にタイマにタイマ時間T5がセットされ
る。タイマは、制御部10に設けられており、セットさ
れたタイマ時間の経過を判断して信号を出力する。従っ
て、制御部10は、このタイマからの信号に基づいてタ
イマ時間T5が経過したか否かを判断するのである。こ
こでタイマ時間T5が経過したと判断された場合(S1
10:YES)、S120にて自動変速要求禁止フラグ
F1をOFFにし、モード「5」をクリアしてモード
「0」をセットする。その後、S130へ移行する。一
方、タイマ時間T5が経過していないと判断された場合
(S110:NO)、S120の処理を実行せずS13
0へ移行する。
【0040】S130では、シフトダウン要求カウンタ
Sが0か否かを判断する。後述するように、シフトダウ
ン要求カウンタSは、シフトダウンスイッチ32が押下
された場合又は変速線図に基づいてシフトダウン要求が
あると判断された場合にインクリメントされる。ここで
S=0である場合(S130:YES)、すなわちシフ
トダウン要求がない場合には、図3へ移行し、本変速制
御処理を終了する。一方、S≠0である場合(S13
0:NO)、すなわちシフトダウン要求がある場合に
は、S140へ移行する。
Sが0か否かを判断する。後述するように、シフトダウ
ン要求カウンタSは、シフトダウンスイッチ32が押下
された場合又は変速線図に基づいてシフトダウン要求が
あると判断された場合にインクリメントされる。ここで
S=0である場合(S130:YES)、すなわちシフ
トダウン要求がない場合には、図3へ移行し、本変速制
御処理を終了する。一方、S≠0である場合(S13
0:NO)、すなわちシフトダウン要求がある場合に
は、S140へ移行する。
【0041】S140では、モード「0」であるか否か
を判断する。ここでモード「0」である場合(S14
0:YES)、上述したタイマをクリアし、その後、S
160へ移行する。一方、モード「0」でない場合(S
140:NO)、S150の処理を実行せずS160へ
移行する。
を判断する。ここでモード「0」である場合(S14
0:YES)、上述したタイマをクリアし、その後、S
160へ移行する。一方、モード「0」でない場合(S
140:NO)、S150の処理を実行せずS160へ
移行する。
【0042】S160では、モード「0」で、かつ、自
動変速フラグF2がONであるか否か、又は、モード
「1」であるか否かを判断する。後述するように、自動
変速フラグF2は、変速線図に基づく変速要求があった
場合にONとされる。ここでモード「0」で、かつ、F
2がONとなっている場合、又は、モード「1」である
場合(S160:YES)、S170へ移行する。一
方、モード「0」でないかあるいはF2がOFFとなっ
ている場合で、かつ、モード「1」でない場合(S16
0:NO)、S210へ移行する。
動変速フラグF2がONであるか否か、又は、モード
「1」であるか否かを判断する。後述するように、自動
変速フラグF2は、変速線図に基づく変速要求があった
場合にONとされる。ここでモード「0」で、かつ、F
2がONとなっている場合、又は、モード「1」である
場合(S160:YES)、S170へ移行する。一
方、モード「0」でないかあるいはF2がOFFとなっ
ている場合で、かつ、モード「1」でない場合(S16
0:NO)、S210へ移行する。
【0043】S170では、モード「0」であるか否か
を判断する。ここでモード「0」である場合(S17
0:YES)、S180にてモード「1」にセットし、
タイマにモード「1」の継続時間であるタイマ時間T1
をセットして、その後、S190へ移行する。一方、モ
ード「0」でない場合(S170:NO)、すなわち既
にモード「1」である場合には、S190へ移行する。
を判断する。ここでモード「0」である場合(S17
0:YES)、S180にてモード「1」にセットし、
タイマにモード「1」の継続時間であるタイマ時間T1
をセットして、その後、S190へ移行する。一方、モ
ード「0」でない場合(S170:NO)、すなわち既
にモード「1」である場合には、S190へ移行する。
【0044】S190では、タイマ時間T1が経過した
か否かを判断する。ここでタイマ時間T1が経過してい
ないと判断された場合(S190:NO)、図3へ移行
し、本変速制御処理を終了する。一方、タイマ時間T1
が経過したと判断された場合(S190:YES)、S
200にてモード「1」をクリアしてモード「0」にセ
ットし、自動変速フラグF2をOFFする。その後、図
3中のS330へ移行する。
か否かを判断する。ここでタイマ時間T1が経過してい
ないと判断された場合(S190:NO)、図3へ移行
し、本変速制御処理を終了する。一方、タイマ時間T1
が経過したと判断された場合(S190:YES)、S
200にてモード「1」をクリアしてモード「0」にセ
ットし、自動変速フラグF2をOFFする。その後、図
3中のS330へ移行する。
【0045】上述したS160で否定判断された場合に
移行するS210では、モード「0」あるいはモード
「5」で、かつ、スロットル開度TVOが判定値K1を
越えているか否かを判断する。スロットル開度TVO
は、スロットル開度検出器50からの信号に基づいて判
断する。なお判定値K1が「第1の判定値」に相当す
る。ここでモード「0」あるいは「5」で、かつ、スロ
ットル開度TVO>K1である場合(S210:YE
S)、S220にて、自動変速要求禁止フラグF1をO
Nとしモード「5」にセットして、タイマにタイマ時間
T5をセットする。その後、図3中のS330へ移行す
る。一方、モードが「0」でも「5」でもないか、又
は、TVO≦K1である場合(S210:NO)、S2
30へ移行する。
移行するS210では、モード「0」あるいはモード
「5」で、かつ、スロットル開度TVOが判定値K1を
越えているか否かを判断する。スロットル開度TVO
は、スロットル開度検出器50からの信号に基づいて判
断する。なお判定値K1が「第1の判定値」に相当す
る。ここでモード「0」あるいは「5」で、かつ、スロ
ットル開度TVO>K1である場合(S210:YE
S)、S220にて、自動変速要求禁止フラグF1をO
Nとしモード「5」にセットして、タイマにタイマ時間
T5をセットする。その後、図3中のS330へ移行す
る。一方、モードが「0」でも「5」でもないか、又
は、TVO≦K1である場合(S210:NO)、S2
30へ移行する。
【0046】S230では、モード「0」あるいは
「5」で、かつ、ブレーキペダルが踏み込まれているか
否かを判断する。ブレーキペダルが踏み込まれているか
否かは、ブレーキ油圧検出器60からの信号に基づいて
判断する。ここでモード「0」あるいは「5」で、か
つ、ブレーキペダルが踏み込まれている場合(S23
0:YES)、図3中のS330へ移行する。一方、モ
ード「0」でも「5」でもないか、又は、ブレーキペダ
ルが踏み込まれていない場合(S230:NO)、図3
中のS240へ移行する。
「5」で、かつ、ブレーキペダルが踏み込まれているか
否かを判断する。ブレーキペダルが踏み込まれているか
否かは、ブレーキ油圧検出器60からの信号に基づいて
判断する。ここでモード「0」あるいは「5」で、か
つ、ブレーキペダルが踏み込まれている場合(S23
0:YES)、図3中のS330へ移行する。一方、モ
ード「0」でも「5」でもないか、又は、ブレーキペダ
ルが踏み込まれていない場合(S230:NO)、図3
中のS240へ移行する。
【0047】図3中のS240では、モード「0」ある
いは「5」かつスロットル開度TVO=0であるか否
か、又は、モード「2」であるか否かを判断する。ここ
でモード「0」あるいは「5」かつスロットル開度TV
O=0である場合、又は、モード「2」である場合(S
240:YES)、S250へ移行する。一方、モード
「0」でも「5」でもない、あるいはスロットル開度T
VO≠0である場合、かつ、モード「2」でない場合
(S240:NO)、S290へ移行する。
いは「5」かつスロットル開度TVO=0であるか否
か、又は、モード「2」であるか否かを判断する。ここ
でモード「0」あるいは「5」かつスロットル開度TV
O=0である場合、又は、モード「2」である場合(S
240:YES)、S250へ移行する。一方、モード
「0」でも「5」でもない、あるいはスロットル開度T
VO≠0である場合、かつ、モード「2」でない場合
(S240:NO)、S290へ移行する。
【0048】S250では、モード「0」であるか否か
を判断する。ここでモード「0」であると判断された場
合(S250:YES)、S260にてモード「2」に
セットし、タイマにタイマ時間T2をセットして、その
後、S270へ移行する。一方、モード「0」でない場
合(S250:NO)、S260の処理を実行せずS2
70へ移行する。
を判断する。ここでモード「0」であると判断された場
合(S250:YES)、S260にてモード「2」に
セットし、タイマにタイマ時間T2をセットして、その
後、S270へ移行する。一方、モード「0」でない場
合(S250:NO)、S260の処理を実行せずS2
70へ移行する。
【0049】S270では、タイマ時間T2が経過した
か否かを判断する。ここでタイマ時間T2が経過したと
判断された場合(S270:YES)、S280にてモ
ード「2」をクリアしてモード「0」とし、その後、S
330へ移行する。一方、タイマ時間T2が経過してい
ないと判断された場合(S270:NO)、本変速制御
処理を終了する。
か否かを判断する。ここでタイマ時間T2が経過したと
判断された場合(S270:YES)、S280にてモ
ード「2」をクリアしてモード「0」とし、その後、S
330へ移行する。一方、タイマ時間T2が経過してい
ないと判断された場合(S270:NO)、本変速制御
処理を終了する。
【0050】上述したS240で否定判断された場合に
移行するS290では、モード「0」であるか否かを判
断する。ここで、モード「0」であると判断された場合
(S290:YES)、S300にてモード「3」にセ
ットし、タイマにタイマ時間T3をセットして、さら
に、自動変速要求禁止フラグF1をONとする。その
後、S310へ移行する。一方、モード「0」でない場
合(S290:NO)、S300の処理を実行せずS3
10へ移行する。なお、自動変速要求禁止フラグF1が
ONとなると、変速線図に基づくシフトアップ要求がキ
ャンセルされることになる。すなわち、自動変速要求禁
止フラグF2は、シフトダウンを実行させた直後に変速
線図に基づくシフトアップを禁止して、変速制御のハン
チングを防止するためのものである。
移行するS290では、モード「0」であるか否かを判
断する。ここで、モード「0」であると判断された場合
(S290:YES)、S300にてモード「3」にセ
ットし、タイマにタイマ時間T3をセットして、さら
に、自動変速要求禁止フラグF1をONとする。その
後、S310へ移行する。一方、モード「0」でない場
合(S290:NO)、S300の処理を実行せずS3
10へ移行する。なお、自動変速要求禁止フラグF1が
ONとなると、変速線図に基づくシフトアップ要求がキ
ャンセルされることになる。すなわち、自動変速要求禁
止フラグF2は、シフトダウンを実行させた直後に変速
線図に基づくシフトアップを禁止して、変速制御のハン
チングを防止するためのものである。
【0051】S310では、タイマ時間T3が経過した
か否かを判断する。ここでタイマ時間T3が経過したと
判断された場合(S310:YES)、S320へ移行
する。一方、タイマ時間T3が経過していないと判断さ
れた場合(S310:NO)、本変速制御処理を終了す
る。
か否かを判断する。ここでタイマ時間T3が経過したと
判断された場合(S310:YES)、S320へ移行
する。一方、タイマ時間T3が経過していないと判断さ
れた場合(S310:NO)、本変速制御処理を終了す
る。
【0052】S320では、モード「3」をクリアして
モード「5」にセットし、タイマにタイマ時間T5をセ
ットする。そして、図2中のS200,S220の処理
実行後、S280の処理実行後、又は、S320の処理
実行後に移行するS330では、ショック、スリップの
ない変速であるか否かを判断する。つまり、運転者に強
いショックを与える変速又は車両のスリップ量が大きく
なるような変速を判断するのである。本実施形態では、
制御部10に車速に対応させた禁止変速段が記憶されて
いるものとする。例えば、時速100kmでは禁止変速
段が第1速及び第2速であり、時速50kmでは禁止変
速段が第1速であるという具合である。そして、自動変
速機20に実行させる変速に係る変速段と予め記憶され
た禁止変速段とを比較して一致しているか否かを判断す
る。ここでショック、スリップのない変速であると判断
された場合(S330:YES)、S340へ移行す
る。一方、ショック、スリップのない変速でないと判断
された場合(S330:NO)、S350へ移行する。
モード「5」にセットし、タイマにタイマ時間T5をセ
ットする。そして、図2中のS200,S220の処理
実行後、S280の処理実行後、又は、S320の処理
実行後に移行するS330では、ショック、スリップの
ない変速であるか否かを判断する。つまり、運転者に強
いショックを与える変速又は車両のスリップ量が大きく
なるような変速を判断するのである。本実施形態では、
制御部10に車速に対応させた禁止変速段が記憶されて
いるものとする。例えば、時速100kmでは禁止変速
段が第1速及び第2速であり、時速50kmでは禁止変
速段が第1速であるという具合である。そして、自動変
速機20に実行させる変速に係る変速段と予め記憶され
た禁止変速段とを比較して一致しているか否かを判断す
る。ここでショック、スリップのない変速であると判断
された場合(S330:YES)、S340へ移行す
る。一方、ショック、スリップのない変速でないと判断
された場合(S330:NO)、S350へ移行する。
【0053】S340では、変速要求に基づく変速制御
を実行し、シフトダウンの実行を示す「↓」をシフトポ
ジション表示LED70に表示して、さらに、シフトダ
ウン要求カウンタSをデクリメントする。その後、本変
速制御処理を終了する。なお、ここでは変速線図に基づ
くシフトアップ要求があった場合にはシフトアップをも
実行するものとする。また、シフトダウンスイッチ32
が短時間のうちに連続して押下された場合、自動変速モ
ードへ復帰する前に、このS340の処理が再び実行さ
れることによって多重のシフトダウンがあった場合に
は、図1に示す如く縦に並べた2つの矢印をシフトポジ
ション表示LED70に表示するものとする。
を実行し、シフトダウンの実行を示す「↓」をシフトポ
ジション表示LED70に表示して、さらに、シフトダ
ウン要求カウンタSをデクリメントする。その後、本変
速制御処理を終了する。なお、ここでは変速線図に基づ
くシフトアップ要求があった場合にはシフトアップをも
実行するものとする。また、シフトダウンスイッチ32
が短時間のうちに連続して押下された場合、自動変速モ
ードへ復帰する前に、このS340の処理が再び実行さ
れることによって多重のシフトダウンがあった場合に
は、図1に示す如く縦に並べた2つの矢印をシフトポジ
ション表示LED70に表示するものとする。
【0054】S350では、シフトダウンの禁止を示す
「×」をシフトポジション表示LED70に表示し、そ
の後、本変速制御処理を終了する。なお、本変速制御処
理を実行する制御部10が「変速制御手段」に相当す
る。また、制御部10及びシフトポジション表示LED
70が「シフトダウン状況報知手段」に相当し、S34
0及びS350においてシフトダウンの実行/禁止をシ
フトポジション表示LED70に表示する処理がシフト
ダウン状況報知手段としての処理に相当する。
「×」をシフトポジション表示LED70に表示し、そ
の後、本変速制御処理を終了する。なお、本変速制御処
理を実行する制御部10が「変速制御手段」に相当す
る。また、制御部10及びシフトポジション表示LED
70が「シフトダウン状況報知手段」に相当し、S34
0及びS350においてシフトダウンの実行/禁止をシ
フトポジション表示LED70に表示する処理がシフト
ダウン状況報知手段としての処理に相当する。
【0055】次に、図4に示すフローチャートに基づい
て、シフトダウン要求判断処理を説明する。この処理
は、上述した変速制御処理と同様に制御部10にて実行
されるものであり、8msec毎に実行される。まず最
初のステップS400において、シフトダウンスイッチ
32が押下されたか否かを判断する。つまり、ここでは
運転者の意思に基づくシフトダウン要求の有無を判断す
るのである。ここで、シフトダウンスイッチ32が押下
されたと判断された場合(S400:YES)、S41
0へ移行する。一方、シフトダウンスイッチ32が押下
されていないと判断された場合(S400:NO)、本
シフトダウン要求判断処理を終了する。
て、シフトダウン要求判断処理を説明する。この処理
は、上述した変速制御処理と同様に制御部10にて実行
されるものであり、8msec毎に実行される。まず最
初のステップS400において、シフトダウンスイッチ
32が押下されたか否かを判断する。つまり、ここでは
運転者の意思に基づくシフトダウン要求の有無を判断す
るのである。ここで、シフトダウンスイッチ32が押下
されたと判断された場合(S400:YES)、S41
0へ移行する。一方、シフトダウンスイッチ32が押下
されていないと判断された場合(S400:NO)、本
シフトダウン要求判断処理を終了する。
【0056】S410では、自動変速フラグF2がON
となっているか否かを判断する。この処理は、運転者の
意思に基づくシフトダウン要求があると判断された場合
に、既に変速線図に基づくシフトダウン要求があったか
否かを判断するものである。ここで、自動変速フラグF
2がONとなっている場合(S410:YES)、すな
わち変速線図に基づくシフトダウン要求が既にあった場
合には、S430にて自動変速フラグF2をOFFにし
て、その後、本シフトダウン要求判断処理を終了する。
この場合、変速線図に基づくシフトダウン要求によって
シフトダウン要求カウンタSが既にインクリメントされ
ているため、シフトダウン要求カウンタSをインクリメ
ントせずに処理を終了する。一方、自動変速フラグF2
がOFFとなっている場合(S420:NO)、すなわ
ち変速線図に基づくシフトダウン要求がない場合には、
S420にてシフトダウン要求カウンタSをインクリメ
ントして、その後、本シフトダウン要求判断処理を終了
する。
となっているか否かを判断する。この処理は、運転者の
意思に基づくシフトダウン要求があると判断された場合
に、既に変速線図に基づくシフトダウン要求があったか
否かを判断するものである。ここで、自動変速フラグF
2がONとなっている場合(S410:YES)、すな
わち変速線図に基づくシフトダウン要求が既にあった場
合には、S430にて自動変速フラグF2をOFFにし
て、その後、本シフトダウン要求判断処理を終了する。
この場合、変速線図に基づくシフトダウン要求によって
シフトダウン要求カウンタSが既にインクリメントされ
ているため、シフトダウン要求カウンタSをインクリメ
ントせずに処理を終了する。一方、自動変速フラグF2
がOFFとなっている場合(S420:NO)、すなわ
ち変速線図に基づくシフトダウン要求がない場合には、
S420にてシフトダウン要求カウンタSをインクリメ
ントして、その後、本シフトダウン要求判断処理を終了
する。
【0057】なお、ここで本シフトダウン要求判断処理
を実行する制御部10が「シフトダウン要求判断手段」
に相当し、本シフトダウン要求判断処理がシフトダウン
要求判断手段としての処理に相当する。次に、図5に示
すフローチャートに基づいて、変速線図に基づく自動変
速判断処理を説明する。この処理も、上述した変速制御
処理及びシフトダウン要求判断処理と同様に制御部10
にて実行されるものであり、16msec毎に繰り返し
実行されるものである。まず最初のステップS500に
おいて、変速線図に基づくシフトダウン要求があるか否
かを判断する。この処理は、上述したような変速線図
(図6参照)に基づいてシフトダウンの要求があったか
否かを判断するものである。ここでシフトダウン要求が
あったと判断された場合(S500:YES)、S51
0にて、シフトダウン要求カウンタSをインクリメント
し、自動変速要求禁止フラグF1をOFFし、さらに、
自動変速フラグF2をONにする。その後、本自動変速
判断処理を終了する。一方、シフトダウン要求がないと
判断された場合(S500:NO)、S510の処理を
実行せず、本自動変速判断処理を終了する。
を実行する制御部10が「シフトダウン要求判断手段」
に相当し、本シフトダウン要求判断処理がシフトダウン
要求判断手段としての処理に相当する。次に、図5に示
すフローチャートに基づいて、変速線図に基づく自動変
速判断処理を説明する。この処理も、上述した変速制御
処理及びシフトダウン要求判断処理と同様に制御部10
にて実行されるものであり、16msec毎に繰り返し
実行されるものである。まず最初のステップS500に
おいて、変速線図に基づくシフトダウン要求があるか否
かを判断する。この処理は、上述したような変速線図
(図6参照)に基づいてシフトダウンの要求があったか
否かを判断するものである。ここでシフトダウン要求が
あったと判断された場合(S500:YES)、S51
0にて、シフトダウン要求カウンタSをインクリメント
し、自動変速要求禁止フラグF1をOFFし、さらに、
自動変速フラグF2をONにする。その後、本自動変速
判断処理を終了する。一方、シフトダウン要求がないと
判断された場合(S500:NO)、S510の処理を
実行せず、本自動変速判断処理を終了する。
【0058】なお、シフトアップ要求を判断する処理
も、この自動変速判断処理と同様であるため割愛する。
次に、本実施形態の自動変速機制御系1にて発揮される
効果を説明する。なお、ここでの説明に対する理解を容
易にするため、はじめに従来の問題点について簡単に説
明しておく。
も、この自動変速判断処理と同様であるため割愛する。
次に、本実施形態の自動変速機制御系1にて発揮される
効果を説明する。なお、ここでの説明に対する理解を容
易にするため、はじめに従来の問題点について簡単に説
明しておく。
【0059】従来、制御部10は、運転者がシフトポジ
ション選択部40のシフトレバー41を、Dレンジ又は
2レンジに切り換えることによって変速線図に基づく変
速を実行させる自動変速モードの制御を行い、Mレンジ
に切り換えることによって変速線図に基づく変速を禁止
させて運転者の意思に基づく変速を実行させる手動変速
モードの制御を行っていた。しかしながら、この場合、
運転者は、Dレンジでの走行中にシフトダウンを行おう
とする際、シフトポジション選択部40におけるシフト
レバー41を操作しMレンジに切り換え、さらにシフト
ダウンスイッチ32を押下する必要があった。また、自
動変速モードの変速制御へ復帰させるためには、シフト
ダウン完了後にシフトレバー41をMレンジからDレン
ジへ切り換える必要があった。そのため、運転者が手動
によって一時的なシフトダウンを行う場合の操作性が悪
いという問題があった。
ション選択部40のシフトレバー41を、Dレンジ又は
2レンジに切り換えることによって変速線図に基づく変
速を実行させる自動変速モードの制御を行い、Mレンジ
に切り換えることによって変速線図に基づく変速を禁止
させて運転者の意思に基づく変速を実行させる手動変速
モードの制御を行っていた。しかしながら、この場合、
運転者は、Dレンジでの走行中にシフトダウンを行おう
とする際、シフトポジション選択部40におけるシフト
レバー41を操作しMレンジに切り換え、さらにシフト
ダウンスイッチ32を押下する必要があった。また、自
動変速モードの変速制御へ復帰させるためには、シフト
ダウン完了後にシフトレバー41をMレンジからDレン
ジへ切り換える必要があった。そのため、運転者が手動
によって一時的なシフトダウンを行う場合の操作性が悪
いという問題があった。
【0060】これに対して、本実施形態の自動変速機制
御系1における制御部10は、Dレンジ又は2レンジが
選択されている場合であっても、シフトダウンスイッチ
32が押下されたことを判断し(図4中のS400)、
シフトダウン要求カウンタSをインクリメントする(図
4中のS420)。そして、自動変速フラグF2及び各
モードにセットすることによって変速線図に基づく変速
を自動変速機20に禁止させて(図2中のS160:N
O)、シフトダウンスイッチ32の押下によるシフトダ
ウンを実行させる(図3中のS340)。これによっ
て、運転者は、シフトレバー41をMレンジに切り換え
ることなく、シフトダウンスイッチ32を押下するだけ
で自動変速機20におけるシフトダウンを実現すること
ができる。また、本実施形態の制御部10は、モード
「2」,「3」,「5」に対応するタイマ時間T2,T
3,T5の経過を判断して(図3中のS270,S31
0,図2中のS110)、変速線図に基づく変速を実行
させる自動変速モードに復帰する。これによって、運転
者が一時的なシフトダウンを必要とした場合の操作性の
向上が図られる。
御系1における制御部10は、Dレンジ又は2レンジが
選択されている場合であっても、シフトダウンスイッチ
32が押下されたことを判断し(図4中のS400)、
シフトダウン要求カウンタSをインクリメントする(図
4中のS420)。そして、自動変速フラグF2及び各
モードにセットすることによって変速線図に基づく変速
を自動変速機20に禁止させて(図2中のS160:N
O)、シフトダウンスイッチ32の押下によるシフトダ
ウンを実行させる(図3中のS340)。これによっ
て、運転者は、シフトレバー41をMレンジに切り換え
ることなく、シフトダウンスイッチ32を押下するだけ
で自動変速機20におけるシフトダウンを実現すること
ができる。また、本実施形態の制御部10は、モード
「2」,「3」,「5」に対応するタイマ時間T2,T
3,T5の経過を判断して(図3中のS270,S31
0,図2中のS110)、変速線図に基づく変速を実行
させる自動変速モードに復帰する。これによって、運転
者が一時的なシフトダウンを必要とした場合の操作性の
向上が図られる。
【0061】また、本実施形態の制御部10は、シフト
ダウンスイッチ32の押下による運転者からのシフトダ
ウン要求があった場合、運転状態に基づくタイミングで
自動変速機20にシフトダウンを実行させる。例えばス
ロットル開度が判定値K1を越える場合(図2中のS2
10:YES)、すなわちアクセルペダルが所定量以上
踏み込まれている場合には、まさに加速途中にあるため
即座にシフトダウンを実行させる。また、ブレーキペダ
ルが踏み込まれている場合(図2中のS230:YE
S)、まさに減速途中にあるため、この場合も、即座に
シフトダウンを実行させる。
ダウンスイッチ32の押下による運転者からのシフトダ
ウン要求があった場合、運転状態に基づくタイミングで
自動変速機20にシフトダウンを実行させる。例えばス
ロットル開度が判定値K1を越える場合(図2中のS2
10:YES)、すなわちアクセルペダルが所定量以上
踏み込まれている場合には、まさに加速途中にあるため
即座にシフトダウンを実行させる。また、ブレーキペダ
ルが踏み込まれている場合(図2中のS230:YE
S)、まさに減速途中にあるため、この場合も、即座に
シフトダウンを実行させる。
【0062】逆に、ブレーキペダルが踏み込まれておら
ず、スロットル開度TVOが「0」である場合(図3中
のS240:YES)、すなわちブレーキペダルもアク
セルペダルも踏み込まれていない場合には、運転者が徐
々に減速しようとしていると考えられるため、所定のタ
イマ時間T2経過時を判断して(図3中のS270:Y
ES)、シフトダウンを実行させる。また、ブレーキペ
ダルが踏み込まれておらず、スロットル開度TVOが
「0」より大きく判定値K1以下である場合(図3中の
S240:NO)、すなわちアクセルペダルの踏み込み
が緩やかである場合には、運転者が徐々に加速しようと
していると考えられるため、所定のタイマ時間T3経過
時を判断して(図3中のS310:YES)、シフトダ
ウンを実行させる。
ず、スロットル開度TVOが「0」である場合(図3中
のS240:YES)、すなわちブレーキペダルもアク
セルペダルも踏み込まれていない場合には、運転者が徐
々に減速しようとしていると考えられるため、所定のタ
イマ時間T2経過時を判断して(図3中のS270:Y
ES)、シフトダウンを実行させる。また、ブレーキペ
ダルが踏み込まれておらず、スロットル開度TVOが
「0」より大きく判定値K1以下である場合(図3中の
S240:NO)、すなわちアクセルペダルの踏み込み
が緩やかである場合には、運転者が徐々に加速しようと
していると考えられるため、所定のタイマ時間T3経過
時を判断して(図3中のS310:YES)、シフトダ
ウンを実行させる。
【0063】なお、本実施形態では、加速度を得るため
のシフトダウンであると考えられる場合には(図2中の
S210:YES,図3中のS240:NO)、タイマ
時間T5をセットし、このタイマ時間T5が経過するま
では変速線図に基づく変速を実行させない。つまり、加
速度を得るためのシフトダウンである場合、スロットル
開度を一定と仮定すれば、車速が大きくなるため変速線
図上でシフトアップする方向に運転状態が推移する。つ
まり、図6で言えば図の右側方向へ運転状態が推移する
のである。従って、自動変速モードに復帰した場合には
必ずシフトアップが実行され、加速度が減少する。その
ため、本実施形態では、タイマ時間T5が経過するまで
変速線図に基づく変速を禁止させるようにし、ある程度
の加速度が得られる時間を確保するようにしている。
のシフトダウンであると考えられる場合には(図2中の
S210:YES,図3中のS240:NO)、タイマ
時間T5をセットし、このタイマ時間T5が経過するま
では変速線図に基づく変速を実行させない。つまり、加
速度を得るためのシフトダウンである場合、スロットル
開度を一定と仮定すれば、車速が大きくなるため変速線
図上でシフトアップする方向に運転状態が推移する。つ
まり、図6で言えば図の右側方向へ運転状態が推移する
のである。従って、自動変速モードに復帰した場合には
必ずシフトアップが実行され、加速度が減少する。その
ため、本実施形態では、タイマ時間T5が経過するまで
変速線図に基づく変速を禁止させるようにし、ある程度
の加速度が得られる時間を確保するようにしている。
【0064】このように運転状況に合わせたタイミング
でシフトダウンを実行させることによって、また、運転
状況に合わせたタイミングで自動変速モードに復帰させ
ることによって、運転者にいわゆるビジー感を生じさせ
ず運転者のフィーリングにあった適切な変速制御を実現
することができる。
でシフトダウンを実行させることによって、また、運転
状況に合わせたタイミングで自動変速モードに復帰させ
ることによって、運転者にいわゆるビジー感を生じさせ
ず運転者のフィーリングにあった適切な変速制御を実現
することができる。
【0065】さらにまた、本実施形態の制御部10は、
自動変速機20にシフトダウンを実行させることで走行
上不安定となるか否かを判断して(図3中のS33
0)、不安定となると判断した場合には(図3中のS3
30:NO)、自動変速機20にシフトダウンを禁止さ
せる。これによって、運転者の意思に基づくシフトダウ
ンを実現するにあたって安全性の高いシフトダウンを実
現することができる。
自動変速機20にシフトダウンを実行させることで走行
上不安定となるか否かを判断して(図3中のS33
0)、不安定となると判断した場合には(図3中のS3
30:NO)、自動変速機20にシフトダウンを禁止さ
せる。これによって、運転者の意思に基づくシフトダウ
ンを実現するにあたって安全性の高いシフトダウンを実
現することができる。
【0066】また、本実施形態の制御部10は、シフト
ダウンの実行/禁止等のシフトダウンの実行状況をシフ
トポジション表示LED70に表示する(図3中のS3
40,S350)。これによって、運転者は、シフトダ
ウンの実行状況を確実に把握することができ便利であ
る。
ダウンの実行/禁止等のシフトダウンの実行状況をシフ
トポジション表示LED70に表示する(図3中のS3
40,S350)。これによって、運転者は、シフトダ
ウンの実行状況を確実に把握することができ便利であ
る。
【0067】以上、本発明はこのような実施形態に何等
限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範
囲において種々なる形態で実施し得る。例えば、本実施
形態は、シフトポジション選択部30にMレンジを備え
ており、シフトダウンスイッチ32及びシフトアップス
イッチ33を備えた車両に適用したものであったが、D
レンジ等の自動変速レンジのみを備える車両に適用して
もよい。この場合、「シフトダウン指示手段」としての
シフトダウンスイッチ等を運転席近傍に新たに設ければ
よい。
限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範
囲において種々なる形態で実施し得る。例えば、本実施
形態は、シフトポジション選択部30にMレンジを備え
ており、シフトダウンスイッチ32及びシフトアップス
イッチ33を備えた車両に適用したものであったが、D
レンジ等の自動変速レンジのみを備える車両に適用して
もよい。この場合、「シフトダウン指示手段」としての
シフトダウンスイッチ等を運転席近傍に新たに設ければ
よい。
【図1】実施形態の自動変速機制御系を示す概略説明図
である。
である。
【図2】変速制御処理の前半部分を示すフローチャート
である。
である。
【図3】変速制御処理の後半部分を示すフローチャート
である。
である。
【図4】シフトダウン要求判断処理を示すフローチャー
トである。
トである。
【図5】自動変速判断処理を示すフローチャートであ
る。
る。
【図6】変速線図を例示する説明図である。
1…自動変速機制御系 10…制御部 20…自動変速
機 31…ハンドル 32…シフトダ
ウンスイッチ 33…シフトアップスイッチ 40…シフトポ
ジション選択部 41…シフトレバー 50…スロット
ル開度検出器 51…アクセルペダル 55…車速セン
サ 60…ブレーキ油圧検出器 61…ブレーキ
ペダル 70…シフトポジション表示LED 80…プログラ
ムスイッチ 81…Pスイッチ 82…Eスイッ
チ 83…スノースイッチ 90…点火系統
コントローラ
機 31…ハンドル 32…シフトダ
ウンスイッチ 33…シフトアップスイッチ 40…シフトポ
ジション選択部 41…シフトレバー 50…スロット
ル開度検出器 51…アクセルペダル 55…車速セン
サ 60…ブレーキ油圧検出器 61…ブレーキ
ペダル 70…シフトポジション表示LED 80…プログラ
ムスイッチ 81…Pスイッチ 82…Eスイッ
チ 83…スノースイッチ 90…点火系統
コントローラ
Claims (8)
- 【請求項1】 車両の速度及びスロットル開度に基づく
変速線図を用いて自動変速機に対し変速を実行させる変
速制御手段を備えた自動変速機の変速制御装置におい
て、 運転者がシフトダウンを指示するためのシフトダウン指
示手段と、 該シフトダウン指示手段を介して入力される運転者から
のシフトダウン要求の有無を判断するシフトダウン要求
判断手段とを備え、 前記変速制御手段は、前記シフトダウン要求判断手段に
よって運転者からのシフトダウン要求があると判断され
ると、自動変速機にシフトダウンを実行させると共に、
前記変速線図に基づく変速を実行させる自動変速モード
から前記変速線図に基づく変速を禁止させる手動変速モ
ードへ移行するよう構成されていることを特徴とする自
動変速機の変速制御装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の変速制御装置におい
て、 前記変速制御手段は、前記手動変速モードへ移行してか
ら所定時間の経過を判断すると、前記自動変速モードへ
復帰するよう構成されていることを特徴とする自動変速
機の変速制御装置。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の変速制御装置に
おいて、 前記変速制御手段は、前記シフトダウン要求判断手段に
よって運転者からのシフトダウン要求があると判断され
た場合に、車両の運転状況に基づくタイミングでシフト
ダウンを実行させるよう構成されていることを特徴とす
る自動変速機の変速制御装置。 - 【請求項4】 請求項3に記載の変速制御装置におい
て、 前記変速制御手段は、前記シフトダウン要求判断手段に
よって運転者からのシフトダウン要求があると判断され
た場合で、かつ、ブレーキペダルが踏み込まれている場
合には自動変速機にシフトダウンを即座に実行させるよ
う構成されていることを特徴とする自動変速機の変速制
御装置。 - 【請求項5】 請求項3又は4に記載の変速制御装置に
おいて、 前記変速制御手段は、前記シフトダウン要求判断手段に
よって運転者からのシフトダウン要求があると判断され
た場合で、かつ、スロットル開度が第1の判定値を越え
ている場合には自動変速機にシフトダウンを即座に実行
させるよう構成されていることを特徴とする自動変速機
の変速制御装置。 - 【請求項6】 請求項3〜5のいずれかに記載の変速制
御装置において、 前記変速制御手段は、前記シフトダウン要求判断手段に
よって運転者からのシフトダウン要求があると判断され
た場合で、かつ、ブレーキペダルが踏み込まれておらず
スロットル開度が第2の判定値以下である場合には、運
転者からのシフトダウン要求が判断されてから所定の遅
延時間経過時において自動変速機にシフトダウンを実行
させるよう構成されていることを特徴とする自動変速機
の変速制御装置。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の変速制
御装置において、 前記変速制御手段は、前記シフトダウン要求判断手段に
よって運転者からのシフトダウン要求があると判断され
た場合であっても、運転状況に対応させて予め設定され
た禁止変速段へのシフトダウンであると判断した場合に
は、自動変速機にシフトダウンを禁止させるよう構成さ
れていることを特徴とする自動変速機の変速制御装置。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の変速制
御装置において、 さらに、前記運転者からのシフトダウン要求に基づくシ
フトダウンの実行状況を運転者に報知するシフトダウン
状況報知手段を備えたことを特徴とする自動変速機の変
速制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10058560A JPH11257485A (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | 自動変速機の変速制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10058560A JPH11257485A (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | 自動変速機の変速制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11257485A true JPH11257485A (ja) | 1999-09-21 |
Family
ID=13087851
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10058560A Pending JPH11257485A (ja) | 1998-03-10 | 1998-03-10 | 自動変速機の変速制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11257485A (ja) |
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- 1998-03-10 JP JP10058560A patent/JPH11257485A/ja active Pending
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