JP4417320B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動変速モードと手動変速モードとを備えた自動変速機の変速制御装置に関する。
車両用の自動変速機における変速制御は、通常、走行状態に応じて変速段を設定した変速特性マップに基づいて行われているが、変速を実行する走行状態が一義的に決められてしまうため、変速の自由度が少なく、また、運転者が走行中のどの時点で変速動作が行われたかを知ることは困難である。
そのため、最近では、運転者の手動操作によっても変速動作を行うことができる手動変速モードを具備した自動変速機を搭載した車両が市販されている。
こうした自動変速機においては、一般的には運転者が操作するシフトレバーのシフト位置にマニュアルレンジを付加して設定し、当該マニュアルレンジでシフトレバーの操作によりアップシフト指令又はダウンシフト指令を出すたびに、自動変速機を現在の変速段から高速側の変速段又は低速側の変速段へ順次変速させるように構成している。
また、自動変速機のドライブレンジ(Dレンジ)で走行中にステアリングホイール(ハンドル)に設けたスイッチを押すことにより、運転者の意思に基づいてアップシフト又はダウンシフトを可能とした手動変速モード付き自動変速機が特開2000−283281号公報及び特開2002−147588号公報で提案されている。
特開2000−283281号公報 特開2002−147588号公報
上述した特許文献1及び特許文献2記載の自動変速機の変速制御装置では、Dレンジで走行中のスイッチ操作によりアップシフト又はダウンシフトを可能として、運転者の意思に基づいた手動変速モードによる運転を楽しむことができる。
しかし、これらの先行技術に記載された自動変速機の変速制御装置では、自動変速モードから手動変速モードに移行の際の細かな制御が開示されていないため、手動変速モードで運転者の意思を尊重したマニュアルライクな運転を十分楽しめないという問題があった。
また、特許文献2記載の自動変速機の変速制御装置では、手動変速モードから自動変速モードへの復帰条件として、横G加速度が所定値以下、惰性運転中ではなく、且つ車速が所定値以上の場合という3つの条件を挙げている。これらの自動変速モード復帰条件はスムーズな移行という観点から検討の余地のあるものである。
よって、本発明の目的は、手動変速モードから自動変速モードへの移行をスムーズに行い、十分な駆動力及び燃費の向上を図ることが可能な自動変速機の変速制御装置を提供することである。
請求項1記載の発明によると、設定すべき変速段又は変速比を走行状態に応じて設定された第1の変速特性により変速動作を行うと共に、登降坂走行状態に応じて設定された登降坂走行変速特性により変速動作を行う登降坂走行自動変速モードを含む自動変速モードと、運転者の手動操作によって指示された変速動作を行う手動変速モードとを備えた自動変速機の変速制御装置において、前記手動変速モードは、運転者が手動変速レンジ位置を選択してシフトアップスイッチ又はシフトダウンスイッチの操作により指示された変速動作を行う第1手動変速モードと、運転者が自動変速レンジ位置を選択して前記シフトアップスイッチ又はシフトダウンスイッチの操作により指示された変速動作を行う第2手動変速モードとを含み、運転者のアクセル操作と車速変化に基づいて車両のクルーズ走行状態を判定し、前記第2手動変速モード中に作動するクルーズ走行判定手段と、前記第1の変速特性に対してアップシフトの変速信号を出力する領域を高車速側に偏寄した第2の変速特性に変更する変速特性変更手段と、運転者の手動操作によってダウンシフトが指示された変速動作後、車両の走行状態が前記第2の変速特性に基づいてアップシフトの変速信号を出力すべき走行状態となった場合に、該アップシフトの変速信号の出力を前記車両の走行状態に基づいて所定の遅延時間遅延させる遅延手段と、該遅延手段による前記遅延時間経過後に、前記車両の走行状態が前記第2の変速特性に基づいてアップシフトの変速信号を出力すべき走行状態を継続している時には、一回のアップシフトの変速信号の出力を許可するアップシフト許可手段とを備え、運転者の手動操作によってダウンシフトが前記第2手動変速モードで行われ、前記遅延時間経過前に前記クルーズ走行判定手段により車両のクルーズ走行状態が判定された場合には、前記第2手動変速モードから前記自動変速モードへ移行させる手動変速モード解除手段を具備したことを特徴とする自動変速機の変速制御装置が提供される。
請求項1記載の発明によると、Dレンジパドル制御のシフトホールド制御により、アップシフトを遅延させている状態、又は登坂路で登降坂制御が作動しているような状態であっても、クルーズ走行判定によりDレンジパドル制御(手動変速モード)を解除して自動変速モードに移行させることにより、自動変速モードにより最適な変速段若しくは変速比により走行を行うことができる。
また、運転者の要求に強く応えることが可能なモードと、ある程度応えることが可能なモードの二つの手動変速モードを設け、第2手動変速モードで運転中にクルーズ判定があった場合に、自動変速モードに移行させることにより、運転の最適化を図ると共に車両の運転に対する幅を広げることが可能となる
第1手動変速モードは、運転者が手動変速レンジ位置を選択した上でアップシフトスイッチ又はダウンシフトスイッチが操作されるモードであり、運転者の要求に可能な限り応答できるようにしている。従って、第1手動変速モードでは、エンジンストールやエンジンの過回転を防止可能な範囲で運転者の要求に応えるように設定される。
第2手動変速モードは、自動変速レンジ位置を選択した上で、アップシフトスイッチ又はダウンシフトスイッチが操作されるモードであり、運転者の要求にある程度応答できるようにしている。
したがって、第2手動変速モードは、シフトハンティングの防止や、極端な低車速で高速段、高速ギヤ比となって、駆動力が不足したり、燃費が悪化したりすることを防止するように設定される。
クルーズ判定は、第2手動変速モード中に、運転者の車両に対する加速、減速の要求がないことを判定し、その場合には、手動変速モードから自動変速モードへ移行することにより、走行状態にあった最適な変速段若しくは変速比により走行することが可能となり、十分な駆動力、燃費の向上を図ることができる。クルーズ判定により自動変速モードに移行するため、運転者への違和感もなくなる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1を参照すると、符号2は本発明で採用するのに適したシフトレバーのシフト位置を示している。良く知られているように、Pは駐車レンジ、Rは後進レンジ、Nは中立レンジである。
また、Dはドライブレンジであり、シフトレバーがDレンジにあるときには、設定すべき変速段若しくは変速比を走行状態に基づいて判断して変速動作を行う自動変速モードとなる。Sはスポーツレンジ又はマニュアルシフトレンジであり、自動変速機においてマニュアルライクな走行を可能とする。
図2はステアリングホイール(ハンドル)4に設けられたパドルスイッチ6を示している。パドルスイッチ6はアップシフトスイッチ6aと、ダウンシフトスイッチ6bを有している。
シフトレバーをSレンジにシフトし、パドルスイッチ6を操作することにより、手動変速モードに移行し、手動変速が可能となる。即ち、アップシフトスイッチ6aを押す毎に一段づつアップシフトし、ダウンシフトスイッチ6bを押す毎に一段づつダウンシフトするため、手動変速機に似た変速制御が可能となる。
このSレンジのパドルシフトでは、アップシフト側は予め定められたエンジンストールを起こさない範囲内でアップシフトが可能であり、ダウンシフト側は予め定められたエンジンの過回転を起こさない範囲内でダウンシフトが可能である。
すなわち、Sレンジパドルシフトでは、パドルスイッチ6で選択された変速段(変速比)をホールドし、マニュアルトランスミッションに似た操作性を実現可能であり、スポーツ走行に適している。
シフトレバーをDレンジに保持したままパドルスイッチ6を操作すると、Dレンジパドルシフトに移行し、運転者の要求にある程度答えられる変速モードとなる。例えば、走行中多く使用される減速操作に対して、ステアリングから手を離さずにワンアクション操作を可能にする。
すなわち、Dレンジパドルシフトはパドルスイッチ6を操作するワンアクションでアップシフト又はダウンシフト可能とし、燃費と動力性能の両立を狙ったものである。
Dレンジパドルシフトでは、アクセルペダルを急激に踏み込むことによりキックダウンを可能としており、後に説明する車両のクルーズ判断で、Dレンジの自動変速モードに自動復帰するようにしている。
図3を参照すると、本発明の変速制御に採用するのに適したインストルメントパネル8のメータ部分の表示例が示されている。図3(A)はSレンジパドルシフトを示しており、例えば5速を選択した場合には、Sが点灯し、M5が表示される。図3(B)はDレンジパドルシフトを示しており、例えば5速を選択した場合には、Dが点灯し、5が表示される。
図4は本発明実施形態の変速制御装置の概略的システム構成図である。図4において、12はエンジン、14は自動変速機であり、エンジン12の出力は自動変速機14を介して図示しない駆動輪へ伝達される。
自動変速機14は、トルクコンバータ16と多段変速歯車機構18とから構成されている。このトルクコンバータ16は、図示を省略したロックアップクラッチを備えており、ロックアップ用のソレノイド20を制御することにより、ロックアップクラッチがオン(締結)オフ(締結解除)される。
多段変速歯車機構18は、本実施形態では前進5段とされ、既知のように変速操作手段としての複数個の変速用ソレノイド22の励磁、消磁の組み合わせを変更することにより、所望の速度段が設定される。勿論、上記各ソレノイド20,22は、ロックアップ用或いは変速用の油圧式アクチュエータの作動態様を切り替えるものである。
符号24はマイクロコンピュータを利用した制御ユニット(ECU)であり、スロットル開度センサ26、車速センサ28及びギヤ位置センサ30からの信号が制御ユニット24に入力される。
スロットル開度センサ26は、スロットル弁32の開度即ちスロットル開度を検出するものである。車速センサ28は車速を検出し、ギヤ位置センサ30は自動変速機14の現在のギヤ位置、即ち変速段を検出するものである。
制御ユニット24には更に、シフトレバー位置2が入力されると共に、パドルスイッチ6のアップシフトスイッチ6a又はダウンシフトスイッチ6bの信号が入力される。制御ユニット24からは、ソレノイド20に対してロックアップクラッチのオン、オフ用の制御信号が、またソレノイド22に対して変速制御用の信号が出力される。
制御ユニット24は、基本的にはCPU、ROM、RAM、クロック(ソフトタイマー)を備えるほか、A/D変換器或いはD/A変換器、さらには入出力インターフェースを有するが、これらはマイクロコンピュータを利用する場合の既知の構成なので、その説明は省略する。
次に、図5を参照して、Dレンジパドルシフト制御の概要について説明する。まず、シフトレバーがDレンジに入っており、アクセル又はスロットルが全閉で車両が4速で走行しているものとする。
Aでダウンシフトスイッチ6bが押されると、Dレンジパドルシフトに移行し、3速にダウンシフトすると共に、表示メータ部分の7セグメントランプが点灯する。Bでアクセルペダルを踏み込むと、キックダウンが作動し2速にダウンシフトすると共に7セグメントランプが消灯する。Cでアクセルペダルを戻すと、元のホールド段まで、即ち3速にアップシフトする。
Dでアップシフトスイッチ6aを押すと、4速にアップシフトすると共に7セグメントランプが点灯する。そして、Eで車両がクルージング走行状態であると判定されると、Dレンジの自動変速モードに復帰し、自動的に5速にアップシフトすると共に7セグメントランプが消灯する。
本発明のDレンジパドルシフト制御は(1)Dレンジでのワンアクションのパドルスイッチ操作でアップシフト又はダウンシフトが可能であり、(2)Dレンジパドルシフト制御中もキックダウンを受け付け、(3)車両のクルーズ判定でDレンジの自動変速モードに自動復帰することを特徴とする。
Dレンジパドルシフト制御は、下記のような走行条件において大変有効である。
(a)前車との車間が近づき、軽い減速が必要なとき
(b)コーナリング手前での軽い減速が必要なとき
(c)ブレーキペダルとの併用による強い減速が必要なとき
以上がDレンジパドルシフト制御の全体的概要であるが、次に図6及び図7の原理ブロック図を参照して、本発明に係る部分の制御について説明する。
まず図6の第1原理ブロック図を参照すると、本発明の自動変速機の変速制御装置は、Dレンジ34に設定すべき変速段若しくは変速比を走行状態に基づいて判断して変速動作を行う自動変速モード36と、運転者の手動操作によって指示された変速動作を行う手動変速モード38とを備えている。
クルーズ走行判定手段40は、運転者のアクセル操作と車速変化に基づいて車両のクルーズ走行状態を判定する。例えば、アクセルペダルを踏んでおり、車速変化が小さく且つアクセル開度(スロットル開度)の変化が小さい時クルーズ走行状態と判定する。
手動変速モード解除手段42は、手動変速モード38で運転中に、クルーズ走行判定手段42により車両のクルーズ走行状態が判定された場合には、手動変速モード38を解除して自動変速モード36に移行させる。
また、Sレンジ44は、Sレンジ(手動変速レンジ位置)を選択してアップシフトスイッチ又はダウンシフトスイッチの操作により指示された変速動作を行う第1手動変速モード46を備えている。
Dレンジ34の手動変速モード38は、運転者が自動変速レンジ位置を選択して、アップシフトスイッチ又はダウンシフトスイッチの操作により指示された変速動作を行う第2手動変速モードである。
本発明によると、手動操作により指示された変速動作を行った後、運転者による車両に対する加速、減速の要求がないことをクルーズ走行判定手段により判定し、クルーズ走行が判定された場合には手動変速モードから自動変速モードへ移行することにより、走行状態に合った最適な変速段若しくは変速比により走行することが可能となり、十分な駆動力及び燃費の向上を図ることができる。
第1手動変速モード46は、運転者が手動変速レンジ(Sレンジ)を選択した上で、アップシフトスイッチ6a又はダウンシフトスイッチ6bが操作されるモードであり、運転者の要求に可能な限り応答できるようにしている。従って、第1手動変速モード46は、エンジンストールやエンジンの過回転を防止可能な範囲内で運転者の要求に応えるように設定される。
第2手動変速モード38は、運転者が自動変速レンジ(Dレンジ)を選択した上で、アップシフトスイッチ6a又はダウンシフトスイッチ6bが操作されるモードであり、運転者の要求にある程度応答できるようにしている。
したがって、第2手動変速モード38は、シフトハンティングの防止や、極端な低車速で高速段、高速ギヤ比となって、駆動力が不足したり、燃費が悪化したりすることを防止するように設定される。
運転者の要求に強く応えることが可能なモードと、ある程度応えることが可能なモードの2つの手動変速モードを設けたことにより、車両の運転に対する幅を広げることが可能となる。
そして、クルーズ走行判定は第2手動変速モードで行われるため、運転者による車両に対する加速、減速の要求がないことを判定し、加速、減速の要求がない場合には、手動変速モードから自動変速モードへ移行させることにより、走行状態にあった最適な変速段若しくは変速比により走行することが可能となり、十分な駆動力、燃費の向上を図ることができ、第2手動変速モードでは運転者への違和感もなくなる。
次に、図7の第2原理ブロック図を参照すると、Dレンジの自動変速モード36は、設定すべき変速段又は変速比を走行状態に応じて設定された第1の変速特性により変速動作を行うと共に、登降坂走行状態に応じて設定された登降坂走行変速特性により変速動作を行う登降坂走行自動変速モード48を含んでいる。
変速特性変更手段50は、運転者の手動操作によってダウンシフトが指示された変速動作後、第1の変速特性に対してアップシフトの変速信号を出力する領域を高車速側に偏寄した第2の変速特性に変更する。
遅延手段52は、車両の走行状態が第2の変速特性に基づいてアップシフトの変速信号を出力すべき走行状態となった場合に、アップシフトの変速信号の出力を車両の走行状態に基づいて所定の遅延時間遅延させる。
アップシフト許可手段54は、遅延手段52による遅延時間経過後に、車両の走行状態が第2の変速特性に基づいてアップシフトの変速信号を出力すべき走行状態を継続している時には、1回のアップシフトの変速信号の出力を許可する。本発明では、この制御をシフトホールド制御と称する。
手動変速モード解除手段42は、手動変速モード38中にクルーズ走行判定手段40により車両のクルーズ走行状態が判定された場合には、手動変速モード38から自動変速モード36に移行させる。
本発明によると、手動変速モードに入った後に、ある程度指示のあった変速段若しくは変速比に固定するために、上述したようにアップシフト許可手段54による許可条件にならないと、アップシフトさせずに変速段若しくは変速比を固定しておくようにして運転者の要求に応えるようにしている。
これに対し、アップシフトが許可されない走行状態の中には登坂路走行の場合があり、この場合は、上記のシフトホールド制御によってはアップシフトは許可されない。然しながら、クルーズ走行判定手段40によりクルーズ走行が判定された場合には、登坂路走行中であっても手動変速モード38から自動変速モード36への移行がなされ、自動変速モード36での登降坂走行変速特性により変速動作を行う登降坂走行自動変速モード48への移行がなされる。
登降坂走行変速特性により変速動作を行う登降坂走行自動変速モード48では、登降坂路走行状態に応じて最適に自動的に変速動作が行われる。
シフトホールド制御により登坂路をアップシフトが許可されない状態で走行する場合も、登降坂走行変速特性による変速動作を行う場合のシフトマップ上も、現在の変速段若しくは変速比で変速の必要のない状態として一致するため、クルーズ走行判定手段40によりクルーズ走行の判定があった場合には、手動変速モード38での変速段若しくは変速比の固定を行うことを止めて、自動変速モード36へ早めに移行し、自動変速モード36により最適な変速段若しくは変速比により走行を行う。
次に、図8のシフトマップを参照して、平坦路でのクルーズ走行判定によるシフトホールド制御の解除について説明する。Dレンジで運転者がダウンシフトスイッチ6bを押すことにより、例えば4−3ダウンシフトが指示されると、3−4アップシフト線58は通常の変速特性に対して高車速側に偏寄する。3−4アップシフト線58は高車速側に偏寄されたアップシフト線である。
運転者がダウンシフトされた3速で加速して車速が上昇し、3−4アップシフト線58を越えて領域60に入っても所定遅延時間の間4速にアップシフトすることはなく、3速でホールドされる。これをシフトホールド制御と呼ぶ。
領域60での走行状態が所定遅延時間経過すると、3速のホールド状態が解除されて4速にアップシフトする。しかし、領域60での走行状態が所定遅延時間経過する前に、クルーズ走行判定が有った場合には、手動変速モードが解除されて手動変速モードから自動変速モードへ移行し、シフトマップに従って4速にアップシフトする。
また、3−2ダウンシフト線56と3−4アップシフト線58で挟まれた領域62を3速で走行している場合に、クルーズ走行判定が有ると、手動変速モードを解除して、手動変速モードから自動変速モードへ移行し、シフトマップに従って3速で走行する。領域60はシフトホールド制御による3速ホールド解除判断領域であり、領域62は本発明による3速ホールド解除判断領域である。
次に、図9のシフトマップを参照して、登坂路でのクルーズ走行判定によるシフトホールド制御の解除について説明する。登坂路では、平坦路での3−4アップシフト線58が高車速側の3−4アップシフト線58aに持ち替えられる。
領域60´はシフトホールド制御による3速ホールド解除判断領域であり、3−2ダウンシフト線56と3−4アップシフト線58aで挟まれた領域62´は本発明による3速ホールド解除判断領域である。図8の領域62と比較して図9の領域62´が拡大しているのが理解される。
領域62´を走行中にクルーズ走行判定が有ると、Dパドル制御(手動変速モード)が解除されて、自動変速モードに移行し、シフトマップに従って3速で走行する。これにより、不要にDパドル制御状態が継続することを防止でき、自動変速モードにより最適な変速段若しくは変速比により走行を行うことができる。
次に、図10乃至図17のフローチャートを参照して本発明実施形態に係るDレンジパドル変速の全体制御について説明する。図10は本発明の変速制御のメインルーチンを示すフローチャートである。
まずステップS10において、ダウンシフト中か否かを判定し、肯定判定の場合にはステップS11へ進んでダウンシフト時のSPDL(Dパドル制御による目標変速段)決定処理を実行する。
ステップS10が否定判定の場合には、ステップS12に進んでアップシフト中か否かを判定する。アップシフト中と判定された場合には、ステップS13へ進んでアップシフト時のSPDL決定処理を実行する。
ステップS12が否定判定の場合には、ステップS14へ進んでトランスミッションが定常中か否かを判定する。ステップS14が肯定判定の場合には、ステップS15へ進んで定常時のSPDL決定処理を実行する。
一方、ステップS14が否定判定の場合及びステップS11,S13,S15の処理が終了したならば、ステップS16へ進んでDパドル制御解除判断処理を実行する。
次に、図11及び図12のフローチャートを参照して、定常時のSPDL決定処理の詳細について説明する。まず、ステップS20でダウンシフトスイッチ6bの入力があるか否かを判定する。
ダウンシフトスイッチ6bの入力があった場合には、1速定常走行時以外は、Dパドルホールド制御に移行する。即ち、通常のアップシフト特性線を高車速側に所定量変位させ、車両の走行状態がアップシフト信号を出力すべき状態になった場合にアップシフト信号の出力を所定時間遅延させ、この所定の遅延時間後に車両がアップシフト信号を出力すべき状態を継続しているときには、1回のアップシフト信号の出力を許可する。
ステップS20でダウンシフトスイッチ6bの入力ありと判定された場合には、ステップS21へ進んで1速定常走行か否かを判定する。ステップS21で1速定常走行と判定された場合には、ステップS22へ進んでDパドル制御中フラグが立っているか否か、すなわちDパドル制御中か否かを判定する。
Dパドル制御中でないと判定された場合には、ステップS24へ進んでディスプレイ点灯時間を決定する7セグメントディスプレイ点灯タイマをセットし、ステップS25で7セグメントディスプレイ点灯フラグをセットし、インストルメントパネルのメータ表示部に設けられている7セグメントディスプレイに「1」を点滅表示させる。
ステップS22でDパドル制御中と判定された場合には、ステップS23へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。即ち、1速定常走行中は、Dパドル制御中か否かに拘わらず、当然のことながらダウンシフトスイッチ6b操作による変速は受け付けない。
ステップS21で1速定常走行中でないと判定された場合には、ステップS26へ進んで規定車速以下か否かを判定する。この規定車速は変速段毎に異なる車速に設定される。この規定車速はダウンシフトした場合にエンジンの過回転を防止可能な車速に設定される。
ステップS26で規定車速以下と判定された場合には、ダウンシフトを許可することになり、ステップS27へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段−1に上書きし、ステップS28でパドル変速中フラグをセットする。
一方、ステップS26で規定車速より車速が高いと判定された場合には、ステップS29へ進んで7セグメントディスプレイ点灯フラグがセットされているか否か、すなわちディスプレイが点灯されているか否かを判定する。
フラグがセットされていると判定された場合には、ステップS30へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きし、ステップS31で7セグメントディスプレイ点滅タイマをセットし、ディスプレイを点滅表示させる。
一方、ステップS29で7セグメントディスプレイ点灯フラグがセットされていないと判定された場合には、ステップS32でパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。
ステップS23、ステップS28、ステップS31、ステップS32の処理の後には、ステップS33へ進んで、Dパドル制御中フラグをセットし、7セグメントディスプレイ点灯フラグをセットする。
次いで、図12のステップS34に進んで、アップシフトスイッチ6aの入力が有るか否かを判定する。アップシフトスイッチ6aの入力が有りと判定された場合には、ステップS35へ進んで5速定常走行か否かを判定する。
5速定常走行と判定された場合には、ステップS36へ進んでDパドル制御中フラグがセットされているか否か、すなわちDパドル制御中か否かを判定する。Dパドル制御中フラグがセットされていない場合、すなわちDパドル制御中でない場合には、ステップS38へ進んで7セグメントディスプレイタイマをセットし、ステップS39で7セグメントディスプレイ点灯フラグをセットし、7セグメントディスプレイに「5」を点滅表示させる。
ステップS36でDパドル制御中フラグがセットされていると判定された場合、すなわちDパドル制御中と判定された場合には、ステップS37へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段、即ち5速に上書きする。
一方、ステップS35で5速定常走行でないと判定された場合には、ステップS40へ進んでシフトマップによるアップシフト可能領域か否かを判定する。すなわち、シフトマップ上取り得る最高変速段をS2、現在の変速段をSHとすると、S2≧SH+1か否かを判定する。
本実施形態では、シフトマップのダウンシフト線より高車速側でアップシフトを許可するようにして、早期アップシフト可能領域を拡大している。ステップS40でS2≧SH+1と判定された場合には、アップシフトを許可することになり、ステップS41へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段+1に上書きし、ステップS42でパドル変速中フラグをセットする。
ステップS40でS2<SH+1と判定された場合には、アップシフトは許可しない。この場合、ステップS43で7セグメントディスプレイ点灯フラグがセットされているか否かを判定する。
セットされていると判定された場合には、ステップS44に進んでパドルシフト変速目標段を現在の変速段に上書きし、ステップS45で7セグメントディスプレイ点滅タイマをセットし、7セグメントディスプレイに現在の変速段+1を点滅表示させる。
一方、ステップS43で7セグメントディスプレイ点灯フラグがセットされていないと判定された場合には、ステップS46へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。
ステップS37、ステップS42、ステップS45、ステップS46の処理終了後、ステップS47へ進んでDパドル制御中フラグをセットし、7セグメントディスプレイ点灯フラグをセットして、本処理を終了する。
次に、図13及び図14のフローチャートを参照して、アップシフト中のSPDL決定処理について説明する。まず、ステップS50でダウンシフトスイッチ6bの入力が有るか否かを判定する。
ダウンシフトスイッチ6bの入力があった場合には、Dパドルホールド制御に移行する。即ち、通常のアップシフト特性線を高車速側に所定量変位させ、車両の走行状態がアップシフト信号を出力すべき状態になった場合にアップシフト信号の出力を所定時間遅延させ、この所定の遅延時間後に車両がアップシフト信号を出力すべき状態を継続しているときには、1回のアップシフト信号の出力を許可する。
ステップS50でダウンシフトスイッチ6bの入力有りと判定された場合には、ステップS51へ進んで規定変速段以下か否かを判定する。例えば、この規定変速段は2速に設定する。即ち、1−2アップシフト中にダウンシフトを許可すると、車体挙動が不安定になるのでダウンシフトを許可させない。
ステップS51で規定段以下と判定された場合には、ステップS52へ進んで規定車速以下か否かを判定する。規定車速以下と判定された場合には、ステップS53へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。即ち、現在の変速段を維持する。
ステップS52で規定車速より車速が高いと判定された場合には、ステップS54へ進んでDパドル制御中フラグがセットされているか否か、即ちDパドル制御中か否かを判定する。
Dパドル制御中でない場合には、ステップS53へ進み、Dパドル制御中と判定された場合には、ステップS55へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。即ち、現在の変速段を維持して、ステップS56で7セグメントディスプレイ点滅タイマをセットし、7セグメントディスプレイに現在の変速段−1を点滅表示させる。
ステップS51で規定ギヤ段よりギヤ段が高いと判定された場合には、ステップS57へ進んで規定車速以下か否かを判定する。この規定車速は図11のステップS26で説明したように、各変速段毎に設定される。
ステップS57で規定車速以下と判定された場合には、ステップS58へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段−1に上書きする。即ち、ダウンシフトを許可する。そして、ステップS59でパドル変速中フラグをセットする。
ステップS57で車速が規定車速より大きいと判定された場合には、エンジンの過回転を防止するためにダウンシフトを許可しない。この場合は、ステップS60で7セグメントディスプレイ点灯フラグがセットされているか否かを判定する。
すなわち、7セグメントディスプレイが点灯中か否かを判定し、点灯中と判定された場合にはステップS61へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。即ち、現在の変速段を維持し、ステップS62で7セグメントディスプレイ点滅タイマをセットし、7セグメントディスプレイに現在の変速段−1を点滅表示させる。
ステップS60で7セグメントディスプレイ点灯フラグがセットされていないと判定された場合、即ち7セグメントディスプレイが点灯中でない場合には、ステップS63へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。即ち、現在の変速段を維持する。
ステップS53、ステップS56、ステップS59、ステップS62、ステップS63の処理終了後、ステップS64へ進んでDパドル制御中フラグをセットし、7セグメントディスプレイ点灯フラグをセットする。
次いで、図14のステップS65でアップシフトスイッチ6aの入力が有るか否かを判定する。アップシフトスイッチ6aの入力有りと判定された場合には、ステップS66に進んで現在自動変速モードで4−5アップシフト中か否かを判定する。
4−5アップシフト中と判定された場合には、ステップS67へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。即ち、アップシフト中はパドルシフトによるアップシフトを許可しない。
ステップS66で4−5アップシフト中でないと判定された場合には、ステップS68へ進んでシフトマップによるアップシフト可能領域か否かを判定する。すなわちS2≧SH+1か否かを判定する。
ステップS68でアップシフト可能領域と判定された場合は、ステップS69へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。即ち、アップシフト可能領域と判定されても、アップシフト中はパドルスイッチ6aによるアップシフトは許可しない。
ステップS68でアップシフト可能領域でないと判定された場合には、ステップS70へ進んで7セグメントディスプレイ点灯フラグがセットされているか否か、即ち7セグメントディスプレイが点灯中か否かを判定する。
ディスプレイ点灯中と判定された場合には、ステップS71でパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きし、ステップS72で7セグメントディスプレイ点滅タイマをセットし、7セグメントディスプレイを現在の変速段+1を点滅表示させる。
ステップS70で7セグメントディスプレイが点灯中でないと判定された場合には、ステップS73でパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。
ステップS67、ステップS69、ステップS72、ステップS73の処理終了後、ステップS74に進んでDパドル制御中フラグをセットし、7セグメントディスプレイ点灯フラグをセットして、本処理を終了する。
次に、図15及び図16のフローチャートを参照して、ダウンシフト時のSPDL決定処理について説明する。まず、ステップS80でダウンシフトスイッチ6bの入力が有るか否かを判定する。
ダウンシフトスイッチ6bの入力があった場合には、Dパドルホールド制御に移行する。即ち、通常のアップシフト特性線を高車速側に所定量変位させ、車両の走行状態がアップシフト信号を出力すべき状態になった場合にアップシフト信号の出力を所定時間遅延させ、この所定の遅延時間後に車両がアップシフト信号を出力すべき状態を継続しているときには、1回のアップシフト信号の出力を許可する。
ステップS80でダウンシフトスイッチ6bの入力ありと判定された場合には、ステップS81へ進んで現在のダウンシフトがパドルスイッチ操作によるダウンシフトか否かを判定する。
ステップS81が否定判定の場合には、シフトマップによる自動ダウンシフトであるか或いはパドルスイッチによるダウンシフトをウエイト中となり、ステップS82へ進んでパドルシフト中フラグがセットされているか否かを判定する。
パドルシフト中フラグがセットされていると判定された場合には、パドルスイッチによるダウンシフトをウエイト中となり、フラグがセットされていないと判定された場合には、自動変速モードでのダウンシフトとなる。
自動変速モードでのダウンシフトと判定された場合には、ステップS83へ進んでアクセル開度が規定値以下か否かを判定する。即ち、アクセル開度が全閉状態に近いか否かを判定する。アクセル開度が規定値以下と判定された場合には、ステップS84へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。
ステップS81で現在のダウンシフトがパドルスイッチ操作によるダウンシフトと判定された場合には、パドルスイッチの二度押しと判定されたこととなり、ステップS85へ進んで2−1ダウンシフトか否かを判定する。2−1ダウンシフトと判定された場合には、ステップS86へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段、すなわち1速に上書きする。
ステップS85が否定判定の場合には、3−2ダウンシフト、4−3ダウンシフト又は5−4ダウンシフトの何れかとなる。この場合には、ステップS87へ進んで規定車速以下か否かを判定する。この規定車速はダウンシフトした場合にエンジンの過回転を防止可能な車速であり、図11のステップS26で説明したように各変速段毎に規定されている。
ステップS87で規定車速以下と判定された場合には、ステップS88へ進んで3−2ダウンシフトか否かを判定する。3−2ダウンシフトと判定された場合には、ステップS89へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段、2速に上書きする。即ち、パドルスイッチ6b二度押しの3−1ダウンシフトは車体挙動変化が大きくなる恐れがあるので許可しない。
一方、ステップS88が否定判定の場合には、4−3ダウンシフト、5−4ダウンシフトであり、ステップS90へ進んで現在の車速が1回目のダウンシフト時の車速以下かを判定する。ステップS90が肯定判定の場合には、ステップS91へ進んでアクセル開度が規定値以下か否かを判定する。
ステップS91でアクセル開度が規定値以下と判定された場合には、ステップS92へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段−1に上書きする。即ち、4−2ダウンシフト又は5−3ダウンシフトを許可する。そして、ステップS93でパドルシフト中フラグをセットする。
ステップS90で規定車速よりも車速が高いと判定された場合及びステップS91でアクセル開度が規定値より大きいと判定された場合には、ステップS89でパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。
一方、ステップS87で車速が規定車速より高いと判定された場合には、パドルスイッチによるダウンシフトを許可することはなく、ステップS94でパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。
ステップS84、ステップS86、ステップS89、ステップS93、ステップS94の処理終了後、ステップS95へ進んでDパドル制御中フラグをセットし、7セグメントディスプレイ点灯フラグをセットする。
次いで、図16のステップS96へ進んでアップシフトスイッチ6aの入力が有るか否かを判定する。アップシフトスイッチ6aの入力有りと判定された場合には、ステップS97へ進んで現在のダウンシフトがダウンシフトスイッチ6bの操作によるダウンシフトか否かを判定する。
ステップS97が否定判定の場合には、現在のダウンシフトがシフトマップによる自動ダウンシフトであるか、又はパドルスイッチ操作によるダウンシフトのウエイト中となる。この場合には、ステップS98へ進んでパドル変速中フラグがセットされているか否かを判定する。
ステップS98が否定判定の場合には、自動変速モードでのダウンシフトと判定されたことになり、ステップS99へ進んでアクセル開度が規定値以下か否かを判定する。即ち、アクセル開度が全閉に近いか否かを判定する。アクセル開度が規定値以下と判定された場合には、アップシフトを許可せず、ステップS100へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。
ステップS98でパドル変速中フラグがセットされていると判定された場合には、パドルスイッチ操作によるダウンシフトウエイト中と判定されたことになり、アップシフトを許可せず、ステップS101へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。
一方、ステップS97で現在のダウンシフトがパドルスイッチ操作によるダウンシフトと判定された場合には、ステップS102に進んでシフトマップによるアップシフト可能領域か否かを判定する。即ちS2≧SH+1か否かを判定する。
ステップS102でアップシフト可能領域と判定された場合には、ステップS103へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段+1に上書きする。即ち、例えば4−3ダウンシフト時には4速に戻すという処理をここで行っている。次いで、ステップS104でパドル変速中フラグをセットする。
ステップS102でアップシフト可能領域にないと判定された場合には、アップシフト不許可となり、ステップS105へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きし、ステップS106で7セグメントディスプレイ点滅タイマをセットし、7セグメントディスプレイを現在の変速段+1を点滅表示させる。
ステップS100、ステップS101、ステップS104、ステップS106の処理終了後、ステップS107でDパドル制御中フラグをセットし、7セグメントディスプレイ点灯フラグをセットし、本処理を終了する。
次に、図17のフローチャートを参照して、Dパドル制御解除判断処理について説明する。まず、ステップS110でアップシフトスイッチ6a又はダウンシフトスイッチ6bの入力があるか否かを判定する。
入力なしと判定された場合には、ステップS111へ進んでDパドル制御中か否か、すなわちDパドル制御中のフラグがセットされているか否かを判定する。ステップS111でDパドル制御中フラグがセットされていると判定された場合には、ステップS112へ進んでタイマ1が所定時間経過したか否かを判定する。
このタイマ1は最高段到達時制御解除タイマであり、後で説明するステップS112,S123を実行する毎に所定時間にセットされる。本実施形態では、最高段は5速である。ステップS112でタイマ1が所定時間経過していないときは、ステップS113へ進んでアクセル開度が規定値以下か否かを判定する。
ステップS113でアクセル開度が規定値より大きいと判定された場合、すなわちアクセルオンと判定された場合には、ステップS114へ進んで車速の変化量(ΔV)が規定範囲内か否かを判定する。
車速の変化量が規定範囲内と判定された場合には、ステップ115へ進んでスロットル変化量が規定範囲内か否かを判定する。スロットル変化量が規定範囲内と判定された場合には、ステップS116へ進んでタイマ2が所定時間経過したか否かを判定する。
このタイマ2は、クルーズ条件による制御解除タイマであり、ステップS113が肯定判定の場合、ステップS114が否定判定の場合、或いはステップS115が否定判定の場合にステップS118へ進んでタイマ2がセットされる。
すなわち、アクセル開度が規定値より大きく、車速の変化量が規定範囲内で、且つスロットル変化量が規定範囲内の場合にクルーズ走行中と判定され、クルーズ走行が開始されてからタイマ2で規定された所定時間が経過すると、ステップS117へ進んでDパドル制御中フラグ及びDパドル制御関連パラメータをリセットし、自動変速モードに移行する。
ステップS112でタイマ1が所定時間経過したと判断された場合にも、ステップS117へ進んでDパドル制御を解除する。すなわち、最高段到達後タイマ1で規定される所定時間が経過すると、Dパドル制御は解除される。上述したステップS110〜ステップS118がDパドル制御解除判断部を構成する。
ステップS110が肯定判定の場合、或いはステップS117又はステップS118の処理終了後、ステップS119へ進みDパドル制御中フラグがセットされているか否か、すなわちDパドル制御中か否かを判定する。
ステップS119でDパドル制御中と判定された場合には、ステップS120へ進み、アップシフトスイッチ6a又はダウンシフトスイッチ6bの入力があるか否かを判定する。
ステップS120でアップシフトスイッチ6a又はダウンシフトスイッチ6bの入力なしと判定された場合には、ステップS121へ進み最高ギヤ段に到達したか否かを判定する。
最高ギヤ段(本実施形態の場合5速)に到達していない場合には、ステップS122でタイマ1を所定時間にセットする。ステップS121で最高ギヤ段に到達したと判定された場合には、リターンする。
一方、ステップS120でアップシフトスイッチ6a又はダウンシフトスイッチ6bの入力有りと判定された場合には、ステップS123へ進んでタイマ1を所定時間にセットする。
また、ステップS119でDパドル制御中でないと判定された場合には、ステップS124へ進んでタイマ1をリセットする。ステップS119〜ステップS124が5速到達後Dパドル制御解除タイマセット/リセット判断部を構成する。
シフトレバーのシフト位置を示す図である。 ステアリングホイールに設けられたパドルスイッチを示す図である。 図3(A)はSレンジパドルシフトのメータ部分の表示例であり、図3(B)はDレンジパドルシフトのメータ部分の表示例を示す図である。 本発明実施形態に係る変速制御装置の概略的システム構成図である。 Dレンジパドルシフト制御の概要を説明する説明図である。 本発明の原理を示す第1原理ブロック図である。 本発明の原理を示す第2原理ブロック図である。 平坦路でのクルーズ走行判定によるシフトホールド制御の解除を説明するためのシフトマップである。 登坂路でのクルーズ走行判定によるシフトホールド制御の解除を説明するためのシフトマップである。 本発明のDレンジパドルシフト制御のメインルーチンを示すフローチャートである。 定常時のSPDL(Dパドル制御による目標変速段)決定処理を示すフローチャートである。 定常時のSPDL決定処理を示すフローチャートである。 アップシフト中のSPDL決定処理を示すフローチャートである。 アップシフト中のSPDL決定処理を示すフローチャートである。 ダウンシフト中のSPDL決定処理を示すフローチャートである。 ダウンシフト中のSPDL決定処理を示すフローチャートである。 Dレンジパドルシフト制御解除判断処理を示すフローチャートである。
符号の説明
6 パドルスイッチ
6a アップシフトスイッチ
6b ダウンシフトスイッチ
34 Dレンジ
36 自動変速モード
38 手動変速モード
40 クルーズ走行判定手段
42 手動変速モード解除手段
44 Sレンジ
46 第1手動変速モード
48 登降坂走行自動変速モード
50 変速特性変更手段
52 遅延手段
54 アップシフト許可手段

Claims (1)

  1. 設定すべき変速段又は変速比を走行状態に応じて設定された第1の変速特性により変速動作を行うと共に、登降坂走行状態に応じて設定された登降坂走行変速特性により変速動作を行う登降坂走行自動変速モードを含む自動変速モードと、運転者の手動操作によって指示された変速動作を行う手動変速モードとを備えた自動変速機の変速制御装置において、
    前記手動変速モードは、
    運転者が手動変速レンジ位置を選択してシフトアップスイッチ又はシフトダウンスイッチの操作により指示された変速動作を行う第1手動変速モードと、
    運転者が自動変速レンジ位置を選択して前記シフトアップスイッチ又はシフトダウンスイッチの操作により指示された変速動作を行う第2手動変速モードとを含み、
    運転者のアクセル操作と車速変化に基づいて車両のクルーズ走行状態を判定し、前記第2手動変速モード中に作動するクルーズ走行判定手段と、
    前記第1の変速特性に対してアップシフトの変速信号を出力する領域を高車速側に偏寄した第2の変速特性に変更する変速特性変更手段と、
    運転者の手動操作によってダウンシフトが指示された変速動作後、
    車両の走行状態が前記第2の変速特性に基づいてアップシフトの変速信号を出力すべき走行状態となった場合に、該アップシフトの変速信号の出力を前記車両の走行状態に基づいて所定の遅延時間遅延させる遅延手段と、
    該遅延手段による前記遅延時間経過後に、前記車両の走行状態が前記第2の変速特性に基づいてアップシフトの変速信号を出力すべき走行状態を継続している時には、一回のアップシフトの変速信号の出力を許可するアップシフト許可手段とを備え、
    運転者の手動操作によってダウンシフトが前記第2手動変速モードで行われ、前記遅延時間経過前に前記クルーズ走行判定手段により車両のクルーズ走行状態が判定された場合には、前記第2手動変速モードから前記自動変速モードへ移行させる手動変速モード解除手段を具備したことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
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