JP4410189B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動変速モードと手動変速モードとを備えた自動変速機の変速制御装置に関する。
車両用の自動変速機における変速制御は、通常、走行状態に応じて変速段を設定した変速特性マップに基づいて行われているが、変速を実行する走行状態が一義的に決められてしまうため、変速の自由度が少なく、また、運転者が走行中のどの時点で変速動作が行われたかを知ることは困難である。
そのため、最近では、運転者の手動操作によっても変速動作を行うことができる手動変速モードを具備した自動変速機を搭載した車両が市販されている。
こうした自動変速機においては、一般的には運転者が操作するシフトレバーのシフト位置にマニュアルレンジを付加して設定し、当該マニュアルレンジでシフトレバーの操作によりアップシフト指令又はダウンシフト指令を出すたびに、自動変速機を現在の変速段から高速側の変速段又は低速側の変速段へ順次変速させるように構成している。
また、自動変速機のドライブレンジ(Dレンジ)で走行中にステアリングホイール(ハンドル)に設けたスイッチを押すことにより、運転者の意思に基づいてアップシフト又はダウンシフトを可能とした手動変速モード付き自動変速機が特開2000−283281号公報及び特開2002−147588号公報で提案されている。
特開2000−283281号公報 特開2002−147588号公報
上述した特許文献1及び特許文献2記載の自動変速機の変速制御装置では、Dレンジで走行中のスイッチ操作によりアップシフト又はダウンシフトを可能として、運転者の意思に基づいた手動変速モードによる運転を楽しむことができる。
しかし、これらの先行技術に記載された自動変速機の変速制御装置では、自動変速モードから手動変速モードに移行の際の細かな制御が開示されていないため、手動変速モードで運転者の意思を尊重したマニュアルライクな運転を十分楽しめないという問題があった。
また、特許文献2記載の自動変速機の変速制御装置では、手動変速モードから自動変速モードへの復帰条件として、横G加速度が所定値以下、惰性運転中ではなく、且つ車速が所定値以上の場合という3つの条件を挙げている。これらの自動変速モード復帰条件はスムーズな移行という観点から検討の余地のあるものである。
ところで、自動変速機のマニュアルレンジとしてSレンジ(スポーツレンジ)を有する車両が市販されており、このような車両でSレンジを選択した場合、Sレンジ選択後に、パドルスイッチでのアップシフト又はダウンシフト操作がない場合は、D3レンジ(最高変速段が3速までの自動変速を行う)の自動変速モードとなる。
そのため、Dレンジでのパドルシフト(Dパドル)制御中2速で走行していた場合に、シフトレバーをDレンジからSレンジへ操作すると、Sレンジ(D3レンジ)の自動変速マップでの変速段が3速になる場合が考えられる。
DレンジからSレンジへのシフトレバーの操作は、シフトレバーを手前に引く操作となり、通常はD5レンジからD3レンジへ、即ちエンジンブレーキが効く方向への操作となる。よって、DレンジからSレンジへの操作で、2速から3速へのアップシフトは、運転者に違和感を与えることになるため、望ましくない。
よって、本発明の目的は、DレンジからSレンジへの操作に伴う不要なアップシフトを防止可能な自動変速機の変速制御装置を提供することである。
請求項1記載の発明によると、設定すべき変速段又は変速比を走行状態に応じて設定された第1の変速特性により変速動作を行う第1自動変速モードと、アップシフトスイッチ又はダウンシフトスイッチの操作により指示された変速動作を行う手動変速モードとを有する第1レンジと、設定すべき変速段又は変速比を走行状態に応じて設定された第2の変速特性により変速動作を行う第2自動変速モードを有する第2レンジとを備え、前記第2レンジ位置は、前記第1レンジ位置に対して、運転者の手前側に配置されている自動変速機の変速制御装置において、前記手動変速モードでは、手動による変速制御中はシフトアップの変速信号を出力すべき走行状態となった場合でも該シフトアップの変速信号の出力を前記車両の走行状態に基づいて所定の時間遅延させる第1遅延手段と、前記第1レンジから運転者による前記第2レンジ位置への操作があった場合には、該操作があったときから予め定めた所定時間の間、前記手動変速モードから前記第2自動変速モードへの移行を遅延する第2遅延手段とを具備し、該操作があったときの前記第2の変速特性がシフトアップの時は前記第2遅延手段による前記第2自動変速モードへの移行の遅延を実行し、該操作があったときの前記第2の変速特性がシフトダウンの時は前記第2自動変速モードへの移行を実行することを特徴とする自動変速機の変速制御装置が提供される。
請求項2記載の発明によると、請求項1記載の発明において、前記第1レンジの前記手動変速モード中に、運転者による前記第2レンジ位置への操作があった場合には、前記第2遅延手段による前記第2自動変速モード移行の遅延を実行することを特徴とする自動変速機の変速制御装置が提供される。
請求項1記載の発明によると、第1レンジ(Dレンジ)での手動変速モード中に運転者による第2レンジ(Sレンジ)位置への操作があった場合に、遅延手段により手動変速モードから第2自動変速モードへの移行を所定時間遅延させるため、不要なアップシフトを防止することができ、運転者に違和感を与えることを防止することができる。
そして、第2レンジ位置は第1レンジ位置に対して、運転者の手前側に配置されているので、シフトレバーを手前に引く操作、即ちエンジンブレーキが効く方向への操作となる。よって、第1レンジ位置から第2レンジ位置への操作でアップシフトすると、運転者に違和感を与えることになるが、遅延手段により手動変速モードから第2自動変速モードへの移行を所定時間遅延させるため、不要なアップシフトを防止することができ、運転者に違和感を与えることを防止することができる
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1を参照すると、符号2は本発明で採用するのに適したシフトレバーのシフト位置を示している。良く知られているように、Pは駐車レンジ、Rは後進レンジ、Nは中立レンジである。
また、Dはドライブレンジであり、シフトレバーがDレンジにあるときには、設定すべき変速段若しくは変速比を走行状態に基づいて判断して変速動作を行う自動変速モードとなる。Sはスポーツレンジ又はマニュアルシフトレンジであり、自動変速機においてマニュアルライクな走行を可能とする。
図2はステアリングホイール(ハンドル)4に設けられたパドルスイッチ6を示している。パドルスイッチ6はアップシフトスイッチ6aと、ダウンシフトスイッチ6bを有している。
シフトレバーをSレンジにシフトし、パドルスイッチ6を操作することにより、手動変速モードに移行し、手動変速が可能となる。即ち、アップシフトスイッチ6aを押す毎に一段づつアップシフトし、ダウンシフトスイッチ6bを押す毎に一段づつダウンシフトするため、手動変速機に似た変速制御が可能となる。
このSレンジのパドルシフトでは、アップシフト側は予め定められたエンジンストールを起こさない範囲内でアップシフトが可能であり、ダウンシフト側は予め定められたエンジンの過回転を起こさない範囲内でダウンシフトが可能である。
すなわち、Sレンジパドルシフトでは、パドルスイッチ6で選択された変速段(変速比)をホールドし、マニュアルトランスミッションに似た操作性を実現可能であり、スポーツ走行に適している。
シフトレバーをDレンジに保持したままパドルスイッチ6を操作すると、Dレンジパドルシフトに移行し、運転者の要求にある程度答えられる変速モードとなる。例えば、走行中多く使用される減速操作に対して、ステアリングから手を離さずにワンアクション操作を可能にする。
すなわち、Dレンジパドルシフトはパドルスイッチ6を操作するワンアクションでアップシフト又はダウンシフト可能とし、燃費と動力性能の両立を狙ったものである。
Dレンジパドルシフトでは、アクセルペダルを急激に踏み込むことによりキックダウンを可能としており、後に説明する車両のクルーズ判断で、Dレンジの自動変速モードに自動復帰するようにしている。
図3を参照すると、本発明の変速制御に採用するのに適したインストルメントパネル8のメータ部分の表示例が示されている。図3(A)はSレンジパドルシフトを示しており、例えば5速を選択した場合には、Sが点灯し、M5が表示される。図3(B)はDレンジパドルシフトを示しており、例えば5速を選択した場合には、Dが点灯し、5が表示される。
図4は本発明実施形態の変速制御装置の概略的システム構成図である。図4において、12はエンジン、14は自動変速機であり、エンジン12の出力は自動変速機14を介して図示しない駆動輪へ伝達される。
自動変速機14は、トルクコンバータ16と多段変速歯車機構18とから構成されている。このトルクコンバータ16は、図示を省略したロックアップクラッチを備えており、ロックアップ用のソレノイド20を制御することにより、ロックアップクラッチがオン(締結)オフ(締結解除)される。
多段変速歯車機構18は、本実施形態では前進5段とされ、既知のように変速操作手段としての複数個の変速用ソレノイド22の励磁、消磁の組み合わせを変更することにより、所望の速度段が設定される。勿論、上記各ソレノイド20,22は、ロックアップ用或いは変速用の油圧式アクチュエータの作動態様を切り替えるものである。
符号24はマイクロコンピュータを利用した制御ユニット(ECU)であり、スロットル開度センサ26、車速センサ28及びギヤ位置センサ30からの信号が制御ユニット24に入力される。
スロットル開度センサ26は、スロットル弁32の開度即ちスロットル開度を検出するものである。車速センサ28は車速を検出し、ギヤ位置センサ30は自動変速機14の現在のギヤ位置、即ち変速段を検出するものである。
制御ユニット24には更に、シフトレバー位置2が入力されると共に、パドルスイッチ6のアップシフトスイッチ6a又はダウンシフトスイッチ6bの信号が入力される。制御ユニット24からは、ソレノイド20に対してロックアップクラッチのオン、オフ用の制御信号が、またソレノイド22に対して変速制御用の信号が出力される。
制御ユニット24は、基本的にはCPU、ROM、RAM、クロック(ソフトタイマー)を備えるほか、A/D変換器或いはD/A変換器、さらには入出力インターフェースを有するが、これらはマイクロコンピュータを利用する場合の既知の構成なので、その説明は省略する。
次に、図5を参照して、Dレンジパドルシフト制御の概要について説明する。まず、シフトレバーがDレンジに入っており、アクセル又はスロットルが全閉で車両が4速で走行しているものとする。
Aでダウンシフトスイッチ6bが押されると、Dレンジパドルシフトに移行し、3速にダウンシフトすると共に、表示メータ部分の7セグメントランプが点灯する。Bでアクセルペダルを踏み込むと、キックダウンが作動し2速にダウンシフトすると共に7セグメントランプが消灯する。Cでアクセルペダルを戻すと、元のホールド段まで、即ち3速にアップシフトする。
Dでアップシフトスイッチ6aを押すと、4速にアップシフトすると共に7セグメントランプが点灯する。そして、Eで車両がクルージング走行状態であると判定されると、Dレンジの自動変速モードに復帰し、自動的に5速にアップシフトすると共に7セグメントランプが消灯する。
本発明のDレンジパドルシフト制御は(1)Dレンジでのワンアクションのパドルスイッチ操作でアップシフト又はダウンシフトが可能であり、(2)Dレンジパドルシフト制御中もキックダウンを受け付け、(3)車両のクルーズ判定でDレンジの自動変速モードに自動復帰することを特徴とする。
Dレンジパドルシフト制御は、下記のような走行条件において大変有効である。
(a)前車との車間が近づき、軽い減速が必要なとき
(b)コーナリング手前での軽い減速が必要なとき
(c)ブレーキペダルとの併用による強い減速が必要なとき
以上がDレンジパドルシフト制御の全体的概要であるが、次に図6の原理ブロック図を参照して、本発明に係る部分の制御について説明する。
図6の原理ブロック図を参照すると、本発明の自動変速機の変速制御装置は、Dレンジ34に設定すべき変速段又は変速比を走行状態に応じて設定された第1の変速特性により変速動作を行う第1自動変速モード36と、運転者のパドルスイッチ6の操作によって指示された変速動作を行う第1手動変速モード38とを備えている。Dレンジ34の第1自動変速モード36は、例えば最高変速段が5速の自動変速を行う。
Sレンジ40は、設定すべき変速段又は変速比を走行状態に応じて設定された第2の変速特性により変速動作を行う第2自動変速モード42と、運転者のパドルスイッチ6の操作によって指示された変速動作を行う第2手動変速モード44とを備えている。Sレンジ40の第2自動変速モード42は、例えば最高変速段が3速又は4速の自動変速を行う。
遅延手段46はDレンジ34での第1手動変速モード38中に、運転者によるSレンジ40への操作があった場合に、該操作があったときから予め定めた所定時間の間、第1手動変速モード38から第2自動変速モード42への移行を遅延する。
本発明によると、第1手動変速モード(Dレンジでの手動変速モード)38中に、運転者によるSレンジ位置40への操作があり、パドルスイッチ6の入力がない場合に、遅延手段46により予め定めた所定時間の間、第1手動変速モード38から第2自動変速モード42への移行を遅延させるため、DレンジからSレンジへの操作に伴う不要なアップシフトを防止することができ、運転者に違和感を与えることを防止することができる。
遅延手段46により遅延された所定時間経過後は、Sレンジでの第2自動変速モードでの自動変速か、アップシフトスイッチ6a又はダウンシフトスイッチ6bが操作されると、エンジンの過回転がなく、且つエンジンストールが起こらない範囲で手動変速を許容する。
次に、図7乃至図15のフローチャートを参照して本発明実施形態に係るDレンジパドル変速の全体制御について説明する。図7は本発明の変速制御のメインルーチンを示すフローチャートである。
まずステップS10において、ダウンシフト中か否かを判定し、肯定判定の場合にはステップS11へ進んでダウンシフト時のSPDL(Dパドル制御による目標変速段)決定処理を実行する。
ステップS10が否定判定の場合には、ステップS12に進んでアップシフト中か否かを判定する。アップシフト中と判定された場合には、ステップS13へ進んでアップシフト時のSPDL決定処理を実行する。
ステップS12が否定判定の場合には、ステップS14へ進んでトランスミッションが定常中か否かを判定する。ステップS14が肯定判定の場合には、ステップS15へ進んで定常時のSPDL決定処理を実行する。
一方、ステップS14が否定判定の場合及びステップS11,S13,S15の処理が終了したならば、ステップS16へ進んでDパドル制御解除判断処理を実行する。
次に、図8及び図9のフローチャートを参照して、定常時のSPDL決定処理の詳細について説明する。まず、ステップS20でダウンシフトスイッチ6bの入力があるか否かを判定する。
ダウンシフトスイッチ6bの入力があった場合には、1速定常走行以外は、Dパドルホールド制御に移行する。即ち、通常のアップシフト特性線を高車速側に所定量変位させ、車両の走行状態がアップシフト信号を出力すべき状態になった場合にアップシフト信号の出力を所定時間遅延させ、この所定の遅延時間後に車両がアップシフト信号を出力すべき状態を継続しているときには、1回のアップシフト信号の出力を許可する。
ステップS20でダウンシフトスイッチ6bの入力ありと判定された場合には、ステップS21へ進んで1速定常走行か否かを判定する。ステップS21で1速定常走行と判定された場合には、ステップS22へ進んでDパドル制御中フラグが立っているか否か、すなわちDパドル制御中か否かを判定する。
Dパドル制御中でないと判定された場合には、ステップS24へ進んでディスプレイ点灯時間を決定する7セグメントディスプレイ点灯タイマをセットし、ステップS25で7セグメントディスプレイ点灯フラグをセットし、インストルメントパネルのメータ表示部に設けられている7セグメントディスプレイに「1」を点滅表示させる。
ステップS22でDパドル制御中と判定された場合には、ステップS23へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。即ち、1速定常走行中は、Dパドル制御中か否かに拘わらず、当然のことながらダウンシフトスイッチ6b操作による変速は受け付けない。
ステップS21で1速定常走行中でないと判定された場合には、ステップS26へ進んで規定車速以下か否かを判定する。この規定車速は変速段毎に異なる車速に設定される。この規定車速はダウンシフトした場合にエンジンの過回転を防止可能な車速に設定される。
ステップS26で規定車速以下と判定された場合には、ダウンシフトを許可することになり、ステップS27へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段−1に上書きし、ステップS28でパドル変速中フラグをセットする。
一方、ステップS26で規定車速より車速が高いと判定された場合には、ステップS29へ進んで7セグメントディスプレイ点灯フラグがセットされているか否か、すなわちディスプレイが点灯されているか否かを判定する。
フラグがセットされていると判定された場合には、ステップS30へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きし、ステップS31で7セグメントディスプレイ点滅タイマをセットし、ディスプレイを点滅表示させる。
一方、ステップS29で7セグメントディスプレイ点灯フラグがセットされていないと判定された場合には、ステップS32でパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。
ステップS23、ステップS28、ステップS31、ステップS32の処理の後には、ステップS33へ進んで、Dパドル制御中フラグをセットし、7セグメントディスプレイ点灯フラグをセットする。
次いで、図9のステップS34に進んで、アップシフトスイッチ6aの入力が有るか否かを判定する。アップシフトスイッチ6aの入力が有りと判定された場合には、ステップS35へ進んで5速定常走行か否かを判定する。
5速定常走行と判定された場合には、ステップS36へ進んでDパドル制御中フラグがセットされているか否か、すなわちDパドル制御中か否かを判定する。Dパドル制御中フラグがセットされていない場合、すなわちDパドル制御中でない場合には、ステップS38へ進んで7セグメントディスプレイタイマをセットし、ステップS39で7セグメントディスプレイ点灯フラグをセットし、7セグメントディスプレイに「5」を点滅表示させる。
ステップS36でDパドル制御中フラグがセットされていると判定された場合、すなわちDパドル制御中と判定された場合には、ステップS37へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段、即ち5速に上書きする。
一方、ステップS35で5速定常走行でないと判定された場合には、ステップS40へ進んでシフトマップによるアップシフト可能領域か否かを判定する。すなわち、シフトマップ上取り得る最高変速段をS2、現在の変速段をSHとすると、S2≧SH+1か否かを判定する。
本実施形態では、シフトマップのダウンシフト線より高車速側でアップシフトを許可するようにして、早期アップシフト可能領域を拡大している。ステップS40でS2≧SH+1と判定された場合には、アップシフトを許可することになり、ステップS41へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段+1に上書きし、ステップS42でパドル変速中フラグをセットする。
ステップS40でS2<SH+1と判定された場合には、アップシフトは許可しない。この場合、ステップS43で7セグメントディスプレイ点灯フラグがセットされているか否かを判定する。
セットされていると判定された場合には、ステップS44に進んでパドルシフト変速目標段を現在の変速段に上書きし、ステップS45で7セグメントディスプレイ点滅タイマをセットし、7セグメントディスプレイに現在の変速段+1を点滅表示させる。
一方、ステップS43で7セグメントディスプレイ点灯フラグがセットされていないと判定された場合には、ステップS46へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。
ステップS37、ステップS42、ステップS45、ステップS46の処理終了後、ステップS47へ進んでDパドル制御中フラグをセットし、7セグメントディスプレイ点灯フラグをセットして、本処理を終了する。
次に、図10及び図11のフローチャートを参照して、アップシフト中のSPDL決定処理について説明する。まず、ステップS50でダウンシフトスイッチ6bの入力が有るか否かを判定する。
ダウンシフトスイッチ6bの入力があった場合には、Dパドルホールド制御に移行する。即ち、通常のアップシフト特性線を高車速側に所定量変位させ、車両の走行状態がアップシフト信号を出力すべき状態になった場合にアップシフト信号の出力を所定時間遅延させ、この所定の遅延時間後に車両がアップシフト信号を出力すべき状態を継続しているときには、1回のアップシフト信号の出力を許可する。
ステップS50でダウンシフトスイッチ6bの入力有りと判定された場合には、ステップS51へ進んで規定変速段以下か否かを判定する。例えば、この規定変速段は2速に設定する。即ち、1−2アップシフト中にダウンシフトを許可すると、車体挙動が不安定になるのでダウンシフトを許可させない。
ステップS51で規定段以下と判定された場合には、ステップS52へ進んで規定車速以下か否かを判定する。規定車速以下と判定された場合には、ステップS53へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。即ち、現在の変速段を維持する。
ステップS52で規定車速より車速が高いと判定された場合には、ステップS54へ進んでDパドル制御中フラグがセットされているか否か、即ちDパドル制御中か否かを判定する。
Dパドル制御中でない場合には、ステップS53へ進み、Dパドル制御中と判定された場合には、ステップS55へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。即ち、現在の変速段を維持して、ステップS56で7セグメントディスプレイ点滅タイマをセットし、7セグメントディスプレイに現在の変速段−1を点滅表示させる。
ステップS51で規定ギヤ段よりギヤ段が高いと判定された場合には、ステップS57へ進んで規定車速以下か否かを判定する。この規定車速は図8のステップS26で説明したように、各変速段毎に設定される。
ステップS57で規定車速以下と判定された場合には、ステップS58へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段−1に上書きする。即ち、ダウンシフトを許可する。そして、ステップS59でパドル変速中フラグをセットする。
ステップS57で車速が規定車速より大きいと判定された場合には、エンジンの過回転を防止するためにダウンシフトを許可しない。この場合は、ステップS60で7セグメントディスプレイ点灯フラグがセットされているか否かを判定する。
すなわち、7セグメントディスプレイが点灯中か否かを判定し、点灯中と判定された場合にはステップS61へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。即ち、現在の変速段を維持し、ステップS62で7セグメントディスプレイ点滅タイマをセットし、7セグメントディスプレイに現在の変速段−1を点滅表示させる。
ステップS60で7セグメントディスプレイ点灯フラグがセットされていないと判定された場合、即ち7セグメントディスプレイが点灯中でない場合には、ステップS63へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。即ち、現在の変速段を維持する。
ステップS53、ステップS56、ステップS59、ステップS62、ステップS63の処理終了後、ステップS64へ進んでDパドル制御中フラグをセットし、7セグメントディスプレイ点灯フラグをセットする。
次いで、図11のステップS65でアップシフトスイッチ6aの入力が有るか否かを判定する。アップシフトスイッチ6aの入力有りと判定された場合には、ステップS66に進んで現在自動変速モードで4−5アップシフト中か否かを判定する。
4−5アップシフト中と判定された場合には、ステップS67へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。即ち、アップシフト中はパドルシフトによるアップシフトを許可しない。
ステップS66で4−5アップシフト中でないと判定された場合には、ステップS68へ進んでシフトマップによるアップシフト可能領域か否かを判定する。すなわちS2≧SH+1か否かを判定する。
ステップS68でアップシフト可能領域と判定された場合は、ステップS69へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。即ち、アップシフト可能領域と判定されても、アップシフト中はパドルスイッチ6aによるアップシフトは許可しない。
ステップS68でアップシフト可能領域でないと判定された場合には、ステップS70へ進んで7セグメントディスプレイ点灯フラグがセットされているか否か、即ち7セグメントディスプレイが点灯中か否かを判定する。
ディスプレイ点灯中と判定された場合には、ステップS71でパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きし、ステップS72で7セグメントディスプレイ点滅タイマをセットし、7セグメントディスプレイを現在の変速段+1を点滅表示させる。
ステップS70で7セグメントディスプレイが点灯中でないと判定された場合には、ステップS73でパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。
ステップS67、ステップS69、ステップS72、ステップS73の処理終了後、ステップS74に進んでDパドル制御中フラグをセットし、7セグメントディスプレイ点灯フラグをセットして、本処理を終了する。
次に、図12及び図13のフローチャートを参照して、ダウンシフト時のSPDL決定処理について説明する。まず、ステップS80でダウンシフトスイッチ6bの入力が有るか否かを判定する。
ダウンシフトスイッチ6bの入力があった場合には、Dパドルホールド制御に移行する。即ち、通常のアップシフト特性線を高車速側に所定量変位させ、車両の走行状態がアップシフト信号を出力すべき状態になった場合にアップシフト信号の出力を所定時間遅延させ、この所定の遅延時間後に車両がアップシフト信号を出力すべき状態を継続しているときには、1回のアップシフト信号の出力を許可する。
ステップS80でダウンシフトスイッチ6bの入力ありと判定された場合には、ステップS81へ進んで現在のダウンシフトがパドルスイッチ操作によるダウンシフトか否かを判定する。
ステップS81が否定判定の場合には、シフトマップによる自動ダウンシフトであるか或いはパドルスイッチによるダウンシフトをウエイト中となり、ステップS82へ進んでパドルシフト中フラグがセットされているか否かを判定する。
パドルシフト中フラグがセットされていると判定された場合には、パドルスイッチによるダウンシフトをウエイト中となり、フラグがセットされていないと判定された場合には、自動変速モードでのダウンシフトとなる。
自動変速モードでのダウンシフトと判定された場合には、ステップS83へ進んでアクセル開度が規定値以下か否かを判定する。即ち、アクセル開度が全閉状態に近いか否かを判定する。アクセル開度が規定値以下と判定された場合には、ステップS84へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。
ステップS81で現在のダウンシフトがパドルスイッチ操作によるダウンシフトと判定された場合には、パドルスイッチの二度押しと判定されたこととなり、ステップS85へ進んで2−1ダウンシフトか否かを判定する。2−1ダウンシフトと判定された場合には、ステップS86へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段、すなわち1速に上書きする。
ステップS85が否定判定の場合には、3−2ダウンシフト、4−3ダウンシフト又は5−4ダウンシフトの何れかとなる。この場合には、ステップS87へ進んで規定車速以下か否かを判定する。この規定車速はダウンシフトした場合にエンジンの過回転を防止可能な車速であり、図8のステップS26で説明したように各変速段毎に規定されている。
ステップS87で規定車速以下と判定された場合には、ステップS88へ進んで3−2ダウンシフトか否かを判定する。3−2ダウンシフトと判定された場合には、ステップS89へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段、2速に上書きする。即ち、パドルスイッチ6b二度押しの3−1ダウンシフトは車体挙動変化が大きくなる恐れがあるので許可しない。
一方、ステップS88が否定判定の場合には、4−3ダウンシフト、5−4ダウンシフトであり、ステップS90へ進んで現在の車速が1回目のダウンシフト時の車速以下かを判定する。ステップS90が肯定判定の場合には、ステップS91へ進んでアクセル開度が規定値以下か否かを判定する。
ステップS91でアクセル開度が規定値以下と判定された場合には、ステップS92へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段−1に上書きする。即ち、4−2ダウンシフト又は5−3ダウンシフトを許可する。そして、ステップS93でパドルシフト中フラグをセットする。
ステップS90で規定車速よりも車速が高いと判定された場合及びステップS91でアクセル開度が規定値より大きいと判定された場合には、ステップS89でパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。
一方、ステップS87で車速が規定車速より高いと判定された場合には、パドルスイッチによるダウンシフトを許可することはなく、ステップS94でパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。
ステップS84、ステップS86、ステップS89、ステップS93、ステップS94の処理終了後、ステップS95へ進んでDパドル制御中フラグをセットし、7セグメントディスプレイ点灯フラグをセットする。
次いで、図13のステップS96へ進んでアップシフトスイッチ6aの入力が有るか否かを判定する。アップシフトスイッチ6aの入力有りと判定された場合には、ステップS97へ進んで現在のダウンシフトがダウンシフトスイッチ6bの操作によるダウンシフトか否かを判定する。
ステップS97が否定判定の場合には、現在のダウンシフトがシフトマップによる自動ダウンシフトであるか、又はパドルスイッチ操作によるダウンシフトのウエイト中となる。この場合には、ステップS98へ進んでパドル変速中フラグがセットされているか否かを判定する。
ステップS98が否定判定の場合には、自動変速モードでのダウンシフトと判定されたことになり、ステップS99へ進んでアクセル開度が規定値以下か否かを判定する。即ち、アクセル開度が全閉に近いか否かを判定する。アクセル開度が規定値以下と判定された場合には、アップシフトを許可せず、ステップS100へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。
ステップS98でパドル変速中フラグがセットされていると判定された場合には、パドルスイッチ操作によるダウンシフトウエイト中と判定されたことになり、アップシフトを許可せず、ステップS101へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きする。
一方、ステップS97で現在のダウンシフトがパドルスイッチ操作によるダウンシフトと判定された場合には、ステップS102に進んでシフトマップによるアップシフト可能領域か否かを判定する。即ちS2≧SH+1か否かを判定する。
ステップS102でアップシフト可能領域と判定された場合には、ステップS103へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段+1に上書きする。即ち、例えば4−3ダウンシフト時には4速に戻すという処理をここで行っている。次いで、ステップS104でパドル変速中フラグをセットする。
ステップS102でアップシフト可能領域にないと判定された場合には、アップシフト不許可となり、ステップS105へ進んでパドルシフト目標変速段を現在の変速段に上書きし、ステップS106で7セグメントディスプレイ点滅タイマをセットし、7セグメントディスプレイを現在の変速段+1を点滅表示させる。
ステップS100、ステップS101、ステップS104、ステップS106の処理終了後、ステップS107でDパドル制御中フラグをセットし、7セグメントディスプレイ点灯フラグをセットし、本処理を終了する。
次に、図14のフローチャートを参照して、Dパドル制御解除判断処理について説明する。まず、ステップS110でアップシフトスイッチ6a又はダウンシフトスイッチ6bの入力があるか否かを判定する。
入力なしと判定された場合には、ステップS111へ進んでDパドル制御中か否か、すなわちDパドル制御中のフラグがセットされているか否かを判定する。ステップS111でDパドル制御中フラグがセットされていると判定された場合には、ステップS112へ進んでタイマ1が所定時間経過したか否かを判定する。
このタイマ1は最高段到達時制御解除タイマであり、後で説明するステップS112,S123を実行する毎に所定時間にセットされる。本実施形態では、最高段は5速である。ステップS112でタイマ1が所定時間経過していないときは、ステップS113へ進んでアクセル開度が規定値以下か否かを判定する。
ステップS113でアクセル開度が規定値より大きいと判定された場合、すなわちアクセルオンと判定された場合には、ステップS114へ進んで車速の変化量(ΔV)が規定範囲内か否かを判定する。
車速の変化量が規定範囲内と判定された場合には、ステップ115へ進んでスロットル変化量が規定範囲内か否かを判定する。スロットル変化量が規定範囲内と判定された場合には、ステップS116へ進んでタイマ2が所定時間経過したか否かを判定する。
このタイマ2は、クルーズ条件による制御解除タイマであり、ステップS113が肯定判定の場合、ステップS114が否定判定の場合、或いはステップS115が否定判定の場合にステップS118へ進んでタイマ2がセットされる。
すなわち、アクセル開度が規定値より大きく、車速の変化量が規定範囲内で、且つスロットル変化量が規定範囲内の場合にクルーズ走行中と判定され、クルーズ走行が開始されてからタイマ2で規定された所定時間が経過すると、ステップS117へ進んでDパドル制御中フラグ及びDパドル制御関連パラメータをリセットし、自動変速モードに移行する。
ステップS112でタイマ1が所定時間経過したと判断された場合にも、ステップS117へ進んでDパドル制御を解除する。すなわち、最高段到達後タイマ1で規定される所定時間が経過すると、Dパドル制御は解除される。上述したステップS110〜ステップS118がDパドル制御解除判断部を構成する。
ステップS110が肯定判定の場合、或いはステップS117又はステップS118の処理終了後、ステップS119へ進みDパドル制御中フラグがセットされているか否か、すなわちDパドル制御中か否かを判定する。
ステップS119でDパドル制御中と判定された場合には、ステップS120へ進み、アップシフトスイッチ6a又はダウンシフトスイッチ6bの入力があるか否かを判定する。
ステップS120でアップシフトスイッチ6a又はダウンシフトスイッチ6bの入力なしと判定された場合には、ステップS121へ進み最高ギヤ段に到達したか否かを判定する。
最高ギヤ段(本実施形態の場合5速)に到達していない場合には、ステップS122でタイマ1を所定時間にセットする。ステップS121で最高ギヤ段に到達したと判定された場合には、リターンする。
一方、ステップS120でアップシフトスイッチ6a又はダウンシフトスイッチ6bの入力有りと判定された場合には、ステップS123へ進んでタイマ1を所定時間にセットする。
また、ステップS119でDパドル制御中でないと判定された場合には、ステップS124へ進んでタイマ1をリセットする。ステップS119〜ステップS124が5速到達後Dパドル制御解除タイマセット/リセット判断部を構成する。
次に、図15のフローチャートを参照して、DレンジからSレンジへ切り替え時の、本発明の変速制御について説明する。まず、ステップS130でSレンジか否かを判定する。Sレンジと判定された場合には、ステップS131へ進んでパドルスイッチ操作ありか否か、即ちアップシフトスイッチ6a又はダウンシフトスイッチ6bの入力ありか否かを判定する。
ステップS131でパドルスイッチの入力ありと判定された場合には、パドルスイッチの操作に応じた変速制御を実行する。即ち、アップシフト又はダウンシフトを実行する。
ステップS131でパドルスイッチの入力が無いと判定された場合には、ステップS132へ進んで所定車速以上か否かを判定する。この所定車速は、例えば10km/hである。
ステップS132で所定車速以上と判定された場合には、ステップS134へ進んでDパドル制御中か否かを判定する。Dパドル制御中と判定された場合には、ステップS135へ進んでDレンジからSレンジへの切り替えホールドタイマーが経過したか否かを判定する。このタイマーは例えば約2秒に設定される。
ステップS135でホールドタイマーが経過していないと判定された場合には、ステップS136へ進んで現在のギヤ段、即ちDパドル制御中のギヤ段をホールドする。ステップS135でホールドタイマーが経過したと判断された場合には、ステップS137へ進んでギヤ段のホールドを解除し、Sレンジのシフトマップに従った自動変速を実行する。
一方、ステップS134でDパドル制御中でないと判定された場合には、ステップS138へ進んでアップシフト時にDレンジからSレンジへの切り替えホールドタイマーが経過したか否かを判定する。このタイマーも例えば約2秒に設定される。
ステップS138でタイマー未経過と判定された場合には、ステップS139へ進んでSレンジへ切り替え操作されたときのDレンジ自動変速での変速ギヤ段をホールドする。ステップS138でタイマーが経過したと判定された場合には、ステップS140へ進んでギヤ段のホールドを解除し、Sレンジのシフトマップに従ったギヤ段に変速する。
一方、DレンジからSレンジへシフトレバーを操作したとき、Sレンジのシフトマップに従ってダウンシフトとなる場合には、ステップS138の判定をすることなく、ダウンシフトを許容する。
図15のフローチャートを参照して説明した本発明実施形態の変速制御では、Dパドル制御中に運転者によりSレンジへのシフトレバーの操作があった場合には、シフトレバーの操作があったときからホールドタイマーが経過する所定時間の間、Dパドル制御でのギヤ段をホールドしてSレンジでの自動変速モードへ移行しないため、DレンジからSレンジへのシフトレバーの操作に伴う不要なアップシフトを防止することができ、アップシフトに伴う運転者の違和感を防止することができる。
シフトレバーのシフト位置を示す図である。 ステアリングホイールに設けられたパドルスイッチを示す図である。 図3(A)はSレンジパドルシフトのメータ部分の表示例であり、図3(B)はDレンジパドルシフトのメータ部分の表示例を示す図である。 本発明実施形態に係る変速制御装置の概略的システム構成図である。 Dレンジパドルシフト制御の概要を説明する説明図である。 本発明の原理を示す原理ブロック図である。 本発明のDレンジパドルシフト制御のメインルーチンを示すフローチャートである。 定常時のSPDL(Dパドル制御による目標変速段)決定処理を示すフローチャートである。 定常時のSPDL決定処理を示すフローチャートである。 アップシフト中のSPDL決定処理を示すフローチャートである。 アップシフト中のSPDL決定処理を示すフローチャートである。 ダウンシフト中のSPDL決定処理を示すフローチャートである。 ダウンシフト中のSPDL決定処理を示すフローチャートである。 アップシフト中のSPDL決定処理を示すフローチャートである。 DレンジからSレンジに切り替え時の本発明の変速制御を示すフローチャートである。
符号の説明
6 パドルスイッチ
6a アップシフトスイッチ
6b ダウンシフトスイッチ
34 Dレンジ
36 第1自動変速モード
38 第1手動変速モード
40 Sレンジ
42 第2自動変速モード
44 第2手動変速モード
46 遅延手段

Claims (2)

  1. 設定すべき変速段又は変速比を走行状態に応じて設定された第1の変速特性により変速動作を行う第1自動変速モードと、アップシフトスイッチ又はダウンシフトスイッチの操作により指示された変速動作を行う手動変速モードとを有する第1レンジと、
    設定すべき変速段又は変速比を走行状態に応じて設定された第2の変速特性により変速動作を行う第2自動変速モードを有する第2レンジとを備え、
    前記第2レンジ位置は、前記第1レンジ位置に対して、運転者の手前側に配置されている自動変速機の変速制御装置において、
    前記手動変速モードでは、手動による変速制御中はシフトアップの変速信号を出力すべき走行状態となった場合でも該シフトアップの変速信号の出力を前記車両の走行状態に基づいて所定の時間遅延させる第1遅延手段と、
    前記第1レンジから運転者による前記第2レンジ位置への操作があった場合には、該操作があったときから予め定めた所定時間の間、前記手動変速モードから前記第2自動変速モードへの移行を遅延する第2遅延手段とを具備し、
    該操作があったときの前記第2の変速特性がシフトアップの時は前記第2遅延手段による前記第2自動変速モードへの移行の遅延を実行し、
    該操作があったときの前記第2の変速特性がシフトダウンの時は前記第2自動変速モードへの移行を実行することを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 前記第1レンジの前記手動変速モード中に、運転者による前記第2レンジ位置への操作があった場合には、前記第2遅延手段による自動変速モード移行の遅延を実行することを特徴とする請求項1記載の自動変速機の変速制御装置
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