JPH11256445A - 糸条の流体処理装置、および、交絡したフィラメントからなる糸条 - Google Patents

糸条の流体処理装置、および、交絡したフィラメントからなる糸条

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JPH11256445A
JPH11256445A JP6324298A JP6324298A JPH11256445A JP H11256445 A JPH11256445 A JP H11256445A JP 6324298 A JP6324298 A JP 6324298A JP 6324298 A JP6324298 A JP 6324298A JP H11256445 A JPH11256445 A JP H11256445A
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hole
fluid
axis
outlet
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JP6324298A
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Teruaki Saijo
照章 西城
Takao Sano
高男 佐野
Koji Shimada
浩司 島田
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】交絡性能が良く、かつ、製作精度にばらつきが
出にくい糸条の流体処理装置(交絡ノズル)、および、
この装置を用いて生産される交絡度ばらつきの少ない交
絡したフィラメントからなる糸条(交絡糸条)を提供す
る。 【解決手段】糸条通過孔と該糸条通過孔に流体出口を有
する流体噴射孔とからなる糸条の流体処理装置におい
て、該流体噴射孔が、ストレート孔と該ストレート孔の
終端から該流体出口の区間位置する広がり孔とを有し、
該広がり孔の前記糸条通過孔の軸線方向の孔幅が、前記
ストレート孔の終端から徐々に拡大されている糸条の流
体処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行している多数
本のフィラメントから構成される糸条に、流体を噴射せ
しめ、糸条を構成しているフィラメント間に交絡を付与
するための糸条の流体処理装置、および、この糸条の流
体処理装置を用いて製造される交絡したフィラメントか
らなる糸条に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高分子重合体を紡糸して得られる多数本
のフィラメントからなる糸条は、そのままでは、フィラ
メント間の集束性に乏しい。そのため、糸条に集束性を
付与する必要がある。糸条に集束性を付与する手段とし
て、従来から、糸条に撚りを付与する方法(撚糸)、糸
条に糊を付与する方法(糊付け)、あるいは、糸条を流
体により処理しフィラメント間に交絡を付与する方法
(流体交絡)が、用いられている。
【0003】特に、流体交絡は、紡糸されたままの糸条
への集束性付与や糸条への嵩高性付与を行う場合、所望
の特性を付与し易く、また、設備的にも簡便であるた
め、糸条の製造工程で、良く用いられている。
【0004】かかる流体交絡のための糸条の流体処理装
置は、交絡処理装置、交絡ノズル、インターレースノズ
ルなどと呼ばれている。
【0005】従来のかかる交絡ノズルは、ノズルブロッ
ク(NB)と、該ノズルブロック(NB)に設けられ、
該ノズルブロック(NB)の外表面に糸条入口(Iy)
と糸条出口(Oy)とを有する糸条通過孔(Yp)と、
前記ノズルブロック(NB)に設けられ、前記ノズルブ
ロック(NB)の外表面に流体入口(If)を有し、前
記糸条通過孔(Yp)の内壁面に流体出口(Of)を有
する流体噴射孔(Fp)とからなる。
【0006】糸条は、所望の速度、張力で走行しながら
糸条通過孔(Yp)を通過し、この間に、所望の圧力、
速度、流量で流体噴射孔(Fp)から噴射される流体
(噴射流体)に遭遇する。それにより、糸条を構成して
いるフィラメントの相互の位置の変化が生じ、フィラメ
ント間に交絡が付与され、交絡したフィラメントからな
る糸条が得られる。
【0007】この糸条は、簡単には、交絡糸条と呼ばれ
ている。処理条件の選択により、糸条は、コンパクト糸
条となったり、バルキー糸条となる。また、フィラメン
トの交絡の程度を測定するための交絡度測定装置、ある
いは、フィラメントの嵩高の程度を測定する嵩高度測定
装置も知られている。
【0008】従来から、この交絡ノズルのフィラメント
の交絡性能を高めるために、その構造やその用い方につ
いて、種々の提案がなされてきた。
【0009】その例として、糸条通過孔(Yp)の横断
面の形状や大きさをその長手方向に変化させた交絡ノズ
ルが提案されている。また、より高い交絡度を得るため
に、流体噴射孔(Fp)の横断面を特異な形状とし、噴
射流体として臨界圧以上の圧縮性流体を用い、これを超
音速で走行糸条に当てることが提案されている。
【0010】これらの具体例は、特開昭54−3095
2号公報、特開昭48−1340号公報、あるいは、特
公昭36−10511号公報に開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】これら従来の交絡ノズ
ルは、流体噴射孔(Fp)に、横断面の狭小部(いわゆ
るのど部)を設け、流体の速度を上げることにより、得
られる交絡糸条の高交絡度を達成しようとするものであ
る。
【0012】しかしながら、流体噴射孔(Fp)は、数
ミリ程度の径を有する細穴であるため、製作精度の高い
のど部を設けることは、かなり困難である。そのため、
製作する多数の交絡ノズル間で、交絡性能にばらつきを
生じる。その結果、交絡糸条の生産現場で多数使用され
る交絡ノズル間での交絡性能のばらつきは、避けられな
い問題となっていた。
【0013】本発明の目的は、交絡性能が良く、かつ、
製作精度にばらつきが出にくい糸条の流体処理装置(交
絡ノズル)、および、この装置を用いて生産される交絡
度ばらつきの少ない交絡したフィラメントからなる糸条
(交絡糸条)を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の糸条の流体処理装置は、次の通りである。
【0015】第1の発明:ノズルブロック(NB)と、
該ノズルブロック(NB)に設けられ、該ノズルブロッ
ク(NB)の外表面に糸条入口(Iy)と糸条出口(O
y)とを有する糸条通過孔(Yp)と、前記ノズルブロ
ック(NB)に設けられ、前記ノズルブロック(NB)
の外表面に流体入口(If)を有し、前記糸条通過孔
(Yp)の内壁面に流体出口(Of)を有する流体噴射
孔(Fp)とからなる糸条の流体処理装置において、前
記流体噴射孔(Fp)が、ストレート孔(Sp)と広が
り孔(Ep)とを有し、(i)前記ストレート孔(S
p)は、前記流体噴射孔(Fp)の軸線を横切る方向の
断面における前記流体噴射孔(Fp)の孔面積および孔
形状が、前記流体噴射孔(Fp)の軸線方向に、所定の
区間に亘って、一定である孔であり、(ii)前記広がり
孔(Ep)は、前記ストレート孔(Sp)の軸線を第1
の軸線(ASp)とし、前記糸条通過孔(Yp)の軸線
を第2の軸線(AYp)とし、該第2の軸線(AYp)
に平行な線を基準線(APYp)とし、また、前記第1
の軸線(ASp)と前記基準線(APYp)とを含む面
を基準面(BP)としたとき、前記基準面(BP)にお
いて、前記基準線(APYp)の方向における前記流体
噴射孔(Fp)の孔幅(WaFp)が、前記ストレート
孔(Sp)の終端から前記流体出口(Of)までの区間
に亘って、徐々に増大している孔である、糸条の流体処
理装置。
【0016】この糸条の流体処理装置(交絡ノズル)
は、一定の長さのストレート孔(Sp)とこれに続く広
がり孔(Ep)を有するため、流体噴射孔(Fp)の流
体出口(Of)に向かい合う糸条通過孔(Yp)の壁面
およびその近傍部分に接する空間に、圧力の高い部分が
形成され、また、流体噴射孔(Fp)の流体出口(O
f)近傍の糸条通過孔(Yp)の壁面およびその近傍部
分に接する空間に、圧力の低い部分が形成され、フィラ
メント交絡処理性能が高くなることが見出された。この
点は、後に、第5図を用いて、説明される。
【0017】第2の発明:前記第1の発明において、前
記基準面(BP)に垂直な方向における、前記広がり孔
(Ep)の前記流体出口(Of)における最大孔幅(W
tOf)と前記糸条通過孔(Yp)の最大孔幅(WtY
p)とが、実質的に等しい糸条の流体処理装置。
【0018】このようにすることにより、交絡ノズルの
製作精度が、一層高められ、多数個の交絡ノズルを製作
しても、得られる交絡ノズルは、いずれもほぼ同じ交絡
性能を有するものとなる。
【0019】第3の発明:前記第1あるいは2の発明に
おいて、前記基準面(BP)における前記第1の軸線
(ASp)の方向の前記ストレート孔(Sp)の長さ
(Ls)と、前記基準面(BP)における前記基準線
(APYp)の方向の前記ストレート孔(Sp)の終端
の幅(WaSp)と、前記基準面(BP)における前記
第1の軸線(ASp)の方向の前記広がり孔(Ep)の
長さ(Le)と、前記基準面(Bp)における前記基準
線(APYp)の方向の前記流体出口(Of)の幅(W
aOf)とが、次式(I)および(II)の関係を満足す
る糸条の流体処理装置。
【0020】 Ls > Le > 2 x WaSp・・・・・・・・・・・・・・・(I) 0° < tan-1{(WaOf − WaSp)/(2 x Le)} < 20°・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(II) これらの数式を満足しない場合、次の現象が生じる場合
がある。
【0021】前記(I)式の前半の条件を満足しない場
合、すなわち、Ls≦Leの場合は、前記ストレート孔
(Sp)における噴射流体の直進性を維持することが難
しくなる場合があり、その場合、それに続く前記広がり
孔(Ep)による上記作用・効果が得られない。
【0022】前記(I)式の後半の条件を満足しない場
合、すなわち、Le≦2xWaSpの場合は、前記広が
り孔(Ep)による噴射流体の流路の拡大効果が減少す
る場合がある。この場合、前記広がり孔(Ep)による
上記作用・効果が得られない。
【0023】また、前記(II)式の後半の条件を満足し
ない場合、すなわち、tan-1{(WaOf − WaS
p)/(2 x Le)} の値を、Tとすると、T ≧
20°の場合は、前記糸条通過孔(Yp)の糸条入口
(Iy)あるいは糸条出口(Oy)の一方にのみ噴射流
体が流れる場合があり、その場合、噴射流体によるフィ
ラメント交絡処理作用が低下する。
【0024】前記(II)式において、T ≦ 15 °で
あることがより好ましい。
【0025】第4の発明:前記第1乃至3の発明のいず
れかにおいて、前記基準線(APYp)が、前記第2の
軸線(AYp)に一致している糸条の流体処理装置。
【0026】この構成により、交絡ノズルの製作がより
容易になり、製作精度も一層高められる。
【0027】第5の発明:前記第4の発明において、前
記基準面(BP)に垂直で、前記基準線(APYp)の
方向を向く面における前記流体噴射孔(Fp)の形状
が、長方形であり、前記基準面(BP)に垂直で、前記
基準線(APYp)の方向に垂直な面における前記糸条
通過孔(Yp)の形状が、長方形である糸条の流体処理
装置。
【0028】この構成により、交絡ノズルの製作がより
容易になり、製作精度も一層高められ、かつ、交絡ノズ
ルの組立、分解修理も容易になる。
【0029】第6の発明:前記第1乃至5の発明のいず
れかにおいて、前記第2の軸線(AYp)に垂直な面に
おける前記糸条通過孔(Yp)の面積が、前記糸条入口
(Iy)を含む糸条入口部および前記糸条出口(Oy)
を含む糸条出口部の少なくとも一方において拡大されて
いる糸条の流体処理装置。
【0030】この構成により、前記糸条入口(Iy)お
よび前記糸条出口(Oy)の一方あるいは双方からの交
絡処理に寄与した流体の排出が、より促進される。ま
た、これにより、処理条件を適切に選ぶことにより、フ
ィラメント間の交絡が嵩高になり、その場合、この交絡
ノズルは、嵩高の糸条の生産に適用される。
【0031】第7の発明:ノズルブロック(NB)と、
該ノズルブロック(NB)に設けられ、該ノズルブロッ
ク(NB)の外表面に糸条入口(Iy)と糸条出口(O
y)とを有する糸条通過孔(Yp)と、前記ノズルブロ
ック(NB)に設けられ、前記ノズルブロック(NB)
の外表面に流体入口(If)を有し、前記糸条通過孔
(Yp)の内壁面に流体出口(Of)を有する流体噴射
孔(Fp)とからなる糸条の流体処理装置において、前
記流体噴射孔(Fp)が、(i)前記流体噴射孔(F
p)の軸線を第1の軸線(AFp)とし、該第1の軸線
に垂直な線を第1の垂線(AtFp)とし、および、該
第1の垂線(AtFp)方向における前記第1の軸線
(AFp)から前記流体噴射孔(Fp)の壁面に至る距
離を第1の距離(LSp)としたとき、該第1の距離
(LSp)が、前記流体噴射孔(Fp)の流体出口(O
f)に向かう方向に、所定の区間に亘って、一定である
ストレート孔(Sp)、および、(ii)前記ストレート
孔(Sp)の軸線を第1の軸線(ASp)とし、前記糸
条通過孔(Yp)の軸線を第2の軸線(AYp)とし、
該第2の軸線(AYp)に平行な線を基準線(APY
p)とし、前記第1の軸線(AFp)と前記基準線(A
PYp)とを含む面を基準面(BP)とし、該基準面
(BP)における前記第1の軸線(AFp)に垂直な線
を第2の垂線(AtBP)とし、および、該第2の垂線
(AtBP)方向における前記第1の軸線(AFp)か
ら前記流体噴射孔(Fp)の壁面に至る距離を第2の距
離(LEp)としたとき、少なくとも前記糸条入口(I
y)側および前記糸条出口(Oy)側のいずれか一方に
おいて、前記第2の距離(LEp)が、前記ストレート
孔(Sp)の終端から前記流体出口(Of)までの区間
に亘って、徐々に増大する広がり孔(Ep)を有する糸
条の流体処理装置。
【0032】この第7の発明は、前記第1の発明の主要
部を、別の見方から表現したものである。これら両発明
の本質は、同じである。
【0033】第8の発明:前記第1乃至7の発明に係る
いずれかの糸条の流体処理装置を用いて製造された交絡
したフィラメントからなる糸条。
【0034】この交絡糸条は、均整のとれた所望のフィ
ラメント交絡を有する。また、流体交絡処理工程間で
の、交絡糸条間の交絡性能のばらつきも実質的にない。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明において、流体噴射孔Fp
の軸線、ストレート孔Spの軸線、および、糸条通過Y
pの軸線とは、それぞれの孔の横断面形状がなす図形の
重心を通る線を云う。
【0036】本発明に係る糸条の流体処理装置におい
て、流体噴射孔(Fp)の広がり孔(Ep)の形成は、
複数の部材を用いて形成するのが好ましい。このように
することにより、広がり孔(Ep)の製作精度を高める
ことができる。
【0037】本発明に係る糸条の流体処理装置におい
て、流体噴射孔(Fp)の広がり孔(Ep)の、基準面
(BP)での断面における、壁面形状は、曲線、テー
パ、あるいは、階段状など種々の形状を採用することが
できるが、漸次なめらかに第1の軸線から遠ざかる形状
が好ましい。
【0038】本発明に係る糸条の流体処理装置におい
て、糸条通過孔(Yp)の軸線(第2の軸線(AY
p))に直角方向の糸条通過孔(Yp)の断面形状は、
円形、欠円形、半円形、長円形、楕円形、三角形、四角
形、その他の多角形など種類を問わない。
【0039】本発明に係る糸条の流体処理装置におい
て、流体噴射孔(Fp)のストレート孔(Sp)の軸線
(第1の軸線(ASp))に直角方向の断面形状は、種
々の形状で良いが、細孔であるため、四角形や円形が好
ましい。
【0040】本発明に係る糸条の流体処理装置におい
て、流体噴射孔(Fp)の数は、1穴、2穴、3穴、多
穴と数を問わない。流体噴射孔(Fp)の数は、交絡処
理をする糸条の種類および糸条に付与するフィラメント
交絡の種類と使用する噴射流体のエネルギーの大きさと
の関係で決められる。
【0041】本発明に係る糸条の流体処理装置におい
て、流体噴射孔(Fp)のストレート孔(Sp)の軸線
(第1の軸線(ASp))と糸条通過孔(Yp)の軸線
(第2の軸線(AYp))あるいは基準線(APYp)
とがなす角度は、30°〜150°が好ましく、高交絡
を得る場合は、60°〜120°が好ましく、90°が
より好ましい。また、フィラメント交絡を嵩高にする場
合は、10°〜60°が好ましい。
【0042】なお、糸条通過孔(Yp)の横断面形状、
流体噴射孔(Fp)の横断面形状および数、あるいは、
流体噴射孔(Fp)のストレート孔(Sp)の軸線(第
1の軸線(ASp))と糸条通過孔(Yp)の軸線(第
2の軸線(AYp))あるいは基準線(APYp)とが
なす角度については、US−A−4,251,904
(EP−A−11,441)が参考になる。
【0043】本発明に係る糸条の流体処理装置におい
て、糸条通過孔(Yp)および流体噴射孔(Fp)を形
成する部材の材質としては、走行する糸条や噴射流体に
対して耐久性がある材質であればよく、金属、セラミッ
クス、ガラス、あるいは、他の材質のものに硬質膜をコ
ーティングしたものが用いられる。
【0044】本発明に係る糸条の流体処理装置(交絡ノ
ズル)を使用して交絡糸条を生産するに当たり用いられ
る噴射流体としては、従来の交絡糸条の生産で通常用い
られている噴射流体が、用いられる。この噴射流体とし
て、常温あるいは加熱された圧縮空気、あるいは、スチ
ーム等がある。噴射流体は、その供給源から導出され流
体噴射孔(Fp)の流体入口(If)に結合された噴射
流体供給管により、流体噴射孔(Fp)に供給される。
【0045】以下、本発明に係る糸条の流体処理装置に
ついて、その実施例を用いて、図面を参照しながら、更
に説明する。
【0046】図1は、本発明の糸条の流体処理装置の一
例(第1実施例)の概略斜視図である。図2は、第1実
施例の正面図である。図3は、第1実施例の上面図であ
る。図4は、第1実施例の縦断面図である。
【0047】図1乃至図4において、糸条の流体処理装
置1は、ノズルブロックNBからなる。該ノズルブロッ
クNBは、5個のピースから構成されている。右ピース
2aと左ピース2bとは、所定の間隔をおいて位置す
る。下ピース3と、上前ピース4aと、上後ピース4b
とが、左および右ピース2a、2bに挟まれて位置す
る。下ピース3と上前および上後ピース4a、4bと
は、間隔をおいて位置する。上前ピース4aと上後ピー
ス4bとは、間隔をおいて位置する。これらの5個のピ
ースは、図示はされていないが、適切な結合手段、例え
ば、ネジあるいは接着剤により結合されている。
【0048】糸条通過孔Ypは、右および左ピース2
a、2b、下ピース3、および、上前および上後ピース
4a、4bの表面により囲まれて形成される空間により
形成される。糸条通過孔YpのノズルブロックNBの外
表面における前後の開口の一方が、糸条入口Iy、他方
が、糸条出口Oyである。
【0049】流体噴射孔Fpは、右および左ピース2
a、2b、および、上前および上後ピース4a、4b表
面により囲まれて形成される空間により形成される。流
体噴射孔FpのノズルブロックNBの外表面における開
口が、流体噴射孔Fpの流体入口Ifであり、流体噴射
孔Fpの糸条通過孔Ypの内壁面における開口が、流体
噴射孔Fpの流体出口Ofである。
【0050】流体噴射孔Fpは、ストレート孔Spと広
がり孔Epとを有する。
【0051】ストレート孔Spは、流体噴射孔Fpの軸
線を横切る方向の断面における流体噴射孔Fpの孔面積
および孔形状が、流体噴射孔Fpの軸線方向に、所定の
区間に亘って、一定である孔である。
【0052】広がり孔Epは、ストレート孔Spの軸線
を第1の軸線ASpとし、糸条通過孔Ypの軸線を第2
の軸線AYpとし、第2の軸線AYpに平行な線を基準
線APYpとし、また、第1の軸線ASpと基準線AP
Ypとを含む面を基準面BPとしたとき、基準面BPに
おいて、基準線APYpの方向における流体噴射孔Fp
の孔幅WaFpが、ストレート孔Spの終端から流体出
口Ofまでの区間に亘って、徐々に増大している孔であ
る。
【0053】第1実施例では、流体噴射孔Fpの孔幅W
aFpが、なめらかな湾曲をもって、徐々に増大するこ
とにより、広がり孔Epが、形成されている。
【0054】糸条の流体処理装置1の流体噴射孔Fpへ
の噴射流体の供給は、図示はされていないが、一端が、
噴射流体源に結合され、他端が、流体入口Ifに結合さ
れる噴射流体供給管によりなされる。走行糸条は、糸条
入口Iyから糸条通過孔Ypに入り、途中、噴射流体に
遭遇し、糸条出口Oyから外へ引き出される。これらの
点は、従来知られている糸条の流体処理手法と同じであ
る。
【0055】本発明に係る糸条の流体処理装置の特徴
は、図5および図6を用いて、説明される。図5は、第
1実施例における噴射流体の流動状況を模式的に示した
縦断面図である。図6は、第1実施例における糸条の交
絡状況を模式的に示した縦断面図である。
【0056】第5および6図において、流体入口Ifか
ら流体噴射孔Fpに流入した噴射流体5は、ストレート
孔Spを通過し、次いで、広がり孔Epを通過して、流
体出口Ofから、糸条通過孔Ypに噴出され、糸条通過
孔Yp中を走行している糸条6に衝突する。
【0057】このとき、噴射流体5の流れは、ストレー
ト孔Spにより噴射方向が規制され、かつ、その先に広
がり孔Epが存在することにより、流体出口Of付近に
おいて、基準線APYp(第2の軸線AYp)の方向に
拡げられる。そのため、流体出口Ofに向かい合う糸条
通過孔Ypの壁面近傍の空間に、圧力の高い領域7が形
成され、かつ、流体出口Ofの近傍の糸条通過孔Ypの
壁面近傍の空間に、圧力の低い領域8a、8bが形成さ
れる。
【0058】走行糸条6が、これら圧力の高い領域7お
よび圧力の低い領域8a、8bを通過する間に、糸条6
を構成しているフィラメント間に、従来よりも遥かに効
率的に、交絡が付与されることが、判明した。
【0059】第1実施例においては、基準面BPに垂直
な方向における流体噴射孔Fpの流体出口Of(広がり
孔Epの終端)の最大幅WtOfと糸条通過孔Ypの最
大孔幅WtYpとが、実質的に等しい。
【0060】第1実施例においては、基準線ApYp
が、第2の軸線AYpと一致している。
【0061】第1実施例においては、基準面BPに垂直
で、基準線APTp(第2の軸線AYp)の方向を向く
面における流体噴射孔Fpの形状が、長方形であり、基
準面BPに垂直で、基準線APTp(第2の軸線AY
p)の方向に垂直な面における糸条通過孔Ypの形状
が、長方形である。
【0062】図7は、本発明の糸条の流体処理装置の他
の一例(第2実施例)の縦断面図である。第2実施例
は、第1実施例における上前ピース4aおよび上後ピー
ス4bの広がり孔Ep部分を形成する面のなめらかな湾
曲形状を、上前ピース10aおよび上後ピース10bと
することにより、直線状、すなわち、テーパー形状に変
更したノズルブロックNBからなる糸条の流体処理装置
9である。第2実施例の他の点は、第1実施例と同じで
ある。第2の実施例でも、第1実施例と同様な作用が得
られる。ノズルブロックNBの製作上からは、第2実施
例の場合の方が、第1実施例に比べ、広がり孔Ep部分
の製作が容易であり、製作精度も良く、製作コストも安
い。
【0063】次に、前記式(I)および式(II)を、第
1実施例、および、第2実施例を用いて、説明する。
【0064】(a)基準面BP(第2および図3参照)
における第1の軸線ASp(図4および図7参照)の方
向におけるストレート孔Spの長さLs(図4および図
7参照)と、(b)基準面BPにおける基準線APYp
(第2の軸線AYp)(図4および図7参照)の方向の
ストレート孔Spの終端の幅WaSp(図4および図7
参照)と、(c)基準面BPにおける第1の軸線ASp
の方向における広がり孔Epの長さLe(図4および図
7参照)と、(d)基準面BPにおける基準線APYp
(第2の軸線AYp)の方向の流体出口Ofの幅WaO
f(図4および図7参照)とが、前記式(I)および式
(II)を満足することにより、これらの装置における、
先に説明した広がり孔Epの作用が、一層確実となる。
【0065】図8は、本発明の糸条の流体処理装置の他
の一例(第3実施例)の斜視図である。第3実施例は、
第1実施例の糸条通過孔Ypへの糸通し(糸掛け)操作
を簡便にするため、第1実施例における右ピース2a
が、上下に分割され、これらが間隔をおいて位置せしめ
られてなるノズルブロックNBからなる糸条の流体処理
装置11である。上右ピース12aと下右ピース12b
との間の間隙が、糸掛けスリット13である。このよう
な糸掛けスリット13自体は、従来の交絡ノズルにおい
て、よく用いられている。第3実施例の他の部分は、第
1実施例と同じである。
【0066】図9は、本発明の糸条の流体処理装置の他
の一例(第4実施例)の斜視図である。図10は、第4
実施例の縦断面図で、糸条の交絡状況も併せて模式的に
示されている。図11は、第4実施例の横断面図であ
る。第9、10および11図において、糸条の流体処理
装置14のノズルブロックNBは、2個のピースからな
る。ベースピース15の上面に、ノズルピース16が、
載せられている。ベースピース15とノズルピース16
とは、適切な結合手段(図示せず)により結合されてい
る。ノズルピース16の下面に、断面が半円形の凹溝1
7が設けられている。ベースピース15とノズルピース
16が、重ね合わされたとき、凹溝17により、糸条通
過孔Ypが、形成される。ノズルピース16には、流体
噴射孔Fpが、設けられている。流体噴射孔Fpの流体
入口Ifは、ノズルピース16の上面に開口され、流体
出口Ofは、糸条通過孔Ypの上側壁面に開口されてい
る。
【0067】流体噴射孔Fpは、第1実施例と同様に、
所望の長さのストレート孔Spとその終端から流体出口
Ofまでに亘る広がり孔Epを有する。第4実施例にお
ける広がり孔Epは、ストレート孔Spの終端からその
全周囲方向に、孔幅が徐々に拡大した形式のものであ
る。ストレート孔Spの軸線ASp方向の広がり孔Ep
の孔壁面の形状は、湾曲したなめらかな曲線である。
【0068】第4実施例においても、第1実施例の場合
と同様に、流体噴射孔Fpに供給された噴射流体は、ス
トレート孔Spを通り、広がり孔Epから、糸条通過孔
Ypに、噴射される。この噴射により、糸条通過孔Yp
を走行する糸条6に、フィラメントの交絡が付与され
る。
【0069】第4実施例の利点は、ノズルブロックNB
を構成するピースが2個ですむ点、および、凹溝17の
壁面を加工して形成される広がり孔Epの加工が、容易
であり、広がり孔Epの良好な製作精度が得られる点で
ある。
【0070】図12は、本発明の糸条の流体処理装置の
他の一例(第5実施例)の横断面図である。第5実施例
の糸条の流体処理装置18のノズルブロックNBは、第
4実施例のそれと、2本の流体噴射孔Fpを有する点で
異なる。他の点は、第4実施例と同じである。糸条通過
孔Ypに対し、2本あるいは3本の流体噴射孔Fpを設
けることは、従来から行われている。
【0071】第5実施例が、従来の交絡ノズルと異なる
点は、2本の流体噴射孔Fp1およびFp2に、本発明
の技術が適用されている点である。すなわち、流体噴射
孔Fp1は、ストレート孔Sp1と広がり孔Ep1を有
し、流体噴射孔Fp2もまた、ストレート孔Sp2と広
がり孔Ep2を有する。
【0072】ストレート孔Sp1について、基準面BP
1が、また、ストレート孔Sp2について、基準面BP
2が、存在する。ストレート孔Sp1と広がり孔Ep
1、および、ストレート孔Sp2と広がり孔Ep2のそ
れぞれの作用は、第1実施例の場合と実質的に同じであ
る。
【0073】図13は、本発明の糸条の流体処理装置の
他の一例(第6実施例)の横断面図である。第6実施例
の糸条の流体処理装置19は、第5実施例において、更
に、別の流体噴射孔Fp3が、設けられたノズルブロッ
クNBからなる。流体噴射孔Fp3は、ベースピース1
5に設けられ、流体噴射孔Fp1および流体噴射孔Fp
2から噴射される噴射流体に下側から対向するように噴
射流体を噴射する。このような3個の流体噴射孔を有す
る交絡ノズルは、従来から知られている。
【0074】第6実施例が、従来の交絡ノズルと異なる
点は、第5実施例に追加して設けられた流体噴射孔Fp
3もまた、ストレート孔Sp3と広がり孔Ep3を有す
る点である。ストレート孔Sp3について、基準面BP
3が、存在する。流体噴射孔Fp1、流体噴射孔Fp
2、および、流体噴射孔Fp3からの噴射流体の噴射状
態を調整することにより、図5を用いて説明した、圧力
の高い領域と圧力の低い領域が、形成される。
【0075】図14は、本発明の糸条の流体処理装置の
他の一例(第7実施例)の横断面図である。第7実施例
は、第4実施例における糸条通過孔Ypの横断面の半円
形を、円形にしたノズルブロックNBからなる糸条の流
体処理装置20である。ベースピース15の上面に、ノ
ズルピース16に設けられている凹溝17と同じ形状、
大きさを有する凹溝21が、設けられている。第7実施
例の他の部分は、第4実施例と同じである。
【0076】図15は、本発明の糸条の流体処理装置の
他の一例(第8実施例)の横断面図である。第8実施例
は、糸条通過孔Ypの横断面の形状について、第4実施
例で採用されている半円形と第7実施例で採用されてい
る円形との中間の欠円形としたノズルブロックNBから
なる糸条の流体処理装置22である。ノズルピース16
の下面に、欠円形の凹溝23が、設けられている。第8
実施例の他の部分は、第4実施例と同じである。
【0077】図16は、本発明の糸条の流体処理装置の
他の一例(第9実施例)の横断面図である。第9実施例
は、糸条通過孔Ypの横断面の形状について、第4実施
例で採用されている半円形を三角形としたノズルブロッ
クNBからなる糸条の流体処理装置24である。ノズル
ピース16の下面に、三角形の凹溝25が、設けられて
いる。第9実施例の他の部分は、第4実施例と同じであ
る。
【0078】図17は、本発明の糸条の流体処理装置の
他の一例(第10実施例)の横断面図である。第10実
施例の糸条の流体処理装置26は、ベースピース27、
中間ピース28、および、ノズルピース29から構成さ
れたノズルブロックNBからなる。ベースピース27の
上面に、中間ピース28が置かれされ、中間ピース28
の上面にノズルピース29が置かれている。これら3個
のピースは、適切な結合手段(図示せず)により、結合
されている。
【0079】ベースピース27の上面と、中間ピース2
8の右側面とノズルピース29の下面とで囲まれた、ノ
ズルブロックNBの長手方向に延びる空間が、糸条通過
孔Ypである。糸条通過孔Ypの右側面は、ノズルブロ
ックNBの外表面に、開放されている。この開放部は、
糸掛けスリット13となる。
【0080】ノズルピース29には、流体噴射孔Fp1
と流体噴射孔Fp2とが、設けられている。流体噴射孔
Fp1は、ストレート孔Sp1と広がり孔Ep1とを有
する。流体噴射孔Fp2は、ストレート孔Sp2と広が
り孔Ep2とを有する。
【0081】ストレート孔Sp1について、基準面BP
1が、また、ストレート孔Sp2について、基準面BP
2が、存在する。ストレート孔Sp1と広がり孔Ep
1、および、ストレート孔Sp2と広がり孔Ep2のそ
れぞれの作用は、第1実施例の場合と実質的に同じであ
る。
【0082】図18は、本発明の糸条の流体処理装置の
他の一例(第11実施例)の横断面図である。第11実
施例は、糸条通過孔Ypの横断面の形状について、第1
0実施例で採用されている長方形の一部が変形されたノ
ズルブロックNBからなる糸条の流体処理装置30であ
る。流体噴射孔Fp1と流体噴射孔Fp2との間のノズ
ルピース29の下面に、横断面が三角形の凹溝31が設
けられている。第11実施例の他の部分は、第10実施
例と同じである。ストレート孔Sp1と広がり孔Ep
1、および、ストレート孔Sp2と広がり孔Ep2のそ
れぞれの作用は、第1実施例の場合と実質的に同じであ
る。
【0083】図19は、本発明の糸条の流体処理装置の
他の一例(第12実施例)の斜視図である。図20は、
第12実施例の縦断面図で、糸条の交絡状況も併せて模
式的に示されている。図19および図20において、糸
条の流体処理装置32は、4個のピースから構成された
ノズルブロックNBからなる。前方ピース33と後方ピ
ース34とが、間隔を置いて位置する。前方ピース33
と後方ピース34とに挟まれて、中間右ピース35aと
中間左ピース35bとが、位置する。中間右ピース35
aと中間左ピース35bとは、間隔を置いて位置する。
これらの4個のピースは、適切な結合手段(図示せず)
により、結合されている。
【0084】このノズルブロックNBの糸条通過孔Yp
は、4個のピースに囲まれた空間にて、形成されてい
る。このノズルブロックNBは、2個の流体噴射孔を有
する。一方の流体噴射孔Fp1は、中間右ピース35a
に設けられ、その流体出口Of1は、糸条通過孔Ypの
壁面に位置している。流体噴射孔Fp1は、図示は省略
されているが、後方ピース34に延び、その背面に、流
体噴射孔Fp1の流体入口If1が、設けられている。
【0085】他方の流体噴射孔Fp2は、中間左ピース
35bに設けられ、その流体出口Of2は、糸条通過孔
Ypの壁面に位置している。流体噴射孔Fp2は、図示
は省略されているが、後方ピース34に延び、その背面
に、流体噴射孔Fp2の流体入口If2が、設けられて
いる。
【0086】流体噴射孔Fp1は、ストレート孔Sp1
とそれに続く広がり孔Ep1を有する。流体噴射孔Fp
2は、ストレート孔Sp2とそれに続く広がり孔Ep2
を有する。
【0087】糸条通過孔Ypを走行する糸条6は、流体
噴射孔Fp1および流体噴射孔Fp2から噴射される噴
射流体により、フィラメント交絡処理を受ける。この交
絡処理における、ストレート孔Sp1、広がり孔Ep
1、ストレート孔Sp2広がり孔Ep2の作用は、第1
実施例において説明した作用と、実質的に同じである。
【0088】図21は、本発明の糸条の流体処理装置の
他の一例(第13実施例)の縦断面図である。第13実
施例は、第12実施例における糸条通過孔Ypの糸条出
口Oyの部分が、その全周に亘って、拡大された拡大出
口36を有するノズルブロックNBからなる糸条の流体
処理装置37である。第13実施例の他の部分は、第1
2実施例と同じである。
【0089】糸条の流体処理装置37の拡大出口36
は、フィラメント交絡処理を終えた噴射流体の糸条通過
孔Ypの糸条出口Oyからの排出を促進する作用を、有
する。糸条通過孔Ypの糸条入口Iyの部分が、拡大さ
れていても良く、糸条出口Oyの部分および糸条入口I
yの部分の双方が、拡大されていても良い。ただし、第
13実施例においては、流体噴射孔Fp1および流体噴
射孔Fp2が、糸条出口Oy側を向いて斜めに設けられ
ているので、糸条出口Oyの部分が、拡大されているの
が、好ましい。
【0090】糸条入口Iyの部分および/または糸条出
口Oyの部分の糸条通過孔Ypの拡大は、糸条のフィラ
メント交絡を、嵩高にするのに効果がある。
【0091】図22は、本発明の糸条の流体処理装置の
他の一例(第14実施例)の縦断面図である。第14実
施例は、第13実施例における糸条通過孔Ypの糸条出
口Oyの部分の全周に亘る拡大を、半周に亘る拡大に変
更した拡大出口38を有するノズルブロックNBからな
る糸条の流体処理装置39である。半周に亘る拡大部か
らなる拡大出口38も、第13実施例の場合と同様に、
噴射流体の糸条出口Oyからの排出を促進する作用を有
し、糸条のフィラメント交絡を嵩高にする作用も有す
る。
【0092】どのような形態の交絡糸条を生産するのか
により、糸条通過孔Ypの糸条入口Iyの部分あるいは
糸条出口Oyの部分への拡大部の形成の要否が、また、
その設け方が、選択される。
【0093】図23は、本発明の糸条の流体処理装置の
他の一例(第15実施例)の斜視図である。図24は、
第15実施例の縦断面図である。第15実施例の糸条の
流体処理装置40のノズルブロックNBは、ベースピー
ス41とノズルピース42の2個のピースから構成さ
れ、全体の形状は、円柱形である。ベースピース41の
平面をなす表面には、断面が半円形の凹溝43が設けら
れている。ノズルピース42の平面をなす表面には、断
面が半円形の凹溝44が設けられている。ベースピース
41とノズルピース42とは、適切な結合手段(図示せ
ず)により、結合されている。
【0094】凹溝43と凹溝44とが向かい合うことに
より、横断面が円形の糸条通過孔Ypが、形成される。
ノズルピース42には、流体噴射孔Fpが、設けられて
いる。流体噴射孔Fpの流体入口Ifは、ノズルピース
42の湾曲した外表面に、設けられ、流体出口Ofは、
糸条通過孔Ypの壁面に、設けられている。糸条通過孔
Ypの糸条出口Ofの部分は、その全周に亘り、拡大さ
れた拡大出口45となっている。流体噴射孔Fpは、ス
トレート孔Spと、それに続く広がり孔Epを有する。
【0095】第15実施例と第13実施例との実質的相
違点は、前者の流体噴射孔Fpの数が、1個であるのに
対し、後者のそれが、2個である点である。他の点にお
いては、両者は、実質的には、同じである。
【0096】図25は、本発明の糸条の流体処理装置の
他の一例(第16実施例)の縦断面図である。第16実
施例は、第15実施例における糸条通過孔Ypの糸条出
口Oyの部分が、その全周に亘って、拡大された拡大出
口45を有するのに対し、糸条通過孔Ypの糸条出口O
yの部分が、その半周において、拡大された拡大出口4
6を有するノズルブロックNBからなる糸条の流体処理
装置47である。拡大出口46は、流体噴射孔Fpが位
置する側にある。第16実施例の他の部分は、第15実
施例と同じである。
【0097】図26は、本発明の糸条の流体処理装置の
他の一例(第17実施例)の縦断面図である。第17実
施例は、糸条通過孔Ypの糸条出口Oyの部分の拡大出
口48が、第16実施例の拡大出口46の位置と反対
側、すなわち、流体噴射孔Fpが位置する側とは、反対
側に設けられたノズルブロックNBからなる糸条の流体
処理装置49である。
【0098】糸条出口Oyの部分の拡大出口と流体噴射
孔Fpとの位置関係は、生産使用とする交絡糸条のフィ
ラメントの交絡形態に基づき、選択される。
【0099】図27は、従来の糸条の流体処理装置の縦
断面図である。従来の糸条の流体処理装置50のノズル
ブロックNBは、第1実施例の糸条の流体処理装置1の
ノズルブロックNBと同様に、5個のピースから構成さ
れている。
【0100】右ピース51a(図示されていない)と左
ピース51bとは、所定の間隔をおいて位置する。下ピ
ース52と、上前ピース53aと、上後ピース53bと
が、左および右ピース51a、51bに挟まれて位置す
る。下ピース52と上前および上後ピース53a、54
bとは、間隔をおいて位置する。上前ピース53aと上
後ピース53bとは、間隔をおいて位置する。これらの
5個のピースは、図示はされていないが、適切な結合手
段、例えば、ネジあるいは接着剤により結合されてい
る。
【0101】糸条通過孔Ypは、左および右ピース51
a、51b、下ピース52、および、上前および上後ピ
ース53a、53bの表面により囲まれて形成される空
間により形成される。糸条糸条通過孔Ypのノズルブロ
ックNBの外表面における前後の開口の一方が、糸条入
口Iy、他方が、糸条出口Oyである。
【0102】流体噴射孔Fpは、左および右ピース51
a、51b、および、上前および上後ピース53a、5
3b表面により囲まれて形成される空間により形成され
る。流体噴射孔FpのノズルブロックNBの外表面にお
ける開口が、流体噴射孔Fpの流体入口Ifであり、流
体噴射孔Fpの糸条糸条通過孔Ypの内壁面における開
口が、流体噴射孔Fpの流体出口Ofである。
【0103】従来の糸条の流体処理装置50が、第1実
施例の糸条の流体処理装置1と大きく相違する点は、流
体噴射孔Fpの流体出口Ofの部分が、糸条通過孔Yp
の軸線方向に、拡がることなく、流体噴射孔Fpが、そ
のまま、糸条通過孔Ypの孔壁面に、開口している点で
ある。そのため、従来の糸条の流体処理装置50におい
ては、第1実施例において説明した、ストレート孔Sp
に続く広がり孔Epが奏する作用が存在しない。
【0104】なお、交絡処理中の糸条のフィラメントの
接触による切断を防ぐために、流体噴射孔Fpの流体出
口Ofの周端を面取りする場合があるが、この面取り
と、本発明に云う広がり孔Epとは、それらの目的、作
用において、異なる。
【0105】
【実施例】実施例1 交絡処理をする糸条として、50デニール、フィラメン
ト数18のポリエステルフィラメン糸条を用いた。交絡
処理装置として、第1実施例の装置(第1乃至6図参
照)を用いた。噴射流体として、圧力0.5MPa、流
量130l/min(標準状態)の圧縮空気を用いた。
糸条通過孔Ypへ供給する糸条の張力は、20gとし
た。ストレート孔Spの長さLsを7.3mm、孔幅W
aSpを0.9mmとした。広がり孔Epの長さLeを
5.7mm、流体出口Ofにおける広がり孔Epの孔幅
WaOfを2.5mmとした。これにより、Tの値は、
8°になる。糸条通過孔Ypの縦幅を2mm、横幅Wt
Ypを2mmとした。広がり孔Epの孔壁面が描く基準
面BPにおける曲線の曲率半径を20mmとした。
【0106】得られた交絡糸条の交絡度は、17.8
(個/m)であった。なお、交絡度は、JIS1013
に記載の方法に準じた交絡度計(R−2050:ロッシ
ールド社製)を用い、50回測定しその平均をとった。
【0107】実施例2 交絡処理装置として、第2実施例の装置(第7図参照)
を用いた。Ls=7.3mm、WaSp=0.9mm、
Le=5.7mm、WaOf=3.1mmを採用した。
これにより、Tの値は、11°になる。他の条件は、実
施例1と同じ条件で、糸条の交絡処理を行った。
【0108】得られた交絡糸条の交絡度は、15.3
(個/m)であった。
【0109】比較実施例1 交絡処理装置として、第27図に示す、本発明に云う広
がり孔Epが無い、従来の装置を用いた。他の条件は、
実施例1と同じとし、糸条の交絡処理を行った。 得ら
れた交絡糸条の交絡度は、8.3(個/m)であった。
【0110】実施例3 実施例1において、広がり孔Epの孔幅WaOfを1.
7mmに変更した。これにより、Tの値は、4°にな
る。また、広がり孔Epの孔壁面が描く基準面BPにお
ける曲線の曲率半径を50mmに変更した。他の条件
は、実施例1と同じとし、糸条の交絡処理を行った。
【0111】得られた交絡糸条の交絡度は、16.0
(個/m)であった。
【0112】実施例4 実施例1において、広がり孔Epの孔幅WaOfを2.
1mmに変更した。これにより、Tの値は、6°にな
る。また、広がり孔Epの孔壁面が描く基準面BPにお
ける曲線の曲率半径を30mmに変更した。他の条件
は、実施例1と同じとし、糸条の交絡処理を行った。
【0113】得られた交絡糸条の交絡度は、13.9
(個/m)であった。
【0114】実施例5 実施例1において、広がり孔Epの孔幅WaOfを4.
5mmに変更した。これにより、Tの値は、18°にな
る。また、広がり孔Epの孔壁面が描く基準面BPにお
ける曲線の曲率半径を10mmに変更した。他の条件
は、実施例1と同じとし、糸条の交絡処理を行った。
【0115】得られた交絡糸条の交絡度は、17.8
(個/m)であった。
【0116】実施例6 実施例1において、広がり孔Epの孔幅WaOfを8.
9mmに変更した。これにより、Tの値は、35°にな
る。また、広がり孔Epの孔壁面が描く基準面BPにお
ける曲線の曲率半径を5mmに変更した。他の条件は、
実施例1と同じとし、糸条の交絡処理を行った。
【0117】得られた交絡糸条の交絡度は、11.8
(個/m)であった。この実施例6においては、Tの値
が、20°を越えているため、実施例1の場合に比べ、
交絡度の値は、低くなっている。
【0118】
【発明の効果】本発明の糸条の流体処理装置は交絡性能
が良く、かつ製作精度ばらつきが出にくい糸条の流体処
理装置およびこの装置を用いて生産される交絡度のばら
つきの少ない交絡したフィラメントからなる糸条を提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の糸条の流体処理装置の一例(第1実施
例)の概略斜視図である。
【図2】図1に示した装置の正面図である。
【図3】図1に示した装置の上面図である。
【図4】図1に示した装置の縦断面図である。
【図5】図1に示した装置における噴射流体の流動状況
を模式的に示した縦断面図である。
【図6】図1に示した装置における糸条の交絡状況を模
式的に示した縦断面図である。
【図7】本発明の糸条の流体処理装置の他の一例(第2
実施例)の縦断面図である。
【図8】本発明の糸条の流体処理装置の他の一例(第3
実施例)の斜視図である。
【図9】本発明の糸条の流体処理装置の他の一例(第4
実施例)の斜視図である。
【図10】図9に示した装置の縦断面図で、糸条の交絡
状況も併せて模式的に示されている。
【図11】図9に示した装置の横断面図である。
【図12】本発明の糸条の流体処理装置の他の一例(第
5実施例)の横断面図である。
【図13】本発明の糸条の流体処理装置の他の一例(第
6実施例)の横断面図である。
【図14】本発明の糸条の流体処理装置の他の一例(第
7実施例)の横断面図である。
【図15】本発明の糸条の流体処理装置の他の一例(第
8実施例)の横断面図である。
【図16】本発明の糸条の流体処理装置の他の一例(第
9実施例)の横断面図である。
【図17】本発明の糸条の流体処理装置の他の一例(第
10実施例)の横断面図である。
【図18】本発明の糸条の流体処理装置の他の一例(第
11実施例)の横断面図である。
【図19】本発明の糸条の流体処理装置の他の一例(第
12実施例)の斜視図である。
【図20】図19に示した装置の縦断面図で、糸条の交
絡状況も併せて模式的に示されている。
【図21】本発明の糸条の流体処理装置の他の一例(第
13実施例)の縦断面図である。
【図22】本発明の糸条の流体処理装置の他の一例(第
14実施例)の縦断面図である。
【図23】本発明の糸条の流体処理装置の他の一例(第
15実施例)の斜視図である。
【図24】図23に示した装置の縦断面図である。
【図25】本発明の糸条の流体処理装置の他の一例(第
16実施例)の縦断面図である。
【図26】本発明の糸条の流体処理装置の他の一例(第
17実施例)の縦断面図である。
【図27】従来の糸条の流体処理装置の縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1:糸条の流体処理装置 NB:ノズルブロック 2a、2b:右および左ピース Yp:糸条通過孔 3:下ピース 4a、4b:上前および上後ピース Iy:糸条入口 Oy:糸条出口 Fp:流体噴射孔 Of:流体出口 Sp:ストレート孔 Ep:広がり孔

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノズルブロック(NB)と、該ノズルブロ
    ック(NB)に設けられ、該ノズルブロック(NB)の
    外表面に糸条入口(Iy)と糸条出口(Oy)とを有す
    る糸条通過孔(Yp)と、前記ノズルブロック(NB)
    に設けられ、前記ノズルブロック(NB)の外表面に流
    体入口(If)を有し、前記糸条通過孔(Yp)の内壁
    面に流体出口(Of)を有する流体噴射孔(Fp)とか
    らなる糸条の流体処理装置において、前記流体噴射孔
    (Fp)が、ストレート孔(Sp)と広がり孔(Ep)
    とを有し、 (i)前記ストレート孔(Sp)は、前記流体噴射孔
    (Fp)の軸線を横切る方向の断面における前記流体噴
    射孔(Fp)の孔面積および孔形状が、前記流体噴射孔
    (Fp)の軸線方向に、所定の区間に亘って、一定であ
    る孔であり、 (ii)前記広がり孔(Ep)は、前記ストレート孔(S
    p)の軸線を第1の軸線(ASp)とし、前記糸条通過
    孔(Yp)の軸線を第2の軸線(AYp)とし、該第2
    の軸線(AYp)に平行な線を基準線(APYp)と
    し、また、前記第1の軸線(ASp)と前記基準線(A
    PYp)とを含む面を基準面(BP)としたとき、前記
    基準面(BP)において、前記基準線(APYp)の方
    向における前記流体噴射孔(Fp)の孔幅(WaFp)
    が、前記ストレート孔(Sp)の終端から前記流体出口
    (Of)までの区間に亘って、徐々に増大している孔で
    ある、糸条の流体処理装置。
  2. 【請求項2】前記基準面(BP)に垂直な方向におけ
    る、前記広がり孔(Ep)の前記流体出口(Of)にお
    ける最大孔幅(WtOf)と前記糸条通過孔(Yp)の
    最大孔幅(WtYp)とが、実質的に等しい請求項1に
    記載の糸条の流体処理装置。
  3. 【請求項3】前記基準面(BP)における前記第1の軸
    線(ASp)の方向の前記ストレート孔(Sp)の長さ
    (Ls)と、前記基準面(BP)における前記基準線
    (APYp)の方向の前記ストレート孔(Sp)の終端
    の幅(WaSp)と、前記基準面(BP)における前記
    第1の軸線(ASp)の方向の前記広がり孔(Ep)の
    長さ(Le)と、前記基準面(Bp)における前記基準
    線(APYp)の方向の前記流体出口(Of)の幅(W
    aOf)とが、次式(I)および(II)の関係を満足す
    る請求項1あるいは2に記載の糸条の流体処理装置。 Ls > Le > 2 x WaSp・・・・・・・・・・・・・・・(I) 0° < tan-1{(WaOf − WaSp)/(2 x Le)} < 20°・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(II)
  4. 【請求項4】前記基準線(APYp)が、前記第2の軸
    線(AYp)に一致している請求項1あるいは2に記載
    の糸条の流体処理装置。
  5. 【請求項5】前記基準線(APYp)が、前記第2の軸
    線(AYp)に一致している請求項3に記載の糸条の流
    体処理装置。
  6. 【請求項6】前記基準面(BP)に垂直で、前記基準線
    (APYp)の方向を向く面における前記流体噴射孔
    (Fp)の形状が、長方形であり、前記基準面(BP)
    に垂直で、前記基準線(APYp)の方向に垂直な面に
    おける前記糸条通過孔(Yp)の形状が、長方形である
    請求項4に記載の糸条の流体処理装置。
  7. 【請求項7】前記基準面(BP)に垂直で、前記基準線
    (APYp)の方向を向く面における前記流体噴射孔
    (Fp)の形状が、長方形であり、前記基準面(BP)
    に垂直で、前記基準線(APYp)の方向に垂直な面に
    おける前記糸条通過孔(Yp)の形状が、長方形である
    請求項5に記載の糸条の流体処理装置。
  8. 【請求項8】前記第2の軸線(AYp)に垂直な面にお
    ける前記糸条通過孔(Yp)の面積が、前記糸条入口
    (Iy)を含む糸条入口部および前記糸条出口(Oy)
    を含む糸条出口部の少なくとも一方において拡大されて
    いる請求項1あるいは2に記載の糸条の流体処理装置。
  9. 【請求項9】前記第2の軸線(AYp)に垂直な面にお
    ける前記糸条通過孔(Yp)の面積が、前記糸条入口
    (Iy)を含む糸条入口部および前記糸条出口(Oy)
    を含む糸条出口部の少なくとも一方において拡大されて
    いる請求項3に記載の糸条の流体処理装置。
  10. 【請求項10】前記第2の軸線(AYp)に垂直な面に
    おける前記糸条通過孔(Yp)の面積が、前記糸条入口
    (Iy)を含む糸条入口部および前記糸条出口(Oy)
    を含む糸条出口部の少なくとも一方において拡大されて
    いる請求項4に記載の糸条の流体処理装置。
  11. 【請求項11】前記第2の軸線(AYp)に垂直な面に
    おける前記糸条通過孔(Yp)の面積が、前記糸条入口
    (Iy)を含む糸条入口部および前記糸条出口(Oy)
    を含む糸条出口部の少なくとも一方において拡大されて
    いる請求項5乃至7のいずれかに記載の糸条の流体処理
    装置。
  12. 【請求項12】請求項1乃至11のいずれかに記載の糸
    条の流体処理装置を用いて製造れた交絡したフィラメン
    トからなる糸条。
  13. 【請求項13】ノズルブロック(NB)と、該ノズルブ
    ロック(NB)に設けられ、該ノズルブロック(NB)
    の外表面に糸条入口(Iy)と糸条出口(Oy)とを有
    する糸条通過孔(Yp)と、前記ノズルブロック(N
    B)に設けられ、前記ノズルブロック(NB)の外表面
    に流体入口(If)を有し、前記糸条通過孔(Yp)の
    内壁面に流体出口(Of)を有する流体噴射孔(Fp)
    とからなる糸条の流体処理装置において、 前記流体噴射孔(Fp)が、 (i)前記流体噴射孔(Fp)の軸線を第1の軸線(A
    Fp)とし、該第1の軸線に垂直な線を第1の垂線(A
    tFp)とし、および、該第1の垂線(AtFp)方向
    における前記第1の軸線(AFp)から前記流体噴射孔
    (Fp)の壁面に至る距離を第1の距離(LSp)とし
    たとき、該第1の距離(LSp)が、前記流体噴射孔
    (Fp)の流体出口(Of)に向かう方向に、所定の区
    間に亘って、一定であるストレート孔(Sp)、およ
    び、 (ii)前記ストレート孔(Sp)の軸線を第1の軸線
    (ASp)とし、前記糸条通過孔(Yp)の軸線を第2
    の軸線(AYp)とし、該第2の軸線(AYp)に平行
    な線を基準線(APYp)とし、前記第1の軸線(AF
    p)と前記基準線(APYp)とを含む面を基準面(B
    P)とし、該基準面(BP)における前記第1の軸線
    (AFp)に垂直な線を第2の垂線(AtBP)とし、
    および、該第2の垂線(AtBP)方向における前記第
    1の軸線(AFp)から前記流体噴射孔(Fp)の壁面
    に至る距離を第2の距離(LEp)としたとき、少なく
    とも前記糸条入口(Iy)側および前記糸条出口(O
    y)側のいずれか一方において、前記第2の距離(LE
    p)が、前記ストレート孔(Sp)の終端から前記流体
    出口(Of)までの区間に亘って、徐々に増大する広が
    り孔(Ep)を有する糸条の流体処理装置。
  14. 【請求項14】請求項13に記載の糸条の流体処理装置
    を用いて製造れた交絡したフィラメントからなる糸条。
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WO2021107074A1 (ja) * 2019-11-28 2021-06-03 京セラ株式会社 紡糸ノズルおよび紡糸装置
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