JPH11256439A - 多重撚糸機 - Google Patents

多重撚糸機

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JPH11256439A
JPH11256439A JP6095298A JP6095298A JPH11256439A JP H11256439 A JPH11256439 A JP H11256439A JP 6095298 A JP6095298 A JP 6095298A JP 6095298 A JP6095298 A JP 6095298A JP H11256439 A JPH11256439 A JP H11256439A
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JP
Japan
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yarn
guide
rotation
rotating
rotary
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JP6095298A
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English (en)
Inventor
Isao Nagao
勲 長尾
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Murata Machinery Ltd
Original Assignee
Murata Machinery Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 糸を内外で同心的に旋回させる第1,第2の
回転案内具を備える撚糸機において、消費電力の低減化
を図る。 【解決手段】ベルトBで第2回転案内具20を回転駆動
すると、磁石Q,q間の引力により第1回転案内具10
が同速で同方向へ回転する。給糸パッケージPと導糸機
構部50は磁石M,mと磁石N,nの引力で静止状態に
保持されるため、第1,第2の回転案内具10,20の
一回転当たり四重の撚りが糸Xに与えられる。外側を旋
回する糸XはガイドDへ向かって立ち上がる際にフリー
バルーンを形成するため、ある程度のバルーンテンショ
ンが作用するが、内側で旋回する糸Xは回転カバー1の
内面に沿って立ち上がるため作用するテンションが小さ
く抑えられ、全体として糸Xの負担は軽減される。第2
回転案内具20は回転カバーを持たないので軽量である
から、回転駆動に要する消費電力が少なくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糸を内外で同心的
に旋回させることにより、この糸に撚りを与える多重撚
糸機の改良に関し、詳しくは、消費電力の節約と、テン
ションの増大防止とを目的とする。
【0002】
【従来の技術】同心回転するように配設した二つの回転
案内具で、給糸パッケージから解舒した糸を内外で同心
的に旋回させることにより、一工程で四重の撚りを糸に
与え得る撚糸機が従来提案されている。しかしながら、
この従来の撚糸機にあっては、撚糸工程中に二重のバル
ーンテンションが作用するため、糸に対する負担が非常
に大きく、糸切れや糸絡みが発生しやすいので実用化が
困難であった。
【0003】そこで本出願人は、糸を旋回したときに生
ずるバルーンテンションの低減化を目的として、糸の旋
回と案内とを兼ねる同心回転可能な内外二重の回転ポッ
トを用いた四重撚糸機を開発し、すでに出願済である。
かかる四重撚糸機には二つのタイプがあり、一つは、内
外二重の回転ポットがそれぞれ互いに逆方向へ同心回転
するように構成したものであり、もう一つは、内外二重
の回転ポットをいずれも同方向へ同心回転させるように
構成したものである。いずれのタイプの撚糸機において
も、中央部に収納した給糸パッケージを静止状態に保持
し、内外の回転ポットを逆方向または同方向へ同心回転
させることにより、1工程で糸に四重の撚りを与えるこ
とができるようになされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】同心回転する内外二重
の回転ポットを備える前記従来の四重撚糸機は、内外の
回転ポットを同時に高速回転させるため、非常に消費電
力が大きいという問題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、消費電力を少
なく出来、しかもバルーンテンションの増大をある程度
抑えることが出来る多重撚糸機を提供するものであっ
て、その特徴とするところは、給糸パッケージから解舒
した糸を内側において旋回させる第1の回転案内具と、
当該糸を外側において旋回させる第2の回転案内具とを
備えるものにおいて、いずれか一方の回転案内具のみに
筒状の回転カバーを一体的に設けた点にある。
【0006】本発明が適用される多重撚糸機は、糸を旋
回させる第1,第2の回転案内具を同方向に回転させる
ものであっても、互いに逆方向に回転するものであって
も、いずれでもよい。回転カバーが設けられるのは第
1,第2の回転案内具のいずれか一方のみであるから、
両方に回転カバーを設ける場合に比べて、回転案内具を
回転駆動するための消費電力を少なくすることができ
る。
【0007】回転カバーを一体的に設ける対象を、糸を
内側において旋回させる第1の回転案内具のみとした場
合、給糸パッケージから解舒した糸が第2の回転案内具
によって外側を旋回する際には外方へ膨らんでバルーン
テンションが作用するけれども、第1の回転案内具によ
り内側で旋回される際には、回転カバーの内面により糸
が外方へ膨らむのが阻止されるので、糸に作用するテン
ションは小さく抑えられる。反対に、回転カバーを一体
的に設ける対象を、糸を外側において旋回させる第2の
回転案内具のみとした場合、給糸パッケージから解舒し
た糸には、第1の回転案内具によって内側を旋回する際
にバルーンテンションが作用するけれども、第2の回転
案内具により外側で旋回される際には、回転カバーの内
面により外方へ膨らむのが阻止され、糸に作用するテン
ションは小さく抑えられる。いずれにしても、本発明に
よれば、全体として糸に作用するテンションが低減する
ので、糸に対する負担が軽くなり、糸切れや糸絡み等の
発生が抑えられる。なお、機械製作上の観点から見る
と、回転カバーは、糸を内側で旋回させる第1の回転案
内具に設ける方が望ましいと考えられるが、第2の回転
案内具へ設けることを決して妨げるものではない。
【0008】
【発明の実施の形態】〔第一の実施形態〕図1に、本発
明に係る多重撚糸機(以下、単に「撚糸機」と言う)T
の一例を示す。この撚糸機Tは、糸Xを内側で旋回させ
る第1の回転案内具10と、外側で旋回させる第2回転
案内具20とが、同方向に同心回転するように構成した
ものにおいて、内側の第1回転案内具10に回転カバー
1を設けたものである。同撚糸機Tの構造及び動作を簡
単に説明すると次の如くである。
【0009】当該撚糸機Tは、下から順に第2の回転案
内具20,第1の回転案内具10及びパッケージカバー
30が同心軸上に配置され、有底無蓋の筒状に形成され
たパッケージカバー30内に、給糸パッケージPが収納
されている。第1,第2の回転案内具10,20の間に
は、静止保持される導糸機構部50が設けられる。撚糸
機Tの全体は、フードHにより覆われる。
【0010】糸を外側で旋回させる第2の回転案内具2
0は、皿状の本体部21の中央部に導糸路22を形成し
たディスク部27が設けられ、ディスク部27の下部に
はプーリー部23及び中空のスピンドル部24が設けら
れている。スピンドル部24は、軸受具60によりベア
リングを介して回転自在に支持されており、該軸受具6
0はフレームF等へナット61で固定されている。ベル
トBを通じてプーリー部23へ回転駆動力を与えること
により、この第2回転案内具20を回転させることがで
きる。スピンドル部24内の通気路25へは、軸受具6
0の下端開口部62から圧縮空気が供給されるようにな
されており、該通気路25は、前記導糸路22へ連通す
るように形成されている。なお所望により、導糸路22
に連続して、糸Xを本体部21の外縁部から上方へ導き
出すための案内通路28を図示の如く形成してもよい。
【0011】糸を内側で旋回させる第1の回転案内具1
0は、本体部15の中央上面側に、導糸路12が内部に
形成されたシャフト部11が立設され、中央下面側にデ
ィスク部13が設けられている。ディスク部13の周縁
部には、筒状の回転カバー1が一体的に設けられてお
り、全体として有底無蓋のポット状を呈している。シャ
フト部11内の導糸路12は、本体部15の中心部から
ディスク部13の径方向外側へ延びるよう形成されてい
る。ディスク部13の外周面下部には、後述する導糸機
構部50を間に挟んで、第2の回転案内具20のディス
ク部27に取り付けた磁石Qと引き合う磁石qが取着さ
れている。
【0012】第1,第2の各回転案内具10,20及び
回転カバー1の素材は、強度と耐磨耗性とを備え、軽量
で且つ非磁性であることが望ましく、これには、アルミ
ニウム,ステンレス鋼等の非磁性金属や、合成樹脂、セ
ラミック等の非金属材料が考えられる。加工性及びコス
トを考慮すると、合成樹脂が好ましく、特に熱硬化性の
フェノール樹脂,ユリア樹脂,ポリエステル樹脂等は、
機械加工性が良好であるうえ、摩擦係数を減らすためバ
フ等による研磨処理を表面に施して滑面化するのが容易
である。さらに、ガラスクロスその他の布を芯材とした
りガラス繊維を樹脂材料に混入したりして、回転案内具
10,20及び回転カバー1を強度の大きいFRP製と
することも妨げない。
【0013】第1の回転案内具10内に配設されるパッ
ケージカバー30の中央部には、給糸パッケージPのボ
ビン33を保持するボビンホルダー31が立設され、当
該ボビンホルダー31の中心軸に沿って、その上半部に
導糸路32、下半部に収納凹部34がそれぞれ形成され
ている。ボビンホルダー31は、収納凹部34内へ挿入
した第1の回転案内具10のシャフト部11に対し、ベ
アリングを介して、相対回転自在に保持される。パッケ
ージカバー30には、フードHに取着した磁石Mと引き
合う磁石mが取り付けられ、これら磁石M,mの引力に
よりパッケージカバー30は静止状態に通常保持され
る。ボビンホルダー31の上端には、テンサーキャップ
40及びテンションリング41が装着され、これらによ
り給糸パッケージPより解舒した糸Xに適度の張力を付
与する。テンサーキャップ40内には、前記ボビンホル
ダー31内の導糸路32と連通する導糸路42が形成さ
れている。
【0014】導糸機構部50は、給糸パッケージPの上
方に設けたガイドAの位置から、第1回転案内具10と
第2回転案内具20との間を通って、それぞれのディス
ク部13,27の間隙位置へ至る中空のパイプ部51
と、各ディスク部13,27間へ介装される中空のシャ
フト部52と、該シャフト部52から側方へ延設された
腕部53とから成る。なお前記ガイドAはパイプ部51
と一体に設けてもよい。前記シャフト部52は、第1,
第2の回転案内具10,20のディスク部13,27そ
れぞれに形成した凹部14,26内で、ベアリングによ
り、各回転案内具10,20に対し相対回転自在に保持
される。パイプ部51及びシャフト部52内の中空部
は、第2回転案内具20のディスク部27に形成した導
糸路22と連通している。前記腕部53の先端にはフー
ドHに取着した磁石Nと引き合う磁石nが取り付けら
れ、これら磁石N,nの引力により、導糸機構部50は
通常は静止状態に保持される。なお、第1,第2の回転
案内具10,20が高速回転するに伴い、磁石Q,qに
よって形成される磁界が移動することになるから、磁力
線がパイプ部51及び腕部53を横切ることになる。依
って渦電流の発生を阻止するため、パイプ部51及び腕
部53は、非磁性体で形成することが望ましい。
【0015】以上説明した本実施形態の撚糸機Tは、第
2回転案内具20により導糸機構部50をシャフト部5
2において保持し、該導糸機構部50のシャフト部52
により第1回転案内具10が保持され、該第1回転案内
具10のシャフト部11によってボビンホルダー31が
保持され、該ボビンホルダー31によって給糸パッケー
ジPを保持するよう構成されている。そして、磁石M,
m及びN,nの引力により、給糸パッケージPとパッケ
ージカバー30、並びに導糸機構部50が静止状態に保
持されるのに対し、第1回転案内具10及び第2回転案
内具20は回転自在であって、磁石Q,qの引力により
同速で同方向へ回転するように構成されている。
【0016】前記撚糸機Tにおける糸掛け作業は次の通
りである。給糸パッケージPから解舒した糸Xは、テン
サーキャップ40とテンションリング41との間を通過
させて適度の張力を付与したのち、テンサーキャップ4
0の導糸路42及びボビンホルダー31の導糸路32を
通り、第1回転案内具10におけるシャフト部11の導
糸路12を経由したのち、回転カバー1の内表面に沿っ
て立ち上がってガイドAへ導かれる。そしてガイドAか
ら、導糸機構部50のパイプ部51内及びシャフト部5
2内を挿通した糸Xは、第2回転案内具20の導糸路2
2及び案内通路28を通過して外方へ送り出されたの
ち、最上部のガイドDへ導かれ、ワインダー等へ送給さ
れる。なお、第2回転案内具20の本体部21の周縁部
の形状、あるいは導糸路22に続く案内通路28の形状
を、適当な上向きの傾斜面又は湾曲面に形成しておくこ
とにより、糸Xの旋回時におけるバルーン形成が容易に
なると共に、バルーンの形態を調整でき且つ安定化を図
ることができる。
【0017】ところで前記糸掛け工程中、糸Xを、導糸
機構部50のパイプ部51及びシャフト部52を通って
第2回転案内具20の導糸路22まで挿通させる作業
は、前記軸受部60の下端開口部62からスピンドル部
24の通気路25内へ圧縮空気を吹き込むことにより簡
単に行うことができる。上記通気路25は、ディスク部
27の導糸路22が湾曲して径方向の直線部へ移行する
部位に接続され、且つ、圧縮空気の噴き出し方向がディ
スク部27の外周方向となるように設定されている。こ
のため、圧縮空気を通気路25から導糸路22へ吹き込
むと、導糸路22の上流側と下流側との間で圧力差が生
じ、その結果、導糸機構部50のパイプ部51及びシャ
フト部52内が負圧となる。それ故、導糸機構部50の
始端からディスク部27の導糸路22末端へ至る径路に
糸通し用空気の流れを生み出すことができるので、糸の
挿通が簡単である。
【0018】本実施形態における撚糸機Tは、前記の如
く糸掛けされているため、ベルトBで第2回転案内具2
0を回転駆動すると、磁石Q,q間の引力により第1回
転案内具10が同速で同方向へ回転する。しかるに給糸
パッケージP及び導糸機構部50は静止状態に保持され
るため、第1及び第2の回転案内具10,20の一回転
当たり四重の撚りを糸に与えることできる。このとき外
側を旋回する糸Xは、第2の回転案内具20からガイド
Dへ向かって立ち上がる際にフリーバルーンを形成する
ため、ある程度のバルーンテンションが作用するが、内
側で旋回する糸Xは、第1の回転案内具10に一体に設
けた回転カバー1の内面に沿って立ち上がるため作用す
るテンションが小さく抑えられ、全体として糸Xに対す
る負担は軽減される。その上、第2の回転案内具20は
回転カバーを持たないので軽量であるから、回転駆動に
要する消費電力が少なくなるという利点が得られる。
【0019】〔第二の実施形態〕図2は、第1,第2の
回転案内具10,20を同方向に同心回転させる撚糸機
Tにおいて、前記実施形態とは反対に、糸Xを外側で旋
回させる第2の回転案内具20の方に回転カバー2を一
体に設けた例を示すものである。この実施形態では、第
2の回転案内具20のディスク部27に筒状の回転カバ
ー2を連設し、本体部21との間に、糸Xの案内通路2
8を形成してある。また、第1の回転案内具10の本体
部15には、導糸路12から送り出される糸Xを上方へ
導くための上向きに湾曲する案内通路16が、必要に応
じて設けられる。
【0020】給糸パッケージPから解舒される糸Xは、
テンサーキャップ40の導糸路42及びボビンホルダー
31の導糸路32を通り、第1回転案内具10の導糸路
12から案内通路16を経由して、ガイドAへ導かれ
る。このとき、内側で旋回する糸Xはフリーバルーンを
形成する。糸Xは、さらにガイドAから導糸機構部50
のパイプ部51内及びシャフト部52内を挿通し、第2
回転案内具20における導糸路22及び案内通路28を
通過したのち、回転カバー2の内面に沿って立ち上が
り、最上部のガイドDへ導かれる。
【0021】本実施形態では、外側を旋回する糸Xに作
用するテンションが、第2の回転案内具20に設けた回
転カバー2の存在により小さく抑えられる。そして、第
1の回転案内具10の回転カバーを省略したから、回転
駆動に要する消費電力の低減化がもたらされる。
【0022】〔第三の実施形態〕図3は、糸Xを内側で
旋回させる第1の回転案内具10と、外側で旋回させる
第2の回転案内具20とが、互いに逆方向に同心回転す
るタイプの撚糸機Tにおいて、第1の回転案内具10の
みに回転カバー1を一体的に設けた実施形態を示すもの
である。当該撚糸機Tの構造は次の如くである。
【0023】糸Xを外側で旋回させる第2の回転案内具
20は、導糸路22を有するディスク部27に設けられ
ている。上記ディスク部27は、上面部に、第1の回転
案内具10をベアリングを介して回転自在に支持する中
空のシャフト部29が設けられ、下面部に、ベルトB2
により回転駆動されるプーリー部23を備えた中空のス
ピンドル部24が設けられている。該スピンドル部24
は、フレームF等へナット61で固定した軸受具60に
より、ベアリングを介して回転自在に支持されている。
スピンドル部24内の通気路25は、前記導糸路22に
連通するよう形成され、軸受具60の下端開口部62か
ら供給する圧縮空気を、上記通気路25を通じて、前記
導糸路22へ吹き込むように構成されている。さらにス
ピンドル部24には、ベルトB1 により回転駆動される
プーリー筒体70がベアリングを介して回転自在に装着
され、該プーリー筒体70の上端部には、周縁部に磁石
Rを取着したフランジ部71が形成されている。
【0024】糸Xを内側で旋回させる第1の回転案内具
10は、本体部15の中央部分に導糸路12が形成され
たディスク部13を有し、該ディスク部13の上面側
に、ボビンホルダー31をベアリングを介して回転自在
に支持するシャフト部11が立設され、下面側に、第2
回転案内具20のシャフト部29が内装される接続筒部
18が設けられている。接続筒部18の下端部にはフラ
ンジ部19が形成され、該フランジ部19の周縁部には
前記磁石Rと引き合う磁石rが取着されている。本体部
15の周縁部には、筒状の回転カバー1が一体的に設け
られており、全体として有底無蓋のポット状を呈してい
る。なお本実施形態では、回転カバー1の内面に、糸X
をディスク部13の導糸路12まで直接的に導く導糸通
路17を設けてある。
【0025】給糸パッケージPが収納されるパッケージ
カバー30の中央部には、給糸パッケージPのボビン3
3を保持するボビンホルダー31が立設され、当該ボビ
ンホルダー31は、下部に形成した収納凹部34内へ挿
入した第1の回転案内具10のシャフト部11により、
ベアリングを介して回転自在に保持される。パッケージ
カバー30の底部周縁側には磁石gが設けられ、該磁石
gと、フードHに取着した磁石Gとの間に発生する引力
により、給糸パッケージPを静止状態に保持するような
されている。ボビンホルダー31の上端部には、フライ
ヤー80と、解舒した糸Xの案内具81とが設けられて
いる。
【0026】以上の如く構成される撚糸機Tにおいて、
給糸パッケージPから解舒した糸Xは、フライヤー80
で案内具81へ受け渡され、案内具81により折り返さ
れたのち、回転カバー1に設けた導糸通路17を通過し
て第1回転案内具10の導糸路12内へ導かれ、さらに
第2の回転案内具20の導糸路22を挿通したのち、第
2回転案内具20の外周面に案内されて立ち上がり、上
部のガイドDへ導かれてワインダー等へ送給される。一
方、ベルトB1 でプーリー筒体70を回転駆動すること
により、磁石R,r間に働く引力で第1の回転案内具1
0が回転し、ベルトB2 でプーリー部23を通じスピン
ドル部24を回転駆動することにより、第2の回転案内
具20が回転する。従って、ベルトB1 ,B2 を異なる
方向へ駆動することにより、第1,第2の回転案内具1
0,20を互いに逆方向へ回転させることが可能であ
る。しかるに磁石G,g間の引力により、給糸パッケー
ジPは静止状態に保持される。依って本実施形態の撚糸
機Tは、上述の如き糸掛け状態において、給糸パッケー
ジPを静止させ、第1回転案内具10と第2回転案内具
20とを互いに逆方向に同心回転させるので、第1,第
2の回転案内具10,20の1回転あたり、四重の撚り
を糸に与えることできる。なお、ベルトB1 ,B2 の駆
動速度を調節して、第1,第2の回転案内具10,20
の回転比を変更することにより、撚り数を変えることも
可能である。
【0027】本実施形態においても、前記第1実施形態
と同様に、第1の回転案内具10のみに回転カバー1を
設けたので、外側を旋回する糸Xはフリーバルーンを形
成するためバルーンテンションが作用するが、内側を旋
回する糸Xに作用するテンションは小さく抑えられるの
で、総体的なテンションは低減する。また第2の回転案
内具20は回転カバーが無いため軽量であるから、回転
駆動に要する消費電力が少なくて済む。
【0028】〔第四の実施形態〕図4は、第1,第2の
回転案内具10,20が互いに逆方向に同心回転するタ
イプの撚糸機Tにおいて、糸Xを外側で旋回させる第2
の回転案内具20に回転カバー2を一体的に設けた実施
形態を示すものである。
【0029】本実施形態では、第2の回転案内具20の
ディスク部27に筒状の回転カバー2を連設し、第1の
回転案内具10は、導糸路12を有する皿状の本体部1
5から成るものとした。給糸パッケージPから解舒され
た糸Xは、フライヤー80で案内具81へ受け渡され、
案内具81で折り返されたのち、第1回転案内具10の
導糸路12へ導かれる。このとき、内側で旋回する糸X
はフリーバルーンを形成する。糸Xは、第1回転案内具
10の導糸路12から、ディスク部27の導糸路22、
及び、第2回転案内具20と回転カバー2との間に形成
される案内通路28を通過したのち、回転カバー2の内
面に沿って立ち上がり、最上部のガイドDへ導かれる。
従って、外側を旋回する糸Xは、回転カバー2によりテ
ンションが小さく抑えられる。そして、第1の回転案内
具10は回転カバーを持たないから軽量であり、依っ
て、回転駆動に要する消費電力が少なくなる。
【0030】なお本発明の実施形態は前掲のものに限定
されることはなく、以上述べた以外に、状況に応じた適
宜の変更を施すことを妨げない。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、多重撚糸機において、
糸を内外で旋回させる第1,第2の回転案内具のいずれ
か一方にしか回転カバーを設けないので、一方の回転案
内具が軽量化し、依って回転駆動に要する消費電力を少
なくすることができる。また、第1,第2両方の回転案
内具に回転カバーを設ける場合に比べると構成が簡単に
なるから、撚糸機のコストダウンを図れる。さらに、少
なくとも一方の回転案内具には回転カバーを設けるか
ら、糸に作用するテンションが総体的には低減化するの
で、糸切れや糸絡みの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施形態に係る多重撚糸機の
正面断面図である。
【図2】 本発明の第二の実施形態に係る多重撚糸機の
正面断面図である。
【図3】 本発明の第三の実施形態に係る多重撚糸機の
正面断面図である。
【図4】 本発明の第四の実施形態に係る多重撚糸機の
正面断面図である。
【符号の説明】
T…多重撚糸機 A…ガイド B,B1 ,B2 …ベルト
D…ガイド G,g…磁石 M,m…磁石 N,n…
磁石 Q,q…磁石 R,r…磁石 P…給糸パッケー
ジ X…糸 1…回転カバー 2…回転カバー 10…
第1の回転案内具12…導糸路 15…本体部 16…
案内通路 17…導糸通路 20…第2の回転案内具
21…本体部 22…導糸路 23…プーリー部 24
…スピンドル部 25…通気路 28…案内通路 30
…パッケージカバー 31…ボビンホルダー 32…導
糸路 33…ボビン 40…テンサーキャップ 41…
テンションリング 42…導糸路 50…導糸機構部
60…軸受部 70…プーリー筒体 80…フライヤ
ー 81…案内具

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給糸パッケージから解舒した糸を内側に
    おいて旋回させる第1の回転案内具と、当該糸を外側に
    おいて旋回させる第2の回転案内具とを備える多重撚糸
    機において、いずれか一方の回転案内具のみに筒状の回
    転カバーを一体的に設けたことを特徴とする多重撚糸
    機。
  2. 【請求項2】 前記第1の回転案内具と前記第2の回転
    案内具とは、同方向に同心回転するよう構成されている
    請求項1に記載する多重撚糸機。
  3. 【請求項3】 前記第1の回転案内具と前記第2の回転
    案内具とは、逆方向に同心回転するよう構成されている
    請求項1に記載する多重撚糸機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100850004B1 (ko) 2007-01-11 2008-08-01 김흥곤 포포원 연사장치
CN100412248C (zh) * 2004-10-29 2008-08-20 绍兴县华裕纺机有限公司 纱线四倍捻加捻装置

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CN100412248C (zh) * 2004-10-29 2008-08-20 绍兴县华裕纺机有限公司 纱线四倍捻加捻装置
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