JPH11256217A - 転炉の副原料の供給方法 - Google Patents

転炉の副原料の供給方法

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JPH11256217A
JPH11256217A JP5796398A JP5796398A JPH11256217A JP H11256217 A JPH11256217 A JP H11256217A JP 5796398 A JP5796398 A JP 5796398A JP 5796398 A JP5796398 A JP 5796398A JP H11256217 A JPH11256217 A JP H11256217A
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JP5796398A
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Shinya Kitamura
信也 北村
Mitsutaka Matsuo
充高 松尾
Kenichiro Naito
憲一郎 内藤
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加圧式の上底吹き転炉操業において、造滓
材、酸化鉄源等の転炉の副原料粉体を上吹きランス等か
ら鉄浴表面に供給するに際して、排ガス流による飛散を
少くして添加歩留を高める手段を提供する。 【解決手段】 粒径が150〜500μmのものの重量
比が45%以下の副原料粉体を酸素上吹きランス又は/
及び粉体供給専用ランスからキャリアガスに同伴させて
供給する。また、上記の副原料粉体として、粒径150
μm以下のものを60%以上、粒径500μm以上のも
のを1〜20%含み、かつ粒径が150〜500μmの
ものの重量比が45%以下のものを用いる。また、塩基
性造滓材は全て酸素ガスに同拌させて酸素ガス噴出用ノ
ズルから供給し、酸化鉄源及びマンガン源は全て上記と
は別のノズルから非酸化性ガスに同拌させて供給する。
さらに、キャリアガスの湯面到達最大流速Uを40〜2
00m/sとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加圧式転炉により
溶鋼を製造する際に、造滓材、酸化鉄源等の副原料を転
炉炉内へ供給する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、生産性、鉄歩留や熱経済性の向上
を目的として、転炉の炉内圧を大気圧より高くする加圧
式の転炉製鋼法が多数提案されている。
【0003】例えば、特公昭43−9982号公報に
は、排ガス中のCO2比率の増加やダスト量の低減を図
るために、転炉の炉内圧を大気圧をこえる圧力、例えば
ゲージ圧で1〜10気圧にする加圧酸素製鋼法が開示さ
れている。
【0004】また、特開昭62−142712号公報に
は、転炉又は溶融還元炉において、炉内圧を大気圧より
高圧(2〜5kgf/cm2)に設定し、二次燃焼ガス
の線速度を低下させる製鋼・製鉄法が開示されている。
【0005】特開平2−205616号公報には、転炉
の生産性を増大させ、スロッピング、スピッティングを
抑制するために、転炉炉内を0.5kgf/cm2(ゲー
ジ圧)以上に加圧し、炉内への総装入量W(t/ch)
と鉄皮内容積V(m3)との関係をW>0.8Vとする
方法や、上記と同じ加圧下で、0.8V≧W≧0.5V
としかつ炉内への送酸速度U(Nm3/min・t)を
3.7以上にする高能率転炉製鋼法が開示されている。
【0006】さらに、特開平2−298209号公報に
は、加圧型含鉄冷材溶解転炉製鋼法として、炉内圧力を
溶鉄[C]濃度に応じて調整しダスト発生量を低減させ
る方法が開示され、特開平4−160109号公報に
は、転炉の炉内圧が大気圧以上の場合に、上吹きランス
のラバールノズルから噴射される酸素ジェットのマッハ
数が所定の範囲になるように、酸素元圧および転炉内雰
囲気力を調整しつつ精錬を行う方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一般に、転炉で用いら
れる副原料は、生石灰、石灰石、生ドロマイト、軽焼ド
ロマイト等の塩基性造滓材、鉄鉱石、ダスト等の酸化鉄
源及びマンガン鉱石等のマンガン源である。
【0008】このうち、塩基性造滓材はスラグへの溶解
(いわゆる滓化)に時間がかるため吹錬初期に添加され
る。マンガン鉱石も還元に時間がかかるため比較的早期
に添加されるが、酸化鉄源は溶鋼の温度調整のため吹錬
中期以降に添加されることが多い。
【0009】現行の転炉製鋼法においては、これらの副
原料は通常塊状のものを用い、副原料の種類毎に炉上バ
ンカーに貯留し、吹錬の各時期に必要量を切出して、シ
ュート等により炉内に投入する。しかし、このような副
原料の供給方法を加圧転炉に適用しようとすると以下の
問題がある。
【0010】炉上バンカー内の圧力を転炉の炉内圧と
ほぼ同じにする必要があり、吹錬中に炉内圧が変動する
場合は、これに対応してバンカー内圧力を調整する必要
がある。一般には副原料の種類が多くバンカー数も多い
ため、かかるバンカー内圧力調整のための設備上、作業
上の負担が非常に大きくなる。
【0011】加圧転炉は、高速送酸により吹錬時間を
大幅に短縮することを目的とする場合が多い。高速送酸
で塩基性造滓材に塊状のものを用いた場には、滓化が不
十分になり脱燐率や脱硫率が低下する。
【0012】従って、加圧転炉においては、副原料とし
て、粉状・粒状のもの(以下、粉体という)を用いるこ
とが望ましい。従来から、生石灰等の粉体を、上吹きラ
ンスから酸素ガスに同拌させて鉄浴表面に吹き付ける方
法は良く知られている(例えば、特開昭58−2073
14号、特開昭58−193309号公報など)。
【0013】しかし、この方法は一般には排ガス流によ
り散逸する粉体が多く、歩留が低いため、実用例は非常
に少ない。また、炉内での粉体の挙動も解明されていな
いため、適切な解決手段も得られていない。
【0014】本発明は、上記のような問題点に鑑み、造
滓材、酸化鉄源等の副原料の粉体を上吹きランス等から
鉄浴表面に供給するに際して、排ガス流による散逸を少
くして、添加歩留を向上させうる副原料の供給方法を提
供することを目的とする。
【0015】またこれにより、加圧転炉製鋼法における
設備費、作業費の低減を図ると共に、塩基性造滓材の早
期滓化を可能にして精錬時間を大幅に短縮しうる手段を
提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、加圧下で
転炉内のスラグに粉体を吹き付けた時の、上吹きガス噴
流による粉体の飛散挙動を詳細に検討し、飛散し易い粉
体の粒径範囲について新たな知見を得た。
【0017】この知見に基づく本発明の要旨は、 (1)吹錬中に炉内圧を1.5kgf/cm2以上にする
上底吹き転炉操業において、造滓材、酸化鉄源等の副原
料として粒径が150〜500μmのものの重量比が4
5%以下の粉体を用いて、該副原料粉体を酸素上吹きラ
ンス又は/及び粉体供給専用ランスからキャリアガスに
同伴させて供給することを特徴とする転炉の副原料の供
給方法である。
【0018】(2)前記副原料粉体が、粒径150μm以
下のものを60%以上、粒径500μm以上のものを1
〜20%含み、かつ粒径が150〜500μmのものの
重量比が45%以下である前項(1)記載の転炉の副原料
の供給方法である。
【0019】(3)前項(1)又は(2)記載の副原料の供給
方法において、生石灰、石灰石、生ドロマイト、軽焼ド
ロマイト等の塩基性造滓材は全て酸素ガスに同拌させて
酸素ガス噴出用ノズルから供給し、かつ鉄鉱石、ダス
ト、マンガン鉱石等の酸化鉄源及びマンガン源は全て酸
素ガス噴出用ノズルとは異なるノズルから、非酸化性ガ
スに同拌させて供給することを特徴とする転炉の副原料
の供給方法である。
【0020】(4)前項(1)〜(3)のいずれかに記載の副
原料の供給方法において、下記(1)式で定義されるキャ
リアガスの湯面到達最大流速U(m/s)を40〜200
とすることを特徴とする転炉の副原料の供給方法であ
る。
【0021】 U=us・{f(Po/Pop)・Mop・(4.2+1.1Mop 2)・dt}/h ……(1) ここで、h:ランス−静止湯面間隔(mm)、dt:ラン
スノズルのスロート径(mm)、Mop:適正マッハ数
(−)、Po,Pop:それぞれ操業圧、適正圧(絶対圧、k
gf/cm2)、us:音速(320m/s)であり、函数
f(x)は下式で定義される。
【0022】x<1.1で、f(x)=1.32x 1.1≦x≦2.1で、f(x)=−2.709x4+1
7.71x3+40.99x2+40.29x−12.9 x>2.1で、f(x)=1.54x0.518 また、Mop及びPopは、ノズル出口径をd0(mm)とし
て下式で求められる。 d0/dt=[1/Mop・{(1+0.2Mop 2)/1.2}3]
1/2op=[5・{(Pop/1.033)2/7−1}]1/2
【0023】なお、ここでいう粉体の粒径は、篩分粒径
すなわち粉体粒子が通過する篩目の最小目開きにより定
義されるものである。
【0024】
【発明の実施の形態】従来は、上吹きガス噴流のうち噴
流外周部の流速の遅い領域にある粉体が上昇気流に同伴
されることにより、粉体の飛散が起こると考えられてい
たが、本発明者らは、粉体は一旦はスラグに到達し、浴
内で発生するCO気泡の破裂により飛散するものが多い
ことを見出した。
【0025】粉体が細かい方が上昇気流に同伴され易い
が、反面スラグに溶解(滓化)し易いため飛散量が少な
く、中間の粒径の方がスラグに溶解しにくいため飛散量
が多くなる。そのため、最も飛散し易い粒径範囲が存在
することが知れた。
【0026】また、この飛散し易い粒径範囲は炉内圧の
影響を受けるが、その影響は単に上昇気流の浮力に対す
るものだけでなく、CO気泡の破泡エネルギーにより上
方に粉体粒子が飛ばされる初速の強さにも影響する。
【0027】本発明者らの実験結果によれば、この破泡
エネルギーは炉内圧の影響を受け、飛散し易い粒径範囲
の下限値は炉内圧を高めるほど小さくなる。炉内圧を
1.5kgf/cm2以上にすると、飛散し易い粒径範
囲の下限値を大幅に小さくできるが、それ以上高圧にし
てもその効果が頭打ちになることが見出された。
【0028】本発明における副原料の粉体としては、生
石灰、石灰石及び炉体保護のため添加する生ドロマイ
ト、軽焼ドロマイト等の塩基性造滓材、冷却用の鉄鉱
石、ミルスケール、ダスト等の酸化鉄源、Mn源として
添加するマンガン鉱石等の全てが含まれる。
【0029】本発明においては、上記の副原料の一部又
は全部に、その粒径が150〜500μmのものの重量
比が45%以下の粉体を用いる。粒径範囲をこのように
限定する理由は、上述したようにこの粒径範囲の粉体が
飛散し易いためである。
【0030】またこの範囲のものの重量比の上限を45
%としたのは、粒子1個1個は飛散し易い粒径範囲であ
っても、他の粒子と一緒に添加されるため、スラグ内で
滓化した粒子がバインダーとなって飛散を抑制する効果
等もあり、この重量比以下であれば、実質的に飛散によ
る歩留り低下が少ないためである。
【0031】なお、上記の粒径範囲の粉体の重量比の下
限はとくに設ける必要はないが、なるべく低い方が望ま
しい。また本発明においては、上記の粒径分布を有する
副原料の粉体を、酸素上吹きランス又は/及び粉体供給
専用ランスからキャリアガスに同伴させて供給する。
【0032】粉体供給専用ランスは、一般には粉体を炉
内溶融物表面に吹き付ける形式のものを用い、炉の上部
から炉内に挿入しても、炉腹部から挿入してもよい。ま
た、粉体供給専用ランスは水冷式のものでも、非水冷の
ものでもよい。
【0033】飛散し易い粒径範囲を除くという目的のみ
ならば、粉体は粗粒のみであっても、細粒のみであって
もよい。しかし粗粒の多い粉体を用いると、吹き付けラ
ンスのノズル部や輸送配管の摩耗が激しくなって好まし
くない。一方、細粒のみの粉体を用いるとポッパーの絞
り部や切出し部にブリッジングが起こるおそれがある。
【0034】したがって、本発明に用いる副原料粉体
は、150μ未満の細粒を60重量%以上、500μm
を超える粗粒を1〜20重量%以上含み、かつ150〜
500μmのものの重量比が45%以下の混合粒径のも
のであることが望ましい。
【0035】粗粒の重量比の範囲を上記のように定めた
のは、粗粒が20%超えると上述のように摩耗が問題に
なり、粗粒が1%未満ではブリッジング防止の効果が得
られないためである。また、細粒の重量比の下限を60
%と定めた理由は、これ未満では、粗粒又は/及び飛散
し易い粒径範囲の粒子が多くなって好ましくないためで
ある。
【0036】なお、前記の副原料の全てを本発明の方法
により供給する必要は必ずしもなく、その一部のみを本
発明の方法で供給してもよい。例えば、塩基性造滓材は
本発明の方法で供給し、酸化鉄源やMn源は塊状のもの
を炉上バンカーから投入するような方法でも、本発明の
効果は十分に発揮される。
【0037】本発明の対象となる加圧転炉操業は、吹錬
中に炉内圧を1.5kgf/cm2(絶対圧)以上にす
るもの全てを含むが、加圧の目的は通常送酸速度を大き
くして吹錬時間の短縮を図ることにあるから、少なくと
も吹錬期間の30%以上は加圧を行う。一般的には少な
くとも脱炭最盛期(例えば溶銑[C]が、3.5%から1
%までの期間)は加圧して操業することが多い。
【0038】送酸速度の上限は、炉内圧に比例して大き
くできると考えられる。したがって、送酸速度を大きく
しかつ粉体の飛散ロスを少なくするという目的からは、
炉内圧はなるべく高い方が有利である。しかし、過度に
吹錬時間を短縮しても連続鋳造とのマッチングが問題に
なり、また加圧転炉の設備投資額が大きくなるので、炉
内圧の上限は3.5kgf/cm2程度であることが望
ましい。
【0039】請求項3の本発明は、請求項1又は請求項
2記載の方法において、塩基性造滓材の粉体は、酸素ガ
スに同拌させて酸素ガス噴出用ノズルから供給し、酸化
鉄源(鉄鉱石、ダスト等)及びマンガン源の粉体は酸素
ガス噴出ノズルとは異なるノズルから、非酸化性ガスに
同拌させて供給することを特徴とする。
【0040】このように塩基性造滓材と酸化鉄源及びマ
ンガン源との同拌ガスを変えるのは、以下の理由によ
る。すなわち、塩基性造滓材はスラグに速やかに溶解さ
せる必要があるため、酸素ガスにより溶鉄表面に形成さ
れる高温の火点に供給することが望ましい。
【0041】これに対して、酸化鉄源等は主に溶鉄の冷
却を目的として添加するものであるから酸素ガスに同拌
させないことが望ましく、また酸素ガスの火点温度を低
下させる作用があって好ましくないためである。
【0042】なお、ここでいう非酸化性ガスにはCO2
も含まれ、アルゴン、窒素、CO、CO2等又はこれら
の混合ガスをいう。
【0043】請求項3の本発明の実施態樣は、酸素上
吹きランスに、塩基性造滓材の供給孔と酸化鉄源等の供
給孔とを別々に設け、前者は酸素ガスを、後者は非酸化
性ガスを同拌ガスとする方法、塩基性造滓材のみ酸素
ガス上吹きランスから供給し、酸化鉄源等は粉体供給専
用ランスから供給する方法、塩基性造滓材と酸化鉄源
等とを共に粉体供給専用ランスから供給するが、各々の
同拌ガスを前記のように区別する方法(粉体供給ランス
が単数の場合と複数の場合を含む)のいずれであっても
よい。
【0044】さらに、スラグによる粉体粒子の捕捉率を
高めるためには、湯面衝突時の粉体粒子の慣性力を適当
な範囲に制御することが望ましい。請求項4の本発明
は、そのための条件を規定するもので、前記の(1)式で
定義されるキャリアガスの湯面到達最大流速U(m/s)
を40〜200にすることを特徴とする。
【0045】Uの適正範囲を上記のように規定する理由
は、Uが40より小さい場合には、粉体が湯面に到達す
る前に上昇気流に同伴されて飛散することが多くなり、
Uが200を超える場合には、スラグのスプラッシュが
激しくなって、操業が困難になるためである。
【0046】
【実施例】8トン規模の加圧式上底吹き転炉(浴直径
1.5m、浴深0.5m)を用いて、溶銑の脱炭、脱燐
等の精錬を行うに際し、本発明の方法により酸素上吹き
ランスから副原料粉体を供給し、粉体粒度の影響(実施
例1)及び塩基性造滓材の同拌ガス種類の影響(実施例
2)を調査した。
【0047】用いた上吹きランスは、中心に径10mm
の粉体供給孔1ケ(ストレートノズル)とその周囲にス
ロート径12mmの酸素ガス供給孔4ケ(ラバールノズ
ル)を有するものである。また底吹きには2重管方式の
羽口を用い、内管より酸素ガスを、外管より冷却用のL
PGを供給した。底吹き酸素の流量は4.5Nm3/h
・tであった。
【0048】吹錬方法及び吹錬条件は、実施例1、2と
も共通で下記のとおりである。吹錬開始時点では、炉口
フードを開けた状態での大気圧操業とし、着火後フード
を炉口と締結した上で送酸を続けたが、2分間は大気圧
を維持した。この間の送酸速度は200Nm3/h・t
とした。その後、約30秒かけて炉内圧を高めつつ、炉
内圧に比例して送酸速度を増加させ、2kgf/cm2
で400Nm3/h・t一定で4〜5分間送酸した。
【0049】その後、約30秒かけて炉内圧を復圧しつ
つ、炉内圧に比例して送酸速度を低下させ、炭素濃度が
0.3%の時点で大気圧とし200Nm3/h・tの送
酸速度とした。この時点で炉口のシールは解除した。
【0050】吹錬前の溶銑の組成は[C]:約4.2%、
[P]:約0.105%、[Si]:約0.3%で、約13
00℃の溶銑と常温のスクラップを、溶銑90%の比率
で装入し、約9分間の吹錬で[C]約0.1%になるまで
脱炭した。吹錬終了時の溶鋼温度は約1650℃であっ
た。
【0051】(実施例1)上記の吹錬パターンで、炉内
圧が2kgf/cm2の期間に副原料として生石灰40
kg/t、軽焼ドロマイト4kg/t及び鉄鉱石15k
g/tの粉体を混合したものを、上吹きランスの中心孔
から酸素ガス(75Nm3/h・t)を同拌ガスとして
供給した。
【0052】この際、上記3種類の粉体として、いずれ
も150〜500μmの粒径範囲のものの重量比を2
0、40、50、70%に変え(いずれも、上記の粒径
範囲以外は、5〜20%の粗粒を含み残部は細粒からな
る)、この粒径範囲の重量比と副原料の飛散率及び脱燐
率との関係を調査した。
【0053】副原料の飛散率は集塵機捕集ダストの分析
値及び秤量値から推定し、脱燐率は吹錬前後の[P]分
析値より求めた。調査結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】表1にみられるように、150〜500μ
の粒径範囲の重量比が45%以下であった実施例では、
副原料飛散率が5%以下と低く、脱燐率も85%以上で
あった。これに対して前記重量比が70%であった試験
番号4では副原料飛散率が高く、またこれが50%であ
った試験番号3も飛散率がかなり高かった。このため、
両者共に脱P率が低くなった。
【0056】(実施例2)実施例1と同じ吹錬パターン
で、炉内圧が2kgf/cm2の時期に、副原料粉体と
して、生石灰40kg/t、軽焼ドロマイト5kg/t
(鉄鉱石は供給せず)を用い、粉体の同拌ガスが酸素で
ある場合と窒素である場合について、副原料飛散率、脱
燐率及び滓化率を比較した。
【0057】この際、上吹きランス中心孔の同拌ガスの
流量は75Nm3/h・tの同一値にしたが、同拌ガス
が窒素の場合は、周囲の酸素ガス供給孔の流量を増し、
両者の送酸速度が同一(400Nm3/h・t)になる
ようにした。
【0058】用いた副原料粉体は実施例1の試験番号1
と同じで、150〜500μmの粒径範囲のものの重量
比が20%の場合である。副原料飛散率の測定方法は実
施例1と同じで、滓化率は、スラグ塩基度(CaO/S
iO2)の実測値と、溶銑のSi濃度等から計算される塩
基度の計算値との比より算定した。
【0059】その結果、同拌ガスが酸素ガスである場合
(請求項3の本発明の実施例)には、副原料飛散率は2
%、脱燐率は90%、滓化率は95%になった。これに
対して同拌ガスが窒素の場合には、飛散率は3%とあま
り変わらなかったが、脱燐率が85%、滓化率が86%
と低下した。
【0060】
【発明の効果】本発明により、加圧式の上底吹き転炉操
業において、造滓材、酸化鉄源等の副原料の粉体を上吹
きランス又は/及び粉体供給専用ランスから鉄浴表面に
供給するに際して、排ガス流による飛散を少くして、添
加歩留を高めることが可能になった。またこれにより、
加圧転炉製鋼法における設備費、作業費の低減を図ると
共に、塩基性造滓材の早期滓化を可能にして精錬時間を
大幅に短縮することが可能になった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吹錬中に炉内圧を1.5kgf/cm2
    以上にする上底吹き転炉操業において、造滓材、酸化鉄
    源等の副原料として粒径が150〜500μmのものの
    重量比が45%以下の粉体を用いて、該副原料粉体を酸
    素上吹きランス又は/及び粉体供給専用ランスからキャ
    リアガスに同伴させて供給することを特徴とする転炉の
    副原料の供給方法。
  2. 【請求項2】 前記副原料粉体が、粒径150μm以下
    のものを60%以上、粒径500μm以上のものを1〜
    20%含み、かつ粒径が150〜500μmのものの重
    量比が45%以下である請求項1記載の転炉の副原料の
    供給方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の副原料供給
    方法において、生石灰、石灰石、生ドロマイト、軽焼ド
    ロマイト等の塩基性造滓材は全て酸素ガスに同拌させて
    酸素ガス噴出用ノズルから供給し、かつ鉄鉱石、ダス
    ト、マンガン鉱石等の酸化鉄源及びマンガン源は全て酸
    素ガス噴出用ノズルとは異なるノズルから、非酸化性ガ
    スに同拌させて供給することを特徴とする転炉の副原料
    の供給方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
    副原料の供給方法において、下式で定義されるキャリア
    ガスの湯面到達最大流速Uを40〜200m/sとする
    ことを特徴とする転炉の副原料の供給方法。 U=us・{f(Po/Pop)・Mop・(4.2+1.1Mop
    2)・dt}/h ここで、h:ランス−静止湯面間隔(mm)、dt:ラン
    スノズルのスロート径(mm)、Mop:適正マッハ数
    (−)、Po,Pop:それぞれ操業圧、適正圧(絶対圧、k
    gf/cm2)、us:音速(320m/s)であり、函数
    f(x)は下式で定義される。 x<1.1で、f(x)=1.32x 1.1≦x≦2.1で、f(x)=−2.709x4+1
    7.71x3+40.99x2+40.29x−12.9 x>2.1で、f(x)=1.54x0.518 また、Mop及びPopは、ノズル出口径をd0(mm)と
    して、下式で求められる。 d0/dt=[1/Mop・{(1+0.2Mop 2)/1.2}3]
    1/2op=[5・{(Pop/1.033)2/7−1}]1/2
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