JP3339982B2 - 転炉製鋼法 - Google Patents

転炉製鋼法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高炉溶銑を転炉に装入
して精錬する転炉製鋼法に関し、より詳しくは、転炉内
で溶銑の脱P、脱S、脱炭を行い、脱炭滓を熱間再利用
してスラグの滓化を促進させる転炉製鋼法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、高炉からの溶銑を使用した転炉製
鋼法においては、溶銑を転炉に装入し、生石灰を主体と
するフラックスの投入とO2 吹錬により、鋼を溶製する
のが一般的な方法であった。その後、脱P、脱Sの反応
効率を改善するため転炉に装入する前の溶銑に脱P脱S
処理を施し、転炉内では主に脱炭反応させる方法が採用
されるようになってきている。
【0003】また、近年では極低炭素鋼の需要増大に伴
い、転炉では500〜200ppm (C)領域まで脱炭
し、出鋼後、RH式、DH式真空脱ガス設備による2次
精錬工程において50ppm (C)以下の領域まで脱炭す
る方法も採用されるようになってきている。
【0004】しかし、これらの従来例の実施に際して
は、各精錬工程毎に多額の設備投資と運転要員を必要と
し、固定費の負荷増大は避けられなかった。また、反応
容器の異なる各工程を順次経過させる必要があり、各工
程での諸資材(耐火物等)が多くなる。さらに、高炉出
銑から最終の溶鋼を得るまでに長時間を要するため、エ
ネルギーロスも多く、精錬コスト増になる等の問題があ
った。
【0005】これらの問題点を解消するために、本件出
願人は特開平4−72007号公報に開示される溶鋼製
造法を提案した。この溶鋼製造法は、前記従来における
問題点を解決するため、溶銑予備処理工程、転炉工
程、2次精錬工程のうち、ないし、との工程を
すなわち転炉工程に集約することを特徴とするもので
ある。
【0006】すなわち、高炉溶銑を精錬して溶鋼を製造
する際に、第一工程として、溶銑を転炉に装入し、第二
工程として、投入、吹き付け、吹き込みのいずれか1つ
の方法または2つ以上を組み合わせた方法によるフラッ
クス添加と、酸素上吹きとを行って、脱P、脱S精錬を
施し所定のP含有量並びにS含有量まで低減させ、第三
の工程として、前記転炉を横転させて、第二工程で生成
したスラグを排滓し、第四工程として、フラックス添加
2 と吹錬により所定のC含有量まで脱炭し、第五工程
として、第四工程で、生成したスラグを該転炉に残した
まま出鋼し、再びの工程へ戻り、前記5工程を繰り返
し実施することを特徴とする溶鋼製造法である。
【0007】しかし、この溶鋼製造法においては、 (1)第二工程でのフラックス添加は、実施例で示され
るように、上方からの塊状フラックスの投入、または上
方からの塊状フラックスの投入と粉状フラックスの底吹
きの併用によって行っている。このように、上方から塊
状フラックスを投入した場合には、スラグの滓化が十分
ではない。すなわちスラグ中実績塩基度CaO/SiO
2 が1.5〜1.7程度までしか上昇せず、高温での脱
Pが不十分となり、また脱S効率も低位である。さら
に、塩基度の低いスラグはフォーミングしやすくスロッ
ピングの発生頻度が高いという問題がある。
【0008】(2)第四工程でのフラックスの添加は、
実施例で示されるように、上方から塊状フラックスの投
入によって行っている。このように、上方から塊状フラ
ックスを投入した場合には、特に吹止[C]>0.2〜
0.3%の中高炭素鋼種を、底吹撹拌力が強い上底吹転
炉で精錬する場合、スラグ中の(T.Fe)が上がら
ず、スラグの滓化が十分でなく、溶鋼の脱P、脱Sが著
しく阻害されるという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特開平4−
72007号の発明の第二工程および第四工程において
添加するフラックス特にCaOの添加形態を改善して、
上述(1)および(2)の問題を有利に解消する転炉製
鋼法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の発明は、
高炉溶銑を転炉に装入し、フラックス添加と、酸素
上吹きあるいは酸素上底吹きとにより脱P、脱S精錬を
施して溶銑中のP、Sを所定レベルまで低下させ、生
成したスラグを排滓した後に、フラックス添加と酸素
吹錬により脱炭を行い、生成したスラグを転炉内に残
したまま出鋼し、このスラグを転炉内に残留させた状態
で再びの工程に戻り、繰り返し〜の工程を実施す
る転炉製鋼法において、の脱P、脱S工程で吹錬中に
粉体のフラックスを酸素上吹きランスから酸素とともに
吹き込み、スラグの滓化を促進させることにより溶銑中
の脱P、脱Sを容易にすることを特徴とする転炉製鋼法
である。
【0011】第二の発明は、前記第一の発明において、
の脱炭工程で吹錬中に酸素上吹きランスから粉体のフ
ラックスを酸素とともに吹き込み、スラグの滓化を促進
させることにより、の工程での溶湯の脱P、脱Sをさ
らに容易にすることを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明においては、溶銑予備処理工程および脱
炭工程で添加するフラックス中の少なくともCaOを粉
体として、酸素上吹きランスから酸素とともに吹き込む
ため、 (1)溶銑予備処理工程では、スラグの滓化が促進され
るので、スラグの塩基度が上昇し、高温での脱Pが可能
になり、かつ脱S効率を向上することができる。またス
ロッピング発生頻度を大幅に減少することができる。 (2)脱炭工程では、底吹による撹拌力を強く維持した
まま、中高炭素域でのスラグ中の(T.Fe)が上昇
し、溶鋼の脱P、脱Sが促進され、中高炭素鋼種の溶製
が可能である。 したがって、これらにより転炉製鋼プロセスにおいて著
しい経済効果が享受できるとともに、生産性を向上させ
ることができる。
【0013】本発明者等は、前記特開平4−72007
号公報の発明の実用過程において、以下のことを知見し
た。 a.溶銑予備処理工程において、フラックスを塊状にし
て、上方から投入添加した場合には、スラグ中実績塩基
度CaO/SiO2 が1.5〜1.7程度までしか上昇
せず、高温での脱Pが不十分であり、脱S効率も低位で
ある。さらに塩基度の低いスラグはフォーミングしやす
くスロッピングの発生頻度が高い。 b.脱炭工程において、フラックスを塊状にして、上方
から投入添加した場合には、特に吹止[C]>0.2〜
0.3%の中高炭素鋼種を、底吹撹拌力が強い上底吹転
炉で精錬する場合、スラグ中の(T.Fe%)が上がら
ず、スラグの滓化が十分でなく、溶鋼の脱P、脱Sが著
しく阻害される。 これらの現象は、スラグの滓化が不十分であることに起
因して生じるものである。
【0014】そこで、本発明者等は、スラグ滓化を十分
にするための条件について、種々実験を重ねた。その結
果、フラックスの添加形態を最適化することが有効であ
るとの結論に達し、さらに実験を重ね、本発明を完成す
るに至った。
【0015】本発明では、溶銑予備処理工程および脱炭
工程において添加するフラックス中の少くともCaOを
粉体にして、CaOは粒径2000μm以下が好まし
い。これを酸素吹錬中の酸素上吹きランスから酸素とと
もに吹き込むことを特徴とする。もちろん、滓化促進剤
として、蛍石やアルミナの粉体等をCaO粉に混合させ
て吹き込むことも有効である。
【0016】フラックスの粒径が2000μm以上の場
合は、酸素による搬送性が低下するとともに、転炉内溶
湯中での溶解性が低下して溶湯中のP、Sとの反応効率
が低下する。また、スロッピングの抑制効果が低下す
る。なお、粒径が50μm以下の粉状のものが多い場合
は、飛散率が高く添加効率が低下するため、この領域の
ものの混合比率は、20%以下に押さえることが好まし
い。
【0017】このフラックスの添加方法としては、酸素
吹錬中の酸素上吹きランスから、酸素とともにこの酸素
を搬送ガスとして吹き込むことが有効である。上吹ラン
スからの酸素ジェットは、湯面上で温度2千数百℃とい
われる火点を形成する。よって、CaO粉を上吹酸素と
ともに吹き込むことは、酸素吹き込み効果を損なうこと
なく添加することができるし、上吹酸素による火点域で
瞬時にフラックスが溶融して、スラグの滓化を促進さ
せ、反応効率を向上することができる。また設備配置面
でも有利である。
【0018】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づいて説明する。
まず、図1に、溶銑予備処理工程と脱炭工程を集約する
本発明の基本プロセスを示す。この例は、上吹ランスか
ら酸素を上吹し、溶銑予備処理時には、底部からN2
たはO2 +LPGを、また脱炭処理時には底部からAr
またはO2 +LPGを底吹きする上底吹転炉製鋼法の場
合を示している。
【0019】第一工程として、溶銑鍋1(あるいはトー
ピードカー)で搬入された高炉からの溶銑2をスクラッ
プ4、型銑5などとともに転炉3内に装入する。
【0020】第二工程として、生石灰(CaO)を中心
としたフラックス6(必要に応じてドロマイト、鉄鉱石
とともに)を転炉3内の溶銑中2に添加し、酸素上吹ラ
ンス7から酸素を上吹きするとともに、底部の底吹き装
置8からN2 あるいはO2 +LPGを底吹きして生成ス
ラグ9の(T.Fe%)を3〜10%の範囲にコントロ
ールしながら、脱P、脱S(溶銑予備処理)を施し、所
定のP、Sまで低減させる。
【0021】第三工程として、第二工程で生成したスラ
グ9を、転炉3を反出鋼側(排滓側)に傾動することに
より流動化スラグを排出する。
【0022】第四工程として、排滓完了後に転炉3を正
立させ、若干の量の副原料(生石灰、ドロマイト、Mn
鉱石、鉄鉱石等)10を添加して、酸素上吹ランス7か
ら酸素を上吹きするとともに、底部の底吹き装置8から
ArあるいはO2 +LPGを底吹きしてして酸素吹錬に
より、脱炭精錬を行う。
【0023】第五工程として、吹止後、溶鋼11を出鋼
し溶鋼鍋12に受鋼するが、第四工程で生成したスラグ
9はそのまま転炉内に残して次のヒートの溶銑予備処理
用スラグとして活用する。
【0024】本発明においては、第二工程あるいは第四
工程において、生石灰(CaO)を中心としたフラック
ス6、10を転炉内の溶銑2中に添加する際の添加形態
に特徴を有する。
【0025】図2は、本発明におけるフラックス添加の
ための設備フローを概念的に示したものである。あらか
じめ粒度調整と配合調整されたフラックス6(10)
は、搬送車13で搬入され、ここからストックタンク1
4内に気流搬送されており、適時、圧送タンク15を介
してブロータンク16に供給されている。そして、ロー
タリーフィーダー17を介して適時に適量、酸素上吹ラ
ンス7の酸素供給管18に切り出されフレキシブルチュ
ーブ19を介して、酸素とともに酸素上吹ランス7から
転炉3内の溶銑中に吹き込まれ、また底部の底吹き装置
8からは、N2 あるいはArあるいはO2 +LPGが底
吹されるように構成されている。
【0026】前記溶銑予備処理工程と脱炭工程を集約す
る本発明の基本プロセスに、本発明におけるフラックス
添加のための図2の設備を接続し、転炉操業を実施し
た。操業条件は表1に示す。この表中のフラックス(C
aO)の粒径分布は表2に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】まず、溶銑予備処理工程(第二工程)にお
いて、表2に示すように粒径を1000μm以下に調整
した粉体状の生石灰を酸素吹錬中、酸素上吹きランスか
ら酸素とともに転炉内溶湯中に吹き込んだ。その結果を
図3、図4、図5、表3に従来例による場合と比較して
示す。従来例は粒径が20〜40mmの塊状のフラックス
(CaO)を炉上バンカーより副材投入シュートを用い
て投入した場合のものである。
【0030】
【表3】
【0031】図3は、計算上の装入塩基度と溶銑予備処
理後のスラグの実績塩基度との関係を示したものであ
る。従来のように塊状の生石灰(CaO)を投入した場
合のスラグの実績塩基度は、1.7までしか上昇が見ら
れず、滓化性が不十分であったが、粉体状の生石灰(C
aO)を酸素上吹ランスから酸素とともに吹き込んだ本
発明による場合、滓化性が著しく向上し、実績塩基度を
2.0〜2.5まで上昇させることができた。
【0032】図4は、溶銑予備処理後の溶湯温度と溶銑
予備処理後の溶湯中の[P]の関係を示したものであ
る。従来のように塊状の生石灰を投入した場合、溶銑予
備処理後[P]は溶銑予備処理後の温度の上昇につれて
急激に上昇しているが、粉体状の生石灰(CaO)を酸
素上吹ランスから酸素とともに吹き込んだ本発明による
場合は、前述の滓化性の向上により、溶銑予備処理後の
温度が上昇しても、溶銑予備処理後[P]は低値に安定
しており、良好な脱P特性を示した。
【0033】図5は、溶銑予備処理後のスラグの実績塩
基度と溶銑予備処理後の脱S効率との関係を示したもの
である。従来のように塊状の生石灰を投入した場合に比
して、粉体状の生石灰(CaO)を酸素上吹ランスから
酸素とともに吹き込んだ本発明による場合は、滓化性が
向上し、実塩基度の上昇により、脱S剤効率が著しく向
上した。
【0034】表3は、酸素とフラックスと吹込み時のス
ロッピングの発生頻度を示すものである。従来のように
塊状の生石灰を投入した場合に比して、粉体状の生石灰
を酸素上吹ランスから酸素とともに吹き込んだ本発明に
よる場合は、スロッピング発生頻度が1/20以下に減
少した。
【0035】次に、脱炭精錬工程(第四工程)におい
て、表2に示すように粒径を1000μm以下に調整し
た粉体状のフラックス(CaO)を酸素吹錬中、酸素上
吹きランスから酸素とともに転炉内溶湯中に吹き込んで
中高炭素鋼種を溶製した。その結果を図6、図7、図
8、図9に従来例による場合と比較して示す。従来例は
粒径が20〜40mmの塊状のフラックス(CaO)を炉
上バンカーから副材投入シュートを用いて投入した場合
のものである。
【0036】図6は中高炭素鋼種の溶製時、従来のよう
に塊状のフラックス(CaO)を投入した場合の底吹ガ
ス流量とスラグ中(T.Fe)および吹止[P]の関係
を示したものである。底吹ガス量が増加、すなわち鋼浴
中撹拌力が増加するにつれて、スラグ中の(T.F
e)、すなわちスラグの酸素ポテンシャルが減少し、ス
ラグの脱P能が低減するため、吹止[P]が高くなるこ
とを示している。
【0037】図7は底吹ガス量を0.15Nm3 /min-ton
として、中高炭素鋼種を溶製した場合の吹止[C]とス
ラグ中(T.Fe)の関係を示したものである。従来の
ように塊状の生石灰を投入した場合に比し、粉体状の生
石灰(CaO)を酸素上吹ランスから酸素とともに吹き
込んだ本発明による場合は、スラグ中の(T.Fe)が
上昇しており、滓化性のよい、酸素ポテンシャルの高い
スラグが得られた。
【0038】図8は、底吹ガス流量を0.15Nm3 /min
-tonとして、中高炭素鋼種を溶製した場合のスラグ中
(T.Fe)と吹止[P]の関係を示したものである。
従来のように塊状の生石灰を投入した場合に比し、粉体
状の生石灰(CaO)を酸素上吹ランスから酸素ととも
に吹き込んだ本発明による場合は、スラグ中の(T.F
e)を高くできるため、吹止[P]は低位にコントロー
ルでき、良好な脱P特性を示した。
【0039】図9は、底吹ガス流量を0.15Nm3 /min
-tonとして、中高炭素鋼種を溶製した場合の吹止[C]
と吹止[S]の関係を示したものである。従来のように
塊状の生石灰を投入した場合に比し、粉体状の生石灰
(CaO)を酸素上吹ランスから酸素とともに吹き込ん
だ本発明による場合は、スラグ滓化性が向上したため、
吹止[S]は低位にコントロールでき、良好な脱S特性
を示した。
【0040】
【発明の効果】本発明においては、 (1)脱P、脱Sの溶銑予備処理工程でのスラグの滓化
が促進されるので、スラグの塩基度が上昇し、高温での
脱Pが可能になり、かつ脱S効率を向上することができ
る。また、スロッピング発生頻度を大幅に減少すること
ができる。 (2)脱炭工程で、底吹による撹拌力を強く維持したま
ま、中高炭素域でのスラグ中の(T・Fe)が上昇し、
溶鋼の脱P、脱Sが促進され、中高炭素鋼種の溶製が可
能になった。 したがって、これらによって、転炉製鋼プロセスにおい
て著しい経済効果が享受できるとともに、生産性を向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用する転炉製鋼法の基本プロセスを
示す縦断面概念説明図。
【図2】本発明におけるフラックス添加形態を示す縦断
面概念説明図。
【図3】本発明の実施例での計算塩基度と実塩基度の関
係説明図。
【図4】本発明の実施例での溶銑予備処理精錬による脱
P後の温度と脱P後[P]の関係説明図。
【図5】本発明の実施例での溶銑予備処理精錬による脱
P後の実塩基度と脱硫剤効率との関係説明図。
【図6】本発明の実施例での脱炭精錬時の底吹ガス流量
とスラグ中(T.Fe)、吹止[P]との関係説明図。
【図7】本発明の実施例での脱炭精錬時の吹止[C]と
スラグ中の(T.Fe)との関係説明図。
【図8】本発明の実施例での脱炭精錬時のスラグ中の
(T.Fe)と吹止[P]との関係説明図。
【図9】本発明の実施例での脱炭精錬時の吹止[C]と
吹止[S]との関係説明図。
【符号の説明】
1 溶銑鍋 2 溶銑 3 転炉 4 スクラップ 5 型銑 6 フラックス(溶銑予備処理精錬時) 7 酸素上吹ランス 8 底吹装置 9 スラグ 10 フラックス(脱炭精錬時) 11 溶鋼 12 溶鋼鍋 13 搬送車 14 ストックタンク 15 圧送タンク 16 ブロータンク 17 ロータリーフィーダー 18 酸素供給管 19 フレキシブルチューブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21C 5/28 C21C 7/064 C21C 7/068 C21C 7/076

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高炉溶銑を転炉に装入し、フラック
    ス添加と酸素上吹きあるいは酸素上底吹きとにより脱
    P、脱S精錬を施して溶銑中のP、Sを所定レベルまで
    低下させ、生成したスラグを排滓した後に、フラッ
    クス添加と酸素吹錬により脱炭を行い、生成したスラ
    グを転炉内に残したまま出鋼し、このスラグを転炉内に
    残留させた状態で再びの工程に戻り、繰り返し〜
    の工程を実施する転炉製鋼法において、の脱P、脱S
    工程で吹錬中に粉体のフラックスを酸素上吹きランスか
    ら酸素とともに吹き込み、スラグの滓化を促進させるこ
    とにより溶銑中の脱P、脱Sを容易にすることを特徴と
    する転炉製鋼法。
  2. 【請求項2】 の脱炭工程で、吹錬中に酸素上吹きラ
    ンスから粉体のフラックスを酸素とともに吹き込み、ス
    ラグの滓化を促進させることにより、の工程での溶湯
    の脱P、脱Sをさらに容易にすることを特徴とする請求
    項1記載の転炉製鋼法。
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