JPH11256065A - シリカ系粒子およびその製造方法 - Google Patents
シリカ系粒子およびその製造方法Info
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- JPH11256065A JPH11256065A JP34163998A JP34163998A JPH11256065A JP H11256065 A JPH11256065 A JP H11256065A JP 34163998 A JP34163998 A JP 34163998A JP 34163998 A JP34163998 A JP 34163998A JP H11256065 A JPH11256065 A JP H11256065A
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Abstract
ルフィルムを提供する。 【解決手段】 平均粒子径が0.01〜10μmである
シリカ系粒子であって、かつ、該粒子表面にカルボン酸
エステル類が該粒子に対し0.05〜10重量%の範囲
で存在してなるシリカ系粒子をポリエステルフィルムに
含有させる。
Description
ルムの滑剤などとして使用されるシリカ粒子に関するも
のである。更に詳しくは、本発明は、ポリエステルとの
親和性に優れ、耐スクラッチ性に優れたポリエステルフ
ィルムの製造に有用なシリカ系粒子に関する。
エステルフィルム、特にポリエチレンテレフタレート
(以下PETと略す)フィルムは優れた諸物性を有して
おり、中でも滑剤として無機微粒子が添加された2軸配
向ポリエステルフィルムは、各種の磁気テープ用、写真
用、OHP用、ラミネート缶等のような金属物品のラミ
ネート用などに広く使用されている。ここに使用される
滑剤として、シリカ系粒子は優れた性能を有しており、
従来より広く使用されている。
やラミネート缶の製造工程中における耐スクラッチ性の
要求が厳しくなっており、従来のシリカ系粒子では満足
されなくなってきている。スクラッチとは、フィルムが
接触する部分につけられる擦り傷や、摩耗粉によってつ
けられる擦り傷のことであり、シリカ系粒子がポリエス
テルフィルムから脱落することがその主な原因となって
いる。
ポリエステルとの親和性に欠けることにあり、従来よ
り、特開平5−310965号公報記載の異形粒子や特
開平5−331357号公報および特開平5−3313
00号公報記載の特殊原料を使用して修飾を施したシリ
カ粒子などが検討されているが、満足すべき効果は得ら
れていない。
に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、従来の
シリカ系粒子を滑剤として使用したポリエステルフィル
ムにおいて不十分であった耐スクラッチ性等の問題点を
解決することである。
テルとの親和性に優れ、滑剤として有用なシリカ系粒子
を提供すること、特に、ポリエステルフィルムの耐スク
ラッチ性を向上させるための添加剤として有用なシリカ
系粒子を提供すること、にある。
の効率的な製造方法を提供することにある。
ルムの耐スクラッチ性を向上させるための滑剤として有
用なシリカ系粒子のグリコール類分散体を提供すること
にある。
親和性に優れ滑剤として有用なシリカ系粒子を含有し、
耐スクラッチ性に優れたポリエステルフィルムを提供す
ることにある。
チ性に優れたポリエステルフィルムによってラミネート
された金属物品を提供することにある。
平均粒子径が0.01〜10μmであるシリカ系粒子で
あってかつ、該粒子表面にカルボン酸エステル類が該粒
子に対し0.05〜10重量%の範囲で存在してなるシ
リカ系粒子(以下、シリカ系粒子Aと呼ぶことがある)
に関する。
その短粒子径に対する長粒子径の比率が1.00〜1.
20の範囲にあり、かつ、粒度分布の変動係数が10%
以下であることが好ましい。
カルボン酸エステル類であることが好ましく、芳香族ジ
カルボン酸ジエステル類がさらに好ましく、テレフタル
酸ジエステル類および/またはナフタレンジカルボン酸
ジエステル類が特に好ましい。
中に、平均粒子径が0.01〜10μmであるシリカ系
粒子を分散せしめてシリカ系粒子のアルコール分散体を
得た後、該分散体にカルボン酸エステル類を加え50〜
350℃の範囲の温度で加熱することを特徴とする前記
シリカ系粒子Aの製造方法に関する。
Aが、グリコール類溶媒中に1〜50重量%の濃度で分
散されてなるシリカ系粒子Aのグリコール類分散体に関
する。
Aを0.001〜0.5重量%の割合で含んでなるポリ
エステルフィルムに関する。
フィルムをラミネートしてなる金属物品に関する。
する。
子径が0.01〜10μmであるシリカ系粒子であっ
て、かつ、該粒子表面にカルボン酸エステル類が該粒子
に対し0.05〜10重量%の範囲で存在してなるシリ
カ系粒子である。
とは、珪素原子が主として酸素原子との結合を介して形
成される−Si−O−3次元のネットワークをその主要
構成要素とするシリコンの含酸素化合物と定義される。
従って、珪素原子以外の金属元素(例えば、アルカリ金
属など)を1種以上含有する複合酸化物粒子や、珪素原
子が酸素と結合しているだけでなく、珪素原子の一部が
炭素原子や他の無機元素と結合あるいはそれらを吸着し
ている粒子や、前記シリコンの含酸素化合物と種々の有
機化合物との複合粒子も、本発明でいうシリカ系粒子の
概念に包含される。
〜10μmの範囲である。0.01μmより小さいポリ
エステルフィルムの滑剤として使用した場合の滑り性効
果が小さくなり、10μmより大きいとポリエステルフ
ィルムの滑剤として使用した場合にフィッシュアイなど
の原因になりやすい。好ましくは、0.03〜5μmの
範囲であり、より好ましくは0.05〜3μmの範囲で
ある。
ルボン酸エステル類としては、特に制限はないが、テレ
フタル酸ジエステル類(例えば、テレフタル酸のジメチ
ルエステル、ジエチルエステル、ジプロピルエステルも
しくはジ(ヒドロキシエチル)エステルなど)、ナフタ
レンジカルボン酸ジエステル類(例えば、ナフタレンジ
カルボン酸のジメチルエステル、ジエチルエステル、ジ
プロピルエステルもしくはジ(ヒドロキシエチル)エス
テルなど)、及び安息香酸エステルなどのような芳香族
カルボン酸エステル類;並びに、ステアリン酸エステ
ル、オレイン酸エステル、及びパルミチン酸エステルな
どのような脂肪族カルボン酸エステル類、等を挙げるこ
とができる。
カルボン酸エステル類が好ましく、より好ましくは芳香
族ジカルボン酸ジエステル類であり、特にテレフタル酸
ジエステル類および/またはナフタレンジカルボン酸ジ
エステル類が最も親和性が高く、また、吸着されない残
分が存在してもポリエステルフィルムへの悪影響がない
ので好ましい。
テル化されていないカルボン酸が含まれているシリカ粒
子への吸着が起こりにくく、さらに、pH変化によるシ
リカ粒子の凝集を引き起こす場合があるため、カルボキ
シル基のうち少なくとも80%以上がエステル化されて
いることが好ましく、より好ましくは90%以上、さら
に好ましくは95%以上である。
ボン酸エステル類の量は、シリカ系粒子に対して0.0
5〜10重量%である。0.05重量%より少ないとポ
リエステルとの親和性に欠け、10重量%より多いとシ
リカ系粒子が凝集しやすくなり保存安定性やポリエステ
ルフィルムの滑剤として使用した場合にボイドなどの原
因になりやすい。好ましくは、0.10〜8重量%の範
囲であり、より好ましくは0.15〜8重量%の範囲で
あり、さらに好ましくは0.15〜6重量%であり、特
に好ましくは0.4〜6重量%である。
ルムの滑剤として用いる場合は、真球状であることが滑
り性効果が高いため、短粒子径に対する長粒子径の比率
が、好ましくは1.00〜1.20の範囲であり、より
好ましくは1.00〜1.10の範囲であり、特に好ま
しくは1.00〜1.05の範囲である。
ィルムの滑剤として用いる場合は、粒度分布がシャープ
な方が滑剤としての性能が良いため、粒度分布の変動係
数は10%以下が好ましく、より好ましくは8%以下で
あり、特に好ましくは6%以下の範囲である。なお、変
動係数は次式で求められる。
ステルフィルムに限定されるものではなく、例えばポリ
エチレンやポリプロピレンなどのようなポリオレフィン
フィルム及びその他の各種フィルムにも好適に使用する
ことが可能である。
特に制限はないが、アルコール系溶剤中にシリカ系粒子
を分散せしめてシリカ系粒子のアルコール分散体を得た
後、該分散体にカルボン酸エステル類を加え50〜35
0℃の範囲の温度で加熱する方法が、最も簡便であると
共に吸着率も高く推奨される。
粒子としては、特に制限はないが、(テトラおよび/ま
たはトリ)アルコキシシランの塩基性触媒存在下での加
水分解縮合反応によって得られるシリカ粒子が、任意の
粒子径とシャープな粒度分布を得ることができ、アルカ
リ金属などの不純物も少ないので好ましい。
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール等のような
脂肪族アルコール類が好ましく、メタノールおよび/ま
たはエタノールがより好ましい。また、前記アルコール
系溶剤中でアルコキシシランを加水分解縮合してシリカ
系粒子を製造する際に使用する水、塩基性触媒などが含
まれていても何ら差し支えない。さらに、エチレングリ
コールなどのようなグリコール類が含まれていてもよ
い。なお、前記アルコール系溶剤中のシリカ粒子の濃度
は通常5〜30重量%の範囲である。
添加量は、シリカ系粒子に吸着させる量の1.05〜1
0倍量が好ましく、1.05倍より少ないと吸着量が目
標より少なくなり、10倍量より多くても吸着量は変化
せず未反応として残存するだけである。
50℃の範囲であり、50℃より低いとカルボン酸エス
テル類の吸着率が低くなり、350℃より高いとカルボ
ン酸エステル類の脱着が起こる。好ましくは、100〜
300℃の範囲であり、より好ましくは150〜250
℃の範囲である。なお、シリカ系粒子を分散せしめた溶
剤の沸点より高い温度で処理する場合には、徐々に温度
を上げながら低沸点の溶剤を留出させると共に、例えば
エチレングリコール等のようなグリコール類や炭素数が
8個以上の脂肪族アルコール類の如く沸点の高い溶剤を
加えて、高沸点溶剤に置換する方法が推奨される。ま
た、加熱時間は通常0.5〜5時間の範囲である。さら
に、シリカ系粒子のグリコール分散体を調製する場合に
は、この加熱の際にアルコール系溶剤からグリコールへ
の置換を同時に行っても何ら差し支えはない。
滑剤として使用する場合には、シリカ粒子Aが凝集せず
に単分散していることが好ましいことから、シリカ系粒
子Aの形態としては粉体よりも、分散の容易な液分散体
の方が好ましく、特にポリエステルの原料であるグリコ
ール類分散体とすることが、以下の利点を有しているこ
とから、好ましい。
粒子が凝集しにくく単分散の状態で取扱いが可能であ
る。
として使用できるため、不純物の混入などのようなフィ
ルムへの悪影響がない。
コール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、ペンタメチレングリコール等が挙げられるが、中
でもエチレングリコールが、入手しやすく、揮発による
固形分濃度の変化も少なく取り扱いやすいので好まし
い。
の濃度は通常1〜50重量%であり、1%より低いとシ
リカ系粒子Aの単位重量当たりの運搬費が高くなるなど
経済的に不利であり、50重量%を越えると凝集が起こ
る場合がある。好ましくは5〜40重量%の範囲であ
り、より好ましくは10〜30重量%の範囲である。な
お、シリカ系粒子Aはカルボン酸エステル類を吸着して
いない従来のシリカ系粒子より凝集しやすいため、グリ
コール分散体中の濃度は低くする必要がある。
系粒子Aを0.001〜0.5重量%の割合で含有して
いる。該ポリエステルフィルムは優れた滑り性とブロッ
キング防止性を有すると共に、従来のシリカ系粒子を含
有するフィルムでは得られなかった優れた耐スクラッチ
性を有している。
制限されないが、通常、芳香族ジカルボン酸を主たる酸
成分とし、脂肪族飽和グリコールを主たるグリコール成
分とする飽和ポリエステル類である。前記芳香族ジカル
ボン酸としては、例えばテレフタル酸、ナフタレンジカ
ルボン酸、イソフタル酸、ジフェニルエタンカルボン
酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカ
ルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、ジフェニル
スルホンジカルボン酸、アンスラセンジカルボン酸など
を挙げることができ、グリコール類としては、例えばエ
チレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメ
チレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサ
メチレングリコール、デカメチレングリコールなどのよ
うな炭素数2〜10のポリメチレングリコールなどを挙
げることができる。一般的にはポリエチレンテレフタレ
ートまたはポリエチレンナフタレートである。なお、こ
れら飽和ポリエステルのフィルムは、磁気記録テープ
用、金属ラミネート用、食品包装用、写真用、一般包装
用、OHP用等に広く用いられている。
の添加量は、通常、0.001〜0.5重量%の範囲で
あり、0.001重量%より少ないと滑り性やブロッキ
ング防止性が十分ではなく、0.5重量%より多くても
効果に変化無く経済的に不利となる。好ましくは0.0
1〜0.3重量%の範囲であり、より好ましくは0.0
5〜0.2重量%の範囲である。
の添加方法は、フィルム中に均一にシリカ系粒子Aが分
散されれば特に制限はないが、シリカ系粒子Aのグリコ
ール分散体をポリエステル製造時に添加する方法が最も
分散性が良く推奨される。
カ系粒子Aの特徴を損なわない範囲であれば、他の無機
添加剤が含まれていても何ら差し支えはない。これらの
無機添加剤を例示するならば、炭酸カルシウム、クレ
ー、アルミナ、チタニア、ジルコニアなどを挙げること
ができ、特に炭酸カルシウムは安価で優れた形状と粒度
分布を有するものが市販されているので、シリカ系粒子
Aとの併用が推奨される。
0.001〜0.5重量%の割合で含んでなるポリエス
テルフィルムでラミネートされた金属物品である。該金
属物品は、優れた滑り性を有しており、さらには、特に
絞り加工時において優れた耐スクラッチ性を有するもの
である。
は、ブリキ、ティンフリースチール、アルミニウムなど
の板が適切であり、金属板へのポリエステルフィルムの
ラミネート法としては、熱接着法や接着剤法などが採用
される。
ルムの厚みは通常10〜40μmである。また、主たる
酸成分としてのテレフタル酸と従たる酸成分としての5
〜20モル%のイソフタル酸等とを併用して製造された
共重合ポリエステルのフィルムは、より優れた耐スクラ
ッチ性を発揮することができるので好ましい。
ポリエステルフィルムが優れた耐スクラッチ性を発揮す
るので、深絞り工程を伴う金属缶の製造に好適である。
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
して実施した。 [粒子径の測定] 遠心沈降式粒度分布測定機:島津製作所製SA−CP3 [カルボン酸エステル類の定量] ガスクロマトグラフ:島津製作所製GC−17A カラム:J&W社製キャピラリーカラム (30m*φ0.53mm、液相:DB5、フィルム厚
み:1.5μm)参考例(シリカ粒子の調製) 特公平7−91400号公報を参考にし以下の様に実施
した。
Lのガラス製反応器にエタノール(16.55L)と2
8%アンモニア水溶液(3.34kg)を投入して撹拌
した。この混合液を20±0.5℃の温度に調整し、撹
拌しながらテトラエトキシシラン(1.61kg)をエ
タノール(3L)に希釈した混合液を滴下口より1時間
かけて滴下し、滴下後も2時間撹拌を続けて加水分解を
行なうことにより、懸濁液を得た。得られたシリカ粒子
は平均粒子径0.53μm、変動係数は2%であった。
さらに、得られた懸濁液をロータリーエバポレーターを
用いて溶剤を留去し、シリカ粒子濃度が10%のシリカ
粒子分散液を得た。
にテレフタル酸ジメチルを2.4g(シリカ粒子に対し
て2重量%)添加し良く混合して原料スラリーとした。
次いで、撹拌機及び溶剤留去装置を備えた内容積1Lの
ガラス製4つ口反応器にエチレングリコールを485g
投入し、撹拌しながら90℃まで加熱した。液の温度を
90℃に保つ様に加熱、撹拌しながら原料スラリーの供
給と溶剤の留去を続け、3時間にて原料スラリーの全量
を投入した。
せると共に溶剤を留去して1時間にて150℃まで昇温
した。そのまま150℃にて2時間、撹拌を続けた後、
室温まで冷却してシリカ系粒子Aのエチレングリコール
分散体(1)を得た。表1には、得られたエチレングリ
コール分散体中のシリカ系粒子Aの濃度、形状、長粒子
径/短粒子径比、変動係数、および、シリカ系粒子A表
面に存在するカルボン酸エステル量を示した。シリカ系
粒子Aの表面に存在するカルボン酸エステル量は、シリ
カ系粒子Aのエチレングリコール分散体を遠心分離器に
て2000rpmで10分間処理して得られた上澄み液
中のカルボン酸エステル量を測定し、その残りがシリカ
系粒子A表面に存在するカルボン酸エステル量とみなし
て算出し、その量をシリカ系粒子Aに対する重量%で示
した。次いで、エチレングリコール分散体を室温にて1
0日間静置した後、良く撹拌し、さらに超音波にて分散
させてから平均粒子径を測定し、その結果を表2に示し
た。
エステル類に変えた以外は実施例1と同様にして、それ
ぞれシリカ系粒子Aのエチレングリコール分散体(2)
〜(5)を得た。その結果を、実施例1と同様に、表1
および表2に示した。
9.6g(シリカ粒子に対して1重量%および8重量
%)に変えた以外は実施例1と同様の操作を繰り返し
て、シリカ系粒子Aのエチレングリコール分散体(6)
および(7)を得た。その結果を、実施例1と同様にし
て、表1および表2に示した。
と同様の操作を繰り返して、比較用シリカ粒子のエチレ
ングリコール分散体(1′)を得た。その結果を、実施
例1と同様にして、表1および表2に示した。
子に対して20重量%)とした以外は実施例1と同様の
操作を繰り返して、比較用シリカ粒子のエチレングリコ
ール分散体(2′)を得た。その結果を、実施例1と同
様にして、表1および表2に示した。
コール分散体(1′)100gにテレフタル酸ジメチル
(0.4g;シリカ粒子に対して2重量%)を加え、室
温にて5時間、撹拌して、シリカ系粒子Aのエチレング
リコール分散体(8)を得た。その結果を、実施例1と
同様にして、表1および表2に示した。
ル分散体(1)を用いてポリエチレンテレフタレートフ
ィルムを作成し、性能試験を実施した。
カ系粒子Aのエチレングリコール分散体(1)2.5g
(シリカ粒子として0.5g)、エチレングリコール6
00gおよび酢酸マグネシウム4水塩0.9gを反応器
に投入し、加熱昇温すると共にメタノールを留去してエ
ステル交換反応を行い、反応開始から4時間で230℃
まで昇温し、次いでリン酸0.3gと三酸化アンチモン
0.4gを加えて4時間の重縮合反応を実施し、極限粘
度0.60〜0.63のポリエチレンテレフタレートを
得た。
290℃で溶融押し出し、無定型シートを得、シートの
流れ方向(縦方向)と横方向に110℃でそれぞれ3.
5倍延伸し、さらに、縦方向に130℃で1.1倍延伸
し、220℃にて3秒間熱処理を行い、厚さ15μmの
ポリエステルフィルム(1)を得た。
ド等の有無)と次に示す耐スクラッチ性試験を実施し
た。その結果を表3に示す。
したポリエステルフィルムをプラスチック製ピンに張力
100g、巻き付け角90度、走行速度150m/分で
1回摩擦させつつ走行させる。次いで、その摩擦面にア
ルミニウム蒸着を行い、実態顕微鏡の目視判定により傷
の量を以下のランクに分別した。
コール分散体(2)〜(8)を、シリカ系粒子Aのエチ
レングリコール分散体(1)の代わりに用いた以外は、
実施例9と同様にして、各々ポリエステルフィルム
(2)〜(8)を作成し、それぞれ性能試験を実施し
た。その結果を表3に示した。
リコール分散体(1′)〜(2′)をシリカ系粒子Aの
エチレングリコール分散体(1)の代わりに用いた以外
は、実施例9と同様の操作を繰り返して比較用ポリエス
テルフィルム(1′)〜(2′)を作成し、それぞれ性
能試験を実施した。その結果を表3に示した。
30℃で加熱した板厚0.25mmのティンフリースチ
ールの両面の貼合わせ、水冷した後、150mm径の円
盤状に切り取り、絞りダイスとポンチを用いて3段階で
深絞り加工し、60mm径の側面無継目容器を作成し
た。該容器を観察し、下記の基準で深絞り加工性を評価
した。その結果を表4に示す。
外面共にフィルムに異常なく加工され、ダイスやポンチ
に削れ粉が認められない。
あるか、ダイスやポンチに削れ粉が認められる。
あり、かつ、ダイスやポンチに削れ粉が付いている。
あり、かつ、ダイスやポンチに微小な傷が付いている。
〜(8)をポリエステルフィルム(1)の代わりに用い
た以外は実施例17と同様にして容器を作成し、その評
価結果を表4に示した。
(1′)〜(2′)をポリエステルフィルム(1)の代
わりに用いた以外は実施例17と同様にして容器を作成
し、その評価結果を表4に示した。
子表面に存在させたシリカ系粒子Aを使用したフィルム
は耐スクラッチ性に優れており、中でも、芳香族カルボ
ン酸エステル、特に芳香族ジカルボン酸ジエステルを存
在させたシリカ系粒子Aが優れている。規定量以上のジ
カルボン酸ジエステルを存在させたシリカ粒子は、表2
に示される様にシリカ粒子が凝集しており、フィルムは
外観上の欠陥が生じると共に、耐スクラッチ性を劣った
結果となっている。また、シリカ粒子とカルボン酸エス
テルを加熱せずに混合しただけでは、粒子表面に存在す
るカルボン酸エステル量が低く、性能も満足できるもの
ではない。
ル等のような樹脂との親和性に優れているため、ポリエ
ステル等の各種フィルムに添加した場合に、優れた滑り
性とブロッキング防止性を該フィルムに付与できると共
に、優れた耐スクラッチ性(異物接触の際のフィルムか
らの粒子脱落の低減効果)をも該フィルムに付与でき
る。斯くして、本発明のシリカ系粒子Aは、フィルム用
の滑剤、ブロッキング防止剤及び耐スクラッチ性向上剤
として有用な材料である。
様に、優れた滑り性、ブロッキング防止性及び耐スクラ
ッチ性を有する。
性及び耐スクラッチ性を有しており、特に絞り加工時に
おいて優れた耐スクラッチ性を発揮する。
Claims (7)
- 【請求項1】 平均粒子径が0.01〜10μmである
シリカ系粒子であって、かつ、該粒子表面にカルボン酸
エステル類が該粒子に対し0.05〜10重量%の範囲
で存在してなるシリカ系粒子。 - 【請求項2】 前記シリカ粒子が真球状であって、その
短粒子径に対する長粒子径の比率が1.00〜1.20
の範囲にあり、かつ、粒度分布の変動係数が10%以下
である請求項1記載のシリカ系粒子。 - 【請求項3】 前記カルボン酸エステル類が芳香族ジカ
ルボン酸ジエステル類である請求項1または2に記載の
シリカ系粒子。 - 【請求項4】 アルコール系溶剤中に、平均粒子径が
0.01〜10μmであるシリカ系粒子を分散せしめて
シリカ系粒子のアルコール分散体を得た後、該分散体中
にカルボン酸エステル類を加え50〜350℃の範囲の
温度で加熱することからなる請求項1から3のいずれか
に記載のシリカ系粒子の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1から3のいずれかに記載のシリ
カ系粒子が、グリコール類溶媒中に、1〜50重量%の
濃度で分散されてなるシリカ系粒子のグリコール類分散
体。 - 【請求項6】 請求項1から3のいずれかに記載のシリ
カ系粒子を0.001〜0.5重量%の割合で含んでな
るポリエステルフィルム。 - 【請求項7】 請求項6記載のフィルムを、ラミネート
してなる金属物品。
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1998
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