JP3089729B2 - 熱可塑性ポリエステル組成物 - Google Patents

熱可塑性ポリエステル組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性ポリエステル組
成物に関するものであり、さらに詳しくは微細で直鎖ま
たは分岐の形状を有するシリカ粒子を熱可塑性ポリエス
テル中に配合した易滑性、耐摩耗性、親和性に優れたフ
ィルム、あるいは繊維を得るに適した特定のカルボキシ
ル末端基濃度の熱可塑性ポリエステル組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に熱可塑性ポリエステル、例えばポ
リエチレンテレフタレートは優れた力学特性、化学特性
を有しており、フィルム、繊維などの成形品として広く
用いられている。
【0003】しかしながら、ポリエステルは成形品に加
工する際に、滑り性不足のため生産性が低下するという
問題があった。このような問題を改善する方法として、
従来よりポリエステル中に不活性粒子を分散せしめ、成
形品の表面に凹凸を付与する方法が行なわれている。こ
のような不活性粒子としては種々知られているが、中で
も球形のシリカ粒子は、粒子径のバリエーションに富む
ことと粒度分布が著しくシャープなことから広く使われ
ている。しかしながら、一般にシリカ粒子は球形ゆえに
成形品の表面から脱落しやすい、すなわち耐摩耗性に劣
るといった問題があった。
【0004】従来からこの問題を解決すべく検討がなさ
れており、例えば特開昭63−221158号公報や特
開昭63−280763号公報ではシリカ粒子表面をグ
リコール基で改質することが、また特開昭63−312
345号公報ではシリカ粒子表面をカップリング剤で改
質することなどが提案されている。
【0005】しかしながら、このような公知の方法をも
ってしても、成形品、例えば磁気テープのように繰り返
し摩擦使用されるような用途に用いた場合には粒子が脱
落し、さらに脱落した粒子がフィルム表面に傷をつけて
しまうなどの欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は前記し
た従来技術の欠点を解消することにあり、易滑性、耐摩
耗性、親和性に優れたフィルム、繊維を製造し得る熱可
塑性ポリエステル組成物を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記した本発明の目的
は、動的光散乱法による測定粒子径(D1 mμ)と窒素
ガス吸着法による測定粒子径(D2 mμ)の比D1 /D
2 が2以上であって、D1 は60〜600 mμであり、
電子顕微鏡観察において41〜100 mμの範囲の太さ
を持ち、直鎖または分岐の形状を有するシリカ粒子およ
びカルボキシル末端基濃度がポリエステル106 g 当た
り10〜100当量の範囲である熱可塑性ポリエステル
からなる熱可塑性ポリエステル組成物によって達成でき
る。
【0008】本発明のシリカ粒子は、そのスラリー状態
において動的光散乱法による測定粒子径D1 として60
〜600 mμの大きさを有し、電子顕微鏡観察において
41〜100 mμの範囲内の一様な太さで伸長している
形状を有している。この動的光散乱法による粒子径の測
定法は、Journal of Chemical Physics 第57巻第11
号(1972年12月)第4814頁に説明されてお
り、例えば市販の測定装置、米国 Coulter社製N4 によ
り容易に粒子径を測定することができる。D1 が60 m
μ未満ではポリエステル中での分散性が悪く好ましくな
い。またD1 が600 mμを越えると、例えばフィルム
の平坦性を悪化させるので好ましくない。そして、該粒
子のおよその伸長度として窒素ガス吸着法(以下、BE
T法という。)によって測定されるこの粒子の比表面積
S m2 /gの値から、D2 =2720/Sの式によって与
えられる換算粒子径D2 mμと上記D1 mμとの比D1
/D2 の値が2以上である特徴を有する。ここで、D1
/D2 の値が2以上10未満、より好ましくは2以上7
未満、特に好ましくは2以上5未満である方がポリエス
テル中での粒子の分散性、ポリエステルの易滑性、耐摩
耗性、親和性が良好である。
【0009】本発明におけるシリカ粒子の形状を図1に
示すモデル図で説明する。例えば、図1の1に示すよう
に線状または屈曲していてもよく(直鎖状シリカ粒
子)、さらには図1の2のように分岐点を持って伸長を
有していてもよい(分岐状シリカ粒子)。その形状を二
次凝集体や粒子同士の重なりと区別するのは難しいが、
安定なゾルの場合、適当な分散処理をしてコロジオン膜
に固定し、透過型電子顕微鏡で分散したところを観察す
ると、ほぼ一様な太さで明暗度が同じである1直鎖状の
シリカ粒子または2分岐状のシリカ粒子が観察できる。
このときに観察される粒子太さは、例えば図1の粒子太
さのように定義される。これが二次凝集体でないという
判断は、二次凝集体では太さがほぼ一様なものとして観
察されないからである。粒子同士の重なりでないという
判断は、明暗度の異なる部分を基本的に有していないか
らである。さらにこのことは、この粒子は基本的に同一
平面内のみの伸長を有していると考えられ、スラリーの
安定性が良好であることと結び付く。本発明における直
鎖または分岐の形状を有するシリカは晶質、非晶質のど
ちらでもよいが、非晶質が好ましい。粒子は通常安定な
スラリー状態で保存される。
【0010】本発明のシリカ粒子は、例えば次のように
して作られる。まずpHが6以下の活性珪酸のコロイド
水溶液に、水溶性のカルシウム塩またはマグネシウム塩
を含有する水溶液を適量加え混合する。次に、アルカリ
金属水酸化物、水溶性有機塩基、またはそれらの水溶性
珪酸塩を適量加え混合し、これらの混合物を60℃以上
で適当な時間加熱する。この時、活性珪酸の水スラリー
に3価の金属塩を添加することが好ましい。このように
して製造されたシリカ粒子は直鎖または分岐形状を有し
ており、初期のpH、カルシウム塩またはマグネシウム
塩を含有する水溶液の添加量、アルカリ金属水酸化物、
水溶性有機塩基、またはそれらの水溶性珪酸塩の添加
量、混合の仕方、加熱温度および時間によってその形状
をコントロールすることができる。添加されるカルシウ
ム塩またはマグネシウム塩は、コロイド水溶液中のSi
2 に対して重量比300ppm 〜1500ppm が好まし
く、500ppm 〜1200ppmがより好ましい。
【0011】本発明における微細な直鎖または分岐の形
状を有するシリカ粒子の添加方法は特に限定されない
が、一般的には安定なゾル状態であるスラリーを添加す
るのが好ましい。
【0012】本発明ではポリエステル中での粒子の分散
性を良好にするために、スラリー中のイオウ原子化合物
がシリカ粒子を構成するSiO2 に対してSO3 換算で
重量比50ppm 以上3000ppm 以下存在することが好
ましい。さらには100ppm以上2500ppm以下が好ま
しい。この場合、ポリエステル中での粒子の二次凝集、
イオウ原子含有化合物に起因する異物などが発生しない
ので好ましい。含有量が50ppm 未満ではポリエステル
中での粒子の二次凝集が生じるので好ましくない。S原
子は、例えば硫酸塩として粒子製造時に添加される。
【0013】スラリーの安定性を得るには、スラリー中
のNa量がシリカ粒子を構成するSiO2 に対してNa
2 O換算で重量比1000ppm 以上20000ppm 以下
である方がよい。好ましくは2000ppm 以上7000
ppm 以下である方がよい。この場合、スラリーの保存時
に粒子が凝集しないので好ましい。Naは、例えばアル
カリ金属水酸化物として粒子製造時に添加される。ま
た、本発明で使用される粒子スラリーは他の成分を含有
していてもよく、微量の陽イオン、陰イオンなどを含有
していてもよい。
【0014】本発明では一般に安定なシリカ粒子スラリ
ーを使用するために、ポリエステルへ含有せしめるため
の添加方法、添加時期は、従来の方法、時期でもよい。
添加法において、特に該ポリエステルの合成原料である
グリコールのスラリーにして添加する方法は好ましい。
スラリー濃度としては、SiO2 重量%として0.5〜
40重量%、さらに好ましくは1〜20重量%がポリエ
ステル中での粒子分散性がよくなり望ましい。さらに添
加時のスラリー含有水分量は、好ましくは1重量%以
下、さらに好ましくは0.5重量%以下である方がポリ
エステル中での粒子分散性が向上するので好ましい。添
加時期は任意でよいが、モノマー時、重合時あるいはそ
の前後に添加してもよい。また、粒子スラリーはポリマ
製造後ベント式成形機で添加、分散させてもよい。
【0015】また、本発明のポリエステル組成物中のシ
リカ粒子の総含有量は0.001〜20重量%が好まし
い。より好ましくは0.005〜10重量%、さらに好
ましくは0.01〜5重量%である。この場合、易滑
性、表面平坦性、フィルム、特に磁気テープにする際の
磁気変換特性の点で好ましい。もちろん本発明の粒子に
公知である無機または有機粒子を含有させてもかまわな
い。
【0016】本発明のポリエステル中の微細で直鎖また
は分岐した形状を有するシリカ粒子は、他の球状シリカ
粒子に比べてポリエステルから脱落しにくいだけでな
く、ポリエステルの表面を均一に補強する効果を有し、
ポリエステル表面の削れ性を低減する役割を有するもの
と考えられる。
【0017】本発明における熱可塑性ポリエステルと
は、芳香族ジカルボン酸あるいはそのジアルキルエステ
ルなどの二官能性成分とグリコール成分を原料として重
縮合反応によって製造されるものであり、カルボキシル
末端基濃度がポリエステル106 g 当たり10〜100
当量であるものである。特にこのうちポリエチレンテレ
フタレートを主体とするものが好ましい。該ポリエステ
ルはホモポリエステルであってもコポリエステルであっ
てもよく、共重合の例としては、アジピン酸、セバシン
酸、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジ
カルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの
ジカルボン酸成分、トリメリット酸、ピロメリット酸な
どの多価カルボン酸成分、およびテトラメチレングリコ
ール、ヘキサメチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、
ポリオキシアルキレングリコール、p−キシリレングリ
コール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、5−ナ
トリウムスルホレゾルシンなどのジオール成分が挙げら
れる。
【0018】このような熱可塑性ポリエステル組成物
は、本発明のシリカ粒子の良好な分散性や親和性を得る
ために、そのカルボキシル末端基濃度をポリエステル1
6 当たり10〜100当量とすることが必要であり、
好ましくは20〜80当量である。カルボキシル末端基
の濃度はポリエステル合成時に添加するアルカリ金属化
合物、アルカリ土類金属化合物やMn化合物の種類や量
によってコントロールされる。
【0019】カルボキシル末端基濃度が10当量/ポリ
エステル106 g 未満では、シリカ粒子との相互作用が
小さく親和性が低くなり好ましくない。また、カルボキ
シル末端基濃度が100当量/ポリエステル106g を
越えるとシリカ粒子が凝集し、またポリエステルの物性
低下も見られ好ましくない。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。なお、得られたポリエステル組成物の各特性値測定
は次の方法に従って行なった。 (A)粒子特性 (1)動的光散乱法による測定粒子径(D1 mμ) 米国 Coulter社製N4 を用いて測定した。 (2)窒素ガス吸着法による測定粒子径(D2 mμ) 通常のBET法によって測定された比表面積S m2 /gの
値からD2 =2720/Sの式によって与えられる換算
粒子径を測定した。 (3)電子顕微鏡観察に置ける粒子の太さ(D3 mμ) 粒子含有ポリエステル組成物を超薄膜作成装置によって
0.3μm 前後の超薄切片にした後、透過型電子顕微鏡
を用いて一次粒子を観察し、粒子の太さを測長した。こ
こで、ポリエステル中での一次粒子とは、スラリーをメ
タノールと水の混合溶媒で希釈し、粒子を分散さして透
過型電子顕微鏡を用いて一次粒子を観察し、その粒子と
同様なポリエステル中の粒子のことを言う。 (4)イオウ原子含有化合物量 スラリーをイオンクロマト法で測定した。 (5)Na量およびCa量 スラリーをイオンクロマト法で測定した。
【0021】(B)ポリマ特性 (1)固有粘度 25℃でオルトクロロフェノール中、0.1g/cc濃度で
測定した値である。 (2)カルボキシル末端基濃度の評価 Maurice の方法に準じた。ポリマ2g をo−クレゾール
/クロロホルム(重量比7/3)50mlに溶解し、N/
20−NaOHメタノール溶液によって滴定し、カルボ
キシル末端基濃度を測定し、当量/ポリエステル106
g の値で示した。
【0022】(C)フィルム特性 (1)表面粗さRa(μm) JIS B−0601に準じ、サーフコム表面粗さ計を
用い、針径2μm、荷重70mg、測定基準長0.25m
m、カットオフ0.08mm条件下で測定した中心線平均
粗さを採用した。 (2)滑り性(μk ) フィルムを1/2インチにスリットし、テープ走行性試
験機TBT−300型〔(株)横浜システム研究所製〕
を使用し、25℃、60%RH雰囲気で走行させ、初期
のμk を下記の式より求めた。なお、ガイド径は6mmφ
であり、ガイド材質はSUS27(表面粗度0.2
S)、巻き付け角は180°、走行速度は4.0cm/秒
である。 μk =0.733log (T1 /T2 ) T1 :出側張力 T2 :入側張力 上記μk が0.40以下であるものは滑り性良好であ
る。ここで、μk が0.40より大きくなると、フィル
ム加工時または製品としたときの滑り性が極端に悪くな
る。 (3)耐摩耗性 フィルムを1/2にスリットし、テープ走行性試験機T
BT−300〔(株)横浜システム研究所製〕を使用
し、25℃、50%RHの雰囲気で2000回繰り返し
走行させた後、ガイド部に付着した白色の削れ粉(白
粉)を目視にて判定する。ここで、ガイド径は8mmφで
あり、ガイド材質はSUS27(表面粗度0.2S)、
巻き付け角は180°、テープ走行速度は3.3cm/秒
である。評価基準は次のとおりである。 ◎:白粉発生量が非常に少ない。 ○:白粉発生量が少ない。 △:白粉発生量がやや多い。 ×:白粉発生量が非常に多い。
【0023】実施例1 まず、動的光散乱法による測定粒子径D1 が163 m
μ、BET法による測定粒子径D2 が46 mμ、透過型
電子顕微鏡観察による粒子の太さが44 mμの非晶質シ
リカ粒子5重量部、エチレングリコール95重量部、S
iO2 に対してSO3 換算で1700ppm のイオウ原子
化合物、SiO2 に対してNa2 O換算で6500ppm
のNa、SiO2 に対してCaO換算で930ppm のC
aからなる100重量部のスラリーを調整した。
【0024】次に、ジメチルテレフタレート100重量
部とエチレングリコール64重量部および0.06重量
部の酢酸マグネシウムを加えてエステル交換反応を行な
い、トリメチルホスフェート0.02重量部を添加した
後、さきに調整したスラリー8重量部と0.03重量部
の酸化アンチモンを加え重縮合反応を行ない、[η]
0.613のポリエチレンテレフタレート組成物を得
た。ここで得られたポリエチレンテレフタレート組成物
を290℃で溶融押し出しし、末延伸フィルムを得た。
さらに、これを90℃で縦および横方向へそれぞれ3倍
延伸して220℃で10秒間加熱処理し、厚さ15μm
のフィルムを得た。フィルムは、表1に示したとおりR
a0.008μm 、μk 0.31であり、耐摩耗性に優
れたフィルムであった。
【0025】実施例2〜6 シリカ粒子の動的光散乱法による測定粒子径D1 、D1
/D2 、粒子の太さ、スラリー濃度、ポリエステルに対
する添加量、イオウ原子化合物含有量、Na含有量、C
a含有量、カルボキシル末端基濃度を変更して、実施例
1と同様な方法でポリエステル組成物ならびに二軸延伸
フィルムを得た。
【0026】各粒子径D1 、D1 /D2 、粒子太さ、イ
オウ原子化合物含有量、Na含有量、Ca含有量、スラ
リー濃度、添加量、得られたポリエステルの[η]、カ
ルボキシル末端基濃度、フィルムの表面粗さRa、
μk 、耐摩耗性を表1、2に示した。この表からわかる
ように、得られた二軸延伸フィルムは磁気テープ用途と
して十分に満足できる易滑性、耐摩耗性を有していた。
【0027】比較例1〜6 粒子の形状、D1 /D2 、D1 、太さ、カルボキシル末
端基濃度を変えて実施例1と同様な方法でポリエステル
組成物ならびに二軸延伸フィルムを得た。各粒子径
1 、D1 /D2、粒子太さ、イオウ原子化合物含有
量、Na含有量、Ca含有量、スラリー濃度、添加量、
得られたポリエステルの[η]、カルボキシル末端基濃
度、フィルムの表面粗さRa、μk 、耐摩耗性を表3、
4に示した。この表からわかるように、滑り性、耐摩耗
性のすべてを満足するものは得られなかった。比較例1
では、球状の非晶質シリカ粒子であるために突起がシャ
ープになり、耐摩耗性が悪化したものと考えられる。比
較例2、4は、D1 /D2 が本発明の請求の範囲外であ
るために好ましい結果を得られなかった。比較例3は、
1 が600 mμを越えているので好ましい結果が得ら
れなかった。比較例5、6は、カルボキシル末端基濃度
が本発明の範囲外であるために好ましい結果が得られな
かった。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【発明の効果】本発明の熱可塑性ポリエステル組成物
は、微細で直鎖または分岐した形状を有するシリカ粒子
を含有してなり、成形品表面に形成される突起の幅が大
きく、他の接触物から受ける衝撃が小さいだけでなく、
粒子の形状効果により粒子が脱落しにくく、さらに表層
を広い面積にわたって補強する効果を有し、ポリエステ
ルとの親和性も良好であるので、繊維、フィルム、ある
いはその他の成形品にした場合、易滑性、耐摩耗性に有
効に効果を発揮するが、特に繰り返し摩擦使用される磁
気テープに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明におけるシリカ粒子の粒子構造を示す
モデル図である。
【符号の説明】
1:直鎖状のシリカ粒子 2:分岐状のシリカ粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−61028(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/18 C08L 67/00 - 67/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動的光散乱法による測定粒子径(D1 m
    μ)と窒素ガス吸着法による測定粒子径(D2 mμ)の
    比D1 /D2 が2以上であって、D1 は60〜600 m
    μであり、電子顕微鏡観察において41〜100 mμの
    範囲の太さを持ち、直鎖または分岐の形状を有するシリ
    カ粒子およびカルボキシル末端基濃度がポリエステル1
    6 g 当たり10〜100当量の範囲である熱可塑性ポ
    リエステルからなる熱可塑性ポリエステル組成物。
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