JPH11255449A - 走行梁支持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、固体伝播によるエレベータの走行
音を防止でき、快適な居住空間の維持を図る。 【解決手段】 斜面を有する昇降路と、昇降路内を乗り
かごを有して走行可能な台車を案内する走行梁との間に
個別に配置され、走行梁を斜面に沿って支持する走行梁
支持装置において、走行梁４に接する部分に弾性体２１
ａ，２１ｂ，２１ｃ，２１ｄを備えた走行梁支持装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、斜面に沿って配置
された走行梁上で乗りかごを走行させる斜行エレベータ
に用いられる走行梁支持装置に係り、特に、走行時の音
（以下、走行音という）を抑制し得る走行梁支持装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】図３は一般的な斜行エレベータに使用さ
れる走行梁支持装置及びその周辺部分の概略図である。
この斜行エレベータにおいては、乗りかご１が走行可能
な台車２に固定支持され、台車２が斜面上方からロープ
３に吊られている。

【０００３】ここで、台車２の四隅には台車重量を走行
梁４に伝達し、かつ走行梁４の上をロープ３の動きに追
従して回転移動するためのローラ５が取付けられてい
る。走行梁４は所定長の複数の部材が連続的に配置され
てなり、横梁６を介して高さの微調整が可能となってい
る。

【０００４】具体的には、走行梁４をなす各部材が斜面
に対して垂直方向に高さ調節可能な各ブラケット（支持
台）１１に個別に支持され、各ブラケット１１が昇降路
の床７の左右二列に配置されている。なお、ブラケット
１１は昇降路のコンクリート製の床７にアンカーボルト
で固定されている。

【０００５】また、走行梁４と横梁６とは面接触してレ
ール締結金具１２により固定されている。さらに、横梁
６とブラケット１１はボルトで溶接固定されている。こ
のような斜行エレベータは、斜面に沿って高さが微調整
された走行梁４上を台車２がロープ３に牽引されて走行
することにより、乗りかご１を昇降路に沿って任意に走
行させている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら以上のよ
うな斜行エレベータでは、走行自体に支障は無いもの
の、図４に示すように、居室１４に昇降路１５が隣接す
る場合、乗りかご１の走行時にローラ５と走行梁４との
間で発生する走行音が昇降路１５の床７を介して居室１
４に固体伝播する可能性がある。

【０００７】本発明は上記実情を考慮してなされたもの
で、固体伝播によるエレベータの走行音を防止でき、快
適な居住空間を維持し得る走行梁支持装置を提供するこ
とを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１に対応する発明
は、斜面を有する昇降路と、前記昇降路内を乗りかごを
有して走行可能な台車を案内する走行梁との間に個別に
配置され、前記走行梁を前記斜面に沿って支持する走行
梁支持装置において、前記走行梁に接する部分に弾性体
を備えた走行梁支持装置である。

【０００９】また、請求項２に対応する発明は、請求項
１に対応する走行梁支持装置において、前記走行梁を弾
性体を介して固定するための締結金具を備えた走行梁支
持装置である。

【００１０】さらに、請求項３に対応する発明は、請求
項１又は請求項２に対応する走行梁支持装置において、
前記昇降路に接する部分に弾性体を備えた走行梁支持装
置である。 （作用）従って、本発明は以上のような手段を講じたこ
とにより、弾性体が乗りかごの走行時のローラと走行梁
との間で発生する走行音の固体伝播エネルギーを吸収す
ることにより、固体伝播による斜行エレベータの走行音
を防止するので、居室に隣接して昇降路を設けたとして
も、快適な居住空間を維持することができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を用いて説明する。図１は本発明の一実施形態に
係る走行梁支持装置及びその周辺部分の概略図であり、
図２は図１のｘ−ｘ線矢視拡大図であって、図３及び図
４と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明を省
略し、ここでは異なる部分について述べる。

【００１２】すなわち、本実施形態に係る走行梁支持装
置は、乗りかご走行時の走行音の防止を図るものであ
り、具体的には図２に示すように、走行梁４と横梁６と
の当接面に配置された第１の弾性体２１ａと、走行梁４
と締結金具１２との当接面に配置された第２の弾性体２
１ｂと、横梁６とブラケット１１との当接面に配置され
た第３の弾性体２１ｃと、ブラケット１１と床７との当
接面に配置された第４の弾性体２１ｄとを備えた構造と
なっている。

【００１３】ここで、第１〜第４の弾性体２１ａ〜２１
ｄとしては、例えばゴム、エラストマなどの衝撃吸収可
能な部材で耐久性の高いものが好ましい。従って、以上
のような構造によれば、第１〜第４の弾性体２１ａ〜２
１ｄが乗りかご１の走行時のローラ５と走行梁４との間
で発生する走行音の固体伝播エネルギーを吸収すること
により、固体伝播による斜行エレベータの走行音を防止
するので、居室に隣接して昇降路を設けたとしても、快
適な居住空間を維持することができる。その他、本発明
はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施でき
る。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、固
体伝播によるエレベータの走行音を防止でき、快適な居
住空間を維持できる走行梁支持装置を提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係る走行梁支持装置及び
その周辺部分の概略図

【図２】図１のｘ−ｘ線矢視拡大図

【図３】従来の斜行エレベータに使用される走行梁支持
装置及びその周辺部分の概略図

【図４】従来の課題を説明するための模式図

【符号の説明】

１…乗りかご ２…台車 ３…ロープ ４…走行梁 ５…ローラ ６…横梁 ７…床 １１…ブラケット １２…レール締結金具 １４…居室 １５…昇降路 ２１ａ，２１ｂ，２１ｃ，２１ｄ…弾性体

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 斜面を有する昇降路と、前記昇降路内を
   乗りかごを有して走行可能な台車を案内する走行梁との
   間に個別に配置され、前記走行梁を前記斜面に沿って支
   持する走行梁支持装置において、 前記走行梁に接する部分に弾性体を備えたことを特徴と
   する走行梁支持装置。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の走行梁支持装置におい
   て、 前記走行梁を弾性体を介して固定するための締結金具を
   備えたことを特徴とする走行梁支持装置。
3. 【請求項３】 請求項１又は請求項２に記載の走行梁支
   持装置において、 前記昇降路に接する部分に弾性体を備えたことを特徴と
   する走行梁支持装置。