JPH11251318A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH11251318A
JPH11251318A JP10054892A JP5489298A JPH11251318A JP H11251318 A JPH11251318 A JP H11251318A JP 10054892 A JP10054892 A JP 10054892A JP 5489298 A JP5489298 A JP 5489298A JP H11251318 A JPH11251318 A JP H11251318A
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film
semiconductor device
region
insulating film
stopper
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Shinji Sugaya
慎二 菅谷
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シャロートレンチ法により形成した素子分離
膜を有する半導体装置及びその製造方法に関し、配線層
の加工精度を維持しつつエッチング残渣の発生を防止
し、且つ、素子分離膜の沈み込みによるトランジスタ特
性等への影響が生じない半導体装置の構造及びその製造
方法を提供する。 【解決手段】 半導体基板10に形成した溝16に埋め
込まれ、半導体基板10上に突出した素子分離膜18
と、素子分離膜18により画定された素子領域32上に
絶縁膜22を介して形成され、素子分離膜18上に延在
する配線層26とを有し、配線層26が、素子分離膜1
8上に延在する領域では素子分離膜18に形成された溝
20内に埋め込まれており、表面の高さが全体に渡って
素子分離膜18の表面の高さとほぼ等しくなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シャロートレンチ
法により形成した素子分離膜を有する半導体装置及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体装置の製造技術の進歩に伴
い、サブミクロンからクォータミクロンの製品が製造さ
れようとしている。今後、さらに0.2ミクロン以下の
加工技術を使用したLSIの製品化が期待されている。
このような高集積の半導体装置を実現するためには、素
子自体の微細化のみならず、素子と素子とを分離するた
めの素子分離手段をも微細化する必要がある。
【0003】従来より、素子分離技術としては、製造工
程の簡便さ等の理由からLOCOS(LOCal Oxidation
of Silicon)法が広く用いられてきた。しかし、LOC
OS法は、いわゆるバーズビークにより活性領域が狭ま
るという問題があり、素子を微細化するうえでは好まし
くない。活性領域を犠牲にすることなく分離が可能な素
子分離方法として、基板に形成した溝に絶縁膜を充填し
て素子分離膜とするシャロートレンチ法が提案されてお
り、LOCOS法に置き換わる素子分離技術として期待
されている。シャロートレンチ法では、活性領域が小さ
くなることもなく、また、深さを分離幅と独立に設定で
きるので、分離幅を縮小しても分離特性を維持すること
ができる。
【0004】また、シャロートレンチ法により形成した
素子分離膜は、基板上に突出する部分が少ないため、ゲ
ート電極などの微細なパターニングが必要なリソグラフ
ィー工程において、焦点深度を小さく設定して高解像度
且つ高精度でパターニングを行うことができる。一方、
シャロートレンチ法により形成した素子分離膜は素子分
離膜と活性領域との境界が急峻なため、素子分離膜がウ
ェーハプロセスの前処理において膜減りすると、素子分
離膜の表面が活性領域の表面よりも沈み込んでしまうこ
ととなる。この状態でこの領域にトランジスタを形成す
ると、沈んだ部分は寄生トランジスタとして動作するこ
ととなり、結果としてこの領域に閾値電圧の低いトラン
ジスタが形成されてしまうこととなる。このため、シャ
ロートレンチアイソレーションにおいては、素子分離膜
の表面が沈み込まないようにする必要がある。
【0005】そこで、従来の半導体装置の製造方法で
は、図9(a)に示すように、素子分離膜102の高さ
をシリコン基板100表面の高さよりも高くして前処理
による膜減りが生じても素子分離膜102の沈み込みが
起こらないように予めオフセットを設けておくことが行
われている。或いは、図9(b)に示すように、トレン
チの側壁部分に寄生トランジスタの動作を抑止するため
のイオン注入層110を形成しておき、素子分離膜10
2の膜減りによる寄生トランジスタの動作を防止するこ
とも行われている。
【0006】また、図10に示すように、シリコン基板
100上に、ゲート絶縁膜となるシリコン酸化膜112
と、ゲート電極(下層部)となる多結晶シリコン膜11
4と、エッチングマスクとなるシリコン窒化膜116と
を形成し(図10(a))、次いで、エッチングにより
溝118を形成し(図10(b))、続いて、溝118
内に絶縁膜を埋め込んで素子分離膜120を形成し(図
10(c))、この後、ゲート電極(上層部)となる多
結晶シリコン膜122を堆積し(図10(d))、次い
で、多結晶シリコン膜114、122をパターニングし
てゲート電極124を形成することにより(図10
(e))、ゲート電極124が素子分離膜120の窪み
に形成されないようにすることも行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9
(a)に示す従来の半導体装置の製造方法では、ゲート
電極106のパターニングの際に素子分離膜102の段
差部にエッチング残渣126が発生することがあり、こ
の残渣によって短絡不良をもたらすことがあった。ま
た、素子分離膜102の段差により、リソグラフィーに
おける焦点深度を大きく取る必要があり、これにより解
像度が劣化することもあった。
【0008】また、図9(b)に示す従来の半導体装置
の製造方法では、寄生トランジスタの動作を抑止するた
めのイオン注入層110と、シリコン基板中に形成され
た高濃度拡散層108との間に接合が形成され、寄生接
合容量が増加することがあった。また、これにより接合
部分における電界強度が強くなり、DRAMではリフレ
ッシュ特性を劣化することもあった。
【0009】また、図10に示す半導体装置によれば、
多結晶シリコン膜122の表面は常にほぼ平坦にできる
のでリソグラフィーにおける焦点深度を小さくして解像
度を向上することができるが、ポリシリコン膜114、
122のパターニングの際に素子分離膜120の側壁部
にエッチング残渣126が発生することがあり、導電性
のこの残渣によって短絡不良をもたらすことがあった
(図11)。
【0010】また、ゲート電極124を、別々の工程で
形成した2層の多結晶シリコン膜114、122構造に
より構成するので、下層側の多結晶シリコン膜114の
表面に自然酸化膜が形成されていると、この酸化膜によ
ってエッチングがストップしてしまい、下層側の多結晶
シリコン膜114が残渣として残ることがあった。ま
た、段差部分のエッチング残渣126を除去するために
はオーバーエッチング量を多くしたり異方性を落とすこ
とも考えられるが、何れの方法によっても加工精度を維
持しつつエッチング残渣126を除去することはできな
かった。
【0011】本発明の目的は、ゲート電極の加工精度を
維持しつつエッチング残渣の発生を防止し、且つ、素子
分離膜の沈み込みによるトランジスタ特性への影響が生
じない半導体装置の構造及びその製造方法を提供するこ
とにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、半導体基板
に形成した溝に埋め込まれ、前記半導体基板上に突出し
た素子分離膜と、前記素子分離膜により画定された素子
領域上に絶縁膜を介して形成され、前記素子分離膜上に
延在する配線層とを有し、前記配線層は、前記素子分離
膜上に延在する領域では前記素子分離膜に形成された溝
内に埋め込まれており、表面の高さが全体に渡って前記
素子分離膜の表面の高さとほぼ等しくなっていることを
特徴とする半導体装置によって達成される。このように
して半導体装置を構成することにより、エッチング残渣
が発生する工程を経ることなく配線層を形成することが
できるので、加工精度を犠牲にすることなく配線層を形
成することができる。
【0013】また、上記の半導体装置において、前記配
線層は、前記素子領域上に形成された領域の膜厚が、前
記素子分離膜上に形成された領域の膜厚よりも厚いこと
が望ましい。このようにして半導体装置を構成すること
により、配線層と素子分離膜とがオーバーラップする領
域では素子分離膜は半導体基板上に突出することができ
る。これにより、例えば配線層をMOSトランジスタの
ゲート電極に用いる場合にも、素子領域の周縁部に閾値
電圧の低い領域が形成されることはない。これにより、
電流−電圧特性にハンプが生じることを防止できる。
【0014】また、上記の半導体装置において、前記配
線層は、一の導電層により構成されていることが望まし
い。また、上記目的は、半導体基板上にストッパ膜を形
成するストッパ膜形成工程と、前記ストッパ膜及び前記
半導体基板をエッチングし、前記ストッパ膜が形成され
た前記半導体基板の第1の領域に第1の溝を形成する第
1の溝形成工程と、前記ストッパ膜上を覆い、前記溝内
に埋め込まれ、表面がほぼ平坦化された第1の絶縁膜を
形成する第1の絶縁膜形成工程と、前記半導体基板の第
2の領域上の前記第1の絶縁膜をエッチングし、前記ス
トッパ膜の表面を露出する第2の溝を形成する第2の溝
形成工程と、前記第1の絶縁膜をマスクとして前記スト
ッパ膜をエッチングし、前記第2の領域の前記ストッパ
膜をエッチングするストッパ膜エッチング工程と、前記
第2の領域に露出した前記半導体基板表面に第2の絶縁
膜を形成する第2の絶縁膜形成工程と、前記第1の絶縁
膜及び前記第2の絶縁膜上に、前記ストッパ膜の膜厚よ
りも厚い導電膜を形成する導電膜形成工程と、前記導電
膜及び前記第1の絶縁膜を、表面が平坦となるように前
記ストッパ膜が露出するまで除去し、前記第1の領域に
前記第1の絶縁膜よりなる素子分離膜を、前記第2の領
域に前記導電膜よりなる配線層を形成する配線層形成工
程とを有することを特徴とする半導体装置の製造方法に
よっても達成される。このようにして半導体装置を製造
することにより、配線層の形成過程においてエッチング
残渣が生じることはないので、オーバーエッチング量を
増やすことなくエッチングの選択性を向上することがで
きる。これにより、配線層の加工精度を高めることがで
きる。また、配線層を埋め込むための第2の溝を形成す
る際のリソグラフィーは表面が平坦化された状態で行う
ので、リソグラフィーにおける焦点深度を浅くして解像
度を更に向上することができる。
【0015】また、上記の半導体装置の製造方法におい
て、前記第2の溝形成工程では、前記ストッパ膜に対し
てエッチング選択性のある条件で前記第1の絶縁膜をエ
ッチングすることが望ましい。また、上記の半導体装置
の製造方法において、前記第2の溝形成工程では、前記
第1の絶縁膜のエッチング面の高さが前記半導体基板の
表面の高さよりも低くならないように前記第1の絶縁膜
をエッチングすることが望ましい。このようにすれば、
配線層と素子分離膜とのオーバーラップ領域では素子分
離膜表面が半導体基板の表面より沈み込むことはないの
で、素子領域の周縁部におけるMOSトランジスタの閾
値電圧の低下などの問題が生じることはない。
【0016】また、上記の半導体装置の製造方法におい
て、前記第2の溝形成工程では、前記第1の絶縁膜のエ
ッチング面の高さが、前記ストッパ膜の表面の高さより
も少なくとも10nm以上低くなるように前記第1の絶
縁膜をエッチングすることが望ましい。このようにして
半導体装置を製造すれば、素子分離膜上における配線層
の電気抵抗を十分低くすることができる。
【0017】また、上記の半導体装置の製造方法におい
て、前記配線層形成工程では、前記ストッパ膜をストッ
パとして前記導電膜及び前記第1の絶縁膜を除去するこ
とが望ましい。また、上記の半導体装置の製造方法にお
いて、前記ストッパ膜は、シリコン酸化膜とシリコン窒
化膜の積層膜であることが望ましい。
【0018】また、上記の半導体装置の製造方法におい
て、前記ストッパ膜は、膜厚が50nm以上であること
が望ましい。ストッパ膜の膜厚を少なくとも50nm以
上形成しておけば、配線形成工程において導電膜及び第
1の絶縁膜を除去する際に下地の半導体基板に与えるダ
メージを抑えることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態による半導体
装置及びその製造方法について図1乃至図8を用いて説
明する。図1は本実施形態による半導体装置の構造を示
す斜視図、図2は本実施形態による半導体装置の構造を
示す平面図及び断面図、図3乃至図8は本実施形態によ
る半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
【0020】はじめに、本実施形態による半導体装置の
構造を図1及び図2を用いて説明する。なお、図2
(b)は、図2(a)のX−X′線断面図である。シリ
コン基板10には、シリコン基板10中に埋め込まれ、
シリコン基板10の表面上に突出する素子分離膜18が
形成されている。こうして、シリコン基板10には、素
子分離膜18により画定された素子領域32が形成され
ている。素子領域32には、ゲート絶縁膜24を介して
シリコン基板10上に形成され、素子分離膜18上に延
在するゲート電極26が形成されている。ゲート電極2
6の両側の素子領域32は、MOSトランジスタのソー
ス/ドレイン領域となる。素子分離膜18上に延在する
領域のゲート電極26は、素子領域32に位置するゲー
ト電極26の膜厚よりも薄くなっており、ゲート電極2
6の表面は、全体に渡って素子分離膜18とほぼ等しい
高さになっている。また、ゲート電極26は、同一工程
において形成した同一導電層により形成されている。
【0021】このように本実施形態による半導体装置
は、ゲート電極26の表面が、全体に渡って素子分離膜
18とほぼ等しくなっており、また、ゲート電極26が
同一導電層により形成されていることに特徴がある。こ
のようにして半導体装置を構成することにより、素子分
離膜18はシリコン基板18の表面よりも突出するの
で、素子分離膜18上にゲート電極26が延在する場合
にも、MOSトランジスタに閾値電圧の低い領域が形成
されることはなく、電流−電圧特性にハンプが生じるこ
とはない。
【0022】次に、本実施形態による半導体装置の製造
方法について図3乃至図5を用いて説明する。図3乃至
図5は図2(a)におけるX−X′線断面における工程
断面図を示しており、図6乃至図8は図2(a)におけ
るY−Y′線断面における工程断面図を示している。
【0023】まず、シリコン基板10上に、例えば熱酸
化法により膜厚約2nmのシリコン酸化膜12を形成す
る。次いで、シリコン酸化膜12上に、例えばCVD法
により膜厚約200nmのシリコン窒化膜を形成する
(図3(a)、図6(a))。シリコン窒化膜14は、
素子分離膜を埋め込む際の平坦化工程においてストッパ
として用いる膜である。
【0024】なお、平坦化工程において下地のシリコン
基板10にダメージを与えないためには、シリコン窒化
膜14及びシリコン酸化膜12のトータル膜厚として、
少なくとも50nm以上堆積することが望ましい。続い
て、素子分離膜を形成すべき領域に開口部を有するフォ
トレジスト(図示せず)をマスクとして、シリコン窒化
膜14、シリコン酸化膜12、シリコン基板10を異方
性エッチングし、シリコン基板10に、素子分離膜を埋
め込むための深さ約400nmの溝16を形成する(図
3(b)、図6(b))。溝の深さは、形成するデバイ
スの特性等に応じて適宜設定することが望ましい。
【0025】この後、全面に、例えばCVD法により膜
厚約800nmのシリコン酸化膜18を形成する(図3
(c)、図6(c))。これにより、溝16内はシリコ
ン酸化膜18により完全に埋め込まれる。次いで、例え
ばCMP(化学的機械的研磨:Chemical Mechanical Po
lishing)法によりシリコン酸化膜18の表面を研磨
し、シリコン酸化膜18の表面を平坦化する(図4
(a)、図7(a))。この際、研磨終了後に表面にシ
リコン窒化膜14が露出しないようにする。
【0026】続いて、通常のリソグラフィー技術を用
い、ゲート電極の反転パターンを有するフォトレジスト
(図示せず)を形成する。なお、このリソグラフィー
は、平坦化したシリコン酸化膜18の表面上において行
われるので、リソグラフィーの焦点深度を十分に小さく
することができ、すなわち、解像度を向上することがで
きる。このように形成されたフォトレジストの加工精度
は、後工程で形成するゲート電極の加工精度を左右する
ものであり、このリソグラフィー工程における加工精度
を高めることにより、ゲート電極の加工精度をも高める
ことができる。
【0027】この後、このように形成したフォトレジス
トをマスクとしてシリコン酸化膜18を異方性エッチン
グし、シリコン酸化膜18に、例えばエッチング面がシ
リコン基板10の表面から約100nmの高さに位置す
る溝20を形成する(図4(b)、図7(b))。な
お、溝20を形成する際のエッチングでは、シリコン窒
化膜に対して選択的にシリコン酸化膜をエッチングしう
る条件によりシリコン酸化膜18をエッチングする。溝
20は、後工程でゲート電極を埋め込むためのものであ
る。
【0028】ここで、シリコン酸化膜18のエッチング
は、少なくともエッチングにより形成される溝の内部に
シリコン窒化膜14が露出し、且つ、シリコン酸化膜1
8のエッチング面がシリコン窒化膜14の下面よりも低
くならない範囲で行う必要がある。シリコン窒化膜14
を露出させるのは、後工程でシリコン酸化膜18をマス
クとしてシリコン窒化膜14を除去するために必要であ
り、また、エッチング面がシリコン窒化膜14の下面よ
り低くならないようにするのは、素子分離膜の表面がシ
リコン基板の表面よりも低くなって図9(b)に示す従
来の半導体層の問題と同様の問題が生じる弊害を防止す
るためである。
【0029】シリコン酸化膜18をエッチングする膜厚
は、シリコン窒化膜14の膜厚や、要求されるゲート電
極の抵抗値に応じて適宜設定することが望ましい。く、
ゲート電極の抵抗値の観点からは、少なくともシリコン
窒化膜14の表面から、少なくとも約10nm以上低い
領域までシリコン酸化膜18をエッチングすることが望
ましい。
【0030】次いで、溝20内に露出しているシリコン
窒化膜14を、シリコン酸化膜に対して選択性のあるエ
ッチング条件により異方性エッチングする。続いて、シ
リコン窒化膜14を除去することにより表面に露出した
シリコン酸化膜12を除去する(図4(c)、図7
(c))。これにより、溝20内には、シリコン基板1
0が露出されることになる。
【0031】露出したシリコン基板10の領域は、ゲー
ト電極がゲート絶縁膜を介してシリコン基板10上に延
在する領域となる。この後、例えば熱酸化法により、溝
20内に露出したシリコン基板10表面に、例えば膜厚
約4nmのシリコン酸化膜よりなるゲート絶縁膜22を
形成する。次いで、全面に、例えばCVD法により、膜
厚約300nmのアモルファスシリコン膜24を堆積す
る(図5(a)、図8(a))。アモルファスシリコン
膜24は、ゲート電極となる膜である。なお、アモルフ
ァスシリコン膜24の膜厚は、少なくとも溝20内を埋
め込むに十分な膜厚とする。
【0032】続いて、例えばCMP法により、シリコン
窒化膜14の表面がで露出するまでアモルファスシリコ
ン膜24及びシリコン酸化膜18を研磨する。これによ
り、溝20内には、アモルファスシリコン膜24よりな
り、ゲート絶縁膜22を介してシリコン基板10上に形
成されたゲート電極26が形成される(図5(b)、図
8(b))。また、ゲート電極26は、ほぼ全域に渡っ
てシリコン酸化膜18により構成される素子分離膜とほ
ぼ等しい高さを有することとなる。
【0033】このようにしてゲート電極26を形成する
ことにより、ゲート電極26を構成するためのアモルフ
ァスシリコン膜は、高選択比の異方性エッチングにより
パターニングする必要はないので、下地段差に起因する
エッチング残渣が生じることはない。また、ゲート電極
26は、一の工程において堆積したアモルファスシリコ
ン膜24により構成し、且つ、異方性エッチングにより
アモルファスシリコン膜24をパターニングしないの
で、別々の工程で堆積した導電膜によりゲート電極を形
成する従来の半導体装置のように、導電膜界面の自然酸
化膜に起因するエッチング残渣が生じることもない。
【0034】この後、例えばウェットエッチングによ
り、シリコン窒化膜14を除去し、ソース/ドレイン領
域となる活性領域のシリコン基板10を露出する(図5
(c)、図8(c))。次いで、通常のMOSトランジ
スタの形成方法と同様にして、ゲート電極の側壁に形成
されたサイドウォール絶縁膜28、ソース/ドレイン拡
散層30等を形成する(図8(d))。
【0035】このように、本実施形態によれば、ゲート
電極26を構成するためのアモルファスシリコン膜24
を、異方性エッチングにより除去する工程を含まないの
で、下地の段差部にエッチング残渣が生じることはな
い。これにより、従来の半導体装置のようにエッチング
残渣により製造歩留りを落とすことなくゲート電極を形
成することができる。
【0036】また、ゲート電極26と素子分離膜(シリ
コン酸化膜18)とのオーバーラップ領域において、素
子分離膜の沈み込みが生じることはないので、従来の半
導体装置のように、MOSトランジスタの閾値電圧が低
くなる領域が発生することはない。また、これを防止す
るためのイオン注入を行う必要もないので、高濃度拡散
層との間に接合が形成されて寄生接合容量が増加した
り、接合部分における電界強度が強くなるなどの弊害が
生じることもない。
【0037】なお、上記実施形態では、ストッパ膜とし
てシリコン窒化膜14とシリコン酸化膜12との積層膜
を用いたが、素子分離膜となる膜に対してストッパとし
て機能しうる膜であれば、他の材料を用いてもよい。ま
た、上記実施形態では、導電膜を溝20内に埋め込み、
その表面を研磨することによりゲート電極26を形成す
るので、現在広く用いられているポリサイドゲートなど
の構造によりゲート電極26の低抵抗化を図ることは困
難である。しかしながら、図8(e)に示す工程の後、
例えば公知のサリサイドプロセスを用いゲート電極26
上及び/又はソース/ドレイン拡散層30上にシリサイ
ド膜を形成すれば、ゲート電極26の抵抗、ソース/ド
レイン拡散層30の拡散層抵抗を低減することができ
る。
【0038】また、上記実施形態では、シリコン基板上
にMOSトランジスタを形成する場合を例に説明した
が、他のデバイスの場合においても同様に適用すること
ができる。特に、素子領域から素子分離膜上に延在する
第1層目の導電層を高精度に加工する必要性がある場合
に、本願発明は極めて有効である。
【0039】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、半導体基
板に形成した溝に埋め込まれ、半導体基板上に突出した
素子分離膜と、素子分離膜により画定された素子領域上
に絶縁膜を介して形成され、素子分離膜上に延在する配
線層とにより半導体装置を構成し、配線層を、素子分離
膜上に延在する領域では素子分離膜に形成された溝内に
埋め込み、表面の高さを全体に渡って素子分離膜の表面
の高さとほぼ等しくしているので、エッチング残渣が発
生する工程を経ることなく配線層を形成することができ
る。これにより、加工精度を犠牲にすることなく配線層
を形成することができる。
【0040】また、上記の半導体装置において、素子領
域上に形成された領域の配線層の膜厚を、素子分離膜上
に形成された領域の膜厚よりも厚くするので、配線層と
素子分離膜とがオーバーラップする領域では素子分離膜
は半導体基板上に突出させることができる。これによ
り、例えば配線層をMOSトランジスタのゲート電極に
用いる場合にも、素子領域の周縁部に閾値電圧の低い領
域が形成されることはない。これにより、電流−電圧特
性にハンプが生じることを防止できる。
【0041】また、半導体基板上にストッパ膜を形成す
るストッパ膜形成工程と、ストッパ膜及び半導体基板を
エッチングし、ストッパ膜が形成された半導体基板の第
1の領域に第1の溝を形成する第1の溝形成工程と、ス
トッパ膜上を覆い、溝内に埋め込まれ、表面がほぼ平坦
化された第1の絶縁膜を形成する第1の絶縁膜形成工程
と、半導体基板の第2の領域上の第1の絶縁膜をエッチ
ングし、ストッパ膜の表面を露出する第2の溝を形成す
る第2の溝形成工程と、第1の絶縁膜をマスクとしてス
トッパ膜をエッチングし、第2の領域のストッパ膜をエ
ッチングするストッパ膜エッチング工程と、第2の領域
に露出した半導体基板表面に第2の絶縁膜を形成する第
2の絶縁膜形成工程と、第1の絶縁膜及び第2の絶縁膜
上に、ストッパ膜の膜厚よりも厚い導電膜を形成する導
電膜形成工程と、導電膜及び第1の絶縁膜を、表面が平
坦となるようにストッパ膜が露出するまで除去し、第1
の領域に第1の絶縁膜よりなる素子分離膜を、第2の領
域に導電膜よりなる配線層を形成する配線層形成工程と
により半導体装置を製造するので、配線層の形成過程に
おいてエッチング残渣が生じることはない。これによ
り、オーバーエッチング量を増やすことなくエッチング
の選択性を向上することが可能となり、配線層の加工精
度を高めることができる。また、配線層を埋め込むため
の第2の溝を形成する際のリソグラフィーは表面が平坦
化された状態で行うので、リソグラフィーにおける焦点
深度を浅くして解像度を更に向上することができる。
【0042】また、上記の半導体装置の製造方法におい
て、第2の溝形成工程では、第1の絶縁膜のエッチング
面の高さが半導体基板の表面の高さよりも低くならない
ように第1の絶縁膜をエッチングすることが望ましい。
このようにすれば、配線層と素子分離膜とのオーバーラ
ップ領域では素子分離膜表面が半導体基板の表面より沈
み込むことはないので、素子領域の周縁部におけるMO
Sトランジスタの閾値電圧の低下などの問題が生じるこ
とはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による半導体装置の構造を
示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態による半導体装置の構造を
示す平面図及び断面図である。
【図3】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その1)である。
【図4】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その2)である。
【図5】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その3)である。
【図6】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その4)である。
【図7】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その5)である。
【図8】本発明の一実施形態による半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その6)である。
【図9】従来の半導体装置の構造及び製造方法を示す概
略断面図(その1)である。
【図10】従来の半導体装置の構造及び製造方法を示す
概略断面図(その2)である。
【図11】従来の半導体装置における課題を説明する図
である。
【符号の説明】
10…シリコン基板 12…シリコン酸化膜 14…シリコン窒化膜 16…溝 18…シリコン酸化膜(素子分離膜) 20…溝 22…ゲート絶縁膜 24…アモルファスシリコン膜 26…ゲート電極 28…サイドウォール絶縁膜 30…ソース/ドレイン拡散層 32…素子領域 100…シリコン基板 102…素子分離膜 104…ゲート絶縁膜 106…ゲート電極 108…高濃度拡散層(ソース/ドレイン拡散層) 110…イオン注入層 112…シリコン酸化膜 114…多結晶シリコン膜 116…シリコン窒化膜 118…溝 120…素子分離膜 122…多結晶シリコン膜 124…ゲート電極 126…エッチング残渣

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板に形成した溝に埋め込まれ、
    前記半導体基板上に突出した素子分離膜と、 前記素子分離膜により画定された素子領域上に絶縁膜を
    介して形成され、前記素子分離膜上に延在する配線層と
    を有し、 前記配線層は、前記素子分離膜上に延在する領域では前
    記素子分離膜に形成された溝内に埋め込まれており、表
    面の高さが全体に渡って前記素子分離膜の表面の高さと
    ほぼ等しくなっていることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置において、 前記配線層は、前記素子領域上に形成された領域の膜厚
    が、前記素子分離膜上に形成された領域の膜厚よりも厚
    いことを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の半導体装置におい
    て、 前記配線層は、一の導電層により構成されていることを
    特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 半導体基板上にストッパ膜を形成するス
    トッパ膜形成工程と、 前記ストッパ膜及び前記半導体基板をエッチングし、前
    記ストッパ膜が形成された前記半導体基板の第1の領域
    に第1の溝を形成する第1の溝形成工程と、 前記ストッパ膜上を覆い、前記溝内に埋め込まれ、表面
    がほぼ平坦化された第1の絶縁膜を形成する第1の絶縁
    膜形成工程と、 前記半導体基板の第2の領域上の前記第1の絶縁膜をエ
    ッチングし、前記ストッパ膜の表面を露出する第2の溝
    を形成する第2の溝形成工程と、 前記第1の絶縁膜をマスクとして前記ストッパ膜をエッ
    チングし、前記第2の領域の前記ストッパ膜をエッチン
    グするストッパ膜エッチング工程と、 前記第2の領域に露出した前記半導体基板表面に第2の
    絶縁膜を形成する第2の絶縁膜形成工程と、 前記第1の絶縁膜及び前記第2の絶縁膜上に、前記スト
    ッパ膜の膜厚よりも厚い導電膜を形成する導電膜形成工
    程と、 前記導電膜及び前記第1の絶縁膜を、表面が平坦となる
    ように前記ストッパ膜が露出するまで除去し、前記第1
    の領域に前記第1の絶縁膜よりなる素子分離膜を、前記
    第2の領域に前記導電膜よりなる配線層を形成する配線
    層形成工程とを有することを特徴とする半導体装置の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第2の溝形成工程では、前記ストッパ膜に対してエ
    ッチング選択性のある条件で前記第1の絶縁膜をエッチ
    ングすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の半導体装置の製造
    方法において、 前記第2の溝形成工程では、前記第1の絶縁膜のエッチ
    ング面の高さが前記半導体基板の表面の高さよりも低く
    ならないように前記第1の絶縁膜をエッチングすること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記第2の溝形成工程では、前記第1の絶縁膜のエッチ
    ング面の高さが、前記ストッパ膜の表面の高さよりも少
    なくとも10nm以上低くなるように前記第1の絶縁膜
    をエッチングすることを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項4乃至7のいずれか1項に記載の
    半導体装置の製造方法において、 前記配線層形成工程では、前記ストッパ膜をストッパと
    して前記導電膜及び前記第1の絶縁膜を除去することを
    特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項4乃至8のいずれか1項に記載の
    半導体装置の製造方法において、 前記ストッパ膜は、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜の
    積層膜であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項4乃至9のいずれか1項に記載
    の半導体装置の製造方法において、 前記ストッパ膜は、膜厚が50nm以上であることを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
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Cited By (4)

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