JPH11250909A - リチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池

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JPH11250909A
JPH11250909A JP10046717A JP4671798A JPH11250909A JP H11250909 A JPH11250909 A JP H11250909A JP 10046717 A JP10046717 A JP 10046717A JP 4671798 A JP4671798 A JP 4671798A JP H11250909 A JPH11250909 A JP H11250909A
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JP
Japan
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lithium
negative electrode
battery
carbon
natural graphite
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Application number
JP10046717A
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English (en)
Inventor
Katsuisa Yanagida
勝功 柳田
Atsushi Yanai
敦志 柳井
Ikuro Yonezu
育郎 米津
Toshiyuki Noma
俊之 能間
Koji Nishio
晃治 西尾
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容量が大きく、かつサイクル特性にも優れた
高性能なリチウム二次電池を提供する。 【解決手段】 リチウムイオンを吸蔵・脱離することが
できる天然黒鉛を60〜90重量%と、リチウムイオン
を吸蔵・脱離することができる難黒鉛化炭素を40〜1
0重量%からなる複合炭素材料を主材とする負極と、一
般式LiCo1-XNiX 2 (0.4≦X ≦0.9)で
表されるリチウム含有コバルト・ニッケル複合酸化物を
主材とする正極とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
に関する。
【0002】リチウムイオンを吸蔵・脱離することがで
きる炭素負極と、リチウムを吸蔵・脱離することができ
るリチウム含有複合酸化物を用いた正極とが、セパレー
タを介して配置されたリチウム二次電池は、軽量かつ高
容量であり、しかもサイクル寿命が長いという特徴を有
する。この特徴を生かし、この種のリチウム二次電池
は、移動体通信用電源などの用途で広く利用されてい
る。そして、最近では動力用電源としての利用が拡大し
つつあり、このような用途では、高容量・高出力と共に
サイクル特性に一層優れた電池が要求される。
【0003】ところで、この種のリチウム二次電池の負
極活物質には、高容量でかつ電位平坦性に優れることか
ら、天然黒鉛や人造黒鉛が使用されているが、これらの
黒鉛は、充放電を繰り返すとリチウムイオンの吸蔵脱離
性能が劣化する。そこで、負極のサイクル特性を向上さ
せる技術として、黒鉛と非黒鉛炭素材料(難黒鉛化炭素
または易黒鉛化炭素とからなる炭素材料を用いる技術が
提案されている(特開平7−192724号公報)。
【0004】しかし、上記技術に従って作製した炭素材
料を用いても、リチウム二次電池の容量およびサイクル
特性を十分に向上させることができない。このため、上
記技術の更なる改良が期待されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題に
鑑みなされたものであって、容量が大きく、かつサイク
ル特性にも優れた高性能なリチウム二次電池を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1記載の本発明リチウム二次電池は、リチウム
イオンを吸蔵・脱離することができる天然黒鉛を60〜
90重量%とリチウムイオンを吸蔵・脱離することがで
きる難黒鉛化炭素を40〜10重量%とからなる複合炭
素材料を主材とする負極と、一般式LiCo1-X NiX
2 (0.4≦X≦0.9)で表されるリチウム含有コ
バルト・ニッケル複合酸化物を主材とする正極とを備え
る。
【0007】この構成によると、平均放電電位や電池容
量が高く、しかもサイクル特性に優れたリチウム二次電
池が構成できる。この理由を説明する。天然黒鉛は電圧
平坦性に優れると共に、密度が高いので電極の体積エネ
ルギー密度を大きくできるが、その一方でサイクル劣化
し易いという弱点を有している。ここで、このような天
然黒鉛60〜90重量%に難黒鉛化炭素40〜10重量
%を配合したものを負極活物質とすると、天然黒鉛のみ
を用いる場合や難黒鉛化炭素のみを用いる場合、及び上
記配合比率以外で天然黒鉛と難黒鉛化炭素を配合した場
合に比較して、負極容量が高まり、サイクル特性が向上
する。つまり、上記配合比率であると、天然黒鉛と難黒
鉛化炭素との総和よりも容量が高まると共に、サイクル
特性等の電気化学的特性が向上する。
【0008】他方、一般式LiCo1-X NiX
2 (0.4≦X≦0.9)で表されるリチウム含有コバ
ルトニッケル複合酸化物は、Xが上記範囲以外のものに
比較し、格段に重量エネルギー密度が大きくなる。した
がって、このリチウム含有コバルトニッケル複合酸化物
を主材とする正極と、上記配合比率の炭素材料を主材と
する負極(以下、複合炭素負極と称する)とを組み合わ
せてリチウム二次電池を構成すると、電池容量が大き
く、しかもサイクル特性に優れたものとなる。
【0009】請求項2記載の本発明リチウム二次電池
は、上記請求項1記載のリチウム二次電池において、前
記難黒鉛化炭素が、満充電状態において塩化リチウム水
溶液を基準とする7 Li核−固体NMRスペクトルで8
6ppmのピークを与えるものであることを特徴とす
る。
【0010】上記ピーク値で特定される難黒鉛化炭素
は、容量が大きいと共にサイクル劣化を抑制する効果に
優れる。したがって、このような物性の難黒鉛化炭素と
天然黒鉛とを上記配合比率で混合した複合炭素材料を用
いると、容量が大きく、かつ充放電の繰り返しによる負
極性能の低下が少ない複合炭素負極が構成できる。よっ
て、このような複合炭素負極を用いたリチウム二次電池
では、確実に電池性能が向上する。
【0011】
【実施の形態】本発明で使用するリチウム含有コバルト
ニッケル複合酸化物は、リチウムイオンを吸蔵・脱離で
きるものであり、一般式LiNiX Co 1-X2 で表
されるリチウム含有コバルトニッケル複合酸化物のう
ち、Xが0.4≦X≦0.9の範囲に規定されるもので
ある。このようなリチウム含有コバルトニッケル複合酸
化物は、例えばLiOHなどのリチウム化合物と、Co
(OH)2 などのコバルト化合物と、Ni(OH)2
どのニッケル化合物とを適当な元素モル比で混合し、乾
燥空気中で700℃〜900℃の温度で20時間程度加
熱処理する方法で作製できる。
【0012】他方、本発明で使用する負極活物質として
の複合炭素材料は、天然黒鉛60〜90重量%と難黒鉛
化炭素40〜10重量%とを混合したものであり、上記
天然黒鉛や難黒鉛化炭素は、リチウムイオンを吸蔵・脱
離できるものでなければならない。リチウムイオンを吸
蔵・脱離できる好適な天然黒鉛としては、X線回折法で
求められる(002)面の面間隔が3.35Å〜3.3
7Å、結晶子厚みLcが800Å以上のものが例示でき
る。また、リチウムイオンを吸蔵・脱離できる難黒鉛化
炭素としては、例えば木炭、砂糖炭、セルロース炭、べ
ークライト炭、ガラス状炭素、ポリ塩化ビニリデン炭な
どが例示でき、このうち好ましくは酸素を含む官能基を
導入した石油ピッチを炭素化した難黒鉛化炭素がよく、
特に好ましくは満充電状態において塩化リチウム水溶液
を基準とする 7Li核−固体NMRスペクトルで86p
pmのピークを与える難黒鉛化炭素を使用するのがよ
い。
【0013】なお、難黒鉛化炭素難黒鉛化炭素とは、3
000℃の加熱処理によっても乱層構造から黒鉛構造へ
の転換が起こらず、黒鉛結晶子の発達が認められない炭
素を意味する。そして、上記物性を有する難黒鉛化炭素
は、例えば酸素を含む官能基を導入した石油ピッチを、
1000〜1300℃で炭素化することにより得られ
る。
【0014】ここで、塩化リチウム水溶液を基準とする
7Li核−固体NMRスペクトルにおける満充電状態の
ピーク値の大小は、リチウムイオンの吸蔵量を間接的に
反映しており、ピーク値が大きいほどリチウムイオンが
密に充填されていることを意味する。したがって、リチ
ウム吸蔵能力の面からは、このピーク値が大きいほど好
ましく、本発明においては、上記ピーク値が86以上の
ものを使用するのがよい。但し、このピーク値の上限は
269ppm(金属リチウムのビーク値)であり、この
ことからすると、好ましい上記ピーク値は86ppm以
上、269ppm以下の値に規定されることになる。
【0015】本発明リチウム二次電池は、上記した正極
活物質、負極活物質の他に非水電解液、電池ケース、お
よび活物質を保持すると共に集電を担う集電体などの電
池構成部材を有して構成される。そして、上記した正極
活物質、負極活物質以外の構成要素については特段の制
限はなく、公知の種々の部材を選択的に使用すればよ
い。また、電池の作製方法についても、公知の方法に従
えばよく、特別な方法を用いる必要はない。
【0016】他の構成要素である非水電解液について例
示すると、非水電解液としては、例えばエチレンカーボ
ネート、ビニレンカーボネート、プロピレンカーボネー
トなどの有機溶媒が使用できる。また、これの有機溶媒
と、例えばジエチルカーボネート、ジメチルカーボネー
ト、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエ
タン、エトキシメトキシエタンなどの低融点溶媒との混
合溶媒が使用できる。
【0017】
【実施例】以下、好適な負極活物質および正極活物質を
決定するために行った実験(予備的実施例)と、この結
果に基づく実施例により本発明の内容を明らかにする。 (実験1)天然黒鉛粉末と難黒鉛化炭素粉末とを〔0:
100〕、〔60:40〕、〔80:20〕、〔10
0:0〕の混合比率で混合した4通りの混合物を調製
し、これらの混合物を負極活物質とする炭素負極を作製
した。そして、各々の炭素負極を用いて試験用電池を作
製し、この電池により負極の放電特性を評価した。
【0018】上記天然黒鉛としては、平均粒径が8μm
で、格子面間隔d002 が3.35〜3.37Å、Lcが
800Å以上の天然黒鉛を用い、難黒鉛化炭素として
は、平均粒径が4μmで、格子面間隔d002 が3.8
Å、Lcが30Å以下の難黒鉛化炭素を用いた。混合機
としては、石川式らいかい乳鉢を用いた。炭素負極およ
び試験用電池の作製方法は、次のようである。
【0019】炭素負極の作製 天然黒鉛と難黒鉛化炭素の混合物(混合比率0%の場合
をも含む)を負極活物質とし、この負極活物質と結着剤
としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを重量比
90:10で混合し、更にこの負極合剤にN−メチル−
2−ピロリドンを加えて混合して負極合剤スラリーとな
す。この負極合剤スラリーを、銅箔(集電体)の片面に
ドクターブレード法で塗布し、圧延し、これを円形(直
径20mm)に打ち抜いて炭素負極となした。
【0020】試験用電池の作製 正極として、0.34mm厚のリチウム圧延板を円形
(直径20mm)に打ち抜いたものを用意した。また、
非水電解液として、エチレンカーボネート(EC)とジ
エチルカーボネート(DEC)との等体積混合液に、L
iPF6 を1M濃度(モル/リットル)溶解したものを
用意した。更に、正負電極を離間するセパレータとして
は、ポリプロピレン製の微多孔質膜を用意した。なお、
このセパレータは、電池に組み込む前に上記非水電解液
を含浸させて用いた。そして、以上の各部材を用い、常
法に従って図3の断面模式図に示すような、直径24.
0mm、厚さ3.0mmのコイン型電池を作製した。
【0021】ここで、図3中、11は負極、12は正
極、13は正負電極を離間するセパレータ、14は負極
缶、15は正極缶であり、正負極缶14、15は金属材
料からなる。また、16は負極集電体、17は正極集電
体、18は絶縁パッキングである。図3に示すように、
負極11と正極12は、非水電解液を含浸したセパレー
タ3を介し対向させて正負極缶14、15で構成される
電池ケース内に収納されている。そして、電気エネルギ
ーは、負極缶14および正極缶15の両端子を介して外
部に取り出すことができる構造になっている。
【0022】(放電特性の測定)0.5、0.25、
0.1、0.05、0.025mA/cm2 の5段階の
充電電流密度で充電終止電圧0.0Vまで充電して、炭
素材料にリチウムイオンをドープした後、放電電流0.
25mA/cm2 で放電終止電圧1.0Vまで放電(リ
チウムイオンを脱ドープ)し、このときの放電容量を測
定した。この結果を混合物中の天然黒鉛の重量%と放電
容量との関係で図1に示した。なお、この試験用電池に
おいて炭素材料にリチウムイオンをドープする過程は、
正確には放電であるが、ここでは実用電池に合わせて、
上記の条件で炭素材料にリチウムイオンをドープする過
程を充電と称し、逆の過程を放電と称することにする。
【0023】図1から明らかなごとく、放電容量の改善
の程度は、配合比率80%を境にして大きく変化してお
り、天然黒鉛の配合比率が80%に達するまでは、配合
比率の高まりにつれて放電容量が高まるが、80%を超
えると、天然黒鉛の配合比率が高まると却って放電容量
が減少する傾向が認められる。そして、天然黒鉛の比率
が60〜90重量%において高い放電容量が得られるこ
とが認められる。この結果から、天然黒鉛のみや難黒鉛
化炭素のみを負極活物質とする場合よりも、天然黒鉛と
難黒鉛化炭素を併用するのがよく、好ましくはこれらの
配合比を天然黒鉛:難黒鉛化炭素=(60〜90):
(40〜10)とするのがよいことが判る。
【0024】(実験2)上記実験1の結果を踏まえ、実
験2では難黒鉛化炭素の代わりにコークス(易黒鉛化炭
素)を用いて、天然黒鉛:コークス=80:20からな
る混合物を負極活物質とする負極を作製し、この負極を
用いて電池Bを作製し、上記実験1と同様な方法で放電
容量を測定した。なお、電池の作製条件等については、
実験1と同様である。測定結果を、天然黒鉛:難黒鉛化
炭素=80:20からなる電池(実験1で測定したも
の;以下電池Aとする)との対比で、表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】表1より明らかなごとく、天然黒鉛80重
量%とコークス(易黒鉛化炭素)20重量%との混合物
を用いた電池Bは、天然黒鉛80重量%と難黒鉛化炭素
20重量%を用いた電池Aに比較し、放電容量が顕著に
小さいことが認められる。このことから、天然黒鉛に難
黒鉛化炭素を配合した場合においてのみ、混合効果が顕
著に現れることが判る。
【0027】(実験3)実験1〜2で用いた難黒鉛化炭
素およびコークスについて、NMRスペクトルの測定を
行った。測定条件は、活物質として難黒鉛化炭素のみを
用いた負極、およびコークスのみを用いた負極を用い、
満充電した後、それぞれの負極から難黒鉛化炭素および
コークスをサンプリングし、これらの炭素材料につい
て、塩化リチウム水溶液を基準とする 7Li核−固体N
MRスペクトルを測定した。その結果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】表2より、コークスと難黒鉛化炭素とで
は、塩化リチウムを基準とするケミカルシフト値に顕著
な差があることが判る。この結果と上記表1の結果か
ら、満充電状態において、塩化リチウムを基準とするケ
ミカルシフト値が86ppmである難黒鉛化炭素を選択
し、この難黒鉛化炭素を10〜40重量%の比率で配合
して天然黒鉛・難黒鉛化炭素混合物となし、これを負極
活物質として用いることより、顕著に放電容量の高い負
極が得らることが判る。なお、既に説明したように、ケ
ミカルシフト値が大きい程、リチウムイオンの充填密度
が高いと考えられる。
【0030】(実験4)実験4では、正極活物質である
リチウム含有複合酸化物について検討を行った。具体的
には、一般式LiCo1-X NiX 2 (Xが0.1〜
0.9)で表されるリチウム含有コバルト・ニッケル複
合酸化物のXを変えた種々の複合酸化物を作製し、これ
を正極活物質とする正極(6通り)を作製した。そし
て、これらのの正極と共通の負極を用いて電池を構成
し、それぞれの電池の放電容量を測定し、各種複合酸化
物の重量エネルギー密度を評価した。リチウム含有複合
酸化物を主材とする正極については、次のようにして作
製した。
【0031】複合酸化物正極の作製方法 先ず、水酸化リチウムLiOHと水酸化コバルトCo
(OH)2 と水酸化ニッケルNi(OH)2 とを、所定
の元素モル比で混合した後、700℃の温度で熱処理し
て、一般式LiCo1-X NiX 2 におけるXが0.
1、0.2、0.5、0.7、0.8、0.9の6通り
のリチウム含有コバルトニッケル複合酸化物を作製し
た。そして、これらの複合酸化物を粉砕して粒径約6μ
mの粉末となしたものを正極活物質とした。
【0032】なお、上記で作製した複合酸化物の各元素
が上記X値を有する複合酸化物であることは、原子吸光
分析法を用いて確認した。
【0033】次に上記の各正極活物質と、導電剤として
の炭素粉末とを、重量比90:5で混合し、この混合物
95重量部と、N−メチル−2−ピロリドンに溶解した
ポリフッ化ビニリデン5重量部とを混合し、正極合剤ス
ラリーとなし、これをアルミニウム箔(正極集電体)の
片面にドクターブレード法により塗布し、圧延した。そ
して、この圧延体を円形(直径20mm)に打ち抜いた
後、100℃で2時間熱処理して複合酸化物正極(6通
り)を作製した。
【0034】上記複合酸化物正極と、実験1で用いたリ
チウム金属からなる負極(実験1では正極として使用)
を用い、その他については実験1と同様にして電池を作
製した。この電池を用いて、実験1と同様な条件で単位
重量当たりのエネルギー密度Wh/Kgを測定した。こ
の結果を図2にグラフで示した。図2より、一般式Li
Co1-X NiX 2 におけるXが0.7に到るまでは、
Xの増加に伴って重量エネルギー密度が向上するが、
0.7を超えると重量エネルギー密度が減少に転じた。
そして、Xが0.4〜0.9の範囲、好ましく0.5〜
0.9の範囲、より好ましくは0.5〜0.8の範囲に
おいて高い重量エネルギー密度が得られることが認めら
れた。
【0035】(実施例電池)以上の結果に基づき、好適
な負極と正極とを組み合わせて本発明にかかるリチウム
二次電池を次のようにして作製した。すなわち、負極活
物質として上記実験1で作製した天然黒鉛80重量部と
難黒鉛化炭素20重量部とを混合した複合炭素材料を用
い、他方、正極活物質としては、上記実験4で作製した
一般式LiCo0.3 Ni0.7 2 (X=0.3)を用い
た。そして、これらの活物質を銅箔またはアルミニウム
箔からなる集電体の両面に塗布して、帯状の正負電極板
(円形に打ち抜かないもの)を作製し、これらの電極板
をセパレータを介して重ね合わせて巻回し渦巻電極体と
なした。この渦巻電極体を直径14.2mm、高さ50
mmの電池缶に収容して、図4に示す構造の実施例電池
を完成した。なお、その他の事項については、概ね上記
実験1、4と同様である。
【0036】ここで、図4(断面模式図)における1は
正極、2は負極、3は正負電極を離間するセパレータ、
4はアルミニウム製の正極リード、5はニッケル製の負
極リード、6は正極端子、7は負極端子を兼ねる電池缶
である。
【0037】(比較電池)負極活物質として、天然黒鉛
粉末80重量部とコークス20重量部との複合物を用い
たこと以外は、実施例電池と同様にして円筒形のリチウ
ム二次電池を作製した。
【0038】電池性能の評価 上記実施例電池と比較例電池の放電容量を比較するため
に、各電池を室温(約25℃)にて、72mAで4.2
Vまで充電した後、65mAで2.7Vまで放電して、
1サイクル目の放電容量を測定した。他方、サイクル特
性の比較は次の条件で行った。各電池を室温(約25
℃)にて、220mAで4.2Vまで充電した後、55
0mAで2.7Vまで放電して1サイクル目の放電容量
C1を測定し、さらに上記充放電を30回繰り返して3
0サイクル目の放電容量C2を測定した。そして上記C
1、C2を用いて、下記数1に従って1サイクル当たり
の放電容量低下率Pを算出した。
【0039】
【数1】P(%/サイクル)=〔(C1−C2)/C
1〕×100×1/30
【0040】上記における結果を表3に示す。表3より
明らかなように、実施例電池は、比較例電池に比べて放
電容量が大きく、かつ容量劣化率Pも小さいことが認め
られた。
【0041】
【表3】
【0042】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明による
と、比較的簡易な手段でもって、放電容量やサイクル特
性に優れたリチウム二次電池が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】天然黒鉛と難黒鉛化炭素との混合比率と放電容
量との関係を示すグラフである。
【図2】一般式LiCo1-X NiX 2 で表されるリチ
ウム含有コバルトニッケル複合酸化物におけるX値と重
量エネルギー密度との関係を示すグラフである。
【図3】試験用電池の構造を示す断面模式図である。
【図4】本発明にかかるリチウム二次電池の構造を示す
断面模式図である。
【符号の説明】 1 複合酸化物正極 2 複合炭素負極 3 セパレータ 4 正極リード 5 負極リード 6 正極端子 7 電池缶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 能間 俊之 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 西尾 晃治 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウムイオンを吸蔵・脱離することが
    できる天然黒鉛を60〜90重量%と、リチウムイオン
    を吸蔵・脱離することができる難黒鉛化炭素を40〜1
    0重量%からなる複合炭素材料を主材とする負極と、 一般式LiCo1-X NiX 2 (0.4≦X≦0.9)
    で表されるリチウム含有コバルト・ニッケル複合酸化物
    を主材とする正極と、 を備えることを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 【請求項2】 前記難黒鉛化炭素は、満充電状態におい
    て塩化リチウム水溶液を基準とする 7Li核−固体NM
    Rスペクトルで86ppmのピークを与えるものである
    ことを特徴とする請求項1のリチウム二次電池。
JP10046717A 1998-02-27 1998-02-27 リチウム二次電池 Pending JPH11250909A (ja)

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Cited By (9)

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