JPH11249057A - 走査光学装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低コストの簡素な構造で、高速回転時でも高
品位の画像を出力することができる。 【解決手段】 光学箱１１のモータ取付部近傍には下向
きに突起部１２が一体で形成されており、突起部２０は
光学箱１１の取付部よりも、０．０５〜０．１ｍｍ高く
されている。この光学箱１１を取付部において本体フレ
ーム１０にねじ止めすると、突起部２０が本体フレーム
１０に当接して加圧された状態で光学箱１１が本体フレ
ーム１０に固定される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、レーザービームプ
リンタやレーザーファクシミリ等に使用する走査光学装
置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、レーザービームプリンタやレ
ーザーファクシミリ等に使用する走査光学装置において
は、レーザー光を偏向器により偏向し、このレーザー光
で感光体上を走査して静電潜像を形成している。この静
電潜像は現像器によりトナー像に顕像化されて記録紙に
転写され、定着器によりトナーが加熱定着されてプリン
トが行われる。

【０００３】図５はレーザービームプリンタに使用する
走査光学装置の平面図を示し、レーザープリンタの本体
フレーム１に、光学箱２が４個所の取付部２ａによって
ねじ止め固定されている。光学箱２に形成された走査光
学装置は、半導体レーザー光源３、この半導体レーザー
光源３から発生する光束を平行光束にするコリメータレ
ンズ４、このコリメータレンズ４からの平行光束を線状
に集光するシリンドリカルレンズ５、このシリンドリカ
ルレンズ５によって集光されて形成される光束の線像の
近傍に偏向反射面を有する回転多面鏡６、この回転多面
鏡６を回転駆動するモータ７、このモータ７に付属しモ
ータ駆動用のＩＣやコネクタ等が実装されているモータ
回路基板、結像レンズ８、反射鏡９等を含んで構成され
ている。モータ７はハウジング部が光学箱２上の基準孔
に嵌合されてねじ止め固定されている。

【０００４】回転多面鏡６の偏向反射面により偏向走査
された光束は、結像レンズ８を介して反射鏡９により反
射され、光学箱２のレーザー光が出射する開口部を通過
し、図示しない感光体を照射する。このとき、偏向反射
面により偏向された光束は結像レンズ８によって感光体
上においてスポットを形成するように集光され、このス
ポットの走査速度が等速に保持されるように走査され
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上述の従
来例においては、高速化、高精細化に伴い、回転多面鏡
６を高速回転する必要が生ずるが、回転多面鏡６を高速
回転すると、モータ７のアンバランス等の原因でモータ
回路基板に振動が発生して光学箱２が加振される。光学
箱２のモータ取付部はモータ回路基板があるために、リ
ブ等での補強が難しく、他の部分と比較して強度的に劣
る場合が多く、振動時の振幅が大きくなる傾向がある。
このために、光学箱２の振動が本体フレーム１に伝達さ
れて感光ドラム等を加振することになる。

【０００６】この振動によって、光学箱２と感光ドラム
の相対位置が変化すると、画像上でピッチむらとなり画
像の品位が低下するという問題が発生する。特に、光学
箱２の固有振動数がモータ７の回転による基本振動数の
近傍にある場合は、共振現象を起こしてより一層顕著な
影響がでる。この対策ために、光学箱２の材質をより剛
性の高いものや比重の大きいものにしたり、材厚を厚く
してリブ形状を設ける等が考えられるが、何れもコスト
高になるという欠点がある。

【０００７】本発明の目的は、上述の問題点を解消し、
低コストの簡素な構造で、高速回転時でも高品位の画像
を出力可能な走査光学装置を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る走査光学装置は、レーザー光の発光手段
と、レーザー光の偏向手段と、該偏向手段により偏向し
たレーザー光を所定面に集光する結像レンズと、前記発
光手段及び偏向手段及び結像レンズを収納する光学箱と
を備えた走査光学装置において、前記光学箱の前記偏向
手段近傍の下面に突起部を設け、前記光学箱を本体の所
定位置に設置する際に、前記突起部が前記本体を加圧す
るようにしたことを特徴とする。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明を図１〜図４に図示の実施
例に基づいて詳細に説明する。図１は第１の実施例の平
面図、図２はＡ−Ａ線に沿った断面図を示す。従来例と
同様に、本体フレーム１０に光学箱１１が取付部１２を
介してねじ止めにより固定されている。光学箱１１にお
いて、レーザービームの光路上に半導体レーザー光源１
３、コリメータレンズ１４、シリンドリカルレンズ１
５、回転多面鏡１６が配列され、回転多面鏡１６には駆
動用モータ１７が接続されている。そして、回転多面鏡
１６の反射方向の光路上には、結像レンズ１８、反射鏡
１９が配置されている。

【００１０】光学箱１１のモータ取付部近傍には、下方
に向いた突起部２０が一体で形成されており、この突起
部２０は光学箱１１の取付部１２よりも、０．０５〜
０．１ｍｍ程度高く設定されている。

【００１１】この光学箱１１を取付部１２において本体
フレーム１０にねじ止めすると、取付部１２が本体フレ
ーム１０に当接して、加圧された状態で光学箱１１が本
体フレーム１０に固定されるので、その後に光学箱１１
に蓋２１を被せて密閉する。

【００１２】この状態で従来例と同様に、半導体レーザ
ー光源１３を発したレーザービームは、コリメータレン
ズ１４、シリンドリカルレンズ１５を介して回転多面鏡
１６により偏向走査され、結像レンズ１８により反射鏡
１９を介して感光体上に線状に照射される。これにより
形成された静電潜像は現像器によりトナー像に現像化さ
れて記録紙に転写され、トナーが定着器により加熱処理
されてプリント出力される。

【００１３】このように、光学箱１１のモータ取付部近
傍を突起部１２により本体フレーム１０に加圧接触して
固定することによって、光学箱１１上の振動モードを変
化させて共振周波数をずらし、振動時の振幅を最小に抑
えることができる。

【００１４】図３は第２の実施例の断面図を示し、光学
箱１１のモータ取付部近傍の下面には、ゴム製の突起部
２２が貼付されている。この突起部２２は光学箱１１の
取付部１２よりも、０．５〜１ｍｍ程度高く設定されて
いる。

【００１５】光学箱１２と取付部１２を介して本体フレ
ーム１０にねじ止めすると、突起部２２が本体フレーム
１０に当接して、弾性的に加圧された状態で光学箱１１
が本体フレーム１０に固定される。

【００１６】図４は第３の実施例の断面図を示し、光学
箱１１のモータ取付部近傍の下面には、板ばねの突起部
２３が設けられている。突起部２３の当接面は光学箱１
１の取付部１２よりも、０．５〜１ｍｍ高く設定されて
いる。

【００１７】光学箱１２と取付部１２を介して本体フレ
ーム１０にねじ止めすると、突起部２３が本体フレーム
１０に当接して、弾性的に加圧された状態で光学箱１１
が本体フレーム１０に固定される。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係る走査光
学装置は、光学箱の下面の偏向手段の近傍に突起部を設
けて、光学箱を本体の枠体に加圧接触させて固定するこ
とにより、発生する振動を抑制することができるので、
安価かつ簡便な方式で高速回転時でも画質を向上して高
品位に画像を保持することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１の実施例の平面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線に沿った断面図である。

【図３】第２の実施例の断面図である。

【図４】第３の実施例の断面図である。

【図５】従来例の平面図である。

【符号の説明】

１０ 本体フレーム １１ 光学箱 １２ 取付部 １３ 半導体レーザー光源 １４ コリメータレンズ １５ シリンドリカルレンズ １６ 回転多面鏡 １７ モータ １８ 結像レンズ １９ 反射鏡 ２０、２２、２３ 突起部 ２１ 蓋

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 レーザー光の発光手段と、レーザー光の
   偏向手段と、該偏向手段により偏向したレーザー光を所
   定面に集光する結像レンズと、前記発光手段及び偏向手
   段及び結像レンズを収納する光学箱とを備えた走査光学
   装置において、前記光学箱の前記偏向手段近傍の下面に
   突起部を設け、前記光学箱を本体の所定位置に設置する
   際に、前記突起部が前記本体を加圧するようにしたこと
   を特徴とする走査光学装置。
2. 【請求項２】 前記突起部は前記光学箱に一体的に形成
   した請求項１に記載の走査光学装置。
3. 【請求項３】 前記突起部は弾性部材により形成した請
   求項１に記載の走査光学装置。
4. 【請求項４】 前記弾性部材はゴム材とした請求項３に
   記載の走査光学装置。
5. 【請求項５】 前記弾性部材はばねとした請求項３に記
   載の走査光学装置。