JPH11241642A - 内燃機関の燃料性状検出装置及び燃料噴射量制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料性状検出装置及び燃料噴射量制御装置

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JPH11241642A
JPH11241642A JP10059111A JP5911198A JPH11241642A JP H11241642 A JPH11241642 A JP H11241642A JP 10059111 A JP10059111 A JP 10059111A JP 5911198 A JP5911198 A JP 5911198A JP H11241642 A JPH11241642 A JP H11241642A
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fuel
engine
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Application number
JP10059111A
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English (en)
Inventor
Toru Kitamura
徹 北村
Naohiro Kurokawa
直洋 黒川
Akira Kato
彰 加藤
Takumi Yasujima
巧 安島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 新たなセンサを使用することなく燃料性状を
検出することができる燃料性状検出装置を提供する。 【解決手段】 吸気管内絶対圧PBAの変化量DPBA
の絶対値が所定変化量DPBA0より大となった過渡状
態において、燃料性状パラメータKGASの算出を行う
(S16)。燃料性状パラメータKGASは、機関排気
系に設けられた空燃比センサ22の検出値に基づいて算
出される。例えば機関への燃料供給量を増加した直後に
おいて、空燃比センサ22の検出値がリッチ側となるほ
ど燃料の揮発性が高いと判定され、燃料性状パラメータ
KGASの値が決定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に供給す
る燃料の性状を検出する燃料性状検出装置及び内燃機関
の吸気管内に噴射する燃料量を制御する燃料噴射量制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境の保護を目的として各国
において自動車の排出ガスに対する規制が厳しくなって
いる。特にCO(一酸化炭素)、HC(炭化水素)及び
NOx(窒素酸化物)に対するテールパイプにおける規
制値レベルは、ますます強化されつつあるのが現状であ
る。
【0003】ガソリンを燃料とする内燃機関の排出ガス
浄化に大きく寄与しているのは、排気系に装着される三
元触媒である。この三元触媒の浄化性能は、ウインドウ
と呼ばれる理論空燃比近傍の空燃比においてその浄化率
が最大となる。したがって、三元触媒の活性化後(触媒
の温度が一定温度以上に暖機された状態)においては、
空燃比の制御性能が排気ガス特性に大きく影響する。ま
た、触媒の浄化性能が低い機関始動時や始動直後におい
ては、フィードガス中のHC濃度が空燃比のリッチ度合
に比例すること、及び空燃比をリーン化する場合におい
ては点火ミスによる失火が発生するおそれがあることか
ら、失火が発生しない程度にできるだけ空燃比をリーン
に制御することが望ましい。
【0004】このような空燃比制御に対する要求に対応
するため、吸気系での燃料輸送遅れを考慮した燃料制御
が採用され、空燃比制御の精度向上に効果をあげてい
る。これは、吸気系での燃料輸送遅れを一次遅れモデル
で表現し、その逆モデルを機関制御装置に組み込むこと
により燃料輸送遅れを補償し、主にスロットル弁を開閉
する過渡時における空燃比の制御精度を向上させてい
る。
【0005】ところで市場で販売されている内燃機関用
のガソリンには、ヘプタン、ペンタン等を主成分とする
軽質ガソリン、ベンゼン等を主成分とする重質ガソリン
などがあり、これらのガソリンの種類によってその性状
(密度や、揮発性などの物理的性質)にある程度の幅が
ある。特に揮発性(気化温度)の違いは、ガソリンを機
関の吸気管内に噴射して供給する場合に、ガソリンの気
化、霧化特性に大きく影響を与える。
【0006】これは上記一次遅れモデルのパラメータの
違い(モデルと実際の燃料挙動との違い)となって現
れ、実際に燃焼室内に輸送される燃料量及び燃焼に寄与
する燃料量を正確に推定できないために、空燃比制御精
度が低下するという問題を生じる。また、加速時のヘジ
テーションの発生等の運転性の悪化という問題も発生す
る。
【0007】これに対応するために、超音波式の燃料性
状センサを燃料供給配管の途中に設けて、このセンサの
検出値に応じて、内燃機関の吸気管内に噴射する燃料量
を補正するようにした燃料噴射量制御装置が従来より知
られている(特開平8−177547号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、燃料性
状センサを新たに設けることは、装置の複雑化やコスト
アップを招くので、新たなセンサを使用することなく使
用中の燃料の性状を検出できることが望ましい。
【0009】また機関排気系に設けられた空燃比センサ
の検出値に応じて燃料噴射量を算出し、所望の空燃比が
得られるようにフィードバック制御することが、一般に
行われているが、空燃比センサの不活性時などにおいて
は、そのフィードバック制御を行うことができないた
め、燃料性状の相違によって排気ガス特性が悪化する場
合があった。
【0010】本発明は上述した点に鑑みなされたもので
あり、新たなセンサを使用することなく燃料性状を検出
することができる燃料性状検出装置を提供することを第
1の目的とし、新たなセンサを使用することなく燃料性
状を検出し、燃料噴射量を適切に制御し得る燃料噴射量
制御装置を提供することを第2の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1に記載の発明は、内燃機関に供給する燃料の性
状を検出する燃料性状検出装置において、前記機関の負
荷を検出する負荷検出手段と、前記機関の排気系に設け
られた空燃比センサと、前記機関の負荷が変動した過渡
状態における前記空燃比センサの検出値に基づいて、前
記燃料の性状を表す燃料性状パラメータを算出する燃料
性状パラメータ算出手段とを備えることを特徴とする。
【0012】この構成によれば、機関の負荷が変動した
過渡状態における空燃比センサの検出値に基づいて、燃
料の性状を表す燃料性状パラメータが算出されるので、
新たなセンサを使用することなく燃料性状を検出するこ
とができる。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の燃料性状検出装置において、前記燃料性状パラメータ
算出手段は、前記機関へ燃料供給を供給する燃料供給状
態から燃料供給を遮断する燃料供給遮断状態への、また
はその逆の移行時を前記過渡状態とすることを特徴とす
る。
【0014】この構成によれば、機関へ燃料供給を供給
する燃料供給状態から燃料供給を遮断する燃料供給遮断
状態への、またはその逆の移行時に、すなわち燃料供給
量の変化が比較的大きい限定された過渡状態で空燃比セ
ンサの検出値に基づく燃料性状パラメータの算出が行わ
れるので、ばらつきの少ない燃料性状検出を行うことが
できる。
【0015】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の燃料性状検出装置において、前記燃料性状パ
ラメータ算出手段は、少なくとも前記負荷検出手段及び
前記空燃比センサの検出値を入力とするニューラルネッ
トを用いて前記燃料性状パラメータを算出することを特
徴とする。
【0016】この構成によれば、ニューラルネットを用
いて燃料性状パラメータが算出されるので、より精度の
高い燃料性状パラメータ値を得ることができる。
【0017】請求項4に記載の発明は、前記燃料性状パ
ラメータ算出手段は、前記ニューラルネットの入力パラ
メータを平均化する平均化手段を有し、該平均化手段の
出力を前記ニューラルネットに入力することを特徴とす
る。
【0018】この構成によれば、入力パラメータが平均
化され、該平均化後のパラメータ値がニューラルネット
に入力されるので、ニューラルネットの規模を小さくし
て全体の演算量を減少させることができる。
【0019】請求項5に記載の発明は、前記燃料性状パ
ラメータ算出手段は、前記負荷検出手段及び前記空燃比
センサの検出値からそれらのばらつきを示す統計量を算
出し、該算出した統計量を用いて前記燃料性状パラメー
タを算出することを特徴とする。
【0020】この構成によれば、負荷検出手段及び空燃
比センサの検出値からそれらのばらつきを示す統計量が
算出され、該算出された統計量を用いて燃料性状パラメ
ータが算出されるので、算出された燃料性状パラメータ
の精度を向上させることができる。
【0021】請求項6に記載の発明は、請求項1から5
のいずれかに記載の燃料性状検出装置において、前記燃
料性状パラメータ算出手段は、前記燃料性状パラメータ
の学習値を算出する学習値算出手段と、前記機関に供給
する燃料を貯蔵する燃料タンクへの給油が行われたこと
を判別する給油判別手段と、前記燃料タンクへの給油が
行われたときに前記学習値を中央値に初期化する初期化
手段とを有することを特徴とする。
【0022】この構成によれば、燃料タンクへの給油が
行われたときは、燃料性状パラメータの学習値が中央値
に初期化されるので、給油直後において給油前の燃料の
性状の影響をなくすことができ、燃料性状が正しく反映
された学習値を早期に得ることができる。
【0023】請求項7に記載の発明は、内燃機関の排気
系に設けられた空燃比センサと、前記機関の負荷を検出
する負荷検出手段と、該空燃比センサ及び負荷検出手段
の検出値を含む前記機関の運転パラメータに応じて、前
記機関の燃焼室に供給される目標燃料量を算出する目標
燃料量算出手段と、前記機関の運転状態に応じて吸気通
路内の燃料付着特性を表す燃料付着パラメータを算出す
る燃料付着パラメータ算出手段と、該燃料付着パラメー
タに基づいて、燃料噴射弁から噴射される燃料のうち、
燃焼室に直接に吸入される第1の燃料量と、前記吸気通
路の壁面に付着している燃料量が蒸発して前記燃焼室に
吸入される第2の燃料量とを算出する燃料量算出手段
と、該第1の燃料量および第2の燃料量に基づき、前記
目標燃料量を補正して前記燃料噴射弁による燃料噴射量
を算出する燃料噴射量算出手段とを備えた内燃機関の燃
料噴射量制御装置において、前記機関の負荷が変動した
過渡状態における前記空燃比センサの検出値に基づい
て、前記燃料の性状を表す燃料性状パラメータを算出す
る燃料性状パラメータ算出手段を備え、前記燃料付着パ
ラメータ演算手段は、前記燃料性状パラメータに応じて
前記燃料付着パラメータを算出することを特徴とする。
【0024】この構成によれば、機関の負荷が変動した
過渡状態における空燃比センサの検出値に基づいて、燃
料の性状を表す燃料性状パラメータが算出され、この燃
料性状パラメータに応じて吸気通路内の燃料付着特性を
表す燃料付着パラメータが算出され、このようにして算
出された燃料付着パラメータを用いて燃焼室内に供給さ
れるべき目標燃料量を補正した燃料噴射量が算出される
ので、新たなセンサを使用することなく燃料性状を検出
し、使用中の燃料の性状に適した燃料輸送遅れ補正を行
うことができる。その結果、特に空燃比センサの不活性
時などにおいても、良好な排気ガス特性を維持すること
ができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。
【0026】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態に係る燃料性状検出装置及び燃料噴射量制御
装置を含む内燃機関(以下単に「エンジン」という)と
その制御装置の全体構成図であり、例えば4気筒のエン
ジン1の吸気管2の途中にはスロットル弁3が設けられ
ている。スロットル弁3にはスロットル弁開度(θT
H)センサ4が連結されており、当該スロットル弁3の
開度に応じた電気信号を出力して電子コントロールユニ
ット(以下「ECU」という)5に供給する。
【0027】燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁
3との間且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側
に各気筒毎に設けられており、各噴射弁は図示しない燃
料ポンプに接続されていると共にECU5に電気的に接
続されて当該ECU5からの信号により燃料噴射時間
(開弁時間)が制御される。
【0028】一方、スロットル弁3の直ぐ下流には吸気
管内絶対圧(PBA)センサ12が設けられており、こ
の絶対圧センサ12により電気信号に変換された絶対圧
信号は前記ECU5に供給される。また、その下流には
吸気温(TA)センサ13が取付けられており、吸気温
TAを検出して対応する電気信号を出力してECU5に
供給する。
【0029】エンジン1の本体に装着されたエンジン水
温(TW)センサ14はサーミスタ等から成り、エンジ
ン水温(冷却水温)TWを検出して対応する温度信号を
出力してECU5に供給する。エンジン回転数(NE)
センサ15及び気筒判別(CYL)センサ16はエンジ
ン1の図示しないカム軸周囲又はクランク軸周囲に取付
けられている。エンジン回転数センサ15はエンジン1
のクランク軸の180度回転毎に所定のクランク角度位
置でパルス(以下「TDC信号パルス」という)を出力
し、気筒判別センサ16は特定の気筒の所定のクランク
角度位置で信号パルスを出力するものであり、これらの
各信号パルスはECU5に供給される。
【0030】触媒コンバータ(三元触媒)23はエンジ
ン1の排気管21に配置されており、排気ガス中のH
C,CO,NOx等の成分の浄化を行う。排気管21の
触媒コンバータ23の上流側には、比例型空燃比センサ
22(以下「LAFセンサ22」という)が装着されて
おり、このLAFセンサ22は排気ガス中の酸素濃度に
ほぼ比例する電気信号を出力しECU5に供給する。
【0031】次に、排気還流機構(EGR)について説
明する。
【0032】吸気管2と排気管21との間にはバイパス
状に排気還流路25が設けられている。該排気還流路2
5は、その一端がLAFセンサ22より上流の排気管2
1に接続され、他端が吸気管2に接続されている。
【0033】また、排気還流路25の途中に排気還流量
制御弁(以下、EGR弁という)26が介装されてい
る。該EGR弁26は、弁室27とダイヤフラム室32
とからなるケーシング29と、前記弁室27内に位置し
て前記排気還流路25が開閉可能となるように上下方向
に可動自在に配設された楔形状の弁体30と、弁軸31
を介して前記弁体20と連結されたダイヤフラム28
と、該ダイヤフラム28を閉弁方向に付勢するばね33
とから構成されている。また、ダイヤフラム室32は、
ダイヤフラム28を介して下側に画成される大気圧室3
4と上側に画成される負圧室35とを備えている。
【0034】また、大気室34は通気口34aを介して
大気に連通される一方、負圧室35は負圧連通路36に
接続されている。すなわち、負圧連通路36は吸気管2
に接続され、該吸気管2内の吸気管内絶対圧(負圧)P
BAが負圧連通路36を介して前記負圧室35に導入さ
れるようになっている。また、負圧連通路36の途中に
は大気連通路37が接続され、該大気連通路37の途中
には圧力調整弁38が介装されている。該圧力調整弁3
8は常閉型の電磁弁からなり、大気圧または負圧が前記
圧力調整弁38を介して前記ダイヤフラム室32の負圧
室35内に選択的に供給され、負圧室35は所定の制御
圧を発生する。
【0035】さらに、前記EGR弁26には弁開度(リ
フト)センサ39が設けられており、該リフトセンサ3
9は前記EGR弁26の弁体30の作動位置(弁リフト
量LACT)を検出して、その検出信号を前記ECU5
に供給する。なお、上記EGR制御はエンジン暖機後
(例えば、エンジン冷却水温TWが所定温度以上のと
き)に実行される。
【0036】ECU5は各種センサからの入力信号波形
を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ
信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入
力回路5a、中央演算処理回路(以下「CPU」とい
う)5b、CPU5bで実行される各種演算プログラム
及び演算結果等を記憶する記憶手段5c、前記燃料噴射
弁6に駆動信号を供給する出力回路5d等から構成され
る。記憶手段5cは、イグニッションスイッチがオフさ
れた状態でも、図示しないバッテリによって電源が供給
されるバックアップRAM(Random Access Memory)を
有する。
【0037】CPU5bは上述の各種エンジンパラメー
タ信号に基づいて、LAFセンサ22の検出値に応じて
空燃比をフィードバック制御するフィードバック制御運
転領域やオープンループ制御運転領域等の種々のエンジ
ン運転状態を判別するとともに、エンジン運転状態に応
じて前記TDC信号パルスに同期して燃料噴射弁6の燃
料噴射時間Toutを演算する。燃料噴射時間Tout
は、燃料噴射弁6による燃料噴射量に比例するので、本
明細書中では燃料噴射量ともいう。
【0038】CPU5bはさらに、各種エンジンパラメ
ータ信号に基づいて燃料噴射弁6から噴射される燃料の
性状を表すパラメータ(KGAS,KGASREF)を
算出し、該算出したパラメータに応じた燃料噴射時間の
補正を行う。
【0039】またCPU5bは、各種エンジン運転パラ
メータ信号に基づいてEGR弁26の目標リフト量LC
MDを算出し、検出した弁リフト量LACTが目標リフ
ト量LCMDと一致するように圧力調整弁38を制御す
る。
【0040】CPU5bは上述のようにして算出した結
果に基づく燃料噴射弁6及び圧力調整弁38の駆動信号
を、出力回路5dを介して出力する。
【0041】以下CPU5bによる燃料性状の検出につ
いて説明し、次いで吸気管2内に噴射される燃料の輸送
遅れ補正及び該補正を伴う燃料噴射量制御について説明
する。
【0042】[燃料性状の検出]本実施形態では、図2
〜図5の処理により、エンジン1の負荷が変化した場合
における、LAFセンサ22により得られる検出空燃比
に基づいて燃料性状、すなわちガソリン性状の判定を行
う。このガソリン性状判定処理は、LAFセンサ22の
検出値を使用するので、LAFセンサ22の活性化が完
了していることが図2〜5の処理を実行するための前提
条件となる。図2は第1のガソリン性状判定処理のフロ
ーチャートであり、本処理は、所定時間毎あるいはTD
C信号パルスの発生毎にCPU5bで実行される。
【0043】ステップS11では、後述するステップS
14で設定される第1のダウンカウントタイマtmTR
ND1の値が0以下か否かを判別する。最初はtmTR
ND1=0であるので、ステップS12に進み、吸気管
内絶対圧PBAの変化量DPBA(=PBA(k)−P
BA(k−1)の絶対値が所定変化量DPBA0(例え
ば40mmHg)より大きいか否かを判別する。ここ
で、PBA(k)及びPBA(k−1)は、それぞれ吸
気管内絶対圧PBAの今回値及び前回値である。ステッ
プS12で|DPBA|≦DPBA0であるときは、直
ちに本処理を終了し、|DPBA|>DPBA0であっ
て吸気管内絶対圧PBAが比較的大きく変化したとき
は、そのときの変化量DPBAを過渡変化量DPBTR
Nとして記憶し(ステップS13)、第1のタイマtm
TRND1に第1の所定時間TMTRND1(例えば
0.6秒)をセットしてスタートさせ(ステップS1
4)、本処理を終了する。
【0044】ステップS14を実行するとステップS1
1の答は、否定(NO)となるので、ステップS15に
進み、タイマtmTRND1の値が所定過渡時間TMT
RND0(例えば0.3秒)以下か否かを判別する。そ
してtmTRND1>TMTRND0である間は直ちに
本処理を終了し、tmTRND1≦TMTRND0とな
ると図4に示すKGAS算出処理を実行する(ステップ
S16)。tmTRND1=TMTRND0となるまで
の間KGAS算出処理を実行しないのは、吸気管2で噴
射された燃料が燃焼して排気ガスとしてLAFセンサ2
2に到達するまでの時間遅れを考慮したからである。続
くステップS17では、ステップS16で算出した燃料
性状パラメータKGASを下記式に適用して学習値KG
ASREFを算出する(ステップS17)。
【0045】KGASREF=α×KGASREF+
(1−α)×KGAS ここで右辺のKGASREFは、前回算出値、αは0か
ら1の間の値に設定されるなまし係数である。
【0046】次に図4のKGAS算出処理の概要を説明
する。例えばエンジン負荷が、減少方向に変化した場合
には、吸入空気量及び燃料噴射量が減少するが、ガソリ
ンが高揮発性であるときは、負荷変化前に吸気管2に付
着した燃料が急速に気化するため、負荷変化直後の空燃
比はリッチ方向へ変化する一方、ガソリンが低揮発性で
あるときは、逆に負荷変化前に吸気管2に付着した燃料
の気化が遅いため、負荷変化直後の空燃比はリーン方向
へ変化する。したがって、エンジン負荷が変化した直後
の空燃比の変化に基づいてガソリン性状を判定すること
ができる。
【0047】本実施形態ではLAFセンサ22によって
検出される空燃比を当量比に変換したものを検出当量比
KACTとし、検出当量比KACTが、エンジン回転数
NE、吸気管内絶対圧PBA等のエンジン運転パラメー
タに応じて算出される目標当量比KCMDと一致するよ
うに制御が行われる。そこで、図4の処理では、空燃比
の変化を目標当量比KCMDと検出当量比KACTとの
偏差であるΔKACTで検出し、この偏差ΔKACT
と、負荷変化の方向(DPBTRNの符号)とに基づい
て燃料性状パラメータKGASを算出している。
【0048】図4のステップS31では、検出当量比K
ACTと、目標当量比KCMDとの偏差ΔKACT(=
KACT−KCMD)が第1の所定偏差ΔKACT1
(例えば0.1)より小さい否かを判別し、ΔKACT
<ΔKACT1であるときは、偏差ΔKACTが第2の
所定偏差ΔKACT2(例えば−0.1)以上か否かを
判別する(ステップS32)。この答が肯定(YE
S)、すなわちΔKACT1>ΔKACT≧ΔKACT
2であって、検出当量比KACTと目標当量比KCMD
との偏差が小さいときは、平均的な揮発性(中揮発性)
のガソリンと判定して燃料性状パラメータKGASを
「0」に設定する(ステップS33)。
【0049】ステップS31でΔKACT≧ΔKACT
1である(検出当量比KACTが目標当量比KCMDよ
り所定偏差ΔKACT1以上大きい)ときは、図2のス
テップS13で記憶した過渡変化量DPBTRNが0以
下か否かを判別し(ステップS34)、0以下であって
エンジン負荷が減少したときは、揮発性の高い(高揮発
性)ガソリンと判定して燃料性状パラメータKGASを
「−1」に設定する(ステップS36)。また、DPB
TRN>0であってエンジン負荷が増加したときは、揮
発性の低い(低揮発性)ガソリンと判定して燃料性状パ
ラメータKGASを「1」に設定する(ステップS3
5)。
【0050】ステップS32でΔKACT<ΔKACT
2である(検出当量比KACTが目標当量比KCMDよ
り所定偏差ΔKACT2以上小さい)ときは、図2のス
テップS13で記憶した過渡変化量DPBTRNが0以
下か否かを判別し(ステップS37)、0以下であって
エンジン負荷が減少したときは、揮発性の低い(低揮発
性)ガソリンと判定して燃料性状パラメータKGASを
「1」に設定する(ステップS38)。また、DPBT
RN>0であってエンジン負荷が増加したときは、揮発
性の高い(高揮発性)ガソリンと判定して燃料性状パラ
メータKGASを「−1」に設定する(ステップS3
9)。
【0051】以上の判定結果をまとめると図6に示すよ
うになる。
【0052】図3は第2のガソリン性状判定処理のフロ
ーチャートであり、本処理も、所定時間毎あるいはTD
C信号パルスの発生毎にCPU5bで実行される。エン
ジン回転数の高い状態でエンジン負荷が低下したとき
は、エンジンへの燃料供給を遮断するフュエルカットが
実行されるので、該フュエルカット実行開始直後をエン
ジン負荷が変動した過渡状態と判定し、燃料性状の判定
を行うものである。
【0053】ステップS21では、本処理と同一のタイ
ミング実行される図示しない処理で設定され、エンジン
1への燃料供給を遮断することを「1」で示すフュエル
カットフラグFFCが、前回(本処理の前回実行時)
「1」であったか否かを判別し、FFC=1であったと
きはさらに今回FFC=1であるか否かを判別する(ス
テップS22)。その結果ステップS21及びS22の
答がともに否定(NO)であるときは、第2のダウンカ
ウントタイマtmTRND2に第2の所定時間TMTR
ND2(例えば0.6秒)をセットしてスタートさせ
(ステップS23)、本処理を終了する。
【0054】ステップS21及びS22の答がともに肯
定(YES)、すなわち前回から継続して今回も燃料供
給遮断状態であるときは、タイマtmTRND2の値が
0より大きく所定過渡時間TMTRND0以下か否かを
判別し(ステップS24)、この答が否定(NO)であ
るときは本処理を終了する。0<tmTRND2≦TM
TRND0であるとき、すなわち燃料供給遮断状態への
移行直後であるときは、図5に示す第2のKGAS算出
処理を実行して燃料性状パラメータKGASを算出し
(ステップS25)、図2のステップS17と同様に学
習値KGASREFを算出して(ステップS26)、本
処理を終了する。
【0055】図5の処理は、燃料供給遮断状態への移行
直後は、ガソリンの揮発性が低いほど吸気管2に付着す
る燃料量が多いので、空燃比がリッチとなる傾向があ
る、すなわち図7に示すようにガソリンの揮発性が低い
ほど、検出当量比KACTが大きくなることに着目し、
燃料性状パラメータKGASを算出するものである。図
7において、横軸は燃料供給遮断状態への移行後の経過
時間である。
【0056】図5のステップS41では、検出当量比K
ACTがリッチ側所定値KACTR(例えば1.1)よ
り小さいか否かを判別し、KACT≧KACTRである
ときは、低揮発性ガソリンと判定して燃料性状パラメー
タKGASを「1」に設定する(ステップS44)。ま
たKACT<KACTRであるときは、検出当量比KA
CTがリーン側所定値KACTL(例えば0.9)以上
か否かを判別し、KACTL≦KACT<KACTRで
あるときは、中揮発性ガソリンと判定して燃料性状パラ
メータKGASを「0」に設定する(ステップS4
3)。またKACT<KACTLであるときは、高揮発
性ガソリンと判定して燃料性状パラメータKGASを
「−1」に設定する(ステップS45)。
【0057】以上のように本実施形態では、エンジン負
荷の変動時(吸気管内絶対圧PBAが所定値DPBA0
以上変化したときまたは燃料供給遮断状態への移行直
後)における検出当量比KACTに基づいて燃料性状パ
ラメータKGASを算出するようにしたので、新たなセ
ンサを使用することなく燃料性状を判定することができ
る。
【0058】なお、図3の処理は、燃料供給遮断状態へ
の移行直後において燃料性状パラメータKGASを算出
するようにしたが、逆に燃料供給遮断状態から通常の燃
料供給状態への移行直後をエンジン負荷変動の過渡状態
として把握し、該過渡状態において燃料性状パラメータ
KGASを算出するようにしてもよい。その場合には、
ガソリンの揮発性が高いほど燃料供給開始の影響が早く
排気系に表れるので、検出当量比KACTが大きいほど
揮発性が高いと判定する。
【0059】図8は、学習値KGASREFを初期化す
る処理のフローチャートであり、本処理は所定時間毎あ
るいはTDC信号パルスの発生毎にCPU5bで実行さ
れる。
【0060】ステップS401ではエンジン1に供給す
る燃料タンク(図示せず)への給油が行われたか否かを
判別する給油判別処理(図9または図10の処理)を実
行し、次いで給油が行われたことを「1」で示す給油フ
ラグFFUELADDが「1」か否かを判別する(ステ
ップS402)。FFUELADD=0であるときは直
ちに、またFFUELADD=1であって給油が行われ
たときは、学習値KGASREFを中央値0に初期化し
て(ステップS403)、本処理を終了する。これによ
り、給油直後において給油前のガソリン性状の影響をな
くすことができ、燃料性状が正しく反映された学習値K
GASREFを早期に得ることができる。
【0061】図9の給油判別処理は、給油直後は燃料タ
ンク内の残燃料量が増加することに着目して給油判別を
行うものである。
【0062】図9のステップS411では、燃料タンク
内の残燃料量検出装置(図示せず)から得られる残燃料
量VFUELADを読み込み、次いでエンジン始動後最
初の処理か否かを判別する(ステップS412)。最初
の処理であるときは、残燃料量VFUELADが、前回
エンジン運転終了時の残燃料量VFUELBに所定量D
FUEL(例えば5リットル)を加算した量より大きい
か否かを判別し(ステップS413)、VFUELAD
>VFUELB+DFUELであるときは、給油が行わ
れたと判定し、給油フラグFFUELADDを「1」に
設定して(ステップS415)、ステップS416に進
む。また、エンジン始動後最初の処理でないときまたは
始動後最初の処理であってVFUELAD≦VFUEL
B+DFUELであるときは、給油フラグFFUELA
DDを「0」に設定して(ステップS414)、ステッ
プS416に進む。ステップS416では、残燃料量V
FUELADをエンジン運転終了時の残燃料量VFUE
LBとしてバックアップRAMに格納する。
【0063】図10は、図8のステップS401で実行
される給油判別処理の他の例を示すフローチャートであ
る。本処理では、燃料タンク内の圧力を検出するタンク
内圧センサ(図示せず)及び燃料タンク内の燃料の温度
を検出する燃料温度センサ(図示せず)を使用する。本
処理は、給油直後はタンク内圧が上昇することまたは燃
料温度が低下することに着目して給油判別を行うもので
ある。
【0064】ステップS421では、タンク内圧PTA
NKAD及び燃料温度TTANKADを読み込み、次い
でエンジン始動後最初の処理か否かを判別する(ステッ
プS422)。最初の処理であるときは、エンジン水温
TWが所定温度TW0(例えば70℃)以下か否かを判
別する。始動後最初の処理でないときまたはTW≦TW
0であるときは、給油フラグFFUELADDを「0」
に設定して(ステップS426)ステップS428に進
み、始動後最初の処理であってTW>TW0であるとき
は、タンク内圧PTANKADが前回エンジン運転終了
時のタンク内圧PTANKBに所定圧DPTANK(例
えば10mmHg)を加算した圧力より高いか否かを判
別する(ステップS424)。そしてPTANKAD≦
PTANKB+DPTANKであるときは、燃料温度T
TANKADが前回エンジン運転終了時の燃料温度TT
ANKBより所定温度DTTANK(例えば10℃)低
い温度より低いか否かを判別する。その結果、PTAN
KAD>PTANKB+DPTANKまたはTTANK
AD<TTANKB−DTTANKであるときは、給油
が行われたと判別し、給油フラグFFUELADDを
「1」に設定して(ステップS427)、ステップS4
28に進み、PTANKAD≦PTANKB+DPTA
NKかつTTANKAD≧TTANKB−DTTANK
であるときは、給油が行われていないと判別して前記ス
テップS426に進む。
【0065】ステップS428では、タンク内圧PTA
NKAD及び燃料温度TTANKADをそれぞれ前回運
転終了時のタンク内圧PTANKB及び燃料温度TTN
AKBとしてバックアップRAMに格納し、本処理を終
了する。
【0066】なお、算出した燃料性状パラメータKGA
Sの学習値KGASREFは、バックアップRAMに記
憶しておき、例えばエンジン始動直後のLAFセンサ不
活性時においては、この記憶値または上記初期化処理に
より初期化された中央値0を暫定的に使用し、LAFセ
ンサ22が活性化したのちは、図2,3の処理により更
新された学習値KGASREFを用いる。
【0067】[燃料輸送遅れ補正]以下、燃料輸送遅れ
補正について説明する。
【0068】燃料輸送遅れ補正に関する具体的な処理を
説明する前に、まず燃料輸送遅れ補正の原理について図
11及び12を用いて説明する。
【0069】図11は、燃料噴射量Toutとエンジン
の燃焼室に供給すべき目標燃料量としての要求燃料量T
cylとの関係を説明するための図である。
【0070】図中のToutは、あるエンジン運転サイ
クルで燃料噴射弁6から吸気管2へ噴射された噴射燃料
量であり、この噴射燃料量Toutのうち、(A(直接
率)×Tout)に相当する量が吸気ポート2Aの壁面
に付着せずに直接気筒(燃焼室)に供給され、残りの量
が前回サイクルまでに壁面に付着している壁面付着燃料
量Fw中に付着増分量Fwinとして取り込まれる。こ
こで、直接率Aは、あるサイクル中に噴射された燃料の
うち、そのサイクル中に直接気筒に吸入される燃料の割
合を示すもので、0<A<1で与えられる。
【0071】そして、前記した(A×Tout)と、壁
面付着燃料量Fwから持ち去られる付着減少量Fwou
tとを加えた値が、実際に気筒内に供給すべき要求燃料
量Tcylとなる。(A×Tout)及び付着減少量F
woutが、それぞれ特許請求の範囲に記載した第1及
び第2の燃料量に対応する。
【0072】次に、燃料輸送遅れ補正の第1の方法を説
明する。
【0073】この第1の方法は、付着減少量Fwout
が付着増分量Fwinに対して所定の時間遅れをもって
追従すると考え、これを例えば1次遅れモデルとして表
現し、付着減少量Fwoutの遅れ度合を遅れ係数(時
定数)Tを用いて表すものである。
【0074】上記したように要求燃料量Tcylは、
【0075】
【数1】Tcyl=A・Tout+Fwout となるので、燃料噴射量Tout及び付着増分量Fwi
nは、
【0076】
【数2】Tout=(Tcyl−Fwout)/A
【0077】
【数3】Fwin=(1−A)Tout となる。
【0078】そして、付着減少量Fwoutは付着増分
量Fwinの1次遅れであるので、kで離散化すると、
今回サイクルでの付着減少量Fwout(k)は、
【0079】
【数4】Fwout(k)=Fwout(k-1)+(Fwin
(k-1)−Fwout(k-1))/T となる。この数式4によれば、今回の付着減少量Fwo
ut(k) は、その前回値Fwout(k-1)に対して、前
回の付着増分量Fwin(k-1)から前回の付着減少量F
wout(k-1)を差し引いた値(偏差)を1/T倍した
値が増加することになる。つまり、サイクル毎に同様の
計算が行われると、前記偏差に対して1/T倍ずつ付着
減少量Fwoutが付着増分量Fwinに近付いていく
ことになる。
【0080】例えば、燃料噴射量Toutをステップ状
に増加させた場合、直接率Aが一定であると仮定する
と、図12に示すように付着増分量Fwinもステップ
状に増加する。これに対して付着減少分Fwoutは、
時定数Tに基づいてゆっくりと応答して付着増分量Fw
inに近付いていくことになる。ここで、時定数Tは、
付着減少量Fwoutの立上がり変化において、全体の
変化量の63.2パーセントに達するまでの所要時間で
あり、後述するように燃料性状を示すパラメータ及びエ
ンジンの運転状態に応じて設定される。
【0081】そして、上記数式2,3,4により燃料噴
射量Toutを求めることができる。
【0082】続いて、燃料輸送遅れ補正の第2の方法を
説明する。
【0083】この第2の方法は、上記直接率Aのほか
に、前回までにポート壁面に付着した燃料のうち、今回
サイクル中に蒸発等により燃焼室に吸入される燃料の割
合である持ち去り率B(0<B<1)を用いるものであ
る。(A×Tout)がポート壁面に付着せずに直接燃
焼室に供給される量であり、((1−A)×Tout)
が付着増分量Fwinとなる点は上記第1の方法と同様
であるが、付着減少量(持ち去り量)Fwoutは今回
サイクル開始時点の壁面付着燃料量Fwのうち、(B×
Fw)であると考える方法である。
【0084】上記数式1に示したように要求燃料量Tc
ylは、 Tcyl=A・Tout+Fwout となる。ここで、 Fwout=B×Fw Fwin=(1−A)Tout となり、今回の壁面付着燃料量Fw(k)は、前回までの
壁面付着燃料量Fw(k-1)に対して付着増分量Fwin
と付着減少量Fwoutとの偏差だけ増減するので、
【0085】
【数5】Fw(k)=Fw(k-1) +Fwin−Fwout =Fw(k-1) +(1−A)Tout−B×Fw(k-1) =(1−A)Tout+(1−B)×Fw(k-1) となる。
【0086】また、上記数式1より、燃料噴射量Tou
tは、
【0087】
【数6】Tout=(Tcyl−Fwout)/A =(Tcyl−B・Fw)/A となるので、上記数式5及び6により、燃料噴射量To
utを求めることができる。
【0088】上述した直接率A、輸送遅れ時定数T及び
持ち去り率Bが、特許請求の範囲に記載した燃料付着パ
ラメータに対応する。
【0089】[燃料噴射量の算出]図13は燃料噴射量
演算ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチン
はTDC信号パルス発生に同期して実行される。まず、
エンジン回転数NEおよび吸気管内絶対圧PBAにより
Tiマップを検索して基本燃料量Tiを決定する(ステ
ップS1)。つぎに、補正係数KTOTALを、前記目
標当量比KCMD、冷却水温TWに応じた補正係数KT
W、始動直後の補正係数KAST、負荷状態に応じた補
正係数KWOT、リーン化係数KLS、吸気温度に応じ
た補正係数KTA、空燃比補正係数KLAFなどの各種
補正係数を乗じて計算し、基本燃料量Tiに補正係数K
TOTALを乗算することによってシリンダの要求燃料
量Tcylを決定する(ステップS2)。空燃比補正係数
KLAFは、検出当量比KACTが目標空燃比係数KC
MDと一致するようにPID制御によって算出される補
正係数である。
【0090】次いで、後述する図14及び15の処理に
より、直接率A及び輸送遅れ時定数Tを算出し(ステッ
プS3)、さらに要求燃料量Tcyl、直接率A、輸送
遅れ時定数Tを数式2及び4に適用し、燃料噴射量To
ut(k)を算出する(ステップS4)。ここで、付着減
少量Fwout(k-1)は前回本ルーチンを実行するとき
に計算された値が用いられる。今回の燃料噴射量Tou
t(k)が計算されると、今回の付着減少量Fwout(k)
および付着増加量Fwin(k)が数式3,4により算出
されて(ステップS5,S6)、次回の燃料噴射量To
utの計算に利用される。上記計算を終了すると本ルー
チンは終了する。
【0091】[直接率Aの算出]つぎに、直接率Aの算
出について説明する。図14は直接率Aの算出ルーチン
を示すフローチャートである。本ルーチンはTDC信号
パルス発生に同期して実行される。
【0092】まず、排気還流を行うとき値「1」にセッ
トされるフラグFEGRABにより排気還流を行ってい
るかどうかを判別する(ステップS210)。フラグF
EGRABが「0」で排気還流を行わない場合には、エ
ンジン回転数NEおよび吸気管内絶対圧PBAに応じて
直接率Aの基本値A0をノーマル用A0マップ(NE−
PBAマップ検索)により算出する(ステップS22
0)。次に、下記数式13によって算出される吸気管2
の壁面温度推定値TC及びエンジン回転数NEに応じて
直接率Aの第1の直接率補正係数KA1を算出する(ス
テップS230)。
【0093】
【数7】TC=KTC×TA+(1−KTC)×TW ここで、TA及びTWは、検出した吸気温及びエンジン
水温であり、KTCは、エンジン回転数NE及び吸気管
内絶対圧PBAに応じて0から1の間の値に設定される
重み係数である。
【0094】直接率Aの算出に吸気管壁面温度推定値T
Cを用いるのは、吸気管2内に噴射された燃料が燃焼室
に吸入されずに吸気管2の壁面に付着する付着燃料量
は、吸気管の壁面温度に依存するからである。
【0095】続くステップS232では、図2及び3の
ガソリン性状判定処理で算出した燃料性状パラメータの
学習値KGASREFに応じて図16(a)に示すKA
2テーブルを検索し、直接率Aの第2の直接率補正係数
KA2を算出する。KA2テーブルは、学習値KGAS
REFが増加するほど(揮発性が悪くなるほど)、KA
2値が減少するように設定されている。
【0096】続くステップS240では、基本値A0に
第1及び第2の直接率補正係数KA1,KA2を乗算し
て直接率Aを算出する。
【0097】次いで、算出された直接率Aおよび後述す
る輸送遅れ時定数T算出ルーチンにおいて算出された輸
送遅れ率1/Tを用いて図13の噴射燃料量演算ルーチ
ンで演算される燃料噴射量Toutが、過度の輸送遅れ
補正によって不適切な値となることを避けるために、直
接率Aの下限値ALMTL0を算出する(ステップS2
50)。この下限値ALMTL0は、通常は所定値(例
えば0.125)に設定され、エンジン始動直後及びフ
ュエルカット終了直後において、より大きな値に設定さ
れ、時間経過とともに前記所定値まで漸減するように設
定される。
【0098】続くステップS260〜S290では、上
記ステップS240で算出された直接率Aのリミット処
理を行う。まず、直接率Aが上限値ALMTH(例えば
0.9)を越えているかどうかを判別し(ステップS2
60)、上限値ALMTH以下であるときには、直接率
Aが下限値ALMTL0を下回っているかどうかを判別
する(ステップS270)。下限値ALMTL0を下回
っているときには、直接率Aに下限値ALMTL0を設
定して(ステップS280)、本ルーチンを終了する。
ステップS270で下限値ALMTL0以上であるとき
には、直接率Aの値を修正することなく本ルーチンを終
了する。また、ステップS260で直接率Aが上限値A
LMTHを越えているときには、直接率Aに上限値AL
MTHを設定して(ステップS290)、本ルーチンを
終了する。
【0099】一方ステップS210でフラグFEGRA
Bが「1」にセットされて排気還流を行うと判別される
と、排気還流(EGR)用のA0マップ(NE−PBA
マップ検索)に切り替えて(ステップS300)、直接
率Aの基本値A0を算出し(ステップS230)、以
後、上記ステップS230〜S290を実行する。
【0100】[輸送遅れ時定数T算出]つぎに、直接率
Aと共に燃料噴射量の演算に用いられる燃料の輸送遅れ
時定数Tの算出について説明する。図15は、輸送遅れ
時定数Tの算出ルーチンを示すフローチャートである。
本ルーチンはTDC信号パルス発生に同期して実行され
る。輸送遅れ時定数Tの逆数は輸送遅れ率1/Tであ
る。まず、前述の直接率Aの算出ルーチンと同様に、排
気還流を行うとき値「1」にセットされるフラグFEG
RABが値が「1」、「0」のいずれになっているかを
判別する(ステップS310)。フラグFEGRABが
値「0」にリセットされていて排気還流を行わない場合
には、エンジン回転数NEおよび吸気管内絶対圧PBA
に応じてノーマル用1/T0マップ(NE−PBAマッ
プ検索)により輸送遅れ率の基本値1/T0を算出する
(ステップS320)。
【0101】輸送遅れ率1/Tも直接率Aと同様に、吸
気管2の壁面温度に依存するので、壁面温度推定値TC
およびエンジン回転数NEに応じてKT1マップを検索
し、第1の輸送遅れ率補正係数KT1を算出する(ステ
ップS330)。さらに、燃料性状パラメータの学習値
KGASREFに応じて図16(b)に示すKT2テー
ブルを検索し、第2の輸送遅れ率補正係数KT2を算出
する(ステップSS332)。KT2テーブルは、学習
値KGASREFが増加するほど(揮発性が悪くなるほ
ど)、KT2値が減少するように設定されている。
【0102】次いで算出された第1及び第2の輸送遅れ
率補正係数KT1,KT2を基本値1/T0に乗算して
輸送遅れ率1/Tを算出する(ステップS340)。
【0103】つぎに、輸送遅れ率1/Tのリミット処理
を行う。すなわち、ステップS330で算出された輸送
遅れ率1/Tが上限値TLMTHを越えているかどうか
を判別し(ステップS350)、上限値TLMTH以下
であるときは、さらに下限値TLMTLを下回っている
かどうか判別する(ステップS360)。そして、下限
値TLMTLを下回っているときには、輸送遅れ率1/
Tに下限値TLMTLを設定して(ステップS37
0)、本ルーチンを終了する。ステップS360で輸送
遅れ率1/Tが下限値TLMTL以上であるときには修
正することなく、本ルーチンを終了する。ステップS3
50で輸送遅れ率1/Tが上限値TLMTHを越えてい
るときには輸送遅れ率1/Tに上限値TLMTHを設定
して(ステップS380)、本ルーチンを終了する。
【0104】また、ステップS310でフラグFEGR
ABが値「1」にセットされていて排気還流を行うと判
別されると、EGR用1/T0マップ(NE−PBAマ
ップ検索)に切り替えて基本値1/T0を算出し(ステ
ップS390)、以後、上記ステップS330〜S38
0を実行する。
【0105】以上のように本実施形態では、直接率A及
び輸送遅れ率1/Tを、使用している燃料の燃料性状パ
ラメータの学習値KGASREFに応じて補正するよう
にしたので、使用している燃料の性状に応じてより適切
な輸送遅れ補正を行い、特にLAFセンサ22の不活性
時のように該センサ出力に応じたフィードバック制御を
実行できないときにおいても、良好なエンジン運転性及
び排気ガス特性を維持することができる。すなわち、特
にエンジンの冷間始動時においては、使用している燃料
の性状の影響が大きいため、バッテリでバックアップさ
れたメモリに格納しておいた学習値KGASREFに応
じて直接率A及び輸送遅れ率1/Tを補正することによ
り、適切な燃料噴射量制御を行うことができ、良好なエ
ンジン運転性及び排気ガス特性を維持することができ
る。
【0106】本実施形態では、吸気管内絶対圧センサ1
2が負荷検出手段に相当し、図2〜5の処理が燃料性状
パラメータ算出手段に相当し、図2のステップS17及
び図3のステップS26が学習値算出手段に相当し、図
9または11の処理が給油判別手段に相当し、図8のス
テップS402及びS403が初期化手段に相当し、図
13のステップS2、S3及びS4が、それぞれ目標燃
料量算出手段、付着パラメータ算出手段及び燃料噴射量
算出手段に相当し、同図のステップS5及びS6が燃料
量算出手段に相当する。
【0107】(第2の実施形態)本実施形態は、第1の
実施形態における第1のガソリン性状判定処理(図2)
及び第1のKGAS算出処理(図4)に代えて、図17
に示すガソリン性状判定処理及び図18に示すKGAS
算出処理により燃料性状パラメータKGAS及びその学
習値KGASREFを算出するものである。それ以外の
点は、第1の実施形態と同一である。
【0108】図17のステップS51、S52、S5
4、S55及びS60は、それぞれ図2のステップS1
1、S12、S14、S15及びS17に対応し、処理
内容は対応する各ステップと同一である。
【0109】図17において、ステップS52で|DP
BA|>DPBA0となりエンジン負荷の過度状態が検
出されると、カウンタncの値を「1」に初期化して
(ステップS53)、ステップS54に進む。そしてタ
イマtmTRND1の値が所定過渡時間TMTRND0
以下となるとステップS56に進み、偏差量ΔKACT
の符号付き標準偏差GDAF及び吸気管内絶対圧PBA
の変化量DPBAの符号付き標準偏差GDPBTRNを
算出する。偏差量ΔKACT及び変化量DPBAの標準
偏差をそれぞれσΔKACT及σDPBAとし、変数x
の符号(+または−)をSIGN(x)と表すと、符号
付き標準偏差GDAF及びGDPBTRNは、下記式に
より定義される。
【0110】 GDAF=σΔKACT×SIGN(ΔKACT) GDPBTRN=σDPBA×SIGN(DPBA) また一般に変数xの標準偏差σxは、サンプル数をnc
とすると、下記数式8で与えられる。
【0111】
【数8】 次いで、カウンタncを「1」だけインクリメントし
(ステップS57)、カウンタncの値が所定値N(例
えば50)を越えたか否かを判別し、nc≦Nである間
は直ちに本処理を終了し、nc>Nとなると図18に示
すKGAS算出処理を実行する(ステップS59)。
【0112】図18に示す処理は、図3の処理における
ステップS31、S32、S34及びS37をそれぞれ
ステップS31a、S32a、S34a及びS37aに
置き換えたものであり、それ以外は図3の処理と同一で
ある。この処理は、標準偏差σΔKACTは、偏差量Δ
KACTの絶対値が増大するときは、同様にそのばらつ
きも増加するので、符号付き標準偏差GDAFも燃料性
状に対応して偏差量ΔKACTと同様の傾向を示すこと
に着目したものである。
【0113】ステップS31aでは、符号付き標準偏差
GDAFが第1の所定偏差GDAF1(例えば0.0
8)より小さいか否かを判別し、ステップS32aで
は、符号付き標準偏差GDAFが第2の所定偏差GDA
F2(例えば−0.08)以上か否かを判別する。ま
た、ステップS31aでGDAF≧GDAF1であると
き及びステップS32aでGDAF<GDAF2である
ときは、符号付き標準偏差GDPBTRNが0以下か否
かを判別する(ステップS34a,S37a)。
【0114】そして以上の判別の結果、以下のように燃
料性状パラメータKGASを設定する: 1)GDAF≧GDAF1かつGDPBTRN>0であ
るとき、KGAS=1 2)GDAF≧GDAF1かつGDPBTRN≦0であ
るとき、KGAS=−1 3)GDAF1>GDAF≧GDAF2であるとき、K
GAS=0 4)GDAF<GDAF2かつGDPBTRN>0であ
るとき、KGAS=−1 5)GDAF<GDAF2かつGDPBTRN≦0であ
るとき、KGAS=1 本実施形態によれば、偏差量ΔKACT及び変化量DP
BAのばらつきを示す統計量としての符号付き標準偏差
GDAF及びGDPBTRNに基づいて燃料性状パラメ
ータKGASを算出するようにしたので、燃料性状パラ
メータKGASの精度を第1の実施形態に比べて高める
ことができる。
【0115】本実施形態では、図17及び18の処理が
燃料性状パラメータ算出手段に相当する。
【0116】(第3の実施形態)本実施形態は、第1の
実施形態において図2のガソリン性状判定処理に代えて
図19に示す処理を採用し、ニューラルネットを用いて
燃料性状パラメータKGASの算出を行う(ステップS
76)ようにしたものである。図19の他のステップS
71〜S75及びS77は、図2のステップS11〜S
15及びS17と同一である。これ以外の点は、第1の
実施形態と同一である。
【0117】以下ステップS76における処理の内容を
説明する。
【0118】図20は、本実施形態で採用したニューラ
ルネットの概略構造を説明するため図である。このニュ
ーラルネットは、入力層、中間層、出力層の3層構造を
有するものとし、その学習アルゴリズムは、周知のバッ
クプロパゲーション(Back-Propagation)学習アルゴリ
ズムを採用した。なお、学習アルゴリズムは、ランダム
探索法など他の手法を採用してもよい。
【0119】図20に示すように、入力層の各細胞(ニ
ューロン)に入力される情報は、エンジン運転パラメー
タXi(i=1〜n)であり、これらの情報は、結合係
数行列により重み付けされ、中間層の各細胞に入力され
る。中間層では、例えばシグモイド関数により各細胞毎
にその出力が決定され、入力層から中間層への処理と同
様に、結合係数行列により重み付けされた出力が出力層
に入力され、燃料性状パラメータKGASが出力され
る。結合係数行列の各係数は、実際に燃料性状が異なる
燃料を使用したときの、各運転パラメータ値に対して、
既知の燃料性状パラメータ値を教師データとして、総誤
差関数が最小となるように、バックプロパゲーション学
習アルゴリズムにより決定される。決定された結合係数
は、ECU5の記憶手段に格納されている。
【0120】入力層に入力されるエンジン運転パラメー
タとしては、本実施形態ではn=13として以下のもの
を採用している。
【0121】 X1=Tout(k) (燃料噴射時間(今回値)) X2=Tout(k-4) (燃料噴射時間(4TDC前の値)) X3=TA (吸気温) X4=TW (エンジン水温) X5=NE (エンジン回転数) X6=DPBTRN (過渡変化量) X7=θTH (スロットル弁開度) X8=LACT (EGR弁リフト量) X9=KCMD(k) (目標当量比(今回値)) X10=KCMD(k-4) (目標当量比(4TDC前の値)) X11=KACT(k) (検出当量比(今回値)) X12=KACT(k-4) (検出当量比(4TDC前の値)) X13=ΔKACT(k) (検出当量比偏差量=KACT(k)−KCMD(k)) ここで添え字(k),(k-4)は、それぞれ今回値、4TDC
前(TDC信号パルスが4回発生する期間前)の値であ
ることを示すために付されているものであり、本実施形
態ではエンジン1は4気筒であるので、例えばTout
(k)とTout(k-4)とは、特定の1つの気筒に対応する
燃料噴射時間となる。添え字(k)が省略されているパラ
メータは全て今回値を表している。
【0122】なお、以下の説明では、入力パラメータは
表記の煩雑さを避けるためX1〜Xnとして演算式を示
す。
【0123】図21は、上記各層における演算を実行す
る処理のフローチャートであり、本処理はCPU5bに
おいて、TDC信号パルスの発生に同期して実行され
る。
【0124】先ずステップS101では、各エンジン運
転パラメータの入力(読み込み)を行い、次いで入力デ
ータの正規化処理を行う(ステップS102)。
【0125】具体的には、図22に示すように、先ず入
力データのリミットチェックを行う(ステップS11
1)。すなわち、各入力データが、各入力データ毎に予
め設定された入力上下限値LMTINH,LMTINL
の範囲内にあるか否かを判別し、入力データが入力上限
値LMTINHを越えるときは、その入力データをその
入力上限値LMTINHに設定し、入力下限値LMTI
NLを下回るときは、その入力下限値LMTINLに設
定する処理を行う。例えば、エンジン回転数NEの入力
下限値及び入力上限値をそれぞれNELMTINL,N
ELMTINHとすると、NE<NELMTINLであ
るときは、NE=NELMTINLとし、NE>NEL
MTINHであるときは、NE=NELMTINHとす
る。ここで、入力上下限値LMTINH,LMTINL
は、ニューラルネットの結合係数行列を決定する学習で
使用したデータの最大値及び最小値に設定されており、
装置が正常であるときに各入力データがとりうる上下限
値をLMTH,LMTLとすると、LMTL≦LMTI
NL<LMTINH≦LMTHなる関係を有する。
【0126】続くステップS112では、入力データX
i(i=1〜n)を下記式に適用して、正規化データN
Xiを算出する。
【0127】 NXi=(Xi−CXi)/CXi (i=1〜n) ここで、CXiは、上記入力上下限値の中央値である。
なお、上記入力データのうち、偏差量ΔKACTは中央
値が「0」であるので、この正規化演算は行わない。
【0128】このように、正規化することにより、すべ
ての入力データは中央値を「0」とするデータに変換さ
れるので、シグモイド関数のテーブルを1つ設けるだけ
で、シグモイド関数の演算を実行することが可能とな
る。
【0129】図21にもどり、ステップS103では中
間層の演算を行う。すなわち、図23(a)に示すよう
に、下記数式9による正規化データNXiに第1の結合
係数行列[aji](i=1〜n,j=1〜m)を乗算す
る行列演算(ステップS121)を行い、第1中間変数
YA1〜YAmする。ここで、第1中間変数YAjの個
数mは、中間層の細胞数に対応し、例えばm=4程度と
する。細胞数を増加させると、精度は向上するが演算量
が増加するので、両者を勘案して細胞数mを決定する。
【0130】
【数9】 次いで第1中間変数YA1〜YAmについてテーブル検
索によるシグモイド関数演算を行い、第2中間変数YB
1〜YBmを算出する(ステップS122)。本実施形
態では、シグモイド関数として数式10を用いることと
し、この関数の入出力特性は図24に示すようになる。
数式10は原点に対して対象な奇関数であるので、実際
には、図24のx≧0の領域についてのyを算出するた
めのテーブルが設定されており、x<0の領域について
は、|x|でテーブル検索を行い、検索値yの符号をマ
イナスとすることにより、シグモイド関数演算を行う。
【0131】
【数10】y=2/(1+exp(−2x))−1 ここで、数式10をy=SGM(x)と表すと、ステッ
プS122における演算は、数式11のように表され
る。
【0132】
【数11】YBj=SGM(YAj) (j=1〜m) 続くステップS104では、出力層の演算を行う。この
演算は基本的には、図23(b)に示すように、同図
(a)と同様の演算であり、第2の結合係数行列(行ベ
クトル)[bj](j=1〜m)を乗算して第3中間変
数YCを算出する行列演算(ステップS131)と、第
3中間変数YCについてテーブル検索を行い、燃料性状
パラメータKGASを算出するシグモイド関数演算(ス
テップS132)とからなる。これらの演算は、下記数
式12及び13で表される。
【0133】
【数12】
【0134】
【数13】KGAS=SGM(YC) なお、数式9及び12で使用される結合係数行列[aj
i],[bj](j=1〜m)は、前述したように教師
データを用いた学習により予め決定されたものである。
【0135】以上のように本実施形態では、ニューラル
ネットを用いて燃料性状を表すパラメータKGASが算
出されるので、燃料性状センサを設けることなく、使用
中の燃料の性状をより高い精度で検出することが可能と
なる。
【0136】本実施形態では、図19及び21の処理が
燃料性状パラメータ算出手段に相当する。
【0137】(第4の実施形態)本実施形態は、第3の
実施形態の図19のガソリン性状判定処理に代えて図2
5の処理を採用し、ニューラルネットの各入力パラメー
タの平均値を算出して、各パラメータの平均値をニュー
ラルネットに入力するようにしたものである。
【0138】図25の処理は、図19においてステップ
S73、S76をステップS73a、S76aに置き換
え、ステップS81〜S83を追加したものである。こ
れら以外のステップは、図19の処理と同一である。
【0139】図25において,ステップS72で|DP
BA|>DPBA0となりエンジン負荷の過度状態が検
出されると、カウンタncの値を「1」に初期化して
(ステップS73a)、ステップS74に進む。そして
タイマtmTRND1の値が所定過渡時間TMTRND
0以下となるとステップS81に進み、ニューラルネッ
トの入力パラメータX1〜X13の平均値XM1〜XM
13を下記数式14により算出する。数式14において
右辺のXMiは前回算出値である。
【0140】
【数14】 XMi=(XMi×(nc−1)+Xi)/nc 次いで、カウンタncを「1」だけインクリメントし
(ステップS82)、カウンタncの値が所定値N(例
えば50)を越えたか否かを判別し、nc≦Nである間
は直ちに本処理を終了し、nc>Nとなるとニューラル
ネットによるKGAS算出処理を実行する(ステップS
76a)。
【0141】ステップS76aでは、入力パラメータX
6として、過渡変化量DPBTRNではなく、吸気管内
絶対圧PBAそのものを用いる。これ以外の点は、第3
の実施形態と同様である。
【0142】本実施形態によれば、ニューラルネットに
平均化したパラメータが入力されるので、ニューラルネ
ットの規模を小さく(細胞数を少なく)することがで
き、全体の演算量を減少させることができる。
【0143】(その他の実施形態)本発明は上述した実
施形態に限られるものではなく、種々の変形が可能であ
る。例えば、上述した実施形態では、エンジン負荷を表
すパラメータとして吸気管内絶対圧PBAを用いたが、
スロットル弁開度θTHを用いてもよい。その場合に
は、スロットル弁開度センサ4が負荷検出手段に相当す
る。
【0144】また、上述した実施形態では検出当量比偏
差量ΔKACT(=検出当量比KACT−目標当量比K
CMD)を用いたが、これに代えて検出当量比変化量D
KACT(=KACT(k)−KACT(k−1))を
用いてもよい。
【0145】また第2の実施形態において符号付き標準
偏差GDAF,GDPBTRNに代えて符号付き分散を
用いてもよく、また検出当量比KACT及び吸気管内絶
対圧PBAそのものの分散または標準偏差を用いてもよ
い。さらに下記数式15で示されるようなハイパスフィ
ルタ処理を、検出当量比KACT及び吸気管内絶対圧P
BAに対して行い、該処理後のパラメータHPKAC
T,HPPBAを用いてもよい。数式15において、e
は0から1の間の値に設定されるフィルタ定数である。
【0146】
【数15】y(k)=HPF(x)=(1−e)×y
(k−1)+(1−e)×(x(k)−x(k−1)) HPKACT=HPF(KACT) HPPBA=HPF(PBA) また、上述した実施形態では、燃料輸送遅れ補正の第1
の方法による燃料噴射時間Toutの算出のみ示した
が、上記第2の方法を採用して、直接率A及び持ち去り
率Bを、燃料性状を表すパラメータに応じて補正するよ
うにしてもよい。その場合の持ち去り率補正係数は、図
16に示す傾向と同様に、学習値KGASREFが増加
するほど、減少するように設定する。
【0147】また、ニューラルネットの入力パラメータ
は、上記した13個のパラメータを全て使用せずに、例
えば吸気管内絶対圧PBA、吸気管内絶対圧PBAの変
化量DPBA(=PBA(k)−PBA(k-1))、エンジン
回転数NE、エンジン水温TW、吸気温TA、燃料噴射
時間Tout(k)、及び検出当量比偏差量ΔKACTの
7個に限定するようにしてもよい。これにより、CPU
5bにおける演算量を低減することができる。
【0148】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載した
発明によれば、機関の負荷が変動した過渡状態における
空燃比センサの検出値に基づいて、燃料の性状を表す燃
料性状パラメータが算出されるので、新たなセンサを使
用することなく燃料性状を検出することができる。
【0149】請求項2に記載の発明によれば、機関へ燃
料供給を供給する燃料供給状態から燃料供給を遮断する
燃料供給遮断状態への、またはその逆の移行時に、すな
わち燃料供給量の変化が比較的大きい限定された過渡状
態で空燃比センサの検出値に基づく燃料性状パラメータ
の算出が行われるので、、ばらつきの少ない燃料性状検
出を行うことができる。
【0150】請求項3に記載の発明によれば、ニューラ
ルネットを用いて燃料性状パラメータが算出されるの
で、より精度の高い燃料性状パラメータ値を得ることが
できる。
【0151】請求項4に記載の発明によれば、入力パラ
メータが平均化され、該平均化後のパラメータ値がニュ
ーラルネットに入力されるので、ニューラルネットの規
模を小さくして全体の演算量を減少させることができ
る。
【0152】請求項5に記載の発明によれば、負荷検出
手段及び空燃比センサの検出値からそれらのばらつきを
示す統計量が算出され、該算出された統計量を用いて燃
料性状パラメータが算出されるので、算出された燃料性
状パラメータの精度を向上させることができる。
【0153】請求項6に記載の発明によれば、燃料タン
クへの給油が行われたときは、燃料性状パラメータの学
習値が中央値に初期化されるので、給油直後において給
油前の燃料の性状の影響をなくすことができ、燃料性状
が正しく反映された学習値を早期に得ることができる。
【0154】請求項7に記載の発明によれば、機関の負
荷が変動した過渡状態における空燃比センサの検出値に
基づいて、燃料の性状を表す燃料性状パラメータが算出
され、この燃料性状パラメータに応じて吸気通路内の燃
料付着特性を表す燃料付着パラメータが算出され、この
ようにして算出された燃料付着パラメータを用いて燃焼
室内に供給されるべき目標燃料量を補正した燃料噴射量
が算出されるので、新たなセンサを使用することなく燃
料性状を検出し、使用中の燃料の性状に適した燃料輸送
遅れ補正を行うことができる。その結果、特に空燃比セ
ンサの不活性時などにおいても、良好な排気ガス特性を
維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる内燃機関とそ
の制御装置の構成を示す図である。
【図2】第1のガソリン性状判定処理のフローチャート
である。
【図3】第2のガソリン性状判定処理のフローチャート
である。
【図4】燃料性状パラメータ(KGAS)算出処理のフ
ローチャートである。
【図5】燃料性状パラメータ(KGAS)算出処理のフ
ローチャートである。
【図6】図4の処理により算出される燃料性状パラメー
タの値を説明するための図である。
【図7】図5の処理により算出される燃料性状パラメー
タの値を説明するための図である。
【図8】燃料性状パラメータの学習値(KGASRE
F)の初期化処理のフローチャートである。
【図9】給油が行われたことを判別する処理のフローチ
ャートである。
【図10】給油が行われたことを判別する処理のフロー
チャートである。
【図11】燃料輸送遅れ補正を説明するための図であ
る。
【図12】燃料遅れ補正時定数の意義を説明するための
図である。
【図13】燃料噴射量演算処理のフローチャートであ
る。
【図14】直接率を算出する処理のフローチャートであ
る。
【図15】輸送遅れ時定数を算出する処理のフローチャ
ートである。
【図16】図14又は図15の処理で使用するテーブル
を示す図である。
【図17】本発明の第2の実施形態にかかるガソリン性
状判定処理のフローチャートである。
【図18】図17の処理における燃料性状パラメータ
(KGAS)算出処理のフローチャートである。
【図19】本発明の第3の実施形態にかかるガソリン性
状判定処理のフローチャートである。
【図20】ニューラルネットの構成を示す図である。
【図21】ニューラルネットによる燃料性状パラメータ
(KGAS)算出処理のフローチャートである。
【図22】入力データの正規化を行う処理のフローチャ
ートである。
【図23】ニューラルネットの中間層及び出力層におけ
る演算に相当する処理のフローチャートである。
【図24】シグモイド関数を説明するための図である。
【図25】本発明の第4の実施形態にかかるガソリン性
状判定処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 内燃エンジン 2 吸気管 4 スロットル弁開度センサ 5 電子コントロールユニット(燃料性状パラメータ算
出手段、平均化手段、学習値算出手段、給油判別手段、
初期化手段、目標燃料量算出手段、燃料付着パラメータ
算出手段、燃料量算出手段、燃料噴射量算出手段) 6 燃料噴射弁 12 吸気管内絶対圧センサ(負荷検出手段) 21 排気管 22 空燃比センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 彰 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 安島 巧 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関に供給する燃料の性状を検出す
    る燃料性状検出装置において、 前記機関の負荷を検出する負荷検出手段と、 前記機関の排気系に設けられた空燃比センサと、 前記機関の負荷が変動した過渡状態における前記空燃比
    センサの検出値に基づいて、前記燃料の性状を表す燃料
    性状パラメータを算出する燃料性状パラメータ算出手段
    とを備えることを特徴とする内燃機関の燃料性状検出装
    置。
  2. 【請求項2】 前記燃料性状パラメータ算出手段は、前
    記機関へ燃料供給を供給する燃料供給状態から燃料供給
    を遮断する燃料供給遮断状態への、またはその逆の移行
    時を前記過渡状態とすることを特徴とする請求項1に記
    載の内燃機関の燃料性状検出装置。
  3. 【請求項3】 前記燃料性状パラメータ算出手段は、少
    なくとも前記負荷検出手段及び前記空燃比センサの検出
    値を入力とするニューラルネットを用いて前記燃料性状
    パラメータを算出することを特徴とする請求項1または
    2に記載の内燃機関の燃料性状検出装置。
  4. 【請求項4】 前記燃料性状パラメータ算出手段は、前
    記ニューラルネットの入力パラメータを平均化する平均
    化手段を有し、該平均化手段の出力を前記ニューラルネ
    ットに入力することを特徴とする請求項3に記載の内燃
    機関の燃料性状検出装置。
  5. 【請求項5】 前記燃料性状パラメータ算出手段は、前
    記負荷検出手段及び前記空燃比センサの検出値からそれ
    らのばらつきを示す統計量を算出し、該算出した統計量
    を用いて前記燃料性状パラメータを算出することを特徴
    とする請求項1または2に記載の内燃機関の燃料性状検
    出装置。
  6. 【請求項6】 前記燃料性状パラメータ算出手段は、前
    記燃料性状パラメータの学習値を算出する学習値算出手
    段と、前記機関に供給する燃料を貯蔵する燃料タンクへ
    の給油が行われたことを判別する給油判別手段と、前記
    燃料タンクへの給油が行われたときに前記学習値を中央
    値に初期化する初期化手段とを有することを特徴とする
    請求項1から5のいずれかに記載の内燃機関の燃料性状
    検出装置。
  7. 【請求項7】 内燃機関の排気系に設けられた空燃比セ
    ンサと、前記機関の負荷を検出する負荷検出手段と、該
    空燃比センサ及び負荷検出手段の検出値を含む前記機関
    の運転パラメータに応じて、前記機関の燃焼室に供給さ
    れる目標燃料量を算出する目標燃料量算出手段と、 前記機関の運転状態に応じて吸気通路内の燃料付着特性
    を表す燃料付着パラメータを算出する燃料付着パラメー
    タ算出手段と、 該燃料付着パラメータに基づいて、燃料噴射弁から噴射
    される燃料のうち、燃焼室に直接に吸入される第1の燃
    料量と、前記吸気通路の壁面に付着している燃料量が蒸
    発して前記燃焼室に吸入される第2の燃料量とを算出す
    る燃料量算出手段と、 該第1の燃料量および第2の燃料量に基づき、前記目標
    燃料量を補正して前記燃料噴射弁による燃料噴射量を算
    出する燃料噴射量算出手段とを備えた内燃機関の燃料噴
    射量制御装置において、 前記機関の負荷が変動した過渡状態における前記空燃比
    センサの検出値に基づいて、前記燃料の性状を表す燃料
    性状パラメータを算出する燃料性状パラメータ算出手段
    を備え、 前記燃料付着パラメータ演算手段は、前記燃料性状パラ
    メータに応じて前記燃料付着パラメータを算出すること
    を特徴とする内燃機関の燃料噴射量制御装置。
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