JPH11241345A - 人工軽量盛土及びその造成方法 - Google Patents

人工軽量盛土及びその造成方法

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JPH11241345A
JPH11241345A JP10529498A JP10529498A JPH11241345A JP H11241345 A JPH11241345 A JP H11241345A JP 10529498 A JP10529498 A JP 10529498A JP 10529498 A JP10529498 A JP 10529498A JP H11241345 A JPH11241345 A JP H11241345A
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JP
Japan
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embankment
artificial
artificial embankment
plastic
foamed plastic
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JP10529498A
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Taichi Goudo
太一 合渡
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Individual
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】従来技術による硬質発泡プラスチックブロック
/板材盛土工法(一般的にESP工法)の弱点を克服ま
たは飛躍的に軽減させ、この工法の長所を高めること。 【解決手段】人工軽量盛土をプラスチック材料の現場発
泡によって無形あるいは成型発泡プラスチック塊体とし
て提供させた。現場発泡による発泡プラスチック塊体に
より、従来の別体となった多数のプラスチックブロック
あるいは板材の積み重ね形態と比して格段に向上した強
度と堅牢性とが提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、通常地盤、軟弱地
盤、凍結地盤、海上造成地、斜面地等に道路、橋粱土
台、運動場、滑走路、防水壁等を構築したり、駅のプラ
ットフォームや鉄道軌道等を構築する場合等に利用され
る軽量人工盛土に関する。また、これら人工盛土を提供
する造成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】軟弱地盤に多数の硬質発泡プラスチック
ブロックを積み上げて軽量盛土とする技術(一般的にE
SP工法)が開発され、広く利用されている。周知のご
とくこの技術はいくつかの重要な利点を提供する。特に
は、軽量であるため軟弱地盤上に高い盛土を構築しても
沈下や地滑りを防止できるという優れた特徴を有してい
る。また保温力に優れているため、造成面の凍結を効果
的に防止する。さらに、伝統的な従来工法に比して一般
的に経済性にも優れている。この工法の特徴によって過
去には利用不能あるいは困難であった土地の有効活用が
図られることを含め、発泡プラスチックの特性を利用し
た地盤盛土造成は今後ますますその利用度が高まるであ
ろう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来式の
発泡プラスチックブロック積み重ね工法は改善すべき多
少の、しかし重要な弱点を有している。特に大型工事の
場合、軽量ではあるが容積が巨大な発泡ポリスチレン等
のブロックや板材を工事現場にまで多数搬入するのは効
率が悪く、運送コストがかさむ。多数のトラックの頻繁
な出入りは周辺及び通行ルート沿いの住民に騒音、振動
等の多大な迷惑をかけ、交通渋滞や交通事故の原因とも
なり得る。多数の発泡プラスチックブロックや板材の搬
入には長期間を要し、工期の短縮も困難である。
【0004】また、比較的に安価ではあるものの、多数
の発泡プラスチックブロックを使用するには材料コスト
も無視することはできない。さらに、多数のブロックを
各層ごとに平面状態を保ちつつ多層にわたって整合状態
で並べて積み重ねるには多大な人手と手間及び時間がか
かる。足場が不安定な作業現場での発泡プラスチックブ
ロック/板材の積み上げ/固定作業中の作業員の落下事
故の危険も存在する。最下層のブロックを平面状に並べ
るには地盤の水平整備も必要である。これらブロック間
やブロック層のずれを防止し、全体的な堅牢性を付与す
るために一般的には多数のプラスチックブロック連結金
具が使用されるが、この固定作業にも手間と時間を要
し、爪を利用する固定金具は作業員に危害を及ぼすこと
もあった。これら従来の固定具も充分な固定強度を長期
にわたって多数のブロック間に提供するとは限らず、構
造全体あるいは一部の崩壊や横滑りと無縁ではなく、耐
震性の問題とも無縁ではなかった。
【0005】本発明はこのような従来技術による硬質発
泡プラスチックブロック盛土工法(一般的にESP工
法)の数少ないが重要な弱点を克服または飛躍的に軽減
させ、この工法の長所を飛躍的に高めることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的達成のため本発
明は請求項1及び請求項18に記載したように、軽量盛
土を、例えばポリスチレン等のプラスチック材料を、例
えば溶剤気散法や発泡剤分解法、ガス発泡法または発泡
液発泡法その他を含む化学発泡手段あるいは物理発泡手
段で現場発泡させ、多数のブロック/板形態ではなく現
場発泡による(好適には大容量の)無形あるいは成型発
泡プラスチック塊体として提供させた。使用するプラス
チック材料はポリスチレン以外にもポリウレタン、ポリ
塩化ビニルその他がそれぞれの特性を生かして利用でき
る。本発明の人工盛土は軟質のプラスチック(または発
泡プラスチック)をその一部に活用して構造一体性、安
定性、強度等を高めることもできる。発泡接着剤等の接
着剤を利用することもできる。また、添加剤等で特質を
微調整したプラスチックの利用も可能である。
【0007】発泡方法あるいは発泡材料によっては容積
や形状をコントロールしながら工事地盤上で直接的にプ
ラスチックを発泡させて本発明の人工軽量盛土とするこ
とができる。本発明の人工盛土用発泡プラスチックを機
械動力で提供する請求項46記載の発泡プラスチック提
供機械を利用することもできる。この専用機は発泡形態
に合わせてその機械デザインは異なるが、一般的には発
泡ビーズ等の発泡プラスチック直前材料を収容するプラ
スチック材料タンク手段と、発泡剤、発泡液、発泡気体
等の発泡物質を収容する発泡促進材料タンク手段と、発
泡プラスチック噴出ノズル手段と、材料提供等に利用さ
れる動力手段とを含んでいる。車輪手段等を利用し、エ
ンジンや電動モータで自走式とすることも便利である。
もちろん、加熱手段、圧力調整手段、混練手段等を含ま
せることもできる。
【0008】請求項37に記載したように望む形状にデ
ザインした型枠装置を利用することによって望む形状に
成型させることが可能である。このような型枠または壁
体手段は略格納庫形状や、側壁のみのオープン形状とす
ることができる。プラスチック発泡方法及び発泡材料に
よっては密閉式とすることができる。また、温度調節手
段、圧力調節手段、混練手段等を適宜に組み合わせて提
供することもできる。このような壁体手段を移動式とす
ることで造成工事の進度に合わせて移動させて利用する
ことが便利である。この移動手段を電動モータやエンジ
ンで自走式とすることもできる。
【0009】本発明に利用が可能な現場プラスチック発
泡基本技術は建造物の保温工事、化学装置あるいはタン
ク等の現場施行、並びに他の形態での利用等で既に実用
化されており、あるいは実施レベルに達しており、プラ
スチック発泡方法も多種多様に実用化されている。本発
明は、現在のところポリスチレンが主ではあるものの、
プラスチック材料の限定をするものではなく、また発泡
手段の限定をするものでもない。使用プラスチック材料
によって適正な膨張率とすることが最適であるため、発
泡倍率も限定しない。一般的には略台形断面形状である
ものの、本発明の発泡プラスチック人工盛土の形状を限
定するものでもない。これらは本発明の人工盛土の用途
や環境、コストパーフォーマンス、工期、希望強度や安
定性、デザイン等の必要または要望に合わせて適宜決定
されるものである。現在、この決定用データは確立して
いるか、あるいは必要データの入手は容易である。ま
た、社会情勢、経済情勢、原料環境、新規原料の開拓、
新規発泡技術の開発等に合わせて適宜変更すべきもので
ある。
【0010】本発明の現場発泡による無形あるいは成型
発泡プラスチック塊体により、従来の別体となった多数
のプラスチックブロックあるいは板材の積み重ね形態と
比して格段に向上した強度と堅牢性とが提供される。塊
体として提供される本発明の発泡プラスチック人工盛土
本体の強度/堅牢性が従来形態のものより格段に強化さ
れているため、覆土の必要量がさらに少なくて済み、よ
ってトラックによる搬入量もその分少なくて済む。工事
現場には工場製造による発泡プラスチックブロックと比
して容積が格段に小さな発泡直前プラスチック物質等の
搬入で済み、輸送コストの大幅な削減と、工期の大幅な
短縮が可能となる。トラックの利用が大幅に減少するた
め工事現場近辺住民や輸送路沿いの住民への騒音や振動
等による迷惑も最低限度に押さえることができる。本発
明ではプラスチック材料を現場発泡させるため、材料費
や工事費の節減にも大きく貢献する。また、水平地盤準
備作業、ブロック積み重ね作業、ブロック整合作業、ブ
ロック間固定作業等の手間が省け、人件費を大幅に押さ
えることができる。固定金具の必要性もない。作業員の
落下事故もなくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下において本発明をいくつかの
実施例を基に説明する。これら実施例は本発明を限定す
るものではない。これら実施例の細部の変更並びに改良
は当業技術者にとっては容易であろう。工事対象物の種
類や規模、さらに予測利用状況や現場条件によって適宜
最良形態を採用することができよう。以下の解説はあく
まで本発明の基本理念及び基本構造の解説である。ま
た、添付の図面は本発明の解説のみを目的としており、
本発明を限定するものではなく、あえて簡略化されてい
る。すなわち、本発明の真の範囲は「請求の範囲」に記
載されたものである。
【0012】図1は本発明の無形現場発泡プラスチック
による基本的な人工軽量盛土の1例を示している。図示
するように工事地盤には溝路2が形成されており、人工
盛土の安定性を高めている。しかし、用途によっては地
盤上に直接的に人工盛土を提供することもできる。本例
以外の実施例においてはこのような溝路は省略するが、
必要に応じてそのような溝路を利用することは言うまで
もない。本発明によれば一般的には整地(地均し)は不
要である。なぜなら、現場発泡プラスチックは地面の凹
凸を効果的に覆うことができるからであり、その分だけ
工事期間が短縮され、工事コストも低減される。本発明
によれば地面の頑丈な凹凸は本発明の人工盛土の安定度
にかえって貢献する。このような発泡プラスチック塊体
の高さや幅及び全体形状は発泡プラスチック量や膨張倍
率の事前調整等によって容易にコントロールが可能であ
る。
【0013】一度の施行作業で提供できる発泡プラスチ
ック量には限界がある。よって、発泡プラスチック提供
作業が連続的に実行されるか、あるいは時間間隔を開け
て実行されることになる。間隔を開けて発泡プラスチッ
クを提供する場合には硬化した発泡プラスチック塊体1
に面接させて次の発泡プラスチック塊体1が提供される
が、この連接面3は自然に非平面状となる。あるいは図
示のごとくに人為的に非平面形状を提供する。このよう
に相互に密着した発泡プラスチック塊体は非平面の力学
(抵抗)作用によって接合強度は強靱に保たれ、塊体同
士がずれる心配は全くない。発泡プラスチック塊体同士
を最適に連接させるには、連接させて提供する発泡プラ
スチック量や発泡倍率等のコントロール及び提供ポジシ
ョンを適宜最適に制御する。現在の発泡知識と進歩した
発泡技術とによってこの制御は容易である。図示はしな
いが、望むならばこの連接面に適当な軟質プラスチック
や半硬質プラスチック等の別質プラスチックの層5を提
供して免震構造を付与し、構造全体の強度を向上させる
ことができる。あるいは、発泡接着剤等の接着層5を提
供して連接面固定強度を向上させることもできる。
【0014】好適には、本発明の発泡プラスチックはポ
リスチレン等であるプラスチック材料を含む発泡ビーズ
等の発泡プラスチック直前材料を収容したタンク手段か
ら物理的及び/又は化学的発泡手段を介して一般的には
ホースを含んだ大型ノズルから圧力下で噴出させる。図
示はしないが、この現場発泡プラスチックを専用の現場
発泡プラスチック提供装置とすることができる。この現
場発泡プラスチック提供装置は好適には移動式であり、
車輪等を提供してエンジンまたは電動モータ等で自走式
とすることもできる。この現場発泡プラスチック提供装
置を工事ルート内で移動させながら現場発泡プラスチッ
クを工事ルート内に提供させる。工事ルートの側部に沿
って移動させながら現場発泡プラスチックを工事ルート
内に提供させることも、工事ルートの上方に設置された
レールに沿って移動させながら現場発泡プラスチックを
工事ルート内に提供させることも可能である。加熱手
段、圧力調整手段、混練手段等を必要に応じてさらに提
供することも可能である。
【0015】成型発泡プラスチックで本発明の人工盛土
を提供するには図2に例示するような閉鎖型成型壁体装
置13を利用することができる。図2の形状は1例であ
り、このような成型壁体を望む形状にデザインして利用
する。この成型壁体装置に図示のようにノズル挿入口1
5を提供し、壁体装置各部に効率よく発泡プラスチック
を提供させることもできる。このノズル挿入口の有効利
用によって注入発泡プラスチックの均質化も図れる。図
3はオープン型成型壁体装置13の1例である。この壁
体装置は本発明人工盛土の側面のみを成型する場合に活
用される。これら壁体装置を図4に示すように複数の骨
体16と膜体17とで成る蛇腹形状とすることもでき
る。このような蛇腹式壁体装置13は製作が容易である
と共に非使用時の収納保管に便利である。
【0016】この壁体装置を図5に1例として示すよう
な密閉式とし、密閉構造を要するプラスチックの現場発
泡に利用させることができる。この密閉式壁体装置13
の後部壁18を、例えば引上げ構造として作業終了時に
引き上げ、内部の成型発泡プラスチック塊体を後方に押
し出すことが可能である。横方向引抜き構造とすること
もできる。あるいは、底部壁を引抜き構造として内部の
成型発泡プラスチック塊体を落下させることもできる。
側壁のみで地面との間に密着させる構造とすればこの底
部壁は不要となり、現場発泡プラスチック塊体を地面上
に直接的に提供することができる。隣接する塊体同士の
密着には多少の密着作業が要求される場合があろうが塊
体自体は軽量であるためさほど問題は生じない。この密
着作業の代用として、あるいはさらに好適には、この塊
体間の間隙に適当な発泡あるいは非発泡プラスチック層
を注入形成させ、構造体全体の強靱性をさらに高めるこ
ともできる。この密閉式壁体装置の後部壁形状を図示の
ごとく非平面状とすればこの接面形状は非平面状に提供
される。図示のごとくに前述のノズル挿入口15を提供
することも有利である。図示はしないが、このような壁
体装置に熱調整手段、圧力調整手段、混練手段を提供し
て、あるいは利用可能にすることで、それら手段を要す
る、あるいはそれら手段の利用が有利なプラスチック発
泡に利用させることもできる。
【0017】このような密閉式壁体装置を図6に1例と
して示すように袋体の利用で簡単に提供することができ
る。この袋体式壁体装置13から成型後の発泡プラスチ
ック盛土を取り出すには、一方の端部を開放して袋体を
引き抜くか、袋体の底部のみを残して上方を切り取る。
図示のようにファスナー手段20を利用することもでき
る。袋体の材質によってはそのまま人工盛土の一部とし
て利用することも可能である。この袋体にも前述のノズ
ル挿入口15を複数個提供することができる。
【0018】好適にはそのような壁体装置を移動式と
し、発泡プラスチック提供作業に合わせて移動させるこ
とで作業全体の効率を促進させることができる。図示は
しないが、車輪手段等を利用させてこの壁体移動を電動
モータあるいはエンジンで自走式とすることもできる。
【0019】以下は本発明の人工軽量盛土の他の実施例
であるが、これら実施例以外にも多様なデザインが可能
である。説明を簡略化するために図は全て略図で提供さ
れている。図7に示す人工盛土は2層で提供されたもの
である。3層以上の多層形状とすることも可能である。
各層の厚みは適宜決定する。各層4の発泡プラスチック
の組成あるいは種類を適宜異なるものとし、材料独自の
特性を生かした性質をこの人工盛土に提供することがで
きる。これら層間に軟質あるいは半硬質プラスチック層
や接着層5を提供して前述の効果をさらに付与すること
もできる。この構造の人工盛土は下層を造成した後に上
層を提供することで得られる。背の高い人工盛土を提供
する場合にも有効に利用できよう。この構造の人工盛土
は特に横方向の強度に優れている。
【0020】図8は無形または成型発泡プラスチック塊
体1をブロック単位6で提供した形態を示している。こ
の発泡プラスチック塊体ブロックのブロックユニット6
の材料の種類を適宜異なるものとすることによってそれ
ぞれの材料の特性を生かした人工盛土が提供される。そ
れぞれのブロックのサイズ及びポジションは適宜決定す
る。連接面3は自然に非平面状となるためブロック間の
接合強度には問題がない。人為的に変形面とすることも
できる。前述同様に接面に別種プラスチック層5を提供
することもできる。好適には図示のごとくにこれらブロ
ックの面接位置をそれぞれずらして提供し、人工盛土の
全体強度を高める。この工法は比較的に広い面積の工事
を要する大型プロジェクトに適している。連接面をずら
しながらこの工法を上方に継続すれば背の高い構造体が
安定した強度で得られる。
【0021】図9は工事ルートに沿って長手方向に3列
に配した現場発泡プラスチック列7による人工盛土の1
例を示している。工事ルートが幅広い場合に適用が便利
である。この場合にも図のように各発泡プラスチック列
の連接面3を隣接させないことが全体強度の面から有利
である。図示はしないが2列あるいは4以上のプラスチ
ック列とすることもできる。各列のプラスチック材料を
適宜に異なるものとし、それぞれの材料の特性をいかし
た人工盛土を提供することもできる。連接面の処理を前
述同様に実施することもできる。
【0022】図10に1例として示すようなベース部8
を内蔵させて、強度及び安定度を一層高めることも可能
である。場合によってはコストの節減も望める。このベ
ース部は天然盛土でもよい。あるいは従来式の複数の硬
質発泡プラスチックブロックや板材8(図13)でベー
ス部を提供し、それらを本発明の現場発泡プラスチック
で覆うことも可能である。この手法によれば現場条件や
工事スケールによっては経費の節約になろう。もちろん
構造全体の強度は従来式の硬質発泡プラスチックブロッ
ク/板材単独の場合よりも格段に向上する。図11に例
示するごとき補強材9を内蔵させることもできる。本発
明のこれら特徴の付与は従来の硬質発泡プラスチックブ
ロック工法では不可能あるいは困難であり、強度や安定
度をかえって損なうものであった。
【0023】以上で例示した発泡プラスチック人工盛土
にさらに処理を加えることで以下の例示する実用構造物
(人工盛土)が得られる。これらいずれの構築物も従来
工法にはない優れた特徴を備えたものである。図12は
ガソリン等の溶剤から発泡プラスチックを保護するため
の溶剤保護層10が提供された本発明の人工盛土を示し
ている。このような溶剤保護層はポリエチレンシート、
ポリプロピレンシートあるいはコンクリート層等で提供
が可能である。
【0024】本発明の発泡プラスチック構築物に図13
に例示するように覆土層11を提供すれば実用的な道路
や鉄道用の軌道地盤等が提供される。図14に示すよう
に舗装層12を提供すれば車道、滑走路、プラットホー
ム等が提供される。本発明の具体的用途は列挙すれば枚
挙にいとまがない。これら用途例はあくまでも例示であ
って、本発明の用途を限定するものではない。例えば、
寒冷地での各種利用に好適であり、軽量が必須要件であ
る海上浮揚構築物等にも利用が可能である。
【0025】
【発明の効果】本発明は以上解説した通りのものであ
り、代表として掲げれば以下の効果を提供する。その他
の効果も本発明の利用時に利用者によって実感されるで
あろう。
【0026】以上のごとくポリスチエン等のプラスチッ
ク材料を塊体として現場発泡させて人工的に盛土を提供
することによって、従来の硬質プラスチックブロック/
板材積み重ね工法に較べて作業の効率は飛躍的に高ま
り、安定度、強度も大幅に高まる。さらに、工事期間の
大幅な短縮や、工事コストの飛躍的な節約が可能であ
る。またさらに、工事現場周辺の住民やトラックルート
沿いの住民への迷惑も大幅に低減される。ブロック/板
材の積み重ね/固定作業中の作業員の落下事故等の危険
もなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発泡プラスチック人工盛土の1例を示
す概略斜視図。
【図2】本発明が利用する閉鎖式成型壁体装置の1例を
示す概略斜視図。
【図3】本発明が利用するオープン式成型壁体装置の1
例を示す概略斜視図。
【図4】本発明が利用する蛇腹式成型壁体装置の1例を
示す概略斜視図。
【図5】本発明が利用する密閉式成型壁体装置の1例を
示す概略斜視図。
【図6】本発明が利用する袋体式成型壁体装置の1例を
示す概略斜視図。
【図7】本発明の2層式発泡プラスチック人工盛土の1
例を示す概略断面図。
【図8】本発明のブロック単位発泡プラスチック人工盛
土の1例を示す概略斜視図。
【図9】本発明の3列式発泡プラスチック人工盛土の1
例を示す概略平面図。
【図10】ベース部を内蔵した本発明のプラスチック人
工盛土の1例を示す概略断面図。
【図11】補強材を内蔵した本発明のプラスチック人工
盛土の1例を示す概略断面図。
【図12】溶剤保護層が提供された本発明のプラスチッ
ク人工盛土の1例を示す概略断面図。
【図13】覆土層が提供された本発明のプラスチック人
工盛土の1例を示す概略断面図。
【図14】舗装層が提供された本発明のプラスチック人
工盛土の1例を示す概略断面図。
【符合の説明】
1 発泡プラスチック塊体 2 溝路 3 連接面 4 発泡プラスチック層 5 別質プラスチック層 6 発泡プラスチックブロックユニット 7 発泡プラスチック列 8 ベース部 9 補強材 10 溶剤保護層 11 覆土層 12 舖装層 13 成型壁体 15 ノズル挿入口 16 骨体 17 膜体 18 後部壁 19 袋体 20 ファスナー手段

Claims (47)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡プラスチックを現場発泡させて提供
    されたことを特徴とする人工盛土。
  2. 【請求項2】 前記発泡プラスチックは発泡ポリスチレ
    ンを含むことを特徴とする請求項1記載の人工盛土。
  3. 【請求項3】 前記人工盛土は2層以上の多層構造で成
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の人工盛土。
  4. 【請求項4】 前記多層構造は2種類以上の発泡プラス
    チックで提供されていることを特徴とする請求項3記載
    の人工盛土。
  5. 【請求項5】 前記人工盛土は2種類以上の発泡プラス
    チックで提供されている混成構造であることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の人工盛土。
  6. 【請求項6】 前記人工盛土は面接状態に提供された2
    列以上の発泡プラスチック列で成ることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の人工盛土。
  7. 【請求項7】 前記複数の発泡プラスチック列は2種類
    以上の発泡プラスチックで提供されていることを特徴と
    する請求項6記載の人工盛土。
  8. 【請求項8】 前記複数の発泡プラスチック列のそれぞ
    れの連接部は隣接する発泡プラスチック列の連接部とは
    隣接していないことを特徴とする請求項6または7に記
    載の人工盛土。
  9. 【請求項9】 連接部は非平面状であることを特徴とす
    る請求項1から8のいずれかに記載の人工盛土。
  10. 【請求項10】 連接部の少なくとも一部には別質プラ
    スチック層が提供されていることを特徴とする請求項1
    から9のいずれかに記載の人工盛土。
  11. 【請求項11】ベース部を内蔵していることを特徴とす
    る請求項1から10のいずれかに記載の人工盛土。
  12. 【請求項12】前記ベース部は天然盛土であることを特
    徴とする請求項11記載の人工盛土。
  13. 【請求項13】前記ベース部は複数の発泡プラスチック
    ブロックであることを特徴とする請求項11記載の人工
    盛土。
  14. 【請求項14】補強材が内蔵されていることを特徴とす
    る請求項1から13のいずれかに記載の人工盛土。
  15. 【請求項15】溶剤保護層がさらに提供されていること
    を特徴とする請求項1から14のいずれかに記載の人工
    盛土。
  16. 【請求項16】覆土層がさらに提供されていることを特
    徴とする請求項1から15のいずれかに記載の人工盛
    土。
  17. 【請求項17】舗装層がさらに提供されていることを特
    徴とする請求項1から16のいずれかに記載の人工盛
    土。
  18. 【請求項18】人工盛土造成工事現場で発泡プラスチッ
    クを現場発泡させて人工盛土を提供することを特徴とす
    る人工盛土造成方法。
  19. 【請求項19】前記発泡プラスチックは発泡ポリスチレ
    ンを含んでいることを特徴とする請求項18記載の人工
    盛土造成方法。
  20. 【請求項20】前記現場発泡方法は溶剤気散法であるこ
    とを特徴とする請求項18又は19に記載の人工盛土造
    成方法。
  21. 【請求項21】前記現場発泡方法は発泡剤分解法である
    ことを特徴とする請求項18又は19に記載の人工盛土
    造成方法。
  22. 【請求項22】前記人工盛土を2層以上の多層構造とす
    ることを特徴とする請求項18から21のいずれかに記
    載の人工盛土造成方法。
  23. 【請求項23】前記多層構造を2種類以上の発泡プラス
    チックで提供することを特徴とする請求項22記載の人
    工盛土造成方法。
  24. 【請求項24】前記人工盛土を2種類以上の発泡プラス
    チックによって混成構造とすることを特徴とする請求項
    18から21のいずれかに記載の人工盛土造成方法。
  25. 【請求項25】前記人工盛土を面接状態に提供した2列
    以上の発泡プラスチック列によって提供することを特徴
    とする請求項18から21のいずれかに記載の人工盛土
    造成方法。
  26. 【請求項26】前記複数の発泡プラスチック列を2種類
    以上の発泡プラスチックで提供することを特徴とする請
    求項25記載の人工盛土造成方法。
  27. 【請求項27】前記複数のプラスチック列のそれぞれの
    連接部を隣接するプラスチック列の連接部とは隣接させ
    ないことを特徴とする請求項25又は26に記載の人工
    盛土造成方法。
  28. 【請求項28】連接部を非平面状とすることを特徴とす
    る請求項18から27のいずれかに記載の人工盛土造成
    方法。
  29. 【請求項29】連接部の少なくとも一部に別質プラスチ
    ック層を提供することを特徴とする請求項18から28
    のいずれかに記載の人工盛土造成方法。
  30. 【請求項30】ベース部を内蔵させることを特徴とする
    請求項18から29のいずれかに記載の人工盛土造成方
    法。
  31. 【請求項31】前記ベース部を天然盛土で提供すること
    を特徴とする請求項30記載の人工盛土造成方法。
  32. 【請求項32】前記ベース部を複数の発泡プラスチック
    ブロックで提供することを特徴とする請求項30記載の
    人工盛土造成方法。
  33. 【請求項33】補強材を内蔵させることを特徴とする請
    求項18から32のいずれかに記載の人工盛土造成方
    法。
  34. 【請求項34】溶剤保護層をさらに提供することを特徴
    とする請求項18から33のいずれかに記載の人工盛土
    造成方法。
  35. 【請求項35】覆土層をさらに提供することを特徴とす
    る請求項18から34のいずれかに記載の人工盛土造成
    方法。
  36. 【請求項36】舗装層をさらに提供することを特徴とす
    る請求項18から35のいずれかに記載の人工盛土造成
    方法。
  37. 【請求項37】現場発泡プラスチックに望む成型形状を
    提供するようにデザインされた成型壁体装置を利用して
    前記人工盛土を現場成型することを特徴とする請求項1
    8から33のいずれかに記載の人工盛土造成方法。
  38. 【請求項38】前記成型壁体装置は複数の骨材と膜体と
    を含む蛇腹構造であることを特徴とする請求項37記載
    の人工盛土造成方法。
  39. 【請求項39】前記成型壁体装置は密閉構造であること
    を特徴とする請求項37記載の人工盛土造成方法。
  40. 【請求項40】前記成型壁体装置は袋体を含んでいるこ
    とを特徴とする請求項39記載の人工盛土造成方法。
  41. 【請求項41】前記成型壁体装置は加熱手段を含んでい
    ることを特徴とする請求項37から40のいずれかに記
    載の人工盛土造成方法。
  42. 【請求項42】前記成型壁体装置は圧力調整手段を含ん
    でいることを特徴とする請求項37から41のいずれか
    に記載の人工盛土造成方法。
  43. 【請求項43】前記成型壁体装置は混練手段を含んでい
    ることを特徴とする請求項37から42のいずれかに記
    載の人工盛土造成方法。
  44. 【請求項44】前記成型壁体装置を発泡プラスチック提
    供作業に合わせて移動させながら前記人工盛土を現場成
    型することを特徴とする請求項37から43のいずれか
    に記載の人工盛土造成方法。
  45. 【請求項45】前記成型壁体装置は自走式であることを
    特徴とする請求項44記載の人工盛土造成方法。
  46. 【請求項46】発泡プラスチック材料噴出ノズルと発泡
    プラスチック直前材料収容タンクとを含んだ人工盛土造
    成用の現場発泡プラスチック提供装置を利用することを
    特徴とする請求項18から45のいずれかに記載の人工
    盛土造成方法。
  47. 【請求項47】前記現場発泡プラスチック提供装置は自
    走式であることを特徴とする請求項46記載の人工盛土
    造成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005531705A (ja) * 2002-07-02 2005-10-20 ウレテック ワールドワイド オイ 軟弱地盤上の断熱構造基礎
JP2013033002A (ja) * 2011-08-03 2013-02-14 Fujita Corp 膨張性材料の水浸膨張試験方法及び水浸膨張試験装置並びに盛土施工方法

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