JPH11241292A - 低密度湿式抄紙品及びアルミ電解コンデンサ用セパレータ - Google Patents

低密度湿式抄紙品及びアルミ電解コンデンサ用セパレータ

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JPH11241292A
JPH11241292A JP4222998A JP4222998A JPH11241292A JP H11241292 A JPH11241292 A JP H11241292A JP 4222998 A JP4222998 A JP 4222998A JP 4222998 A JP4222998 A JP 4222998A JP H11241292 A JPH11241292 A JP H11241292A
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JP
Japan
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beating
wet
fiber
polynosic
fibers
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JP4222998A
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English (en)
Inventor
Nozomi Kanayama
望 金山
Masamichi Nishiu
雅道 西宇
Makiko Yamada
麻紀子 山田
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Daifuku Seishi Kk
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Daifuku Seishi Kk
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特殊な叩解装置を必要とすることなく、又、叩
解時間も短くてすみ、又、フィブリル化処理する前にお
いても切断し難い低密度湿式抄紙品、及びアルミ電解コ
ンデンサ用セパレータを提供する。 【解決手段】高重合度ビスコースの低酸低温紡糸法によ
って形成されたポリノジック繊維であって、乾燥破断強
伸度が0.35〜0.75に調整され、繊維径0.1〜
10dで、繊維長さ1〜10mmの短繊維が全配合の少
なくとも10重量%を占める低密度湿式抄紙品とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アルミ電解コン
デンサ等に使用し得る低密度湿式抄紙品、及びアルミ電
解コンデンサ用セパレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミ電解コンデン用セパレータを構成
する繊維は以下の性能が要求されている。
【0003】1) 内部抵抗(ESR)が低いこと。 2) 密度が高いか、又は、細孔径が小さくして遮蔽性
が高いこと。 3) 金属不純物が少ないこと。
【0004】4) イオン不純物が少ないこと。 内部抵抗を下げるには、電解液を充分含み、電荷を運ぶ
イオンが通過し易いことが必要であるが、そのために
は、セパレータの密度が低い方が良い。しかし、化学反
応で生成する針状結晶や微少な電極材の破片、或いは電
極裁断時のバリ等を遮蔽するには、セパレータの密度が
高い方が良い。
【0005】この相反する性質を得るために、アルミ電
解コンデンサ用セパレータでは、木質パルプ及び/又は
再生セルロース繊維(ポリノジック繊維)を原料として
水浴中に乾湿紡糸して得られた溶剤紡糸セルロース繊維
を使用するもの(特開平6−163324号)、再生セ
ルロース繊維(ポリノジック繊維)を使用するもの(特
開平5−267103号)や、ポリノジック繊維を主体
繊維として使用するもの(特開平5−74439号等)
が提案されている。
【0006】そして、上記のポリノジック繊維は、フィ
ブリル化するために叩解してセパレータに応用してい
る。叩解することにより、フィブリルが発生するととも
に、柔軟性が増し、天然繊維との相性が良好なセパレー
タが得られる。又、得られたフィブリル化微細繊維は、
極めて緻密性の高い紙が得られるにもかかわらず、構造
上は、微多孔質な紙となり、フィブリル断面径は真円で
あるため、電気の流れを阻害することがなく、内部抵
抗、ショート不良率の特性を改善することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のポリノ
ジック繊維は、高重合度、低伸度であったため、叩解す
る場合、叩解装置は、特殊な装置を必要とする。例え
ば、上記特開平6−163324号公報第8欄第29〜
31行には「叩解は刃を潰したパルパーと歯間隔を溶剤
紡糸セルロース繊維の繊維長に合わせたファイバライザ
ー(高速離解機)を組み合わせた例」が示されている。
又、特開平5−74439号公報第5欄第49行〜第6
欄第2行には「叩解は刃を潰したパルパーと歯間隔をポ
リノジックレーヨンの繊維長に合わせたファイバライザ
ー(高速離解機)を組み合わせた例」が示されている。
【0008】又、従来のポリノジック繊維を叩解する場
合、その叩解時間は極めて長い時間が必要であった。叩
解時間が長くなると、上記のパルパー等の叩解機の刃の
かけらが入る可能性が高くなり、金属不純物が混入する
虞がある。
【0009】そこで、上記従来の高重合度、低伸度であ
るポリノジック繊維に比して、フィブリル化潜在能力が
高いポリノジック繊維が提案されている(特開平8−1
13820号)。
【0010】しかしながら、上記ポリノジック繊維は、
フィブリル化潜在能力が高いものの、フィブリル化を行
なう以前に切断し易い問題があった。この発明は、上記
問題点を解消し、特殊な叩解装置を必要とすることな
く、又、叩解時間も短くてすみ、又、フィブリル化処理
する前においても切断し難い低密度湿式抄紙品、及びア
ルミ電解コンデンサ用セパレータを提供することを目的
としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この請求項1の発明においては、高重合度ビスコ
ースの低酸低温紡糸法によって形成されたポリノジック
繊維であって、乾燥破断強伸度が0.35〜0.75に
調整され、繊維径0.1〜10dで、繊維長さ1〜10
mmの短繊維が全配合の少なくとも10重量%を占めて
いる低密度湿式抄紙品をその要旨とするものである。
【0012】(ポリノジック繊維)本発明で使用するポ
リノジック繊維は、高重合度ビスコースの低酸低温紡糸
法によって得られたものであって、その製造工程におい
て、再生未完結で残存γ価1〜20の糸条を、直ちに硫
酸浴で再生を完結させたものである。本発明で使用する
ポリノジック繊維は、特開平8−113820号公報第
2欄第7行〜第3欄第5行に開示された製造方法によっ
て得ることができる。そして、上記の方法によって得ら
れたポリノジック繊維の中で、乾燥破断強伸度が0.3
5〜0.75のものが好ましい。
【0013】そして、乾燥破断強伸度が0.35未満の
場合は、叩解処理が従来品と同様に殆ど叩解ができず、
一方、0.75を越えると、叩解処理時間が短くなる
が、繊維の軸方向に割れて低密度な紙にはならない。
又、この繊維は切れ易く、防止しにくい。すなわち、乾
燥破断強伸度が0.35以上であると、叩解する前に繊
維が切れることはなくなる。
【0014】又、前記ポリノジック繊維は湿潤破断強伸
度が0.25〜0.4であることが好ましい。湿潤破断
強伸度が0.25未満であると、叩解はできるが、極め
て長い叩解処理時間を必要とする。湿潤破断強伸度が
0.4を越えると、調整が極めて困難な程、叩解度の変
化が大きくなる。
【0015】従って、本発明が対象としている上記のポ
リノジック繊維では、セルロース分子の水素結合が一部
切断して、繊維軸に直角方向の結合力が弱まってフィブ
リル化し易い構造となる。
【0016】繊維径0.1d未満であると、紡糸するこ
とが非常に困難であり、又、紙の密度が高くなる。10
dを越えると紙の密度が低くなり過ぎ、叩解しても細孔
径が小さくならない。
【0017】又、繊維長が1mm未満であると、フィブ
リル化し難く、10mmを越えると、フィブリル化した
後、繊維が絡まって均一な地合が得られなく好ましくな
い。又、ポリノジック繊維は10重量%未満であると、
電解液吸液性の低下、アルミ電解コンデンサの内部抵抗
上昇が見られ、好ましくない。
【0018】上記のポリノジック繊維の叩解は、CSF
700〜100mlまでの範囲で叩解することが好まし
い。なお、CSFはJIS P 8121によるCanadi
anStandard Freeness である。
【0019】CSFが700mlを越えると、叩解不十
分となり、目的の叩解物とならない。又、100ml未
満であると、叩解過度となって、目的の叩解物とはなら
ない。より好ましくは、300〜600mlである。
【0020】叩解は、従来と異なり、特殊な叩解機を使
用する必要はなく、通常のビータ、ミクサー等の叩解機
により行なうことができる。又、叩解は短時間で適当な
CSFのものに調整することができる。叩解によって、
フィブリルは徐々に発生するが、上記の範囲に叩解する
ことが適切である。
【0021】(他の繊維)叩解されたポリノジック繊維
に配合する他のパルプは、特に限定はない。例えば、マ
ニラ麻パルプ、サイザルパルプ、針葉樹クラフトパル
プ、エスパルトパルプ等の天然繊維や、PVA系繊維等
の繊維を使用することができる。又、その叩解の程度
は、ポリノジック繊維の叩解の程度に応じて適度に叩解
すればよい。又、混合比はポリノジック繊維の叩解原料
の分量によって決定される。又、前記以外の他のセルロ
ース系繊維や、合成繊維等が混抄されてもよい。ただ
し、混抄系で最も好ましいのは、ポリノジック繊維とP
VA系繊維のみを主体繊維とするものである。
【0022】(バインダー)本発明において用いるバイ
ンダーは、PVA系バインダーが好ましい。PVA系バ
インダーは、繊維状、粉末状、溶液状のものがあるが、
湿式抄造によりセパレータ用としての紙を抄造する場
合、繊維状バインダーの使用が好ましい。これは、PV
A系バインダーが粉末状、溶液状であると、セパレータ
としての紙力を発現させるためにはこれらが溶解する必
要がある。しかし、この際にPVAが被膜を形成して、
セパレータの構成繊維間の空隙を塞ぐため、電流通路閉
塞による内部抵抗の上昇、電解保液性の低下が生ずるか
らである。
【0023】これに対して繊維状バインダーを使用した
場合、完全に溶解させた場合には、上記同じ現象が生じ
好ましくないが、乾燥前の持ち込み水分率を下げるか、
乾燥温度を下げる等の手段によって、バインダーを溶解
させずに繊維形態を残したときは、上記の不都合が解消
できる。
【0024】PVA系バインダー繊維の水中溶解温度と
しては、上記した使用法を用いても、98℃よりも高い
とバインダーが完全に溶解して好ましくなく、60℃よ
り低いとバインダーとしての機能を発現しなくなるた
め、60〜98℃、好ましくは、70〜90℃である。
【0025】(製造)セパレータの原料として、1〜1
0mmに裁断したポリノジック繊維を所定の叩解機によ
り適度なCSFとなるように叩解する。他方、混合原料
となる天然繊維等も同様にして適度な叩解を施した後、
これらの叩解原料を適宜混合して所定の厚さに抄紙す
る。
【0026】すなわち、原料としてのポリノジック繊維
は、他の天然繊維パルプ等と同様に、洗浄、脱水、叩解
等の公知の原料調整工程を経て、円網抄紙機、長網抄紙
機、、長網円網コンビネーションマシーン、円網円網コ
ンビネーションマシーン等の抄紙機にて抄紙する。
【0027】上記のようにして抄紙された低密度湿式抄
紙品はアルミ電解コンデンサ用セパレータとして構成す
る。
【0028】
【実施例】以下に本発明を具体化した実施例を比較例と
ともに説明する。なお、この明細書における各種物性、
並びに測定方法は次の通りである。
【0029】(1) 叩解度(CSF): JIS P
8121 に記載された方法に準じて測定した。 (2) 乾燥破断強伸度:乾燥時において、JIS L
1013に準じて破断強度と伸びを測定し、破断強度
/伸び=強伸度 とする。
【0030】(3) 湿潤破断強伸度:湿潤時におい
て、JIS L 1013に準じて破断強度と伸びを測
定し、破断強度/伸び=強伸度 とする。
【0031】(4) 電解液吸液性(吸液性): セパ
レータを5cm×5cmにサンプリングし、重量を測定
する。これを市販電解液:サンエレックPH520(三
洋化成(株)に25℃で30分間浸漬する。15秒間液
切りし、重量を測定する。
【0032】吸液性(%)=((浸漬後重量−浸漬前重
量)/浸漬前重量) ×100 (5) 細孔径分布:ASTM F316−86(バブ
ルポイント法)により測定した。
【0033】(6) ESR(等価直列抵抗):20℃
100kHzの周波数でLCRメータによって測定し
た。 (7) 金属不純物:紙を灰化して、イオンクロマトグ
ラフ法により測定した。
【0034】(8) 生産性:所定のCSFにするまで
のポリノジック繊維の叩解時間を測定し、後記の評価基
準にて評価した。まず、表1に実施例で使用するポリノ
ジック繊維(以下、F−ポリノジック繊維という)及び
従来のポリノジック繊維(ともに1d×2mm)の強度
特性と、叩解特性を示す。下記サンプルのA〜Dは、本
発明が対象としているF−ポリノジック繊維であり、R
は従来のポリノジック繊維(レギュラーのポリノジック
繊維)である。
【0035】なお、表1において、「乾強度」の欄にお
いて、「乾強度」とは「乾燥破断強度」、「乾伸度」と
は「乾燥伸度」、「強度/伸度」は「乾燥破断強伸度」
をいう。又、「湿強度」の欄において、「湿強度」とは
「湿潤破断強度」、「湿伸度」とは「湿潤伸度」、「強
度/伸度」は「湿潤破断強伸度」をいう。又、叩解時間
の各サンプルA〜D、Rの欄の中の数字はCSFを表し
ている。
【0036】
【表1】 図1は、上記サンプルA〜Dの乾燥破断強伸度と、湿潤
破断強伸度を示している。
【0037】図2は、表1の各サンプルの叩解特性を示
す特性図であり、縦軸はCSF(ml)、横軸は、乾燥
破断強伸度を示している。図3は、同じく各サンプルの
叩解特性を示しており、縦軸はCSF(ml)、横軸は
湿潤破断強伸度を示している。各図及び表1から、本発
明が原料の対象としているF−ポリノジック繊維はレギ
ュラーのポリノジック繊維Rよりも短時間で、所望のC
SFのものにすることができることが分かる。又、乾燥
破断強伸度は、0.35〜0.75の範囲内であれば、
その数値が大きいほど、短時間でよりCSFの高いもの
が得られる。
【0038】又、湿潤破断強伸度は、0.25〜0.4
の範囲内であれば、その数値が大きいほど、短時間でよ
りCSFの高いものが得られる。図4は、F−ポリノジ
ック繊維(1d×2mm)とレギュラーポリノジック繊
維(1d×2mm)との叩解特性の実験を行なった結果
を示す。なお、Fポリノジック繊維は特殊加工を行なわ
ない通常のビータで行い、レギュラーポリノジック繊維
は、叩解が難しいため、刃に特殊な加工を行なった高速
攪拌機で行なった。
【0039】同図に示すように、F−ポリノジック繊維
の方が、特別な叩解機を使用することなく、短時間で、
所望のCSFのものを得ることができる。 (実施例)次に、上記で図4で説明したF−ポリノジッ
ク繊維(1d×2mm)を使用したセパレータとして実
施例1〜5のものを製造した。又、レギュラーポリノジ
ック繊維を使用したセパレータとして比較例1のものを
製造した。
【0040】実施例の製造方法は下記の通りである。 1) ポリノジック繊維の叩解 ビータ又はリファイナーにより、一般のパルプ同様の条
件で叩解する。
【0041】2) 原料の配合 後記する各実施例の原料配合にて行なう、F−ポリノジ
ック繊維以外は配合ポーチャーで直接又は、分散用パル
パー等で数%濃度にスラリー化して、F−ポリノジック
繊維と混合する。
【0042】3) 抄紙 抄紙は円網、傾斜ワイヤー、短網、長網、ロトフォーマ
ーの中から選ばれた同種又は異種の2層抄き合わせで紙
層を形成し、プレス脱水した後、ヤンキードライヤ又は
多筒式ドラムドライヤ或いはスルードライヤにて乾燥
し、巻き取る。なお、1層で抄紙する場合は、上記円
網、傾斜ワイヤー、短網、長網、ロトフォーマーの中か
ら選択されたもので抄紙する。以下の実施例では、実施
例1〜実施例5及び比較例1は2層抄き合わせし、ヤン
キードライヤにて乾燥したものである。
【0043】又、比較例1の製造方法においては、1)
のポリノジック繊維の叩解は、刃に特殊な加工を行なっ
た高速攪拌機で行なったところが異なり、2)の工程
は、Fーポリノジック繊維の代わりに、レギュラーポリ
ノジック繊維のものを使用し、3)の抄紙は、実施例と
同様に行なった。
【0044】(各実施例及び比較例の配合) ・実施例1 F−ポリノジック繊維(CSF=410) 50% マニラ麻バルプ 25% エスパルトパルプ 25% 目標坪量 16.5g/m2 ・実施例2 F−ポリノジック繊維(CSF=565) 50% マニラ麻パルプ 50% 目標坪量 20g/m2 ・実施例3 F−ポリノジック繊維(CSF=700) 40% Y型ビニロン繊維 0.5d×3 50% ビニロンバインダー 10% 目標坪量 15g/m2 ・実施例4 F−ポリノジック繊維(CSF=700) 35% ビニロン繊維 0.5d×3 55% ビニロンバインダー 10% 目標坪量 20g/m2 ・実施例5 F−ポリノジック繊維(CSF=450) 55% ビニロン繊維 0.5d×3 35% ビニロンバインダー 10% 目標坪量 25g/m2 ・比較例1 マニラ麻パルプ 50% ポリノジック繊維(CSF=550) 50% (レギュラーポリノジック繊維(1d×2mm) 目標坪量 20g/m2 次に上記の実施例1〜5、及び比較例1の各種特性を前
記測定法で測定した結果を表2に示す。
【0045】
【表2】 なお、上記表2の強度(破断強度kg/ 15mm)、吸液性
(保液率 %)、細孔径分布(平均径μm)、ESR
(Ω at 100kHz)の評価の基準は、表3の通りと
した。
【0046】
【表3】 上記表2から分かるように、実施例1乃至5のものは、
いずれも、金属不純物は10ppm 未満となり、比較例の
ものよりも低い値となった。又、生産性においても、実
施例のものは、叩解工程が0.5から3.0時間と短く
済み、比較例の20時間の比較例と比較してもその生産
性は高い。
【0047】なお、前記実施例1〜5では、1d×2mm
のポリノジック繊維を使用しているが、0.1d〜10
dのポリノジック繊維でも、上記実施例1〜5と同様の
結果が得られる。なお、ESRのオーダーは(×10-3
である。
【0048】ここで、特許請求の範囲に記載された技術
的思想のほかに、この明細書によって把握される技術的
思想をその効果とともに以下に列挙する。 (1)請求項3において、ポリノジック繊維の湿潤破断
強伸度が0.25〜0.4であるアルミ電解コンデンサ
用セパレータ。こうすることにより、アルミ電解コンデ
ンサ用セパレータの原料であるポリノジック繊維の叩解
時において、長い叩解処理時間を必要とすることがない
とともに、叩解度の調整を容易に行なうことができる。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明は
特殊な叩解装置を必要とすることなく、又、叩解時間も
短くてすみ、又、フィブリル化処理する前においても切
断し難い低密度湿式抄紙品とすることができる。
【0050】請求項2の発明によれば、セパレータの原
料であるポリノジック繊維の叩解時において、長い叩解
処理時間を必要とすることがないとともに、叩解度の調
整を容易に行なうことができる。
【0051】請求項3の発明によれば、アルミ電解コン
デンサ用セパレータとして、請求項1と同様の効果を奏
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サンプルA〜Dの乾燥破断強伸度と、湿潤破断
強伸度を示す特性図。
【図2】各サンプルの叩解特性を示す特性図。
【図3】各サンプルの叩解特性を示す特性図。
【図4】F−ポリノジック繊維とレギュラーポリノジッ
ク繊維の叩解特性図。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高重合度ビスコースの低酸低温紡糸法に
    よって形成されたポリノジック繊維であって、乾燥破断
    強伸度が0.35〜0.75に調整され、繊維径0.1
    〜10dで、繊維長さ1〜10mmの短繊維が全配合の
    少なくとも10重量%を占めている低密度湿式抄紙品。
  2. 【請求項2】 前記ポリノジック繊維の湿潤破断強伸度
    が0.25〜0.4である請求項1に記載の低密度湿式
    抄紙品。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の低密度湿式抄紙品からな
    るアルミ電解コンデンサ用セパレータ。
JP4222998A 1998-02-24 1998-02-24 低密度湿式抄紙品及びアルミ電解コンデンサ用セパレータ Pending JPH11241292A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002324731A (ja) * 2001-04-26 2002-11-08 Japan Vilene Co Ltd 電気二重層キャパシタ用セパレータ及び電気二重層キャパシタ
CN109750552A (zh) * 2018-12-04 2019-05-14 株洲时代新材料科技股份有限公司 一种铝电解电容器纸

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