JPH11273654A - 電池用セパレータ - Google Patents

電池用セパレータ

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JPH11273654A
JPH11273654A JP10074189A JP7418998A JPH11273654A JP H11273654 A JPH11273654 A JP H11273654A JP 10074189 A JP10074189 A JP 10074189A JP 7418998 A JP7418998 A JP 7418998A JP H11273654 A JPH11273654 A JP H11273654A
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JP
Japan
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beating
fiber
polynosic
elongation
separator
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Application number
JP10074189A
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English (en)
Inventor
Masamichi Nishiu
雅道 西宇
Makiko Yamada
麻紀子 山田
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Daifuku Seishi Kk
Original Assignee
Daifuku Seishi Kk
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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Abstract

(57)【要約】 【課題】特殊な叩解装置を必要とすることなく、又、叩
解時間も短くてすみ、又、フィブリル化処理する前にお
いても切断し難い電池用セパレータを提供する。 【解決手段】高重合度ビスコースの低酸低温紡糸法によ
って得られたポリノジック繊維が叩解されて得られたフ
ィブリル化物であって、乾燥破断強伸度が0.35〜
0.75に調整され、繊維径0.1〜10dで、繊維長
さ1〜10mmの短繊維が全配合の少なくとも10重量
%に配合された電池用セパレータとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電池用セパレー
タに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電池用セパレータを構成する繊維は以下
の性能が要求されている。 1) 密度が高いか、又は、細孔径が小さくして遮蔽性
が高いこと。
【0003】2) 金属不純物が少ないこと。 3) イオン不純物が少ないこと。 内部抵抗を下げるには、電解液を充分含み、電荷を運ぶ
イオンが通過し易いことが必要であるが、そのために
は、セパレータの密度が低い方が良い。しかし、化学反
応で生成する針状結晶や微少な電極材の破片等を遮蔽す
るには、セパレータの密度が高い方が良い。
【0004】この相反する性質を得るために、木質パル
プ及び/又は再生セルロース繊維(ポリノジック繊維)
を原料として水浴中に乾湿紡糸して得られた溶剤紡糸セ
ルロース繊維を使用するもの(特開平6−163324
号)、再生セルロース繊維(ポリノジック繊維)を使用
するもの(特開平5−267103号)や、ポリノジッ
ク繊維とポリビニールアルコール系繊維を主体繊維とし
て使用するもの(特開平5−74439号等)が提案さ
れている。
【0005】そして、上記のポリノジック繊維は、フィ
ブリル化するために叩解してセパレータに応用してい
る。叩解することにより、フィブリルが発生するととも
に、柔軟性が増し、天然繊維との相性が良好なセパレー
タが得られる。又、得られたフィブリル化微細繊維は、
極めて緻密性の高い紙が得られるにもかかわらず、構造
上は、微多孔質な紙となり、フィブリル断面径は真円で
あるため、電気の流れを阻害することがなく、内部抵
抗、ショート不良率の特性を改善することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のポリノ
ジック繊維は、高重合度、低伸度であったため、叩解す
る場合、叩解装置は、特殊な装置を必要とする。例え
ば、上記特開平6−163324号公報第8欄第29〜
31行には「叩解は刃を潰したパルパーと歯間隔を溶剤
紡糸セルロース繊維の繊維長に合わせたファイバライザ
ー(高速離解機)を組み合わせた例」が示されている。
又、特開平5−74439号公報第5欄第49行〜第6
欄第2行には「叩解は刃を潰したパルパーと歯間隔をポ
リノジックレーヨンの繊維長に合わせたファイバライザ
ー(高速離解機)を組み合わせた例」が示されている。
【0007】又、従来のポリノジック繊維を叩解する場
合、その叩解時間は極めて長い時間が必要であった。叩
解時間が長くなると、上記のパルパー等の叩解機の刃の
かけらが入る可能性が高くなり、金属不純物が混入する
虞がある。
【0008】そこで、上記従来の高重合度、低伸度であ
るポリノジック繊維に比して、フィブリル化潜在能力が
高いポリノジック繊維が提案されている(特開平8−1
13820号)。
【0009】しかしながら、上記ポリノジック繊維は、
フィブリル化潜在能力が高いものの、フィブリル化を行
なう以前に切断し易い問題があった。この発明は、上記
問題点を解消し、特殊な叩解装置を必要とすることな
く、又、叩解時間も短くてすみ、又、フィブリル化処理
する前においても切断し難い電池用セパレータ(アルカ
リ電池用セパレータ)を提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この請求項1の発明においては、高重合度ビスコ
ースの低酸低温紡糸法によって得られたポリノジック繊
維が叩解されて得られたフィブリル化物であって、乾燥
破断強伸度が0.35〜0.75に調整され、繊維径
0.1〜10dで、繊維長さ1〜10mmの短繊維が全
配合の少なくとも10重量%に配合された電池用セパレ
ータをその要旨とするものである。
【0011】(ポリノジック繊維)本発明で使用するポ
リノジック繊維は、下記の製造方法によって得られる。
再生未完結であって、残存γ価1〜20の糸条を得て、
直ちに硫酸濃度30〜300g/リットル、温度70℃
以上の酸浴を通して、再生を完結させる。
【0012】上記ポリノジック繊維の製造方法は、第1
工程から第5工程からなる。第1工程は、第1浴でのビ
スコースの凝固工程であるが、一般に行われている低酸
濃度、低温浴でよい。第1浴の最適条件はビスコース条
件及び紡糸速度、浴温度、浴長等の紡糸条件と関連する
ため,単独で規制することはできないが、一般的な範囲
として硫酸濃度15〜30g/リットル、硫酸亜鉛濃度
0.1〜3g/リットル、硫酸ソーダ濃度100g/リ
ットル以下、温度28℃以下である。
【0013】第2工程は、一般に行われている第2浴で
の糸条の再生工程である。一般に行われている低酸濃
度、低温浴でよい。第2浴の最適条件は前述の第1浴と
同様に紡糸条件と関連するので、単独で規制することは
できないが、硫酸濃度5〜15g/リットル、硫酸亜鉛
濃度3g/リットル以下、硫酸ソーダ濃度50g/リッ
トル以下、温度28℃以下である。
【0014】第3工程は、糸条の延伸工程である。所望
の糸物性が得られる延伸倍率まで延伸する。第4工程
は、第3工程で固定された糸条を分解再生する工程であ
る。一般的に行われている高温、低酸濃度で良い。第3
浴の最適条件は上記の第1浴と同様に紡糸条件に関連す
るため単独で規制することはできないが、一般的な範囲
として硫酸濃度5g/リットル以下、温度95℃以上で
ある。
【0015】第4工程を通過した糸条の残存γ価は通常
1〜20の間に入る。第5工程は、第4工程を通過した
残存γ価は通常1〜20の糸条を硫酸濃度30〜300
g/リットル、温度70℃以上、浴滞留時間1〜300
秒で処理する。より好ましい硫酸濃の範囲は50〜25
0g/リットルである。硫酸濃度30g/リトル以下で
は所望のフィブリル化しやすいポリノジック繊維は得ら
れない。逆に300g/リットル以上では繊維の強伸度
が低下して実用的でない。浴温度については70℃以上
が好ましい。70℃以下では糸条に含まれる二硫化炭素
が揮発しがたく、繊維の強伸度が低下して実用的でな
い。浴滞留時間は、硫酸濃度と関連するため、これを単
独で規制することはできないが、一般的な範囲としては
1〜300秒が最適範囲である。第5工程を通過した糸
条の残存γ価は0〜1となる。その後、必要に応じて最
終の熱浴中に導入して完全に分解再生してもよい。
【0016】そして、上記の方法によって得られたポリ
ノジック繊維の中で、乾燥破断強伸度が0.35〜0.
75のものが好ましい。そして、乾燥破断強伸度が0.
35未満の場合は、叩解処理が従来品と同様に殆ど叩解
ができず、一方、0.75を越えると、叩解処理時間が
短くなるが、繊維の軸方向に割れて低密度な紙にはなら
ない。又、この繊維は切れ易く、防止しにくい。すなわ
ち、乾燥破断強伸度が0.35以上であると、叩解する
前に繊維が切れることはなくなる。
【0017】又、前記ポリノジック繊維は湿潤破断強伸
度が0.25〜0.4であることが好ましい。湿潤破断
強伸度が0.25未満であると、叩解はできるが、極め
て長い叩解処理時間を必要とする。湿潤破断強伸度が
0.4を越えると、調整が極めて困難な程、叩解度の変
化が大きくなる。
【0018】従って、本発明が対象としている上記のポ
リノジック繊維では、セルロース分子の水素結合が一部
切断して、繊維軸に直角方向の結合力が弱まってフィブ
リル化し易い構造となる。
【0019】繊維径0.1d未満であると、紡糸するこ
とが非常に困難であり、又、紙の密度が高くなる。10
dを越えると紙の密度が低くなり過ぎ、叩解しても細孔
径が小さくならない。
【0020】又、繊維長が1mm未満であると、フィブ
リル化し難く、10mmを越えると、フィブリル化した
後、繊維が絡まって均一な地合が得られなく好ましくな
い。又、ポリノジック繊維は10重量%未満であると、
電解液吸液性の低下、電池の内部抵抗上昇が見られ、好
ましくない。
【0021】上記のポリノジック繊維の叩解は、CSF
700〜100mlまでの範囲で叩解することが好まし
い。なお、CSFはJIS P 8121によるCanadi
anStandard Freeness である。
【0022】CSFが700mlを越えると、叩解不十
分となり、目的の叩解物とならない。又、100ml未
満であると、叩解過度となって、目的の叩解物とはなら
ない。より好ましくは、300〜600mlである。
【0023】叩解は、従来と異なり、特殊な叩解機を使
用する必要はなく、通常のビータ、ミクサー等の叩解機
により行なうことができる。又、叩解は短時間で適当な
CSFのものに調整することができる。叩解によって、
フィブリルは徐々に発生するが、上記の範囲に叩解する
ことが適切である。
【0024】(他の繊維)叩解されたポリノジック繊維
に配合する他のパルプは、特に限定はない。例えば、マ
ニラ麻パルプ、サイザルパルプ、針葉樹クラフトパル
プ、エスパルトパルプ等の天然繊維や、PVA系繊維等
の繊維を使用することができる。又、その叩解の程度
は、ポリノジック繊維の叩解の程度に応じて適度に叩解
すればよい。又、混合比はポリノジック繊維の叩解原料
の分量によって決定される。又、前記以外の他のセルロ
ース系繊維や、合成繊維等が混抄されてもよい。ただ
し、混抄系で最も好ましいのは、ポリノジック繊維とP
VA系繊維のみを主体繊維とするものである。
【0025】(バインダー)本発明において用いるバイ
ンダーは、PVA系バインダーが好ましい。PVA系バ
インダーは、繊維状、粉末状、溶液状のものがあるが、
湿式抄造によりセパレータ用としての紙を抄造する場
合、繊維状バインダーの使用が好ましい。これは、PV
A系バインダーが粉末状、溶液状であると、セパレータ
としての紙力を発現させるためにはこれらが溶解する必
要がある。しかし、この際にPVAが被膜を形成して、
セパレータの構成繊維間の空隙を塞ぐため、電流通路閉
塞による内部抵抗の上昇、電解液保液性の低下が生ずる
からである。
【0026】これに対して繊維状バインダーを使用した
場合、完全に溶解させた場合には、上記同じ現象が生じ
好ましくないが、乾燥前の持ち込み水分率を下げるか、
乾燥温度を下げる等の手段によって、バインダーを溶解
させずに繊維形態を残したときは、上記の不都合が解消
できる。
【0027】PVA系バインダー繊維の水中溶解温度と
しては、上記した使用法を用いても、98℃よりも高い
とバインダーが完全に溶解して好ましくなく、60℃よ
り低いとバインダーとしての機能を発現しなくなるた
め、60〜98℃、好ましくは、70〜90℃である。
【0028】(製造)セパレータの原料として、1〜1
0mmに裁断したポリノジック繊維を所定の叩解機によ
り適度なCSFとなるように叩解する。他方、混合原料
となる天然繊維等も同様にして適度な叩解を施した後、
これらの叩解原料を適宜混合して所定の厚さに抄紙す
る。
【0029】すなわち、原料としてのポリノジック繊維
は、他の天然繊維パルプ等と同様に、洗浄、脱水、叩解
等の公知の原料調整工程を経て、円網抄紙機、長網抄紙
機、、長網円網コンビネーションマシーン、円網円網コ
ンビネーションマシーン等の抄紙機にて抄紙する。
【0030】上記のようにして抄紙された湿式抄紙品は
アルカリ乾電池用セパレータとして構成する。
【0031】
【実施例】以下に本発明を具体化した実施例を比較例と
ともに説明する。なお、この明細書における各種物性、
並びに測定方法は次の通りである。
【0032】(1) 叩解度(CSF): JIS P
8121 に記載された方法に準じて測定した。 (2) 乾燥破断強伸度:乾燥時において、JIS L
1013に準じて破断強度と伸びを測定し、破断強度
/伸び=強伸度 とする。
【0033】(3) 湿潤破断強伸度:湿潤時におい
て、JIS L 1013に準じて破断強度と伸びを測
定し、破断強度/伸び=強伸度 とする。
【0034】(4) 電解液吸液性(吸液性): セパ
レータを5cm×5cmにサンプリングし、重量を測定
する。これを35重量%の水酸化カリウム水溶液に25
℃で30分間浸漬する。15秒間液切りし、重量を測定
する。
【0035】吸液性(%)=((浸漬後重量−浸漬前重
量)/浸漬前重量) ×100 (5) 細孔径分布:ASTM F316−86(バブ
ルポイント法)により測定した。
【0036】(6) 金属不純物:紙を灰化して、イオ
ンクロマトグラフ法により測定した。 (7) 生産性:所定のCSFにするまでのポリノジッ
ク繊維の叩解時間を測定し、後記の評価基準にて評価し
た。
【0037】まず、表1に実施例で使用するポリノジッ
ク繊維(以下、F−ポリノジック繊維という)及び従来
のポリノジック繊維(ともに1d×2mm)の強度特性
と、叩解特性を示す。下記サンプルのA〜Dは、本発明
が対象としているF−ポリノジック繊維であり、Rは従
来のポリノジック繊維(レギュラーのポリノジック繊
維)である。
【0038】なお、表1において、「乾強度」の欄にお
いて、「乾強度」とは「乾燥破断強度」、「乾伸度」と
は「乾燥伸度」、「強度/伸度」は「乾燥破断強伸度」
をいう。又、「湿強度」の欄において、「湿強度」とは
「湿潤破断強度」、「湿伸度」とは「湿潤伸度」、「強
度/伸度」は「湿潤破断強伸度」をいう。又、叩解時間
の各サンプルA〜D、Rの欄の中の数字はCSFを表し
ている。
【0039】
【表1】 図1は、上記サンプルA〜Dの乾燥破断強伸度と、湿潤
破断強伸度を示している。
【0040】図2は、表1の各サンプルの叩解特性を示
す特性図であり、縦軸はCSF(ml)、横軸は、乾燥
破断強伸度を示している。図3は、同じく各サンプルの
叩解特性を示しており、縦軸はCSF(ml)、横軸は
湿潤破断強伸度を示している。各図及び表1から、本発
明が原料の対象としているF−ポリノジック繊維はレギ
ュラーのポリノジック繊維Rよりも短時間で、所望のC
SFのものにすることができることが分かる。又、乾燥
破断強伸度は、0.35〜0.75の範囲内であれば、
その数値が大きいほど、短時間でよりCSFの高いもの
が得られる。
【0041】又、湿潤破断強伸度は、0.25〜0.4
の範囲内であれば、その数値が大きいほど、短時間でよ
りCSFの高いものが得られる。図4は、F−ポリノジ
ック繊維(1d×2mm)とレギュラーポリノジック繊
維(1d×2mm)との叩解特性の実験を行なった結果
を示す。なお、Fポリノジック繊維は特殊加工を行なわ
ない通常のビータで行い、レギュラーポリノジック繊維
は、叩解が難しいため、刃に特殊な加工を行なった高速
攪拌機で行なった。
【0042】同図に示すように、F−ポリノジック繊維
の方が、特別な叩解機を使用することなく、短時間で、
所望のCSFのものを得ることができる。 (実施例)次に、上記で図4で説明したF−ポリノジッ
ク繊維(1d×2mm)を使用したセパレータとして実
施例1〜6のものを製造した。又、レギュラーポリノジ
ック繊維を使用したセパレータとして比較例1,2のも
のを製造した。
【0043】実施例の製造方法は下記の通りである。 1) ポリノジック繊維の叩解 ビータ又はリファイナーにより、一般のパルプ同様の条
件で叩解する。
【0044】2) 原料の配合 後記する各実施例の原料配合にて行なう、F−ポリノジ
ック繊維以外は配合ポーチャーで直接又は、分散用パル
パー等で数%濃度にスラリー化して、F−ポリノジック
繊維と混合する。
【0045】3) 抄紙 抄紙は円網、傾斜ワイヤー、短網、長網、ロトフォーマ
ーの中から選ばれた同種又は異種の2層抄き合わせで紙
層を形成し、プレス脱水した後、ヤンキードライヤにて
乾燥し、巻き取る。なお、1層で抄紙する場合は、上記
円網、傾斜ワイヤー、短網、長網、ロトフォーマーの中
から選択されたもので抄紙する。以下の実施例では、実
施例1〜実施例4及び比較例1は2層抄き合わせしたも
のである。
【0046】又、比較例の製造方法においては、1)の
ポリノジック繊維の叩解は、刃に特殊な加工を行なった
高速攪拌機で行なったところが異なり、2)の工程は、
Fーポリノジック繊維の代わりに、レギュラーポリノジ
ック繊維のものを使用し、3)の抄紙は、実施例と同様
に行なった。
【0047】 (各実施例及び比較例の配合) ・実施例1 F−ポリノジック繊維(CSF=700) 40% Y型ビニロン繊維 0.5d×3 50% ビニロンバインダー 10% 目標坪量 40g/m2 ・実施例2 F−ポリノジック繊維(CSF=700) 35% ビニロン繊維 0.5d×3 55% ビニロンバインダー 10% 目標坪量 30g/m2 ・実施例3 F−ポリノジック繊維(CSF=450) 55% ビニロン繊維 0.5d×3 35% ビニロンバインダー 10% 目標坪量 35g/m2 ・実施例4 第1層 F−ポリノジック繊維(CSF=450) 55% ビニロン繊維 0.5d×3 35% ビニロンバインダー 10% 第2層 F−ポリノジック繊維(CSF=700) 50% Y型ビニロン繊維 0.5d×3 40% ビニロンバインダー 10% 目標坪量 40g/m2 (20g/m2 ×2層抄合わせ) ・比較例1 ポリノジック繊維(CSF=700) 50% (レギュラーポリノジック繊維(0.5d×2mm) ビニロン繊維 0.5d×3 35% ビニロンバインダー 10% 目標坪量 40g/m2 次に上記の実施例1〜4、及び比較例1の各種特性を前
記測定法で測定した結果を表2に示す。
【0048】
【表2】 なお、上記表2の強度(破断強度kg/ 15mm)、吸液性
(保液率 %)、細孔径分布(平均径μm)の評価の基
準は、表3の通りとした。
【0049】
【表3】 上記表2から分かるように、実施例1乃至4のものは、
いずれも、金属不純物は10ppm 未満となり、比較例の
いずれのものよりも低い値となった。又、生産性におい
ても、実施例のものは、叩解工程が0.5或いは2.5
時間と短く済み、比較例の5時間の比較例と比較しても
その生産性は高い。
【0050】なお、前記実施例1〜4では、1d×2mm
のポリノジック繊維を使用しているが、0.1d〜10
dのポリノジック繊維でも、上記実施例1〜4と同様の
結果が得られる。
【0051】ここで、特許請求の範囲に記載された技術
的思想のほかに、この明細書によって把握される技術的
思想をその効果とともに以下に列挙する。 (1)請求項3において、ポリノジック繊維の湿潤破断
強伸度が0.25〜0.4である電池用セパレータ。こ
うすることにより、アルカリ電池用セパレータの原料で
あるポリノジック繊維の叩解時において、長い叩解処理
時間を必要とすることがないとともに、叩解度の調整を
容易に行なうことができる。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明は
特殊な叩解装置を必要とすることなく、又、叩解時間も
短くてすみ、又、フィブリル化処理する前においても切
断し難い電池用セパレータとすることができる。
【0053】請求項2の発明によれば、セパレータの原
料であるポリノジック繊維の叩解時において、長い叩解
処理時間を必要とすることがないとともに、叩解度の調
整を容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サンプルA〜Dの乾燥破断強伸度と、湿潤破断
強伸度を示す特性図。
【図2】各サンプルの叩解特性を示す特性図。
【図3】各サンプルの叩解特性を示す特性図。
【図4】F−ポリノジック繊維とレギュラーポリノジッ
ク繊維の叩解特性図。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高重合度ビスコースの低酸低温紡糸法に
    よって得られたポリノジック繊維が叩解されて得られた
    フィブリル化物であって、乾燥破断強伸度が0.35〜
    0.75に調整され、繊維径0.1〜10dで、繊維長
    さ1〜10mmの短繊維が全配合の少なくとも10重量
    %に配合された電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】 前記ポリノジック繊維の湿潤破断強伸度
    が0.25〜0.4である請求項1に記載の電池用セパ
    レータ。
  3. 【請求項3】 ポリノジック繊維の叩解度がCSFで1
    00〜700mlである請求項1又は請求項2に記載の
    電池用セパレータ。
JP10074189A 1998-03-23 1998-03-23 電池用セパレータ Pending JPH11273654A (ja)

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