JP3290734B2 - アルカリ乾電池用セパレータ紙 - Google Patents

アルカリ乾電池用セパレータ紙

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JP3290734B2 JP04184193A JP4184193A JP3290734B2 JP 3290734 B2 JP3290734 B2 JP 3290734B2 JP 04184193 A JP04184193 A JP 04184193A JP 4184193 A JP4184193 A JP 4184193A JP 3290734 B2 JP3290734 B2 JP 3290734B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルカリマンガン乾電池
等の各種アルカリ電池における陽極活物質と陰極活物質
とを隔離するために用いるセパレータ紙に関し、特には
内部短絡を防止するとともに、セパレータ紙に要求され
る耐アルカリ性、緻密性、保液性、電気特性等の諸特性
を高いレベルで同時に充足するセパレータ紙に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】通常アルカリ乾電池には、陽極活物質と
陰極活物質を隔離するためのセパレータ紙が用いられて
いるが、このセパレータ紙として要求される特性は前記
陽極活物質と陰極活物質の接触による内部短絡を防止
し、水酸化カリウム等の電解液や二酸化マンガン等の減
極剤に対して収縮や変質を起さない優れた耐久性を有
し、かつ、起電反応を生ずるために必要にして充分な量
の電解液を保持するとともに、イオンの伝導を妨げずに
内部抵抗を小さくでき、かつ、電池内部に組み込まれた
場合の占有容積が小さく、両極活物質の量を増やすこと
ができることである。
【0003】従来セパレータ紙としては、耐アルカリ性
合成繊維のビニロン繊維を主体とし、耐アルカリ性セル
ロース繊維であるビスコースレーヨン繊維、α−セルロ
ース成分98%以上のリンターパルプ、マーセル化クラ
フトパルプ等を配合し、バインダーとしてポリビニルア
ルコール繊維を添加した合成繊維とセルロース繊維の混
抄紙が使用されている。
【0004】例えば、出願人は特公昭57−9650号
によりマーセル化木材クラフトパルプ(叩解品)を単独
で又は合成繊維と混抄したセパレータ紙を提供し、更に
特開平2−119049号により叩解可能な耐アルカリ
性セルロース繊維(マーセル化木材パルプ、エスパルト
パルプ、マニラ麻パルプ、ポリノジックレーヨン)と合
成繊維を混抄したセパレータ紙を提供している。また特
開昭62−154559号には、前記セパレータ紙を構
成する繊維の一部又は全部を従来の繊度1〜3デニール
の太い繊維に代えて、繊度0.8デニール以下の合成繊
維としたアルカリ乾電池用セパレータ紙、及び上記合成
繊維とセルロース繊維(レーヨン、リンターパルプ、木
材パルプ等の未叩解品)を重量比が15:85〜85:
15で混抄したセパレータ紙の構成が開示されている。
【0005】これらはビニロン繊維だけでは電解液によ
る湿潤性が不十分であるため、湿潤性の良い耐アルカリ
性セルロース系材料を配合したものであり、又緻密性の
要求されることに関しては耐アルカリ性合成繊維の繊維
径の小さいものを用いることや電解液による湿潤性を向
上させる目的で配合された耐アルカリ性セルロース系材
料のリンターパルプやマーセル化クラフトパルプを叩解
することによって繊維のフィブリル化を行い、細かい繊
維に砕いて緻密性の向上を図っているものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記耐
アルカリ性セルロース系材料を高い配合割合としたセパ
レータ紙は保液性は向上するが、強アルカリ性電解液に
よる寸法収縮を起こし、近時セパレータ紙に要求される
基準に照らせばアルカリ乾電池用セパレータ紙として実
用的でない。即ち、上記特公昭57−9650号によれ
ば、緻密で保液性が高く電気特性の良いセパレータ紙を
得ることができるが、面積収縮率(40%−KOH×7
0℃×24H)が5〜10%と大きくなり耐アルカリ性
に欠ける。また、特開平2−119049号によれば、
電気特性は良好であるが、保液性を近時の要求である5
00%以上に高めるためにはマーセル化パルプを35重
量%以上配合することが必要となり、そうすると面積収
縮率が5〜10%と大きくなり、逆に35重量%以下の
配合では面積収縮率は5%以内となるが、保液性が不足
し、緻密性も欠け、現実問題として満足なアルカリ乾電
池用セパレータ紙を供与するに至っていない。
【0007】一方、亜鉛を陰極活物質とするアルカリ乾
電池にあっては、従来放電反応を円滑に行うため、亜鉛
粒子の表面を水銀でアマルガム化して活物質とする手段
が用いられてきたが、近時水銀による環境汚染を防止す
る観点から水銀を使用しない無水銀化が前提となってい
る。この無水銀化されたアルカリ乾電池は陰極亜鉛粒同
士の物理的接触が弱くなり陰極領域での導電性が不安定
になることによって電池寿命が短くなる傾向にある。一
方において例えばアルカリマンガン乾電池は陰極の無水
銀化を伴いながら携帯用電源として多様化し、益々その
用途は広がっており、貯蔵後の連続放電や間欠放電の放
電維持時間の延長等の電池性能の向上が期待されてい
る。
【0008】かかる電池性能を向上させる方法の一つに
セパレータ紙に多くの電解液を与え、陰極の亜鉛イオン
の拡散を助けて伝導性を妨げず、電気抵抗を低くするこ
とがある。乾電池内のセパレータ紙に注入された電解液
の一部は陽極活物質壁への移行と放電途中の陰極側への
移行を伴い、セパレータ層は残された電解液によって起
電反応を起こすために必要にして十分な電解液量をセパ
レータ紙の繊維質に保持していなければならない。即
ち、セパレータ紙の材料(繊維)はイオン拡散性を妨げ
ないだけの電解液を保持し得る湿潤性を持ち備えた繊維
素材でなければならない。物理的には電解液の一時的な
保液性はよりポーラスに設計されたセパレータ紙が有利
と言える。しかしながら、一方では両極間の隔離性にお
いて短絡防止のためにはより緻密性であることが要求さ
れている。一般に緻密性が増せば電気抵抗が大きくなり
乾電池の放電特性は悪化する。よって、近時のセパレー
タ紙に要求される諸特性を同時に充足するセパレータ紙
は従来提供されていないのが実情である。
【0009】そこで、本発明は内部短絡を防止するとと
もに、セパレータ紙に要求される耐アルカリ性、緻密
性、保液性、電気特性等の諸特性を高いレベルで同時に
充足するアルカリ乾電池用セパレータ紙、具体的には耐
アルカリ性として面積収縮率5%以下、緻密性として気
密度3.0秒/100ml以上、保液性として保液率5
00%以上、電気特性としてESR20mΩ以下のアル
カリ乾電池用セパレータ紙を提供することを課題とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を達成
するために、アルカリ乾電池における陽極活物質と陰極
活物質とを隔離するためのセパレータ紙において、前記
セパレータ紙は原料として耐アルカリ性を有するととも
に叩解可能な精製セルロース繊維の有機溶剤紡糸レーヨ
ン繊維を20重量%〜90重量%の範囲で含有し、該
機溶剤紡糸レーヨン繊維の叩解の程度がCSFの値で5
00ml〜0mlの範囲であり、かつ、該有機溶剤紡糸
レーヨン繊維の一部をマーセル化クラフトパルプに30
重量%以下の配合範囲で代替したアルカリ乾電池用セパ
レータ紙の構成を提供する。また、耐アルカリ性合成繊
維を混抄してなり、耐アルカリ性合成繊維がビニロン繊
維である構成、溶解性ポリビニルアルコール繊維をバイ
ンダーとして5重量%〜20重量%配合した構成を提供
する。
【0011】
【作用】上記構成の本発明によれば、得られたセパレー
タ紙はフィブリル化した極細なセルロース繊維がセパレ
ータ紙中に含有されるものであり、緻密性に優れた気密
度が高いものであって、アルカリ乾電池のセパレータ紙
として使用した場合に両極活物質の接触による内部短絡
や無水銀化に伴う内部短絡の防止効果が大きく、かつ、
電気抵抗の小さな、更に活物質の充填量を増加すること
のできるセパレータ紙を得ることができる。即ち、本発
明にかかるセパレータ紙は電解液による厚みの膨潤性が
あって陽極壁への沿いも良く、耐アルカリ性セルロース
系繊維が増量されたことにより高い保液性を持ち備えて
いると同時に湿潤性が著しく強く、電極間に十分な電解
液を保持していることによって電気抵抗をより低下させ
放電途中においても極亜鉛粒の間隙に電解液を補給し
うる性能を持つものである。また、叩解によってフィブ
リル化された極細な枝別れ繊維によって緻密な紙層形成
がされ、従来品に比べより細孔性を有することから両極
のより十分な隔離性を備え陰極生成物の陽極への貫通を
防止し、高い保液性と併せて乾電池の保存性を向上させ
ることができる。よって、内部短絡を防止するととも
に、セパレータ紙に要求される耐アルカリ性、緻密性、
保液性、電気特性等の諸特性を高いレベルで同時に充足
することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明にかかるアルカリ乾電池用セパ
レータ紙の各種実施例を説明する。本発明はセパレータ
紙の原料として耐アルカリ性を有するとともに叩解可能
な精製セルロース繊維の有機溶剤紡糸レーヨン繊維を
有し、該有機溶剤紡糸レーヨン繊維の一部をマーセル化
クラフトパルプに代替したことに特徴を有する。
【0013】有機溶剤紡糸レーヨン繊維の40%−KO
H水溶液の70℃×100時間の分解率は僅かに1.5
%であり、同一条件における一般のビスコースレーヨン
繊維の分解率が12%で有るのに比べ、大幅に耐アルカ
リ性に優れている。このことは高濃度のアルカリ電解液
を使用するアルカリ乾電池のセパレータ紙として電解液
による収縮が極めて少ないことを示しており、収縮防止
には最適の材料である。また、有機溶剤紡糸レーヨン繊
維はビスコースレーヨン繊維と同じように電解液による
濡れ性があり、繊維の膨潤作用を伴った保液性にも優
れ、リンターパルプやマーセル化クラフトパルプと同じ
ようにリファイナー等で叩解し、簡単にフィブリル化し
た極細繊維を作り出すことができる。
【0014】本発明で使用する有機溶剤紡糸レーヨン繊
維は精製セルロース繊維である。本発明で精製とは乾電
池に悪影響を及ぼす金属成分、例えば鉄,銅の含有量が
少ないもの(数ppmオーダ)であり、又α−セルロー
ス含有量が99.8%以上であり、電解液としての40
%−KOH水溶液への溶出成分が殆どないことをいう。
これは有機溶剤紡糸レーヨン繊維は再生セルロースの製
造工程が有機溶剤のみであって、一般のビスコースレー
ヨンのように水酸化ナトリウム(NaOH)や二硫化炭
素(CS2)を使用しないので、重合度の低下や使用薬
剤若しくは使用薬剤中の不純物の残留が殆どないためと
考えられる。
【0015】そこで、本発明では精製セルロース繊維で
ある有機溶剤紡糸レーヨン繊維を叩解して、繊維をフィ
ブリル化させて極細の繊維とした後、この叩解後の有機
溶剤紡糸レーヨン繊維を原料としてセパレータ紙を抄紙
する。有機溶剤紡糸レーヨン繊維の含有量と叩解度は、
電池セパレータの要求する特性に合わせて適当な値に設
定することができるが、本発明の場合にあっては、有機
溶剤紡糸レーヨン繊維の含有量が20重量%〜90重量
%の範囲内であるようにしてあり、かつ、叩解度がCS
F(カナダ標準形口水度、Canadian Standard Freenes
s)で500ml〜0mlの範囲であるようにしてあ
る。有機溶剤紡糸レーヨン繊維の配合割合が90重量%
以上では保液性も限界に近付き寸法収縮が増して実用性
がなく、20重量%以下では保液性が従来品と大差がな
く、不十分である。更に叩解度はCSF500ml以上
を上回る場合は、叩解による繊維のフィブリル化が不充
分であり緻密性に劣り、逆にCSF0mlに叩解された
材料を更に叩解すると、抄紙する際に抄紙機の抄き網か
ら流出することとなり、歩留り低下等の結果を招く。
【0016】なお、上記叩解によりフィブリル化した有
機溶剤紡糸レーヨン繊維に、耐アルカリ性合成繊維、例
えばビニロン繊維を混抄したり、耐アルカリ性の再生セ
ルロース繊維、例えばポリノジックレーヨン繊維を混抄
することによりセパレータ紙の緻密性を高め、繊維間の
孔径を小さくして緻密性の優れたセパレータ紙を得るこ
とができる。
【0017】また、有機溶剤紡糸レーヨン繊維の一部を
α−セルロース成分98%以上のリンターパルプ又はマ
ーセル化クラフトパルプから選択された一種又は複数の
ものに30重量%以下(好ましくは15重量%〜30重
量%)の配合範囲で代替させることでき、この代替によ
っても面積収縮の小さい耐アルカリ性セルロース繊維を
高配合としたセパレータ紙を得ることができる。このリ
ンターパルプやマーセル化クラフトパルプは経済的には
有機溶剤紡糸レーヨン繊維より安価であり、一部をこれ
らの材料で代替することは実際的メリットがある。な
お、代替の範囲が30重量%以上では寸法収縮が大きす
ぎて所期の効果を得ることができない。
【0018】更にセパレータ紙の必要とする強度に応じ
てバインダーとして溶解性ポリビニルアルコール繊維を
5重量%〜20重量%配合させる。この溶解性ポリビニ
ルアルコール繊維は抄紙機の乾燥工程で湿紙中の水温上
昇に伴って溶解し、乾燥された後に繊維間を結着して強
度を強化する。5重量%以下の配合割合では必要な強度
が得られず、逆に20重量%を越えると繊維間の空孔率
を低下させ電気抵抗を増大し好ましくない。
【0019】そこで、本発明にかかるアルカリ乾電池用
セパレータ紙の製造に際し、有機溶剤紡糸レーヨン繊維
はCOURTAULDS社のTENCEL繊維を水に分
散させ、ダブルディスクリファイナーで所定の叩解を行
い、他の繊維材料と混合して円網抄紙機で抄紙した。な
お、有機溶剤紡糸レーヨン繊維の叩解の度合がCSF5
0ml〜0mlの領域の配合は長網抄紙機を用いて抄紙
した。以下に本発明にかかる具体的な各種実施例と、比
較のために製造した従来品の比較例を示す。
【0020】[実施例1]有機溶剤紡糸レーヨン繊維
(1.5d×3mm)80重量%をダブルディスクリフ
ァイナーでCSF500mlに叩解した後、ビニロン繊
維(1d×3mm)15重量%と溶解性ポリビニルアル
コール繊維(1d×3mm)5重量%を配合して原料と
し、円網抄紙機で抄紙して厚さ122μm、坪量39.
0g/m2のセパレータ紙を得た。
【0021】[実施例2]有機溶剤紡糸レーヨン繊維
(1.5d×3mm)50重量%をダブルディスクリフ
ァイナーでCSF380mlに叩解した後、ビニロン繊
維(1d×3mm)40重量%と溶解性ポリビニルアル
コール繊維(1d×3mm)10重量%を配合して原料
とし、円網抄紙機で抄紙して厚さ121μm、坪量3
9.2g/m2のセパレータ紙を得た。
【0022】[実施例3]有機溶剤紡糸レーヨン繊維
(1.5d×2mm)25重量%をダブルディスクリフ
ァイナーでCSF100mlに叩解した後、ビニロン繊
維(1d×3mm)65重量%と溶解性ポリビニルアル
コール繊維(1d×3mm)10重量%を配合して原料
とし、円網抄紙機で抄紙して厚さ125μm、坪量3
8.0g/m2のセパレータ紙を得た。
【0023】[実施例4]有機溶剤紡糸レーヨン繊維
(1.5d×3mm)50重量%をダブルディスクリフ
ァイナーでCSF300mlに叩解した後、ポリノジッ
クレーヨン繊維(1.5d×3mm)30重量%と溶解
性ポリビニルアルコール繊維(1d×3mm)20重量
%を配合して原料とし、円網抄紙機で抄紙して厚さ12
8μm、坪量38.2g/m2のセパレータ紙を得た。
【0024】[実施例5]有機溶剤紡糸レーヨン繊維
(1.5d×3mm)50重量%をダブルディスクリフ
ァイナーでCSF300mlに叩解した後、マーセル化
クラフトパルプ20重量%、ビニロン繊維(1d×3m
m)20重量%、溶解性ポリビニルアルコール繊維(1
d×3mm)10重量%を配合して原料とし、円網抄紙
機で抄紙して厚さ125μm、坪量38.5g/m2
セパレータ紙を得た。
【0025】[実施例6]有機溶剤紡糸レーヨン繊維
(1.5d×3mm)35重量%をダブルディスクリフ
ァイナーでCSF200mlに叩解した後、リンターパ
ルプ25重量%、ポリノジックレーヨン繊維(1.5d
×3mm)25重量%、溶解性ポリビニルアルコール繊
維(1d×3mm)15重量%を配合して原料とし、円
網抄紙機で抄紙して厚さ128μm、坪量37.8g/
2のセパレータ紙を得た。
【0026】[実施例7]有機溶剤紡糸レーヨン繊維
(1.5d×3mm)90重量%をダブルディスクリフ
ァイナーでCSF0mlに叩解した後、リンターパルプ
10重量%を配合して原料とし長網抄紙機で抄紙して厚
さ85μm、坪量39.1g/m2のセパレータ紙を得
た。
【0027】[比較例1]リンターパルプ35重量%を
ダブルディスクリファイナーでCSF400mlに叩解
した後、ビニロン繊維(0.5d×2mm)55重量%
と溶解性ポリビニルアルコール繊維(1d×3mm)1
0重量%を配合して原料とし、円網抄紙機で抄紙して厚
さ126μm、坪量38.0g/m2のセパレータ紙を
得た。
【0028】[比較例2]マーセル化パルプ35重量%
をダブルディスクリファイナーでCSF500mlに叩
解した後、ビニロン繊維(0.5d×2mm)55重量
%と溶解性ポリビニルアルコール繊維(1d×3mm)
10重量%を配合して原料とし、円網抄紙機で抄紙して
厚さ127μm、坪量38.4g/m2のセパレータ紙
を得た。
【0029】[比較例3]比較例2のマーセル化パルプ
25重量%とビスコースレーヨン繊維(0.7d×3m
m)25重量%にビニロン繊維(0.5d×2mm)4
0重量%と溶解性ポリビニルアルコール繊維(1d×3
mm)10重量%を配合して原料とし円網抄紙機で抄紙
して厚さ130μm、坪量37.2g/m2のセパレー
タ紙を得た。
【0030】[比較例4]比較例1のリンターパルプ5
0重量%とビニロン繊維(0.5d×2mm)40重量
%と溶解性ポリビニルアルコール繊維(1d×3mm)
10重量%を配合して原料とし円網抄紙機で抄紙して厚
さ130μm、坪量38.0g/m2のセパレータ紙を
得た。
【0031】上記の実施例1〜7と比較例1〜4によっ
て得られたセパレータ紙に関し、厚さ(μm).坪量
(g/m2).引張強度(kg/15mm).気密度
(秒).保液率(%).収縮率(%).電気抵抗(m
Ω)を測定した。尚、測定方法及び装置は次の通りであ
る。
【0032】(1)厚さ 厚さは得られたセパレータ紙の5ヶ所をダイアルシック
ネスゲージで測定し、その平均値とした。
【0033】(2)坪量,引張強度 坪量はJIS P 8124に規定された方法を採用
し、引張強度はJISP 8113に規定されている方
法を採用した。
【0034】(3)気密度 気密度はJIS P 8117(紙及び板紙の透気度試
験方法)のB型測定器の下部試験片取り付け部分に直径
6mmの円筒絞りを取り付け、絞り面にセパレータ紙を
挟み込み、セパレータ紙の直径6mm円筒面を100m
lの空気が通過するのに要する時間(秒/100ml)
を測定した。
【0035】(4)保液率 大きさ50×50mmの試験片を40%−KOH水溶液
に10分間浸漬して45度に傾斜したガラス板に3分間
放置した後、液滴を取り除き重量を測定し、次式によっ
て算出する。 保液率(%)=(W2−W1)/W1×100 W1=浸漬前の重量,W2=浸漬後の重量
【0036】(5)収縮率 大きさ100×100mmの試験片を40%−KOH水
溶液に70℃で24時間浸漬した後の長さを測定し、次
式によって面積の収縮率を求めた。 収縮率(%)=(A1−A2)/A1×100 A1=浸漬前の面積,A2=浸漬後の面積
【0037】(6)電気抵抗 電気抵抗は電解液に40%−KOH水溶液を使用して、
3mmの間隔の白金電極の間にセパレータ紙を挿入し、
この挿入に伴う電極間の電気抵抗の増加分を1Kzの周
波数でESRメータを用いて測定して電気抵抗とした。
【0038】このような測定手段を用いて前記各実施例
及び比較例のセパレータ紙を測定した結果を表1に示
す。
【0039】
【表1】
【0040】表1に示す通り、実施例1〜3は有機溶剤
紡糸レーヨン繊維80〜25重量%をCSF500〜1
00mlまで叩解してフィブリル化させたものである
が、略同一厚さ、坪量の比較例1〜3に比較して、緻密
性を表す気密度が従来品の1.4〜2.2秒から3.0
〜3.5秒に上がって緻密性が向上し、同時に電解液の
保液率も410〜450%から530〜600%に向上
して電気抵抗が16〜22mΩから13〜14mΩに著
しく軽減されている。
【0041】実施例5,6は更に保液率を向上させる目
的と経済的な効果を得るため、有機溶剤紡糸レーヨン繊
維の一部を安価なα−セルロース成分98%以上のリン
ターパルプやマーセル化クラフトパルプに代替したもの
であるが、実施例1〜3に比較しても、緻密性を表す気
密度が3.5〜4.0と同等若しくはそれ以上に緻密性
が向上し、同時に電解液の保液率も610〜630%に
向上して電気抵抗も14〜16mΩと同等に改善されて
いる。
【0042】実施例7では有機溶剤紡糸レーヨン繊維9
0重量%をCSF値が0mlの領域まで叩解した極細繊
維を原料としたものであり、引張強度は3.0Kgと実
用上問題のない強度を有しつつ、気密度が19秒、保液
率が665%、電気抵抗が11mΩという最良のセパレ
ータ紙を得ることができた。
【0043】比較例4は従来の耐アルカリ性セルロース
繊維を高い配合割合にして得られるセパレータ紙の特性
を確認したものであるが、電解液(40%−KOH水溶
液)により収縮率が11.2%と増大して実用のないこ
と知ることができる。
【0044】以上の測定結果から本発明にかかる有機溶
剤紡糸レーヨン繊維を叩解して得られるセパレータ紙は
内部短絡を防止するとともに、セパレータ紙に要求され
る耐アルカリ性、緻密性、保液性、電気特性等の諸特性
を高いレベルで同時に充足するアルカリ乾電池用セパレ
ータ紙、具体的には耐アルカリ性として面積収縮率5%
以下、緻密性として気密度3.0秒/100ml以上、
保液性として保液率500%以上、電気特性としてES
R20mΩ以下のセパレータ紙を得ることができる。よ
って、従来の耐アルカリ性セルロース繊維を用いて得ら
れたセパレータ紙より、気密度が高く緻密性があり無水
銀化された陰極亜鉛と陽極活物質の十分な隔離機能を持
ち、叩解された微細及び極細繊維は十分な電解液を保持
することによって低い電気抵抗を示し、電池性能を向上
させる保液機能も高く、面積収縮率も小さい驚異的なセ
パレータ紙を得ることができる。
【0045】次に前記実施例1〜7と比較例1〜3によ
って得られたセパレータ紙を用いて、無水銀化亜鉛を使
用したアルカリマンガン乾電池(LR6)を試作し、2
0℃において75Ωと390Ωの連続放電を行い、終止
電圧(0.9V)までの電圧維持時間を試験した結果を
表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】表2から明らかなように75Ω連続放電に
おいて、従来のセパレータ紙を使用した比較例1〜3の
電池では電圧維持時間は151〜154時間であるのに
対し、本発明にかかる実施例1〜3の電池では161時
間以上、実施例4〜6の電池は166時間以上であるこ
とが確認された。390Ω連続放電においても比較例1
〜3の電池は794〜830時間に対し、本発明にかか
る実施例1〜3の電池では905時間以上、実施例4〜
6の電池は930時間以上であることが確認された。ま
た、実施例7の電池では75Ω連続放電において162
時間、390Ω連続放電において965時間であること
が確認された。これらは電池内部の短絡が防止され、従
来の物より電池放電に十分な電解液が放電終止まで両電
極間に介在し亜鉛イオンの拡散を十分にさせ得たものと
考えられる。
【0048】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く、本発明にかか
るアルカリ乾電池用セパレータ紙は、一般の耐アルカリ
性セルロース繊維を混合することによって高濃度アルカ
リ電解液において高い保液性は可能であるが、寸法収縮
の小さく、緻密性に優れたセパレータ紙は設計できない
という従来のアルカリ乾電池用のセパレータ紙の欠点を
解消して、従来の耐アルカリ性セルロース繊維より耐ア
ルカリ性が強く、湿潤性に優れ、高濃度アルカリ電解液
においても寸法収縮の小さい有機溶剤紡糸レーヨン繊維
を叩解して、CSF500ml〜0mlのフィブリル化
した極細繊維を造り、かつ、有機溶剤紡糸レーヨン繊維
の一部をマーセル化クラフトパルプに30重量%以下の
配合範囲で代替した構成としたことにより、耐アルカリ
性セルロース系材料の高配合割合を可能にし、従来品よ
り電解液に対して寸法収縮が少なく、緻密性、湿潤性、
保液性に優れ、電気抵抗の低いアルカリ乾電池用セパレ
ータ紙を得ることできる。
【0049】即ち、叩解された有機溶剤紡糸レーヨン繊
維はアルカリ乾電池の電解液による収縮を伴うことなく
繊維自体に膨潤性があり、電解液の保持力が増大してセ
パレータとしての高い保液機能を持ち、フィブリル化し
た極細枝別れ繊維の紙層構造となることによって孔径が
小さく緻密性を持ったセパレータ紙である。このことに
よりアルカリ乾電池のセパレータ紙として使用した場
合、両極活物質の接触による内部短絡の防止効果が大き
く、該セパレータ紙の積層枚数を少なくすることができ
陰極亜鉛粒の充填量を増し乾電池の電気容量を増大する
ことができる。更に、均一に緻密性が大きいため無水銀
化に伴う陰極亜鉛からの導電性生成物による内部短絡を
防止して乾電池の長期間の保存性を向上させることがで
きる。また、電解液の保持性の良い極細枝別れ繊維の紙
層構造は電気抵抗が小さくなりアルカリ乾電池の重負荷
放電性能も驚異的に向上させる利点を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−163024(JP,A) 特開 平5−343046(JP,A) 特開 平5−74439(JP,A) 特開 平2−119049(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 2/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ乾電池における陽極活物質と陰
    極活物質とを隔離するためのセパレータ紙において、前
    記セパレータ紙は原料として耐アルカリ性を有するとと
    もに叩解可能な精製セルロース繊維の有機溶剤紡糸レー
    ヨン繊維を20重量%〜90重量%の範囲で含有し、該
    有機溶剤紡糸レーヨン繊維の叩解の程度がCSFの値で
    500ml〜0mlの範囲であり、かつ、該有機溶剤紡
    糸レーヨン繊維の一部をマーセル化クラフトパルプに3
    0重量%以下の配合範囲で代替したことを特徴とするア
    ルカリ乾電池用セパレータ紙。
  2. 【請求項2】 耐アルカリ性合成繊維を混抄してなる請
    求項1記載のアルカリ乾電池用セパレータ紙。
  3. 【請求項3】 耐アルカリ性合成繊維がビニロン繊維で
    ある請求項2記載のアルカリ乾電池用セパレータ紙。
  4. 【請求項4】 溶解性ポリビニルアルコール繊維をバイ
    ンダーとして5重量%〜20重量%配合した請求項1,
    又は3記載のアルカリ乾電池用セパレータ紙。
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