JPH11239841A - 鋳型用レジンコーテッドサンド - Google Patents

鋳型用レジンコーテッドサンド

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JPH11239841A
JPH11239841A JP4405598A JP4405598A JPH11239841A JP H11239841 A JPH11239841 A JP H11239841A JP 4405598 A JP4405598 A JP 4405598A JP 4405598 A JP4405598 A JP 4405598A JP H11239841 A JPH11239841 A JP H11239841A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳込み温度の低い鋳造においても崩壊性良好
な鋳型を得ることができる鋳型用レジンコーテッドサン
ドを提供する。 【解決手段】 フェノール樹脂に酸化剤及び置換ベンゼ
ンカルボン酸類を配合して調製される粘結剤で、砂粒の
表面を被覆してレジンコーテッドサンドを調製する。粘
結剤に配合した酸化剤と置換ベンゼンカルボン酸類の作
用でフェノール樹脂は炭化分解され易くなっており、ア
ルミニウム鋳造やマグネシウム鋳造など鋳込み温度が低
い鋳造を行なうにあたっても、粘結剤は容易に分解す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シェルモールドに
用いられる鋳型用レジンコーテッドサンドに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】シェルモールドは、珪砂など鋳型用の砂
粒を粘結剤によって結合させて造型することによって作
製される。このシェルモールドは鋳肌が滑らかで寸法精
度が良いなどの優れた特性を有するために多用されてい
る。そしてこのシェルモールド用の粘結剤としては一般
に、ノボラック型あるいはレゾール型のフェノール樹脂
が用いられるものでありこのフェノール樹脂粘結剤を砂
粒の表面に被覆することによってレジンコーテッドサン
ドを作製し、このレジンコーテッドサンドを加熱された
金型に振りかけたり充填したりして粘結剤を溶融・硬化
させることによって、シェルモールドなどの鋳型へと造
型することができる。
【0003】そして鋳型に溶湯を鋳込んで鋳造を行なう
と、溶湯の高温の作用で粘結剤が分解されることにな
り、粘結剤による砂粒の結合作用が消失して鋳型を崩壊
させることができ、鋳物を脱型することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、鋳込み温度の
高い金属を用いる場合には粘結剤を容易に分解させるこ
とができるが、アルミニウムやマグネシウムなどの鋳物
の場合のように鋳込み温度の低い金属を用いて鋳造を行
なう場合には、鋳込み温度が低いために粘結剤の分解が
十分になされず、粘結剤による砂粒の結合作用が維持さ
れた状態で鋳型から鋳物を取り出す必要がある。
【0005】このために、鋳型をハンマーで叩いたり、
ショットブラストやバイブレーション等を繰り返して作
用させたり、あるいは粘結剤の結合力を低下させるため
に鋳型を300〜500℃の炉の中に長時間入れたりし
て、鋳型を取り除く、いわゆる砂落としの作業に非常な
労力や費用が必要になるという問題があった。本発明は
上記の点に鑑みてなされたものであり、鋳込み温度の低
い鋳造においても崩壊性良好な鋳型を得ることができる
鋳型用レジンコーテッドサンドを提供することを目的と
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る鋳型用レジ
ンコーテッドサンドは、フェノール樹脂に酸化剤及び置
換ベンゼンカルボン酸類を配合して調製される粘結剤
で、砂粒の表面が被覆されて成ることを特徴とするもの
である。また請求項2の発明は、酸化剤として、酸素酸
の塩類を用いることを特徴とするものである。
【0007】また請求項3の発明は、酸素酸の塩類とし
て、硝酸塩を用いることを特徴とするものである。また
請求項4の発明は、置換ベンゼンカルボン酸類として、
アミノ安息香酸を用いることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明においてフェノール樹脂としては、フェノ
ール類とホルムアルデヒド類とを反応触媒の存在下で反
応させ、反応生成物を脱水することによって得た固形フ
ェノール樹脂を用いるのが好ましい。
【0009】ここで、上記のフェノール類は、フェノー
ル及びフェノールの誘導体を意味するものであり、例え
ばフェノールの他に、m−クレゾール、レゾルシノー
ル、3,5−キシレノールなどの3官能性のもの、ビス
フェノールA、ジヒドロキシジフェニルメタンなどの4
官能性のもの、o−クレゾール、p−クレゾール、p−
ter−ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、
p−クミルフェノール、p−ノニルフェノール、2,4
又は2,6−キシレノールなどの2官能性のo−又はp
−置換のフェノール類などを挙げることができ、さらに
塩素又は臭素で置換されたハロゲン化フェノールなども
使用することができる。勿論、これらから1種を選択し
て用いる他、複数種のものを混合して用いることもでき
る。
【0010】また上記のホルムアルデヒド類としては、
水溶液の形態であるホルマリンが最適であるが、パラホ
ルムアルデヒドやアセトアルデヒド、ベンズアルデヒ
ド、トリオキサン、テトラオキサンのような形態のもの
を用いることもでき、その他、ホルムアルデヒドの一部
をフルフラールやフルフリルアルコールに置き換えて使
用することも可能である。
【0011】フェノール類とホルムアルデヒド類との配
合比率は、フェノール類とホルムアルデヒド類のモル比
が1:0.6〜1:3.5の範囲になるように設定する
のが好ましい。反応触媒は、ノボラック型フェノール樹
脂を調製する場合は、塩酸、硫酸、リン酸などの無機
酸、あるいはシュウ酸、パラトルエンスルホン酸、ベン
ゼンスルホン酸、キシレンスルホン酸などの有機酸、さ
らに酢酸亜鉛などを用いることができる。またレゾール
型フェノール樹脂を調製する場合は、アルカリ土類金属
の酸化物や水酸化物を用いることができ、さらにジメチ
ルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、ジブチル
アミン、トリブチルアミン、ジエチレントリアミン、ジ
シアンジアミドなどの脂肪族の第一級、第二級、第三級
アミン、N,N−ジメチルベンジルアミンなどの芳香環
を有する脂肪族アミン、アニリン、1,5−ナフタレン
ジアミンなどの芳香族アミン、アンモニア、ヘキサメチ
レンテトラミンなどや、その他二価金属のナフテン酸や
二価金属の水酸化物等を用いることもできる。
【0012】上記のノボラック型フェノール樹脂とレゾ
ール型フェノール樹脂は、それぞれ単独で使用する他、
必要に応じて両者を任意の割合で混合して使用すること
もできる。そして本発明においては、このフェノール樹
脂に酸化剤と置換ベンゼンカルボン酸類とを配合して粘
結剤として用いるものである。
【0013】酸化剤は古くから、フェノール樹脂等の燃
焼促進剤として知られており、その燃焼促進機構は解明
されているわけではないが、酸化剤から酸素が遊離され
てこの酸素でフェノール樹脂の炭化を促進する作用があ
るためであると考えられている。従って、フェノール樹
脂に酸化剤を配合することによって、比較的低い温度で
もフェノール樹脂を炭化させて鋳型の崩壊性を促進でき
ることが予想される。
【0014】このように、酸化剤の配合でフェノール樹
脂の炭化を促進して粘結剤の分解を容易にし、鋳型の崩
壊性を高めることが可能であるが、本発明は、この酸化
剤と併用して置換ベンゼンスルホン酸類を配合すること
によって、鋳型の崩壊性をさらに高めることができると
の知見を得て、完成するに至ったものである。ここで上
記の酸化剤としては、過酸化ベンゾイル、過酸化アンモ
ンなどの過酸化物、過酸化鉛、二酸化マンガン、二酸化
セシウムなどの普通の原子価よりも高い原子価を持つ元
素の酸化物、酸化銅、酸化鉄、あるいは重クロム酸カ
リ、クロム酸カリ、過マンガン酸カリ、硝酸カリウム、
硝酸リチウム、硝酸ナトリウム、硝酸セシウムなどの酸
素酸の塩類等を例示することができる。
【0015】これらのなかでも、酸素酸の塩類が好まし
い。過酸化物は常温で液体状のものが多く、極めて不安
定あるため、取り扱いに十分が注意が必要であると共
に、また分解し易いため、レジンコーテッドサンドを長
期間保存すると酸化剤としての効果が低下するおそれが
あり、さらにレジンコーテッドサンドの融着点を下げる
おそれもあるが、酸素酸の塩類は安定であり、取り扱い
も容易であるので、酸素酸の塩類を用いるのが好ましい
のある。
【0016】また酸素酸の塩類のなかでも、特に硝酸塩
を用いるのが好ましい。酸素酸の塩類は粘結剤の分解を
容易にして炭化を促進させるが、硝酸塩は他の塩類に比
較してさらに炭化物のカーボンボンドを分解させる効果
があるので、硝酸塩を用いるのが特に好ましいのであ
る。この酸化剤の配合量は、フェノール樹脂100重量
部に対して0.1〜15重量部程度の範囲に設定するの
が好ましい。鋳型として要求される性能によってこの配
合量は変動するが、一般に酸化剤の配合量が0.1重量
部未満では、鋳型の崩壊性が不十分になる傾向があり、
逆に15重量部を超えると粘結剤の強度が下がって鋳型
の取り扱い性が悪くなる傾向がある。
【0017】また上記の置換ベンゼンカルボン酸類とし
ては、o−トルイル酸、m−トルイル酸、p−トルイル
酸、安息香酸、o−クロロ安息香酸、m−クロロ安息香
酸、p−クロロ安息香酸、o−ブロモ安息香酸、m−ブ
ロモ安息香酸、p−ブロモ安息香酸、o−ニトロ安息香
酸、m−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、o−ヒドロキシ安息
香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、o−アミノ安息香酸、
m−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、o−メトキ
シ安息香酸、m−メトキシ安息香酸、p−メトキシ安息
香酸などを例示することができる。
【0018】脂肪族のカルボン酸は総体的に鋳型の強度
を低下させるために目的とする強度を得るには粘結剤を
多く使用する必要があって、鋳型の崩壊性を高める効果
が小さいが、置換ベンゼンカルボン酸類は添加による強
度の低下が殆どなく、粘結剤の添加量の低減を図ること
ができて、鋳型の崩壊性を高める効果を高く得ることが
できるものであり、置換ベンゼンカルボン酸類のなかで
も特にアミノ安息香酸を用いるのが好ましい。
【0019】この置換ベンゼンカルボン酸類の配合量
は、フェノール樹脂100重量部に対して0.1〜15
重量部程度の範囲に設定するのが好ましい。鋳型として
要求される性能によってこの配合量は変動するが、一般
的に置換ベンゼンカルボン酸類の配合量が0.1重量部
未満では、鋳型の崩壊性が不十分になる傾向があり、逆
に15重量部を超えると粘結剤の強度が下がって鋳型の
取り扱い性が悪くなる傾向がある。
【0020】上記の酸化剤と置換ベンゼンカルボン酸類
はフェノール樹脂を縮合反応させる合成初期の段階で添
加するようにしてもよく、さらにフェノール樹脂の粘結
剤を砂粒の表面に被覆する際に添加するようにしてもよ
い。また酸化剤や置換ベンゼンカルボン酸類はフェノー
ル樹脂に単に混合させるようにしても、フェノール樹脂
に反応させて分子中に取り入れるようにしてもよい。
【0021】上記のようにフェノール樹脂に酸化剤と置
換ベンゼンカルボン酸類を配合することによって粘結剤
を調製することができるが、粘結剤にはさらに滑剤を配
合するのが好ましい。滑剤としてはエチレンビスオレイ
ン酸アマイド、エチレンビスステアリン酸アマイド、メ
チレンビスステアリン酸アマイド、オキシステアリン酸
アマイド、パルミチン酸アマイド、ステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛な
どの脂肪族系ワックスや、カルナバワックス、オレフィ
ンワックス等を使用することができる。滑剤を配合する
ことによって、粘結剤のタックネスを減少させることが
できると共に、融着点を上昇させることができるため
に、ブロッキングが生じることを防ぐことができるもの
である。
【0022】そして、上記のように調製した粘結剤を珪
砂などの鋳型用砂粒の表面に被覆することによって、本
発明に係る鋳型用レジンコーテッドサンドを得ることが
できるものである。砂粒に粘結剤を被覆するにあたって
は、ドライホットコート法、コールドコート法、セミホ
ットコート法、粉末溶剤法などで行なうことができる。
【0023】ドライホットコート法は、固形フェノール
樹脂による固形の粘結剤を130〜180℃に加熱した
砂に添加して混合し、砂による加熱によって固形粘結剤
を溶融させて粘結剤で砂の表面をコートさせ、しかる後
にこの混合を保持したまま冷却することによって、粒状
でさらさらしたレジンコーテッドサンドを得る方法であ
る。
【0024】コールドコート法は、粘結剤をメタノール
などの溶剤に溶解して液状になし、これを砂粒に添加し
て混合し、溶剤を揮発させることによってレジンコーテ
ッドサンドを得る方法である。セミホットコート法は、
上記溶剤に溶解した液状の粘結剤を50〜90℃に加熱
した砂に添加混合することによってレジンコーテッドサ
ンドを得る方法である。
【0025】粉末溶剤法は、固形の粘結剤を粉砕し、こ
の粉砕粘結剤を砂粒に添加してさらにメタノールなどの
溶剤を添加し、これを混合することによってレジンコー
テッドサンドを得る方法である。以上のいずれの方法に
おいても粒状でさらさらしたレジンコーテッドサンドを
得ることができるが、作業性などの点においてドライホ
ットコート法やセミホットコート法が好ましい。
【0026】砂粒と粘結剤との混合割合は、鋳型として
要求される性能によって変動があり、特に制限されるも
のではないが、砂粒100重量部に対して粘結剤を樹脂
固形分換算で0.5〜4重量部程度が好ましい。またこ
の混合の際に必要に応じて硬化剤、その他、砂粒と粘結
剤とを親和させるためのシランカップリング剤などの各
種カップリング剤等を配合することができる。
【0027】このようにして得られたレジンコーテッド
サンドを常法に従って加熱された金型に振りかけたり充
填したりして、粘結剤のフェノール樹脂を溶融・硬化さ
せることによって、この粘結剤による砂粒の結合作用で
鋳型を造型するものである。そしてこのように作製した
鋳型に溶湯を鋳込むことによって鋳造を行なうことがで
きる。ここで、粘結剤には酸化剤と置換ベンゼンカルボ
ン酸類とが配合されているために、フェノール樹脂は炭
化分解され易くなっており、アルミニウム鋳造やマグネ
シウム鋳造など鋳込み温度が低い鋳造を行なうにあたっ
ても、粘結剤は容易に分解して鋳型の崩壊性が良好であ
り、砂落としの作業を容易に行なうことができるもので
ある。
【0028】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。まず、次のようにしてフェノール樹脂を調製し
た。 (ノボラック型フェノール樹脂Iの調製)反応容器にフ
ェノールを940重量部、37%ホルマリンを649重
量部、シュウ酸を4.7重量部仕込み、約60分を要し
て還流させ、そのまま120分間反応させた。このもの
を常圧で内温160℃まで脱水を行なった後、100ト
ールで減圧脱水を行なうことによって、軟化点が95℃
のノボラック型フェノール樹脂(フェノール樹脂I)を
得た。
【0029】(レゾール型フェノール樹脂IIの調製)反
応容器にフェノールを680重量部、37%ホルマリン
を680重量部、ヘキサメチレンテトラミンを101重
量部仕込み、約60分を要して70℃まで昇温させ、そ
のまま5時間反応させた。このものを100トールで9
0℃まで減圧脱水を行なった後、バットに払い出し、冷
却することによって、軟化点が80℃のレゾール型フェ
ノール樹脂(フェノール樹脂II)を得た。
【0030】(ノボラック型フェノール樹脂III の調
製)上記のように調製したノボラック型フェノール樹脂
Iにo−トルイル酸を5重量%添加混合して、軟化点9
0℃のノボラック型フェノール樹脂(フェノール樹脂II
I )を得た。 (ノボラック型フェノール樹脂IVの調製)上記のように
調製したノボラック型フェノール樹脂Iにm−アミノ安
息香酸を5重量%添加混合して、軟化点88℃のノボラ
ック型フェノール樹脂(フェノール樹脂IV)を得た。
【0031】(レゾール型フェノール樹脂Vの調製)上
記フェノール樹脂IIを合成する操作で、樹脂を反応容器
から払い出す直前にo−クロロ安息香酸を5重量%添加
し、この後に払い出して冷却することによって、軟化点
が76℃のレゾール型フェノール樹脂(フェノール樹脂
V)を得た。 (レゾール型フェノール樹脂VIの調製)上記フェノール
樹脂IIを合成する操作で、樹脂を反応容器から払い出す
直前にo−アミノ安息香酸を5重量%添加し、この後に
払い出して冷却することによって、軟化点が78℃のレ
ゾール型フェノール樹脂(フェノール樹脂V)を得た。
【0032】(実施例1)145℃に加熱したフラッタ
リー珪砂30kgをワールミキサーに入れ、ノボラック
型の「フェノール樹脂III 」を600g加えて30秒間
混練した後、ヘキサメチレンテトラミン90g及び硝酸
カリウム30gを300gの水に溶解したものを添加
し、砂粒が崩壊するまで混練した。次いで、さらにこれ
にステアリン酸カルシウム30gを添加し、30秒間混
練した後にこれを払い出してエアーレーションを行な
い、樹脂量が重量比率で2%のレジンコーテッドサンド
を得た。
【0033】(実施例2)ノボラック型の「フェノール
樹脂III 」の代わりに、ノボラック型の「フェノール樹
脂IV」を用いるようにした他は、実施例1と同様にして
樹脂量が重量比率で2%のレジンコーテッドサンドを得
た。 (実施例3)140℃に加熱したフラッタリー珪砂30
kgをワールミキサーに入れ、レゾール型の「フェノー
ル樹脂V」を600g加えて30秒間混練した後、硝酸
カリウム30gを300gの水に溶解したものを添加
し、砂粒が崩壊するまで混練した。あとは実施例1と同
様にして樹脂量が重量比率で2%のレジンコーテッドサ
ンドを得た。
【0034】(実施例4)レゾール型の「フェノール樹
脂V」の代わりに、レゾール型の「フェノール樹脂VI」
を用いるようにした他は、実施例3と同様にして樹脂量
が重量比率で2%のレジンコーテッドサンドを得た。 (比較例1)実施例1と同様に加熱したフラッタリー珪
砂30kgをワールミキサーに入れ、ノボラック型の
「フェノール樹脂I」を600g加えて30秒間混練し
た後、ヘキサメチレンテトラミン90gを300gの水
に溶解したものを添加し、砂粒が崩壊するまで混練し
た。あとは実施例1と同様にして樹脂量が重量比率で2
%のレジンコーテッドサンドを得た。
【0035】(比較例2)ノボラック型の「フェノール
樹脂I」の代わりに、ノボラック型の「フェノール樹脂
III 」を用いるようにした他は、比較例1と同様にして
樹脂量が重量比率で2%のレジンコーテッドサンドを得
た。 (比較例3)140℃に加熱したフラッタリー珪砂30
kgをワールミキサーに入れ、ノボラック型の「フェノ
ール樹脂III 」150gとレゾール型の「フェノール樹
脂VI」450gを加えて30秒間混練した後、300g
を添加し、砂粒が崩壊するまで混練した。あとは実施例
1と同様にして樹脂量が重量比率で2%のレジンコーテ
ッドサンドを得た。
【0036】(比較例4)140℃に加熱したフラッタ
リー珪砂30kgをワールミキサーに入れ、ノボラック
型の「フェノール樹脂I」を600g加えて30秒間混
練した後、ヘキサメチレンテトラミン90g及び硝酸カ
リウム30gを300gの水に溶解したものを添加し、
砂粒が崩壊するまで混練した。あとは実施例1と同様に
して樹脂量が重量比率で2%のレジンコーテッドサンド
を得た。
【0037】上記のようにして実施例1〜4及び比較例
1〜4で得たレジンコーテッドサンドを用い、融着点、
常温曲げ強さ、曝熱後曲げ強さを測定した。融着点はJ
ACT試験法SM−1に、常温曲げ強さはJACT試験
法C−1にそれぞれ準拠して測定を行なった。また曝熱
後曲げ強さは、常温曲げ強さと同じ試験片を用いてアル
ミニウム箔で包み、ステンレスバットに載せて350
℃、400℃、450℃に設定した送風乾燥機に入れて
30分後に取り出し、常温になるまで待って抗折力試験
機を用いて曝熱後の曲げ強さを測定することによって試
験した。これらの結果を表1及び表2に示す。また表1
及び表2に、次の式で算出される曝熱後強度保持率を示
す。
【0038】曝熱後強度保持率(%)=(曝熱後曲げ強
さ/常温曲げ強さ)×100
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】表1及び表2にみられるように、フェノー
ル樹脂に酸化剤と置換ベンゼンカルボン酸類を含有させ
て調製した粘結剤を被覆して調製した各実施例のレジン
コーテッドサンドは、各比較例のものよりも曝熱後強度
保持率が低く、鋳型の崩壊性が良好であることが確認さ
れる。
【0042】
【発明の効果】上記のように本発明は、フェノール樹脂
に酸化剤及び置換ベンゼンカルボン酸類を配合して調製
される粘結剤で、砂粒の表面が被覆されて成ることを特
徴とするものであり、粘結剤に配合した酸化剤と置換ベ
ンゼンカルボン酸類の作用でフェノール樹脂は炭化分解
され易くなっており、アルミニウム鋳造やマグネシウム
鋳造など鋳込み温度が低い鋳造を行なうにあたっても、
粘結剤は容易に分解して鋳型の崩壊性が良好になり、砂
落としの作業を容易に行なうことができるものである。
【0043】また請求項2の発明は、酸化剤として、酸
素酸の塩類を用いるようにしたので、酸素酸の塩類は安
定であって取り扱いが容易があり、レジンコーテッドサ
ンドを調製するうえでの作業性が高まるものである。ま
た請求項3の発明は、酸素酸の塩類として、硝酸塩を用
いるようにしたので、鋳型の崩壊性を一層良好にするこ
とができるものである。
【0044】また請求項4の発明は、置換ベンゼンカル
ボン酸類として、アミノ安息香酸を用いるようにしたの
で、鋳型の崩壊性を一層良好にすることができるもので
ある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール樹脂に酸化剤及び置換ベンゼ
    ンカルボン酸類を配合して調製される粘結剤で、砂粒の
    表面が被覆されて成ることを特徴とする鋳型用レジンコ
    ーテッドサンド。
  2. 【請求項2】 酸化剤として、酸素酸の塩類を用いるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の鋳型用レジンコーテッ
    ドサンド。
  3. 【請求項3】 酸素酸の塩類として、硝酸塩を用いるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の鋳型用レジンコーテッ
    ドサンド。
  4. 【請求項4】 置換ベンゼンカルボン酸類として、アミ
    ノ安息香酸を用いることを特徴とする請求項1乃至3の
    いずれかに記載の鋳型用レジンコーテッドサンド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013159728A1 (zh) * 2012-04-25 2013-10-31 北京仁创科技集团有限公司 一种可放氧快速固化修补材料及其制备方法与应用
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