JPH11236454A - ポリテトラフルオロエチレン造粒粉末の製造方法 - Google Patents
ポリテトラフルオロエチレン造粒粉末の製造方法Info
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- JPH11236454A JPH11236454A JP4148198A JP4148198A JPH11236454A JP H11236454 A JPH11236454 A JP H11236454A JP 4148198 A JP4148198 A JP 4148198A JP 4148198 A JP4148198 A JP 4148198A JP H11236454 A JPH11236454 A JP H11236454A
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J3/00—Processes of treating or compounding macromolecular substances
- C08J3/12—Powdering or granulating
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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- C08J3/00—Processes of treating or compounding macromolecular substances
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- C08J3/16—Powdering or granulating by coagulating dispersions
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- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08J—WORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
- C08J2327/00—Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Derivatives of such polymers
- C08J2327/02—Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
- C08J2327/12—Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment containing fluorine atoms
- C08J2327/18—Homopolymers or copolymers of tetrafluoroethylene
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 オゾン層破壊や地球温暖化等、環境破壊に対
する影響の少ない造粒用媒体液を用いて、粉末成形に適
したポリテトラフルオロエチレンの造粒粉末を製造する
方法の提供。 【解決手段】 平均粒径100μm以下のポリテトラフ
ルオロエチレン粒状粉末を、下記一般式 Cn F2n+1OCm H2m+1 (式中、nは3〜7,mは1〜2の整数である)で示さ
れるヒドロフルオロエーテル(例:C4F9OCH3、C4F9OC2H
5 )と水との混合液中で撹拌して該粒状粉末を凝集する
工程、該凝集粉末を整粒する工程及び該整粒粉末を水ま
たは該ヒドロフルオロエーテルと水の混合液から分離・
乾燥する工程からなることからなるポリテトラフルオロ
エチレン造粒粉末の製造方法。
する影響の少ない造粒用媒体液を用いて、粉末成形に適
したポリテトラフルオロエチレンの造粒粉末を製造する
方法の提供。 【解決手段】 平均粒径100μm以下のポリテトラフ
ルオロエチレン粒状粉末を、下記一般式 Cn F2n+1OCm H2m+1 (式中、nは3〜7,mは1〜2の整数である)で示さ
れるヒドロフルオロエーテル(例:C4F9OCH3、C4F9OC2H
5 )と水との混合液中で撹拌して該粒状粉末を凝集する
工程、該凝集粉末を整粒する工程及び該整粒粉末を水ま
たは該ヒドロフルオロエーテルと水の混合液から分離・
乾燥する工程からなることからなるポリテトラフルオロ
エチレン造粒粉末の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリテトラフルオロ
エチレン(以下、PTFEという)粒状粉末の造粒粉末
の製造方法であり、より詳しくは、環境破壊をもたらす
恐れの少ないPTFE造粒粉末の製造方法に関する。
エチレン(以下、PTFEという)粒状粉末の造粒粉末
の製造方法であり、より詳しくは、環境破壊をもたらす
恐れの少ないPTFE造粒粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】PTFEは溶融粘度が高いので、射出成
形や押出成形のような溶融成形法を用いることができ
ず、粉末冶金に類似した方法、すなわち、粉末を金型に
充填して圧縮し、予備成形物を作りこれを焼成して成形
品を製造するという方法で成形される。そのため、PT
FE粒状粉末にはこのような特殊な成形方法に適した粉
体特性が必要となる。
形や押出成形のような溶融成形法を用いることができ
ず、粉末冶金に類似した方法、すなわち、粉末を金型に
充填して圧縮し、予備成形物を作りこれを焼成して成形
品を製造するという方法で成形される。そのため、PT
FE粒状粉末にはこのような特殊な成形方法に適した粉
体特性が必要となる。
【0003】例えば、PTFE粒状粉末にとって、最も
重要な粉末特性は、成形品が高い引張強度や引張伸度を
持つために必要な優れた成形性である。即ち、圧縮によ
り粉末粒子が互いに密着し、次工程の焼成により粒子同
志が融着して、成形品中に気孔を残さないことである。
次に重要な特性は金型への充填性が良いことである。即
ち粉末の流動性が良く、且つ、見掛け密度が高いことで
ある。
重要な粉末特性は、成形品が高い引張強度や引張伸度を
持つために必要な優れた成形性である。即ち、圧縮によ
り粉末粒子が互いに密着し、次工程の焼成により粒子同
志が融着して、成形品中に気孔を残さないことである。
次に重要な特性は金型への充填性が良いことである。即
ち粉末の流動性が良く、且つ、見掛け密度が高いことで
ある。
【0004】前者の特性を満足させるためには、粉末粒
子が細かいことが必要であり、平均粒径が100μm以
下、通常10〜50μmの粉末であることが要求され
る。一方、後者の特性を満足させるためには、粒子が大
きいことが必要であり、通常平均粒径100−1000
μmの粉末であることが要求される。
子が細かいことが必要であり、平均粒径が100μm以
下、通常10〜50μmの粉末であることが要求され
る。一方、後者の特性を満足させるためには、粒子が大
きいことが必要であり、通常平均粒径100−1000
μmの粉末であることが要求される。
【0005】この互いに矛盾した要求特性を満足させる
ために開発された粉末が造粒粉末である。この粉末は懸
濁重合により得られたPTFE粗粒子を、平均粒径が1
00μm以下になるまで粉砕し、ついで、上記微粉砕粉
末を平均粒径100〜1000μmになるように造粒す
ることにより製造される。
ために開発された粉末が造粒粉末である。この粉末は懸
濁重合により得られたPTFE粗粒子を、平均粒径が1
00μm以下になるまで粉砕し、ついで、上記微粉砕粉
末を平均粒径100〜1000μmになるように造粒す
ることにより製造される。
【0006】PTFE微粉砕粉末の造粒には多数の方法
が知られているが、その代表的な方法は水と有機液体と
の混合液体中でPTFE粉末を撹拌し造粒する方法であ
る。
が知られているが、その代表的な方法は水と有機液体と
の混合液体中でPTFE粉末を撹拌し造粒する方法であ
る。
【0007】その造粒工程は三段階からなり、第一段階
はPTFE微粉砕粉末を有機液体と水の混合液中で撹拌
しPTFE粒子を凝集する工程、第二段階は凝集後の崩
れ易い凝集粉末を締め固め、粒子の形状を整えるための
整粒工程、第三段階は整粒された粉末を液体から分離し
乾燥する工程である。
はPTFE微粉砕粉末を有機液体と水の混合液中で撹拌
しPTFE粒子を凝集する工程、第二段階は凝集後の崩
れ易い凝集粉末を締め固め、粒子の形状を整えるための
整粒工程、第三段階は整粒された粉末を液体から分離し
乾燥する工程である。
【0008】整粒工程は一般に造粒工程よりも高い温度
で実施することにより凝集粒子を整粒する方法が用いら
れているが、そのほか撹拌速度を高速から低速に変更す
る方法(特公昭52−21011号)、沸点の異なる二
種の有機液体を用いる方法(特開平6−73189号)
などが知られている。
で実施することにより凝集粒子を整粒する方法が用いら
れているが、そのほか撹拌速度を高速から低速に変更す
る方法(特公昭52−21011号)、沸点の異なる二
種の有機液体を用いる方法(特開平6−73189号)
などが知られている。
【0009】上記凝集及び整粒工程は、いずれも有機液
体の存在下で行われるが、ここで使用される有機液体は
表面張力が低くPTFEを濡らすことが可能であり、且
つ水に不溶であることが必要条件とされ、沸点が30〜
150℃の範囲あることが十分条件とされる。このよう
な有機液体として、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素
類、エーテル類、ハロゲン誘導体、フルオロ誘導体など
が提案されている(特公昭44−22619号)。しか
し、実際に使用されていたものは、防災上の観点から選
択された不燃性の四塩化炭素、トリクロロエチレン、ペ
ルクロロエチレンなどのクロロカーボン(CC)やヒド
ロクロロカーボン(HCC)であった。その後、作業環
境上の観点から毒性のないトリクロロトリフルオロエタ
ンなどのクロロフルオロカーボン(CFC)なども使用
されるようになった。
体の存在下で行われるが、ここで使用される有機液体は
表面張力が低くPTFEを濡らすことが可能であり、且
つ水に不溶であることが必要条件とされ、沸点が30〜
150℃の範囲あることが十分条件とされる。このよう
な有機液体として、脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素
類、エーテル類、ハロゲン誘導体、フルオロ誘導体など
が提案されている(特公昭44−22619号)。しか
し、実際に使用されていたものは、防災上の観点から選
択された不燃性の四塩化炭素、トリクロロエチレン、ペ
ルクロロエチレンなどのクロロカーボン(CC)やヒド
ロクロロカーボン(HCC)であった。その後、作業環
境上の観点から毒性のないトリクロロトリフルオロエタ
ンなどのクロロフルオロカーボン(CFC)なども使用
されるようになった。
【0010】これらのCC,HCC,CFCは流動性の
良いPTFE造粒粉末を得るための有機液体として優れ
たものであるが、近年これらの物質が、オゾン層破壊や
地球温暖化、地下水汚染等の原因物質であると指摘さ
れ、既にCFCは使用されていない。
良いPTFE造粒粉末を得るための有機液体として優れ
たものであるが、近年これらの物質が、オゾン層破壊や
地球温暖化、地下水汚染等の原因物質であると指摘さ
れ、既にCFCは使用されていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記環境問題
に対応するためオゾン破壊係数(ODP)や地球温暖化
係数(GWP)の低いヒドロクロロフルオロカーボン
(HCFC)やヒドロフルオロカーボン(HFC)を有
機液体として使用する方法(特開平4−13729、特
開平7−278314)が提案されているが、HCFC
はODPやGWPがCFCよりも低いとは云えゼロでは
なく、またHFCはODPがゼロではあるが、そのGW
PがHCFCよりも高いという問題があった。
に対応するためオゾン破壊係数(ODP)や地球温暖化
係数(GWP)の低いヒドロクロロフルオロカーボン
(HCFC)やヒドロフルオロカーボン(HFC)を有
機液体として使用する方法(特開平4−13729、特
開平7−278314)が提案されているが、HCFC
はODPやGWPがCFCよりも低いとは云えゼロでは
なく、またHFCはODPがゼロではあるが、そのGW
PがHCFCよりも高いという問題があった。
【0012】このような事情のため、HCFCやHFC
よりも環境にやさしい有機液体を使用し、成形性の優れ
たPTFEの造粒粉末を製造できる方法の開発が望まれ
ている。
よりも環境にやさしい有機液体を使用し、成形性の優れ
たPTFEの造粒粉末を製造できる方法の開発が望まれ
ている。
【0013】本発明者らは上記問題の解決が可能なPT
FE造粒粉末の製造法を探索した結果、特定の炭素原子
数及び水素原子数を有するヒドロフルオロエーテル(以
下HFEという)と水との混合液を用いてPTFE粉末
を造粒することにより、この問題を解決できることを見
出した。
FE造粒粉末の製造法を探索した結果、特定の炭素原子
数及び水素原子数を有するヒドロフルオロエーテル(以
下HFEという)と水との混合液を用いてPTFE粉末
を造粒することにより、この問題を解決できることを見
出した。
【0014】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、平均
粒径100μm以下のポリテトラフルオロエチレン粒状
粉末を、下記一般式 Cn F2n+1OCm H2m+1 (式中、nは3〜7,mは1〜2の整数である)で示さ
れるヒドロフルオロエーテルと水との混合液中で撹拌し
て該粒状粉末を凝集する工程、該凝集粉末を整粒する工
程及び該整粒粉末を水または該ヒドロフルオロエーテル
と水の混合液から分離・乾燥する工程からなることを特
徴とするポリテトラフルオロエチレン造粒粉末の製造方
法である。
粒径100μm以下のポリテトラフルオロエチレン粒状
粉末を、下記一般式 Cn F2n+1OCm H2m+1 (式中、nは3〜7,mは1〜2の整数である)で示さ
れるヒドロフルオロエーテルと水との混合液中で撹拌し
て該粒状粉末を凝集する工程、該凝集粉末を整粒する工
程及び該整粒粉末を水または該ヒドロフルオロエーテル
と水の混合液から分離・乾燥する工程からなることを特
徴とするポリテトラフルオロエチレン造粒粉末の製造方
法である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明に用いるPTFE粉末は、
モールディングパウダー(成形用粉末)またはグラニュ
ラー(粒状粉末)と呼ばれているもので、テトラフルオ
ロエチレン(TFE)を水中で懸濁重合することにより
得られる。かかるPTFEとしてはTFEの単独重合体
の他、少量の変性剤が共重合されてはいるが、上記単独
重合体と同様に溶融加工性を有しない変性PTFEも包
含される。変性剤はTFEと共重合可能な単量体であっ
て、具体的には炭素数3以上のペルフルオロアルケン、
例えばヘキサフルオロプロピレンや、ペルフルオロ(ア
ルキルビニルエーテル)例えばペルフルオロ(エチルビ
ニルエーテル)、ペルフルオロ(プロピルビニルエーテ
ル)等があげられ、また、変性剤の使用量は変性剤の種
類及びその使用目的により、通常、0.001〜2重量
%の範囲から適宜選択される。
モールディングパウダー(成形用粉末)またはグラニュ
ラー(粒状粉末)と呼ばれているもので、テトラフルオ
ロエチレン(TFE)を水中で懸濁重合することにより
得られる。かかるPTFEとしてはTFEの単独重合体
の他、少量の変性剤が共重合されてはいるが、上記単独
重合体と同様に溶融加工性を有しない変性PTFEも包
含される。変性剤はTFEと共重合可能な単量体であっ
て、具体的には炭素数3以上のペルフルオロアルケン、
例えばヘキサフルオロプロピレンや、ペルフルオロ(ア
ルキルビニルエーテル)例えばペルフルオロ(エチルビ
ニルエーテル)、ペルフルオロ(プロピルビニルエーテ
ル)等があげられ、また、変性剤の使用量は変性剤の種
類及びその使用目的により、通常、0.001〜2重量
%の範囲から適宜選択される。
【0016】本発明においては、上記PTFE粒状粉末
の中、平均粒径が100μm以下好ましくは10〜50
μmの微粉砕粉末が造粒粉末の原料として使用される。
平均粒径が100μmを越える粉末から作られた造粒粉
末からは気孔の多い成形品ができるので好ましくない。
の中、平均粒径が100μm以下好ましくは10〜50
μmの微粉砕粉末が造粒粉末の原料として使用される。
平均粒径が100μmを越える粉末から作られた造粒粉
末からは気孔の多い成形品ができるので好ましくない。
【0017】また、上記PTFEの微粉砕粉末に、ガラ
ス繊維、カーボン繊維、ブロンズ、グラファイト、二硫
化モリブデン等の無機粉末や溶融成形可能なフッ素樹脂
や耐熱性樹脂の粉末を配合した混合粉末を造粒粉末の原
料として用いることもできる。
ス繊維、カーボン繊維、ブロンズ、グラファイト、二硫
化モリブデン等の無機粉末や溶融成形可能なフッ素樹脂
や耐熱性樹脂の粉末を配合した混合粉末を造粒粉末の原
料として用いることもできる。
【0018】本発明のPTFEの造粒に用いられる有機
液体は下記一般式 Cn F2n+1OCm H2m+1 (式中、nは3〜7,mは1〜2の整数である)で示さ
れるHFEである。
液体は下記一般式 Cn F2n+1OCm H2m+1 (式中、nは3〜7,mは1〜2の整数である)で示さ
れるHFEである。
【0019】上記の式で示されるHFEは水に不溶であ
り、表面張力が低くPTFEを濡らすことが可能であ
り、且つ、不燃性であり毒性もないことから防災面や作
業環境の保護の面からも優れたPTFEの造粒に好適な
有機液体である。また、従来PTFEの造粒用有機液体
として用いられてきたCC、CFC、HCFCやHFC
と比較すると、下記表1に示すようにHFEは自然環境
保護の面からも、より好ましい性質を有している。
り、表面張力が低くPTFEを濡らすことが可能であ
り、且つ、不燃性であり毒性もないことから防災面や作
業環境の保護の面からも優れたPTFEの造粒に好適な
有機液体である。また、従来PTFEの造粒用有機液体
として用いられてきたCC、CFC、HCFCやHFC
と比較すると、下記表1に示すようにHFEは自然環境
保護の面からも、より好ましい性質を有している。
【0020】上記式において、nが2よりも小さいHF
Eは沸点が低過ぎ、HFEの蒸散ロスが多くなるととも
に、PTFEが凝集しにくくなる傾向があり、またnが
8より大きいHFEは沸点が高くなり過ぎ、HFEを蒸
発除去するためのエネルギー消費が多くなり、また得ら
れた造粒粉末の成形性が悪くなる傾向がある。またmが
3よりも大きいHFEは可燃性であり、防災上の問題が
ある。
Eは沸点が低過ぎ、HFEの蒸散ロスが多くなるととも
に、PTFEが凝集しにくくなる傾向があり、またnが
8より大きいHFEは沸点が高くなり過ぎ、HFEを蒸
発除去するためのエネルギー消費が多くなり、また得ら
れた造粒粉末の成形性が悪くなる傾向がある。またmが
3よりも大きいHFEは可燃性であり、防災上の問題が
ある。
【0021】
【表1】 オゾン破壊係数:大気中に放出された単位重量の当該物
質がオゾン層に与える破壊効果を、CFC−11を1.
0として相対値で表したもの 地球温暖化係数:大気中に放出された単位重量の当該物
質が地球温暖化に与える破壊効果を、CO2 を1.0と
して相対値で表したもの HFE:ヒドロフルオロエーテル CC:クロロカーボン CFC:クロロフルオロカーボン HCFC:ヒドロクロロフルオロカーボン HFC:ヒドロフルオロカーボン
質がオゾン層に与える破壊効果を、CFC−11を1.
0として相対値で表したもの 地球温暖化係数:大気中に放出された単位重量の当該物
質が地球温暖化に与える破壊効果を、CO2 を1.0と
して相対値で表したもの HFE:ヒドロフルオロエーテル CC:クロロカーボン CFC:クロロフルオロカーボン HCFC:ヒドロクロロフルオロカーボン HFC:ヒドロフルオロカーボン
【0022】本発明で用いられる上記式HFEのうち、
例えば下記表2に示した沸点が30〜100℃のHF
E、特にペルフルオロブチルメチルエーテル(PFBM
E)とペルフルオロブチルエチルエーテル(PFBE
E)は凝集工程においては、蒸散ロスが少なく、また整
粒または乾燥工程においてはHFEを蒸発除去するため
のエネルギー消費を節減できるので本発明の目的には好
適なHFEである。
例えば下記表2に示した沸点が30〜100℃のHF
E、特にペルフルオロブチルメチルエーテル(PFBM
E)とペルフルオロブチルエチルエーテル(PFBE
E)は凝集工程においては、蒸散ロスが少なく、また整
粒または乾燥工程においてはHFEを蒸発除去するため
のエネルギー消費を節減できるので本発明の目的には好
適なHFEである。
【0023】
【表2】
【0024】上記のHFEは単独で使用することも、混
合して使用することも可能であり、また必要により他の
有機液体と混合して使用することも可能である。
合して使用することも可能であり、また必要により他の
有機液体と混合して使用することも可能である。
【0025】本発明の造粒方法は三段階からなり、第一
段階はPTFE粉末をHFEと水の混合液中で撹拌し凝
集する凝集工程、第二段階は凝集後の崩れ易い凝集粉末
を締め固め、粒子の形状を整えるための整粒工程、第三
段階は整粒された粉末を液体から分離し乾燥する乾燥工
程である。
段階はPTFE粉末をHFEと水の混合液中で撹拌し凝
集する凝集工程、第二段階は凝集後の崩れ易い凝集粉末
を締め固め、粒子の形状を整えるための整粒工程、第三
段階は整粒された粉末を液体から分離し乾燥する乾燥工
程である。
【0026】第1段階の凝集工程における、PTFE、
有機液体及び水の添加方法としては、PTFEと有機液
体のスラリーに水を加える方法(特公昭44−2261
9)、有機液体と水の乳化液中にPTFEを加える方法
(特公昭47−1549)、PTFEの水分散液中に有
機液体を加える方法(特公昭49−17855)などが
知られており、有機液体としてHFEを用いる本発明の
方法においても、これらのいずれの方法、あるいは上記
の三成分を同時に添加する方法のどの方法を採用しても
よく、添加順序によるPTFE造粒粉末に対する実質的
な差異はみられない。
有機液体及び水の添加方法としては、PTFEと有機液
体のスラリーに水を加える方法(特公昭44−2261
9)、有機液体と水の乳化液中にPTFEを加える方法
(特公昭47−1549)、PTFEの水分散液中に有
機液体を加える方法(特公昭49−17855)などが
知られており、有機液体としてHFEを用いる本発明の
方法においても、これらのいずれの方法、あるいは上記
の三成分を同時に添加する方法のどの方法を採用しても
よく、添加順序によるPTFE造粒粉末に対する実質的
な差異はみられない。
【0027】凝集工程はPTFE微粉砕粉末粒子を平均
粒径100〜1000μm、好ましくは300〜700
μmの二次粒子に凝集する工程である。凝集温度はPT
FE微粉砕粉末粒子が凝集し、かつ硬くなり過ぎない温
度、すなわち、PTFEのガラス転移点(30℃)以上
で、且つ、水及びHFEの沸点未満であり、攪拌速度は
上記平均粒径の凝集粒子になる速度、すなわちPTFE
粉末粒子が攪拌により衝突してHFEのバインダー作用
で凝集するとともに、衝突により 巨大化した凝集物が
攪拌に伴う剪断作用により再分散して上記平均粒径のP
TFE凝集粒子になる速度であり、このため凝集工程に
おけるPTFE/HFE/水の混合比はPTFEがHF
Eに十分に濡れ、且つ、上記凝集粒子が水中に分散でき
る割合、例えば、1kg/0.2〜2L/2〜10Lの
範囲の割合とするのがよい。
粒径100〜1000μm、好ましくは300〜700
μmの二次粒子に凝集する工程である。凝集温度はPT
FE微粉砕粉末粒子が凝集し、かつ硬くなり過ぎない温
度、すなわち、PTFEのガラス転移点(30℃)以上
で、且つ、水及びHFEの沸点未満であり、攪拌速度は
上記平均粒径の凝集粒子になる速度、すなわちPTFE
粉末粒子が攪拌により衝突してHFEのバインダー作用
で凝集するとともに、衝突により 巨大化した凝集物が
攪拌に伴う剪断作用により再分散して上記平均粒径のP
TFE凝集粒子になる速度であり、このため凝集工程に
おけるPTFE/HFE/水の混合比はPTFEがHF
Eに十分に濡れ、且つ、上記凝集粒子が水中に分散でき
る割合、例えば、1kg/0.2〜2L/2〜10Lの
範囲の割合とするのがよい。
【0028】第二段階の整粒工程は、凝集粒子の形状を
球形に整えるとともに、凝集後の崩れやすい粒子を締め
固める工程であり、具体的には、凝集工程終了後に凝集
粉末が再分散しない速度まで攪拌速度を落とし、水中に
分散している残余のPTFE微粉砕粉末粒子を捕捉・凝
集しながら凝集粒子を締め固めその形状を球形に整える
方法である。
球形に整えるとともに、凝集後の崩れやすい粒子を締め
固める工程であり、具体的には、凝集工程終了後に凝集
粉末が再分散しない速度まで攪拌速度を落とし、水中に
分散している残余のPTFE微粉砕粉末粒子を捕捉・凝
集しながら凝集粒子を締め固めその形状を球形に整える
方法である。
【0029】凝集粒子は整粒温度が高い程硬く締め固め
られるため、粉末流動性のよい造粒粉末を所望するとき
は、整粒温度をHFEの沸点以上に昇温して、HFEを
蒸発・除去しながら整粒する。一方成形性のよい造粒粉
末を所望するときは、HFEの沸点未満の温度でPTF
Eが濡れている状態を保ち整粒する。すなわち整粒温度
は、所望の粉末特性に応じて30〜150℃の温度範囲
から適宜選択することができ、特に限定されない。
られるため、粉末流動性のよい造粒粉末を所望するとき
は、整粒温度をHFEの沸点以上に昇温して、HFEを
蒸発・除去しながら整粒する。一方成形性のよい造粒粉
末を所望するときは、HFEの沸点未満の温度でPTF
Eが濡れている状態を保ち整粒する。すなわち整粒温度
は、所望の粉末特性に応じて30〜150℃の温度範囲
から適宜選択することができ、特に限定されない。
【0030】凝集槽及び整粒槽には撹拌機、邪魔板等を
そなえた撹拌槽が用いられる。同槽は解放型でも密閉型
でも良いが、HFEのロスを低減するために、凝縮機ま
たは吸着装置を付設した密閉型を用いることが好まし
い。また、凝集槽と整粒槽は共用して用いることも別の
槽を用いることもできるが、共用するときは、変速可能
な撹拌機を使用することが望ましい。
そなえた撹拌槽が用いられる。同槽は解放型でも密閉型
でも良いが、HFEのロスを低減するために、凝縮機ま
たは吸着装置を付設した密閉型を用いることが好まし
い。また、凝集槽と整粒槽は共用して用いることも別の
槽を用いることもできるが、共用するときは、変速可能
な撹拌機を使用することが望ましい。
【0031】第三段階の乾燥工程はHFEの沸点まで昇
温して、HFEを蒸発・除去して整粒を行った場合には
水を、HFEの沸点未満の温度で整粒を行った場合には
水とHFEの混合液をスクリーン等を通してPTFE整
粒粉末から分離し、ついで常圧又は減圧下で加熱して該
粉末に同伴した水または該混合液を蒸発・除去して乾燥
する工程である。
温して、HFEを蒸発・除去して整粒を行った場合には
水を、HFEの沸点未満の温度で整粒を行った場合には
水とHFEの混合液をスクリーン等を通してPTFE整
粒粉末から分離し、ついで常圧又は減圧下で加熱して該
粉末に同伴した水または該混合液を蒸発・除去して乾燥
する工程である。
【0032】水分を含むPTFEを乾燥するための加熱
方法は、熱風乾燥のような間接加熱方式が一般的であ
り、通常150〜200℃の熱風により数時間から十数
時間かけてPTFE造粒粉末を乾燥する。
方法は、熱風乾燥のような間接加熱方式が一般的であ
り、通常150〜200℃の熱風により数時間から十数
時間かけてPTFE造粒粉末を乾燥する。
【0033】本発明の乾燥工程においては、上記のごと
き熱風加熱方法を採用することも可能であるが、HFE
はHCFCやHFCに比べて、マイクロ波により容易に
自己発熱するため、マイクロ波により水及びHFEを自
己発熱させ、蒸発除去する方式でPTFE造粒粉末を乾
燥する方法が、乾燥時間の短縮、熱効率の向上及び、H
FEの回収効率を向上させ、大気への拡散を防止する面
から好ましい。
き熱風加熱方法を採用することも可能であるが、HFE
はHCFCやHFCに比べて、マイクロ波により容易に
自己発熱するため、マイクロ波により水及びHFEを自
己発熱させ、蒸発除去する方式でPTFE造粒粉末を乾
燥する方法が、乾燥時間の短縮、熱効率の向上及び、H
FEの回収効率を向上させ、大気への拡散を防止する面
から好ましい。
【0034】本発明において使用されるマイクロ波は周
波数300〜30, 000MHz、特に1,000〜1
0, 000MHzの周波数を使用することが好ましい。
マイクロ波による乾燥は熱風乾燥に比べて、乾燥炉内の
温度および被乾燥物(PTFE粉末)の温度が比較的低
温に保たれているため、蒸気が再凝縮しないように、蒸
気の排出口を設け、ファンまたは真空ポンプにより蒸気
を外部に排出するようにすることが好ましい。また発生
した蒸気のキャリアーとして乾燥空気、特に高温の乾燥
空気を用いることにより、マイクロ波エネルギーの節減
を図ることができる。
波数300〜30, 000MHz、特に1,000〜1
0, 000MHzの周波数を使用することが好ましい。
マイクロ波による乾燥は熱風乾燥に比べて、乾燥炉内の
温度および被乾燥物(PTFE粉末)の温度が比較的低
温に保たれているため、蒸気が再凝縮しないように、蒸
気の排出口を設け、ファンまたは真空ポンプにより蒸気
を外部に排出するようにすることが好ましい。また発生
した蒸気のキャリアーとして乾燥空気、特に高温の乾燥
空気を用いることにより、マイクロ波エネルギーの節減
を図ることができる。
【0035】乾燥工程におけるHFEの回収は、水とH
FEが容易に二層分離する性質を利用して、スクリーン
などでPTFE整粒粉末から分離した水とHFEの混合
液を静置し、下層からHFEを抜き出すことにより行わ
れる。
FEが容易に二層分離する性質を利用して、スクリーン
などでPTFE整粒粉末から分離した水とHFEの混合
液を静置し、下層からHFEを抜き出すことにより行わ
れる。
【0036】一方、PTFE整粒粉末に水とともに同伴
された少量のHFEは乾燥のための過熱により水ととも
に蒸発するので、この蒸気を凝縮・液化するか、または
活性炭などで吸着して回収される。
された少量のHFEは乾燥のための過熱により水ととも
に蒸発するので、この蒸気を凝縮・液化するか、または
活性炭などで吸着して回収される。
【0037】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお実施例で得られたPTFE造粒粉末の物性測定
方法及び成形品の成形方法、物性測定法は下記のとおり
である。
る。なお実施例で得られたPTFE造粒粉末の物性測定
方法及び成形品の成形方法、物性測定法は下記のとおり
である。
【0038】1.造粒粉末の物性測定法 (1)粒径及び粒径分布 (1-1) 平均粒径 上から順に、20、28、35、48、70、200メ
ッシュの標準フルイを重ねて用い、各フルイ上に残る粉
末の重量を求め、この各重量に基づいて対数確率紙上で
の50%粒径を平均粒径とした。
ッシュの標準フルイを重ねて用い、各フルイ上に残る粉
末の重量を求め、この各重量に基づいて対数確率紙上で
の50%粒径を平均粒径とした。
【0039】(1-2) d16/d84 上記平均粒径測定データより、16重量%の粒径と84
重量%の粒径の比率、d16/d84の値を求め、これを粒
度分布の尺度とした。この値が小さいほど粒度分布が狭
いので成形用粉末として好ましい。
重量%の粒径の比率、d16/d84の値を求め、これを粒
度分布の尺度とした。この値が小さいほど粒度分布が狭
いので成形用粉末として好ましい。
【0040】(1-3) 70 Mesh Pass% 70 Mesh Pass%の値を測定し、微粉の割合の尺度とし
た。この値が大きいほど造粒中に微粉が多いので成形用
粉末として好ましくない。
た。この値が大きいほど造粒中に微粉が多いので成形用
粉末として好ましくない。
【0041】(2)見掛け比重 内容積250ccの円筒容器にダンパーより落として平
板で擦り落とした試料の重さ(g)を4倍した値を見掛
け比重とした。
板で擦り落とした試料の重さ(g)を4倍した値を見掛
け比重とした。
【0042】(3)安息角 試料粉末をガラス製ロートより落下させ、下部に設けた
ステンレス製円盤の上に堆積させる。この堆積した粉末
の稜線の水平線に対する角度を測定する。
ステンレス製円盤の上に堆積させる。この堆積した粉末
の稜線の水平線に対する角度を測定する。
【0043】2.成形方法 ASTM D−1457に準じてPTFE造粒粉末1
4.5gを内径76.2mmの円筒金型に入れ、350
kg/cm2 の圧力でプレスし、焼成炉において昇温
し、380℃にて30分間焼成を行ない、厚さ1.7m
mの円板を得た。
4.5gを内径76.2mmの円筒金型に入れ、350
kg/cm2 の圧力でプレスし、焼成炉において昇温
し、380℃にて30分間焼成を行ない、厚さ1.7m
mの円板を得た。
【0044】3.成形品の物性(引張強度および引張伸
度) 上記条件で成形した厚さ1.7mmの円板を用い、AS
TM D−688に準じて引張試験を行い、引張強度
(Kg/cm)および引張伸度(%)を測定した。
度) 上記条件で成形した厚さ1.7mmの円板を用い、AS
TM D−688に準じて引張試験を行い、引張強度
(Kg/cm)および引張伸度(%)を測定した。
【0045】[実施例1]内容積50リットルの撹拌機
付き密閉容器に、懸濁重合から得られ粉砕された平均粒
径35μmのPTFE粉末を5kg充填し、ペルフルオ
ロブチルメチルエーテル(PFBME)を1.8リット
ル加えた後、水20リットルを加え、35℃に保ち回転
数1000rpm(周速度約10m/秒)で7分間撹拌
して、PTFEを凝集させたのち、回転数を380rp
mに落としさらに10分間撹拌しPTFE粉末を整粒し
た。整粒されたPTFE造粒粉末を下記2種類の乾燥法
により乾燥し、得られた造粒乾燥粉末及び成形品の物性
を測定した。
付き密閉容器に、懸濁重合から得られ粉砕された平均粒
径35μmのPTFE粉末を5kg充填し、ペルフルオ
ロブチルメチルエーテル(PFBME)を1.8リット
ル加えた後、水20リットルを加え、35℃に保ち回転
数1000rpm(周速度約10m/秒)で7分間撹拌
して、PTFEを凝集させたのち、回転数を380rp
mに落としさらに10分間撹拌しPTFE粉末を整粒し
た。整粒されたPTFE造粒粉末を下記2種類の乾燥法
により乾燥し、得られた造粒乾燥粉末及び成形品の物性
を測定した。
【0046】(乾燥法1) 上記の整粒されたPTFE
造粒粉末を100メッシュのスクリーンを使用してPF
BMEと水との混合液から分離し、オーブンにて170
℃で7時間乾燥した。得られた造粒粉末の平均粒径、見
掛け比重及び粉末流動性(安息角)を測定した。また造
粒粉末から前記成形方法により圧縮成形し、得られた成
形品の引張強度、伸度を測定した。結果を表3に示す。
造粒粉末を100メッシュのスクリーンを使用してPF
BMEと水との混合液から分離し、オーブンにて170
℃で7時間乾燥した。得られた造粒粉末の平均粒径、見
掛け比重及び粉末流動性(安息角)を測定した。また造
粒粉末から前記成形方法により圧縮成形し、得られた成
形品の引張強度、伸度を測定した。結果を表3に示す。
【0047】(乾燥法2) 前記乾燥法1においてPF
BMEと水との混合液から分離されたPTFE粉末50
gを直径9cm,深さ2cmのガラス製ペトリ皿にと
り、電子レンジ(松下住設機器社製、機種ナショナルオ
ーブン電子レンジNE−AC60)のターンテーブルの
中心に置き、レンジ強にセットして、周波数2450M
Hzのマイクロ波により20分間乾燥した。得られた造
粒粉末から前記と同じ成形方法により圧縮成形し、得ら
れた成形品の引張強度、伸度を測定した。結果を表3に
示す。
BMEと水との混合液から分離されたPTFE粉末50
gを直径9cm,深さ2cmのガラス製ペトリ皿にと
り、電子レンジ(松下住設機器社製、機種ナショナルオ
ーブン電子レンジNE−AC60)のターンテーブルの
中心に置き、レンジ強にセットして、周波数2450M
Hzのマイクロ波により20分間乾燥した。得られた造
粒粉末から前記と同じ成形方法により圧縮成形し、得ら
れた成形品の引張強度、伸度を測定した。結果を表3に
示す。
【0048】[実施例2]内容積50リットルの撹拌機
付き密閉容器に、平均粒径35μmのPTFE粉末5k
g、ペルフルオロブチルエチルエーテル(PFBEE)
1.8リットル及び水20リットルを加え、回転数10
00rpm、温度35℃で7分間撹拌してPTFEを凝
集させたのち、回転数を380rpmに落とし2℃/分
の割合で78℃まで昇温し、PFBEEを蒸発・除去し
ながら25分間攪拌して凝集粒子を整粒した。整粒され
た粒子を100メッシュのスクリーンにより水から分離
し実施例1と同様にオーブンと電子レンジの2種類の乾
燥法により乾燥して造粒粉末を得た。造粒粉末の物性及
び成形品の物性を表3に示す。
付き密閉容器に、平均粒径35μmのPTFE粉末5k
g、ペルフルオロブチルエチルエーテル(PFBEE)
1.8リットル及び水20リットルを加え、回転数10
00rpm、温度35℃で7分間撹拌してPTFEを凝
集させたのち、回転数を380rpmに落とし2℃/分
の割合で78℃まで昇温し、PFBEEを蒸発・除去し
ながら25分間攪拌して凝集粒子を整粒した。整粒され
た粒子を100メッシュのスクリーンにより水から分離
し実施例1と同様にオーブンと電子レンジの2種類の乾
燥法により乾燥して造粒粉末を得た。造粒粉末の物性及
び成形品の物性を表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】
【発明の効果】本発明のポリテトラフルオロエチレン造
粒粉末の製造方法により、自動成形機での成形に適した
粉末流動性に優れ、比較的柔らかいため、表面平滑な成
形品を得ることができるPTFE造粒粉末が得られる。
また本発明で用いる造粒媒体液は、オゾン層破壊係数や
地球温暖化係数が小さいので、環境破壊に対する影響が
少ない。
粒粉末の製造方法により、自動成形機での成形に適した
粉末流動性に優れ、比較的柔らかいため、表面平滑な成
形品を得ることができるPTFE造粒粉末が得られる。
また本発明で用いる造粒媒体液は、オゾン層破壊係数や
地球温暖化係数が小さいので、環境破壊に対する影響が
少ない。
Claims (5)
- 【請求項1】 平均粒径100μm以下のポリテトラフ
ルオロエチレン粒状粉末を、下記一般式 Cn F2n+1OCm H2m+1 (式中、nは3〜7,mは1〜2の整数である)で示さ
れるヒドロフルオロエーテルと水との混合液中で撹拌し
て該粒状粉末を凝集する工程、該凝集粉末を整粒する工
程及び該整粒粉末を水または該ヒドロフルオロエーテル
と水の混合液から分離・乾燥する工程からなることを特
徴とするポリテトラフルオロエチレン造粒粉末の製造方
法。 - 【請求項2】 凝集工程終了後に凝集粉末が再分散しな
い撹拌速度で攪拌することにより整粒を行うことを特徴
とする請求項1記載のポリテトラフルオロエチレン造粒
粉末の製造方法。 - 【請求項3】 凝集工程終了後に該ヒドロフルオロエー
テルの沸点以上に加熱して、該ヒドロフルオロエーテル
を蒸発・除去しながら整粒を行うことを特徴とする請求
項1または2に記載のポリテトラフルオロエチレン造粒
粉末の製造方法。 - 【請求項4】 該整粒粉末に同伴した水または水と該ヒ
ドロフルオロエーテルとの混合液をマイクロ波により加
熱・蒸発させ、該粉末を乾燥することを特徴とする請求
項1〜3のいずれかに記載のポリテトラフルオロエチレ
ン造粒粉末の製造方法。 - 【請求項5】 ヒドロフルオロエーテルがペルフルオロ
ブチルメチルエーテルまたはペルフルオロブチルエチル
エーテルであることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
かに記載のポリテトラフルオロエチレン造粒粉末の製造
方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4148198A JPH11236454A (ja) | 1998-02-24 | 1998-02-24 | ポリテトラフルオロエチレン造粒粉末の製造方法 |
EP99301333A EP0937738A3 (en) | 1998-02-24 | 1999-02-24 | Method for producing a polytetrafluoroethylene granulated powder |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4148198A JPH11236454A (ja) | 1998-02-24 | 1998-02-24 | ポリテトラフルオロエチレン造粒粉末の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11236454A true JPH11236454A (ja) | 1999-08-31 |
Family
ID=12609550
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4148198A Pending JPH11236454A (ja) | 1998-02-24 | 1998-02-24 | ポリテトラフルオロエチレン造粒粉末の製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0937738A3 (ja) |
JP (1) | JPH11236454A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007119769A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-05-17 | Du Pont Mitsui Fluorochem Co Ltd | 樹脂複合体組成物およびその製造方法 |
JP2011105873A (ja) * | 2009-11-19 | 2011-06-02 | Asahi Glass Co Ltd | ポリテトラフルオロエチレン造粒粉末の製造方法 |
WO2013012036A1 (ja) * | 2011-07-19 | 2013-01-24 | 旭硝子株式会社 | エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体の粉体の製造方法 |
WO2014115679A1 (ja) * | 2013-01-23 | 2014-07-31 | ダイキン工業株式会社 | 含フッ素エーテルの回収方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3666210B2 (ja) * | 1997-07-24 | 2005-06-29 | 旭硝子株式会社 | ポリテトラフルオロエチレン造粒粉末の製造法 |
JP2010501673A (ja) * | 2006-08-24 | 2010-01-21 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | フルオロポリマーの製造方法 |
CN111234269B (zh) * | 2020-03-18 | 2022-05-06 | 山东东岳高分子材料有限公司 | 一种填充聚四氟乙烯分散树脂的制备方法 |
CN111320716A (zh) * | 2020-03-30 | 2020-06-23 | 聊城氟尔新材料科技有限公司 | 用于聚四氟乙烯聚合反应的自动化控制系统及控制方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB1100388A (en) * | 1964-05-18 | 1968-01-24 | Daikin Ind Ltd | Polytetrafluoroethylene powder and method of preparation thereof |
US3527857A (en) * | 1965-10-26 | 1970-09-08 | Hoechst Ag | Process for preparing polytetrafluoroethylene-containing powder |
JP3000609B2 (ja) * | 1990-03-08 | 2000-01-17 | ダイキン工業株式会社 | ポリテトラフルオロエチレン粒状粉末の製法 |
EP0455210B1 (en) * | 1990-05-01 | 1995-08-02 | Daikin Industries, Limited | Process for preparing polytetrafluoroethylene granular powder |
JP3500655B2 (ja) * | 1993-04-26 | 2004-02-23 | 旭硝子株式会社 | 含フッ素重合体の造粒方法 |
JP3666210B2 (ja) * | 1997-07-24 | 2005-06-29 | 旭硝子株式会社 | ポリテトラフルオロエチレン造粒粉末の製造法 |
-
1998
- 1998-02-24 JP JP4148198A patent/JPH11236454A/ja active Pending
-
1999
- 1999-02-24 EP EP99301333A patent/EP0937738A3/en not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007119769A (ja) * | 2005-09-30 | 2007-05-17 | Du Pont Mitsui Fluorochem Co Ltd | 樹脂複合体組成物およびその製造方法 |
JP2011105873A (ja) * | 2009-11-19 | 2011-06-02 | Asahi Glass Co Ltd | ポリテトラフルオロエチレン造粒粉末の製造方法 |
WO2013012036A1 (ja) * | 2011-07-19 | 2013-01-24 | 旭硝子株式会社 | エチレン-テトラフルオロエチレン共重合体の粉体の製造方法 |
JPWO2013012036A1 (ja) * | 2011-07-19 | 2015-02-23 | 旭硝子株式会社 | エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体の粉体の製造方法 |
US9328178B2 (en) | 2011-07-19 | 2016-05-03 | Asahi Glass Company, Limited | Method for producing ethylene-tetrafluoroethylene copolymer powder |
WO2014115679A1 (ja) * | 2013-01-23 | 2014-07-31 | ダイキン工業株式会社 | 含フッ素エーテルの回収方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0937738A3 (en) | 2000-01-26 |
EP0937738A2 (en) | 1999-08-25 |
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