JP3718955B2 - フィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末およびその製法 - Google Patents

フィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末およびその製法 Download PDF

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    • C08J2327/02Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C08J2327/12Characterised by the use of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment containing fluorine atoms
    • C08J2327/18Homopolymers or copolymers of tetrafluoroethylene

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末およびその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フィラーとポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粉末との混合物を水中で撹拌して造粒することによりフィラー入りPTFE粒状粉末をうる製法としては、たとえば特公昭43−8611号、特公昭44−22619号、特公昭48−37576号、特公昭49−17855号、特公昭56−8044号、特公昭57−18730号各公報などにおいて提案されている。
【0003】
しかし、前記各公報記載の製法では、小粒径でかつ粒度分布がシャープなフィラー入りPTFE粒状粉末はえられていなかった。
【0004】
そのために、たとえば輪ゴム状のシールリングのような小物や薄肉の成形体、また表面粗度の小さい成形品をえようとすると、フィラー入りPTFE粒状粉末をふるいにかけて小粒径のものだけを取り出して成形するか、またはえられた成形体を切削加工するといった繁雑で不経済な方法を用いなければならないという問題があった。
【0005】
また、フィラー入りPTFE粒状粉末を単に粉砕するだけでは、優れた粉末流動性を有する粒状粉末はえられない。
【0006】
また、特公昭60−21694号公報では、水不溶性有機液体とアニオン性界面活性剤との共存下にPTFE粉末と予めアミノシラン化合物によって表面処理したフィラーとを水中で撹拌して造粒することによりフィラー入りPTFE粒状粉末をうる製法が提案されているが、フィラー入りPTFE粒状粉末の見かけ密度やフィラー入りPTFE粒状粉末からえられる成形品の引張強度などの点で充分に満足できるものではない。
【0007】
さらに、前記のような製法では、工程が長く、フィラーとPTFE粉末とを予め混合するというような繁雑な工程が必要であり、コストが高いなどの問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
前記したような問題を鋭意検討した結果、PTFE粉末とフィラーとを界面活性剤の存在下に水中でスラリー状態で混合し、さらに水と液−液界面を形成する有機液体の存在下で撹拌して造粒することにより、前記したような問題を解決できることを見出だした。
【0009】
本発明者らは、かかる造粒法(以下、「スラリー造粒法」ともいう)において、より一層粉体特性や物性に優れた粒状粉末をうるべくさらに研究を重ねたところ、界面活性剤として特定のノニオン性界面活性剤を用いるときは、粉末自体の帯電量が小さくかつ白色度(Z値)の高い成形物を与えることができることを見出した。
【0010】
すなわち、本発明の目的は、加工性に優れたフィラー入りPTFE粒状粉末およびその製法を提供することにある。とくに見かけ密度が大きく、平均粒径が小さくてかつ粒度分布がシャープであり、帯電量が小さく、粉末流動性などの粉末物性に優れ、白色度や伸びなどの成形品物性に優れた成形品を与えるフィラー入りPTFE粒状粉末およびその製法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、懸濁重合法でえられるポリテトラフルオロエチレン粉末とフィラーとを水中で撹拌して造粒するに際し、該粉末とフィラーとを予め混合することなく別々に水中に投入し、炭素数3〜4のポリ(オキシアルキレン)単位からなる疎水性セグメントとポリ(オキシエチレン)単位からなる親水性セグメントを有するノニオン性界面活性剤の存在下で撹拌して混合しスラリー状態にしたのち、さらに水と液−液界面を形成する有機液体の存在下で撹拌して造粒することを特徴とするフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末の製法に関する。
【0012】
また本発明は、懸濁重合法でえられるポリテトラフルオロエチレン粉末とフィラーとを水中で撹拌して造粒するに際し、該粉末を水中に投入し、炭素数3〜4のポリ(オキシアルキレン)単位からなる疎水性セグメントとポリ(オキシエチレン)単位からなる親水性セグメントを有するノニオン性界面活性剤の存在下で撹拌してスラリー状態にし、該スラリーにフィラーを添加して混合したのち、さらに水と液−液界面を形成する有機液体の存在下で撹拌して造粒することを特徴とするフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末の製法に関する。
【0013】
また本発明は、懸濁重合法でえられるポリテトラフルオロエチレン粉末とフィラーとを水中で撹拌して造粒するに際し、重合後のポリテトラフルオロエチレン含水粉末を乾燥工程をへることなく湿式粉砕して水中に投入し、炭素数3〜4のポリ(オキシアルキレン)単位からなる疎水性セグメントとポリ(オキシエチレン)単位からなる親水性セグメントを有するノニオン性界面活性剤の存在下で撹拌してスラリー状態にし、該スラリーにフィラーを添加して混合したのち、さらに水と液−液界面を形成する有機液体の存在下で撹拌して造粒することを特徴とするフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末の製法に関する。
【0014】
本発明はまた、前記各製法において、撹拌造粒に際し、該撹拌のための手段を加えて、造粒でえられる粒状粉末を解砕する手段を用い、撹拌と解砕を併用して造粒を行なうフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末の製法に関する。
【0015】
さらに本発明は、前記いずれかの製法によりえられるフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末の見かけ密度が0.7g/cm3以上であり、該粒状粉末の流動度(後に定義する)が6回以上でかつ帯電量が50V以下、または見かけ密度が0.7g/cm3以上0.9g/cm3未満のばあいは安息角が40度以下、0.9g/cm3以上1.0g/cm3未満のばあいは安息角が38度以下、1.0g/cm3以上のばあいは安息角が36度以下でかつ平均粒径が500μm以下および帯電量が50以下であることを特徴とするフィラー入りPTFE粒状粉末に関する。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の製法は、PTFE粉末(以下、とくにことわりのない限りPTFE含水粉末を含む)とフィラーとを炭素数3〜4のポリ(オキシアルキレン)単位からなる疎水性セグメントとポリ(オキシエチレン)単位からなる親水性セグメントを有するノニオン性界面活性剤(以下、「特定のノニオン性界面活性剤」ということもある)の存在下に水中で撹拌してスラリー状態で混合することに最大の特徴があり、たとえば従来のように予めPTFE粉末とフィラーとを混合するというような繁雑な工程を必要としない。
【0017】
すなわち、本発明の製法は、
(1)懸濁重合法でえられるポリテトラフルオロエチレン粉末とフィラーとを水中で撹拌して造粒するに際し、該粉末とフィラーとを予め混合することなく別々に水中に投入し、特定のノニオン性界面活性剤の存在下で撹拌して混合しスラリー状態にしたのち、さらに水と液−液界面を形成する有機液体の存在下で撹拌して造粒することを特徴とするフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末の製法(以下、「製法(1)」ともいう)、
(2)懸濁重合法でえられるポリテトラフルオロエチレン粉末とフィラーとを水中で撹拌して造粒するに際し、該粉末を水中に投入し、特定のノニオン性界面活性剤の存在下で撹拌してスラリー状態にし、該スラリーにフィラーを添加して混合したのち、さらに水と液−液界面を形成する有機液体の存在下で撹拌して造粒することを特徴とするフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末の製法(以下、「製法(2)」ともいう)および
(3)懸濁重合法でえられるポリテトラフルオロエチレン粉末とフィラーとを水中で撹拌して造粒するに際し、該粉末としてのポリテトラフルオロエチレン含水粉末を乾燥工程をへることなく湿式粉砕して水中に投入し、特定のノニオン性界面活性剤の存在下で撹拌してスラリー状態にし、該スラリーにフィラーを添加して混合したのち、さらに水と液−液界面を形成する有機液体の存在下で撹拌して造粒することを特徴とするフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末の製法(以下、「製法(3)」ともいう)である。
【0018】
前記製法(1)において、PTFE粉末とフィラーとは予め混合しておく必要がなく、水中への投入方法としては、たとえばPTFE粉末を先に投入するか、フィラーを先に投入するか、同時に投入する方法などがあげられる。
【0019】
製法(1)においては、PTFE粉末とフィラーとを水中に投入し、特定のノニオン性界面活性剤を添加したのち撹拌することによりPTFE粉末とフィラーは、水に濡れ、撹拌を続けることにより、PTFE粉末、フィラー、水の均一な混合物の状態、すなわちスラリー状態となる。このものは、通常、粘度10〜1000cpsの粘稠物である。
【0020】
スラリー状態になったのち、水と液−液界面を形成する有機液体を添加して撹拌することにより、該液体の液滴中において造粒が始まるが、すでに存在している特定のノニオン性界面活性剤のはたらきにより、該液滴はより小さくかつより球形に近い状態を保持しうる。
【0021】
前記製法(2)において、PTFE粉末を水中に投入してから、特定のノニオン性界面活性剤を投入することにより、PTFE粉末は水に濡れ、撹拌することにより水との均一な混合物となる。このようなスラリー状態になったのち、さらにフィラーを投入し撹拌することにより、PTFE粉末、フィラー、水の均一な混合物(粘度10〜1000cpsの粘稠物)がえられる。
【0022】
フィラーを添加したのちは、製法(1)と同様にしてスラリー造粒を行えばよい。
【0023】
前記製法(3)において、後記するようにPTFE含水粉末を乾燥工程をへることなく湿式粉砕し、水中に投入し、特定のノニオン性界面活性剤を加え撹拌を始めると、前記スラリー状態になり、前記製法(2)と同様にしてフィラーを添加することにより、PTFE粉末とフィラーとが均一に混合される。
【0024】
フィラーを添加したのちは、製法(1)と同様にしてスラリー造粒を行えばよい。
【0025】
なお、本発明の製法においては、あらかじめ特定のノニオン性界面活性剤を水に投入しておいてもよい。
【0026】
本発明において用いるPTFE粉末は、通常の懸濁重合法によりえられ、たとえばテトラフルオロエチレン(TFE)の単独重合体、TFEとの共重合が可能な単量体とTFEとの共重合体などからなる粉末が好ましく、その粉砕後の平均粒径は200μm以下であり、50μm以下であることが好ましいが、その下限は粉砕装置や粉砕技術によって決まり、乾燥後の含水率が0.1重量%以下、好ましくは0.02重量%以下である粉末があげられる。
【0027】
前記粉砕に用いる粉砕機は、たとえばハンマー・ミル、羽根つきの回転子をもった粉砕機、気流エネルギー型粉砕機、衝撃粉砕機などの粉砕機があげられる。
【0028】
また本発明においては、PTFE粉末としてPTFE含水粉末を用いることができ、たとえば前記PTFE粉末と同様の懸濁重合法によりえられ、重合系から取り出された平均粒径2〜3mmのPTFE粗粒子を、たとえばパイプラインホモミキサーを用いて粗粉砕し、平均粒径200〜1000μm、含水率5〜30重量%のPTFE含水粉末があげられる。つぎに、このPTFE含水粉末を後記する自由粉砕機に投入し、孔径0.1〜0.3mmの多数の孔を設けたスクリーンを分級用の多孔板とし、動力2.2kW、処理量1.0〜100kg/hrの条件で湿式粉砕を行ない、平均粒径20〜100μm、含水率5〜30重量%の粉末がえられ、このような含水粉末を用いるばあいは、前記PTFE粉末をうるための乾燥工程が不要となる。
【0029】
前記TFEと共重合が可能な単量体としては、たとえば式(I):
CF2=CF−OR (I)
[式中、Rは炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基、炭素数4〜9のパーフルオロ(アルコキシアルキル)基、式(II):
【0030】
【化1】
Figure 0003718955
(式中、mは0または1〜4の整数である)で示される有機基または式(III):
【0031】
【化2】
Figure 0003718955
(式中、nは1〜4の整数である)で示される有機基を表わす]で示されるパーフルオロビニルエーテルなどがあげられる。
【0032】
前記パーフルオロアルキル基の炭素数は1〜10、好ましくは1〜5であり、炭素数をこの範囲内の数とすることにより溶融成形不可という性質を保持したまま、耐クリープ性に優れているという効果がえられる。
【0033】
前記パーフルオロアルキル基としては、たとえばパーフルオロメチル、パーフルオロエチル、パーフルオロプロピル、パーフルオロブチル、パーフルオロペンチル、パーフルオロヘキシルなどがあげられるが、耐クリープ性およびモノマーコストの点からパーフルオロプロピルが好ましい。
【0034】
前記TFEと共重合が可能な単量体の重合割合を1.0〜0.001モル%の範囲内の割合とすることにより耐クリープ性に優れているという効果がえられる。
【0035】
前記PTFE粉末またはPTFE含水粉末の粒子の平均粒径を前記範囲内の粒径とすることにより、造粒してえられる粒状粉末の取扱い性すなわち粉末流動性および見かけ密度に優れ、しかもえられる成形品物性に優れているという効果がえられる。
【0036】
本発明において用いるフィラーのうち、親水性フィラーのばあい、フィラーが親水性のため水相に移行しやすく、PTFE粉末と均一に混合しにくい、すなわち使用したフィラーの全部がPTFE粉末と混合した粒状粉末がえられず、その一部は処理水中に残留するという難点がある。この現象はフィラーの分離とよばれる。
【0037】
この問題に対処し、親水性フィラーをあらかじめ疎水化表面処理して、その表面活性を低下させてPTFE粉末の粒子の表面活性に近づけておいてから水中で撹拌を行なうなどの方法が採用される。
【0038】
このような表面処理をするための化合物として知られているものには、(a)アミノ官能基を有するシラン、フェニル基を有するシランおよび(または)可溶なシリコーン(特開昭51−548号公報、特開昭51−549号公報、特開平4−218534号公報)、(b)炭素数12〜20の炭化水素のモノカルボン酸(特公昭48−37576号公報)、(c)脂肪族カルボン酸のクロム錯化合物(特公昭48−37576号公報)、(d)シリコーン(特開昭53−139660号公報)などがあり、また(e)親水性フィラーをPTFEそのもので被覆する方法(特開昭51−121417号公報)も知られている。
【0039】
前記した親水性フィラーの表面処理をするためのより具体的な化合物としては、たとえばγ−アミノプロピルトリエトキシシラン(H2N(CH23Si(OC253)、m−またはp−アミノフェニルトリエトキシシラン(H2N−C64−Si(OC253)、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン(H2NCONH(CH23Si(OC253、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(H2N(CH22NH(CH23Si(OCH33)、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノ−プロピルメチルジメトキシシラン(H2N(CH22NH(CH23SiCH3(OCH32)などのアミノシランカップリング剤などがあげられる。また、これらの化合物以外に、たとえばフェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、p−クロロフェニルトリメトキシシラン、p−ブロモメチルフェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルシランジオールなどの有機シラン化合物があげられる。
【0040】
なお、フィラーが撥水性を有しているばあいは、そのままで用いることができる。
【0041】
前記フィラーとしては、たとえばガラス繊維、グラファイト粉末、青銅粉末、金粉末、銀粉末、銅粉末、ステンレス鋼粉末、ステンレス鋼繊維、ニッケル粉末、ニッケル繊維などの金属繊維または金属粉末、二硫化モリブデン粉末、フッ化雲母粉末、コークス粉末、カーボン繊維、チッ化ホウ素粉末、カーボンブラックなどの無機系繊維または無機系粉末、ポリオキシベンゾイルポリエステルなどの芳香族系耐熱樹脂粉末、ポリイミド粉末、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)粉末、ポリフェニレンサルファイド粉末などの有機系粉末などの1種または2種以上のフィラーがあげられるが、これらに限定されるものではない。
【0042】
2種以上のフィラーを用いるばあい、たとえばガラス繊維とグラファイト粉末、ガラス繊維と二硫化モリブデン粉末、青銅粉末と二硫化モリブデン粉末、青銅粉末とカーボン繊維、グラファイト粉末とコークス粉末、グラファイト粉末と芳香族系耐熱樹脂粉末、カーボン繊維と芳香族系耐熱樹脂粉末などの組合せが好ましく、混合法は湿式法でも乾式法でもよい。
【0043】
本発明のフィラー入りPTFE粒状粉末はPTFE部分の白色度が高く、したがって、フィラーとして白色または透明なもの、たとえばガラス繊維、チッ化ホウ素粉末、酸化チタン粉末などを用いるばあい、従来にない高い白色度(Z値)の成形品がえられる。
【0044】
前記フィラーは、粉末のばあい平均粒径が10〜1000μmであることが、繊維のばあい平均繊維長が10〜1000μmであることが好ましい。
【0045】
前記PTFE粉末とフィラーとの混合割合としては、PTFE粉末100部(重量部、以下同様)に対して、前記フィラー2.5〜100部であることが好ましく、5〜80部であることがさらに好ましい。
【0046】
本発明において用いる有機液体は、水と液−液界面を形成し水中に液滴として存在しうる有機液体であればよく、水中で液滴を形成し水と液−液界面を形成しうるものであれば水に多少溶解するものであってもよい。具体例としては、たとえば1−ブタノール、1−ペンタノールなどのアルコール類;ジエチルエーテル、ジプロピルエーテルなどのエーテル類;メチルエチルケトン、2−ペンタノンなどのケトン類;ペンタン、ドデカンなどの脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素;塩化メチレン、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、クロロホルム、クロロベンゼン、トリクロロトリフルオロエタン、モノフルオロトリクロロメタン、ジフルオロテトラクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン、1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエタン、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタンなどのハロゲン化炭化水素などを用いることができる。これらのうちハロゲン化炭化水素が好ましく、特に1,1,1−トリクロロエタン、1,1−ジクロロ−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパン、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン、1,1−ジクロロ−2,2,2−トリフルオロエタン、1,1−ジクロロ−1−フルオロエタンなどの塩化炭化水素やフッ化塩化炭化水素が好ましい。これらは不燃性であり、かつフロン規制の要求などを満足するからである。これらの有機液体は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0047】
前記水と液−液界面を形成する有機液体の添加量としては、PTFE粉末とフィラーとの合計量に対して30〜80%(重量%、以下同様)であり、40〜60%であることが好ましい。
【0048】
本発明においては前記のように、水と液−液界面を形成する有機液体の液滴中においてフィラーを含むPTFE粉末の造粒が進行すると思われるが、特定のノニオン性界面活性剤のはたらきにより、この液滴がより小さく、より球形に近い形状になるために、平均粒径が小さく、また球形に近い粒子がえられ、また粒状粉末の見かけ密度が大きくなるものと思われる。
【0049】
特定のノニオン性界面活性剤は、炭素数3〜4のポリ(オキシアルキレン)単位からなる疎水性セグメントとポリ(オキシエチレン)単位からなる親水性セグメントとを有するセグメント化ポリアルキレングリコール類である。
【0050】
疎水性セグメントと親水性セグメントを有するセグメント化ポリアルキレングリコール類としては、たとえば式(IV):
【0051】
【化3】
Figure 0003718955
(式中、Aは
【0052】
【化4】
Figure 0003718955
pは5〜200の整数、qは2〜400の整数)で示されるものが好ましい。これらのうち、PTFE樹脂に吸着されやすいという点からpは15〜40、qは7〜100が好ましい。市販品としては、たとえばプロノン#208、プロノン#104(いずれも日本油脂(株)製のノニオン性界面活性剤)などが利用できる。
【0053】
前記特定のノニオン性界面活性剤の添加量としては、PTFE粉末とフィラーとの合計量に対して0.01〜5%であり、0.1〜0.3%であることが好ましい。
【0054】
この範囲内で界面活性剤を用いることにより、ほぼ球形で小粒径でかつ粒度分布がシャープであり粉末流動性に優れ、帯電量が小さく、かつ見かけ密度が大きい粒状粉末がえられるという効果がえられる。
【0055】
なお、通常のノニオン性界面活性剤を用いると、ガラス繊維などのガラス、酸化チタン、チタン酸塩および/またはチッ化ホウ素などの白色のフィラーを用いるとき、用いる界面活性剤の種類によっては焼成後にえられる成形体が着色してしまうことがある。しかし、前記の特定のノニオン性界面活性剤を用いれば、白色のフィラーを用いるばあいにも着色しない白色度(Z値)の高い成形体をうることができる。
【0056】
前記製法(3)において、PTFE含水粉末の湿式粉砕は、湿式でかつ衝撃力によって粉砕する形式の粉砕機によって行なわれる。この種の粉砕機には各種のものが知られているが、前記湿式粉砕においては、粉砕と同時に所望の粒径まで粉砕された微粉末のみを連続的に取り出すことができることが望ましく、そのために衝撃力をハンマーによって加えるタイプの粉砕機から選択するばあいは、ハンマーの周速ができる限り大きいものが望ましい。
【0057】
このような条件を満足する粉砕機のひとつは、たとえば奈良機械製作所(株)製の「自由粉砕機(JIYU MILL)」があげられる。この粉砕機は、粉砕室が偏平のシリンダー形状を呈しており、その対向する2つの側壁に断面が長方形ないしは長楕円形の棒状突起が多数植え込まれ、粉砕室の中央に回転する円盤状のローターが前記2つの側壁面と平行に設置され、そのローターの表裏両面に側壁と同様の棒状突起が、ローターが回転したとき前記側壁の棒状突起と衝突しないように多数植え込まれている構造を有する。
【0058】
前記PTFE含水粉末はこの粉砕機の中心部に供給されローターの回転の遠心力によって外周方向に吹き飛ばされつつ側壁とローターの棒状突起に衝突し、その衝撃力により粉砕される。粉砕室のローター回転方向外周には環状の多孔板が設けられ、多孔板の孔径より小さく粉砕された粒子のみがこの孔を通過して多孔板の外側に取り出される。この多孔板は、金属などの網でもよいし、金属などの薄板に多数の孔を穿ったものなど種々のものが採用できる。その孔径によってえられる粒子の粒子径は変化し、孔径が小さいほどえられる粒子の粒子径は小さくなるが、粒子が水で湿潤しているので、実際に取り出される粒子の粒径は、多孔板に開けられた各孔の孔径よりかなり小さくなる。
【0059】
前記自由粉砕機が、粉末が湿潤状態であっても微粉砕できる理由のひとつは、たとえばロータの周速100m/s程度の高速のローター回転速度がえられることにあると考えられる。
【0060】
なお、ハンマータイプの粉砕機であって、前記自由粉砕機と同程度以上の周速のえられるものとして、たとえば細川ミクロン(株)製の「コロプレックス」や「コントラプレックス」、日本ニューマチック(株)製の「ファインミル」などがある。これらはいずれも乾式条件下の粉砕に適したものであって、水の共存下に使用すると周速が低下したり、分級機構として風力分級法を用いているため、粉砕物が濡れているばあい風力分級は機能せず、目的の粒径より大きい粒子が分級、排出されるという現象を起こしてしまう。また基本的に湿式粉砕による粉砕機としてコロイドミルや擂解機などの剪断ミルがあるが、これらの粉砕機では極端な剪断力によりPTFE粉末が変質を受けるため使用できない。
【0061】
本発明においては、造粒に際し、撹拌と粉末の解砕を併用する点にも特徴がある。
【0062】
解砕は、一次粒子の二次的集合体としてすでに生成している適当な大きさの造粒物を部分的に解砕して二次粒子径を低下させる手段で、たとえばディスパー翼にて高速撹拌するという方法で行なうことができる。
【0063】
撹拌と解砕は同時に並行して行なってもよいし、撹拌と解砕を別々に行なってもよい。
【0064】
撹拌と解砕を併用することにより、見かけ密度が高く、細粒化された造粒物がえられるという優れた効果が奏される。
【0065】
ここで粉末粒子に対する解砕機構とは、一次粒子の二次的集合体としてすでに生成している適当な大きさの造粒物を部分的に解砕してその二次粒子径を低下させることのできる機構をいう。
【0066】
つぎに図面により、本発明の製法において使用する装置を例示的に説明する。すなわち図1および図2はそれぞれ該装置の概略縦断面図である。図1において1は撹拌槽で、該撹拌槽1内にはその中央に垂直に回転軸2が配置され、該回転軸の下端部には放射状に撹拌翼3が設けられ、また上端部はモータ4に接続されている。5は液状媒体供給口である。また6は解砕機、9はモータであり、該解砕機6は移送管7および8によってそれぞれ撹拌槽1の底部および上部に接続されている。解砕機6としては、円筒体の内部でタービン翼状のカッターが回転して液状媒体を移送しつつ該媒体中に含まれているフィラー入りPTFE粉末粒子を解砕するようにしたものを用いればよく、このような装置としてはたとえば切断と衝撃を与えるカッターとステータとを有するパイプラインホモミキサー(特殊機化工業(株)製)やデスインデグレーター((株)小松製作所製)などが好適である。しかしてこれによって造粒を行なうには撹拌槽1内にフィラー入りPTFE粉末を含有する液状媒体を液状媒体供給口5より仕込み、撹拌翼3によって撹拌し、撹拌と同時に、あるいは撹拌後に撹拌槽1の底部から液状媒体を移送管7によって抜出し、解砕機6を通過させることによって、形成混入せられた大粒径の粒子を解砕して移送管8より撹拌槽1内に戻す。このように撹拌槽1内での撹拌造粒と解砕機6での大粒径の粒子の解砕とを同時に、あるいは順次に、もしくは交互に行なうことによって、粒度の均一な造粒物がえられる。またこのばあい撹拌機は動かさず解砕機6のみを用いて粒子を解砕しつつ液状媒体を循環させることによっても同様の造粒粉末がえられる。その理由は解砕機による液状媒体の循環によって撹拌効果が達せられるためと考えられる。
【0067】
図2は本発明の製法に採用可能な別の装置の実施例を示す概略縦断面図であって、撹拌槽10内には解砕機21(ディスパー翼)と回転軸11に設けられた撹拌翼12とが並置されている。13は回転軸11用モータ、22は解砕機21用モータである。撹拌翼12は回転軸11の下端部のボス14に放射状にかつ螺旋状に取りつけられている。したがってこのばあいは槽内の水性媒体は撹拌翼12によって撹拌されつつそのなかに含まれるフィラー入りPTFE粉末が造粒され、解砕機21によって粒子の解砕が行なわれる。
【0068】
本発明においては、前記のごとくして調製せられたフィラー入りPTFE粉末のスラリーを造粒用撹拌槽内に仕込んで撹拌造粒と解砕を行なうのが好ましいが、ばあいによってはフィラー入りPTFE粉末をあらかじめ少量の水で濡らしたものを撹拌槽中で残部の液状媒体と混合したり、あるいは撹拌槽中にあらかじめ液状媒体を仕込んでおきこれにフィラー入りPTFE粉末を投入して撹拌する方法を採用することもできる。
【0069】
フィラー入りPTFE粉末のスラリーは、撹拌の効果により造粒せられるが、それと同時に、もしくは造粒後に大粒子たとえば2000μm以上のものが解砕機によって解砕せられ、最終的に1000μmを超える粗粒子を含まない、平均粒径500μm以下の均一な粒度の粉末となる。
【0070】
本発明のフィラー入りPTFE粒状粉末の製法(1)〜(3)の具体例としては、たとえばつぎのような製法があげられる。
【0071】
製法(1)
内容量10リットルの造粒槽にイオン交換水1〜5リットルを入れる。これにPTFE粉末0.9〜1.9kg、続いてフィラー0.075〜0.8kgを添加する。
【0072】
つぎに、特定のノニオン性界面活性剤の5%水溶液4〜200ミリリットルを添加し、100φのディスパー翼により2000〜3000rpmの撹拌速度で2〜5分間撹拌するとスラリー状態となり、さらに5〜10分間撹拌を続ける。
【0073】
さらに、水と液−液界面を形成する有機液体450〜1500ミリリットルを添加し、100φのディスパー翼により1000〜2000rpmの撹拌速度で1〜2分間撹拌して造粒する。
【0074】
つぎに、水0.5〜5リットルを追加し、10〜30℃の範囲内の温度でコーン翼により600〜900rpmの撹拌速度で0〜30分間整粒する。
【0075】
つぎに、造粒槽内の温度を15〜60分間かけて、37.5〜38.0℃の範囲内の温度まで昇温し、その温度において0〜60分間保持する。
【0076】
なお、この温度保持工程と前記水と液−液界面を形成する有機液体の添加直後のディスパー翼による混合工程は、フィラーがたとえばガラス繊維、青銅粉末、金粉末、銀粉末、銅粉末、ステンレス鋼粉末、ステンレス鋼繊維、ニッケル粉末、ニッケル繊維などの金属繊維または金属粉末のときは、フィラーの分離の点から行なわない。
【0077】
つぎに、撹拌を停止し、150メッシュのふるいを用いて造粒物と水とを分離し、この造粒物を電気炉内において、165℃で16時間乾燥し、本発明のフィラー入りPTFE粒状粉末をうる。
【0078】
このような製法(1)では、たとえばつぎのような粉末物性や成形品物性を有している粒状粉末がえられ、とくに粒度分布がシャープであるので従来のようにふるいにかけ小粒径の粒子を取り出したり、またPTFE粉末とフィラーとを予め混合するというような繁雑な工程が不要であるなど、従来の製法ではえられないフィラー入りPTFE粒状粉末の製法である。
【0079】
(フィラー入りPTFE粒状粉末の物性)
見かけ密度:0.70g/cm3以上
0.70g/cm3より小さいと金型充填量が少なくなる。
【0080】
流動度:6回以上
5.5回以下ではホッパー流動性の点で劣る。特に8回が好ましい。
【0081】
安息角:40度以下
40度を超える粉末は流動性がわるく、好ましくない。
【0082】
ただし、見かけ密度が0.9g/cm3以上1.0g/cm3未満のばあいは38度以下、見かけ密度が1.0g/cm3以上のばあいは36度以下である。
【0083】
通常、粉末の安息角は見かけ密度が高いほど重力の影響を受けて小さな値となる。したがって、本発明の方法によりえられる粉末の安息角も見かけ密度により変化するが、従来技術によりえられる粉末に比べて小さくなる。
【0084】
なお、従来技術によりえられる粉末の安息角は、見かけ密度が0.7g/cm3以上0.9g/cm3未満のばあい40度を超え、見かけ密度が0.9g/cm3以上1.0g/cm3未満のばあい38度を超え、見かけ密度が1.0g/cm3以上のばあい36度を超える。
【0085】
Figure 0003718955
造粒後の粒状粉末がこの範囲の粒度分布を有するときは粒度が揃っているため金型内の充填ムラがなくなり、好ましい。特に10メッシュ、20メッシュのふるい上に存する粒状粉末がいずれも0%であるのが好ましい。
【0086】
粒度分布B:50重量%以上
造粒後の粒状粉末がこの粒度分布を有するときは金型の充填ムラがなくなり、好ましい。特に60重量%以上であるのが好ましい。
【0087】
平均粒径:500μm以下
500μmよりも大きくなると薄肉の金型への充填ができなくなる。特に好ましくは薄肉の金型への充填性の点から150〜400μmである。
【0088】
帯電量:50V以下
50Vを超えて帯電しているPTFE粉末は、成形用金型だけでなく、ホッパー、フィーダーなどに静電気により付着し、結果的に流動性を阻害する。好ましくは10V以下で、その帯電量では流動性の低下は全く生じない。
【0089】
(成形物の物性)
引張強度:100kgf/cm2以上
100kgf/cm2より小さい成形物は機械的強度に劣る。なお、好ましくは、150kgf/cm2以上であり、用途に応じて決める。
【0090】
伸び:100〜400%
100%より小さい成形物は機器への装着時や加工時に切断してしまうことがある。好ましくは150%以上である。
【0091】
表面粗度:3.0μm以下
3.0μmを超える成形物は表面の凹凸が大きく、好ましくない。特に好ましくは2.0μm以下である。
【0092】
白色度(Z値):80以上(ガラス繊維のばあい)本来、PTFE成形体は高い白色度が好まれており、商品価値の点から白色度が高いものがよい。
【0093】
製法(2)
内容量10リットルの造粒槽にイオン交換水1〜5リットルを入れる。これにPTFE粉末0.9〜1.9kgを添加する。
【0094】
つぎに特定のノニオン性界面活性剤の5%水溶液4〜200ミリリットルを添加し、100φのディスパー翼により2000〜3000rpmの撹拌速度で2〜5分間撹拌すると、スラリー状態となる。
【0095】
つぎに、フィラー0.075〜0.8kgを添加し、100φのディスパー翼により2000〜4000rpmの撹拌速度で2〜15分間撹拌して混合する。
【0096】
さらに水と液−液界面を形成する有機液体を添加するが、この操作以降、本発明のフィラー入りPTFE粒状粉末をうるまでの工程は、製法(1)と同じ方法である。
【0097】
このような製法(2)では、たとえばつぎのような粉末物性や成形品物性を有している粒状粉末がえられ、とくに粒度分布がシャープであるので従来のようにふるいにかけ小粒径の粒子を取り出したり、またPTFE粉末とフィラーとを予め混合するというような繁雑な工程が不要であるなど、従来の製法ではえられないフィラー入りPTFE粒状粉末の製法である。
【0098】
(フィラー入りPTFE粒状粉末の物性)
見かけ密度:0.70g/cm3以上
0.70g/cm3より小さいと金型充填量が少なくなる。
【0099】
流動度:6回以上
5.5回以下ではホッパー流動性の点で劣る。特に8回が好ましい。
【0100】
安息角:40度以下
40度を超える粉末は流動性がわるく、好ましくない。
【0101】
ただし、見かけ密度が0.9g/cm3以上1.0g/cm3未満のばあいは38度以下、見かけ密度が1.0以上のばあいは36度以下である。
【0102】
Figure 0003718955
造粒後の粒状粉末がこの範囲の粒度分布を有するときは粒度が揃っているため金型内の充填ムラがなくなり、好ましい。特に10メッシュ、20メッシュのふるい上に存する粒状粉末がいずれも0%であるのが好ましい。
【0103】
粒度分布B:50重量%以上
造粒後の粒状粉末がこの粒度分布を有するときは金型の充填ムラがなくなり、好ましい。特に60重量%以上であるのが好ましい。
【0104】
平均粒径:500μm以下
500μmよりも大きくなると薄肉の金型への充填ができなくなる。特に好ましくは薄肉の金型への充填性の点から150〜400μmである。
【0105】
帯電量:50V以下
50Vを超えて帯電しているPTFE粉末は、成形用金型だけでなく、ホッパー、フィーダーなどに静電気により付着し、結果的に流動性を阻害する。好ましくは10V以下で、その帯電量では流動性の低下は全く生じない。
【0106】
(成形物の物性)
引張強度:100kgf/cm2以上
100kgf/cm2より小さい成形物は機械的強度に劣る。なお、好ましくは、150kgf/cm2以上であり、用途に応じて決める。
【0107】
伸び:100〜400%
100%より小さい成形物は機器への装着時や加工時に切断してしまうことがある。好ましくは150%以上である。
【0108】
表面粗度:3.0μm以下
3.0μmを超える成形物は表面の凹凸が大きく、好ましくない。特に好ましくは2.0μm以下である。
【0109】
白色度(Z値):80以上(ガラス繊維のばあい)本来、PTFE成形体は高い白色度が好まれており、商品価値の点から白色度が高いものがよい。
【0110】
製法(3)
通常の懸濁重合法において重合系から取り出された平均粒径2〜3mmのPTFE粗粒子をパイプラインホモミキサーを用いて粗粉砕し、平均粒径200〜1000μm、含水率5〜30重量%のPTFE含水粉末をうる。
【0111】
つぎに、このPTFE含水粉末を前記自由粉砕機に投入し、孔径0.1〜0.3mmの多数の孔を設けたスクリーンを分級用の多孔板とし、動力2.2kW、処理量1.0〜100kg/hrの条件で湿式粉砕を行ない、平均粒径20〜100μm、含水率5〜30%の粉末をえ、この粉末1.575〜2.6kgをイオン交換水に添加する工程以降、本発明のフィラー入りPTFE粒状粉末をうるまでの工程は製法(2)と同じ方法である。
【0112】
このような製法(3)では、たとえばつぎのような粉末物性や成形品物性を有している粒状粉末がえられ、とくに粒度分布がシャープであるので従来のようにふるいにかけ小粒径の粒子を取り出したり、またPTFE粉末とフィラーとを予め混合するというような繁雑な工程が不要であるなど、従来の製法ではえられないフィラー入りPTFE粒状粉末の製法である。
【0113】
(フィラー入りPTFE粒状粉末の物性)
見かけ密度:0.70g/cm3以上
0.70g/cm3より小さいと金型充填量が少なくなる。
【0114】
流動度:6回以上
5.5回以下ではホッパー流動性の点で劣る。特に8回が好ましい。
【0115】
安息角:40度以下
40度を超える粉末は流動性がわるく、好ましくない。
【0116】
ただし、見かけ密度が0.9g/cm3以上1.0g/cm3未満のばあいは38度以下、見かけ密度が1.0以上のばあいは36度以下である。
【0117】
Figure 0003718955
造粒後の粒状粉末がこの範囲の粒度分布を有するときは粒度が揃っているため金型内の充填ムラがなくなり、好ましい。特に10メッシュ、20メッシュのふるい上に存する粒状粉末がいずれも0%であるのが好ましい。
【0118】
粒度分布B:50重量%以上
造粒後の粒状粉末がこの粒度分布を有するときは金型の充填ムラがなくなり、好ましい。特に60重量%以上であるのが好ましい。
【0119】
平均粒径:500μm以下
500μmよりも大きくなると薄肉の金型への充填ができなくなる。特に好ましくは薄肉の金型への充填性の点から150〜400μmである。
【0120】
(成形物の物性)
引張強度:100kgf/cm2以上
100kgf/cm2より小さい成形物は機械的強度に劣る。なお、好ましくは、150kgf/cm2以上であり、用途に応じて決める。
【0121】
伸び:100〜400%
100%より小さい成形物は機器への装着時や加工時に切断してしまうことがある。好ましくは150%以上である。
【0122】
表面粗度:3.0μm以下
3.0μmを超える成形物は表面の凹凸が大きく、好ましくない。特に好ましくは2.0μm以下である。
【0123】
白色度(Z値):80以上(ガラス繊維のばあい)本来、PTFE成形体は高い白色度が好まれており、商品価値の点から白色度が高いものがよい。
【0124】
本発明のフィラー入りPTFE粒状粉末の製法における条件としては、たとえばつぎのようなものが好ましくあげられる。
【0125】
Figure 0003718955
【0126】
より好ましくは
Figure 0003718955
【0127】
Figure 0003718955
【0128】
より好ましくは
Figure 0003718955
【0129】
Figure 0003718955
【0130】
より好ましくは
Figure 0003718955
【0131】
【実施例】
つぎに、本発明を実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されない。
【0132】
実施例1[製法(1)]
内容量10リットルの造粒槽にイオン交換水1.5リットルを入れ、さらに粉砕後の平均粒径が31μmのPTFE粉末(ダイキン工業(株)製ポリフロンM−12、PTFEホモポリマー)1.275kg(ドライ基準)と、予めアミノシランカップリング剤で撥水処理されたガラス繊維(日本電気硝子(株)製EPG40M−10A、平均直径12μm、平均繊維長80μm)0.225kgとを順次添加する。
【0133】
つぎに特定のノニオン性界面活性剤としてポリプロピレングリコールのエチレンオキサイドブロックポリマー(ポリオキシプロピレンセグメントの分子量1000、ポリオキシエチレンセグメントの分子量667。日本油脂(株)製のプロノン#104)の5重量%水溶液90mlを添加する。
【0134】
つぎに、100φのディスパー翼を用いて3000rpmの撹拌速度で2分間撹拌するとPTFE粉末とフィラーが、水に濡れ、粘度10〜1000cpsの粘稠状のスラリー状態となり、この状態でさらに3分間撹拌して混合する。
【0135】
つぎに、水と液−液界面を形成する有機液体(塩化メチレン)750mlを添加し、100φのディスパー翼を用いて1500〜2000rpmの撹拌速度で1〜2分間撹拌して造粒する。
【0136】
つぎに、水4.5リットルを追加し、コーン翼を用いて800rpmでの撹拌下、25℃±2℃で15分間整粒する。
【0137】
つぎに、槽内温度を20分かけて38℃まで昇温して撹拌を停止し、150メッシュのふるいを用いて造粒物と水とを分離し、えられた造粒物を電気炉内において、165℃で16時間乾燥して、本発明のフィラー入りPTFE粒状粉末をえ、つぎの試験を行なった。
【0138】
見かけ密度:JIS K 6891−5.3に準じて測定した。
【0139】
粉砕後の平均粒径(一次粒子の粒径)
ウェットシーブ法:JIS標準ふるい20メッシュ(ふるい目の開き840μm)、250メッシュ(ふるい目の開き62μm)、270メッシュ(ふるい目の開き53μm)、325メッシュ(ふるい目の開き44μm)および400メッシュ(ふるい目の開き37μm)使用される。まず、20メッシュふるいを250メッシュふるいの上に重ねる。5gの粉末試料を20メッシュふるいの上に乗せて、シャワー霧吹きをを用いて約3リットル/m2の割合で約30秒間、四塩化炭素を霧吹くことにより、下方ふるい上に注意深く洗い落とす。試料が完全に洗い落とされたら、上方ふるいを取り除き、下方ふるいをまんべんなく約4分間霧吹く。その後、下方ふるいを空気乾燥し、このふるいの上に保留された乾燥粉末の重量を測定する。この一連の操作を20メッシュふるいと他の3つの小メッシュふるいの1つとを用いて各々新しい5gの粉末試料について繰り返す。累積重量百分率値をうるために各ふるい上に保留される粉末の重量に20を掛け、つぎにこれらの数値を対数確率紙上にふるい目の開きに対してプロットする。これらの点を直線で結び、累積百分率50(d50)および84(d34)に相当する粒径を読み取り、次式によってウェットシーブサイズ(dWS)を計算して求める。
【0140】
【数1】
Figure 0003718955
流動度:特開平3−259925号公報記載の方法に準じて測定した。
【0141】
すなわち、測定装置としては、図3(特開平3−259925号公報記載の第3図に対応)に示されるごとく支持台42に中心線を一致させて支持した上下のホッパー31および32を用いる。上部ホッパー31は、入口33の直径74mm、出口34の直径12mm、入口33から出口34までの高さ123mmで、出口34に仕切板35があり、これによって中の粉末を保持したり落したりすることが適宜できる。下部ホッパー32は入口36の直径76mm、出口37の直径12mm、入口36から出口37までの高さ120mmで、上部ホッパーと同様出口37に仕切板38が設けられている。上部ホッパーと下部ホッパーとの距離は各仕切板の間が15cmとなるように調節されている。なお図3中39および40はそれぞれ各ホッパーの出口カバーであり、41は落下した粉末の受器である。
【0142】
流動性の測定は被測定粉末約200gを23.5〜24.5℃に調温した室内に4時間以上放置し、10メッシュ(目の開き1680ミクロン)でふるったのち、同温度で行なわれる。
【0143】
(I)まず、容量30ccのコップに丁度1杯の被測定粉末を上部ホッパー31へ入れたのち、ただちに仕切板35を引抜いて粉末を下部ホッパーへ落す。落ちないときは針金でつついて落す。粉末が下部ホッパー32に完全に落ちてから15±2秒間放置したのち下部ホッパーの仕切板38を引抜いて粉末が出口37から流れ落ちるかどうかを観察し、このとき8秒以内に全部流れ落ちたばあいを落ちたものと判定する。
【0144】
(II)以上と同じ測定を3回くり返して落ちるかどうかをみ、3回のうち2回以上流れ落ちたばあいは流動性「良」と判定し、1回も落ちないばあいは流動性「不良」と判定する。3回のうち1回だけ流れ落ちたばあいは、さらに2回同じ測定を行ない、その2回とも落ちたばあいは結局その粉末の流動性は「良」と判定し、それ以外のばあいは流動性「不良」と判定する。
【0145】
(III)以上の測定で流動性「良」と判定された粉末については、つぎの同じ容量30ccのコップ2杯の粉末を上部ホッパーへ入れて前述したところと同様にして測定を行ない、結果が流動性「良」とでたときは順次粉末の杯数を増加してゆき、「不良」となるまで続け、最高8杯まで測定する。各測定の際には、前回の測定で下部ホッパーから流出した粉末を再使用してもよい。
【0146】
(IV)以上の測定でPTFE粉末は使用量が多いほど流れ落ちにくくなる。
【0147】
そこで流動性「不良」となったときの杯数から1を引いた数をもってその粉末の「流動度」と定める。
【0148】
造粒パウダーの粒度分布Aおよび平均粒径:上から順に10、20、32、48および60メッシュ(インチメッシュ)の標準ふるいを重ね、10メッシュふるい上にPTFE粒状粉末をのせ、ふるいを振動させて下方へ順次細かいPTFE粒状粉末粒子を落下させ、各ふるい上に残留したPTFE粒状粉末の割合を%で求めたのち、対数確率紙上に各ふるいの目の開き(横軸)に対して残留割合の累積パーセント(縦軸)を目盛り、これらの点を直線で結び、この直線上で割合が50%となる粒径を求め、この値を平均粒径とする。
【0149】
粒度分布B:平均粒径の0.7〜1.3倍の直径を有する粒子の全粒子に対する重量割合であり、平均粒径に0.7倍あるいは1.3倍の値を乗ずることによって算出し、累積曲線中にその点を書込むことによって重量割合を求める。
【0150】
引張強度(以下、TSともいう)および伸び(以下、ELともいう):内径100mmの金型に25gの粉末を充填し、約30秒間かけて最終圧力が約500kg/cm2となるまで徐々に圧力を加え、さらに2分間その圧力に保ち予備成形体をつくる。金型から予備成形体を取り出し、365℃に保持してある電気炉へこの予備成形体を入れ、3時間焼成後、取り出して焼成体をうる。この焼成体からJISダンベル3号で試験片を打ち抜き、JIS K6891−58に準拠して、総荷重500kgのオートグラフを用い、引張速度200mm/分で引張り、破断時の応力と伸びを測定する。
【0151】
安息角:ホソカワミクロン製パウダーテスターを用いて測定した。
【0152】
帯電量:Ion systems,Inc.製ハンディ静電測定器SFM775を用いて測定する。
【0153】
白色度(Z値):造粒粉末200gを直径50mmの金型に充填し、成形圧力500kg/cm2で5分間保持し、得られた予備成形品(直径約50mm、高さ約50mm)を室温から50℃/hrの昇温速度で365℃まで昇温し、365℃で5.5時間保持した後、50℃/hrで冷却した成形品を、端から約25mm(中心部分)のところで、旋盤で横割りし、切り出した部分の中心部のZ値を国際照明委員会の定めるXYZ系のZ値測定法に基づいて測定した。
【0154】
表面粗度:粉末210gを直径50mmの金型に充填し、成形圧力500kg/cm2で5分間保持し、えられた予備成形品を50℃/hrの昇温速度で室温 から365℃まで昇温し、365℃で5.5時間保持したのち、50℃/hr で冷却する。えられた成形品の上部表面を東京精密機械(株)製の表面あらさ 測定機を用い、JIS B 0601に記載の中心線平均粗さ(Ra)法に従
い測定した。
【0155】
なお、実施例1でえられたフィラー入りPTFE粒状粉末については、つぎの方法により該粉末中の粒子の写真撮影を行なった。
【0156】
粒子の形状:ソニー(株)製光学顕微鏡ビデオマイクロスコープを用いて拡大倍率100倍または200倍の像について写真撮影を行なった。
【0157】
結果を表1ならびに図4(100倍)および図5(200倍)に示す。
【0158】
実施例2〜3
実施例1において用いる特定のノニオン性界面活性剤の量を表1に示す量としたほかは実施例1と同様にしてフィラー入りPTFE粉末を製造し、実施例1と同様にして各種物性を調べた。結果を表1に示す。
【0159】
実施例4[製法(2)]
内容量10リットルの造粒槽にイオン交換水1.5リットルを入れ、さらに粉砕後の平均粒径が31μmのPTFE粉末(ダイキン工業(株)製ポリフロンM−12、PTFEホモポリマー)1.275kg(ドライ基準)を添加する。
【0160】
つぎに、特定のノニオン性界面活性剤として、ポリプロピレングリコールのエチレンオキサイドブロックポリマー(プロノン#104)の5%水溶液90mlを添加する。
【0161】
ついで、100φのディスパー翼を用いて3000rpmの回転数で2分間撹拌するとPTFE粉末が水に濡れ、粘度10〜1000cpsの粘稠状のスラリー状態となる。
【0162】
さらに、予めアミノシランカップリング剤で撥水処理されたガラス繊維(実施例1と同じもの)0.225kgを添加し、100φのディスパー翼を用いて3000rpmの回転数で2分間撹拌するとガラス繊維も水に濡れ、粘度10〜1000cpsの粘稠状のスラリー状態となる。この状態でさらに3分間撹拌して混合する。
【0163】
つぎに、水と液−液界面を形成する有機液体(塩化メチレン)750mlを添加し、100φのディスパー翼を用いて1500〜2000rpmの撹拌速度で1〜2分間撹拌して造粒する。
【0164】
つぎに、水4.5リットルを追加し、コーン翼を用いて800rpmでの撹拌下、25℃±2℃で15分間整粒する。
【0165】
つぎに、槽内温度を20分かけて38℃まで昇温して撹拌を停止し、150メッシュのふるいを用いて造粒物と水とを分離し、えられた造粒物を電気炉内において、165℃で16時間乾燥して、本発明のフィラー入りPTFE粒状粉末をえ、実施例1と同様の試験を行なった。結果を表1に示す。
【0166】
なお、えられたフィラー入りPTFE粉末について実施例1と同様にして顕微鏡で観察し、写真撮影した。撮影した写真(200倍)を図6に示す。
【0167】
実施例5[製法(3)]
内容量2000リットルの撹拌機付きステンレススチール製のオートクレーブに脱酸素した純水1600リットルを入れ、内部の空気をチッ素で置換し、ついでテトラフルオロエチレンで置換したのち、内部の温度を10℃に保ちつつ、内部の圧力が6気圧になるまでテトラフルオロエチレンを圧入し、重合開始剤として(NH4222およびFeSO4を添加して撹拌しながらテトラフルオロエチレンの重合を行なう。重合に伴って圧力が低下するので、内部の圧力が6気圧に保たれるように、テトラフルオロエチレンを連続的に追加する。4時間後に撹拌を中止し、テトラフルオロエチレンを回収したのち内容物を取り出す。生成重合体である平均粒径2〜3mmのPTFE粗粒子をT.K.パイプラインホモミキサー2S型機(特殊機化工業(株)製)で粗粉砕して、平均粒径約400μmのPTFE粗粉末をうる。
【0168】
このPTFE粗粉末を、乾燥せず約25重量%の水を含んだまま自由粉砕機M−2型(奈良機械(株)製)に投入し、湿式粉砕を行なった。このとき、孔径0.25mmの多数の孔を設けたスクリーンを分級用の多孔板として用い、動力2.2KW、処理量38kg/hrで湿式微粉砕し、平均粒径36μmのPTFE粉末をえた。
【0169】
内容量10リットルの造粒槽にイオン交換水1.5リットルを入れ、さらに湿式微粉砕した平均粒径36μmの前記PTFE粉末1.275kg(ドライ基準)を添加する。
【0170】
つぎに、特定のノニオン性界面活性剤として、ポリプロピレングリコールのエチレンオキサイドブロックポリマー(プロノン#104)の5%水溶液90mlを添加する。
【0171】
ついで、100φのディスパー翼を用いて3000rpmの回転数で2分間撹拌するとPTFE粉末が水に濡れ、粘度10〜1000cpsの粘稠状のスラリー状態となる。
【0172】
さらに、予めアミノシランカップリング剤で撥水処理されたガラス繊維(実施例1と同じもの)0.225kgを添加し、100φのディスパー翼を用いて3000rpmの回転数で2分間撹拌するとガラス繊維も水に濡れ、粘度10〜1000cpsの粘稠状のスラリー状態となる。この状態でさらに3分間撹拌して混合する。
【0173】
つぎに、水と液−液界面を形成する有機液体(塩化メチレン)750mlを添加し、100φのディスパー翼を用いて1500〜2000rpmの撹拌速度で1〜2分間撹拌して造粒する。
【0174】
つぎに、水4.5リットルを追加し、コーン翼を用いて800rpmでの撹拌下、25℃±2℃で15分間整粒する。
【0175】
つぎに、槽内温度を20分かけて38℃まで昇温して撹拌を停止し、150メッシュのふるいを用いて造粒物と水とを分離し、えられた造粒物を電気炉内において、165℃で16時間乾燥して、本発明のフィラー入りPTFE粒状粉末をえ、実施例1と同様の試験を行なった。結果を表1に示す。
【0176】
なお、えられたフィラー入りPTFE粉末について実施例1と同様にして顕微鏡で観察し、写真撮影した。撮影した写真(200倍)を図7に示す。
【0177】
【表1】
Figure 0003718955
なお、表1の粒度分布A欄の10onは10メッシュのふるい上に、20onは20メッシュのふるい上に、32onは32メッシュのふるい上に、48onは48メッシュのふるい上に、60onは60メッシュのふるい上、83onは83メッシュのふるいの上にいずれも残存する粒子の割合を示しており、83passは83メッシュのふるいを通過する粒子の割合を示している。
【0178】
表1の結果から明らかなように、本発明のいずれの製法によっても、えられるフィラー入りPTFE粒状粉末は、見かけ密度が大きく、とくに小粒径で粒度分布がシャープであり、帯電量が小さく、小粒径であるにもかかわらず優れた流動性を有しており、また該粒状粉末からえられる成形品は、引張強度、伸びに優れ、表面粗度が小さい。
【0179】
また、本発明の製法は、特定の界面活性剤の添加量により、フィラー入りPTFE粒状粉末の平均粒径および粒度分布を制御できることがわかる。
【0180】
また、白色または透明のフィラーを用いるときは、えられる成形品の白色度(Z値)は80以上、さらには95以上と、従来にない高いものとなる。
【0181】
図4〜5は実施例1で、また図6および図7はそれぞれ実施例4および5でえられた本発明のフィラー入りPTFE粒状粉末中の粒子の粒子構造を示す光学顕微鏡写真であり、これらの図(写真)から明らかなように、本発明のフィラー入りPTFE粒状粉末中の粒子は、ほぼ球形であることがわかる。
【0182】
本発明のフィラー入りPTFE粒状粉末が、その粒子の平均粒径が小さいにもかかわらず、粉末流動性に著しく優れているのは、たとえばこのようにその粒子の形状がほぼ球形であることが考えられる。
【0183】
【発明の効果】
本発明のフィラー入りPTFE粒状粉末は見かけ密度が大きく、その粒子の大部分はほぼ球形であり平均粒径が小さくて粒度分布がシャープであり、帯電量が小さく、平均粒径が小さいにもかかわらず粉末流動性に優れ、粒状粉末からえられる成形品は、引張強度、伸びに優れ表面粗度が小さく白色度の高いものである。
【0184】
また、本発明の製法(1)〜(3)は、前記のような優れた物性を有するフィラー入りPTFE粒状粉末を提供できるとともに、とくに特定のノニオン性界面活性剤の量により平均粒径および粒度分布を制御でき、粒度分布がシャープな粒状粉末がえられる製法である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製法に使用できる造粒装置の概略縦断面図である。
【図2】本発明の製法に使用できる別の造粒装置の概略断面図である。
【図3】本発明において粒状粉体の流動性を調べるために用いた装置の概略説明図である。
【図4】実施例1でえられた本発明のフィラー入りPTFE粒状粉末中の粒子の粒子構造を示す光学顕微鏡写真(倍率:100倍)である。
【図5】実施例1でえられた本発明のフィラー入りPTFE粒状粉末中の粒子の粒子構造を示す光学顕微鏡写真(倍率:200倍)である。
【図6】実施例4でえられた本発明のフィラー入りPTFE粒状粉末中の粒子の粒子構造を示す光学顕微鏡写真(倍率:200倍)である。
【図7】実施例5でえられたフィラー入りPTFE粒状粉末中の粒子の粒子構造を示す光学顕微鏡写真(倍率:200倍)である。
【符号の説明】
1 撹拌槽
3 撹拌翼
6 解砕機
10 撹拌槽
12 撹拌翼
21 解砕機

Claims (19)

  1. 懸濁重合法でえられるポリテトラフルオロエチレン粉末とフィラーとを水中で撹拌して造粒するに際し、該粉末とフィラーとを予め混合することなく別々に水中に投入し、炭素数3〜4のポリ(オキシアルキレン)単位からなる疎水性セグメントとポリ(オキシエチレン)単位からなる親水性セグメントを有するノニオン性界面活性剤の存在下で撹拌して混合しスラリー状態にしたのち、さらに水と液−液界面を形成する有機液体の存在下で撹拌して造粒することを特徴とするフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末の製法。
  2. 懸濁重合法でえられるポリテトラフルオロエチレン粉末とフィラーとを水中で撹拌して造粒するに際し、該粉末を水中に投入し、炭素数3〜4のポリ(オキシアルキレン)単位からなる疎水性セグメントとポリ(オキシエチレン)単位からなる親水性セグメントを有するノニオン性界面活性剤の存在下で撹拌してスラリー状態にし、該スラリーにフィラーを添加して混合したのち、さらに水と液−液界面を形成する有機液体の存在下で撹拌して造粒することを特徴とするフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末の製法。
  3. 懸濁重合法でえられるポリテトラフルオロエチレン粉末とフィラーとを水中で撹拌して造粒するに際し、重合後のポリテトラフルオロエチレン含水粉末を乾燥工程をへることなく湿式粉砕して水中に投入し、炭素数3〜4のポリ(オキシアルキレン)単位からなる疎水性セグメントとポリ(オキシエチレン)単位からなる親水性セグメントを有するノニオン性界面活性剤の存在下で撹拌してスラリー状態にし、該スラリーにフィラーを添加して混合したのち、さらに水と液−液界面を形成する有機液体の存在下で撹拌して造粒することを特徴とするフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末の製法。
  4. 前記撹拌造粒に際し、該撹拌のための手段に加えて、造粒でえられる粒状粉末を解砕する手段を用い、撹拌と解砕を併用して造粒を行なう請求項1〜3のいずれかに記載のフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末の製法。
  5. 界面活性剤の量がポリテトラフルオロエチレン粉末とフィラーとの合計量に対して0.01〜5重量%である請求項1〜4のいずれかに記載のフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末の製法。
  6. ポリテトラフルオロエチレンが、テトラフルオロエチレン単独重合体またはテトラフルオロエチレン99〜99.999モル%とパーフルオロビニルエーテル1〜0.001モル%とを共重合してえられる変性ポリテトラフルオロエチレンである請求項1〜5のいずれかに記載のフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末の製法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の製法によりえられるフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末であって、該粒状粉末の見かけ密度が0.7g/cm3以上であることを特徴とするフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末。
  8. 粒状粉末の流動度が6回以上でかつ帯電量が50V以下である請求項7記載のフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末。
  9. 粒状粉末の安息角が40度以下である請求項7記載のフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末。
  10. 粒状粉末の平均粒径が500μm以下である請求項7記載のフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末。
  11. 見かけ密度が0.7g/cm3以上0.9g/cm3未満で、安息角が40度以下で、帯電量が50V以下で、かつ平均粒径が500μm以下であるフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末。
  12. 見かけ密度が0.9g/cm3以上1.0g/cm3未満で、安息角が38度以下で、帯電量が50V以下で、かつ平均粒径が500μm以下であるフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末。
  13. 見かけ密度が1.0g/cm3以上で安息角が36度以下で、帯電量が50V以下で、かつ平均粒径が500μm以下であるフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末。
  14. フィラーを2.5〜50重量%含む請求項11記載のフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末。
  15. 表面粗度が3.0μm以下の成形物を与える請求項11〜13のいずれかに記載のフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末。
  16. 粒状粉末の粒度分布が、10メッシュのふるい上に残存する粒状粉末が0%、20メッシュのふるい上に残存する粒状粉末が5%以下である請求項11〜13のいずれかに記載のフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末。
  17. 粒状粉末中の粒子の平均粒径の0.7〜1.3倍の粒径を有する粒子の全粒子に占める割合が50重量%以上である請求項11〜13のいずれかに記載のフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末。
  18. フィラーが、白色または透明なフィラーである請求項7〜17のいずれかに記載のフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末。
  19. 白色度(Z値)が80以上の成形物を与える請求項18記載のフィラー入りポリテトラフルオロエチレン粒状粉末。
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