JPH11234803A - 電気車の回生制御方法 - Google Patents

電気車の回生制御方法

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JPH11234803A
JPH11234803A JP2874398A JP2874398A JPH11234803A JP H11234803 A JPH11234803 A JP H11234803A JP 2874398 A JP2874398 A JP 2874398A JP 2874398 A JP2874398 A JP 2874398A JP H11234803 A JPH11234803 A JP H11234803A
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JP
Japan
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regenerative
contactor
regeneration
current
motor
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JP2874398A
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English (en)
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Ikuya Toya
郁也 刀谷
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Nippon Yusoki Co Ltd
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Nippon Yusoki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回生コンタクタのアークを防止する。 【解決手段】 力行、回生可能な走行回路を具える電気
車の回生制御方法である。直流モータに電力を供給する
に先立ち、回生コンタクタを閉じかつ方向指示器の指示
に従って前進又は後進コンタクタのいずれか一方を閉じ
た状態で、オン巾の小さい小パルスで前記主スイッチン
グ部を複数回導通させる回生力行判別導通処理を行う。
回生力行判別導通処理後に直流モータのアマチュア電流
Ia又はプラギング電流Ipを検出し、この検出値と予
め定めた回生可能基準電流値Idとに基づいて回生の可
否を判別する回生可否判別処理を行う。回生可否判別処
理により回生可能と判断したときに回生力行判別導通処
理からアマチュア電流が十分に小さな値になるまでの微
小時間t1を経過した後に前記回生コンタクタの接点を
開く回生コンタクタ遅延離脱処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばバッテリ式
フォークリフトなどの電気車に好適に用いうる回生制御
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5には、従来のバッテリ式フォークリ
フトの走行回路cを例示している。図において、走行回
路cは、バッテリBAと、走行用の直流モータ4と、こ
の直流モータ4と前記バッテリBAとの間に設けられか
つ導通により該直流モータ4にバッテリBAからの電力
を供給しうるスイッチング部CH1とを具えている。
【0003】前記直流モータ4は、常閉の接点を有する
回生用コンタクタMG、ヒューズHなどを介してバッテ
リBAの+側に接続するアーマチュア4Aと、前進コン
タクタMFと後進コンタクタMRとの間に介在するフィ
ールドコイル4Bとからなる直巻式のモータであり、図
示しないモータ軸を駆動輪に連係している。
【0004】また前進コンタクタMFと後進コンタクタ
MRとは、通常走行時においては運転席などに配される
方向指示器(図示せず)の正転、逆転指示により接点f
又はrに開閉動作し、前記フィールドコイル4Bの励磁
極性を切り換えしうる。また前、後進コンタクタMF、
MRは、前記スイッチング部CH1を介して前記バッテ
リBAの−側へと接続される。
【0005】また前記回生用コンタクタMGと前記バッ
テリBAとを結ぶ第1のラインL1と、前記アマチュア
4Aと前、後進コンタクタMF、MRとを結ぶ第2のラ
インL2とは、回生時の回生抵抗R及び予備励磁用のス
イッチング部CH2を直列に配した第3のラインL3に
より接続される他、アマチュア用のプラギングダイオー
ドD2を介して接続される。
【0006】さらに前進、後進コンタクタMF、MRと
前記スイッチング部CH1との間を結ぶ第4のラインL
4と前記第1のラインL1とは、第1の回生ダイオード
D1を介して接続されている。また、前記スイッチング
部CH1とバッテリBAのマイナス端子とを結ぶ第5の
ラインL5と前記第1のラインL1とは、第2の回生用
ダイオードD3を介して接続されている。
【0007】なお前記第2のラインL2には、前記直流
モータ4のアマチュア電流Ia及びフィールド電流If
を検出しうる電流検出器STa、STfがそれぞれ設け
られるとともに、前記プラギングダイオードに流れるプ
ラギング電流Ipを検知しうる電流検出器STpなどが
設けられている。
【0008】そして、フォークリフトの例えば前進力行
運転時では、前進コンタクタMF、回生コンタクタMG
の接点をそれぞれ図5のfの位置に切り換えた後、スイ
ッチング部CH1を図示しないアクセルの操作量に応じ
てチョッパ導通する。これにより、バッテリBAの+側
からヒューズH、回生コンタクタMG、アマチュア4
A、後進コンタクタMRの接点f、フィールドコイル4
B、前進コンタクタMFの接点f、スイッチング部CH
1、バッテリBAの−側へと電流が流れアマチュア4A
が正転する。
【0009】ところで、フォークリフトは、直流モータ
4の発進時や逆転駆動させる場合には、先ず回生制動が
可能であるか否かの判断を行った上で、回生可能なら回
生制動を行いバッテリに電流を帰還させバッテリの消耗
を防止するとともに、回生不能の場合、又は回生制動実
行中からもはや回生できなくなった場合には、力行又は
プラギングを行うようになっている。
【0010】例えば前進力行運転中から、逆転制動がな
された場合、回生制動が可能であるときには、図6に示
すように、回生コンタクタMGの接点を開き、また前進
コンタクタMF、後進コンタクタMRの接点を方向指示
器の示す向き、すなわち逆転側(接点r)に切り換え
て、スイッチング部CH2を微小時間導通する予備励磁
が行われる。
【0011】この予備励磁により、フィールドコイル4
Bには、図6に示すように前記アマチュア4Aの回転方
向と逆方向の励磁極性となる予備励磁電流I1が流れ、
この励磁極性と逆方向に回転し続けるアマチュア4Aに
は起電力Vが発生する。またこの起電力Vが、一定電圧
まで増大すると、前記電流I1に加えて、電流I2が流
れ始める。
【0012】前記電流I2は、前記第2の回生用ダイオ
ードD3を通って前記第1のラインL1に向けて流れる
とともに、この電流I2が一定の値まで増大すると、回
生用のスイッチング部CH2の導通を強制的に遮断す
る。この回生用のスイッチング部CH2のオフにより、
バッテリBAからの電流は遮断されるが、前記電流I2
は、第2の回生用ダイオードD3、アーマチュア4A、
電流検出器STa、STf、前進コンタクタMF、フィ
ールドコイル4B、後進コンタクタMR、スイッチング
部CH1、第2の回生用ダイオードD3という向きで依
然として流れ続けようとする。
【0013】この状態で、スイッチング部CH1の導通
を遮断すると、図7に矢印で示すように、前記第2の回
生用ダイオードD3、アーマチュア4A、電流検出器S
Ta、STf、前進コンタクタMF、フィールドコイル
4B、後進コンタクタMR、第1の回生用ダイオードD
1、第1のラインL1、バッテリBAの+側、バッテリ
BAの−側、第5のラインL5、第2の回生用ダイオー
ドD3という向きで回生電流I3が流れる。
【0014】このように直流モータ4にて発電された電
力がバッテリBAへと回生されることにより、バッテリ
BAが充電され、省エネ効果を発揮するとともに直流モ
ータ4は回生電流I3の2乗に比例した回生制動トルク
Tにより制動がかかる。
【0015】ところで、方向指示器が中立状態から操作
された場合、又は逆転制動操作の場合には、回生制動が
可能か否かを判断しなければならない。従来、このため
にアマチュア4Aの回転数などを検知しうる回転数セン
サなどを別途設ける方法があるが、この種のセンサは高
価であるため、フォークリフトの車両価格が高くなると
いう問題がある。
【0016】そこで、近年では、回生コンタクタMGを
閉じるとともに方向指示器にしたがって前、後進コンタ
クタMF、MRを所定の接点に切り換えした後、図8に
示すように、オン巾の小さい小パルスでスイッチング部
CH1を複数回導通するとともに、この導通後(例えば
時間tc)、アマチュア4Aに発生するプラギング電流
Ipを前記電流検出器STpにより検知し、このプラギ
ング電流Ipが予め定めた基準値Idを上回るときには
回生可能と判断して回生制動を行うとともに、プラギン
グ電流値が予め定めた基準値を下回るときには回生不能
と判断してプラギング制動を行うようにしている。
【0017】また、回生可能と判断された場合には、直
ちに(例えば図8で時間teで)回生コンタクタ離脱信
号を出力し、その約14ミリ秒後(時間tf)に回生コ
ンタクタの接点が離脱するようになっていた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように回生可能と判断された場合、直ちに回生コンタク
タ離脱信号を出力して回生コンタクタMGの接点を離脱
させると、該接点に流れている電流が十分に低下してい
ないため、該回生コンタクタMGの接点でアークが発生
してしまい、接点の損傷や溶着などの不具合が生じ、回
生コンタクタの寿命を著しく低下させるという問題があ
った。
【0019】本発明は、以上のような問題点に鑑み案出
されたもので、コンタクタを離脱させるタイミングを規
制することを基本として、回線コンタクタの接点の長寿
命化を図りうる電気車の回生制御方法を提供することを
目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記
載の発明は、バッテリと、走行用の直流モータと、この
直流モータと前記バッテリとの間に設けられかつ導通に
より該直流モータに前記バッテリからの電力を供給しう
るスイッチング部と、前記直流モータのフィールドコイ
ルの励磁極性を切り換えしうる前進及び後進コンタクタ
と、前記直流モータの回転速度を調節しうるアクセル
と、前記フィールドコイルの励磁極性を指示する方向指
示器と、前記直流モータのアマチュアと前記バッテリと
の間に設けられかつ直流モータに電力を供給する力行運
転から回生制動への切り換えに際して離脱する接点を具
える回生コンタクタとを含む力行、回生可能な走行回路
を具える電気車の回生制御方法であって、前記直流モー
タに電力を供給するに先立ち、前記回生コンタクタを閉
じかつ前記方向指示器の指示に従って前進又は後進コン
タクタのいずれか一方を閉じた状態で、オン巾の小さい
小パルスで前記スイッチング部を導通させる回生力行判
別導通処理と、この回生力行判別導通処理後に前記直流
モータのアマチュア電流Ia又はプラギング電流Ipを
検出し、この検出値と予め定めた回生可能基準電流値I
dとに基づいて回生の可否を判別する回生可否判別処理
と、前記回生可否判別処理により回生可能と判断したと
きに、前記回生力行判別導通処理からアマチュア電流が
十分に低下するまでの微小時間t1を経過した後に前記
回生コンタクタの接点を開く回生コンタクタ遅延離脱処
理とを行うことを特徴としている。
【0021】ここで、「アマチュア電流が十分に低下す
る」とは、回生コンタクタの接点を開いたときに該接点
間に該接点を損傷させるアークが発生しない程度に低下
することをいい、アマチュア電流が完全に流れなくなる
状態をも含む。
【0022】また請求項2記載の発明は、前記回生可否
判別処理により回生不能と判断したときに、直ちに力行
制御を行うことを特徴とする請求項1記載の電気車の回
生制御方法である。
【0023】また請求項3記載の発明は、前記小パルス
のオン巾は、調節具により調節自在かつ電気車のキース
イッチがオフされた場合でも記憶動作可能な記憶手段に
記憶されることを特徴とする請求項1又は2記載の電気
車の回生制御方法である。
【0024】また請求項4記載の発明は、前記微小時間
t1は、20〜80ミリ秒であることを特徴とする請求
項1乃至3のいずれか1記載の電気車の回生制御方法で
ある。
【0025】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を、電
気車にバッテリ式のフォークリフトを採用した場合を例
にとり図面に基づいて詳述する。図1には、フォークリ
フトの走行回路Cを示しており、従来技術で説明したの
と同一のものについては同一の符号を付しここでの説明
は省略する。図1に示す例においては、従来の走行回路
と比べ、プラギング電流を検出する電流検出器STpが
設けられていない点において相違しており、その他の点
は同一である。
【0026】図2には、本例のフォークリフトの制御ブ
ロック図を示している。本例ではアクセル装置2と、方
向指示器6と、後述する回生力行判別導通処理でスイッ
チング部CH1を導通する小パルスのオン巾を調節自在
に設定しうる調節具3と、前記電流検出器STa、ST
fで検知されたアマチュア電流Ia、フィールド電流I
fの各信号が制御部5の入力インターフェースIへと入
力される。そして、本例ではアマチュア4Aの回転方向
を検知するための回転方向検出用のセンサやスピードセ
ンサは有していない。
【0027】前記アクセル装置2は、例えば前後に傾動
可能な操作レバー2aと、この操作量に対応した速度指
令値を出力するポテンショメータ9とから構成されるも
のを示す。また方向指示器6は、操作レバー2aの傾動
方向により正転又は逆転としての信号を出力する方向指
示器6としてのリミットスイッチ6a、6bを具えるも
のを例示している。
【0028】また、前記調節具3は、例えばフォークリ
フトの運転席などに設けられる液晶ディスプレイ装置と
調節スイッチとを含み(いずれも図示せず)、前記小パ
ルスのオン巾を確認しながら調節しうるものを例示して
いる。
【0029】また、制御部5は、作業用メモリとしての
読み込み書き込み自在なRAM、プログラム等の処理手
順が予め記憶されているROMとを含んでいる。なお前
記ROMはEPROM(Erasable and Programmable Re
ad-Only Memory)などを用いることにより、前記調節具
3にて変更された小パルスのオン巾を、電気車のキース
イッチがオフされた後も記憶保持しうるように構成され
たものを示す。
【0030】以上のように構成された本実施形態におい
ては、例えば通常走行時では、前記アクセル装置2の操
作レバー2aが図において右向きに傾動操作されると、
直流モータ4の目標速度がポテンショメータ9により、
また操作レバー2aとともに傾動する扇状のドグ2bに
よって前記方向指示器としてのリミットスイッチ6bが
作動しアマチュア4Aを正転で回転させる回転方向指令
が前記制御部5へと入力される。
【0031】また制御部5は、前記回転方向指示に基づ
いて前進コンタクタMFのリレーコイルMFCを励磁
し、前進コンタクタMFを図1に示す接点fに切り換え
た後、スイッチング部CH1を前記目標速度に応じてチ
ョッパ導通する。これにより、バッテリBAの+側から
ヒューズH、回生コンタクタMG、アマチュア4A、後
進コンタクタMRの接点f、フィールドコイル4B、前
進コンタクタMFの接点f、スイッチング部CH1、バ
ッテリBAの−側へと電流が流れアマチュア4Aが正転
し、フォークリフトが前進へ通常走行できる。なお逆転
の場合には、フィールドコイル4Bの励磁方向が前記の
場合と逆になる。
【0032】そして、本発明では、アクセル装置2が中
立から非中立に操作された場合や、逆転制動された場合
には、前記直流モータ4に電力を供給するに先立ち、回
生可能か否かを判別する。
【0033】例えば、アマチュア4Aが正転していると
きに前記アクセル装置2の操作レバー2aを正転から逆
転に倒すなどいわゆる逆転制動動作(したがって、方向
指示器6の出力は、「逆転」となる。)が行われた場合
などについて、図3に示すフローチャート及び図4に示
すタイムチャートに基づいて説明する。
【0034】前記制御部5は、直流モータ4に電力を供
給するに先立ち、回生力行を判別するためにスイッチン
グ部CH1を複数回導通させる小パルスのオン巾をRO
Mなどから読み込む(ステップS1)。そして制御部5
は、アクセル装置2、前記方向指示器6の指示がある場
合には(ステップS2でY)、その操作にしたがって前
進コンタクタMF、後進コンタクタMRの接点をrに切
り換え(ステップS3)、かつ前記回生コンタクタMG
を閉じる(ステップS4)。
【0035】次に制御部5は、前記読み込んだオン巾の
小さい小パルスで前記スイッチング部CH1を導通させ
る回生力行判別導通処理を行う。
【0036】本実施形態では、この回生力行判別導通処
理において、スイッチング部CH1の導通周期が図4
(A)、(B)に示すように、16ミリ秒としたものを
例示し、前記オン巾tonの小さい小パルスとは、例え
ばオン巾/全オン巾(16ミリ秒)で示される導通比が
15%以下のものを例示している。したがって、小パル
スのオン巾の時間は、1パルス当たり2.4ミリ秒以下
とするのが望ましい。また、本実施形態ではこの小パル
スによる回生力行判別導通処理を2回繰り返して行うも
のを示す(ステップS6、S18)。
【0037】また図4には、このような回生力行判別導
通処理を行った場合のアマチュア電流Iaの変化を、前
記スイッチング部CH1を導通する小パルスに重ね合わ
せて示している。
【0038】図4(A)では、アマチュア4Aの回転方
向とフィールドコイル4Bの励磁極性とが同じ場合を示
している。この場合には、点線で示すようにアマチュア
電流Iaは、小パルスのオフととともに直ちに立ち下が
り、これを繰り返しても前記回生力行判別導通処理では
アマチュア電流Iaは増大しない。
【0039】他方、図4(B)には、アマチュア4Aの
回転方向とフィールドコイル4Bの励磁極性とが逆とな
りかつ前記アマチュアの回転数が回生可能な回転数であ
る場合を示している。この場合には、小パルスをオフし
てもアマチュア電流Iaは、すぐには低下せず2回ゆっ
くりと低下していくため、例えば小パルスで前記スイッ
チング部CH1を2回導通することにより、このような
アマチュア電流Iaが累積されて所定の値まで徐々に上
昇することとなる。このように、スイッチング部CH1
を複数回導通した場合には、アマチュア電流をある程度
まで上昇させうる結果、検出精度が向上する利点があ
る。
【0040】なお図4(C)に示すように、アマチュア
4Aの回転方向とフィールドコイル4Bの励磁極性とが
逆かつアマチュアの回転数がさらに大きい場合には、図
4(C)に示すように、小パルス1回の導通でもアマチ
ュア電流Iaの立ち下がりはさらにゆっくりと行われ
る。
【0041】次に、制御部5は、この回生力行判別導通
処理後に本例では前記直流モータ4のアマチュア電流I
aを電流検出器STaから読み込み、このアマチュア電
流Iaと予め定めた回生可能基準電流値Idとを比較し
て回生の可否を判別する回生可否判別処理を行うものを
例示している。
【0042】本例では前記回生力行判別導通処理を、2
回繰り返して行っているため、各導通後にそれぞれ回生
可否判別処理を行うものを示す(ステップS6、S1
8)。
【0043】なお前記回生可能基準電流値Idは、上述
したように前記調節具3を用いて各フォークリフトのモ
ータ毎に任意に設定することができる。また回生可否判
別処理は、本実施形態では前記各回生力行判別導通処理
後、12ミリ秒経過した時点tc1、tc2にて行って
いる。
【0044】また前記回生可否判別処理を繰り返し、ア
マチュア電流Iaが予め定めた回生可能基準電流値Id
未満である場合(ステップS18でN、図4(A)の状
態)、制御部5は、現在の状態を回生不能と判断し、直
ちに力行制御を行う(ステップS15)。このときの時
間的遅れはtb(図4(A)に示す)は例えば4ミリ秒
であり、力行制御が遅れることが防止される。
【0045】他方、前記回生可否判別処理により、アマ
チュア電流Iaが予め定めた回生可能基準電流値Id以
上である場合(ステップS6又はステップS18で
Y)、制御部5は、現在の状態を回生可能と判断する。
そして、本実施形態では直ちに回生コンタクタMGの接
点を開くのではなく、当該回生力行判別導通処理を終え
たときから10ミリ秒以上、本例では20ミリ秒待機し
(ステップS7)、20ミリ秒経過した時点tgで前記
回生コンタクタの接点を開く回生コンタクタMG離脱信
号を出力する(ステップS8)。
【0046】これにより、図4(B)又は(C)に示す
ように、回生コンタクタ離脱信号が出力された時点tg
から約16ミリ秒経過した時点tfにて回生コンタクタ
MGの接点が開くこととなる。すなわち、本実施形態で
は回生力行判別導通処理を終えた時点からトータル36
ミリ秒の微小時間t1経過した時点で回生コンタクタM
Gの接点が開くこととなる。このとき、点線にて示すア
マチュア電流Iaは、回生コンタクタMGの接点が開い
た場合であってもアークが発生しない十分小さな値、本
例では0Aまで低下しているため、該接点でアークが生
じず、回生コンタクタの接点を有効に保護することがで
きる。
【0047】なお本例では、アマチュア電流Iaが0A
のときに回生コンタクタMGの接点が開かれるものを例
示しているが、回生コンタクタMGの接点を開いたとき
に該接点間にアークが発生しない値までアマチュア電流
Iaが低下すれば足り、例えば本実施形態の場合、10
A程度でも接点の損傷には影響を及ぼすアークは生じ
ず、実質的に50A程度で接点の損傷に影響を及ぼすア
ークが生じていた。したがって、少なくとも回生コンタ
クタMGの接点の離脱時にアマチュア電流が50A未
満、より好ましくは40A未満、さらに好ましくは10
A未満まで低下するような微小時間t1を設定すること
が好ましい。
【0048】より具体的には前記微小時間t1として、
本発明者らの種々の実験の結果、好ましくは20〜80
ミリ秒、より好ましくは20〜50ミリ秒、さらに好ま
しくは30〜40ミリ秒とするのが望ましい。なお前記
微小時間t1が80ミリ秒を超えると、制御遅れなどが
生じる傾向があり、円滑な力行、プラギングなどを行え
ない傾向があり、逆に前記微小時間t1が、20ミリ秒
未満であると、アマチュア電流が十分小さな値まで低下
することを期待できない場合がある。
【0049】そして前記回生コンタクタMGを離脱させ
た後は、予備励磁を行い(ステップS9)、アマチュア
4Aの起電力により回生電流が十分に大きくなったとき
にスイッチング部CH1をオフし、回生電流をバッテリ
へと戻して前述した回生チョッパ処理を行いうる(ステ
ップS10)。なお回生電流がある程度の値まで減少す
ると(ステップS11でY)、回生チョッパ処理を終了
する(ステップS12)。
【0050】そして、走行を終了したときには(ステッ
プS13でY)、ステップS2に戻るが、走行を終了し
ていない場合(ステップS13でN)、力行運転を行う
べく回生コンタクタMGを閉じる(ステップS14)。
このとき、回生コンタクタMGに流れる電流は回生不能
な程度まで十分に小さい値になっており、ここでも接点
を損傷させるようなアークの発生は防止できる。また、
回生コンタクタMGが閉じた後は、力行チョッパ(プラ
ギング)処理を継続して行い(ステップS15)、走行
を終了したときには(ステップS16でY)、ステップ
S2に戻る。
【0051】なお本実施形態では、回生の可否判断にア
マチュア電流Iaを検出するものを例示したが、勿論プ
ラギング電流Ipでも良く、さらにはアマチュア電流I
aとプラギング電流Iaの双方を検出して回生可否判断
を行っても良い。また本例では、バッテリ式フォークリ
フトを例にとり説明したが、例えば乗用を目的とした電
気自動車にも採用しうる。また前記微小時間t1は、使
用するバッテリ、コンタクタの容量などにより種々定め
得る。
【0052】
【発明の効果】叙上の如く請求項1記載の方法によれ
ば、アマチュア電流が十分に小さくなる微小時間経過後
に回生コンタクタの接点を開く回生コンタクタ遅延離脱
処理を行うことによって、該接点でアークが生じず、回
生コンタクタの接点を効果的に保護することができる。
【0053】また請求項2記載の発明では、前記回生可
否判別処理により回生不能と判断したときに、直ちに力
行制御を行うことにより、制御遅れを生じることなく迅
速に力行運転を行える。
【0054】また請求項3記載の発明では、前記小パル
スのオン巾は、調節具により調節自在かつ電気車のキー
スイッチがオフされた場合でも記憶動作可能な記憶手段
に記憶されることによって、電気車毎に任意の設定が可
能となる。
【0055】また請求項4記載の発明では、前記微小時
間t1は、20〜80ミリ秒であることによって、制御
遅れなどが生じることなしに回生コンタクタの接点でア
ークの発生を確実に防止しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態を示すバッテリ式フォークリフトの
走行回路図である。
【図2】本実施形態のブロック図である。
【図3】制御部の処理手順を例示するフローチャートで
ある。
【図4】(A)、(B)、(C)は回生力行判別導通処
理による時間−アマチュア電流の関係を示すグラフであ
る。
【図5】バッテリ式フォークリフトの走行回路図であ
る。
【図6】回生を説明するバッテリ式フォークリフトの走
行回路図である。
【図7】回生を説明するバッテリ式フォークリフトの走
行回路図である。
【図8】従来の回生力行判別導通処理による時間−プラ
ギング電流の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
2 アクセル装置 3 調節具 4 直流モータ 5 制御部 6 方向指示器 MG 回生コンタクタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バッテリと、走行用の直流モータと、この
    直流モータと前記バッテリとの間に設けられかつ導通に
    より該直流モータに前記バッテリからの電力を供給しう
    るスイッチング部と、 前記直流モータのフィールドコイルの励磁極性を切り換
    えしうる前進及び後進コンタクタと、前記直流モータの
    回転速度を調節しうるアクセルと、前記フィールドコイ
    ルの励磁極性を指示する方向指示器と、 前記直流モータのアマチュアと前記バッテリとの間に設
    けられかつ直流モータに電力を供給する力行運転から回
    生制動への切り換えに際して離脱する接点を具える回生
    コンタクタとを含む力行、回生可能な走行回路を具える
    電気車の回生制御方法であって、 前記直流モータに電力を供給するに先立ち、前記回生コ
    ンタクタを閉じかつ前記方向指示器の指示に従って前進
    又は後進コンタクタのいずれか一方を閉じた状態で、オ
    ン巾の小さい小パルスで前記スイッチング部を導通させ
    る回生力行判別導通処理と、 この回生力行判別導通処理後に前記直流モータのアマチ
    ュア電流Ia又はプラギング電流Ipを検出し、この検
    出値と予め定めた回生可能基準電流値Idとに基づいて
    回生の可否を判別する回生可否判別処理と、 前記回生可否判別処理により回生可能と判断したとき
    に、前記回生力行判別導通処理からアマチュア電流が十
    分に低下するまでの微小時間t1を経過した後に前記回
    生コンタクタの接点を開く回生コンタクタ遅延離脱処理
    とを行うことを特徴とする電気車の回生制御方法。
  2. 【請求項2】前記回生可否判別処理により回生不能と判
    断したときに、直ちに力行制御を行うことを特徴とする
    請求項1記載の電気車の回生制御方法。
  3. 【請求項3】前記小パルスのオン巾は、調節具により調
    節自在かつ電気車のキースイッチがオフされた場合でも
    記憶動作可能な記憶手段に記憶されることを特徴とする
    請求項1又は2記載の電気車の回生制御方法。
  4. 【請求項4】前記微小時間t1は、20〜80ミリ秒で
    あることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1記載
    の電気車の回生制御方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190013019A (ko) * 2017-07-31 2019-02-11 현대자동차주식회사 하이브리드 자동차 및 그 모터 제어 방법

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