JP2008219973A - 車両用の電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンデンサの放電状態を無視して、コンタクタの溶着を速やかに検出する。
【解決手段】車両用の電源装置は、車両を走行させるモーター53に電力を供給する走行用バッテリ1と、この走行用バッテリ1の出力側に接点10を接続すると共に、この接点10をオンオフに切り換える励磁コイル11を備えるコンタクタ3と、このコンタクタ3の励磁コイル11の通電を制御して接点10をオンオフに切り換える制御回路4と、コンタクタ3の接点10の溶着を検出する溶着検出回路5とを備える。溶着検出回路5は、コンタクタ3の励磁コイル11のインダクタンスを検出する判別回路17を備える。この電源装置は、制御回路4がコンタクタ3の励磁コイル11を非通電状態に制御して、判別回路17が励磁コイル11のインダクタンスを検出し、溶着検出回路5が、検出されるインダクタンスから溶着を判定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ハイブリッドカー、電気自動車、燃料電池車等に搭載されて、車両を走行させるモーターに電力を供給する車両用の電源装置に関し、とくに走行用バッテリと直列に接続しているコンタクタの溶着を検出する溶着検出回路を備える電源装置に関する。
車両用の電源装置は、出力側にコンタクタを接続している。コンタクタは、車両のイグニッションスイッチでオンオフに切り換えられる。イグニッションスイッチがオンに切り換えられると、コンタクタもオンに切り換えられて電源装置からモーターに出力できる状態となる。イグニッションスイッチがオフに切り換えられると、コンタクタはオフに切り換えられて、電源装置の出力を負荷から切り離し、電池の無駄な放電を防止すると共に、安全性を向上している。
コンタクタは、負荷に流れる数百Aと極めて大きな電流が流れるので、大電流が接点の溶着の原因となる。コンタクタの接点が溶着されると、イグニッションスイッチをオフに切り換えても、電源装置の出力を遮断できなくなる。この弊害を防止するために、コンタクタの溶着を検出する装置が開発されている。(特許文献1及び2参照)
特開2000−173428号公報 特開2006−216516号公報
特許文献1の公報に記載される電源装置は、図1に示すように、フォトカプラ91でもってコンタクタ93の接点と電池92を含む閉回路に電流が流れるかどうかを検出して、コンタクタ93の溶着を検出する。コンタクタ93が溶着すると、コンタクタ93を介して閉回路に電流が流れ、コンタクタ93がオフになると、電流が遮断されて閉回路に電流が流れなくなる。したがって、閉回路に電流が流れるかどうかを検出して、コンタクタ93の溶着を検出している。
しかしながら、この回路構成の電源装置は、コンタクタをオフにしてから、溶着を検出するようになるのに時間がかかり、イグニッションスイッチをオフにした後、速やかにコンタクタの溶着を検出できない欠点がある。それは、車両用の電源装置は、負荷に大きい静電容量のコンデンサが接続されるからである。コンデンサは、コンタクタをオフにして電源装置から切り離した後も電荷が溜っている。大容量のコンデンサは、放電して電圧が低下するのに相当な時間がかかる。コンデンサを放電しない状態で、コンタクタの溶着を検出すると、コンデンサが溶着しなくても、コンデンサからフォトカプラに通電される。このため、コンタクタが正常にオフに切り換えられても、溶着検出回路はコンタクタを溶着と誤判定してしまう。この弊害は、コンデンサが充分に放電されて、フォトカプラが電流を検出しなくなるまで待って、コンタクタの溶着を検出する必要がある。ところが、負荷に接続されるコンデンサは、数千μFと極めて大きいので、これが放電されて電圧が低下するのに極めて時間がかかる。図2は、コンタクタをオフに切り換えて、コンデンサの電圧が低下する状態を示す。この図に示すように、コンデンサの電圧は、電圧が10%低下するのに、約600msecもかかる。このことから、図1の溶着検出回路は、イグニッションスイッチをオフに切り換えた後、相当に長い時間待って、コンデンサを充分に放電した後、コンタクタの溶着を検出する必要があり、速やかに検出できない検出があった。
また、特許文献2の装置は、走行用バッテリのプラス側に接続しているコンタクタをオフに制御する状態で、コンタクタの電池側と負荷側の電圧差を検出し、この電圧差が設定範囲内にあるとコンタクタの溶着と判定する。この電源装置は、電池側と負荷側の電圧差からコンタクタの溶着を検出するので、特許文献1の装置に比較して速やかにコンタクタの溶着を検出できる。しかしながら、この装置も、コンタクタの溶着検出において、負荷側に接続しているコンデンサの放電状態を無視できない。このため、コンタクタの溶着検出には、コンデンサを所定の電圧まで放電させる必要があり、コンタクタをオフに制御した直後に溶着の検出ができない。
本発明は、さらにこの欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、コンデンサの放電状態を無視してコンタクタの溶着を速やかに検出できる車両用の電源装置を提供することにある。
本発明の車両用の電源装置は、前述の目的を達成するために以下の構成を備える。
車両用の電源装置は、車両を走行させるモーター53に電力を供給する走行用バッテリ1と、この走行用バッテリ1の出力側に接点10を接続すると共に、この接点10をオンオフに切り換える励磁コイル11を備えるコンタクタ3と、このコンタクタ3の励磁コイル11の通電を制御して接点10をオンオフに切り換える制御回路4と、コンタクタ3の接点10の溶着を検出する溶着検出回路5、25、35、45とを備える。溶着検出回路5、25、35、45は、コンタクタ3の励磁コイル11のインダクタンスを検出する判別回路17を備える。この電源装置は、制御回路4がコンタクタ3の励磁コイル11を非通電状態に制御して、判別回路17が励磁コイル11のインダクタンスを検出し、溶着検出回路5、25、35、45が、検出されるインダクタンスから溶着を判定する。
本発明の請求項2の車両用の電源装置は、請求項1の構成に加えて、溶着検出回路5、25、35が、制御回路4で非通電状態とされる励磁コイル11にインダクタンスの検出電流を供給する交流電源15を備え、この交流電源15が励磁コイル11に交流の検出電流を供給する状態で、励磁コイル11の両端に誘導される電圧と、励磁コイル11に流れる電流と、電流と電圧の位相差のいずれかを検出してインダクタンスを検出する。
本発明の請求項3の車両用の電源装置は、請求項1の構成に加えて、溶着検出回路5、25が、制御回路4で非通電状態とされる励磁コイル11と直列に接続されるコンデンサ14と、このコンデンサ14と励磁コイル11との直列回路にインダクタンスの検出電流を供給する交流電源15を備え、交流電源15が励磁コイル11とコンデンサ14の直列回路に交流電源15を供給する状態で、励磁コイル11又はコンデンサ14の両端に誘導される電圧と、直列回路に流れる電流と、直列回路に流れる電流と電圧の位相差のいずれかを検出して励磁コイル11のインダクタンスを検出する。
本発明の電源装置は、負荷に接続されるコンデンサの放電状態に関係なくコンタクタの溶着を検出できる。このため、コンタクタをオフに切り換えた直後に、後速やかに溶着を検出できる特徴がある。それは、本発明の電源装置が、従来のようにコンタクタの接点の電圧を検出して溶着するのではなく、コンタクタの励磁コイルのインダクタンスを検出して、インダクタンスから溶着を検出するからである。励磁コイルのインダクタンスは、接点がオン位置にあるかオフ位置にあるかで変化するが、コンデンサの放電状態に影響されない。したがって、本発明の電源装置は、コンデンサの放電を待つことなく、励磁コイルを非通電状態とした直後に接点の溶着を検出できる。
コンタクタは、励磁コイルの磁気的な吸着力でプランジャーを往復運動させる。通電される励磁コイルは磁気的な吸着力でプランジャーを吸着し、通電されない励磁コイルはプランジャーを吸着しない。プランジャーは接点を往復運動させて、オンオフに切り換える。通電される励磁コイルに吸着されるプランジャーは接点をオン位置とし、通電されないで励磁コイルに吸着されないプランジャーは接点をオフ位置とする。コンタクタの励磁コイルは、プランジャーの位置でインダクタンスが変化する。励磁コイルのインダクタンスは、一般的には、プランジャーを吸着する状態で大きく、プランジャーを吸着しない状態で小さくなる。したがって、励磁コイルのインダクタンスを検出してプランジャーの位置、すなわち接点がオン位置にあるかオフ位置にあるかを判定できる。本発明の電源装置は、制御回路で励磁コイルの通電を制御する。制御回路が励磁コイルに通電しない状態で、正常に動作する溶着しないコンタクタは接点はオフ位置とする。溶着検出回路は、励磁コイルの非通電状態において、励磁コイルのインダクタンスを検出してプランジャーの位置、すなわち接点の位置を検出する。
本発明の電源装置は、励磁コイルの非通電状態でインダクタンスを検出して、接点の溶着を検出する。非通電状態の励磁コイルは、プランジャーを吸着するための電源に接続されず、この状態でインダクタンスを検出する本発明の電源装置は、インダクタンスを検出するのに適した交流電源に接続できる。このため、励磁コイルのインダクタンスを簡単に正確に検出して、接点の溶着を確実に判定できる特徴がある。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための商標用の電源装置を例示するものであって、本発明は電源装置を以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
図3に示す車両用の電源装置は、ハイブリッドカーに搭載され、あるいは電気自動車に搭載され、あるいは又燃料電池自動車に搭載されて、負荷として接続されるモーターを駆動して車両を走行させる。この図の電源装置は、複数の電池ユニット2を直列に接続している走行用バッテリ1と、この走行用バッテリ1のプラス側及びマイナス側の出力に直列に接続されて、負荷50に電力を供給するコンタクタと、このコンタクタ3をオンオフに制御する制御回路4と、コンタクタ3の接点10の溶着を検出する溶着検出回路5とを備える。コンタクタ3は、走行用バッテリ1のプラス側に接続している正極側のコンタクタ3Aと、負極側の出力に接続している負極側のコンタクタ3Bとからなる。負荷50は、DC/ACインバータ52を介して接続されるモーター53と発電機54であって、DC/ACインバータ52の一次側には大容量のコンデンサ51を接続している。
負荷50は、大容量のコンデンサ51を並列に接続している。このコンデンサ51は、コンタクタ3の接点10をオンに切り換える状態で、走行用バッテリ1と共に、負荷50に電力を供給する。とくに、コンデンサ51からは、負荷50に瞬間的に大電力を供給する。走行用バッテリ1に並列にコンデンサ51を接続することで、負荷50に供給できる瞬間電力を大きくできる。コンデンサ51から負荷50に供給できる電力は、静電容量に比例するので、このコンデンサ51には、たとえば4000〜6000μFと極めて大きい静電容量のものが使用される。
走行用バッテリ1は、5組の電池ユニット2を直列に接続している。電池ユニット2は、複数の電池モジュールを直列に接続している。電池モジュールは、複数の二次電池を直列に直線状に連結している。二次電池は、ニッケル水素電池やリチウムイオン二次電池である。電池モジュールは、5〜6個の二次電池を直列に接続している。ただ、電池モジュールは、4個以下、あるいは7個以上の二次電池を直列に接続することもできる。5組の電池ユニット2からなる走行用バッテリ1は、各々の電池ユニット2に7〜8本の電池モジュールを直列に接続している。
走行用バッテリ1は、モーター53に大電力を供給できるように、たとえば、出力電圧を200〜400Vと高くしている。ただし、電源装置は、走行用バッテリの出力側にDC/ACインバータを接続して、走行用バッテリの電圧を昇圧して、負荷に電力を供給することもできる。この電源装置は、直列に接続する二次電池の個数を少なくして、走行用バッテリの出力電圧を低くできる。したがって、走行用バッテリは、たとえば出力電圧を150〜400Vとすることができる。
本発明の電源装置は、電池ユニット2を、必ずしも電池モジュールで構成する必要はなく、素電池を直列に接続して電池ユニットとすることができる。また、走行用バッテリは、必ずしも5組の電池ユニットで構成する必要はない。
参考までに、走行用バッテリ1から供給される電流については、直列に接続される電流センサー(図示せず)にて測定し、各電池ユニット2の電圧は、電池ユニット2の両端電圧を測定することにより得ることができる。そして、電流センサーの異常については、各電圧ユニット2あるいは走行用バッテリ1の電圧の変化に対して、電流の変化が小さいとき、電流センサーの異常を検出することができる。ここで、電流と各種電圧の測定タイミングが多少ずれるが、所定期間内に測定される値で比較するなら、上述のように電流センサーの異常を検出することができる。
正極側のコンタクタ3Aは、走行用バッテリ1の正極側と正極の出力端子9との間に接続され、負極側のコンタクタ3Bは、走行用バッテリ1の負極側と負極の出力端子9との間に接続される。正極側のコンタクタ3Aと負極側のコンタクタ3Bは、接点10をオンオフに制御する励磁コイル11を有する。正極側のコンタクタ3Aと負極側のコンタクタ3Bは、各々独立してオンオフに制御できるように、各々が励磁コイル11を有するリレーである。正極側のコンタクタ3Aと負極側のコンタクタ3Bは、励磁コイル11に通電する状態で接点10をオン、通電を停止してオフに切り換えられる。
電源装置は、イグニッションスイッチがオンに切り換えられると、正極側のコンタクタ3Aをオフに保持して、負極側のコンタクタ3Bをオンに切り換え、この状態で、正極側のコンタクタ3Aと並列に接続しているプリチャージ回路6でコンデンサ51をプリチャージする。コンデンサ51がプリチャージされた後、正極側のコンタクタ3Aをオフからオンに切り換えて、走行用バッテリ1を負荷50に接続する。その後、プリチャージ回路6のプリチャージコンタクタ8をオフに切り換える。
プリチャージ回路6は、プリチャージ抵抗7とプリチャージコンタクタ8の直列回路で、正極側のコンタクタ3Aと並列に接続される。プリチャージコンタクタ8は、正極側のコンタクタ3Aをオンに切り換える前にオンに切り換えられて、走行用バッテリ1でコンデンサ51を充電する。プリチャージ抵抗7は、走行用バッテリ1がコンデンサ51を充電する電流を制限する。プリチャージ回路6は、プリチャージ抵抗7で充電電流を制限しながらコンデンサ51を充電する。
車両のイグニッションスイッチがオフに切り換えられると、制御回路4はコンタクタ3をオフに切り換える。制御回路4は、正極側のコンタクタ3Aと負極側のコンタクタ3Bの励磁コイル11の通電を遮断して、すなわち励磁コイル11を非通電状態として、オフに切り換える。励磁コイル11が非通電状態となるコンタクタ3は、正常に動作する状態においては、オフに切り換えられる。ただ、接点10が溶着されるコンタクタ3は、励磁コイル11の非通電状態において、接点10をオフに切り換えられず、オン状態に保持される。
制御回路4が励磁コイル11を非通電状態とする状態で、コンタクタ3がオフに切り換えられたかどうか、すなわち、コンタクタ3の接点10が溶着しているかどうかは、溶着検出回路5で検出される。
溶着検出回路5は、励磁コイル11のインダクタンスを検出して、インダクタンスの値でコンタクタ3の溶着を検出する。コンタクタ3の接点10は、図4と図5に示すように、励磁コイル11で往復運動される。したがって、接点10の位置はプランジャー12の位置を特定する。ここで、図4は、コンタクタ3の接点10のオン状態を示しており、これは接点10の溶着時と同じ状態である。また、図5は、コンタクタ3の接点10のオフ状態を示している。プランジャー12の位置は、励磁コイル11のインダクタンスを変化させる。それは、プランジャー12が励磁コイル11の内部に挿通されて、その位置が変化するからである。また、励磁コイル11がプランジャー12を吸着するコンタクタ3にあっては、励磁コイル11に吸着されるプランジャー12が励磁コイル11の磁気抵抗を小さくしてインダクタンスを大きくする。図4のコンタクタ3は、励磁コイル11の通電状態において、励磁コイル11のインダクタンスが大きくなる。プランジャー12が励磁コイル11に深く挿入されるからである。図5に示すように、励磁コイル11の非通電状態においては、励磁コイル11のインダクタンスは小さくなる。プランジャー12が励磁コイル11からバネ13で押し出されるからである。したがって、溶着検出回路5は励磁コイル11のインダクタンスを検出して、プランジャー12の位置、すなわち接点10の位置を検出できる。励磁コイル11のインダクタンスが大きいと、プランジャー12は接点10をオンとする位置にあり、励磁コイル11のインダクタンスが小さいと、接点10をオフにする位置にあるからである。このことから、溶着検出回路5は励磁コイル11のインダクタンスを検出し、インダクタンスの値からプランジャー12の位置、すなわち接点10のオン位置とオフ位置を検出できる。励磁コイル11の非通電状態において、インダクタンスが大きいと、接点10がオン位置にある溶着と判定する。励磁コイル11の非通電状態においては、インダクタンスが小さくなるからである。
図3の電源装置の溶着検出回路5を図6に示し、さらに図6の溶着検出回路5がインダクタンスを検出する動作原理を図7に示す。この溶着検出回路5は、コンタクタ3の励磁コイル11と直列に接続されるコンデンサ14と、このコンデンサ14と励磁コイル11との直列回路にインダクタンスの検出電圧を供給する交流電源15を備える。この溶着検出回路5は、交流電源15が励磁コイル11とコンデンサ14の直列回路に交流電源を供給する状態で、励磁コイル11の両端に誘導される電圧を検出してインダクタンスを検出する。励磁コイル11に誘導される電圧は、インダクタンスに比例して大きくなる。したがって、励磁コイル11の誘導電圧を差動アンプ16で検出して判別回路17に入力してインダクタンスを検出できる。前述したように、接点10をオンとする励磁コイル11のインダクタンスは、接点10をオフとする励磁コイル11のインダクタンスよりも大きくなる。したがって、差動アンプ16が検出する励磁コイル11の誘導電圧は、接点10をオンとする状態では、接点10をオフとする状態よりも高くなる。このことから、判別回路17は、差動アンプ16から入力される誘導電圧を設定電圧に比較し、設定電圧よりも高いと接点10がオン、設定電圧よりも低いと接点10がオフと判定できる。
図8の溶着検出回路25は、コンデンサ14の誘導電圧を検出して、励磁コイル11のインダクタンスを検出する。コンデンサ14の誘導電圧は、励磁コイル11のインダクタンスが大きくなると低下する。それは、励磁コイル11のインダクタンスが大きくなると、励磁コイル11のインピーダンスが大きくなって、励磁コイル11とコンデンサ14との直列回路に流れる電流が減少するからである。したがって、コンデンサ14の誘導電圧を差動アンプ16で検出して判別回路17に入力して、励磁コイル11のインダクタンスを検出できる。接点10をオンとする励磁コイル11のインダクタンスは、接点10をオフとする励磁コイル11のインダクタンスよりも大きくなるので、この状態では励磁コイル11のインピーダンスが大きくなって、コンデンサ14の電流が減少し、差動アンプ16が検出するコンデンサ14の誘導電圧は、接点10をオンとする状態では、接点10をオフとする状態よりも低くなる。このことから、判別回路17は、差動アンプ16から入力される誘導電圧を設定電圧に比較し、設定電圧よりも低いと接点10がオン、設定電圧よりも高いと接点10はオフと判定できる。
溶着検出回路は、図9に示すように、コンデンサに変えて抵抗器18を使用して、励磁コイル11のインダクタンスを検出することもできる。この溶着検出回路35は、励磁コイル11の誘導電圧を検出し、あるいは抵抗器18の誘導電圧を検出してインダクタンスを検出する。励磁コイル11の誘導電圧を検出する溶着検出回路35は、インダクタンスが大きくなると励磁コイル11の誘導電圧は高くなるので、検出する誘導電圧が高い状態で接点10がオン、誘導電圧が低い状態では接点10がオフと判定する。また、抵抗器の誘導電圧を検出する溶着検出回路は、インダクタンスが大きくなると抵抗器の誘導電圧は低くなるので、検出する誘導電圧が低い状態で接点がオン、誘導電圧が高い状態では接点がオフと判定する。
さらに、溶着検出回路は、図示しないが、励磁コイルとコンデンサの直列回路、または励磁コイルと抵抗器の直列回路に流れる電流と電圧の位相差を検出して励磁コイルのインダクタンスを検出することもできる。励磁コイルと直列にコンデンサを接続する直列回路は、励磁コイルのインダクタンスとコンデンサの静電容量で電圧波形と電流波形の位相差が特定される。コンデンサの静電容量を一定として、励磁コイルのインダクタンスが大きくなると、電流波形が電圧波形から遅れる位相差が大きくなる。したがって、判別回路は、電圧波形と電流波形の位相差から励磁コイルのインダクタンスを検出して、接点のオン位置とオフ位置を検出できる。電圧と電流の位相差は、交流電源の出力電圧で電圧波形を検出し、直列回路に電流検出抵抗を直列に接続して、この電流検出抵抗の両端に誘導される電圧から電流波形を検出して判定できる。
図9に示す溶着検出回路35は、励磁コイル11と直列に抵抗器18を接続するので、抵抗器の誘導電圧波形から電流波形を検出できる。励磁コイル11と抵抗器18の直列回路においても、励磁コイル11のインダクタンスが大きくなると、電圧に対する電流の遅れの位相差は大きくなるので、判別回路17は、電圧波形と電流波形の位相差からインダクタンスを検出して、接続のオン位置とオフ位置を判定できる。
さらに、図10の溶着検出回路5は、ブリッジ回路19で励磁コイル11のインダクタンスを検出する。ブリッジ回路19は、たとえばコンタクタ3の接点10がオフの状態で、差動アンプ16が検出する中点の出力電圧が0Vとなるように、素子のインピーダンスを特定している。ブリッジ回路19は、各々の素子のインピーダンスをZ0、Z1、Z2、Z3とする場合、以下の式を満足する状態で、出力電圧は0Vとなる。
Z0/Z1=Z2/Z3
接点10がオンの状態でこの条件を満足するように素子のインピーダンスを特定しているブリッジ回路19は、接点10がオンの状態で、差動アンプ16が検出する出力電圧が0Vとなる。このブリッジ回路19は、コンタクタ3の接点10がオフになって励磁コイル11のインダクタンスが小さくなるとバランスが崩れて、差動アンプ16に電圧が出力される。したがって、判別回路17は、差動アンプ16の出力電圧が0Vで接点10がオン、差動アンプ16から電圧が出力されると接点10がオフと判定できる。この溶着検出回路45は、接点10をオフとする状態で、差動アンプ16の入力電圧が0Vとなるように素子のインピーダンスを設定することもできる。この溶着検出回路45は、コンタクタ3の接点10がオフで差動アンプ16の出力電圧は0V、接点10がオンで差動アンプ16から電圧が出力される。ブリッジ回路19で励磁コイル11のインダクタンスを検出する溶着検出回路45は、インダクタンスの変化に対して差動アンプ16の出力電圧を変化を大きくできる。このため、インダクタンスの少ない変化を確実に検出して、接点10のオンオフを正確に判定できる。
図3の溶着検出回路5は、正極側のコンタクタ3Aと、負極側のコンタクタ3Bと、プリチャージコンタクタ8の溶着を検出する。この電源装置は、溶着検出回路5でコンタクタ3に加えて、プリチャージコンタクタ8の溶着も検出できる。
さらに、図6の溶着検出回路5は、コンデンサ14を介して各々の励磁コイル11を交流電源15に接続している。この溶着検出回路5は、コンデンサ14をカップリングコンデンサに併用して、励磁コイル11を交流電源15に接続する。このため、ひとつの交流電源15で正極側のコンタクタ3Aと負極側のコンタクタ3B、およびプリチャージコンタクタ8の溶着を検出できる。
溶着検出回路5は、切換スイッチ20を介して励磁コイル11に接続される。切換スイッチ20は、6回路2接点のスイッチで、励磁コイル11を制御回路4と溶着検出回路5に切り換える。切換スイッチ20は、通常は励磁コイル11を制御回路4に接続している。コンタクタ3とプリチャージコンタクタ8の溶着を検出するタイミングで励磁コイル11を溶着検出回路5に接続する。この切換スイッチ20は、制御回路4でコントロールされる。
図3の電源装置は、以下のステップでコンタクタ3の溶着を検出する。
(1)イグニッションスイッチがオフに切り換えられると、制御回路4がコンタクタ3の励磁コイル11の通電を遮断して非通電状態とする。
(2)切換スイッチ20が切り換えられて、励磁コイル11が溶着検出回路5の接続位置に切り換えられる。
(3)交流電源15が、コンデンサ14と励磁コイル11の直列回路に接続される。
(4)差動アンプ16が励磁コイル11に誘導される電圧を検出して、判別回路17に入力する。
(5)判別回路17は、差動アンプ16から入力される電圧を設定電圧に比較して、接点10のオン位置とオフ位置を判別する。この状態で接点10がオン位置にあると溶着と判定する。
従来の電源装置の回路図である。 コンデンサが放電されて電圧が低下する状態を示すグラフである。 本発明の一実施例にかかる車両用の電源装置の概略構成図である。 コンタクタの一例を示す概略構成図であって、接点のオン状態(溶着状態)を示す図である。 図4に示すコンタクタの接点のオフ状態を示す図である。 溶着検出回路の一例を示す回路図である。 図6に示す溶着検出回路の動作原理を示す図である。 溶着検出回路の他の一例を示す回路図である。 溶着検出回路の他の一例を示す回路図である。 溶着検出回路の他の一例を示す回路図である。
符号の説明
1…走行用バッテリ
2…電池ユニット
3…コンタクタ 3A…正極側のコンタクタ
3B…負極側のコンタクタ
4…制御回路
5…溶着検出回路
6…プリチャージ回路
7…プリチャージ抵抗
8…プリチャージコンタクタ
9…出力端子
10…接点
11…励磁コイル
12…プランジャー
13…バネ
14…コンデンサ
15…交流電源
16…差動アンプ
17…判別回路
18…抵抗器
19…ブリッジ回路
20…切換スイッチ
25…溶着検出回路
35…溶着検出回路
45…溶着検出回路
50…負荷
51…コンデンサ
52…DC/ACインバータ
53…モーター
54…発電機
91…フォトカプラ
92…電池
93…コンタクタ

Claims (3)

  1. 車両を走行させるモーターに電力を供給する走行用バッテリと、この走行用バッテリの出力側に接点を接続すると共に、この接点をオンオフに切り換える励磁コイルを備えるコンタクタと、このコンタクタの励磁コイルの通電を制御して接点をオンオフに切り換える制御回路と、前記コンタクタの接点の溶着を検出する溶着検出回路とを備える電源装置であって、
    前記溶着検出回路が、コンタクタの励磁コイルのインダクタンスを検出する判別回路を備え、前記制御回路がコンタクタの励磁コイルを非通電状態に制御して、判別回路が励磁コイルのインダクタンスを検出し、溶着検出回路が検出されるインダクタンスから溶着を判定することを特徴とする車両用の電源装置。
  2. 溶着検出回路が、制御回路で非通電状態とされる励磁コイルにインダクタンスの検出電流を供給する交流電源を備え、この交流電源が励磁コイルに交流の検出電流を供給する状態で、励磁コイルの両端に誘導される電圧と、励磁コイルに流れる電流と、電流と電圧の位相差のいずれかを検出してインダクタンスを検出する請求項1に記載される車両用の電源装置。
  3. 溶着検出回路が、制御回路で非通電状態とされる励磁コイルと直列に接続されるコンデンサと、このコンデンサと励磁コイルとの直列回路にインダクタンスの検出電流を供給する交流電源を備え、交流電源が励磁コイルとコンデンサの直列回路に交流電源を供給する状態で、励磁コイル又はコンデンサの両端に誘導される電圧と、直列回路に流れる電流と、直列回路に流れる電流と電圧の位相差のいずれかを検出して励磁コイルのインダクタンスを検出する請求項1に記載される車両用の電源装置。
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