JP3540929B2 - 電気車の回生制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばバッテリ式フォークリフトなどの電気車に好適に用いうる回生制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1には、バッテリ式フォークリフトの走行回路Cを例示している。図1において、走行回路Cは、バッテリBAと、走行用電気モータとしての直流モータ4と、この直流モータ4と前記バッテリBAとの間に設けられかつ導通により該直流モータ4にバッテリBAからの電力を供給しうるFETなどの走行用スイッチング部CH1とを具える。
【0003】
前記直流モータ4は、常閉の接点を有する回生用コンタクタMG、ヒューズHなどを介してバッテリBAの+側に接続するアーマチュア4Aと、走行用コンタクタとしての前進コンタクタMFと後進コンタクタMRとの間に介在するフィールドコイル4Bとからなる直巻式のモータであり、図示しないモータ軸を駆動輪に連係している。
【0004】
また前進コンタクタMFと後進コンタクタMRとは、通常走行時においては運転席などに配される方向指示器(図2に示す)の前進、後進指示により接点f又はrに開閉動作し、前記フィールドコイル4Bの励磁極性を切り換えしうる。また前進、後進コンタクタMF、MRは、前記走行用スイッチング部CH1を介して前記バッテリBAの−側へと接続される。
【0005】
また前記回生用コンタクタMGと前記バッテリBAとを結ぶ第1のラインL1と、前記アマチュア4Aと前進、後進コンタクタMF、MRとを結ぶ第2のラインL2とは、回生制御用の回生抵抗R及び予備励磁用スイッチング部CH2を直列に配した第3のラインL3により接続される他、アマチュア用のプラギングダイオードD2を介して接続される。
【0006】
さらに前進、後進コンタクタMF、MRと前記スイッチング部CH1との間を結ぶ第4のラインL4と前記第1のラインL1とは、第1の回生ダイオードD1を介して接続されている。また、前記スイッチング部CH1とバッテリBAのマイナス端子とを結ぶ第5のラインL5と前記第1のラインL1とは、第2の回生用ダイオードD3を介して接続されている。
【0007】
なお前記第2のラインL2には、前記直流モータ4のアマチュア電流Ia及びフィールド電流Ifを検出しうる電流検出器STa、STfがそれぞれ設けられている。
【0008】
これらの走行回路Cは、マイクロコンピュータなどを有する制御部(図示省略)により制御される。制御部は、例えば図6に示すような処理を実行する。先ず、フォークリフトのアクセルがオンされると(ステップaでY)、前記回生コンタクタMGを閉じる回生コンタクタ閉処理(ステップb)と、前進、後進コンタクタMF、MRの接点をフォークリフトの進行方向を示す方向指示器の示す向きに切り換える走行コンタクタ力行切換処理(ステップc)とを行い、アクセルの操作量に応じた通流率でバッテリBAからの所定の電流を前記直流モータ4に流すことにより力行運転処理を行う(ステップd)。
【0009】
ところで、フォークリフトでは、バッテリの一充電当たりの稼働時間の増大が切望されており、そのため近年ではフォークリフトのブレーキ操作時に、前記直流モータ4の運動エネルギーを電気エネルギーに変換してバッテリBAを充電する回生制御を行って、バッテリの消耗を防止しつつフォークリフトを制動させることが行われている。
【0010】
図4、図6に示すように、前進力行運転中に、アクセルがオフされてブレーキ操作がなされると(ステップaでN、ステップeでY)、制御部は、先ず回生コンタクタMGの接点を開いてバッテリBAから直流モータ4への電力の供給を遮断する回生コンタクタ開処理(ステップf)と、前進、後進コンタクタMF、MRを切り換え操作して前記フィールドコイル4Bを後進側へと回生制動の励磁極性に切り換える走行コンタクタ回生切換処理(ステップg)と、前記予備励磁用スイッチング部CH2を導通してこのフィールドコイル4Bに微弱電流を流す予備励磁処理(ステップh)とが行われる。
【0011】
この予備励磁処理により、フィールドコイル4Bには、図4に示すように前記アマチュア4Aの回転方向と逆方向の励磁極性となる予備励磁電流I1が流れ、この励磁極性と逆方向に回転し続けるアマチュア4Aには起電力Vが発生する。またこの起電力Vが、一定電圧まで増大すると、前記電流I1に加えて、電流I2が流れ始める。
【0012】
前記電流I2は、前記第2の回生用ダイオードD3を通って前記第1のラインL1に向けて流れるとともに、この電流I2が一定の値まで増大すると、予備励磁用スイッチング部CH2の導通を強制的に遮断する。この予備励磁用スイッチング部CH2のオフにより、バッテリBAからの電流は遮断されるが、前記電流I2は、第2の回生用ダイオードD3、アーマチュア4A、電流検出器STa、STf、前進コンタクタMF、フィールドコイル4B、後進コンタクタMR、走行用スイッチング部CH1、第2の回生用ダイオードD3という向きで依然として流れ続けようとする。
【0013】
この状態で、走行用スイッチング部CH1の導通を遮断すると、図5に矢印で示すように、前記第2の回生用ダイオードD3、アーマチュア4A、電流検出器STa、STf、前進コンタクタMF、フィールドコイル4B、後進コンタクタMR、第1の回生用ダイオードD1、第1のラインL1、バッテリBAの+側、バッテリBAの−側、第5のラインL5、第2の回生用ダイオードD3という向きで電流I3が流れる。
【0014】
このように直流モータ4にて発電された電力がバッテリBAへと回生されることにより、バッテリBAが充電され、一充電当たりの稼働時間の増大に役立つともに、直流モータ4は回生電流のほぼ2乗に比例した回生制動トルクTにより制動がかかる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような回生制動はバッテリBAの電力消耗を抑え、稼働時間の延長には効果があるが、例えばアクセルがオフされたままの状態でブレーキ操作が断続的かつ頻繁に行われると、当該ブレーキの度に予備励磁処理が行われる結果、予備励磁用スイッチング部CH2(例えばトランジスタ)や、回生抵抗Rなどに負担がかかり、過度の発熱などにより損傷してしまうという問題がある。
【0016】
このような電子部品の損傷を防止するために、別途回路を補強することも考えられるがこれではコストが増大するという問題がある。
【0017】
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出されたもので、とりわけ回生時の予備励磁による予備励磁用スイッチング部や回生抵抗にかかる負担を低減することにより、これらの電子部品を効果的に保護しうる電気車の回生制御方法を提供することを目的としている。
【0018】
また請求項2記載の発明では、前記目的に加えて、頻繁なブレーキ操作を抑制できブレーキ操作性をも向上しうる電気車の回生制御方法を提供することを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち請求項1記載の発明は、バッテリから電力を供給されかつアクセルの操作量に応じて駆動される走行用の電気モータと、この電気モータのフィールドコイルの励磁極性を切り換える前進用及び後進用の走行コンタクタと、ブレーキ操作を検知するブレーキ操作検知手段と、前記バッテリから電気モータへの電力の供給を遮断しうる回生コンタクタとを具えた電気車の回生制御方法であって、
電気車が走行中でかつ前記アクセルがオフされてから再びアクセルがオンされるまでのアクセルオフ走行状態において、
ブレーキが初めて操作されたときに、
前記回生コンタクタを開いてバッテリから電気モータへの電力の供給を遮断する回生コンタクタ開処理と、
前記走行コンタクタを切り換え操作して前記フィールドコイルを回生制動の励磁極性に切り換える走行コンタクタ回生切換処理と、
前記回生制動の励磁極性に切り換えられたフィールドコイルに微弱電流を流す予備励磁処理と、
この予備励磁により昇圧した電気モータの起電力に基づく回生電流を前記バッテリに戻す回生制動処理とを行うとともに、
当該アクセルオフ走行状態で、前記初めてのブレーキ操作が解除された以後に再ブレーキ操作があったときには、前記回生コンタクタ開処理、走行コンタクタ回生切換処理および予備励磁処理を行うことなく直ちに前記回生制動処理を行うことを特徴としている。
【0020】
また請求項2記載の発明では、前記アクセルオフ走行状態において、ブレーキ操作の解除中には小さな制動トルクで前記電気モータを回生制動する弱め回生制動処理を行うことを特徴とする請求項1記載の電気車の回生制御方法である。
【0021】
また請求項3記載の発明では前記小さな制動トルクは、電気車の運転席近傍に設けられた調節具により設定されることを特徴とする請求項1又は2記載の電気車の回生制御方法である。
【0022】
また請求項4記載の発明では、前記アクセルオフ走行状態がアクセルオンにより終了したときに、前記回生コンタクタを閉じてバッテリから電気モータへの電力供給を可能にする回生コンタクタ閉処理と、前記走行コンタクタを切り換え操作して前記フィールドコイルを力行運転の励磁極性に切り換える走行コンタクタ力行切換処理と、前記力行運転の励磁極性に切り換えられたフィールドコイルに所定の電流を流す力行運転処理とを行うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1記載の電気車の回生制御方法である。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の一形態を、電気車にバッテリ式のフォークリフトを採用した場合を例にとり図面に基づいて詳述する。図1には、フォークリフトの走行回路Cを示しており、具体的な構成は従来の技術で説明した通りであり、ここでの説明は省略する。
【0024】
図2には、本例のフォークリフトの制御ブロック図を示している。本例ではアクセル2、方向指示器6、後述する弱め回生制動処理で用いられる制動トルクレベルを自在に設定しうる調節具3、前記電流検出器STa、STf及びフォークリフトのブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出手段11の各信号が制御部5の入力インターフェースIへと入力される。そして、本例のフォークリフトは、アマチュア4Aの回転方向を検知するための回転方向検出用のセンサやスピードセンサは有していないものを例示している。
【0025】
前記アクセル2は、例えば運転者により傾動操作される操作レバー2aと、この操作レバー2a傾動量に対応した速度指令値を出力するポテンショメータ9とから構成されるものを示すが、例えば足踏みペダルであっても良い。また方向指示器6は、例えば前記操作レバー2aと一体に傾動する略扇状のドグにより操作されて前進又は後進としての信号を出力するリミットスイッチ6a、6bからなるものを例示している。
【0026】
また、前記調節具3は、例えばフォークリフトの運転席などに設けられるディスプレイ装置と調節用スイッチとを含み(いずれも図示せず)、前記弱め回生制動時の制動トルクレベルを確認しながら調節しうるものを例示している。なお前記ブレーキ操作検出手段11には、例えばブレーキペダルの操作状態を検知するリミットスイッチなどを適宜採用しうる。
【0027】
前記制御部5は、作業用メモリとしての読み込み書き込み自在なRAM、プログラム等の処理手順が予め記憶されているROMとを含んでいる。なお前記ROMはEPROM(Erasable and Programmable Read-Only Memory)などを用いることにより、前記調節具3にて変更された弱の回生制動のためのトルクレベルを、フォークリフトのキースイッチがオフされた後も記憶保持しうるように構成されたものを示す。
【0028】
以上のように構成された本実施形態においては、例えば図3に示すような処理手順によって本発明を実現させることができる。
【0029】
本実施形態では、アクセル2がオンされたときには(ステップS1でY)、先ずブレーキ操作フラグの値をクリア(オフ)し(ステップS2)、従来と同様、回生コンタクタMGを閉じる回生コンタクタ閉処理(ステップS3)と、前進、後進コンタクタMF、MRの接点を前記方向指示器6の示す向きに切り換える走行コンタクタ力行切換処理(ステップS4)とを行い、アクセル2の傾動量に応じてバッテリBAからの所定の電流を前記直流モータ4に流すことにより力行運転処理を行う(ステップS5)。
【0030】
また、走行中にアクセル2がオフされ(ステップS1でN)、ブレーキ操作がなされると(ステップS6でY)、前記RAMの所定のアドレスに記憶されたブレーキ操作フラグの値を参照してこのブレーキ操作フラグがオンされているか否かを判断する(ステップS7)。
【0031】
ここで、前記「ブレーキ操作フラグ」とは、フォークリフトが走行中でかつアクセルがオフされてから再びアクセルがオンされるまでの当該アクセルオフ走行状態中でのブレーキ操作の有無を記憶するものである。したがって、該ブレーキ操作フラグがオンの場合には、当該アクセルオフ走行状態においてすでにブレーキ操作がなされたことを示し、逆にブレーキ操作フラグがオフの場合には当該アクセルオフ走行状態において未だブレーキ操作がなされていないことを示す。
【0032】
そして、ステップS6で検出されたブレーキ操作が、当該アクセルオフ走行状態での初めてのブレーキ操作である場合、ブレーキ操作フラグの値はオフになっているため(ステップS7でN)、この場合には制御部5は、回生コンタクタMGを開く回生コンタクタ開処理を行い(ステップS8)、前記前進、後進コンタクタMF、MRを現在のアマチュア4Aの回転方向とは逆方向の励磁方向に切り換える走行コンタクタ回生切換処理を行う(ステップS9)。
【0033】
しかる後、前記した予備励磁を行いアマチュア4Aの起電力を昇圧させるとともに(ステップS10)、RAMに記憶されたブレーキ操作フラグをオンにセット(書き換え)する(ステップS11)。そして、十分な回生電流が流れ出すと走行用スイッチング部CH1を導通させて回生電流をバッテリBAへと帰還させて充電するとともにフォークリフトを制動状態とする回生制御処理を行う(ステップS12)。
【0034】
また、本実施形態ではこのアクセルオフ走行状態において、前記初めてのブレーキ操作が解除された場合(ステップS6でN)、前記ブレーキ操作フラグの値を参照して、このブレーキ操作フラグがオンであるとき(ステップS13でY)ブレーキがオフされても、引き続いて小さな制動トルクで回生制動する弱め回生制動処理を行うものを例示している(ステップS14)。これにより、アクセルオフ、ブレーキオフ後にあたかも自動車のエンジンブレーキのような制動フィーリングが得られ、制動操作性を向上しうるとともに、頻繁なブレーキ操作をも防止でき、運転労力を軽減するのに役立つ。
【0035】
なおこの弱め回生制動処理の制動トルクが大きいと、制動フィーリングが著しく悪くなるため、非常に小さな値に設定するのが好ましく、例えば走行用の直流モータ4の定格トルクの1〜20%、より好ましくは1〜5%とするのが望ましい。なおこの小さな制動トルクは、前記調節具3によって運転者の好みの値に自在に設定できる。
【0036】
また回生時の制動トルクは、直流モータの場合、回生電流のほぼ2乗に比例して変化するため、この回生電流値を規制することによって調節することができる。また弱め回生制動処理においても、回生電流は流れ続けるが、走行用スイッチング部CH1適宜の導通率でオンオフしてやることにより回生電流を制限できる。
【0037】
また、本実施形態では、このアクセルオフ走行状態において、前記初めてのブレーキ操作が一旦解除され、それ以後に再ブレーキ操作があったときには(ステップS6、ステップS7でY、ブレーキ操作クラブオン)、前記回生コンタクタ開処理(ステップS8)、走行コンタクタ回生切換処理(ステップS9)および予備励磁処理(ステップS10)を行うことなく直ちに前記回生制動処理(ステップS12)を行うことを特徴としている。
【0038】
このように本実施形態では、任意のアクセルオフ走行状態中に初めてブレーキ操作がなされると、その情報を記憶することにより、当該アクセルオフ走行状態中での初めてのブレーキ操作が解除された後の再ブレーキ操作のときには予備励磁をかけることなしに回生制動処理へとスキップするため、例えばブレーキ操作が断続的に行われた場合であっても当該ブレーキの度に予備励磁が行われることがなく、予備励磁用スイッチング部CH1、回生抵抗Rなどにかかる負担を軽減でき、かつその損傷を効果的に防止しうる。また、とりわけ回生制動のために回路を補強するなどの対策も不要となりコスト的にも有利なものとなる。
【0039】
なお、アクセル操作のオンにより(ステップS1)、当該アクセルオフ走行状態は終了するが、このときにはブレーキ操作フラグの値がクリアされ(ステップS2)、次のアクセルオフ走行状態ではステップS7〜S12を経て回生制動が行われる。
【0040】
なお本実施形態のように、スピードセンサなどを設けていないフォークリフトの場合には、直接的にはアマチュアの回転方向や回転速度などを検知することはできない。このような場合、例えば走行コンタクタ回生切換処理(ステップS9)では、一旦前記方向指示器6が示す方向と逆方向にアマチュア4Aを回転させる向きにフィールドコイル4Bの励磁極性を切り換えて、微小時間、例えば最大で120msの間、予備励磁を行い、その後にプラギングダイオードD2を流れるプラギング電流が所定値で増大するようであればそのまま回生制動処理(ステップS12)を行なうことができる。
【0041】
また、プラギング電流が増大しないようであれば、さらにフィールドコイル4Bの励磁極性を反転させて微小時間予備励磁を行ない、プラギング電流が増大するようであればそのまま回生制動処理(ステップS12)を行なう。この場合でもプラギング電流が増大しないような場合には回生制動を行うには走行速度が小さいものと判断して回生制動処理を中止させることができる。なおアマチュア4Aの回転方向を検出する回転方向センサを設けることもできる。
【0042】
以上本発明の実施形態についてバッテリ式のフォークリフトを例にとり説明したが、これ以外にも電気自動車、その他各種の車両に採用しうることは言うまでもない。また電気モータは直流モータ以外のモータも用いることができる。
【0043】
【発明の効果】
叙上の如く請求項1記載の方法によれば、電気車が走行中でかつアクセルがオフされてから再びアクセルがオンされるまでのアクセルオフ走行状態において、ブレーキが初めて操作されたときには回生制動の励磁極性に切り換えられたフィールドコイルに微弱電流を流す予備励磁を行って回生制動処理を行うとともに、当該アクセルオフ走行状態で、前記初めてのブレーキ操作が解除された以後に再ブレーキ操作があったときには、再び予備励磁を行うことなく直ちに回生制動処理を行うことができる。
【0044】
したがって、例えばアクセルオフ走行中にブレーキ操作が断続的に行われた場合であっても、当該ブレーキの度に予備励磁が繰り返して行われることがなく、予備励磁用トランジスタや抵抗などにかかる負担を軽減でき、その損傷を効果的に防止しうる。また、とりわけ回生制動のために回路を補強するなどの対策も不要となりコスト的にも有利となるほか、再ブレーキ時の回生制動への移行レスポンスをも高めうる。
【0045】
また請求項2記載の発明では、前記アクセルオフ走行状態において、ブレーキ操作の解除中には引き続き小さな制動トルクで回生制動する弱め回生制動処理を行うため、アクセルオフ中の電気車にあたかも内燃機関自動車のエンジンブレーキのような制動フィーリングを与えることが可能となり、車両の制動操作性を向上しうるとともに、運転者による頻繁なブレーキ操作をも防止でき運転者の疲労をも軽減しうる。
【0046】
また請求項3記載の発明では、前記小さな制動トルクは、電気車の運転席近傍に設けられた調節具により設定されることにより、好みの運転フィリーングが容易に得られ、さらに制動操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態を示すバッテリ式フォークリフトの走行回路図である。
【図2】本実施形態のブロック図である。
【図3】制御部の処理手順を例示するフローチャートである。
【図4】回生を説明するバッテリ式フォークリフトの走行回路図である。
【図5】回生を説明するバッテリ式フォークリフトの走行回路図である。
【図6】従来の回生制動の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
2 アクセル
3 調節具
4 直流モータ
5 制御部
6 方向指示器
MG 回生コンタクタ
R 回生抵抗
CH1 走行用スイッチング部
CH2 予備励磁用スイッチング部
Claims (4)
- バッテリから電力を供給されかつアクセルの操作量に応じて駆動される走行用の電気モータと、この電気モータのフィールドコイルの励磁極性を切り換える前進用及び後進用の走行コンタクタと、ブレーキ操作を検知するブレーキ操作検知手段と、前記バッテリから電気モータへの電力の供給を遮断しうる回生コンタクタとを具えた電気車の回生制御方法であって、
電気車が走行中でかつ前記アクセルがオフされてから再びアクセルがオンされるまでのアクセルオフ走行状態において、
ブレーキが初めて操作されたときに、
前記回生コンタクタを開いてバッテリから電気モータへの電力の供給を遮断する回生コンタクタ開処理と、
前記走行コンタクタを切り換え操作して前記フィールドコイルを回生制動の励磁極性に切り換える走行コンタクタ回生切換処理と、
前記回生制動の励磁極性に切り換えられたフィールドコイルに微弱電流を流す予備励磁処理と、
この予備励磁により昇圧した電気モータの起電力に基づく回生電流を前記バッテリに戻す回生制動処理とを行うとともに、
当該アクセルオフ走行状態で、前記初めてのブレーキ操作が解除された以後に再ブレーキ操作があったときには、前記回生コンタクタ開処理、走行コンタクタ回生切換処理および予備励磁処理を行うことなく直ちに前記回生制動処理を行うことを特徴とする電気車の回生制御方法。 - 前記アクセルオフ走行状態において、ブレーキ操作の解除中には小さな制動トルクで前記電気モータを回生制動する弱め回生制動処理を行うことを特徴とする請求項1記載の電気車の回生制御方法。
- 前記小さな制動トルクは、電気車の運転席近傍に設けられた調節具により設定されることを特徴とする請求項1又は2記載の電気車の回生制御方法。
- 前記アクセルオフ走行状態がアクセルオンにより終了したときに、
前記回生コンタクタを閉じてバッテリから電気モータへの電力供給を可能にする回生コンタクタ閉処理と、
前記走行コンタクタを切り換え操作して前記フィールドコイルを力行運転の励磁極性に切り換える走行コンタクタ力行切換処理と、
前記力行運転の励磁極性に切り換えられたフィールドコイルに所定の電流を流す力行運転処理とを行うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1記載の電気車の回生制御方法。
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