JP4182837B2 - 動力出力装置及び自動車 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばハイブリッド自動車等に設けられる発電機及び電動機を含んでなる動力出力装置の技術分野に関し、特に、内燃機関で直接駆動されない車輪を電動機で適宜駆動する全輪駆動車に用いるのに適した動力出力装置及びこれを備えた自動車の技術分野に関する。
この種の動力出力装置は、例えば、2輪駆動時或いは通常走行時にはガソリンエンジンにより前輪駆動すると共に4輪駆動時には電動機による後輪駆動を加える型式である「FF電気式4輪駆動型」のハイブリッド自動車に取り付けられる。そして、2輪駆動から4輪駆動に切替えると、動力出力装置に含まれる発電機がエンジンにより駆動されて発電し、更にその出力電力がリレーを介して電動機に供給され、これにより電動機が駆動されるように構成されている。
このように構成された動力出力装置の始動は、例えば2輪駆動から4輪駆動へ切替える旨の要求(以下適宜、“切替要求”という)が発生した時に、発電機に界磁電圧を印加して発電機を始動し、これにより電動機を始動することで行われる。ここで、始動時の初期に電動機のリアクタンスが小さいと、発電機から電動機へと過大電流たる「突入電流」が発生しようとする。このため、例えば、特許文献1には、上述したFF電気式4輪駆動型のハイブリッド自動車において、2輪駆動から4輪駆動への切替要求に応じた制御として、電動機の界磁電流を流してから一定時間後に、発電機の界磁電流を流すことで、突入電流の発生を防止する技術が開示されている。
特開2001−333507号公報
しかしながら、上述した特許文献1等に開示された技術によれば、車両発進時にアクセルを踏むと同時に発生される切替要求に応じて、その直後に発電機の界磁電圧を発生させても、該界磁電圧を上昇させるには、ある程度の時間がかかる。従って、切替要求に対して、電動機の負荷電流或いは出力電力の発生が遅れるので、該負荷電流により駆動される電動機によるアシストトルクの発生が遅れるという技術的な問題点がある。具体的には、雪道等で瞬時発進すると、4輪駆動への切替は行われるものの、始動初期における電動機によるアシストトルク不足のために、一時的にスリップ状態となりかねないという技術的な問題点がある。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、例えばFF電気式4輪駆動型のハイブリッド自動車に適用されると4輪駆動への切替要求に応じて良好な応答性でアシストトルクを発生可能であるなど、始動要求に対する応答性に優れた動力出力装置、及びこのような動力出力装置を備えており良好な応答性で発進或いは走行可能な自動車を提供することを課題とする。
本発明の第1の動力出力装置は上記課題を解決するために、前輪及び後輪のうち少なくとも一方を駆動する内燃機関を有すると共に2輪駆動と4輪駆動とに相互切替可能な型式の自動車に設けられる動力出力装置であって、前記内燃機関の駆動力を利用して発電を行うと共に界磁電流によって出力電力が制御される発電機と、該出力電力が供給されて回転すると共に前記内燃機関による駆動をアシストするか若しくはこれに代えて又は加えて前記前輪及び後輪のうち少なくとも一方を駆動する電動機と、当該自動車に対し前記2輪駆動から前記4輪駆動への切替である4駆切替を要求する旨の切替要求に応じて、前記4駆切替が行われる際に、前記出力電力の供給路を切断状態から接続状態へと切替えるリレーと、前記切替要求が発生するか否かを推定する推定手段と、該推定手段により前記切替要求が発生すると推定された場合に、前記4駆切替に先立って前記発電機に対して所定電圧値の待機電圧を界磁電圧として印加する待機電圧制御手段とを備え、前記推定手段は、(i)前記自動車に設けられている前記2輪駆動及び前記4輪駆動間の相互切替を行うための切替要求スイッチが前記4駆切替を要求していること、(ii)前記自動車が現時点で前記2輪駆動の状態にあること、並びに(iii)前記自動車の車速が所定速度以下であることの条件が満たされるか否かを判定することで、前記切替要求が発生するか否かを推定し、前記待機電圧が印加された後に、前記4駆切替が実際に行われる際に、前記電動機の界磁電流を、所定の目標値に制御する電動機界磁電流制御手段を更に備えており、前記リレーは、前記電動機の界磁電流が前記目標値に達した後に、前記出力電力の供給路を前記接続状態に切替える。
本発明の第2の動力出力装置は上記課題を解決するために、前輪及び後輪のうち少なくとも一方を駆動する内燃機関を有すると共に2輪駆動と4輪駆動とに相互切替可能な型式の自動車に設けられる動力出力装置であって、前記内燃機関の駆動力を利用して発電を行うと共に界磁電流によって出力電力が制御される発電機と、該出力電力が供給されて回転すると共に前記内燃機関による駆動をアシストするか若しくはこれに代えて又は加えて前記前輪及び後輪のうち少なくとも一方を駆動する電動機と、当該自動車に対し前記2輪駆動から前記4輪駆動への切替である4駆切替を要求する旨の切替要求に応じて、前記4駆切替が行われる際に、前記出力電力の供給路を切断状態から接続状態へと切替えるリレーと、前記切替要求が発生するか否かを推定する推定手段と、該推定手段により前記切替要求が発生すると推定された場合に、前記4駆切替に先立って前記発電機に対して所定電圧値の待機電圧を界磁電圧として印加する待機電圧制御手段とを備え、前記推定手段は、(i)前記自動車に設けられている前記2輪駆動及び前記4輪駆動間の相互切替を行うための切替要求スイッチが前記4駆切替を要求していること、(ii)前記自動車が現時点で前記2輪駆動の状態にあること、並びに(iii)前記自動車の車速が所定速度以下であることの条件が満たされるか否かを判定することで、前記切替要求が発生するか否かを推定し、前記待機電圧制御手段は、前記電動機の回転の有無又は大小に応じて、前記所定電圧値を可変設定する。
本発明の第3の動力出力装置は上記課題を解決するために、前輪及び後輪のうち少なくとも一方を駆動する内燃機関を有すると共に2輪駆動と4輪駆動とに相互切替可能な型式の自動車に設けられる動力出力装置であって、前記内燃機関の駆動力を利用して発電を行うと共に界磁電流によって出力電力が制御される発電機と、該出力電力が供給されて回転すると共に前記内燃機関による駆動をアシストするか若しくはこれに代えて又は加えて前記前輪及び後輪のうち少なくとも一方を駆動する電動機と、当該自動車に対し前記2輪駆動から前記4輪駆動への切替である4駆切替を要求する旨の切替要求に応じて、前記4駆切替が行われる際に、前記出力電力の供給路を切断状態から接続状態へと切替えるリレーと、前記切替要求が発生するか否かを推定する推定手段と、該推定手段により前記切替要求が発生すると推定された場合に、前記4駆切替に先立って前記発電機に対して所定電圧値の待機電圧を界磁電圧として印加する待機電圧制御手段とを備え、前記推定手段は、(i)前記自動車に設けられている前記2輪駆動及び前記4輪駆動間の相互切替を行うための切替要求スイッチが前記4駆切替を要求していること、(ii)前記自動車が現時点で前記2輪駆動の状態にあること、並びに(iii)前記自動車の車速が所定速度以下であることの条件が満たされるか否かを判定することで、前記切替要求が発生するか否かを推定し、前記待機電圧制御手段は、(i)前記電動機における目標負荷電流、(ii)前記電動機における目標トルク、並びに(iii)前記電動機における回転数と前記電動機における界磁電流との積のうち、少なくとも一つに応じて前記所定電圧値を可変設定する。
本発明の動力出力装置によれば、当該動力出力装置が搭載された自動車が2輪駆動で走行している最中には、発電機は発電せず、電動機は回転しない。このような走行中、推定手段によって、定期又は不定期に、4駆切替を要求する旨の切替要求が発生するか否かが推定される。例えば、後述の本発明の各種態様の如く、4輪駆動を要求するスイッチの動作状態や自動車が低速であることなどの諸条件に基づいて、係る推定が行われる。そして推定手段によって、4駆切替を要求する旨の切替要求が、例えば数分の一秒後、数秒後、十数秒後、数十秒後、数分後、数十分後などに発生すると推定された場合には、待機電圧制御手段によって先ず、実際の4駆切替に先立って、発電機に対して所定電圧値の待機電力が界磁電圧として印加される。この際、待機電圧の印加時における発電機での電力消費は殆ど生じないで済む。但し、発電機に多少の界磁電流が流れても構わない。
その後、実際に4駆切替が行われる際には、発電機によって、内燃機関の駆動力を利用しての発電が開始される。この際、発電機には界磁電圧として既に、待機電圧が印加されているので、出力電力の立ち上がりは迅速に行われる。このような発電開始と同時に又は相前後して、リレーによって、それまで切断状態とされていた出力電力の供給路が、接続状態へと切替られる。すると、発電機で発電された出力電圧は、リレーを介して電動機に供給されるので、電動機は回転し始める。この際特に、発電機による発電開始から迅速に、電動機における負荷電流の増大が行われ、よって電動機は、迅速に回転し始めることになる。他方、発電機における界磁電圧は、発電機の始動後には、例えば数ボルト程度である所定電圧値の待機電圧から、これよりも高圧である、例えば数十ボルト程度の通常動作時用の電圧値へと上げられ、電動機に対する出力電力の安定供給が行われる。
以上の結果、4駆切替の際に、非常に良好な応答性で、即ち非常に迅速に、電動機によるアシスト若しくは後輪又は前輪の駆動が開始される。従って、例えば、伝統的に雪道での瞬時発進時における4駆切替の際に発生しやすかった発進スリップなどを、良好な応答性によって効果的に防止できる。
尚、4輪駆動から2輪駆動へと切替えられる際には、リレー等の動作によって、発電機による発電は停止され、電動機の回転も停止される。そして、その後は、推定手段による推定が再び行われる。
本発明の動力出力装置の一態様では、前記待機電圧制御手段は、前記発電機の界磁コイルの電流路を切断状態から接続状態へと切替える界磁切替手段と、該界磁切替手段を、前記推定手段による推定結果に応じて切替える界磁制御手段とを備える。
この態様によれば、推定手段によって、4駆切替が将来的に行われると推定された場合には、界磁制御手段による制御下で、界磁切替手段によって、それまで切断状態にあった発電機の界磁コイルの電流路は、接続状態へと切替えられる。これにより、発電機に対して所定電圧値の待機電圧が界磁電圧として印加される。このように構成すれば、発電状態にない発電機の界磁コイルには界磁電流は殆ど流れないので、待機電圧の印加時における発電機での電力消費は殆ど生じないで済む。
本発明の動力出力装置の他の態様では、前記待機電圧が印加された後に、前記4駆切替が実際に行われる際に、前記電動機の界磁電流を、所定の目標値に制御する電動機界磁電流制御手段を更に備えており、前記リレーは、前記電動機の界磁電流が前記目標値に達した後に、前記出力電力の供給路を前記接続状態に切替える。
この態様によれば、4駆切替が実際に行われる際に、電動機界磁電流制御手段によって、電動機の界磁電流は、所定の目標値に制御される。その後、電動機の界磁電流が目標値に達した後に、リレーによって、出力電力の供給路が接続状態に切替えられて、発電機による発電及び出力電力の供給が開始される。すると、出力電力の供給に先立って、界磁電流が供給されている電動機では、発電機から供給される出力電力に対して、該界磁電流に起因した一種のリアクタンスが発生することになる。従って、電動機の始動時に、負荷電流として過大な突入電流が流れるのを未然防止できる。このように電動機の始動前に、電動機に界磁電流を流しておくことにより、負荷電流の立ち上がりを適度に調整することが可能となり、電動機における迅速且つ良好な始動が可能となる。
尚、電動機の界磁電流は、電動機の始動後には、目標値の付近で維持され、当該電動機による回転トルクの安定出力が行われる。
本発明の動力出力装置の他の態様では、前記電動機の界磁電流を制御することで前記電動機の回転トルクを制御するトルク制御手段を更に備える。
この態様によれば、電動機の始動後には、トルク制御手段によって、電動機の界磁電流は、目標値の付近で制御され、電動機の回転トルクが制御される。従って、4輪駆動の際には、トルク制御手段による制御下で、電動機によるアシスト力若しくは後輪又は前輪の駆動力の調整が可能となる。
本発明の動力出力装置の他の態様では、前記推定手段は、(i)前記自動車に設けられている前記2輪駆動及び前記4輪駆動間の相互切替を行うための切替要求スイッチが前記4駆切替を要求していること、(ii)前記自動車が現時点で前記2輪駆動の状態にあること、並びに(iii)前記自動車の車速が所定速度以下であること条件が満たされるか否かを判定することで、前記切替要求が発生するか否かを推定する。

この態様によれば、切替要求スイッチの動作状態、自動車の駆動状態や車速などに係る諸条件が満たされるか否かで判定すればよいので、コンピュータによる条件判断の手法で、比較的簡単且つ迅速に推定手段による推定を実施できる。
本発明の動力出力装置の他の態様では、前記待機電圧制御手段は、前記電動機の回転の有無又は大小に応じて、前記所定電圧値を可変設定する。
この態様によれば、例えば、電動機が回転していなければ、電動機における逆起電力は発生していないので、待機電圧制御手段は、例えば1〜2ボルトなど、相対的に低い電圧の待機電圧を印加する。或いは、電動機が回転していれば、電動機における逆起電力は発生しているので、待機電圧制御手段は、例えば4〜6ボルトなど、相対的に高い電圧の待機電圧を印加する。更に、電動機が回転している場合には、その回転数が高ければ、発生している逆起電力が相対的に大きいので、待機電圧制御手段は、例えば6ボルトなどの待機電圧を印加し、その回転数が低ければ、発生している逆起電力が相対的に小さいので、待機電圧制御手段は、例えば4ボルトなどの待機電圧を印加する。このように、待機電圧制御手段が電動機の回転の有無又は大小に応じて、待機電圧の所定電圧値を可変設定するので、電動機の回転状態に適した出力電力の供給を、発電当初に行うことが可能となる。これにより、4駆切替の際の応答性を良くできると共に過剰な応答を未然防止できる。
或いは本発明の動力出力装置の他の態様では、前記待機電圧制御手段は、(i)前記電動機における目標負荷電流、(ii)前記電動機における目標トルク、並びに(iii)前記電動機における回転数と前記電動機における界磁電流との積のうち、少なくとも一つに応じて前記所定電圧値を可変設定する。
この態様によれば、目標負荷電流、目標トルク、或いは{電動機における回転数×電動機における界磁電流}などに応じて、所定電圧値を可変設定するので、自動車の状態や自動車からの要求に応じて逐次変化し得る、電動機の状態に適した出力電力の供給を、発電当初に行うことが可能となる。特に、自動車からの要求内容に応じて、発電機によって、電動機における逆起電力を相殺するレベルの出力電力を発電当初から適切に供給できるので、実践上非常に有利である。
但し、装置構成及び制御の簡素化を優先すれば、本発明においては、予め設定された或いは固定電圧値の待機電圧を常に用いるようにしても構わない。この場合にも、前述した本発明独自の作用効果は良好に得られる。
尚、本発明に係る「発電機」は、直流発電機であることが好ましいが、交流発電機であってもよい。また、本発明に係る「電動機」は、直流電動機であることが好ましいが、交流電動機であってもよい。いずれの場合にも4駆切替の際に、良好な応答性を得ることができる。
本発明の自動車は上記課題を解決するために、上述した本発明の動力出力装置(但し、その各種態様を含む)及び前記内燃機関を備えた前記自動車であって、前記2輪駆動の際に、前記内燃機関によって前記前輪が駆動され、前記4輪駆動の際に、前記内燃機関によって前記前輪が駆動されると共に前記電動機によって前記後輪が駆動される。
本発明の自動車によれば、上述した本発明の動力出力装置を備えているので、4駆切替の際に、非常に良好な応答性で、電動機による後輪の駆動が開始される。従って、例えば、伝統的に雪道での瞬時発進時における4駆切替の際に発生しやすかった発進スリップなどを、良好な応答性によって効果的に防止できる。
本発明の内燃機関の動力出力装置によれば、例えば4駆切替の際に、非常に良好な応答性で、即ち非常に迅速に、電動機によるアシスト若しくは後輪又は前輪の駆動が開始される。従って、例えば、伝統的に雪道での瞬時発進時における4駆切替の際に発生しやすかった発進スリップなどを、良好な応答性によって効果的に防止できる。
以下、本発明の動力出力装置を4輪駆動車両の駆動装置に適用した実施形態について、図面に沿って説明する。
(4輪駆動車両の全体構成)
先ず、本実施形態に係る4輪駆動車両の駆動装置の全体構成について図1を参照しながら詳細に説明する。ここに、図1は、本発明を適用した4輪駆動車両の全体構成を示す図式的ブロック図である。
図1において、本実施形態に係る4輪駆動車両1は、「FF電気式4輪駆動型」のハイブリッド自動車として、一対の前輪3及びこれらを駆動するためのガソリンエンジン等のエンジン2、並びに一対の後輪4及びこれらを駆動するためのDC(Direct Current)モータ5を備える。4輪駆動車両1は更に、これらのうち主にエンジン系を制御するためのECU(エンジンコントロールユニット)19と、DCモータ系を制御するための発電装置コントロールユニット100と、発電装置コントロールユニット100により制御されてDCモータ5に電源を供給する発電機9とを備えて構成されている。
エンジン2は、ECU19により制御される。エンジン2は、トランスミッション16及びドライブシャフト13Aを介して、前輪3へ駆動力を伝えるように構成されている。
ECU19は、例えばマイクロコンピュータからなり、制御信号S6による電子制御スロットル18の制御を行い、更にエンジン2の形式に応じて、例えばエンジン5の点火タイミングの制御、吸気弁や排気弁の開閉タイミングの制御、気筒内噴射のタイミング制御、トランスミッション16の切替制御等のエンジン系に関する各種制御を行うように構成されている。尚、ECU19により制御される電子制御スロットル18には、アクセル開度センサが設けられており、アクセル開度を検出する。電子制御スロットルの代わりにメカリンクのアクセルペダル及びスロットルを用いる場合には、アクセルペダルにアクセル開度センサを設けることができる。また、ECU19により制御されるトランスミッション16は、オートマチックトランスミッションであり、セレクトレバーによって選択されたギヤ比となるように自動制御される。この際のセレクトレバーのポジションは、ギヤ位置検出センサによって検出される。なお、トランスミッション16としては、マニュアルトランスミッションを用いるものであってもよい。
補助発電機7は、エンジンルーム内に設けられており、通常の車両電気負荷へ電力供給を行う。補助発電機7は、エンジン2によりベルト駆動され、補助発電機7の出力の一部がバッテリ8に蓄積されるように構成されている。
発電機9は、本発明に係る「動力出力装置」の一部として、エンジンルーム内の補助発電機7の近傍に設けられており、エンジン2によりベルト駆動される。発電機9は、後輪駆動用のDCモータ5にリレー20を介して接続されており、4輪駆動時にその電力出力をDCモータ5に供給するように構成されている。
DCモータ5は、本発明に係る「発電機」の一例を構成しており、発電装置コントロールユニット100により制御される。DCモータ5は、デファレンシャルギヤ12及びクラッチ11を介して後輪4のドライブシャフト13Bに連結されている。ECU19や発電装置コントロールユニット100などによる制御下で、デファレンシャルギヤ12とクラッチ11とが連結されると、DCモータ5の出力シャフトがクラッチ11を介してデファレンシャルギヤ12に接続される。そして、クラッチ11が外れると、DCモータ5は、後輪4側から切り離されるように構成されている。
発電装置コントロールユニット100は、本発明に係る「推定手段」、「待機電圧制御手段」、「界磁制御手段」及び「電動機界磁電流制御手段」の一例として、例えばマイクロコンピュータからなり、4輪駆動車両の回転電気機器、即ちDCモータ5、補助発電機7及び発電機9を統括制御する。また、前輪3及び後輪4の各車輪には、回転速度及び回転方向を検出する車輪センサ15が設けられている。本実施形態では、発電装置コントロールユニット100は、外部、即ちDCモータ5や発電機9の本体の外に設けられており、この発電装置コントロールユニット100とDCモータ5や発電機9の本体に設けられた図示しないレギュレータなどの制御部とで、回転電気機器全体の制御装置を構成する。発電装置コントロールユニット100は、リレー20に制御信号S1を送ることにより、DCモータ5と発電機9とを切断状態又は接続状態にする。更に、発電装置コントロールユニット100は、各車輪センサ15からの検出信号S2を受けて、後述の如き4輪駆動制御を可能ならしめるべく、DCモータ5と発電機9とに対して、モータ制御信号S4及び発電制御信号S5を夫々出力する。即ち、発電装置コントロールユニット100は、車速センサ15からの検出信号S2の他、不図示のエンジン回転センサ、ギヤ位置センサ及びアクセル開度センサからの各種検出信号を受け、これらに基づく演算処理をして、その時の運転状態(例えば、目標トルクなど)に応じてモータ制御信号S4及び発電制御信号S5を生成出力することで、発電機9の界磁電流及び界磁電圧を制御したり、DCモータ5の界磁電流を制御する。
発電装置コントロールユニット100の制御対象となる、補助発電機7は、例えば、電圧12V且つ電力2kW程度の出力の得られる一般的な発電機である。一方、発電機9は、補助発電機7に比べて高出力が得られる発電機であり、例えば、電圧60V且つ電力6kW程度の出力の得られる発電機である。他方、DCモータ5は、正転逆転の切替えが容易な直流分巻電動機、または他励直流電動機とするのが望ましい。本発明はトラックのような6輪以上の車両、トレーラのような、牽引車両の各車輪を電動機で個別に駆動する場合にも適用可能である。また、用途によっては、直流電動機に代えて交流電動機を用いてもよい。
尚、上述の如き各種制御を夫々行うECU19と発電装置コントロールユニット100とは、例えば1個のマイクロコンピュータからなるなど、一体として構築されてもよい。但し、以下では、発電装置コントロールユニット100は、専ら発電装置を制御するものとして、説明を続ける。
(4輪駆動車両の駆動系の電気機器部分の詳細構成)
次に、図2を参照しながら、図1に示した4輪駆動車両1の駆動系に含まれる、電気機器部分の詳細構成と共に概要動作について説明する。ここに、図2は、本実施形態に係る電気機器部分の全体構成を示す図式的ブロック図である。
図2において、電気機器部分は、発電機9、発電機界磁コイル9A、本発明に係る「界磁切替手段」の一例を構成する界磁電流スイッチ9B、DCモータ5、電動機界磁コイル5A、界磁電流スイッチ5B、バッテリ8、リレー20、電流センサ21及び発電装置コントロールユニット100を備えて構成されている。
発電機9は、DCモータ5へ低電圧から高い電圧間での広範囲の電力を供給する可変電圧(高電圧系)発電システムとして構築されている。発電機9の出力は、駆動源としてリンクしているエンジン2(図1参照)の回転数と発電機界磁コイル9Aに流れる界磁電流とによって決定される。発電機界磁コイル9Aは、ダイオード等を介して自励電流源、即ち発電機9の出力側に接続されている。これにより、発電装置コントロールユニット100による制御下で、界磁電流スイッチ9Bにより電流路が接続状態にされた後で、界磁電流が制御されることにより、発電機9から所定の出力電力が得られる。そして、4輪駆動時には、発電装置コントロールユニット100による制御下で、発電機9に誘起された出力電力が電流センサ21及びリレー20を通して負荷であるDCモータ5に供給されるように構成されている。
DCモータ5は、リレー20を介して発電機9と直接結線されると共に、エンジン回転数に比例した低電圧から高電圧までの電力が最適効率で供給される。一方、電動機界磁コイル5Aは、ダイオード等を介して低電圧側電流源としての即ち、他励電流源としての12V用バッテリ8から電力が供給される。後述するように、発電装置コントロールユニット100は、DCモータ5の特性が要求値に適合するように、界磁電流スイッチ5Bにより電流路が接続状態にされた後で、電動機界磁コイル5Aに流す界磁電流を制御する。
バッテリ8は12V用バッテリであり、このバッテリ8と補助発電機7(図1参照)とで、既存の車両の電気負荷へ電力供給する低電圧系、換言すると12V等の定電圧系の充電発電システムを構成している。尚、バッテリ8は、エンジン停止時に電力を供給するとともに、エンジン起動後は補助発電機7から充電される。そして、補助発電機7が発電している限り、通常の車両の電気負荷への電力供給は補助発電機7から行われる。
発電装置コントロールユニット100は、各種の演算処理を行うために、例えばI/O(Input to Output)回路と、A/D(Analog to Digital)変換器と、演算処理用のCPU(Central Processor Unit)とを備えている。発電装置コントロールユニット100は、さらに、電動機制御用のプログラムやデータを保持するメモリを備えており、入力した情報に基づいて、車速を算出し、発電機9の出力電力値を算出し、I/O回路から発電機9に供給され、発生する出力電力値を制御する。
発電装置コントロールユニット100は、制御に必要な各センサ信号を、車載されている他の制御ユニット、例えば、ECU19(図1参照)やABSコントロールユニット等から車内LAN経由で入手する。即ち、発電装置コントロールユニット100には、車輪の回転速度及び回転方向の情報、アクセル開度の情報、及びギヤ位置の情報等が、ECU19などから車内LANを介して入力される。発電装置コントロールユニット100は、これらの情報に基づいて車両運転状態及び駆動要求量を算出し、DCモータ5が必要トルク、及び回転数を得ることができるように、発電機9に対して出力電力の指令値を出力し、要求出力を発電させる。このように発電装置コントロールユニット100は、発電機9の出力電力を制御することにより、DCモータ5を制御する。更に前述のように、発電装置コントロールユニット100は、本発明に係る「電動機界磁電流制御手段」として、電動機界磁コイル5Aに流す界磁電流を制御する。例えば、本発明に係る「目標値」になるように界磁電流は制御される。
本実施形態では更に、発電装置コントロールユニット100は、後述の如き4輪駆動への切替要求の可能性の有無についての判定を行い、その判定結果に基づいて界磁電流スイッチ9Bのオンオフ制御等を行うことで、4輪駆動への切替要求の発生時にその切替を迅速に行うように構成されている。
(4輪駆動切替制御方法)
以下、図3及び図4を参照して、本実施形態に係る発電装置コントロールユニット100により制御される、4駆切替のための実行される4輪駆動切替制御ルーチンについて説明する。ここに、図3は、本実施形態に係る4輪駆動切替制御ルーチンを示すフローチャート図である。図4は、本実施形態に係る発電機待機電圧制御を示すフローチャート図である。この4輪駆動切替制御ルーチンは、予め発電装置コントロールユニット100のROMに記憶されているルーチンであり、エンジン2の動作中に定期的又は不定期的に、主に発電装置コントロールユニット100によって実行されるルーチンである。このルーチンは好ましくは、エンジンストロークに比べて十分に短い時間で(例えば数msec或いは数μsecのオーダで)、繰り返して実行される。
図3において先ず、発電装置コントロールユニット100によって、4輪駆動を設定するための4輪駆動操作スイッチが、運転手によってOnされているか(即ち、4輪駆動が希望されているか)否かが判定される(ステップS101)。この判定は、4輪駆動への切替要求が発生する可能性があるか否かを推定するための、一連の推定処理の一環として行われる。即ち、4輪駆動操作スイッチがOffである限りは、近未来に4輪駆動への切替要求は発生しないものと推定される。
ステップS101の判定の結果、操作スイッチがOnの場合は(ステップS101:Yes)、4輪駆動への切替要求が発生する可能性があるため、更に、4輪駆動で走行中であるか否かが判定される(ステップS102)。この判定は、4輪駆動への切替要求が発生する可能性があるか否か推定するための、一連の推定処理の一環として行われる。即ち、既に4輪駆動で走行中であれば、近未来に4輪駆動への切替要求は発生しないものと推定される。
ステップS102の判定の結果、4輪駆動で走行中ではない場合は(ステップS102:No)、4輪駆動への切替要求が発生する可能性があるため、更に、4輪駆動への切替要求が実際に発生しているか否かが判定される(ステップS103)。
ステップS103の判定の結果、実際には4輪駆動への切替要求が発生していない場合は(ステップS103:No)、4輪駆動への切替要求が発生する可能性があるため、更に、車速度が所定速度、例えば時速30kmより小さいか否かが判定される(ステップS104)。この判定は、4輪駆動への切替要求が発生する可能性があるか否か推定するための、一連の推定処理の一環として行われる。即ち、車速がある程度以上に高ければ、近未来に4輪駆動への切替要求は発生しないものと推定される。
ステップS104の判定の結果、車速度が所定速度より低い場合は(ステップS104:Yes)、近未来に4輪駆動への切替要求が発生する可能性が高いとの推定が可能である。このため、発電機9の待機電圧制御が行われる。具体的には、実際の4輪駆動への切替えに先立って、発電機9に対して所定電圧値の待機電圧が界磁電圧として印加される(ステップS105)。特に、この待機電圧の所定電圧値の具体例については、図4において後述される。そして、当該4輪駆動切替制御ルーチンの1サイクルを終了する。
尚、ステップS101、S102及びS104は、本発明に係る推定手段の一例を構成する発電装置コントロールユニット100によって「4輪駆動への切替要求が発生する可能性があるか否か」を推定するために実行される。また、本実施形態における(2輪駆動から)4輪駆動への「切替要求」とは、車速、傾斜、アクセルの踏込量等についての各種条件が予め設定された4輪駆動が推奨される条件を満たす場合に、発電装置コントロールユニット100又はECU19により発生され、実際に4輪駆動への切替えを実行すべきとの命令である。即ち、本実施形態では、汎用的なFF電気式4輪駆動型のハイブリッド自動車と同様に、ステップS101の判定に係る4輪駆動操作スイッチのOnは、4輪駆動が必要或いは好ましい条件に遭遇した場合に、自動的に4輪駆動へ切替えることを設定するものであり、4輪駆動操作スイッチがOnされたからといって、無条件に或いは即座に4輪駆動への切替(ステップS106〜S108)が実行される訳ではない。このように本実施形態では、マイクロコンピュータ上で4輪駆動への切替要求が発生して初めて、ステップS103の判定処理を経て、ステップS106からS108における実際の切替動作が実行されることになる。
次のサイクル以降には、ステップS105を経て、発電機9に対して所定電圧値の待機電圧が界磁電圧として印加された状態が維持されることとなり、前述のステップS101からステップS104の判定が繰り返し行われることになる。
このような1回目又は通常は複数回目のルーチンサイクルにおけるステップS103の判定の結果、実際に2輪駆動から4輪駆動への切替要求が発生していれば(ステップS103:Yes)、発電装置コントロールユニット100の制御下で、DCモータ5の界磁電流は、所定の目標値に制御される(ステップS106)。即ち、4輪駆動への実際の切替制御が開始される。
続いて、リレー20によって、発電機9からDCモータ5への出力電力の供給路が接続状態に切替えられて、発電機9による発電及び出力電力の供給が開始される(ステップS107)。そして、発電機9の界磁電流及び電圧が、後輪4を駆動するために必要な目標トルクが得られるように制御される(ステップS108)。
以上のように、ステップS101からステップS104を経て、4輪駆動への切替要求が発生する可能性が高いと推定されれば、ステップS105にて待機電圧が発電機9の界磁電圧として予め印加されている。従って、その後の任意の時点において、ステップS103にて実際に切替要求が発生した際には、ステップS106からステップS108における実際の発電機9及びDCモータ5の始動時に、非常に迅速に発電を開始し且つ回転トルクを発生させることが可能となる。
その後、今度は、4輪駆動から2輪駆動への切替要求が発生しているか否かが判定される(ステップS109)。ここに本実施形態における(4輪駆動から)2輪駆動への「切替要求」とは、車速、傾斜、アクセルの踏込量等についての各種条件が予め設定された2輪駆動が推奨される条件を満たす場合に、発電装置コントロールユニット100又はECU19により発生され、実際に2輪駆動への切替えを実行すべきとの命令である。ここで、4輪駆動から2輪駆動への切替要求が発生している場合は(ステップS109:Yes)、発電装置コントロールユニット100の制御下で、4輪駆動から2輪駆動への切替えのために、リレー20が切断状態とされ、発電機9の界磁電流及びDCモータ5の界磁電流は流れないように制御され、当該4輪駆動切替制御ルーチンの1サイクルを終了する。
他方、ステップS109の判定の結果、4輪駆動から2輪駆動への切替要求が発生していない場合は(ステップS109:No)、ステップS108に戻って、発電機9の界磁電流及び電圧に対する、後輪4をDCモータ5により駆動するための制御が継続され、ステップS109の判定が繰り返し実行される(ステップS108及びS109)。他方、ステップS102の判定の結果、4輪駆動で走行中の場合にも(ステップS102:Yes)、同じく、後輪4をDCモータ5により駆動するための制御が継続される(ステップS108及びS109)。
他方、ステップS101の判定の結果、4輪駆動を要求するための操作スイッチがOnでない場合(ステップS101:No)、又はステップS104の判定の結果、車速度が所定速度以上である場合は(ステップS104:No)、4輪駆動への切替要求が発生する可能性がないと推定されるため、前述したように、発電装置コントロールユニット100の制御下で、リレー20は切断状態とされ、発電機9の界磁電流及びDCモータ5の界磁電流は流れないように制御される(ステップS111)。
次に、図4を参照して、図3で示したステップS105における発電機の待機電圧制御について詳細に説明する。
図4において先ず、DCモータ5が、回転しているか否かが判定される(ステップS201)。ここで、DCモータ5が、回転してない場合は(ステップS201:No)、DCモータ5における逆起電力は発生していないので、発電機9に対して相対的に低い所定電圧値、例えば1〜2ボルトの待機電圧が界磁電圧として印加される(ステップS202)。
他方、DCモータ5が、回転している場合は(ステップS201:Yes)、DCモータ5における逆起電力は発生しているので、発電機9に対して相対的に高い所定電圧値、例えば4〜6ボルトの待機電圧が界磁電圧として印加される(ステップS203)。
(4輪駆動切替制御の各種信号、電流値及び電圧値の時間的特性)
次に、図5を参照して、本実施形態において、図3に示した4輪駆動切替制御ルーチンによって各種信号、電流値及び電圧値が時間進行に応じてどのように変化するかについて説明する。ここに、図5は、図3の4輪駆動切替制御ルーチンによって各種信号、電流値及び電圧値が時間経過とともにどのように変化するかを示すタイミングチャートである。尚、図5の上部に位置する番号は、本4輪駆動制御において、節目となるタイミングの順番を意味する。また、図5において、破線は、比較例における特性曲線を意味する。
図5において、グラフ(a)は、時間進行に応じた2輪駆動から4輪駆動への切替えが要求信号の変化を示し、グラフ(b)は、時間進行に応じたDCモータ5の界磁電流の変化を示し、グラフ(c)は時間進行に応じた発電機の界磁電圧の変化を示し、グラフ(d)は、時間進行に応じたリレーを作動されるための信号の変化を示し、グラフ(e)は、時間進行に応じたDCモータ5の負荷電流の変化を示す。
第1タイミング(図5の上部に位置する番号“1”で記されたタイミング)では、グラフ(c)において、本発明に係る推定手段の一例を構成する発電装置コントロールユニット100によって、発電機に対して所定電圧値の待機電圧が界磁電圧として印加される。これは、図3のステップS105における待機電圧の制御により印加されるものである。
第2タイミング(図5の上部に位置する番号“2”で記されたタイミング)では、グラフ(a)において、2輪駆動から4輪駆動への切替え要求信号が、Onに作動される。これは、図3のステップS103における切替要求が発生したことにより、Onに作動されるものである。これに応じて即座に、グラフ(b)において、DCモータ5の界磁電流が流れるように制御される。これは、図3のステップS106における制御である。
第3タイミング(図5の上部に位置する番号“3”で記されたタイミング)では、第2タイミング以降、DCモータ5の界磁電流が目標値に達した後、グラフ(d)において、リレー20が作動され、発電機9の出力電圧がDCモータ5へ供給された接続状態へと切替えられる。これは、図3のステップS107におけるリレーの作動である。これと殆ど同時に、グラフ(e)において、DCモータ5の負荷電流は、急速に立ち上げられる。これは、第1タイミングにおいて、発電機9に対して所定電圧値の待機電圧が界磁電圧として印加されているからである。加えて、第2タイミングから第3タイミングの間にDCモータ4に対して界磁電流が与えられているので、リレー20が作動される時点では、DCモータ4に適度なリアクタンスが発生している。従って、発電機9からDCモータ5へ小さな突入電流が発生させられる。この比較的小さな突入電流によって、DCモータ5の負荷電流の急速な立ち上げが実現され、グラフ(e)の如き特性曲線が得られる。
その後、第3タイミングから第4タイミング(図5の上部に位置する番号“3”〜“4”で記されたタイミング)では、グラフ(c)において、発電機9の界磁電圧が上昇させられるように制御される。これと並行して、グラフ(e)において、この発電機9の界磁電圧の上昇に即応して、DCモータ5に供給される負荷電流が短時間(グラフ(e)中の“T1”を参照)に目標となる負荷電流に収束される。
図5において、比較例では、破線で示されるように、第3タイミングに至るまで、何らの待機電圧も印加されていない。このため、第3タイミングから第6タイミングでは、グラフ(c)において、発電機9の界磁電圧がゼロボルトから上昇させられるように制御されても、グラフ(e)において、この発電機9の界磁電圧の上昇に即応することはできず、第5タイミングまで、DCモータ5の負荷電流の立ち上がりが大きく遅れた後、DCモータ5の負荷電流が長時間、具体的には約1秒(グラフ(e)中の“T2”を参照)経って、やっと目標となる負荷電流に収束される。よって、比較例では、応答性が遅く、DCモータ5によるアシスト若しくは後輪又は前輪の駆動の迅速な開始は実現されない。
以上のように本実施形態によれば、比較例との比較からも明らかなように、非常に良好な応答性で、即ち非常に迅速に、DCモータ5によるアシスト若しくは後輪又は前輪の駆動の迅速な開始が実現される。従って、例えば、伝統的に雪道での瞬時発進時における4駆切替の際に発生しやすかった発進スリップなどを、良好な応答性によって効果的に防止できる。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う動力出力装置及び自動車もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明の実施形態に係る4輪駆動車両の全体構成を示す図式的ブロック図である。 本発明の実施形態に係る4輪駆動車両の駆動系に含まれる、電気機器部分を示す図式的ブロック図である。 本発明の実施形態に係る4輪駆動切替制御ルーチンを示すフローチャート図である。 本発明の実施形態に係る発電機待機電圧制御サブルーチンを示すフローチャート図である。 本発明の実施形態に係る4駆駆動切替制御ルーチンによって各種信号、電流値及び電圧値が時間経過とともにどのように変化するかを示すタイミングチャートである。
符号の説明
1…4輪駆動車両
2…エンジン
3…前輪
4…後輪
5…DCモータ
5A…電動機界磁コイル
5B…界磁電流スイッチ
7…補助発電機
8…バッテリ
9…発電機、
9A…発電機界磁コイル
9B…界磁電流スイッチ
11…クラッチ
12…デファレンシャルギヤ
13A、13B…ドライブシャフト
15…車速センサ
17…ブレーキ
18…電子制御スロットル
19…ECU(エンジンコントロールユニット)
20…リレー
21…電流センサ
100…発電装置コントロールユニット

Claims (6)

  1. 前輪及び後輪のうち少なくとも一方を駆動する内燃機関を有すると共に2輪駆動と4輪駆動とに相互切替可能な型式の自動車に設けられる動力出力装置であって、
    前記内燃機関の駆動力を利用して発電を行うと共に界磁電流によって出力電力が制御される発電機と、
    該出力電力が供給されて回転すると共に前記内燃機関による駆動をアシストするか若しくはこれに代えて又は加えて前記前輪及び後輪のうち少なくとも一方を駆動する電動機と、
    当該自動車に対し前記2輪駆動から前記4輪駆動への切替である4駆切替を要求する旨の切替要求に応じて、前記4駆切替が行われる際に、前記出力電力の供給路を切断状態から接続状態へと切替えるリレーと、
    前記切替要求が発生するか否かを推定する推定手段と、
    該推定手段により前記切替要求が発生すると推定された場合に、前記4駆切替に先立って前記発電機に対して所定電圧値の待機電圧を界磁電圧として印加する待機電圧制御手段と
    を備え
    前記推定手段は、(i)前記自動車に設けられている前記2輪駆動及び前記4輪駆動間の相互切替を行うための切替要求スイッチが前記4駆切替を要求していること、(ii)前記自動車が現時点で前記2輪駆動の状態にあること、並びに(iii)前記自動車の車速が所定速度以下であることの条件が満たされるか否かを判定することで、前記切替要求が発生するか否かを推定し、
    前記待機電圧が印加された後に、前記4駆切替が実際に行われる際に、前記電動機の界磁電流を、所定の目標値に制御する電動機界磁電流制御手段を更に備えており、
    前記リレーは、前記電動機の界磁電流が前記目標値に達した後に、前記出力電力の供給路を前記接続状態に切替えることを特徴とする動力出力装置。
  2. 前輪及び後輪のうち少なくとも一方を駆動する内燃機関を有すると共に2輪駆動と4輪駆動とに相互切替可能な型式の自動車に設けられる動力出力装置であって、
    前記内燃機関の駆動力を利用して発電を行うと共に界磁電流によって出力電力が制御される発電機と、
    該出力電力が供給されて回転すると共に前記内燃機関による駆動をアシストするか若しくはこれに代えて又は加えて前記前輪及び後輪のうち少なくとも一方を駆動する電動機と、
    当該自動車に対し前記2輪駆動から前記4輪駆動への切替である4駆切替を要求する旨の切替要求に応じて、前記4駆切替が行われる際に、前記出力電力の供給路を切断状態から接続状態へと切替えるリレーと、
    前記切替要求が発生するか否かを推定する推定手段と、
    該推定手段により前記切替要求が発生すると推定された場合に、前記4駆切替に先立って前記発電機に対して所定電圧値の待機電圧を界磁電圧として印加する待機電圧制御手段と
    を備え
    前記推定手段は、(i)前記自動車に設けられている前記2輪駆動及び前記4輪駆動間の相互切替を行うための切替要求スイッチが前記4駆切替を要求していること、(ii)前記自動車が現時点で前記2輪駆動の状態にあること、並びに(iii)前記自動車の車速が所定速度以下であることの条件が満たされるか否かを判定することで、前記切替要求が発生するか否かを推定し、
    前記待機電圧制御手段は、前記電動機の回転の有無又は大小に応じて、前記所定電圧値を可変設定することを特徴とする動力出力装置。
  3. 前輪及び後輪のうち少なくとも一方を駆動する内燃機関を有すると共に2輪駆動と4輪駆動とに相互切替可能な型式の自動車に設けられる動力出力装置であって、
    前記内燃機関の駆動力を利用して発電を行うと共に界磁電流によって出力電力が制御される発電機と、
    該出力電力が供給されて回転すると共に前記内燃機関による駆動をアシストするか若しくはこれに代えて又は加えて前記前輪及び後輪のうち少なくとも一方を駆動する電動機と、
    当該自動車に対し前記2輪駆動から前記4輪駆動への切替である4駆切替を要求する旨の切替要求に応じて、前記4駆切替が行われる際に、前記出力電力の供給路を切断状態から接続状態へと切替えるリレーと、
    前記切替要求が発生するか否かを推定する推定手段と、
    該推定手段により前記切替要求が発生すると推定された場合に、前記4駆切替に先立って前記発電機に対して所定電圧値の待機電圧を界磁電圧として印加する待機電圧制御手段と
    を備え
    前記推定手段は、(i)前記自動車に設けられている前記2輪駆動及び前記4輪駆動間の相互切替を行うための切替要求スイッチが前記4駆切替を要求していること、(ii)前記自動車が現時点で前記2輪駆動の状態にあること、並びに(iii)前記自動車の車速が所定速度以下であることの条件が満たされるか否かを判定することで、前記切替要求が発生するか否かを推定し、
    前記待機電圧制御手段は、(i)前記電動機における目標負荷電流、(ii)前記電動機における目標トルク、並びに(iii)前記電動機における回転数と前記電動機における界磁電流との積のうち、少なくとも一つに応じて前記所定電圧値を可変設定することを特徴とする動力出力装置。
  4. 前記待機電圧制御手段は、
    前記発電機の界磁コイルの電流路を切断状態から接続状態へと切替える界磁切替手段と、
    該界磁切替手段を、前記推定手段による推定結果に応じて切替える界磁制御手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載の動力出力装置。
  5. 前記電動機の界磁電流を制御することで前記電動機の回転トルクを制御するトルク制御手段を更に備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の動力出力装置。
  6. 請求項1からのいずれか一項に記載の動力出力装置及び前記内燃機関を備えた前記自動車であって、
    前記2輪駆動の際に、前記内燃機関によって前記前輪が駆動され、
    前記4輪駆動の際に、前記内燃機関によって前記前輪が駆動されると共に前記電動機によって前記後輪が駆動されることを特徴とする自動車。
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