JPH11232062A - 印刷処理装置 - Google Patents

印刷処理装置

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JPH11232062A
JPH11232062A JP10035267A JP3526798A JPH11232062A JP H11232062 A JPH11232062 A JP H11232062A JP 10035267 A JP10035267 A JP 10035267A JP 3526798 A JP3526798 A JP 3526798A JP H11232062 A JPH11232062 A JP H11232062A
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Yoshinori Wada
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間データからラスタデータの展開処理時間
に応じて出力部の速度を変更するとき、トータルの出力
時間を短くすることを目的とする。 【解決手段】 印刷データ入力手段1に入力された少な
くとも文字、図形または画像のいずれかを所定の描画命
令で記述されてた印刷データは、中間データ生成手段2
にて出力手段8で出力可能な印字データに変換される。
この中間データから、印刷速度決定手段3が展開処理手
段6での展開時間を予測して出力手段8の印刷速度を求
める。全ページの印刷速度が求められると、ページ並び
替え手段4が、出力方法選定手段5で指定された出力順
序にページの並び替えをし、展開処理手段6はそのペー
ジ順に中間データから印字データへの展開を行い、印刷
速度制御手段7がそのページが持つ印刷速度に出力手段
8の印刷速度を変更する。これにより、印刷処理のスル
ープット低下が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は印刷処理装置に関
し、特に、ページ単位で印刷処理が可能であり、かつ、
ページ単位で印刷速度を可変にすることができる出力装
置を持った印刷処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】小型、高速のデジタル印刷に適した電子
写真方式のレーザプリンタの開発に伴い、従来の文字情
報中心の印刷から脱皮した、画像、図形、文字などを同
様に取り扱い、図形、文字などの拡大、回転、変形など
が自由に制御できる記述言語を用いる印刷処理装置が一
般に普及してきた。このような記述言語の代表的な例と
して、PostScript(Adobe Syste
ms社商標)、Interpress(Xerox社商
標)、Acrobat(Adobe Systems社
商標)、GDI(Graphics Device I
nterface、Microsoft社商標)などが
知られている。
【0003】記述言語で作成されている印刷データは、
ページ内の任意の位置の画像、図形、文字を表現する描
画命令およびデータを任意の順で配置した命令およびデ
ータ列で構成されており、本発明に係わるページプリン
タで印字するためには、印字前に印刷データをプリンタ
コントローラの理解できる中間データに変換する必要が
ある。そして、プリンタコントローラは中間データをラ
スタ化してプリンタに転送する。ラスタ化というのは、
ページまたはページの一部を横切る一連の個々のドット
または画素へ展開してラスタ走査線を形成し、そのペー
ジの下へ引き続く走査線を次々に発生する過程である。
この中間データからラスタデータへの展開における計算
量は多く、かつ、中間データに依存するものであった。
【0004】一方、電子写真方式のレーザプリンタで
は、帯電した感光体にレーザ光を当てて帯電部と非帯電
部とを作ることにより潜像を生成し、これに帯電したト
ナーを用いて画像を形成する。感光体の電荷量は時間の
経過とともに暗減衰により失われていくため、画像形成
のプロセスは短時間のうちに行われる必要がある。この
ような原理のために、電子写真方式を用いたレーザプリ
ンタでは1ページのラスタデータが一定時間内にプリン
タコントローラからプリンタに転送されなければなら
ず、インクジェットプリンタのようにライン単位で印刷
を行うことは不可能である。
【0005】このため、プリンタコントローラで中間デ
ータからラスタデータへ展開を行い、生成したラスタデ
ータをレーザプリンタに転送して印刷する際、プリンタ
コントローラの性能と中間データの複雑さによっては、
ラスタデータへの展開がレーザプリンタの印字速度に間
に合わない場合がある。この問題を解決するための一例
として、本願発明者は中間データをラスタデータに展開
するために必要な時間を予測して、その時間がプリンタ
の印字速度よりも遅い場合、印字速度を落として出力す
る方式を出願している(特願平9−138609号)。
この方式を用いることによって、出力するラスタデータ
を間引いたりすることで画質を劣化させることなく、ど
の印刷データのどのページも同じ品質で出力することが
可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、印字速
度を変更するためには、レーザプリンタはサイクルダウ
ンおよびサイクルアップという終了/初期化処理を行う
必要がある。これらの処理は数秒から数十秒を要するも
のであり、1ページの印字にかかる時間が数秒から数十
秒であることを考慮すると、それと同程度の時間のかか
る処理であるといえる。このため、印字速度が頻繁に切
り替わる場合、全体の処理速度が大幅に低下してしまう
という問題がある。
【0007】本発明は以上のような点に鑑みてなされた
ものであり、中間データからラスタデータの展開処理時
間を予測して出力部の印字速度を変更する印刷処理装置
において、全ページの出力時間を短くすることを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では上記問題を解
決するために、印刷データをページ単位で処理して可変
の印刷速度で出力する印刷処理装置において、少なくと
も文字、図形または画像のいずれかを所定の描画命令で
記述されている印刷データを入力する印刷データ入力手
段と、前記印刷データ入力手段に入力された印刷データ
を出力する出力手段と、前記印刷データを、前記出力手
段で出力可能な印字データより抽象度が高く、少なくと
も一種類の基本図形を含む形式で表現される中間データ
に変換する中間データ生成手段と、前記展開処理手段が
前記中間データを前記印字データに展開するのに要する
時間をページ単位に予測して展開時間に間に合う前記出
力手段の印刷速度を求める印刷速度決定手段と、前記印
刷速度決定手段にて決定されたページごとの印刷速度を
もとに、あらかじめ指示された出力方法にしたがってペ
ージの並び替えを行うページ並び替え手段と、前記ペー
ジ並び替え手段によって並び替えられたページの順番に
前記中間データを前記印字データに展開するための展開
処理手段と、前記出力手段の印刷速度を前記展開処理手
段にて展開するページの印刷速度に設定する印刷速度制
御手段と、を備えていることを特徴とする印刷処理装置
が提供される。
【0009】このような印刷処理装置によれば、印刷デ
ータ入力手段に入力された印刷データを、まず、中間デ
ータ生成手段が中間データに変換する。印刷速度決定手
段は変換された中間データを展開処理手段が印字データ
に展開するのに要する時間をページ単位に予測し、その
時間に対応する出力手段の印刷速度を決定する。全ペー
ジの印刷速度が求められると、次に、ページ並び替え手
段は、なるべく同じ印字速度のページが連続するように
中間データをページ単位で並び替える。並び替えられた
ページの順に中間データが展開処理手段にて展開処理さ
れ、印字データに変換される。その一方で、印刷速度制
御手段は、出力手段の印刷速度を、展開処理されるペー
ジに対して決定された印刷速度に設定する。これによ
り、印刷速度切り替えに伴う出力手段がサイクルダウ
ン、サイクルアップすることによる印刷のスループット
低下を防ぐことが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明による印刷処理装置
の原理的な構成を示す図である。図1において、印刷処
理装置は、印刷データ入力手段1と、中間データ生成手
段2と、印刷速度決定手段3と、ページ並び替え手段4
と、出力方法選定手段5と、展開処理手段6と、印刷速
度制御手段7と、出力手段8とから構成される。
【0011】印刷データ入力手段1には、少なくとも文
字、図形または画像のいずれかを所定の描画命令で記述
されている印刷データが入力される。印刷データ入力手
段1に入力された印刷データは、中間データ生成手段2
に入力され、中間データ生成手段2では、印刷データが
出力手段8で出力可能な印字データより抽象度が高く、
少なくとも一種類の基本図形を含む形式で表現される中
間的なデータフォーマットの中間データに変換される。
この中間データ生成手段2で生成された中間データは、
ページ単位で印刷速度決定手段3に入力され、印刷速度
決定手段3では展開処理手段6が中間データを出力手段
8で出力可能な印字データに展開するのに要する時間を
ページ単位に予測して展開時間に間に合う出力手段8の
印刷速度を求める。印刷速度決定手段3で全ページの印
刷速度が求められると、ページ並び替え手段4により、
印刷速度決定手段3で求められた印刷速度をもとに、全
ページを対象にして出力方法選定手段5で指定された出
力順序となるようページの並び替えが行われる。このペ
ージ並び替え手段4により各ページの印刷出力順序が決
められると、そのページ順に従って、展開処理手段6は
中間データ生成部から対応するページの中間データを読
み込んで出力手段が出力可能な印字データに展開し、印
刷速度制御手段7がそのページが持つ印刷速度に出力手
段8の印刷速度を変更する。出力手段8の速度変更に伴
う終了/初期化処理が済んだ後、展開処理手段6で展開
された1ページ分の印字データが出力手段8に入力され
て、印刷出力される。
【0012】このように、印刷速度決定手段3で中間デ
ータから印字データへの展開時間をページ単位に予測し
て、そのページの出力手段8における印刷速度を決定
後、ページ並び替え手段4により、なるべく同じ印字速
度のページが連続するように中間データをページ単位で
並び替えるようにした。これにより、印刷速度の切り替
え回数が減り、切り替えに伴う出力手段がサイクルダウ
ン、サイクルアップすることによる印刷のスループット
低下が防止される。
【0013】次に、出力部に印刷速度可変のカラーペー
ジプリンタを備えた印刷処理装置に適用した場合の実施
に形態について説明する。図2は印刷処理装置の全体構
成を示すブロック図である。図2において、印刷処理装
置は、印刷データ入力部11と、中間データ生成部12
と、印刷速度決定部13と、印刷データ順序決定部14
と、展開処理部15と、プリンタ制御部16と、プリン
タ17とから構成されている。
【0014】印刷データ入力部11は、印字を行う印刷
データを生成する機能を備えたアプリケーションプログ
ラムである。本例で説明する印刷データはPostSc
riptで代表されるページ記述言語で記述されたもの
である。
【0015】中間データ生成部12は、印刷データ入力
部11より入力された印刷データから展開処理部15に
おいて展開処理可能な中間データを生成するものであ
る。中間データを生成する目的は、展開処理部15での
高速な展開処理を可能にすることである。そのため、中
間データは単純な図形(台形)の集合で表されている。
この中間データの最少単位はオブジェクトであり、各々
のオブジェクトには処理内容に関する情報が付加されて
いる。ここでの処理内容とは、たとえば図形処理、文字
処理、画像処理などに必要な処理群である。
【0016】印刷速度決定部13は、中間データ生成部
12で生成されたページ単位の中間データを解析して、
展開処理部15が出力可能なデータ展開速度を計算す
る。そして、そのデータ展開速度をもとにしてプリンタ
17の印字速度を決定し、プリンタ17にパラメータと
して通知するものである。
【0017】印刷データ順序決定部14は、出力する印
刷データの全ページの印刷速度を印刷速度決定部13か
ら受け取り、同じ印字速度のページが連続するよう必要
に応じて印刷データの出力順序をページ単位で入れ替え
るものである。
【0018】展開処理部15は、印刷データ順序決定部
14で示される順序で中間データ生成部12に中間デー
タの要求を行い、受け取った中間データをビットマップ
データに展開し、プリンタ17に転送する役割を持つ。
【0019】プリンタ制御部16は、印刷速度決定部1
3によって指定された印刷速度を用いて出力を行うよう
プリンタ17を制御するものである。プリンタ17は、
展開処理部15から出力される印字データを受け取り、
記録用紙に印字し出力するものである。
【0020】次に、以上のように構成された印刷処理装
置における印刷データの流れについて整理する。印刷デ
ータ入力部11で入力された印刷データは、中間データ
生成部12に渡される。そして、中間データ生成部12
は、描画命令をオブジェクトと呼ばれる台形集合に変換
する。中間データ生成部12は、オブジェクトの処理内
容を展開処理識別子(ID)としてオブジェクトに付加
して中間データを生成する。中間データは、各々のオブ
ジェクトに画像、文字、図形などの種類、描画の属性、
オブジェクトの外接矩形が付加されたものである。この
処理を印刷データの全ページに対して行う。
【0021】印刷速度決定部13は、中間データ生成部
12によって生成された全ページの中間データを解析
し、各々のページにおける印刷速度を決定する。そし
て、印刷データ順序決定部14は、印刷速度の切り替え
がなるべく発生しないように印刷データ順序の順序を決
定する。
【0022】展開処理部15は、印刷データ順序決定部
14で示される順序で中間データ生成部12に中間デー
タの要求を送り、受け取った中間データをビットマップ
データに展開する。プリンタ17は、展開処理部15か
ら出力される印字データを受け取り、印刷速度決定部1
3によって指定された印刷速度で記録用紙に印字し出力
する。展開処理部15とプリンタ17の処理は印刷デー
タ全ページが出力されるまで、順次ページ単位で行われ
る。
【0023】ここで、プリンタ17は、CMYBk (シ
アン、マゼンタ、イエロー、ブラック)カラーの色ごと
に露光、現像、転写を繰り返すことによりフルカラー画
像を出力するレーザ走査方式の電子写真方式を用いたカ
ラーページプリンタとすることができる。以下に、一般
的なレーザ走査式の電子写真方式を用いたカラーページ
プリンタの構成および動作について、図3を参照して説
明する。
【0024】図3はカラーページプリンタの構成例を示
す図である。図3において、ビデオインタフェース17
0は、展開処理部15から順次送られてくるCMYBK
の色情報に対応した印刷データを図示されない半導体レ
ーザの点灯を制御するドライバへ入力して光信号に変換
する。半導体レーザ走査装置171は、赤外半導体レー
ザ1710、レンズ1711、ポリゴンミラー1712
より構成され、数十μmのスポット光となって感光体ド
ラム172を走査する。感光体ドラム172は、帯電器
173により帯電されており、光信号により、静電潜像
が形成される。潜像はロータリ現像器174上の2成分
磁気ブラシ現像によりトナー像となり、転写ドラム17
5上に吸着させた用紙上に転写される。感光体ドラム1
72は、クリーナ176で余分のトナーがクリーニング
される。この工程をBK ,Y,M,Cの順に繰り返し、
記録用紙上に多重転写する。最後に、転写ドラム175
により記録用紙を剥離し、転写されたトナーを定着器1
77で定着する。
【0025】以上、本発明の印刷処理装置の概要につい
て記述した。次に、この印刷処理装置の主要部の詳細に
ついて説明する。初めに、中間データ生成部12につい
て詳細を説明する。
【0026】図4は中間データ生成部の構成例を示すブ
ロック図である。中間データ生成部12は、字句解析部
120と、トークン解釈部121と、命令実行部122
と、画像処理部123と、描画状態記憶部124と、ベ
クタデータ生成部125と、フォント管理部126と、
マトリックス変換部127と、ショートベクタ生成部1
28と、台形データ生成部129と、中間データ記憶部
1210とから構成されている。
【0027】字句解析部120は、印刷データ入力部1
1より入力された印刷データを定められたシンタックス
に従ってトークンとして切り出し、そのトークンをトー
クン解釈部121に出力するものである。トークン解釈
部121は、字句解析部120から入力されたトークン
を解釈し、内部命令に変換して命令実行部122に送
る。命令実行部122は、トークン解釈部121から送
られてきた命令に応じて画像処理部123、描画状態記
憶部124、ベクタデータ生成部125へ転送する。画
像処理部123は、入力された画像ヘッダと画像データ
をもとに各種の画像処理を行って出力画像ヘッダと出力
画像データを生成し、中間データ記憶部1210へ転送
する。描画状態記憶部124は、命令実行部122の命
令によって与えられる描画に必要な情報を記憶する。ベ
クタデータ生成部125は、命令実行部122の命令と
それに付加された情報、描画状態記憶部124からの情
報、フォント管理部126からの情報を使用して描画す
べきベクタデータを生成し、マトリックス変換部127
へ転送する。フォント管理部126は、各種フォントの
アウトラインデータを管理記憶し、要求に応じてアウト
ラインデータを提供する。マトリックス変換部127
は、ベクタデータ生成部125から入力されたベクタデ
ータを描画状態記憶部124の変換マトリックスによっ
てアフィン変換し、ショートベクタ生成部128へ転送
する。ショートベクタ生成部128は、入力されたベク
タ中の曲線に対するベクタを複数の直線のベクタ集合
(ショートベクタ)で近似し、台形データ生成部129
へ送る。台形データ生成部129は、入力されたショー
トベクタから描画する台形データを生成し、さらに台形
データに対して、描画状態記憶部124から入力された
色情報または画像処理部123から入力された出力画像
データとを付加して、中間データ記憶部1210に転送
される。中間データ記憶部1210は中間データをペー
ジごとに記憶する。なお、上記に説明した字句解析部1
20から中間データ記憶部1210で保存されるまでの
処理は、印刷データのすべてのページが処理されるま
で、描画命令が入力されるたびに繰り返し行われる。
【0028】次に、中間データ生成部12で生成される
中間データについて説明する。図5は中間データの構造
を示す図であって、(A)は中間データの構成を示し、
(B)は文字/図形に対するデータの構成を示し、
(C)は画像命令に対するデータの構成を示している。
中間データは、図5(A)に示すように、少なくとも一
つのページIDと描画オブジェクト列とのペアによって
構成されており、さらに、描画オブジェクト列は描画オ
ブジェクトの集合である。描画オブジェクトはオブジェ
クトを管理するための管理情報、および、文字/図形命
令の場合は色情報と台形データ、画像命令の場合は台形
データと画像ヘッダと画像データとから構成される。オ
ブジェクトを管理するための管理情報には、オブジェク
トID(OID)、オブジェクトの種類(OTyp
e)、台形数、オブジェクトの外接矩形(Bbox)が
ある。オブジェクトIDとは、一回の描画命令に対して
割当てられる識別番号であり、オブジェクトの種類と
は、文字/図形/画像など描画される対象に対する識別
データである。これらの付加情報は、図5(B),
(C)に示すように、描画命令によって生成されたオブ
ジェクトの前に付加される。オブジェクトを管理するた
めの管理情報は文字/図形命令の場合と画像命令の場合
と同じ形式である。文字/図形命令の場合に必要となる
色情報は、たとえばCMYBkの値である。そして、台
形データは後述するように、6つのデータから構成され
る。また、図5(C)に示すように、画像ヘッダ(R
H)と画像データ(RD)は、描画命令によって生成さ
れた台形データそれぞれに対して1つずつ付加される。
また、画像ヘッダと画像データは画像処理部123から
入力されるが、中間データとして付加される画像データ
は、図5(C)に示すように変換された画像を示すベク
タの最小矩形に対する画像データであってもよいし、各
台形ごとの最小矩形に対する画像データであってもよ
い。さらに、画像データは容量が大きくなるため、圧縮
された形で格納されていてもよい。画像ヘッダは、画像
の大きさを表すパラメータの他に、色変換の処理の種類
などを含んでいる。
【0029】図6は台形データの構造を示す図である。
台形データは、図6に示すように、(sx,sy,x
0,x1,x2,h)の6つのデータから構成される。
sx,syは台形の左下の点の座標、x0は台形の底辺
の長さ、x1は左下と左上の点のx軸方向の差、x2は
右下と右上の点のx軸方向の差、hは台形の高さであ
る。画像命令の場合に必要となる台形データも同様にデ
ータ構造を取る。
【0030】次に、印刷速度決定部13について説明す
る。図7は印刷速度決定部の構成例を示すブロック図で
ある。印刷速度決定部13は、中間データ生成部12で
生成された中間データをもとに展開時間を予測する展開
時間予測部130と、展開時間予測部130が必要とす
る係数を格納する係数テーブル131と、得られた展開
時間をもとにプリンタ17の印刷速度を特定する印刷速
度特定部132と、印刷速度情報を含む出力部データ1
33とから構成されている。
【0031】中間データ生成部12でオブジェクト単位
の台形データに変換された印刷データは、ページ単位に
展開時間予測部130に入力され、台形ごとに展開時間
の予測が行われて積算され、ページ当たりの展開処理予
測時間が得られる。この展開処理予測時間は、印刷速度
特定部132に渡される。印刷速度特定部132は、出
力部データ133の印刷速度情報をもとに、展開処理予
測時間を下回らない中でページ当たりの印刷時間が最小
なものを特定し出力する。この印刷速度決定のプロセス
を図8のフローチャートを用いて詳細に説明する。
【0032】図8は印刷速度決定部の処理の流れを示す
フローチャートである。初めに、展開処理予測時間Tを
0にリセットする(ステップS1)。次に、台形データ
(sx,sy,x0,x1,x2,h)を入力し(ステ
ップS2)、台形の面積を計算する(ステップS3)。
台形の面積Sは次式によって求められる。
【0033】
【数1】 S=h×(2x0−x1−x2) ・・(1) 次に、このオブジェクトの種類が画像データか文字/図
形データであるかを調べる(ステップS4)。オブジェ
クトの種類が文字/図形データであれば、次式を用いて
このオブジェクトの描画に必要な展開処理時間を計算
し、展開処理予測時間に加える(ステップS5)。
【0034】
【数2】T=T+(ah+bS) ・・(2) なお、a,bは係数である。また、ステップ4の判断に
て、オブジェクトの種類が画像データであれば、同様
に、次式を用いてこのオブジェクトの描画に必要な展開
処理時間を計算し、展開処理予測時間に加える(ステッ
プS6)。
【0035】
【数3】T=T+(ah+cS) ・・(3) なお、a,cは係数である。そして、このページ内に未
処理の台形データがあるかを調べる(ステップS7)。
ここで、まだ未処理の台形データが存在する場合はステ
ップS2に戻って、ステップS7までの処理を繰り返
す。これにより、得られたTはこのページを描画するの
に必要な展開処理時間を示している。
【0036】次に、出力部データ133から印刷速度を
速度順に印刷速度特定部132に入力する(ステップS
8)。次に、ステップS8で入力された印刷速度を用い
た時の印字時間よりも展開処理時間が短いかどうかを調
べる(ステップS9)。ここで、展開処理時間がステッ
プS8で読み込んだ印字時間よりも短ければその時の印
刷速度を出力して終了する(ステップS10)。もし、
読み込んだ印字時間よりも展開処理時間の方が長けれ
ば、印刷速度を下げるべくステップS8に戻って展開時
間が印字時間に間に合うかどうかを調べる。
【0037】上記の説明において、台形の展開処理予測
時間は、図8のステップS3およびステップS5,S6
に示すように、台形の高さhと台形の面積Sを加重加算
して求められているが、これは本実施の形態における台
形の描画処理方式に依存して定められたものであり、他
の方式を用いる場合には異なる計算方法となる。
【0038】ここで、図8に記載の計算について説明す
ると、ディジタル微分解析DDA(Digital D
ifferential Analizer)などによ
って台形の左辺/右辺座標を求める処理の1行分の処理
時間をaとすると、高さhの台形の左辺/右辺座標の計
算に必要な処理時間はahとなる。また、台形内部を描
画する処理の1画素分の処理時間をbとすると、面積S
の台形の描画に必要な処理時間はbSとなる。この1画
素当たりの描画時間bは、同一の画素値を描画する文字
/図形データの場合と、原画像データを参照しながら1
画素ごとに異なった画素値を描画する画像データの場合
では大きく異なるので、ステップS4において文字/図
形と画像を判定して、画像の場合には異なる係数cを用
いるように構成している。これらの係数a,b,cは、
あらかじめ係数テーブル131に設定されており、必要
に応じて展開時間予測部130に読み出されて使用され
る。なお、画像の係数cは、入力画像の属性や展開処理
部15の処理方式などの条件で異なることがあり、その
場合には各々の条件に対応した係数cを用意し、ステッ
プS4の判別処理を細かく行って予測時間を計算する必
要がある。
【0039】次に、印刷データ順序決定部14について
説明する。図9は印刷データ順序決定部の構成例を示す
ブロック図である。印刷データ順序決定部14は、プリ
ンタ情報テーブル140と、演算手法格納部141と、
演算部142と、印刷順序管理部143から構成されて
いる。
【0040】プリンタ情報テーブル140は、印刷速度
が切り替わるときに必要とするサイクルダウン、サイク
ルアップの時間を格納するためのものである。このプリ
ンタ情報テーブルの一例を図10に示す。
【0041】図10はプリンタ情報テーブルの一例を示
す図である。ここでは、プリンタ17がたとえば3pp
m,6ppm,12ppmの三つの印刷速度を持つもの
とする。なお、ppmはprint(s) per m
inuteの略である。たとえば、現在の印刷速度が、
6ppmであったとし、この速度から12ppmに印刷
速度を上げる場合には、速度切り替えに伴う時間は10
秒かかり、3ppmに印刷速度を下げるには15秒かか
ることを示している。
【0042】演算手法格納部141は、印刷データの順
序を決定するときにどのアルゴリズムを用いるかを示す
ためのものであり、この内容はユーザや管理者が入力す
るものであってもよいし、印刷データに付加してもよ
い。この演算手法格納部141の一例を図11に示す。
【0043】図11は演算手法格納部のデータ例を示す
図である。ここで、演算手法は言葉で記してあるが、実
際にはこれらの演算を行うアルゴリズムを実装したプロ
グラムである。ここで、演算ID=1の演算手法は、印
刷速度の切り替えを減らすための方法であって、ページ
の印刷速度が速いページから遅いページの順にページを
並び替えるようにするものである。演算ID=2の演算
手法は、同じく、印刷速度の切り替えを減らすための別
の方法であって、ページの印刷速度が遅いページから速
いページの順にページを並び替えるようにするものであ
る。演算ID=3の演算手法は、出力時間を短縮するた
めの方法であって、印刷速度決定部13で決定された各
々のページの印刷速度をページ順に調べて印刷速度が遅
いページから速いページの順にページを並び替えた後、
各印刷速度の切り替えで、印刷速度がそれまでより速く
切り替わる場合、その印刷速度を用いたことによる出力
の短縮時間とプリンタ17の速度切り替えに要する時間
とを比較し、速度切り替え時間の方が時間がかかるので
あれば該当するページの印刷速度をそれまでの速度に再
設定するものである。演算ID=4の演算手法は、出力
の順番をなるべく崩さないための方法であって、印刷速
度決定部13で決定された各々のページの印刷速度の分
布を調べて最大多数の印刷速度を持つページを求め、そ
の速度以外の印刷速度を持つページを抜き出して最後尾
に並び替えて出力するものである。演算ID=5の演算
手法は、出力の順番をさらに崩さないための方法であっ
て、印刷速度決定部13で決定された各々のページの印
刷速度の分布から最大多数の印刷速度を持つページを調
べ、出力する印刷データにおける最大多数の出力手段の
速度を調べ、その速度より遅い印刷速度を持つページを
抜き出して最後尾に並び替え、一方、その速度より速い
印刷速度を持つページの印刷速度をその最大多数の印刷
速度に落として出力するものである。演算ID=6の演
算手法は、出力の順番をなるべく崩さずに出力時間を短
縮するための方法であって、印刷速度決定部13で決定
された各々のページの印刷速度の分布から最大多数の印
刷速度を持つページを調べ、その速度より遅い印刷速度
を持つページを抜き出して最後尾に並び替え、一方、そ
の速度より速い印刷速度を持つページに対しては、その
印刷速度を用いたことによる出力の短縮時間とプリンタ
17の速度切り替えに要する時間とを比較し、速度切り
替え時間の方が時間がかかるのであれば速度の切り替え
を行わずに印刷速度をその最大多数の印刷速度に落とし
て再設定し、速度切り替え時間の方が時間が短いのであ
ればそれらのページを抜き出して最後尾に並べ替えて出
力するものである。最後に、演算ID=7は順番の変更
は行わないものである。図示の例として、現在の設定に
は演算ID=1が選択されている。
【0044】そして、演算部142は演算手法格納部1
41で選択されたプログラムを用いて、プリンタ情報テ
ーブル140をパラメータとして適切な順番を決定し、
結果を印刷順序管理部143に通知する。印刷順序管理
部143は、展開処理部15に印刷を実行する中間デー
タの順番を通知するとともに、プリンタ制御部16に対
してもその順番に対応した印刷速度を通知する。
【0045】次に、演算部142の処理の詳細を説明す
る。ここで、入力された印刷データは6ページからなる
ドキュメントであり、印刷速度決定部13から送られて
くる各々のページの印刷速度は表1に示す通りであると
する。
【0046】
【表1】
【0047】演算IDが1および2の処理の場合は、印
刷速度をキーとしたページのソートと考えることができ
る。キーとなる印刷速度は特定の値であるため、プリン
タ17にソータを装備している場合は、ビンソートを用
いることができる。この様子を図12に示す。
【0048】図12はビンソートの例を示す図である。
すなわち、プリンタ17のソータに対して各々の印刷速
度に対応する仮想的なビン(棚)を割り当て、印刷速度
決定部13から送られる各々のページのページ番号と印
刷速度を対応するビンに入れる。そして、すべてのペー
ジのページ番号と印刷速度の組をビンに入れたら、印刷
速度の速い順、あるいは遅い順でビンからページ番号を
取り出せばよい。
【0049】次に、各演算ID設定時における印刷デー
タ順序決定部14の出力について説明する。図13は印
刷データ順序決定部の出力結果を示す図であって、
(A)は演算ID=1の場合を示し、(B)は演算ID
=2の場合を示し、(C)は演算ID=3の場合を示
し、(D)は演算ID=4の場合を示し、(E)は演算
ID=5の場合を示し、(F)は演算ID=6の場合を
示している。
【0050】まず、演算ID=1では、図13(A)に
示したように、ページ3,1,2,4,6,5の順番
に、演算ID=2では、図13(B)に示したように、
ページ5,1,2,4,6,3の順番に印刷順序が決定
される。
【0051】図10に示したように、出力速度が低速か
ら高速に切り替わるときよりも高速から低速に切り替わ
るときのサイクルアップ時間が長い場合は、印刷速度の
遅い順に出力するほうが全体の印刷時間は短くなるので
有利である。一方、高速から低速に切り替わるときのほ
うがサイクルアップ時間が短い場合は、印刷速度の早い
順に出力するほうが有利となる。なお、サイクルアップ
の時間の長さが定着器温度が一定になるまでの時間に支
配されるときは、定着器温度を上げる必要のある低速か
ら高速への切り替えの方が高速から低速への切り替えよ
りも時間は短くて済む。
【0052】次に、図13(C)に示した演算ID=3
の場合を説明する。印刷速度決定部13から送られてく
る印刷速度は、そのページが印刷可能な最大の印刷速度
である。したがって、それより遅い印刷速度であれば印
刷は可能である。ここでは、印刷速度が遅いページから
速いページに並びかえた後、印刷速度の切り替え時間と
印刷速度アップによる短縮時間とを比較して、印刷速度
を変えない方が全体の印刷時間が短くなる場合、もとの
印刷速度に再設定する。
【0053】印刷速度の切り替え時間と印刷速度アップ
による短縮時間との比較には、たとえば以下に示す式を
用いる。
【0054】
【数4】 (60/A−60/B)*N−S ・・(4) ここで、Aは切り替え前の印刷速度(ppm)、Bは切
り替え後の印刷速度(ppm)、Nは切り替え後の印刷
速度を用いたページ数、Sはサイクルアップ時間であ
る。
【0055】式(4)が0以下の場合、印刷速度を切り
替えることにより印刷データの出力時間を短縮すること
ができないことを意味する。そのため、印刷データ順序
決定部14は印刷速度の再設定を行う。すなわち、切り
替え後の印刷速度に対応するページに対して、印刷速度
を切り替え前のものに再設定する。このようにして、出
力時に印刷速度が切り替わらないようにすることが可能
となる。
【0056】印刷データの印刷速度が表1である場合、
印刷速度が遅いものから速いものへと並び替えると図1
3(B)で示したようにページ5,1,2,4,6,3
の順番となる。ここで、印刷速度の切り替えを調べる
と、ページ5からページ1になるところで3ppmから
6ppmへ、ページ6からページ3になるところで6p
pmから12ppmと切り替わる。ページ1の後に6p
pmが4ページ続くことを考慮し、ページ5からページ
1での式(4)を計算すると、(60/3−60/6)
*4−10=30となり、出力速度を3ppmから6p
pmへ切り替えることにより、出力時間を30秒短縮す
ることができることが分かる。次に、ページ6からペー
ジ3での式(4)を計算すると、(60/6−60/1
2)*1−10=−5となり、出力速度を6ppmから
12ppmへ切り替えることにより、出力時間は逆に5
秒余計にかかることが分かる。したがって、この場合は
ページ3の出力速度は6ppmに再設定される。
【0057】次に、図13(D)に示した演算ID=4
の場合を説明する。この処理では、演算ID=1や演算
ID=2の場合と同様に、ビンソートを応用することで
実現できる。すなわち、各々の印刷速度に対応するビン
を用意し、印刷速度決定部13から送られる各々のペー
ジのページ番号と印刷速度を対応するビンに入れてや
る。そして、ビンにあるページ数が最大の印刷速度を優
先して印刷順序を決定すればよい。
【0058】印刷データの印刷速度が表1である場合、
ページ1,2,4,6、そしてページ3とページ5が後
に続く。ここでは、最大多数の印刷速度以外の出力順序
は規定していないが、演算ID=1や演算ID=2で用
いているように印刷速度の順でもよいし、ページ番号の
若い順でもよい。演算ID=4を用いれば、比較的ペー
ジ順序を保って出力することが可能であり、出力結果を
ページ順に直すことが容易となる。
【0059】次に、図13(E)に示した演算ID=4
の場合を説明する。この処理では、印刷データの印刷速
度が表1である場合、ページ1,2,3,4,6、そし
てページ5が後に続く。ここでは、最大多数の印刷速度
(6ppm)以外の速度でこれより速いページ(3ペー
ジ)については、これを最大多数の印刷速度に落として
設定されている。
【0060】次に、図13(F)に示した演算ID=4
の場合を説明する。この処理では、最大多数の印刷速度
(6ppm)以外の速度でこれより速いページ(3ペー
ジ)について、図13(C)の場合と同様の考え方で、
速い印刷速度を用いたことによる出力の短縮時間より速
度切り替え時間の方が時間がかかるので、速度の切り替
えを行わずに印刷速度をその最大多数の印刷速度に落と
しており、結果としては、図13(E)の場合と同じ結
果になっている。
【0061】次に、展開処理部15について説明する。
図14は展開処理部の構成例を示すブロック図である。
展開処理部15は、中間データ転送制御部150と、印
字データ転送制御部151と、メモリ部152と、描画
部153と、リフレッシュ制御部154と、アービトレ
ーション部155とから構成されている。また、メモリ
部152は入力バッファ1521とページバッファ15
22とから構成されている。
【0062】中間データ生成部12で生成されたページ
単位の中間データは、中間データ転送制御部150によ
り読み込まれ、メモリ部152の入力バッファ1521
へ書き込まれる。描画部153は、入力バッファ152
1から中間データを読み込んで、展開してページバッフ
ァ1522へ描画する。印字データ転送制御部151
は、ページバッファ1522から展開された印字データ
を読み込み、これを読み込んだワードごとにシリアル変
換して、シリアル出力クロック信号に同期してプリンタ
17へ出力する。リフレッシュ制御部154は、入力バ
ッファ1521、バンドバッファ1522からなるメモ
リ部152のリフレッシュを制御する。アービトレーシ
ョン部155は、描画部153、リフレッシュ制御部1
54、中間データ転送制御部150、印字データ転送制
御部151それぞれがメモリ部152をアクセスする際
に、それぞれのブロックのアクセスのプライオリティに
応じてアービトレーション制御を行う。
【0063】描画部153は、入力したオブジェクトを
構成する台形データ(sx,sy,x0,x1,x2,
h)をもとに台形領域を描画するが、次に、その描画部
153の構成および動作について説明する。
【0064】図15は描画部の構成例を示すブロック
図、図16は描画部で変換された台形データを示す図で
ある。描画部153は、中間データ入力部1530と、
第1座標計算部1531と、第2座標計算部1532
と、エッジ描画部1533とから構成されている。
【0065】描画部153は、入力された台形データ
(sx,sy,x0,x1,x2,h)を、図16に示
されるような4点(P0 ,P1 ,P2 ,P3 )からなる
データ形式に変換して台形領域を描画する。まず、中間
データ入力部1530は、入力バッファ1521から1
つ1つの台形をなすデータを読み込んで、第1座標計算
部1531および第2座標計算部1532に台形データ
を出力する。第1座標計算部1531は、台形の左側の
エッジ(エッジP0 −P1 )の座標計算を担当し、エッ
ジ上の座標値をP0 からP1 に向かって順に出力する。
第2座標計算部1532は、台形の右側のエッジ(エッ
ジP2 −P3 )の座標計算を担当し、エッジ上の座標値
をP2 からP3 に向かって順に出力する。エッジ描画部
1533は、第1座標計算部1531および第2座標計
算部1532から入力される座標値により、台形のx軸
に平行な直線を描画する。このとき、オブジェクトの種
類が文字/図形のときは指定された色を用い、画像のと
きは画像データを用いて描画する。
【0066】次に、プリンタ制御部16について説明す
る。図17はプリンタ制御部の構成例を示すブロック図
である。プリンタ制御部16は、プリンタ状態管理部1
60と、プリンタプロセス制御部161とから構成され
ている。
【0067】プリンタ状態管理部160は、プリンタ1
7の状態変化にともなうイベント発生、および印刷速度
決定部13での状態要求に応じてプリンタ17の状態を
管理するものである。プリンタ17の状態変化にともな
うイベント発生の例としては、プリンタ故障による印字
不可、用紙切れなどがある。プリンタ状態管理部160
は、印刷データ順序決定部14からの入力があると印字
不可、用紙切れなどの情報を調べ、プリンタ17の印字
が可能であれば、印刷データの順序に対応した印刷速度
にプリンタ17の記録速度を設定するようにプリンタプ
ロセス制御部161に通知する。
【0068】プリンタプロセス制御部161は、印刷デ
ータ順序決定部14で示された記録速度に基づいてプリ
ンタ17のプロセスを制御するものである。また、プリ
ンタプロセス制御部161のプロセス制御には、プリン
タ17の起動タイミングの制御が含まれている。
【0069】本実施の形態でのレーザ走査方式の電子写
真方式を用いたカラーページプリンタにおいては、プリ
ンタ17の記録速度可変に伴い制御しなければならない
プリンタ17の印字プロセスにおける制御対象は、感光
体ドラム回転速度、転写ドラム回転速度、定着器ロール
回転速度、定着器ロール温度、記録用紙搬送ローラ回転
速度、半導体レーザ走査装置のポリゴンミラーの回転速
度、現像器の現像ロール回転速度、転写電流、クリーナ
ブラシ回転速度などである。この内、感光体ドラム回転
速度、転写ドラム回転速度、定着器ロール回転速度、記
録用紙搬送ローラ回転速度、半導体レーザ走査装置のポ
リゴンミラーの回転速度、現像器の現像ロール回転速
度、クリーナブラシ回転速度は、記録速度に比例して制
御すればよい対象である。転写電流は記録速度に比例し
て定電流源の設定を制御すればよい。また、一般的に半
導体レーザ走査装置のポリゴンミラーの駆動にはブラシ
レスサーボモータ、その回転速度の安定にはPLL(P
hase Locked Loop)制御が使用されて
いる。したがって、ポリゴンミラーの回転速度の変更
は、PLL制御の基準周波数の分周により可能である。
【0070】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明では、印
刷データから生成された中間データからラスタデータの
展開処理時間を予測して出力部の印字速度を決定した
後、なるべく同じ印字速度のページが連続するように中
間データをページ単位で並びかえて出力するように構成
した。これにより、印字速度切り替えに伴うサイクルダ
ウン、サイクルアップによる印刷のスループット低下を
防ぎ、高速な印刷処理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明による印刷処理装置の原理的な構成を示す
図である。
【図2】印刷処理装置の全体構成を示すブロック図であ
る。
【図3】カラーページプリンタの構成例を示す図であ
る。
【図4】中間データ生成部の構成例を示すブロック図で
ある。
【図5】中間データの構造を示す図であって、(A)は
中間データの構成を示し、(B)は文字/図形に対する
データの構成を示し、(C)は画像命令に対するデータ
の構成を示している。
【図6】台形データの構造を示す図である。
【図7】印刷速度決定部の構成例を示すブロック図であ
る。
【図8】印刷速度決定部の処理の流れを示すフローチャ
ートである。
【図9】印刷データ順序決定部の構成例を示すブロック
図である。
【図10】プリンタ情報テーブルの一例を示す図であ
る。
【図11】演算手法格納部のデータ例を示す図である。
【図12】ビンソートの例を示す図である。
【図13】印刷データ順序決定部の出力結果を示す図で
あって、(A)は演算ID=1の場合を示し、(B)は
演算ID=2の場合を示し、(C)は演算ID=3の場
合を示し、(D)は演算ID=4の場合を示し、(E)
は演算ID=5の場合を示し、(F)は演算ID=6の
場合を示している。
【図14】展開処理部の構成例を示すブロック図であ
る。
【図15】描画部の構成例を示すブロック図である。
【図16】描画部で変換された台形データを示す図であ
る。
【図17】プリンタ制御部の構成例を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
1 印刷データ入力手段 2 中間データ生成手段 3 印刷速度決定手段 4 ページ並び替え手段 5 出力方法選定手段 6 展開処理手段 7 印刷速度制御手段 8 出力手段 11 印刷データ入力部 12 中間データ生成部 13 印刷速度決定部 14 印刷データ順序決定部 15 展開処理部 16 プリンタ制御部 17 プリンタ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷データをページ単位で処理して可変
    の印刷速度で出力する印刷処理装置において、 少なくとも文字、図形または画像のいずれかを所定の描
    画命令で記述されている印刷データを入力する印刷デー
    タ入力手段と、 前記印刷データ入力手段に入力された印刷データを出力
    する出力手段と、 前記印刷データを、前記出力手段で出力可能な印字デー
    タより抽象度が高く、少なくとも一種類の基本図形を含
    む形式で表現される中間データに変換する中間データ生
    成手段と、 前記展開処理手段が前記中間データを前記印字データに
    展開するのに要する時間をページ単位に予測して展開時
    間に間に合う前記出力手段の印刷速度を求める印刷速度
    決定手段と、 前記印刷速度決定手段にて決定されたページごとの印刷
    速度をもとに、あらかじめ指示された出力方法にしたが
    ってページの並び替えを行うページ並び替え手段と、 前記ページ並び替え手段によって並び替えられたページ
    の順番に前記中間データを前記印字データに展開するた
    めの展開処理手段と、 前記出力手段の印刷速度を前記展開処理手段にて展開す
    るページの印刷速度に設定する印刷速度制御手段と、 を備えていることを特徴とする印刷処理装置。
  2. 【請求項2】 前記ページ並び替え手段が行う並び替え
    の出力方法を選定して前記ページ並び替え手段に指示す
    る出力方法選定手段をさらに備えていることを特徴とす
    る請求項1記載の印刷処理装置。
  3. 【請求項3】 前記出力方法選定手段は、前記印刷速度
    決定手段で決定されたページの印刷速度が速いページか
    ら遅いページの順にページを並び替えるよう前記ページ
    並び替え手段に指示することを特徴とする請求項2記載
    の印刷処理装置。
  4. 【請求項4】 前記出力方法選定手段は、前記印刷速度
    決定手段で決定されたページの印刷速度が遅いページか
    ら速いページの順にページを並び替えるよう前記ページ
    並び替え手段に指示することを特徴とする請求項2記載
    の印刷処理装置。
  5. 【請求項5】 前記出力方法選定手段は、印刷速度の遅
    いページから速いページの順に並び替えの後、より速い
    印刷速度に切り替わるページに対しては、前記出力手段
    の速度を切り替えたことによる短縮時間よりも速度の切
    り替えに要する時間が長くかかる場合に、当該ページの
    印刷速度を現状の印刷速度に再設定するよう前記ページ
    並び替え手段に指示することを特徴とする請求項2記載
    の印刷処理装置。
  6. 【請求項6】 前記出力方法選定手段は、最大多数の印
    刷速度を持つページを先にし、前記最大多数以外の印刷
    速度を持つページについては速度順に後続させるような
    並び替えを前記ページ並び替え手段に指示することを特
    徴とする請求項2記載の印刷処理装置。
  7. 【請求項7】 前記出力方法選定手段は、最大多数の印
    刷速度より遅い印刷速度を持つページを最後尾に並び替
    え、前記最大多数の印刷速度より速い印刷速度を持つペ
    ージは前記最大多数の印刷速度に再設定するよう前記ペ
    ージ並び替え手段に指示することを特徴とする請求項2
    記載の印刷処理装置。
  8. 【請求項8】 前記出力方法選定手段は、最大多数の印
    刷速度より遅い印刷速度を持つページを最後尾に並び替
    え、前記最大多数の印刷速度より速い印刷速度を持つペ
    ージは前記出力手段の速度を前記最大多数の印刷速度よ
    り速い印刷速度に切り替えたことによる短縮時間よりも
    速度の切り替えに要する時間が長くかかる場合に、印刷
    速度を前記最大多数の印刷速度に再設定し、速度の切り
    替えに要する時間が短い場合には、前記最大多数の印刷
    速度より速い印刷速度を持つページを抜き出してさらに
    最後尾に並び替えるよう前記ページ並び替え手段に指示
    することを特徴とする請求項2記載の印刷処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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