JPH11198489A - 印刷処理装置 - Google Patents

印刷処理装置

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JPH11198489A
JPH11198489A JP10005498A JP549898A JPH11198489A JP H11198489 A JPH11198489 A JP H11198489A JP 10005498 A JP10005498 A JP 10005498A JP 549898 A JP549898 A JP 549898A JP H11198489 A JPH11198489 A JP H11198489A
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data
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JP10005498A
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Yuji Onozawa
雄二 小野澤
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複雑な図形描画命令が含まれている印刷デー
タを品質劣化させることなく印字が可能な印刷処理装置
を提供することを目的とする。 【解決手段】 所定の描画命令で記述された印刷データ
は中間データ生成手段1で最高抽象度の中間データにさ
れ、その中間データをもとに、処理時間予測手段4によ
り中間データ変換手段2がより抽象度の低い中間データ
へ変換したときの変換時間と展開処理手段3が各抽象度
の中間データを展開するときの展開時間とを予測し、中
間データ変換手段2が変換すべき中間データの抽象度お
よび速度可変画像出力手段5の速度を決定する。これを
もとに中間データ変換手段2がその抽象度で中間データ
を変換し、さらに展開処理手段3が印字データに展開し
て、速度可変画像出力手段5で所定の速度で出力され
る。中間データの抽象度を変えて処理するだけなので、
画質を劣化させることなく高速印刷が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は印刷処理装置に関
し、特に、印字速度を可変にすることができるページプ
リンタを使用し、そのページプリンタで出力するための
印字データを一時記憶するバッファメモリがバンドメモ
リで構成されているような印刷処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】小型、高速のデジタル印刷に適した電子
写真方式のページプリンタの開発にともない、従来の文
字情報中心の印刷から脱皮した、画像、図形、文字など
を同様に取り扱い、図形、文字などの拡大、回転、変形
などが自由に制御できる記述言語を用いる印刷処理装置
が一般に普及してきた。この記述言語の代表例として、
PostScript(Adobe Systems社
商標)、Interpress(Xerox社商標)、
Acrobat(Adobe Systems社商
標)、GDI(Graphics Device In
terface、Microsoft社商標)などが知
られている。
【0003】記述言語で作成されている印刷データは、
ページ内の任意の位置の画像、図形、文字を表現する描
画命令が任意の順で構成されており、本発明に係わるペ
ージプリンタで印字するためには、印字前に印刷データ
をラスタ化しなければならない。ラスタ化というのは、
ページまたはページの一部を横切る一連の個々のドット
または画素へ展開してラスタ走査線を形成し、そのペー
ジの下へ引き続く走査線を次々に発生する過程である。
従来のページプリンタは、印字前にページ全体の印刷デ
ータをラスタ化し、ページバッファメモリに記憶してい
た。しかしながら、ページ全体に対するラスタデータを
記憶するためには、大量のメモリを必要とする。特に、
最新の電子写真方式のカラーページプリンタでは、C
(Cyan),M(Magenta),Y(Yello
w),BK (Black)の4色のトナーに対応するラ
スタデータを必要とするとともに、白黒ページプリンタ
以上に画質が要求されるため、1画素当たり複数のビッ
ト情報を持つのが一般的であり、さらに大量のメモリを
必要とする。
【0004】この大量のメモリの必要性に対し、コスト
低減の観点からメモリ容量を低減させる技術として、最
近バンドメモリ技術が登場してきた。バンドメモリ技術
は、ページプリンタの印字前に1ページ分の印刷データ
を全てラスタ化するのではなく、記述言語で作成されて
いる印刷データを、印刷データをラスタ化するよりも速
くラスタ化可能な比較的簡単な中間データに変換し、1
ページを隣接する複数の領域(バンド)に分割し、各バ
ンドに対応する中間データを記憶した後、ラスタ展開処
理部に順次転送し、バンドに対応するバッファメモリに
展開する技術である。バンドメモリ技術では、中間デー
タを記憶するためのメモリは新たに必要であるが、ラス
タデータのための大容量を必要とするバッファメモリを
低減することが可能となる。しかし、一般的なバンドメ
モリ技術では、あるバンドのラスタデータの印字が終了
するまでに、次のバンドに対する中間データからラスタ
データへの展開を終了させる必要がある。印刷データに
複雑な図形描画命令や扱うデータ量の大きい画像描画命
令が含まれている場合、あるいは1ページ内の特定のバ
ンドに複雑な図形描画命令や画像描画命令が含まれてい
る場合など、中間データからラスタデータへの展開が間
に合わない状況が発生する可能性がある。
【0005】そこでバンドメモリ技術に関する上記課題
に対応するためのいくつかの技術が提案されており、本
発明に関する従来例として、たとえば特開平6−290
007号公報、特開平6−344639号公報などが公
知である。
【0006】特開平6−290007号公報に記載され
ている印刷処理装置では、バンドごとに第1フォーマッ
トの中間データからラスタデータへの展開処理時間を計
測する。もし、特定のバンドの展開処理時間が間に合わ
ないときは、あらかじめ第1フォーマットの中間データ
からラスタデータへの展開が行われた後ロスレス圧縮処
理が行われ、第2フォーマットの中間データとして記憶
される。
【0007】また、特開平6−344639公報に記載
されている印刷処理装置では、ホストコンピュータから
入力データがページプリンタに転送されるとともに、入
力データ転送速度が測定される。続いて、測定された入
力データ転送速度に基づいて、ページプリンタの印字速
度の制御を行い、ラスタデータへの展開が間に合わない
状況が発生しないよう工夫している。すなわち、入力デ
ータ転送速度が大きい場合はページプリンタの回転速度
を速くし、入力データ転送速度が小さい場合はページプ
リンタの回転速度を遅くするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−290007号公報に記載されている印刷処理装置
では、第2フォーマットの中間データは、当初のバンド
メモリ技術の目的とは相反し中間データを記憶するため
のメモリの増大を招くため、中間データのためのメモリ
容量を越えた場合は、第2フォーマットの中間データは
再びラスタデータへ展開され、圧縮率の高いロス圧縮処
理が行われ、第3フォーマットの中間データとして記憶
される。したがって、印刷データに複雑な図形描画命令
や画像データが含まれている場合でも、データの欠落な
くページプリンタで出力することは可能となるが、圧縮
率の高いロス圧縮処理が行われるため画像品質が低下す
るという問題が発生する。さらに、所定のメモリ内に収
容するために複数の中間データフォーマットを試行する
プロセスが必要となり、印刷処理全体の処理時間が長く
なるという問題も発生する。
【0009】また、特開平6−344639号公報に記
載されている印刷処理装置では、入力データの転送速度
に応じてページプリンタの回転速度を可変にする構成に
おいてページプリンタに入力されるデータ形式は、入力
データ数が出力データ数に比例するようなデータ形式し
か扱うことができない。実際、具体例では、入力データ
はフォントデータおよびラスタデータのみで構成されて
いる。したがって、上記記述言語で記述された複雑な図
形描画命令が含まれている印刷データには対応すること
ができない。
【0010】本発明は、このような点に鑑みてなされた
ものであり、ページプリンタで出力するための印字デー
タを一時記憶するための記憶装置がバンドメモリで構成
される印刷処理装置において、画像品質を低下させるこ
とがなく、且つ記述言語で記述された複雑な図形描画命
令が含まれている印刷データを、印刷データの複雑さに
応じて最適に処理することが可能な印刷処理装置を提供
することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記問題点
を解決するために、文字、図形または画像が所定の描画
命令で記述されている印刷データを入力して画像形成の
時間が予測可能な中間データを生成し、前記中間データ
を画像形成可能なデータに展開して出力する印刷処理装
置において、前記印刷データを入力して最も抽象度の高
い第1の中間データを生成する中間データ生成手段と、
出力速度を可変にすることができ、入力された前記印刷
データの画像を所定の出力速度で出力する画像出力手段
と、前記第1の中間データを少なくとも1種類のより低
い抽象度の中間データに変換する中間データ変換手段
と、前記中間データ変換手段にて変換された中間データ
をその抽象度に応じて展開する展開処理手段と、前記中
間データ変換手段による抽象度の低い中間データへの変
換処理に要する変換予測時間および前記中間データ生成
手段または前記中間データ変換手段からの中間データの
前記展開処理手段による展開処理に要する展開予測時間
を求めて前記中間データ変換手段が行うべき変換の抽象
度と前記画像出力手段の画像出力速度とを定める処理時
間予測手段と、を備えていることを特徴とする印刷処理
装置が提供される。
【0012】このような印刷処理装置によれば、文字、
図形または画像が所定の描画命令で記述された印刷デー
タを受けると、まず、中間データ生成手段は、最も抽象
度の高い第1の中間データを生成する。次いで、処理時
間予測手段は、中間データ生成手段が生成した第1の中
間データから、中間データ変換手段がより抽象度の低い
中間データへ変換するときの変換予測時間と、展開処理
手段が各抽象度の中間データを展開処理するときの展開
予測時間とを求め、変換予測時間および展開予測時間が
短い中間データの抽象度とその時間内に出力可能な画像
出力手段の出力速度を決定する。これを受けて、中間デ
ータ変換手段は第1の中間データを決定された抽象度の
中間データへ変換し、展開処理手段が変換された中間デ
ータを展開し、画像出力手段が展開された印字データを
出力する。これにより、印刷処理装置は処理時間が短い
と予測した抽象度の中間データを展開処理するようにし
たので、画質を劣化させることなく印刷処理のトータル
の処理時間を最小にすることが可能になる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は本発明による印刷処理装置
の原理図である。本発明の印刷処理装置は印刷データを
入力して最も抽象度の高い中間データを生成する中間デ
ータ生成手段1と、生成された中間データをより抽象度
の低い複数の中間データに変換できる中間データ変換手
段2と、中間データをその抽象度に応じて展開する展開
処理手段3と、抽象度の低い中間データへの変換および
各抽象度の中間データの展開処理に要する時間を予測す
る処理時間予測手段4と、展開処理された印字データを
出力する速度可変画像出力手段5とから構成されてい
る。
【0014】中間データ生成手段1は文字、図形または
画像が所定の描画命令で記述された印刷データを受けて
最高抽象度の中間データを生成する。生成された最高抽
象度の中間データをもとに、処理時間予測手段4は中間
データ変換手段2が最高抽象度の中間データよりも抽象
度の低い中間データへの変換に要する変換時間および展
開処理手段3が各抽象度の中間データを展開処理するの
に要する展開時間を予測し、中間データ変換手段2が変
換すべき中間データの抽象度および速度可変画像出力手
段5の速度を決定する。これを受けて中間データ変換手
段2は最高抽象度の中間データを必要に応じて所定の抽
象度の中間データへ変換し、変換された中間データを展
開処理手段3が速度可変画像出力手段5で出力可能な印
字データに展開する。印字データは速度可変画像出力手
段5に入力され、所定の記録速度で出力される。
【0015】以上の構成により、印刷処理装置は中間デ
ータ生成手段1および中間データ変換手段2により複数
の抽象度の中間データを持つことができ、処理時間予測
手段4がそれぞれの抽象度の中間データで展開処理した
ときの時間を予測し、速度可変画像出力手段5の記録速
度を考慮して最適な抽象度での処理を選択できるので、
画質を劣化させることなく印刷処理のトータルの処理時
間を最小にすることが可能になる。
【0016】次に、本発明の印刷処理装置を記録速度が
可変可能なレーザー走査式の電子写真方式のカラーペー
ジプリンタを備えた印刷処理システムに適用した場合の
実施の形態について説明する。
【0017】図2は印刷処理システムの構成例を示すブ
ロック図である。図2において、印刷処理システムは、
印刷データ作成部10と、印刷データ入力部20と、生
成処理部30と、展開処理部40と、時間予測部50
と、出力制御部60と、出力部70とから構成されてい
る。生成処理部30は、字句解析部31と、中間データ
生成部32と、中間データ変換部33とから構成されて
いる。また、時間予測部50は、変換時間予測部51
と、展開時間予測部52と、パラメータ決定部53とか
ら構成されている。さらに、変換時間予測部51は内部
に変換時間予測テーブル51aを有し、展開時間予測部
52は内部に展開時間予測テーブル52aを有してい
る。
【0018】印刷データ作成部10は、パーソナルコン
ピュータやワークステーション内において、文書作成や
編集などを処理するアプリケーションプログラムで生成
された文書データからある記述言語で記述された印刷デ
ータを作成する機能を備えたものである。本実施の形態
で対象とする記述言語は、たとえばGDIであるが、A
crobatで代表されるPDF(Portable
Document Format)、PostScri
ptで代表されるページ記述言語であってもよい。
【0019】印刷データ入力部20は、印刷データ作成
部10で生成された印刷データを入力するための通信機
能、あるいは生成処理部30へ出力するまでの間、印刷
データを一時記憶する機能などを備えたものである。
【0020】生成処理部30は、印刷データ入力部20
より入力された印刷データから展開処理部40における
印字データへの展開処理可能な中間データを生成するも
のであり、字句解析部31と、中間データ生成部32
と、中間データ変換部33とからなる。
【0021】字句解析部31は、印刷データ入力部20
より入力された印刷データを定められた記述言語のシン
タックスに従ってトークンとして切り出し、そのトーク
ンを中間データ生成部32に出力するものである。
【0022】中間データ生成部32は、字句解析部31
から出力されたトークンを受け取って解釈し、描画命令
を実行し、各描画命令に対するショートベクタ(直線の
みで構成されるベクタ)を基本単位としたデータを生成
し、それらを中間データとしてバンドごとに管理し、記
憶する。これらのデータは、必要に応じて時間予測部5
0から読み出される。中間データを生成する目的は、展
開処理部40での高速な展開処理を可能にすることと時
間予測部50での予測を単純にすることである。そのた
め、中間データはバンド単位に分類された、複雑な解釈
を必要としない単純なショートベクタの集合として表さ
れる。
【0023】中間データ変換部33は、中間データ生成
部32から出力されたショートベクタの集合を受け取っ
て、時間予測部50のパラメータ決定部53からの変換
制御情報をもとに、バンド単位に分類されたショートベ
クタの集合を各バンドごと独立に、より抽象度の低い複
数の中間データに変換する。ここでは、ショートベクタ
の集合よりも抽象度の低い中間データとして台形集合、
さらに抽象度の低い中間データとしてランレングス集合
に変換する。また、パラメータ決定部53からの変換制
御情報がショートベクタである場合には特に変換を行わ
ない。なお、中間データ変換部33と展開処理部40と
の間の接続は、転送帯域を保証するリアルタイムデータ
転送が使用される。このリアルタイムデータ転送のため
には、たとえば、IEEE1394ハイ・パフォーマン
ス・シリアル・バスのアイソクロナス転送モードが使用
される。
【0024】展開処理部40は、生成処理部30に記憶
された中間データをバンド単位に読み出し、展開処理部
40内のバンドバッファメモリに印字データを作成す
る。この処理は展開処理部40内の二つのバンドバッフ
ァメモリに交互に蓄積される。なお、後述するように本
実施の形態で利用される出力部70は、カラーページプ
リンタであり、バッファメモリに交互に蓄積される印字
データは出力部70で印字している記録色の印字データ
に対応している。続いて、バンドバッファメモリに蓄積
された印字データは、出力部70の印字データ要求に応
じて、出力部70に交互に出力される。
【0025】時間予測部50は、生成処理部30の中間
データ生成部32によって生成されたショートベクタか
ら、中間データ変換部33でのより抽象度の低い中間デ
ータへの変換時間と、展開処理部40での各抽象度の中
間データに対する展開時間を求め、適切な中間データの
抽象度と、出力部70の出力速度とを決定するものであ
って、変換時間予測部51と、展開時間予測部52と、
パラメータ決定部53とからなる。
【0026】変換時間予測部51は、中間データ生成部
32で生成されたショートベクタの本数や高さ、バンデ
ィングボックスなどの属性から、あらかじめ統計的に求
められている係数を加重加算することによって、中間デ
ータ変換部33でのバンドごとのより抽象度の低い台形
とエッジとを基本とする中間データへの変換時間を予測
し、結果をパラメータ決定部53へ出力するものであ
る。
【0027】展開時間予測部52は、中間データ生成部
32で生成されたショートベクタの本数や高さ、バンデ
ィングボックスなどの属性から、あらかじめ統計的に求
められている係数を加重加算することによって、展開処
理部40での各中間データの展開時間を予測し、結果を
パラメータ決定部53へ出力するものである。
【0028】パラメータ決定部53は、バンドごと/中
間データの抽象度ごとに入力された変換時間予測結果と
展開時間予測結果をもとに、印字記録時間が高速になる
ように各バンドの中間データの抽象度と出力部70の出
力速度とを決定し、結果をそれぞれ中間データ変換部3
3と出力制御部60とに出力する。
【0029】出力制御部60は、出力部70の起動タイ
ミングおよび記録速度などを制御するものである。パラ
メータ決定部53から入力された出力速度情報に基づい
て出力部70の記録速度を制御するものである。
【0030】出力部70は、出力制御部60の制御に基
づき、展開処理部40のバンドバッファメモリから出力
される印字データを受け取って、記録用紙に印字し出力
するものである。さらに、詳しくは、CMYBK (シア
ン、マゼンタ、イエロー、ブラック)カラーの色ごとに
露光、現像、転写を繰り返すことによりフルカラー画像
を出力できるレーザー走査方式の電子写真方式を用いた
カラーページプリンタである。
【0031】次に、上述したように構成された印刷処理
システムにおける印刷データの流れについて整理する。
印刷データ作成部10で作成された印刷データは、印刷
データ入力部20を介して、生成処理部30の字句解析
部31に入力される。字句解析部31において印刷デー
タから切り出されたトークンは、中間データ生成部32
に入力される。中間データ生成部32により生成された
ショートベクタ中間データは時間予測部50の変換時間
予測部51および展開時間予測部52と中間データ変換
部33とに入力される。変換時間予測部51および展開
時間予測部52は、ショートベクタ中間データからバン
ドごとのより抽象度低い中間データへの変換時間とバン
ドごとの展開時間とを予測し、それらの予測結果を、パ
ラメータ決定部53に出力する。パラメータ決定部53
は、受け取った予測結果をもとに、バンドごとの中間デ
ータの抽象度と出力部70の記録速度とを求め、その結
果をそれぞれ中間データ変換部33と出力制御部60と
に出力する。中間データ変換部33では、受け取った結
果をもとにショートベクタ中間データを変換しない、ま
たは台形またはエッジの中間データに変換して、展開処
理部40へ出力する。出力制御部60では、パラメータ
決定部53で与えられた記録速度に基づいて、出力部7
0を起動するとともに、決定された記録速度で動作させ
る。
【0032】一方、展開処理部40では、ショートベク
タ、台形またはエッジの中間データを受け取って出力部
70で最初に記録される印字データで二つのバンドバッ
ファメモリの一方が満たされるまで展開処理が行われ
る。1バンド分の展開が終了すると、バンドバッファメ
モリから出力部70に、出力部70の記録速度に応じて
印字データが1ラインごとに転送され、印字が行われ
る。一方のバンドバッファメモリの印字データが印字さ
れている間に、他方のバンドバッファメモリが印字デー
タで満たされるまで展開処理が実行される。上記展開処
理部40の印字データへの展開および出力部70での印
字は、1ページ分の印刷データが処理されるまで、色ご
とに繰り返される。さらに、上記印刷データが複数ペー
ジで構成される場合は、全ページの出力が終了するまで
繰り返される。
【0033】以上、本発明の印刷処理システムの概要に
ついて記述した。次に、この印刷処理システムの主要部
の詳細について説明する。初めに、中間データ生成部3
2について詳細を説明する。
【0034】図3は中間データ生成部の構成例を示すブ
ロック図である。中間データ生成部32は、図3に示す
ように、トークン解釈部320と、命令実行部321
と、画像処理部322と、描画状態記憶部323と、ベ
クタデータ生成部324と、フォント管理部325と、
マトリックス変換部326と、ショートベクタ生成部3
27と、クリップ処理部328と、バンド分解部329
と、ショートベクタ記憶部3210とから構成される。
【0035】トークン解釈部320は、字句解析部31
から入力されたトークンを解釈し、内部命令に変換して
命令実行部321へ送る。命令実行部321は、トーク
ン解釈部320から送られてきた命令に応じて画像処理
部322、描画状態記憶部323およびベクタデータ生
成部324へ転送する。画像処理部322は、入力され
た画像ヘッダと画像データとをもとに各種の画像処理を
行って出力画像ヘッダと出力画像データとを生成し、シ
ョートベクタ記憶部3210へ転送する。描画状態記憶
部323は、命令実行部321の命令によって与えられ
る描画に必要な情報を記憶する。ベクタデータ生成部3
24は、命令実行部321の命令とそれに付加された情
報、描画状態記憶部323からの情報、フォント管理部
325からの情報を使用して描画すべきベクタデータを
生成し、マトリックス変換部326へ転送する。フォン
ト管理部325は、各種フォントのアウトラインデータ
を管理記憶し、要求に応じて文字のアウトラインデータ
を提供する。マトリックス変換部326は、ベクタデー
タ生成部324から入力されたベクタデータを描画状態
記憶部323の変換マトリックスによってアフィン変換
し、ショートベクタ生成部327へ転送する。ショート
ベクタ生成部327は、入力されたベクタ中の曲線に対
するベクタを複数の直線のベクタ集合(ショートベク
タ)で近似し、クリップ処理部328へ送る。クリップ
処理部328は、ショートベクタ生成部327から入力
されたショートベクタと描画状態記部323から入力さ
れたクリップ情報をもとに、実際に描画されるショート
ベクタに変換して、バンド分解部329へ転送する。バ
ンド分解部329は、入力されたショートベクタのうち
複数のバンドにまたがるショートベクタをそれぞれのバ
ンドのショートベクタに分割し、バンド単位にショート
ベクタ記憶部3210へ送る。ショートベクタ記憶部3
210では、バンド単位に入力されたショートベクタ
に、管理情報と描画状態記憶部323や画像処理部32
2から入力された色情報とを付加し、ショートベクタ中
間データをバンド単位に記憶するとともに、展開処理部
40や変換時間予測部51や展開時間予測部52の要求
に応じて中間データを転送する。なお、上記に説明した
トークン解釈部320からショートベクタ記憶部321
0への書き込みまでの処理は、描画命令が入力されるた
びに繰り返し行われる。また、ショートベクタ記憶部3
210からの展開処理部40、変換時間予測部51およ
び展開時間予測部52へのショートベクタ中間データの
転送は、1ページ分のショートベクタ中間データが記憶
された後に行われる。
【0036】以下では、実際のデータ構造を示しなが
ら、中間データ生成部32の各部の動作をより詳細に説
明する。トークン解釈部320は、字句解析部31から
入力されたトークンを解釈し、内部命令やその引数に変
換し、それら内部命令と引数との組を命令実行部321
へ転送する。たとえば内部命令には、文字/図形/画像
の描画を実行する描画命令や、色や線属性、クリップ領
域など、描画に必要な情報を設定する描画状態命令など
がある。
【0037】命令実行部321は、トークン解釈部32
0から送られてきた内部命令を実行する。ここで実行す
る命令は、主に描画命令と描画状態命令がある。たとえ
ば描画命令には、以下の表1に示すように3種類の描画
命令があり、それぞれの描画に必要な情報が示されてい
る。このうちアンダーラインがある情報については、描
画命令中の引数として与えられ、その他の情報はあらか
じめ初期設定や先行する命令などにより描画状態記憶部
323に記憶されている。描画命令の実行は、画像描画
以外は受け取った描画命令をそのままベクタデータ生成
部324へ転送する。画像描画の場合は、受け取った描
画命令を画像処理部322へ転送するとともに、画像ヘ
ッダの縦と横の大きさをベクタデータ生成部324へ転
送する。また、描画状態命令については、命令を描画状
態記憶部323へ転送する。
【0038】
【表1】
【0039】画像処理部322は、命令実行部321か
ら入力された命令の引数である入力画像ヘッダと入力画
像データとを、描画状態記憶部323から獲得した変換
マトリックスを使ってアフィン変換したり、入力画像の
色空間を出力装置の色空間に変換する色空間変換などの
処理を行い、出力画像ヘッダと出力画像データとを生成
してショートベクタ記憶部3210へ転送する。
【0040】描画状態記憶部323は、命令実行部32
1から受け取った命令に含まれる引数の値で、たとえば
表1に示したアンダーラインのない情報についての値の
設定を行い、それらを記憶する。また、描画状態記憶部
323は、画像処理部322、ベクタデータ生成部32
4、マトリックス変換部326、ショートベクタ生成部
327、クリップ処理部328、およびショートベクタ
記憶部3210の要求に従って、それらの値を転送す
る。
【0041】ベクタデータ生成部324では、命令実行
部321から送られてきた命令と引数、描画状態記憶部
323の値とを使用して、塗りつぶし描画を除く、新た
に描画するためのベクタデータを生成する。まず、文字
描画の場合について説明する。引数で与えられた文字コ
ードと描画状態記憶部から獲得したフォントIDとをフ
ォント管理部325へ転送して、文字のアウトラインデ
ータを獲得する。獲得したアウトラインデータには、描
画原点(カレントポイント)の情報が含まれていないの
で、描画状態記憶部323から獲得したカレントポイン
トのオフセットをアウトラインデータに加えることによ
って、目的のベクタデータを生成する。画像描画の場合
には、引数で与えられた画像ヘッダの縦および横のサイ
ズからそれに対する矩形ベクタを生成し、描画状態記憶
部323から獲得したカレントポイントのオフセットを
加えることで目的のベクタデータを生成する。ストロー
ク描画の場合は、引数で与えられたベクタと描画状態記
憶部323から獲得した各種の線属性とから、アウトラ
インベクタを生成する。
【0042】図4はアウトラインベクタの説明図であ
る。ストローク描画によって、2本のつながった直線L
0,L1を描画しようとするときには、破線で示した中
心線の引数で与えられたベクタと描画状態記憶部323
から獲得した輪郭データの各種線属性とから、アウトラ
インベクタを生成する。すなわち、中心線とその太さと
2本の直線L0,L1のつなぎの処理(図示の例では、
中心線の交差位置に直線の太さに等しい径を有する円を
配置している)とを指定することにより、図4に示すよ
うな太さを持った線のアウトラインベクタが生成され
る。このように生成したベクタ(塗りつぶし描画の場合
は命令実行部321から直接受け取ったベクタを、マト
リックス変換部326へ転送する。
【0043】フォント管理部325は、各種フォントに
対するアウトラインベクタデータを記憶するとともに、
与えられた文字コードとフォントIDによって、その文
字に対するアウトラインベクタデータを提供する。
【0044】マトリックス変換部326は、ベクタデー
タ生成部324から受け取ったベクタデータを、描画状
態記憶部323から獲得した変換マトリックスによって
アフィン変換する。このアフィン変換の主な目的は、ア
プリケーションの解像度(座標系)からプリンタの解像
度(座標系)に変換するためのものである。変換マトリ
ックスには下式(1)に示すような3×3のものが使わ
れ、入力ベクタデータ(Xn,Yn)は、出力ベクタデ
ータ(Xn’,Yn’)に変換されてショートベクタ生
成部327へ送られる。
【0045】
【数1】
【0046】ショートベクタ生成部327は、入力され
たベクタの中に曲線ベクタがある場合には、その曲線ベ
クタを、誤差が描画状態記憶部323から獲得したfl
atness値より小さくなるように、複数の直線ベク
タで近似し、さらに直線ベクタを各直線ベクタの開始す
るスキャンラインでソートする処理を行い、ショートベ
クタデータを生成する。
【0047】図5は生成されたショートベクタの概念を
示す説明図であって、(A)は与えられたベクタの例を
示し、(B)は直線近似されたベクタを示し、(C)は
ショートベクタデータを示している。(A)に示したよ
うに、与えられたベクタが直線ベクタと曲線ベクタとか
らなるとき、その曲線ベクタについては複数の直線ベク
タで近似する。曲線がベジエ曲線であれば、曲線ベクタ
は制御点によって表現されている。この制御点に対し、
それらの間の距離を中点分割し、その中点位置を新たな
ベジエ曲線の制御点とする。この中点分割操作を繰り返
していき、分割された制御点で作られる三角形の高さが
flatnessで与えられた値より小さくなった時点
で分割を終了する。分割された各ベジエ曲線の始点と終
点とを順番に結ぶことによりショートベクタ化が完了す
る。図示の例では、(B)に示したように、曲線ベクタ
は二つの直線ベクタによって近似されている。これによ
り、与えられたベクタは六つの直線ベクタL10〜L1
5によって表される。ここで、与えられたベクタは、8
本のスキャンラインS0〜S7の範囲内にあるとする。
各直線ベクタの端点のうち、Y座標値の小さい方、すな
わち、図の下側の端点を始点とし、与えられたベクタは
各直線ベクタの始点のY座標値でソートされ、(C)に
示したように、ショートベクタデータを生成する。たと
えば、スキャンラインS0には直線ベクタL15,L1
0の始点が交わっているので、ショートベクタデータと
しては、「S0」の位置に「L15」,「L10」のデ
ータが入ることになる。次に、ショートベクタのそれぞ
れの直線を表すデータの詳細を説明する。
【0048】図6はショートベクタのデータ構造を説明
する図であって、(A)はベクタの例を示し、(B)は
ショートベクタデータを示し、(C)はショートベクタ
データのデータ構造を示している。ここで、ベクタが、
(A)に示したような四つの直線ベクタL20〜L23
からなるとし、1番目、4番目および7番目のスキャン
ラインの位置にベクタの始点があるとき、ショートベク
タデータは、(B)に示したように、Y座標が1、4お
よび7の位置にベクタに対応するセルが連なり、それら
のセルにデータが入ったものとなる。これらのセルは、
(C)に示したような構造を有している。すなわち、各
データは、1スキャンライン移動したときのX座標の増
加分(傾き)「DX」と、直線の交わるスキャンライン
の数「DY」と、開始スキャンラインのX座標「X」
と、直線のスキャンラインに交じわる方向による値「F
LAG」とから構成され、FLAGはベクタの向きが上
向きのときに「1」、下向きのときに「−1」の値をと
る。たとえば直線ベクタL20の場合を見ると、この直
線は1スキャンライン増えると−1/2X移動するの
で、DX=−1/2となり、直線に交わるスキャンライ
ンは始点を除いて6本であるので、DY=6となり、始
点のX座標は5であるので、X=5となり、そして、直
線は下向きなので、FLAG=−1となっている。生成
されたショートベクタは、クリップ処理部328へ送ら
れる。
【0049】クリップ処理部328は、入力されたショ
ートベクタを描画状態記憶部323から獲得したクリッ
プ領域に基づいて、描画されるべきショートベクタのみ
に変換する処理を行い、その結果変換されたショートベ
クタをバンド分解部329へ送る。クリップ処理部32
8によるクリップ処理の概念図を図7に示す。
【0050】図7はクリップ処理の概念を示す図であっ
て、(A)はショートベクタとクリップ領域の例を示
し、(B)はクリップ処理後のショートベクタを示して
いる。(A)に示したように、あるショートベクタがあ
ったとして、そのショートベクタに対して矩形で示した
領域をクリップ処理する場合、その矩形で示した領域が
描画領域であり、それ以外の台形の領域は描画されない
領域である。したがって、クリップ処理をした後は、
(B)に示したように、クリップ領域によって切り取ら
れたショートベクタはそれらの切り取り位置を直接結ぶ
新たなショートベクタが生成される。クリップ処理部3
28によるクリップ処理後のショートベクタはバンド分
解部329へ送られる。
【0051】バンド分解部329は、入力されたショー
トベクタのうち複数のバンドにまたがるショートベクタ
をバンドごとのショートベクタに分割し、バンドごとに
分解されたショートベクタをショートベクタ記憶部32
10へ転送する。このバンド分解部329による分割の
例を図8に示す。
【0052】図8はショートベクタのバンド分割の例を
示す図であって、(A)は二つのバンドにまたがるショ
ートベクタの例を示し、(B)は分割前のショートベク
タデータを示し、(C)は分割後のショートベクタデー
タを示している。(A)に示したように、スキャンライ
ンの0〜4をバンド0とし、スキャンラインの5〜9を
バンド1として、与えられたショートベクタがこれらバ
ンド0およびバンド1にまたがっているとき、分割前で
は、(B)に示すようなショートベクタデータが作られ
ており、バンド分解部329によりバンド分割の処理が
行われた後は、ショートベクタデータは二つに分割され
て、(C)に示したようなデータに内容になる。バンド
分割されたショートベクタデータはショートベクタ記憶
部3210に入力される。
【0053】ショートベクタ記憶部3210は、バンド
ごとに入力されたショートベクタに付加情報を付けてシ
ョートベクタ中間データを生成し、バンドごとに記憶す
る。また、このショートベクタ記憶部3210は展開処
理部40や変換時間予測部51、展開時間予測部52の
要求に応じてそれらにショートベクタ中間データを転送
する。付加情報は、中間データを管理するための管理情
報と、ショートベクタで表された描画オブジェクトを何
色で塗りつぶすかを示す色情報とである。
【0054】図9は描画命令によって生成される画像お
よびその中間データを示した図であって、(A)は文字
/図形命令に対するデータを示し、(B)は画像命令に
対するデータを示している。文字/図形の描画命令が、
たとえば(A)に示したような4つのショートベクタか
らなるものであるとき、そのデータは、まず、文字/図
形の描画命令に対する管理情報として、オブジェクトを
識別するものであって描画命令順にインクリメントされ
る「OID」、オブジェクトが文字であるのか、図形で
あるのか、または画像であるのかを示すオブジェクトの
種類「OType」、CMYK値のデータが入る色情報
「Color」、ショートベクタ数(図示の例では
「4」が入る)が付加され、それに続いてショートベク
タデータが来る構成を有している。画像の描画命令に対
しては、管理情報については文字/図形と同じである
が、ただし、(B)に示したように、色情報の代わりに
画像ヘッダRHと画像データRDとなる。また、画像ヘ
ッダと画像データは画像処理部322から入力される
が、中間データとして付加される画像データは、各ショ
ートベクタごとのバンディングボックスに対する部分の
画像データでる。さらに、各バンドの最終データにはE
OD(End Of Data)を表すデータが付加さ
れて記憶され、これによってバンドデータの終了を明確
にしている。
【0055】次に、中間データ変換部33について詳細
を説明する。図10は中間データ変換部の構成例を示す
ブロック図である。中間データ変換部33は、ショート
ベクタバッファ330と、変換制御部331と、台形デ
ータ生成部332と、エッジデータ生成部333と、中
間データ記憶部334と、書き込み禁止フラグ335と
から構成される。
【0056】ショートベクタバッファ330は、中間デ
ータ生成部32から入力されるショートベクタ中間デー
タを1バンド分記憶するバッファである。変換制御部3
31は、パラメータ決定部53から入力される中間デー
タの抽象度のレベル、すなわち、ショートベクタデータ
のように最も高い抽象度レベルか、台形データのように
中位の抽象度レベルか、エッジデータのようにさらに低
い抽象度レベルかを認識して、ショートベクタバッファ
330に蓄えられた1バンド分のショートベクタ中間デ
ータを台形データ生成部332、エッジデータ生成部3
33または中間データ記憶部334へ送るデータの切り
替え制御を行う。台形データ生成部332では、変換制
御部331から送られてきた1バンド分のショートベク
タ中間データを受け取って、それを順次台形中間データ
に変換して、中間データ記憶部334の対応するバンド
のバッファへ台形中間データを書き込む。エッジデータ
生成部333では、変換制御部331から送られてきた
1バンド分のショートベクタ中間データを受け取って、
それを順次エッジ中間データに変換して、中間データ記
憶部334の対応するバンドのバッファへエッジ中間デ
ータを書き込む。中間データ記憶部334は、変換制御
部331、台形データ生成部332、エッジデータ生成
部333から送られてくる、それぞれショートベクタ、
台形データ、エッジデータの中間データをバンド単位に
1ページ分記憶し、展開処理部40の要求に応じて中間
データを転送する。このとき、バンド内では、同じ抽象
度レベルの中間データである。また、書き込み禁止フラ
グ335は、ショートベクタバッファ330への書き込
みを許可または禁止することを表すフラグであり、中間
データ生成部32と変換制御部331の同期のために使
用される。ここで、中間データ変換部33に入力される
ショートベクタ中間データの例を示す。
【0057】図11は複雑さの異なる三つの図形および
その中間データの例を示す図であって、(A)は最も単
純な図形の中間データを示し、(B)は多少複雑な図形
の中間データを示し、(C)は複雑な図形の中間データ
を示している。中間データ生成部32から入力されるシ
ョートベクタ中間データが(A)で示すような単純な図
形を表すデータの場合、ショートベクタデータも単純な
ものになっている。また、入力されたショートベクタ中
間データが(B)で示すような多少複雑な図形を表すデ
ータの場合には、ショートベクタデータも多少複雑にな
り、これがパラメータ決定部53では、台形データまで
抽象度を落とすと判断される図形とする。さらに、
(C)で示すような複雑な図形を表すデータの場合は、
ショートベクタデータも複雑になり、パラメータ決定部
53では、さらにエッジデータまで抽象度を落とすと判
断される図形とする。
【0058】以下では、実際のデータ構造を示しなが
ら、中間データ変換部33の各部の動作をより詳細に説
明する。中間データ変換部33は書き込み禁止フラグ3
35を持っており、これがoffの状態のときに、ショ
ートベクタバッファ330は書き込みが行われる。書き
込み禁止フラグ335は最初はoffの状態である。こ
の状態でショートベクタバッファ330には、中間デー
タ生成部32から、バンド番号とたとえば図11の
(A)に示すショートベクタ中間データが入力され記憶
される。ショートベクタバッファ330は、バンドの終
了EOD(End Of Data)を検出すると書き
込み禁止フラグ335をonにする。この状態で、パラ
メータ決定部53から、変換制御部331へ、ショート
ベクタを示す制御信号「ID=0」が入力されたとす
る。なお、このIDは、ショートベクタが「0」、台形
が「1」、エッジが「2」に対応している。
【0059】変換制御部331は、パラメータ決定部5
3からの制御信号に同期して、ショートベクタバッファ
330に記憶されているショートベクタの中間データを
読み出し、このショートベクタ中間データを中間データ
記憶部334の対応するバンドの領域へ書き込む。そし
て、ショートベクタバッファ330から、読み出したデ
ータからEOD(End Of Data)を検出する
とショートベクタバッファ330の書き込み禁止フラグ
335をoffにする。
【0060】次に、ショートベクタバッファ330に
は、中間データ生成部32から、バンド番号とたとえば
図11の(B)に示すショートベクタ中間データが入力
され、記憶されたとする。入力が完了した時点で、書き
込み禁止フラグ335はonにされる。この状態で、パ
ラメータ決定部53から、変換制御部331へ、台形を
示す制御信号「ID=1」が入力されたとする。変換制
御部331は、ショートベクタバッファ330に記憶さ
れているショートベクタ中間データを読み出し、これを
台形データ生成部332へ送る。また、同じようにEO
Dを検出するとショートベクタバッファ330の書き込
み禁止フラグ335をoffにする。
【0061】台形データ生成部332は、入力されたベ
クタデータから、描画領域を示す台形データ(三角形の
場合もあるがデータ構造は台形と同じである)の集合を
生成する。次に、ベクタデータから台形データを生成す
る例を説明する。
【0062】図12は多角形のショートベクタから生成
される台形データの説明図であって、(A)はショート
ベクタを示し、(B)は台形を表現するデータを示して
いる。たとえば、図11の(B)に示す多角形のショー
トベクタは、(A)に示すように描画領域が4つの台形
により示されている。これらの台形は出力部70のスキ
ャンラインに平行な2辺を持った台形であり、一つの台
形は(B)に示すように、底辺の始点座標(sx,s
y)、底辺の長さ(x0)、底辺の両端点のX座標から
頂辺の両端点のX座標までの距離(x1,x2)、およ
び底辺のY座標から頂辺のY座標までの距離(h)の6
つのデータ(sx,sy,x0,x1,x2,h)によ
って表現される。生成された台形は、中間データ記憶部
334の対応するバンドの記憶領域へ書き込まれる。
【0063】さらに、ショートベクタバッファ330に
は、中間データ生成部32から、バンド番号と図11の
(C)に示すショートベクタ中間データが入力され、記
憶されたとする。入力が完了した時点で、書き込み禁止
フラグ335がonにされる。この状態で、パラメータ
決定部53から、変換制御部331へ、エッジを示す制
御信号「ID=2」が入力されたとする。変換制御部3
31は、ショートベクタバッファ330に記憶されてい
るショートベクタの中間データを読み出し、これをエッ
ジデータ生成部333へ送る。また、同じようにEOD
を検出すると、ショートベクタバッファ330の書き込
み禁止フラグ335をoffにする。
【0064】エッジデータ生成部333は、入力された
ベクタデータから、描画領域を示すエッジデータの集合
を生成する。図13は多角形のショートベクタから生成
されるエッジデータの説明図であって、(A)はショー
トベクタを示し、(B)はエッジを表現するデータを示
している。たとえば、図11の(C)に示す多角形のベ
クタは、(A)に示すように描画領域が9個のエッジに
より示されている。このエッジは出力部70のスキャン
ラインに平行なランレングスデータであり、一つのエッ
ジは(B)に示すように、エッジのあるスキャンライン
番号(y)、エッジの開始点のX座標(x)、およびエ
ッジのランレングス(rl)の三つのデータ(x,y,
rl)で表現される。生成されたエッジは、中間データ
記憶部334の対応するバンドの記憶領域へ書き込まれ
る。
【0065】このような処理は最終バンドまで繰り返さ
れ、中間データ記憶部334に1ページ分のデータが蓄
えられると、中間データ記憶部334から展開処理部4
0へデータ準備完了信号が送られる。
【0066】次に、展開処理部40について詳細に説明
する。図14は展開処理部の構成例を示すブロック図で
ある。展開処理部40は、第1入力バンドバッファ41
と、第2入力バンドバッファ42と、入力データ制御部
43と、展開制御部44と、ショートベクタ展開部45
と、台形展開部46と、エッジ展開部47と、固定色レ
ジスタ48と、画像バッファ49と、出力データ制御部
410と、第1出力バンドバッファ411と、第2出力
バンドバッファ412とから構成されている。
【0067】第1入力バンドバッファ41および第2入
力バンドバッファ42は、中間データ変換部33の中間
データ記憶部334から入力されるそれぞれ1バンド分
の中間データを蓄えるためのバッファである。入力デー
タ制御部43は、中間データ記憶部334のデータを0
バンド目から順番に最終バンド目までの中間データを、
第1入力バンドバッファ41または第2入力バンドバッ
ファ42に書き出すとともに、展開制御部44の読み出
し要求に従って、第1入力バンドバッファ41または第
2入力バンドバッファ42から展開制御部44へデータ
を読み出す。展開制御部44は、中間データを受け取
り、中間データのヘッダ部分を解釈することによって、
データをショートベクタ展開部45、台形展開部46、
エッジ展開部47、固定色レジスタ48、画像バッファ
49へ転送する。ショートベクタ展開部45では、ショ
ートベクタ中間データを入力して、対応する第1または
第2出力バンドバッファ411,412の書き込みメモ
リアドレスを生成する。台形展開部46では、台形中間
データを入力して、対応する第1または第2出力バンド
バッファ411,412の書き込みメモリアドレスを生
成する。エッジ展開部47では、エッジ中間データを入
力して、対応する第1または第2出力バンドバッファ4
11,412の書き込みメモリアドレスを生成する。固
定色レジスタ48は、展開制御部44によって、展開処
理中の中間データに与えられた固定色の値を保持して、
出力データ制御部410の要求に従って、その値を出力
する。画像バッファ49は、展開制御部44によって、
展開処理中の中間データに与えられた画像の値を保持し
て、出力データ制御部410の要求に従って、その値を
出力する。出力データ制御部410は、ショートベクタ
展開部45、台形展開部46またはエッジ展開部47か
ら入力される書き込みメモリアドレスと、固定色レジス
タ48または画像バッファ49から入力される書き込み
データを第1出力バンドバッファ411または第2出力
バンドバッファ412へ書き出す。また、出力部70か
らの要求に従って、第1出力バンドバッファ411また
は第2出力バンドバッファ412からデータを読み出
し、転送する。さらに、入力データ制御部43へ入力を
要求する信号を送る。
【0068】以下では、実際のデータ流れを示しなが
ら、展開処理部40の各部の動作をより詳細に説明す
る。まず、入力データ制御部43が、中間データ記憶部
334からデータ準備完了信号を受け取ると、0バンド
目から順番に最終バンド目までの中間データを読み出
し、第1入力バンドバッファ41または第2入力バンド
バッファ42に交互にバンド単位でデータを蓄える。こ
のとき、第1入力バンドバッファ41および第2入力バ
ンドバッファ42にはデータが何も書かれていないか、
書かれていても既に読み出されているかを管理して、書
かれているが未だ読み出されていないような場合のみに
中間データを読み出し、第1入力バンドバッファ41ま
たは第2入力バンドバッファ42に中間データの書き込
みを行う。本実施の形態の場合には、偶数バンド目のデ
ータを第1入力バンドバッファ41に、奇数バンド目の
データを第2入力バンドバッファ42に書き出す。
【0069】また、展開制御部44の要求に従って、第
1入力バンドバッファ41または第2入力バンドバッフ
ァ42から中間データを読み出して、中間データを展開
制御部44へ出力する。この場合は、第1入力バンドバ
ッファ41または第2入力バンドバッファ42にデータ
が既に蓄えられている状態であるかを管理して、既に蓄
えられているようなときにデータを読み出す。
【0070】ここで、入力データ制御部43での第1入
力バンドバッファ41と第2入力バンドバッファ42と
の管理であるが、中間データに付加されているEODを
検出して、バンドの切替えやバッファに書かれているデ
ータが既に読み出されているかの検出を行っている。ま
た、出力部70は、CMYK色の面順次出力であるた
め、1ページ分の中間データを4回処理することになる
が、そのような色の終了、ページの終了もこのEODを
検出して行っている。
【0071】展開制御部44は、入力データ制御部43
に対して中間データの要求を行い、その結果、中間デー
タを受け取る。この中間データのデータ構造について図
15を参照して説明する。
【0072】図15は展開制御部へ入力される中間デー
タのデータ構造を示す図であって、(A)は中間データ
のデータ構造を示を示し、(B)は1バンド分の一連の
中間データを示している。中間データは、大きくヘッダ
部分とデータ部分に分けられる。ヘッダ部分には、中間
データのタイプ「Type」、外接矩形領域「BB」、
色または画像データを示す「Color/Image」
からなる。中間データのタイプ「Type」には、たと
えば「00(ショートベクタ/コンスタントカラ
ー)」、「01(ショートベクタ/イメージカラ
ー)」、「10(台形/コンスタントカラー)」、「1
1(台形/イメージカラー)」、「20(エッジ/コン
スタントカラー)」、「21(エッジ/イメージカラ
ー)」のいずれかが入り、「Color/Image」
には、中間データのタイプがコンスタントカラーの場
合、CMYK値が入り、イメージカラーの場合は、画像
の幅、高さ、原点座標、ラスタデータ(CMYK面順
次)が入る。データ部分はセルの個数「Cell Nu
m」とセル「Cell」とからなり、各セルには、実際
に描画する領域を表すデータが入る。このセル内のデー
タはショートベクタ、台形、エッジのいずれかのデータ
で表現されている。
【0073】このようなデータ構造の中間データを受け
て、展開制御部44は、まず中間データのヘッダ部分の
タイプを見て、それによって色情報と領域情報のデータ
の種類を判断し動作を行う。もし、色情報がコンスタン
トカラーであれば、引き続く「Color/Imag
e」の部分にはCMYK値が格納されているので、その
値のうち現在出力している色に対する色値を固定色レジ
スタ48へ書き込む。もし、色情報がイメージカラーの
場合には、現在出力している色に対する画像データを画
像バッファ49に書き込む。
【0074】ここで、領域情報のデータがショートベク
タの場合について説明する。ショートベクタデータは展
開制御部44によりショートベクタ展開部45へ送られ
る。次に、このショートベクタ展開部45の構成につい
て説明する。
【0075】図16はショートベクタ展開部の構成例を
示すブロック図である。ショートベクタ展開部45は、
入力制御部450、スキャンラインレジスタ451、X
座標検出ソート部452、およびアドレス出力部453
から構成される。
【0076】入力制御部450には、一つのショートベ
クタが入力される。そしてスキャンラインレジスタ45
1へは、最小/最大のスキャンラインが入力される。ス
キャンラインレジスタ451では、これらのスキャンラ
イン情報を受け取ると、内部に最小/最大とカレントの
スキャンラインを保持する。カレントの値は最小にセッ
トされインクリメントしながら最大まで変化する。X座
標検出ソート部452では、スキャンラインレジスタ4
51から指定されたスキャンラインをもとに、入力制御
部450に蓄えられたショートベクタデータを走査し
て、そのスキャンラインと各ショートベクタとの交点X
座標を求める。次いで、X座標検出ソート部452は、
そのX座標を小さい順にソートして、アドレス出力部4
53へ送る。アドレス出力部453では、このX座標と
スキャンライン値とから実際のメモリ上の位置を計算し
て、アドレスを出力データ制御部410と画像バッファ
49とに出力する。
【0077】次に、領域情報のデータが台形の場合につ
いて説明する。台形データは展開制御部44により台形
展開部46へ送られるが、その台形展開部46について
説明する。
【0078】図17は台形展開部の構成例を示すブロッ
ク図である。台形展開部46は、入力バッファ部460
と、第1DDA(Digital Different
ial Analyzer)461と、第2DDA46
2と、アドレス出力部463とから構成される。
【0079】まず、一つの台形データが台形展開部46
の入力バッファ部460に入力される。その台形データ
は、図12に示したように、(sx,sy,x0,x
1,x2,h)で表されるデータであって、第1DDA
461および第2DDA462に入力される。第1DD
A461では、台形の左側の直線と各スキャンラインと
が交わるX座標を計算し、第2DDA462では、台形
の右側の直線と各スキャンラインとが交わるX座標を計
算して、X座標とスキャンライン値とを、アドレス出力
部463へ送る。アドレス出力部463は、このX座標
とスキャンライン値とから実際のメモリ上の位置を計算
して、アドレスを出力データ制御部410および画像バ
ッファ49へ出力する。
【0080】領域情報のデータがエッジの場合について
説明する。エッジデータは展開制御部44によりエッジ
展開部47へ送られるが、そのエッジ展開部47につい
て説明する。
【0081】図18はエッジ展開部の構成例を示すブロ
ック図である。エッジ展開部47は、入力バッファ部4
70およびアドレス出力部471から構成される。一つ
のエッジデータがエッジ展開部47の入力バッファ部4
70に入力される。そのエッジデータは、図13に示し
たように、(x,y,rl)で表されるデータであっ
て、アドレス出力部471へ送られる。アドレス出力部
471は、このX座標とスキャンライン値とから実際の
メモリ上の位置を計算して、ランレングス分のアドレス
を出力データ制御部410および画像バッファ49へ出
力する。
【0082】画像バッファ49は、入力されたアドレス
をもとに、対応する画像データの位置を計算して、その
位置の画像データを出力する。出力データ制御部410
は、上記の処理によって第1または第2出力バンドバッ
ファのアドレスをショートベクタ展開部45または台形
展開部46またはエッジ展開部47から受け取り、ま
た、書き込むデータを固定色レジスタ48または画像バ
ッファ49から受け取って、第1出力バンドバッファ4
11、第2出力バンドバッファ412のいずれか対応す
るバンドバッファに書き込みを行う。さらに、バンドの
終わりを示すEODを受け取り、出力部70の要求に従
って、第1出力バンドバッファ411または第2出力バ
ンドバッファ412に蓄えられたビットマップデータを
読み出すことも行う。また、入力データ制御部43と同
じように、EODによってバンドの切替えやバッファに
書かれているデータが既に読み出されているか、色の終
了、ページの終了の検出を行っている。
【0083】第1出力バンドバッファ411と第2出力
バンドバッファ412は、出力部70に出力するビット
マップデータを1バンド分蓄え、出力データ制御部41
0の処理によって読み書きの制御が行われる。
【0084】次に、時間予測部50について詳細に説明
する。時間予測部50は、変換時間予測部51と、展開
時間予測部52と、パラメータ決定部53とによって構
成され、変換時間予測部51は、内部に変換時間予測テ
ーブル51aを持ち、展開時間予測部52は、内部に展
開時間予測テーブル52aを持っている。変換時間予測
テーブル51aは、文字/図形および画像のショートベ
クタから台形およびエッジにそれぞれ変換する予測時間
が統計的に記憶されている。展開時間予測テーブル52
aは、文字/図形および画像のショートベクタ、台形お
よびエッジからラスタに展開する予測時間が統計的に記
憶されている。
【0085】変換時間予測部51において、中間データ
生成部32でバンド単位のショートベクタデータに変換
された印刷データが各バンド単位に変換時間予測部51
に入力され、ショートベクタごとに、変換時間予測テー
ブル51aを参照しながら、台形中間データおよびエッ
ジ中間データへの変換時間が求められて積算され、バン
ド当たりの台形中間データおよびエッジ中間データへの
変換予測時間が得られる。この変換予測時間は、パラメ
ータ決定部53へ送られる。
【0086】また、展開時間予測部52では、中間デー
タ生成部32でバンド単位のショートベクタデータに変
換された印刷データが各バンド単位に展開時間予測部5
2に入力され、ショートベクタごとに、展開時間予測テ
ーブル52aを参照しながら、ショートベクタ、台形、
エッジからビットマップデータへの展開時間が求められ
て積算され、バンド当たりの展開予測時間が得られる。
この展開予測時間は、パラメータ決定部53へ送られ
る。
【0087】ここで、変換時間予測部51における変換
予測時間の計算について、図19のフローチャートを参
照して詳細に説明する。なお、入力されるショートベク
タデータは、図15の(B)に示すデータ構造、すなわ
ち、ヘッダ部分とデータ部分の対が複数個連なってい
て、1バンド分の終わりにEODが付加されているデー
タ構造により記述されているものとする。
【0088】図19は変換時間予測部の動作の流れを示
すフローチャートである。ショートベクタデータが1バ
ンド分入力されると、初めに、ステップS1において、
台形中間データへの変換予測時間TSTと、エッジ中間
データへの変換予測時間TSEとをそれぞれ0に設定す
る。
【0089】次に、ステップS2において、処理すべき
ショートベクタデータが残っているかどうかを判定し、
もし残っていないならばステップS8に移って、台形変
換予測時間TSTとエッジ変換予測時間TSEとをパラ
メータ決定部部52に出力して処理を終了し、残ってい
る場合はステップS3以降の処理に移る。
【0090】次に、ステップS3において、バンド単位
のショートベクタデータから、順番に最小矩形(BB)
とセル数(CN:直線の数)を抽出する。次に、ステッ
プS4において、最小矩形(BB)の面積Sを計算す
る。
【0091】次に、ステップS5において、このショー
トベクタのタイプが文字/図形か画像かを判定し、もし
文字/図形ならばステップS6に、画像ならばステップ
S7に移る。
【0092】ステップS6では、ステップS4で求めた
面積Sとセル数とを使って、変換時間予測テーブル51
aから、文字/図形の場合のショートベクタから台形に
変換する予測時間が統計的に記憶されているテーブルG
Tblestを引くことによって求められた時間(GT
blest(S,CN))をTSTに足し、ショートベ
クタからエッジに変換する予測時間が統計的に記憶され
ているテーブルGTbleseを引くことによって求め
られた時間(GTblese(S,CN))をTSEに
足す。
【0093】ステップS7では、ステップS4で求めた
面積Sとセル数を使って、変換時間予測テーブル51a
から、画像の場合のショートベクタから台形に変換する
予測時間が統計的に記憶されているテーブルITble
stを引くことによって求められた時間(ITbles
t(S,CN))をTSTに足し、ショートベクタから
エッジに変換する予測時間が統計的に記憶されているテ
ーブルITbleseを引くことによって求められた時
間(ITblese(S,CN))をTSEに足す。
【0094】次に、展開時間予測部52における展開予
測時間の計算について、図20のフローチャートを参照
して詳細に説明する。なお、入力されるショートベクタ
データは、図15の(B)に示すデータ構造により記述
されているものとする。
【0095】図20は変換時間予測部の動作の流れを示
すフローチャートである。ショートベクタデータが1バ
ンド分入力されると、初めに、ステップS11におい
て、ショートベクタ中間データからラスタデータへの展
開予測時間TSR、台形中間データからラスタデータへ
の展開予測時間TTRと、エッジ中間データからラスタ
データへの展開予測時間TERとをそれぞれ0に設定す
る。
【0096】次に、ステップS12において、処理すべ
きショートベクタデータが残っているかどうかを判定
し、もし残っていないならばステップS18に移って、
ショートベクタ展開予測時間TSRと、台形変換予測時
間TTRと、エッジ変換予測時間TERとをパラメータ
決定部53に出力して処理を終了し、残っている場合は
ステップS13以降の処理に移る。
【0097】次に、ステップS13において、バンド単
位のショートベクタデータから、順番に最小矩形(B
B)とセル数(CN:直線の数)を抽出する。次に、ス
テップS14において、最小矩形(BB)の面積Sを計
算する。
【0098】次に、ステップS15において、このショ
ートベクタのタイプが文字/図形か画像かを判定し、も
し文字/図形ならばステップS16に、画像ならばステ
ップS17に移る。
【0099】ステップS16では、ステップS14で求
めた面積Sとセル数とを使って、展開時間予測テーブル
52aから、文字/図形の場合のショートベクタからラ
スタに展開する予測時間が統計的にあるマージンをもっ
て記憶されているテーブルGTblesrを引くことに
よって求められた時間(GTblesr(S,CN))
をTSRに足し、台形からラスタに展開する予測時間が
統計的あるマージンをもって記憶されているテーブルG
Tbletrを引くことによって求められた時間(GT
bletr(S,CN))をTTRに足し、エッジから
ラスタに展開する予測時間が統計的にあるマージンをも
って記憶されているテーブルGTbleerを引くこと
によって求められた時間(GTbleer(S,C
N))をTERに足す。
【0100】ステップS17では、ステップS14で求
めた面積Sとセル数とを使って、展開時間予測テーブル
52aから、画像の場合のショートベクタからラスタに
展開する予測時間が統計的に記憶されているテーブルI
Tblesrを引くことによって求められた時間(IT
blesr(S,CN))をTSRに足し、台形からラ
スタに展開する予測時間が統計的に記憶されているテー
ブルITbletrを引くことによって求められた時間
(ITbletr(S,CN))をTTRに足し、エッ
ジからラスタに展開する予測時間が統計的に記憶されて
いるテーブルITbleerを引くことによって求めら
れた時間(ITbleer(S,CN))をTERに足
す。
【0101】上記の説明において、各展開予測時間は、
本実施の形態におけるショートベクタ、台形、エッジの
描画処理方式に依存して定められたものであり、他の方
式を用いる場合には異なる計算方法となる。
【0102】パラメータ決定部53へは、上記のように
変換時間予測部51で求められた各中間データへの変換
予測時間と、展開時間予測部52で求められた各中間デ
ータからラスタへの展開予測時間が入力される。パラメ
ータ決定部53では、これらの情報に基づいて、最も出
力時間を短縮できる各バンドごとの中間データの抽象度
と出力部70の速度とを決定して、それぞれ中間データ
変換部33および出力制御部60へその結果を出力す
る。なお、出力部70の速度はページ内で一定速度であ
り1/2、1/4、1/8・・・と2のべき乗で速度を
選択できるものとする。また、通常中間データへの変換
時間は、抽象度の高いほど小さく、ラスタへの展開時間
は、抽象度の高いほど大きくなる。この法則を利用する
と最も出力時間を短縮できる各バンドごとの中間データ
の抽象度および出力部70の速度は、たとえば以下のよ
うな手順で求められる。
【0103】パラメータ決定部53は、まず、ショート
ベクタデータの中から、最も展開予測時間のかかるバン
ドの展開時間MaxTSRを求め、その時間でもオーバ
ーランを起こさない出力部70の速度をMINIOTと
する。
【0104】次に、速度MINIOTが出力部70の最
速かどうかを判断し、最速であれば、その速度MINI
OTを出力部70の速度とし、すべてのバンドの中間デ
ータを抽象度の最も高いショートベクタとして、それら
の結果を中間データ変換部33および出力制御部60へ
それぞれ送信する。
【0105】速度MINIOTが出力部70の最速でな
ければ、その速度MINIOTから出力部70の最速で
ある速度MAXIOTまでの段階的な出力部70の速度
に対して、バンドごとにオーバーランを起こさない中間
データでありかつ抽象度の最も高い中間データを選ぶ。
次に、出力部70の速度ごとに選ばれたその中間データ
までのバンドごとの変換予測時間と展開予測時間との合
計を計算する。そして、出力部70の速度ごとの合計を
比較して、最小となる中間データと出力部の速度とを選
択して、それらの結果を中間データ変換部33および出
力制御部60へそれぞれ送信する。
【0106】次に、中間データの抽象度および出力部7
0の速度に関するパラメータの決定の具体例を以下の表
2を参照して説明する。
【0107】
【表2】
【0108】表2の例では、1ページを4バンドに分割
した場合の変換予測時間および展開予測時間を比較的処
理負荷の少ないサンプルAおよび処理負荷の大きいサン
プルBについて示している。たとえば出力部70の最高
の速度が1ページ当たり10秒かかる速度である場合、
まず、抽象度の最も高いショートベクタ中間データから
ラスタデータへの展開予測時間TSRを見ると、サンプ
ルAについては、1ページ4バンド分のどのバンドに対
しても展開時間が10/4秒(2.5秒以内)になって
いるので、パラメータ決定部53は、すべてのバンドに
おいて、中間データ変換部33では低い抽象度の中間デ
ータへの変換はせず、出力部70の記録速度は最高の速
度に決定する。一方、サンプルBではショートベクタ中
間データからラスタデータへ展開するのに要する展開予
測時間TSRは、たとえばバンド2だけを見ても、10
/4秒(2.5秒)以上になっているため、1ページ分
を処理することはできない。この場合出力部の速度を遅
くするか抽象度を下げることを選択できるが、この選択
には変換時間による性能低下と出力速度を遅くすること
による性能低下を見て最適な方を選択することになる。
この例では、パラメータ決定部53による判断は、出力
部70の速度を1ページ20秒にして、二つのバンド0
およびバンド3をショートベクタ中間データ、バンド1
を台形中間データ、そしてバンド2をエッジ中間データ
にする、という結果になる。
【0109】次に、出力制御部60について詳細を説明
する。図21は出力制御部の構成例を示すブロック図で
ある。出力制御部60は、出力部状態管理部61と、出
力部記録速度選択部62と、出力部プロセス制御部63
とから構成されている。
【0110】出力部状態管理部61は、出力部70の状
態変化に伴うイベント発生、およびパラメータ決定部5
3での状態要求に応じて出力部70の状態を管理するも
のである。出力部70の状態変化にともなうイベント発
生の例としては、出力部故障による印字不可、用紙切れ
などがある。出力部記録速度選択部62は、パラメータ
決定部53からの出力部70の速度の入力があると直ち
に、出力部状態管理部61に出力部故障による印字不
可、用紙切れなどを問い合わせる。出力部状態管理部6
1は、印字不可、用紙切れなどの情報を出力部記録速度
選択部62に通知する。出力部70の印字が可能であれ
ば、出力部記録速度選択部62はパラメータ決定部53
から入力された出力部70の速度に基づき出力部70の
記録速度を決定し、出力部プロセス制御部63に通知さ
れる。
【0111】出力部プロセス制御部63は、出力部記録
速度選択部62で選択された記録速度に基づいて出力部
70のプロセスを制御するものである。また、出力部プ
ロセス制御部63のプロセス制御には、出力部70の起
動タイミングの制御が含まれている。出力部70の起動
タイミングの制御は、出力部記録速度選択部62からの
選択された記録速度の通知に基づいて行われるものであ
るが、印刷データ入力部20への印刷データの入力に応
じて行われてもよい。特に、サイクルアップに時間を要
する定着器、半導体レーザー走査装置のポリゴンミラー
モータなどは、早い段階で起動することが望ましい。
【0112】レーザー走査方式の電子写真方式を用いた
カラーページプリンタを用いた出力部70において、そ
の記録速度可変に伴い制御しなければならない出力部7
0の印字プロセスにおける制御対象は、感光体ドラム回
転速度、転写ドラム回転速度、定着器ロール回転速度、
記録用紙搬送ローラ回転速度、半導体レーザー走査装置
のポリゴンミラーの回転速度、現像器の現像ロール回転
速度、転写電流、クリーナブラシ回転速度などである。
このうち、感光体ドラム回転速度、転写ドラム回転速
度、定着器ロール回転速度、記録用紙搬送ローラ回転速
度、半導体レーザー走査装置のポリゴンミラーの回転速
度、現像器の現像ロール回転速度、クリーナブラシ回転
速度は、記録速度に比例して制御すればよい対象であ
る。転写電流は記録速度に比例して定電流源の設定を制
御すればよい。また、一般的に半導体レーザー走査装置
のポリゴンミラーの駆動にはブラシレスサーボモータ、
その回転速度の安定にはPLL(Phase Lock
ed Loop)制御が使用されている。従って、ポリ
ゴンミラーの回転速度の変更は、PLL制御の基準周波
数の分周により可能である。
【0113】また、半導体レーザー走査装置において記
録速度可変に伴い露光走査を変更する他の方法として、
一定のポリゴンミラーの回転速度に対して、印字するた
めの露光走査をビデオインタフェースにおいて間引く方
法がある。この方法によれば、最大の記録速度に対し
て、1/2,1/4,・・・・,1/22 の記録速度に
設定することが可能となる。この方法では、選択可能な
記録速度が少なくなるものの、サイクルアップに長い時
間を要する半導体レーザー走査装置のポリゴンミラーモ
ータの回転速度を変更する必要がなく、上述したように
印刷データ入力部20への印刷データの入力に応じて起
動するような早い段階での起動を可能とするものであ
る。
【0114】さらに、レーザー走査方式の電子写真方式
を用いたカラーページプリンタとは異なるが、LEDプ
リントヘッドなどの固体型の走査方式の電子写真方式を
用いたカラーページプリンタにおいては、各露光走査の
タイミングを変更するのみでよい。LEDプリントヘッ
ドなどの固体型の走査方式は、サイクルアップの必要が
ないため、本発明の印刷処理装置に適している。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、ペー
ジプリンタで出力するための印字データを一時記憶する
ための記憶装置がバンドメモリで構成される印刷処理装
置において、複数の抽象度レベルの中間データを生成で
きる手段を設け、描画命令群から最も抽象度の高い中間
データから処理時間予測手段がその中間データより抽象
度の低い中間データへのバンドごとの変換時間と展開処
理手段でのバンドごとの展開処理時間とを予測し、その
予測結果に基づきバンドごとの中間データの抽象度と速
度可変画像出力手段の記録速度とを制御する構成とし
た。これにより、印刷データの内容に応じて印刷データ
を処理することが可能となり、従来方式では対応するこ
とができなかった記述言語で記述された複雑な図形描画
命令が含まれている印刷データでさえも、展開処理手段
の処理性能と速度可変画像出力手段の記録速度との不整
合による画像品質の低下を防ぐことが可能となる。さら
に、複数の中間データを設けることによって、速度可変
画像出力手段の記録速度を効率的な速さに制御できるこ
とになり、高速な出力を可能とした。
【0116】
【発明の効果】 【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による印刷処理装置の原理図である。
【図2】印刷処理システムの構成例を示すブロック図で
ある。
【図3】中間データ生成部の構成例を示すブロック図で
ある。
【図4】アウトラインベクタの説明図である。
【図5】生成されたショートベクタの概念を示す説明図
であって、(A)は与えられたベクタの例を示し、
(B)は直線近似されたベクタを示し、(C)はショー
トベクタデータを示している。
【図6】ショートベクタのデータ構造を説明する図であ
って、(A)はベクタの例を示し、(B)はショートベ
クタデータを示し、(C)はショートベクタデータのデ
ータ構造を示している。
【図7】クリップ処理の概念を示す図であって、(A)
はショートベクタとクリップ領域の例を示し、(B)は
クリップ処理後のショートベクタを示している。
【図8】ショートベクタのバンド分割の例を示す図であ
って、(A)は二つのバンドにまたがるショートベクタ
の例を示し、(B)は分割前のショートベクタデータを
示し、(C)は分割後のショートベクタデータを示して
いる。
【図9】描画命令によって生成される画像およびその中
間データを示した図であって、(A)は文字/図形命令
に対するデータを示し、(B)は画像命令に対するデー
タを示している。
【図10】中間データ変換部の構成例を示すブロック図
である。
【図11】複雑さの異なる三つの図形およびその中間デ
ータの例を示す図であって、(A)は最も単純な図形の
中間データを示し、(B)は多少複雑な図形の中間デー
タを示し、(C)は複雑な図形の中間データを示してい
る。
【図12】多角形のショートベクタから生成される台形
データの説明図であって、(A)はショートベクタを示
し、(B)は台形を表現するデータを示している。
【図13】多角形のショートベクタから生成されるエッ
ジデータの説明図であって、(A)はショートベクタを
示し、(B)はエッジを表現するデータを示している。
【図14】展開処理部の構成例を示すブロック図であ
る。
【図15】展開制御部へ入力される中間データのデータ
構造を示す図であって、(A)は中間データのデータ構
造を示を示し、(B)は1バンド分の一連の中間データ
を示している。
【図16】ショートベクタ展開部の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図17】台形展開部の構成例を示すブロック図であ
る。
【図18】エッジ展開部の構成例を示すブロック図であ
る。
【図19】変換時間予測部の動作の流れを示すフローチ
ャートである。
【図20】変換時間予測部の動作の流れを示すフローチ
ャートである。
【図21】出力制御部の構成例を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 中間データ生成手段 2 中間データ変換手段 3 展開処理手段 4 処理時間予測手段 5 速度可変画像出力手段 10 印刷データ作成部 20 印刷データ入力部 30 生成処理部 31 字句解析部 32 中間データ生成部 33 中間データ変換部 40 展開処理部 50 時間予測部 51 変換時間予測部 51a 変換時間予測テーブル 52 展開時間予測部 52a 展開時間予測テーブル 53 パラメータ決定部 60 出力制御部 70 出力部

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 文字、図形または画像が所定の描画命令
    で記述されている印刷データを入力して画像形成の時間
    が予測可能な中間データを生成し、前記中間データを画
    像形成可能なデータに展開して出力する印刷処理装置に
    おいて、 前記印刷データを入力して最も抽象度の高い第1の中間
    データを生成する中間データ生成手段と、 出力速度を可変にすることができ、入力された前記印刷
    データの画像を所定の出力速度で出力する画像出力手段
    と、 前記第1の中間データを少なくとも1種類のより低い抽
    象度の中間データに変換する中間データ変換手段と、 前記中間データ変換手段にて変換された中間データをそ
    の抽象度に応じて展開する展開処理手段と、 前記中間データ変換手段による抽象度の低い中間データ
    への変換処理に要する変換予測時間および前記中間デー
    タ生成手段または前記中間データ変換手段からの中間デ
    ータの前記展開処理手段による展開処理に要する展開予
    測時間を求めて前記中間データ変換手段が行うべき変換
    の抽象度と前記画像出力手段の画像出力速度とを定める
    処理時間予測手段と、 を備えていることを特徴とする印刷処理装置。
  2. 【請求項2】 前記中間データ変換手段は、前記第1の
    中間データから抽象度のより低い第2の中間データを生
    成する第2中間データ生成手段と、前記第1の中間デー
    タから前記第2の中間データよりもさらに抽象度の低い
    第3の中間データを生成する第3中間データ生成手段
    と、前記処理時間予測手段によって定められた抽象度に
    従って前記第1の中間データを無変換で出力するか、前
    記第2中間データ生成手段または前記第3中間データ生
    成手段により変換するかを制御する変換制御手段とを有
    することを特徴とする請求項1記載の印刷処理装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の中間データは、前記印刷デー
    タを直線ベクタの集合で表現したデータであることを特
    徴とする請求項2記載の印刷処理装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の中間データは、前記第1の中
    間データの直線ベクタの集合を台形データの集合で表現
    したデータであることを特徴とする請求項2記載の印刷
    処理装置。
  5. 【請求項5】 前記第3の中間データは、前記第1の中
    間データの直線ベクタの集合をランレングスデータの集
    合で表現したデータであることを特徴とする請求項2記
    載の印刷処理装置。
  6. 【請求項6】 前記処理時間予測手段は、前記中間デー
    タ変換手段が前記第1の中間データからより低い抽象度
    の中間データに変換するときの変換時間を予測する変換
    時間予測手段と、前記展開処理手段での前記第1の中間
    データおよび前記中間データ変換手段により変換された
    前記第1の中間データよりも低い抽象度の中間データの
    展開時間を予測する展開時間予測手段と、前記変換時間
    予測手段で予測された変換予測時間と前記展開時間予測
    手段で予測された展開予測時間とに応じて前記中間デー
    タ変換手段で変換する前記中間データの抽象度を決定す
    る変換決定手段と、前記画像出力手段の画像出力速度を
    決定する出力速度決定手段とを有することを特徴とする
    請求項1記載の印刷処理装置。
  7. 【請求項7】 前記変換時間予測手段は、第1の中間デ
    ータの最小矩形と直線ベクタの本数にもとづいて、統計
    的に算出されたテーブルを引くことによって変換予測時
    間を求めることを特徴とする請求項6記載の印刷処理装
    置。
  8. 【請求項8】 前記展開時間予測手段は、第1の中間デ
    ータの最小矩形と直線ベクタの本数にもとづいて、統計
    的に算出されたテーブルを引くことによって展開予測時
    間を求めることを特徴とする請求項6記載の印刷処理装
    置。
  9. 【請求項9】 前記処理時間予測手段は、前記画像出力
    手段の画像出力速度にもとづく出力時間より短い展開予
    測時間の中間データの抽象度を決定して前記中間データ
    変換手段に前記第1の中間データが変換する抽象度を指
    示することを特徴とする請求項1記載の印刷処理装置。
  10. 【請求項10】 前記中間データ生成手段は、ページを
    少なくとも一つ以上の帯状のバンドに分割された第1の
    中間データを生成することを特徴とする請求項1記載の
    印刷処理装置。
  11. 【請求項11】 前記処理時間予測手段は、前記バンド
    ごとに変換時間を予測することを特徴する請求項10記
    載の印刷処理装置。
  12. 【請求項12】 前記処理時間予測手段は、前記バンド
    ごとに展開時間を予測することを特徴する請求項10記
    載の印刷処理装置。
  13. 【請求項13】 前記処理時間予測手段は、前記バンド
    ごとに中間データの抽象度を決定することを特徴する請
    求項10記載の印刷処理装置。
  14. 【請求項14】 文字、図形または画像が所定の描画命
    令で記述されている印刷データを入力して画像形成の時
    間が予測可能な中間データを生成し、前記中間データを
    画像形成可能なデータに展開して出力速度が可変の画像
    出力装置より出力する印刷処理方法において、 入力された印刷データを抽象度の最も高い第1の中間デ
    ータを生成し、 前記第1の中間データをより低い抽象度の中間データに
    変換するときの変換時間および各抽象度の中間データを
    展開するときの展開時間を予測し、 予測された変換時間、展開時間および前記画像出力装置
    の複数の出力速度とから最適な展開処理すべき中間デー
    タの抽象度および前記画像出力装置の出力速度を決定
    し、 前記第1の中間データを決定された抽象度の第2の中間
    データに変換し、 前記第2の中間データを前記画像出力装置が出力可能な
    抽象度の印字データに展開し、 前記印字データを決定された前記画像出力装置の出力速
    度にて出力する、 ことを特徴とする印刷処理方法。
  15. 【請求項15】 前記中間データの抽象度および前記画
    像出力装置の出力速度を決定するステップは、前記第1
    の中間データについて予測した展開時間が前記画像出力
    装置の最速の出力速度にもとづく出力時間より短いと
    き、前記中間データの抽象度を前記第1の中間データの
    抽象度に決定し、前記画像出力装置の出力速度を前記最
    速の出力速度に決定することを特徴とする請求項14記
    載の印刷処理方法。
  16. 【請求項16】 前記中間データの抽象度および前記画
    像出力装置の出力速度を決定するステップは、最初に決
    定された前記画像出力装置の出力速度から出力速度を最
    速の出力速度まで順次上げながら各出力速度で最も高い
    抽象度の中間データを選択し、選択された各中間データ
    のより抽象度の低い中間データへの変換予測時間と前記
    画像出力装置の出力速度にもとづく出力時間との合計を
    求め、合計時間が最小となるような中間データの抽象度
    および前記画像出力装置の出力速度を決定することを特
    徴とする請求項14記載の印刷処理方法。
JP10005498A 1998-01-14 1998-01-14 印刷処理装置 Pending JPH11198489A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011248700A (ja) * 2010-05-28 2011-12-08 Oki Data Corp 画像処理装置及び画像処理プログラム
JP2017170731A (ja) * 2016-03-23 2017-09-28 富士ゼロックス株式会社 印刷装置及びプログラム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017170731A (ja) * 2016-03-23 2017-09-28 富士ゼロックス株式会社 印刷装置及びプログラム

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