JPH10157216A - 印刷処理装置 - Google Patents

印刷処理装置

Info

Publication number
JPH10157216A
JPH10157216A JP8320244A JP32024496A JPH10157216A JP H10157216 A JPH10157216 A JP H10157216A JP 8320244 A JP8320244 A JP 8320244A JP 32024496 A JP32024496 A JP 32024496A JP H10157216 A JPH10157216 A JP H10157216A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
data
intermediate data
time
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8320244A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Nagao
隆 長尾
Yuji Onozawa
雄二 小野澤
Hiroshi Ishikawa
宏 石川
Noriaki Seki
範顕 関
Koki Uetoko
弘毅 上床
Satoshi Kubota
聡 久保田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP8320244A priority Critical patent/JPH10157216A/ja
Priority to US08/975,934 priority patent/US6100998A/en
Publication of JPH10157216A publication Critical patent/JPH10157216A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Record Information Processing For Printing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像品質を低下させることが無く、且つ記述
言語で記述された複雑な図形描画命令が含まれている印
刷データを、印刷データの複雑さに応じて最適に処理す
る。 【解決手段】 印刷データ作成部1で作成された印刷デ
ータは、印刷データ入力部2を介して、生成処理部3の
字句解析部30に入力される。字句解析部30において
印刷データから切り出されたトークンは、中間データ処
理部31に入力される。中間データ処理部31により生
成された中間データは展開時間予測部5と展開処理部4
へ入力される。展開時間予測部5では、中間データを受
け取って、中間データのタイプや各台形の面積から、加
重加算により展開処理予測時間を予測する。展開処理予
測時間は、出力制御部6に出力され、出力制御部6は、
展開処理時間に基づき出力部7の記録速度を決定し、出
力部7を起動するとともに、決定された記録速度で動作
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ページプリンタを
利用した印刷処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】小型、高速のデジタル印刷に適した電子
写真方式のページプリンタの開発に伴い、従来の文字情
報中心の印刷から脱皮した、画像、図形、文字などを同
様に取り扱い、図形、文字等の拡大、回転、変形などが
自由に制御できる記述言語を用いる印刷処理装置が一般
に普及してきた。この記述言語の代表例として、Pos
tScript(米国アドビシステムズ社の商標)、I
nterpress (米国ゼロックス社の商標)、A
crobat(米国アドビシステムズ社の商標)、GD
I(Graphics Device Interfa
ce、米国マイクロソフト社の商標)等が知られてい
る。
【0003】記述言語で作成されている印刷データは、
ページ内の任意の位置の画像、図形、文字を表現する描
画命令が任意の順で構成されており、本発明に係わるペ
ージプリンタで印字するためには、印字前に印刷データ
をラスタ化しなければならない。ラスタ化というのは、
ページ又はページの一部を横切る一連の個々のドットま
たは画素へ展開してラスタ走査線を形成し、そのページ
の下へ引き続く走査線を次々に発生する過程である。従
来のページプリンタは、印字前にページ全体の印刷デー
タをラスタ化し、ページバッファメモリに記憶してい
た。しかしながら、ページ全体に対するラスタデータを
記憶するためには、大量のメモリを必要とする。特に、
最新の電子写真方式のカラーページプリンタでは、C
(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、Bk
(ブラック)の4色のトナーに対応するラスタデータを
必要とするとともに、白黒ページプリンタ以上に画質が
要求されるため、1画素当たり複数のビット情報を持つ
のが一般的であり、さらに大量のメモリを必要とする。
【0004】この大量のメモリの必要性に対し、コスト
低減の観点からメモリ容量を低減させる技術として、最
近バンドメモリ技術が登場してきた。バンドメモリ技術
は、ページプリンタの印字前に1ページ分の印刷データ
を全てラスタ化するのではなく、記述言語で作成されて
いる印刷データを、印刷データをラスタ化するよりも速
くラスタ化可能な比較的簡単な中間データに変換し、1
ページを隣接する複数の領域(バンド)に分割し、各バ
ンドに対応する中間データを記憶した後、ラスタ展開処
理部に順次転送し、バンドに対応するバッファメモリに
展開する技術である。バンドメモリ技術では、中間デー
タを記憶するためのメモリは新たに必要であるが、ラス
タデータのための大容量を必要とするバッファメモリを
低減することが可能となる。しかし、一般的なバンドメ
モリ技術では、あるバンドのラスタデータの印字が終了
するまでに、次のバンドに対する中間データからラスタ
データへの展開を終了させる必要がある。印刷データに
複雑な図形描画命令や扱うデータ量の大きい画像描画命
令が含まれている場合、あるいは1ページ内の特定のバ
ンドに複雑な図形描画命令や画像描画命令が含まれてい
る場合等、中間データからラスタデータへの展開が間に
合わない状況が発生する可能性がある。
【0005】そこでバンドメモリ技術に関する上記課題
に対応するためのいくつかの技術が提案されており、本
発明に関する従来例として、例えば特開平6−2900
07号公報、特開平6−344639号公報等が公知で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平6−29000
7号公報に記載されている印刷処理装置では、バンド毎
に第1フォーマットの中間データからラスタデータへの
展開処理時間を計測する。もし、特定のバンドの展開処
理時間が間に合わないときは、あらかじめ第1フォーマ
ットの中間データからラスタデータへの展開が行われた
後ロスレス圧縮処理が行われ、第2フォーマットの中間
データとして記憶される。しかしながら、第2フォーマ
ットの中間データは、当初のバンドメモリ技術の目的と
は相反し中間データを記憶するためのメモリの増大を招
くため、中間データのためのメモリ容量を越えた場合
は、第2フォーマットの中間データは再びラスタデータ
へ展開され、圧縮率の高いロス圧縮処理が行われ、第3
フォーマットの中間データとして記憶される。従って、
特開平6−290007号公報に記載されている印刷処
理装置では、印刷データに複雑な図形描画命令や画像デ
ータが含まれている場合でも、データの欠落無くページ
プリンタで出力することは可能となるが、圧縮率の高い
ロス圧縮処理が行われるため画像品質が低下するという
問題が発生する。更に、所定のメモリ内に収容するため
に複数の中間データフォーマットを試行するプロセスが
必要となり、印刷処理全体の処理時間が長くなるという
問題も発生する。
【0007】特開平6−344639号公報に記載され
ている印刷処理装置では、ホストコンピュータから入力
データがページプリンタに転送されるとともに、入力デ
ータ転送速度が測定される。続いて、測定された入力デ
ータ転送速度に基づいて、ページプリンタの印字速度の
制御を行い、ラスタデータへの展開が間に合わない状況
が発生しないよう工夫している。即ち、入力データ転送
速度が大きい場合はページプリンタの回転速度を速く
し、入力データ転送速度が小さい場合はページプリンタ
の回転速度を遅くするものである。しかしながら、上記
構成においてページプリンタに入力されるデータ形式
は、入力データ数が出力データ数に比例するようなデー
タ形式しか扱うことができない(実施例では、入力デー
タはフォントデータ及びラスタデータのみで構成されて
いる)。従って、特開平6−344639号公報に記載
されている印刷処理装置では、上記記述言語で記述され
た複雑な図形描画命令が含まれている印刷データには対
応することができない。
【0008】本発明は、このような点に鑑みてなされた
ものであり、画像品質を低下させることが無く、且つ記
述言語で記述された複雑な図形描画命令が含まれている
印刷データを、印刷データの複雑さに応じて最適に処理
することが可能な印刷処理装置を提供することを目的と
している。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の印刷処理装置は、少なくとも文字、図形又
は画像のいずれかを有し、所定の描画命令で記述されて
いる印刷データを入力する入力手段と、所定のデータ構
造のデータに基づいて画像を出力する画像出力手段と、
前記データ構造より抽象度が高く、少なくとも一種類の
基本図形を含む形式で表現される中間データを前記印刷
データから生成する中間データ生成手段と、前記中間デ
ータを前記データ構造に展開して前記画像出力手段に供
給する展開処理部と、前記中間データ生成手段で生成さ
れた前記中間データを構成する前記基本図形の数および
大きさを決定する手段と、前記決定する手段で決定され
た前記基本図形の数および大きさに基ずいて、前記展開
処理部での前記中間データの展開時間を予測する展開時
間予測手段と、前記展開時間予測手段で予測された予測
時間に応じて、前記画像出力手段の画像出力速度を決定
する画像出力手段の制御手段とから構成されることを特
徴とする。
【0010】この構成においては、高速展開処理可能
な、基本図形を含む形式で表現される中間データを、描
画命令群から生成/記憶し、中間データから印字データ
へ展開を行うとともに、中間データに含まれる図形の数
や大きさに基づいて展開時間を予測し、予測結果に基づ
き出力部の記録速度を制御する。この結果、印刷データ
の内容に応じて印刷データを処理することが可能とな
り、従来方式では対応することができなかった記述言語
で記述された複雑な図形描画命令が含まれている印刷デ
ータでさえも、展開処理手段の処理性能と画像出力手段
の記録速度の不整合による画像品質の低下を防ぐことが
可能となる。
【0011】また、この構成において、前記中間データ
は、前記印刷データを前記基本図形毎に複数のベクター
データとそれらベクターデータを合成するための合成属
性で表現されたものとすることができる。
【0012】また、前記基本図形の大きさとして、前記
基本図形のベクターデータは前記基本図形の高さを有す
るようにしてもよい。また、前記基本図形の大きさとし
て、前記基本図形のベクターデータは前記基本図形の高
さおよび面積を有するようにしてもよい。
【0013】また、前記展開時間予測手段は、前記基本
図形のベクターデータの値と前記展開処理手段での前記
中間データの展開時間との間の予め求めた対応係数を有
していてもよい。この場合、前記対応係数は、前記展開
処理手段で展開処理を行う形式に応じて定められていて
もよい。
【0014】また、本発明の印刷処理装置は、上記課題
を解決するために、少なくとも文字、図形又は画像のい
ずれかを有し、所定の描画命令で記述されている印刷デ
ータを入力する入力手段と、所定のデータ構造のデータ
の基づいて画像を出力する画像出力手段と、前記データ
構造より抽象度が高く、少なくとも一種類の基本図形を
含む形式で表現される中間データを前記印刷データから
生成する中間データ生成手段と、前記中間データを前記
データ構造に展開して前記画像出力手段に供給する展開
処理手段と、前記中間生成処理手段での中間データの生
成時間および前記展開処理手段での前記中間データの展
開時間を予測する第一の予測手段と、前記描画時間予測
手段で予測された予測時間に応じて、前記画像出力手段
の画像出力速度および前記画像出力手段の起動開始時間
を決定する画像出力手段の第一の制御手段と、前記中間
データ生成手段で生成された前記中間データを構成する
前記基本図形の数および大きさを決定する手段と、前記
決定する手段で決定された前記基本図形の数および大き
さに基ずいて、前記展開処理手段での前記中間データの
展開時間を予測する第二の予測手段と、前記第二の予測
手段で予測された予測時間に応じて、前記第一の制御手
段で定めた前記画像出力手段の画像出力速度を変更する
画像出力手段の第二の制御手段とから構成されることを
特徴とする。
【0015】この構成においても、中間データに含まれ
る図形の数や大きさに基づいて展開時間を予測し、予測
結果に基づき画像出力手段の記録速度を制御する構成と
しているので、印刷データの内容に応じて印刷データを
処理することが可能となり、従来方式では対応すること
ができなかった記述言語で記述された複雑な図形描画命
令が含まれている印刷データでさえも、展開処理手段の
処理性能と画像出力手段の記録速度の不整合による画像
品質の低下を防ぐことが可能となる。さらに上記構成に
中間データの生成時間と転送時間を予測する初期予測手
段を追加し、画像出力手段の起動タイミングを制御する
構成とした結果、画像出力手段の準備不足による待ち時
間を最小にすることと出力部の消費電力を最小にするこ
とができる。
【0016】また、この構成において、前記第一の予測
手段は、前記描画命令の種類又は前記描画命令の属性の
いずれか、或るいは、前記描画命令の種類及び前記描画
命令の属性の組合せに応じて、前記印刷データをグルー
プに分類する手段と、前記分類手段で分類された前記各
グループに含まれる前記描画命令の描画命令数を計数す
る手段とを具備し、前記描画命令数計数手段で計数され
た前記描画命令数に基ずいて、前記生成処理手段での中
間データの生成時間および前記展開処理手段での前記中
間データの展開時間を予測するようにしてもよい。
【0017】また、前記第二の制御手段は、前記中間デ
ータを用いて求めた前記展開時間が前記第一の制御手段
で定めた前記画像出力手段の画像出力速度に合わない場
合は前記第一の制御手段で定めた画像出力速度を遅くす
るように画像出力速度を変更するようにしてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明に係わ
る印刷処理装置の実施例について説明する。 [実施例1]図1は本発明の印刷処理装置の実施の形態
を示すブロック図である。図1において、印刷処理装置
は、印刷データ作成部1と、印刷データ入力部2と、生
成処理部3と、展開処理部4と、展開時間予測部5と、
出力制御部6と、出力部7とから構成されている。さら
に、生成処理部3は、字句解析部30と、中間データ生
成部31とから構成されている。
【0019】印刷データ作成部1は、パーソナルコンピ
ュータやワークステーション内において、文書作成や編
集等を処理するアプリケーションプログラムで生成され
た文書データから記述言語で記述された印刷データを作
成する機能を備えたものである。本実施例で対象とする
記述言語は、例えばGDIであるが、Acrobatで
代表されるPDF(Portable Documen
t Format)、PostScriptで代表され
るページ記述言語であってもよい。
【0020】印刷データ入力部2は、印刷データ作成部
1で生成された印刷データを入力するための通信機能、
あるいは生成処理部3へ出力されるまでの間印刷データ
を一時記憶する機能等を備えたものである。
【0021】生成処理部3は、印刷データ入力部2より
入力された印刷データから展開処理部4における印字デ
ータへの展開処理可能な中間データを生成するものであ
り、字句解析部30と、中間データ生成部31とからな
る。
【0022】字句解析部30は、印刷データ入力部2よ
り入力された印刷データを定められた記述言語のシンタ
ックスに従ってトークンとして切り出し、そのトークン
を中間データ生成部31に出力するものである。
【0023】中間データ生成部31は、字句解析部30
から出力されるトークンを受け取って解釈し、描画命令
を実行し、各描画命令に対する台形を基本単位としたデ
ータを生成し、それらを中間データとしてバンド毎に管
理し記憶する。これらのデータは、必要に応じて展開処
理部4や展開時間予測部5へ読み出される。中間データ
を生成する目的は、展開処理部5での高速な展開処理を
可能にすることと展開時間予測部5での予測を単純にす
ることである。そのため、中間データは単純な図形(例
えば)台形)の集合で表され、バンド単位に分類されて
いる。尚、中間データ生成部31と展開処理部4との間
の接続は、転送帯域を保証するリアルタイムデータ転送
が使用される。リアルタイムデータ転送のため、例え
ば、IEEE1394ハイ・パフォーマンス・シリアル
・バスのアイソクロナス転送モードが使用される。
【0024】展開処理部4は、生成処理部3に記憶され
た中間データをバンド単位に読み出し、展開処理部4内
のバンドバッファメモリ(図10の422、423)に
印字データを作成する。この処理は展開処理部4内の2
つのバンドバッファメモリに交互に蓄積される。尚、後
述するように本実施例で利用される出力部7は、カラー
ページプリンタであり、バッファメモリに交互に蓄積さ
れる印字データは出力部7で印字している記録色の印刷
データに対応している。続いて、バンドバッファメモリ
に蓄積された印字データは、出力部7の印字データ要求
に応じて、出力部7に交互に出力される。
【0025】展開時間予測部5は、生成処理部3によっ
て生成された中間データを読み出し、中間データのタイ
プや各台形の面積から、加重加算によりバンド毎の展開
処理予測時間を得るものである。バンド毎の展開処理予
測時間は出力制御部6に出力される。
【0026】出力制御部6は、出力部7の起動タイミン
グ及び記録速度等を制御するものである。更に特徴的に
は、展開時間予測部5から入力されたページ単位のバン
ド毎の展開処理予測時間に基づき、出力部7の出力がバ
ンド毎の展開処理予測時間を超えないように、出力部7
の記録速度を制御するものである。
【0027】出力部7は、出力制御部6の制御に基づ
き、展開処理部4のバンドバッファメモリから出力され
る印字データを受け取って、記録用紙に印字し出力する
ものである。更に、詳しくは、C、M、Y、Bk(シア
ン、マゼンタ、イエロー、ブラック)カラーの色毎に露
光、現像、転写を繰り返すことによりフルカラー画像を
出力できるレーザー走査方式の電子写真方式を用いたカ
ラーページプリンタである。
【0028】ここで、一般的なレーザー走査方式の電子
写真方式を用いたカラーページプリンタの構成及び動作
について、図2に基づき説明する。図2において、ビデ
オインターフェース70は、展開処理部4から順次送ら
れてくるC、M、Y、Bkの色情報に対応した印刷デー
タを図示されない半導体レーザの点灯を制御するドライ
バーへ入力して光信号に変換する。半導体レーザ走査装
置71は、赤外半導体レーザ、レンズ711、ポリゴン
ミラー710より構成され、数十μmのスポット光とな
って感光体ドラム72を走査する。感光体ドラム72
は、帯電器73により帯電されており、光信号により、
静電潜像が形成される。潜像はロータリー現像器74上
の2成分磁気ブラシ現像によりトナー像となり、転写ド
ラム75上に吸着させた用紙上に転写される。用紙はパ
ス78に沿って搬送される。感光体ドラム72は、クリ
ーナー76で余分のトナーがクリーニングされる。この
工程をY、M、C、Bkの順に繰り返し、用紙上に多重
転写する。最後に、転写ドラム75により用紙を剥離
し、定着器77でトナーを定着する。
【0029】次に上述したように構成された印刷処理装
置における印刷データの流れについて整理する。印刷デ
ータ作成部1で作成された印刷データは、印刷データ入
力部2を介して、生成処理部3の字句解析部30に入力
される。字句解析部30において印刷データから切り出
されたトークンは、中間データ処理部31に入力され
る。中間データ処理部31により生成された中間データ
は展開時間予測部5と展開処理部4へ入力される。展開
時間予測部5では、中間データを受け取って、中間デー
タのタイプや各台形の面積から、加重加算によりバンド
毎の展開処理予測時間を予測する。バンド毎の展開処理
予測時間は、ページ単位に集計され出力制御部6に出力
される。出力制御部6では、展開時間予測部5で予測さ
れたバンド毎の展開処理時間に基づき出力部7の記録速
度を決定し、出力部7を起動するとともに、決定された
記録速度で動作させる。
【0030】一方展開処理部4では、中間データを受け
取って出力部7で最初に記録される印字データでバンド
バッファメモリが満たされるまで展開処理が行われる。
出力部7のサイクルアップが完了すると、バンドバッフ
ァメモリから出力部7に、出力部7の記録速度に応じて
印字データが1ライン毎に転送され、印字が行われる。
1つのバンドバッファメモリの印字データが印字されて
いる間に、片側のバンドバッファメモリが印字データで
満たされるまで展開処理が実行される。上記展開処理部
4の印字データへの展開及び出力部での印字は、1ペー
ジ分の印刷データが処理されるまで、色毎に繰り返され
る。さらに、上記印刷データが複数ページで構成される
場合は、全ページの出力が終了するまで繰り返される。
【0031】以上、本発明の印刷処理装置の概要につい
て記述した。次に、この印刷処理装置の主要部の詳細に
ついて説明する。
【0032】初めに、中間データ生成部31について詳
細を説明する。
【0033】中間データ生成部31は、図3に示すよう
に、トークン解釈部310と、命令実行部311と、画
像処理部312と、描画状態記憶部313と、ベクター
データ生成部314と、フォント管理部315と、マト
リックス変換部316と、ショートベクター生成部31
7と、台形データ生成部318と、バンド分解部319
と、台形データ管理部320と、台形データ記憶部32
1とから構成される。
【0034】トークン解釈部310は、字句解析部30
から入力されたトークンを解釈し、内部命令に変換して
命令実行部311へ送る。命令実行部311は、トーク
ン解釈部310から送られてきた命令に応じて画像処理
部312、描画状態記憶部313、ベクターデータ生成
部314へ転送する。画像処理部312は、入力された
画像ヘッダと画像データをもとに各種の画像処理を行っ
て出力画像ヘッダと出力画像データを生成し、台形デー
タ管理部320へ転送する。描画状態記憶部313は、
命令実行部311の命令によって与えられる描画に必要
な情報を記憶する。ベクターデータ生成部314は、命
令実行部311の命令とそれに付加された情報、描画状
態記憶部313からの情報、フォント管理部315から
の情報を使用して描画すべきベクターデータを生成し、
マトリックス変換部316へ転送する。フォント管理部
315は、各種フォントのアウトラインデータを管理記
憶し、要求に応じて文字のアウトラインデータを提供す
る。マトリックス変換部316は、ベクターデータ生成
部314から入力されたベクターデータを描画状態記憶
部313の変換マトリックスによってアフィン変換し、
ショートベクター生成部317へ転送する。ショートベ
クター生成部317は、入力されたベクター中の曲線に
対するベクターを複数の直線のベクター集合(ショート
ベクター)で近似し、台形データ生成部318へ送る。
台形データ生成部318は、入力されたショートベクタ
ーから描画する台形データを生成して、バンド分解部3
19へ転送する。バンド分解部319は、入力された台
形データのうち複数のバンドにまたがる台形データをそ
れぞれのバンドの台形データに分割し、バンド単位に台
形データ管理部320へ送る。台形データ管理部320
では、バンド単位に入力された台形データに、管理情報
と描画状態記憶部313や画像処理部312から入力さ
れた色情報とを付加し、中間データとして台形データ記
憶部321へ書き込む。台形データ記憶部321は、台
形データ管理部320で生成された中間データをバンド
単位に記憶し、展開処理部4や展開時間予測部5の要求
に応じて中間データを転送する。尚、上記に説明したト
ークン解釈部310から台形データ記憶部321への書
き込みまでの処理は、描画命令が入力されるたびに繰り
返し行われる。また台形データ記憶部321からの展開
処理部4、展開時間予測部5への中間データの転送は、
1ページ分の中間データが記憶された後に行われる。
【0035】以下では、実際のデータ構造を示しなが
ら、中間データ生成部31の各部の動作をより詳細に説
明する。
【0036】トークン解釈部310は、字句解析部30
から入力されたトークンを解釈し、内部命令やその引数
に変換し、それら内部命令と引数の組を命令実行部31
1へ転送する。例えば内部命令には、文字/図形/画像
の描画を実行する描画命令や、色や線属性など描画必要
な情報を設定する描画状態命令などがある。
【0037】命令実行部311は、トークン解釈部31
0から送られてきた内部命令を実行する。ここで実行す
る命令は、主に描画命令と描画状態命令がある。例えば
描画命令には、表1に示すように3種類の描画命令があ
り、それぞれの描画に必要な情報が示されている。この
うちアンダーラインがある情報については、描画命令中
の引数として与えられ、その他の情報は予め初期設定や
先行する命令などにより描画状態記憶部313に記憶さ
れている。描画命令の実行は、画像描画以外は受け取っ
た描画命令をそのままベクターデータ生成部314へ転
送する。画像描画の場合は、受け取った描画命令を画像
処理部312へ転送するとともに、画像ヘッダの縦と横
の大きさをベクターデータ生成部314へ転送する。ま
た描画状態命令については、命令を描画状態記憶部31
3へ転送する。
【0038】
【表1】 画像処理部312は、命令実行部311から入力された
命令の引数である入力画像ヘッダと入力画像データを、
描画状態記憶部313から獲得した変換マトリックスを
使ってアフィン変換したり、入力画像の色空間を出力装
置の色空間に変換する色空間変換などの処理を行い、出
力画像ヘッダと出力画像データを生成して台形データ管
理部320へ転送する。
【0039】描画状態記憶部313は、命令実行部31
1から受け取った命令に含まれる引数の値で、例えば表
1に示したアンダーラインの無い情報についての値の設
定を行い、それらを記憶する。また、画像処理部31
2、ベクターデータ生成部314、マトリックス変換部
316、ショートベクター生成部317、台形データ管
理部320などの要求に従って、それらの値を転送す
る。
【0040】ベクターデータ生成部314では、命令実
行部311から送られてきた命令と引数、描画状態記憶
部313の値を使用して、塗りつぶし描画を除く、新た
に描画するためのベクターデータを生成する。まず文字
描画の場合について説明する。引数で与えられた文字コ
ードと描画状態記憶部から獲得したフォントIDをフォ
ント管理部へ転送して、文字のアウトラインデータを獲
得する。獲得したアウトラインデータには、描画原点
(カレントポイント)の情報が含まれていないので、描
画状態記憶部313から獲得したカレントポイントのオ
フセットをアウトラインデータに加えることによって、
目的のベクターデータを生成する。画像描画の場合に
は、引数で与えられた画像ヘッダの縦と横のサイズから
それに対する矩形ベクターを生成し、描画状態記憶部3
13から獲得したカレントポイントのオフセットを加え
ることで目的のベクターデータを生成する。ストローク
描画の場合は、引数で与えられたベクターと描画状態記
憶部313から獲得した各種の線属性から、図4に示す
ような太さを持った線のアウトラインベクターを生成す
る。このように生成したベクター(塗りつぶし描画の場
合は命令実行部311から直接受け取ったベクター)
を、マトリックス変換部316へ転送する。
【0041】フォント管理部315は、各種フォントに
対するアウトラインベクターデータを記憶するととも
に、与えられた文字コードとフォントIDによって、そ
の文字に対するアウトラインベクターデータを提供す
る。
【0042】マトリックス変換部316は、ベクターデ
ータ生成部314から受け取ったベクターデータを、描
画状態記憶部313から獲得した変換マトリックスによ
ってアフィン変換する。このアフィン変換の主な目的
は、アプリケーションの解像度(座標系)からプリンタ
の解像度(座標系)に変換するためのものである。変換
マトリックスには下式(1)に示すような3x3のもの
が使われ、入力ベクターデータ(Xn,Yn)は、出力
ベクターデータ(Xn’,Yn’)に変換されてショー
トベクター生成部317へ送られる。
【0043】
【数1】 ショートベクター生成部317は、入力されたベクター
の中に曲線のベクターがある場合にその曲線のベクター
を、誤差が描画状態記憶部313から獲得したフラット
ネス(flatness)値より小さくなるように、複
数のショートベクターで近似する処理を行う。例えば曲
線のベクターには、図5に示す4つの制御点で表現され
るベジエ曲線が使われる。この場合ショートベクター化
の処理は、図5に示す通りベジエ曲線を再帰的に分割
し、高さ(距離d)がフラットネスで与えられた値より
小さくなった時点で分割を終了する。そして分割された
各ベジエ曲線の始点と終点を順番に結ぶことにより、シ
ョートベクター化が完了する。生成されたショートベク
ターは、台形データ生成部318へ送られる。
【0044】台形データ生成部318は、入力されたベ
クターデータから、描画領域を示す台形データ(三角形
の場合もあるがデータ構造は台形と同じである)の集合
を生成する。例えば図6(a)に示す太線で示された多
角形のベクターは、4つの台形により描画領域が示され
る。尚、この台形は出力装置のスキャンラインに平行な
2辺を持った台形であり、1つの台形は図6(b)に示
すように(sx,sy,x0,x1,x2,h)の6つ
のデータで表現される。生成された台形は、バンド分解
部319へ送られる。
【0045】バンド分解部319は、入力された台形デ
ータのうち複数のバンドにまたがる台形データをバンド
毎の台形データに分割し、バンド毎に台形データを台形
データ管理部320へ転送する。例えば図7では、4つ
の台形データがバンド分解部によって6つの台形データ
に分割される。
【0046】台形データ管理部320は、バンド毎に入
力された台形データに付加情報をつけて中間データを生
成し、バンド毎に中間データを台形データ記憶部321
に書き込む処理を行う。付加情報は、中間データを管理
するための管理情報と、台形データを何色で塗りつぶす
かを示す色情報である。文字/図形の描画命令に対する
管理情報は、オブジェクトID、オブジェクトの種類、
台形数のデータであり、例えばC、M、Y、Bkの値が
色情報である。これらのデータは、図8(a)に示すよ
うに、描画命令によって生成されたバンド毎の台形デー
タの前に付加される。画像の描画命令に対する管理情報
は文字/図形と同じであるが、色情報は画像ヘッダと画
像データとなる。また図8(b)に示すように、画像ヘ
ッダと画像データは、描画命令によって生成されたバン
ド毎の台形データそれぞれに対して1つずつ付加され
る。また画像ヘッダと画像データは画像処理部312か
ら入力されるが、中間データとして付加される画像デー
タは、図9に示すように変換された画像を示すベクター
の最小矩形に対する画像データであってもよいし、各台
形毎の最小矩形に対する画像データであってもよい。さ
らに画像データは容量が大きくなるため、圧縮された形
で格納されていてもよい。以上の各台形データはバンド
毎にまとめられ、各バンドの最終データにEOD(En
d Of Data)を表すデータを付加して、バンド
データの終了を明確にしている。
【0047】台形データ記憶部321は、描画命令毎に
台形データ管理部320で生成された中間データをバン
ド単位に記憶し、展開処理部4や展開時間予測部5の要
求に応じて中間データを転送する。
【0048】次に、展開処理部4について詳細に説明す
る。
【0049】図10に、展開処理部4のブロック図を示
す。生成処理部3で生成されたバンド毎の中間データ
は、中間データ転送制御部40により読み込まれ、メモ
リ部42の入力バッファ(A)420あるいは入力バッ
ファ(B)421へ書き込まれる。描画部43は、入力
バッファ(A)420あるいは入力バッファ(B)42
1から中間データを読み込んで、展開してバンドバッフ
ァ(A)422あるいはバンドバッファ(B)423へ
描画する。印字データ転送制御部41は、描画済のバン
ドバッファ(A)422あるいはバンドバッファ(B)
423から展開された印字データを読み込み、これを読
み込んだワード毎にシリアル変換して、シリアル出力ク
ロック信号に同期して出力部7へ出力する。リフレッシ
ュ制御部44は、入力バッファ(A)420、入力バッ
ファ(B)421、バンドバッファ(A)422、バン
ドバッファ(B)423からなるメモリ部42のリフレ
ッシュを制御する。アービトレーション部45は、描画
部43、リフレッシュ制御部44、中間データ転送制御
部40、印字データ転送制御部41それぞれがメモリ部
42をアクセスする際に、それぞれのブロックのアクセ
スのプライオリティに応じてアービトレーション制御を
行う。
【0050】入力バッファ420、421とバンドバッ
ファ422、423の使用方法について説明する。図1
1(a)及び図11(b)はそれぞれ、入力バッファ
(A)と入力バッファ(B)に中間データを入力中の、
各バッファの使用状態を示すものである。図11(a)
においては、バンドiに対応する中間データを入力バッ
ファ(A)に入力中であり、入力バッファ(B)には既
にバンド(i−1)に対応する中間データが入力済みで
ある。描画部43は入力バッファ(B)に蓄えられた中
間データを読み出して、これを展開して、バンドバッフ
ァ(B)に描画する。バンドバッファ(A)には、バン
ド(i−2)に対応する中間データを展開描画した結果
の印字データが蓄えられており、印字データ転送制御部
41はこれを出力部7に読み出している。図11(b)
においては、バンド(i+1)に対応する中間データを
入力バッファ(B)に入力中であり、入力バッファ
(A)には既にバンドiに対応する中間データが入力済
みである。描画部43は、入力バッファ(A)に蓄えら
れた中間データを読み出してこれを展開し、バンドバッ
ファ(A)に描画する。バンドバッファ(B)には、バ
ンド(i−1)に対応する中間データを展開描画した結
果の印字データが蓄えられており、印字データ転送制御
部41はこれを出力部7に読み出している。
【0051】描画部43は、入力した中間データをなす
台形データ(sx,sy,x0,x1,x2,h)を、
図13に示されるような4点からなるデータ形式に変換
して台形領域を描画する。図12に、描画部43のブロ
ック図を示す。中間データ入力部430は、入力バッフ
ァから1つ1つの台形をなすデータを読み込んで、座標
計算部(A)431および座標計算部(B)432に台
形データを出力する。座標計算部(A)431は、台形
の左側のエッジ(図13のエッジP0P1)の座標計算
を担当し、エッジ上の座標値をP0からP1に向かって
順に出力する。座標計算部(B)432は、台形の右側
のエッジ(図13のエッジP2P3)の座標計算を担当
し、エッジ上の座標値をP2からP3に向かって順に出
力する。エッジ描画部433は、座標計算部(A)43
1及び座標計算部(B)432から入力される座標値に
より、台形のx軸に平行な直線を描画する。
【0052】図14に、座標計算部のブロック図を示
す。入力された台形データ(sx,sy,x0,x1,
x2,h)はDDAパラメータ計算部434で4点の台
形データ(P0,P1,P2,P3)に変換されて、傾
きや残差の初期値などのDDAのパラメータを計算し、
DDA処理部435に出力する。DDA処理部435
は、入力されたパラメータに基づいてDDA処理を行
い、最後に求めた点に対する移動方向と移動量を出力す
る。座標更新部436は、入力された移動方向と移動量
から現在保持している座標値を更新して出力する。座標
の初期値は、図示されていないCPUなどであらかじめ
設定されているものとする。
【0053】図15は、エッジ描画部433のブロック
図である。エッジ描画部433は、座標値A/B及び画
像データを入力して台形の内部領域を塗りつぶす。アド
レス計算部437は、座標値A/Bを入力して、描画す
るエッジ成分のアドレスを計算する。マスク演算部43
8は、座標値A/Bの値を入力して、描画するワード中
の有効なビットを表すマスクを出力する。データ演算部
439は、入力されたデータが文字/図形の場合には台
形領域によって固定的な色を表す色データを入力し、こ
の値を用いてスクリーン処理をして出力する。入力され
たデータが画像データの場合には、画像データ入力に対
してスクリーン処理をして出力する。RmodW部44
0は、入力されたアドレス、マスク、データを用いて以
下の処理をすることにより描画を行う。まず、アドレス
により、バンドバッファをリードする。これにより読み
込まれたデータをSource、マスクデータをMas
k、描画データをDataとすると、(Mask*Da
ta+Mask#*Source)の値を演算して同一
アドレスに書き戻す。ただし、*は論理積、+は論理
和、#は論理否定をそれぞれ表す。この処理は、描画す
るエッジが含まれるワード毎に繰り返し行われる。
【0054】次に、展開時間予測部5について詳細に説
明する。
【0055】図16は、本実施例における展開時間予測
部5の構成例を示すブロック図である。展開時間予測部
5は、中間データ生成部31の出力を受け取ってそこか
ら展開時間を予測する予測処理部50と、予測処理部5
0が必要とする係数を格納する係数テーブル51とから
構成されている。
【0056】中間データ生成部31でバンド単位の台形
データに変換された印刷データは、各バンド単位に予測
処理部50に入力され、台形毎に展開時間の予測が行わ
れて積算され、バンド当たりの展開処理予測時間が得ら
れる。この展開処理予測時間は、そのバンドの中間デー
タ容量の情報と共に、出力制御部6に送られる。展開処
理予測時間の計算について、図17のフローチャートを
参照して詳細に説明する。尚、入力される台形データ
は、図6(b)に示すデータ構造により記述されている
ものとする。
【0057】初めにステップ1において、展開処理予測
時間Tを0に設定する。次にステップ2において、処理
すべき台形データが残っているかどうかを判定し、もし
残っていないならばステップ8に移って展開処理予測時
間Tを出力制御部6に出力して処理を終了し、残ってい
る場合はステップ3以降の処理に移る。次にステップ3
において、バンド単位の台形データ群の中から次の台形
データ(sx,sy,x0,x1,x2,h)を読み出
す。次にステップ4において、台形データからその台形
の面積Sを計算する。面積Sは図6(b)の台形データ
から、ステップ4に記載の式により求めることができ
る。次にステップ5において、この台形のタイプが文字
/図形か画像かを判定し、もし文字/図形ならばステッ
プ6に、画像ならばステップ7に移る。ステップ6で
は、台形データとステップ4で求めた台形の面積Sとか
らステップ6に記載の式による計算を行って予測時間T
を更新し、ステップ2に制御を移す。同様にステップ7
では、台形データとステップ4で求めた台形の面積Sと
からステップ7に記載の式による計算を行って予測時間
Tを更新し、ステップ2に制御を移す。
【0058】上記の説明において、台形の展開処理予測
時間は、図17のステップ6及びステップ7に示すよう
に台形の高さhと台形の面積Sを加重加算して求められ
ているが、これは本実施例における台形の描画処理方式
に依存して定められたものであり、他の方式を用いる場
合には異なる計算方法となる。
【0059】図17に記載の計算について説明すると、
DDAなどによって台形の左辺/右辺座標を求める処理
の1行分の処理時間をaとすると、高さhの台形の左辺
/右辺座標の計算に必要な処理時間はahとなる。ま
た、台形内部を描画する処理の1画素分の処理時間をb
とすると、面積Sの台形の描画に必要な処理時間はbS
となる。この1画素当たりの描画時間bは、同一の画素
値を描画する文字/図形データの場合と、原画像データ
を参照しながら1画素毎に異なった画素値を描画する画
像データの場合では大きく異なるので、ステップ5にお
いて文字/図形と画像を判定して、画像の場合には異な
る係数cを用いるように構成している。これらの係数
a、b、cは、予め係数テーブルに設定されており、必
要に応じて予測処理部50に読み出されて使用される。
【0060】尚、画像の係数cは、入力画像の属性や展
開処理部4の処理方式などの条件で異なることがあり、
その場合には各々の条件に対応した係数cを用意し、ス
テップ5の判別処理を細かく行って予測時間を計算する
必要がある。
【0061】次に、出力制御部6について詳細を説明す
る。
【0062】図18は、出力制御部6の構成例を示すブ
ロック図である。出力制御部6は、出力部状態管理部6
0と、出力部記録速度選択部61と、出力部プロセス制
御部62とから構成されている。
【0063】出力部状態管理部60は、出力部7の状態
変化にともなうイベント発生、及び出力部記録速度選択
部61での状態要求に応じて出力部7の状態を管理する
ものである。出力部7の状態変化にともなうイベント発
生の例としては、出力部故障による印字不可、用紙切れ
等がある。出力部記録速度選択部61は、展開時間予測
部5からの展開処理予測時間の入力があると直ちに、出
力部状態管理部60に出力部故障による印字不可、用紙
切れ等を問合せる。出力部状態管理部60は、印字不
可、用紙切れ等の情報を出力部記録速度選択部61に通
知する。出力部7の印字が可能であれば、出力部記録速
度選択部61は展開時間予測部5から入力された展開処
理予測時間に基づき出力部7の記録速度を決定する。
【0064】出力部記録速度選択部61は、展開時間予
測部5から入力されたバンドバッファメモリのサイズに
対応したバンド毎の展開処理予測時間と、バンド毎の中
間データ量とに基づき、出力部7において選択可能な記
録速度の中から、バンド毎の展開処理と、生成処理部3
の中間データ生成部31から展開処理部4への中間デー
タ転送とが間に合い、印字データの欠落が生じない記録
速度を選択するものである。尚、前記したように本実施
例においては、中間データ生成部31から展開処理部4
への中間データ転送は、転送帯域を保証するリアルタイ
ムデータ転送を使用しているため、中間データ量から中
間データの転送時間の算出が可能である。
【0065】図19は、出力部記録速度選択部61にお
ける記録速度選択の様子を示す説明図である。図19に
おいて、1ページはnバンドに分割され、各バンドの展
開処理予測時間と中間データ転送時間は異なっている。
一方、本発明に関する電子写真方式のページプリンタ
は、少なくとも1ページ内において一定速度で駆動しな
ければならないため、各バンドの印字時間は一定であ
る。従って、各バンドの印字が終了する前に次のバンド
の展開処理を終わらせるために、展開処理予測時間の最
も長くなるバンドの展開処理予測時間(図19において
バンド4)及び中間データ転送時間の最も長くなるバン
ドの中間データ転送時間時間(図19においてバンド
3)よりも、1バンドの印字時間が長くなる記録速度を
選択する必要がある。出力部記録速度選択部61で選択
された記録速度は、出力部プロセス制御部62に通知さ
れる。
【0066】出力部プロセス制御部62は、出力部記録
速度選択部61で選択された記録速度に基づいて出力部
7のプロセスを制御するものである。また、出力部プロ
セス制御部62のプロセス制御には、出力部7の起動タ
イミングの制御が含まれている。出力部7の起動タイミ
ングの制御は、出力部記録速度選択部61からの選択さ
れた記録速度の通知に基づいて行われるものであるが、
印刷データ入力部2への印刷データの入力に応じて行わ
れても良い。特に、サイクルアップに時間を要する定着
器77、半導体レーザ走査装置71のポリゴンミラーモ
ータ等は、早い段階で起動することが望ましい。
【0067】本実施例のレーザ走査方式の電子写真方式
を用いたカラーページプリンタにおいて、出力部7の記
録速度可変にともない制御しなければならない出力部7
の印字プロセスにおける制御対象は、感光体ドラム回転
速度、転写ドラム回転速度、定着器ロール回転速度、記
録用紙搬送ローラ回転速度、半導体レーザ走査装置のポ
リゴンミラーの回転速度、現像器の現像ロール回転速
度、転写電流、クリーナブラシ回転速度等である。この
内、感光体ドラム回転速度、転写ドラム回転速度、定着
器ロール回転速度、記録用紙搬送ローラ回転速度、半導
体レーザ走査装置のポリゴンミラーの回転速度、現像器
の現像ロール回転速度、クリーナブラシ回転速度は、記
録速度に比例して制御すれば良い対象である。転写電流
は記録速度に比例して定電流源の設定を制御すれば良
い。また、一般的に半導体レーザ走査装置のポリゴンミ
ラーの駆動にはブラシレスサーボモータ、その回転速度
の安定にはPLL(Phase Locked Loo
p)制御が使用されている。従って、ポリゴンミラーの
回転速度の変更は、PLL制御の基準周波数の分周によ
り可能である。
【0068】また、半導体レーザ走査装置において記録
速度可変にともない露光走査を変更する他の方法とし
て、一定のポリゴンミラーの回転速度に対して、印字す
るための露光走査をビデオインターフェースにおいて間
引く方法がある。この方法によれば、最大の記録速度に
対して、1/2,1/3,・・・・,1/mの記録速度
に設定することが可能となる。この方法では、選択可能
な記録速度が少なくなるものの、サイクルアップに長い
時間を要する半導体レーザ走査装置のポリゴンミラーモ
ータ回転速度を変更する必要がなく、上述したように印
刷データ入力部2への印刷データの入力に応じて起動す
るような早い段階での起動を可能とするものである。
【0069】更に、本実施例のレーザ走査方式の電子写
真方式を用いたカラーページプリンタとは異なるが、L
EDプリントヘッド等の固体型の走査方式の電子写真方
式を用いたカラーページプリンタにおいては、各露光走
査のタイミングを変更するのみでよい。LEDプリント
ヘッド等の固体型の走査方式は、サイクルアップの必要
が無いため、本発明に適している。
【0070】[実施例2]次に、本発明の第2の実施例
を説明する。
【0071】図20は、本発明の印刷処理装置の他の実
施の形態を示すブロック図である。図20において、印
刷処理装置は、印刷データ作成部1と、印刷データ入力
部2と、生成処理部3と、展開処理部4と、初期予測部
8と、展開時間予測部5と、出力制御部6と、出力部7
とから構成されている。さらに、生成処理部3は、字句
解析部30と、中間データ生成部31とから構成されて
いる。
【0072】上記の構成の内、印刷データ作成部1、印
刷データ入力部2、生成処理部3の中間データ生成部3
1、展開処理部4、展開時間予測部5、ならびに出力部
7は、先の実施例1での構成と同じものであるため、こ
こでは説明を省略する。
【0073】字句解析部30は、印刷データ入力部2よ
り入力された印刷データを定められた記述言語のシンタ
ックスに従ってトークンとして切り出し、そのトークン
を中間データ生成部31と初期予測部8に出力する。
【0074】初期予測部8は、字句解析部30から出力
されるトークンを受け取って描画命令を解釈し、印刷デ
ータに含まれる文字、図形、画像各々の描画命令数を上
記展開処理部4内のバンドバッファメモリのサイズに対
応したバンド毎にカウントし、加重加算により、バンド
毎の生成処理予測時間と展開処理予測時間および中間デ
ータ予測量を、おおまかに得るものである。これらの生
成処理予測時間、展開処理予測時間、中間データ予測量
は、出力制御部6に出力される。
【0075】出力制御部6は、出力部の起動タイミング
及び記録速度等を制御するものである。更に特徴的に
は、初期予測部8から入力されたバンド毎の生成処理予
測時間と展開処理予測時間と中間データ予測量とに基づ
いて、出力部7のサイクルアップのための起動タイミン
グの計算及び記録速度の選択を行うものである。
【0076】次に、上述したように構成された印刷処理
装置における印刷データの流れについて整理する。印刷
データ作成部1で作成された印刷データは、印刷データ
入力部2を介して、生成処理部3の字句解析部30に入
力される。字句解析部3において印刷データから切り出
されたトークンは、中間データ生成部31及び初期予測
部8に入力される。初期予測部8では、トークンを受け
取って描画命令を解釈し、印刷データに含まれる文字、
図形、画像各々の描画命令の加重加算により、バンド毎
の生成処理時間、展開処理時間、中間データ量を予測す
る。これらのバンド毎の予測値は、ページ単位に集計さ
れ出力制御部6に出力される。出力制御部6では、初期
予測部8で予測された生成処理時間、展開処理時間、中
間データ量に基づき出力部7のサイクルアップのための
起動タイミングの計算及び記録速度の選択を行って出力
部7をサイクルアップするとともに、展開時間予測部5
で予測されたより正確なバンド毎の展開処理時間に基づ
き出力部7の記録速度を最終的に決定し、必要に応じて
記録速度を変更した後に、決定された記録速度で動作さ
せる。
【0077】一方展開処理部4では、中間データを受け
取って出力部7で最初に記録される印字データでバンド
バッファメモリが満たされるまで展開処理が行われる。
出力部7のサイクルアップが完了すると、バンドバッフ
ァメモリから出力部7に、出力部7の記録速度に応じて
印字データが1ライン毎に転送され、印字が行われる。
1つのバンドバッファメモリの印字データが印字されて
いる間に、片側のバンドバッファメモリが印字データで
満たされるまで展開処理が実行される。上記展開処理部
4の印字データへの展開及び出力部7での印字は、1ペ
ージ分の印刷データが処理されるまで、色毎に繰り返さ
れる。さらに、上記印刷データが複数ページで構成され
る場合は、全ページの出力が終了するまで繰り返され
る。
【0078】以上、本発明の印刷処理装置の概要につい
て記述した。次に、この印刷処理装置の主要部の詳細に
ついて説明する。
【0079】初めに、初期予測部8について詳細に説明
する。
【0080】図21は、初期予測部8の構成例を示すブ
ロック図である。初期予測部8は、字句解析部30の出
力を受け取ってそこから描画命令を解釈する命令解釈部
80と、解釈された描画命令がどのバンドに含まれるか
を判定するバンド判定部81と、解釈された命令をもと
に文字/図形/画像の各々の描画命令数をバンド毎にカ
ウントする命令数計数部82と、カウントされたオブジ
ェクト毎の描画命令数をもとにバンド毎の中間データ生
成時間、展開時間および中間データ量をおおまかに予測
する予測処理部83と、予測処理部83が必要とする係
数を格納する係数テーブル84とから構成されている。
この係数テーブル84は、実施例1で説明した展開時間
予測部5の係数テーブル51と共通に構成されていても
良いが、本実施例では別々に構成されているものとして
説明する。
【0081】次に、初期予測部8での処理の詳細につい
て説明する。字句解析部30でトークンに切り出された
印刷データは命令解釈部80に入力され、文字/図形/
画像のどの描画命令であるか、またはその他の命令であ
るかを解釈される。次にこの結果はバンド判定部81に
入力され、その描画命令がどのバンドに含まれるかを判
定される。バンド判定結果は1つのバンドになるとは限
らず、描画範囲が複数のバンドにまたがる場合には、そ
れら複数のバンド番号が出力される。またこの判定は、
ベジエ図形のように描画範囲の判定が難しい図形の場合
には、描画制御点のみで判定するなどの簡略化を行って
もよい。
【0082】バンド判定部81では各描画命令が入力さ
れ、その描画命令の種類と、どのバンドへの描画かを表
す情報が出力される。この結果は命令数計数部82に入
力され、各バンド毎に文字/図形/画像の各々の描画命
令が幾つずつあるかが計数される。次にこの計数結果は
予測処理部83に入力され、例えば下式(2)に示すよ
うに係数テーブル84に格納されている各オブジェクト
毎の1描画命令に対する平均生成時間と積和処理され、
バンド毎の生成処理予測時間が得られる。
【0083】
【数2】 (バンド生成処理予測時間) = (1文字の平均生成時間)×(バンド中の文字描画命令数)+ (1図形の平均生成時間)×(バンド中の図形描画命令数)+ (1画像の平均生成時間)×(バンド中の画像描画命令数) (2) またこれと平行して、計数結果は予測処理部83により
例えば下式(3)に示すように係数テーブル84に格納
されている各オブジェクト毎の1描画命令に対する平均
展開時間と積和処理され、バンド毎の展開処理予測時間
が得られる。
【0084】
【数3】 (バンド展開処理予測時間) = (1文字の平均展開時間)×(バンド中の文字描画命令数)+ (1図形の平均展開時間)×(バンド中の図形描画命令数)+ (1画像の平均展開時間)×(バンド中の画像描画命令数) (3) またさらにこれと平行して、計数結果は予測処理部83
により例えば下式(4)に示すように係数テーブル84
に格納されている各オブジェクト毎の1描画命令に対す
る平均中間データ量と積和処理され、バンド毎の中間デ
ータ予測量が得られる。
【0085】
【数4】 (バンド中間データ予測量) = (1文字の平均中間データ量)×(バンド中の文字描画命令数)+ (1図形の平均中間データ量)×(バンド中の図形描画命令数)+ (1画像の平均中間データ量)×(バンド中の画像描画命令数) (4) このような演算は生成及び展開と比べて軽いものではあ
るが、処理に対する負荷となるので、例えば乗算の代わ
りにルックアップテーブルなどのより軽い方法で実現し
てもよい。また上記の説明では、各バンド毎に(2)〜
(4)式の演算を行ったが、特定の条件を満たす場合に
はこれを省略することもできる。例えば、通常は文字の
描画は図形や画像よりも生成/展開負荷や容量が軽いの
で、図形/画像の描画命令数が予め定めた閾値よりも少
ない場合には、(2)〜(4)式の処理を行わずに、予
め係数テーブル84に格納されている最短バンド生成時
間、最短バンド展開時間、および最小中間データ量を予
測値の代替として出力することも考えられる。またこれ
をページ全体に拡張し、ページ中の図形/画像の描画命
令数が予め定めた閾値よりも少ない場合には、バンド毎
の描画命令の計数も省略して、全バンドとも最短バンド
生成時間、最短バンド展開時間、最小中間データ量を代
替出力する構成も考えられる。
【0086】尚、ここでは文字/図形/画像での分類を
もとに予測値を求めたが、本発明はこれに限定されるも
のではない。例えば他の構成の例として、さらに細かい
単位まで描画命令を解釈して分類/計数し、より正確な
予測を行うことも可能である。例えば文字の場合には、
英数/かな/漢字やポイント数、字体、修飾の有無など
の属性により幾つかのグループに分けてカウントするこ
とが考えられる。図形の場合には、三角形/矩形/多角
形/円などの図形の種類や内部状態、面積、頂点処理の
方式などでの分類が考えられる。画像の場合には、画像
のサイズ、ビット数、色空間、拡縮/回転/アフィン変
換処理の有無、補間方式などでの分類が考えられる。こ
れらの特徴により各描画コマンドを分類/計数し、係数
テーブル84に格納された各分類に応じた係数との積和
演算を行うことにより、先の文字/図形/画像での分類
と比較してより正確な予測値を得ることが可能となる。
また、生成時間、展開時間、中間データ量の各々で、こ
れらの分類の仕方を変えることも考えられる。
【0087】さらに、本発明は描画命令数をもとにした
予測に限定されるものでもなく、字句解析部30の出力
をもとに求められるもので、かつ上記予測対象との間に
何らかの関係がある特徴量であれば何でもよい。但し、
他の特徴量をもとに予測を行う場合には、上記の予測式
や係数テーブル84に格納される係数は、その特徴量と
予測対象との間の関係により異なるものとなる。
【0088】次に、出力制御部6について詳細に説明す
る。
【0089】図22は、実施例2における出力制御部6
の構成例を示すブロック図である。実施例2の出力制御
部6は、出力部状態管理部60と、出力部起動タイミン
グ/記録速度計算部63と、出力部プロセス制御部62
とから構成されている。
【0090】出力部状態管理部60は、出力部7の状態
変化にともなうイベント発生、及び出力部起動タイミン
グ/記録速度計算部63の状態要求に応じて、出力部7
の状態を管理するものである。出力部7の状態変化にと
もなうイベント発生の例としては、出力部故障による印
字不可、用紙切れ等がある。出力部起動タイミング/記
録速度計算部63は、初期予測部8からの生成/展開予
測時間及び中間データ予測量の入力があると直ちに、出
力部状態管理部60に定着器ロール温度、半導体レーザ
走査装置のポリゴンミラー回転速度、出力部故障による
印字不可、用紙切れ等を問合せる。出力部状態管理部
は、定着器ロール温度、半導体レーザ走査装置のポリゴ
ンミラー回転速度、印字の可否等の情報を出力部起動タ
イミング/記録速度計算部63に通知する。出力部7の
印字が可能であれば、出力部起動タイミング/記録速度
計算部63は初期予測部8から入力された生成/展開予
測時間及び中間データ予測量と、出力部状態管理部60
から入力された定着器ロール温度、半導体レーザ走査装
置のポリゴンミラー回転速度等に基づき、出力部7の起
動タイミング及び記録速度を計算する。
【0091】出力部起動タイミング/記録速度計算部6
3は、初期予測部8及び展開時間予測部5からの入力に
より、次に示す2つのステップで出力部7を制御するも
のである。第1のステップは、初期予測部8からのバン
ド毎の生成/展開予測時間及び中間データ予測量に基づ
き、出力部7のサイクルアップのための起動タイミング
の計算及び記録速度の選択を行う。第2のステップは、
展開時間予測部5からの展開予測時間及び中間データ量
に基づき、第1のステップで選択された記録速度の可否
の判定及び判定結果に基づき記録速度の修正を行う。出
力部起動タイミング/記録速度計算部63の起動タイミ
ングの計算及び記録速度の選択結果は、出力部プロセス
制御部62に通知される。
【0092】第1ステップ及び第2ステップの記録速度
の選択方法については、実施例1の記録速度の選択方法
と同様であるが、上記したように本実施例では、第1ス
テップの初期予測部8からの入力に基づいて暫定的に決
定した記録速度について、第2ステップの展開時間予測
部5からのより正確な展開予測時間により、記録速度の
可否を判定し、もし必要なら記録速度の変更を出力部プ
ロセス制御部62に通知するよう構成されている。
【0093】ここで、本実施例において新たに付加され
た第1ステップの起動タイミングの計算について図23
を用いて説明する。起動タイミングの計算は、先ず初期
予測部8において予測された中間データ生成時間及び第
1ブロックの中間データ転送時間に基づき、最短の出力
部印字開始可能時間を算出する。尚、第1ブロックの中
間データ転送時間は、第1ブロックの中間データ予測量
と、生成処理部3から展開処理部4へのデータ転送速度
から計算される。
【0094】続いて、出力部印字開始可能時間を基準と
して、例えば「定着器ロールが設定温度に到達するまで
の時間」及び「半導体レーザ走査装置のポリゴンミラー
モータの設定回転速度に到達するまでの時間」をさかの
ぼり、それぞれ定着器ロール加熱開始時刻及び半導体レ
ーザ走査装置のポリゴンミラーモータの駆動開始時刻を
計算する。「定着器ロールが設定温度に到達するまでの
時間」及び「半導体レーザ走査装置のポリゴンミラーモ
ータの設定回転速度に到達するまでの時間」の計算方法
の一例について以下に示す。
【0095】定着器ロール温度設定時間と半導体レーザ
走査装置のポリゴンミラー回転速度設定時間の予測のた
めに、予め2元表が作成されている。表2は、定着器ロ
ール温度と環境温度に対し、定着器ロールが設定温度に
到達するまでの時間を示す2元表の例である。起動タイ
ミング計算開始時の定着器ロール温度と環境温度を出力
部状態管理部60を介して測定し、2元表を参照して、
定着器ロールが設定温度に到達するまでの時間を計算す
る。
【0096】
【表2】 表3は、ポリゴンミラーモータの駆動オフ時の回転速度
と目標回転速度に対し、目標回転速度に到達するまでの
時間を示す2元表の例である。起動タイミング計算開始
時の回転速度を出力部状態管理部60を介して測定し、
2元表を参照して、目標回転速度に到達するまでの時間
を計算する。
【0097】
【表3】 出力部プロセス制御部62は、出力部起動タイミング/
記録速度計算部63で決定された起動タイミング及び記
録速度に基づいて出力部7のプロセスを制御するもので
ある。出力部起動タイミングに関しては、サイクルアッ
プの長いプロセスから順次起動が行われる。また。出力
部7の記録速度可変にともない制御しなければならない
出力部の印字プロセスにおける制御対象は、実施例1と
同様、感光体ドラム回転速度、転写ドラム回転速度、定
着器ロール回転速度、記録用紙搬送ローラ回転速度、半
導体レーザ走査装置のポリゴンミラーの回転速度、現像
器の現像ロール回転速度、転写電流、クリーナブラシ回
転速度等である。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、高速
展開処理可能な、基本図形を含む形式で表現される中間
データを、描画命令群から生成/記憶し、中間データか
ら印字データへ展開を行うとともに、中間データに含ま
れる図形の数や大きさに基づいて展開時間を予測し、予
測結果に基づき出力部の記録速度を制御する構成とし
た。この結果、印刷データの内容に応じて印刷データを
処理することが可能となり、従来方式では対応すること
ができなかった記述言語で記述された複雑な図形描画命
令が含まれている印刷データでさえも、展開処理部の処
理性能と出力部の記録速度の不整合による画像品質の低
下を防ぐことが可能となる。さらに上記構成に中間デー
タの生成時間と転送時間を予測する初期予測部を追加
し、出力部の起動タイミングを制御する構成とした結
果、出力部の準備不足による待ち時間を最小にすること
と出力部の消費電力を最小にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1を示すブロック図である。
【図2】 カラーページプリンタの構成の説明図であ
る。
【図3】 中間データ生成部を示すブロック図である。
【図4】 アウトラインベクターを説明する図である。
【図5】 ベジエ曲線の再帰的な分割を説明する図であ
る。
【図6】 台形データを説明する図である。
【図7】 台形データのバンド境界での分割を説明する
図である。
【図8】 台形データのデータ表現の一例を説明する図
である。
【図9】 台形データへの画像データの対応を説明する
図である。
【図10】 展開処理部を示すブロック図である。
【図11】 入力バッファとバンドバッファの使用方法
を説明する図である。
【図12】 描画部を示すブロック図である。
【図13】 描画部での台形データ描画を説明する図で
ある。
【図14】 座標計算部を示すブロック図である。
【図15】 エッジ描画部を示すブロック図である。
【図16】 展開時間予測部を示すブロック図である。
【図17】 展開時間予測部の動作を示すフローチャー
トである。
【図18】 出力制御部を示すブロック図である。
【図19】 出力部記録速度選択部での記録速度の選択
を説明する図である。
【図20】 本発明の実施例2を示すブロック図であ
る。
【図21】 初期予測部を示すブロック図である。
【図22】 実施例2における出力制御部を示すブロッ
ク図である。
【図23】 出力部起動タイミング/記録速度計算部で
の起動タイミングの決定を説明する図である。
【符号の説明】
1 印刷データ作成部 2 印刷データ入力部 3 生成処理部 4 展開処理部 5 展開時間予測部 6 出力制御部 7 出力部 8 初期予測部 30 字句解析部 31 中間データ生成部 40 中間データ転送制御部 41 印字データ転送制御部 42 メモリ部 43 描画部 44 リフレッシュ制御部 45 アービトレーション部 50 予測処理部 51 係数テーブル 60 出力部状態管理部 61 出力部記録速度選択部 62 出力部プロセス制御部 63 出力部起動タイミング/記録速度計算部 70 ビデオインターフェース 71 半導体レーザ走査装置 72 感光体ドラム 73 帯電器 74 ロータリー現像器 75 転写ドラム 76 クリーナー 77 定着器 78 用紙の搬送経路 80 命令解釈部 81 バンド判定部 82 命令数係数部 83 予測処理部 84 係数テーブル 310 トークン解釈部 311 命令実行部 312 画像処理部 313 描画状態記憶部 314 ベクターデータ生成部 315 フォント管理部 316 マトリックス変換部 317 ショートベクター生成部 318 台形データ生成部 319 バンド分解部 320 台形データ管理部 321 台形データ記憶部 420 入力バッファA 421 入力バッファB 422 バンドバッファA 423 バンドバッファB 430 中間データ入力部 431 座標計算部A 432 座標計算部B 433 エッジ描画部 434 DDAパラメータ計算部 435 DDA処理部 436 座標更新部 437 アドレス計算部 438 マスク演算部 439 データ演算部 440 RmodW処理部 710 ポリゴンミラー 711 レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関 範顕 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 上床 弘毅 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 久保田 聡 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも文字、図形又は画像のいずれ
    かを有し、所定の描画命令で記述されている印刷データ
    を入力する入力手段と、 所定のデータ構造のデータに基づいて画像を出力する画
    像出力手段と、 前記データ構造より抽象度が高く、少なくとも一種類の
    基本図形を含む形式で表現される中間データを前記印刷
    データから生成する中間データ生成手段と、 前記中間データを前記データ構造に展開して前記画像出
    力手段に供給する展開処理部と、 前記中間データ生成手段で生成された前記中間データを
    構成する前記基本図形の数および大きさを決定する手段
    と、 前記決定する手段で決定された前記基本図形の数および
    大きさに基ずいて、前記展開処理部での前記中間データ
    の展開時間を予測する展開時間予測手段と、前記展開時
    間予測手段で予測された予測時間に応じて、前記画像出
    力手段の画 像出力速度を決定する画像出力手段の制御手段とを備え
    ていることを特徴とする印刷処理装置。
  2. 【請求項2】 前記中間データは、前記印刷データを前
    記基本図形毎に複数のベクターデータとそれらベクター
    データを合成するための合成属性で表現されたものであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の印刷処理装置。
  3. 【請求項3】 前記基本図形の大きさとして、前記基本
    図形のベクターデータは前記基本図形の高さを有してい
    ることを特徴とする請求項2に記載の印刷処理装置。
  4. 【請求項4】 前記基本図形の大きさとして、前記基本
    図形のベクターデータは前記基本図形の高さおよび面積
    を有してことを特徴とする請求項2に記載の印刷処理装
    置。
  5. 【請求項5】 前記展開時間予測手段は、前記基本図形
    のベクターデータの値と前記展開処理手段での前記中間
    データの展開時間との間の予め求めた対応係数を有して
    いることを特徴とする請求項2に記載の印刷処理装置。
  6. 【請求項6】 前記対応係数は、前記展開処理手段で展
    開処理を行う形式に応じて定められていることを特徴と
    する請求項5に記載の印刷処理装置。
  7. 【請求項7】 少なくとも文字、図形又は画像のいずれ
    かを有し、所定の描画命令で記述されている印刷データ
    を入力する入力手段と、 所定のデータ構造のデータの基づいて画像を出力する画
    像出力手段と、 前記データ構造より抽象度が高く、少なくとも一種類の
    基本図形を含む形式で表現される中間データを前記印刷
    データから生成する中間データ生成手段と、 前記中間データを前記データ構造に展開して前記画像出
    力手段に供給する展開処理手段と、 前記中間生成処理手段での中間データの生成時間および
    前記展開処理手段での前記中間データの展開時間を予測
    する第一の予測手段と、 前記描画時間予測手段で予測された予測時間に応じて、
    前記画像出力手段の画像出力速度および前記画像出力手
    段の起動開始時間を決定する画像出力手段の第一の制御
    手段と、 前記中間データ生成手段で生成された前記中間データを
    構成する前記基本図形の数および大きさを決定する手段
    と、 前記決定する手段で決定された前記基本図形の数および
    大きさに基ずいて、前記展開処理手段での前記中間デー
    タの展開時間を予測する第二の予測手段と、 前記第二の予測手段で予測された予測時間に応じて、前
    記第一の制御手段で定めた前記画像出力手段の画像出力
    速度を変更する画像出力手段の第二の制御手段とを備え
    ていることを特徴とする印刷処理装置。
  8. 【請求項8】 前記第一の予測手段は、前記描画命令の
    種類又は前記描画命令の属性のいずれか、或るいは、前
    記描画命令の種類及び前記描画命令の属性の組合せに応
    じて、前記印刷データをグループに分類する手段と、前
    記分類手段で分類された前記各グループに含まれる前記
    描画命令の描画命令数を計数する手段とを具備し、前記
    描画命令数計数手段で計数された前記描画命令数に基ず
    いて、前記生成処理手段での中間データの生成時間およ
    び前記展開処理手段での前記中間データの展開時間を予
    測することを特徴とする請求項7に記載の印刷処理装
    置。
  9. 【請求項9】 前記第二の制御手段は、前記中間データ
    を用いて求めた前記展開時間が前記第一の制御手段で定
    めた前記画像出力手段の画像出力速度に合わない場合は
    前記第一の制御手段で定めた画像出力速度を遅くするよ
    うに画像出力速度を変更することを特徴とする請求項7
    に記載の印刷処理装置。
JP8320244A 1996-11-29 1996-11-29 印刷処理装置 Pending JPH10157216A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8320244A JPH10157216A (ja) 1996-11-29 1996-11-29 印刷処理装置
US08/975,934 US6100998A (en) 1996-11-29 1997-11-21 Print processor with efficient memory use

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8320244A JPH10157216A (ja) 1996-11-29 1996-11-29 印刷処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10157216A true JPH10157216A (ja) 1998-06-16

Family

ID=18119339

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8320244A Pending JPH10157216A (ja) 1996-11-29 1996-11-29 印刷処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10157216A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010137569A (ja) * 2008-12-10 2010-06-24 Xerox Corp 文書の複雑性に基づくスループット推定
JP2013225256A (ja) * 2012-04-23 2013-10-31 Konica Minolta Inc 画像形成システム、印刷ジョブ送信装置、印刷ジョブ送信方法および印刷ジョブ送信プログラム
US9904878B2 (en) 2016-03-23 2018-02-27 Fuji Xerox Co., Ltd. Printer, printing method, and non-transitory computer readable medium for printing data based on a predicted performance of generating the data to be printed

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010137569A (ja) * 2008-12-10 2010-06-24 Xerox Corp 文書の複雑性に基づくスループット推定
JP2013225256A (ja) * 2012-04-23 2013-10-31 Konica Minolta Inc 画像形成システム、印刷ジョブ送信装置、印刷ジョブ送信方法および印刷ジョブ送信プログラム
US9904878B2 (en) 2016-03-23 2018-02-27 Fuji Xerox Co., Ltd. Printer, printing method, and non-transitory computer readable medium for printing data based on a predicted performance of generating the data to be printed

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6100998A (en) Print processor with efficient memory use
JP3826038B2 (ja) 印刷システム及びその印刷方法並びに印刷装置
US6049394A (en) Color print system, color printer, and a computer readable-recording medium with a computer-executive program stored therein
JP2010039507A (ja) 情報処理装置および情報処理方法並びに情報処理システム及びプログラム
EP0575134B1 (en) Method and apparatus for printing according to a graphic language
US7535589B2 (en) Print control apparatus, print control method and printing system
JP2001222395A (ja) 情報処理装置および情報処理方法およびプリンタドライバプログラムが格納された記憶媒体
EP0977143B1 (en) Band rasterization of print data
JP3885282B2 (ja) 印刷データ処理装置および印刷データ処理方法
JPH10157216A (ja) 印刷処理装置
JPH10337932A (ja) 印刷処理装置
JP4103164B2 (ja) 印刷処理装置
JPH10147019A (ja) 印刷処理装置
JPH10157217A (ja) 印刷処理装置
JP3671633B2 (ja) 印刷データ処理装置
JP3640133B2 (ja) 印刷処理装置
JPH10305639A (ja) 印刷処理装置および印刷処理方法
JPH10151815A (ja) 印刷処理装置
JP3700363B2 (ja) 印刷処理装置
JP3864535B2 (ja) 印刷処理装置および印刷処理方法
JPH11144062A (ja) 印刷処理装置
JP3755265B2 (ja) 印刷処理装置
JP3612899B2 (ja) 印刷処理装置
JPH11198489A (ja) 印刷処理装置
JPH10307689A (ja) 印刷処理装置および印刷処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051025

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060120

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060808