JPH11105371A - 印刷処理装置 - Google Patents

印刷処理装置

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JPH11105371A
JPH11105371A JP9271568A JP27156897A JPH11105371A JP H11105371 A JPH11105371 A JP H11105371A JP 9271568 A JP9271568 A JP 9271568A JP 27156897 A JP27156897 A JP 27156897A JP H11105371 A JPH11105371 A JP H11105371A
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JP
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unit
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data
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JP9271568A
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Yoshinori Wada
義則 和田
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の出力装置に対応した印刷処理を、少な
いハードウェア構成で実現した印刷処理装置を提供す
る。 【解決手段】 印刷の実行に先立って、出力部情報管理
部6は出力部5に属性情報を問い合わせ、その結果を管
理する。印刷データ入力部1から入力された印刷データ
は、中間データ生成部2に渡され、中間データに変換さ
れて展開処理部3、再構成制御部4に送出される。再構
成制御部4は、出力部情報管理部6から得られる属性情
報と、中間データ生成部2から入力される中間データと
から、展開処理部3で行なう処理に必要な構成データを
決定し、必要に応じて展開処理部3の処理回路を構成デ
ータにより再構成する。その後、展開処理部3は中間デ
ータをビットマップデータに展開し、出力部5に出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷出力を行なう
種々の出力手段が接続可能な印刷処理装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】小型、高速のデジタル印刷に適した電子
写真方式のページプリンタの開発に伴い、従来の文字情
報中心の印刷から脱皮した、画像、図形、文字などを同
様に取り扱い、図形、文字等の拡大、回転、変形などが
自由に制御できる記述言語を用いる印刷処理装置が一般
に普及してきた。このような記述言語の代表的な例とし
て、PostScript(Adobe System
s社の登録商標)、Interpress(Xerox
社の登録商標)、Acrobat(AdobeSyst
ems社商標)、GDI(Graphics Devi
ce Interface、Microsoft社商
標)等が知られている。
【0003】記述言語で作成されている印刷データは、
ページ内の任意の位置の画像、図形、文字を描画命令及
びデータで表現し、これらを任意の順で配置した命令及
びデータ列で構成されている。ページプリンタなどの出
力装置で印刷出力するためには、印刷前に記述言語で作
成されている印刷データをラスタ化しなければならな
い。ラスタ化とは、ページまたはページの一部を横切る
一連の個々のドットまたは画素へ展開してラスタ走査線
を形成し、そのページの下へ引き続くラスタ走査線を次
々に発生する過程である。この時発生したラスタ走査線
を構成するデータの集合をラスタデータと呼ぶ。
【0004】この記述言語で作成された印刷データから
ラスタデータへの展開は非常に大きな計算量を伴う。こ
の処理を高速化するため、専用ハードウェアを利用する
ことが考えられている。専用ハードウェアを用いた一例
が特開平6−86032号公報に記載されている。通
常、このような専用ハードウェアを用いる場合、まず記
述言語で作成されている印刷データの構文を解釈してベ
クタで表わされる描画命令の集合に変換する。次に、専
用ハードウェアで展開処理可能な中間データに変換す
る。ここまでの処理はソフトウェアで行なわれる。1ペ
ージ分の中間データの生成が終了すると、プリンタに起
動をかけ、専用ハードウェアはプリンタの要求するスピ
ードで中間データからラスタデータの変換を行ない、プ
リンタにラスタデータを転送する。
【0005】このような専用ハードウェアは特定のプリ
ンタに対してカスタマイズされたものである。しかしプ
リンタは、それぞれの機種に応じて機能やデータの転送
条件などが異なる場合が多い。例えば出力解像度や、カ
ラーかモノクロか、階調数、スクリーン処理方法などと
いった機能の相違から、面順次か点順次かといった転送
順序や転送速度、さらにはページプリンタかシリアルプ
リンタかといった印字方式まで様々である。ある特定の
プリンタに対してカスタマイズされた専用ハードウェア
は他の機種のプリンタに対しては使用できないことが多
い。そのため、他の機種のプリンタに出力する場合は専
用ハードウェアの一部の回路を交換するか、これらの回
路をプリンタに応じて並列的に用意しておく必要があっ
た。また、一つの専用ハードウェアを用いて複数のプリ
ンタに出力する場合も同様に、それぞれのプリンタにカ
スタマイズされた回路を並列的に用意しておく必要があ
った。これは使用率を考えればたいへん無駄であった。
【0006】一方、画像処理を高速に行なうために専用
ハードウェアを用いることがある。画像処理としては、
空間フィルタリングやヒストグラム化など、多数の処理
が考えられ、これらをハードウェアで行なう場合、それ
ぞれの処理に対応した専用ハードウェアを設ける必要が
ある。このような多数の処理を少ないハードウェアで実
現する方法として、例えば特開平6−131155号公
報に記載されているように処理を行なう演算装置および
アドレスゼネレータを再構成可能に構成し、実行する画
像処理に応じて演算装置およびアドレスゼネレータを再
構成して処理を行なうことが考えられている。
【0007】しかし、この文献に記載されている構成で
は、主にビットマップ画像から異なるビットマップ画像
への画像処理についてはハードウェアを共通化できるも
のの、他の形式の画像データの処理については何等考え
られていない。そのため、上述のように印刷処理装置に
おいて行なわれるベクタデータからラスタデータへの変
換処理をこのような構成によって実現することはできな
い。さらに、出力装置を意識した構成でないため、上述
のように種々の出力装置に応じたラスタデータの出力制
御を実現できるものではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、種々の出力装置に対応した
印刷処理を、少ないハードウェア構成で実現した印刷処
理装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、種々の出力手
段の仕様を示す属性情報を情報管理手段が管理してお
り、印刷出力を行なう出力手段に対応した属性情報に従
って、再構成制御手段は出力手段の仕様に合わせて展開
処理手段を再構成する。入力された第2の印刷データ
は、再構成された展開処理手段によって出力装置に適合
した印刷出力可能な第1の印刷データに展開し、出力手
段で印刷出力する。異なる種類の出力手段で印刷出力す
る場合には、その出力手段の仕様に応じて展開処理手段
が再構成されるので、ハードウェアの変更などを要しな
い。また、同じ展開処理手段を異なる種類の出力手段に
ついて用いるので、少ないハードウェアによって実現で
きる。
【0010】このような構成は、1台の任意の出力装置
が接続される場合でも、複数台の複数種類の出力装置が
接続されて選択的に使用される場合でも適用することが
できる。複数台の出力装置が接続されている場合、その
選択を印刷出力する画像に応じて選択することができ
る。その場合には、例えば中間データ生成手段において
第3の印刷データから第2の印刷データを生成する際に
印刷出力のために必要な条件を出力装置の選択手段に転
送して、条件を満たす出力手段を選択する。そして、選
択手段で選択された出力手段に対応する属性情報に従
い、再構成制御手段は展開処理手段を再構成する。これ
によって、印刷出力する画像に最適な仕様を有する出力
装置に対応した第1の印刷データへの変換処理が行なわ
れ、印刷出力がなされるので、最良の印刷出力を得るこ
とができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の印刷処理装置の
第1の実施の形態を示すブロック図である。図中、1は
印刷データ入力部、2は中間データ生成部、3は展開処
理部、4は再構成制御部、5は出力部、6は出力部情報
管理部である。印刷データ入力部1は、印刷を行なうた
めのデータを生成する機能を備えたアプリケーションプ
ログラムである。生成された印刷を行なうためのデータ
は上述の第3の印刷データに対応し、以下単に印刷デー
タと呼ぶ。以下の例では、印刷データはPostScr
iptで代表されるページ記述言語で記述されたもので
あるとする。
【0012】中間データ生成部2は、印刷データ入力部
1より入力された印刷データから展開処理部3において
高速に展開処理可能な中間データを生成するものであ
る。この中間データは上述の第2の印刷データに対応す
るものである。この中間データの最小単位をオブジェク
トと呼ぶことにする。各々のオブジェクトには処理内容
に関する情報が付加される。ここでの処理内容とは、展
開処理部3において実行する必要のある処理群である。
なお、印刷データ入力部1より中間データの形式で入力
される場合には、この中間データ生成部2は不要であ
る。
【0013】展開処理部3は、中間データを受け取り、
上述の第1の印刷データに対応するデータ、例えばビッ
トマップデータに展開し、出力部5に転送する。さらに
展開処理部3では、中間データに応じた画像処理なども
行なう。この展開処理部3は内部構成の再構成を行なう
ことが可能な回路を内部に持っている。例えばビットマ
ップデータへの展開やその際の処理を行なう処理回路
や、出力部5と接続される入出力回路などを再構成可能
に構成しておくことができる。この再構成可能な回路
は、例えばFPGA(Field Programab
le Gate Array)を用いて実現することが
可能である。
【0014】再構成制御部4は、中間データと、後述す
る出力部情報管理部6から送られてくる出力部5に対応
した属性情報をもとに、展開処理部3で用いる構成デー
タを決定し、必要であれば展開処理部3の再構成を行な
う。
【0015】出力部5は、展開処理部3から出力される
ビットマップデータを受け取って、記録用紙やOHPな
どの被記録媒体に印刷出力するものである。具体例とし
ては、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロ
ー)、K(ブラック)の各色毎に露光、現像、転写を繰
り返すことによりフルカラー画像を出力できるレーザ走
査方式の電子写真方式を用いたカラーページプリンタで
あってよい。
【0016】図2は、一般的なレーザー走査方式の電子
写真方式を用いたカラーページプリンタの一例を示す構
成図である。図中、11はビデオインタフェース、12
は半導体レーザ走査装置、13はポリゴンミラー、14
はレンズ、15は感光体ドラム、16は帯電器、17は
ロータリー現像器、18は転写ドラム、19はクリー
ナ、20は定着器、21は用紙である。ビデオインタフ
ェース11は、展開処理部3から順次送られてくるC,
M,Y,Kの色情報に対応したビットマップデータを、
図示しない半導体レーザの点灯を制御するドライバへ入
力して光信号に変換する。半導体レーザ走査装置12
は、赤外半導体レーザ、ポリゴンミラー13、レンズ1
4などから構成され、数十μmのスポット光で感光体ド
ラム15を走査する。感光体ドラム15は、帯電器16
により帯電されており、レーザ光の信号により、静電潜
像が形成される。潜像はロータリー現像器17上の2成
分磁気ブラシ現像によりトナー像となり、転写ドラム1
8上に吸着させた用紙21上に転写される。感光体ドラ
ム15は、クリーナ19で余分なトナーがクリーニング
される。この工程をK,Y,M,Cの順に繰り返し、用
紙21上に多重転写する。最後に、転写ドラム18から
用紙21を剥離し、定着器20でトナーを定着する。
【0017】出力部5は、図2に示すような方式のペー
ジプリンタに限らず、例えばタンデム型の電子写真方式
のページプリンタであってよい。もちろん、レーザ走査
方式に限らず、例えばインクジェット方式や感熱式、昇
華型など、種々の方式のページプリンタあるいはシリア
ルプリンタでよい。さらには、カラープリンタであって
もモノクロプリンタであってもよい。ここでは出力部5
はディスプレイなどの表示装置であってもよく、印刷を
表示と読み替えればよい。
【0018】図1に戻り、出力部情報管理部6は、少な
くとも現在接続されている出力部5の仕様を示す属性情
報を管理する。属性情報としては、例えば出力解像度、
各ピクセルの階調数、出力色、印字方式、スクリーン方
式等がある。これらの情報は出力部5に問合せることに
よって収集するが、出力部5にこのような機能がない場
合は、管理者が入力する方法でもよい。あるいは、多種
の属性情報を保持しておき、出力部5からの機種情報ま
たは管理者からの選択入力によって、その中の1つを特
定してもよい。
【0019】次に上述したように構成された本発明の印
刷処理装置の第1の実施の形態における動作の一例につ
いて説明する。まず印刷の実行に先立って、出力部情報
管理部6は、出力部5に属性情報を問い合わせ、その結
果を管理する。なお、出力部5にこのような問合せに答
える機能がない場合は、管理者が入力してもよい。ある
いは、出力部5の機種情報または管理者の選択指示に従
って、出力部情報管理部6が保持している多数の属性情
報の中から選択してもよい。
【0020】印刷データ入力部1から入力された印刷デ
ータは、中間データ生成部2に渡される。そして、中間
データ生成部2は、印刷データを中間データに変換す
る。このとき、中間データの各オブジェクトには、処理
内容に関する情報が付加される。そして中間データは展
開処理部3および再構成制御部4に送り出される。
【0021】再構成制御部4は、出力部情報管理部6か
ら得られる出力部属性情報と、中間データ生成部2から
入力される中間データ中の処理内容に関する情報とか
ら、展開処理部3において行なう処理に必要な構成デー
タを決定する。そして、この構成データが、現在、展開
処理部3で使用している構成データと異なる場合、展開
処理部3の処理回路を再構成する。この再構成は、中間
データのオブジェクトごとに必要であれば行なわれる。
【0022】一方、展開処理部3では、中間データをオ
ブジェクトごとに展開処理し、展開処理の結果であるビ
ットマップデータを得て出力部5に出力する。例えば出
力部5が図2に示すようなページプリンタであれば、得
られたビットマップデータを展開処理部3の内部に一時
保持し、1ページ分のビットマップデータすべてがそろ
うまで展開処理を繰り返す。1ページ分のデータ処理が
終了すると、展開処理部3から出力部5に、出力部5の
記録速度に応じてビットマップデータを1ライン毎に転
送し、出力部5において印刷が行なわれる。展開処理部
3から出力部5へのビットマップデータの転送は、1ペ
ージ分の印刷データが転送されるまで、色毎に繰り返さ
れる。もちろん、このような展開処理および出力部5へ
の転送処理は、出力部5の仕様および中間データによっ
て異なる。
【0023】次に、本発明の印刷処理装置の第1の実施
の形態における主要部の詳細について説明する。図3
は、中間データ生成部の一例を示すブロック図である。
図中、31は字句解析部、32はトークン解釈部、33
は命令実行部、34は画像処理部、35は描画状態記憶
部、36はベクタデータ生成部、37はフォント管理
部、38はマトリクス変換部、39はショートベクタ生
成部、40は台形データ生成部、41は中間データ記憶
部である。上述のように、中間データ生成部2は、印刷
データ入力部1より入力された、例えば記述言語で作成
された印刷データから中間データを生成するものであ
る。ここでは、印刷データは文字や図形を描画する描画
命令、画像を描画する画像命令、各種の設定を行なう設
定命令の何れかであるものとする。また、中間データの
オブジェクトは単純な図形、具体的には台形で表わされ
るものとする。また、中間データはオブジェクトととも
に、オブジェクトの処理内容が展開処理IDとして付加
されるものとする。具体的には中間データは、各々の台
形形状のオブジェクトに、画像、文字、図形等の種類、
描画の属性、オブジェクトの外接矩形が付加されたもの
とする。中間データの詳細は後述する。
【0024】字句解析部31は、印刷データ入力部1よ
り入力された印刷データを定められたシンタックスに従
ってトークンとして切り出し、そのトークンをトークン
解釈部32に出力する。トークン解釈部32は、字句解
析部31から入力されたトークンを解釈し、内部命令に
変換して命令実行部33に送る。命令実行部33は、ト
ークン解釈部32から送られてきた内部命令に応じて画
像処理部34、描画状態記憶部35、ベクタデータ生成
部36へ転送する。
【0025】画像処理部34は、入力された印刷データ
が画像命令であった場合、命令実行部33から画像デー
タを構成する画像ヘッダと画像データ本体を受け取り、
これらをもとに各種の画像処理を行なって出力画像ヘッ
ダと出力画像データを生成し、中間データ記憶部41へ
転送する。描画状態記憶部35は、入力された印刷デー
タが設定命令である場合、命令実行部33の命令によっ
て与えられる描画に必要な情報(パラメータ)を記憶す
る。
【0026】ベクタデータ生成部36は、入力された印
刷データが文字や図形を描画する描画命令および画像命
令であった場合、命令実行部33の命令とそれに付加さ
れた情報を受け取り、また描画状態記憶部35から描画
に必要な情報を得て、さらに必要に応じてフォント管理
部37からのフォント情報を使用して、描画すべきベク
タデータあるいは画像を描画する領域を示すベクタデー
タを生成し、マトリクス変換部38へ転送する。フォン
ト管理部37は、各種フォントのアウトラインデータを
管理記憶し、要求に応じてアウトラインデータを提供す
る。マトリクス変換部38は、ベクタデータ生成部36
から入力されたベクタデータに対して、描画状態記憶部
35に記憶されている変換マトリクスを用いてアフィン
変換を施し、ショートベクタ生成部39へ転送する。シ
ョートベクタ生成部39は、入力されたベクタ中の曲線
に対するベクタを複数の直線のベクタ集合(ショートベ
クタ)で近似し、台形データ生成部40へ送る。台形デ
ータ生成部40は、入力されたショートベクタから描画
する台形データを生成して中間データ記憶部41に転送
する。
【0027】中間データ記憶部41は、台形データ生成
部40から入力された台形データに対して、描画状態記
憶部35から入力された色情報あるいは画像処理部34
から入力された出力画像ヘッダおよび出力画像データを
付加し、さらに展開処理部3で行なう処理内容を表わす
展開処理IDなどを付加し、中間データとして記憶す
る。なお、上述の字句解析部31から中間データ記憶部
41までの処理は、印刷データ中の描画命令が入力され
るたびに繰り返し行なわれる。
【0028】次に、中間データ生成部2で生成される中
間データについて詳細を説明する。図4は、中間データ
のフォーマットの一具体例の説明図である。図4
(A),(B)は文字または図形の描画命令に対して生
成される中間データを、また図4(C)〜(F)は画像
命令に対して生成される中間データを示している。な
お、図4(B)および(F)において、OIDはオブジ
ェクトID、OTypeはオブジェクトの種類、Bbo
xは外接矩形、PIDは展開処理ID、Colorは色
値、RHは画像ヘッダ、RDは画像データをそれぞれ示
している。この例では中間データは、中間データを管理
するための管理情報と、展開処理部3で行なう処理内容
を表わす展開処理IDと、台形データを何色で塗りつぶ
すかを示す色情報と、台形データから構成される。
【0029】文字または図形の描画命令に対する中間デ
ータの管理情報は、オブジェクトID(OID)、オブ
ジェクトの種類(OType)、台形数、オブジェクト
の外接矩形(Bbox)からなる。オブジェクトIDと
は、一回の描画命令に対して割り当てられる識別番号で
あり、描画命令および画像命令を処理することに新たな
識別番号が付与される。オブジェクトの種類とは、文
字、図形、画像など、描画される対象に対する識別デー
タである。台形数は、これらの管理情報および展開処理
IDに続くオブジェクト(台形)の数を示している。オ
ブジェクトの外接矩形は、これらの管理情報および展開
処理IDに続くオブジェクトを囲む矩形の情報であり、
描画領域を示している。
【0030】また管理情報に続いて展開処理ID(PI
D)が付加されている。展開処理IDは、展開処理部3
において行なう処理内容を示すIDである。図5は、展
開処理IDと処理の内容の一例の説明図である。例えば
展開処理IDが“CodeA”であった場合には、展開
処理部3において台形データに基づく台形の描画とスク
リーン処理を行なって出力部5に出力することを示して
いる。同様に展開処理IDが“Code D”であった
場合には、展開処理部3において符号化されている画像
データの伸張処理と、色変換処理と、解像度変換処理
と、台形の描画と、スクリーン処理とを行なって出力部
5に出力することを示している。この場合の台形の描画
およびスクリーン処理は、“Code A”のときの台
形の描画およびスクリーン処理と同じ処理を行なうとは
限らない。それぞれのオブジェクトの種類に適合した処
理を行なうことが望ましい。展開処理IDは、後述する
出力部5の属性情報と組み合せて再構成制御部4で用い
られ、展開処理部3に対して使用する構成データを決定
する。
【0031】色情報(Color)は、文字や図形を描
画する際の色を示し、例えばC,M,Y,Kの値であ
る。なお、画像命令に対する中間データでは、画像デー
タ中の各画素がそれぞれ色値を有しているので、このフ
ィールドは含まれない。
【0032】図4(B)に示すように、文字や図形のを
描画命令に対する中間データでは、管理情報、展開処理
ID、色情報からなる付加情報は、描画命令によって生
成された1ないし複数の台形データの前に付加される。
台形データは、例えば図4(A)に太線で示すような四
角形を描画する場合、全てが台形あるいは台形の特殊形
である三角形となるように水平方向に区切る。これによ
って形成された2つの三角形と1つの台形をそれぞれ台
形1〜台形3とし、それぞれの台形のデータで台形デー
タが構成される。なお、外接矩形を破線で示している。
【0033】画像命令に対する管理情報は、文字や図形
の描画命令の場合と同じであるが、色情報は用いず、図
4(F)に示すように画像命令によって生成された各台
形データに対してそれぞれ画像ヘッダと画像データが付
加される。画像ヘッダと画像データは画像処理部34か
ら入力される。このときの画像の外形が図4(C)に太
線で示すような形状の場合、中間データとして付加され
る画像データは、図4(D)に示すように変換された画
像の領域を示すベクタの最小矩形に対する画像データで
あってもよいし、図4(E)に示すように各台形ごとの
最小矩形に対する画像データであってもよい。それぞれ
外接矩形を破線で示している。さらに、画像データは容
量が大きくなるため、圧縮された形で格納されていても
よい。画像ヘッダは、画像の大きさを表わすパラメータ
の他に、色変換の処理の種類などを含んでいてよい。
【0034】次に、展開処理部3について詳細を説明す
る。図6は、展開処理部の一例を示すブロック図であ
る。図中、51は再構成可能展開部、52は記憶部、5
3は再構成可能入出力部である。再構成可能展開部51
と再構成可能入出力部53は、再構成制御部4の制御に
よって構成データを書き込むことにより、機能を変える
ことができる処理ブロックである。典型的な例として
は、再構成可能展開部51と再構成可能入出力部53は
フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPG
A)あるいは同等の構成要素によって構成することがで
きる。
【0035】再構成可能展開部51は、中間データ生成
部2が生成するオブジェクトを一つずつ取り出し、出力
部5の仕様とオブジェクトの内容に従った処理回路を用
いてビットマップデータに展開するものである。図7
は、再構成可能展開部の一例を示す機能ブロック図であ
る。図中、61は画像伸張回路、62は色変換回路、6
3は解像度変換回路、64は台形描画回路、65はスク
リーン処理回路である。再構成可能展開部51の機能
は、再構成制御部4によって書き込まれる構成データに
よって可変であるので、図7(A)には展開処理IDが
“Code D”(画像2)が選択された場合の例を示
している。図5に示すように、展開処理IDが“Cod
e D”の場合には、展開処理部3は、伸張処理、色変
換処理、解像度変換処理、台形描画処理、スクリーン処
理を行なう。これらの処理を行なうため、展開処理部3
には伸張処理に対応する画像伸張回路61、色変換処理
に対応する色変換回路62、解像度変換処理に対応する
解像度変換回路63、台形描画処理に対応する台形描画
回路64、スクリーン処理に対応するスクリーン処理回
路65が構成される。図7(A)に示した例ではオブジ
ェクトをパイプライン的に処理するように回路を構成し
ているが、例えば図7(B)に示した回路構成のよう
に、同一の機能が複数個並列に存在する回路を構成し、
並列処理を実現してもよい。図7(B)では台形描画回
路64を並列に並べた構成を示しているが、他の回路を
並置する構成でももちろんよい。
【0036】ここで、展開処理の基本となる処理内容に
ついて説明する。図8は、台形描画処理の一例の説明図
である。台形の形状を示すためのデータを保持する方法
としては種々の方法があるが、ここでは中間データ中の
台形データとして、図8(A)に示すように(sx,s
y,x0,x1,x2,h)で表現するものとする。台
形描画回路64では、このような台形データをもとにし
て図8(B)に矢印で示すような各走査線ごとのビット
マップデータに変換してゆく。各矢印の始点のx座標は
x1/hの割合でsx−x1からsxまで減少し、終点
はx2/hの割合でsx+x0−x2からsx+x0ま
で増加する。この始点から終点までを与えられた色の画
素として生成する。あるいは、与えられた画像データに
よって各画素を形成する。なお、y座標はsy−hから
syまでの各走査線の位置となる。ただし、走査線数お
よび各走査線において生成するドットデータの個数は出
力部5の解像度に依存する。すなわち、主走査方向の出
力解像度が高くなる場合は各始点および終点の座標値の
精度を上げる必要がある。また、副走査方向の出力解像
度が高くなる場合は走査線数が増加するので、各走査線
ごとの描画処理を行なう回数を増やす必要がある。この
ため、出力部5の解像度情報に着目し、解像度に合わせ
た台形描画処理を行なうための展開処理部3の構成デー
タを用いる必要がある。
【0037】次に色変換回路62において行なわれる色
変換処理について説明する。色変換回路62では、入力
された画像の色空間から、出力部5における印刷色の色
空間へと変換を行なう。例えば入力された画像の色空間
がRGB空間であり、出力部5がCMYKを用いて印刷
を行なう場合は、RGB色空間からCMYK色空間への
色変換を行なう。同様に、出力部5がCMYで印刷を行
なう場合は、RGB色空間からCMY色空間への色変換
を行なう必要がある。このため、出力部5の印刷を行な
う色空間に着目し、色空間に合わせた構成データを用い
る必要がある。
【0038】スクリーン処理回路65において行なうス
クリーン処理は、データとして保持している1色あたり
の色数が、出力部5で表現できる1色あたりの色数より
多い場合に、出力部5で表現できる色数の色値に変換す
るための処理である。この代表的な処理は、ハーフトー
ン処理と呼ばれ、ハーフトーンマトリクスと画像データ
を色ごとに比較して、各色ごとの色値を決定するという
ものである。実際の画像データの値とその画像の位置に
よって決まるハーフトーンマトリクス閾値データとを比
較して、もし画像データのほうが大きければ、その画素
の値として印刷する色値を出力し、そうでなければ、そ
の画素の値として印刷しない色値を出力する。このと
き、各出力部5によって表現できる色数は異なる。ま
た、出力部5によってスクリーン処理の方法も異なり、
例えば出力部5がインクジェットプリンタであれば、一
般的には誤差拡散法を用いたスクリーン処理が用いられ
る。さらに、出力部5によっては出力部5の内部にスク
リーンジェネレータを持つものもあり、この場合にはス
クリーン処理を展開処理部3で行なう必要がない。従っ
て、出力部5のスクリーン処理の情報に着目し、必要に
応じて必要なスクリーン処理を行なうための構成データ
を用いる必要がある。
【0039】図6の記憶部52は、再構成可能展開部5
1によってオブジェクトごとにビットマップ展開を行な
った結果を蓄積するためのものである。ここでは、簡単
のため、1ページ分のビットマップデータを保持するペ
ージバッファとして説明する。もちろん、記憶部31
は、1ページをバンドで分割した領域のデータを保持す
るバンドバッファであってもよい。あるいは、2ページ
以上のバッファを有して交互に用いるようにしてもよ
い。さらにはこの記憶部52を用いずに、直接、再構成
可能展開部51から再構成可能入出力部53へビットマ
ップデータを転送する構成であってもよい。
【0040】再構成可能入出力部53は、出力部5の仕
様に従った入出力回路を用いて記憶部52に蓄積された
ビットマップデータを出力部5に転送するものである。
特に、出力部5の仕様のうち、印刷方式と転送速度に合
わせて構成データが決定される。すなわち、タンデムの
カラーレーザプリンタやインクジェットプリンタでは各
色がパラレルに出力されるのに対し、面順次方式のカラ
ーレーザプリンタでは各色がページ単位で順番に送られ
る。また、レーザプリンタでは一般的に多階調のデータ
が送られるのに対し、インクジェットプリンタでは一般
的に2階調のデータが送られる。さらに、レーザープリ
ンタは、その動作速度に従ってデータを転送する必要が
ある。このように、出力部5の仕様によって印刷方式や
ビットマップデータの転送速度がことなるため、これら
の仕様に合うように、再構成可能入出力部53を構成す
る構成データを用いる必要がある。
【0041】次に、出力部情報管理部6について説明す
る。出力部情報管理部6は、印刷の実行までに、出力部
5の仕様を示す属性情報を保持管理している。図9は、
出力部の属性情報の一例の説明図である。出力部5の属
性情報には、主走査および副走査方向の出力解像度、各
画素の階調数、出力の色空間、印字方式、スクリーンな
どがある。主走査および副走査方向の出力解像度は、台
形描画の精度や解像度変換時に必要なパラメータとな
る。各画素の階調数は、解像度変換、スクリーン処理時
に必要なパラメータとなる。出力の色空間は、色変換処
理時に必要なパラメータとなる。印字方式は、再構成可
能入出力部53の構成に必要なパラメータとなる。スク
リーンは、スクリーン処理を行なうか否か、および、ス
クリーン処理を行なう場合にはその方式を決定する際に
必要なパラメータとなる。
【0042】図9に示した例では、出力部5が“出力部
A”であった場合には、属性情報として、主走査および
副走査方向の出力解像度が600dpi、各画素の階調
数は各色256階調、出力の色空間はCMYK、印字方
式は電子写真方式でビットマップデータの転送方式は面
順次であり、スクリーンはハーフトーン方式による網点
化処理の一方法を用いる。“出力部B”は印字方式がイ
ンクジェット方式のプリンタである。“出力部C”、
“出力部D”は“出力部A”と同様、電子写真方式のプ
リンタであるが、“出力部C”はモノクロ高解像度のプ
リンタであり、“出力部D”は転送方式がタンデム型の
高速プリンタである。
【0043】出力部情報管理部6は、出力部5からいず
れかの属性情報を受け取り、あるいはこれらの中から選
択され、あるいは外部より設定され、現在接続されてい
る出力部5に対応した属性情報を再構成制御部4に渡
す。
【0044】次に、再構成制御部4について詳細に説明
する。図10は、再構成制御部の一例を示すブロック図
である。図中、71は構成データ決定部、72は制御
部、73は構成データ管理部である。構成データ決定部
71は、出力部情報管理部6からの出力部5の属性情
報、および、中間データ生成部2からの処理を行なうオ
ブジェクトに対応した展開処理IDをもとに、展開処理
部3に設定する構成データを決定する。制御部72は、
構成データ決定部71で決定した構成データを構成デー
タ管理部73に問い合わせ、これらを一つの構成データ
に合成する。そして、再構成可能展開部51もしくは再
構成可能入出力部53で現在用いられている構成データ
と比較し、別の構成データである場合は展開処理部3に
構成データを転送し、展開処理部3の再構成を実行す
る。構成データ管理部73は、展開処理部3に設定する
構成データを保持管理している。
【0045】この再構成制御部4で行なう再構成のため
の処理のタイミングは、再構成可能展開部51の場合は
オブジェクトを実行するごとに行ない、再構成可能入出
力部53の場合は出力部5にデータを転送する際に行な
われる。必要とされる再構成データが現在の再構成デー
タと同じ場合に再構成を行なわないことによって、再構
成に要する時間を削減し、全体の処理速度を向上させて
いる。
【0046】図11は、構成データ決定部の一例を示す
ブロック図である。図中、81は展開処理ID保持部、
82は展開処理ID解釈部、83は処理回路情報保持
部、84は回路規模計算部である。展開処理ID保持部
81は、次に処理を行なうオブジェクトの展開処理ID
を保持する。展開処理ID解釈部82は、展開処理ID
保持部81に保持された展開処理IDから、必要とされ
ている処理内容を調べる。例えば図5に示した内容を保
持し、展開処理IDから対応する処理の内容を得ること
ができる。具体例としては、展開処理IDが“Code
A”の場合は図5に示した例より台形描画回路とスク
リーン回路が必要となる。展開処理ID解釈部82はこ
れを出力する。
【0047】処理回路情報保持部83は、各々の処理回
路に必要な回路サイズ情報を保持する。図12は、処理
回路情報保持部が保持する回路サイズ情報の一例の説明
図である。処理回路情報保持部83は、例えば図12に
示すように、各処理回路と、その回路を実現するために
必要な回路サイズ情報とを対にして保持している。例え
ば伸張処理を行なうためには40KByteの回路サイ
ズが必要である。なお、図12では再構成可能展開部5
1に設定するための処理回路とその回路サイズ情報を示
しているが、このほかに再構成可能入出力部53に設定
するための処理回路とその回路サイズ情報も保持するよ
うに構成することができる。
【0048】回路規模計算部84は、展開処理ID解釈
部82より必要となる処理回路を受け取り、出力部情報
管理部6から送られる出力部5の属性情報と、処理回路
情報保持部83の情報をもとにして回路規模を計算し、
再構成可能展開部51あるいは再構成可能入出力部53
のサイズを上回らない範囲で最適な構成データを決定す
る。
【0049】構成データ決定部71が必要な構成データ
を決定するまでの処理の概要は以下の通りである。ま
ず、展開処理ID保持部81は次に処理を行なうオブジ
ェクトの展開処理IDを取得する。そして、展開処理I
D解釈部82は展開処理IDを解釈し、展開処理に必要
な処理回路を選び出す。次に、回路規模計算部84によ
って必要な処理回路の種類と出力部5の属性情報から必
要な構成データを決定する。
【0050】具体例として、接続されている出力部5が
図9に示した“出力部A”であるとする。そして、処理
を行なうオブジェクトの展開処理IDが“Code
A”であるとする。また、再構成可能展開部51の回路
規模が500KByteであるとする。このとき、オブ
ジェクトの展開処理IDが“Code A”であること
から、図5より必要となる処理回路が台形描画処理回路
とスクリーン処理回路であることが展開処理ID解釈部
82によって判定される。回路規模計算部84は、必要
とされている台形描画処理回路とスクリーン処理回路の
回路サイズ情報を処理回路情報保持部83に問い合わせ
る。図12より、台形描画処理回路の回路サイズは10
KByte+(出力解像度/10)KByteであるこ
とがわかる。また、スクリーン処理回路の回路サイズは
図12より20KByte+(出力解像度/100)2
KByteであることがわかる。
【0051】一方、出力部5として“出力部A”が接続
されていることから、出力部情報管理部6からは図9の
“出力部A”の行の属性情報が提供されている。この
“出力部A”の属性情報では、図9より出力解像度が6
00dpiである。これにより台形描画処理回路の回路
サイズは10+(600/10)=70KByteであ
ると算出される。また、スクリーン処理回路の回路サイ
ズは20+(600/100)2 =56KByteであ
ると算出される。再構成可能展開部51の回路規模は5
00KByteであるので、このときは例えば台形描画
回路を4個、スクリーン処理回路を2個搭載できる。も
ちろん、台形描画回路の個数とスクリーン処理回路の個
数は、総計で500KByteを越えない範囲で任意で
あり、処理時間などを勘案して決定すればよい。そし
て、この決定した結果を制御部72に送る。
【0052】別の具体例として、オブジェクトの展開処
理IDが“Code C”であるものとする。この場
合、必要となる処理回路は図5より伸張回路、色変換回
路、解像度変換回路、台形描画回路、スクリーン回路で
ある。また、図9に示す“出力部A”の属性情報から、
出力色は4色、出力解像度は600dpiである。
【0053】回路規模計算部84は、出力部情報管理部
6からの出力部5の属性情報と処理回路情報保持部83
に保持されている回路サイズ情報より、伸長回路に40
KByte、色変換回路に60KByte、解像度変換
回路に56KByte、台形描画回路に70KByt
e、スクリーン回路に56KByte必要であると算出
する。このときはこれらの処理に必要な処理回路の合計
サイズ(282KByte)は再構成可能展開部51の
回路規模の範囲内である。残りの218KByteは、
適宜、処理の遅い回路に割り振り、並列処理を行なえば
よい。そして、決定した結果を制御部72へ送ればよ
い。
【0054】制御部72では、構成データ決定部71で
決定した構成データを構成データ管理部73に問い合わ
せ、これらを一つの構成データに合成し、再構成可能展
開部51で現在用いられている構成データと比較し、別
の構成データである場合は再構成可能展開部51に構成
データを転送し、再構成を実行する。もちろん、再構成
可能入出力部53についても同様である。
【0055】このようにして、出力部5の仕様を示す属
性情報に応じて、展開処理や出力部5への入出力に用い
られるハードウェアの再構成を行なうことで、同一のハ
ードウェア資源を用いて複数の出力部に対応した高速か
つ省資源な印刷処理が可能となる。
【0056】図13は、本発明の印刷処理装置の第2の
実施の形態を示すブロック図である。図中、図1と同様
の部分には同じ符号を付して重複する説明を省略する。
5a〜5nは出力装置、7は出力装置選択部である。こ
の第2の実施の形態では、出力部5には複数の出力装置
5a〜5nが備えられており、その何れかを用いて印刷
処理を行なう場合の構成を示している。各出力装置5a
〜5nにはそれぞれ固有の装置ID(A〜N)が割り当
てられている。
【0057】中間データ生成部2は、上述の第1の実施
の形態と同様に、印刷データ入力部1より入力された印
刷データから展開処理部3において展開処理可能な中間
データを生成する。また、中間データを展開処理部3に
送るに先立って、その中間データを印刷するために必要
な出力部5の条件をドキュメント情報として出力装置選
択部7に送出する。
【0058】出力部情報管理部6は、出力部5に備わっ
ているすべての出力装置5a〜5nの装置IDと属性情
報を管理する。属性情報は、各々の出力装置5a〜5n
に問い合わせることによって収集する。出力装置5a〜
5nに問い合わせに応答する機能がない場合は、管理者
が予め入力しておいてもよい。
【0059】出力装置選択部7は、出力部5に複数存在
する出力装置5a〜5nのうちから印刷を行なう出力装
置を選択し、展開処理部3で生成されたビットマップデ
ータを選択された出力装置に転送する。例えば、白黒の
ドキュメントには白黒の出力装置を選択し、カラーのド
キュメントにはカラーの出力装置を選択するというよう
に、ドキュメントの内容に合わせて出力装置を選択する
ことができる。ドキュメントの内容は、中間データ生成
部2から送られてくるドキュメント情報を参照すればよ
い。出力装置の選択は、このほか、プリント指示を行な
うユーザが出力装置を指定してもよいし、出力装置選択
部7がすべての出力装置5a〜5nに対して現在使用可
能であるか否かを問い合わせ、一番早く答えた出力装置
を選択する方法でもよい。
【0060】出力部5は、複数の出力装置5a〜5nか
ら構成されており、出力装置選択部7で指定された出力
装置を用いて、展開処理部3から出力されるビットマッ
プデータを受け取って、被記録媒体に印刷し、出力す
る。もちろん、表示出力であってもよい。各々の出力装
置5a〜5nは、識別のために各々固有の装置ID(A
〜N)が割り当てられている。
【0061】なお、出力装置選択部7と各々の出力装置
5a〜5nとの間の接続には、双方向の高速インタフェ
ース、例えば、IEEE1394ハイ・パフォーマンス
・シリアル・バスを使用することができる。IEEE1
394を用いた場合、IEEE1394の仕様により出
力装置は最大63台まで接続可能である。
【0062】次に、上述したように構成された本発明の
印刷処理装置の第2の実施の形態における動作の一例に
ついて説明する。ここでは、出力部5の各出力装置5a
〜5nは、出力部情報管理部6からの出力部属性情報の
要求に従って、属性情報を送出する機能を持つものとす
る。また、ここでは出力装置選択部7は、ドキュメント
情報に従い、印刷するドキュメントの内容に合わせて出
力装置を選択するものとして説明する。
【0063】まず、印刷の実行に先立って、出力部情報
管理部6は出力部5に各々の出力装置5a〜5nの属性
情報を問い合わせ、その結果を管理する。なお、個々の
出力装置にこのような問合せに答える機能がない場合
は、管理者が属性情報を入力したり、予め入力されてい
る属性情報から接続されている出力装置5a〜5nの属
性情報を選択してもよい。
【0064】印刷データ入力部1から入力された印刷デ
ータは、中間データ生成部2に渡される。中間データ生
成部2は印刷データを解釈して、そのドキュメントがカ
ラードキュメントか、白黒ドキュメントかなど、ドキュ
メントの内容を調べ、そのドキュメントを印刷するため
に必要な条件をドキュメント情報として出力装置選択部
7に送信する。出力装置選択部7はドキュメント情報を
もとに出力部情報管理部6に問い合わせ、そのドキュメ
ントを印刷するための仕様を満たす出力装置を検索す
る。その仕様を満たす出力装置が見つかったら、その出
力装置を選択する。また、選択した出力装置を出力部情
報管理部6にも通知する。これにより出力部情報管理部
6は、出力装置選択部7で選択した出力装置に対応する
属性情報を選択し、再構成制御部4に送る。仕様を満た
す出力装置が見つからなかった場合には、エラーとして
外部に報知して印刷出力を停止したり、あるいは必要と
される仕様になるべく近い仕様、あるいは画質の劣化が
なるべく小さいと考えられる仕様の出力装置を選択す
る。
【0065】印刷データは、中間データ生成部2におい
て中間データに変換される。この中間データは上述の第
1の実施の形態の場合と同様であり、台形状のオブジェ
クトと、その処理内容を示す展開処理IDにより構成し
たものとすることができる。そして展開処理部3に中間
データを送り出すとともに、展開処理IDを再構成制御
部4に送出する。
【0066】再構成制御部4は、出力部情報管理部6か
ら得られる出力装置選択部7で選択した出力装置の属性
情報と、中間データ生成部2から入力される各々のオブ
ジェクトに付加された展開処理IDとから、処理に必要
な構成データを決定する。そして、この構成データが展
開処理部3で現在使用している構成データと異なる場合
には、展開処理部3の処理回路を再構成する。この再構
成のタイミングは、各々のオブジェクトが入力されるご
とに、また使用する出力装置が変更されるごとに必要で
あれば行なわれる。
【0067】展開処理部3では、再構成制御部4によっ
て必要であれば再構成がなされた後、中間データ生成部
2から送られてくる中間データをオブジェクト単位で展
開処理し、ビットマップデータとして出力装置選択部7
で選択された出力装置へ出力する。例えば選択された出
力装置がページプリンタの場合、1ページ分の中間デー
タすべてをビットマップデータに展開するまで展開処理
を実行する。1ページ分の展開処理が終了すると、展開
処理部3は出力装置選択部7を通して、印刷を行なう選
択された出力装置にサイクルアップを行なうように指示
する。出力装置のサイクルアップが完了すると、ビット
マップデータが展開処理部3から出力装置選択部7を通
して出力装置に出力される。このとき、出力装置の記録
速度に応じて、ビットマップデータが1走査線ごとに転
送され、印刷が行なわれる。出力装置へのビットマップ
データの転送は、展開処理部3に蓄積された1ページ分
のビットマップデータが転送されるまで、色毎にあるい
は4色同時に繰り返すことになる。もちろん、他の方式
の出力装置が選択された場合には、選択された出力装置
の出力方式に応じたビットマップデータの転送処理が行
なわれる。
【0068】次に、本発明の印刷処理装置の第2の実施
の形態における主要部の詳細について説明する。図14
は、出力装置選択部の一例を示すブロック図である。図
中、91は出力装置切り替え部、92は出力装置決定
部、93は出力装置特定レジスタである。出力装置切替
え部91は、展開処理部3から送られるビットマップデ
ータを選択された出力装置に正しく送り出す。出力装置
決定部92は、中間データ生成部2から送られてくるド
キュメント情報と、出力部情報管理部6から送られる各
出力装置5a〜5nの属性情報とから、印刷を行なう出
力装置を決定する。出力装置特定レジスタ93は、出力
装置決定部92で決定した印刷を行なう出力装置の装置
IDを保持するためのレジスタである。
【0069】図15は、出力装置選択部7の動作の一例
を示すフローチャートである。まず、S101で中間デ
ータ生成部からドキュメント情報が入力される。S10
2において、出力装置選択部7の出力装置決定部92は
出力部情報管理部6にそのドキュメント情報を満たす出
力装置を問い合わせる。S103において、出力部情報
管理部6からドキュメント情報を満たす出力装置が指示
されれば、その出力装置を選択する。そして、S104
でその出力装置の装置IDを出力装置特定レジスタ93
に格納する。さらに、S105で出力部情報管理部6に
選択した出力装置を通知する。
【0070】もし、S103においてドキュメント情報
を満たす出力装置がない旨の回答を出力部情報管理部6
から得た場合には、印刷処理不能として処理を中止す
る。あるいは、出力情報管理部6に対して代替の出力装
置を問い合わせ、得られた出力装置を選択することとし
て印刷処理を続行してもよい。この場合にはユーザに対
して他の代替の出力装置を用いる旨を示すアラートを表
示してもよい。なお、印刷を行なう出力装置が決定した
後の処理は、展開処理部3の再構成の方法等、上述の第
1の実施の形態で示した処理と同様であるので、ここで
は説明を省略する。
【0071】このようにして、ドキュメントを印刷する
ために出力装置に必要な条件と、各出力装置の仕様か
ら、印刷を実行する最適な出力装置を選択して印刷を行
なうことができる。また、オブジェクトの処理内容と選
択された出力装置の属性情報に応じて、展開処理や入出
力に用いられるハードウェアの再構成を行なうので、同
一のハードウェア資源を用いて複数の出力装置を制御す
る高速かつ省資源な印刷処理が可能となる。
【0072】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、出力部の仕様に応じて、展開処理や出力部へ
の入出力に用いられる展開処理部のハードウェアの再構
成を行なうので、同一のハードウェア資源を用いて種々
の出力部に対応した高速かつ省資源な印刷処理が可能と
なるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の印刷処理装置の第1の実施の形態を
示すブロック図である。
【図2】 一般的なレーザー走査方式の電子写真方式を
用いたカラーページプリンタの一例を示す構成図であ
る。
【図3】 中間データ生成部の一例を示すブロック図で
ある。
【図4】 中間データのフォーマットの一具体例の説明
図である。
【図5】 展開処理IDと処理の内容の一例の説明図で
ある。
【図6】 展開処理部の一例を示すブロック図である。
【図7】 再構成可能展開部の一例を示す機能ブロック
図である。
【図8】 台形描画処理の一例の説明図である。
【図9】 出力部の属性情報の一例の説明図である。
【図10】 再構成制御部の一例を示すブロック図であ
る。
【図11】 構成データ決定部の一例を示すブロック図
である。
【図12】 処理回路情報保持部が保持する回路サイズ
情報の一例の説明図である。
【図13】 本発明の印刷処理装置の第2の実施の形態
を示すブロック図である。
【図14】 出力装置選択部の一例を示すブロック図で
ある。
【図15】 出力装置選択部の動作の一例を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】 1…印刷データ入力部、2…中間データ生成部、3…展
開処理部、4…再構成制御部、5…出力部、5a〜5n
…出力装置、6…出力部情報管理部、7…出力装置選択
部、11…ビデオインタフェース、12…半導体レーザ
走査装置、13…ポリゴンミラー、14…レンズ、15
…感光体ドラム、16…帯電器、17…ロータリー現像
器、18…転写ドラム、19…クリーナ、20…定着
器、21…用紙、31…字句解析部、32…トークン解
釈部、33…命令実行部、34…画像処理部、35…描
画状態記憶部、36…ベクタデータ生成部、37…フォ
ント管理部、38…マトリクス変換部、39…ショート
ベクタ生成部、40…台形データ生成部、41…中間デ
ータ記憶部、51…再構成可能展開部、52…記憶部、
53…再構成可能入出力部、61…画像伸張回路、62
…色変換回路、63…解像度変換回路、64…台形描画
回路、65…スクリーン処理回路、71…構成データ決
定部、72…制御部、73…構成データ管理部、81…
展開処理ID保持部、82…展開処理ID解釈部、83
…処理回路情報保持部、84…回路規模計算部、91…
出力装置切り替え部、92…出力装置決定部、93…出
力装置特定レジスタ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の印刷データに基づいて印刷出力を
    行なう出力手段と、入力された第2の印刷データを前記
    第1の印刷データに展開して前記出力手段に転送する展
    開処理手段と、前記出力手段の仕様を示す属性情報を管
    理する情報管理手段と、前記出力手段に対応して前記情
    報管理手段から送られる前記属性情報に従い前記出力手
    段の仕様に合わせて前記展開処理手段の再構成を行なう
    再構成制御手段を有することを特徴とする印刷処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第2の印刷データは、少なくとも文
    字、図形、画像などの描画要素のいずれかで構成され、
    前記再構成制御手段は、前記情報管理手段から送られる
    前記属性情報が示す前記出力手段の仕様と前記第2の印
    刷データの描画要素とに合わせて前記展開処理手段の再
    構成を行なうことを特徴とする請求項1に記載の印刷処
    理装置。
  3. 【請求項3】 前記再構成制御手段は、前記情報管理手
    段から得られる前記属性情報が示す前記出力手段の仕様
    に合わせて前記展開処理手段の前記出力手段との間の入
    出力回路を再構成することを特徴とする請求項1に記載
    の印刷処理装置。
  4. 【請求項4】 前記属性情報は、前記出力手段の出力解
    像度、出力階調数、印刷色、印刷方式、スクリーン方式
    のすくなくとも1つを含む情報であることを特徴とする
    請求項1に記載の印刷処理装置。
  5. 【請求項5】 さらに、入力された第3の印刷データを
    前記第2の印刷データに変換して前記展開処理手段に転
    送する中間データ生成手段を有していることを特徴とす
    る請求項1に記載の印刷処理装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも文字、図形、画像などの描画
    要素のいずれかで構成された第3の印刷データを該描画
    要素単位で構成される前記第2の印刷データに変換して
    前記展開処理手段に転送する中間データ生成手段を有し
    ていることを特徴とする請求項2に記載の印刷処理装
    置。
  7. 【請求項7】 第1の印刷データに基づいて印刷出力を
    行なう複数の出力手段と、前記第1の印刷データを転送
    すべき前記出力手段を特定する選択手段と、第2の印刷
    データを前記第1の印刷データに展開して前記選択手段
    に転送する展開処理手段と、入力された第3の印刷デー
    タを前記第2の印刷データに変換して前記展開処理手段
    に転送するとともに前記第2または第3の印刷データを
    印刷出力するために必要な条件を前記選択手段に転送す
    る中間データ生成手段と、複数の前記出力手段の仕様を
    示す属性情報を管理するとともに前記選択手段で特定し
    た前記出力手段に対応する前記属性情報を出力する情報
    管理手段と、該情報管理手段から出力された前記属性情
    報に従い前記選択手段で選択された前記出力手段の仕様
    に合わせて前記展開処理手段の再構成を行なう再構成制
    御手段を有し、前記選択手段は、前記情報管理手段が管
    理している前記属性情報を用い前記中間データ生成手段
    から転送される前記条件を満たす前記出力手段を特定す
    ることを特徴とする印刷処理装置。
  8. 【請求項8】 前記展開処理部は、少なくともフィール
    ドプログラマブルゲートアレイを含むことを特徴とする
    請求項1または請求項7に記載の印刷処理装置。
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