JPH11231827A - 画像表示装置及び画像評価装置 - Google Patents

画像表示装置及び画像評価装置

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JPH11231827A
JPH11231827A JP10210105A JP21010598A JPH11231827A JP H11231827 A JPH11231827 A JP H11231827A JP 10210105 A JP10210105 A JP 10210105A JP 21010598 A JP21010598 A JP 21010598A JP H11231827 A JPH11231827 A JP H11231827A
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image display
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Isao Kawahara
功 川原
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 本発明は、従来よりも増して動画疑似輪郭の
発生を少なくすることが可能な画像表示装置を提供する
ことを第1の目的としている。 【解決手段】 サブフィールドの輝度重みをW1、W
2、...、WNに設定し、信号レベルを0、W1、W
2、...、WNを任意に組み合わせて表現可能な信号
レベルの中から、動き量に応じて所定の信号レベルに限
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像の1TVフィ
ールドを、複数のサブフィールドに分割して表示するこ
とにより多階調表示を行うプラズマディスプレイパネル
などの表示パネルを用いた画像表示装置において、画質
向上に関する技術である。また、そのような動画像表示
装置における表示画像の評価を行う画像評価装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(plasma d
isplay panel, 以下、単に「PDP」という)に代表さ
れる2値的に発光を行う表示パネルを用いた画像表示装
置は、例えば、アドレス表示期間分割サブフィールド方
式(address display period separated sub-field met
hod)と呼ばれる表示方法によって階調表示を実現す
る。この方式は、1TVフィールドを、PDP画面の1
ライン毎に点灯・非点灯データの書き込みを行うアドレ
ス期間と、所定の画素を一斉に発光させる放電維持期間
とからなる数個のサブフィールドに時間分割して画像表
示を行うものである。
【0003】従来から、このように画像の1TVフィー
ルド分を、複数のサブフィールドの画像に分割して表示
し多階調表示を行う場合、動画像表示においていわゆる
疑似輪郭状の階調乱れが発生することが知られている。
【0004】図35,図36を用いてこの動画表示時の
疑似輪郭の発生を説明する。図35は、127と128
という近接した階調レベルを隣接した画素間で有する4
つの画素からなる画像パターンPA1が、PDP300
の画面を1TVフィールドで2画素相当、平行移動する
様子を表している。また、図36は、横軸は画面上での
各画素の相対的な位置を表し、又縦軸は便宜上1TVフ
ィールドに相当する時間のみを表している。更に画像パ
ターンPA1が平行移動する様子を観測者が追従した時
に観られる様子を示している。ここでは8ビット階調す
なわち256階調を、8つのサブフィールドの点灯・非
点灯の8ビットデータに変換し、当該8ビットデータに
基づいて該当する階調表示を行い、具体的には、1,
2,4,8,16,32,64,128という重み付け
にしてこの順(昇順)に1TVフィールドをサブフィー
ルド1〜8に時間分割した場合について説明する。階調
レベル127を表示するには、サブフィールド1〜サブ
フィールド7を点灯(図中の斜線部),サブフィールド
8を非点灯とすることにより当該階調レベルの表示を行
い、階調レベル128を表示するには、サブフィールド
1〜サブフィールド7を非点灯,サブフィールド8を点
灯(図中の斜線部)とすることにより当該階調レベルの
表示を行う。
【0005】静止画像を表示した場合、観測される画像
の1TVフィールドの平均輝度は図36のA−A’間の
点灯の時間積分で表わされ、正しく階調表示がなされ
る。これに対して動画像を表示した場合、視線の移動の
方向により網膜上には図36のB−B’間またはC−
C’間の点灯の時間積分が観測される。B−B’間では
各ビット(サブフィールド)を合成した値は約0にな
り、またC−C’間の各ビット(サブフィールド)の合
計は約255になる。このように、階調レベル127お
よび階調レベル128というような値の近い階調レベル
が隣接した画像パターンが移動するのを観測した場合、
レベル変化部分では図36に示すように観測される階調
レベルが画像の動きによって著しく乱れる。
【0006】つまり各サブフィールドの輝度の時間方向
の積分で中間調を表現しようとしているため、動画像な
どで視線が移動した場合は、時間の経過とともに本来の
画素位置とは異なる位置の画像のそれぞれのビットの輝
度重みを積分することになり、中間調表示が大きく乱れ
ることになる。なお、この中間調の乱れは画像に偽の輪
郭が現れるように認識させるため、一般的に「動画疑似
輪郭」と呼ばれる。なお、このような動画表示における
疑似輪郭の発生のメカニズムについては、文献、199
7年5月1日発行,プラズマディスプレイのすべて,1
65頁〜177頁(工業調査会出版,内池 平樹・御子
柴 茂 共著)に詳しく説明されているところである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】動画疑似輪郭を解消す
るため従来の画像表示装置において、上位の複数ビット
に対応する上記サブフィールド7及びサブフィールド8
の輝度重みを分割し、さらにこれらをフィールド内の前
半・後半とに分散して配置することによって動画像表示
における中間調表示乱れを軽減しようとする試みがなさ
れている。図37はこの従来の方法による動画疑似輪郭
の軽減方法におけるサブフィールド構成であり、10個
のサブフィールドを用いて8ビット階調レベルすなわち
256階調レベルを表示しようとするものである。各サ
ブフィールドの輝度重み付けは時間順に、48、48、
1、2、4、8、16、32、48、48となってい
る。つまり上記8つのサブフィールドにおける上位2ビ
ットサブフィールド7及びサブフィールド8の輝度重み
64、128を4つの輝度重みに分割((64+12
8)=192=48×4)して、これらを1TVフィー
ルド内の前半・後半に分散配置しており、上位ビットの
重みを小さくして中間調乱れの発生をできるだけ抑えよ
うとする技術である。この技術によれば上記した階調レ
ベル127及び128の境界部分では、階調の乱れはほ
とんど観測されず、その部分での動画疑似輪郭の発生は
抑えられるが、例えば図37に示した階調レベルが63
と64というように、輝度重みの大きなサブフィールド
(ここでは、サブフィールド9)が初めて点灯され、点
灯していた輝度重みが小さいサブフィールド(ここで
は、サブフィールド3,4,5,6及び8)を非点灯と
するような場合には、サブフィールドの点灯・非点灯の
分布が大きく変化するので、やはり境界部分では階調乱
れが観測される。つまり、点線矢印Ya方向で観測され
る階調レベルは約79であるのに対して、点線矢印Yb
で観測される階調レベルは約32になる。従って、この
ような階調の動画を表示した場合には、動画疑似輪郭の
発生は抑えられないことになる。
【0008】また、上述してきた動画疑似輪郭の評価方
法では、図37に示すような点線矢印上Ya又はYbに
存在するすべてのサブフィールドの輝度重みを加算し
て、観測される動画疑似輪郭として計算するため、画像
の動きが、評価する点線矢印上Ya又はYbで表される
方向からがわずかに変化しただけでもこの点線上から外
れるサブフィールドが存在したり、逆に点線上に新たに
入ってくるサブフィールドが生じたりする。この様子
は、図37の点線矢印Yc又はYdにて図示されてお
り、画像の動きの違いがわずかであっても、計算される
動画疑似輪郭の量が大きく異なることを意味している。
このように従来の評価方法では、点線上に存在するか外
れるかの二者択一でサブフィールドの輝度重みの加算の
有無を計算していたため、わずかな動きの差であっても
ときに動画疑似輪郭評価結果の画像は大きく異なること
があり、実際に観測者が目で見た画像を反映したものが
得られず、正確な評価になり得ないという課題を有して
いた。
【0009】また、想定する画像の動きも水平または垂
直のいずれか一方の動きのみであり、水平および垂直の
動きを同時に考慮したつまり斜め方向に移動した場合の
評価が困難という課題も有していた。
【0010】次に、現在、テレビジョン画像表示装置と
してCRT表示装置が広く用いられている。CRT表示
装置は表示装置としての実績があり、製造コストも廉価
であるほか、輝度、コントラストなど、その他の表示性
能も高く評価されている。しかしながら、表示装置全体
の寸法や重量が大きく、壁掛けテレビなどの薄型ディス
プレイとしては、改善が望まれてきた。一方、薄型・軽
量表示装置としては、PDPや液晶ディスプレイの性能
が向上してきたため、これらの表示デバイスを用いた表
示装置が次第に着目されるようになってきている。液晶
ディスプレイは、現在、比較的小サイズの表示装置に向
くとされ、特にノート型コンピュータ用表示装置として
広く用いられている。ただし大画面化には未だ困難が伴
うこと、動画像を表示した場合の表示応答特性が不十分
で残像が発生するなどの問題点がある。一方、プラズマ
ディスプレイは大型化が比較的有望であるとの判断か
ら、将来の壁掛けテレビとして期待されている。
【0011】なお、通常のCRT表示装置では、1本の
電子ビームが所定の画素に照射された場合、その画素の
みならず、周辺の画素が同時に相当程度発光するため
に、画像表示情報が拡散し、結果的に空間周波数特性が
劣化している。それに対し、PDPや液晶ディスプレイ
などのマトリクス型ディスプレイ装置では、表示画素毎
に個別の電極を有しているなどの理由で、個々の画素で
の画像表示情報と隣接画素の画像表示情報との独立性が
高く保たれているために、画像のキレがよく、くっきり
した表示ができるなどの高い評価もある。しかしなが
ら、液晶表示装置は前述のように、表示応答特性が不十
分で、動画像を表示した場合に残像が発生するなどの欠
点がある。PDPは液晶表示装置のような応答特性の遅
れがないため、総合的な高画質表示ができると期待され
ている。
【0012】ところで従来のPDPを用いた画像表示装
置においては、PDP部分の他は、従来のCRT表示装
置を用いた場合と同様の信号源および信号処理を用いて
ディスプレイ装置を構成していため、入力映像信号に含
まれていたノイズのうち、特に2次元高域周波数成分の
ノイズは、従来のCRT表示装置では顕著でなかったも
のが特に画像が細かな静止画部分で目立つという課題が
新たに発生してきていた。
【0013】そこで本発明は、まず、従来にもまして動
画疑似輪郭の発生を少なくすることが可能な画像表示装
置を提供することを第1の目的としている。
【0014】次に、画像の動く方向に拘らず実際に目に
みえる画像を反映した評価が可能な画像評価装置を提供
することを第2の目的としている。
【0015】また、入力映像信号のノイズ成分にあまり
影響されない良好な画像表示が行える画像表示装置を提
供することを第3の目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】第1の目的を達成するた
めに、輝度重みをW1、W2、...、WNに設定し、
そして、信号レベルを0、W1、W2、...、WNを
任意に組み合わせて表現可能な信号レベルの中から、動
き量(動き量とは、複数フレームの入力映像信号の時間
変動をいう。)に応じて所定の信号レベルを選択し表示
信号とする。これは、サブフィールドの輝度重み付けと
その配列を工夫する以外の構成で、動画疑似輪郭を解消
できる極めて有効な技術と言える。無論、同時にサブフ
ィールドの輝度重み付けとその配列を工夫すれば、疑似
輪郭解消の効果は一層顕著となる。
【0017】ここで、入力信号の信号レベルと限定化に
よって表される表示信号の信号レベルとの差分を周辺の
画素に分配すれば、入力信号と表示信号とレベルの誤差
をほぼ相殺できる。
【0018】更に以下のような画像表示装置を提供す
る。つまり、1TVフィールドを、それぞれ輝度重みを
持つN個のサブフィールドを時間順に配列したもので構
成し、サブフィールドについての初期化は、(N−1)
回以下の回数行う。そして、所定の入力映像信号の範囲
では入力映像信号の値に比例して発光するサブフィール
ドが時間方向前方或は後方に延伸していく点灯方法が可
能となり、上記疑似輪郭解消という第1の目的が達成さ
れる。
【0019】次に、第2の目的を達成するために、次の
ような画像評価装置を提供する。
【0020】つまり、表示画面上の所定の画素に基準点
を設定し、画面上で単位時間内に移動する当該基準点を
経る経路を想定し、想定した単位時間内の経路近傍の画
素から発光される発光量に所定の演算を施した後積算し
て、前記基準点における観測画像とする装置である。
【0021】これによれば、視線が通過する経路上の画
素1画素だけでなく、視線が通過する経路の近傍の複数
の画素からの発光についても所定の演算を施す等の考慮
を行っているため、想定した画像の動きがわずかに変化
しただけで、評価結果の画像が大きく変動してしまう、
という不安定さが解消され、実際に観測者がみる画像を
反映し安定した画像評価が可能になる。
【0022】また、第3の目的を達成するために、入力
信号の空間周波数成分のうち、高域成分の時間応答を抑
制して表示信号とする画像表示装置を提供する。
【0023】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、本実施
の形態に係る画像表示装置の構成を示すブロック図であ
る。
【0024】図1に示すように本実施の形態の画像表示
装置は、フィルタ部1と、γ(ガンマ)逆補正部2と、
AD変換部3と、誤差拡散部4と、動き量算出部5と、
第1符号化部6と、第2符号化部7と、表示制御部8
と、PDP9とから構成されている。
【0025】PDP9は、電極がマトリックス状に配さ
れて例えば、(640画素/1ライン)×480個の画
素を備え、オンまたはオフというように2値的に発光を
行う表示装置である。そして、所定の発光回数を輝度重
みとして有する所定数(例えば、10個)のサブフィー
ルドの発光の合計で階調が表現されて、中間調表示を行
う。なお、本実施形態では説明を簡単に行うために、単
色により表示を行うPDPについて説明するが、R
(赤),G(緑),B(青)三色により画素を形成しカ
ラー表示を行うPDPにおいても、各色に対して同様に
適用することができる。
【0026】フィルタ部1について詳細は後述するが、
空間周波数の高域成分を除去する回路である。
【0027】γ逆補正部2は、ここで用いるアナログ映
像信号にはCRTに表示することを前提として元の映像
信号に対してγ(通常γ=2.2)特性がかかっている
ので、これを補正し表示信号ともとの入力信号とを直線
的(γ=1)な入出力関係にするための処理を行う回路
である。
【0028】AD変換部3は、アナログ映像信号をここ
では12ビット映像信号に変換する回路である。
【0029】図2は、第2符号化部7の構成を示すブロ
ック図である。
【0030】この図に示すように第2符号化部7は、サ
ブフィールド変換部71と、書込アドレス制御部72
と、フレームメモリ73a,73bとから構成されてい
る。
【0031】書込アドレス制御部72は、映像信号から
分離された水平同期信号、垂直同期信号に基づいてフレ
ームメモリ書込みアドレスを指定するアドレス指定信号
を生成するものである。
【0032】サブフィールド変換部71は、各画素に対
応するディジタル映像信号を、予め決められた所定の重
み付けを有するここでは10ビットのフィールド情報に
変換する回路である。なお、第2符号化部7には、第1
符号化部6で下位4ビットを切り捨てた信号(a’)が
符号化された8ビットのデジタル映像信号(b)が入力
される。
【0033】フィールド情報とは、1TVフィールド内
の何れの時間帯つまり何れのサブフィールドを点灯・非
点灯させるのかという1ビットのサブフィールド情報の
集合である。ここでは、入力されるデジタル映像信号の
階調レベルに応じてサブフィールド変換部71に記憶さ
せてあるサブフィールド変換テーブル710を参照して
各画素に対応する8ビット映像信号が所定の数のサブフ
ィールドに分割される。1画素毎の分割処理は、図示し
ないPLL回路により発生された画素クロックに同期し
て行われる。このようにして生成された各画素に対応す
るフィールド情報は、書込アドレス制御部72からのア
ドレス指定信号により物理アドレスが指定されてフレー
ムメモリ73a,73bにライン毎、画素毎、フィール
ド毎、画面毎に書き込まれる。
【0034】サブフィールド変換テーブル710を、図
3(a)〜図6(a)に示す。これらに示すように、当
該サブフィールド変換テーブル710は、各映像信号を
時間順に1、2、4、7、13、23、33、43、5
5、74という単調に変化する輝度重みからなる10ビ
ットのサブフィールドSF1〜SF10のオン、オフ情
報に変換するための入力信号と変換後のサブフィールド
の組み合わせとの対応を示すもので、このテーブルの縦
の欄は、入力デジタル映像信号(a’)の値を示してお
り、横の欄は、当該入力映像信号を変換すべき10ビッ
トのフィールド情報を示している。なお、これらの図
で、「1」と記したサブフィールドは「オン(点灯)」
となり、その他のサブフィールドはそのフィールド期間
が「オフ(非点灯)」とされることを意味する(以下、
同様)。
【0035】例えば、サブフィールド変換部71では、
値が27(図中*付記)のデジタル映像信号が入力され
ると、当該映像信号は、サブフィールド変換テーブル7
10の表に基づき、「0000011111」という1
0ビットデータに変換して出力する。なお、ここでのビ
ット表現は、サブフィールドの番号とビット表現におけ
る桁を対応させた表記にしている。ちなみに、この変換
後の10ビットデータを10進数で表記すると図中最右
欄に記載した値「31」といった値になる。
【0036】フレームメモリ73a,73bそれぞれ
は、図7に示すような内部構造をしている。つまり、フ
レームメモリ73aは、一の画面の前半分(1〜L(2
40ライン)に相当するフィールド情報を格納する第1
のメモリ領域73a1と、別の一の画面の前半分(1〜
L(240)ライン)に相当するフィールド情報を格納
する第2のメモリ領域73a2とを備える。フレームメ
モリ73bも、一の画面の後半分(L+1〜2L(48
0)ライン)に相当するフィールド情報を格納する第1
のメモリ領域73b1と、別の一の画面の後半分(L+
1〜2L(480)ライン)に相当するフィールド情報
を格納する第2のメモリ領域73b2とを備える。
【0037】そして、第1のメモリ領域73a1(第1
のメモリ領域73b1)及び第2のメモリ領域73a2
(第2のメモリ領域73b2)のメモリ領域は、それぞ
れ10個のサブフィールドメモリSFM1〜SFM10
を備えている。この構成により1画面について前半分と
後半分とに分割して2画面分に相当する10ビットのサ
ブフィールドの組み合わせに関するフィールド情報が、
各サブフィールドの点灯・非点灯に関する情報としてサ
ブフィールドメモリSFM1〜SFM10に書き込まれ
る。本実施の形態では、サブフィールドメモリSFM1
〜SFM10は、1ビット入力で1ビット出力の半導体
メモリを用いてある。また、このフレームメモリ73
a,73bは、フィールド情報を書き込むと同時に、P
DP9への読み出しも同時に可能な2ポートフレームメ
モリである。
【0038】フレームメモリ73a,73bへのフィー
ルド情報の書き込みは、一の画面分の前半分のフィール
ド情報を第1のメモリ73a1へ、当該一の画面分の後
半分のフィールド情報を第1のメモリ73b1へ、そし
て、次の一画面分の前半分のフィールド情報を第2のメ
モリ領域73a2へ、当該別な一画面分の後半分のフィ
ールド情報を第2のメモリ領域73b2へというように
2つのフレームメモリ73a,73bの4つのメモリ領
域73a1,73b1,73a2又は73b2に対して交互
に行われる。そして、一のメモリ領域73a1,73b
1,73a2及び73b2へのフィールド情報の書き込み
は、サブフィールド変換部71から画素クロックに同期
して出力される10ビットデータを10のサブフィール
ドメモリSFM1〜10に1ビットずつに分配して書き
込むという方法で実行される。10ビットデータのどの
ビットをどのサブフィールドメモリSFM1〜10に格
納するかは予め定められている。
【0039】詳しくは、サブフィールド変換テーブル7
10のサブフィールド番号1〜10と、それと同一番号
のサブフィールドメモリSFM1〜10が論理的に対応
付けられていて、10ビットデータのビットがどのサブ
フィールド番号に相当するものであるかによって該当す
るサブフィールドメモリSFM1〜10に書き込まれる
のである。10ビットデータのサブフィールドメモリS
FM1〜10への書き込み位置は、書込アドレス制御部
72からのアドレス指定信号によって指示される。10
ビットデータに変換される前の画素信号の画面上での位
置と同一位置に書き込まれるのが一般的である。
【0040】上記表示制御部8は、図8に示すように表
示ライン制御部80と、アドレスドライバ81a,81
bと、ラインドライバ82とから構成されている。
【0041】表示ライン制御部80は、フレームメモリ
73a,73bにPDP9に読み出すべきメモリ領域7
3a1,73b1,73a2若しくは73b2,ライン,サ
ブフィールドを指定し、又、PDP9の何れのラインを
走査するのかの指示を出すものである。
【0042】この表示ライン制御部80の動作は第2符
号化部7におけるフレームメモリ73a,73bへの書
込動作と画面単位のオーダでは同期がとられている。即
ち、表示ライン制御部80は10ビットデータを書込中
のメモリ領域73a1,73b1(73a2,73b2)か
らは読み出しは行わず、既に書込完了したメモリ領域7
3a2,73b2(73a1,73b1)から読み出しを行
う。
【0043】アドレスドライバ81aは、表示ライン制
御部80のメモリ領域指定、読出ライン指定及びサブフ
ィールド指定に基づいて1ビットづづシリアルに入力さ
れた1ラインに相当するサブフィールド情報を、1ライ
ン分の画素数に対応したビット(640ビット)をパラ
レルに、アドレスパルスに変換して画面前半分のライン
に出力するものである。アドレスドライバ81bは、ラ
インドライバ81aと同様に前記サブフィールド情報
を、アドレスパルスに変換して画面後半分のラインに出
力するものである。
【0044】ラインドライバ82は、サブフィールド情
報をPDP9の何れのラインに書き込むのか走査パルス
により指定するものである。
【0045】このような表示制御部8の構成により、次
のようにフレームメモリ73a,73bからPDP9へ
のフィールド情報の読み出しが行われる。フレームメモ
リ73a,73bに分割して書き込まれた1画面分のフ
ィールド情報の読み出しは、前半分と後半分とに相当す
るデータを同時に読み出すことにより行う。つまり、メ
モリ領域73a1,73b1から同時に画素毎にサブフィ
ールド情報がサブフィールドメモリSFM1,SFM
2,・・・,SF10から順次読み出されることにより
行われる。より具体的には、まず、メモリ領域73a
1,73b1双方のサブフィールドメモリSFM1から1
ライン目の各画素に相当するサブフィールド情報が1ビ
ットづつ順次読み出される。そして、ラインドライバ8
2によるライン指定を待って前半・後半画面のそれぞれ
の1ライン目に潜像を形成(アドレッシング)し、次い
で、同じサブフィールドメモリSFM1から前半・後半
画面の2ライン目の各画素に対応するサブフィールド情
報を読み出して同じようにアドレスドライバ81a,8
1bに順次シリアルに入力し、1ラインの画素数に相当
するビットここでは640ビットのサブフィールド情報
がパラレルにPDP9に出力されアドレッシングが行わ
れる。このような読み出し(書き込み)が画面分割した
分割領域におけるそれぞれの最終ラインまで終了すれ
ば、一斉に各画素が発光される。
【0046】次のサブフィールドSF2の点灯・非点灯
に関するサブフィールド情報が上記同様に1ラインづづ
読み出されてアドレッシングが行われた後、次いで順次
サブフィールドSF10までこの動作を繰り返すと、1
画面分のフィールド情報の読み出し(書き込み)が終了
する。
【0047】このようなPDPの作動方式を図示すると
図9に示すようになる。この図9は、横軸は時間、縦軸
はPDPの横方向に延びる電極、すなわち走査・放電維
持電極の番号を示し、太斜線の部分で発光させる画素の
アドレスを指定し、網掛けをした部分で画素を発光させ
る。つまり、分割画面それぞれの1ライン目の走査・放
電維持電極上の全ての横方向画素に対し、サブフィール
ドSF1が始まるタイミングに合わせて縦方向に走るア
ドレス電極にアドレスパルスを印加することによりアド
レッシングを行う。走査・放電維持電極の1ライン目の
アドレッシングが終了したら、それ以降のラインに次々
と、同様な操作を繰り返す。分割画面において最後の走
査・放電維持電極のアドレッシングが終了したら、時刻
t1〜t2放電維持期間に移る。この期間では、重み付け
に比例した数の放電維持パルスが放電維持電極に印加さ
れるが、上記アドレス指定により発光の指示があった画
素のみ発光されるようになっている。そして、繰り返し
説明することになるが以上述べたようなサブフィールド
におけるアドレッシングと全画素の一斉点灯という動作
が繰り返されることにより、1TVフィールド分の階調
表示が完了する。なお、ここでは説明は省略したが上記
アドレッシングは、全画素の壁電荷を消去する初期化期
間を経た後に行われ、また、このように表示させる画素
へ予め情報を書込んだ後(アドレッシング)、発光させ
るという駆動方式は「メモリ駆動法」と呼ばれる。
【0048】そして、上記読み出しと並行して別のメモ
リ領域に書き込まれた次の画面の前半分と後半分に相当
するフィールド情報を上記同様にして読み出すことによ
って動画の表示が行われる。
【0049】次に、第2符号化部7の符号化の特徴につ
いて説明する。
【0050】上記サブフィールド変換テーブル710に
おいて、サブフィールド数は、10であり、図3(a)
〜図6(a)に示したように、時間順に単調に増加する
1,2,3,4,7,13,23,33,43,55,
74という重み付けを施してあった。
【0051】このような重み付けによれば、重みが上位
のサブフィールドの輝度を、重みが下位のサブフィール
ドを複数を組み合わせることによって表現することがで
きる。これにより該当する階調表示を行うのにサブフィ
ールドの組み合わせが幾つか存在する場合があることに
なる。例えば、信号レベル127であれば(図中▲
印)、サブフィールドSF10,SF8,SF4,SF
2,SF1の組み合わせ若しくはサブフィールドSF
9,SF8,SF6,SF3,SF2又はサブフィール
ドSF9,SF7,SF6,SF5,SF2,SF1の
組み合わせが存在する。
【0052】そして、これらの複数の組み合わせの中
で、サブフィールド変換テーブル710はその内の一通
りの組合せで記述されている。即ち、デジタル映像信号
の値が127の場合にはサブフィールドSF9,SF
7,SF6,SF5,SF2,SF1の組合せが記述さ
れている。
【0053】このようにサブフィールド変換テーブル7
10に記述されているサブフィールドの組合せは、要約
すると、輝度重みが上位のサブフィールドの使用を極力
抑えた組合せであるということである。そして、このよ
うな組合せは低輝度(0〜22)を除く中輝度から高輝
度(23〜255)にかけて採用されていることが変換
テーブル710の内容から理解される。
【0054】また、信号レベルが27→28、50→5
1、83→84、126→127、181→182に変
化する箇所のサブフィールドの組合せを参照すれば理解
されるように次のような特徴もある。即ち、一階調レベ
ル低いレベル(27、50、83、126、181)ま
ではオフであった輝度重みの重いサブフィールドを、オ
ンにするレベルにおいては、そのオンにされた輝度重み
より1段低い輝度重みのサブフィールドはオフになるよ
うにしている。
【0055】以上述べたような点灯パターンを選択する
ことにより、信号レベルが変化した場合に点灯パターン
が時間的に激しく変化することを抑制でき、動画疑似輪
郭の解消につながる。
【0056】次に発明の特徴的な内容について詳細に説
明する。
【0057】まず、フィルタ部1は、図10に示すよう
に、2次元高域通過フィルタ11と、2次元低域通過フ
ィルタ12と、時間応答低域通過フィルタであるテンポ
ラルLPF13と、加算部14とから構成されている。
【0058】2次元高域通過フィルタ11によって、画
像の細かな絵柄成分のみが取り出される。取り出された
細かな絵柄成分のうち、時間方向に変化の激しい成分
は、テンポラルLPF13によって抑制され加算部14
に出力される。
【0059】テンポラルLPF13と、2次元低域通過
フィルタ12の出力は、加算部14で合成され、結局入
力映像信号に含まれる画像成分のうち、細かな画像成分
が時間方向に激しく変化する部分のみ抑制されて以下表
示されることになる。従って、細かなパターンが短い周
期で変化する成分は表示されず、ノイズ成分が表示され
ることが防止できる。なお、通常の高精細画像表示に重
要な静止画像部分の高精細画像情報は保存されて表示さ
れる。したがって、静止画においては、精細画像情報を
損なうことなく、かつ動画表示においては、画像の大面
積の部分のように空間周波数の低い部分での応答特性を
損なうことなく、静止画および動画のいずれにおいても
ノイズの少ない良好な画像表示を行うことができる。
【0060】第1符号化部6は、12ビットのデジタル
入力映像信号(信号(a’’))の下位4ビットを除去
して(信号(a’))8ビットの信号(b)に変換して
第1符号化部7に出力する回路であり、ここでは画像の
動き量が大きくなるほど階調表示特性を犠牲にし疑似輪
郭解消を優先した符号化を、図3(b)〜図6(b)に
示す変換テーブル60を参照して入力レベル(a’)を
所定のレベル(b)に変換する。なお、このように12
ビットの上位8ビットを用いて階調表示を行うのはみか
けの階調数を多くして表示するためである。
【0061】この変換テーブル60は、当該画像の動き
量を表す後述する動き量算出部で生成された出力値mの
値に基づいて本来のレベル(a’)をそれに近い一のレ
ベルに変換(b)するための対応を示すテーブルであ
り、テーブルの左端縦の欄は、下位4ビットを除去した
入力デジタル映像信号(a’)の値を示しており、ま
た、「●」と記した縦の欄は、該当する動き量mにおけ
る入力信号に対し出力する信号値の組み合わせ、つまり
入力信号の符号化の態様を示している。なお、以下述べ
るように本画像表示装置では、現在入力されているフレ
ームをPDPに表示させるのに先行して動き量算出を行
う関係上、実際の入力映像信号よりも1フレーム相当遅
延させる必要性があるので、本実施の形態では少なくと
も2フレーム相当の映像信号を記憶できるだけの図示し
ないフレームメモリを備え、このフレームメモリからデ
ータを読み出して第1符号化部6での符号化処理を行
う。
【0062】動き量算出部5は各1フレーム分の画像を
記憶するためのフレームメモリ51a,51bと、動き
量検出部52と、傾斜部検出部53と、動き量補正部5
4とから構成されている。
【0063】動き量検出部52は、フレームメモリ51
a,51bから映像信号を読み出してこれから表示しよ
うするフレームと直前のフレーム、2フレーム分の映像
信号を画素毎に比較し差分値が所定値を超える場合に動
き(変動)があるとし、更にその差分値をここでは一例
として9段階に分け動きがないとの検出を含め合計10
段階に分けて「0000」〜「1001」の4ビットの
値を出力する。この前フレームからの変動値が大きいほ
ど当該画素の動き(変動)が激しいことを意味する。な
お、フレームメモリ51a(51b)に記憶される映像
データは、現在の1のフレームのディスプレイへの表示
が終われば随時、次の1フレームの映像データに更新さ
れる。
【0064】傾斜部検出部53は、フレームメモリ51
a(51b)から映像信号を読み出して同一フレームに
おけるエッジ部(信号レベルの変化の大きな画素領域)
以外で、レベルが単調に変化する画像領域である傾斜部
を検出する回路である。そして、傾斜部を検出すれば
「1」を、同じ値のビットを付加して4ビットにして、
又エッジ部やレベル変化がほとんどない平坦部を検出す
れば「0」を同じ値のビットを付加して4ビットにして
出力する。つまり、「1」であれば「1111」を、
「0」であれば「0000」を出力する。なお、この傾
斜部検出部53には、公知のエッジ検出フィルタを用い
て水平方向及び垂直方向の傾斜度を検出し、何れかの方
向において単調に変化していれば傾斜部とする。
【0065】動き量補正部は54、前記動き量検出部5
2からの出力と傾斜部検出部52からの出力を入力とし
て、最終的に当該画素の前フレームからの動き量を
「0」〜「9」の10段階に段階付けを行って段階に応
じた値mを第1符号化部6に出力する。具体的には、図
12に示すように、当該画素が動きがない(値「000
0」のとき)場合であれば、傾斜部検出部の検出結果如
何に関らず、動き量補正部は「0000」を出力する。
当該画素が動きのあるもので(値「0001」〜「10
01」のとき)、かつ、信号レベルが隣接画素間で単調
に変化する領域、即ち傾斜部に属するものであれば(値
「1111」のとき)、動き量に応じた9段階に出力さ
れる(値「0001」〜「1001」)。一方、動き量
検出部からの出力が動きが大きいことを示す値であって
も、傾斜部検出部52からの出力が隣接画素間で単調に
変化する領域に属するものでないことを示す場合には
(値「0000」のとき)、動き量mの出力値は「00
00」つまり、動きがないものとして出力する。これ
は、動きがあっても、エッジ部やレベル変化がほとんど
ない平坦部などの画像パターンによっては動画疑似輪郭
を引き起こさないので、この場合には第1符号化部6に
おいて階調数を優先した符号化を行うようにするためで
ある。なお、図3(b)〜図6(b)及び以下の説明で
は動き量mは2進数ではなく、簡略のために10進数で
記載する。
【0066】図11に戻り誤差拡散部4は、加算部41
と、誤差算出部42と、遅延部43a〜43dと、係数
部44a〜44dとから構成されている。
【0067】誤差算出部42は、第1符号化部6での符
号化の結果の出力レベル(b)と、12ビット入力レベ
ル(a’’)との差分(c)を算出する回路である。
【0068】遅延部43aは、1画素(1D)分当該差
分値(c)を遅延させて出力させるための回路、遅延部
43bは、(1ライン(1H)+1画素(1D))分当
該差分値を遅延させて出力させるための回路、遅延部4
3cは、1ライン(1H)分当該差分値を遅延させて出
力させるための回路及び遅延部43dは、(1ライン
(1H)−1画素(1D))分当該差分値を遅延させて
出力させるための回路である。
【0069】係数部44a〜44dは、差分値(c)に
所定の係数に相当する比率に分配する回路であり、分配
した値を最終的に加算部41において現在表示しようと
する画素の映像信号に加算して第1符号化部6に出力す
る。このような処理は、一般的に誤差拡散法と言われる
処理である。従って、前記第1符号化部6に入力される
入力信号(a’’)は、当該画素のもとの信号レベル
に、先に符号化処理により発生した近傍の画素の誤差が
加算された信号である。なお、この誤差拡散の処理は動
画であるか静止画であるかに関らず行われる。何故なら
第1符号化部6では、12ビットの入力映像信号の下位
4ビットを切り捨てるため、静止画であっても必ず4ビ
ットぶんの誤差が生じるからである。
【0070】次に、第1符号化部6及び誤差拡散部4で
の動作について具体的に説明する。
【0071】まず、図3(a)〜図6(a)と図3
(b)〜図6(b)とを見比べてみると分かるが、第1
符号化部6での符号化には、サブフィールドの非点灯か
ら点灯への変化の程度と動き量とに相関性がある。
【0072】具体的には、サブフィールドの組み合わせ
において点灯させるサブフィールドが非点灯から点灯へ
の変化がない、始めから連続的に点灯し疑似輪郭を最も
引き起こしにくいレベルの組み合わせ(「0」、
「1」、「3」、「7」、「14」、「27」、「5
0」、「83」、「126」、「181」、および「2
55」)を動きの最も激しい場合(m=「9」)に使用
する。次いで、1階調下位の表示では非点灯であったも
のが点灯に変化するサブフィールドの輝度重みに比例さ
せ、動きが小さくなるに従って、この非点灯から点灯へ
の変化が輝度重みの大きいサブフィールドで起こるよう
な、動きが激しければ疑似輪郭の要因となるようなレベ
ルを選択している。別な見方をすれば、動きが大きくな
るにつれて連続的に点灯する時間の長い信号レベルを選
択するということでもある。
【0073】このような画像の動きの程度に応じた符号
化を行えば、動きの激しい場合には的確に疑似輪郭を解
消でき、一方、疑似輪郭発生の可能性が低い動きが小さ
い場合には、階調数を増やし静止画(m=「0」)で
は、最大の階調数で表現できる。
【0074】詳しくは、入力信号がほとんど静止画のよ
うな部分では、動き量(m)の値は「0」となり、図3
(b)〜図6(b)の使用可能な符号化出力(b)は同
図●印で示すように、入力信号(a’)のうち、256
種類すべての符号を使用する。すなわち静止画の場合
は、 入力(a’)=符号化出力(b) となり、256階調を用いて画像表示を行う。
【0075】これに対して、画像の動きが大きく(mの
値が大きく)なるにつれ、使用可能な符号化出力の組は
減少する。動き量(m)の値は最大で「9」の値をと
り、この最大「9」のとき、符号化出力(b)として使
用可能な符号の数は、上記したように「0」、「1」、
「3」、「7」、「14」、「27」、「50」、「8
3」、「126」、「181」、および「255」の1
1種類である。これは、重み付けをW1(1)、W2
(2)、W3(4)、W4(7)、W5(13)、W6
(23)、W7(33)、W8(43)、W9(5
5)、W10(74)とすると、「0」、「W1」、
「W1+W2」、「W1+W2+W3」、...、「W
1+W2+W3+...+W10」の(10+1)種類
の信号レベルに限定することを意味する。そして、動き
量が小さくなるにつれて、W1、W2、...、WNの
組み合わせの数を増やして、表現できる階調数を増加さ
せる。
【0076】なお、入力信号(a’)に対する限定すべ
き値は、当該(a’)に近いレベルを選択する。例え
ば、「m=9」の場合を例にとると、「1〜2」の範囲
の信号レベルであれば「1」に、「3〜6」の範囲の信
号レベルは「3」に、「7〜13」の範囲の信号レベル
は「7」に、「14〜26」の範囲の信号レベルは「1
4」に、「27〜49」の範囲の信号レベルは「27」
に、「50〜82」の範囲の信号レベルは「50」に、
「83〜125」の範囲の信号レベルは「83」に、
「126〜180」の範囲の信号レベルは「126」
に、「181〜254」の範囲の信号レベルは「18
1」に、「255」の信号レベルは「255」に、限定
する。
【0077】従って、例えば11種類の発光について
は、入力レベルが増大するにつれ、出力レベルの点灯さ
れるサブフィールドパターンが順次延伸していくように
なるため(図3(b)〜図6(b)の太線枠部)、入力
信号の大きさと発光パターンの関係の相関性が保証され
る。つまり、低い信号レベルでオンであったサブフィー
ルドは消えることなくそのままオンを保つので、サブフ
ィールドの点灯パターンの分布を信号レベルと相関をも
った単調な関係とすることができ、信号レベルが大きく
なると発光パルスの分布がほぼ単純に広がることにな
る。したがって、このような限定的な発光パターンのみ
を用いて画像を表示した場合、いわゆる動画表示の場合
に特有の動画疑似輪郭をなくすことができるのである。
【0078】このようなサブフィールドの点灯パターン
の分布と信号レベルとの単調な相関関係は、動き量mの
値が「1」〜「8」それぞれの値の場合にも概成立する
関係性であるが、動き量が小さくなるに従って信号レベ
ルの選択数が多いぶん若干事情を異にするようになり、
近接したレベルでの点灯パターンが時間的にやや劇的に
変化するようになる。このように動き量が小さい場合に
は、信号レベルの選択数を多くしているのは、動き量が
小さいほど輝度重みが大きなサブフィールドで点灯・非
点灯の変化が生じても疑似輪郭の発生にあまり寄与しな
いためである。
【0079】ところで、このままでは動きが最も激しい
場合を例にとるとたかだか11階調で画像表示すること
になり、自然画像を表示するには階調数が明らかに不足
であり、疑似輪郭は解消できても本来の画像の再現性に
欠ける。この不具合を解消するために、前記構成の誤差
拡散部4によって誤差拡散処理を行う。つまり、入力レ
ベル(a’’)と、限定された符号化出力(b)を与え
る入力レベルとの差を誤差信号(c)として周辺画素に
フィードバックして平均誤差を小さくなるようにする。
具体的には、図13に示すように、現在表示中の画素P
に対して、誤差信号(c)を求め、これを周辺4画素す
なわち図13のA、B、CおよびDに分配する。分配の
係数は例えば誤差の7/16を画素Aに、誤差の1/1
6を画素Bに、誤差の5/16を画素Cに、そして誤差
の3/16を画素Dに分配する。分配された誤差は本来
の映像信号に誤差分を加算し、改めて符号化する。これ
を繰り返すことで、新たに発生した誤差は次々と周辺画
素に分配されることになり、表示輝度の平均的な値が入
力の平均輝度とほぼ一致し、階調不足を補うことができ
る。
【0080】なお、動きの激しい部分では周辺画素に拡
散される誤差は大きく、当該拡散させた誤差がノイズと
して目立ってしまうと思われるが、実際には動きが激し
い部分では被写体に追従して視線が移動しているため
に、このような誤差拡散処理に伴ういわゆる拡散ノイズ
があまり気にならずに画像表示を行うことができる。
【0081】一方、静止画と判定される画像部分では、
ほぼ上記したように256階調表示が可能な符号化出力
(b)を選択することができるため、前記拡散ノイズが
観測されることはない。また、前記誤差拡散の処理は1
2ビットの演算精度であり、これは静止画領域でも行わ
れるので、その領域におけるみかけの階調を256階調
以上に増加できるという効果も期待できる。
【0082】[実施の形態2]図14は、本実施の形態
における画像表示装置での構成図であり、実施の形態1
の欄で述べた画像表示装置との相違点について説明す
る。当該画像表示装置は、実施の形態1の構成要素フィ
ルタ部1と,γ逆補正部2と、AD変換部1と、表示制
御部8と、PDP9とに加えて、第3符号化部101
と、第4符号化部102とを備えている。図1に示した
実施例1の画像表示装置と同一符号の構成要素は、それ
ぞれ同一機能であることを示す。
【0083】第3符号化部101は、12ビットの下位
4ビットを除去した8ビット信号を生成するだけのもの
であり、ここでは上記したような第1符号化部が行った
ような動き量に応じた符号化は行わない。
【0084】第4符号化部102は、図15に示すよう
に、第3符号化部101にて12ビットの下位4ビット
を除去した8ビットで表される信号レベルを19のサブ
フィールド(サブフィールドSF1〜サブフィールドS
F19)からなるフィールド情報に変換する回路であ
る。ここでのサブフィールドの輝度重み付けは、この図
15から分かるように時間順に、16,16,16,1
6,16,16,16,16,16,16,16,1
6,16,16,16,8,4,2,1、となってお
り、先頭に位置する「輝度重み=16」である15のサ
ブフィールドからなる第1のサブフィールド群と、それ
以後に位置する4サブフィールドからなる第2のサブフ
ィールド群に分類することができる。そして、第2のサ
ブフィールド群の各サブフィールドが有する輝度重みの
合計が、第1のサブフィールド群に属するサブフィール
ドが有する最大の輝度重み(16)を超えない値(1
5)で、第1のサブフィールド群に属するサブフィール
ドの輝度重みでは表現できない値(ここでは、1〜1
5)を第2のサブフィールド群を組み合わせて表現でき
るようになっている。これにより第1のサブフィールド
群による発光と第2のサブフィールド群による発光を組
み合わせて、入力信号の値の変化に対し、合計の輝度重
みを不連続なく全階調に渡っての表現を可能とする。
【0085】各信号レベルは「●」で記したような点灯
パターンからなるフィールド情報に変換される。このよ
うに変換された19ビットのフィールド情報を表示制御
部8によって上記したように制御しながらPDP9の画
像表示を行う。なお、「16〜255」のレベルでは、
SF16〜SF19を組み合わせて1〜15のレベルの
表示を行うのであるが、この点灯パターンは簡略化のた
め省略している。
【0086】図16は、上記画像表示装置におけるPD
P9の発光方式を説明する図である。なお、ここでも上
記実施例1と同様に1画面を2分割して上下同時にアド
レッシングを行う手法によって駆動させる。図16に示
すように、1TVフィールドの間には、初期化期間R1
〜R5が設けられており、パネルの電荷状態を初期化す
る。この初期化は全画面一斉消去に相当する。この後、
アドレス期間(記号Aにて表記)を用いて、発光させる
画素にのみ選択的に電圧を印加していわゆる壁電荷を形
成する。実際の発光は、表示期間D1〜D19で行われ
る。なお、図中D1〜D19の記載に添記したカッコ内
の数値は、前記輝度重みを表している(以下、同様)。
【0087】このようにここでは、消去に相当する初期
化がR1〜R5の5回しか行われない。つまり、サブフ
ィールドSF1〜サブフィールドSF15の第1のサブ
フィールド群の間では、サブフィールドSF1のアドレ
ス期間の前にだけ初期化期間R1が設けられており、サ
ブフィールドSF2〜SF15のアドレス期間の前には
初期化期間は設けられていない。従って、一旦発光が開
始された画素については、壁電荷が保持されたままとな
り、サブフィールドSF15終了後の初期化期間R2直
前まで引き続き発光することになる。一方、後方の輝度
重みが小さい4サブフィールドからなる第2のサブフィ
ールド群については、各アドレス期間に先行して初期化
期間R2〜R5が設けられており、従来の駆動と同様、
各サブフィールドの発光の開始および発光の停止をそれ
ぞれ独立に制御する。
【0088】このような符号化及び駆動方法により、入
力信号の値が大きいほど先頭のサブフィールド位置で発
光が開始することになり、しかも入力信号の値が大にな
るにつれて発光するサブフィールドが前方に延伸してい
くような符号化となる(図15中矢印Y1)。つまり、
上記したように入力信号の大きさと発光パターンの関係
の相関性が保証されるため、いわゆる動画表示の場合に
特有の動画疑似輪郭をなくすことができる。
【0089】なお、輝度重みが小さいSF16〜SF1
9では、点灯・非点灯の分布がある程度不規則的に変化
しているが、輝度が小さいので動画疑似輪郭の発生への
影響は無視できるほど小さい。
【0090】また、本実施の形態によれば、全体のサブ
フィールド数が19であるにも関わらず、発光の停止の
制御に要する初期化期間が1TVフィールド期間で5回
のみであり、従来、初期化に要していた時間を大幅に短
縮することができる。従って、このように全体のサブフ
ィールド数を従来よりも増やすことができるのである。
【0091】ここで、ライン数が480本のPDPを2
ライン同時駆動する場合を例にとると、一回の初期化期
間が300us、1ライン当たりのアドレス期間を2u
sとすれば、1TVフィールドの間の表示期間は、(1
/60)×1000000us−(300usx5+2
usx240x19)=6000usとなる。表示期間
での一回の発光パルスの周期を5usとすると6000
us/5us=1200回となり、十分な輝度を確保し
て発光させることが可能になる。
【0092】[実施の形態3]本実施の形態における多
階調表示可能な画像表示装置は、実施の形態2の画像表
示装置と駆動方法を異にする以外は同様の構成であるの
で、相違点につき説明する。
【0093】第4符号化部102では、ここでも、8ビ
ット信号を19のサブフィールド(サブフィールドSF
1〜サブフィールドSF19)からなるフィールド情報
に変換する回路である。ここでのサブフィールドの輝度
重み付けは、この図17から分かるように時間順に、
1、2、4、8、16,16,16,16,16,1
6,16,16,16,16,16,16,16,1
6,16,となっており、先頭に位置する「輝度重み=
1,2,4,8」である4のサブフィールドからなる第
2のサブフィールド群と、それ以後に位置する輝度重み
「16」の15のサブフィールドからなる第1のサブフ
ィールド群に分類することができる。つまり、実施例2
の場合とは第1のサブフィールド群と第2のサブフィー
ルド群との配置が入れ代わっている。そして、各信号レ
ベルを「●」で記したような点灯パターンからなるフィ
ールド情報に変換する。なお、SF1〜SF4の点灯パ
ターンの記載は簡略化のため省略している。
【0094】図18は、上記画像表示装置におけるPD
P9の発光方式を説明する図である。この図18に示す
ように、1TVフィールドの間には、初期化期間R1〜
R5が設けられており、パネルの電荷状態を初期化す
る。この初期化のうちでR1〜R4で示す期間では面一
斉消去を行い、R5で示す期間では全画面一斉書込みを
行う。第2のサブフィールド群におけるアドレス期間
(Aで表記)においては、従来と同様に発光させる画素
にのみ選択的に電圧を印加していわゆる壁電荷を形成す
るが、第1のサブフィールド群におけるアドレス期間
(A)においては、消灯すべき画素に選択的に電圧を印
加して発光の必要のない画素部分に消灯のための情報を
書き込む。通常、表示させる画素にはアドレスパルスを
印加して電荷形成を行うが、ここではその逆で予め全画
素を表示させるものとして全画素にパルスを印加して電
荷形成しておき、表示させない画素について選択的に放
電させることで電荷を除去するという手法である。な
お、このようなアドレッシング方法については、特開平
6−186929号公報に詳細に記載されている。
【0095】このように駆動させることによって、必要
な初期化期間については、画面全面消去のための初期化
が4回(R1,R2,R3,R4)と、全画面一斉書き
込みのための初期化が1回(R5)の合計で5回のみで
あり、従来、初期化に要していた時間を大幅に短縮する
ことにより、実施例2で述べたように入力信号の値が大
になるにつれて発光するサブフィールドが時間方向後方
に延伸していくような符号化となる(図17中矢印Y
2)。つまり、入力信号の大きさと発光パターンの関係
の相関性が保証されるため、動画疑似輪郭の発生を抑え
ることができる。
【0096】[実施の形態4]以下本実施の形態に係る
画像評価装置について詳細に説明する。本実施の形態で
はパルス状の発光を伴う画像表示装置としてPDPなど
で用いられているサブフィールド駆動方法により表示さ
れる画像を想定して画像評価を行う。なお、本実施の形
態における画像評価装置は、詳しくは図示しないが、市
販のパソコンによって構成されるもので、一般的なコン
ピュータシステムのハードウェア構成、即ち、CPU、
メモリ(RAM,ROM)、キーボード、ハードディス
ク、表示モニタによって構成される。ハードディスク装
置内に本発明に固有の画像評価プログラムを格納し、そ
のプログラムをCPUが実行する点において一般的なコ
ンピュータシステムとは異なる。
【0097】図19は、PDPなどのようなパルス状の
発光を伴う画像表示装置の動画表示を行った場合の画質
の評価を、シミュレーションによって行う本実施の形態
に係る画像評価装置の機能を示す機能ブロック図であ
る。
【0098】この図に示すように本画像評価装置は、1
TVフィールドを前記したように複数のサブフィールド
に分割する情報を設定するサブフィールド情報設定部2
01と、設定されたサブフィールド情報に基づき入力画
像の信号値を1ビットの時系列信号であるサブフィール
ド信号に変換するサブフィールド符号化部202と、前
記サブフィールド符号化部202により仮想的に表示さ
れる仮想映像上において一の画素を基準点と設定する基
準点設定部203と、入力された動きベクトル(ここで
は、単位時間当たりの特定画像の動き量及び方向を表す
ベクトル)から画面上の所定期間内の画像の動きを追う
視線の動きを想定する経路算出部204と、上記サブフ
ィールド情報設定部201で設定されたサブフィールド
の順序および輝度重みから各発光パルスの発生する時刻
を算出する発光パルス時刻算出部205と、各発光パル
スの発生時刻および算出した経路から発光パルスが印加
される時に視線がある位置、つまりパルス発光がある時
に画面上での視線の位置を算出する視線位置算出部20
6と、サブフィールド信号に変換された画像信号のうち
視線が通過する経路近傍の画素を視線位置算出部206
の出力に基づき選択する近傍画素選択部207と、近傍
画素選択部207により選択された経路近傍画素に対す
る演算係数を算出する近傍画素係数算出部208と、近
傍画素係数算出部208により求めた係数を近傍画素選
択部207によって選択した画素の発光量に乗じる処理
を行う係数乗算部209と、係数乗算部209で求めた
値を1TVフィールドに渡って積算する発光量積算部2
10とからなる。発光量積算部10にて求めた1TVフ
ィールド時間内の発光量の積算値を評価画像として出力
する。
【0099】前記サブフィールド情報設定部201は、
説明を簡略化するためにここでは、図20に示すように
各サブフィールドの輝度重みに応じて、例えば、第1サ
ブフィールドでは1回、第2サブフィールドでは2回、
第3サブフィールドでは4回、第4サブフィールドでは
8回、第5サブフィールドでは16回、第6サブフィー
ルドでは32回、第7サブフィールドでは64回、第8
サブフィールドでは128回と合計255回のパルス状
発光がなされるものとのサブフィールド情報を設定す
る。
【0100】サブフィールド符号化部202では、入力
映像信号を設定されたサブフィールド情報に基づく符号
化を行う。この符号化は、入力映像信号の信号レベルと
サブフィールドの組み合わせの対応を示した上記したよ
うなテーブル(図3(a)〜図6(a)に相当する表)
に則って行う。
【0101】図21は、本実施の形態の画像評価装置の
画像評価方法を視覚化した概念図であり、一つ一つの四
辺形が表示画面の1画素を表している。
【0102】経路算出部204では、まず、基準点設定
部203で設定された画素位置(図中Pの四辺形で表さ
れる画素)を基点とし、この画素P上の所定の位置(こ
こでは、画素の左上の点P’)を原点としたX−Y座標
系を組む。そして、このX−Y座標系で表された動きベ
クトル(Vx,VY)から1TVフィールドにおける視線
の動く経路Kを想定する。図21では、1TVフィール
ド当たり右方に4画素、下方に3画素である例(画素P
から画素Qに到る経路)を示している。なお、ここで
は、画像の動きとそれを追う視線の動きとの間には強い
相関があるという前提に立ち、視線経路を画像の動きベ
クトルから算出している。
【0103】発光パルス時刻算出部205では、初期化
に要する時間、アドレッシングに要する時間、更には、
次のパルス発光までの時間等は既知であるからこれを基
に、それぞれのパルス発光が行われる時刻を算出する。
なお、画素Pの初期化開始の時点を基準時刻にして計時
し、1回のパルス発光が行われる時間は、1点に近似し
ている。
【0104】視線位置算出部206では、発光パルス時
刻算出部205で求めた発光パルス時刻と単位時間当た
りの画像の動きを表す動きベクトル(Vx,VY)とから
パルス発光がある時の前記経路K上の視線位置を演算に
より求める。
【0105】近傍画素選択部207では、前記視線位置
算出部206で求めた視線位置を含む所定の領域を想定
し、ここでは画像表示装置の1画素と同じ面積をもった
領域、例えば表示装置の表示画素と同一形状の四辺形領
域を想定し、この領域に属しパルス発光が行われる画素
を視線の画面位置における近傍画素として選択する。例
えば、図中座標Ki(x,y)で表される位置における
近傍画素としてはこれを角とした1画素相当の領域に含
まれる画素R1〜R4を選択する。
【0106】近傍画素係数算出部208では、前記四辺
形領域に含まれる各々の画素の面積比率を、近傍画素係
数として算出する。
【0107】係数乗算部209では、近傍画素係数算出
部208により求めた係数を近傍画素選択部207によ
って選択した画素の発光量に重み付けとして乗じる処理
を行うのだが、1回のパルス発光により得られる発光量
に前記係数を乗じた値を近傍画素について加算した値を
図中座標Ki(x,y)で表される視線位置における評
価値を求める。
【0108】このような視線近傍の画素の発光をも考慮
した評価によれば、より実際に近い評価画像を得ること
が可能となる。つまり、静止画像に対する視力と比較し
動く物体に対する視力は低下するという、動画像に対す
る視力低下の現象(いわゆる動体視力の効果)を反映さ
せられるからである。
【0109】発光量積算部210では、このようにして
求めた評価値を経路終端画素Q’で表される位置まで積
算することによって、1TVフィールドにおける基準点
Pにおいて観測される発光量を求める。経路終端Q’と
は、経路終端の画素の左上角の位置である。そして、こ
の一の画素における評価が完了すると、前記基準点改め
て設定し、上記した同様の処理を行う。これを、前画素
について繰り返すことで1フレーム(1TVフィール
ド)分の評価画像を得る。
【0110】次に、このような構成の画像評価装置の動
作の一例について図22〜図24に示すフローチャート
を基に説明する。
【0111】まず、評価しようとする画像の入力がなさ
れるのを待ち、入力がなされれば(ステップS1でYe
s)、サブフィールドの点灯情報を作成しハードディス
クに格納する(ステップS2)。このサブフィールド点
灯情報は、図25に示すデータ構造で各画素と対応させ
てある(この図25は、データ構造を例示するものであ
る。)。同時に、各画素の動きベクトルMVも対応づけ
て格納される。この表でP(1,1)〜P(n,m)の添え字
は、実際に表示させる画面と対応させた評価画像の画素
位置を水平、垂直方向の位置で表わしたものである。な
お、サブフィールド点灯情報のソースは、予め評価者に
より設定され、上述した図3(a)〜図6(a)に相当
するテーブルとしてメモリ若しくはハードディスクに書
き込まれている。
【0112】次に、評価しようとする画素を基準点(l
は、基準点の数を表す、l=1〜lmaxの数)として
設定する(ステップS3)。この設定は、評価者のキー
ボードから入力に基づき行われる。勿論予め全画素を基
準点として設定するようにしても構わない。
【0113】そして、ステップS4でl=「1」に設定
し、以下の処理(ステップS5〜ステップS12)を基
準点毎に実行してゆくことになる。ステップS5で上記
したように基準点Pl(l=1)の左上角原点とするX
−Y座標系を組み(図21)、各画素の位置をこの座標
系に変換する。
【0114】そして、画素Pl(l=1)の動きベクト
ルMVを読み出し、この動きベクトルMVから1TVフ
ィールド間の視線経路K及びこの経路終点Ql(l=
1,図21)を算出する(ステップS6)。
【0115】こんどは、各パルス発光時刻ti(i=1,
2・・・,255)における視線位置Ki(図21)を
算出する(ステップS7)。
【0116】ステップS8でi=「1」に設定し(ステ
ップS8)、視線位置Ki(i=1)を中心とした1画
素分の評価領域を設定する(ステップS9)。
【0117】図26は、発光時刻tiとサブフィールド
SFとの対応を示したテーブルで、ハードディスクに格
納されている。
【0118】ここで時刻ti(i=1)において、この領
域に入る画素は発光するのかどうかを図26及び図25
とを用いて判定する(ステップS10)。具体的には、
図26で当該時刻tiがどのサブフィールドSFに属す
るのか検索し、図25でこの検索したサブフィールドS
Fsは評価領域内の画素で点灯されるのかを調べる。点
灯されるのであれば、図25中に点灯(図中●で表記)
という情報が書き込まれている。なお、X−Y座標系で
表される画素の位置から平行移動した座標が原画像での
画素の位置となる。また、図26の内容は、1TVフィ
ールドをどのような輝度重みに分割するのかを表す新た
なサブフィールド点灯情報のソースが設定されるごとに
随時更新され、図25の内容は、設定されたサブフィー
ルド点灯情報のソースに基づき生成されるものであるの
で、サブフィールド点灯情報のソースが更新されるとこ
の内容も変更される。
【0119】そして、発光が行われるのであれば(ステ
ップS10でYES)、当該発光する画素の領域内面積比
率を全領域面積を1として各発光画素について算出する
(ステップS11)。次いで、1回のパルス発光で得ら
れる光量に当該面積比率を乗じたものを、加算して視線
位置Ki(i=1)における光量Ai(i=1)として算出
する(ステップS12)。なお、視線位置Ki(i=1)
における光量の算出における演算係数に領域内の面積比
率を用いると、領域の面積が1画素を超える場合で、実
際には領域内に1画素全部入っているような場合でもそ
の1画素の全光量が考慮されないことになる。しかし、
評価領域が大きくなるにつれて、より広い範囲での周辺
の画素の発光の影響を考慮することになり、評価精度が
落ちてくると思われる。従って、このように近傍画素の
演算係数を小さく設定して周辺の画素の発光の影響をよ
り少なくするよう処理することで、評価精度を評価領域
面積がより小さい場合と同程度に維持するという効果が
期待できる。
【0120】このような処理を時刻t1以降の発光時刻
発光時刻t2〜t255までインクリメントしながら(ステ
ップS14)行う(ステップS13でi=imax(25
5)かどうかで判断)。
【0121】一方、ステップS10でNOであれば、評
価領域内の画素は発光しないので当該視線位置Ki(i=
1)での光量の計算は行わず、インクリメントして(ス
テップS14)次の発光時刻t2について上記同様の処
理を行う。
【0122】このようにして求めた考量Aiを積算して
基準点Pl(l=1)における観測光量とする(ステッ
プS15)。設定した基準点全てについて観測光量を算
出したかどうかをl=lmaxかどうかで判断し(ステッ
プS16)、ステップS16でNoであれば、インクリ
メントし(ステップS17)、再度ステップS5に戻っ
て上記同様に観測光量を算出する。
【0123】全基準点について算出しておれば(ステッ
プS16でYES)、該当する画素の積算光量を、本来の
信号レベルと置き換えて合成した画像をコンピュータシ
ステムのディスプレイに表示する(ステップS18)。
表示結果を評価者が観察し、当該画像の良否を判定する
ことになる。
【0124】なお、上記動作では、ステップS2で全画
素について予めサブフィールド点灯情報を生成していた
が、この処理は、実際に各視線位置での光量を積算しよ
うとする際に行うこともできる。つまり、ステップS9
で評価領域を設定したらその領域に入る画素が判明し、
視線位置の光量に寄与する画素が決定される。この段階
で、当該画素のサブフィールド点灯情報を生成して該当
するサブフィールドが発光するのかを調べることもでき
る。
【0125】以上述べたように、本実施の形態によれ
ば、視線が通過する経路上の画素1画素だけでなく、視
線が通過する経路の近傍の複数の画素からの発光につい
ても所定の演算を施す等の考慮を行っているため、想定
した画像の動きがわずかに変化しただけで、評価結果の
画像が大きく変動してしまうという不安定さが解消さ
れ、しかも視線の動きを水平、垂直および斜め方向等任
意に設定できるので、実際に観測者がみる画像を反映し
安定した画像評価が可能になる。
【0126】また、動きベクトルの大きさが0(零)の
ときは、元の画像と完全に一致することになり、静止画
では画質劣化が発生しないという評価が得られる。これ
は静止画を実際に観測した場合の画質と一致する。
【0127】更に、上記画像評価装置によれば、動画像
を観測する装置としてCCDカメラのような画素を有し
たカメラにて画面上の動画像を追従して撮影し得られる
画像と等価な画像を計算によって求めることができる。
しかし、CCDカメラにより画像評価を試みる場合、C
CDカメラを画像の動きに合わせて高速に繰り返し走査
しなければならないので、実際には再現よく評価を行う
のは困難である。その点、本実施の形態の画像評価装置
のシミュレーションによれば、再現よく信頼性の高い評
価を行うことができる。
【0128】[その他の事項] (1) 上記実施の形態1では動き量を10段階に検出
したがより単純には、静止画か動画か2値的にのみ検出
し、動画の場合に数種類の信号レベルに限定的に出力
し、静止画の場合には、入力信号をそのまま出力させる
こともできる。また、動き量を激しい・中程度・なしと
いった3段階に検出し、それに基づき符号化を上記した
ように工夫することもできる。
【0129】また、上記10サブフィールドで、それぞ
れの輝度重みを、1、2、4、7、13、23、33、
43、55、74という構成にしたが、これに特に限定
されないのは言うまでもなく、例えば、それぞれの輝度
重みを、1:2:4:8:16:24:32:48:5
6:64にしてもよい。
【0130】あるいは、サブフィールドを12個にし
て、1:2:4:8:12:16:24:28:32:
36:44:48という輝度重みの構成比にすることも
できる。また、サブフィールドを11個にして、それぞ
れの輝度重みを1:2:4:8:16:24:32:3
6:40:44:48にしてもよい。
【0131】更には、サブフィールドを9個にして、そ
れぞれの輝度重みを1:2:4:8:16:32:4
8:64:80にしてもよい。
【0132】また、従来から一般的で従来例でも指摘し
た疑似輪郭が発生しやすいそれぞれの輝度重みが1:
2:4:8:16:32:64:128の8個のサブフ
ィールドであってもかまわない。この場合に、動きが
「ある」、「なし」で限定する信号レベル数を変え、例
えば動きがある場合には図27に示すように、最左欄に
記した入力信号レベルを最右欄に記した信号レベルに限
定することで疑似輪郭の発生を抑え、動きがない場合に
は全階調数0〜255で表現する。ここで、動きの程度
を激しい、中程度、なしという3段階に分けて、動きが
激しいときには、図27のように信号レベルを限定し、
動きが小さくなるにつれて階調数を優先して図28、図
29と符号化することもできる。
【0133】尤も、サブフィールド数が多い方が、輝度
重みの変化を少なくでき、それによりサブフィールドの
点灯・非点灯の分布の変化もより少なくなるので、動画
疑似輪郭を抑制をする効果は、サブフィールド数が少な
い場合と比べて顕著であると思われる。
【0134】なお、これら輝度重みの構成順序は降順で
あってもかまわない。この降順とした場合の図3(a)
〜図6(a)に相当する図表を図30〜図33に示し
た。
【0135】(2) 実施の形態1におけるフィルタ部
1の構成は、上記した構成に限られず、図34に示すよ
うな構成でも構わない。
【0136】図34示すようにフィルタ部1は、時間応
答高域通過フィルタであるテンポラルHPF301と、
時間応答低域通過フィルタであるテンポラルLPF30
2と、2次元低域通過フィルタ303と、加算部304
とから構成することもできる。
【0137】こような構成のフィルタ部を備えることに
よって、入力映像信号に含まれる画像成分のうち、テン
ポラルHPF301によって画像の時間的変化の激しい
画像成分のみが取り出される。取り出されたの画像の時
間的変化の激しい部分の成分のうち、空間周波数成分の
高い部分は2次元低域通過フィルタ303によって抑制
される。2次元低域通過フィルタ303と、テンポラル
LPF302の出力は加算部304によって合成され、
結局入力画像信号に含まれる画像成分のうち、時間方向
に激しく変化する部分でかつ空間的に細かな画像成分を
もつ成分が抑制されて表示されることになる。
【0138】したがって、上記同様に細かなパターンが
短い周期で変化する成分は表示されず、ノイズ成分が表
示されることが防止できる。また、このように処理する
ことによって、空間周波数の高域成分が維持されている
ので、動画像を表示する際に応答特性が劣化することも
なく、画像の細かな部分が表示されないなどの画質低下
を引き起こすこともない。
【0139】(3) 実施の形態1において、動き量の
検出は、フレーム間の差分を一画素毎にとりその変動値
を検出することにより行ったが、これに限られず、この
他にも例えば、複数個の画素の集合からなる画像ブロッ
ク毎に平均的な変動値を算出することにより行ったり、
テンプレートと照合することによるいわゆるパターンマ
ッチングによる手法が考えられる。
【0140】(4) 実施の形態2,3におけるサブフ
ィールドの輝度重みは上記構成に限られるものではな
く、「23,22,21,20,19,18,17,1
6,15,14,13,12,11,11,10,6,
4,2,1」となる先頭の14サブフィールドの輝度重
みを、緩やかに変化する相対的に大きな値(23,2
2,21,20,19,18,17,16,15,1
4,13,12,11,11)で構成した計19サブフ
ィールド(先頭の14サブフィールドの集合を第1のサ
ブフィールド群とし、それ以外のサブフィールドの集合
を第2のサブフィールド群とする。)と、或は「24,
24,24,24,24,24,24,24,24,1
6,10,6,4,2,1」となる先頭の10サブフィ
ールドの輝度重みを「24」及び「16」にて構成した
計15サブフィールド(先頭の10サブフィールドの集
合を第1のサブフィールド群とし、それ以外のサブフィ
ールドの集合を第2のサブフィールド群とする。)とす
ることもできる。なお、これらの場合にも詳しくは説明
しないが、第2のサブフィールド群の各サブフィールド
が有する輝度重みの合計が、第1のサブフィールド群に
属するサブフィールドが有する最大の輝度重みを超えな
い値で、第1のサブフィールド群に属するサブフィール
ドの輝度重みでは表現できない値を第2のサブフィール
ド群のサブフィールドを組み合わせて表現できるように
なっている。
【0141】また、第1のサブフィールド群を構成する
サブフィールド数よりも少ない回数の初期化を行うよう
にしさえすれば、そのぶん表示期間を増やし疑似輪郭の
発生を低減する効果は得ることができる。
【0142】更に、第2のサブフィールド群のサブフィ
ールドの重みを細かく分割し、初期化回数を減らせば、
低輝度における画質の向上を図ることができる。
【0143】(5) 実施の形態1〜3で入力アナログ
映像信号のγ逆補正を行ってからAD変換を行ったが、
これに限定されず、AD変換を行ってからγ逆補正を行
うこともできる。
【0144】(6) 実施の形態4の評価装置を用いる
ことにより、PDPに代表される画像表示装置の設計に
非常によい指針が供与され、サブフィールドの数、それ
ぞれの輝度重み等を決定することが容易になり、また、
できあがった画像表示装置も、疑似輪郭が従来のものに
比べて少ないものとなる。
【0145】更に、画像評価装置が有する画像評価の機
能は、前述した各機能を実行するプログラムによって実
現し、これをフロッピーディスク,ICカード,ROM
カセット等の記録媒体に記録して譲渡,移転等すること
により、独立したコンピュータシステムで容易に実施す
ることができる。
【0146】(7) 最後に、上記実施の形態1〜4の
技術は、DMD(デジタル マイクロミラー デバイ
ス)にも同様に適用できる。
【0147】
【発明の効果】以上述べて来たように本発明の、前記サ
ブフィールドの輝度重みをW1、W2、...、WNと
したときに、0、W1、W2、...、WNを任意に組
み合わせて表現可能な階調値の中から、入力映像信号の
動き量に応じて一の階調値を選択する選択手段と、選択
された一の階調値を表現するサブフィールドを点灯する
サブフィールド点灯手段とを備えた画像表示装置によれ
ば、上記した第1の目的が達成される。
【0148】また、同目的は、入力映像信号を画素単位
で複数のサブフィールドのオン、オフ情報に変換する変
換手段と、表示画面上の各画素が発光セルで構成されて
いるディスプレイと、変換手段で変換されたオン、オフ
情報の1TVフィールド分をサブフィールド別に分配す
ると共に、サブフィールドを順次切り換えて、ディスプ
レイの各発光セルをオン、オフするものであって、サブ
フィールドを点灯させる前に行う初期化を(サブフィー
ルド数−1)以下の回数行う表示制御手段とを含み、前
記変換手段は、入力映像信号の各レベルに対応して前記
複数のサブフィールドのオン、オフ情報を記憶し、そし
て、このオン、オフ情報は、所定の入力映像信号の範囲
では入力映像信号の階調値に比例して発光するサブフィ
ールドが時間方向前方或は後方に延伸していくようなオ
ン、オフ情報である画像表示装置によっても達成され
る。
【0149】更に第2の目的は、評価対象装置において
構築されるサブフィールドに関する情報を保持し、入力
されてくる映像信号を前記サブフィールド情報によって
変換し、各画素毎にどのサブフィールドを点灯させるの
かの点灯情報を作成するサブフィールド点灯情報作成手
段と、前記サブフィールド点灯情報により仮想的に表示
される仮想映像上において一の画素を基準点と設定する
基準点設定手段と、映像信号に関連して入力される動き
ベクトルに従って、前記基準点から単位時間に移動する
経路を想定する経路想定手段と、単位時間内の各瞬間瞬
間における移動位置周辺に存在する画素の発光量をサブ
フィールド点灯情報から求める発光量算出手段と、各移
動位置での発光量を単位時間の移動経路に渡って積算す
る積算手段と、積算値から対象装置の画像表示状態の評
価情報を得る評価手段とを含む画像評価装置によって達
成される。
【0150】第3の目的は、入力映像信号の空間周波数
成分のうち、高域成分の時間応答を抑制する処理を行う
フィルタ手段と、ディスプレイとを備える画像表示装置
によって達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】一の実施の形態に係る画像表示装置の構成を示
すブロック図である。
【図2】第2符号化部7の構成を示すブロック図であ
る。
【図3】前記画像表示装置における符号化の態様を示す
図表である。(a)は、第2符号化部の態様を示す図表
であり、(b)は、第1符号化部の態様を示す図表であ
る。
【図4】前記画像表示装置における符号化の態様を示す
図表である。(a)は、第2符号化部の態様を示す図表
であり、(b)は、第1符号化部の態様を示す図表であ
る。
【図5】前記画像表示装置における符号化の態様を示す
図表である。(a)は、第2符号化部の態様を示す図表
であり、(b)は、第1符号化部の態様を示す図表であ
る。
【図6】前記画像表示装置における符号化の態様を示す
図表である。(a)は、第2符号化部の態様を示す図表
であり、(b)は、第1符号化部の態様を示す図表であ
る。
【図7】前記画像表示装置の一のフレームメモリの構成
を示す図である。
【図8】前記画像表示装置の表示制御部の構成を示すブ
ロック図である。
【図9】前記画像表示装置におけるPDPの発光方式を
説明する図である。
【図10】前記画像表示装置のフィルタ部の構成を示す
ブロック図である。
【図11】前記画像表示装置の誤差拡散部及び動き量算
出部の構成を示すブロック図である。
【図12】前記画像表示装置の動き量算出部の出力信号
の生成について説明するための図表である。
【図13】前記画像表示装置の誤差拡散の手法を説明す
るための模式図である。
【図14】別な実施の形態の画像表示装置の構成を示す
ブロック図である。
【図15】前記画像表示装置の第4符号化部の符号化の
態様を示す図表である。
【図16】前記画像表示装置におけるPDPの発光方式
を説明する図である。
【図17】更に別な実施の形態の画像表示装置の前記第
4符号化部の符号化の態様を示す図表である。
【図18】前記画像表示装置におけるPDPの発光方式
を説明する図である。
【図19】別な実施の形態の画像評価装置の機能を説明
するための機能ブロック図である。
【図20】前記画像評価装置でのシミュレーションに用
いる画像の発光パターンを例示する図である。
【図21】前記画像評価装置での画像評価方法を説明す
るための模式図である。
【図22】前記画像評価装置の動作の一例を示すフロー
チャートである。
【図23】前記画像評価装置の動作の一例を示すフロー
チャートである。
【図24】前記画像評価装置の動作の一例を示すフロー
チャートである。
【図25】画素と当該画素のサブフィールド情報を記憶
する際のデータ構造を示す図表である。
【図26】発光時刻とサブフィールドとの対応を示した
図表である。
【図27】第1符号化部の別な態様を示す図表である。
【図28】第1符号化部の別な態様を示す図表である。
【図29】第1符号化部の別な態様を示す図表である。
【図30】図3(a)〜図6(a)に相当する第2符号
化部の符号化の態様を示す図表である。
【図31】図3(a)〜図6(a)に相当する第2符号
化部の符号化の態様を示す図表である。
【図32】図3(a)〜図6(a)に相当する第2符号
化部の符号化の態様を示す図表である。
【図33】図3(a)〜図6(a)に相当する第2符号
化部の符号化の態様を示す図表である。
【図34】実施の形態1の変形例でフィルタ部の別な構
成を示すブロック図である。
【図35】従来の画像表示装置を説明するための図であ
り、所定の画像パターンが、2画素相当平行移動する様
子を表す図である。
【図36】上記画像パターンが平行移動する様子を観測
者が追従した時に観られる様子を示している。
【図37】更に別な従来の画像表示装置を説明するため
の図であり、図36に相当する図である。
【符号の説明】
1 フィルタ部 2 γ逆補正部 3 AD変換部 4 誤差拡散部 5 動き量算出部 6 第1符号化部 7 第2符号化部 8 表示制御部 9 PDP 11 2次元高域通過フィルタ 12 2次元低域通過フィルタ 13 時間応答低域通過フィルタ13 14 加算部 41 加算部 42 誤差算出部 43a〜43d 遅延部 44a〜44d 係数部 51a,51b フレームメモリ 52 動き量検出部 53 傾斜部検出部 54 動き量補正部 60 変換テーブル 71 サブフィールド変換部 72 書込アドレス制御部 73a,73b フレームメモリ 80 表示ライン制御部 81a,81b アドレスドライバ 82 ラインドライバ 101 第3符号化部 102 第4符号化部 201 サブフィールド情報設定部 202 サブフィールド符号化部 203 基準点設定部 204 経路算出部 205 発光パルス時刻算出部 206 視線位置算出部 207 近傍画素選択部 208 近傍画素係数算出部 209 係数乗算部 210 発光量積算部 710 サブフィールド変換テーブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G09G 3/28 G09G 3/36 3/36 5/00 510S 5/00 510 520J 520 5/36 510M 5/36 510 H04N 5/205 H04N 5/205 5/66 A 5/66 101B 101 17/04 Z 17/04 G06F 15/62 340Z // G06T 7/20 15/70 410 (31)優先権主張番号 特願平9−333863 (32)優先日 平9(1997)12月4日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平9−341116 (32)優先日 平9(1997)12月11日 (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (46)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1TVフィールドを、それぞれ輝度重み
    を持ったN個のサブフィールドを時間順に配列したもの
    で構成し、所望のサブフィールドを点灯して1TVフィ
    ールドの映像を多階調表示する画像表示装置であって、 前記サブフィールドの輝度重みをW1、W2、...、
    WNとしたときに、0、W1、W2、...、WNを任
    意に組み合わせて表現可能な階調値の中から、入力映像
    信号の動き量に応じて一の階調値を選択する選択手段
    と、 選択された一の階調値を表現するサブフィールドを点灯
    するサブフィールド点灯手段とを備えた事を特徴とする
    画像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記選択手段は、 入力映像信号の動き量が大きくなるに従って疑似輪郭が
    発生しにくい階調値の組みを選択する第1の選択手段
    と、 選択した階調値の組みの中から入力映像信号の階調値に
    応じた階調値を選択する第2の選択手段とを含むことを
    特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の選択手段は、 入力映像信号の動き量が小さくなるに従って階調数を優
    先した階調値の組みの選択を行うことを特徴とする請求
    項2記載の画像表示装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の選択手段は、 入力映像信号の動き量が最も大きい場合、W1≦W2≦
    ・・・≦WNとしたときに、「0」、「W1」、「W1
    +W2」、「W1+W2+W3」、...、「W1+W
    2+W3+...+WN」からなるN+1種類からなる
    階調値の組みを選択することを特徴とする請求項2又は
    3に記載の画像表示装置。
  5. 【請求項5】 前記選択手段は、テーブルと検索部とを
    含み、 前記テーブルには、所定の階調数離れた階調値の組み合
    わせであり又この所定の階調数は、動き量が大きいほど
    大である規則性によって動き量の大きさ順に異なった階
    調値の組み合わせが並べられており、 前記検索部は、入力映像信号の動き量によって決まる一
    の組みをテーブルから検索することを特徴とする請求項
    1記載の画像表示装置。
  6. 【請求項6】 前記テーブルの記載内容は、 階調値の組みのうち動き量が最も大きいものは、任意の
    一の階調値を表示するために点灯するサブフィールド
    は、それより一つ下位の階調値を表示するために点灯す
    るサブフィールドの全てと、それ以外に一のサブフィー
    ルドを含むという関係を満たす階調値の組み合わせであ
    ることを特徴とする請求項5記載の画像表示装置。
  7. 【請求項7】 前記テーブルの記載内容は、 階調値の組みのうち動き量が中程度から小さいものは、
    それぞれの階調値において、非点灯から点灯に変化する
    サブフィールドの輝度重みに比例させ、動き量が大きく
    なるに従って、非点灯から点灯への変化が輝度重みの小
    さいサブフィールドで起こるような関係を満たす階調値
    の組み合わせであることを特徴とする請求項5記載の画
    像表示装置。
  8. 【請求項8】 前記画像表示装置は、 これから表示しようとするフレームと前フレームとの同
    一画素における差分をとり、その差分値が所定の値以上
    であれば動きありと、それ以外であれば動きなしと検出
    する動き量検出手段を含むことを特徴とする請求項1に
    記載の画像表示装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 選択手段は、 動きが「ある」、「なし」で異なった階調値の組み合わ
    せが並べられ、階調値の組みは、動きが「ある」場合に
    は所定の階調数離れた階調値の組み合わせであり、動き
    が「ない」場合には入力映像信号に対応した全階調数で
    あるという階調値の組み合わせについての情報が書き込
    まれたテーブルと、 入力映像信号の動き「ある」、「なし」によって決まる
    一の組みをテーブルから検索する検索部とを含むことを
    特徴とする請求項8記載の画像表示装置。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 テーブルの記載内容は、階調値の組みのうち動きがある
    ものは、任意の一の階調値を表示するために点灯するサ
    ブフィールドは、それより一つ下位の階調値を表示する
    ために点灯するサブフィールドの全てと、それ以外に一
    のサブフィールドを含むという関係を満たす階調値の組
    み合わせであることを特徴とする請求項9記載の画像表
    示装置。
  11. 【請求項11】 前記動き量検出手段は、 これから表示しようとするフレームと前フレームとの同
    一画素における差分をとり、その差分値に応じて動き量
    を予備的に動き「ある」、「なし」を検出する動き量予
    備検出部と、 連続する画像領域で階調値が単調に変化する領域を検出
    する傾斜部検出部と、 動き量予備検出部で検出した動き量を、傾斜部検出部で
    の検出結果を基に補正する動き量補正部とを含むことを
    特徴とする請求項8記載の画像表示装置。
  12. 【請求項12】 請求項11において、 選択手段は、 動きが「ある」、「なし」で異なった階調値の組み合わ
    せが並べら、階調値の組みは、動きが「ある」場合には
    所定の階調数離れた階調値の組み合わせであり、又動き
    が「ない」場合には入力映像信号に対応した全階調数で
    あるという階調値の組み合わせについての情報が書き込
    まれたテーブルと、 入力映像信号の動きが「ある」、「なし」によって決ま
    る一の組みを前記テーブルから検索する検索部とを含む
    ことを特徴とする請求項11記載の画像表示装置。
  13. 【請求項13】 請求項12において、 テーブルの記載内容は、階調値の組みのうち動き量が
    「ある」ものは、任意の一の階調値を表示するために点
    灯するサブフィールドは、それより一つ下位の階調値を
    表示するために点灯するサブフィールドの全てと、それ
    以外に一のサブフィールドを含むという関係を満たす階
    調値の組み合わせであることを特徴とする請求項12記
    載の画像表示装置。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の画像表示装置は、 これから表示しようとするフレームと前フレームとの同
    一画素における差分をとり、その差分値が所定の値以上
    であれば動きありと、それ以外であれば動きなしと検出
    し、動きありとの検出は、更に、差分値から動き量を2
    段階以上に段階付けて検出する動き量検出手段を含むこ
    とを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  15. 【請求項15】 請求項14において、 選択手段は、テーブルと検索部とを含み、 前記テーブルには、所定の階調数離れた階調値の組み合
    わせであり又この所定の階調数は、動き量が大きいほど
    大である規則性によって動き量の大きさ順に異なった階
    調値の組み合わせが並べられており、 前記検索部は、入力映像信号の動き量によって決まる一
    の組みをテーブルから検索することを特徴とする請求項
    14記載の画像表示装置。
  16. 【請求項16】 請求項15において、 テーブルの記載内容は、階調値の組みのうち動き量が最
    も大であるものは、任意の一の階調値を表示するために
    点灯するサブフィールドは、それより一つ下位の階調値
    を表示するために点灯するサブフィールドの全てと、そ
    れ以外に一のサブフィールドを含むという関係を満たす
    階調値の組み合わせであることを特徴とする請求項15
    記載の画像表示装置。
  17. 【請求項17】 請求項14の動き量検出手段は、 これから表示しようとするフレームと前フレームとの同
    一画素における差分をとり、その差分値に応じて予備的
    に動き量を2段階以上に段階付けて検出する動き量予備
    検出部と、 連続する画像領域で階調値が単調に変化する領域を検出
    する傾斜部検出部と、 動き量予備検出部で検出した動き量を、傾斜部検出部で
    の検出結果を基に補正する動き量補正部とを含むことを
    特徴とする請求項14記載の画像表示装置。
  18. 【請求項18】 請求項17において、 選択手段は、テーブルと検索部とを含み、 前記テーブルには、所定の階調数離れた階調値の組み合
    わせであり又この所定の階調数は、動き量が大きいほど
    大である規則性によって動き量の大きさ順に異なった階
    調値の組み合わせが並べられており、 前記検索部は、入力映像信号の動き量によって決まる一
    の組みをテーブルから検索することを特徴とする請求項
    17記載の画像表示装置。
  19. 【請求項19】 請求項18において、 テーブルの記載内容は、階調値の組みのうち動き量が最
    も大であるものは、任意の一の階調値を表示するために
    点灯するサブフィールドは、それより一つ下位の階調値
    を表示するために点灯するサブフィールドの全てと、そ
    れ以外に一のサブフィールドを含むという関係を満たす
    階調値の組み合わせであることを特徴とする請求項18
    記載の画像表示装置。
  20. 【請求項20】 前記画像表示装置は、 一の画素に関して入力映像信号の階調値に対し表示され
    る階調値が異なるとき、その差分を周辺の画素に分散す
    る誤差拡散手段を含むことを特徴とする請求項1〜19
    の何れかに記載の画像表示装置。
  21. 【請求項21】 前記誤差拡散手段は、 入力映像信号の階調値と表示される階調値との誤差階調
    値を算出する誤差算出部と、 前記算出した誤差階調値信号を周辺所定の画素に分散さ
    せるべく遅延させる遅延部と、 分散すべき画素への配分する階調値を決定する係数部
    と、 入力映像信号に前記係数部で得られた各画素へ分散する
    階調値を加算する加算部とを含むことを特徴とする請求
    項20記載の画像表示装置。
  22. 【請求項22】 前記画像表示装置は、 入力映像信号の空間周波数成分のうち、高域成分の時間
    応答を抑制する処理を行うフィルタ手段を含むことを特
    徴とする請求項1〜21の何れかに記載の画像表示装
    置。
  23. 【請求項23】 前記フィルタ手段は、 2次元高域通過フィルタと、2次元低域通過フィルタ
    と、時間応答低域通過フィルタと、加算部とを含むこと
    を特徴とする請求項22記載の画像表示装置。
  24. 【請求項24】 前記フィルタ手段は、 時間応答高域通過フィルタと、時間応答低域通過フィル
    タと、2次元低域通過フィルタと、加算部とを含むこと
    を特徴とする請求項22記載の画像表示装置。
  25. 【請求項25】 1TVフィールドを、それぞれ輝度重
    みを持つ複数個のサブフィールドを時間順に配列したも
    ので構成し、所望のサブフィールドを点灯することで1
    TVフィールドの映像を多階調表示する画像表示装置で
    あって、 入力映像信号を画素単位で複数のサブフィールドのオ
    ン、オフ情報に変換する変換手段と、 表示画面上の各画素が発光セルで構成されているディス
    プレイと、 変換手段で変換されたオン、オフ情報の1TVフィール
    ド分をサブフィールド別に分配すると共に、サブフィー
    ルドを順次切り換えて、ディスプレイの各発光セルをオ
    ン、オフするものであって、サブフィールドを点灯させ
    る前に行う初期化を(サブフィールド数−1)以下の回
    数行う表示制御手段とを含み、 前記変換手段は、入力映像信号の各レベルに対応して前
    記複数のサブフィールドのオン、オフ情報を記憶し、そ
    して、このオン、オフ情報は、所定の入力映像信号の範
    囲では入力映像信号の階調値に比例して発光するサブフ
    ィールドが時間方向前方或は後方に延伸していくような
    オン、オフ情報であることを特徴とする画像表示装置。
  26. 【請求項26】 前記変換手段は、 入力映像信号の全レベルとサブフィールドのオン、オフ
    情報との対応を示すテーブルであることを特徴とする請
    求項25記載の画像表示装置。
  27. 【請求項27】 前記サブフィールドは総数N個であっ
    て、同じ値又は緩やかに変化する輝度重みで、連続する
    M個のサブフィールドからなる相対的に輝度重みが大き
    い第1のサブフィールド群と、他の(NーM)個のサブ
    フィールドからなる第2のサブフィールド群とから構成
    され、 前記表示制御手段は、前記第1のサブフィールド群に属
    するサブフィールドについての初期化を(M−1)回以
    下の回数行うことを特徴とする請求項25又は26に記
    載の画像表示装置。
  28. 【請求項28】 前記第1のサブフィールド群と前記第
    2のサブフィールド群とは、第1のサブフィールド群の
    サブフィールドの輝度重み付けは、第2のサブフィール
    群のサブフィールドの輝度重み付けの合計以下の値であ
    ることを特徴とする請求項27記載の画像表示装置。
  29. 【請求項29】 前記変換手段は、 前記第1のサブフィールド群が1TVフィールドの前半
    部に配され、前記第2のサブフィールド群が当該第1の
    サブフィールド群の後に配される関係を保ち、その配列
    順に各サブフィールドのオン、オフ情報を出力するもの
    であり、 前記表示制御手段は、前記第1のサブフィールド群に属
    するサブフィールドについての初期化を第1のサブフィ
    ールド群の先頭に位置するサブフィールドが開始される
    前に1回だけ行うことを特徴とする請求項27又は28
    に記載の画像表示装置。
  30. 【請求項30】 前記変換手段は、 前記第1のサブフィールド群が1TVフィールドの後半
    部に配され、前記第2のサブフィールド群が当該第1の
    サブフィールド群の前に配される関係を保ち、その配列
    順に各サブフィールドのオン、オフ情報を出力するもの
    であり、 前記表示制御手段は、 前記第1のサブフィールド群に属するサブフィールドに
    ついての初期化を第1のサブフィールド群の先頭に位置
    するサブフィールドが開始される前に1回だけ行うこと
    を特徴とする請求項27又は28に記載の画像表示装
    置。
  31. 【請求項31】 前記表示制御手段は、 ディスプレイの画面の一部をアドレッシングを行う第1
    のアドレッシング部と、そのアドレッシングと並行して
    残余の部分のアドレッシングを行う第2のアドレッシン
    グ部とを含むことを特徴とする請求項25から請求項3
    0の何れかに記載の画像表示装置。
  32. 【請求項32】 全階調が256階調であるとき、前記
    変換手段におけるサブフィールドの数及び輝度重みは、
    次の(1)、(2)、(3)の何れかであることを特徴
    とする請求項25から請求項31の何れかに記載の画像
    表示装置。 (1) サブフィールド数が19個で、サブフィールド
    の輝度重みの比が16,16,16,16,16,1
    6,16,16,16,16,16,16,16,1
    6,16,8,4,2,1、である。 (2) サブフィールド数が19個で、サブフィールド
    の輝度重みの比が23,22,21,20,19,1
    8,17,16,15,14,13,12,11,1
    1,10,6,4,2,1である。 (3) サブフィールド数が15個で、サブフィールド
    の輝度重みの比が24,24,24,24,24,2
    4,24,24,24,16,10,6,4,2,1で
    ある。
  33. 【請求項33】 前記画像表示装置は、 入力映像信号の空間周波数成分のうち、高域成分の時間
    応答を抑制する処理を行うフィルタ手段を含むことを特
    徴とする請求項25から請求項32の何れかに記載の画
    像表示装置。
  34. 【請求項34】 前記フィルタ手段は、 2次元高域通過フィルタと、2次元低域通過フィルタ
    と、時間応答低域通過フィルタと、加算部とを含むこと
    を特徴とする請求項33記載の画像表示装置。
  35. 【請求項35】 前記フィルタ手段は、 時間応答高域通過フィルタと、時間応答低域通過フィル
    タと、2次元低域通過フィルタと、加算部とを含むこと
    を特徴とする請求項33記載の画像表示装置。
  36. 【請求項36】 時間方向に変調された発光による階調
    表示を伴う画像表示装置の動画像表示状態における評価
    を行う画像評価装置であって、 評価対象装置において構築されるサブフィールドに関す
    る情報を保持し、入力されてくる映像信号を前記サブフ
    ィールド情報によって変換し、各画素毎にどのサブフィ
    ールドを点灯させるのかの点灯情報を作成するサブフィ
    ールド点灯情報作成手段と、 前記サブフィールド点灯情報により仮想的に表示される
    仮想映像上において一の画素を基準点と設定する基準点
    設定手段と、 映像信号に関連して入力される動きベクトルに従って、
    前記基準点から単位時間に移動する経路を想定する経路
    想定手段と、 単位時間内の各瞬間瞬間における移動位置周辺に存在す
    る画素の発光量をサブフィールド点灯情報から求める発
    光量算出手段と、 各移動位置での発光量を単位時間の移動経路に渡って積
    算する積算手段と、 積算値から対象装置の画像表示状態の評価情報を得る評
    価手段とを含むことを特徴とする画像評価装置。
  37. 【請求項37】 前記画像評価装置は、 一の基準点につき単位時間の移動経路に沿う積算を完了
    すると、基準点設定手段に他の一の画素を基準点として
    設定し、前記一の基準点についてと同様積算手段に移動
    経路に沿う積算値を求め、これを繰り返す繰り返し手段
    をを含むことを特徴とする請求項36記載の画像評価装
    置。
  38. 【請求項38】 前記発光量算出手段は、 前記移動位置周辺画素からの発光量に所定の重み付けを
    施す重み付け手段と、 前記重み付けに応じて周辺画素からの発光量を加算する
    加算手段とを含むことを特徴とする請求項36又は37
    に記載の画像評価装置。
  39. 【請求項39】 前記重み付け手段は、 前記想定した経路を中心とする1画素以上の面積をもつ
    評価領域を想定する評価領域想定手段と、 前記領域に含まれる画素の面積の比率を算出する面積比
    算出手段とを含むことを特徴とする請求項38記載の画
    像評価装置。
  40. 【請求項40】 前記評価領域想定手段は、前記想定し
    た経路を中心とする1画素の面積をもつ領域を想定する
    ことを特徴とする請求項39記載の画像評価装置。
  41. 【請求項41】 入力映像信号の空間周波数成分のう
    ち、高域成分の時間応答を抑制する処理を行うフィルタ
    手段と、ディスプレイとを備える画像表示装置。
  42. 【請求項42】 前記フィルタ手段は、2次元高域通過
    フィルタと、2次元低域通過フィルタと、時間応答低域
    通過フィルタと、加算部とを含み、 入力映像信号を、2次元高域通過フィルタと2次元低域
    通過フィルタに供給し、2次元高域通過フィルタの出力
    を時間応答低域通過フィルタに供給し、時間応答低域通
    過フィルタの出力と2次元低域通過フィルタの出力とを
    加算部によって合成し、これをディスプレイに表示する
    ことを特徴とする請求項41記載の画像表示装置。
  43. 【請求項43】 前記フィルタ手段は、時間応答高域通
    過フィルタと、時間応答低域通過フィルタと、2次元低
    域通過フィルタと、加算部と、を含み、 入力映像信号を、時間応答高域通過フィルタによって画
    像の時間的変化の激しい画像成分のみを取り出し、取り
    出された画像の時間的変化の激しい部分の成分のうち、
    空間周波数成分の高い部分を2次元低域通過フィルタに
    よって抑制し、そして、2次元低域通過フィルタと、時
    間応答低域通過フィルタの出力は加算部によって合成
    し、これをディスプレイに表示することを特徴とする請
    求項41記載の画像表示装置。
  44. 【請求項44】 時間方向に変調された発光による階調
    表示を伴う画像表示装置の評価を行う手順を実行させる
    ためのプログラムを記録している記録媒体であって、 評価対象装置において構築されるサブフィールドに関す
    る情報を保持し、入力されてくる映像信号を前記サブフ
    ィールド情報によって変換し、各画素毎、各サブフィー
    ルド点灯情報を作成するサブフィールド点灯情報作成手
    順と前記サブフィールド点灯情報により仮想的に表示さ
    れる仮想映像上において一の画素を基準点と設定する基
    準点設定手順と、 映像信号に関連して入力される動きベクトルに従って、
    前記基準点から単位時間に移動する経路を想定する経路
    想定手順と、 単位時間内の各瞬間瞬間における移動位置周辺に存在す
    る画素の発光量をサブフィールド点灯情報から求める発
    光量算出手順と、 各移動位置での発光量を単位時間の移動経路に渡って積
    算する積算手順と、 積算値から対象装置の画像表示状態の評価情報を得る評
    価手順とを記録したことを特徴とする記録媒体。
  45. 【請求項45】 前記記録媒体に記憶されている手順を
    コンピュータシステムで実行して、表示しようとする画
    像の評価値が良くなるように、サブフィールド数、サブ
    フィールドの輝度重みを決定し、 それに基づいて製造されたことを特徴とする画像表示装
    置。
  46. 【請求項46】 請求項45の画像表示装置の製造方
    法。
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