JP3727619B2 - 画像表示装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像の1TVフィールドを、複数のサブフィールドに分割して表示することにより多階調表示を行うプラズマディスプレイパネルなどの表示パネルを用いた画像表示装置において、画質向上に関する技術である。また、そのような動画像表示装置における表示画像の評価を行う画像評価装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プラズマディスプレイパネル(plasma display panel, 以下、単に「PDP」という)に代表される2値的に発光を行う表示パネルを用いた画像表示装置は、例えば、アドレス表示期間分割サブフィールド方式(address display period separated sub-field method)と呼ばれる表示方法によって階調表示を実現する。この方式は、1TVフィールドを、PDP画面の1ライン毎に点灯・非点灯データの書き込みを行うアドレス期間と、所定の画素を一斉に発光させる放電維持期間とからなる数個のサブフィールドに時間分割して画像表示を行うものである。
【0003】
従来から、このように画像の1TVフィールド分を、複数のサブフィールドの画像に分割して表示し多階調表示を行う場合、動画像表示においていわゆる疑似輪郭状の階調乱れが発生することが知られている。
図35,図36を用いてこの動画表示時の疑似輪郭の発生を説明する。図35は、127と128という近接した階調レベルを隣接した画素間で有する4つの画素からなる画像パターンPA1が、PDP300の画面を1TVフィールドで2画素相当、平行移動する様子を表している。また、図36は、横軸は画面上での各画素の相対的な位置を表し、又縦軸は便宜上1TVフィールドに相当する時間のみを表している。更に画像パターンPA1が平行移動する様子を観測者が追従した時に観られる様子を示している。ここでは8ビット階調すなわち256階調を、8つのサブフィールドの点灯・非点灯の8ビットデータに変換し、当該8ビットデータに基づいて該当する階調表示を行い、具体的には、1,2,4,8,16,32,64,128という重み付けにしてこの順(昇順)に1TVフィールドをサブフィールド1〜8に時間分割した場合について説明する。階調レベル127を表示するには、サブフィールド1〜サブフィールド7を点灯(図中の斜線部),サブフィールド8を非点灯とすることにより当該階調レベルの表示を行い、階調レベル128を表示するには、サブフィールド1〜サブフィールド7を非点灯,サブフィールド8を点灯(図中の斜線部)とすることにより当該階調レベルの表示を行う。
【0004】
静止画像を表示した場合、観測される画像の1TVフィールドの平均輝度は図36のA−A'間の点灯の時間積分で表わされ、正しく階調表示がなされる。これに対して動画像を表示した場合、視線の移動の方向により網膜上には図36のB−B'間またはC−C'間の点灯の時間積分が観測される。B−B'間では各ビット(サブフィールド)を合成した値は約0になり、またC−C'間の各ビット(サブフィールド)の合計は約255になる。このように、階調レベル127および階調レベル128というような値の近い階調レベルが隣接した画像パターンが移動するのを観測した場合、レベル変化部分では図36に示すように観測される階調レベルが画像の動きによって著しく乱れる。
【0005】
つまり各サブフィールドの輝度の時間方向の積分で中間調を表現しようとしているため、動画像などで視線が移動した場合は、時間の経過とともに本来の画素位置とは異なる位置の画像のそれぞれのビットの輝度重みを積分することになり、中間調表示が大きく乱れることになる。なお、この中間調の乱れは画像に偽の輪郭が現れるように認識させるため、一般的に「動画疑似輪郭」と呼ばれる。なお、このような動画表示における疑似輪郭の発生のメカニズムについては、文献、1997年5月1日発行,プラズマディスプレイのすべて,165頁〜177頁(工業調査会出版,内池 平樹・御子柴 茂 共著)に詳しく説明されているところである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
動画疑似輪郭を解消するため従来の画像表示装置において、上位の複数ビットに対応する上記サブフィールド7及びサブフィールド8の輝度重みを分割し、さらにこれらをフィールド内の前半・後半とに分散して配置することによって動画像表示における中間調表示乱れを軽減しようとする試みがなされている。図37はこの従来の方法による動画疑似輪郭の軽減方法におけるサブフィールド構成であり、10個のサブフィールドを用いて8ビット階調レベルすなわち256階調レベルを表示しようとするものである。各サブフィールドの輝度重み付けは時間順に、48、48、1、2、4、8、16、32、48、48となっている。つまり上記8つのサブフィールドにおける上位2ビットサブフィールド7及びサブフィールド8の輝度重み64、128を4つの輝度重みに分割((64+128)=192=48×4)して、これらを1TVフィールド内の前半・後半に分散配置しており、上位ビットの重みを小さくして中間調乱れの発生をできるだけ抑えようとする技術である。この技術によれば上記した階調レベル127及び128の境界部分では、階調の乱れはほとんど観測されず、その部分での動画疑似輪郭の発生は抑えられるが、例えば図37に示した階調レベルが63と64というように、輝度重みの大きなサブフィールド(ここでは、サブフィールド9)が初めて点灯され、点灯していた輝度重みが小さいサブフィールド(ここでは、サブフィールド3,4,5,6及び8)を非点灯とするような場合には、サブフィールドの点灯・非点灯の分布が大きく変化するので、やはり境界部分では階調乱れが観測される。つまり、点線矢印Ya方向で観測される階調レベルは約79であるのに対して、点線矢印Ybで観測される階調レベルは約32になる。従って、このような階調の動画を表示した場合には、動画疑似輪郭の発生は抑えられないことになる。
【0007】
また、上述してきた動画疑似輪郭の評価方法では、図37に示すような点線矢印上Ya又はYbに存在するすべてのサブフィールドの輝度重みを加算して、観測される動画疑似輪郭として計算するため、画像の動きが、評価する点線矢印上Ya又はYbで表される方向からがわずかに変化しただけでもこの点線上から外れるサブフィールドが存在したり、逆に点線上に新たに入ってくるサブフィールドが生じたりする。この様子は、図37の点線矢印Yc又はYdにて図示されており、画像の動きの違いがわずかであっても、計算される動画疑似輪郭の量が大きく異なることを意味している。このように従来の評価方法では、点線上に存在するか外れるかの二者択一でサブフィールドの輝度重みの加算の有無を計算していたため、わずかな動きの差であってもときに動画疑似輪郭評価結果の画像は大きく異なることがあり、実際に観測者が目で見た画像を反映したものが得られず、正確な評価になり得ないという課題を有していた。
【0008】
また、想定する画像の動きも水平または垂直のいずれか一方の動きのみであり、水平および垂直の動きを同時に考慮したつまり斜め方向に移動した場合の評価が困難という課題も有していた。
次に、現在、テレビジョン画像表示装置としてCRT表示装置が広く用いられている。CRT表示装置は表示装置としての実績があり、製造コストも廉価であるほか、輝度、コントラストなど、その他の表示性能も高く評価されている。しかしながら、表示装置全体の寸法や重量が大きく、壁掛けテレビなどの薄型ディスプレイとしては、改善が望まれてきた。一方、薄型・軽量表示装置としては、PDPや液晶ディスプレイの性能が向上してきたため、これらの表示デバイスを用いた表示装置が次第に着目されるようになってきている。液晶ディスプレイは、現在、比較的小サイズの表示装置に向くとされ、特にノート型コンピュータ用表示装置として広く用いられている。ただし大画面化には未だ困難が伴うこと、動画像を表示した場合の表示応答特性が不十分で残像が発生するなどの問題点がある。一方、プラズマディスプレイは大型化が比較的有望であるとの判断から、将来の壁掛けテレビとして期待されている。
【0009】
なお、通常のCRT表示装置では、1本の電子ビームが所定の画素に照射された場合、その画素のみならず、周辺の画素が同時に相当程度発光するために、画像表示情報が拡散し、結果的に空間周波数特性が劣化している。それに対し、PDPや液晶ディスプレイなどのマトリクス型ディスプレイ装置では、表示画素毎に個別の電極を有しているなどの理由で、個々の画素での画像表示情報と隣接画素の画像表示情報との独立性が高く保たれているために、画像のキレがよく、くっきりした表示ができるなどの高い評価もある。しかしながら、液晶表示装置は前述のように、表示応答特性が不十分で、動画像を表示した場合に残像が発生するなどの欠点がある。PDPは液晶表示装置のような応答特性の遅れがないため、総合的な高画質表示ができると期待されている。
【0010】
ところで従来のPDPを用いた画像表示装置においては、PDP部分の他は、従来のCRT表示装置を用いた場合と同様の信号源および信号処理を用いてディスプレイ装置を構成していため、入力映像信号に含まれていたノイズのうち、特に2次元高域周波数成分のノイズは、従来のCRT表示装置では顕著でなかったものが特に画像が細かな静止画部分で目立つという課題が新たに発生してきていた。
【0011】
そこで本発明は、まず、従来にもまして動画疑似輪郭の発生を少なくすることが可能な画像表示装置を提供することを第1の目的としている。
次に、画像の動く方向に拘らず実際に目にみえる画像を反映した評価が可能な画像評価装置を提供することを第2の目的としている。
また、入力映像信号のノイズ成分にあまり影響されない良好な画像表示が行える画像表示装置を提供することを第3の目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1の目的を達成するために、輝度重みをW1、W2、...、WNに設定し、そして、信号レベルを0、W1、W2、...、WNを任意に組み合わせて表現可能な信号レベルの中から、動き量(動き量とは、複数フレームの入力映像信号の時間変動をいう。)に応じて所定の信号レベルを選択し表示信号とする。
【0013】
これは、サブフィールドの輝度重み付けとその配列を工夫する以外の構成で、動画疑似輪郭を解消できる極めて有効な技術と言える。無論、同時にサブフィールドの輝度重み付けとその配列を工夫すれば、疑似輪郭解消の効果は一層顕著となる。
ここで、入力信号の信号レベルと限定化によって表される表示信号の信号レベルとの差分を周辺の画素に分配すれば、入力信号と表示信号とレベルの誤差をほぼ相殺できる。
【0014】
更に以下のような画像表示装置を提供する。つまり、1TVフィールドを、それぞれ輝度重みを持つN個のサブフィールドを時間順に配列したもので構成し、サブフィールドについての初期化は、(N−1)回以下の回数行う。そして、所定の入力映像信号の範囲では入力映像信号の値に比例して発光するサブフィールドが時間方向前方或は後方に延伸していく点灯方法が可能となり、上記疑似輪郭解消という第1の目的が達成される。
【0015】
次に、第2の目的を達成するために、次のような画像評価装置を提供する。
つまり、表示画面上の所定の画素に基準点を設定し、画面上で単位時間内に移動する当該基準点を経る経路を想定し、想定した単位時間内の経路近傍の画素から発光される発光量に所定の演算を施した後積算して、前記基準点における観測画像とする装置である。
【0016】
これによれば、視線が通過する経路上の画素1画素だけでなく、視線が通過する経路の近傍の複数の画素からの発光についても所定の演算を施す等の考慮を行っているため、想定した画像の動きがわずかに変化しただけで、評価結果の画像が大きく変動してしまう、という不安定さが解消され、実際に観測者がみる画像を反映し安定した画像評価が可能になる。
【0017】
また、第3の目的を達成するために、入力信号の空間周波数成分のうち、高域成分の時間応答を抑制して表示信号とする画像表示装置を提供する。
【0018】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1は、本実施の形態に係る画像表示装置の構成を示すブロック図である。
図1に示すように本実施の形態の画像表示装置は、フィルタ部1と、γ(ガンマ)逆補正部2と、AD変換部3と、誤差拡散部4と、動き量算出部5と、第1符号化部6と、第2符号化部7と、表示制御部8と、PDP9とから構成されている。
【0019】
PDP9は、電極がマトリックス状に配されて例えば、(640画素/1ライン)×480個の画素を備え、オンまたはオフというように2値的に発光を行う表示装置である。そして、所定の発光回数を輝度重みとして有する所定数(例えば、10個)のサブフィールドの発光の合計で階調が表現されて、中間調表示を行う。なお、本実施形態では説明を簡単に行うために、単色により表示を行うPDPについて説明するが、R(赤),G(緑),B(青)三色により画素を形成しカラー表示を行うPDPにおいても、各色に対して同様に適用することができる。
【0020】
フィルタ部1について詳細は後述するが、空間周波数の高域成分を除去する回路である。
γ逆補正部2は、ここで用いるアナログ映像信号にはCRTに表示することを前提として元の映像信号に対してγ(通常γ=2.2)特性がかかっているので、これを補正し表示信号ともとの入力信号とを直線的(γ=1)な入出力関係にするための処理を行う回路である。
【0021】
AD変換部3は、アナログ映像信号をここでは12ビット映像信号に変換する回路である。
図2は、第2符号化部7の構成を示すブロック図である。
この図に示すように第2符号化部7は、サブフィールド変換部71と、書込アドレス制御部72と、フレームメモリ73a,73bとから構成されている。
【0022】
書込アドレス制御部72は、映像信号から分離された水平同期信号、垂直同期信号に基づいてフレームメモリ書込みアドレスを指定するアドレス指定信号を生成するものである。
サブフィールド変換部71は、各画素に対応するディジタル映像信号を、予め決められた所定の重み付けを有するここでは10ビットのフィールド情報に変換する回路である。なお、第2符号化部7には、第1符号化部6で下位4ビットを切り捨てた信号(a')が符号化された8ビットのデジタル映像信号(b)が入力される。
【0023】
フィールド情報とは、1TVフィールド内の何れの時間帯つまり何れのサブフィールドを点灯・非点灯させるのかという1ビットのサブフィールド情報の集合である。ここでは、入力されるデジタル映像信号の階調レベルに応じてサブフィールド変換部71に記憶させてあるサブフィールド変換テーブル710を参照して各画素に対応する8ビット映像信号が所定の数のサブフィールドに分割される。1画素毎の分割処理は、図示しないPLL回路により発生された画素クロックに同期して行われる。このようにして生成された各画素に対応するフィールド情報は、書込アドレス制御部72からのアドレス指定信号により物理アドレスが指定されてフレームメモリ73a,73bにライン毎、画素毎、フィールド毎、画面毎に書き込まれる。
【0024】
サブフィールド変換テーブル710を、図3(a)〜図6(a)に示す。これらに示すように、当該サブフィールド変換テーブル710は、各映像信号を時間順に1、2、4、7、13、23、33、43、55、74という単調に変化する輝度重みからなる10ビットのサブフィールドSF1〜SF10のオン、オフ情報に変換するための入力信号と変換後のサブフィールドの組み合わせとの対応を示すもので、このテーブルの縦の欄は、入力デジタル映像信号(a')の値を示しており、横の欄は、当該入力映像信号を変換すべき10ビットのフィールド情報を示している。なお、これらの図で、「1」と記したサブフィールドは「オン(点灯)」となり、その他のサブフィールドはそのフィールド期間が「オフ(非点灯)」とされることを意味する(以下、同様)。
【0025】
例えば、サブフィールド変換部71では、値が27(図中*付記)のデジタル映像信号が入力されると、当該映像信号は、サブフィールド変換テーブル710の表に基づき、「0000011111」という10ビットデータに変換して出力する。なお、ここでのビット表現は、サブフィールドの番号とビット表現における桁を対応させた表記にしている。ちなみに、この変換後の10ビットデータを10進数で表記すると図中最右欄に記載した値「31」といった値になる。
【0026】
フレームメモリ73a,73bそれぞれは、図7に示すような内部構造をしている。つまり、フレームメモリ73aは、一の画面の前半分(1〜L(240ライン)に相当するフィールド情報を格納する第1のメモリ領域73a1と、別の一の画面の前半分(1〜L(240)ライン)に相当するフィールド情報を格納する第2のメモリ領域73a2とを備える。フレームメモリ73bも、一の画面の後半分(L+1〜2L(480)ライン)に相当するフィールド情報を格納する第1のメモリ領域73b1と、別の一の画面の後半分(L+1〜2L(480)ライン)に相当するフィールド情報を格納する第2のメモリ領域73b2とを備える。
【0027】
そして、第1のメモリ領域73a1(第1のメモリ領域73b1)及び第2のメモリ領域73a2(第2のメモリ領域73b2)のメモリ領域は、それぞれ10個のサブフィールドメモリSFM1〜SFM10を備えている。この構成により1画面について前半分と後半分とに分割して2画面分に相当する10ビットのサブフィールドの組み合わせに関するフィールド情報が、各サブフィールドの点灯・非点灯に関する情報としてサブフィールドメモリSFM1〜SFM10に書き込まれる。本実施の形態では、サブフィールドメモリSFM1〜SFM10は、1ビット入力で1ビット出力の半導体メモリを用いてある。また、このフレームメモリ73a,73bは、フィールド情報を書き込むと同時に、PDP9への読み出しも同時に可能な2ポートフレームメモリである。
【0028】
フレームメモリ73a,73bへのフィールド情報の書き込みは、一の画面分の前半分のフィールド情報を第1のメモリ73a1へ、当該一の画面分の後半分のフィールド情報を第1のメモリ73b1へ、そして、次の一画面分の前半分のフィールド情報を第2のメモリ領域73a2へ、当該別な一画面分の後半分のフィールド情報を第2のメモリ領域73b2へというように2つのフレームメモリ73a,73bの4つのメモリ領域73a1,73b1,73a2又は73b2に対して交互に行われる。そして、一のメモリ領域73a1,73b1,73a2及び73b2へのフィールド情報の書き込みは、サブフィールド変換部71から画素クロックに同期して出力される10ビットデータを10のサブフィールドメモリSFM1〜10に1ビットずつに分配して書き込むという方法で実行される。10ビットデータのどのビットをどのサブフィールドメモリSFM1〜10に格納するかは予め定められている。
【0029】
詳しくは、サブフィールド変換テーブル710のサブフィールド番号1〜10と、それと同一番号のサブフィールドメモリSFM1〜10が論理的に対応付けられていて、10ビットデータのビットがどのサブフィールド番号に相当するものであるかによって該当するサブフィールドメモリSFM1〜10に書き込まれるのである。10ビットデータのサブフィールドメモリSFM1〜10への書き込み位置は、書込アドレス制御部72からのアドレス指定信号によって指示される。10ビットデータに変換される前の画素信号の画面上での位置と同一位置に書き込まれるのが一般的である。
【0030】
上記表示制御部8は、図8に示すように表示ライン制御部80と、アドレスドライバ81a,81bと、ラインドライバ82とから構成されている。
表示ライン制御部80は、フレームメモリ73a,73bにPDP9に読み出すべきメモリ領域73a1,73b1,73a2若しくは73b2,ライン,サブフィールドを指定し、又、PDP9の何れのラインを走査するのかの指示を出すものである。
【0031】
この表示ライン制御部80の動作は第2符号化部7におけるフレームメモリ73a,73bへの書込動作と画面単位のオーダでは同期がとられている。即ち、表示ライン制御部80は10ビットデータを書込中のメモリ領域73a1,73b1(73a2,73b2)からは読み出しは行わず、既に書込完了したメモリ領域73a2,73b2(73a1,73b1)から読み出しを行う。
【0032】
アドレスドライバ81aは、表示ライン制御部80のメモリ領域指定、読出ライン指定及びサブフィールド指定に基づいて1ビットづづシリアルに入力された1ラインに相当するサブフィールド情報を、1ライン分の画素数に対応したビット(640ビット)をパラレルに、アドレスパルスに変換して画面前半分のラインに出力するものである。アドレスドライバ81bは、ラインドライバ81aと同様に前記サブフィールド情報を、アドレスパルスに変換して画面後半分のラインに出力するものである。
【0033】
ラインドライバ82は、サブフィールド情報をPDP9の何れのラインに書き込むのか走査パルスにより指定するものである。
このような表示制御部8の構成により、次のようにフレームメモリ73a,73bからPDP9へのフィールド情報の読み出しが行われる。フレームメモリ73a,73bに分割して書き込まれた1画面分のフィールド情報の読み出しは、前半分と後半分とに相当するデータを同時に読み出すことにより行う。つまり、メモリ領域73a1,73b1から同時に画素毎にサブフィールド情報がサブフィールドメモリSFM1,SFM2,・・・,SF10から順次読み出されることにより行われる。より具体的には、まず、メモリ領域73a1,73b1双方のサブフィールドメモリSFM1から1ライン目の各画素に相当するサブフィールド情報が1ビットづつ順次読み出される。そして、ラインドライバ82によるライン指定を待って前半・後半画面のそれぞれの1ライン目に潜像を形成(アドレッシング)し、次いで、同じサブフィールドメモリSFM1から前半・後半画面の2ライン目の各画素に対応するサブフィールド情報を読み出して同じようにアドレスドライバ81a,81bに順次シリアルに入力し、1ラインの画素数に相当するビットここでは640ビットのサブフィールド情報がパラレルにPDP9に出力されアドレッシングが行われる。このような読み出し(書き込み)が画面分割した分割領域におけるそれぞれの最終ラインまで終了すれば、一斉に各画素が発光される。
【0034】
次のサブフィールドSF2の点灯・非点灯に関するサブフィールド情報が上記同様に1ラインづづ読み出されてアドレッシングが行われた後、次いで順次サブフィールドSF10までこの動作を繰り返すと、1画面分のフィールド情報の読み出し(書き込み)が終了する。
このようなPDPの作動方式を図示すると図9に示すようになる。この図9は、横軸は時間、縦軸はPDPの横方向に延びる電極、すなわち走査・放電維持電極の番号を示し、太斜線の部分で発光させる画素のアドレスを指定し、網掛けをした部分で画素を発光させる。つまり、分割画面それぞれの1ライン目の走査・放電維持電極上の全ての横方向画素に対し、サブフィールドSF1が始まるタイミングに合わせて縦方向に走るアドレス電極にアドレスパルスを印加することによりアドレッシングを行う。走査・放電維持電極の1ライン目のアドレッシングが終了したら、それ以降のラインに次々と、同様な操作を繰り返す。分割画面において最後の走査・放電維持電極のアドレッシングが終了したら、時刻t1〜t2放電維持期間に移る。この期間では、重み付けに比例した数の放電維持パルスが放電維持電極に印加されるが、上記アドレス指定により発光の指示があった画素のみ発光されるようになっている。そして、繰り返し説明することになるが以上述べたようなサブフィールドにおけるアドレッシングと全画素の一斉点灯という動作が繰り返されることにより、1TVフィールド分の階調表示が完了する。なお、ここでは説明は省略したが上記アドレッシングは、全画素の壁電荷を消去する初期化期間を経た後に行われ、また、このように表示させる画素へ予め情報を書込んだ後(アドレッシング)、発光させるという駆動方式は「メモリ駆動法」と呼ばれる。
【0035】
そして、上記読み出しと並行して別のメモリ領域に書き込まれた次の画面の前半分と後半分に相当するフィールド情報を上記同様にして読み出すことによって動画の表示が行われる。
次に、第2符号化部7の符号化の特徴について説明する。
上記サブフィールド変換テーブル710において、サブフィールド数は、10であり、図3(a)〜図6(a)に示したように、時間順に単調に増加する1,2,3,4,7,13,23,33,43,55,74という重み付けを施してあった。
【0036】
このような重み付けによれば、重みが上位のサブフィールドの輝度を、重みが下位のサブフィールドを複数を組み合わせることによって表現することができる。これにより該当する階調表示を行うのにサブフィールドの組み合わせが幾つか存在する場合があることになる。例えば、信号レベル127であれば(図中▲印)、サブフィールドSF10,SF8,SF4,SF2,SF1の組み合わせ若しくはサブフィールドSF9,SF8,SF6,SF3,SF2又はサブフィールドSF9,SF7,SF6,SF5,SF2,SF1の組み合わせが存在する。
【0037】
そして、これらの複数の組み合わせの中で、サブフィールド変換テーブル710はその内の一通りの組合せで記述されている。即ち、デジタル映像信号の値が127の場合にはサブフィールドSF9,SF7,SF6,SF5,SF2,SF1の組合せが記述されている。
このようにサブフィールド変換テーブル710に記述されているサブフィールドの組合せは、要約すると、輝度重みが上位のサブフィールドの使用を極力抑えた組合せであるということである。そして、このような組合せは低輝度(0〜22)を除く中輝度から高輝度(23〜255)にかけて採用されていることが変換テーブル710の内容から理解される。
【0038】
また、信号レベルが27→28、50→51、83→84、126→127、181→182に変化する箇所のサブフィールドの組合せを参照すれば理解されるように次のような特徴もある。即ち、一階調レベル低いレベル(27、50、83、126、181)まではオフであった輝度重みの重いサブフィールドを、オンにするレベルにおいては、そのオンにされた輝度重みより1段低い輝度重みのサブフィールドはオフになるようにしている。
【0039】
以上述べたような点灯パターンを選択することにより、信号レベルが変化した場合に点灯パターンが時間的に激しく変化することを抑制でき、動画疑似輪郭の解消につながる。
次に発明の特徴的な内容について詳細に説明する。
まず、フィルタ部1は、図10に示すように、2次元高域通過フィルタ11と、2次元低域通過フィルタ12と、時間応答低域通過フィルタであるテンポラルLPF13と、加算部14とから構成されている。
【0040】
2次元高域通過フィルタ11によって、画像の細かな絵柄成分のみが取り出される。取り出された細かな絵柄成分のうち、時間方向に変化の激しい成分は、テンポラルLPF13によって抑制され加算部14に出力される。
テンポラルLPF13と、2次元低域通過フィルタ12の出力は、加算部14で合成され、結局入力映像信号に含まれる画像成分のうち、細かな画像成分が時間方向に激しく変化する部分のみ抑制されて以下表示されることになる。従って、細かなパターンが短い周期で変化する成分は表示されず、ノイズ成分が表示されることが防止できる。なお、通常の高精細画像表示に重要な静止画像部分の高精細画像情報は保存されて表示される。したがって、静止画においては、精細画像情報を損なうことなく、かつ動画表示においては、画像の大面積の部分のように空間周波数の低い部分での応答特性を損なうことなく、静止画および動画のいずれにおいてもノイズの少ない良好な画像表示を行うことができる。
【0041】
第1符号化部6は、12ビットのデジタル入力映像信号(信号(a''))の下位4ビットを除去して(信号(a'))8ビットの信号(b)に変換して第1符号化部7に出力する回路であり、ここでは画像の動き量が大きくなるほど階調表示特性を犠牲にし疑似輪郭解消を優先した符号化を、図3(b)〜図6(b)に示す変換テーブル60を参照して入力レベル(a')を所定のレベル(b)に変換する。なお、このように12ビットの上位8ビットを用いて階調表示を行うのはみかけの階調数を多くして表示するためである。
【0042】
この変換テーブル60は、当該画像の動き量を表す後述する動き量算出部で生成された出力値mの値に基づいて本来のレベル(a')をそれに近い一のレベルに変換(b)するための対応を示すテーブルであり、テーブルの左端縦の欄は、下位4ビットを除去した入力デジタル映像信号(a')の値を示しており、また、「●」と記した縦の欄は、該当する動き量mにおける入力信号に対し出力する信号値の組み合わせ、つまり入力信号の符号化の態様を示している。なお、以下述べるように本画像表示装置では、現在入力されているフレームをPDPに表示させるのに先行して動き量算出を行う関係上、実際の入力映像信号よりも1フレーム相当遅延させる必要性があるので、本実施の形態では少なくとも2フレーム相当の映像信号を記憶できるだけの図示しないフレームメモリを備え、このフレームメモリからデータを読み出して第1符号化部6での符号化処理を行う。
【0043】
動き量算出部5は各1フレーム分の画像を記憶するためのフレームメモリ51a,51bと、動き量検出部52と、傾斜部検出部53と、動き量補正部54とから構成されている。
動き量検出部52は、フレームメモリ51a,51bから映像信号を読み出してこれから表示しようするフレームと直前のフレーム、2フレーム分の映像信号を画素毎に比較し差分値が所定値を超える場合に動き(変動)があるとし、更にその差分値をここでは一例として9段階に分け動きがないとの検出を含め合計10段階に分けて「0000」〜「1001」の4ビットの値を出力する。この前フレームからの変動値が大きいほど当該画素の動き(変動)が激しいことを意味する。なお、フレームメモリ51a(51b)に記憶される映像データは、現在の1のフレームのディスプレイへの表示が終われば随時、次の1フレームの映像データに更新される。
【0044】
傾斜部検出部53は、フレームメモリ51a(51b)から映像信号を読み出して同一フレームにおけるエッジ部(信号レベルの変化の大きな画素領域)以外で、レベルが単調に変化する画像領域である傾斜部を検出する回路である。そして、傾斜部を検出すれば「1」を、同じ値のビットを付加して4ビットにして、又エッジ部やレベル変化がほとんどない平坦部を検出すれば「0」を同じ値のビットを付加して4ビットにして出力する。つまり、「1」であれば「1111」を、「0」であれば「0000」を出力する。なお、この傾斜部検出部53には、公知のエッジ検出フィルタを用いて水平方向及び垂直方向の傾斜度を検出し、何れかの方向において単調に変化していれば傾斜部とする。
【0045】
動き量補正部は54、前記動き量検出部52からの出力と傾斜部検出部52からの出力を入力として、最終的に当該画素の前フレームからの動き量を「0」〜「9」の10段階に段階付けを行って段階に応じた値mを第1符号化部6に出力する。具体的には、図12に示すように、当該画素が動きがない(値「0000」のとき)場合であれば、傾斜部検出部の検出結果如何に関らず、動き量補正部は「0000」を出力する。当該画素が動きのあるもので(値「0001」〜「1001」のとき)、かつ、信号レベルが隣接画素間で単調に変化する領域、即ち傾斜部に属するものであれば(値「1111」のとき)、動き量に応じた9段階に出力される(値「0001」〜「1001」)。一方、動き量検出部からの出力が動きが大きいことを示す値であっても、傾斜部検出部52からの出力が隣接画素間で単調に変化する領域に属するものでないことを示す場合には(値「0000」のとき)、動き量mの出力値は「0000」つまり、動きがないものとして出力する。これは、動きがあっても、エッジ部やレベル変化がほとんどない平坦部などの画像パターンによっては動画疑似輪郭を引き起こさないので、この場合には第1符号化部6において階調数を優先した符号化を行うようにするためである。なお、図3(b)〜図6(b)及び以下の説明では動き量mは2進数ではなく、簡略のために10進数で記載する。
【0046】
図11に戻り誤差拡散部4は、加算部41と、誤差算出部42と、遅延部43a〜43dと、係数部44a〜44dとから構成されている。
誤差算出部42は、第1符号化部6での符号化の結果の出力レベル(b)と、12ビット入力レベル(a'')との差分(c)を算出する回路である。
遅延部43aは、1画素(1D)分当該差分値(c)を遅延させて出力させるための回路、遅延部43bは、(1ライン(1H)+1画素(1D))分当該差分値を遅延させて出力させるための回路、遅延部43cは、1ライン(1H)分当該差分値を遅延させて出力させるための回路及び遅延部43dは、(1ライン(1H)−1画素(1D))分当該差分値を遅延させて出力させるための回路である。
【0047】
係数部44a〜44dは、差分値(c)に所定の係数に相当する比率に分配する回路であり、分配した値を最終的に加算部41において現在表示しようとする画素の映像信号に加算して第1符号化部6に出力する。このような処理は、一般的に誤差拡散法と言われる処理である。従って、前記第1符号化部6に入力される入力信号(a'')は、当該画素のもとの信号レベルに、先に符号化処理により発生した近傍の画素の誤差が加算された信号である。なお、この誤差拡散の処理は動画であるか静止画であるかに関らず行われる。何故なら第1符号化部6では、12ビットの入力映像信号の下位4ビットを切り捨てるため、静止画であっても必ず4ビットぶんの誤差が生じるからである。
【0048】
次に、第1符号化部6及び誤差拡散部4での動作について具体的に説明する。
まず、図3(a)〜図6(a)と図3(b)〜図6(b)とを見比べてみると分かるが、第1符号化部6での符号化には、サブフィールドの非点灯から点灯への変化の程度と動き量とに相関性がある。
具体的には、サブフィールドの組み合わせにおいて点灯させるサブフィールドが非点灯から点灯への変化がない、始めから連続的に点灯し疑似輪郭を最も引き起こしにくいレベルの組み合わせ(「0」、「1」、「3」、「7」、「14」、「27」、「50」、「83」、「126」、「181」、および「255」)を動きの最も激しい場合(m=「9」)に使用する。次いで、1階調下位の表示では非点灯であったものが点灯に変化するサブフィールドの輝度重みに比例させ、動きが小さくなるに従って、この非点灯から点灯への変化が輝度重みの大きいサブフィールドで起こるような、動きが激しければ疑似輪郭の要因となるようなレベルを選択している。別な見方をすれば、動きが大きくなるにつれて連続的に点灯する時間の長い信号レベルを選択するということでもある。
【0049】
このような画像の動きの程度に応じた符号化を行えば、動きの激しい場合には的確に疑似輪郭を解消でき、一方、疑似輪郭発生の可能性が低い動きが小さい場合には、階調数を増やし静止画(m=「0」)では、最大の階調数で表現できる。
詳しくは、入力信号がほとんど静止画のような部分では、動き量(m)の値は「0」となり、図3(b)〜図6(b)の使用可能な符号化出力(b)は同図●印で示すように、入力信号(a')のうち、256種類すべての符号を使用する。すなわち静止画の場合は、
入力(a')=符号化出力(b)
となり、256階調を用いて画像表示を行う。
【0050】
これに対して、画像の動きが大きく(mの値が大きく)なるにつれ、使用可能な符号化出力の組は減少する。動き量(m)の値は最大で「9」の値をとり、この最大「9」のとき、符号化出力(b)として使用可能な符号の数は、上記したように「0」、「1」、「3」、「7」、「14」、「27」、「50」、「83」、「126」、「181」、および「255」の11種類である。これは、重み付けをW1(1)、W2(2)、W3(4)、W4(7)、W5(13)、W6(23)、W7(33)、W8(43)、W9(55)、W10(74)とすると、「0」、「W1」、「W1+W2」、「W1+W2+W3」、...、「W1+W2+W3+...+W10」の(10+1)種類の信号レベルに限定することを意味する。そして、動き量が小さくなるにつれて、W1、W2、...、WNの組み合わせの数を増やして、表現できる階調数を増加させる。
【0051】
なお、入力信号(a')に対する限定すべき値は、当該(a')に近いレベルを選択する。例えば、「m=9」の場合を例にとると、「1〜2」の範囲の信号レベルであれば「1」に、「3〜6」の範囲の信号レベルは「3」に、「7〜13」の範囲の信号レベルは「7」に、「14〜26」の範囲の信号レベルは「14」に、「27〜49」の範囲の信号レベルは「27」に、「50〜82」の範囲の信号レベルは「50」に、「83〜125」の範囲の信号レベルは「83」に、「126〜180」の範囲の信号レベルは「126」に、「181〜254」の範囲の信号レベルは「181」に、「255」の信号レベルは「255」に、限定する。
【0052】
従って、例えば11種類の発光については、入力レベルが増大するにつれ、出力レベルの点灯されるサブフィールドパターンが順次延伸していくようになるため(図3(b)〜図6(b)の太線枠部)、入力信号の大きさと発光パターンの関係の相関性が保証される。つまり、低い信号レベルでオンであったサブフィールドは消えることなくそのままオンを保つので、サブフィールドの点灯パターンの分布を信号レベルと相関をもった単調な関係とすることができ、信号レベルが大きくなると発光パルスの分布がほぼ単純に広がることになる。したがって、このような限定的な発光パターンのみを用いて画像を表示した場合、いわゆる動画表示の場合に特有の動画疑似輪郭をなくすことができるのである。
【0053】
このようなサブフィールドの点灯パターンの分布と信号レベルとの単調な相関関係は、動き量mの値が「1」〜「8」それぞれの値の場合にも概成立する関係性であるが、動き量が小さくなるに従って信号レベルの選択数が多いぶん若干事情を異にするようになり、近接したレベルでの点灯パターンが時間的にやや劇的に変化するようになる。このように動き量が小さい場合には、信号レベルの選択数を多くしているのは、動き量が小さいほど輝度重みが大きなサブフィールドで点灯・非点灯の変化が生じても疑似輪郭の発生にあまり寄与しないためである。
【0054】
ところで、このままでは動きが最も激しい場合を例にとるとたかだか11階調で画像表示することになり、自然画像を表示するには階調数が明らかに不足であり、疑似輪郭は解消できても本来の画像の再現性に欠ける。この不具合を解消するために、前記構成の誤差拡散部4によって誤差拡散処理を行う。つまり、入力レベル(a'')と、限定された符号化出力(b)を与える入力レベルとの差を誤差信号(c)として周辺画素にフィードバックして平均誤差を小さくなるようにする。具体的には、図13に示すように、現在表示中の画素Pに対して、誤差信号(c)を求め、これを周辺4画素すなわち図13のA、B、CおよびDに分配する。分配の係数は例えば誤差の7/16を画素Aに、誤差の1/16を画素Bに、誤差の5/16を画素Cに、そして誤差の3/16を画素Dに分配する。分配された誤差は本来の映像信号に誤差分を加算し、改めて符号化する。これを繰り返すことで、新たに発生した誤差は次々と周辺画素に分配されることになり、表示輝度の平均的な値が入力の平均輝度とほぼ一致し、階調不足を補うことができる。
【0055】
なお、動きの激しい部分では周辺画素に拡散される誤差は大きく、当該拡散させた誤差がノイズとして目立ってしまうと思われるが、実際には動きが激しい部分では被写体に追従して視線が移動しているために、このような誤差拡散処理に伴ういわゆる拡散ノイズがあまり気にならずに画像表示を行うことができる。
一方、静止画と判定される画像部分では、ほぼ上記したように256階調表示が可能な符号化出力(b)を選択することができるため、前記拡散ノイズが観測されることはない。また、前記誤差拡散の処理は12ビットの演算精度であり、これは静止画領域でも行われるので、その領域におけるみかけの階調を256階調以上に増加できるという効果も期待できる。
[実施の形態2]
図14は、本実施の形態における画像表示装置での構成図であり、実施の形態1の欄で述べた画像表示装置との相違点について説明する。当該画像表示装置は、実施の形態1の構成要素フィルタ部1と,γ逆補正部2と、AD変換部1と、表示制御部8と、PDP9とに加えて、第3符号化部101と、第4符号化部102とを備えている。図1に示した実施例1の画像表示装置と同一符号の構成要素は、それぞれ同一機能であることを示す。
【0056】
第3符号化部101は、12ビットの下位4ビットを除去した8ビット信号を生成するだけのものであり、ここでは上記したような第1符号化部が行ったような動き量に応じた符号化は行わない。
第4符号化部102は、図15に示すように、第3符号化部101にて12ビットの下位4ビットを除去した8ビットで表される信号レベルを19のサブフィールド(サブフィールドSF1〜サブフィールドSF19)からなるフィールド情報に変換する回路である。ここでのサブフィールドの輝度重み付けは、この図15から分かるように時間順に、16,16,16,16,16,16,16,16,16,16,16,16,16,16,16,8,4,2,1、となっており、先頭に位置する「輝度重み=16」である15のサブフィールドからなる第1のサブフィールド群と、それ以後に位置する4サブフィールドからなる第2のサブフィールド群に分類することができる。そして、第2のサブフィールド群の各サブフィールドが有する輝度重みの合計が、第1のサブフィールド群に属するサブフィールドが有する最大の輝度重み(16)を超えない値(15)で、第1のサブフィールド群に属するサブフィールドの輝度重みでは表現できない値(ここでは、1〜15)を第2のサブフィールド群を組み合わせて表現できるようになっている。これにより第1のサブフィールド群による発光と第2のサブフィールド群による発光を組み合わせて、入力信号の値の変化に対し、合計の輝度重みを不連続なく全階調に渡っての表現を可能とする。
【0057】
各信号レベルは「●」で記したような点灯パターンからなるフィールド情報に変換される。このように変換された19ビットのフィールド情報を表示制御部8によって上記したように制御しながらPDP9の画像表示を行う。なお、「16〜255」のレベルでは、SF16〜SF19を組み合わせて1〜15のレベルの表示を行うのであるが、この点灯パターンは簡略化のため省略している。
【0058】
図16は、上記画像表示装置におけるPDP9の発光方式を説明する図である。なお、ここでも上記実施例1と同様に1画面を2分割して上下同時にアドレッシングを行う手法によって駆動させる。図16に示すように、1TVフィールドの間には、初期化期間R1〜R5が設けられており、パネルの電荷状態を初期化する。この初期化は全画面一斉消去に相当する。この後、アドレス期間(記号Aにて表記)を用いて、発光させる画素にのみ選択的に電圧を印加していわゆる壁電荷を形成する。実際の発光は、表示期間D1〜D19で行われる。なお、図中D1〜D19の記載に添記したカッコ内の数値は、前記輝度重みを表している(以下、同様)。
【0059】
このようにここでは、消去に相当する初期化がR1〜R5の5回しか行われない。つまり、サブフィールドSF1〜サブフィールドSF15の第1のサブフィールド群の間では、サブフィールドSF1のアドレス期間の前にだけ初期化期間R1が設けられており、サブフィールドSF2〜SF15のアドレス期間の前には初期化期間は設けられていない。従って、一旦発光が開始された画素については、壁電荷が保持されたままとなり、サブフィールドSF15終了後の初期化期間R2直前まで引き続き発光することになる。一方、後方の輝度重みが小さい4サブフィールドからなる第2のサブフィールド群については、各アドレス期間に先行して初期化期間R2〜R5が設けられており、従来の駆動と同様、各サブフィールドの発光の開始および発光の停止をそれぞれ独立に制御する。
【0060】
このような符号化及び駆動方法により、入力信号の値が大きいほど先頭のサブフィールド位置で発光が開始することになり、しかも入力信号の値が大になるにつれて発光するサブフィールドが前方に延伸していくような符号化となる(図15中矢印Y1)。つまり、上記したように入力信号の大きさと発光パターンの関係の相関性が保証されるため、いわゆる動画表示の場合に特有の動画疑似輪郭をなくすことができる。
【0061】
なお、輝度重みが小さいSF16〜SF19では、点灯・非点灯の分布がある程度不規則的に変化しているが、輝度が小さいので動画疑似輪郭の発生への影響は無視できるほど小さい。
また、本実施の形態によれば、全体のサブフィールド数が19であるにも関わらず、発光の停止の制御に要する初期化期間が1TVフィールド期間で5回のみであり、従来、初期化に要していた時間を大幅に短縮することができる。従って、このように全体のサブフィールド数を従来よりも増やすことができるのである。
【0062】
ここで、ライン数が480本のPDPを2ライン同時駆動する場合を例にとると、一回の初期化期間が300us、1ライン当たりのアドレス期間を2usとすれば、1TVフィールドの間の表示期間は、(1/60)×1000000us−(300usx5+2usx240x19)=6000usとなる。表示期間での一回の発光パルスの周期を5usとすると6000us/5us=1200回となり、十分な輝度を確保して発光させることが可能になる。
【0063】
[実施の形態3]
本実施の形態における多階調表示可能な画像表示装置は、実施の形態2の画像表示装置と駆動方法を異にする以外は同様の構成であるので、相違点につき説明する。
第4符号化部102では、ここでも、8ビット信号を19のサブフィールド(サブフィールドSF1〜サブフィールドSF19)からなるフィールド情報に変換する回路である。ここでのサブフィールドの輝度重み付けは、この図17から分かるように時間順に、1、2、4、8、16,16,16,16,16,16,16,16,16,16,16,16,16,16,16,となっており、先頭に位置する「輝度重み=1,2,4,8」である4のサブフィールドからなる第2のサブフィールド群と、それ以後に位置する輝度重み「16」の15のサブフィールドからなる第1のサブフィールド群に分類することができる。つまり、実施例2の場合とは第1のサブフィールド群と第2のサブフィールド群との配置が入れ代わっている。そして、各信号レベルを「●」で記したような点灯パターンからなるフィールド情報に変換する。なお、SF1〜SF4の点灯パターンの記載は簡略化のため省略している。
【0064】
図18は、上記画像表示装置におけるPDP9の発光方式を説明する図である。この図18に示すように、1TVフィールドの間には、初期化期間R1〜R5が設けられており、パネルの電荷状態を初期化する。この初期化のうちでR1〜R4で示す期間では面一斉消去を行い、R5で示す期間では全画面一斉書込みを行う。第2のサブフィールド群におけるアドレス期間(Aで表記)においては、従来と同様に発光させる画素にのみ選択的に電圧を印加していわゆる壁電荷を形成するが、第1のサブフィールド群におけるアドレス期間(A)においては、消灯すべき画素に選択的に電圧を印加して発光の必要のない画素部分に消灯のための情報を書き込む。通常、表示させる画素にはアドレスパルスを印加して電荷形成を行うが、ここではその逆で予め全画素を表示させるものとして全画素にパルスを印加して電荷形成しておき、表示させない画素について選択的に放電させることで電荷を除去するという手法である。なお、このようなアドレッシング方法については、特開平6−186929号公報に詳細に記載されている。
【0065】
このように駆動させることによって、必要な初期化期間については、画面全面消去のための初期化が4回(R1,R2,R3,R4)と、全画面一斉書き込みのための初期化が1回(R5)の合計で5回のみであり、従来、初期化に要していた時間を大幅に短縮することにより、実施例2で述べたように入力信号の値が大になるにつれて発光するサブフィールドが時間方向後方に延伸していくような符号化となる(図17中矢印Y2)。つまり、入力信号の大きさと発光パターンの関係の相関性が保証されるため、動画疑似輪郭の発生を抑えることができる。
【0066】
[実施の形態4]
以下本実施の形態に係る画像評価装置について詳細に説明する。本実施の形態ではパルス状の発光を伴う画像表示装置としてPDPなどで用いられているサブフィールド駆動方法により表示される画像を想定して画像評価を行う。なお、本実施の形態における画像評価装置は、詳しくは図示しないが、市販のパソコンによって構成されるもので、一般的なコンピュータシステムのハードウェア構成、即ち、CPU、メモリ(RAM,ROM)、キーボード、ハードディスク、表示モニタによって構成される。ハードディスク装置内に本発明に固有の画像評価プログラムを格納し、そのプログラムをCPUが実行する点において一般的なコンピュータシステムとは異なる。
【0067】
図19は、PDPなどのようなパルス状の発光を伴う画像表示装置の動画表示を行った場合の画質の評価を、シミュレーションによって行う本実施の形態に係る画像評価装置の機能を示す機能ブロック図である。
この図に示すように本画像評価装置は、1TVフィールドを前記したように複数のサブフィールドに分割する情報を設定するサブフィールド情報設定部201と、設定されたサブフィールド情報に基づき入力画像の信号値を1ビットの時系列信号であるサブフィールド信号に変換するサブフィールド符号化部202と、前記サブフィールド符号化部202により仮想的に表示される仮想映像上において一の画素を基準点と設定する基準点設定部203と、入力された動きベクトル(ここでは、単位時間当たりの特定画像の動き量及び方向を表すベクトル)から画面上の所定期間内の画像の動きを追う視線の動きを想定する経路算出部204と、上記サブフィールド情報設定部201で設定されたサブフィールドの順序および輝度重みから各発光パルスの発生する時刻を算出する発光パルス時刻算出部205と、各発光パルスの発生時刻および算出した経路から発光パルスが印加される時に視線がある位置、つまりパルス発光がある時に画面上での視線の位置を算出する視線位置算出部206と、サブフィールド信号に変換された画像信号のうち視線が通過する経路近傍の画素を視線位置算出部206の出力に基づき選択する近傍画素選択部207と、近傍画素選択部207により選択された経路近傍画素に対する演算係数を算出する近傍画素係数算出部208と、近傍画素係数算出部208により求めた係数を近傍画素選択部207によって選択した画素の発光量に乗じる処理を行う係数乗算部209と、係数乗算部209で求めた値を1TVフィールドに渡って積算する発光量積算部210とからなる。発光量積算部10にて求めた1TVフィールド時間内の発光量の積算値を評価画像として出力する。
【0068】
前記サブフィールド情報設定部201は、説明を簡略化するためにここでは、図20に示すように各サブフィールドの輝度重みに応じて、例えば、第1サブフィールドでは1回、第2サブフィールドでは2回、第3サブフィールドでは4回、第4サブフィールドでは8回、第5サブフィールドでは16回、第6サブフィールドでは32回、第7サブフィールドでは64回、第8サブフィールドでは128回と合計255回のパルス状発光がなされるものとのサブフィールド情報を設定する。
【0069】
サブフィールド符号化部202では、入力映像信号を設定されたサブフィールド情報に基づく符号化を行う。この符号化は、入力映像信号の信号レベルとサブフィールドの組み合わせの対応を示した上記したようなテーブル(図3(a)〜図6(a)に相当する表)に則って行う。
図21は、本実施の形態の画像評価装置の画像評価方法を視覚化した概念図であり、一つ一つの四辺形が表示画面の1画素を表している。
【0070】
経路算出部204では、まず、基準点設定部203で設定された画素位置(図中Pの四辺形で表される画素)を基点とし、この画素P上の所定の位置(ここでは、画素の左上の点P')を原点としたX−Y座標系を組む。そして、このX−Y座標系で表された動きベクトル(Vx,VY)から1TVフィールドにおける視線の動く経路Kを想定する。図21では、1TVフィールド当たり右方に4画素、下方に3画素である例(画素Pから画素Qに到る経路)を示している。なお、ここでは、画像の動きとそれを追う視線の動きとの間には強い相関があるという前提に立ち、視線経路を画像の動きベクトルから算出している。
【0071】
発光パルス時刻算出部205では、初期化に要する時間、アドレッシングに要する時間、更には、次のパルス発光までの時間等は既知であるからこれを基に、それぞれのパルス発光が行われる時刻を算出する。なお、画素Pの初期化開始の時点を基準時刻にして計時し、1回のパルス発光が行われる時間は、1点に近似している。
【0072】
視線位置算出部206では、発光パルス時刻算出部205で求めた発光パルス時刻と単位時間当たりの画像の動きを表す動きベクトル(Vx,VY)とからパルス発光がある時の前記経路K上の視線位置を演算により求める。
近傍画素選択部207では、前記視線位置算出部206で求めた視線位置を含む所定の領域を想定し、ここでは画像表示装置の1画素と同じ面積をもった領域、例えば表示装置の表示画素と同一形状の四辺形領域を想定し、この領域に属しパルス発光が行われる画素を視線の画面位置における近傍画素として選択する。例えば、図中座標Ki(x,y)で表される位置における近傍画素としてはこれを角とした1画素相当の領域に含まれる画素R1〜R4を選択する。
【0073】
近傍画素係数算出部208では、前記四辺形領域に含まれる各々の画素の面積比率を、近傍画素係数として算出する。
係数乗算部209では、近傍画素係数算出部208により求めた係数を近傍画素選択部207によって選択した画素の発光量に重み付けとして乗じる処理を行うのだが、1回のパルス発光により得られる発光量に前記係数を乗じた値を近傍画素について加算した値を図中座標Ki(x,y)で表される視線位置における評価値を求める。
【0074】
このような視線近傍の画素の発光をも考慮した評価によれば、より実際に近い評価画像を得ることが可能となる。つまり、静止画像に対する視力と比較し動く物体に対する視力は低下するという、動画像に対する視力低下の現象(いわゆる動体視力の効果)を反映させられるからである。
発光量積算部210では、このようにして求めた評価値を経路終端画素Q'で表される位置まで積算することによって、1TVフィールドにおける基準点Pにおいて観測される発光量を求める。経路終端Q'とは、経路終端の画素の左上角の位置である。そして、この一の画素における評価が完了すると、前記基準点改めて設定し、上記した同様の処理を行う。これを、前画素について繰り返すことで1フレーム(1TVフィールド)分の評価画像を得る。
【0075】
次に、このような構成の画像評価装置の動作の一例について図22〜図24に示すフローチャートを基に説明する。
まず、評価しようとする画像の入力がなされるのを待ち、入力がなされれば(ステップS1でYes)、サブフィールドの点灯情報を作成しハードディスクに格納する(ステップS2)。このサブフィールド点灯情報は、図25に示すデータ構造で各画素と対応させてある(この図25は、データ構造を例示するものである。)。同時に、各画素の動きベクトルMVも対応づけて格納される。この表でP(1,1)〜P(n,m)の添え字は、実際に表示させる画面と対応させた評価画像の画素位置を水平、垂直方向の位置で表わしたものである。なお、サブフィールド点灯情報のソースは、予め評価者により設定され、上述した図3(a)〜図6(a)に相当するテーブルとしてメモリ若しくはハードディスクに書き込まれている。
【0076】
次に、評価しようとする画素を基準点(lは、基準点の数を表す、l=1〜lmaxの数)として設定する(ステップS3)。この設定は、評価者のキーボードから入力に基づき行われる。勿論予め全画素を基準点として設定するようにしても構わない。
そして、ステップS4でl=「1」に設定し、以下の処理(ステップS5〜ステップS12)を基準点毎に実行してゆくことになる。ステップS5で上記したように基準点Pl(l=1)の左上角原点とするX−Y座標系を組み(図21)、各画素の位置をこの座標系に変換する。
【0077】
そして、画素Pl(l=1)の動きベクトルMVを読み出し、この動きベクトルMVから1TVフィールド間の視線経路K及びこの経路終点Ql(l=1,図21)を算出する(ステップS6)。
こんどは、各パルス発光時刻ti(i=1,2・・・,255)における視線位置Ki(図21)を算出する(ステップS7)。
【0078】
ステップS8でi=「1」に設定し(ステップS8)、視線位置Ki(i=1)を中心とした1画素分の評価領域を設定する(ステップS9)。
図26は、発光時刻tiとサブフィールドSFとの対応を示したテーブルで、ハードディスクに格納されている。
ここで時刻ti(i=1)において、この領域に入る画素は発光するのかどうかを図26及び図25とを用いて判定する(ステップS10)。具体的には、図26で当該時刻tiがどのサブフィールドSFに属するのか検索し、図25でこの検索したサブフィールドSFsは評価領域内の画素で点灯されるのかを調べる。点灯されるのであれば、図25中に点灯(図中●で表記)という情報が書き込まれている。なお、X−Y座標系で表される画素の位置から平行移動した座標が原画像での画素の位置となる。また、図26の内容は、1TVフィールドをどのような輝度重みに分割するのかを表す新たなサブフィールド点灯情報のソースが設定されるごとに随時更新され、図25の内容は、設定されたサブフィールド点灯情報のソースに基づき生成されるものであるので、サブフィールド点灯情報のソースが更新されるとこの内容も変更される。
【0079】
そして、発光が行われるのであれば(ステップS10でYES)、当該発光する画素の領域内面積比率を全領域面積を1として各発光画素について算出する(ステップS11)。次いで、1回のパルス発光で得られる光量に当該面積比率を乗じたものを、加算して視線位置Ki(i=1)における光量Ai(i=1)として算出する(ステップS12)。なお、視線位置Ki(i=1)における光量の算出における演算係数に領域内の面積比率を用いると、領域の面積が1画素を超える場合で、実際には領域内に1画素全部入っているような場合でもその1画素の全光量が考慮されないことになる。しかし、評価領域が大きくなるにつれて、より広い範囲での周辺の画素の発光の影響を考慮することになり、評価精度が落ちてくると思われる。従って、このように近傍画素の演算係数を小さく設定して周辺の画素の発光の影響をより少なくするよう処理することで、評価精度を評価領域面積がより小さい場合と同程度に維持するという効果が期待できる。
【0080】
このような処理を時刻t1以降の発光時刻発光時刻t2〜t255までインクリメントしながら(ステップS14)行う(ステップS13でi=imax(255)かどうかで判断)。
一方、ステップS10でNOであれば、評価領域内の画素は発光しないので当該視線位置Ki(i=1)での光量の計算は行わず、インクリメントして(ステップS14)次の発光時刻t2について上記同様の処理を行う。
【0081】
このようにして求めた考量Aiを積算して基準点Pl(l=1)における観測光量とする(ステップS15)。設定した基準点全てについて観測光量を算出したかどうかをl=lmaxかどうかで判断し(ステップS16)、ステップS16でNoであれば、インクリメントし(ステップS17)、再度ステップS5に戻って上記同様に観測光量を算出する。
【0082】
全基準点について算出しておれば(ステップS16でYES)、該当する画素の積算光量を、本来の信号レベルと置き換えて合成した画像をコンピュータシステムのディスプレイに表示する(ステップS18)。表示結果を評価者が観察し、当該画像の良否を判定することになる。
なお、上記動作では、ステップS2で全画素について予めサブフィールド点灯情報を生成していたが、この処理は、実際に各視線位置での光量を積算しようとする際に行うこともできる。つまり、ステップS9で評価領域を設定したらその領域に入る画素が判明し、視線位置の光量に寄与する画素が決定される。この段階で、当該画素のサブフィールド点灯情報を生成して該当するサブフィールドが発光するのかを調べることもできる。
【0083】
以上述べたように、本実施の形態によれば、視線が通過する経路上の画素1画素だけでなく、視線が通過する経路の近傍の複数の画素からの発光についても所定の演算を施す等の考慮を行っているため、想定した画像の動きがわずかに変化しただけで、評価結果の画像が大きく変動してしまうという不安定さが解消され、しかも視線の動きを水平、垂直および斜め方向等任意に設定できるので、実際に観測者がみる画像を反映し安定した画像評価が可能になる。
【0084】
また、動きベクトルの大きさが0(零)のときは、元の画像と完全に一致することになり、静止画では画質劣化が発生しないという評価が得られる。これは静止画を実際に観測した場合の画質と一致する。
更に、上記画像評価装置によれば、動画像を観測する装置としてCCDカメラのような画素を有したカメラにて画面上の動画像を追従して撮影し得られる画像と等価な画像を計算によって求めることができる。しかし、CCDカメラにより画像評価を試みる場合、CCDカメラを画像の動きに合わせて高速に繰り返し走査しなければならないので、実際には再現よく評価を行うのは困難である。その点、本実施の形態の画像評価装置のシミュレーションによれば、再現よく信頼性の高い評価を行うことができる。
[その他の事項]
(1) 上記実施の形態1では動き量を10段階に検出したがより単純には、静止画か動画か2値的にのみ検出し、動画の場合に数種類の信号レベルに限定的に出力し、静止画の場合には、入力信号をそのまま出力させることもできる。また、動き量を激しい・中程度・なしといった3段階に検出し、それに基づき符号化を上記したように工夫することもできる。
【0085】
また、上記10サブフィールドで、それぞれの輝度重みを、1、2、4、7、13、23、33、43、55、74という構成にしたが、これに特に限定されないのは言うまでもなく、例えば、それぞれの輝度重みを、1:2:4:8:16:24:32:48:56:64にしてもよい。
あるいは、サブフィールドを12個にして、1:2:4:8:12:16:24:28:32:36:44:48という輝度重みの構成比にすることもできる。また、サブフィールドを11個にして、それぞれの輝度重みを1:2:4:8:16:24:32:36:40:44:48にしてもよい。
【0086】
更には、サブフィールドを9個にして、それぞれの輝度重みを1:2:4:8:16:32:48:64:80にしてもよい。
また、従来から一般的で従来例でも指摘した疑似輪郭が発生しやすいそれぞれの輝度重みが1:2:4:8:16:32:64:128の8個のサブフィールドであってもかまわない。この場合に、動きが「ある」、「なし」で限定する信号レベル数を変え、例えば動きがある場合には図27に示すように、最左欄に記した入力信号レベルを最右欄に記した信号レベルに限定することで疑似輪郭の発生を抑え、動きがない場合には全階調数0〜255で表現する。ここで、動きの程度を激しい、中程度、なしという3段階に分けて、動きが激しいときには、図27のように信号レベルを限定し、動きが小さくなるにつれて階調数を優先して図28、図29と符号化することもできる。
【0087】
尤も、サブフィールド数が多い方が、輝度重みの変化を少なくでき、それによりサブフィールドの点灯・非点灯の分布の変化もより少なくなるので、動画疑似輪郭を抑制をする効果は、サブフィールド数が少ない場合と比べて顕著であると思われる。
なお、これら輝度重みの構成順序は降順であってもかまわない。この降順とした場合の図3(a)〜図6(a)に相当する図表を図30〜図33に示した。
【0088】
(2) 実施の形態1におけるフィルタ部1の構成は、上記した構成に限られず、図34に示すような構成でも構わない。
図34示すようにフィルタ部1は、時間応答高域通過フィルタであるテンポラルHPF301と、時間応答低域通過フィルタであるテンポラルLPF302と、2次元低域通過フィルタ303と、加算部304とから構成することもできる。
【0089】
こような構成のフィルタ部を備えることによって、入力映像信号に含まれる画像成分のうち、テンポラルHPF301によって画像の時間的変化の激しい画像成分のみが取り出される。取り出されたの画像の時間的変化の激しい部分の成分のうち、空間周波数成分の高い部分は2次元低域通過フィルタ303によって抑制される。2次元低域通過フィルタ303と、テンポラルLPF302の出力は加算部304によって合成され、結局入力画像信号に含まれる画像成分のうち、時間方向に激しく変化する部分でかつ空間的に細かな画像成分をもつ成分が抑制されて表示されることになる。
【0090】
したがって、上記同様に細かなパターンが短い周期で変化する成分は表示されず、ノイズ成分が表示されることが防止できる。また、このように処理することによって、空間周波数の高域成分が維持されているので、動画像を表示する際に応答特性が劣化することもなく、画像の細かな部分が表示されないなどの画質低下を引き起こすこともない。
(3) 実施の形態1において、動き量の検出は、フレーム間の差分を一画素毎にとりその変動値を検出することにより行ったが、これに限られず、この他にも例えば、複数個の画素の集合からなる画像ブロック毎に平均的な変動値を算出することにより行ったり、テンプレートと照合することによるいわゆるパターンマッチングによる手法が考えられる。
(4) 実施の形態2,3におけるサブフィールドの輝度重みは上記構成に限られるものではなく、「23,22,21,20,19,18,17,16,15,14,13,12,11,11,10,6,4,2,1」となる先頭の14サブフィールドの輝度重みを、緩やかに変化する相対的に大きな値(23,22,21,20,19,18,17,16,15,14,13,12,11,11)で構成した計19サブフィールド(先頭の14サブフィールドの集合を第1のサブフィールド群とし、それ以外のサブフィールドの集合を第2のサブフィールド群とする。)と、或は「24,24,24,24,24,24,24,24,24,16,10,6,4,2,1」となる先頭の10サブフィールドの輝度重みを「24」及び「16」にて構成した計15サブフィールド(先頭の10サブフィールドの集合を第1のサブフィールド群とし、それ以外のサブフィールドの集合を第2のサブフィールド群とする。)とすることもできる。
【0091】
なお、これらの場合にも詳しくは説明しないが、第2のサブフィールド群の各サブフィールドが有する輝度重みの合計が、第1のサブフィールド群に属するサブフィールドが有する最大の輝度重みを超えない値で、第1のサブフィールド群に属するサブフィールドの輝度重みでは表現できない値を第2のサブフィールド群のサブフィールドを組み合わせて表現できるようになっている。
【0092】
また、第1のサブフィールド群を構成するサブフィールド数よりも少ない回数の初期化を行うようにしさえすれば、そのぶん表示期間を増やし疑似輪郭の発生を低減する効果は得ることができる。
更に、第2のサブフィールド群のサブフィールドの重みを細かく分割し、初期化回数を減らせば、低輝度における画質の向上を図ることができる。
(5) 実施の形態1〜3で入力アナログ映像信号のγ逆補正を行ってからAD変換を行ったが、これに限定されず、AD変換を行ってからγ逆補正を行うこともできる。
(6) 実施の形態4の評価装置を用いることにより、PDPに代表される画像表示装置の設計に非常によい指針が供与され、サブフィールドの数、それぞれの輝度重み等を決定することが容易になり、また、できあがった画像表示装置も、疑似輪郭が従来のものに比べて少ないものとなる。
【0093】
更に、画像評価装置が有する画像評価の機能は、前述した各機能を実行するプログラムによって実現し、これをフレキシブルディスク,ICカード,ROMカセット等の記録媒体に記録して譲渡,移転等することにより、独立したコンピュータシステムで容易に実施することができる。
(7) 最後に、上記実施の形態1〜4の技術は、DMD(デジタル マイクロミラー デバイス)にも同様に適用できる。
【0094】
【発明の効果】
以上述べて来たように本発明の、前記サブフィールドの輝度重みをW1、W2、...、WNとしたときに、0、W1、W2、...、WNを任意に組み合わせて表現可能な階調値の中から、入力映像信号の動き量に応じて一の階調値を選択する選択手段と、選択された一の階調値を表現するサブフィールドを点灯するサブフィールド点灯手段とを備えた画像表示装置によれば、上記した第1の目的が達成される。
【0095】
また、同目的は、入力映像信号を画素単位で複数のサブフィールドのオン、オフ情報に変換する変換手段と、表示画面上の各画素が発光セルで構成されているディスプレイと、変換手段で変換されたオン、オフ情報の1TVフィールド分をサブフィールド別に分配すると共に、サブフィールドを順次切り換えて、ディスプレイの各発光セルをオン、オフするものであって、サブフィールドを点灯させる前に行う初期化を(サブフィールド数−1)以下の回数行う表示制御手段とを含み、前記変換手段は、入力映像信号の各レベルに対応して前記複数のサブフィールドのオン、オフ情報を記憶し、そして、このオン、オフ情報は、所定の入力映像信号の範囲では入力映像信号の階調値に比例して発光するサブフィールドが時間方向前方或は後方に延伸していくようなオン、オフ情報である画像表示装置によっても達成される。
【0096】
更に第2の目的は、評価対象装置において構築されるサブフィールドに関する情報を保持し、入力されてくる映像信号を前記サブフィールド情報によって変換し、各画素毎にどのサブフィールドを点灯させるのかの点灯情報を作成するサブフィールド点灯情報作成手段と、前記サブフィールド点灯情報により仮想的に表示される仮想映像上において一の画素を基準点と設定する基準点設定手段と、映像信号に関連して入力される動きベクトルに従って、前記基準点から単位時間に移動する経路を想定する経路想定手段と、単位時間内の各瞬間瞬間における移動位置周辺に存在する画素の発光量をサブフィールド点灯情報から求める発光量算出手段と、各移動位置での発光量を単位時間の移動経路に渡って積算する積算手段と、積算値から対象装置の画像表示状態の評価情報を得る評価手段とを含む画像評価装置によって達成される。
【0097】
第3の目的は、入力映像信号の空間周波数成分のうち、高域成分の時間応答を抑制する処理を行うフィルタ手段と、ディスプレイとを備える画像表示装置によって達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】一の実施の形態に係る画像表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】第2符号化部7の構成を示すブロック図である。
【図3】前記画像表示装置における符号化の態様を示す図表である。(a)は、第2符号化部の態様を示す図表であり、(b)は、第1符号化部の態様を示す図表である。
【図4】前記画像表示装置における符号化の態様を示す図表である。(a)は、第2符号化部の態様を示す図表であり、(b)は、第1符号化部の態様を示す図表である。
【図5】前記画像表示装置における符号化の態様を示す図表である。(a)は、第2符号化部の態様を示す図表であり、(b)は、第1符号化部の態様を示す図表である。
【図6】前記画像表示装置における符号化の態様を示す図表である。(a)は、第2符号化部の態様を示す図表であり、(b)は、第1符号化部の態様を示す図表である。
【図7】前記画像表示装置の一のフレームメモリの構成を示す図である。
【図8】前記画像表示装置の表示制御部の構成を示すブロック図である。
【図9】前記画像表示装置におけるPDPの発光方式を説明する図である。
【図10】前記画像表示装置のフィルタ部の構成を示すブロック図である。
【図11】前記画像表示装置の誤差拡散部及び動き量算出部の構成を示すブロック図である。
【図12】前記画像表示装置の動き量算出部の出力信号の生成について説明するための図表である。
【図13】前記画像表示装置の誤差拡散の手法を説明するための模式図である。
【図14】別な実施の形態の画像表示装置の構成を示すブロック図である。
【図15】前記画像表示装置の第4符号化部の符号化の態様を示す図表である。
【図16】前記画像表示装置におけるPDPの発光方式を説明する図である。
【図17】更に別な実施の形態の画像表示装置の前記第4符号化部の符号化の態様を示す図表である。
【図18】前記画像表示装置におけるPDPの発光方式を説明する図である。
【図19】別な実施の形態の画像評価装置の機能を説明するための機能ブロック図である。
【図20】前記画像評価装置でのシミュレーションに用いる画像の発光パターンを例示する図である。
【図21】前記画像評価装置での画像評価方法を説明するための模式図である。
【図22】前記画像評価装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図23】前記画像評価装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図24】前記画像評価装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図25】画素と当該画素のサブフィールド情報を記憶する際のデータ構造を示す図表である。
【図26】発光時刻とサブフィールドとの対応を示した図表である。
【図27】第1符号化部の別な態様を示す図表である。
【図28】第1符号化部の別な態様を示す図表である。
【図29】第1符号化部の別な態様を示す図表である。
【図30】図3(a)〜図6(a)に相当する第2符号化部の符号化の態様を示す図表である。
【図31】図3(a)〜図6(a)に相当する第2符号化部の符号化の態様を示す図表である。
【図32】図3(a)〜図6(a)に相当する第2符号化部の符号化の態様を示す図表である。
【図33】図3(a)〜図6(a)に相当する第2符号化部の符号化の態様を示す図表である。
【図34】実施の形態1の変形例でフィルタ部の別な構成を示すブロック図である。
【図35】従来の画像表示装置を説明するための図であり、所定の画像パターンが、2画素相当平行移動する様子を表す図である。
【図36】上記画像パターンが平行移動する様子を観測者が追従した時に観られる様子を示している。
【図37】更に別な従来の画像表示装置を説明するための図であり、図36に相当する図である。
【符号の説明】
1 フィルタ部
2 γ逆補正部
3 AD変換部
4 誤差拡散部
5 動き量算出部
6 第1符号化部
7 第2符号化部
8 表示制御部
9 PDP
11 2次元高域通過フィルタ
12 2次元低域通過フィルタ
13 時間応答低域通過フィルタ13
14 加算部
41 加算部
42 誤差算出部
43a〜43d 遅延部
44a〜44d 係数部
51a,51b フレームメモリ
52 動き量検出部
53 傾斜部検出部
54 動き量補正部
60 変換テーブル
71 サブフィールド変換部
72 書込アドレス制御部
73a,73b フレームメモリ
80 表示ライン制御部
81a,81b アドレスドライバ
82 ラインドライバ
101 第3符号化部
102 第4符号化部
201 サブフィールド情報設定部
202 サブフィールド符号化部
203 基準点設定部
204 経路算出部
205 発光パルス時刻算出部
206 視線位置算出部
207 近傍画素選択部
208 近傍画素係数算出部
209 係数乗算部
210 発光量積算部
710 サブフィールド変換テーブル

Claims (6)

  1. 1TVフィールドを、それぞれ輝度重みを持ったN個のサブフィールドを時間順に配列したもので構成し、所望のサブフィールドを点灯して1TVフィールドの映像を多階調表示する画像表示装置であって、
    入力映像信号の動き量を検出する動き検出手段と,
    前記動き検出手段が検出した入力映像信号の動き量の,動きなし及び動きありにおける2以上の段階に対応する複数の符号化出力の組の中から,入力映像信号の動き量に応じて符号化出力の組みを選択し,選択された符号化出力の組の中から入力映像信号の階調値に近い符号化出力を選択する表示信号符号化手段と,
    選択された一の符号化出力に対応してサブフィールドの点灯を制御するサブフィールド駆動手段とを備え,
    前記表示信号符号化手段は入力映像信号の動き量が大きくなるに従って,輝度重みの大きいサブフィールドにおける非点灯/点灯の変化を抑制するような符号化出力の組みを選択し,
    前記動き量検出手段は、これから表示しようとするフレームと前フレームとの同一画素における差分をとり、その差分値に応じて動き量を,動きなし及び動きありにおける2以上の段階に段階付けて検出する動き量検出部と、連続する画像領域で階調値が単調に変化する領域を検出する傾斜部検出部と、動き量検出部で検出した動き量を、傾斜部検出部での検出結果を基に補正する動き量補正部とを備えたことを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記表示信号符号化手段は、入力映像信号の動き量が小さくなるに従って多くの符号化出力からなる符号化出力の組みの選択を行うことを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  3. 前記表示信号符号化手段は、入力映像信号の動き量が最も大きい場合、W1≦W2≦・・・≦WNとしたときに、「0」、「W1」、「W1+W2」、「W1+W2+W3」、...、「W1+W2+W3+...+WN」からなるN+1種類の符号化出力からなる符号化出力の組みを選択することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
  4. 符号化出力の組みのうち対応する動き量が最も大きいものは、表示信号の階調値が大きくなると点灯するサブフィールドの分布が単純に広がる関係を満たす符号化出力の組み合わせであることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
  5. 前記画像表示装置は、一の画素に関して入力映像信号の階調値が表示に用いられる階調値となるとき、その差分を周辺の画素に分散する誤差拡散手段を含むことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の画像表示装置。
  6. 前記誤差拡散手段は、入力映像信号の階調値と表示に用いられる階調値との誤差階調値を算出する誤差算出部と、
    前記算出した誤差階調値信号を周辺所定の画素に分散させるべく遅延させる遅延部と、
    分散すべき画素への配分する階調値を決定する係数部と、
    入力映像信号に前記係数部で得られた各画素へ分散する階調値を加算する加算部とを含むことを特徴とする請求項5記載の画像表示装置。
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