JP2005004044A - プラズマディスプレイパネルの駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像表示に使用されるプラズマディスプレイパネルにおいて、ディザ法や誤差拡散法といった表示方法を用いたときに、書き込み放電のミスによるちらつきや不良表示を目立ちにくくすることを目的とする。
【解決手段】サブフィールドを複数のサブフィールド群に分け、表示する輝度の最も低いサブフィールド群をフィールドの最後に配置することにより、書き込みミスによるちらつきを目立ちにくくし、不良表示を防止することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビや情報表示などに用いられるAC型のプラズマディスプレイパネルの駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
AC面放電型のプラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)の斜視図を図3に示す。図3に示すように、従来のパネル1では、ガラス製の表面基板2とガラス製の背面基板3とが対向して配置されているとともに、その間隙には放電によって紫外線を放射するガス、例えばネオンおよびキセノンが封入されている。表面基板2上には、誘電体層6および保護層7で覆われた対を成す帯状の走査電極4と維持電極5とからなる電極群が互いに行方向に平行配列されている。
【0003】
走査電極4および維持電極5はそれぞれ、導電性を高めるための金属母線4A,5Aと透明電極4B,5Bとから構成されている。透明電極4B,5Bは、放電を広げ、より大きな容積で放電が起こるようにする働きを有している。
【0004】
背面基板3上には、走査電極4および維持電極5と直交する列方向に第2誘電体層10に覆われた帯状の書き込み電極11が互いに平行配列されており、またこの各書き込み電極11を隔離し、かつ放電空間を形成するための帯状の隔壁8が書き込み電極11の間に設けられている。また、誘電体層6上から隔壁8の側面にわたって蛍光体層9が形成されている。
【0005】
このパネル1は表面基板2側から画像表示を見るようになっており、放電空間内での走査電極4と維持電極5との間の放電により発生する紫外線によって、蛍光体層9を励起し、この蛍光体層9からの可視光を表示発光に利用するものである。
【0006】
走査電極4と維持電極5、書き込み電極11それぞれ1本ずつを1組として、1つの放電セルが形成される。1つの放電セルは、1つの表示画素のうち、1色を表現する単位を表しており、通常、赤を表現する放電セル、青を表現するセル、緑を表現するセルの3つの放電セルを1組として1つの表示画素を形成する。
【0007】
次に、従来のPDPの駆動方法について図4〜図6を用いて説明する。
【0008】
従来のPDPの駆動方法は、図4に示すように1フィールドを複数のサブフィールドに分割する。それぞれのサブフィールドで表示できる明るさが異なり、これらのサブフィールドの組み合わせによって階調表示を行う。例えば、1つのフィールドを8つのサブフィールドに分割し、各サブフィールドがそれぞれ1,2,4,8,16,32,64,128の明るさを表現するものとすれば、その組み合わせによって、256階調の表現が可能である。
【0009】
各サブフィールドは、それぞれ初期化期間、書き込み期間、維持期間から構成されていて、維持期間の長さでそのサブフィールドの表示する明るさが変わる。
【0010】
実際に表示できる階調数に対して、より階調性を高めるために、ディザ法、誤差拡散法といった表示方法が用いられる。これらの方法は、複数の画素で階調を空間的に分散させ、疑似的にその中間階調を表現しようとするものであり、ディスプレイはもちろん印刷機、画像処理の分野で一般的に用いられる方法である。
【0011】
図5(a)〜(d)に、走査電極4、維持電極5、書き込み電極11の各電極に印加される電圧波形の一例、およびそれによる放電発光を示す。図5(a)は走査電極4、図5(b)は維持電極5、図5(c)は書き込み電極11にそれぞれ印加する電圧波形の例である。図5(d)は、この駆動波形によって起こる放電発光の強度を模式的に表す。
【0012】
AC型PDPは、印加した電圧と、放電によって誘電体層6などに蓄積された電荷(壁電荷と呼ぶ)による電圧との合成による電界によって放電を制御する。
【0013】
図5において、まず走査電極4に初期化パルスVsetを印加し、パネルの放電セル内の電荷状態を初期化し、さらに維持電極5に電圧Veを印加し、走査電極の電位を徐々に−Vaに変化させることによって、誘電体層6、蛍光体層9に蓄積された電荷を続く書き込み期間に向けて調整する。次に選択するセル以外の走査電極4にバイアス電圧Vscanをかけておき、選択するセルにはバイアス電圧Vscanを取り除くタイミングに合わせて書き込み電極11に書き込みパルスVdを印加し、書き込み放電を起こす。この書き込み放電によって、誘電体層6、保護層7、および蛍光体層9表面に電荷が蓄積される。同様の書き込み動作をパネル全面にわたって順次行い、表示するセルを選択する。
【0014】
次に維持期間において、書き込み電極11を接地し、走査電極4と維持電極5に交互に維持パルスVsを印加することによって、壁電荷が蓄積されたセルでは走査電極4と維持電極5の間の電位差に、蓄積された壁電荷による電位を重畳したものが放電開始電圧を上回ることによって放電が発生する。この維持放電が維持期間の間繰り返し行われる。例えば、維持期間の始まりにおいては、維持電極5に印加されていた電圧Veを接地電位に変化させ、続いて走査電極4に正の電圧Vsを印加する。これらの電圧と、走査電極4付近に蓄積されている正の壁電荷、維持電極5付近に蓄積されている負の壁電荷による電界を重畳した電界が放電を開始させる。書き込み放電によって壁電荷の蓄積が行われていないセルでは、電界が不足するために維持放電は起こらない。
【0015】
所定の維持パルスが印加されたあとは、続くサブフィールドの初期化期間に入り、再び初期化放電が行われる。
【0016】
続くサブフィールドに入る前に、所定の壁電荷の状態に調整を行うための消去動作を行う場合もある。
【0017】
これを順次各サブフィールドについて行う。
【0018】
各サブフィールドの初期化期間に印加する電圧波形のうち、フィールドの最初のサブフィールドとそれ以外のサブフィールドとで電圧波形を変化させる駆動方法が、特許文献1などに提案されている。例えば、図6にその2つのタイプの電圧波形の例を示す。
【0019】
フィールドの最初のサブフィールドにおける初期化期間の電圧波形をタイプAと呼び、図6(a)に、それ以外のサブフィールドにおける初期化期間の電圧波形をタイプBと呼び、図6(b)に示す。それぞれ走査電極4、維持電極5に印加する波形を並べて示している。書き込み電極11については、ここではどちらも電圧を与えない例について示す。
【0020】
図6(a)において、初期化期間の前半においては、走査電極4に徐々に電圧が上昇する電圧波形を走査電極4に印加する。最大到達電圧としては、400V〜800V程度で、すべての放電セルが放電する電圧に設定される。その後、初期化期間の後半においては、維持電極5に正の電圧を印加するとともに走査電極4には徐々に電圧が減少する電圧を印加する。ここでは、初期化期間の前半で蓄積されたセル内の電荷を調整し、続く書き込み期間に書き込み放電が容易に起こるようにする。
【0021】
一方、図6(b)に示すタイプBの初期化電圧波形は、図6(a)に示す電圧波形の初期化期間の後半と同様の波形のみとする。
【0022】
これは、当該サブフィールドの前に配置されたサブフィールドの維持期間の最後のパルス(図中に*で示す)をタイプAの波形で言えば初期化期間の前半の動作の代わりにするものである。前のサブフィールドの最後の維持パルスにおける放電で蓄積された壁電荷を、初期化期間の後半で調整して、続く書き込み期間の準備を行う。
【0023】
これらの2つの初期化の動作において決定的に異なる点は、タイプAの場合には、すべての放電セルが放電し、初期化の動作を行うのに対し、タイプBの場合には、前のサブフィールドの維持期間に放電を起こしている放電セルに限って初期化の動作を行うことである。例えば、図3のようなサブフィールドの配置を仮定すると、SF2が点灯しなかったセルは、SF3の初期化期間において放電は起こらず、ここでは壁電荷の調整は行われない。SF2が点灯していなくて、SF1が点灯していたとすれば、SF2の初期化期間で調整された壁電荷の状態をSF2の間保持し、その状態からSF3の書き込み放電を起こす。
【0024】
このような、初期化期間における波形をサブフィールドによって変更する駆動方法は、すべての放電セルが放電する回数を少なくすることができるため、黒表示の輝度を低減し、コントラストを高めることができる。
【0025】
【特許文献1】
特開2000−214823号公報
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
PDPにおいては、放電ミスによる「ちらつき」が発生することがある。これは、書き込み期間における書き込み放電が不安定であるために、ある確率で放電が行えず、点灯しない、という状況が起こりうるからである。そのような放電ミスが起こったサブフィールドが、輝度の重み付けの大きなサブフィールドであった場合、そのちらつきによる輝度変化が大きくなり、ちらつきとして非常に目に付きやすいものとなってしまう。また、あるサブフィールドで放電ミスが起こった場合に、続くサブフィールドにおいても同様に放電ミスが起こってしまう場合がある。そうすると、輝度変化はさらに大きくなり、ちらつきは非常に目に付きやすくなる。
【0027】
このような放電ミスがどの程度起きるかは、放電セルの特性によって変化するが、最終的にパネルの点灯検査においてちらつきを検査すると、放電ミスの起きやすい特性を持つパネルは、検査によって不良とされてしまうことになる。すなわち、歩留を低下させる要因となる。
【0028】
また、ディスプレイの解像度を高め、より高精細なパネルを作ろうとした場合、書き込み期間に走査するライン数が増大するため、1ラインあたりに書き込み放電に費やすことのできる期間が短くなる。放電ミスは、所定の時間内(書き込みパルスの印加されている時間内)に放電を起こすことができなかったことによって起こるものであるから、放電ミスを目立たなくすることは、高精細なPDPを提供することにも貢献する。
【0029】
本発明は、このような課題を解決するために、放電ミスが仮に起こっても、表示画像として目立ちにくくすることによって、不良表示を防止し、パネルの歩留を改善し、また高精細なパネルを提供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の駆動方法は、1フィールドを複数のサブフィールドに分割し、かつ各サブフィールドに初期化期間、書き込み期間、維持期間を設けて駆動するプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、前記サブフィールドを2つ以上のサブフィールド群に分割し、前記サブフィールド群のうち、表示する輝度の最も小さいサブフィールド群をフィールドの最後に配置したものとする。これにより、放電ミスによるちらつきを目立ちにくくし、不良表示を防止することができる。
【0031】
また、サブフィールド群のそれぞれにおいて、最初のサブフィールドの初期化期間に印加される電圧波形が、サブフィールド群において2番目以降のサブフィールドの初期化期間に印加される電圧波形とが異なり、サブフィールド群の最初のサブフィールドにおいて初期化期間に印加される電圧波形は、すべてのセルを放電させ、壁電荷を調整する電圧波形であり、サブフィールド群の2番目以降のサブフィールドにおいて初期化期間に印加される電圧波形は、サブフィールドの直前に配置されたサブフィールドを点灯させたセルのみを放電させ、壁電荷を調整するものとする。これにより、放電ミスによるちらつきを目立ちにくくし、不良表示を防止することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について図1および図2を用いて説明する。
【0033】
(実施の形態1)
本発明の駆動方法を適用するPDPは、従来の駆動方法と同じく図3に示すPDPである。
【0034】
本発明の実施の形態1の駆動方法におけるサブフィールド分割の概念図を図1に示す。本実施の形態のPDPの駆動方法は、図4に示す従来の駆動方法と同じく、1フィールド期間を複数のサブフィールドに分割する。
【0035】
ここで、1フィールドとは、ディスプレイにおける画像表示を行う時間単位のことであり、画面がリフレッシュされる時間単位を指す。現在のテレビ放送で行われているようなインターレース方式の場合、2回のリフレッシュで全体の画面書き換えとなり、その期間を1フレームと呼ぶ。プログレッシブ表示を行う場合、フレームとフィールドは同一となる。
【0036】
PDPにおけるサブフィールドとは、階調表示を行うための手段である。各サブフィールドがそれぞれある重みの輝度を持っており、1フィールド内に点灯するサブフィールドの組み合わせで階調を表現する。
【0037】
最も簡単な例では、8つのサブフィールドで8ビットの階調、すなわちそれぞれ1,2,4,8,16,32,64,128の明るさを表するものとすれば、その組み合わせによって256階調の表現が可能である。
【0038】
サブフィールドの並びは、図4に示すように、通常1つのフィールド内で単調に増加、あるいは単調に減少するように配置される。それは、1フィールド内に輝度の上下による周波数成分を設けることによる画像全体のちらつき、ノイズを低減するためである。
【0039】
また、通常は、表現する階調に対して最低限ではなく、8ビットであっても、10〜12程度のサブフィールド数を用い、より自然な階調表示ができるよう工夫することが多い。例えば、サブフィールド方式による階調表現では、1フィールドの中で各サブフィールドが点灯したりしなかったりといった動作を繰り返しているが、その動作と表示したい動画の画面上における「動き」との関係によって、人間の網膜上で不自然な見え方をしてしまう場合がある。これは、「動画疑似輪郭」と呼ばれ、サブフィールド法による階調表示の1つの課題となっている。階調表現するサブフィールドの数を増やし、各階調を表現する際のサブフィールドの組合せが、離散的にならないように工夫することによって、これは低減される。
【0040】
ここでは、簡単のため図4と同様、単純な8ビットによるサブフィールド構成を例に本発明を説明する。
【0041】
本実施の形態におけるサブフィールドの配置の例を図1に示す。サブフィールドは、表す輝度の小さい方から順にSF1,SF2,…,SF8と表す。図1に示すように、本実施の形態においては、全サブフィールドをSF3〜SF8から構成される第1サブフィールド群と、SF1,SF2から構成される第2サブフィールド群とに分ける。その上で、1フィールドの最初にサブフィールド群1のサブフィールドを、輝度の小さい方から順に、SF3,SF4,…,SF8というように配置する。それに引き続き、第2サブフィールド群のサブフィールドを輝度の小さい方から順にSF1,SF2と配置する。
【0042】
8つのサブフィールドのうち、SF3、すなわちフィールドの最初に配置されたサブフィールドと、それ以外のサブフィールドとで、初期化期間に与える電圧波形を異なるようにする。
【0043】
SF3の初期化期間は、図6(a)に示すようなタイプAの電圧波形を、それ以外のサブフィールドの初期化期間には図6(b)に示すようなタイプBの電圧波形を印加する。
【0044】
タイプAとタイプBの電圧波形については、すでに説明した通り、タイプAはすべての放電セルを放電させ、壁電荷をリセットした後に壁電荷を調整する波形、タイプBはその前のサブフィールドの維持期間に放電が起こっていた放電セルのみ、壁電荷の調整を行うものである。
【0045】
このように初期化期間に与える電圧波形をサブフィールドで異なるものとした場合、あるサブフィールドで書き込み放電が何らかの理由で起きなかった場合に、続くサブフィールドでも書き込み放電が起きなくなってしまうという不具合が起きやすい。すべてのセルが放電するような初期化動作をさせる電圧波形を印加しないため、書き込み放電のミスによって、壁電荷の状態が初期化期間に調整された状態から変化してしまったものは再調整できないからである。
【0046】
このように、あるサブフィールドと続くサブフィールドとが続けて書き込み放電をミスしてしまうと、本来点灯すべき明るさに対して実際に点灯した明るさが暗くなってしまい、表示としてはちらつきのように見え、不良表示となってしまう。
【0047】
ここで、書き込み放電のミスというのは、次の要因によって起きやすくなったり起きにくくなったりする。
【0048】
まずはパネルの特性であり、各部分の材料特性や各構成物のサイズなどで起きやすかったり起きにくくなったりする。ある程度、設計として定められる部分と、製造条件の上でばらつきにより発生する部分がある。特に後者は製造歩留に影響する。
【0049】
次に、当該放電セルの周囲のセルの状態である。当該放電セルが書き込み放電を起こそうとする直前に、隣接する放電セルが書き込み放電を行っていた場合、書き込みのミスは非常に発生しにくくなる。それは、隣接セルの書き込み放電によって放電空間に発生した空間電荷が、続く当該放電セルの放電を開始する「種火」として働くためで、「プライミング効果」と呼ばれる。
【0050】
次に、当該セルにおいて、当該サブフィールドより前のサブフィールドの状態である。当該サブフィールドの前のサブフィールドが点灯していると、その維持期間の放電によって発生した空間電荷によるプライミング効果で、放電ミスが起こりにくくなる。また、この効果は前のサブフィールドで印加される維持パルスの数が多いほど、すなわち前のサブフィールドの輝度が高いほど大きい。
【0051】
これらの点を考えると、プライミング効果の点で書き込みミスが起きやすい条件というのは、(1)比較的低い階調、(2)周りに点灯しているセルのない、「孤立点」の状態、と言える。パネルの特性上、書き込みミスが起きやすいパネルができあがってしまった場合、このような表示画像を点灯させたときにちらつきや不良表示となり、パネルは不良となってしまう。
【0052】
一方、動画や自然画などの階調の複雑な画像を表現する場合、ディザ法、誤差拡散法といった信号処理によってより豊かな階調表現を行うことができるが、この処理は、空間的に「孤立点」を多く作るため、書き込みミスを起こしやすい。特に、誤差拡散法などで孤立点になりやすいのは、サブフィールドのうちで輝度の低いサブフィールドである。
【0053】
例えば、比較的低い階調、すなわち256階調のうち20〜80といったレベルの階調をディザ法、誤差拡散法で表現した場合、SF1やSF2といった輝度の低いサブフィールドを孤立点として表現しなくてはならない場合がある。ここで、図4に示すような従来のサブフィールド配置の場合、SF1,SF2などで書き込み放電のミスが起こると続くSF3以降のサブフィールドも続けてミスしてしまう場合がある。複数のサブフィールドが続けてミスとなってしまうと、本来表現すべき階調に対して実際に点灯できた輝度が小さくなってしまうため、ちらつきが目立ちやすい。
【0054】
これに対して、図1に示すような本実施の形態のサブフィールドの配置であれば、孤立点となりやすいSF1,SF2はフィールドの最後に配置されており、これらのサブフィールドのミスが続くサブフィールドに影響を及ぼすことがない。続くフィールドの最初には、図6(a)に示すような、すべての放電セルの状態をリセットするようなタイプAの初期化波形が印加されるため、SF1やSF2の書き込み放電のミスが影響することはない。
【0055】
また、図1に示すようなサブフィールド配置の場合、比較的輝度の高いSFは孤立点となりにくい上に上で述べた書き込みミスに影響する要因の3番目の理由から、書き込みミスが起こりにくい。
【0056】
サブフィールドの並びとしては、図1に示したように、第1のサブフィールド群、第2のサブフィールド群それぞれ輝度が低い方から高い方に向かう順番で配置する。このような配置にすることにより、フィールドの最後のSF2の後には次のフィールドのSF3が続くため、サブフィールドによる輝度の変化は、1フィールドと同じ周期で増減することになる。この周期が一致しないと、表示にちらつきやノイズ感が感じられることがあることが知られている。
【0057】
このようにして、本実施の形態のサブフィールドの配置によれば、仮に書き込み放電のミスが起きたとしても、目立ちにくく、表示上の重大な欠陥となりにくい。
【0058】
なお、ここではSF1とSF2を第2のサブフィールド群に含めたが、SF1からSF3までの3つのサブフィールドとしてもよいし、SF1のみとしてもよい。構成するサブフィールドの数や信号処理の方法などによって効果の大きさは異なる。
【0059】
また、ここではサブフィールドの数は8つとして説明したが、サブフィールドの数が9つ以上の場合でも、同様の効果は得られる。
【0060】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2による駆動方法について、図2を用いて説明する。
【0061】
本実施の形態においては、サブフィールドの並び方は実施の形態1と同様である。異なる点は、第2のサブフィールド群であるSF1,SF2のうち、最初に位置するSF1の初期化期間に印加する電圧波形を、SF3に印加する電圧波形と同じ、タイプAの波形とする。これによって、仮に第1のサブフィールド群中のサブフィールドが書き込み放電をミスしても、その影響が第2のサブフィールド群中のサブフィールドに影響することがない。
【0062】
なお、本発明において、初期化期間に印加する電圧波形のうちタイプAの初期化波形は、図6(a)に示すような波形で説明したが、すべての放電セルを放電させるような波形であれば、このような波形に限らず、例えば前半部分は緩やかに変化する波形でなく、矩形の波形でも良い。
【0063】
また、本発明を適用するプラズマディスプレイパネルは、走査電極4、維持電圧5、書き込み電極11で駆動するAC型プラズマディスプレイパネルであれば、詳細な構造は任意である。
【0064】
【発明の効果】
以上のように本発明は、1フィールドを複数のサブフィールドに分割して駆動する駆動方法において、サブフィールドを複数のサブフィールド群に分け、表示する輝度の最も低いサブフィールド群をフィールドの最後に配置することにより、ディザ法や誤差拡散法による画像表示の場合に、書き込み放電のミスが起こっても、それが視覚的に目立つちらつきや欠陥に発展することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるプラズマディスプレイパネルの駆動方法において、サブフィールド構成を示す説明図
【図2】本発明の実施の形態2によるサブフィールドの構成を示す説明図
【図3】AC型プラズマディスプレイパネルを示す斜視図
【図4】従来のサブフィールド構成を示す説明図
【図5】従来の駆動方法による電圧波形を示す波形図
【図6】(a)はタイプAの初期化電圧波形を示す波形図
(b)はタイプBの初期化電圧波形を示す波形図
【符号の説明】
1 パネル
2 表面基板
3 背面基板
4 走査電極
4A,5A 金属母線
4B,5B 透明電極
5 維持電極
6 誘電体層
7 保護層
8 隔壁
9 蛍光体層
10 誘電体層(第2誘電体層)
11 書き込み電極

Claims (4)

  1. 1フィールドを複数のサブフィールドに分割し、かつ各サブフィールドに初期化期間、書き込み期間、維持期間を設けて駆動するプラズマディスプレイパネルの駆動方法であって、前記サブフィールドを2つ以上のサブフィールド群に分割し、前記サブフィールド群のうち、表示する輝度の最も小さいサブフィールド群をフィールドの最後に配置したことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  2. サブフィールド群のそれぞれにおいて、最初のサブフィールドの前記初期化期間に印加される電圧波形が、前記サブフィールド群において2番目以降のサブフィールドの前記初期化期間に印加される電圧波形とが異なることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  3. サブフィールド群の最初のサブフィールドにおいて初期化期間に印加される電圧波形は、すべてのセルを放電させ、壁電荷を調整する電圧波形であることを特徴とする請求項2に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
  4. サブフィールド群の2番目以降のサブフィールドにおいて初期化期間に印加される電圧波形は、前記サブフィールドの直前に配置されたサブフィールドを点灯させたセルのみを放電させ、壁電荷を調整することを特徴とする請求項3に記載のプラズマディスプレイパネルの駆動方法。
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