JPH11229273A - 柔軟剤 - Google Patents
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- JPH11229273A JPH11229273A JP32176998A JP32176998A JPH11229273A JP H11229273 A JPH11229273 A JP H11229273A JP 32176998 A JP32176998 A JP 32176998A JP 32176998 A JP32176998 A JP 32176998A JP H11229273 A JPH11229273 A JP H11229273A
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Abstract
製品に滑り性や弾力性のある風合いを付与できる柔軟剤
を得る。 【解決手段】 (a)エステル、アミドもしくはエーテ
ル結合を含む炭素数11〜36の炭化水素基を有する第
3級アミン、それらの塩及びそれらの4級化物から選ば
れる1種以上のカチオン性柔軟基剤と、(b)共有結合
以外の結合による分子内及び分子間架橋を生じる、温度
20℃で固体のポリシロキサンであって、その成形体
が、温度20℃、相対湿度65%における伸長率0〜1
5%の範囲で破断又は塑性変形を生じないポリシロキサ
ンを含有する柔軟剤。
Description
ましい柔軟性、滑り性、弾力性のある風合いを付与する
ことができる柔軟剤に関する。
柔軟剤は、木綿類に対しては高い柔軟性付与効果を有し
ているが、アクリル系、ポリエステル系、ポリアミド系
等の合成繊維やウール、カシミア等の疎水性天然繊維に
対しては柔軟性付与効果が充分ではなく、さらに風合い
に影響するすべり性や弾力性の付与も充分ではない。
力性を付与する方法として、オルガノポリシロキサンを
配合することが考えられる(例えば、特開平5−508
889号公報、特表平5−509342号公報)。しか
し、これらの場合、オルガノポリシロキサンは常温常圧
で液状のものであり、柔軟処理後の繊維上では液体とし
て存在するので、滑り性は改善されるものの、べたつき
感が残るという問題があり、そして弾力性の付与効果も
低いため、好ましい風合いを付与することができなかっ
た。繊維製品、特に衣類製品において風合いがよいとい
うことは、着心地がよいことや見た目がよいことにもつ
ながる非常に重要な要素であり、柔軟性の付与とともに
風合を改善できる柔軟剤が求められている。
のある、特に衣類製品として好ましい風合いを付与する
ことができる柔軟剤を提供することを目的とする。
ル、アミドもしくはエーテル結合を含む炭素数11〜3
6の炭素水素基を有する第3級アミン、それらの塩及び
それらの4級化物から選ばれる1種以上のカチオン性柔
軟基剤と、(b)共有結合以外の結合による分子内及び
分子間架橋を生じる、温度20℃で固体のオルガノポリ
シロキサンであって、その成形体が、温度20℃、相対
湿度65%における伸長率0〜15%の範囲で破断又は
塑性変形を生じないオルガノポリシロキサンを含有する
柔軟剤を提供する。
級アミンのヘテロ原子含有炭化水素基は分子中に複数個
あることが好ましい。そして、この基として炭素数11
〜23のアルキル基又はアルケニル基(以下「長鎖アル
キル基」という)と、エステル結合を有しているものが
好ましい。
ルミチン酸等の飽和脂肪酸、オレイン酸、リノール酸、
リノレン酸等の不飽和高級脂肪酸のほか、牛脂、豚脂、
パーム油、パーム核油、オリーブ油等の天然油脂を分
解、精製して得られる脂肪酸から由来するものが好まし
い。これらの中でも特に、オレイン酸、ステアリン酸、
牛脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸、パーム油脂肪酸、パーム
核油脂肪酸、硬化パーム核油脂肪酸が好適である。な
お、不飽和高級脂肪酸の場合、特にシス体/トランス体
の比率が25/75〜100/0(重量比)であること
が吸水性向上の点で好ましい。
がエーテル基を含むものである場合、牛脂、豚脂、パー
ム油、オリーブ油を還元して得られるアルコール由来の
ほか、それらからゲルベ反応によって得られる合成アル
コールも使用できる。第3級アミンにおいて、アミンの
窒素原子に結合するヘテロ原子含有炭化水素基以外の基
としてメチル基が好ましい。
することが好ましい。塩は第3級アミンと無機酸又は有
機酸の中和物であり、無機酸としては塩酸、硝酸、燐
酸、硫酸、有機酸としては、酢酸、乳酸、グリコール
酸、クエン酸、マレイン酸が好ましい。本発明の第3級
アミン塩は塩酸塩、硫酸塩が最も好ましい。
級化物を柔軟基剤として用いることができる。4級化物
は、メチルクロライド等の炭素数が1〜4のアルキルハ
ライド又は炭素数が2〜6のジアルキルサルフェートを
用いて4級化したものを用いることができる。(a)成
分としては、下記一般式(a−1)〜(a−14)で表
されるものが好ましい。
飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、R4は炭素数1〜
4のアルキル基、ヒドロキシエチル基又はヒドロキシプ
ロピル基を示し、R5は炭素数12〜22の飽和又は不
飽和の炭化水素基を示し、R6及びR7は炭素数11〜2
1の飽和もしくは不飽和の炭化水素基又は炭素数11〜
21の飽和もしくは不飽和のアルコールに炭素数1〜4
のアルキレンオキサイドを付加させたアルキルポリオキ
シアルキレン基を示し、m、nは同一又は異なった2〜
6の数を示し、Xは対イオンを示す]。
充分な柔軟性付与効果を与え、粘度を適度に保持して使
いやすくするため、好ましくは3〜30重量%であり、
より好ましくは4〜25重量%であり、特に好ましくは
4〜20重量%である。
シロキサンは、共有結合以外の結合による分子内及び分
子間架橋を生じるという性質を有するものである。この
性質は、本発明の柔軟剤が液体柔軟仕上げ剤の場合にお
いて保存安定性を高めることに寄与する。ここで共有結
合以外の結合としては、双極子−双極子相互作用、水素
結合、イオン結合、疎水性相互作用、ファンデルワール
ス引力による結合等を挙げることができるが、これらの
中でも双極子−双極子相互作用、水素結合、イオン結合
が好ましい。
じるものであり、非共有結合による架橋であるため、稀
薄溶液中では容易に開裂する。この架橋の存在は、透過
型電子顕微鏡(TEM)により、ミクロ相分離構造をと
っているか否かを観察することにより確認できる。
性変形を生じないという性質は、次の方法で確認でき
る。まず、(b)成分の5重量%エタノール溶液をテフ
ロンシャーレに展開し、温度20℃、相対湿度65%の
条件で乾燥して、厚さ約0.2mm、長さ約20mm、幅約
5mmの(b)成分の成形体からなる試験片を得る。次
に、この試験片を温度20℃、相対湿度65%の条件下
で応力−歪み曲線を記録しながら、クロスヘッド速度2
0mm/分で3mm伸長(15%)し、その後、直ちに同じ
速度で元の位置までクロスヘッドを戻す。10分後、再
度伸長し、2回目の伸長時の応力−歪み曲線が1回目の
曲線と同じ軌跡をたどれば、完全に回復しており、塑性
変形が生じていないことになる。これに対して、塑性変
形が起きる場合には、2回目の伸長では遅れて応力がか
かるため、結果として応力−歪み曲線は同じ軌跡をたど
らない。(b)成分のこのような性質は、弾性を有して
いることを意味するものであり、繊維に弾力性のある風
合いを付与できる。
20℃で固体であり、水又は炭素数1〜6のアルコール
に溶解又は完全に分散可能なものであることが好まし
い。かかる性質を有することにより、液体衣料仕上げ剤
による処理後の繊維のべたつき感を低下させ、風合いを
向上させることができる。
33352号公報4頁6欄38行〜8頁14欄43行に
記載のものが使用でき、このうちポリシロキサン鎖の末
端又は側鎖のケイ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ原
子を含むアルキレン基を介してポリ(N−アシルアルキ
ルイミン)が結合してなるもの、アルキルピロリドン基
を結合してなるもの、糖由来残基が結合してなるもの又
はポリ(N−プロピレンカルボベタイン)が結合してな
るものを用いることが好ましい。特に、ポリシロキサン
鎖の末端又は側鎖のケイ素原子の少なくとも1個に、ヘ
テロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式
(1):
アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリ
ール基を示し、nは2又は3の数を示す]で表される繰
り返し単位からなるポリ(N−アシルアルキレンイミ
ン)が結合しているものが好ましい。
は、窒素原子、酸素原子又はイオウ原子を1〜3個含む
炭素数2〜20のアルキレン基を挙げることができ、そ
の具体例としては、下記式で表されるものを挙げること
ができる。
基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、シクロ
アルキル基としては、炭素数3〜6のものが好ましく、
アラルキル基としては、フェニルアルキル基、ナフチル
アルキル基等が好ましく、アリール基としては、フェニ
ル基、ナフチル基、アルキル基置換フェニル基等が好ま
しく、nは2〜3が好ましい。
合したオルガノポリシロキサンは、伸長率0〜15%の
範囲で破断又は塑性変形を生じさせないようにするた
め、ポリシロキサン鎖部分とポリ(N-アシルアルキレ
ンイミン)との重量比が、好ましくは98/2〜40/
60であり、特に好ましくは94/6〜60/40であ
る。ここで重量比とは、製造時において反応に使用する
ポリシロキサン鎖とポリ(N-アシルアルキレンイミ
ン)の重量比であってもよい。
率0〜15%の範囲で破断又は塑性変形を生じさせない
ようにするため、重量平均分子量が好ましくは20,0
00〜500,000であり、より好ましくは50,0
00〜500,000であり、特に好ましくは100,
000〜300,000である。
プラズマ発光分析によるケイ素原子定量分析により求め
た値であり、重量平均分子量はクロロホルムを展開溶媒
としたゲル浸透型液体クロマトグラフィーから求めたポ
リスチレン重量換算分子量である。
充分な柔軟性付与効果を確保し、滑り性や弾力性のある
好ましい風合いを付与するため、好ましくは0.1〜1
0重量%であり、より好ましくは0.2〜8重量%であ
り、特に好ましくは0.5〜5重量%である。
オン界面活性剤を配合することが好ましい。非イオン界
面活性剤としては、炭素数が8〜22のアルキルアミン
又はアルコールに、エチレンオキサイドもしくはプロピ
レンオキサイドを平均5〜40モル付加させたもの、又
は炭素数8〜22の脂肪酸とグリセリンやソルビトール
等の多価アルコールのエステルを使用することが好まし
い。特に好ましくは、アルキル鎖の炭素数が8〜18で
エチレンオキサイド付加モル数が10〜30のポリオキ
シエチレンアルキルエーテルである。柔軟剤中における
(c)成分の含有量は、好ましくは0.1〜10重量%
であり、特に好ましくは0.2〜5重量%である。
他の添加剤として、脂肪酸(炭素数が12〜22のもの
が好ましい)、抗菌剤(イソチアゾリン骨格を有するも
のが好ましい)、有機酸(コハク酸及びクエン酸が好ま
しい)、溶媒(エチレングリコール、プロピレングリコ
ール及び重量平均分子量が5000以内のポリエチレン
グリコールが好ましい)、無機塩(食塩、塩化アンモニ
ウム、塩化カルシウムが好ましい)、その他(香料、色
素)、水を配合することができる。
した。 (I)N-メチルエタノールアミンとアクリロニトリルの
付加物より、公知の方法[J.Org.Chem.,26,3409,(1960)]
で合成したN-(2-ヒドロキシエチル)-N-メチル-1,3-
プロピレンジアミン66gと硬化牛脂脂肪酸284gを
フラスコに仕込み、180℃まで昇温した。その温度で
約10時間、生成する水を留去しながら加熱した結果、
表1記載の(I)の化合物を主成分とする反応物300
gを得た。得られた反応物の酸価、ケン化価、水酸基
価、全アミン価、3級アミン価を測定し、反応物の組成
を調べた結果、ジアルキル体が86重量%、モノアルキ
ルアミド体が10重量%、未反応脂肪酸が4重量%であ
った。また、ガスクロマトグラフィーによる分析から、
未反応のN-(2-ヒドロキシエチル)-N-メチル-1,3-プ
ロピレンジアミンが反応物中に0.1重量%含有されて
いた。
0gを8-アセチル化蔗糖を添加した工業用アルコール6
0gに溶解し、オートクレーブに仕込み、2,6-ジ-tert-
ブチル-p-クレゾール(BHT)を0.15g加えて、
メチルクロライド28gを圧入した。100℃で約8時
間反応させた結果、表1記載の(II)の化合物を主成分
とする反応物390gを得た。反応物の固形分は85重
量%であり、アミン価の測定から、4級化反応率は96
%であった。また、4級化されていないアミンのジアル
キル体/モノアルキル体の比率は、85/15(重量
比)であった。
アルコール132gとモノクロロ酢酸35gをフラスコ
に仕込み、140℃まで昇温した。その温度で約5時
間、生成する水を留去しながら加熱したのち、水洗によ
り過剰のモノクロロ酢酸を除去し、対応するクロロ酢酸
エステルを得た。次に、得られた化合物120gをイソ
プロパノール30gに溶解し、オートクレーブに仕込
み、トリメチルアミン17gを圧入した。60℃で約4
時間反応させた結果、表1記載の(III)の化合物を主
成分とする反応物160gを得た。反応物の固形分は8
0重量%であり、未反応のアルコールは2重量%であっ
た。
と硬化牛脂脂肪酸273gをフラスコに仕込み、190
℃まで昇温した。その温度で約10時間、生成する水を
留去しながら加熱し、一般式(a−3)において、R4
がメチル基、mが2、nが2であり、R2、R3が硬化牛
脂脂肪酸残基である化合物を主成分とする反応物315
gを得た。得られた反応物の酸価、ケン化価、水酸基
価、全アミン価、3級アミン価を測定し、反応物の組成
を調べた結果、ジアルキル体が92重量%、モノアルキ
ル体が5重量%、未反応脂肪酸が3重量%であった。次
に、得られた化合物300gを8-アセチル化蔗糖を添加
した工業用アルコール60gに溶解し、オートクレーブ
に仕込み、BHT0.15gを加えて、メチルクロライ
ド31gを圧入した。100℃で約8時間反応させた結
果、表1記載の(IV)の化合物を主成分とする反応物39
0gを得た。反応物の固形分は85重量%であった。ア
ミン価の測定から、4級化反応率は96%であった。ま
た、4級化されていないアミンのジアルキル体/モノア
ルキル体の比率は95/5(重量比)であった。
チルアミンを反応させ、脱塩酸によりジメチル−アミノ
プロパン-1,2-ジオールを生成させた。この化合物3
4.5gと硬化牛脂脂肪酸273gをフラスコに仕込
み、120℃まで昇温した。その温度で約7時間、生成
する水を留去しながら加熱し、エステル化生成物を得
た。次に、得られた化合物175gをイソプロパノール
200gに溶解し、オートクレーブに仕込み、メチルク
ロライドを圧入した。45℃、3気圧で、約3時間反応
させた結果、表1記載の(V)の化合物を主成分とする
反応物を得た。反応物の固形分は85重量%であった。
アミン価の測定から、4級化反応率は96%であった。
また、4級化されていないアミンのジアルキル体/モノ
アルキル体の比率は、95/5(重量比)であった。
た。得られた(b)成分について、上記した破断又は塑
性変形の確認試験により、伸長率0〜15%の範囲で破
断又は塑性変形を生じないことを確認した。
モル)と2-エチル-2-オキサゾリン331g(3.33
モル)を、脱水した酢酸エチル700gに溶解し、窒素
雰囲気下、5時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N-プ
ロピオニルエチレンイミン)を得た。次に、側鎖一級ア
ミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(分子量11
0,000、アミン当量4840)560g(アミノ基
にして0.116モル)の50%酢酸エチル溶液を一括
して加え、10時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃
縮し、N-プロピオニルエチレンイミン-ジメチルシロキ
サン共重合体を淡黄色ゴム状固体(885g、収率97
%)として得た。重量平均分子量は109,000であ
った。また、溶媒としてメタノールを用いた塩酸による
中和滴定の結果、アミノ基が残存していないことを確認
した。
0モル)と2-エチル-2-オキサゾリン27.5g(0.
277モル)を、脱水した酢酸エチル60gに溶解し、
窒素雰囲気下、4時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N
-プロピオニルエチレンイミン)を得た。次に、側鎖一
級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(分子量
110,000、アミン当量20800)400g(ア
ミノ基にして0.0192モル)の50%酢酸エチル溶
液を一括して加え、8時間加熱還流した。反応混合物を
減圧濃縮し、N-プロピオニルエチレンイミン-ジメチル
シロキサン共重合体を淡黄色ゴム状固体(428g、収
率99%)として得た。重量平均分子量は115,00
0であった。また、溶媒としてメタノールを用いた塩酸
による中和滴定の結果、アミノ基が残存していないこと
を確認した。
3モル)と2-エチル-2-オキサゾリン153g(1.5
4モル)を、脱水した酢酸エチル370gに溶解し、窒
素雰囲気下、3時間加熱還流し、末端反応性ポリ(N-
プロピオニルエチレンイミン)を得た。次に、側鎖一級
アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(分子量9
0,000、アミン当量1870)300g(アミノ基
にして0.160モル)の50%酢酸エチル溶液を一括
して加え、12時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃
縮し、N-プロピオニルエチレンイミン-ジメチルシロキ
サン共重合体を淡黄色ゴム状固体(468g、収率97
%)として得た。ジメチルポリシロキサンの含有率は6
1%であり、重量平均分子量は102,000であっ
た。また、溶媒としてメタノールを用いた塩酸による中
和滴定の結果、アミノ基が残存していないことを確認し
た。
500g(Si−Hにして2.91モル、重量平均分子
量100,000、Si−H当量172)に、塩化白金
酸の5%イソプロパノール溶液2.0gを加え、窒素雰
囲気下で攪拌しながらN-(3-プロペニル)ピロリドン
382g(3.06モル)を系内の温度が60℃を超え
ないような速度で滴下した。滴下終了後、系内を65℃
に保ち、さらに3時間攪拌を続けたのち、室温に戻し
た。次に、エタノール3530gを加えて均一溶液と
し、さらに活性炭粉末10gを加えて30分間室温で攪
拌したのち、活性炭を濾別した。得られた溶液を減圧下
で濃縮し、エタノール及び未反応のN-(3-プロペニ
ル)ピロリドンを留去して、アルキルピロリドン基を側
鎖に有するメチルポリシロキサン847g(収率98
%)を無色透明ゴム状固体として得た。重量平均分子量
は155,000であった。また、FT−IRスペクト
ルにおいて、Si−H伸縮振動吸収(2125cm-1)は
認められなかった。
が36,000であるγ-アミノプロピル変性ジメチル
ポリシロキサン200g(アミノ基にして0.493モ
ル)、マルトビオノラクトン201g(0.591モ
ル)、エタノール800gを混合し、窒素雰囲気下で激
しく攪拌しながら9時間加熱還流した。次に、室温に戻
し、激しく攪拌しながらヘキサン1000gを滴下し
た。生成した沈殿を濾別して、濾液を減圧濃縮して、糖
由来残基含有ジメチルポリシロキサンを無色透明弾性固
体として得た(342g,収率93%)。ジメチルポリ
シロキサンの含有率は54%であった。溶媒としてメタ
ノールを用いた塩酸による中和滴定の結果、アミノ基が
残存していないことを確認した。
モル)と1-(2-カルボエトキシエチル)アゼチジン14
98.2g(9.53モル)を、脱水した酢酸エチル3
058gに溶解し、窒素雰囲気下、15時間加熱還流
し、末端反応性ポリ(N-プロピレンイミン)を得た。
次に、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキ
サン(分子量110,000、アミン当量4840)8
00g(アミノ基にして0.165モル)の50%酢酸
エチル溶液を一括して加え、12時間加熱還流した。反
応混合物を減圧濃縮し、N-プロピレンイミン-ジメチル
シロキサン共重合体を淡黄色ゴム状固体(2212g、
収率95%)として得た。この反応生成物をメタノール
5000gに分散し、クロロ酢酸ナトリウム1665.
6g(14.3モル)を添加し、加熱還流下、24時間
反応させた。反応液を室温まで冷却し、塩化ナトリウム
を濾別した。得られた溶液を減圧濃縮し、N-プロピレ
ンカルボベタイン-ジメチルシロキサン共重合体を淡黄
色固体として得た。
(a)及び(b)成分と、その他の成分である(c)成
分としては下記のものを用いた。 (a)成分:製造例1の(I)〜(V)で得られたもの (b)成分:(i)〜(vi) 製造例2で得られたもの (vii)ポリジメチルシロキサン(東レ・ダウコーニングシリコーン (株)製,SM8705) (viii)アミノ変性シリコーン(東レ・ダウコーニングシリコーン (株)製,SM8702C) (c)成分:(c−1)非イオン界面活性剤(ラウリルアルコールにエチレンオ キサイドを平均20モル付加させたもの) (c−2)商品名ソフタノール300(炭素数12〜14の2級ア ルコールにエチレンオキサイドを平均30モル付加させたもの,日 本触媒(株)製) (c−3)商品名エソミンT70(アルキルアミンのエチレンオキ サイド付加物,ライオンアクゾ(株)製) (d)成分:商品名ルナックS−50(ステアリン酸,花王(株)製) 各柔軟剤を用い、下記の方法により、柔軟性、滑り性及
び圧縮回復性について試験した。結果を表2及び表3に
示す。表2及び表3中の(a)、(b)、(c)及び
(d)成分の数値は重量%表示である。
g、ウールセーター1kgをそれぞれ3.5゜DH硬水
で、市販の洗剤エマール(登録商標;花王株式会社製)
を用いて、洗濯機(全自動洗濯機 Natinalやさしい愛
妻号)で3回繰り返し洗濯し、繊維に付いていた繊維処
理剤を除去した。その後、各柔軟剤20mlを洗濯機内に
投入し、25℃で3分間攪拌した。 [評価方法]処理後のポリエステルデシンとウールセータ
ーを室内で風乾後、25℃、40%RHの恒温恒湿室で
24時間放置した。その後、下記の各方法及び基準によ
り評価した。
ムクロライド5重量%からなる柔軟剤20mlで処理した
ポリエステルデシンとウールセーターをそれぞれ対照と
して比較を行った。 +2:対照より柔らかい +1:対照よりやや柔らかい 0:対照と同じ −1:対照の方がやや柔らかい −2:対照の方が柔らかい。
平滑な台上に張り付け、その上に、同じように処理した
ポリエステルデシンを張り付けた重り(10g)を乗せ
て、台をゆっくりと傾け、重りが滑り始める角度(θ)
から静止摩擦係数(=tanθ)を算出した。
ンを用い、カトーテック(株)製圧縮特性試験機KES−
F3により圧縮レジリエンス値を求め、ジメチルジ硬化
牛脂アンモニウムクロライド5重量%からなる柔軟剤2
0mlで処理したポリエステルデシンの圧縮レジリエンス
値(対照)とを比較した。 +2:対照より圧縮レジリエンス値が5%以上高い +1:対照より圧縮レジリエンス値が0〜5%高い 0:対照と圧縮レジリエンス値が同じ −1:対照より圧縮レジリエンス値が0〜5%低い −2:対照より圧縮レジリエンス値が5%以上低い
1〜12においては滑り性及び圧縮回復性(弾力性)の
いずれもが優れており、繊維製品に好ましい風合いを付
与することができた。また、処理後のポリエステルデシ
ンを手で触れる官能試験を行ったところ、手触りは滑ら
かで好ましい感触が得られた。さらに、実施例1〜12
においては柔軟性の付与効果も優れており、これは
(b)成分が滑り性や弾力性を付与するとともに、
(a)成分の柔軟性付与効果を阻害することなく十分に
発揮させたことを示している。
果を維持したまま、繊維製品に滑り性や弾力性のある風
合いを付与することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 (a)エステル、アミドもしくはエーテ
ル結合を含む炭素数11〜36の炭化水素基を有する第
3級アミン、それらの塩及びそれらの4級化物から選ば
れる1種以上のカチオン性柔軟基剤と、(b)共有結合
以外の結合による分子内及び分子間架橋を生じる、温度
20℃で固体のオルガノポリシロキサンであって、その
成形体が、温度20℃、相対湿度65%における伸長率
0〜15%の範囲で破断又は塑性変形を生じないオルガ
ノポリシロキサンを含有する柔軟剤。 - 【請求項2】 (b)成分が、ポリシロキサン鎖の末端
又は側鎖のケイ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ原子
を含むアルキレン基を介して、下記一般式(1): 【化1】 [式中、R1は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、
シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示
し、nは2又は3の数を示す]で表される繰り返し単位
からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)が結合し
ているものである請求項1記載の柔軟剤。 - 【請求項3】 (b)成分が、ポリシロキサン鎖部分と
ポリ(N−アシルアルキレンイミン)鎖部分との重量比
が98/2〜40/60であり、重量平均分子量が2
0,000〜500,000のものである請求項2記載
の柔軟剤。 - 【請求項4】 (a)成分の含有量が3〜30重量%
で、(b)成分の含有量が0.1〜10重量%である請
求項1記載の柔軟剤。
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WO2020116599A1 (ja) * | 2018-12-07 | 2020-06-11 | 花王株式会社 | 繊維処理剤 |
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