JP5776478B2 - 繊維処理剤 - Google Patents

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Description

本発明は繊維処理剤、特には天然繊維、合成繊維などの各種繊維に優れた柔軟性、滑り性、弾力性のある風合いを付与することができる繊維処理剤に関するものである。
繊維製品に柔軟性、平滑性、弾力性を付与するための処理剤については従来から種々のオルガノポリシロキサンが公知とされている。
この中でアミノアルキル基含有ポリシロキサンを用いると柔軟性や平滑性は改善されるものの(特表平5−508889号公報、特表平5−509342号公報)、その効果はなお不十分であり、更に、べたつき感が残る、弾力性が出ない等、好ましい風合いを付与することができなかった。繊維製品、特に衣類製品において風合いがよいということは、着心地がよいことや見た目がよいことにもつながる非常に重要な要素であり、柔軟性、平滑性付与と共に風合いを改善できる繊維処理剤が求められている。
特表平5−508889号公報 特表平5−509342号公報
本発明は、上記要望に応えたもので、繊維に柔軟性、平滑性を付与することができ、風合いを改善することができる繊維処理剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究した結果、特定の構造を持つアミノ酸変性オルガノポリシロキサンを含む繊維処理剤が、繊維製品に対して柔軟性と平滑性を与え、更に、べたつきがなく、弾力性のある風合いを与えること見出した。
従って、本発明は、下記繊維処理剤を提供する。
請求項1:
主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも一つに、下記一般式(1)で表される有機基が結合してなるオルガノポリシロキサンを含有する(但し、アミノ変性オルガノポリシロキサンとアミノ酸又はアミノ酸誘導体に由来するカルボキシル基の塩を含有しない)繊維処理剤。
Figure 0005776478

[式(1)中、X及びYはそれぞれ独立に、炭素数1〜10の2価の炭化水素基であり、mは0〜4の整数であり、Raは水素原子又は炭素数1〜4の1価の炭化水素基である。Zは下記一般式(2)
Figure 0005776478

(式(2)中、Rbはアミノ酸の側鎖、Rcは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rdは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜22のアシル基である。)
で表される有機基である。]
請求項2:
オルガノポリシロキサンが、下記一般式(3)で表される化合物である請求項1に記載の繊維処理剤。
Figure 0005776478

[式(3)中、Rは互いに独立に、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のフロロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、及び炭素数7〜30のアラルキル基から選択される基であり、R10は請求項1に記載の式(1)で表される有機基であり、R11はR又はR10から選択される有機基であり、Aは下記一般式(4)
Figure 0005776478

(式(4)において、R及びR10は上記の通りであり、Qは酸素原子、又は炭素数1〜3の2価の炭化水素基である。)
で表されるセグメントであり、式(3)及び式(4)において、a、b及びcは互いに独立に0〜3の整数であり、eは0〜100の整数であり、fは0〜5,000の整数であり、gは0又は1であり、hは0又は1であり、iは0〜100の整数であり、jは0〜5,000の整数であるが、式(3)のオルガノポリシロキサンはR 10 を少なくとも一つ有する。但し、R11がR10である場合、1≦a+b+c+e+g+iであり、R11がRである場合、1≦a+b+c+e+iである。]
請求項3:
アミノ酸が、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、サルコシン、γ−アミノ酪酸、オルニチン、クレアチン、オパイン、シスチン、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、チロキシン、デスモシン、O−ホスホセリン、又はバリンである請求項1又は2に記載の繊維処理剤。
本発明の繊維処理剤は、優れた柔軟性付与効果を維持しながら、べたつかず、滑り性や弾力性のある風合いを付与することができる。
本発明の繊維処理剤は、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも一つに、下記一般式(1)で表される有機基が結合してなるアミノ酸変性オルガノポリシロキサンを含有するものである。
Figure 0005776478

[式(1)中、X及びYはそれぞれ独立に、炭素数1〜10の2価の炭化水素基であり、mは0〜4の整数であり、Raは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基等の1価の炭化水素基である。Zは下記一般式(2)
Figure 0005776478

(式(2)中、Rbはアミノ酸の側鎖、Rcは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rdは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜22のアシル基である。)
で表される有機基である。]
この場合、アミノ酸変性オルガノポリシロキサンは、実質的にアミノ変性オルガノポリシロキサンとアミノ酸又はアミノ酸誘導体に由来するカルボキシル基の塩を含有しないアミノ酸変性オルガノポリシロキサンであることが好ましい。
X、Yの2価の炭化水素基としては、アルキレン基等が挙げられ、また、上記Rdのアシル基としては、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ベンゾイル基、ラウロイル基、ステアロイル基であることが好ましい。
更に、上記アミノ酸としては、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、サルコシン、γ−アミノ酪酸、オルニチン、クレアチン、オパイン、シスチン、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、チロキシン、デスモシン、O−ホスホセリン、バリン等が挙げられる。
上記オルガノポリシロキサンとしては、特に下記一般式(3)で表されるものが好ましい。
Figure 0005776478

[式(3)中、Rは互いに独立に、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のフロロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、及び炭素数7〜30のアラルキル基から選択される基であり、R10は上記の式(1)で表される有機基であり、R11はR又はR10から選択される有機基であり、Aは下記一般式(4)
Figure 0005776478

(式(4)において、R及びR10は上記の通りであり、Qは酸素原子、又は炭素数1〜3の2価の炭化水素基である。)
で表されるセグメントであり、式(3)及び式(4)において、a、b及びcは互いに独立に0〜3の整数であり、eは0〜100の整数であり、fは0〜5,000の整数であり、gは0又は1であり、hは0又は1であり、iは0〜100の整数であり、jは0〜5,000の整数であり、但し、R11がR10である場合、1≦a+b+c+e+g+iであり、R11がRである場合、1≦a+b+c+e+iである。]
ここで、Rの炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のフロロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、及び炭素数7〜30のアラルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ステアリル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、トリフロロプロピル基、ヘプタデカフロロデシル基等のフロロアルキル基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基を挙げることができる。これらのうち、炭素数1〜15のアルキル基及びフェニル基が好ましく、より好ましくはメチル基である。また、式(3)、(4)において、a、b及びcは互いに独立に0〜3の整数である。eは0〜100、好ましくは1〜50の整数であり、fは0〜5,000、好ましくは1〜2,000の整数であり、gは0又は1であり、hは0又は1であり、iは0〜100、好ましくは0〜50の整数であり、jは0〜5,000、好ましくは0〜2,000の整数であり、但し、R11がR10である場合、1≦a+b+c+e+g+iであり、R11がRである場合、1≦a+b+c+e+iである。
本発明で使用されるオルガノポリシロキサンは、有機金属触媒存在下、アミノ変性オルガノポリシロキサンとアミノ酸又はアミノ酸誘導体のエステルを反応させることによって得られる。
更に詳しくは、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも一つに下記一般式(1’)
Figure 0005776478

(式(1’)中、X及びYはそれぞれ独立に、炭素数1〜10の2価の炭化水素基であり、mは0〜4の整数であり、Raは水素原子又は炭素数1〜4の1価の炭化水素基である。)
で表されるアミノ基が結合してなるアミノ変性オルガノポリシロキサンと、下記一般式(2’)
Figure 0005776478

(式(2’)中、R’は炭素数1〜7の1価の炭化水素基、Rbはアミノ酸の側鎖、Rcは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rdは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜22のアシル基である。)
で表されるアミノ酸のカルボキシル基がエステル化されたアミノ酸エステル又はアミノ酸誘導体のカルボキシル基がエステル化されたアミノ酸誘導体エステル化物とを有機金属触媒存在下に反応させることによって得ることができる。
この場合、アミノ変性オルガノポリシロキサンとしては、下記一般式(7)で示されるアミノ変性オルガノポリシロキサンが好ましい。
Figure 0005776478

[式(7)中、Rは上記式(3)と同じものを意味し、R12は上記式(1’)で表される有機基であり、R13はR又はR12から選択される有機基であり、A1は下記一般式(8)
Figure 0005776478

(式(8)において、R及びR12、Qは上記の通りである。)
で表されるセグメントである。
また、式(7)及び式(8)において、a1、b1及びc1は互いに独立に0〜3の整数である。e1は0〜100、好ましくは1〜50の整数であり、fは0〜5,000、好ましくは1〜2,000の整数であり、g1は0又は1であり、h1は0又は1であり、i1は0〜100、好ましくは0〜50の整数であり、jは0〜5,000、好ましくは0〜2,000の整数であり、但し、R13がR12である場合、1≦a1+b1+c1+e1+g1+i1であり、R13がRである場合、1≦a1+b1+c1+e1+i1である。]
本発明で使用されるオルガノポリシロキサンの製造で用いられるアミノ酸エステルは、市販品として得られる。前躯体のアミノ酸は下記一般式
Figure 0005776478

で示される構造であり、Rbはアミノ酸の側鎖を意味する。具体的には、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、サルコシン、γ−アミノ酪酸、オルニチン、クレアチン、オパイン、シスチン、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、チロキシン、デスモシン、O−ホスホセリン、バリン等が挙げられる。
アミノ酸誘導体エステル化物のアミノ酸誘導体残基としてはN−アシルアミノ酸が挙げられる。N−アシルアミノ酸はアミノ酸のアミノ基がアミド化によって保護された化合物であり、アミノ酸部位としては上記で示されたものが挙げられ、N−アシル基としてはアセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ベンゾイル基、ラウロイル基、ステアロイル基、ベヘノイル基等が挙げられ、好ましくはアセチル基、ベンゾイル基である。
アミノ酸エステルは上記のアミノ酸誘導体であり、下記一般式で表されるものである。
Figure 0005776478

bはアミノ酸の側鎖、Rcは水素原子、又は炭素数1〜6のアルキル基であり、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基である。Rdは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ベンゾイル基、ラウロイル基、ステアロイル基、ベヘノイル基等の炭素数1〜22のアシル基から選択される基であり、好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、アセチル基、ベンゾイル基、ラウロイル基である。アミノ基は塩酸塩になっていてもよい。また、RbとRdがアルキレン基によって連結して環状体を形成し、かつRcが水素原子、又はメチル基、エチル基、プロピル基のプロリンエステルも挙げられる。R’はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、へプチル基、ベンジル基等が挙げられ、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましい。
本発明で使用されるオルガノポリシロキサンの製造方法では、有機金属触媒として、第4族、又は13族元素から選択される金属原子が用いられ、好ましくはチタン、ジルコニウム、アルミニウムである。特に、テトラアルコキシチタン、テトラアルコキシジルコニウム、トリアルコキシアルミニウムが好ましく、アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、1−プロポキシ基、2−プロポキシ基、1−ブトキシ基が好ましい。これら触媒の使用量としては、原料のアミノ変性オルガノポリシロキサンのアミノ基に対して、特に限定はされないが、0.01〜1当量が好ましく、より好ましくは0.1〜0.5当量である。
反応は無溶剤でも進行するが、有機溶剤を用いてもよい。有機溶剤としては、エステル系以外の有機溶剤であれば特に限定されず、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド及びN−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶剤、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶剤、アセトニトリル等が挙げられる。
本反応の反応温度としては特に限定されないが、25℃以上120℃以下であり、好ましくは60〜100℃である。また、本反応は単純なエステル−アミド交換反応と異なり、触媒的な反応であるため、必ずしもエステルから排出されるアルコール成分を取り除きながら反応させなければならない訳ではない。反応時間は特に限定されないが、1〜15時間であり、好ましくは1〜5時間である。
本反応はアミンとエステルとの反応であり、使用割合は、アミノ変性オルガノポリシロキサン中のアミノ基1当量に対してアミノ酸エステル又はアミノ酸誘導体エステル化物を0.3〜1.5当量であり、好ましくは0.8〜1.1当量であり、より好ましくは1.0当量である。本反応の進行確認はNMR(核磁気共鳴装置)やIRスペクトル測定によって確認することができる。
本発明の繊維処理剤は上記したアミノ変性オルガノポリシロキサンを主成分とするものであるが、これにその特性を阻害しない範囲において他の繊維処理用薬剤、例えば難燃剤、防シワ加工剤、浸透剤などを添加させてもよい。
本発明の繊維処理剤を用いて各種繊維製品を処理するにあたっては、これを水又は適当な溶剤にて希釈溶解し、所望の濃度に調整するか、必要に応じて界面活性剤を用いて水中に乳化分散し、エマルジョンの形態にした後、水で希釈し、所望の濃度に調整し、浸漬、ロールコート、スプレー等の手段により繊維に上記のオルガノポリシロキサンを付着させ、次いで乾燥する方法を採用し得る。この場合、付着量については、特に制限はないが、通常、布に対して0.1〜5質量%程度で十分である。
なお、このオルガノポリシロキサンをエマルジョン化する際に使用される界面活性剤としては、アルキル硫酸ナトリウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミンエーテル等のノニオン系界面活性剤、第4級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤及びアルキルベタインなどの両性イオン界面活性剤などを乳化剤として使用することができる。
本発明の繊維処理剤で処理される繊維もしくは繊維製品は種々選定されるが、綿、麻、絹、ウール等の天然繊維もしくは繊維製品、ポリエステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維又は繊維製品を挙げることができ、これに特に限定はなく、あらゆる繊維及び繊維製品に対して有効である。
以下、本発明の実施例及び比較例で使用されるオルガノポリシロキサンの合成例及びこれを用いた実施例、比較例を挙げるが、本発明はこれによって限定されるものではない。また、粘度はオストワルド粘度計による25℃の粘度である。
[合成例1]
反応器にアミン当量が4,300g/molで粘度(25℃)が8,500mm2/sの側鎖アミノプロピルメチルシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体300質量部、チタンテトライソプロポキシド5質量部、N−アセチルグリシンエチル12質量部を100℃にて10時間撹拌した。
得られた反応混合物を減圧下、120℃でストリップすることにより、296質量部の淡黄色微濁の高粘度液体を95%収率で得た。1H−NMRの測定結果から原料のアミノプロピル基由来の2.6ppmのピークが消失し、アミド結合生成に由来するピーク3.1ppmにシフトした。また、IRスペクトルの測定結果から、1,650cm-1(アミド結合由来)に吸収が見られたことで、上記アミノプロピル基含有ポリシロキサンとN−アセチルグリシンエチルが連結したことを確認した。
[合成例2]
反応器にアミン当量が6,120g/molで粘度(25℃)が3,060mm2/sの両末端アミノプロピルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン500質量部、チタンテトラブトキシド3質量部、チロシンエチル16質量部を100℃にて8時間撹拌した。
得られた反応混合物を減圧下、120℃でストリップすることにより、490質量部の淡黄色微濁の高粘度液体を95%収率で得た。1H−NMRの測定結果から原料のアミノプロピル基由来の2.6ppmのピークが消失し、アミド結合生成に由来するピーク3.1ppmにシフトした。また、IRスペクトルの測定結果から、1,650cm-1(アミド結合由来)に吸収が見られたことで、上記アミノプロピル基含有ポリシロキサンとチロシンエチルが連結したことを確認した。
[合成例3]
反応器にアミン当量が3,400g/molで粘度(25℃)が6,200mm2/sの側鎖アミノプロピルメチルシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体600質量部、チタンテトラエトキシド10質量部、1−エチル−プロリンエチル29質量部を100℃にて8時間撹拌した。
得られた反応混合物を減圧下、120℃でストリップすることにより、597質量部の淡黄色微濁の高粘度液体を95%収率で得た。1H−NMRの測定結果から原料のアミノプロピル基由来の2.6ppmのピークが消失し、アミド結合生成に由来するピーク3.1ppmにシフトした。また、IRスペクトルの測定結果から、1,660cm-1(アミド結合由来)に吸収が見られたことで、上記アミノプロピル基含有ポリシロキサンと1−エチル−プロリンエチルが連結したことを確認した。
[合成例4]
反応器にアミン当量が9,010g/molで粘度(25℃)が64,000mPa・sの側鎖2−アミノエチルアミノプロピルメチルシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体800質量部、ジルコニウムテトラブトキシド4質量部、N,N−ジメチルグリシンエチル7質量部を100℃にて12時間撹拌した。
得られた反応混合物を減圧下、120℃でストリップすることにより、766質量部の淡黄色微濁の高粘度液体を95%収率で得た。1H−NMRの測定結果からアミノ原料由来の2.6ppmのピークが消失し、アミド結合生成に由来するピークが3.1ppm付近に観測された。また、IRスペクトルの測定結果から、1,680cm-1(アミド結合由来)に吸収が見られたことで、上記アミノプロピル基含有ポリシロキサンとN,N−ジメチルグリシンエチルが連結したことを確認した。
[合成例5]
反応器にアミン当量が4,950g/molで粘度(25℃)が230mm2/秒の側鎖アミノプロピルメチルシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体100質量部、チタンテトラエトキシド4質量部、N−ラウロイルサルコシンイソプロピル6.6質量部を入れ、100℃にて8時間撹拌した。
得られた反応混合物を減圧下、120℃でストリップすることにより、99質量部の淡黄色微濁液体を93%収率で得た。アミノ原料由来の2.6ppmのピークが消失し、アミド結合生成に由来するピークが3.1ppm付近に観測された。また、IRスペクトルの測定結果から、1,652cm-1(アミド結合由来)に吸収が見られたことで、上記アミノプロピル基含有ポリシロキサンとN−ラウロイルサルコシンイソプロピルが連結したことを確認した。
[比較合成例1]
反応器にアミン当量が4,300g/molで粘度(25℃)が8,050mm2/sの側鎖アミノプロピルメチルシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体300質量部、N−アセチルグリシン9質量部を減圧下、140℃にて8時間撹拌した。
得られた反応混合物の1H−NMRの測定結果から、塩(2.7ppm):アミド(3.1ppm)の生成比は5:5であった。
[実施例1〜4、比較例1〜6]
まず、表1に示す組成で繊維処理組成物を製造した。各数値は質量%を意味し、残りを精製水で希釈した。各柔軟剤を用い、下記の方法により、柔軟性、滑り性及び圧縮回復性について試験した。結果を表1に示す。
[処理方法]
市販のポリエステルデシン1kg、ウールセーター1kgをそれぞれ3.5゜DH硬水で、市販の洗剤トップ(ライオン(株)製)を用いて、洗濯機で3回繰り返し洗濯し、繊維に付いていた繊維処理剤を除去した。その後、各繊維処理組成物20mlを洗濯機内に投入し、25℃で3分間撹拌した。
[評価方法]
処理後のポリエステルデシンとウールセーターを室内で風乾後、25℃、40%RHの恒温恒湿室で24時間放置した。その後、下記の各方法及び基準により評価した。
(柔軟性)
精製水のみで処理したポリエステルデシンとウールセーターをそれぞれ対照として比較を行った。
5:対照より非常に柔らかい
4:対照より柔らかい
3:対照より若干柔らかい
2:対照と同じ
1:対照より柔らかくない
(滑り性)
処理後のポリエステルデシンを平滑な台上に張り付け、その上に、同じように処理したポリエステルデシンを張り付けた重り(10g)を乗せて、台をゆっくりと傾け、重りが滑り始める角度(θ)から静止摩擦係数(=tanθ)を算出した。
(圧縮回復性)
処理後のポリエステルデシンを用い、カトーテック(株)製圧縮特性試験機KES−F3により圧縮レジリエンス値を求め、精製水のみで処理したポリエステルデシンの圧縮レジリエンス値(対照)とを比較した。
5:対照より圧縮レジリエンス値が10%〜7%以上高い
4:対照より圧縮レジリエンス値が7%未満〜5%以上高い
3:対照と圧縮レジリエンス値が5%未満〜3%以上高い
2:対照より圧縮レジリエンス値が3%未満〜0%以上高い
1:対照より圧縮レジリエンス値が0%未満〜5%低い
Figure 0005776478
表1から明らかな通り、実施例1〜4においては、比較例1〜6より柔軟性、滑り性及び圧縮回復性(弾力性)のいずれもが優れており、繊維製品に好ましい風合いを付与することが確認された。

Claims (3)

  1. 主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも一つに、下記一般式(1)で表される有機基が結合してなるオルガノポリシロキサンを含有する(但し、アミノ変性オルガノポリシロキサンとアミノ酸又はアミノ酸誘導体に由来するカルボキシル基の塩を含有しない)繊維処理剤。
    Figure 0005776478

    [式(1)中、X及びYはそれぞれ独立に、炭素数1〜10の2価の炭化水素基であり、mは0〜4の整数であり、Raは水素原子又は炭素数1〜4の1価の炭化水素基である。Zは下記一般式(2)
    Figure 0005776478

    (式(2)中、Rbはアミノ酸の側鎖、Rcは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基であり、Rdは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数1〜22のアシル基である。)
    で表される有機基である。]
  2. オルガノポリシロキサンが、下記一般式(3)で表される化合物である請求項1に記載の繊維処理剤。
    Figure 0005776478

    [式(3)中、Rは互いに独立に、水素原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜3のアルコキシ基、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜30のフロロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、及び炭素数7〜30のアラルキル基から選択される基であり、R10は請求項1に記載の式(1)で表される有機基であり、R11はR又はR10から選択される有機基であり、Aは下記一般式(4)
    Figure 0005776478

    (式(4)において、R及びR10は上記の通りであり、Qは酸素原子、又は炭素数1〜3の2価の炭化水素基である。)
    で表されるセグメントであり、式(3)及び式(4)において、a、b及びcは互いに独立に0〜3の整数であり、eは0〜100の整数であり、fは0〜5,000の整数であり、gは0又は1であり、hは0又は1であり、iは0〜100の整数であり、jは0〜5,000の整数であるが、式(3)のオルガノポリシロキサンはR 10 を少なくとも一つ有する。但し、R11がR10である場合、1≦a+b+c+e+g+iであり、R11がRである場合、1≦a+b+c+e+iである。]
  3. アミノ酸が、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、サルコシン、γ−アミノ酪酸、オルニチン、クレアチン、オパイン、シスチン、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、チロキシン、デスモシン、O−ホスホセリン、又はバリンである請求項1又は2に記載の繊維処理剤。
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