JP3313073B2 - 液体柔軟仕上げ剤 - Google Patents

液体柔軟仕上げ剤

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JP3313073B2 JP23159098A JP23159098A JP3313073B2 JP 3313073 B2 JP3313073 B2 JP 3313073B2 JP 23159098 A JP23159098 A JP 23159098A JP 23159098 A JP23159098 A JP 23159098A JP 3313073 B2 JP3313073 B2 JP 3313073B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種繊維製品に対
して、優れた柔軟性や好ましい滑り性及び弾力性のある
風合いを付与でき、さらに保存安定性にも優れる液体柔
軟仕上げ剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】現在、
家庭用柔軟剤として市販されている製品は、少量で各種
繊維に対して良好な柔軟性付与効果を示すため、殆どが
ジ(硬化牛脂アルキル)ジメチルアンモニウムクロライ
ドに代表されるような1分子中に1〜2個の長鎖アルキ
ル基を有する第4級アンモニウム塩を主成分としたもの
である。また、最近では環境問題の点から分子中にエス
テル基を含有する生分解性に優れた柔軟剤成分も開発さ
れている。しかし、これらの柔軟剤は、木綿類に対して
は高い柔軟性付与効果を有しているが、アクリル系、ポ
リエステル系、ポリアミド系等の合成繊維やウール、カ
シミア等の疎水性天然繊維に対しては柔軟性付与効果が
充分ではなく、さらに風合いに影響するすべり性や弾力
性の付与も充分ではない。
【0003】このような問題を解決し、繊維製品に滑り
性や弾力性を付与する方法としては、生分解性に優れた
柔軟剤成分に加えて、シリコーンを配合することが考え
られる。シリコーンを配合した柔軟剤としては、特表平
5−508889号公報、特表平5−509342号公
報において、ミクロ乳化アミン官能シリコーンを含有す
る組成物が開示されている。また、特表平9−5102
63号公報では粘度2〜5000cStのシリコーンを含
有する組成物が開示されている。
【0004】上記の従来技術において、生分解性に優れ
た柔軟基剤は保存中に加水分解を受けるため、製品のp
Hを4以下の酸性領域に設定する必要があるが、風合い
向上のために添加されるシリコーンは酸性領域では分解
を受けるので、保存安定性がよくない。その上、シリコ
ーンは常温常圧で液状のものであり、柔軟処理後の繊維
上では液体として存在するので、滑り感は改善されるも
のの、べたつき感が残るという問題がある。また、液状
シリコーンの場合には弾力性の付与効果も低いため、好
ましい風合いを付与することができないという問題もあ
る。繊維製品、特に衣類製品において、風合いがよいと
いうことは、着心地がよいことや見た目がよいことにも
つながる重要な要素であり、柔軟性の付与とともに風合
いを改善できる柔軟剤が求められている。
【0005】本発明は、優れた柔軟性付与効果を持ち、
さらに滑り性や弾力性のある、特に衣類製品として好ま
しい風合いを付与し、特にシリコーンの保存安定性にも
優れる液体柔軟仕上げ剤を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)分子中
に炭素数11〜36の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基
又はアルケニル基と、エステル基、酸アミド結合又はエ
ーテル結合を含む1又は2個の長鎖結合基を有する第
3級アミン化合物、それらの無機酸又は炭素数1〜6の
有機酸の塩及びそれらの4級化物から選ばれる柔軟基剤
と、(b)架橋型オルガノポリシロキサンとを含有する
液体柔軟仕上げ剤を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いる(a)成分の柔軟
基剤である第3級アミン化合物における長鎖結合基とし
ては、分子中に炭素数11〜23の直鎖もしくは分岐鎖
のアルキル基又はアルケニル基を有しているものが好ま
しく、少なくとも1個のエステル基を有しているものが
好ましい。また、無機酸の塩としては塩酸塩、硝酸塩、
燐酸塩、硫酸塩等を挙げることができ、炭素数1〜6の
有機酸の塩としては、酢酸塩、乳酸塩、グリコール酸
塩、クエン酸塩、マレイン酸塩等を挙げることができ
る。さらに、長鎖結合基以外の結合基としてはメチル基
が好ましい。
【0008】第3級アミン化合物の長鎖結合基を構成す
る直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基部
分は、ステアリン酸、パルミチン酸等の飽和脂肪酸、オ
レイン酸、リノール酸、リノレン酸等の不飽和高級脂肪
酸のほか、牛脂、豚脂、パーム油、パーム核油、オリー
ブ油等の天然油脂を分解、精製して得られる脂肪酸から
由来するものである。これらの中でも特に、オレイン
酸、ステアリン酸、牛脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸、パー
ム油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、硬化パーム核油脂肪酸
が好適である。なお、不飽和高級脂肪酸としては、立体
異性体がシス体又はトランス体であっても、両者の混合
物であってもよいが、特にシス体/トランス体の比率が
25/75〜100/0(重量比)であることが好まし
い。
【0009】第3級アミン化合物の長鎖結合基がエーテ
ル結合を含む場合には、牛脂、豚脂、パーム油、オリー
ブ油を還元して得られるアルコール由来のほか、それら
からゲルベ反応によって得られる合成アルコールも使用
できる。
【0010】また、第3級アミン化合物の4級化物を柔
軟基剤として用いることができる。4級化物は、メチル
クロライド等の炭素数が1〜4のアルキルハライド又は
炭素数が2〜6のジアルキルサルフェートを用いて4級
化したものを用いることができる。
【0011】(a)成分の柔軟基剤の例としては、下記
一般式(a−1)〜(a−14)で表されるものを挙げ
ることができる。
【0012】
【化1】
【0013】
【化2】
【0014】
【化3】
【0015】[式中、R1及びR2は炭素数11〜21の
飽和又は不飽和の炭化水素基又は炭素数11〜21の飽
和もしくは不飽和のアルコールに炭素数1〜4のアルキ
レンオキサイドを付加させたアルキルポリオキシアルキ
レン基を示し、R3は炭素数1〜4のアルキル基、ヒド
ロキシエチル基又はヒドロキシプロピル基を示し、R4
は炭素数12〜22の飽和又は不飽和の炭化水素基を示
し、m、nは同一又は異なった2〜6の数を示し、Xは
対イオンを示す]。
【0016】液体柔軟仕上げ剤中における(a)成分の
含有量は、充分な柔軟性付与効果を与え、粘度を適度に
保持して使いやすくするため、好ましくは3〜30重量
%であり、特に好ましくは4〜25重量%であり、さら
に好ましくは5〜20重量%である。
【0017】本発明で用いる(b)成分は、架橋型オル
ガノポリシロキサンであり、官能基としてアミノ基、ア
ミド基、ポリエーテル基、カルボキシル基等を含んでい
てもよい。その構造は、下記一般式で表されるM単位、
D単位、T単位及びQ単位からなるものであり、D単位
は滑り性、T、Q単位は弾力性を付与し、それぞれの単
位の組成を変化させることによって好ましい風合いを選
択することができる。
【0018】
【化4】
【0019】[各式中、Rはアルキル(特に低級(C1
4)アルキル)、置換アルキル(例えば、アルコキ
シ、アミノ、エーテル、ハロゲンによって置換されたア
ルキル)、アラルキル(例えば、ベンジル)を示す。] 本発明の組成物を調製するためには、例えば、特開平8
−302023号公報8頁14欄47行〜9頁15欄1
9行に記載の方法、即ちシロキサン重合体100重量部
と自己触媒性架橋剤(前記公報7頁12欄14行〜8頁
13欄22行に記載)1〜5重量部を混合する方法によ
り製造されるシリコーンエマルションを用いることが好
ましい。
【0020】液体柔軟仕上げ剤中における(b)成分の
含有量は、十分な柔軟性付与効果を確保し、滑り性や弾
力性のある好ましい風合いを付与するため、好ましくは
0.1〜10重量%であり、特に好ましくは0.2〜8
重量%であり、さらに好ましくは0.5〜5重量%であ
る。
【0021】本発明の液体柔軟仕上げ剤には、その他の
添加剤として、非イオン界面活性剤(アルキル鎖の炭素
数が8〜18で、エチレンオキサイド付加モル数が10
〜30のポリオキシエチレンアルキルエーテルが好まし
い)、脂肪酸(炭素数が12〜22のものが好まし
い)、抗菌剤(イソチアゾリン骨格を有するものが好ま
しい)、有機酸(コハク酸及びクエン酸が好ましい)、
溶媒(エチレングリコール、プロピレングリコール及び
重量平均分子量が5000以内のポリエチレングリコー
ルが好ましい)、無機塩(食塩、塩化アンモニウム、塩
化カルシウムが好ましい)、その他(香料、色素)を配
合することが好ましい。
【0022】
【実施例】製造例1 下記の製造方法(I)〜(VI)により、(a)成分を製造
した。
【0023】(I)N−メチルエタノールアミンとアク
リロニトリルの付加物より、公知の方法[J.Org.Chem.,2
6,3409,(1960)]で合成したN−(2−ヒドロキシエチ
ル)−N−メチル−1,3−プロピレンジアミン66g
と硬化牛脂脂肪酸284gを、撹拌機、温度計及び脱水
管を備えた4つ口フラスコに仕込み、180℃まで昇温
した。その温度で約10時間、生成する水を留去しなが
ら加熱した結果、表1記載の(I)の化合物を主成分と
する反応物300gを得た。得られた反応物の酸価、ケ
ン化価、水酸基価、全アミン価、3級アミン価を測定
し、反応物の組成を調べた結果、ジアルキル体が86重
量%、モノアルキルアミド体が10重量%、未反応脂肪
酸が4重量%であった。また、ガスクロマトグラフィー
による分析から、未反応のN−(2−ヒドロキシエチ
ル)−N−メチル−1,3−プロピレンジアミンが反応
物中に0.1重量%含有されていた(特開平5−230
001号公報参照)。
【0024】(II)上記の(I)で得られた化合物30
0gを8−アセチル化蔗糖を添加した工業用アルコール
60gに溶解し、撹拌機、温度計及び圧力計を備えたオ
ートクレーブに仕込み、2,6−ジ−tert−ブチル−p−
クレゾール(B.H.T)を0.15g加えて、メチル
クロライド28gを圧入した。100℃で約8時間反応
させた結果、表1記載の(II)の化合物を主成分とする
反応物390gを得た。反応物の固形分は85重量%で
あり、アミン価の測定から、4級化反応率は96%であ
った。また、4級化されていないアミンのジアルキル体
/モノアルキル体の比率は、85/15(重量比)であ
った(特開平5−230001号公報参照)。
【0025】(III)硬化牛脂アルコール由来のゲルベ
アルコール132gとモノクロロ酢酸35gを、(I)
と同じ4つ口フラスコに仕込み、140℃まで昇温し
た。その温度で約5時間、生成する水を留去しながら加
熱したのち、水洗により過剰のモノクロロ酢酸を除去
し、対応するクロロ酢酸エステルを得た。次に、得られ
た化合物120gをイソプロパノール30gに溶解し、
(II)と同じオートクレーブに仕込み、トリメチルアミ
ン17gを圧入した。60℃で約4時間反応させた結
果、表1記載の(III)の化合物を主成分とする反応物
160gを得た。反応物の固形分は80重量%であり、
未反応のアルコールは2重量%であった(特開平8−9
2875号公報、8−231478号公報参照)。
【0026】(IV)N−メチルジエタノールアミン60g
と硬化牛脂脂肪酸273gを、(I)と同じ4つ口フラ
スコに仕込み、190℃まで昇温した。その温度で約1
0時間、生成する水を留去しながら加熱し、一般式(a
−3)において、R3がメチル基、mが2、nが2であ
り、R1、R2が硬化牛脂脂肪酸残基である化合物を主成
分とする反応物315gを得た。得られた反応物の酸
価、ケン化価、水酸基価、全アミン価、3級アミン価を
測定し、反応物の組成を調べた結果、ジアルキル体が9
2重量%、モノアルキル体が5重量%、未反応脂肪酸が
3重量%であった。次に、得られた化合物300gを8
−アセチル化蔗糖を添加した工業用アルコール60gに
溶解し、(II)と同じオートクレーブに仕込み、B.
H.T0.15gを加えて、メチルクロライド31gを
圧入した。100℃で約8時間反応させた結果、表1記
載の(IV)の化合物を主成分とする反応物390gを得
た。反応物の固形分は85重量%であった。アミン価の
測定から、4級化反応率は96%であった。また、4級
化されていないアミンのジアルキル体/モノアルキル体
の比率は95/5(重量比)であった。
【0027】(V)3−クロロプレン−1,2−ジオール
とジメチルアミンを反応させ、脱塩酸によりジメチル−
アミノプロパン−1,2−ジオールを生成させた。この
化合物34.5gと硬化牛脂脂肪酸273gを、(I)
と同じ4つ口フラスコに仕込み、120℃まで昇温し
た。その温度で約7時間、生成する水を留去しながら加
熱し、エステル化生成物を得た。次に、得られた化合物
175gをイソプロパノール200gに溶解し、(II)
と同じオートクレーブに仕込み、メチルクロライドを圧
入した。45℃3気圧で、約3時間反応させた結果、表
1記載の(V)の化合物を主成分とする反応物を得た。反
応物の固形分は85重量%であった。アミン価の測定か
ら、4級化反応率は96%であった。また、4級化され
ていないアミンのジアルキル体/モノアルキル体の比率
は、95/5(重量比)であった(特開平53−510
8号公報参照)。
【0028】(VI)トリエタノールアミン80gと硬化
牛脂脂肪酸273gを(I)と同じ4つ口フラスコに仕
込み、190℃まで昇温した。その温度で約10時間、
生成する水を留去しながら加熱し、一般式(a−3)に
おいて、R3がヒドロキシエチル基、mが2、nが2で
あり、R1、R2が硬化牛脂脂肪酸残基である化合物を主
成分とする反応物335gを得た。得られた反応物の酸
化、ケン化価、水酸基価、全アミン価、3級アミン価を
測定し、反応物の組成を調べた結果、ジアルキル体が4
5重量%、モノアルキル体が18重量%、トリアルキル
体が35重量%、未反応トリエタノールアミン、未反応
脂肪酸がそれぞれ1重量%であった。次に得られた化合
物300gを8−アセチル化蔗糖を添加した工業用アル
コール60gに溶解し、(II)と同じオートクレーブに
仕込み、B.H.T.15gを加えてメチルクロライド
31gを圧入した。100℃で約8時間反応させた結
果、表1記載の(VI)の化合物を主成分とする反応物3
90gを得た。反応物の固形分は85重量%であった。
アミン価の測定から、4級化反応率は96%であった。
また、4級化されていないアミンのモノアルキル体/ジ
アルキル体/トリアルキル体の比率は18/50/32
(重量比)であった。
【0029】
【表1】
【0030】製造例2 下記の製造方法(i)〜(vi)により、(b)成分を製
造した。以下における「部」は、シロキサン重合体を基
準にした「重量部」表示である。 (i)次式:
【0031】
【化5】
【0032】で表されるアミノオキシ−官能性ポリシロ
キサン(AOPS)2部を、ミキサー(Whip Mi
x社の商品であるWhipTMMix、すなわち、200
ml又は500ml Vac−U−MixerTMを使用した
組合せユニット又は粉末ミキサー)内で、粘度が50,
000cSt、分子量が110,000の−OH末端封鎖
ポリジメチルシロキサン(PDMS)重合体100部と
混合した。次に、水とエマルゲン106(商品名、花王
(株))の50/50溶液4部を極めて高固体分含量の
エマルションゲルが生成するまで混合した。このエマル
ションゲルを水20部と5%酢酸溶液1部で希釈し、架
橋シリコーン混合物エマルションを得た。
【0033】(ii)上記(i)のミキサー内で、(i)
のPDMS重合体100部とAOPS2部を混合した。
再び、水とエマルゲン106の溶液を極めて高固体分含
量のエマルションゲルが生成するまで混合した。このエ
マルションゲルを水19部と5%酢酸溶液で希釈した。
その分散系に、次式:
【0034】
【化6】
【0035】で表されるアミノアルコキシポリシロキサ
ン(AAPS)(式中、Zは平均値が12である。)1
部も混合し、架橋シリコーン混合物エマルションを得
た。
【0036】(iii)上記(i)のミキサー内で、
(i)のPDMS重合体100部とAOPS2部、メチ
ルトリメトキシシラン1部及びAAPSと酢酸の1:1
モル溶液を混合した。次に、同量の水とエマルゲン10
6の溶液を極めて高固体分含量のエマルションゲルが生
成するまで混合した後、このエマルションを水21部で
希釈し、架橋シリコーン混合物エマルションを得た。
【0037】(iv)上記(i)のミキサー内で、(i)
のPDMS重合体100部とAOPS2部を混合した。
次に、同量の水とエマルゲン106の溶液5.0部を極
めて高固体分含量のエマルションゲルが生成するまで混
合した後、このエマルションゲルを水で希釈し、架橋シ
リコーン混合物エマルションを得た。
【0038】(v)上記(i)のミキサー内で、(i)
のPDMS重合体100部とAOPS4部を混合した。
次に、同量の水とエマルゲン106の溶液6.0部を、
極めて高固体分含量のエマルションゲルが生成するまで
混合した後、このエマルションゲルを水で希釈し、架橋
シリコーン混合物エマルションを得た。
【0039】(vi)上記(i)のPDMS重合体100
部と、エマールNC35(商品名、花王(株))の8
5.4%固体分ペースト3.5部を、上記(i)のミキ
サー内で一緒に混合した。次に、それに3.0部の水を
極めて高固体分含量のゲルエマルションが生成するまで
混合し、16.1部の水を少しずつ添加した。次に、ジ
ブチルスズジラウレート0.5部とイソブチルトリメト
キシシラン1.0部を順次混合し、一晩放置し、架橋シ
リコーン混合物エマルションを得た。
【0040】実施例1〜13、比較例1〜5 表2及び表3に示す組成(重量%表示。ただし、(b)
成分は固形分量で、残部はイオン交換水である。)の液
体柔軟仕上げ剤を製造した。なお、(a)及び(b)
と、その他の成分である(c)成分は下記のものを用い
た。
【0041】(a)成分:製造例1の(I)〜(VI)で得
られたもの (b)成分:(i)〜(vi) 製造例2で得られたもの (vii)ポリジメチルシロキサンエマルション(東レ・ダ
ウコーニングシリコーン(株)製,SM8705) (viii)アミノ変性シリコーンエマルション(東レ・ダウ
コーニングシリコーン(株)製,SM8702C) その他の成分 (c−1):ポリオキシエチレンラウリルエーテル(平
均エチレンオキサイド付加モル数(EO)47) (c−2):ポリオキシエチレンアルキルエーテル(ア
ルキル鎖が1級直鎖(炭素数が12〜14)であり、E
Oが12) (c−3):炭素数16〜18の硬化牛脂由来脂肪酸 プロキセルBDN:イソチアゾリン系抗菌剤(ゼネカ社
製) ポリエチレングリコール(PG):重量平均分子量10
00 各液体柔軟仕上げ剤には、さらに塩基性黄色染料15pp
mと香料0.1%を配合した。これらの液体柔軟仕上げ
剤を用い、下記の方法により、柔軟性、滑り性、圧縮回
復性、保存安定性について試験した。結果を表2及び表
3に示す。
【0042】[処理方法]市販のポリエステルデシン1k
g、ウールセーター1kgをそれぞれ3.5゜DH硬水
で、市販の洗剤エマール(登録商標;花王株式会社製)
を用いて、洗濯機(全自動洗濯機 Nationalやさしい愛
妻号)で3回繰り返し洗濯し、繊維に付いていた繊維処
理剤を除去した。その後、各液体柔軟仕上げ剤20mlを
洗濯機内に投入し、25℃で3分間撹拌した。
【0043】[評価方法]処理後のポリエステルデシンと
ウールセーターを室内で風乾後、25℃、40%RHの
恒温恒湿室で24時間放置した。その後、下記の各方法
及び基準により評価した。
【0044】(柔軟性)ジメチルジ硬化牛脂アンモニウ
ムクロライド5重量%からなる柔軟剤20mlで処理した
ポリエステルデシンとウールセーターをそれぞれ対照と
して、1対比較を行った。 +2:対照より柔らかい +1:対照よりやや柔らかい 0:対照と同じ −1:対照の方がやや柔らかい −2:対照の方が柔らかい。
【0045】(滑り性)処理後のポリエステルデシンを
平滑な台上に張り付け、その上に、同じように処理した
ポリエステルデシンを張り付けた重り(10g)を乗せ
て、台をゆっくりと傾け、重りが滑り始める角度(θ)
から静止摩擦係数(=tanθ)を算出した。
【0046】(圧縮回復性)処理後のポリエステルデシ
ンを用い、カトーテック(株)製の圧縮特性試験機KES
−F3により圧縮レジリエンス値を求め、ジメチルジ硬
化牛脂アンモニウムクロライド5重量%からなる柔軟剤
20mlで処理したポリエステルデシンの圧縮レジリエン
ス値(対照)と比較した。この圧縮回復性が高いほど、
風合いが良いことを示す。 +2:対照より圧縮レジリエンス値が5%以上高い +1:対照より圧縮レジリエンス値が0〜5%未満の範
囲で高い 0:対照と圧縮レジリエンス値が同じ −1:対照より圧縮レジリエンス値が0〜5%未満の範
囲で低い −2:対照より圧縮レジリエンス値が5%以上低い。
【0047】(保存安定性)各液体柔軟仕上げ剤を50
℃の条件下で1ヶ月保存した後、THFに分散し、その
可溶分を用い、以下の条件においてゲル濾過クロマトグ
ラフィーにより、シリコーンの分子量を同定した。配合
初期の分子量と比較して、シリコーンの残存率を算出し
た。 <GPC条件> カラム:KF−804+KF−802 移動相:THF 流速:1ml/min 検出器:RID 試料注入量:50%、100ml
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】実施例の液体柔軟仕上げ剤は、柔軟性、滑
り性、風合い及び保存安定性のすべてにおいて優れてい
た。一方、(b)成分として架橋型ではないオルガノポ
リシロキサンを用いた比較例2〜4は、滑り性と保存安
定性が劣っており、製品として不良であった。
【0051】
【発明の効果】本発明の柔軟仕上げ剤は、各種繊維及び
繊維製品に対して、優れた柔軟性を付与すると共に、特
に衣料製品に対して好ましい滑り性及び弾力性のある風
合いを付与することができる。さらに、本発明の柔軟仕
上げ剤は、保存安定性にも優れているため、長期間安定
して前記効果を発揮できる。
フロントページの続き (72)発明者 小倉 信之 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社 研究所内 (56)参考文献 特開 平4−263669(JP,A) 特開 平2−99670(JP,A) 特開 平2−154069(JP,A) 特開 昭60−215098(JP,A) 特開 平11−229273(JP,A) 特開 平2−191774(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 13/322 - 13/493 D06M 15/643 - 15/657

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)分子中に炭素数11〜36の直鎖
    もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基と、エス
    テル基、酸アミド結合又はエーテル結合を含む1又は
    2個の長鎖結合基を有する第3級アミン化合物、それら
    の無機酸又は炭素数1〜6の有機酸の塩及びそれらの4
    級化物から選ばれる柔軟基剤と、(b)架橋型オルガノ
    ポリシロキサンとを含有する液体柔軟仕上げ剤。
  2. 【請求項2】 (a)分子中に炭素数11〜36の直鎖
    もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基と、エス
    テル基、酸アミド結合又はエーテル結合とを含む1又は
    2個の長鎖結合基を有する第3級アミン化合物、それら
    の無機酸又は炭素数1〜6の有機酸の塩及びそれらの4
    級化物から選ばれる柔軟基剤と、(b)架橋型シリコー
    ンエマルションとを含有する液体柔軟仕上げ剤。
  3. 【請求項3】 (a)成分の含有量が3〜30重量%
    で、(b)成分の含有量が0.1〜10重量%である請
    求項1又は2記載の液体柔軟仕上げ剤。
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