JP4360814B2 - 繊維製品処理剤組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、繊維製品処理剤組成物に関し、更に詳しくは、特定のシリコーン系ブロック共重合体と、長鎖の炭化水素基を分子内に有するアミン化合物、またはその中和物もしくは4級化物とを含有する繊維製品処理剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、洗濯後の繊維製品に柔軟性などを付与する繊維製品処理剤として、第4級アンモニウム塩を主成分として含有する繊維製品仕上剤が用いられている。
また、繊維製品用仕上剤における各種の特性を向上させることを目的として、シリコーン系化合物を第4級アンモニウム塩と併用することが試みられている。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、第4級アンモニウム塩と、特定のシリコーン誘導体とを一定の割合で含有する濃縮型の衣料用柔軟仕上剤が開示されている。
また、下記特許文献2には、特定のアミン化合物の4級化物と、特定のアミン化合物の中和物と、変性シリコーン化合物とを含有する液体柔軟仕上剤が開示されている。
また、下記特許文献3には、ジエチレントリアミンと炭素数12〜22の脂肪酸の脱水環化縮合反応物(環式アミン化合物)の中和物と、(ポリ)アミン化合物の中和物と、変性シリコーン化合物とを含有する液体柔軟仕上剤が開示されている。
また、下記特許文献4には、特定の環式アミン化合物の中和物と、特定の非環式アミン化合物の中和物と、(変性)シリコーン化合物とを含有する柔軟仕上剤が開示されている。
【0004】
特許文献1乃至4で開示された柔軟仕上剤によれば、ある程度の柔軟性、反撥弾性および帯電防止性などを繊維製品に付与することができる。
しかしながら、これらの柔軟仕上剤によっては、洗濯による繊維製品のしわを低減させることができず、また、十分な吸水性とすべり感を繊維製品に付与することができない。更に、アミノ基やアンモニウム塩基を有するシリコーンが含有された柔軟仕上剤によっては、当該シリコーンに起因する特有のぬるぬるした感触を処理された繊維製品に生じさせるという問題もある。
【0005】
一方、下記の特許文献5乃至7には、特定の変性シリコーンと、長鎖の炭化水素基を有するアミン化合物またはその中和物もしくは4級化物とを含む繊維製品用の液体仕上剤組成物が開示されている。
【0006】
特許文献5乃至7で開示された液体仕上剤組成物によれば、ある程度の柔軟性および洗濯によるしわの低減効果を繊維製品に付与することができる。
しかしながら、これらの液体仕上剤組成物によっては、十分な反撥弾性、厚み感およびすべり感を繊維製品に付与することができない。また、しわの低減効果も十分なものではない。
【0007】
また、下記特許文献8には、特定のアミノ変性シリコーンと、長鎖の炭化水素基を有するアミン化合物(第3級アミン)またはその中和物(塩)もしくは4級化物とを含む繊維製品用の柔軟剤組成物が開示されている。
【0008】
特許文献8で開示された柔軟剤組成物によれば、ある程度の柔軟性および洗濯によるしわの低減効果を繊維製品に付与することができる。
しかしながら、この液体仕上剤組成物によっては、十分な吸水性、反撥弾性、厚み感およびすべり感を繊維製品に付与することができない。また、しわの低減効果および上記のぬるぬる感の抑制効果も未だ不十分である。
【0009】
【特許文献1】
特開平2−191774号公報
【特許文献2】
特開平4−50373号公報(請求項2,3)
【特許文献3】
特開平4−50374号公報(請求項2,3)
【特許文献4】
特開平4−257372号公報(請求項2,3)
【特許文献5】
特開2000−110075号公報
【特許文献6】
特開2000−110076号公報
【特許文献7】
特開2000−110077号公報
【特許文献8】
特開2002−371474号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上のような事情に基いてなされたものである。
本発明の目的は、従来公知の組成物よりも柔軟性の付与効果および洗濯じわの低減効果に優れ、十分な反撥弾性(弾力性)、厚み感、すべり感(平滑性)および吸水性を繊維製品に付与することができる繊維製品処理剤組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、仕上剤などに要求される各種の特性を向上させることができる繊維製品処理剤組成物用の添加剤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の繊維製品処理剤組成物は、下記(A)成分および(B)成分を含有することを特徴とする。
【0012】
(A)成分:下記一般式(1)で示されるブロック共重合体。
(B)成分:分断基を含んでいてもよい炭素数6〜36の炭化水素基を分子内に有するアミン化合物、当該アミン化合物の中和物、および当該アミン化合物の4級化物から選ばれた少なくとも1種。
【0013】
【化2】
Figure 0004360814
【0014】
〔式中、R1 は、互いに独立して、脂肪族不飽和を含まない1価の炭化水素基、水酸基またはアルコキシ基を表し、
1 は、2価の有機基を表し、
2 は、互いに独立して、水素原子、水酸基、置換または無置換の1価の炭化水素基、炭素数1〜18の脂肪族アシル基、炭素数7〜15の芳香族アシル基、アルコキシ基、あるいは式:−Y1 −O−(C2 4 O)b1(C3 6 O)b2−Y2 (Y2 は、水素原子または置換もしくは無置換の1価の炭化水素基を示す。)で表される基であり、
aは、1以上の整数、
b1は、1以上の整数、
b2は、0または1以上の整数、
cは、1以上の整数である。
式:−(SiR1 2 O)a SiR1 2 −で表されるポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は10,500以上であり、
ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体の10〜99質量%を構成し、
式:−(C2 4 O)b1(C3 6 O)b2−で表されるポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は130〜10,000であり、
このブロック共重合体の平均分子量は50,000以上である。〕
【0015】
本発明の処理剤組成物においては、下記の形態が好ましい。
〔1〕上記一般式(1)中、式:−(SiR1 2 O)a SiR1 2 −で表されるポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量が10,500以上であり;ポリオルガノシロキサンブロックは、前記ブロック共重合体の50〜99質量%を構成し;このブロック共重合体の平均分子量が50,000以上であること。
〔2〕前記(A)成分と前記(B)成分との質量比率が5:95〜50:50であること。
〔3〕前記(A)成分を溶解可能な溶媒からなる(C)成分を含有すること。
〔4〕前記(A)成分の前記(C)成分による溶液と、前記(B)成分とを混合することにより得られるものであること。
〔5〕ノニオン界面活性剤からなる(D)成分と、多価アルコールからなる(E)成分とを含有すること。
〔6〕(D)成分と(E)成分とを含有し、水中油型乳化物の形態を有すること。
〔7〕前記(A)成分を、(B)成分を含有する水系媒体中に乳化分散させることにより得られるものであること。
ここで、乳化分散される(A)成分は、(C)成分に溶解された状態であってもよい。また、乳化分散後、更に水を添加することにより得られるものであってもよい。
〔8〕前記(D)成分および(E)成分の存在下において、前記(A)成分を、(B)成分を含有する水系媒体中に乳化分散させることにより得られるものであること。
〔9〕前記(D)成分として、炭素数8〜22のアルコール、アミン、アルカノールアミド、脂肪酸または脂肪酸エステルにアルキレンオキシドを15〜150モル付加して得られるノニオン界面活性剤を含有すること。
【0016】
本発明の添加剤は、上記一般式(1)で示されるブロック共重合体からなることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の処理剤組成物は、上記一般式(1)で示されるブロック共重合体からなる(A)成分;および分断基を含んでいてもよい炭素数6〜36の炭化水素基を分子内に有するアミン化合物、当該アミン化合物の中和物、および当該アミン化合物の4級化物から選ばれた少なくとも1種からなる(B)成分を必須成分として含有する。
【0018】
<(A)成分>
(A)成分を構成するブロック共重合体〔以下、「ブロック共重合体(A)」という。〕を示す上記一般式(1)中、R1 は互いに独立して、脂肪族不飽和を含まない1価の炭化水素基、水酸基またはアルコキシ基である。 脂肪族不飽和を含まない1価の炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、オクチル基、ドデシル基、フェニル基、フェネチル基などを挙げることができ、メチル基およびフェニル基が好ましい。
1 で表されるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基およびシクロヘキシルオキシ基のような、炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基を挙げることができ、メトキシ基およびエトキシ基が好ましい。
【0019】
上記一般式(1)において、Y1 で表される2価の有機基は、炭素−ケイ素結合によって、ポリオルガノシロキサンブロックを構成するケイ素原子に結合し、酸素原子を介して、ポリオキシアルキレンブロック〔ポリ(オキシエチレン)(オキシプロピレン)ブロック〕と結合している。
1 で表される有機基の具体例としては、―R16―、―R16―CO−、―R16―NHCO−、―R16―NHCONHR17―NHCO−および―R16―OOCNH―R17―NHCO−〔式中、R16は、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などのアルキレン基、R17は、アルキレン基、−C6 4 −、−C6 4 −C6 4 −、−C6 4 −CH2 −C6 4 −、−C6 4 −CH(CH3 )−C6 4 −などのアリーレン基を示す。〕である。
【0020】
1 で表される好適な有機基としては、−CH2 CH2 −、−CH2 CH2 CH2 −、−CH2 CH(CH3 )CH2 −、−(CH2 4 −、−(CH2 2 CO−、−(CH2 3 NHCO−、−(CH2 3 NHCONHC6 4 CO−または−(CH2 3 OOCNHC6 4 NHCO−などを挙げることができる。これらのうち、−CH2 CH2 −、−CH2 CH2 CH2 −、−CH2 CH(CH3 )CH2 −などのアルキレン基が好ましく、−CH2 CH(CH3 )CH2 −が最も好ましい。
【0021】
上記一般式(1)において、R2 は、互いに独立して、水素原子、水酸基、置換または無置換の1価の炭化水素基、炭素数1〜18の脂肪族アシル基、炭素数7〜15の芳香族アシル基、アルコキシ基、あるいは式:−Y1 −O−(C2 4 O)b1(C3 6 O)b2−Y2 (Y2 は、水素原子または置換もしくは無置換の1価の炭化水素基を示し、Y1 は、上記の定義のとおりである。)で表される基である。
【0022】
2 で表される置換または無置換の1価の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基およびドデシル基のような、炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜8、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基;ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基およびオクテニル基のような、炭素数2〜8、好ましくは炭素数2〜6のアルケニル基;シクロプロピル基、シクロペンチル基およびシクロヘキシル基のような、炭素数3〜8、好ましくは5〜7のシクロアルキル基;トリフルオロプロピル基、パーフルオロオクチルエチル基、クロロプロピル基およびペンタクロロオクチル基のような炭素数1〜8、好ましくは1〜6のハロゲン化アルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基およびナフチル基のような炭素数6〜14、好ましくは炭素数6〜10のアリール基;並びにベンジル基およびフェネチル基のような炭素数7〜15、好ましくは7〜11のアラルキル基などを挙げることができる。これらのうち、メチル基およびフェニル基が好ましい。また、R 2 で表される炭素数1〜18の脂肪族アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ペンタノイル基およびオクタノイル基が例示され、好ましくは、炭素数1〜7の脂肪族アシル基である。また、R 2 で表される炭素数7〜15の芳香族アシル基としては、ベンゾイル基およびベンジルカルボニル基が例示され、好ましくは、炭素数7〜11の芳香族アシル基である。
【0023】
式:−Y1 −O−(C2 4 O)b1(C3 6 O)b2−Y2 で表される基(R2 を構成する基)において、Y2 は、水素原子または置換もしくは無置換の1価の炭化水素基を示す。Y2 で表される置換または無置換の1価の炭化水素基としては、上記のR2 で表されるものとして例示した基と同様の基を挙げることができる。
2 で表される好適な基としては、−CH=CH2 、−CH2 CH=CH2 、−CH2 C(CH3 )=CH2 、−(CH2 2 −CH=CH2 などのアルケニル基、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基およびアセチル基を挙げることができる。
【0024】
上記一般式(1)において、aは、1以上の整数であり、好ましくは20以上の整数、更に好ましくは140〜1350の整数、特に好ましくは160〜400の整数である。
b1は、1以上の整数であり、好ましくは3〜220の整数、更に好ましくは7〜60の整数である。
b2は、0または1以上の整数であり、好ましくは0〜170の整数、更に好ましくは0〜50の整数である。
cは、1以上の整数であり、好ましくは1〜50の整数、更に好ましくは5〜50の整数、特に好ましくは10〜50の整数である。
【0025】
式:−(SiR1 2 O)a SiR1 2 −で表されるポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は、通常300以上とされ、好ましくは2,000以上、より好ましくは10,500以上、さらに好ましくは10,500〜100,000、特に好ましくは10,500〜30,000とされる。
【0026】
ポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量が300未満のブロック共重合体を含有する処理剤組成物によっては、吸水性の付与効果は得られるものの、しわの低減効果、柔軟性の付与効果が低く、反撥弾性、厚み感、すべり感が得られにくい。
【0027】
ブロック共重合体(A)におけるポリオルガノシロキサンブロック(全量)の構成割合としては、通常10〜99質量%とされ、好ましくは50〜99質量%、さらに好ましくは70〜99質量%、特に好ましくは75〜99質量%とされる。
ポリオルガノシロキサンブロック構成割合が10質量%未満のブロック共重合体を含有する処理剤組成物によっては、吸水性の付与効果は得られるものの、しわの低減効果、柔軟性の付与効果がきわめて低く、また、反撥弾性、厚み感、すべり感もほとんど付与することができない。
一方、この構成割合が99質量%を超えるブロック共重合体を含有する処理剤組成物によっては、しわの低減効果、反撥弾性、厚み感、すべり感は得られやすいものの、きしみ感やごわつき感が増すために柔軟性が打ち消されてしまう。更に、吸水性の付与効果も不十分である。
【0028】
式:−(C2 4 O)b1(C3 6 O)b2−で表されるポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は、通常130〜10,000とされ、好ましくは310〜5,000、更に好ましくは440〜3,000とされる。
ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量が130未満のブロック共重合体を含有する処理剤組成物によっては、しわの低減効果、すべり感は得られやすいものの、吸水性の付与効果が得られにくい。
一方、この平均分子量が10,000を超えるブロック共重合体を含有する処理剤組成物によっては、厚み感と吸水性の付与効果は得られるものの、重く、きしみ感のあるごわごわした感触となり、柔軟性の付与効果が十分に得られない。更に、しわの低減効果も不十分である。
【0029】
ブロック共重合体(A)を構成するポリオキシアルキレンブロックにおいて、オキシエチレン基(−C2 4 O−)およびオキシプロピレン基(−C3 6 O−)は、ランダムに結合されていてもよいし、ブロック状に結合されていてもよい。
好適なポリオキシアルキレンブロックを示す上記式において、繰り返し数(b1/b2)としては、(3〜220/0〜170)であることが好ましく、更に好ましくは(7〜60/0〜50)、特に好ましくは(10〜35/0〜35)とされる。
【0030】
ブロック共重合体(A)の平均分子量は、通常5,000以上とされ、好ましくは10,000以上、より好ましくは50,000以上とされ、さらに好ましくは100,000〜2,000,000、特に好ましくは100,000〜1,000,000とされる。
平均分子量が5,000未満のブロック共重合体を含有する処理剤組成物によっては、しわの低減効果、柔軟性付与効果、反撥弾性、厚み感およびすべり感が得られず、また、効果の持続性が不足する傾向にある。
【0031】
本発明の処理剤組成物における(A)成分の含有割合としては、十分な仕上効果を得るという観点、および組成物の粘度の適正化を図る観点から0.5〜30質量%であることが好ましく、更に好ましくは1〜20質量%とされる。
この含有割合が過小である場合には、本発明の目的を十分に達成することができない。一方、この含有割合が過大である場合には、当該(A)成分の溶解性が低下したり、得られる組成物の粘度が過大となる傾向がある。
【0032】
<(B)成分>
本発明の処理剤組成物の(B)成分は、以下に詳述するアミン化合物、当該アミン化合物の中和物、および当該アミン化合物の4級化物から選ばれた少なくとも1種からなる。
(B)成分を構成するアミン化合物は、分断基を含んでいてもよい炭素数6〜36の炭化水素基を分子内に有している。このアミン化合物の分子内に存在する炭化水素基は、飽和(例えばアルキル基)であっても不飽和(例えばアルケニル基)であってもよい。
この炭化水素基の炭素数は、通常6〜36とされ、好ましくは6〜26、さらに好ましくは14〜22とされる。
アミン化合物の分子内に存在する炭化水素基の数は、通常1以上とされ、好ましくは1〜2、特に好ましくは2とされる。
また、この炭化水素基の鎖中には、エステル基、アミド基、エーテル基などの分断基が含まれていてもよい。
なお、これらの炭化水素基は、通常工業的に使用される牛脂由来の未水添脂肪酸または不飽和部分を水添または部分水添して得られる脂肪酸;パーム椰子、油椰子などの植物由来の未水添脂肪酸もしくは脂肪酸エステルまたは不飽和部分を水添または部分水添して得られる脂肪酸もしくは脂肪酸エステルなどを使用することにより導入することができる。
【0033】
(B)成分を構成するアミン化合物としては、下記の一般式(2)〜(4)で示される化合物を挙げることができる。
【0034】
【化3】
Figure 0004360814
【0035】
〔一般式(2)〜(4)において、R23は、分断基を含まない炭素数8〜22の飽和または不飽和の直鎖または分岐の炭化水素基であって、不飽和の炭化水素基である場合には、そのシス/トランス比は40/60以上であることが好ましい。R24は、R23またはR25であり、R25は、炭素数1〜3のアルキル基またはヒドロキシアルキル基あるいは−(CH2 −CH(Y)−O)n −H(式中、Yは水素原子またはメチル基であり、nは2〜10の数である。)で表される基である。R26は、エステル基、アミド基またはエーテル基などの分断基を含む炭素数6〜26の飽和または不飽和の直鎖または分岐の炭化水素基であって、不飽和の炭化水素基である場合には、そのシス/トランス比は40/60以上であることが好ましい。R27およびR28は、R26またはR24と同じ基である。〕
【0036】
(B)成分を構成するアミン化合物の中和物は、前記アミン化合物を酸と反応させることにより得られる。
アミン化合物との反応に供される酸としては、塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸、安息香酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、グリコール酸、乳酸、グルタミン酸、マレイン酸などの有機酸を例示することができる。
【0037】
(B)成分を構成するアミン化合物の4級化物は、前記アミン化合物(長鎖アルキル基を有する3級アミン)に、過アルキル化法によって、アルキル基を更に結合させることにより得ることができる。
過アルキル化剤としては、ジメチル硫酸または塩化ベンジルを使用することができる。また、これらの過アルキル化剤の代わりに、ヨウ化メチル、塩化メチル、塩化エチル、臭化ブチルなどの低級ハロゲン化アルキル、ジエチル硫酸、またはエピクロロヒドリンなどを使用してもよい。
アミン化合物の4級化物は、低級3級アミンに長鎖ハロゲン化アルキルを作用させることにより得ることもできる。
長鎖ハロゲン化アルキルは、鎖中にエーテル結合を有するものであってもよい。長鎖ハロゲン化アルキルの代わりに、脂肪酸のクロロメチルエステル、クロロエチルエステルまたはクロロプロピルエステルなどのクロロアルキルエステル、あるいはクロロメチル化酸アミドなどを使用してもよい。
【0038】
(B)成分を構成する化合物(アミン化合物、アミン化合物の中和物、アミン化合物の4級化物)としては、下記〔イ〕〜〔オ〕の化合物を例示することができる。
【0039】
〔イ〕下記一般式(5)〜(9)で示される第4級アンモニウム塩(特開平2−191774号公報に記載されている第4級アンモニウム塩);
【0040】
【化4】
Figure 0004360814
【0041】
〔一般式(5)〜(9)において、R31は、炭素数8〜22の飽和または不飽和の直鎖または分岐のアルキル基またはヒドロキシアルキル基;
32は、炭素数8〜24の飽和または不飽和の直鎖または分岐のアルキル基またはヒドロキシアルキル基;
33、R34およびR36は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基またはヒドロキシアルキル基、または式:−(CH2 CH2 O)10Hもしくは式:−(CH2 CH(CH3 )O)10Hで表される基;
35は、炭素数24〜36の飽和または不飽和の分岐のアルキル基またはヒドロキシアルキル基;
37およびR38は、それぞれ炭素数7〜21の飽和または不飽和の直鎖または分岐のアルキル基またはヒドロキシアルキル基;
AおよびBは、それぞれ炭素数1〜3のアルキレン基;
- は、ハロゲンイオン、CH3 SO4 - 、C2 5 SO4 - 、Cn 2n+1COO- (但し、n=0〜17)、Cn 2n+1OPO3 - (n=8〜18)、HOCH2 COO- またはCH3 −C6 4 −SO3 - である。〕
【0042】
〔ロ〕下記一般式(10)〜(13)で示されるアミン化合物の4級化物(特開平4−50373号公報に記載されているアミン化合物の4級化物);
〔ハ〕下記一般式(14)〜(15)で示されるアミン化合物の中和物(特開平4−50373号公報に記載されているアミン化合物の中和物);
【0043】
【化5】
Figure 0004360814
【0044】
〔一般式(10)〜(13)において、R41は、炭素数12〜24の直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和の炭化水素基;R42およびR43は、それぞれ炭素数11〜23の直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和の炭化水素基;mは2または3を表す。〕
【0045】
【化6】
Figure 0004360814
【0046】
〔一般式(14)〜(15)において、R44およびR45は、それぞれ炭素数11〜23の直鎖または分岐鎖の炭化水素基;R46は、メチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基またはヒドロキシプロピル基、nは2または3を表す。〕
【0047】
〔ニ〕下記一般式(16)で示されるアミン化合物の中和物(特開平4−50374号公報に記載されているアミン化合物の中和物);
〔ホ〕下記一般式(17)で示されるアミン化合物の中和物(特開平4−50374号公報に記載されているアミン化合物の中和物);
〔ヘ〕窒素の数が4〜6のポリアルキレンポリアミンまたはポリエチレンイミンと炭素数12〜24の脂肪酸との縮合物である部分アミド化物の無機酸または有機酸の中和物(特開平4−50374号公報に記載されているアミン化合物の中和物);
【0048】
【化7】
Figure 0004360814
【0049】
〔一般式(16)において、R51は、炭素数11〜23の直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和の炭化水素基;XおよびYは、それぞれ水素原子または式:R52CO−(式中、R52は、炭素数11〜23の直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和の炭化水素基)で示される基;mは2または3の数を表す。〕
【0050】
【化8】
Figure 0004360814
【0051】
〔一般式(17)において、R50は、炭素数11〜21のアルキル基またはアルケニル基を表す。〕
【0052】
〔ト〕下記一般式(18)で示されるアミン化合物の中和物(特開平4−257372号公報に記載されているアミン化合物の中和物);
〔チ〕下記一般式(19)〜(20)で示されるアミン化合物の中和物(特開平4−257372号公報に記載されているアミン化合物の中和物);
〔リ〕式:R64COOH(式中、R64は、炭素数11〜22の炭化水素基)で示される化合物2〜3モルと、窒素数4〜5のポリエチレンポリアミンまたはポリエチレンイミンまたはN−短鎖アルキルまたはアルケニルポリアルキレンポリアミン1モルとの脱水縮合アミド化物(特開平4−257372号公報に記載されているアミン化合物の中和物);
〔ヌ〕式:R64COOH(式中、R64は、炭素数11〜22の炭化水素基)で示される化合物1〜2モルと、窒素数4〜5のN−長鎖アルキルまたはアルケニルポリアルキレンポリアミン1モルとの脱水縮合アミド化物(特開平4−257372号公報に記載されているアミン化合物の中和物);
【0053】
【化9】
Figure 0004360814
【0054】
〔一般式(18)において、R61およびR62は、それぞれ、炭素数11〜21の飽和または不飽和の直鎖または分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基を表す。〕
【0055】
【化10】
Figure 0004360814
【0056】
〔一般式(19)〜(20)において、R63は、水素原子、炭素数1〜3の炭化水素基、ヒドロキシエチル基またはヒドロキシプロピル基;R64およびR65は、それぞれ炭素数11〜22の炭化水素基;R66は、炭素数12〜22の炭化水素基、R67は、R63で定義される基、または式:CH2 YR65で表される基;XおよびYは、それぞれ−COO−、−OCO−、−NHCO−または−CONH−を表す。mおよびnは、それぞれ1〜3である。〕
【0057】
〔ル〕下記一般式(21)〜(30)で示されるアミン化合物およびその中和物(特開2002−371474号公報に記載されているアミン化合物およびその中和物);
〔オ〕下記一般式(31)〜(35)で示される第4級アンモニウム塩(特開2002−371474号公報に記載されている第4級アンモニウム塩);
【0058】
【化11】
Figure 0004360814
【0059】
【化12】
Figure 0004360814
【0060】
【化13】
Figure 0004360814
【0061】
〔式中、R77およびR78は、それぞれ炭素数11〜21の飽和または不飽和の炭化水素基を示し、R79は炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシエチル基またはヒドロキシプロピル基を示し、複数個のR79は同一でも異なっていてもよい。R80は炭素数12〜22の飽和または不飽和の炭化水素基を示し、R81およびR82は、それぞれ炭素数11〜21の飽和もしくは不飽和の炭化水素基、または炭素数11〜21の飽和もしくは不飽和のアルコールに炭素数1〜4のアルキレンオキサイドを平均1〜5モル付加させたアルキルポリオキシアルキレン基を示し、mおよびnはそれぞれ2〜6の数を示し、X- はハロゲンイオン、アルキル硫酸イオンなどの対イオンを示す。〕
(B)成分は、上記のアミン化合物、当該アミン化合物の中和物、および当該アミン化合物の4級化物を単独で、または2種以上を組み合わせた混合物として使用することができる。これらの混合割合としては特に限定されるものではない。
【0062】
本発明の処理剤組成物における(B)成分の含有割合としては、十分な仕上効果を得るという観点、および組成物の粘度の適正化を図る観点から3〜50質量%であることが好ましく、更に好ましくは5〜30質量%とされる。
この含有割合が過小である場合には、本発明の目的を十分に達成することができない。一方、この含有割合が過大である場合には、当該(B)成分の溶解性が低下したり、得られる組成物の粘度が過大となる傾向がある。
【0063】
本発明の処理剤組成物における(A)成分と(B)成分との質量比率としては、好ましい感触の付与効果および洗濯じわの低減効果をバランスよく発現させるなどの観点から5:95〜50:50であることが好ましく、更に好ましくは10:90〜40:60とされる。
(A)成分の比率が過大〔(B)成分の比率が過小〕となる場合には、柔軟効果がやや不足する傾向にある。
一方、(B)成分の比率が過大〔(A)成分の比率が過小〕となる場合には、反撥弾性、厚み感、すべり感が不足し、しわの低減効果と吸水性が得られない傾向にある。
【0064】
<(C)成分>
本発明の処理剤組成物の任意成分である(C)成分は、(A)成分を溶解可能な溶媒からなる。
(C)成分を構成する好適な溶媒としては、炭素原子数1〜5のアルコール、ケイ素原子数4〜8の環状ジメチルポリシロキサン、ケイ素原子数2〜10の直鎖状のジメチルポリシロキサン、イソパラフィン系炭化水素、エステル油、および分子中の水酸基数が1以下のグリコールエーテル類などを挙げることができる。
本発明の処理剤組成物の製造時において、(C)成分は、(A)成分の溶媒(希釈剤)として好適に使用することができる。すなわち、粘稠な(A)成分を(C)成分で溶解することにより、その取扱性が向上して(B)成分および他の任意成分との混合操作を容易に行うことができ、製造効率の向上を図ることができる。このような使用態様において、(C)成分の使用割合は、(A)成分100質量部に対して10〜10000質量部であることが好ましく、更に好ましくは100〜2000質量部とされる。
【0065】
<(D)成分>
本発明の処理剤組成物の任意成分である(D)成分は、ノニオン界面活性剤からなる。
(D)成分を構成するノニオン界面活性剤としては、炭素数8〜22、好ましくは10〜20のアルコール、アミン、アルカノールアミド、脂肪酸、脂肪酸塩、脂肪酸エステルから選ばれる化合物に、アルキレンオキシド(例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド)を15〜150モル、好ましくは30〜80モル付加して得られるものが好ましい。かかるノニオン界面活性剤の具体例としては、ステアリルアルコールのエチレンオキシド付加物、牛脂アミンのエチレンオキシド付加物、ステアリルモノエタノールアミドのエチレンオキシド付加物、オクチルフェノールのエチレンオキシド付加物、牛脂脂肪酸のエチレンオキシド付加物、牛脂脂肪酸ソルビタンエステルのエチレンオキシド付加物、イソトリデシルアルコール(ブテンの3量体またはプロピレンの4量体等から得られる)のエチレンオキシド付加物などが挙げられる。このようなノニオン界面活性剤を含有させることにより、得られる処理剤組成物の保存時における粘度上昇やゲル化を有効に防止することができる。
【0066】
<(E)成分>
本発明の処理剤組成物の任意成分である(E)成分は多価アルコールからなる。(E)成分を構成する多価アルコール(E)としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリンおよびへキシレングリコールなどを挙げることができる。
【0067】
本発明の処理剤組成物には、本発明の効果を妨げない範囲で、通常の繊維製品仕上剤などに使用されている各種の物質(添加剤)を任意成分として含有させることができる。
かかる任意成分としては、ヘキサン酸とグリセリンまたはペンタリスリトールとの部分エステル化物;塩ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化カリウムなどの水溶性塩;尿素、殺菌剤、酸化防止剤、染料、顔料、炭化水素、セルロース誘導体、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、香料などを挙げることができる。
【0068】
本発明の処理剤組成物は、(A)成分、(B)成分および任意成分を、水または溶媒中に溶解または分散させることにより調製することができる。
この場合、使用可能な溶媒としては、(C)成分を構成するものとして例示した、炭素原子数1〜5のアルコール(例えばエチルアルコール、2−プロパノール)、分子中の水酸基数が1以下のグリコールエーテル類などを挙げることができる。
【0069】
また、水中油型乳化物の形態を有する本発明の処理剤組成物は、(A)成分、または(A)成分と(C)成分との混合物(希釈溶液)を、(B)成分を含有する水系媒体中に乳化分散させ、必要に応じて更に水を添加することにより好適に調製することができる。
なお、(A)成分、または(A)成分と(C)成分との混合物(希釈溶液)を水系媒体中に乳化分散して分散液を調製し、このようにして得られた分散液と、(B)成分を含有する液(他の任意成分や水などが含有されていてもよい。)を添加し、これらを混合することによって調製してもよい。
【0070】
水中油型乳化物の形態を有する本発明の処理剤組成物を調製する際に、上記の(D)成分および(E)成分を配合して、それらの存在下に(A)成分の乳化分散処理を行うこと(例えば、(D)成分および(E)成分を含有する前記水系媒体中に(A)成分を乳化分散させること)により、乳化性および安定性を向上させることができる。
分散液の調製時に使用する(D)成分の配合量としては、(A)成分100質量部に対して5〜100質量部であることが好ましく、更に好ましくは10〜50質量部とされる。また、(E)成分の配合量としては、(A)成分100質量部に対して5〜50質量部であることが好ましく、更に好ましくは10〜30質量部とされる。
【0071】
本発明の処理剤組成物の使用態様としては、通常の繊維製品用の液体仕上剤と同様の態様(例えば、繊維製品の洗浄後のすすぎ過程で槽内に添加する態様)、脱水後または乾燥後の繊維製品に直接噴霧する態様などを挙げることができる。なお、すすぎ過程で槽内に添加する場合において、処理剤組成物の添加量としては、槽内のすすぎ水(繊維製品の仕上処理に使用する水)の全量における(B)成分の濃度が20〜300ppmとなるような量であることが好ましく、更に好ましくは45〜200ppmとなるような量とされる。
【0072】
【発明の効果】
本発明の処理剤組成物は、従来公知の組成物よりも柔軟性の付与効果および洗濯じわの低減効果に優れている。しかも、本発明の処理剤組成物によれば、十分な反撥弾性(弾力性)、厚み感、すべり感(平滑性)および吸水性を繊維製品に付与することができる。
本発明の添加剤によれば、柔軟性の付与効果および洗濯じわの低減効果など、繊維製品の処理剤(仕上剤)に要求される各種の特性を向上させることができる。
【0073】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下において「%」は「質量%」を意味する。
【0074】
以下の実施例および比較例に使用するブロック共重合体(A)として、下記のブロック共重合体(A−1)乃至(A−6)を用意した。
【0075】
〔ブロック共重合体(A−1)〕
上記一般式(1)で示されるブロック共重合体。
〔但し、一般式(1)中、R1 は、メチル基;
1 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −で表される基;
2 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −O−(C2 4 O)14−CH2 C(CH3 )=CH2 で表される基;
aは199;
b1は14;
b2は0;
cは13;
ポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は14,900であり、ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(A−1)の95.7質量%を構成し;
ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は610であり;
このブロック共重合体(A−1)の平均分子量は218,000である。〕
【0076】
〔ブロック共重合体(A−2)〕
上記一般式(1)で示されるブロック共重合体。
〔但し、一般式(1)中、R1 は、メチル基;
1 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −で表される基;
2 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −O−(C2 4 O)23(C3 6 O)6 −CH2 C(CH3 )=CH2 で表される基;
aは160;
b1は23;
b2は6;
cは7;
ポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は12,000であり、ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(A−2)の88.7質量%を構成し;
ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は1,360であり;
このブロック共重合体(A−2)の平均分子量は109,000である。〕
【0077】
〔ブロック共重合体(A−3)〕
上記一般式(1)で示されるブロック共重合体。
〔但し、一般式(1)中、R1 は、メチル基;
1 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −で表される基;
2 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −O−(C2 4 O)20(C3 6 O)35−CH2 C(CH3 )=CH2 で表される基;
aは141;
b1は20;
b2は35;
cは24;
ポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は10,600であり、ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(A−3)の77.8質量%を構成し;
ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は2,900であり;
このブロック共重合体(A−3)の平均分子量は343,000である。〕
【0078】
〔ブロック共重合体(A−4)〕
上記一般式(1)で示されるブロック共重合体。
〔但し、一般式(1)中、R1 は、メチル基;
1 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −で表される基;
2 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −O−(C2 4 O)46(C3 6 O)15−CH2 C(CH3 )=CH2 で表される基;
aは385;
b1は46;
b2は15;
cは29;
ポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は28,500であり、ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(A−4)の90.7質量%を構成し;
ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は2,900であり;
このブロック共重合体(A−4)の平均分子量は949,000である。〕
【0079】
〔ブロック共重合体(A−5)〕
上記一般式(1)で示されるブロック共重合体。
〔但し、一般式(1)中、R1 は、メチル基;
1 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −で表される基;
2 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −O−(C2 4 O)23(C3 6 O)6 −CH2 C(CH3 )=CH2 で表される基;
aは40;
b1は23;
b2は6;
cは1;
ポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は3,100であり、ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(A−5)の58.1質量%を構成し;
ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は1,360であり;
このブロック共重合体(A−5)の平均分子量は10,700である。〕
【0080】
〔ブロック共重合体(A−6)〕
上記一般式(1)で示されるブロック共重合体。
〔但し、一般式(1)中、R1 は、メチル基;
1 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −で表される基;
2 は、式:−CH2 CH(CH3 )CH2 −O−(C2 4 O)14−CH2 C(CH3 )=CH2 で表される基;
aは40;
b1は14;
b2は0;
cは2;
ポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は3,100であり、ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(A−6)の76.2質量%を構成し;
ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は735であり;
このブロック共重合体(A−6)の平均分子量は12,700である。〕
【0081】
また、比較例で使用するブロック共重合体(a)として、下記の一般式(36)で示されるブロック共重合体(a−1)乃至(a−3)およびアミノ変性シリコーンからなるブロック共重合体(a−4)を用意した。
【0082】
【化14】
Figure 0004360814
〔一般式(36)において、R1 、R2 およびaは、それぞれ、一般式(1)で定義されたものと同一である。〕
【0083】
〔ブロック共重合体(a−1)〕
上記一般式(36)で示されるブロック共重合体。
〔但し、一般式(1)中、aは78であり、
1 で示される158個の基のうち、153個がメチル基、5個が式:−(CH2 3 −O−(C2 4 O)17(C3 6 O)24−CH3 で表される基であり、R2 は、メチル基である。
ポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は5,800であり、ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(a−1)の33.6質量%を構成し;
ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は2,300であり;
このブロック共重合体(a−1)の平均分子量は17,300である。〕
【0084】
〔ブロック共重合体(a−2)〕
上記一般式(36)で示されるブロック共重合体。
〔但し、一般式(1)中、aは78であり、
1 で示される158個の基のうち、153個がメチル基、5個が式:−(CH2 3 −O−(C2 4 O)7 −Hで表される基であり、R2 は、メチル基である。
ポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は5,800であり、ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(a−2)の74.9質量%を構成し;
ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は380であり;
このブロック共重合体(a−2)の平均分子量は7,700である。〕
【0085】
〔ブロック共重合体(a−3)〕
上記一般式(36)で示されるブロック共重合体。
〔但し、一般式(1)中、R1 は、メチル基;
2 は、式:−C3 6 −O−(C2 4 O)7 −CH3 で表される基;
aは40である。
ポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は3,100であり、ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体(a−3)の74.2質量%を構成し;
ポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は420であり;
このブロック共重合体(a−3)の平均分子量は3,900である。〕
【0086】
〔ブロック共重合体(a−4)〕
下記化学式(i)で示されるアミノ変性シリコーンからなるブロック共重合体。
【0087】
【化15】
Figure 0004360814
【0088】
〔式中、Aは、式:−(CH2 3 −NH−(CH2 2 −NH−CO−CH2 O(CH2 CH2 O)5 −C1225で表される基を示す。〕
【0089】
また、実施例および比較例で使用する(B)成分(アミン化合物の中和物または4級化物)として、下記の化合物(B−1)乃至(B−13)を用意した。
【0090】
〔化合物(B−1)〕
上記一般式(2)で表されるアミン化合物(但し、R23およびR24は、炭素数18の炭化水素基であり、R25はメチル基である。)を塩化メチルで4級化したもの。
【0091】
〔化合物(B−2)〕
上記一般式(2)で表されるアミン化合物(但し、R23は、炭素数18の直鎖の炭化水素基であり、R24およびR25はメチル基である。)を塩化メチルで4級化したもの。
【0092】
〔化合物(B−3)〕
上記一般式(3)で表されるアミン化合物(但し、R26およびR27は、総炭素数20のアシルオキシエチル基であり、R28はメチル基である。)を塩化メチルで4級化したもの。
【0093】
〔化合物(B−4)〕
上記一般式(3)で表されるアミン化合物(但し、R26は、総炭素数20のアシルオキシエチル基であり、R27は−C2 4 OH基であり、R28はメチル基である。)を塩化メチルで4級化したもの。
【0094】
〔化合物(B−5)〕
上記一般式(3)で表されるアミン化合物(但し、R26およびR27は、炭素数20のアシルオキシエチル基であり、R28は−C2 4 OH基である。)をジメチル硫酸で4級化したもの。
【0095】
〔化合物(B−6)〕
上記一般式(3)で表されるアミン化合物(但し、R26は、炭素数20のアシルオキシエチル基であり、R27およびR28は、−C2 4 OH基である。)をジメチル硫酸で4級化したもの。
【0096】
〔化合物(B−7)〕
上記一般式(3)で表されるアミン化合物(但し、R26、R27およびR28は、総炭素数20のアシルオキシエチル基である。)をジメチル硫酸で4級化したもの。
【0097】
〔化合物(B−8)〕
上記一般式(3)で表されるアミン化合物(但し、R26は、炭素数20のアシルオキシエチル基であり、R27は、総炭素数21のアシルアミノプロピル基であり、R28はメチル基である。)を塩化メチルで4級化したもの。
【0098】
〔化合物(B−9)〕
上記一般式(2)で表されるアミン化合物(但し、R23およびR24は、炭素数18の炭化水素基であり、R25はメチル基である。)の塩酸塩。
【0099】
〔化合物(B−10)〕
上記一般式(3)で表されるアミン化合物(但し、R26およびR27は、炭素数20のアシルオキシエチル基であり、R28はメチル基である。)の塩酸塩。
【0100】
〔化合物(B−11)〕
上記一般式(3)で表されるアミン化合物(但し、R26およびR27は、総炭素数20のアシルオキシエチル基であり、R28は−C2 4 OH基である。)の塩酸塩。
【0101】
〔化合物(B−12)〕
上記一般式(3)で表されるアミン化合物(但し、R26は、総炭素数20のアシルオキシエチル基であり、R27は、総炭素数21のアシルアミドプロピル基であり、R28はメチル基である。)の塩酸塩。
【0102】
〔化合物(B−13)〕
上記一般式(4)で表されるアミン化合物(但し、R23は、炭素数17の炭化水素基であり、R27は炭素数20のアシルアミノエチル基である。)の塩酸塩。
【0103】
上記の化合物(B−1)、化合物(B−2)および化合物(B−9)の有する長鎖炭化水素基は、炭素数18の飽和脂肪酸と、炭素数18の不飽和基を1個有する不飽和脂肪酸との混合物から合成され、最終的に、飽和炭化水素基/不飽和炭化水素基の割合が、質量比で80/20であり、また、不飽和炭化水素基の立体異性体のシス/トランス比は45/55であった。
また、上記のアシルオキシエチル基〔化合物(B−3)〜(B−8)および化合物(B−10)〜(B−12)〕、アシルアミノプロピル基〔化合物(B−8))およびアシルアミノエチル基〔化合物(B−13)〕のアシル部分、並びに化合物(B−13)の長鎖炭化水素基は、炭素数18の飽和脂肪酸と、炭素数18の不飽和基を1個有する不飽和脂肪酸とを混合したものを原料とし、最終的に、飽和アシル(または炭化水素基)/不飽和アシル(または不飽和炭化水素基)の割合が、質量比で60/40であり、また、不飽和アシル(または不飽和炭化水素基)の立体異性体のシス/トランス比は75/25であった。
【0104】
また、(C)成分として軽質流動イソパラフィンを用意し、(D)成分として、モノオレイン酸ソルビタンエステルにエチレンオキシドを付加(平均20モル付加)して得られるモノオレイン酸POE(20)ソルビタンを用意し、(E)成分として1,3−ブチレングリコールを用意した。
【0105】
<実施例1〜4、7〜10、13〜16、19〜22、25〜28、31〜34、比較例6〜17>
下記表1〜表4(各表中の含有割合の単位「%」は、調製すべき組成物全体に対する「質量%」である)に示す処方に従って、(A)成分の2−プロパノール溶液(希釈倍率=10)と、(B)成分と、組成物全体で100質量%となる量の水とを混合することにより処理剤組成物を調製した。
【0106】
【表1】
Figure 0004360814
【0107】
【表2】
Figure 0004360814
【0108】
【表3】
Figure 0004360814
【0109】
【表4】
Figure 0004360814
【0110】
<比較例1〜5>
下記表5(同表中の含有割合の単位「%」は、調製すべき組成物全体に対する「質量%」である)に示す処方に従って、ブロック共重合体(a)(比較例1を除く。)の2−プロパノール溶液(希釈倍率=10)と、(B)成分と、組成物全体で100質量%となる量の水とを混合することにより、比較用の処理剤組成物を調製した。
【0111】
【表5】
Figure 0004360814
【0112】
以上の実施例および比較例によって得られた処理剤組成物の各々を使用して、以下に示すようにして衣料の仕上処理を行い、処理された衣料の各々について、下記項目(1)〜(6)について評価した。結果を下記表6〜8に示す。
なお、これらの評価においては、比較例1により得られた処理剤組成物により処理された衣料(ダンガリーシャツ)を対照衣料とした。
【0113】
〔仕上処理〕
市販のダンガリーシャツ(綿100%)を、市販の洗剤「スーパートップ」(ライオン(株)製)を使用して電気洗濯機により洗浄した。次いで、3回目のすすぎ時に、槽内のすすぎ水30リットルに対して処理剤組成物20gを添加し、1分間攪拌することにより仕上処理を行った。その後、処理されたダンガリーシャツをハンガーに掛け、温度20℃、相対湿度40%の環境条件下で自然乾燥した。
【0114】
(1)柔軟性:
実施例1〜4、7〜10、13〜16、19〜22、25〜28、31〜34、比較例6〜17および比較例2〜5に係る処理剤組成物の各々により処理されたダンガリーシャツの柔らかさを、対照衣料の柔らかさと比較して、下記の基準により官能評価した。
【0115】
・+3:対照衣料より格段に柔らかい。
・+2:対照衣料より柔らかい。
・+1:対照衣料よりやや柔らかい。
・±0:対照衣料と同程度に柔らかい。
・−1:対照衣料の方がやや柔らかい。
・−2:対照衣料の方が柔らかい。
・−3:対照衣料の方が格段に柔らかい。
【0116】
(2)洗濯じわの程度:
実施例1〜4、7〜10、13〜16、19〜22、25〜28、31〜34、比較例6〜17および比較例2〜5に係る処理剤組成物の各々により処理されたダンガリーシャツの洗濯じわの程度を目視により観察して、対照衣料の程度と比較して、下記の基準により官能評価した。
・+3:対照衣料より格段に少ない。
・+2:対照衣料より少ない。
・+1:対照衣料よりやや少ない。
・±0:対照衣料と同程度である。
・−1:対照衣料の方がやや少ない。
・−2:対照衣料の方が少ない。
・−3:対照衣料の方が格段に少ない。
【0117】
(3)反撥弾性(弾力性):
実施例1〜4、7〜10、13〜16、19〜22、25〜28、31〜34、比較例6〜17および比較例2〜5に係る処理剤組成物の各々により処理されたダンガリーシャツの反撥弾性(弾力性)を、対照衣料の反撥弾性と比較して、下記の基準により官能評価した。
【0118】
・+3:対照衣料より格段に弾力性がある。
・+2:対照衣料より弾力性がある。
・+1:対照衣料よりやや弾力性がある。
・±0:対照衣料と同程度の弾力性がある。
・−1:対照衣料の方がやや弾力性がある。
・−2:対照衣料の方が弾力性がある。
・−3:対照衣料の方が格段に弾力性がある。
【0119】
(4)厚み感:
実施例1〜4、7〜10、13〜16、19〜22、25〜28、31〜34、比較例6〜17および比較例2〜5に係る処理剤組成物の各々により処理されたダンガリーシャツの厚み感を、対照衣料の厚み感と比較して、下記の基準により官能評価した。
【0120】
・+3:対照衣料より格段に厚み感がある。
・+2:対照衣料より厚み感がある。
・+1:対照衣料よりやや厚み感がある。
・±0:対照衣料と同程度の厚み感がある。
・−1:対照衣料の方がやや厚み感がある。
・−2:対照衣料の方が厚み感がある。
・−3:対照衣料の方が格段に厚み感がある。
【0121】
(5)すべり感:
実施例1〜4、7〜10、13〜16、19〜22、25〜28、31〜34、比較例6〜17および比較例2〜5に係る処理剤組成物の各々により処理されたダンガリーシャツのすべり感を、対照衣料のすべり感と比較して、下記の基準により官能評価した。
【0122】
・+3:対照衣料より格段にすべり感がある。
・+2:対照衣料よりすべり感がある。
・+1:対照衣料よりややすべり感がある。
・±0:対照衣料と同程度のすべり感がある。
・−1:対照衣料の方がややすべり感がある。
・−2:対照衣料の方がすべり感がある。
・−3:対照衣料の方が格段にすべり感がある。
【0123】
(6)吸水性:
実施例1〜4、7〜10、13〜16、19〜22、25〜28、31〜34、比較例6〜17および比較例2〜5に係る処理剤組成物の各々により処理されたダンガリーシャツに、スポイトにより直径3mmの水滴1滴を静かに滴下し、当該水滴がしみ込むまでの時間を測定し、10秒以内を「○」、11〜19秒を「△」、20秒以上を「×」として評価した。
【0124】
(7)ぬるぬる感の少なさ:
実施例1〜4、7〜10、13〜16、19〜22、25〜28、31〜34、比較例6〜17および比較例2〜5に係る処理剤組成物の各々により処理されたダンガリーシャツの各々について、アミノ基やアンモニウム塩基を有するシリコーンに起因する特有のぬるぬるした感触の有無(程度)を、下記の基準により官能評価した。
【0125】
・○:ぬるぬる感が全く認められない。
・△:ぬるぬる感がやや認められる。
・×:ぬるぬる感がはっきり認められる。
【0126】
【表6】
Figure 0004360814
【0127】
【表7】
Figure 0004360814
【0128】
【表8】
Figure 0004360814
【0129】
<実施例37〜40、比較例18〜19
下記表9(同表中の含有割合の単位「%」は、調製すべき組成物全体に対する「質量%」である)に示す処方に従って、(A)成分2.0質量部を、軽質流動イソパラフィンからなる(C)成分18.0質量部に溶解することにより、(A)成分の(C)成分による溶液(希釈倍率=10)20.0質量部を調製した。 一方、(B)成分合計8.0質量部、モノオレイン酸POE(20)ソルビタンからなる(D)成分1.0質量部、1,3−ブチレングリコールからなる(E)成分0.5質量部および水1.5質量部とを均一に攪拌混合した。この系を更に攪拌しながら、前記(A)成分の(C)成分による溶液20.0質量部を徐々に添加し、次いで、組成物全体で100質量部となる量の水を徐々に添加することにより、処理剤組成物(水中油型乳化物)を調製した。
【0130】
得られた処理剤組成物の各々を40℃の温度条件下にて15日間保存し、保存前(調製時)および保存後における粘度(25℃)をBL型粘度計で測定した。
さらに、得られた処理剤組成物の各々を−7℃の温度条件下にて24時間保存し、保存後における粘度(25℃)をBL型粘度計で測定した。結果を併せて表9に示す。
【0131】
【表9】
Figure 0004360814
【0132】
表9に示すように、(D)成分および(E)成分を含有する実施例37〜40の処理剤組成物は、保存による粘度変化が小さく、保存安定性に優れているといえる。
なお、これらの処理剤組成物の各々を使用し、上記と同様に衣料の仕上処理を行い、処理された衣料の各々について、上記項目(1)〜(7)について評価したところ、何れの項目についても好ましい結果(実施例1〜4と同等の結果)が得られた。

Claims (7)

  1. 下記(A)成分および(B)成分を含有する繊維製品処理剤組成物。
    (A)成分:下記一般式(1)で示されるブロック共重合体。
    (B)成分:分断基を含んでいてもよい炭素数6〜36の炭化水素基を分子内に有するアミン化合物、当該アミン化合物の中和物、および当該アミン化合物の4級化物から選ばれた少なくとも1種。
    Figure 0004360814
    〔式中、R1 は、互いに独立して、脂肪族不飽和を含まない1価の炭化水素基、水酸基またはアルコキシ基を表し、
    1 は、2価の有機基を表し、
    2 は、互いに独立して、水素原子、水酸基、置換または無置換の1価の炭化水素基、炭素数1〜18の脂肪族アシル基、炭素数7〜15の芳香族アシル基、アルコキシ基、あるいは式:−Y1 −O−(C2 4 O)b1(C3 6 O)b2−Y2 (Y2 は、水素原子または置換もしくは無置換の1価の炭化水素基を示す。)で表される基であり、
    aは、1以上の整数、
    b1は、1以上の整数、
    b2は、0または1以上の整数、
    cは、1以上の整数である。
    式:−(SiR1 2 O)a SiR1 2 −で表されるポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は10,500以上であり、
    ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体の10〜99質量%を構成し、
    式:−(C2 4 O)b1(C3 6 O)b2−で表されるポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は130〜10,000であり、
    このブロック共重合体の平均分子量は50,000以上である。〕
  2. 前記(A)成分と前記(B)成分との質量比率が5:95〜50:50である請求項1に記載の繊維製品処理剤組成物。
  3. 前記(A)成分を溶解可能な溶媒からなる(C)成分を含有する請求項1または請求項2に記載の繊維製品処理剤組成物。
  4. 前記(A)成分の前記(C)成分による溶液と、前記(B)成分とを混合することにより得られる請求項3に記載の繊維製品処理剤組成物。
  5. 下記(D)成分および(E)成分を含有する請求項1乃至請求項4の何れかに記載の繊維製品処理剤組成物。
    (D)成分:ノニオン界面活性剤
    (E)成分:多価アルコール
  6. 水中油型乳化物の形態である請求項5に記載の繊維製品処理剤組成物。
  7. 下記一般式(1)で示されるブロック共重合体からなる繊維製品処理剤組成物用の添加剤。
    Figure 0004360814
    〔式中、R 1 は、互いに独立して、脂肪族不飽和を含まない1価の炭化水素基、水酸基またはアルコキシ基を表し、
    1 は、2価の有機基を表し、
    2 は、互いに独立して、水素原子、水酸基、置換または無置換の1価の炭化水素基、炭素数1〜18の脂肪族アシル基、炭素数7〜15の芳香族アシル基、アルコキシ基、あるいは式:−Y 1 −O−(C 2 4 O) b1 (C 3 6 O) b2 −Y 2 (Y 2 は、水素原子または置換もしくは無置換の1価の炭化水素基を示す。)で表される基であり、
    aは、1以上の整数、
    b1は、1以上の整数、
    b2は、0または1以上の整数、
    cは、1以上の整数である。
    式:−(SiR 1 2 O) a SiR 1 2 −で表されるポリオルガノシロキサンブロックの平均分子量は10,500以上であり、
    ポリオルガノシロキサンブロックは、このブロック共重合体の10〜99質量%を構成し、
    式:−(C 2 4 O) b1 (C 3 6 O) b2 −で表されるポリオキシアルキレンブロックの平均分子量は130〜10,000であり、
    このブロック共重合体の平均分子量は50,000以上である。〕
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