JP2970975B2 - 柔軟仕上剤 - Google Patents
柔軟仕上剤Info
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Description
しくは各種の繊維に対して、優れた柔軟性及び弾力性
(ふっくら感)を付与できる柔軟仕上剤に関するもので
ある。
家庭用柔軟仕上剤として市販されている商品は、その殆
どがジ(硬化牛脂アルキル)ジメチルアンモニウムクロ
ライドに代表される1分子中に1〜2個の長鎖アルキル
基を有する第4級アンモニウム塩を主成分としている。
この理由としては、第4級アンモニウム塩は、少量でも
各種繊維に対して良好な柔軟効果を示すからである。し
かしながら、上記第4級アンモニウム塩は、木綿類に対
しては著しい柔軟効果を示すものの、アクリル系、ポリ
エステル系、ポリアミド系などの合成繊維に対しては効
果が十分とは言い難く、更に高濃度で処理すると衣料の
弾力性が低下し風合いが損なわれることがあるという問
題がある。
とする家庭用柔軟仕上剤は、長期保存する場合に、特に
低温で増粘したり、ゲル状になったり、分離したりする
という問題がある。このため、上述の家庭用柔軟仕上剤
は、上記第4級アンモニウム塩以外に各種のポリオキシ
エチレン系の非イオン活性剤や電解質、溶剤を必要と
し、これらを配合して安定化を行っているものが多い
が、未だ効果は十分でない。
剤とする柔軟仕上剤は、通常4〜20%の分散液として
市販され、使用されているが、第4級アンモニウム塩は
疎水性が強いため、すすぎ水中に投入する際、攪拌力が
弱い場合には水への分散性が悪く、そのため衣料に対し
てムラ付きするおそれがある。そこで、市販の柔軟剤に
おいては、上記第4級アンモニウム塩の他に様々な添加
剤を配合し、水への分散性を改良しているが、その効果
は未だ不十分である。
る柔軟仕上剤が知られている。例えば、特開昭52−5
97965号公報には、メチルジ(硬化牛脂アルキル)
アミン等の長鎖アルキルアミンを含有する繊維に柔軟性
を付与する組成物が、特開昭58−60070号公報に
は、アシル化アルカノールアミン、水溶性−第4級アン
モニウム塩及び脂肪酸エステルを含有する、繊維に平滑
性、快適な手触りを与える繊維材料仕上剤が、特開昭6
1−167083号公報には、第4級アンモニウム化合
物、高級脂肪酸とヒドロキシ低級アルキルポリアミンポ
リグリコールエーテルを含有する分散性の良い柔軟剤
が、特開昭61−275474号公報には、ジ(高級ア
ルキル)環式アミン及びブレンステッド酸を含有する織
物処理用の安定な水性分散液が、特開昭64−8536
8号公報には、ジ長鎖アルキルアミン−陰イオン性界面
活性剤イオン対複合体、非シリコーンロウ及び液体担含
む柔軟化組成物が、特開平2−14076号公報には、
ジ長鎖アルキルアミン−多官能カルボン酸錯体を含有す
る柔軟性、帯電防止性を付与する布類コンディショニン
グ組成物が記載されている。
モノ又はジ長鎖アルキルアルキレンジアミン静電気抑制
剤及び第4級アンモニウム系柔軟剤を含有する布類状態
調節組成物が記載されている。しかしながら、前述の各
種アミンを柔軟基剤とする柔軟仕上剤は、分散性、保存
安定性については、第4級アンモニウム塩を主成分とす
る柔軟剤に比べ比較的良好であるものの、柔軟性能につ
いては未だ充分でない。
れ、且つ処理した衣料の弾力性が良好で風合いを損なう
ことがなく、更には、水への分散性及び保存安定性に優
れた柔軟仕上剤を提供することにある。
含有する柔軟剤について鋭意研究した結果、特定のアミ
ン化合物の中和物又は4級化物が、柔軟性に優れ、しか
も衣類に弾力性(ふっくら感)を付与できることを知見
し、本発明を完成するに至った。
記〔化1〕と同じ〕で表される化合物の中和物又は4級
化物を必須成分として含有することを特徴とする柔軟仕
上剤を提供するものである。
説明する。本発明の柔軟仕上剤における必須成分は、前
記一般式〔化2〕で表される化合物(以下、「アミン化
合物A」と称す)の中和物又は4級化物である。
2 としては、例えば、メチル基、エチル基、ヒドロキシ
エチル基、ヒドロキシプロピル基、R3 としては、例え
ば、硬化牛脂脂肪酸アルキル、テトラデシル基、オクタ
デシル基、ヒドロキシオクタデシル基、−COR4 とし
ては、例えば、ペンタデカノイル、オクタデカノイル、
ヒドロキシオクタデカノイル、硬化牛脂脂肪酸残基等が
挙げられる。前記アミン化合物Aとしては、N,N−ジ
メチル−2−ヒドロキシアルキルアミンのアシル化物、
N,N−ジエチル−2−ヒドロキシアルキルアミンのア
シル化物、N,N−ジメチル−3−ヒドロキシアルキル
アミンのアシル化物等が挙げられる。
N−ジメチル−2−ヒドロキシアルキルアミン、N,N
−ジエチル−2−ヒドロキシアルキルアミン等を、脂肪
酸、ヒドロキシ脂肪酸又はそれらのエステルでアシル化
する等の公知の方法により容易に得ることができる。こ
の反応に用いることができる脂肪酸、ヒドロキシ脂肪酸
又はそれらのエステルとしては、ヤシ油、パーム油、牛
脂、豚脂、ナタネ油、魚油等の天然油脂由来のものが一
般的であるが、オクタデカン酸等の化学的に合成した化
合物でも良い。
Aの中和物(酸中和物)又は4級化物は、前記アミン化
合物Aを酸又は4級化剤と反応させる等して得られる化
合物であり、該酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸
等の無機酸や、酢酸、乳酸、グリコール酸、クエン酸、
マレイン酸、フマール酸、トルエンスルホン酸等の有機
酸等が挙げられ、該4級化剤としては、メチルクロライ
ド等のアルキルハロゲン化合物、ジメチル硫酸等のアル
キル硫酸化合物などが挙げられる。
は、例えば、アミン化合物Aの溶融物又は濃厚液を、攪
拌又は剪断混合下に、前記酸を含む水溶液中にゆっくり
添加することにより得られるが、この方法に限定される
ものではない。中和物を予め製造する或いは中和物を後
添加する等の方法によって得ることもできる。また、前
記アミン化合物Aの4級化物を調製するには、例えば、
アミン化合物Aの溶融物又は濃厚液に、4級化剤の溶融
物または濃厚液を、攪拌又は剪断混合下にゆっくり添加
することにより得る方法が一般的であるが、この方法に
限定されない。
合物Aの中和物(酸中和物)又は4級化物の含有量は、
柔軟仕上剤全体に対して、通常、4〜40重量%、好ま
しくは6〜30重量%、特に好ましくは10〜30重量
%である。4重量%未満であると、製品としての保存安
定性を損なう(分離する)おそれがあり、40重量%を
超えると、高粘度となり水への分散が困難となるので好
ましくない。
アミン化合物Aの中和物又は4級化物、及び必要に応じ
て用いる他の添加剤等を水に分散するなどして容易に得
ることができ、具体的には、例えば、前述のように調製
したアミン化合物Aの中和物又は4級化物の溶液をその
まま用いるか、または該溶液に直接添加剤を添加する方
法、予め前述のように調製して得たアミン化合物Aの中
和物又は4級化物を水に分散する方法、添加剤を含む水
溶液に前記アミン化合物Aの中和物又は4級化物を後添
加する方法等が挙げられる。
物Aの中和物または4級化物の他に、必要に応じて、更
にジメチルポリシロキサン、部分的にアミノ基又はポリ
オキシアルキレン基で変性されたジメチルポリシロキサ
ン等のシリコーン化合物等の他の添加剤、特に好ましく
は部分的にポリオキシアルキレン基で変性されたジメチ
ルポリシロキサンを配合することにより吸水性を損なう
ことなく、柔軟処理された衣料の肌触りを改良できる。
これらのシリコーン化合物は、柔軟仕上剤全体に対し
て、0.3〜5重量%配合されるのが好ましい。
ム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等の無機電解質
を、柔軟仕上剤全体に対して、0.05〜0.4重量%
添加することもできる。
の安定性は高いが、更に過酷な保存条件下での安定化の
ために、ポリオキシエチレン(5〜50モル)アルキル
又はアルケニル(炭素数12〜炭素数24)エーテル、
ポリオキシプロピレン(5〜50モル)アルキル又はア
ルケニル(炭素数12〜炭素数24)エーテル等の界面
活性剤、エタノール、プロピレングリコール、エチレン
グリコール、グリセリン等の溶剤、若しくは尿素などを
配合することもできる。また、柔軟基剤として既知のエ
ステル、非イオン或いはカチオン化合物、長鎖アルコー
ル、長鎖アミン、長鎖脂肪酸等を併用しても良い。更
に、製品の外観のために顔料または染料を、仕上がりの
白さのために蛍光増白剤を、そして使用時及び仕上がり
後の趣向を良くするために香料を配合することもでき
る。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
1 〜R4 を有するアミン化合物Aを、〔表1〕に示す酸
又は4級化物により中和又は4級化した、アミン化合物
Aの中和物又は4級化物を用いて、以下に示す柔軟性及
び弾力性の評価を行った。
°DH硬水にて市販洗剤アタック(花王株式会社製、登
録商標)を用い、5回繰り返し洗濯(30リットル洗濯
機)を行い、各繊維についていた繊維処理剤を除去した
後、〔表2〕に示す配合量で、〔表1〕に示すアミン化
合物Aの中和物又は4級化物を水に分散させた柔軟仕上
剤配合物を1.5g を投入し、25℃、1分間攪拌下で
処理した。
%RHの恒温湿室にて24時間放置した。次いで、得ら
れた布の柔軟性及び弾力性の評価を、ジ水素添加牛脂ア
ルキルジメチルアンモニウムクロライド15重量%から
なる柔軟仕上剤10ccで処理した布を対照として、一対
比較を行った。評価は次のように表す。その結果を〔表
3〕に示す。 +2;対照より柔らかい又は弾力性が高い +1;対照よりやや柔らかい又は弾力性がやや高い 0;対照と同じ −1;対照の方がやや柔らかい又は対照より弾力性がや
や低い −2;対照の方が柔らかい又は対照より弾力性が低い
剤は、柔軟性と弾力性の両方を満足するという効果が得
られることが判った。
ついて弾力性を評価するため、木綿タオルの積み上げ高
さを測定した。 <弾力性の評価>上述の処理方法と同様に処理した木綿
タオルを8つ折りにして3枚重ねて積み上げ、5g/cm2
の圧力で5分間加圧した後、圧力を取り除き、タオルの
高さを測定した。結果を表3に示す。タオルの高さが高
い程、弾力性が良好である。
処理した衣料の弾力性が良好で風合いを損なうことがな
く、更には、水への分散性及び保存安定性に優れた柔軟
仕上剤が提供される。そして、本発明の柔軟仕上剤は、
各種繊維に対して、十分な柔軟性、帯電防止性を与え、
且つ優れた弾力性を付与し得るものであり、更には、従
来広く用いられているジ硬化牛脂アルキルジメチルアン
モニウムクロライドに比較して、同等以上の柔軟効果を
有し、驚くべきことに弾力性のある柔らかさが得られる
ものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記一般式〔化1〕で表される化合物の
中和物又は4級化物を必須成分として含有することを特
徴とする柔軟仕上剤。 【化1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33758892A JP2970975B2 (ja) | 1992-12-17 | 1992-12-17 | 柔軟仕上剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33758892A JP2970975B2 (ja) | 1992-12-17 | 1992-12-17 | 柔軟仕上剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06184935A JPH06184935A (ja) | 1994-07-05 |
JP2970975B2 true JP2970975B2 (ja) | 1999-11-02 |
Family
ID=18310064
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33758892A Expired - Fee Related JP2970975B2 (ja) | 1992-12-17 | 1992-12-17 | 柔軟仕上剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2970975B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ZA991635B (en) * | 1998-03-02 | 1999-09-02 | Procter & Gamble | Concentrated, stable, translucent or clear, fabric softening compositions. |
-
1992
- 1992-12-17 JP JP33758892A patent/JP2970975B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06184935A (ja) | 1994-07-05 |
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