JPH11228771A - ポリエステル系可塑剤およびそれを含む塩素含有樹脂組成物 - Google Patents

ポリエステル系可塑剤およびそれを含む塩素含有樹脂組成物

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JPH11228771A
JPH11228771A JP3275198A JP3275198A JPH11228771A JP H11228771 A JPH11228771 A JP H11228771A JP 3275198 A JP3275198 A JP 3275198A JP 3275198 A JP3275198 A JP 3275198A JP H11228771 A JPH11228771 A JP H11228771A
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mol
polyester plasticizer
polyester
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JP3275198A
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Osamu Suzuki
治 鈴木
Akira Urabe
朗 占部
Toshiro Tanaka
壽郎 田中
Keiji Takazawa
啓二 高澤
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、作業性、耐熱性(耐揮発性)、耐
候性(ノンクラック性等)、耐寒性、耐水性の全てにお
いて優れた、ポリエステル系可塑剤およびそれを含む塩
素含有樹脂組成物を提供することにある。 【解決手段】 本発明は、ポリエステルを構成する必須
の反応成分として(イ)芳香族ジカルボン酸および脂肪
族ジカルボン酸の少なくとも1種からなる混合ジカルボ
ン酸成分と、(ロ)多価アルコール成分の少なくとも1
種および、(ハ)炭素数9〜18の一価アルコール成分
または一価カルボン酸成分から選ばれた少なくとも1種
を縮合して得られる、粘度(25℃、mPa・s)が1000
以下であることを特徴とするポリエステル系可塑剤及び
それを含む樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル系可
塑剤に関し、詳しくは、芳香族および脂肪族ジカルボン
酸を併用し、多価アルコ−ルと炭素数9〜18の1価ア
ルコールまたは一価カルボン酸を必須の反応成分として
使用するポリエステル系可塑剤からなり、作業性、耐熱
性(耐揮発性)、耐候性(ノンクラック性等)、耐寒
性、耐水性などに優れたポリエステル系可塑剤及びそれ
を含む塩素含有樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塩素含有樹脂である塩化ビニル系樹脂の
可塑剤として用いられるものに、芳香族ジカルボン酸エ
ステルがある。中でもフタル酸ジエステル、特にジオク
チルフタレート(以下DOP)は、耐寒性、作業性等の
諸物性が優れており、多種多様の用途で使用されてい
る。しかしながら、耐熱性(耐揮発性)や耐熱老化性が
必要とされる用途において性能的に不十分であり、耐候
性の必要とされる用途では、表面にクラックが入るとい
う欠点があった。
【0003】そこで、耐熱性を改良する可塑剤としてD
OPよりも揮発性の低いフタル酸ジイソノニル(以下D
INP)やフタル酸ジイソデシル(以下DIDP)が用
いられている。そしてさらに耐熱性を改良する目的で特
開平8−157422号公報で提案されている特定比率
の炭素数9、10、11の混合アルコールを用いたフタ
ル酸ジエステルも有効である。
【0004】しかしながら、これらの可塑剤もポリエス
テル系可塑剤と比較すると、耐熱性の面で不十分であ
り、かつ耐候性試験後の成型物の表面クラックも改善さ
れない。
【0005】ポリエステル系可塑剤は、耐熱性に優れ耐
候性試験後の表面ノンクラック性に優れている反面、常
温での粘度が高く作業性に劣り、耐寒性もフタル酸ジエ
ステル系可塑剤と比べると不十分な性能しか得られな
い。そこで、このような欠点を改良するために組成や分
子量の改良研究を実施し、一応の改良効果は得られ使用
されている。
【0006】しかしながら、作業性、耐寒性を改良する
と、特徴である耐熱性が失われる傾向にあり、バランス
のとれた性能を維持するには限界がある。
【0007】また、ポリエステル系可塑剤と高級アルコ
ールのフタル酸ジエステルをブレンドもしくは併用し、
その混合比率を性能面でバランスよく調整する方法は、
簡便でありかつ有効な方法である。例えば、特開平9−
87976号公報で提案されている。しかしながら、こ
の方法では、それぞれの可塑剤が持つ特徴が平均化され
る傾向にあり、必要とされる要求に対して不十分な性能
となる欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の欠点を改良すべく、作業性、耐熱性(耐揮発性)、耐
候性(ノンクラック性等)、耐寒性、耐水性などに優れ
た可塑剤および該可塑剤で可塑化された塩素含有樹脂組
成物を見いだすことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな従来技術の状況に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、芳
香族および脂肪族ジカルボン酸を併用し、多価アルコ−
ルと炭素数9〜18の1価アルコールまたは一価カルボ
ン酸を必須の反応成分として使用するポリエステル系可
塑剤が良好な結果を与えることを見いだし、本発明を完
成するに至ったものである。
【0010】即ち、本発明は、ポリエステルを構成する
必須の反応成分として(イ)芳香族ジカルボン酸および
脂肪族ジカルボン酸の少なくとも1種からなる混合ジカ
ルボン酸成分と、(ロ)多価アルコール成分の少なくと
も1種および、(ハ)一価アルコール成分及び/または
一価カルボン酸成分から選ばれた少なくとも1種を縮合
して得られる、粘度(25℃、mPa・s)が1000以下で
あることを特徴とするポリエステル系可塑剤、好ましく
はジカルボン酸成分のうち芳香族ジカルボン酸が、無水
フタル酸、0-フタル酸、イソフタル酸およびテレフタル
酸から選ばれた少なくとも1種の20〜80モル%と、
脂肪族ジカルボン酸成分が、炭素数4〜12から選ばれ
た少なくとも1種の80〜20モル%であること、好ま
しくは上記(ハ)一価アルコール成分または一価カルボ
ン酸が、炭素数9〜18の少なくとも1種から選ばれ、
その直鎖率が30モル%以上であること、好ましくは請
求項1〜3いずれか記載のポリエステル系可塑剤を含む
ことを特徴とする塩素含有樹脂組成物を提供するもので
ある。
【0011】以下、本発明を詳しく説明する。
【0012】本発明のポリエステル系可塑剤の製造は、
通常のポリエステル系可塑剤と同様に製造することがで
きる。
【0013】本発明のポリエステル系可塑剤の混合ジカ
ルボン酸成分(イ)の芳香族ジカルボン酸成分として
は、例えば、フタル酸、イソフタル酸またはテレフタル
酸などの芳香族ジカルボン酸及びまたはそれらの無水物
等が主な成分として挙げられる。また、脂肪族ジカルボ
ン酸成分としては、コハク酸、マレイン酸、フマール
酸、グルタール酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、ドデカンジカルボン酸などの好ましくは炭素数4
〜12の脂肪族ジカルボン酸等が主な成分として挙げら
れる。これらの混合ジカルボン酸は、それぞれ1種また
は2種以上の混合物として使用される。
【0014】上記混合ジカルボン酸成分(イ)の混合比
率は、好ましくは全酸成分に対して芳香族ジカルボン酸
が20〜80モル%、および脂肪族ジカルボン酸が80
〜20モル%の比率で混合される。芳香族ジカルボン酸
が20モル%未満だと耐水性の性能が発現しない。ま
た、芳香族ジカルボン酸が80モル%を越えると高粘度
になり作業性が著しく低下する。
【0015】本発明のポリエステル系可塑剤の多価アル
コ−ル成分(ロ)としては、例えば、エチレングリコー
ル、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレ
ングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタ
ンジオール、2−メチル1,3−プロパンジオール、
1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、
2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール(ネオペ
ンチルグリコール)、2,2−ジエチル−1,3−プロ
パンジオール(3,3−ジメチロ−ルペンタン)、2−
n−ブチル−2−エチル−1,3プロパンジオール
(3,3−ジメチロールヘプタン)、3−メチル−
1,5−ペンタンジオール1,6−ヘキサンジオール、
2,2,4−トリメチル1,3−ペンタンジオール、2
−エチル1,3−ヘキサンジオール、2−メチル1,8
−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,1
0−デカンジオール、1,12−オクタデカンジオール
などの炭素数2〜18の脂肪族グリコール及びジエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコールなどのポリアル
キレングリコールが挙げられる。これらのグリコール
は、1種または2種以上の混合物として使用される。
【0016】本発明のポリエステル系可塑剤の炭素数9
〜18の1価アルコール成分(ハ)としては、例えば
ノナノール、イソノナノール、2−メチルオクタノー
ル、デカノール、イソデカノール、ウンデカノール、ド
デカノール、トリデカノール、テトラデカノール、ヘキ
サデカノール、オクタデカノールなどが挙げられ、これ
らの1種または2種以上の混合物として使用できる。市
販品としては、ダイヤドール(三菱化学製品)等が使用
できる。
【0017】また炭素数9〜18の一価カルボン酸成分
(ハ)としては、例えばノナン酸、カプリン酸、ウンデ
シル酸、ラウリル酸などが挙げられ、これらの1種また
は2種以上の混合物として使用できる。
【0018】また、本発明のポリエステル系可塑剤は、
必要に応じてグリセリン、ジグリセリン、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリ
トール、トリメリット酸、ピロメリット酸など3価また
はそれ以上の多価アルコール及び多塩基酸を変性剤とし
て使用しても良い。
【0019】上記1価アルコール成分または一価カルボ
ン酸(ハ)は、直鎖率30モル%以上、好ましくは50
モル%以上のものが好適である。30モル%未満だと耐
熱性、耐候性、耐寒性等の性能が十分発現されない。
【0020】本発明のポリエステル系可塑剤の製造時の
反応には、例えば パラトルエンスルホン酸、リン酸な
どの酸触媒、テトライソプロピルチタネート、テトラブ
チルチタネート、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫
オキサイド、塩化亜鉛などの金属触媒により促進される
ので通常、これらの触媒の存在下で反応させるのが望ま
しい。また、通常その反応温度は100〜250℃、好
ましくは130〜250℃に加熱して得られる。
【0021】本発明のポリエステル系可塑剤は、粘度が
1000mPa s以下、好ましくは500mPa s以下が好
適である。また、その数平均分子量が、好ましくは60
0〜2000、より好ましくは800〜1500の範囲
が好適である。また、その酸価は1以下、水酸基価は2
0以下のものが好ましい。
【0022】ポリエステル系可塑剤の使用量は、好まし
くは塩素含有樹脂100重量部に対して20〜100重
量部、より好ましくは30〜90重量部である。
【0023】本発明組成物に使用される塩素含有樹脂と
は、例えば ポリ塩化ビニル樹脂及び、エチレン、塩化
アリル、1−ブテン、プロピレン、酢酸ビニル等の公知
の単量体と塩化ビニルからなる塩化ビニル系共重合体、
並びにポリ塩化ビニル樹脂またはポリ塩化ビニル系共重
合樹脂を塩素化した塩素化ポリ塩化ビニル系樹脂等が挙
げられる。
【0024】また、本発明のポリエステル系可塑剤は、
他のポリエステル系可塑剤と同様に、プラスチック加工
分野で使用されている周知の可塑剤、例えばフタル酸系
可塑剤類、アジピン酸系可塑剤類セバチン酸系可塑剤
類、トリメリット酸系可塑剤、ピロメリット酸系可塑剤
類、エポキシ系可塑剤類、塩素化パラフィン類、燐酸エ
ステル類または、本発明以外のポリエステル系可塑剤類
等と併用することができる。さらに本樹脂組成物は、安
定剤、充填剤、顔料、難燃材または、プラスチック加工
分野で使用されている他の添加剤と併用して使用するこ
とができる。
【0025】
【実施例】次に、本発明を実施例、比較例により詳細に
説明するが本発明はこれらの実施例に限 定されるもの
ではない。なお、文中「部」「%」は全て重量基準を示
すものである。
【0026】<ポリエステル系可塑剤の製造> (実施例1)反応容器にアジピン酸365部(2.5モ
ル)、無水フタル酸370部(2.5モル)、1,4−
ブタンジオール225部(2.5モル)、ウンデカノー
ル(三菱化学製;ダイヤドール11、直鎖率50モル
%)1118部(6.5モル)及び触媒としてジブチル
錫オキサイド 0.62部を一括して仕込み窒素気流中
で攪拌下、還流凝縮器を付して過剰の1価アルコールを
還流させながら、酸価が2以下になるまで140〜25
0℃で加熱を続け生成する水を連続的に除去した。次い
で230〜200℃で100〜最大3mmHg以下の減圧
下、留出分を除去し、この後濾過して次の性状を有する
ポリエステル系可塑剤を得た。
【0027】 粘度(25℃、mPa s);107 酸価 ;0.49
【0028】(実施例2)反応容器にアジピン酸365
部(2.5モル)、無水フタル酸370部(2.5モ
ル)、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール
(ネオペンチルグリコール)260部(2.5モル)、
ウンデカノール(三菱化学製;ダイヤドール11、直鎖
率50モル%)1118部(6.5モル)及び触媒とし
てジブチル錫オキサイド0.63部を用いる以外は実施
例1と全く同様にして次の性状を有するポリエステル系
可塑剤を得た。
【0029】 粘度(25℃、mPa s);175 酸価 ;0.30
【0030】(実施例3)反応容器にアジピン酸219
部(1.5モル)、イソフタル酸581部(3.5モ
ル)、1,4−ブタンジオール225部(2.5モ
ル)、ウンデカノール(三菱化学製;ダイヤドール1
1、直鎖率50モル%)1118部(6.5モル)及び
触媒としてジブチル錫オキサイド0.64部を用いる以
外は実施例1と全く同様にして次の性状を有するポリエ
ステル系可塑剤を得た。
【0031】 粘度(25℃、mPa s);208 酸価 ;0.46
【0032】(実施例4)反応容器にアジピン酸511
部(3.5モル)、テレフタル酸249部(1.5モ
ル)、1,4−ブタンジオール360部(4.0モ
ル)、ノナノール(三菱化学製;ダイヤドール9、直鎖
率50モル%)454部(3.2モル)及び触媒として
ジブチル錫オキサイド0.46部を用いる以外は実施例
1と全く同様にして次の性状を有するポリエステル系可
塑剤を得た。
【0033】 粘度(25℃、mPa s);850 酸価 ;0.56
【0034】(実施例5)反応容器にアジピン酸365
部(2.5モル)、無水フタル酸370部(2.5モ
ル)、1,4−ブタンジオール315部(3.5モ
ル)、トリデカノール(三菱化学製;ダイヤドール1
3、直鎖率50モル%)1000部(5モル)及び触媒
としてジブチル錫オキサイド0.62部を用いる以外は
実施例1と全く同様にして次の性状を有するポリエステ
ル系可塑剤を得た。
【0035】 粘度(25℃、mPa s);230 酸価 ;0.25
【0036】(比較例1)反応容器にアジピン酸730
部(5モル)、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジ
オール(ネオペンチルグリコール)260部(2.5モ
ル)、2−エチルヘキサノール845部(6.5モル)
及び触媒としてジブチル錫オキサイド0.55部を用い
る以外は 実施例1と全く同様にして次の性状を有する
ポリエステル系可塑剤を得た。
【0037】 粘度(25℃、mPa s);390 酸価 ;0.51
【0038】(比較例2)反応容器に無水フタル酸74
0部(5モル)、2,2−ジメチル−1,3−プロパン
ジオール(ネオペンチルグリコール)260部(2.5
モル)、2−エチルヘキサノール845部(6.5モ
ル)及び触媒としてジブチル錫オキサイド0.55部を
用いる以外は 実施例1と全く同様にして次の性状を有
するポリエステル系可塑剤を得た。
【0039】 粘度(25℃、mPa s);850 酸価 ;0.44
【0040】(比較例3)反応容器にアジピン酸365
部(2.5モル)、無水フタル酸370部(2.5モ
ル)、1,4−ブタンジオール225部(2.5モ
ル)、n−オクタノール(直鎖率99モル%以上)の一
価アルコール845部(6.5モル)及び触媒としてジ
ブチル錫オキサイド0.54部を用いる以外は実施例1
と全く同様にして次の性状を有するポリエステル系可塑
剤を得た。
【0041】 粘度(25℃、mPa s);81 酸価 ;0.32
【0042】(比較例4)反応容器にアジピン酸730
部(5モル)、1,3−ブタンジオール441部(4.
9モル)、2−エチルヘキサノール169部(1.3モ
ル)及び触媒としてジブチル錫オキサイド0.40部を
用いる以外は実施例1と全く同様にして次の性状を有す
るポリエステル系可塑剤を得た。
【0043】 粘度(25℃、mPa s);3000 酸価 ;0.53
【0044】(比較例5)市販のジイソノニルフタレー
ト(DINP)を比較品として使用した。 粘度(25℃、mPa s);63 酸価 ;0.03
【0045】(比較例6)市販のジイソデシルフタレー
ト(DIDP)を比較品として使用した。 粘度(25℃、mPa s);96 酸価 ;0.04
【0046】(比較例7)市販のジイソノリルフタレー
ト(DINP)と比較例4のポリエステル系可塑剤を5
0/50(wt%)に混合ブレンドした可塑剤を比較品
として使用した。
【0047】 粘度(25℃、mPa s);400 酸価 ;0.29
【0048】<可塑剤の評価>実施例1〜5、比較例1
〜7で得られた可塑剤について以下の基本配合及び成形
条件 に従ってシートを作成し、各種試験をした結果を
表−1,表−2に示した。
【0049】(基本配合) ポリ塩化ビニル樹脂(重合度1300) ;100部 可塑剤 ; 60部 炭酸カルシウム ; 6部 エポキシ化合物*1 ; 5部 バリウム/亜鉛系複合安定剤*2 ; 3部
【0050】エポキシ化合物*1:大日本インキ化学工業
(株)製 W−100EL
【0051】バリウム/亜鉛系複合安定剤*2:大日本イ
ンキ化学工業(株)製 グレックML−538C
【0052】(成形条件) ロール(直径6インチ);170℃×10分 プレス(1mm厚) ;170℃×5分
【0053】(作業性評価基準)作業性に劣る高粘度の
ポリエステル系可塑剤(比較例4)を基準に、以下のよ
うに評価した。
【0054】 ○:1000mPa s未満でありかつ低粘度で作業性に優れ
る。 ×:1000mPa s以上であり、高粘度で作業性に劣る。
【0055】(耐熱性試験及び評価基準) 試験:JISK6301の3号ダンベル片で120℃×120時
間熱老化試験を行い、その試片の減量を測定した後、引
張試験を実施し、伸び残率を評価に供する。
【0056】評価基準 ○:伸び残率90%以上で、減量10%未満であり耐熱
性に優れる。 ×:伸び残率90%未満で、減量10%以上であり耐熱
性に劣る。
【0057】(耐候性試験及び評価基準) 試験:アイスーパー促進試験機を用い、耐候試験240
時間実施後の色差(ΔE)および表面状態の観察を行
う。
【0058】評価:表面クラックの状態をマイクロスコ
ープを用い、目視によりその状態を以下のように評価し
た。 ○:ほとんどクラックがない。
【0059】△:若干のクラックが認められる。 ×:クラックが多数認められる。
【0060】(耐水性試験及び評価基準) 試験:シートを60℃×30日間、温水の中に浸漬し、
その後取り出して50℃×2日間乾燥した後の減量を測
定する。
【0061】(耐寒性試験及び評価基準) 試験:クラッシュバーグ柔軟温度測定試験機で耐寒性を
評価した。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【発明の効果】本発明のポリエステル系可塑剤は、従来
公知の可塑剤に比べて特に作業性、耐熱性(耐揮発
性)、耐候性(ノンクラック性)、耐寒性、耐水性など
のバランスに極めて優れたものであり、塩素含有樹脂の
可塑剤として可塑剤の製造上は言うには及ばず、その応
用加工分野における利用価値が極めて大きい。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルを構成する必須の反応成
    分として(イ)芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジカル
    ボン酸の少なくとも1種からなる混合ジカルボン酸成分
    と、(ロ)多価アルコール成分の少なくとも1種およ
    び、(ハ)炭素数9〜18の一価アルコール成分及び/
    または一価カルボン酸成分から選ばれた少なくとも1種
    を縮合して得られる、粘度(25℃、mPa・s)が1000
    以下であることを特徴とするポリエステル系可塑剤。
  2. 【請求項2】 上記(イ)ジカルボン酸成分のうち芳
    香族ジカルボン酸が、無水フタル酸、0-フタル酸、イソ
    フタル酸およびテレフタル酸から選ばれた少なくとも1
    種の20〜80モル%と、脂肪族ジカルボン酸成分が、
    炭素数4〜12から選ばれた少なくとも1種の80〜2
    0モル%であることを特徴とする請求項1記載のポリエ
    ステル系可塑剤。
  3. 【請求項3】 上記(ハ)一価アルコール成分または
    一価カルボン酸が、炭素数9〜18の少なくとも1種か
    ら選ばれ、その直鎖率が30モル%以上であることを特
    徴とする請求項1〜2いずれか記載のポリエステル系可
    塑剤。
  4. 【請求項4】 炭素数9〜18の一価アルコールまたは
    一価カルボン酸成分(ハ)が、炭素数11の一価アルコー
    ル又は一価カルボン酸を主成分とするものであることを
    特徴とする請求項1記載のポリエステル系可塑剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれか記載のポリエス
    テル系可塑剤を含むことを特徴とする塩素含有樹脂組成
    物。
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