JPH11228067A - 荷物吊り治具 - Google Patents

荷物吊り治具

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JPH11228067A
JPH11228067A JP2863898A JP2863898A JPH11228067A JP H11228067 A JPH11228067 A JP H11228067A JP 2863898 A JP2863898 A JP 2863898A JP 2863898 A JP2863898 A JP 2863898A JP H11228067 A JPH11228067 A JP H11228067A
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茂男 清水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 荷物の吊り下げ作業時間の短縮と、偏心荷重
を持つ荷物の水平状態での吊り下げと、傾斜を持たせて
設置する荷物に好適な吊り下げと、を可能とする荷物吊
り治具を提供する。 【解決手段】 略コ字形に形成された複数の腕部3の端
部同士を接続することによって構成された腕部群4と、
前記腕部群4の両端部にそれぞれ接続され同軸上に略整
列する二つの軸部5と、を有し、前記各軸部5の軸周り
に回動自在である主要部2と、前記各軸部5の前記腕部
群4と接続されていない端部にそれぞれ設けられた被吊
り下げ部6と、前記各腕部3の前記略コ字形の側部を構
成するとともに、前記軸部に対して偏心軸3aとなって
いる部分にそれぞれ設けられ、該偏心軸3aの軸周りに
回動自在である吊り下げ部材11と、前記各吊り下げ部
材11に着脱自在に一端を設けられ、他端を荷物に係止
されるワイヤロープ12と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クレーン等の荷物
吊り下げ装置に取り付けられている荷物吊り治具に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】建築現場等で、例えば、PC版(Pre
cast Concrete Panel)等の荷物を
設置位置に移動させるために、クレーン等の荷物吊り下
げ装置が用いられている。これらクレーン等の荷物吊り
下げ装置には、例えば、荷物吊り下げ用のフックが設け
られている。従来、クレーン等の荷物吊り下げ装置によ
る荷物の吊り下げは、ひとつの荷物が前記フックにより
係止された状態にした後、ブームを上昇させて行ってい
た。
【0003】また、例えば、偏心荷重を持つ荷物や、階
段登梁等の、傾斜させた状態で設置する荷物を吊り下げ
る場合には、天秤状の形状の荷物吊り治具が用いられて
いた。この天秤状の形状の荷物吊り治具は、クレーンに
設けられた、荷物吊り下げ用のフックに吊り下げられ、
該天秤状の荷物吊り治具の両端には、ワイヤロープを介
して、荷物吊り下げ用のフックがそれぞれ吊り下げられ
ていた。このような荷物吊り治具を用いた荷物の吊り下
げは、荷物吊り下げ用のフックをそれぞれ荷物に係止し
た後、クレーンのブームを上昇させるなどして行ってい
た。ここで、吊り下げ中において、偏心荷重を持つ荷物
の平衡を保ったり、階段登梁等の傾斜を保ったりするた
めには、天秤状の形状の吊り治具からのワイヤロープの
吊り下げ位置を調節したり、ワイヤロープの長さを調節
したりして対応していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の技術では、いずれの手段によっても、一つ一つの
荷物に対して、荷物を吊り下げた後、荷物を設置位置に
移動させ、その位置で荷物を設置するといった作業を繰
り返す必要があったり、また、吊り下げる荷物の種類に
応じて、クレーンフックに天秤状の荷物吊り治具等を着
脱する必要があったりしたため、荷物の吊り下げ作業の
効率が悪かった。
【0005】そこで、本発明の目的は、荷物の吊り下げ
作業時間の短縮と、偏心荷重を持つ荷物の水平状態での
吊り下げと、傾斜を持たせて設置する荷物に好適な吊り
下げを可能とする荷物吊り治具を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく
請求項1記載の発明は、荷物吊り治具であって、略コ字
形に形成された複数の腕部の端部同士を接続することに
よって構成された腕部群と、前記腕部群の両端部にそれ
ぞれ接続され同軸上に略整列する二つの軸部と、を有
し、前記各軸部の軸周りに回動自在である主要部と、前
記各軸部の前記腕部群と接続されていない端部にそれぞ
れ設けられた被吊り下げ部と、前記各腕部の前記略コ字
形の側部を構成するとともに、前記軸部に対して偏心軸
となっている部分にそれぞれ設けられ、該偏心軸の軸周
りに回動自在である吊り下げ部材と、前記各吊り下げ部
材に着脱自在に一端を設けられ、他端を荷物に係止され
るワイヤロープと、を備え、ひとつひとつの前記腕部の
略コ字形の上部、または、底部によって、前記各軸部の
軸方向と直交する平面を略等分するように、前記各腕部
および前記各軸部がそれぞれ接続されている角度が設定
され、前記各被吊り下げ部が荷物吊り下げ装置によりそ
れぞれ吊り下げ支持されることによって、前記各軸部の
軸方向が略水平に保たれ、前記各軸部の軸方向が略水平
に保たれた状態で前記主要部が回動するときに、前記各
ワイヤロープが前記主要部に絡まないように、前記各腕
部および前記各軸部がそれぞれ接続されている角度と、
前記各吊り下げ部材が設けられている位置と、前記各腕
部の寸法と、がそれぞれ設定されていること、を特徴と
している。
【0007】前記各腕部は、例えば、L字型の鋼管と、
円筒形状の鋼管とを組み合わせて溶接することにより、
略コ字形に形成されている。そして、三つの該各腕部の
端部同士を接続することにより前記腕部群が構成されて
いる。
【0008】前記各軸部は、例えば、円筒形状の鋼管を
用いて作られている。これら軸部は、同軸上に略整列す
るように、前記腕部群の両端部に接続されている。前記
各腕部と、該各軸部とで、前記主要部が構成されてい
る。
【0009】ここで、前記各軸部の軸方向と直交する平
面において、前記各腕部の略コ字形の上部、または、底
部によって、該軸方向と直交する平面を略3等分するよ
うに、前記腕部群が形成されている。
【0010】前記各被吊り下げ部は、例えば、板型の形
状に形成されている。また、該各被吊り下げ部の下部に
は、該各被吊り下げ部に前記各軸部を挿通するための挿
通孔が設けられている。この各挿通孔を該各軸部に外挿
することにより、該各被吊り下げ部が該各軸部の前記腕
部群と接続されていない端部に設けられている。このと
き、該各被吊り下げ部は、該軸部の軸周りに回動自在と
なっている。
【0011】従って、該各被吊り下げ部を吊り下げた状
態では、前記主要部が前記軸部の軸周りに回動自在とな
るようになっている。
【0012】前記各吊り下げ部材は、例えば、板型形状
に形成されている。また、該各吊り下げ部材の上部に
は、該各吊り下げ部材に前記各腕部を挿通するための挿
通孔が設けられている。この各挿通孔を該各腕部に外挿
することにより、該各吊り下げ部材が該各腕部の前記略
コ字形の側部を構成する偏心軸に設けられている。この
とき、該各吊り下げ部は前記偏心軸を軸にそれぞれ回動
自在となっている。
【0013】前記ワイヤロープを介して前記各吊り下げ
部材と前記各荷物とを繋げるために、該各ワイヤロープ
の上端には、例えば、スナップリングが設けられてい
る。また、該各吊り下げ部材の下部には、該スナップリ
ングを係止するための係止穴が設けられている。そし
て、該スナップリングが該各係止穴に係止されている。
【0014】また、該各ワイヤロープの下端部には、例
えば、フックがそれぞれ設けられている。これらのフッ
クは、各荷物に係止するために用いられる。
【0015】このようにして、前記主要部(前記各腕部
および前記各軸部)、前記吊り下げ部材、前記各ワイヤ
ロープが一体となって、荷物吊り下げ装置から吊り下げ
られた状態となっている。このとき、前記各軸部の軸方
向が、略水平に保たれるようになっている。
【0016】なお、以上において、前記軸部、前記腕
部、前記腕部群、前記主要部、前記被吊り下げ部、前記
吊り下げ部材の、形状・材質等は、本発明の要旨を逸脱
しない範囲で、適宜変更可能である。また、前記腕部、
前記吊り下げ部材、前記ワイヤロープ等の数も、任意で
ある。
【0017】請求項1記載の発明によれば、前記腕部が
複数設けられ、該各腕部の、前記各吊り下げ部材に、前
記各ワイヤロープが設けられているので、一度に複数の
荷物を吊り下げることができ、荷物一つ一つについて、
吊り下げ位置と、設置位置とを往復する必要がなく、荷
物の吊り下げ作業時間が短縮できる。また、前記主要部
が前記各軸部の軸周りに回動自在であり、前記各吊り下
げ部材が、前記偏心軸の軸周りにそれぞれ回動自在であ
り、しかも、前記各軸部の軸方向が略水平に保たれた状
態で、前記主要部が前記各軸部の軸周りに回動するとき
に、前記各ワイヤロープが、前記主要部に絡まないよう
に、前記各腕部および前記各軸部がそれぞれ接続されて
いる角度と、前記各吊り下げ部材が設けられている位置
と、前記各腕部の寸法と、がそれぞれ設定され、ひとつ
ひとつの前記腕部の略コ字形の上部、または、底部によ
って、前記各軸部の軸方向と直交する平面を略等分する
ように、前記各腕部および前記各軸部がそれぞれ接続さ
れている角度が設定されているので、複数の荷物を吊り
下げた場合には、前記各軸部の軸方向は略水平に保たれ
たまま、各荷物の重量に応じて、各々の重量バランスが
とれる状態となるように、前記主要部が、前記軸部の軸
周りに回動して、前記軸部の軸方向に直交する方向で、
各々の重量バランスがとれた状態で、各荷物を吊り下げ
ることができ、さらに、各荷物を吊り下げる順番と、各
荷物を設置位置で取り外す順番とは、それぞれ任意にし
て、荷物の吊り下げや、荷物の取り外しを行うことがで
き、加えて、前記主要部がどれだけ回動しても、前記各
ワイヤロープが、前記主要部に絡むことがない。さら
に、前記各ワイヤロープの一端は、前記各吊り下げ部材
に着脱自在に設けられているため、偏心荷重のある荷物
を略水平に保って吊り下げる場合や、傾斜を持たせて設
置する荷物を適当な傾斜を持たせて吊り下げる場合に
は、偏心荷重のある荷物の重量の偏心の度合いや、傾斜
を持たせて設置する荷物の、吊り下げ状態における適当
な傾斜角度に応じて、簡単に適当な長さの前記ワイヤロ
ープに交換して用いることができ、従って、偏心荷重の
ある荷物の重量の偏心の度合いや、傾斜を持たせて設置
する荷物の、吊り下げ状態における適当な傾斜角度に応
じて、偏心荷重のある荷物の重量バランスがとれる状態
となるように、あるいは、傾斜を持たせて設置する荷物
が適当な傾斜角度になるように、前記主要部が回動し
て、前記偏心荷重のある荷物を水平状態にして吊り下げ
たり、傾斜を持たせて設置する荷物を適当な傾斜を持た
せた状態にして吊り下げることができる。加えて、一つ
の荷物吊り治具を恒常的にクレーン等に取り付けたまま
で、荷物吊り治具を交換したりすることなく、上述した
ような多様な吊り動作に対応が可能となる。従って、荷
物吊り治具の交換による作業の停滞を解消することがで
きる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る荷物吊り治
具の実施の形態例を図1および図2に基づいて説明す
る。
【0019】図1は荷物吊り治具の適用例を示す正面図
で、図2の(a)は、図1の矢印L方向から見た側面
図、図2の(b)は、図1の矢印L方向から見た一部破
断の側面図である。
【0020】先ず、図1において、1は荷物吊り治具で
ある。この荷物吊り治具1の主要部2は、腕部3,3,
3により構成された腕部群4と、軸部5,5と、により
概略構成されている。
【0021】前記腕部3,3,3は、L字型の鋼管と、
円筒形状の鋼管とを組み合わせて接続することにより、
略コ字状に形成されている。これら腕部3,3,3の端
部同志を接続することによって、図1のように、腕部群
4が構成されている。
【0022】前記軸部5,5は、円筒形状の鋼管を用い
て作られている。これら軸部5,5は、各々の軸方向が
同一直線上に整列するように、前記腕部群4の両端部に
接続され、腕部群4と、軸部5,5とで主要部2が構成
されている。
【0023】ここで、図2に示されるように、腕部3,
3,3それぞれの、軸部5,5の軸方向に直交する平面
における取り付け角度は、各腕部3,3,3の略コ字形
の上部、あるいは、底部によって、該方向に直交する平
面を略3等分するように、互いにほぼ120度ずつ違え
て設けられている。また、前記各腕部3,3,3の前記
略コ字形の側部を構成する部分は、それぞれ前記軸部
5,5に対する偏心軸3a,3a,3aである。
【0024】6,6はブラケット(被吊り下げ部)であ
る。該ブラケット6,6は、その上部を構成する台形
と、その下部を構成する半円とを繋ぎ合わせたような板
型形状に形成されている。該各半円の部分には、ブラケ
ット6,6に軸部5,5を挿通するための挿通孔6s,
6sが設けられている。この挿通孔6s,6sを軸部
5,5に外挿することにより、ブラケット6,6が、軸
部5,5の前記腕部群4と接続されていない端部に、そ
れぞれ設けられている。このとき、ブラケット6,6
は、軸部5,5の軸周りに回動自在となっている。
【0025】さらに、該ブラケット6,6の該各半円の
部分には、前記軸部5,5を挿通するための挿通孔6
s,6sがそれぞれ設けられている。また、該ブラケッ
ト6,6の前記逆台形の部分には、後述するスナップリ
ング10,10を係止するための係止穴6a,6aがそ
れぞれ設けられている。なお、該ブラケット6,6は、
環止め7,7、環止め8,8により、軸部5,5の軸方
向の移動範囲が制限されている。また、このブラケット
6,6は、図1に示すように、各々の上部が内側に折れ
曲がっている。
【0026】一方、9,9は荷物吊り治具1を吊り下げ
るために、図示しない荷物吊り下げ装置のフックFと荷
物吊り治具1との間に介在するワイヤロープである。こ
れらワイヤロープ9,9の下端部には、それぞれスナッ
プリング10,10が設けられている。このスナップリ
ング10,10はそれぞれ前記ブラケット6,6の係止
穴6a,6aに係止されている。ワイヤロープ9,9の
上端部は、それぞれ図示しない荷物吊り下げ装置のフッ
クFに係止されている。このようにして、前記荷物吊り
治具1は、スナップリング10,10、ワイヤロープ
9,9を介して、前記フックFから吊り下がった状態と
なっている。ここで、前記荷物吊り治具1は、その軸部
5,5の軸方向が略水平に保たれた状態で吊り下げられ
ている。また、上述したように、前記ブラケット6,6
の各々の上部が内側に、換言すれば、ワイヤロープ9,
9による引っ張り方向に折れ曲がっているため、主要部
2が軸部5,5の軸周りに回動するときの抵抗が小さく
なるようになっている。
【0027】次に、11,11,11はブラケット(吊
り下げ部材)である。このブラケット11,11,11
は、それらの上部を構成する半円と、それらの下部を構
成する逆台形とを繋ぎ合わせたような板型形状に形成さ
れている。該各半円の部分には、ブラケット11,1
1,11に腕部3,3,3の前記略コ字形の側部を挿通
するための挿通孔11s,11s,11sが設けられて
いる。この挿通孔11s,11s,11sを腕部3,
3,3の前記略コ字形の側部に外挿することにより、ブ
ラケット11,11,11が、腕部3,3,3の前記略
コ字形の側部に設けられている。このとき、ブラケット
11,11,11は、前記偏心軸3a,3a,3aの軸
周りにそれぞれ回動自在となっている。
【0028】さらに、該ブラケット11,11,11の
下部を構成する前記逆台形の部分には、後述するスナッ
プリング13,13,13を係止するための係止穴11
a,11a,11aがそれぞれ設けられている。
【0029】また、12,12,12は荷物吊り下げ用
のワイヤロープ(ワイヤロープ)である。これらワイヤ
ロープ12,12,12の上端部には、それぞれスナッ
プリング13,13,13が設けられていて、このスナ
ップリング13,13,13はそれぞれ前記ブラケット
11,11,11の係止穴11a,11a,11aに係
止されている。一方、ワイヤロープ12,12,12の
下端部には、それぞれフック14,14,14が設けら
れている。
【0030】また、上記のように、ワイヤロープ12,
12,12は、その上端部に設けられたスナップリング
13,13,13を介して前記腕部3,3,3の吊り下
げ部材11,11,11から吊り下がっているので、ワ
イヤロープ12,12,12は、簡単に吊り下げ部材1
1,11,11から取り外すことができる。従って、異
なる長さのワイヤロープ12,…を、予め作っておけ
ば、必要に応じて、簡単にワイヤロープ12,…を交換
することができる。なお、異なる長さのワイヤロープ1
2,…は、例えば、偏心荷重のある荷物を吊り下げた
り、階段登梁等の傾斜を持たせて吊り下げる荷物を吊り
下げたりするために用いられる。
【0031】以上のように、荷物吊り治具1(主要部
2、ブラケット6,6,6、11,11,11、環止め
7,7,7,8,8,8、ワイヤロープ12,12,1
2)が、ワイヤロープ9,9およびスナップリング1
0,10を介して、図示しない荷物吊り下げ装置のフッ
クFから吊り下げられ、その軸部5,5の軸方向が略水
平に保たれた状態となっている。
【0032】ここで、このように荷物吊り治具1が吊り
下げられた状態において、主要部2が軸部5,5の軸周
りに回動したときに、前記ワイヤロープ12,12,1
2が、主要部2に接触しないように、前記各腕部3,
3,3および前記各軸部5,5がそれぞれ接続されてい
る角度と、前記各ブラケット11,11,11が設けら
れている位置と、前記各腕部3,3,3の寸法と、がそ
れぞれ設定されている。
【0033】従って、主要部2が軸部5,5の軸周り
に、どれだけ回動しても、前記ワイヤロープ12,1
2,12が、主要部2に絡まないようになっている。
【0034】以下に、本実施の形態例としての荷物吊り
治具の、各使用例について詳細に説明する。
【0035】<第一の使用例>第一の使用例では、前記
荷物吊り治具1を用いて、3つの荷物を同時に吊り下
げ、設置位置に移動させる場合について説明する。
【0036】先ず、前記フック14,14,14を、図
示しない第一の荷物(最初に設置する荷物)、同じく第
二の荷物(二番目に設置する荷物)、同じく第三の荷物
(三番目に設置する荷物)にそれぞれ係止して、前記ワ
イヤロープ12,12,12を各荷物に繋げる。
【0037】この状態で、図示しない荷物吊り下げ装置
のブームゆっくりと上昇させて、荷物吊り治具1を上昇
させるとともに、前記各荷物を吊り下げる。
【0038】ここで、前記主要部2(軸部5,5)はブ
ラケット6,6に対して、回動自在となっている。従っ
て、前記ブームの上昇に伴う前記荷物吊り治具1の上昇
と同時に、前記各荷物の重量に応じて、軸部5,5の軸
方向に直交する方向で、各荷物の重量バランスがとれる
状態となるように、主要部2(腕部群4および軸部5,
5)が軸部5,5の軸周りに回動する。
【0039】さらにこのとき、ブラケット11,11,
11は、前記腕部3,3,3の前記偏心軸3a,3a,
3aを軸に、それぞれ回動自在になっている。しかも、
主要部2が回動するときに、ワイヤロープ12,12,
12が、主要部2に絡まないように、腕部3,3,3お
よび軸部5,5がそれぞれ接続されている角度と、腕部
3,3,3の前記略コ字形の側部において前記ブラケッ
ト11,11,11が設けられている位置と、腕部3,
3,3の寸法とがそれぞれ設定されている。従って、上
記のように主要部2が軸部5,5の軸周りに回動すると
ともに、ブラケット11,11,11も前記腕部3,
3,3の前記偏心軸3a,3a,3aにおいてそれぞれ
回動するので、主要部2がどれだけ回動しても、前記ワ
イヤロープ12,12,12が主要部2に絡んだりはし
ない。
【0040】このように前記各荷物は、前記ワイヤロー
プ12,12,12を介して、前記腕部3,3,3から
吊り下がった状態となる。ここで、前記荷物吊り治具1
は、各荷物を吊り下げた状態においても、その軸部5,
5の軸方向が略水平に保たれている。そして、この状態
のまま、第一の荷物を、その設置場所に移動させた後、
フック14を第一の荷物から取り外す。
【0041】このとき、第一の荷物が外されて、初期の
状態とは重量バランスが異った状態となるので、第二の
荷物と第三の荷物との重量バランスがとれる状態となる
ように、主要部2が回動する。
【0042】このように第二・第三の荷物は、前記ワイ
ヤロープ12,12を介して、前記腕部3,3から吊り
下がった状態となる。
【0043】そして、この状態のまま、第二の荷物をそ
の設置場所に移動させた後、フック14を第二の荷物か
ら取り外す。
【0044】このとき、吊り下げられている荷物が、第
三の荷物だけとなるため、第三の荷物が取り付けられて
いるワイヤロープ12と、このワイヤロープ12が取り
付けられている腕部3の前記略コ字形の上部、および底
部が、ほぼ平行になるように、主要部2が回動する。ま
た、ブラケット11,11,11もそれぞれ回動するた
め、ワイヤロープ12,12,12は、主要部2に絡ま
ない。
【0045】そして、最後は、第三の荷物を設置位置に
移動させて、フック14を第三の荷物から取り外す。他
にまだ荷物がある場合は、上記の動作を繰り返す。
【0046】このように、本実施の形態例における荷物
吊り治具1を、第一の使用例のように用いると、一度に
3つの荷物を吊り下げることができ、荷物一つ一つにつ
いて、吊り下げ位置と、設置位置とを往復する必要がな
く、荷物の吊り下げ作業時間が短縮できる。
【0047】また、軸部5,5の軸方向を略水平に保っ
たまま、各荷物の重量に応じて、各々の重量バランスが
とれる状態となって、各荷物を吊り下げることができ
る。さらに、フック14,14,14を用いて各荷物を
吊り下げる順番と、各荷物を設置位置で取り外す順番と
は、それぞれ任意にして、荷物の吊り下げや、荷物の取
り外しを行うことができる。加えて、主要部2がどれだ
け回動しても、前記ワイヤロープ12,12,12が主
要部2に絡むことを防止できる。
【0048】<第二の使用例>第二の使用例では、前記
荷物吊り治具1を用いて、偏心荷重を持つ荷物を吊り下
げ、設置位置に移動させる場合について、詳細に説明す
る。
【0049】偏心荷重を持つ荷物を吊り下げる場合、原
則として、前記軸部5,5の軸方向において、両端側に
位置する腕部3,3と、この腕部3,3から吊り下げら
れたワイヤロープ12,12を用いる。
【0050】先ず、偏心荷重を持つ荷物が、水平状態で
吊り下げられるような、前記ワイヤロープ12,12
の、各々の長さ、および、前記フック14,14の該荷
物への係止位置を、予め調べる。そして、適当な長さ
の、前記ワイヤロープ12,12を、前記腕部3,3
の、各々の前記偏心軸3a,3aに係止しておく。
【0051】前記フック14,14を、前記荷物の前記
係止位置に係止し、この状態で、図示しない荷物吊り下
げ装置のブームを上昇させて、前記荷物吊り治具1を上
昇させるとともに、該荷物を吊り下げる。
【0052】またこのとき、前記ブームの上昇に伴う前
記荷物吊り治具1の上昇と同時に、前記荷物の重量の偏
心の度合いに応じて、該荷物の重量バランスがとれる状
態となるように、主要部2が軸部5,5の軸周りに回動
する。そして、該荷物は水平性を保たれて吊り下げられ
た状態となる。
【0053】このように前記偏心荷重のある荷物を水平
性を保った状態で吊り下げた後、該荷物を、その設置場
所に移動させ、フック14,14を該荷物から取り外
す。そして、他にまだ荷物がある場合は、上記の動作を
繰り返す。
【0054】このように、本実施の形態例における荷物
吊り治具1を第二の使用例のように用いると、偏心荷重
のある荷物の重量の偏心の度合いに応じて、適当な長さ
のワイヤロープ12,12を用いることができ、該荷物
を水平状態にして吊り下げることができる。
【0055】<第三の使用例>第三の使用例では、前記
荷物吊り治具1を用いて、階段登梁等の傾斜を持たせて
設置する荷物を吊り下げ、設置位置に移動させる場合に
ついて、詳細に説明する。
【0056】傾斜を持たせて設置する荷物を吊り下げる
場合、第二の使用例と同じく、原則として、前記軸部
2,2の軸方向において、両端側に位置する腕部3,3
と、この腕部3,3から吊り下げられたワイヤロープ1
2,12を用いる。
【0057】先ず、傾斜を持たせて設置する荷物が、適
当に傾斜した状態で吊り下げられるような、前記ワイヤ
ロープ12,12の、各々の長さ、および、前記フック
14,14の該荷物への係止位置を、予め調べる。そし
て、適当な長さの、前記ワイヤロープ12,12を、前
記ブラケット11,11,11の係止穴11a,11
a,11aに係止しておく。
【0058】前記フック14,14を、前記荷物の前記
係止位置に係止し、この状態で、上述した第二の使用例
と同様に、図示しない荷物吊り下げ装置のブームを上昇
させて、前記荷物吊り治具1を上昇させるとともに、該
荷物を吊り下げる。
【0059】またこのとき、前記ブームの上昇に伴う前
記荷物吊り治具1の上昇と同時に、前記荷物の重量バラ
ンスがとれる状態となるように、主要部2が回動する。
そして、該荷物は、適当な傾斜を持って吊り下げられた
状態となる。
【0060】前記荷物を、適当な傾斜を持たせた状態で
吊り下げた後、該荷物を、その設置場所に移動させ、フ
ック14,14を該荷物から取り外す。そして、他にま
だ荷物がある場合は、上記の動作を繰り返す。
【0061】本実施の形態例における荷物吊り治具1を
第三の使用例のように用いると、傾斜を持たせて設置す
る荷物の、吊り下げ状態における適当な傾斜角度に応じ
て、適当な長さのワイヤロープ12,12を用いること
ができ、該荷物を適当な傾斜を持たせた状態にして吊り
下げることができる。
【0062】このように、本実施の形態例における荷物
吊り治具を用いると、一つの吊り治具を恒常的にクレー
ン等に取り付けたままで、上述したような多様な吊り動
作に対応が可能となる。従って、吊り治具の交換による
作業の停滞を解消することができる。
【0063】なお、以上において、前記軸部、前記腕
部、前記腕部群、前記主要部、前記被吊り下げ部、前記
吊り下げ部材の、形状・材質等は、本発明の要旨を逸脱
しない範囲で、適宜変更可能である。また、腕部、吊り
下げ部材、ワイヤロープ等の数も任意である。さらに、
前記被吊り下げ部としては上述したもの以外でも、例え
ば、前記軸部の両端部付近に小径部を設けるだけとし、
ここに、ループ状に形成したワイヤロープの下端を係止
するといった簡単な方法でもよい。
【0064】
【発明の効果】請求項1記載の発明に係る荷物吊り下げ
治具によれば、一度に複数の荷物を吊り下げることがで
き、荷物一つ一つについて、吊り下げ位置と、設置位置
とを往復する必要がなく、荷物の吊り下げ作業時間が短
縮できる。また、前記各ワイヤロープに複数の荷物を吊
り下げた場合には、前記各軸部の軸方向は略水平に保た
れたまま、各荷物の重量に応じて、各々の重量バランス
がとれる状態となるように、前記主要部が、前記軸部の
軸周りに回動して、前記軸部の軸方向に直交する方向
で、各々の重量バランスがとれた状態で、各荷物を吊り
下げることができ、さらに、各荷物を吊り下げる順番
と、各荷物を設置位置で取り外す順番とは、それぞれ任
意にして、荷物の吊り下げや、荷物の取り外しを行うこ
とができ、加えて、前記主要部がどれだけ回動しても、
前記各ワイヤロープが、前記主要部に絡むことがない。
さらに、偏心荷重のある荷物の重量の偏心の度合いや、
傾斜を持たせて設置する荷物の、吊り下げ状態における
適当な傾斜角度に応じて、偏心荷重のある荷物の重量バ
ランスがとれる状態となるように、あるいは、傾斜を持
たせて設置する荷物が適当な傾斜角度になるように、前
記主要部が回動して、前記偏心荷重のある荷物を水平状
態にして吊り下げたり、傾斜を持たせて設置する荷物を
適当な傾斜を持たせた状態にして吊り下げることができ
る。加えて、一つの荷物吊り治具を恒常的にクレーン等
に取り付けたままで、荷物吊り治具を交換したりするこ
となく、上述したような多様な吊り動作に対応が可能と
なる。従って、荷物吊り治具の交換による作業の停滞を
解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】荷物吊り治具の適用例を示す正面図である。
【図2】(a)は図1の矢印L方向から見た側面図であ
り、(b)は図1の矢印L方向から見た一部破断の側面
図である。
【符号の説明】
1 荷物吊り治具 2 主要部 3 腕部 3a 偏心軸 4 腕部群 5 軸部 6 被吊り下げ部(ブラケット) 11 吊り下げ部材(ブラケット) 12 ワイヤロープ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】略コ字形に形成された複数の腕部の端部同
    士を接続することによって構成された腕部群と、前記腕
    部群の両端部にそれぞれ接続され同軸上に略整列する二
    つの軸部と、を有し、前記各軸部の軸周りに回動自在で
    ある主要部と、 前記各軸部の前記腕部群と接続されていない端部にそれ
    ぞれ設けられた被吊り下げ部と、 前記各腕部の前記略コ字形の側部を構成するとともに、
    前記軸部に対して偏心軸となっている部分にそれぞれ設
    けられ、該偏心軸の軸周りに回動自在である吊り下げ部
    材と、 前記各吊り下げ部材に着脱自在に一端を設けられ、他端
    を荷物に係止されるワイヤロープと、を備え、 ひとつひとつの前記腕部の略コ字形の上部、または、底
    部によって、前記各軸部の軸方向と直交する平面を略等
    分するように、前記各腕部および前記各軸部がそれぞれ
    接続されている角度が設定され、 前記各被吊り下げ部が荷物吊り下げ装置によりそれぞれ
    吊り下げ支持されることによって、前記各軸部の軸方向
    が略水平に保たれ、 前記各軸部の軸方向が略水平に保たれた状態で前記主要
    部が回動するときに、前記各ワイヤロープが前記主要部
    に絡まないように、前記各腕部および前記各軸部がそれ
    ぞれ接続されている角度と、前記各吊り下げ部材が設け
    られている位置と、前記各腕部の寸法と、がそれぞれ設
    定されていること、を特徴とする荷物吊り治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010070370A (ja) * 2008-09-22 2010-04-02 Nihon Kensetsu Kogyo Co Ltd 揚重用吊り天秤

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