JPH11227118A - ガスバリア性複層フィルム - Google Patents

ガスバリア性複層フィルム

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JPH11227118A
JPH11227118A JP3566998A JP3566998A JPH11227118A JP H11227118 A JPH11227118 A JP H11227118A JP 3566998 A JP3566998 A JP 3566998A JP 3566998 A JP3566998 A JP 3566998A JP H11227118 A JPH11227118 A JP H11227118A
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JP
Japan
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film
gas barrier
mol
talc
layer
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Application number
JP3566998A
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English (en)
Inventor
Junichi Tanaka
淳一 田中
Shunichi Kawakita
俊一 川北
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Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐ピンホール性、寸法安定性を有する
と共に、さらにガスバリア性を向上させた複層フィルム
を提供する。 【解決手段】 エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物
にタルク0.05〜0.5重量%を含有した層と、ポリ
アミドからなる層の少なくとも2層を有する複層フィル
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は包装用途に好適な、
引張強度、耐ピンホール性を有し、ガスバリア性に優れ
た複層フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】PAフィルムとEVOHフィルムからな
る複層フィルムはPAフィルムの優れた強度、寸法安定
性と、EVOHフィルムの優れたガスバリア性を併せ持
ち、食品、医薬品などの包装材料として用いられてい
る。
【0003】しかしながら、上記の複層フィルムはPA
フィルムに比べて強度が弱く、また、低温での屈曲や衝
撃等に対する耐ピンホール性が不十分であるため、落下
や、外部から、あるいは内容物による突き刺しの結果ピ
ンホールが生じて内容物の漏れ出しなどのトラブルが発
生する場合があり、包装材料として機能的に十分満足で
きるものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題はPAフ
ィルムの優れた耐ピンホール性、寸法安定性を有すると
共に、さらにガスバリア性を向上させた機能的に優れた
複層フィルムを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討した結果、PAフィルムとEV
OHフィルムからなる複層フィルムにおいて、EVOH
に特定量のタルクを配合することにより上記の課題を解
決することができることを見いだし、本発明に到達し
た。
【0006】すなわち、本発明の要旨は、EVOHにタ
ルク0.05〜0.5重量%を含有した層と、PAから
なる層の少なくとも2層を有する複層フィルムである。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるPAとは、その分子内にアミド結合(−
CONH−)を有する溶融成形可能な熱可塑性樹脂であ
り、ポリカプラミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレ
ンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレンセ
バカミド(ナイロン610)、ポリアミノウンデカミド
(ナイロン11)、ポリラウリミド(ナイロン12)お
よび、それらの共重合体等が例示される。これらの中で
特に、ナイロン6、ナイロン66が本発明に好適に用い
られる。
【0008】また、PAにはフィルムの性能を損なわな
い範囲においてシリカ、アルミナ、マグネシア、炭酸カ
ルシウム、エチレンビスステアリルアミド、ステアリン
酸カルシウム等の滑剤や、顔料、熱安定剤、酸化防止
剤、耐候剤、難燃剤、可塑剤、離型剤を配合することも
できる。
【0009】本発明におけるEVOHとしては、エチレ
ン成分の含有率が10〜50モル%、好ましくは20〜
40モル%、さらに好ましくは25〜35モル%であ
り、また、酢酸ビニルのけん化度が96モル%以上、好
ましくは99モル%以上のものが、ガスバリア性や強度
が優れている点で好適である。エチレン成分の含有率が
10モル%未満ではゲルが生成しやすく、また50モル
%を超えると、得られるフィルムの強度やガスバリヤー
性等の特性が低下し好ましくない。
【0010】本発明において、EVOH層に配合される
タルクの添加量は0.05〜0.5重量%とすることが
必要であり、好ましくは0.05〜0.3重量%であ
る。タルクの添加量が0.05重量%未満の場合には、
得られる複層フィルムの強度の改良効果が発現せず、
0.5重量%を超えて添加した場合には、複層フィルム
の耐ピンホール性が低下し、またフィルムの透明性が悪
化したり、タルクの二次凝集によるフィッシュアイが生
成するなどの問題が生じる。
【0011】本発明において用いられるタルクの平均粒
径は0.5〜1.5μm が好ましい。平均粒径が0.5
μm 未満の場合、溶融混練時にタルク粒子の二次凝集が
生じてフィルム中にフィッシュアイが生じやすく、1.
5μm よりも大きいとフィルムの透明性が損なわれる。
【0012】また、EVOH層にエチレン系アイオノマ
ーを10〜30重量%、好ましくは15〜25重量%添
加させることにより、得られる複層フィルムの低温での
耐ピンホール性を向上させることができる。アイオノマ
ーの量が10重量%未満の場合には、耐ピンホール性の
改良効果が乏しく、25重量%を超えるとフィルムの透
明性やガスバリア性が低下するなどの問題が生じる。ア
イオノマーの金属成分としては亜鉛、ナトリウム、カリ
ウム、マグネシウム、リチウムまたはカルシウムなどが
挙げられるが、EVOHとの相溶性からナトリウム、亜
鉛アイオノマーが好適である。
【0013】本発明の複層フィルムの製造方法として
は、各層を構成する各樹脂を別々の押出機中で溶融し、
フィードブロック内で多層構造に重ね合わせた後、ダイ
スより押し出す方法(モノマニホールドタイプ)や、溶
融した各樹脂をダイス中にて多層構造に重ね合わせて押
し出す方法(マルチマニホールドタイプ)等を用いるこ
とができる。また、各層を別々に製膜した後、貼り合わ
せる方法を用いることができる。
【0014】複層フィルムの延伸方法としては、フラッ
ト式逐次二軸延伸、フラット式同時二軸延伸、チューブ
ラ法等の方法を用いることができるが、フィルム厚みや
フィルム巾方向の物性の均一性からフラット式同時二軸
延伸が最適である。
【0015】たとえば、フラット式同時二軸延伸法を用
いる場合には、押出機1よりPAを温度230〜270
℃で押し出し、押出機2よりEVOHとタルクの混合物
を温度200〜220℃で押し出し、フィードブロック
またはダイスにおいて合流させ複層構成とし、ダイスよ
り共押出した後、冷却ドラム上で急冷することにより未
延伸シートを得る。
【0016】次に、得られた未延伸シートを温調した温
水槽において含水処理した後、シートの端部をクリップ
で把持して温度80〜200℃で、縦横それぞれ2〜4
倍程度の延伸倍率で同時二軸延伸し、フィルム幅方向に
3〜8%の弛緩率で温度180〜220℃で熱処理する
ことにより、所望の厚みの延伸フィルムを得ることがで
きる。
【0017】本発明における複層フィルムの厚みは特に
限定されないが、フレキシブルな包材として使用する場
合、通常5〜50μm の厚みとされる。
【0018】本発明における複層フィルムを包装材料と
して使用する場合、ヒートシール性を付与したり、ガス
バリア性や機械的強度をさらに高めるために、ポリエス
テル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリビニルアル
コール等のプラスチックフィルムや、他のポリアミドフ
ィルム、紙、アルミニウム等と積層して用いることがで
きる。
【0019】
【実施例】次に、実施例により、本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例および比較例の評価に用いた
原料および測定方法は次のとおりである。 (1)原料 ナイロン6:ユニチカ社製 A1030BRF EVOH:日本合成化学社製 ソアノールDC3212
B(エチレン共重合率32モル%) アイオノマー:三井・デュポンケミカル社製 ハイミランAM79261(亜鉛アイオノマー) タルク:林化成社製 UPN HS−TO.5 (2)測定法 耐ピンホール性 MIL-B-131Fに示されるFed.Test Method Std. 101C の M
ethod 2017に従い、12インチ×8インチのサンプルを直
径3.5インチの円筒状に把持し、初期把持間隔7イン
チ、最大屈曲時の把持間隔1インチとして、いわゆるゲ
ルボテスター(理学工業社製)で、5℃の条件下、50
0回の屈曲疲労を与えた場合の、フィルムに生じたピン
ホール数により評価した。 ガスバリア性 Modern Control社製の OX-TRAN10-50Aを使用し、20
℃、65%RHの条件でフィルムの酸素透過率を測定し
た。(単位:cc/m2/atm/day) 引張強度 ASTM- D882の測定法に準じて、試料幅10mm、試料長1
0cmの試料を用いて、MD、TD両方向の強度を測定し
た。(単位:kg/ mm2 ) ヘイズ(曇度) 東京電色社製全自動ヘイズメーター(TC-H3DPK)を用い
て、JIS-K-6714法により測定した。
【0020】実施例1 2種3層用共押出Tダイを用いて、押出機1よりナイロ
ン6を温度250℃で溶融押出し(X層)、押出機2よ
りEVOHにタルク0.15重量%を混合したものを温
度215℃で溶融押出し(Y層)、マルチマニホールド
タイプのダイスにてX/Y/Xの順に積層したシート
を、表面温度18℃に温調した冷却ドラム上に密着させ
て急冷し、各層の厚みがX/Y/X=50/50/50
μm の合計150μm の未延伸フィルムを得た。得られ
た未延伸フィルムを60℃に温調した温水槽に導き、6
0秒間の吸水処理を施した後、温度150℃にて縦方向
に3倍、横方向に3.3倍の延伸倍率で同時二軸延伸
し、次いで温度210℃、弛緩率5%にて熱処理し、厚
さ15μmの複層延伸フィルムを得た。得られた延伸フ
ィルムについて耐ピンホール性、ガスバリア性等の性能
を評価した結果を表1に示した。
【0021】実施例2〜3 EVOH層のタルクの添加量を表1に示した配合量とし
た以外は、実施例1と同様にして複層延伸フィルムを得
た。得られた延伸フィルムについて耐ピンホール性、ガ
スバリア性等の性能を評価した結果を表1に示した。
【0022】実施例4〜6 EVOH層に、表1に示した量のアイオノマーを添加し
た以外は実施例1と同様にして複層延伸フィルムを得
た。得られた延伸フィルムについて耐ピンホール性、ガ
スバリア性等の性能を評価した結果を表1に示した。
【0023】比較例1 EVOH層にタルクおよびアイオノマー樹脂を配合しな
い以外は実施例1と同様にして複層延伸フィルムを得
た。得られた延伸フィルムについて耐ピンホール性、ガ
スバリア性等の性能を評価した結果を表1に示した。
【0024】比較例2〜3 EVOH層のタルクの添加量を表1に示した配合量とし
た以外は、実施例1と同様にして複層延伸フィルムを得
た。得られた延伸フィルムについて耐ピンホール性、ガ
スバリア性等の性能を評価した結果を表1に示した。
【0025】
【表】
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、PAフィルムの優れた
耐ピンホール性、寸法安定性を有すると共に、さらにE
VOHフィルムが有するガスバリア性を兼ね備えた複層
フィルムが得られ、食品、医薬品などの包装材料として
の産業上の利用価値は極めて高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 33/02 C08L 33/02 77/02 77/02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物
    (EVOH)にタルク0.05〜0.5重量%を含有し
    た層と、ポリアミド(PA)からなる層の少なくとも2
    層を有する複層フィルム。
  2. 【請求項2】 EVOH層に、エチレン系アイオノマー
    10〜30重量%を含有する請求項1記載の複層フィル
JP3566998A 1998-02-18 1998-02-18 ガスバリア性複層フィルム Pending JPH11227118A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002036448A (ja) * 2000-07-26 2002-02-05 Kuraray Co Ltd 多層構造体
US6727002B2 (en) 2001-08-08 2004-04-27 Bayer Aktiengesellschaft EVOH and EVM in single- or multilayer products

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JP2002036448A (ja) * 2000-07-26 2002-02-05 Kuraray Co Ltd 多層構造体
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