JPH11225673A - 長期保存が可能なコーヒー抽出液の製造方法 - Google Patents

長期保存が可能なコーヒー抽出液の製造方法

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JPH11225673A
JPH11225673A JP10048819A JP4881998A JPH11225673A JP H11225673 A JPH11225673 A JP H11225673A JP 10048819 A JP10048819 A JP 10048819A JP 4881998 A JP4881998 A JP 4881998A JP H11225673 A JPH11225673 A JP H11225673A
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coffee extract
hydrogen ion
ion concentration
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acid
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    • A23FCOFFEE; TEA; THEIR SUBSTITUTES; MANUFACTURE, PREPARATION, OR INFUSION THEREOF
    • A23F5/00Coffee; Coffee substitutes; Preparations thereof
    • A23F5/24Extraction of coffee; Coffee extracts; Making instant coffee
    • A23F5/243Liquid, semi-liquid or non-dried semi-solid coffee extract preparations; Coffee gels; Liquid coffee in solid capsules

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Abstract

(57)【要約】 【課題】長期保存をしても沈殿が発生したり風味が劣化
したりすることを防止するとともに、コーヒー抽出液を
密閉容器に充填した場合に、時間の経過や加熱殺菌に伴
ってガスが発生し、該密閉容器が膨張して変形したり、
破損したりしてしまうといったことも防止されるコーヒ
ー抽出液の製造方法を提供する。 【解決手段】コーヒー抽出液にアルカリ性非炭酸塩とし
て強アルカリ性塩を添加することにより水素イオン濃度
を調整しガスの発生を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、長期保存を可能
としてなるコーヒー抽出液の製造方法に係り、詳しく
は、固形分濃度が高く希釈して飲用するコーヒー抽出液
の長期保存を可能とするコーヒー抽出液の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】コーヒー抽出液は長期保存中に成分が不
溶化し沈澱が発生する。特に、固形分濃度が高く希釈し
て飲用するコーヒー抽出液においては沈澱の発生量が多
く、商品価値を下げ歩留りの減少等の問題を引き起こす
ものである。また、この沈澱は冷蔵保存しても発生し、
常温においては急激に発生が進行することとなるもので
ある。
【0003】すなわち、コーヒーの不溶性成分である沈
澱の発生はコーヒー抽出液の水素イオン濃度指数(p
H)の低下に起因し、この水素イオン濃度指数の低下は
コーヒー抽出液の濁りや沈澱の発生を生じさせるばかり
でなく、コーヒー抽出液の酸味の増加につながることか
ら風味低下の原因となるのである。
【0004】そこで、長期保存をしても沈殿の発生と風
味の劣化が防止されるコーヒー抽出液の製造方法とし
て、このコーヒー抽出液に炭酸水素ナトリウムを添加す
る方法(特開昭61−74543、特開昭2−2226
47、及び特開平6−292509)が提案されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
炭酸水素ナトリウムのようなアルカリ性炭酸塩を多量に
使用すると、コーヒー抽出液を密閉容器に充填した場合
に、時間の経過や加熱殺菌に伴ってガスを発生すること
となり、容器が膨張して変形したり、破損したりしてし
まうといった問題が生じることとなってしまう。本願発
明は、このような課題に対処しようとするものであり、
以下に記載の発明の完成によりその目的を達成すること
が出来たものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明は、コーヒー抽
出液の長期保存に伴う水素イオン濃度指数の低下を防止
するとともに、容器を膨張させてなるガスを発生するこ
とのない、アルカリ性非炭酸塩をコーヒー抽出液に添加
することとしている。そして、コーヒー抽出液にアルカ
リ性非炭酸塩を添加することにより、コーヒー抽出液を
長期保存をしても沈殿が発生したり風味が劣化したりす
ることが防止されることは勿論のこと、コーヒー抽出液
を密閉容器に充填した場合に、時間の経過や加熱殺菌に
伴ってガスが発生し、該密閉容器が膨張して変形した
り、破損したりしてしまうといったことが防止されるこ
ととなる。
【0007】
【発明の実施の形態】本願発明は、コーヒー抽出液にア
ルカリ性非炭酸塩として強アルカリ性塩を添加すること
により水素イオン濃度を調整し、コーヒー抽出液の長期
保存を可能としてなるものである。ここで、強アルカリ
性塩による水素イオン濃度の調整は、コーヒー抽出液を
長期保存をしても沈殿が発生することを防止するに十分
な水素イオン濃度となるように調整することをいい、そ
の調整具合はコーヒー抽出液の可溶性固形分(Bx)濃
度によって左右されることとなるが、密閉容器へ充填し
たコーヒー抽出液の殺菌後の水素イオン濃度指数(p
H)が5.3以上、好ましくは5.6以上となるように
調整すると良い。これにより、コーヒー抽出液を長期保
存をしても濁りや沈澱を発生させるとともに、風味低下
の原因となる水素イオン濃度指数の低下を抑制すること
が出来ることとなる。
【0008】強アルカリ性塩としては、水酸化ナトリウ
ムまたは水酸化カリウム等が挙げられ、これらの何れか
を単独でもしくは複数併せ用いることとする。
【0009】また、本願発明は、強アルカリ性塩の一部
をアルカリ性炭酸塩に置き換えることによりコーヒー抽
出液の水素イオン濃度を調整し、該コーヒー抽出液の長
期保存を可能としてなるものでもある。置き換えて添加
することが出来るアルカリ性炭酸塩としては、炭酸ナト
リウムもしくは炭酸水素ナトリウム(重曹)が挙げら
れ、その添加量は、充填する容器の大きさと充填される
コーヒー抽出液との割合や、その保存期間の長短によっ
ても左右されることとなるが、例えば、充填容器に対し
てコーヒー抽出液を80容量%充填し、20容量%を未
充填部分とした場合であれば、コーヒー抽出液に対して
0.5重量%より少なく、好ましくは同0.3重量%以
下にすると良い。
【0010】また、本願発明は、コーヒー抽出液の水素
イオン濃度の調整前に酸を添加して沈殿成分を除去して
から、強アルカリ性塩だけを、もしくは、強アルカリ性
塩とアルカリ性炭酸塩を併せて添加して、コーヒー抽出
液の水素イオン濃度の調整を行うことにより該コーヒー
抽出液の長期保存を可能としてなるものでもある。
【0011】水素イオン濃度の調整前の酸の添加は、コ
ーヒー抽出液の水素イオン濃度指数の低下に起因するこ
ととなる沈殿成分を、前もって出来るだけ除去すること
を目的として成されるものであり、上述の強アルカリ性
塩による水素イオン濃度の調整と同様にコーヒー抽出液
の可溶性固形分濃度によって左右されることとなるが、
容器へ充填したコーヒー抽出液の水素イオン濃度指数
(pH)を、少なくとも0.05、好ましくは0.1以
上下げることが出来るように調整すると良い。これによ
り、コーヒー抽出液の長期保存中に沈澱する成分を低減
し、経時的な水素イオン濃度指数の低下を抑制するとと
もに、風味の変化と沈澱の生成を抑制することが出来る
こととなる。すなわち、弱酸に強アルカリを添加したこ
とで緩衝作用をなす環境が生まれ、その後のコーヒー抽
出液の水素イオン濃度指数の低下が、単に強アルカリだ
けを添加した場合に比して抑制され、沈澱の生成が生じ
にくくなるのである。
【0012】なお、水素イオン濃度の調整前に添加され
る酸としては、クエン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、
等の有機酸の他、リン酸、塩酸、等の無機酸も使用可能
であり、これらを単独でもしくは二種以上併せて用いる
こととするが、飲料製品としてのコーヒー抽出液の風味
を考慮すれば、有機酸を用いることとする方が好まし
い。
【0013】
【実施例】以下、本願発明の実施例を説明する。コーヒ
ー抽出液は、コーヒー焙煎豆を所望により冷水、温水、
熱水、等の適宜手段によって抽出することにより得るこ
とが出来るものであるが、本願発明においてはその抽出
手段は特に限定されてなるものではなく、何れの手段に
よって抽出したものでも適用することが出来るものであ
るので、後述する各実施例においては、コーヒー焙煎豆
を熱水よって抽出することにより得たものをコーヒー抽
出液として用いることとした。
【0014】まず、試験例1として、本願発明の効果の
有無を見極めるために、コーヒー抽出液に炭酸水素ナト
リウムを添加することにより長期保存を可能としてなる
従来技術の方法を用いて製造したコーヒー抽出液つい
て、風味の良し悪し、容器の変形の有無、及び沈
澱生成の有無、の各項目の評価を、添加する炭酸水素ナ
トリウムの量をそれぞれ変えて行い、本願発明の比較対
象とした。なお、上記評価は、保存前の殺菌直後のもの
と、保存後のものについてそれぞれ行った。
【0015】評価を行うコーヒー抽出液は、熱水によっ
てコーヒー焙煎豆から抽出したコーヒー抽出液に炭酸水
素ナトリウムを添加し、次いで、これを可溶性固形分濃
度(Bx)が15度となるように調整し、135℃で3
0秒の高温殺菌後、プラスチック製の袋と紙製の箱から
なる5l(リットル)用のBIB(バッグ−イン−ボッ
クス)容器に4000gを無菌充填し、25℃で30日
間保存することにより調整した。この際、炭酸水素ナト
リウムを一切添加しないものも併せて調整した。
【0016】上記評価の方法は、の風味の良し悪しに
ついては、保存したコーヒー抽出液を可溶性固形分濃度
が1.5度となるように希釈し、最高を5とし、最低を
1とした5段階評価で採点し、また、の容器の変形の
有無については、同保存したコーヒー抽出液の容器の外
観変化を目視により観察し、内側の袋に膨張無しを◎
印、内側の袋に膨張はあるが外側の箱に変形無しを○
印、外側の箱に変形有りを×印でそれぞれ表し、さら
に、の沈澱生成の有無については、同保存したコーヒ
ー抽出液10mlを遠沈管に採取し、3000rpmで
10分間遠心処理を行い、沈澱の発生がなかったものを
◎印、微かに濁りを生じたものを△印、沈澱を生じたも
のを×印でそれぞれ表した。そして、その結果は[表
1]に示すとおりである。
【0017】
【表1】
【0018】上記[表1]に示す結果より、コーヒー抽
出液は加熱殺菌や経時変化により水素イオン濃度指数が
大きく低下することとなるが、炭酸水素ナトリウムを添
加することで酸味を伴う風味の低下や、沈澱の発生を抑
制することが確認された。しかし、その一方で、炭酸水
素ナトリウムを多く添加すると、長期保存中に充填容器
が変形してしまうことが認められた。
【0019】そこで、実施例1として、炭酸水素ナトリ
ウムの代わりに他のアルカリ性塩を添加し、保存した後
のコーヒー抽出液について、上記試験例1と同様に各項
目の評価を行った。評価を行うコーヒー抽出液は、殺菌
後の水素イオン濃度指数が炭酸水素ナトリウム0.45
重量%の場合と大体同じになるように各アルカリ性塩を
それぞれ添加することとし、その後、上記試験例1と同
様に、これを可溶性固形分濃度が15度となるように調
整するとともに、135℃で30秒の高温殺菌後、プラ
スチック製の袋と紙製の箱からなる5l(リットル)用
のBIB容器に4000gを無菌充填し、それぞれ25
℃で、30日間保存することにより調整した。そして、
その結果は[表2]に示すとおりである。
【0020】
【表2】
【0021】上記[表2]に示す結果より、アルカリ性
塩として炭酸塩である炭酸ナトリウムを用いた場合は、
炭酸水素ナトリウムと同様に、風味の低下や、沈澱の発
生を抑制することは確認されたが、充填容器は変形が激
しく外箱が破損してしまった。しかし、アルカリ性塩と
して強アルカリ性塩である水酸化ナトリウムや水酸化カ
リウムを単独でそれぞれ用いた場合や、両者を併せ用い
た場合は、風味の低下や、沈澱の発生を抑制することが
確認されただけでなく、充填容器におけるバッグの膨張
は少なく外箱に影響は何ら無かった。これより、強アル
カリ性塩の使用によって、風味変化と沈澱発生を抑制
し、かつ、容器変形の問題を解消できることが分かる。
【0022】次に、実施例2として、上記実施例1によ
り好ましい結果の得られたアルカリ性塩である水酸化ナ
トリウムや水酸化カリウムの一部を、炭酸水素ナトリウ
ムに置き換えたコーヒー抽出液について、上記実施例1
と同様に各項目の評価を、添加する水酸化ナトリウムも
しくは水酸化カリウムと炭酸水素ナトリウムとの量をそ
れぞれ変えて行った。評価を行うコーヒー抽出液は、上
記実施例1と同様に、殺菌後の水素イオン濃度指数が炭
酸水素ナトリウム0.45重量%の場合と大体同じにな
るように各アルカリ性塩と炭酸水素ナトリウムを併せて
添加することとし、それ以外は何れも上記実施例1と同
様の手順、条件により調整した。そして、その結果は
[表3]に示すとおりである。
【0023】
【表3】
【0024】上記[表3]に示す結果より、アルカリ性
塩である水酸化ナトリウムや水酸化カリウムの一部を、
炭酸水素ナトリウムに置き換えて用いた場合において
も、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムを単独でそれぞ
れ用いた場合や、両者を併せ用いた場合と同様に、風味
の低下や、沈澱の発生を抑制すること、及び充填容器の
変形に影響が無いこと確認されたが、炭酸水素ナトリウ
ムの添加をコーヒー抽出液に対して0.34重量%とし
た場合には、充填容器は変形が激しく外箱が破損してし
まった。これより、強アルカリ性塩である水酸化ナトリ
ウムや水酸化カリウムの一部を炭酸水素ナトリウムに置
き換えるには、コーヒー抽出液に対して0.34重量%
より少なく、好ましくは同0.24重量%程度、より好
ましくは同0.13重量%程度にすると良いことが分か
る。
【0025】次に、実施例3として、強アルカリ性塩に
よる水素イオン濃度の調整前に酸として有機酸であるク
エン酸を添加し、その後、沈殿成分を除去してから強ア
ルカリ性塩による水素イオン濃度の調整を行ってなるコ
ーヒー抽出液について、上記実施例1と同様の各項目の
評価を、添加するクエン酸の量をそれぞれ変えて行っ
た。評価を行うコーヒー抽出液は、抽出したコーヒー抽
出液にクエン酸を所定量、すなわち、水素イオン濃度指
数が所定値下がるようにそれぞれ添加し放置後、遠心処
理により沈殿成分を除去し、その後、殺菌後の水素イオ
ン濃度指数が5.8となるように水酸化ナトリウムをそ
れぞれ添加し、さらに、これらを可溶性固形分濃度が2
5度となるように調整し、135℃で30秒の高温殺菌
後、5l用のBIB容器に4000gを無菌充填し、2
5℃で30日間、60日間、90日間それぞれ保存する
ことにより調整した。この際、試験例2として、酸を一
切添加しないものも併せて調整した。そして、その結果
は[表4]に示すとおりである。
【0026】
【表4】
【0027】上記[表4]に示す結果より、強アルカリ
性塩による水素イオン濃度の調整前に酸としてクエン酸
を添加することにより、風味の低下を抑制することや、
充填容器に変形を生じないことが確認される他、保存中
に沈澱の発生を抑制することも確認された。しかしなが
ら、酸の添加量が少ない、すなわち、水素イオン濃度指
数を下げる値が小さいと、保存期間による経時的変化よ
って沈澱が発生してしまう恐れを有することとなるの
で、保存期間が30日であれば予めコーヒー抽出液の水
素イオン濃度指数が0.05程度下がるように、また、
保存期間が60日であれば同指数が0.10程度下がる
ように、さらに、保存期間が90日であれば同指数が
0.20程度下がるように、それぞれ酸を添加すること
で、コーヒー抽出液を長期間安定に保存出来ることが分
かる。
【0028】次に、実施例4として、実施例3において
添加した有機酸を、クエン酸から他の有機酸であるアス
コルビン酸に置き換えたコーヒー抽出液について、上記
実施例3と同様の手順、条件により調整を行い、同様の
各項目の評価を行った。そして、その結果は[表5]に
示すとおりである。
【0029】
【表5】
【0030】上記[表5]に示す結果より、強アルカリ
性塩による水素イオン濃度の調整前に添加する有機酸を
クエン酸から他の有機酸であるアスコルビン酸に置き換
えても、風味の良し悪し、容器の変形の有無、及び沈澱
生成の有無、の各項目において同様の評価を得られるこ
とが分かる。
【0031】さらに、実施例5として、強アルカリ性塩
による水素イオン濃度の調整前に酸として有機酸である
クエン酸を添加し、その後、沈殿成分を除去してから強
アルカリ性塩と炭酸水素ナトリウムの併用により水素イ
オン濃度の調整を行ってなるコーヒー抽出液について、
上記実施例3と同様の各項目についての評価を、添加す
る炭酸水素ナトリウムの量をそれぞれ変えて行った。評
価を行うコーヒー抽出液は、抽出したコーヒー抽出液に
クエン酸を水素イオン濃度指数が0.4程度下がるよう
に添加し放置した後、遠心処理により沈殿成分を除去
し、その後、炭酸水素ナトリウムを所定量添加するとと
もに、水酸化ナトリウムを添加して殺菌後の水素イオン
濃度指数が6.0となるようし、さらに、これらを可溶
性固形分濃度が20度となるように調整した後、上記実
施例3と同様に、135℃で30秒の高温殺菌後、5l
用のBIB容器に4000gを無菌充填し、25℃で3
0日間、60日間、90日間それぞれ保存することによ
り調整した。この際、試験例3として、酸は一切添加せ
ず、炭酸水素ナトリウムの添加量だけそれぞれ変えて行
ったものも併せて調整した。そして、その結果は[表
6]に示すとおりである。
【0032】
【表6】
【0033】上記[表6]に示す結果より、強アルカリ
性塩による水素イオン濃度の調整前に酸として有機酸で
あるクエン酸を添加し、その後、沈殿成分を除去してか
ら強アルカリ性塩と炭酸水素ナトリウムの併用により水
素イオン濃度の調整を行うと、やはり実施例3の場合と
同様に、風味の低下を抑制することや、充填容器に変形
を生じないことが確認される他、保存中に沈澱の発生を
抑制することも確認された。しかも、実施例2の場合に
おいては、コーヒー抽出液に対して炭酸水素ナトリウム
を0.34重量%添加した場合には、30日間の保存で
も充填容器は変形が激しく外箱が破損してしまったが、
クエン酸を添加して沈殿成分を除去した場合には、実施
例2の場合よりコーヒー抽出液の可溶性固形分(Bx)
濃度が高くても、コーヒー抽出液に対して炭酸水素ナト
リウムを0.30重量%添加しても90日間の保存がで
き、また、同0.50重量%添加しても60日間の保存
ができることが確認された。これより、強アルカリ性塩
による水素イオン濃度の調整前にクエン酸を添加して沈
殿成分を除去することとすれば、クエン酸を添加しない
場合に比してより多くの炭酸水素ナトリウムを併用して
も充填容器の変形が抑制されることが分かる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本願発明によれば、コーヒ
ー抽出液に強アルカリ性塩を添加することで、沈殿の発
生と風味の劣化を抑制してコーヒー抽出液の長期保存を
可能にすることが出来た。しかも、アルカリ性塩炭酸塩
のように時間の経過や加熱殺菌に伴ってガスを発生する
ことがないので、コーヒー抽出液を密閉容器に充填した
場合においても容器が膨張して変形したり、破損したり
してしまうといった問題が生じることは無い。
【0035】また、本願発明は、強アルカリ性塩ととも
にアルカリ性塩炭酸塩を併用することで、強アルカリ性
塩だけを用いる場合に比してコーヒー抽出液の水素イオ
ン濃度の調整が穏やかに行えることとなるので、所望の
水素イオン濃度への調整作業を行い易くすることが出来
る。
【0036】さらに、本願発明は、強アルカリ性塩によ
る水素イオン濃度の調整前に酸を添加し沈殿成分を除去
することで、長期保存にともなく沈澱の発生を一層抑制
して、より長期間のコーヒー抽出液の保存を可能とする
ことが出来た。しかも、この酸の添加は、水素イオン濃
度の調整を強アルカリ性塩の添加により成し得ることと
した本願発明の基で行うこととしたので、炭酸塩を用い
るという従来の方法の基で酸を添加することにより、水
素イオン濃度の調整の際にガスが発生してしまうという
ことが無く、水素イオン濃度の調整前に酸が添加されて
いてもガスの発生が抑えられ、アルカリ添加を伴う酸の
添加を可能とすることが出来た。
【手続補正書】
【提出日】平成11年1月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明は、はじめにコ
ーヒー抽出液から沈澱成分を出来るだけ除去した後、
ーヒー抽出液の長期保存に伴う水素イオン濃度指数の低
下を防止するとともに、容器を膨張させてなるガスを発
生することのない、アルカリ性非炭酸塩として強アルカ
をコーヒー抽出液に添加することとしている。そし
て、コーヒー抽出液に強アルカリを添加することによ
り、コーヒー抽出液を長期保存をしても沈殿が発生した
り風味が劣化したりすることが防止されることは勿論の
こと、コーヒー抽出液を密閉容器に充填した場合に、時
間の経過や加熱殺菌に伴ってガスが発生し、該密閉容器
が膨張して変形したり、破損したりしてしまうといった
ことが防止されることとなる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【発明の実施の形態】本願発明は、コーヒー抽出液に
を添加して沈澱成分を除去してから、強アルカリとして
水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの何れかを単独
でもしくは両者を併せ用いて添加することにより水素イ
オン濃度を調整し、コーヒー抽出液の長期保存を可能と
してなるものである。ここで、強アルカリによる水素イ
オン濃度の調整は、コーヒー抽出液を長期保存をしても
沈殿が発生することを防止するに十分な水素イオン濃度
となるように調整することをいい、その調整具合はコー
ヒー抽出液の可溶性固形分(Bx)濃度によって左右さ
れることとなるが、密閉容器へ充填したコーヒー抽出液
の殺菌後の水素イオン濃度指数(pH)が5.3以上、
好ましくは5.6以上となるように調整すると良い。こ
れにより、コーヒー抽出液を長期保存をしても濁りや沈
澱を発生させるとともに、風味低下の原因となる水素イ
オン濃度指数の低下を抑制することが出来ることとな
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】削除
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】また、本願発明は、強アルカリの一部をア
ルカリ性炭酸塩に置き換えることによりコーヒー抽出液
の水素イオン濃度を調整し、該コーヒー抽出液の長期保
存を可能としてなるものでもある。置き換えて添加する
ことが出来るアルカリ性炭酸塩としては、炭酸ナトリウ
ムもしくは炭酸水素ナトリウム(重曹)が挙げられ、そ
の添加量は、充填する容器の大きさと充填されるコーヒ
ー抽出液との割合や、その保存期間の長短によっても左
右されることとなるが、例えば、充填容器に対してコー
ヒー抽出液を80容量%充填し、20容量%を未充填部
分とした場合であれば、コーヒー抽出液に対して0.5
重量%より少なく、好ましくは同0.3重量%以下にす
ると良い。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】削除
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】水素イオン濃度の調整前の酸の添加は、コ
ーヒー抽出液の水素イオン濃度指数の低下に起因するこ
ととなる沈殿成分を、前もって出来るだけ除去すること
を目的として成されるものであり、上述の強アルカリ
よる水素イオン濃度の調整と同様にコーヒー抽出液の可
溶性固形分濃度によって左右されることとなるが、容器
へ充填したコーヒー抽出液の水素イオン濃度指数(p
H)を、少なくとも0.05、好ましくは0.1以上下
げることが出来るように調整すると良い。これにより、
コーヒー抽出液の長期保存中に沈澱する成分を低減し、
経時的な水素イオン濃度指数の低下を抑制するととも
に、風味の変化と沈澱の生成を抑制することが出来るこ
ととなる。すなわち、弱酸に強アルカリを添加したこと
で緩衝作用をなす環境が生まれ、その後のコーヒー抽出
液の水素イオン濃度指数の低下が、単に強アルカリだけ
を添加した場合に比して抑制され、沈澱の生成が生じに
くくなるのである。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】そこで、実施例1として、炭酸水素ナトリ
ウムの代わりに他のアルカリを添加し、保存した後のコ
ーヒー抽出液について、上記試験例1と同様に各項目の
評価を行った。評価を行うコーヒー抽出液は、殺菌後の
水素イオン濃度指数が炭酸水素ナトリウム0.45重量
%の場合と大体同じになるように各アルカリをそれぞれ
添加することとし、その後、上記試験例1と同様に、こ
れを可溶性固形分濃度が15度となるように調整すると
ともに、135℃で30秒の高温殺菌後、プラスチック
製の袋と紙製の箱からなる5l(リットル)用のBIB
容器に4000gを無菌充填し、それぞれ25℃で、3
0日間保存することにより調整した。そして、その結果
は[表2]に示すとおりである。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】上記[表2]に示す結果より、アルカリ
して炭酸塩である炭酸ナトリウムを用いた場合は、炭酸
水素ナトリウムと同様に、風味の低下や、沈澱の発生を
抑制することは確認されたが、充填容器は変形が激しく
外箱が破損してしまった。しかし、アルカリとして強ア
ルカリである水酸化ナトリウムや水酸化カリウムを単独
でそれぞれ用いた場合や、両者を併せ用いた場合は、風
味の低下や、沈澱の発生を抑制することが確認されただ
けでなく、充填容器におけるバッグの膨張は少なく外箱
に影響は何ら無かった。これより、強アルカリの使用に
よって、風味変化と沈澱発生を抑制し、かつ、容器変形
の問題を解消できることが分かる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】次に、実施例2として、上記実施例1によ
り好ましい結果の得られたアルカリである水酸化ナトリ
ウムや水酸化カリウムの一部を、炭酸水素ナトリウムに
置き換えたコーヒー抽出液について、上記実施例1と同
様に各項目の評価を、添加する水酸化ナトリウムもしく
は水酸化カリウムと炭酸水素ナトリウムとの量をそれぞ
れ変えて行った。評価を行うコーヒー抽出液は、上記実
施例1と同様に、殺菌後の水素イオン濃度指数が炭酸水
素ナトリウム0.45重量%の場合と大体同じになるよ
うに各アルカリと炭酸水素ナトリウムを併せて添加する
こととし、それ以外は何れも上記実施例1と同様の手
順、条件により調整した。そして、その結果は[表3]
に示すとおりである。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】上記[表3]に示す結果より、強アルカリ
である水酸化ナトリウムや水酸化カリウムの一部を、炭
酸水素ナトリウムに置き換えて用いた場合においても、
水酸化ナトリウムや水酸化カリウムを単独でそれぞれ用
いた場合や、両者を併せ用いた場合と同様に、風味の低
下や、沈澱の発生を抑制すること、及び充填容器の変形
に影響が無いこと確認されたが、炭酸水素ナトリウムの
添加をコーヒー抽出液に対して0.34重量%とした場
合には、充填容器は変形が激しく外箱が破損してしまっ
た。これより、強アルカリである水酸化ナトリウムや水
酸化カリウムの一部を炭酸水素ナトリウムに置き換える
には、コーヒー抽出液に対して0.34重量%より少な
く、好ましくは同0.24重量%程度、より好ましくは
同0.13重量%程度にすると良いことが分かる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】次に、実施例3として、強アルカリによる
水素イオン濃度の調整前に酸として有機酸であるクエン
酸を添加し、その後、沈殿成分を除去してから強アルカ
による水素イオン濃度の調整を行ってなるコーヒー抽
出液について、上記実施例1と同様の各項目の評価を、
添加するクエン酸の量をそれぞれ変えて行った。評価を
行うコーヒー抽出液は、抽出したコーヒー抽出液にクエ
ン酸を所定量、すなわち、水素イオン濃度指数が所定値
下がるようにそれぞれ添加し放置後、遠心処理により沈
殿成分を除去し、その後、殺菌後の水素イオン濃度指数
が5.8となるように水酸化ナトリウムをそれぞれ添加
し、さらに、これらを可溶性固形分濃度が25度となる
ように調整し、135℃で30秒の高温殺菌後、5l用
のBIB容器に4000gを無菌充填し、25℃で30
日間、60日間、90日間それぞれ保存することにより
調整した。この際、試験例2として、酸を一切添加しな
いものも併せて調整した。そして、その結果は[表4]
に示すとおりである。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】上記[表4]に示す結果より、強アルカリ
による水素イオン濃度の調整前に酸としてクエン酸を添
加することにより、風味の低下を抑制することや、充填
容器に変形を生じないことが確認される他、保存中に沈
澱の発生を抑制することも確認された。しかしながら、
酸の添加量が少ない、すなわち、水素イオン濃度指数を
下げる値が小さいと、保存期間による経時的変化よって
沈澱が発生してしまう恐れを有することとなるので、保
存期間が30日であれば予めコーヒー抽出液の水素イオ
ン濃度指数が0.05程度下がるように、また、保存期
間が60日であれば同指数が0.10程度下がるよう
に、さらに、保存期間が90日であれば同指数が0.2
0程度下がるように、それぞれ酸を添加することで、コ
ーヒー抽出液を長期間安定に保存出来ることが分かる。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】上記[表5]に示す結果より、強アルカリ
による水素イオン濃度の調整前に添加する有機酸をクエ
ン酸から他の有機酸であるアスコルビン酸に置き換えて
も、風味の良し悪し、容器の変形の有無、及び沈澱生成
の有無、の各項目において同様の評価を得られることが
分かる。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】さらに、実施例5として、強アルカリによ
る水素イオン濃度の調整前に酸として有機酸であるクエ
ン酸を添加し、その後、沈殿成分を除去してから強アル
カリと炭酸水素ナトリウムの併用により水素イオン濃度
の調整を行ってなるコーヒー抽出液について、上記実施
例3と同様の各項目についての評価を、添加する炭酸水
素ナトリウムの量をそれぞれ変えて行った。評価を行う
コーヒー抽出液は、抽出したコーヒー抽出液にクエン酸
を水素イオン濃度指数が0.4程度下がるように添加し
放置した後、遠心処理により沈殿成分を除去し、その
後、炭酸水素ナトリウムを所定量添加するとともに、水
酸化ナトリウムを添加して殺菌後の水素イオン濃度指数
が6.0となるようし、さらに、これらを可溶性固形分
濃度が20度となるように調整した後、上記実施例3と
同様に、135℃で30秒の高温殺菌後、5l用のBI
B容器に4000gを無菌充填し、25℃で30日間、
60日間、90日間それぞれ保存することにより調整し
た。この際、試験例3として、酸は一切添加せず、炭酸
水素ナトリウムの添加量だけそれぞれ変えて行ったもの
も併せて調整した。そして、その結果は[表6]に示す
とおりである。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】上記[表6]に示す結果より、強アルカリ
による水素イオン濃度の調整前に酸として有機酸である
クエン酸を添加し、その後、沈殿成分を除去してから
アルカリと炭酸水素ナトリウムの併用により水素イオン
濃度の調整を行うと、やはり実施例3の場合と同様に、
風味の低下を抑制することや、充填容器に変形を生じな
いことが確認される他、保存中に沈澱の発生を抑制する
ことも確認された。しかも、実施例2の場合において
は、コーヒー抽出液に対して炭酸水素ナトリウムを0.
34重量%添加した場合には、30日間の保存でも充填
容器は変形が激しく外箱が破損してしまったが、クエン
酸を添加して沈殿成分を除去した場合には、実施例2の
場合よりコーヒー抽出液の可溶性固形分(Bx)濃度が
高くても、コーヒー抽出液に対して炭酸水素ナトリウム
を0.30重量%添加しても90日間の保存ができ、ま
た、同0.50重量%添加しても60日間の保存ができ
ることが確認された。これより、強アルカリによる水素
イオン濃度の調整前にクエン酸を添加して沈殿成分を除
去することとすれば、クエン酸を添加しない場合に比し
てより多くの炭酸水素ナトリウムを併用しても充填容器
の変形が抑制されることが分かる。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】
【発明の効果】以上のように本願発明によれば、コーヒ
ー抽出液に強アルカリを添加することで、沈殿の発生と
風味の劣化を抑制してコーヒー抽出液の長期保存を可能
にすることが出来ることは勿論のこと、該強アルカリの
添加による水素イオン濃度の調整前に酸を添加し沈殿成
分を前もって出来るだけ除去することで、長期保存にと
もなう沈澱の発生を一層抑制して、より長期間のコーヒ
ー抽出液の保存を可能とすることが出来た。しかも、本
願発明は、アルカリ性炭酸塩のように時間の経過や加熱
殺菌に伴ってガスを発生することがないので、コーヒー
抽出液を密閉容器に充填した場合においても容器が膨張
して変形したり、破損したりしてしまうといった問題が
生じることは無い。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】また、本願発明は、強アルカリとともに
ルカリ性炭酸塩を併用することで、強アルカリだけを用
いる場合に比してコーヒー抽出液の水素イオン濃度の調
整が穏やかに行えることとなるので、所望の水素イオン
濃度への調整作業を行い易くすることが出来る。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】さらに、本願発明は、沈殿成分の除去を目
的とする酸の添加を、強アルカリを用いて水素イオン濃
度の調整を成し得ることとした本願発明の基で行うこと
としたので、炭酸塩を用いるという従来の方法の基で酸
を添加することにより、水素イオン濃度の調整の際にガ
スが発生してしまうということが無く、水素イオン濃度
の調整前に酸が添加されていてもガスの発生が抑えら
れ、アルカリ添加を伴う酸の添加を可能とすることが出
来た。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コーヒー抽出液に強アルカリ性塩を添加
    して水素イオン濃度を調整することにより長期保存を可
    能としてなることを特徴とするコーヒー抽出液の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 強アルカリ性塩は水酸化ナトリウムまた
    は水酸化カリウムの何れかを単独でもしくは両者を併せ
    用いてなるものであることを特徴とする請求項1に記載
    のコーヒー抽出液の製造方法。
  3. 【請求項3】 強アルカリ性塩の一部をアルカリ性炭酸
    塩に置き換えてなることを特徴とする請求項1又は2に
    記載のコーヒー抽出液の製造方法。
  4. 【請求項4】 水素イオン濃度の調整前に酸を添加し沈
    殿成分を除去してなることを特徴とする請求項1乃至3
    の何れかに記載のコーヒー抽出液の製造方法。
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