JPH11224006A - 導電性シームレスベルト - Google Patents

導電性シームレスベルト

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JPH11224006A
JPH11224006A JP2764098A JP2764098A JPH11224006A JP H11224006 A JPH11224006 A JP H11224006A JP 2764098 A JP2764098 A JP 2764098A JP 2764098 A JP2764098 A JP 2764098A JP H11224006 A JPH11224006 A JP H11224006A
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JP
Japan
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belt
conductive
base layer
rubber
conductive base
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Application number
JP2764098A
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English (en)
Inventor
Hiromi Matsushita
裕臣 松下
Atsushi Ochi
淳 越智
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Publication date
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真方式または静電印刷方式にて画像形
成を行う画像形成装置内で少なくとも2個以上のプーリ
ーにより張架状態にして回転運動させて使用する導電性
シームレスベルトであって、加工性がよく、適度な柔軟
性を有するとともに、長期に亘って連続運転しても伸び
を生じることなく、しかも、厚み方向のバネ定数も小さ
く表面の凹凸や剛性ムラもない導電性シームレスベルト
を提供する。 【解決手段】 ゴム組成物からなり導電性ベース層の体
積固有抵抗値を1×104 〜1×1012Ω・cmの範囲
とし、23℃、10Hz、伸長歪み4%の測定条件で測
定した時の動的弾性率を2.5×108 〜2.0×10
9 dyn/cm2 の範囲とし、損失正接(tanδ)を
0.01〜0.2の範囲とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性シームレスベ
ルトに関し、より詳しくは、複写機、ファクシミリ、プ
リンター等の電子写真方式または静電印刷方式にて画像
形成を行う画像形成装置内で、シート材搬送ベルト、転
写ベルト、中間転写ベルト、定着ベルト、現像ベルト、
感光体基体用ベルト等に使用される導電性シームレスベ
ルトに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機、ファクシミリ、プリ
ンター等の電子写真方式または静電印刷方式にてトナー
画像の形成を行う画像形成装置内では、シート材搬送ベ
ルト、転写ベルト、中間転写ベルト、定着ベルト、現像
ベルト、感光体基体用ベルト等に導電性シームレスベル
トが用いられている。
【0003】例えば、転写領域においては、導電性シー
ムレスベルトは一般に転写ベルトと呼ばれており、例え
ば、図1のような形態で用いられている。すなわち、転
写ベルト1は2個以上(図では2個)のプーリー2によ
って張架状態とされてプーリー2の駆動によりベルトの
長手方向(図中矢印X方向)に回転移動するようになっ
ている。そして、回転移動するベルト1の上側の直線状
部分3に紙等のシート材4を担持して搬送する。一方、
感光体10はシート材4の搬送に同期して図中の矢印Y
方向に回転移動し、感光体10上のトナーTがシート材
4の表面に近接または接触する位置に運ばれる。また、
回転移動する転写搬送ベルト1の下側の直線状部分5に
は電極、帯電ローラ等の帯電手段6が接触しており、該
帯電手段6により転写搬送ベルト1の表面はトナーTの
電荷とは逆極性に帯電される(トナーTの電荷がプラス
(+)の場合はマイナス(−)に、トナーTの電荷がプ
ラス(−)の場合はプラス(+)に帯電される)。よっ
て、感光体10上のトナーTはシート材4の表面に近接
または接触した時に、トナーTと逆の電荷に帯電されて
いる転写ベルト1の電荷に引き付けられて、シート材4
の表面に転写される。
【0004】上記のように、転写ベルトは2個以上のプ
ーリーによって張架状態とされてプーリーの駆動により
回転運動するようになっている。よって、長期間良好な
転写特性を得るためには、転写ベルトには長期に亘って
張架状態としても伸びることなく安定した回転運動をす
ることが要求される。これは、転写ベルトに伸びが生じ
ると、回転ムラを生じて、シート材を一定速度で一定の
走行状態にて移動することが困難となり、シート材に転
写される感光体上のトナーが本来転写されるべき位置か
らずれて、所謂、転写ズレを生じてしまうためである。
【0005】また、電子写真方式または静電印刷方式に
てトナー画像の形成を行う画像形成装置では、例えば、
ジャンピング現像法等の現像スリーブ表面にブレードに
よりトナー薄層を形成して該トナー薄層を静電潜像保持
体表面に近接または接触させて現像を行う一成分現像方
式を用いた装置があるが、近年、図2に示すように、現
像スリーブを用いる代わりにゴムを主成分とする弾性シ
ームレスベルト20をプーリー21a、21bにより張
架状態にして回転運動させ、該回転運動するベルト(現
像ベルト)20の表面にブレード22によりトナー薄層
23を形成して、これを感光体24に近接または接触さ
せて現像を行う方法が使用されている。かかる磁性キャ
リアを用いずにトナーのみの薄層で現像を行う一成分現
像方式では、良好な現像特性を得るためには均一な厚み
のトナー薄層を形成するかが重要である。よって、現像
ベルトを用いる場合、均一な厚みのトナー薄層を形成す
るには、現像ベルトが張架状態としても伸びることな
く、ベルトが波打ったりせずに安定した回転運動をする
ことが要求される。
【0006】また、定着領域では、導電性シームレスベ
ルトは一般に定着ベルトと呼ばれ、多くの場合、加熱手
段(例えば加熱ロール)と対向する位置で上記転写ベル
トと同様に2個以上のプーリーによって張架状態とされ
てプーリーの駆動によって回転運動し、トナーが転写さ
れたシート材をその上面に担時して搬送してシート材上
の転写されたトナーをシート材に定着するようになって
いる。よって、かかる定着領域においても、長期間良好
な定着性能が得られためには、導電性シームレスベルト
は、長期に亘って張架状態としても伸びることなく安定
した回転運動をすることが要求される。
【0007】また、所謂、ベルト状感光体においては、
導電性シームレスベルトを導電性基体として該基体上に
感光層を形成している。感光体は画像形成プロセスの初
期段階において感光層表面に静電潜像を形成するための
ものであり、よって、繰り返し安定した画像形成プロセ
スが行われるにはベルト状感光体、すなわち、導電性シ
ームレスベルトが伸びることなく安定した回転運動をす
ることが要求される。
【0008】一方、フルカラー画像を形成する画像形成
装置では、図3に示すように、感光体10等に形成され
たトナー像を一次的に弾性シームレスベルトからなる中
間転写ベルト11に転写し、次いで、該中間転写ベルト
11に転写されたトナーをシート材4に二次的に転写す
る作業が行われる。すなわち、感光体10は矢印A方向
に回転する一方、中間転写ベルト11が3個のプーリー
7、8、9により張架状態とされてプーリー7、8、9
の駆動により矢印B方向に回転運動し、感光体10の表
面に形成されたトナー像が感光体10の表面と中間転写
ベルト11の直線状部11Aの接触部において中間転写
ベルト11に転写され、該一次転写されたトナー像がプ
ーリー9と転写ローラ12間に挿入されるシート材4に
二次転写される。なお、図中、13は露光用光学系、1
4は帯電器、15は現像器、16は感光体用のクリーニ
ングブラシ、17は中間転写ベルト11の内部に設けら
れた転写用チャージである。かかる転写プロセスは中間
転写ベルトへ異なる色相のトナー像を転写して重ね、重
ねたトナー像を一括してシート材に転写することによ
り、異なる色相のトナー像を形成する度にシート材を感
光体と近接する領域に搬送してシート材にトナーを転写
するという煩雑な作業を解消している。この中間転写ベ
ルト11は、上記転写ベルトや定着ベルトのように、シ
ート材をベルト上に担持して搬送するものではなく、ベ
ルト上にトナー像が転写され、該一次転写されたトナー
像をシート材に二次転写するものであるが、かかる中間
転写ベルトにおいてもベルトの伸びは致命的で、ベルト
の伸びにより転写ズレ(トナーがベルトの本来転写され
るべき位置からずれた位置に転写される)やトナーの転
移不良(転写されるべきトナーが転写しない転写抜け)
を発生し、所望のカラー画像が形成できなくなってしま
う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のような導電性シ
ームレスベルトとして、例えば、非晶性熱可塑性樹脂の
ポリカーボネート樹脂や結晶性熱可塑性樹脂のフッ素系
樹脂に導電性充填剤であるカーボンブラックを配合した
ものがある。しかしながら、熱可塑性樹脂は伸びを生じ
やすく、ベルトを2個以上のプーリーによって張架状態
にして回転運動させた場合、伸びが著しく、また、連続
運転によって疲労クラックが発生してしまう。また、柔
軟性に乏しく厚み方向のバネ定数が高いために、転写ベ
ルト(中間転写ベルト)においては感光体とのニップ量
を大きくできず転写効率が低くなり、また、定着ベルト
においては加熱ロールとのニップ量を大きくできず良好
な定着性能を得難いという欠点がある。
【0010】また、ゴムに補強用充填剤を配合して弾性
率を高めたシームレスベルトを用いることも試みられて
いる。この場合、補強効果に優れるカーボンブラックを
配合した場合、伸びを防止するに充分な弾性率が得られ
る配合量で配合するとベルトの導電率が高くなり過ぎる
という欠点があり、ベルトを適切な導電率に調整し、か
つ、ベルトの伸びを有効に防止するためには、カーボン
ブラックとともにシリカ等の比較的導電性の低い充填剤
を多量に配合しなければならない。しかるに、このよう
にして得られたシームレスベルトにおいては、ベルトに
引張力を作用させた時に伸びは生じにくいものの、ベル
トに引張力を作用させた状態(張架状態)が長期間続く
とゴム組成物が応力緩和を起こして結局ベルトに伸びが
生じてしまい、また、ゴム製造時の加工性が悪く、特
に、ゴム組成物を加硫する場合に加硫前の粘度が高くな
り過ぎて加硫しずらくなるという欠点がある。また、充
填剤の多量の配合によりゴム本来の柔軟性やクリープ特
性が損なわれ、ベルトが安定した回転運動をしずらくな
る。
【0011】一方、実開平3−72541号公報及び実
開平3−69166号公報には、ゴム製のシームレスベ
ルトの内側面(プーリ側の表面)の全面にわたって糸巻
き状または編織布の芯材を一体設けて導電性ベルトの伸
びを防止したものがある。しかしながら、かかるベルト
ではベルトの伸びを防止することはできるものの、繊維
の配向がベルトの斜行の原因になって、繊維角度の僅か
なバラツキでもベルトが斜行し、転写ズレを生じてしま
う。また、ベルトの厚さや表面粗度を調整するために最
終工程でベルト表面を研磨処理する場合、繊維が存在す
る部分と存在しない部分との間の剛性ムラのために研磨
量が不均一となり、表面に凹凸を発生して、転写性能、
定着性能等が低下する場合がある。特に、中間転写ベル
トとして使用する場合に、表面の転写領域に凹凸がある
と感光体との接触圧が不均一になるとともにベルトの帯
電量が部分的に変動することから、トナーの転移不良
(転写されるべきトナーが転写しない転写抜け等)を発
生してしまう。また、前記図2に示すように、中間転写
ベルトの表面は通常トナー像の転写が終了する毎に次の
転写にそなえて残留するトナーをクリーニングブラシ1
6等のクリーニング手段によって除去するが、中間転写
ベルトの表面に凹凸があると、クリーニング手段によっ
て残留トナーを全て掻き取ることができず、クリーニン
グ不良を生じる場合がある。
【0012】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たもので、電子写真方式または静電印刷方式にて画像形
成を行う画像形成装置内で少なくとも2個以上のプーリ
ーにより張架状態にして回転運動させて、シート材搬送
ベルト、転写ベルト、中間転写ベルト、定着ベルト等に
使用する導電性シームレスベルトであって、加工性がよ
く、適度な柔軟性を有するとともに、長期に亘って連続
運転しても伸びを生じることなく、しかも、厚み方向の
バネ定数も小さく表面の凹凸や剛性ムラもない、長期に
亘って良好なシート搬送性能、転写性能、定着性能、現
像性能等を得ることができる導電性シームレスベルトを
提供することを課題としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ゴム組成物か
らなる導電性シームレスベルトを2個以上のプーリーに
より張架状態として回転運動させる場合、ベルトの伸び
を防止するにはゴム組成物の粘弾性を制御することが重
要であることを見出した。すなわち、ベルトにはプーリ
ーの駆動による引張力が作用するので、ベルトが安定し
た回転運動をするには、ゴム組成物からなるベルトがプ
ーリーによる引張力が作用しても引き伸ばされることの
ない所定値以上の弾性率を有し、更に、ベルトは長期に
亘って張架状態で回転するので当初はプーリーによる引
張力によって伸ばされることがなくとも、ゴム組成物が
応力緩和を起こして、結局、伸びが生じてしまうので、
これを防止するためにはゴム組成物が所定値以下の損失
正接(tanδ)を示して応力緩和を起こしにくくくす
ることが重要であることを見出し、本発明を完成するに
至ったものである。
【0014】すなわち、本発明は、請求項1で、ゴム組
成物からなり、体積固有抵抗値が1×104 〜1×10
12Ω・cmの範囲にある導電性ベース層を備えた導電性
シームレスベルトであって、上記導電性ベース層の23
℃、10Hz、伸長歪み4%の測定条件で測定した時の
動的弾性率が2.5×108 〜2.0×109 dyn/
cm2 の範囲にあり、かつ、損失正接(tanδ)が
0.01〜0.2の範囲にあることを特徴とする導電性
シームレスベルトを提供している。ここで、導電性シー
ムレスベルトは導電性ベース層単体で構成しても、ベル
トにより良好な表面性を付与するために導電性ベース層
の表面に導電性ベース層とは異なる材質の薄厚の表面層
を積層した構成にしてもよい。
【0015】なお、上記動的弾性率と損失正接(tan
δ)はレオロジー(株)製の粘弾性スペクトルメーター
を用いて測定した数値である。
【0016】上記ゴム組成物からなる導電性ベース層の
動的弾性率及び損失正接(tanδ)を上記数値範囲に
調整する方法は特に限定されないが、ゴム組成物を加硫
することにより行うのが一般的である。この場合、ゴム
組成物中に不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸の金属
塩、及び、これら以外の他の不飽和ビニル化合物より選
ばれる少なくとも一種の架橋性モノマーと有機過酸化物
系架橋剤をそれぞれ特定量配合してゴム組成物を架橋す
る方法を用いると、導電性ベース層の動的弾性率及び損
失正接(tanδ)を上記数値範囲に制御性良く調整で
き、好ましい。なお、もちろんここでは、補強用充填剤
を多量に配合することによって弾性率を高めることは、
前述した多くの不具合を生じるために避けるべきであ
る。
【0017】かかる本発明の導電性シームレスベルトに
おいて、ゴム組成物からなる導電性ベース層の23℃、
10Hz、伸長歪み4%の測定条件で測定した時の動的
弾性率を2.5×108 〜2.0×109 dyn/cm
2 の範囲としているのは、動的弾性率が2.5×108
dyn/cm2 以上であると導電性ベース層はベルトの
引っ張り方向には伸びが生じなくなるが、動的弾性率が
2.0×109 dyn/cm2 をこ越える程度まで大き
くなると、導電性ベース層の厚み方向(ベルトの厚み方
向)の弾性率が高くなり過ぎてベルトの感光体表面等へ
の追従性が悪くなり、例えば、転写ベルト(中間転写ベ
ルト)や定着ベルトとして用いた場合に転写性能や定着
性能が劣化する傾向を示すためである。また、ゴム組成
物からなる導電性ベース層の23℃、10Hz、伸長歪
み4%の測定条件で測定した時の損失正接(tanδ)
を0.01〜0.2の範囲にしているのは、損失正接
(tanδ)が0.2以下であると長期間張架状態とし
ても応力緩和が起こりにくくなるが、0.01を越える
程度まで小さくなると、ベルトに振動が加わった場合に
その振動が速やかに減衰せず振動が長期に亘って続くこ
ととなり、シート材が所定の搬送位置からずれたり、転
写ベルト(中間転写ベルト)や定着ベルトとして用いた
場合に転写性能や定着性能が劣化する傾向を示すためで
ある。
【0018】よって、本発明の導電性シームレスベルト
は上記数値範囲の動的弾性率及び損失正接(tanδ)
を示す導電性ベース層を備えていることにより、2個以
上のプーリーにより張架状態として回転運動させても、
長期に亘ってベルトは適度な柔軟性を有するともに伸び
が生じず、安定した回転運動し、しかも、従来のような
補強繊維や補強用充填剤の多量の配合を行わないので、
ベルトの剛性ムラや表面の凹凸がなく、長期に亘って良
好なシート搬送性能、転写性能、定着性能、現像性能、
及び感光体における潜像形成能等を奏するものとなる。
また、表面の凹凸がないので中間転写ベルトとして用い
た場合のクリーニング不良の発生を防止で、現像ベルト
として用いた場合にはトナー薄層の均一性がより良好に
なって、より良好な現像性能を得ることができる。
【0019】導電性ベース層を構成するゴム組成物に用
いるゴム成分としては、従来公知の種々のゴムが使用可
能であり、具体的には、アクリロニトリル−ブタジエン
ゴム(NBR)、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム
(IR)、クロロプレンゴム(CR)、スチレン−ブタ
ジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、エチ
レン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDMゴ
ム)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、シリコー
ンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、ブ
チルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、クロロス
ルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、エピクロロヒド
リンゴム(CHR)、エピクロロヒドリン−エチレンオ
キシド共重合ゴム(CHC)、水素化ニトリルゴム(H
SM)等が挙げられ、これらのゴムを単独でまたは二種
以上を混合して用いることができる。なお、画像形成装
置内はオゾンが発生している場合が多いので、耐オゾン
性に優れたEPDMゴムをゴム成分全体当たり10重量
%以上含有させるのが好ましい。
【0020】上記ゴム成分を架橋する場合に用いる架橋
性モノマーとしては、前記したように、不飽和カルボン
酸、不飽和カルボン酸塩、及びこれら以外の不飽和ビニ
ル化合物より選ばれる少なくとも一種を用いるのが好ま
しい。不飽和カルボン酸としては例えばアクリル酸、メ
タクリル酸、2−アセトアミノアクリル酸、β,β−ジ
メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロルアクリル酸、
桂皮酸、アコチン酸、2−エチル−3−プロピルアクリ
ル酸、クロトン酸、アミノクロトン酸、アシドホスヒデ
ロキシエチル(メタ)アクリレート、β−アクリルオキ
シプロピオン酸、2−ブテン−1,4−ジカルボン酸、
ソルビン酸、アセチルカルボン酸、N−ブチルマレアミ
ド酸、フマル酸、マレイン酸、クロルマレイン酸、ジ−
n−ブチルマレアミド酸、N,N−ジメチルマレアミド
酸、N−エチルマレアジド酸、N−フェニルマレアミド
酸、ジクロルマレイン酸、ジヒドロキシマレイン酸、ア
リルアルソン酸、クロルエンデイン酸、イタコン酸、ベ
ンゾイルアクリル酸等を挙げることができ、これらから
選ばれる一種または二種以上を使用することができる。
【0021】不飽和カルボン酸の金属塩としては、上記
例示の不飽和カルボン酸の金属塩を使用でき、その金属
の代表例としてはリチウム、ナトリウム、カリウム、ス
トロンチウム、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、バリ
ウム、カドミウム、鉛、ジルコニウム、ベリリウム、
銅、アルミニウム、スズ、鉄、アンチモン、ビスマス、
モリブデン、タングステン、ニッケル等である。かかる
不飽和カルボン酸の金属塩も上記例示のものから選ばれ
る一種又は二種以上を使用することができる。特に、2
価以上の金属塩は架橋効果を増大する点で好ましく、入
手しやすい点、毒性が少ない点からカルシウム、亜鉛、
マグネシウム、ジルコニウム等が好ましい。尚、これら
の金属塩は、前もって不飽和カルボン酸と反応させた不
飽和カルボン酸の金属塩として用いる以外に不飽和カル
ボン酸とこれらの金属、金属酸化物、水酸化物、炭酸塩
等とを別々にゴム成分中に混合し、混合系で反応させて
金属塩としても良い。
【0022】不飽和カルボン酸またはその金属塩以外の
他の不飽和ビニル化合物としては例えば酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、スチレン、ビニ
ルトルエン、ジビニルベンゼン等のビニル化合物;アク
リル酸、メタクリル酸等のアルキルエステル;(メタ)
アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、グリジジ
ル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸誘導
体;トリアリルイソシアヌレート等の種々の化合物が例
示でき、これらは一種又は二種以上を使用することがで
きる。
【0023】なお、上記の不飽和カルボン酸、不飽和カ
ルボン酸塩、及び、これら以外の他の不飽和ビニル化合
物は、それぞれ単独で、または、互いに混合して用いる
ことができるが、少なくとも不飽和カルボン酸を用いる
のが好ましく、特に、不飽和カルボン酸のうち、アクリ
ル酸、メタクリル酸、桂皮酸、アコチン酸、クロトン
酸、イタコン酸及びベンゾイルアクリル酸等を用いるの
が好ましい。以上の架橋性モノマーはゴム成分100重
量部当たり5〜40重量部、好ましくは10〜30重量
部配合するがよい。
【0024】架橋性モノマーとともに配合する架橋剤と
しては、フェノール樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹
脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、エポキシ樹脂等の架橋性樹脂やこれらの低分子量体
又は変性物;または、有機過酸化物系架橋剤を用いるこ
とができる。特に、有機過酸化物系架橋剤を用いると架
橋が比較的均質に進行して、前記したように、ゴム組成
物(導電性ベース層)の動的弾性率及び損失正接(ta
nδ)を上記数値範囲に制御性良く調整することができ
る。
【0025】有機過酸化物系架橋剤としては、例えば、
ジアセチルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイ
ド、ジカプリルパーオキサイド、ジ(p−クロロベンゾ
イル)パーオキサイド、ジデカノイルパーオキサイド、
ジ(2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキサイド、ジ
イソブチルパーオキサイド、ジイソノナノイルパーオキ
サイド、ジラウロイルパーオキサイド、ジベラゴニルパ
ーオキサイド、ジプロピニルパーオキサイド、ジ(β−
カルボキシプロピノイル)パーオキサイド、メチルエチ
ルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサ
イド、ジハイドロキシ−ジメチル−ジオキサシクロペン
タン、t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキ
シ(2−エチルヘキサノエート)、t−ブチルパーオキ
シイソブチレート、O,O−t−ブチル−O−イソプロ
ピルモノパーオキシカルボネート、t−ブチルパーオキ
シピバレート、ジメチル−ジ(ベンゾイルパーオキシ)
ヘキサン、t−ブチルパーオキシ(2−エチルブチレー
ト)、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオ
キサイド、ジメチル−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キサン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クミルハ
イドロパーオキサイド、ビス(t−ブチルパーオキシ)
トリメチルシクロヘキサン、n−ブチルビス(t−ブチ
ルパーオキシ)バリレート等の有機過酸化物などを例示
できる。これらのうち特にジクミルパーオキサイド、ク
ミルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイ
ド、ジブチルパーオキサイド、ビス(t−ブチルパーオ
キシ)トリメチルシクロヘキサン、n−ブチルビス(t
−ブチルパーオキシ)バリレート等が架橋温度と半減期
の関係等より架橋がより均質に進行しやすい点で適して
いる。
【0026】また、架橋反応を促進するために、上記有
機過酸化物系架橋剤とともに、酸化マグネシウム(Mg
O)、酸化鉛(PbO)、及び酸化亜鉛(ZnO)等か
ら選ばれる少なくとも一種の金属酸化物を配合するのが
好ましい。これらを配合するとゴム成分を3次元架橋構
造に架橋することができ、架橋ゴム組成の粘弾性をより
好ましいものにすることができる。かかる金属酸化物系
架橋促進剤は配合量は上記架橋性モノマーとの重量比
(架橋性モノマー:金属酸化物系の架橋促進剤)が1:
4〜4:1、好ましくは2:3〜4:2となる量配合す
るのがよい。
【0027】また、導電性ベース層(ゴム組成物)の導
電性を調整するために配合する導電性充填剤としては、
前記したカーボンブラックや、酸化スズ、酸化チタン
(表面が酸化スズで被覆されたものも含む)等の金属酸
化物、または、導電性シリカ、銅、鉄、ニッケル、アル
ミニウム等の金属粉等を用いることができる。これらの
充填剤は単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
【0028】カーボンブラックとしては、例えば、チャ
ンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラ
ック等の各種カーボンブラックを用いることができ、平
均粒径が18〜120nm、とりわけ22〜90nmの
範囲にあるものが好適に用いられる。
【0029】上記導電性充填剤の配合量は、弾性シーム
レスベルトの設定すべき導電性に応じて適宜決定され、
例えば、導電性充填剤としてカーボンブラックを用いる
場合には、通常、ゴム100重量部に対して10〜50
重量部、好ましくは10〜35重量部の範囲から所要の
配合量を決定する。
【0030】また、ゴム組成物には上記導電性充填剤と
は別に例えば炭酸カルシウム、シリカ、クレー、タル
ク、硫酸バリウム、ケイ藻土等の補強用の充填剤を配合
してもよい。ただし、かかる補強用の充填剤を配合する
場合、ゴム組成物の損失正接(tanδ)が上記の数値
範囲を越えて大きくなったり、製造時の加工性が低下し
たりすることがない配合量とする。
【0031】また、導電性ベース層の柔軟性を増すため
に、ゴム組成物には、例えば、ステアリン酸、ラウリン
酸などの脂肪酸、綿実油、トール油、アスファルト物
質、パラフィンワックス等の軟化剤を配合してもよい。
また、可塑剤として、例えば、ジメチルフタレート、ジ
ブチルフタレート等のフタル酸系化合物、ジオクチルア
ジペート等のアジピン酸系化合物、ジブチルセバケート
等のセバチン酸系化合物、安息酸系化合物等を配合して
もよい。また、導電性ベース層の耐久性を向上させるた
めに、老化防止剤として、例えば2−メルカプトベンゾ
イミダゾール等のイミダゾール類、フェニル−α−ナフ
チルアミン、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニ
レンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p
−フェニレンジアミン等のアミン類、ジ−t−ブチル−
p−クレゾール、スチレン化フェノール等のフェノール
類等を配合してもよい。
【0032】導電性ベース層の電気抵抗(導電性)は、
前記の通り、体積固有抵抗値が104 〜1012Ω・c
m、好ましくは105 〜1011Ω・cmの範囲で、画像
形成装置内の使用箇所に応じた最適値に調整する。ここ
での体積固有抵抗値はJISK6911の「5.13
抵抗率」に記載の方法に従って求められる体積抵抗率ρ
V である。
【0033】また、導電性ベース層の厚みは、0.2〜
2mm、好ましくは0.3〜1.5mmとするのがよ
い。これは、前記範囲よりも厚みが小さくなるとベルト
の張力が低くなり、プーリーとベルトとの間ですべりを
発生しやすくなり、前記範囲よりも厚みが大きくなる
と、ベルトの張力が高くなってプーリーの駆動系に負担
がかかるためである。
【0034】また、導電性ベース層の表面に導電性ベー
ス層とは異なる材質の表面層を設けてベルトを構成する
場合、該表面層はウレタン樹脂やフッ素樹脂等を静電塗
装機等を用いてベルトの表面にコーティングした表面層
とするのが好ましい。かかる表面層を形成すると、ベル
ト表面の化学的安定性が向上するとともに表面抵抗率が
安定化し、更にベルト表面に付着したトナーのクリーニ
ング性が向上する。表面層の厚さは、通常、導電性ベー
ス層の粘弾性に影響を与えない1〜10μm、好ましく
は5μm程度の薄厚とする。
【0035】本発明において、導電性ベース層の製造方
法は特に限定されるものではないが、通常、ゴム材料及
び他の原料を混練し、該混練物をシームレスベルト状に
成形する。架橋する場合には、ゴム材料、架橋性モノマ
ー、架橋剤及びこれら以外の材料を混練し、該混練物を
シームレスベルト状に成形した後、または、成形すると
同時に架橋を行う。具体的には、ゴム材料、架橋性モノ
マー、架橋剤及びこれら以外の材料をオープンロール、
ニーダー、密閉式混練機等で混練し、該混練組成物を押
し出し成形、射出成形等の従来公知の成形方法でシーム
レスベルト状(無端のベルト状)に成形し、得られた成
形物を加熱することにより加硫する。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施形態(実施
例)と比較例により更に詳しく説明する。下記表1及び
表2の上段に記載した配合からなる原料をニーダーで混
練してリボン状の混練物を得、該混練物を押し出し成形
機(中田エンジニアリング社製、φ90mmVAK)に
より筒状(無端のベルト状)に押し出して、幅360m
m、内径φ100mm、厚み1.5mmの筒状成形物を
得た後、該筒状成形物を160℃で30分間加熱するこ
とにより架橋した。そして、該架橋後の筒状成形物の表
面を円筒研削盤を用いて研磨して筒状成形物の厚みを
0.5mmに調整し、研磨後の表面に静電塗装機でウレ
タン樹脂を塗布して、厚み0.5μmの表面層を形成し
て各実施例及び比較例の導電性シームレスベルトを完成
させた。なお、、比較例7の導電性シームレスベルトは
混練成形時の加工性が他のものに比べてかなり劣悪であ
った。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】表1の上段中及び表2の上段中の数値はと
もに重量部である。また、表1の上段におけるDCPは
ジクミルパーオキサイド、ノクセラーD(大内新興化学
工業製、商品名)はジフェニルグアニジンである。
【0040】以上作製した各実施例及び各比較例で作製
した導電性シームレスベルトについて、体積固有抵抗値
を測定するとともに、レオロジー(株)の粘弾性スペク
トルメーターを用いて、23℃、10Hz、伸長歪み4
%の測定条件で動的弾性率と損失正接(tanδ)を測
定した。また、各実施例及び各比較例の導電性シームレ
スベルトを3個のプーリーにより張架して回転運動する
ようにし、これを、図2に示すように電子写真複写機に
中間転写ベルトとして搭載して以下の試験を行った。
【0041】(転写画像の位置ズレの有無)A4用紙の
長手方向の一端側に短手方向に走る直線状の基準線を引
き、該基準線より長手方向の他端側に向けて270mm
離間した位置に短手方向に走る直線状の標線を引いた原
稿を用いてA4の転写用紙で複写を行い、複写物のベル
ト駆動方向への画像のズレを調べた。すなわち、実際の
標線の複写位置の理想的な複写位置(基準線の複写位置
から270mm離れた位置)からのズレを調べた。理想
的な複写位置からのズレが50ミクロン未満の場合を合
格(○)、50ミクロン以上の場合を不合格(×)とし
た。
【0042】(トナーの転移不良の有無)黒べた原稿を
用い、A4の転写用紙で複写を行って、複写物を目視で
チェックして、目視可能な転移抜け(白い部分)の有無
を調べた。目視可能な転移抜け(白い部分)がない場合
を合格(○)、目視可能な転移抜け(白い部分)が発生
している場合を不合格(×)とした。
【0043】(長期伸長による応力緩和の有無)ベルト
を4%伸長状態で保持して、初期応力が一週間でどの程
度減少するかを測定した。応力の減少が5%以下のとき
を合格(○)、応力の減少が5%より大きい場合を不合
格(×)とした。
【0044】以上の試験結果をベルトの物性とともに表
1及び表2の下段に記載した。比較例5、6、7は、硫
黄によりゴム成分を架橋するとともにカーボンブラック
とは別にシリカを配合してベルトの弾性率を大きくした
導電性シームレスベルトであるが、損失正接(tan
δ)が0.2以下の場合は動的弾性率が2.5×108
dyn/cm2 以上にならず(比較例5、6)、動的弾
性率が2.5×108 dyn/cm2 以上の場合は損失
正接(tanδ)が0.2よりも大きくなっている(比
較例7)。よって、比較例5、6のベルトは中間転写ベ
ルトとして用いた場合に転写ズレを発生し、比較例7の
ベルトは長期間伸長状態にした場合に伸びが発生してし
まっている。これに対し、実施例1〜4のゴム成分に対
して架橋性モノマーと有機過酸化物からなる架橋剤を適
量配合して架橋した架橋ゴム組成物により、動的弾性率
を2.5×108 〜2.0×109 dyn/cm2 の範
囲内とし、かつ、損失正接(tanδ)を0.01〜
0.2の範囲内としている導電性シームレスベルトは、
転写ズレやトナーの転移不良のない良好画像を形成で
き、しかも、長期間伸長状態にしても伸びが生じていな
い。また、実施例1〜4の複写終了後のベルトの表面を
目視観察したが、残留トナーはなく、ベルトのクリーニ
ング性も良好であった。
【0045】なお、ここでは実施例1〜4の導電性シー
ムレスベルトを中間転写ベルトとして用いた場合につい
て記載したが、かかる実施例1〜4の導電性シームレス
ベルトを寸法調整を行って転写ベルト、定着ベルト、現
像ベルトとして使用したが、この場合も良好な結果を得
ることができた。また、実施例1〜4に導電性シームレ
スベルトについて表面層を形成せず、架橋後の筒状成形
物(導電性ベース層)のみとした状態でこれを基体とし
て用いてベルト状感光体を作製したが、該ベルト状感光
体はプーリの駆動により長期間安定に回転運動するもの
であった。
【0046】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発
明の導電性シームレスベルトによれば、高弾性率で低損
失正接(tanδ)を示す導電性ベース層を備えている
ことにより、2個以上のプーリーにより張架状態として
回転運動させても、長期に亘ってベルトは適度な柔軟性
を有するともに伸びが生じず、安定した回転運動し、し
かも、従来のような補強繊維や補強用充填剤の多量の配
合を行わないので、ベルトの剛性ムラや表面の凹凸がな
く、長期に亘って良好なシート搬送性能、転写性能、定
着性能、現像性能等を奏するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 画像形成装置内で導電性シームレスベルトを
転写ベルトとして使用している状態の概略平面図であ
る。
【図2】 画像形成装置内で導電性シームレスベルトを
現像装置の現像ベルトとして使用している状態の概略平
面図である。
【図3】 画像形成装置内で導電性シームレスベルトを
中間転写ベルトとして使用している状態の概略平面図で
ある。
【符号の説明】
1 転写ベルト 11 中間転写ベルト 14 シート材 16 クリーニング手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03G 21/00 350 G03G 21/00 350 // B29K 21:00 C08L 21:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム組成物からなり、体積固有抵抗値が
    1×104 〜1×1012Ω・cmの範囲にある導電性ベ
    ース層を備えた導電性シームレスベルトであって、 上記導電性ベース層の23℃、10Hz、伸長歪み4%
    の測定条件で測定した時の動的弾性率が2.5×108
    〜2.0×109 dyn/cm2 の範囲にあり、かつ、
    損失正接(tanδ)が0.01〜0.2の範囲にある
    ことを特徴とする導電性シームレスベルト。
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