JPH09179414A - 転写ベルト - Google Patents
転写ベルトInfo
- Publication number
- JPH09179414A JPH09179414A JP35043295A JP35043295A JPH09179414A JP H09179414 A JPH09179414 A JP H09179414A JP 35043295 A JP35043295 A JP 35043295A JP 35043295 A JP35043295 A JP 35043295A JP H09179414 A JPH09179414 A JP H09179414A
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- Pending
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- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
- Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐オゾン性、難燃性、劣化防止等の転写ベル
トに要求される特性を満たすと共にブリードやブルーム
の発生がなく、且つ経時での電気抵抗の変動が少なく安
定して良好な転写画像を得ることができる転写ベルトを
提供すること。 【解決手段】 電子写真プロセスによる画像形成装置の
転写部において用いる転写ベルトにおいて、該転写ベル
トがクロロプレンゴムとエチレン・プロピレン・非共役
ジエン三元共重合体(EPDM)とからなるゴム基材お
よびその中に分散されているアセチレンブラックとファ
ーネスブラック、またはアセチレンブラツクとケッチェ
ンブラックから主として構成されている。
トに要求される特性を満たすと共にブリードやブルーム
の発生がなく、且つ経時での電気抵抗の変動が少なく安
定して良好な転写画像を得ることができる転写ベルトを
提供すること。 【解決手段】 電子写真プロセスによる画像形成装置の
転写部において用いる転写ベルトにおいて、該転写ベル
トがクロロプレンゴムとエチレン・プロピレン・非共役
ジエン三元共重合体(EPDM)とからなるゴム基材お
よびその中に分散されているアセチレンブラックとファ
ーネスブラック、またはアセチレンブラツクとケッチェ
ンブラックから主として構成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転写ベルトの改良
に関し、更に詳しくは、複写機、プリンター、ファクシ
ミリ等の電子写真プロセスによる画像形成装置の転写部
に用いる転写ベルトに関するものである。
に関し、更に詳しくは、複写機、プリンター、ファクシ
ミリ等の電子写真プロセスによる画像形成装置の転写部
に用いる転写ベルトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンター、ファクシミリ等の
電子写真プロセスによる画像形成装置においては、従来
の転写チャージャーを用いた転写方式に代わって、近
年、直接電圧を印加する方式の転写ベルトを用いた転写
方式が提案、実施されている。転写ベルトは、トナー画
像転写部への用紙の搬送、電子写真感光体上のトナー画
像の用紙への転写、及びトナー画像転写済み用紙の定着
部への搬送などの作用を果たすものであり、このような
転写ベルトは通常2本以上のローラによりテンションを
かけられてエンドレスに張設された状態で回転駆動され
るようになっており、ベルトの基剤としては一般にゴム
が用いられている。転写ベルトの基剤としてゴムを用い
る場合、転写ベルトに要求される耐オゾン性、難燃性、
老化防止等の特性を満たすためにゴムに各種薬品が添加
されるが、このような場合、添加した各種薬品が経時に
よりゴム表面に析出する所謂ブリードまたはブルームと
呼ばれる現象が起きることがある。
電子写真プロセスによる画像形成装置においては、従来
の転写チャージャーを用いた転写方式に代わって、近
年、直接電圧を印加する方式の転写ベルトを用いた転写
方式が提案、実施されている。転写ベルトは、トナー画
像転写部への用紙の搬送、電子写真感光体上のトナー画
像の用紙への転写、及びトナー画像転写済み用紙の定着
部への搬送などの作用を果たすものであり、このような
転写ベルトは通常2本以上のローラによりテンションを
かけられてエンドレスに張設された状態で回転駆動され
るようになっており、ベルトの基剤としては一般にゴム
が用いられている。転写ベルトの基剤としてゴムを用い
る場合、転写ベルトに要求される耐オゾン性、難燃性、
老化防止等の特性を満たすためにゴムに各種薬品が添加
されるが、このような場合、添加した各種薬品が経時に
よりゴム表面に析出する所謂ブリードまたはブルームと
呼ばれる現象が起きることがある。
【0003】ブリードやブルームが起きると、転写ベル
トに要求される特性が変化することに加えて、転写ベル
ト表面に析出した薬品が転写ベルトに接触している電子
写真感光体表面に付着し、その部分に画像が形成されな
かったり、画像の転写不良が発生するなどの問題があっ
た。また、転写ベルトは適当な電気抵抗を有することが
必要であり、そのためにゴムにカーボンブラックなどの
導電性物質を分散させることで必要な電気抵抗を得てい
るが、転写ベルトを用いた転写プロセスでは特に転写ベ
ルトの電気抵抗がトナー画像の転写に大きく影響し、経
時における転写ベルトの電気抵抗の変化により、電子写
真感光体上のトナー画像の用紙への転写が不十分となり
易く、特に電気抵抗の上昇により転写バイアスが不足し
白抜け画像が発生するという問題があった。また、転写
ベルトを交換部品として保管してある場合に、保管中に
経時により転写ベルトの電気抵抗が変化し、交換した際
に白抜け画像などの異常画像が発生するという問題があ
った。
トに要求される特性が変化することに加えて、転写ベル
ト表面に析出した薬品が転写ベルトに接触している電子
写真感光体表面に付着し、その部分に画像が形成されな
かったり、画像の転写不良が発生するなどの問題があっ
た。また、転写ベルトは適当な電気抵抗を有することが
必要であり、そのためにゴムにカーボンブラックなどの
導電性物質を分散させることで必要な電気抵抗を得てい
るが、転写ベルトを用いた転写プロセスでは特に転写ベ
ルトの電気抵抗がトナー画像の転写に大きく影響し、経
時における転写ベルトの電気抵抗の変化により、電子写
真感光体上のトナー画像の用紙への転写が不十分となり
易く、特に電気抵抗の上昇により転写バイアスが不足し
白抜け画像が発生するという問題があった。また、転写
ベルトを交換部品として保管してある場合に、保管中に
経時により転写ベルトの電気抵抗が変化し、交換した際
に白抜け画像などの異常画像が発生するという問題があ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の課題
は、上述した従来の問題点を解消して、耐オゾン性、難
燃性、劣化防止等の転写ベルトに要求される特性を満た
すと共にブリードやブルームの発生がなく、且つ経時で
の電気抵抗の変動が少なく安定して良好な転写画像を得
ることができる転写ベルトを提供することにある。
は、上述した従来の問題点を解消して、耐オゾン性、難
燃性、劣化防止等の転写ベルトに要求される特性を満た
すと共にブリードやブルームの発生がなく、且つ経時で
の電気抵抗の変動が少なく安定して良好な転写画像を得
ることができる転写ベルトを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、電
子写真プロセスによる画像形成装置の転写部において用
いる転写ベルトにおいて、該転写ベルトを、クロロプレ
ンゴムとエチレン・プロピレン・非共役ジエン三元共重
合体(EPDM)とからなるゴム基剤と、該ゴム基剤の
中に分散されているアセチレンブラックとファーネスブ
ラック、またはアセチレンブラックとケッチェンブラッ
クから主として構成することにより解決される。本発明
の転写ベルトによれば、耐オゾン性、難燃性、老化防止
等の転写ベルトに要求される特性を満たすと共にブリー
ドやブルームの発生がなく、且つ経時での電気抵抗の変
動を少なくすることができ、この転写ベルトを電子写真
プロセスによる画像形成装置の転写部に用いた場合、安
定して良好な転写画像を得ることができる。
子写真プロセスによる画像形成装置の転写部において用
いる転写ベルトにおいて、該転写ベルトを、クロロプレ
ンゴムとエチレン・プロピレン・非共役ジエン三元共重
合体(EPDM)とからなるゴム基剤と、該ゴム基剤の
中に分散されているアセチレンブラックとファーネスブ
ラック、またはアセチレンブラックとケッチェンブラッ
クから主として構成することにより解決される。本発明
の転写ベルトによれば、耐オゾン性、難燃性、老化防止
等の転写ベルトに要求される特性を満たすと共にブリー
ドやブルームの発生がなく、且つ経時での電気抵抗の変
動を少なくすることができ、この転写ベルトを電子写真
プロセスによる画像形成装置の転写部に用いた場合、安
定して良好な転写画像を得ることができる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示した
形態例により詳細に説明する。本発明は、転写ベルト
を、クロロプレンゴムとエチレン・プロピレン・非共役
ジエン三元共重合体(EPDM)とからなるゴム基剤お
よびその中に分散されているアセチレンブラックとファ
ーネスブラック、またはアセチレンブラックとケッチェ
ンブラックから主として構成した点が特徴的である。特
に、クロロプレンゴムとエチレン・プロピレン・非共役
ジエン三元共重合体(EPDM)とからなるゴム基剤を
用いることにより、優れた耐オゾン性と難燃性を発揮で
きると共にブリードやブルームの発生がなく、また、導
電性物質としてアセチレンブラックとファーネスブラッ
ク、またはアセチレンブラックとケッチェンブラックを
用いることにより、経時での電気抵抗の変動が少ない転
写ベルトを得ることができる。本発明の転写ベルトに
は、必要に応じて、加硫のために硫黄、酸化亜鉛、酸化
マグネシウムなどを添加し、加硫促進剤としてジペンタ
メチレンチウラム・テトラスルフィドなどのチウラム系
の物質、ジベンゾチアジル・ジスルフィドなどのチアゾ
ール系の物質等を添加することができる。本発明の転写
ベルトを作製するには、例えば、オープンロールを用い
て、先ずクロロプレンゴムを素練りし、これにエチレン
・プロピレン・非共役ジエン三元共重合体(EPDM)
を加え、これに加硫剤等を加えて十分に混練りを行い、
次いで前記カーボンブラックを添加して十分に混練りを
行った後に、押し出し機を用いてベルト状に成形し、加
硫すればよい。また、このベルトを必要に応じて研削加
工によりベルトの厚さを所要に調整し、或いはベルト表
面に表面層を形成してもよい。
形態例により詳細に説明する。本発明は、転写ベルト
を、クロロプレンゴムとエチレン・プロピレン・非共役
ジエン三元共重合体(EPDM)とからなるゴム基剤お
よびその中に分散されているアセチレンブラックとファ
ーネスブラック、またはアセチレンブラックとケッチェ
ンブラックから主として構成した点が特徴的である。特
に、クロロプレンゴムとエチレン・プロピレン・非共役
ジエン三元共重合体(EPDM)とからなるゴム基剤を
用いることにより、優れた耐オゾン性と難燃性を発揮で
きると共にブリードやブルームの発生がなく、また、導
電性物質としてアセチレンブラックとファーネスブラッ
ク、またはアセチレンブラックとケッチェンブラックを
用いることにより、経時での電気抵抗の変動が少ない転
写ベルトを得ることができる。本発明の転写ベルトに
は、必要に応じて、加硫のために硫黄、酸化亜鉛、酸化
マグネシウムなどを添加し、加硫促進剤としてジペンタ
メチレンチウラム・テトラスルフィドなどのチウラム系
の物質、ジベンゾチアジル・ジスルフィドなどのチアゾ
ール系の物質等を添加することができる。本発明の転写
ベルトを作製するには、例えば、オープンロールを用い
て、先ずクロロプレンゴムを素練りし、これにエチレン
・プロピレン・非共役ジエン三元共重合体(EPDM)
を加え、これに加硫剤等を加えて十分に混練りを行い、
次いで前記カーボンブラックを添加して十分に混練りを
行った後に、押し出し機を用いてベルト状に成形し、加
硫すればよい。また、このベルトを必要に応じて研削加
工によりベルトの厚さを所要に調整し、或いはベルト表
面に表面層を形成してもよい。
【0007】<具体的実施例>以下、本発明を具体的実
施例および比較例に基づいて詳細に説明する。6インチ
径のオープンロールを用いてクロロプレンゴム70重量
部を2分間素練りし、これにエチレン・プロピレン・非
共役ジエン三元共重合体(EPDM)30重量部を加え
て13分間かけて混練りを行った。次いで、このクロロ
プレンゴムとEPDMとのポリマー混練り物に酸化亜鉛
5重量部、酸化マグネシウム4重量部、ステアリン酸1
重量部、サンセラー22C(三新化学社製のエチレン・
チオ尿素)0.35重量部を逐次添加し、更にノクサラ
ーBZ(大内振興社製のジ−n−ブチル・ジチオカルバ
ミン酸亜鉛)1.5重量部、ノクセラーDM(大内振興
社製のジベンゾチアジル・ジスルフィド)1重量部、ノ
クセラーTRA(大内振興社製のジペンタメチレンチウ
ラム・テトラスルフィド)0.7重量部、硫黄1.5重
量部を添加した後、オープンロールを用いて薄通しを1
0回行った。このゴム混練り物をオープンロールから取
り外した後、3等分し、それぞれのゴム混練り物に下記
表1に示す3種類のカーボンブラック、すなわち、ファ
ーネスブラック(旭カーボン社製)、デンカブラック
(電気化学社製のアセチレンブラック)、ケッチェンE
C(ライオン社製のケッチェンブラック)をそれぞれの
量で添加し、オープンロールで混練りした。
施例および比較例に基づいて詳細に説明する。6インチ
径のオープンロールを用いてクロロプレンゴム70重量
部を2分間素練りし、これにエチレン・プロピレン・非
共役ジエン三元共重合体(EPDM)30重量部を加え
て13分間かけて混練りを行った。次いで、このクロロ
プレンゴムとEPDMとのポリマー混練り物に酸化亜鉛
5重量部、酸化マグネシウム4重量部、ステアリン酸1
重量部、サンセラー22C(三新化学社製のエチレン・
チオ尿素)0.35重量部を逐次添加し、更にノクサラ
ーBZ(大内振興社製のジ−n−ブチル・ジチオカルバ
ミン酸亜鉛)1.5重量部、ノクセラーDM(大内振興
社製のジベンゾチアジル・ジスルフィド)1重量部、ノ
クセラーTRA(大内振興社製のジペンタメチレンチウ
ラム・テトラスルフィド)0.7重量部、硫黄1.5重
量部を添加した後、オープンロールを用いて薄通しを1
0回行った。このゴム混練り物をオープンロールから取
り外した後、3等分し、それぞれのゴム混練り物に下記
表1に示す3種類のカーボンブラック、すなわち、ファ
ーネスブラック(旭カーボン社製)、デンカブラック
(電気化学社製のアセチレンブラック)、ケッチェンE
C(ライオン社製のケッチェンブラック)をそれぞれの
量で添加し、オープンロールで混練りした。
【0008】 (phrはゴム混練り物中のポリマー100gあたりの添加グラム数を示す) このようにしてカーボンブラックが添加された実施例
1、実施例2及び比較例の3種類の混練り物を押し出し
機を用いてベルト状に成形し、次いで蒸気釜を用いて加
硫した。その後、研削によりベルトの厚さを0.5mm
に加工した。このベルトを、転写ベルトにしたときに電
子写真感光体表面に当接するようになる面にC−230
U主剤(広野科学社製のポリエステルウレタン)100
重量部とC−230U硬化剤(広野科学社製のイソシア
ネート)30重量部との混合物をスプレー塗装し、16
0℃で30分間の焼成を行い表面層を形成して、実施例
1、実施例2及び比較例の転写ベルトを作製した。
1、実施例2及び比較例の3種類の混練り物を押し出し
機を用いてベルト状に成形し、次いで蒸気釜を用いて加
硫した。その後、研削によりベルトの厚さを0.5mm
に加工した。このベルトを、転写ベルトにしたときに電
子写真感光体表面に当接するようになる面にC−230
U主剤(広野科学社製のポリエステルウレタン)100
重量部とC−230U硬化剤(広野科学社製のイソシア
ネート)30重量部との混合物をスプレー塗装し、16
0℃で30分間の焼成を行い表面層を形成して、実施例
1、実施例2及び比較例の転写ベルトを作製した。
【0009】このようにして得られた実施例1、実施例
2及び比較例の転写ベルトについて経時による体積抵抗
率の変化を測定し、またそれらの転写ベルトを電子写真
プロセスによる画像複写装置の転写部に用い、得られた
複写画像について評価を行った。体積抵抗率を、転写ベ
ルト作製時、5日経過時、12日経過時、20日経過
時、34日経過時、37日経過時に夫々測定した結果を
図1に示す。体積抵抗率の測定は、図2に示す測定器に
より行った。すなわち、この測定器は、50mm径の円
柱状第一電極1、この第一電極1の外径側に10mmの
距離をおいて第一電極を囲む内径が70mmの円筒状
(ドーナツ状)のガード電極2、および第一電極1とガ
ード電極2に対向して設けられガード電極2よりも十分
に大きな面積を有する第二電極3からなり、第一電極1
およびガード電極2と第二電極3との間に転写ベルトの
一部4を挿入し、転写ベルトにそれぞれの電極を密着さ
せて第一電極1と第二電極3間に100Vの電圧を印加
し、第一電極1と第二電極3との間に流れる電流Iを測
定し、この値と印加電圧Vとにより次式によって体積抵
抗率(ρ)を求めた。なお、tは転写ベルトの厚さ(c
m)である。 体積抵抗率:ρ=(19.6/t)・(V/I)[Ω・
cm] 図1のグラフから明らかなように、比較例の転写ベルト
は経時により体積抵抗率が上昇するが、実施例1および
実施例2の転写ベルトでは体積抵抗率の変化はほとんど
みられなかった。また、複写画像の評価については、図
3および図4に示す構造の画像転写部を有する画像複写
装置により、作製から10日経った転写ベルトを組み込
んで画像を形成し複写画像の初期評価を行い、さらに2
5日間経過後にその画像複写装置により画像形成を行っ
て複写画像の評価を行った。図3の画像転写部におい
て、転写ベルト5は従動ローラ6と駆動ローラ7との間
に張架されて速度340mm/secで移動する。転写
ベルト5の表面には電子写真感光体ドラム8が接触して
おり、感光体ドラム8の周辺には、電子写真プロセスに
より感光体表面にトナー画像を形成するための、周知の
帯電装置、露光装置、現像装置、除電装置、クリーニン
グ装置など(いずれも図示せず)が配置されている。従
動ローラ6の近傍には、転写ベルト5の上に転写紙9を
供給する給紙手段としての一対のレジストローラ10が
設けられており、駆動ローラ7近傍には、転写紙表面上
のトナー画像を定着させる定着ローラ11及び加圧ロー
ラ12を有する定着装置が配置されている。
2及び比較例の転写ベルトについて経時による体積抵抗
率の変化を測定し、またそれらの転写ベルトを電子写真
プロセスによる画像複写装置の転写部に用い、得られた
複写画像について評価を行った。体積抵抗率を、転写ベ
ルト作製時、5日経過時、12日経過時、20日経過
時、34日経過時、37日経過時に夫々測定した結果を
図1に示す。体積抵抗率の測定は、図2に示す測定器に
より行った。すなわち、この測定器は、50mm径の円
柱状第一電極1、この第一電極1の外径側に10mmの
距離をおいて第一電極を囲む内径が70mmの円筒状
(ドーナツ状)のガード電極2、および第一電極1とガ
ード電極2に対向して設けられガード電極2よりも十分
に大きな面積を有する第二電極3からなり、第一電極1
およびガード電極2と第二電極3との間に転写ベルトの
一部4を挿入し、転写ベルトにそれぞれの電極を密着さ
せて第一電極1と第二電極3間に100Vの電圧を印加
し、第一電極1と第二電極3との間に流れる電流Iを測
定し、この値と印加電圧Vとにより次式によって体積抵
抗率(ρ)を求めた。なお、tは転写ベルトの厚さ(c
m)である。 体積抵抗率:ρ=(19.6/t)・(V/I)[Ω・
cm] 図1のグラフから明らかなように、比較例の転写ベルト
は経時により体積抵抗率が上昇するが、実施例1および
実施例2の転写ベルトでは体積抵抗率の変化はほとんど
みられなかった。また、複写画像の評価については、図
3および図4に示す構造の画像転写部を有する画像複写
装置により、作製から10日経った転写ベルトを組み込
んで画像を形成し複写画像の初期評価を行い、さらに2
5日間経過後にその画像複写装置により画像形成を行っ
て複写画像の評価を行った。図3の画像転写部におい
て、転写ベルト5は従動ローラ6と駆動ローラ7との間
に張架されて速度340mm/secで移動する。転写
ベルト5の表面には電子写真感光体ドラム8が接触して
おり、感光体ドラム8の周辺には、電子写真プロセスに
より感光体表面にトナー画像を形成するための、周知の
帯電装置、露光装置、現像装置、除電装置、クリーニン
グ装置など(いずれも図示せず)が配置されている。従
動ローラ6の近傍には、転写ベルト5の上に転写紙9を
供給する給紙手段としての一対のレジストローラ10が
設けられており、駆動ローラ7近傍には、転写紙表面上
のトナー画像を定着させる定着ローラ11及び加圧ロー
ラ12を有する定着装置が配置されている。
【0010】また、感光体ドラム8の表面に担持された
トナー画像を、感光体ドラム8と転写ベルト5との間に
挟持された転写紙上に静電的に吸着させる向きの電界を
発生させるべく、転写ベルト5に電圧を印加して電荷を
与える転写バイアスローラ13と、接触板14とが転写
ベルト5の裏面に接触して配置されており、図4に示す
ように、接触板14は転写バイアスローラ13によって
転写ベルト5に印加される電圧を制御する転写制御板1
5に接続され、また転写バイアスローラ13は転写制御
板15に接続されている高圧電源16に接続されてい
る。ここで高圧電源16から転写バイアスローラ13に
流す電流I1 と、転写バイアスローラ13から転写ベル
ト5を介して感光体ドラム8側に流れる電流IOUT及び
接触板14側に流れる電流I2 との間に、IOUT =I1
−I2 いう関係があり、この関係を利用し、転写制御板
15はI2 を測定することにより、電流IOU T を一定と
するI1 が流れるように、高圧電源16を制御してい
る。さらに、転写ベルト5の表面に当接して、転写ベル
ト5の表面に付着したトナーや挨等を除去するためのク
リーニングブレード17が設けられている。上記のよう
な転写部を有する画像複写装置により転写紙上に複写画
像を形成する工程は、概略次の通りである。
トナー画像を、感光体ドラム8と転写ベルト5との間に
挟持された転写紙上に静電的に吸着させる向きの電界を
発生させるべく、転写ベルト5に電圧を印加して電荷を
与える転写バイアスローラ13と、接触板14とが転写
ベルト5の裏面に接触して配置されており、図4に示す
ように、接触板14は転写バイアスローラ13によって
転写ベルト5に印加される電圧を制御する転写制御板1
5に接続され、また転写バイアスローラ13は転写制御
板15に接続されている高圧電源16に接続されてい
る。ここで高圧電源16から転写バイアスローラ13に
流す電流I1 と、転写バイアスローラ13から転写ベル
ト5を介して感光体ドラム8側に流れる電流IOUT及び
接触板14側に流れる電流I2 との間に、IOUT =I1
−I2 いう関係があり、この関係を利用し、転写制御板
15はI2 を測定することにより、電流IOU T を一定と
するI1 が流れるように、高圧電源16を制御してい
る。さらに、転写ベルト5の表面に当接して、転写ベル
ト5の表面に付着したトナーや挨等を除去するためのク
リーニングブレード17が設けられている。上記のよう
な転写部を有する画像複写装置により転写紙上に複写画
像を形成する工程は、概略次の通りである。
【0011】すなわち、図示しない給紙装置が転写紙9
を一対のレジストローラ10へ給紙し、そのレジストロ
ーラが転写紙を転写ベルト5の表面へと搬送する。転写
ベルト5は転写バイアスローラ13により電荷を付与さ
れて、レジストローラ10によって搬送されてきた転写
紙9をその表面に吸着させる。そして、転写ベルト5は
図示しない駆動機構によって駆動される駆動ローラから
伝達される回転力により移動し、転写紙を感光体ドラム
8に対向した転写領域に搬送する。感光体表面には、感
光体ドラム周辺に配置された前述の各装置によってトナ
ー画像が形成されている。すなわち、帯電装置が感光体
の表面を均一に帯電し、露光装置による露光により感光
体表面に静電潜像が形成され、その静電潜像に現像装置
によりトナーを供給して最終的に感光体表面にトナー画
像が形成される。そして、感光体表面に帯電状態で付着
しているトナー画像は、転写バイアスローラによって電
荷を付与された転写ベルトと感光体との間に発生した電
界により、感光体と転写ベルトとの間に搬送された転写
紙の方向に静電的に移動して転写紙表面に転写される。
を一対のレジストローラ10へ給紙し、そのレジストロ
ーラが転写紙を転写ベルト5の表面へと搬送する。転写
ベルト5は転写バイアスローラ13により電荷を付与さ
れて、レジストローラ10によって搬送されてきた転写
紙9をその表面に吸着させる。そして、転写ベルト5は
図示しない駆動機構によって駆動される駆動ローラから
伝達される回転力により移動し、転写紙を感光体ドラム
8に対向した転写領域に搬送する。感光体表面には、感
光体ドラム周辺に配置された前述の各装置によってトナ
ー画像が形成されている。すなわち、帯電装置が感光体
の表面を均一に帯電し、露光装置による露光により感光
体表面に静電潜像が形成され、その静電潜像に現像装置
によりトナーを供給して最終的に感光体表面にトナー画
像が形成される。そして、感光体表面に帯電状態で付着
しているトナー画像は、転写バイアスローラによって電
荷を付与された転写ベルトと感光体との間に発生した電
界により、感光体と転写ベルトとの間に搬送された転写
紙の方向に静電的に移動して転写紙表面に転写される。
【0012】表面にトナー画像が付着した転写紙は、転
写ベルトによって駆動ローラの近傍へと搬送され、転写
ベルトと曲率分離されて転写ベルト表面から分離し、分
離した転写紙は定着装置へと搬送されて、定着ローラ1
1及び加圧ローラ12によってトナー画像が転写紙9に
定着される。定着が完了した転写紙は図示しない排紙機
構によって画像複写装置外に排紙される。また、転写紙
9が分離された後の転写ベルト5は、転写ベルトの移動
によりベルト表面に接触した状態で配置されているブレ
ード17によって、転写ベルト表面に付着したトナーや
挨等の付着物が除去される。このような画像複写装置に
より、作製から10日経った転写ベルトを組み込んで画
像を形成し複写画像の初期評価を行い、さらに25日間
経過後にその画像複写装置により画像形成を行って複写
画像の評価を行ったところ、図1に示す様に、初期評価
においては実施例1、実施例2および比較例の転写ベル
トのいずれを用いた場合でも、異状画像の発生は見られ
なかった。しかし、25日間経過後にその画像複写装置
により画像形成を行った場合には、比較例の転写ベルト
の体積抵抗率が上昇しているため転写バイアス不足によ
る転写画像抜けが発生したが、実施例1および実施例2
の転写ベルトは体積抵抗率が変化していないので転写画
像抜けの発生が見られず、高画質な複写画像が得られ
た。また、実施例1、実施例2および比較例のいずれの
転写ベルトにもブリードやブルームの発生が認められ
ず、耐オゾン性や難燃性の点でも問題はなかった。
写ベルトによって駆動ローラの近傍へと搬送され、転写
ベルトと曲率分離されて転写ベルト表面から分離し、分
離した転写紙は定着装置へと搬送されて、定着ローラ1
1及び加圧ローラ12によってトナー画像が転写紙9に
定着される。定着が完了した転写紙は図示しない排紙機
構によって画像複写装置外に排紙される。また、転写紙
9が分離された後の転写ベルト5は、転写ベルトの移動
によりベルト表面に接触した状態で配置されているブレ
ード17によって、転写ベルト表面に付着したトナーや
挨等の付着物が除去される。このような画像複写装置に
より、作製から10日経った転写ベルトを組み込んで画
像を形成し複写画像の初期評価を行い、さらに25日間
経過後にその画像複写装置により画像形成を行って複写
画像の評価を行ったところ、図1に示す様に、初期評価
においては実施例1、実施例2および比較例の転写ベル
トのいずれを用いた場合でも、異状画像の発生は見られ
なかった。しかし、25日間経過後にその画像複写装置
により画像形成を行った場合には、比較例の転写ベルト
の体積抵抗率が上昇しているため転写バイアス不足によ
る転写画像抜けが発生したが、実施例1および実施例2
の転写ベルトは体積抵抗率が変化していないので転写画
像抜けの発生が見られず、高画質な複写画像が得られ
た。また、実施例1、実施例2および比較例のいずれの
転写ベルトにもブリードやブルームの発生が認められ
ず、耐オゾン性や難燃性の点でも問題はなかった。
【0013】
【発明の効果】本発明の転写ベルトによれば、耐オゾン
性、難燃性、老化防止等の転写ベルトに要求される特性
を満たすと共にブリードやブルームの発生がなく、且つ
経時での電気抵抗の変動が少なく、その転写ベルトを電
子写真プロセスによる画像形成装置の転写部において用
いた場合に安定して良好な転写画像を得ることができ
る。
性、難燃性、老化防止等の転写ベルトに要求される特性
を満たすと共にブリードやブルームの発生がなく、且つ
経時での電気抵抗の変動が少なく、その転写ベルトを電
子写真プロセスによる画像形成装置の転写部において用
いた場合に安定して良好な転写画像を得ることができ
る。
【図1】実施例及び比較例の転写ベルトについて体積抵
抗率の経時変化を示すグラフである。
抗率の経時変化を示すグラフである。
【図2】体積抵抗率の測定器の概要を示す説明図であ
る。
る。
【図3】複写画像の評価に用いた画像複写装置の画像転
写部の概要を示す説明図である。
写部の概要を示す説明図である。
【図4】複写画像の評価に用いた画像複写装置の画像転
写部の概要を示す説明図である。
写部の概要を示す説明図である。
1 第一電極、2 ガード電極、3 第二電極、4 転
写ベルトの一部、5 転写ベルト、6 従動ローラ、7
駆動ローラ、8 電子写真感光体ドラム、9転写紙、
0 一対のレジストローラ、1 定着ローラ、2 加圧
ローラ、3 転写バイアスローラ、4 接触板14、5
転写制御板、6 高圧電源、7 クリーニングブレー
ド。
写ベルトの一部、5 転写ベルト、6 従動ローラ、7
駆動ローラ、8 電子写真感光体ドラム、9転写紙、
0 一対のレジストローラ、1 定着ローラ、2 加圧
ローラ、3 転写バイアスローラ、4 接触板14、5
転写制御板、6 高圧電源、7 クリーニングブレー
ド。
Claims (1)
- 【請求項1】 電子写真プロセスによる画像形成装置の
転写部において用いる転写ベルトにおいて、 上記転写ベルトが、クロロプレンゴムとエチレン・プロ
ピレン・非共役ジエン三元共重合体(EPDM)とから
なるゴム基剤と、該ゴム基剤中に分散されているアセチ
レンブラックとファーネスブラック、またはアセチレン
ブラツクとケッチェンブラックと、から主として構成さ
れていることを特徴とする転写ベルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35043295A JPH09179414A (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | 転写ベルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35043295A JPH09179414A (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | 転写ベルト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09179414A true JPH09179414A (ja) | 1997-07-11 |
Family
ID=18410463
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35043295A Pending JPH09179414A (ja) | 1995-12-22 | 1995-12-22 | 転写ベルト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09179414A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6728502B2 (en) | 2002-03-15 | 2004-04-27 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Electroconductive member and image forming apparatus using the same |
US7239834B2 (en) | 2003-06-05 | 2007-07-03 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Transport belt and image formation device using the same |
JP2008195870A (ja) * | 2007-02-14 | 2008-08-28 | Denki Kagaku Kogyo Kk | ゴム組成物、並びにこれを加硫成形したホース剤及び支承ゴム材 |
US7856200B2 (en) | 2006-02-03 | 2010-12-21 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Semiconductive belt, semiconductive roll and image forming apparatus using these members |
JP2016079216A (ja) * | 2014-10-10 | 2016-05-16 | 東洋ゴム工業株式会社 | 半導電性ベルト用ゴム組成物及び半導電性ベルト |
-
1995
- 1995-12-22 JP JP35043295A patent/JPH09179414A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6728502B2 (en) | 2002-03-15 | 2004-04-27 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Electroconductive member and image forming apparatus using the same |
US7239834B2 (en) | 2003-06-05 | 2007-07-03 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Transport belt and image formation device using the same |
CN100353266C (zh) * | 2003-06-05 | 2007-12-05 | 富士施乐株式会社 | 输送带和使用该输送带的电摄影成像设备 |
US7856200B2 (en) | 2006-02-03 | 2010-12-21 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Semiconductive belt, semiconductive roll and image forming apparatus using these members |
JP2008195870A (ja) * | 2007-02-14 | 2008-08-28 | Denki Kagaku Kogyo Kk | ゴム組成物、並びにこれを加硫成形したホース剤及び支承ゴム材 |
JP2016079216A (ja) * | 2014-10-10 | 2016-05-16 | 東洋ゴム工業株式会社 | 半導電性ベルト用ゴム組成物及び半導電性ベルト |
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