JPH11223925A - 写真感光材料用自動現像装置 - Google Patents

写真感光材料用自動現像装置

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JPH11223925A
JPH11223925A JP2584898A JP2584898A JPH11223925A JP H11223925 A JPH11223925 A JP H11223925A JP 2584898 A JP2584898 A JP 2584898A JP 2584898 A JP2584898 A JP 2584898A JP H11223925 A JPH11223925 A JP H11223925A
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JP
Japan
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roller
gear
shaft
drive shaft
automatic developing
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Application number
JP2584898A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Hashimoto
浩幸 橋本
Masayuki Kurematsu
雅行 榑松
Nobuya Yamamoto
展也 山本
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ジャムの発生を極力防止しうる写真感光材料
用自動現像装置を提供する事。 【解決手段】 互いに反対方向に回転するように平行配
設した2本の駆動軸と、それぞれの前記駆動軸上に設け
た歯車と、圧接回転する一対のローラと、前記ローラ対
の内の第1のローラ軸上に設けた2個の歯車と、を有
し、それぞれの前記駆動軸上の歯車と、前記第1のロー
ラ軸上の歯車との噛み合い係合を介して、前記第1のロ
ーラ軸を所定方向に回転する動力伝達系を有する事を特
徴とする写真感光材料用自動現像装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真感光材料用自
動現像装置に関し、特に、シート状の写真感光材料を処
理の対象とする場合に好適な自動現像装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、1つのモータにより駆動される主
駆動軸(以下、単に主動軸という)から動力を分割して
得るように複数の従動軸を備え、該従動軸を介して、現
像槽、定着槽等の個々の処理槽に設けられるローラ群を
駆動する構成の自動現像装置が知られている。
【0003】具体的には、モータ駆動される1本の主動
軸を各処理槽の横に近接配置するとともに、各処理槽に
対応する位置の当該主動軸上に、ヘリカルギヤ等の適宜
の歯車を付設し、一方、前記各歯車と歯車係合する事に
より動力伝達される従動軸を前記各処理槽毎に設け、か
つ、当該従動軸の回転によって、それぞれの槽内に配設
したローラ群を回転しうるように動力伝達経路を構成
し、もって、1つのモータ駆動により複数の処理槽内に
配したローラ群全てを駆動させる構成の自動現像装置が
知られている。
【0004】そして、処理すべき印画紙等、写真感光材
料を処理槽内で搬送する前記ローラ群は、処理ラックと
呼称される構体(所定の機能を果たすために、複数の手
段、あるいは、部材が実質的に一体化された構成物)と
され、前記各処理槽内から取り出しできるように構成さ
れている。
【0005】但し、前記主動軸および従動軸を含む動力
伝達系を構成する1部分は、処理ラックと関係なく、装
置本体側の固定位置にある。
【0006】一方、処理すべき写真感光材料の形態につ
いては、長尺物と、シート状の形態がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】写真感光材料用自動現
像装置において、処理すべき印画紙等の写真感光材料
(感材)が処理槽内で詰まってしまう(以下、このよう
な現象をジャムと称する)事が時としてある。
【0008】上記トラブルの原因は種々考えられ、例え
ば、動力伝達駆動系を構成する歯車(ギヤ)の破損であ
ったり、処理槽内のローラ等の長期使用による変形、ま
たは、規定値を超えた感材の使用等が考えられる。
【0009】このような事態に遭遇した場合、上記構成
の従来装置においては、処理槽内から処理ラックを取り
出して写真感光材料の詰まりの有無を確認し、除去作業
を行うことになる。
【0010】しかしながら、処理ラックは重量がかなり
あることから、装置外に容易に取り出すという訳にはい
かない。また、処理槽内に貯留されている処理液に漬け
られている態様であるため、取り出し時に処理液がした
たり落ちて周囲を汚染したりするので取り扱いが難し
い。
【0011】さらに、取り出した処理ラックに付着して
いる処理液が、他の処理槽内の処理液に混入すると、当
該処理液を全液更新しなければならない。
【0012】また、どの処理槽内でジャムを起こしてい
るのかわからないので、場合によっては、全ての処理ラ
ックを取り出さねばならない事態もでてくる。
【0013】特に、前記写真感光材料がシート状である
場合は、写真感光材料が長尺である場合に比して、蛇行
あるいは斜行の発生可能性が高く、ジャムが起こりやす
いと考えられる。
【0014】また、他の機構等が正常であるにも係わら
ずジャム発生が起こる場合の原因としては、搬送ローラ
対の長手方向における圧接力の差異、あるいは、ローラ
の軸方向の移動等が考えられる。
【0015】殊に、現像処理から安定化処理までを数分
程度で終える様な超迅速処理装置におけるジャム発生は
極力防止したいところである。
【0016】本発明の主たる目的は、新規な動力伝達系
を用い、ジャムの発生を極力防止しうる写真感光材料用
自動現像装置を提供することにある。
【0017】本発明の他の目的は、仮にジャム発生があ
ったとしても、簡単に除去処理ができる等、操作性の良
い写真感光材料用自動現像装置を提供する事にある。
【0018】本発明の更なる目的は、超迅速処理に適し
た写真感光材料用自動現像装置を提供する事にある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は下記構成
により達成された。
【0020】(1)互いに反対方向に回転するように平
行配設した2本の駆動軸と、それぞれの前記駆動軸上に
設けた歯車と、圧接回転する一対のローラと、前記ロー
ラ対の内の第1のローラ軸上に設けた2個の歯車と、を
有し、それぞれの前記駆動軸上の歯車と、前記第1のロ
ーラ軸上の歯車との噛み合い係合を介して、前記第1の
ローラ軸を所定方向に回転する動力伝達系を有する事を
特徴とする写真感光材料用自動現像装置。
【0021】(2)それぞれの前記駆動軸上の歯車と、
前記歯車と噛み合い係合する歯車を有する第1のローラ
軸を含むローラ対は複数ある(1)に記載の写真感光材
料用自動現像装置。
【0022】(3)モータにより駆動される主動軸上に
設けた歯車と前記駆動軸の一方に設けた歯車とを噛み合
わせ、前記駆動軸間は平歯車により連結してなる(1)
に記載の写真感光材料用自動現像装置。
【0023】(4)前記駆動軸は、前記ローラ対を有す
る処理ラックに取り付けてある(1)に記載の写真感光
材料用自動現像装置。
【0024】(5)前記駆動軸上の歯車と前記第1のロ
ーラ軸上の歯車はヘリカル歯車である(1)に記載の写
真感光材料用自動現像装置。
【0025】(6)互いに反対方向に回転する2本の駆
動軸と、前記駆動軸上にそれぞれ設けた歯車と、前記両
駆動軸上の前記歯車と噛み合い係合する歯車を同軸上に
設けてなるローラ対の内の第1のローラと、を有し、前
記噛み合い係合を介して前記第1のローラを所定方向に
回転するとともに、前記両ローラの軸上に設けた歯車の
連結を介して前記ローラ対の第2のローラに動力を伝達
する構成の動力伝達系を複数有する事を特徴とする写真
感光材料用自動現像装置。
【0026】(7)前記第1のローラ軸上および第2の
ローラ軸上に設けた噛み合い歯車は平歯車であり、ロー
ラ部の両側に設けてある(6)に記載の写真感光材料用
自動現像装置。
【0027】(8)互いに反対方向に回転する2本の駆
動軸上にそれぞれ設けた歯車と噛み合い係合する歯車を
同軸上に設けてなり、所定方向に圧接回転できるローラ
対の内の第1のローラ軸上に、更に、他の歯車を設ける
とともに、中間歯車を介して、前記ローラ対の前側およ
び/または後側に設けた他のローラ対を構成する内の1
つのローラ軸に動力を伝達する動力伝達系を有する事を
特徴とする写真感光材料用自動現像装置。
【0028】(9)前記動力伝達系は複数ある(8)に
記載の写真感光材料用自動現像装置。
【0029】(10)前記ローラ対は略上下方向に複数
配列してある(8)に記載の写真感光材料用自動現像装
置。
【0030】(11)前記ローラ対は、処理液溜部を有
する支持部材と一体的な処理ユニットとして構成してあ
る(1),(6)または(8)に記載の写真感光材料用
自動現像装置。
【0031】(12)前記処理ユニットは処理ラックに
装着され、着脱可能である(11)に記載の写真感光材
料用自動現像装置。
【0032】(13)前記駆動軸は処理ラックと一体的
にある(6)または(8)に記載の写真感光材料用自動
現像装置。
【0033】(14)前記駆動軸は、1個のモータによ
り駆動されて複数の処理部における搬送ローラの動力源
となる主動軸上に設けた歯車と噛み合い係合する歯車を
介して駆動され、かつ、歯車連結で他の駆動軸に動力を
伝達する構成を有するとともに、前記主動軸との動力伝
達を遮断出来る(6)または(8)に記載の写真感光材
料用自動現像装置。
【0034】(15)写真感光材料を複数のローラ対に
より略直線方向に搬送する処理液処理部を有する自動現
像装置であって、側板に設けた1本の駆動軸と、前記駆
動軸に対して直交する方向に設けた前記ローラ対を構成
する内の1本のローラ軸と、をヘリカル歯車により連結
するとともに、前記1本のローラ軸上の端部に、軸方向
移動を前記側板を介して規制する規制手段を配した事を
特徴とする写真感光材料用自動現像装置。
【0035】(16)写真感光材料を複数のローラ対に
より略直線方向に搬送する処理液処理部を有する自動現
像装置であって、1本の駆動軸と、前記駆動軸に対して
直交する方向に設けた前記ローラ対を構成する内の1本
のローラ軸と、をヘリカル歯車により連結するととも
に、前記ヘリカル歯車を設けた側と反対側の前記ローラ
軸端部に平歯車を設け、かつ、前記平歯車と噛み合い係
合する中間歯車を介して、当該ローラ対の前、および/
または、後側に位置するローラ対を回転駆動するように
構成した事を特徴とする写真感光材料用自動現像装置。
【0036】(17)写真感光材料を複数のローラによ
り略直線方向に搬送する処理液処理部を有する自動現像
装置であって、側板に設けた1本の駆動軸と、前記駆動
軸に対して直交する方向に設けた前記ローラの軸と、を
ヘリカル歯車により連結するとともに、前記ローラ軸上
の端部に、軸方向移動を前記側板を介して規制する規制
手段を配した事を特徴とする写真感光材料用自動現像装
置。
【0037】(18)前記ローラ対は、処理液用の液溜
部を有する支持部材と一体的な処理ユニットとして構成
してある(15)または(16)に記載の写真感光材料
用自動現像装置。
【0038】(19)前記処理ユニットは処理ラックに
装着され、かつ、着脱可能である(18)に記載の写真
感光材料用自動現像装置。
【0039】(20)前記ローラ対の外周一部は前記液
溜部の処理液に浸かっており、回転によって写真感光材
料の表面に処理液を供給する(18)に記載の写真感光
材料用自動現像装置。
【0040】(21)処理する感光材料の幅は200m
m以上である(1),(6),(8),(15),(1
6)または(17)に記載の写真感光材料用自動現像装
置。
【0041】(22)前記駆動軸は、1個のモータによ
り駆動されて複数の処理部における搬送ローラの動力源
となる主動軸上に設けた歯車と噛み合い係合する歯車を
介して駆動され、前記主動軸との動力伝達は遮断出来る
(15),(16)または(17)に記載の写真感光材
料用自動現像装置。
【0042】(23)前記駆動軸は手操作回転用の操作
手段を有する(22)に記載の写真感光材料用自動現像
装置。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて実施の形態の
一例を説明する。
【0044】図1は、プリンタに連結したカラー自動現
像装置の概略を示す。
【0045】図中、1はプリンタ、2は本発明に関わる
自動現像装置である。
【0046】マガジンM内に収納されている写真感光材
料(以下、印画紙として説明する)Pは、処理操作の開
始に伴って、ローラ対10によりプリントサイズに応じ
た長さだけ引き出され、カッタ11でカットされ、給送
ローラ対12により、露光ステージ13に導かれる。
【0047】そこで、光源IとフィルタF等を使用する
公知の方法でのカラーネガフィルムCの画像露光(焼き
付け)がなされ、その後、送出ローラ対14、および、
この下流に設けられているローラ群15により搬送され
て自動現像装置2の入口部に設けたローラに達する。
【0048】自動現像装置2に取り込まれて所定の現像
処理が施された印画紙は、ソータSに集積される。
【0049】上記は、1枚のプリントに対しての処理の
概略について述べたが、実際には、カット、焼き付け、
搬送、現像処理、乾燥等の作業が所定の制御の下に連続
的になされる。
【0050】図2は、自動現像装置2内の構成の概略を
示す。
【0051】図中、20は、前記プリンタ1で焼き付け
られた印画紙Pを発色現像処理するための発色現像液を
貯留している発色現像槽(以下、単に現像槽という)で
あり、21は発色現像処理された印画紙Pを漂白定着す
るための漂白定着液を貯留している漂白定着槽(以下、
単に定着槽という)である。
【0052】前記各槽20,21内には図示しない側板
間に取り付けられている3列のローラ群があり、これら
は公知の処理ラックとして、一体的にそれぞれの槽内か
ら取り出せるように構成されている。ローラ配列は図示
の構成でも千鳥状にローラを配置した構成でも良い。
【0053】22は、漂白定着された印画紙を安定化処
理するための安定化処理室であり、圧接しながら回転す
るように対向配置させたローラ対221を含む処理ユニ
ット(詳細は後述する)220を上下方向(略直線方
向)に複数個配列する事により構成した処理ラック22
0Rを有する。
【0054】なお、処理ラック220Rの入口部および
出口部近傍に配設したローラ対は、印画紙搬送の機能を
果たせばよいものであるため、前記処理ユニットの構成
にはない。
【0055】前記すべての前記処理ユニット220は、
装置本体の固定部に対して位置移動可能に構成した前記
処理ラック上の棚に対して着脱可能に装着してある。
【0056】また、後述するように、前記処理ユニット
を構成する部材は簡単に分離あるいは組立ができる構成
を有している。
【0057】前記処理ユニット220を構成する要素の
1つとして、安定化液を貯留する凹部(液溜部)と、印
画紙の通過を可能とするスリット状の開口を底部に有す
るとともに、前記ローラ対を支持する機能を有する支持
部材250がある。
【0058】かかる支持部材を介しての液溜部とローラ
(ローラ対)との関係は、処理操作状態において、前記
ローラ(ローラ対)221が、前記凹部に貯留される安
定化液に対して自身の長手方向における外周の一部を浸
けながら回転する関係に保たれている。
【0059】また、処理ユニット220、実際には、前
記支持部材250の液溜部には、安定化液の供給、補充
が適宜の制御により行われる。
【0060】補充の方法について言えば、例えば、処理
される印画紙のサイズ情報を累積カウントして、処理面
積に応じて所定量の補充を行う方法で制御してもよく、
また、安定化処理室の下方に、処理中に落下する処理液
を貯留し、所定量に達した時点で、一番上の支持部材2
50に補充液を補充するようにしてもよい。
【0061】実施の形態においては、後者の方法を採用
している場合を示している。
【0062】1つの処理ユニットを構成する前記支持部
材250の液溜部におけるオーバーフロー分は、直下に
位置する処理ユニットの支持部材の液溜部に導かれるよ
うに配管がされている。
【0063】なお、前記安定化処理室22の入口は、前
の槽である定着槽21の上部とほぼ同じ高さにあり、複
数の前記処理ユニット220により構成される搬送路
は、それよりも上方に形成されているが、位置を前記定
着槽21と同じくらいに下げる事もできる。その場合、
印画紙Pの搬送経路は前記定着槽におけると同様にU字
状になる。
【0064】上記から理解されるように、前記安定化処
理室22は、前記現像槽20、定着槽21におけるよう
な大量の処理液を貯留している訳ではなく、また、ロー
ラ群も、前記のような処理液中に全体が浸かっている態
様ではない。
【0065】処理される印画紙からみれば、槽内(処理
ラック220R内)にある間中、処理液に漬けられてい
るのではなく、ローラ対の回転により持ち運ばれる安定
化液に浸かり、直後、前記ローラ対で絞られた後、空中
を介して次の処理ユニットに到達し、当該処理ユニット
において前記と同様な処理を受ける行程を繰り返される
ものである。
【0066】このような搬送状態、搬送の方法を本明細
書では空中搬送と呼称する。
【0067】前記安定化処理室22の右隣にあるのは加
温加湿ラック23で、安定化液とは別の加温した希釈水
を用いて前記安定化処理室の内部を所定の温・湿度範囲
内に保つべく機能する。
【0068】希釈水としては、水道水、井水、イオン交
換水、処理廃液を蒸留したもの等を使用できる。
【0069】24は処理済みの印画紙Pを乾燥させる乾
燥室で、乾燥後の印画紙を機外に設けたソータSに排出
するローラ群を備えている。
【0070】300は希釈水容器で、301は安定化液
容器、302は安定化液排液容器である。図中の丸で囲
まれている記号のPはポンプ、Hはヒータ、Tは液温
計、Jは固形安定化剤供給部を示すが、本願発明と直接
関係するものではないので詳細な説明は割愛する。
【0071】図3は自動現像装置の他の実施形態を示す
もので、図2に示す機能と同じ機能を有する部材は、同
一の数字を付与してある。
【0072】図2に示す装置と大きく異なる所は、安定
化処理室22の内部において、上下方向に直線上に配列
させた複数の処理ユニット220を、上下2つに区分し
た事である。
【0073】前記区分が上の、最上段に位置する処理ユ
ニットには、前述のように安定化処理液を貯留する処理
液タンク301より処理液がポンプPで供給され、オー
バーフローした分および自然落下した分の安定化液は区
分の最下段にある処理ユニットに回収された後、処理液
タンク301に戻る構成となっている。
【0074】また、区分が下の、最上段に位置する処理
ユニットにも前記処理液タンク301からポンプPによ
り処理液が供給されるが、順次、下位に落下した処理液
は排液タンク302に回収され、一部は定着槽21の希
釈水として利用され、一部は廃液タンク(図示せず)に
回収される構成となっている。
【0075】上記構成は、区分が上の処理ユニット22
0で取り扱われる処理液の温度安定性を良好に維持でき
るので、プリント仕上がりの安定性を高度に保持できる
効果がある。
【0076】上記以外の構成は、基本的に図2と同様で
あるので説明は省略する。
【0077】次に、周辺の機構を含む、処理ユニット周
りについて一例を説明する。
【0078】図4は、前記処理ユニット220をローラ
部と支持部材とに分けて示す平面図、図5は、前記図3
の構成において区分された上区分の最下段に用いられる
支持部材の構造を示す平面図、図6は、前記図4に示し
た前記ローラ部構成と支持部材とを組み込んで処理ユニ
ットとした時の、支持部材によるローラの位置固定構造
を分かりやすく示した側面図、図7は軸受けの形状を示
す図、図8は、組み立てた処理ユニット220と処理ラ
ック100側に設けた装着部との関係を示す図で、特
に、処理ラック側に設けた弾性押圧手段と、該弾性押圧
手段により装着完了時に押さえられる支持部材上の切り
欠き261との関係を示すための概略図である。
【0079】図4において221はローラであり、左右
に突出するローラ軸222にはそれぞれ軸受け223が
遊嵌してある。
【0080】前記軸受け223は、軸受け支え部材22
4により、少なくとも横方向(図4おいては上下方向と
なる)に遊びをもって支えられる部分と、2つの鍔部2
25とが一体となった構成を有している(図7参照)。
【0081】前記軸受け支え部材224の上隅には切り
欠き224′が形成され、下端両隅にはカット面が形成
されている。
【0082】前記切り欠き224′は、支持部材250
の所定箇所に組み込まれた時、支持部材側に設けてある
押さえ部材(弾性押さえ部材251、固定突起252)
により下方向に付勢され、または、上下方向の移動を抑
制され、結果として、ローラ対のガタを防止するのに役
立っている。
【0083】また、前記カット面は、前記軸受け支え部
材224を前記支持部材250に組み込む時、操作性を
向上させる役割を果たす。
【0084】前記両ローラ軸上に設けられた軸受け22
3の、前記2つの鍔部225により形成される溝部間に
は、前記2本のローラ221に所定の圧接力を付与する
ための、輪状に構成されたコイルスプリングからなる圧
接手段226を架け回してある。
【0085】前記圧接手段は、前述と同様の機能を果た
すもの(例えば、ゴムリング等)であれば、前記態様の
コイルスプリングである必要はない。
【0086】前記から理解されるように、軸受け22
3、軸受け支え部材224及びコイルスプリング226
は実質的に一体的に構成されており、ローラ軸222上
を自由に移動できる態様にある。
【0087】これは、後述する支持部材250への組み
込みを考慮したとき、ローラ軸上に位置固定させる構成
よりも部品の精度がラフでよいので便利である。
【0088】227は互いに噛み合って回転する平歯車
で、前記ローラ対のそれぞれのローラ軸の両端部に固定
してある。
【0089】ローラ軸222に対する固定の方法は、圧
入、ネジ止め等、適宜の方法が利用できる。
【0090】228は、前記ローラ対の一方のローラ軸
222上に固定して設けたヘリカルギヤで、矢印方向に
モータ駆動されるように設けてある駆動軸上のヘリカル
ギヤNとの噛み合いを介して回転動力が付与される。
【0091】そして、印画紙を紙面の裏側から表側にむ
けて(図2においては下から上に向けて)搬送できるよ
うに、前記歯車227の噛み合い係合を介して、ローラ
対を構成する他のローラに動力を確実に伝達する。
【0092】具体的な動力伝達系については後記する。
【0093】なお、前記構成においては、対ローラの軸
の両側に噛み合い歯車を設けたが、場合により、片側に
配するだけでもよい。
【0094】次に、支持部材側につき説明する。
【0095】前記支持部材250は耐薬品性の樹脂から
なる成型品であり、箱形の容器の形状としてある。
【0096】中央部の長方形状で示されるのは隆起した
底面(底壁)253であり、その中央に、長手方向に延
びるスリット状の開口253Sを有している。
【0097】前記スリット状の開口(以下、単にスリッ
ト、または、スリット状開口という)253Sは、処理
される印画紙の通過を許容するもので、ユニットとして
組み立てられた時、前記ローラ対221の圧接部と対向
する位置を有する。
【0098】前記底面253の裏側であって、前記スリ
ットを挟む両側には、搬送される印画紙をスムーズに前
記スリット状開口に導くためのガイドを形成してある。
【0099】254は、前記底面253と前記支持部材
250の枠とで形成されている凹部(液溜部)で、ここ
には少量の安定化液が貯留される。
【0100】処理の際、前記液溜部に貯留される安定化
液には、前記ローラ対221の外周表面が浸りながら回
転し、印画紙に処理液を付与するとともに、印画紙表面
をスクイズする。
【0101】仕切255により仕切られた区域256
は、前記液溜部254からオーバーフローする処理液
を、配管に繋がる開口257を介して、直下の処理ユニ
ット220、実質的には支持部材250の液溜部に導く
ためのオーバーフロー液の処理部である。
【0102】なお、前記区域256を設けず、具体的に
は、仕切255、開口257を設ける事なく、前記スリ
ット状の開口253Sを、オーバーフロー処理液の落下
口として利用する構造にすることもできる。
【0103】支持部材250の両端側に258として示
されるのは、前記軸受け支え部材224、軸受け223
および圧接手段226からなる、実質的に一体化された
構体を設置するための空間である。
【0104】具体的には、前記鍔225のうち、外側に
位置する鍔から、軸受け支え部材224の外側表面まで
がこの空間内に収納される。
【0105】前記空間を形成する、互いに平行に形成さ
れた側壁259には略U字状の切り欠き259′を設け
てあり、ここにそれぞれのローラ軸222が落とし込ま
れることになる。
【0106】ここで、前記切り欠き259′は、前記ロ
ーラ軸222と干渉しない大きさ、換言すれば、ローラ
軸が遊んでいる状態を呈する大きさに構成してある。
【0107】従って、ローラ軸の高さは、軸受け支え部
材224の底面と支持部材の前記空間部における底面と
で決められることになる。
【0108】260は、前記支持部材250を形成する
側壁の上面両隅を削って作った段差部であり、また、2
61は、前記段差部260を持つ側壁と平行な他の側壁
の上面両隅一部に設けた窪みである。
【0109】前記段差部260の存在は、処理ラック側
に設けられた所定箇所に処理ユニット220を装着する
にあたって、前記段差部位の移動路上に設けられた弾性
押圧手段との干渉を防止する事に役立つ(図8参照)。
【0110】また、前記窪み261の存在は、前記処理
ユニットを押し込んだ装着終了状態において、前記弾性
押圧手段との機械的な係合を行い、処理ユニット自身の
装着場所における上下方向のガタを容易に抑制すること
と、装置本体側から取り外す時に前記弾性部材との係合
を容易に解除することに役立つ。
【0111】図5は、前記したように、上の区分におい
て最下段に配置される処理ユニットの支持部材構造を示
す。他の処理ユニットに係わる支持部材との構造上の差
違は、配管に繋がる開口257の代わりに、処理液タン
ク301(図3参照)に連通する管301′と係合しう
るパイプ状突部257′としたことである。
【0112】以上の通りに構成したので、図4に示すよ
うに、前記軸受け223、圧接手段226、及び、軸受
け支え部材224からなる構体を組み立てた後、当該構
体を軸上移動させ、図6における左上から差し込む、一
体化操作を行えば容易に処理ユニット220が得られ
る。
【0113】かくして得られた処理ユニットを処理ラッ
クの装着部に押し込むことにより、最終的に、支持部材
上の窪み261が処理ラック側の弾性押圧手段により、
図8において下方向の力を受け、しっかりと位置固定さ
れる。
【0114】上記のように、処理ラックに対して処理ユ
ニットを容易に取り付け、取り外す事が出来る構成は、
ジャム処理の際のみならず、操作性を向上させることが
できるものである。
【0115】図9は、処理ユニット220を構成する複
数のローラ(破線で示す)221が上下方向に配列され
ている処理ラックの内部と、動力伝達経路(動力伝達
系)を示すための説明用の概略図である。
【0116】図中、100で示されるのは、安定化処理
室22内に設置された処理ラックである。
【0117】前記処理ラックは、前述したように、所定
の位置に処理ユニット220を装着している(図におい
て、処理ユニット位置はローラ221で示す)。
【0118】ローラ221群の下方に示すローラR1、
R2、R3は、前槽から排出される印画紙を受けとり、
前記処理ユニットからなる搬送系に送り出すためのロー
ラ群である。
【0119】また、上方に示すローラ対R4は、処理後
の印画紙を次行程に搬出するためのローラ対である。
【0120】01は1個のモータにより駆動される、装
置本体側に設けた主動軸で、前記現像槽、定着槽、安定
化処理室、及び、乾燥室に至る長さを持っており、これ
ら各槽に近接して、適当な高さ方向の位置にある。
【0121】G1は、前記主動軸上に設けたヘリカル歯
車であって、処理ラック100に装着される処理ユニッ
トに対して動力伝達経路を作りやすい位置を有する。
【0122】102は前記処理ラック100の側板10
6に設けた従動軸(ローラ対に対する駆動軸であるの
で、以下、駆動軸という)であり、前記主動軸101の
長さ方向と直交する上下方向に、回転可能に、延設して
ある。
【0123】前記駆動軸102の下部には、前記主動軸
上の歯車G1と噛み合い係合するヘリカル歯車G2を設
けてあり、また、上方部には、前記ローラ対221の片
方の軸に設けた歯車228と噛み合い係合する歯車Nを
設けてある。
【0124】前記ローラ対R1〜R4を駆動するための
歯車も同軸上に有する。
【0125】前記歯車Nおよび歯車228はヘリカル歯
車であり、処理ユニットに対応する数を有する(図10
参照)ものの、図においては一部省略してある。
【0126】また、前記駆動軸102の頂部102Eは
受け部材から突出しているが、これは、ジャム処理の
際、適宜のハンドル等を取り付け、手動で究極的に前記
ローラ対を回転駆動させるためである。換言すれば、装
置には、ハンドル部材が備えられている。簡単なノブを
常設しておいても良い。
【0127】前記処理ラック100の基部にはスライド
部材103を設けてあり、当該スライド部材は、処理室
22の底壁に形成したレール104内を移動できる。
【0128】105は、前記処理ラック100を図示の
所定位置に位置付けた後、該処理ラックを安定すべく設
けた固定部材で、機械的係合を行う。
【0129】以上のような構成であるので、モータが回
転を開始する事により主動軸101が回転し、ヘリカル
歯車G1とG2との係合を介して駆動軸102に動力が
伝達され、さらなるギヤトレイン、すなわち、ヘリカル
歯車N、228及び平歯車227を含む動力伝達経路に
より、ローラ対221が所定方向に回転を開始する。
【0130】そして、印画紙の処理操作中に前記処理ラ
ック100内でジャムが発生した場合、モータへの通電
を遮断し、固定部材105と処理ラック100との機械
的な係合を解除した後、前記処理ラックを図において右
側に引き出す。
【0131】上記動作により、前記駆動軸が処理ラック
と一体的に構成されているので、主動軸上の歯車G1と
駆動軸上の歯車G2との噛み合いは外れる。
【0132】しかる後、前記駆動軸102の頂部102
Eにハンドルを取り付け、いずれか一方向に回転させて
ローラ対221に動力を付与せしめ、詰まっている印画
紙Pを強制的に繰り出して除去する。
【0133】場合によっては、処理ユニットを取り外
し、除去することもできる。
【0134】その後、処理ラックを元の位置に戻し、固
定部材105と係合させる事により、引き続く処理の準
備を行う。
【0135】以上の構成は、必要時に、処理ラックを引
き出す動作により、主動軸と駆動軸との動力伝達経路を
遮断できるので操作性が良く、ジャム処理も容易であ
る。
【0136】図10は前記主動軸上の歯車G1と駆動軸
上の歯車G2との係合を解除する、即ち、動力伝達系を
基の部分で遮断するための別の形態を示す概念図であ
る。
【0137】前記図9に示す部材と同じ部材は同一番号
を付してある。
【0138】本形態においては、処理ラック100の側
板107(図9の側板106に対しては背板に該当す
る)の上方部にシャフト支持部材108を固設するとと
もに、下方部に、後述するシャフトに形成した雄ネジと
噛み合う雌ネジを有する昇降部材109を固設してあ
る。
【0139】シャフト110には、処理ラック100の
昇降に必要な範囲にわたってネジが切ってある。
【0140】前記シャフト110は、その底部に設けた
受け台111に対して回転可能である。シャフト110
の頂部110′は、必要時に、着脱自在なハンドル11
2がかけられる適宜の構造を有する。
【0141】かような構成であるので、ジャム処理に当
たっては、ハンドル112をシャフトの頂部110′に
係合し、回転させて、処理ラック100を上方に位置移
動させれば、主動軸上の歯車G1と従動軸上の歯車G2
との噛み合い係合を解除する事ができる。
【0142】その後、処理ユニットを装着位置から取り
外す、あるいは、駆動軸の頂部102Eに設けたハンド
ル、もしくは、他に備えたハンドルにより、前述と同様
の操作を行って印画紙を取り除く事になる。
【0143】処理後、前記ハンドル112を前記と反対
方向に回転させれば、前記主動軸と駆動軸上の両歯車の
噛み合いが行われ、次の処理の準備ができる。
【0144】上記構成は、処理ラック100が位置する
そのままの状態で操作するので、操作性がよく、また、
ジャム処理も容易である。
【0145】なお、前記シャフトの数は、処理ラックの
大きさ、重さ等により適宜の数とする事ができる。
【0146】図11、図12及び図13は主動軸101
上の歯車G1と駆動軸上の歯車G2とを含む動力伝達経
路を遮断するための、また、前記両歯車の噛み合い係合
を解除するための、前記実施の形態と異なる形態を示す
図である。
【0147】図11の構成は、主動軸上の歯車G1と従
動軸上の歯車G2とが噛み合い係合している状態下で、
処理ユニット220におけるローラ群(ローラ対)22
1を手操作回転できるように、一方向クラッチ113を
利用するものである。
【0148】具体的には、前記駆動軸102上の歯車G
2と、個々の処理ユニット220に動力を伝達するため
の駆動軸上の歯車N群との間に、一方向クラッチ113
を介在させ、通常の現像処理時には、モータ、主動軸1
01、歯車G1、歯車G2、駆動軸102、一方向クラ
ッチ113、歯車N、処理ユニット上の歯車228、歯
車227からなる動力伝達経路を完成して、ローラ22
1を印画紙搬送方向に回転させる。
【0149】一方、ジャム処理の際には、モータ駆動を
停止し、駆動軸102を操作して現像処理時の回転方向
と逆方向に回転させ、駆動軸、歯車N、歯車228、歯
車227の動力伝達経路を介してローラ221を駆動
し、ジャム処理をする。
【0150】この時、前記駆動軸の逆方向回転による動
力は、前記一方向クラッチにより遮断され、主動軸上の
歯車と干渉はしない。
【0151】上記構成は、処理ラックの位置移動が不要
であり、操作性がよい。
【0152】なお、前記一方向クラッチを前記箇所だけ
ではなく、前記ローラ対を複数組単位で操作できるよう
に、駆動軸のラインに複数個設ける事ができる。
【0153】その場合、必要な区域のローラ対に対する
駆動力は小さくてすむので、同区域の駆動軸を他の手段
を必要とすることなく、手で回すことが可能となる。
【0154】図12において主要部のみ示される構成
は、前記駆動軸102上に設けられる前記歯車G2を、
当該駆動軸に対してスライドできるようにしたものであ
る。
【0155】すなわち、歯車G2の基部(円筒部)11
4を長めに形成するとともに、周囲一部に上下方向のス
ライド用穴115を設けるか、または、駆動軸に上下方
向のスライド用溝または窪みを形成しておき、主動軸と
駆動軸との動力伝達経路を遮断する場合、ネジ等の結合
手段116の結合を解除した後に、歯車G2を上方向、
もしくは、下方向に移動させ、主動軸上の歯車G1との
係合を解除する。
【0156】上記構成は、機構が簡単であり、操作性が
よい。
【0157】なお、ジャム処理のためにローラ221を
駆動させる方法については、これまでに説明した方法を
利用する事ができる。
【0158】図12と同様に、主動軸101から駆動軸
102に動力を伝達するための主要部のみを示す図13
の構成の特徴は、中間軸を設けた事にある。
【0159】すなわち、主動軸101上に設けた歯車G
1と、駆動軸102上であって、該駆動軸に対してスラ
イド可能に設けた歯車とを、直接に噛み合い係合させ
ず、動力伝達経路から見た場合、両歯車間に設けた中間
軸117上の2つの歯車G3,G4を経由して前記駆従
動軸102に動力を伝達する構成を有する。
【0160】この構成は、中間軸117を前記駆動軸1
02と平行に設けられるので、歯車G2と歯車G4とを
平歯車にする事が出来、前記図9,図10,図11の様
にヘリカル歯車の係合が考えられる構成に比較すると、
動力伝達経路を遮断するに際して、より操作性がよい。
【0161】前記いずれの構成にしても、主動軸と繋が
る部分において動力伝達経路を遮断し、処理ラック側に
設けた機構を介して処理ユニット(実質的にはローラ対
221)の操作ができるので、ジャム処理が容易であ
る。
【0162】また、駆動軸をハンドル操作可能とした場
合、ジャムした写真感光材料がある時と無い時では感触
が異なるので、全ての処理ラックを当たるにしても楽で
ある。
【0163】換言すれば、主動軸との動力伝達経路を遮
断し、かつ、前記ハンドル操作を可能とする本発明の技
術的思想は、処理液を内蔵する処理槽内にラックをジャ
ブ漬けする構成を採る場合でも利用できる。
【0164】図14は、今までの形態で説明した、ヘリ
カル歯車の噛み合い係合を有する、駆動軸と、該駆動軸
の延設方向と直交する方向に設けたローラ対との連結部
位を拡大して示す模式図である。
【0165】前記のように、ヘリカル歯車の噛み合いを
利用して、動力伝達方向を略90度回転させる構造にお
いては、ローラ軸にスラスト荷重がかかり、これによっ
て前記噛み合いの歯車を有するローラが軸方向に移動し
てしまう事が時として起こる。このような現象は処理す
べき印画紙を斜行させ、ジャムを引き起こす要因となる
のみならず、処理ムラを生じる危険性が高い。
【0166】図示構成は、前記ローラが受けるスラスト
荷重を、換言すれば、ローラの軸方向移動を、例えば、
処理ラックの側板を介して規制しようとするものであ
る。
【0167】図において、102は矢印方向に回転する
駆動軸、Nは前記駆動軸上に設けたヘリカル歯車、22
1は軸222上に前記ヘリカル歯車と噛み合うヘリカル
歯車228を有するローラ対の内の一方のローラで矢印
方向に回転する。106は処理ラック100の側板であ
る。
【0168】上記構成において、駆動軸102が回転す
ると歯車連結を介してローラ221が回転を始めるも、
該ローラはスラスト荷重を受けて前記噛み合い部側に引
っ張られる。
【0169】このローラの移動量を、印画紙搬送の観点
から、許容範囲に納めるべく、前記ローラ軸上に設けた
のが規制手段270である。
【0170】前記規制手段は、E−リング、スペーサ、
滑り部材等が使用でき、これらの組み合わせでも良い。
【0171】上記構成により、ローラ移動は前記規制手
段270を介して側板106が受けるのでそれ以上の移
動はしない。従って、ジャム発生、処理ムラの発生等を
極力防止出来る。
【0172】図15は前記スラスト荷重を相殺する動力
伝達機構を示す図である。
【0173】図の基本的構成は図9と同じである。本実
施形態の図9との構成上の違いは、駆動軸を2本設けた
事である。
【0174】前記と同一機能を果たす部材には同一番号
を付してあり、説明は重複する事になるので省略する。
【0175】図において、102及び102Aは駆動軸
である。前記駆動軸102と主動軸101との関係は前
述の通りでる。
【0176】駆動軸102Aは、上部および下部におい
て処理ラック100の側板に設けた支持手段(片方図示
せず)150により回転可能に支持してある。
【0177】両駆動軸102,102Aは、それぞれの
下端部に設けた平歯車150,151の噛み合い係合を
介して、互いに反対方向に回転するように構成してあ
る。
【0178】但し、駆動軸102と102A上にそれぞ
れ設けてあるヘリカル歯車NおよびN1との歯の切って
ある方向は軸に対して反対方向である。
【0179】222はローラ対の内の一方のローラの軸
で、同軸上には前記駆動軸102,102A上のヘリカ
ル歯車と噛み合い係合する、ヘリカル歯車228,22
8Aを設けてある。
【0180】上記ヘリカル歯車の歯の方向は軸に対して
反対方向である。
【0181】上記構成により、例えば、駆動軸102上
の歯車との噛み合いにより、ローラ軸222にスラスト
荷重がかかったとしても、駆動軸102A上の歯車との
噛み合いで反対方向の荷重がかかるために相殺でき、前
記ローラ221の軸方向移動という問題を解決できる、
または、極力防止できる。
【0182】即ち、上記構成は新規であり、ジャム発
生、処理ムラ発生をなくす上で有用な動力伝達系(機
構)である。
【0183】図16は数組の処理ユニットの単位で、前
記ローラの軸方向移動による影響を減少させ得る動力伝
達機構を示す図である。主動軸から駆動軸、ローラ対の
一方のローラの軸、前記対の他方のローラ軸という動力
伝達系は図9等で説明したと同じである。
【0184】但し、以下に説明するように、駆動軸とロ
ーラ軸の歯車噛み合いの数は減少している。
【0185】図において、100は処理ラック、220
は処理ユニットで3つの処理ユニットを単位とした場合
の例を示す。なお、説明の混乱を省くために、真ん中の
処理ユニットを220とし、下側の処理ユニットを22
0−1、上側の処理ユニットを220−2とする。同様
に、歯車にしても、下側の処理ユニットにおける歯車を
227−1、上側の処理ユニットの歯車を227−2と
いうように区別して示してある。
【0186】図中、222は処理ユニット220におけ
るローラ対の一方のローラの軸で、前述したように、駆
動軸上の歯車と図の奥側において連結している。227
は前記ローラ対の軸上に設けた平歯車である(図4参
照)。
【0187】170および171は処理ラックの側板に
固設してある平歯車からなる中間歯車で、前記駆動軸と
連結するローラ軸222上の歯車227と噛み合い係合
する態様にある。
【0188】同時に、歯車170は処理ユニット220
−1におけるローラ軸222−1上の平歯車とも噛み合
い係合する。
【0189】同様に、平歯車171はローラ軸222−
2上の平歯車227−2とも噛み合い係合する構成にあ
る。
【0190】上記構成により、図示しない駆動軸からロ
ーラ軸222に動力が伝達されると、歯車227が回転
し、処理ユニット220のローラ対が圧接しながら回転
する。また、歯車227、歯車170、歯車227−1
という動力伝達系を介して処理ユニット220−1のロ
ーラ対が互いに圧接しながら回転し、歯車227、歯車
171、歯車227−2という動力伝達系を介して処理
ユニット220−2のローラ対が前記ローラ対と同様に
圧接しながら回転し、印画紙を下から上に向けて直線状
に搬送する事ができる。
【0191】以上の構成であるので、処理ユニット22
0の前記ローラ軸222(ローラ221)が、前述した
ように、駆動軸側(図において紙面の裏側)に引っ張ら
れたとしても、他の処理ユニットにおけるローラに影響
はなく、従って、搬送される印画紙の蛇行もしくは斜行
は少なくて済む。
【0192】上記構成を、駆動軸を2本にしたり、規制
手段を配した前述の構成と組み合わせる事が出来るのは
言うまでもない。
【0193】これら処理ユニットは、図の左側から装着
され、脱着可能である。
【0194】実施の形態において、写真感光材料をシー
ト状の印画紙として、また、現像装置をカラー現像処理
装置として説明したが、本発明は、この組み合わせに限
定されるものではない。
【0195】
【発明の効果】現像処理における写真感光材料のジャム
発生を極力防止でき、仮に、ジャムが生じた場合でも簡
単に処理できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタに連結した自動現像装置の概略を示す
図である。
【図2】自動現像装置内の構成の概略を示す図である。
【図3】自動現像装置の他の実施形態を示す図である。
【図4】処理ユニットを分割して示す平面図である。
【図5】支持部材の構造を示す図である。
【図6】処理ユニットの側面図である。
【図7】軸受けの形状を示す図である。
【図8】処理ユニットと処理ラックの装着部との関係を
示す図である。
【図9】処理ラックの内部と動力伝達経路を示す概略図
である。
【図10】他の動力伝達機構を示す図である。
【図11】他の動力伝達機構を示す図である。
【図12】他の動力伝達機構を示す図である。
【図13】他の動力伝達機構を示す図である。
【図14】駆動軸とローラ対との連結部位を示す図であ
る。
【図15】スラスト荷重を相殺する動力伝達機構を示す
図である。
【図16】他の動力伝達機構を示す図である。
【符号の説明】
1 プリンタ 2 自動現像装置 20 現像槽 21 定着槽 22 安定化処理室 100 処理ラック 101 主動軸 102 従動軸 103 スライド部材 104 レール 105 固定部材 110 シャフト 112 ハンドル 113 一方向クラッチ 114 歯車の基部 115 スライド用穴 116 結合手段 220 処理ユニット 221 ローラ(対) 250 支持部材

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに反対方向に回転するように平行配
    設した2本の駆動軸と、それぞれの前記駆動軸上に設け
    た歯車と、圧接回転する一対のローラと、前記ローラ対
    の内の第1のローラ軸上に設けた2個の歯車と、を有
    し、それぞれの前記駆動軸上の歯車と、前記第1のロー
    ラ軸上の歯車との噛み合い係合を介して、前記第1のロ
    ーラ軸を所定方向に回転する動力伝達系を有する事を特
    徴とする写真感光材料用自動現像装置。
  2. 【請求項2】 それぞれの前記駆動軸上の歯車と、前記
    歯車と噛み合い係合する歯車を有する第1のローラ軸を
    含むローラ対は複数ある請求項1に記載の写真感光材料
    用自動現像装置。
  3. 【請求項3】 モータにより駆動される主動軸上に設け
    た歯車と前記駆動軸の一方に設けた歯車とを噛み合わ
    せ、前記駆動軸間は平歯車により連結してなる請求項1
    に記載の写真感光材料用自動現像装置。
  4. 【請求項4】 前記駆動軸は、前記ローラ対を有する処
    理ラックに取り付けてある請求項1に記載の写真感光材
    料用自動現像装置。
  5. 【請求項5】 前記駆動軸上の歯車と前記第1のローラ
    軸上の歯車はヘリカル歯車である請求項1に記載の写真
    感光材料用自動現像装置。
  6. 【請求項6】 互いに反対方向に回転する2本の駆動軸
    と、前記駆動軸上にそれぞれ設けた歯車と、前記両駆動
    軸上の前記歯車と噛み合い係合する歯車を同軸上に設け
    てなるローラ対の内の第1のローラと、を有し、前記噛
    み合い係合を介して前記第1のローラを所定方向に回転
    するとともに、前記両ローラの軸上に設けた歯車の連結
    を介して前記ローラ対の第2のローラに動力を伝達する
    構成の動力伝達系を複数有する事を特徴とする写真感光
    材料用自動現像装置。
  7. 【請求項7】 前記第1のローラ軸上および第2のロー
    ラ軸上に設けた噛み合い歯車は平歯車であり、ローラ部
    の両側に設けてある請求項6に記載の写真感光材料用自
    動現像装置。
  8. 【請求項8】 互いに反対方向に回転する2本の駆動軸
    上にそれぞれ設けた歯車と噛み合い係合する歯車を同軸
    上に設けてなり、所定方向に圧接回転できるローラ対の
    内の第1のローラ軸上に、更に、他の歯車を設けるとと
    もに、中間歯車を介して、前記ローラ対の前側および/
    または後側に設けた他のローラ対を構成する内の1つの
    ローラ軸に動力を伝達する動力伝達系を有する事を特徴
    とする写真感光材料用自動現像装置。
  9. 【請求項9】 前記動力伝達系は複数ある請求項8に記
    載の写真感光材料用自動現像装置。
  10. 【請求項10】 前記ローラ対は略上下方向に複数配列
    してある請求項8に記載の写真感光材料用自動現像装
    置。
  11. 【請求項11】 前記ローラ対は、処理液溜部を有する
    支持部材と一体的な処理ユニットとして構成してある請
    求項1,6または請求項8に記載の写真感光材料用自動
    現像装置。
  12. 【請求項12】 前記処理ユニットは処理ラックに装着
    され、着脱可能である請求項11に記載の写真感光材料
    用自動現像装置。
  13. 【請求項13】 前記駆動軸は処理ラックと一体的にあ
    る請求項6または請求項8に記載の写真感光材料用自動
    現像装置。
  14. 【請求項14】 前記駆動軸は、1個のモータにより駆
    動されて複数の処理部における搬送ローラの動力源とな
    る主動軸上に設けた歯車と噛み合い係合する歯車を介し
    て駆動され、かつ、歯車連結で他の駆動軸に動力を伝達
    する構成を有するとともに、前記主動軸との動力伝達を
    遮断出来る請求項6または請求項8に記載の写真感光材
    料用自動現像装置。
  15. 【請求項15】 写真感光材料を複数のローラ対により
    略直線方向に搬送する処理液処理部を有する自動現像装
    置であって、側板に設けた1本の駆動軸と、前記駆動軸
    に対して直交する方向に設けた前記ローラ対を構成する
    内の1本のローラ軸と、をヘリカル歯車により連結する
    とともに、前記1本のローラ軸上の端部に、軸方向移動
    を前記側板を介して規制する規制手段を配した事を特徴
    とする写真感光材料用自動現像装置。
  16. 【請求項16】 写真感光材料を複数のローラ対により
    略直線方向に搬送する処理液処理部を有する自動現像装
    置であって、1本の駆動軸と、前記駆動軸に対して直交
    する方向に設けた前記ローラ対を構成する内の1本のロ
    ーラ軸と、をヘリカル歯車により連結するとともに、前
    記ヘリカル歯車を設けた側と反対側の前記ローラ軸端部
    に平歯車を設け、かつ、前記平歯車と噛み合い係合する
    中間歯車を介して、当該ローラ対の前、および/また
    は、後側に位置するローラ対を回転駆動するように構成
    した事を特徴とする写真感光材料用自動現像装置。
  17. 【請求項17】 写真感光材料を複数のローラにより略
    直線方向に搬送する処理液処理部を有する自動現像装置
    であって、側板に設けた1本の駆動軸と、前記駆動軸に
    対して直交する方向に設けた前記ローラの軸と、をヘリ
    カル歯車により連結するとともに、前記ローラ軸上の端
    部に、軸方向移動を前記側板を介して規制する規制手段
    を配した事を特徴とする写真感光材料用自動現像装置。
  18. 【請求項18】 前記ローラ対は、処理液用の液溜部を
    有する支持部材と一体的な処理ユニットとして構成して
    ある請求項15または請求項16に記載の写真感光材料
    用自動現像装置。
  19. 【請求項19】 前記処理ユニットは処理ラックに装着
    され、かつ、着脱可能である請求項18に記載の写真感
    光材料用自動現像装置。
  20. 【請求項20】 前記ローラ対の外周一部は前記液溜部
    の処理液に浸かっており、回転によって写真感光材料の
    表面に処理液を供給する請求項18に記載の写真感光材
    料用自動現像装置。
  21. 【請求項21】 処理する感光材料の幅は200mm以
    上である請求項1,6,8,15,16または請求項1
    7に記載の写真感光材料用自動現像装置。
  22. 【請求項22】 前記駆動軸は、1個のモータにより駆
    動されて複数の処理部における搬送ローラの動力源とな
    る主動軸上に設けた歯車と噛み合い係合する歯車を介し
    て駆動され、前記主動軸との動力伝達は遮断出来る請求
    項15,16または請求項17に記載の写真感光材料用
    自動現像装置。
  23. 【請求項23】 前記駆動軸は手操作回転用の操作手段
    を有する請求項22に記載の写真感光材料用自動現像装
    置。
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